JP2021052488A - 電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システム - Google Patents

電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電池を有効に利用できる電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システムを提供する。【解決手段】電力制御装置13は、交流側と直流側との間に接続される双方向インバータ10を制御可能に構成される制御部131を備える。制御部131は、再生可能エネルギー発電装置33の発電電力量及び負荷31、32の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得する。制御部131は、第2時刻における蓄電装置12の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、第2時刻から第1時刻までさかのぼるように各時刻の予測値を適用して各時刻において目標充電量を更新することによって、第1時刻における目標充電量を算出する。制御部131は、第1時刻における目標充電量に基づいて、双方向インバータ10に、充電動作又は放電動作を実行させる。【選択図】図3

Description

本開示は、電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システムに関する。
従来、電力網に接続されている電力システムにおいて、太陽電池の発電量の予測値と電力需要の予測値とに基づいて蓄電池の充放電の計画を立てる構成が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−284586号公報
電力システムにおいて、蓄電池を有効に利用することが求められる。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、蓄電池を有効に利用できる電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システムを提供することにある。
本開示の一実施形態に係る電力制御装置は、電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続される双方向インバータを制御可能に構成される制御部を備える。前記制御部は、前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得する。前記制御部は、前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定する。前記制御部は、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出する。前記制御部は、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記双方向インバータに、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行させる。
本開示の一実施形態に係る電力制御方法は、電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続される双方向インバータを制御可能に構成される電力制御装置によって実行される。前記電力制御方法は、前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得するステップを含む。前記電力制御方法は、前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定するステップを含む。前記電力制御方法は、前記電力制御装置が、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出するステップを含む。前記電力制御方法は、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記双方向インバータに、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行させるステップを含む。
本開示の一実施形態に係る双方向インバータは、電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続可能に構成される。前記双方向インバータは、前記交流側から前記直流側への充電、又は、前記直流側から前記交流側への放電の実行を制御する制御部を備える。前記制御部は、前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得する。前記制御部は、前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定する。前記制御部は、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出する。前記制御部は、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、充電又は放電の実行を制御する。
本開示の一実施形態に係る電力制御システムは、双方向インバータと蓄電装置とを備える。前記双方向インバータは、電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び前記蓄電装置を含む直流側との間に接続可能に構成される。前記双方向インバータは、前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得する。前記双方向インバータは、前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定する。前記双方向インバータは、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出する。前記双方向インバータは、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行する。前記蓄電装置は、前記直流側において前記再生可能エネルギー発電装置に接続される。前記蓄電装置は、前記双方向インバータが実行する動作に応じて、前記再生可能エネルギー発電装置及び前記双方向インバータから受電する電力による充電、又は、前記双方向インバータに対する放電を実行する。
本開示の一実施形態に係る電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システムによれば、蓄電池が有効に利用され得る。
一実施形態に係る電力制御システムの構成例を示すブロック図である。 余剰電力の大きさに応じた制御による結果の一例を示すグラフである。 余剰電力が複数の期間で生じる場合における、比較例に係る制御による結果と本実施形態に係る制御による結果とを示すグラフである。 休業日が続く場合を考慮した制御による結果の一例を示すグラフである。 発電電力の予測値と実際の発電電力との間に差が生じた場合における制御結果の一例を示すグラフである。 蓄電装置の充電量の制御上限が定格蓄電容量未満に設定されることによって設けられるバッファの効果を説明するグラフである。 受電電力のピークカットを実行した場合の結果の一例を示すグラフである。 停電のタイミングと停電で生じるリスクとの関係を説明するグラフである。 予測値に基づいて目標充電量を算出するための表の一例を示す図である。 一実施形態に係る電力制御方法の手順の一例を示すフローチャートである。 目標充電量を算出する手順の一例を示すフローチャートである。
太陽光発電の固定買い取り制度における買い取り価格の低下によって、売電よりも自家消費に注目が集まりつつある。また特に産業用の売電では電力会社との「逆潮流有り」の連系協議が必要になるが地方部では電力会社の系統容量が不足しており連系拒否又は高額な負担金要求などがあり許可が出ても出力制御による無制限発電制限などのリスクがある。これに対し自家消費の場合は「逆潮流なし」の連系協議を行うためこのようなリスクはない。次に自家消費では出来るだけ多くのパネルを設置して採算性を向上させたいが消費しきれない余剰分は逆潮流できないため発電を制限する必要がある。一方で昨今気候変動に伴い台風又は水害などによる被害が甚大化する傾向にある。太陽用のみの自家消費設備でも災害による停電発生時に自立運転での重要負荷のバックアップは可能であるが夜間又は低日照時などには使用できず特に企業の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の観点ら見ると実用的とは言えない。
これら全体を踏まえて、蓄電池を追加することで余剰分を活用することが期待される。この場合、蓄電装置には、以下の(1)から(3)までのような機能が求められている。(1)日中の余剰発電を逆潮流させることなく充電しつつ、夜間など軽負荷時に放電することにより電気使用料金を削減する。(2)蓄電池に充電されている電力を活用してピークカット放電により電気基本料金を削減する。(3)蓄電池に充電されている電力を活用して停電時に自立運転を行い重要負荷のバックアップをする。
ここで、上述の(1)から(3)までの機能を実現するために、蓄電装置の充電率の設定が相反することがある。例えば(1)を実現するために、蓄電装置の充電率を下げて、余剰電力を充電する空き容量を確保する必要がある。一方で、(2)及び(3)を実現するために、蓄電装置の充電率を上げて、ピークカット時及び停電時に放電する電力を確保する必要がある。
例えば、特開2009−284586号公報には、22時から翌日の22時までの24時間を予測期間として、予測期間の直前に予測期間内の充放電の計画を立てる構成が記載されている。この場合、発電電力が予測より下振れするものの負荷の消費電力が予測通りであった場合、消費電力のピークに対して蓄電装置の充電量が不足してピークカットに対応できない可能性がある。また予測期間内において余剰電力の発生に分布が生じた場合も充電率が低下するためピークカットに対応できない可能性がある。また、上記構成は、余剰電力の逆潮流を許容することを前提としている。逆潮流をしないことを前提として系統連系している場合、逆潮流が生じた場合に逆電力継電器(RPR:Reverse Power Relay)の機能によって電力の出力が停止されてしまう。また、休日等の負荷の消費電力が低い状態で蓄電装置の充電量が上限になった場合に余剰電力をどのように扱うか言及されていない。また、余剰がなくピークもない場合は充電率が低い状態を許容しており停電時のバックアップ電源としては短時間しかバックアップできない可能性がある。
本開示において、上述の(1)から(3)までの機能を実現できる、電力制御装置、電力制御方法、双方向インバータ、及び電力制御システムが説明される。
(電力制御システム1の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る電力制御システム1は、双方向インバータ10と、蓄電装置12と、EMS(Energy Management System)13とを備える。双方向インバータ10は、EMS13を含むように構成されてもよい。双方向インバータ10がEMS13を含む場合、以下説明されるEMS13の動作は双方向インバータ10の動作とみなされ得る。図1において、各構成部を接続する実線は、電力を供給する電力線に対応する。各構成部を接続する破線は、情報又はデータを通信する通信線に対応する。各構成部は、有線で通信してもよいし、無線で通信してもよい。
電力制御システム1は、施設51に含まれる。施設51は、電力制御システム1と、重要負荷31と、一般負荷32と、発電装置33とを備える。施設51は、例えば、工場等である。電力制御システム1は、発電装置33が発電する電力を蓄電装置12に充電してよい。電力制御システム1は、発電装置33が発電する電力又は蓄電装置12が放電する電力を、双方向インバータ10を介して重要負荷31又は一般負荷32に供給してよい。電力制御システム1は、後述するように電力網30が供給する電力を双方向インバータ10を介して蓄電装置12に充電してもよい。
EMS13は、双方向インバータ10及び蓄電装置12に有線又は無線で通信可能に接続され、双方向インバータ10及び蓄電装置12を制御可能に構成されている。EMS13は、電力制御装置とも称される。EMS13は、ネットワーク40に有線又は無線で通信可能に接続される。EMS13は、通信部132及びネットワーク40を介して、管理サーバ41と通信する。管理サーバ41は、ネットワーク40を介して外部サーバ42と通信し、外部サーバ42が提供する情報又はデータをEMS13に送信する。
管理サーバ41は、電力制御システム1を管理する。管理サーバ41は、電力制御システム1の所有者に管理を委託された管理主体によって所有されてよい。管理主体は、電力制御システム1の販売者であってもよい。管理サーバ41は、例えば、電力制御システム1が設置されている位置を管理してよい。管理サーバ41は、電力制御システム1が設置されている位置を緯度及び経度によって特定してもよい。
外部サーバ42は、気象データを提供するサーバを含んでよい。気象データは、気象庁によって提供されるデータであってもよいし、民間の気象予報業者によって提供されるデータであってもよい。気象データを提供する外部サーバ42は、例えば気象庁若しくは気象業務支援センター、又は、民間の気象予報業者のサーバであってよい。気象データは、例えば、日射量の予測データを含んでよい。気象データは、例えば、気温の予測データを含んでよい。気象データは、例えば、風速の予測データを含んでよい。風速は、東西方向及び南北方向それぞれの成分を含んでよい。予測データは、例えば気象庁が提供する数値予報データであってよい。数値予報データは、例えば、MSM(Meso-Scale Model)に基づいて最大39時間先までシミュレーションした結果の数値予報格子点値(GPV:Grid Point Value)データであってよい。MSMは、日本周辺の大気を、水平方向5kmメッシュ且つ鉛直方向50層で格子化してシミュレーションする数値予報モデルである。数値予報データは、39時間先までシミュレーションした結果に限られず、さらに長い期間にわたってシミュレーションした結果を含んでもよい。
外部サーバ42は、時刻情報を提供するサーバを含んでよい。時刻情報を提供する外部サーバ42は、NTP(Network Time Protocol)サーバであってよい。時刻情報は、例えば情報通信研究機構によって提供されていてよい。
EMS13は、制御部131と、通信部132とを備える。制御部131は、電力制御システム1が備える各構成部から測定データ等の種々の情報を取得してよい。制御部131は、電力制御システム1が備える各構成部を制御する制御情報等の種々の情報を出力してよい。制御部131は、例えば、プロセッサ等を含んで構成されてよい。制御部131は、プログラムを実行することによってEMS13の種々の機能を実現してよい。制御部131は、メモリを備えてよい。メモリは、制御部131が実行するプログラムを格納してよい。メモリは、制御部131のワークメモリとして機能してもよい。
通信部132は、ネットワーク40と有線又は無線で通信可能に接続されている。通信部132は、3G、4G若しくはLTE(Long Term Evolution)、又は5G等の種々の通信方式に基づいて通信可能に構成されてよい。通信部132は、LAN(Local Area Network)等の通信インタフェースを含んで構成されてもよい。
双方向インバータ10は、蓄電装置12から直流で受電し、且つ、蓄電装置12に直流で電力を供給できるように、蓄電装置12に接続されている。言い換えれば、蓄電装置12は、双方向インバータ10から供給される直流電力で充電し、双方向インバータ10に対して直流電力を放電する。
蓄電装置12は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池を含んで構成されてよい。蓄電装置12は、キャパシタ等の他の蓄電デバイスを含んで構成されてもよい。蓄電装置12が蓄電可能な最大の電荷量は、満充電容量又は定格蓄電容量とも称される。蓄電装置12が放電可能な電荷量は、残容量とも称される。蓄電装置12の状態は、充電率(SOC:State Of Charge)によって表されてよい。SOCは、(残容量)/(満充電容量)として算出される。
蓄電装置12は、BMS(Battery Management System)を備えてよい。BMSは、EMS13からの制御情報に基づいて、蓄電装置12の投入または遮断を制御する。BMSは、蓄電装置12のSOCを算出する。BMSは、例えば、蓄電装置12に流れる電流に基づいてSOCを算出してよい。BMSは、蓄電装置12が放電した電流、及び、蓄電装置12に充電された電流に基づいてSOCを算出してよい。BMSは、蓄電装置12を保護するために、蓄電装置12が上限充電率を超えて充電されようとした場合に回路を遮断して過充電を阻止する。上限充電率は、100%に設定される。上限充電率に対応する充電量は、上限充電量とも称される。BMSは、蓄電装置12を保護するために、蓄電装置12が下限充電率を下回って放電されようとした場合に回路を遮断して過放電を阻止する。下限充電率は、0%に設定される。下限充電率に対応する充電量は、下限充電量とも称される。上限充電率及び下限充電率は、蓄電装置12の仕様として適宜定められてよい。
電力制御システム1は、電力事業者が電力を供給する電力網30に接続されている。電力制御システム1は、施設51と電力網30との間に位置する受電点を介して電力網30に接続されているとする。施設51は、電力網30と、電力制御システム1及び一般負荷32それぞれとを接続する電力線の節点34を有する。電力制御システム1は、節点34を介して電力網30から交流で受電する。電力制御システム1は、双方向インバータ10から節点34を介して電力網30に向けて交流電力を逆潮流することができるように構成されているものの、本実施形態において、電力網30に向けて交流電力を逆潮流しないとする。これによって、施設51の管理者と電力事業者との間で結ばれる連系協議が簡易になる。双方向インバータ10は、電力網30から交流で受電し、交流電力を直流電力に変換して蓄電装置12を充電できる。
双方向インバータ10は、蓄電装置12と電力網30との間に接続される。双方向インバータ10は、電力網30に接続される側において、重要負荷31及び一般負荷32に接続される。双方向インバータ10は、電力網30並びに重要負荷31及び一般負荷32に接続する側において、交流で電力を出力し、交流で受電する。電力制御システム1及び施設51において、双方向インバータ10から見て電力網30が接続される側は、交流側とも称される。双方向インバータ10は、蓄電装置12に接続する側において、直流で電力を出力し、直流で受電する。電力制御システム1及び施設51において、双方向インバータ10から見て蓄電装置12が接続される側は、直流側とも称される。双方向インバータ10は、直流側と交流側とそれぞれに接続可能に構成される。双方向インバータ10は、直流側の直流電力を交流電力に変換して交流側に出力する。双方向インバータ10は、交流側の交流電力を直流電力に変換して直流側に出力する。つまり、双方向インバータ10は、交流電力と直流電力とを互いに変換する。
双方向インバータ10は、電源を備える直流側から負荷を備える交流側に向けて放電するともいえる。したがって、双方向インバータ10が直流側から交流側に電力を出力する動作は、双方向インバータ10の放電動作とも称される。双方向インバータ10は、電力網30に接続される交流側から蓄電装置12を備える直流側に向けて充電するともいえる。したがって、双方向インバータ10が交流側から直流側に電力を出力する動作は、双方向インバータ10の充電動作とも称される。
電力制御システム1は、直流側で発電装置33に接続されている。電力制御システム1は、必須ではないが、MPPT(Maximum Power Point Tracking)コンバータ11を更に備え、MPPTコンバータ11を介して発電装置33に接続されている。電力制御システム1は、外部に設けられているMPPTコンバータ11を介して発電装置33に接続されてもよい。MPPTコンバータ11は、発電装置33から供給される電力を双方向インバータ10及び蓄電装置12に対して直流で供給する。MPPTコンバータ11は、EMS13に有線又は無線で通信可能に接続され、EMS13によって発電の開始および停止が制御される。発電装置33は、太陽光又は風力等の再生可能エネルギーによって発電する再生可能エネルギー発電装置として構成されてよい。蓄電装置12は、双方向インバータ10から供給される電力だけでなく、発電装置33から供給される電力でも充電されてよい。
本実施形態において、発電装置33は、太陽光発電装置であるとする。MPPTコンバータ11は、発電装置33としての太陽光発電装置が発電して出力する電力を、最大電力点追従(MPPT)によって取り出し、双方向インバータ10及び蓄電装置12に供給する。蓄電装置12の充電率(SOC)が100%に到達した場合、MPPTコンバータ11の出力電力は、蓄電装置12に充電されないので、双方向インバータ10の放電電力に合わせて制限される。双方向インバータ10の放電電力が0である場合、MPPTコンバータ11の出力電力は0に制限される。この場合、発電装置33が出力可能なエネルギーのうちMPPTコンバータ11によって電力として取り出されないエネルギーは、有効に利用されない。
双方向インバータ10は、蓄電装置12の充電率(SOC)が上限充電率(例えば100%)に到達した場合、蓄電装置12を過充電から保護するために充電動作を制限する。
双方向インバータ10は、蓄電装置12の充電率(SOC)が下限充電率(例えば0%)に到達した場合、蓄電装置12を過放電から保護するために放電動作を制限する。
双方向インバータ10は電力網30への逆潮流を防ぐため放電動作を重要負荷31の消費電力と一般負荷32の消費電力とを合計した電力に制限する。重要負荷31の消費電力と一般負荷32の消費電力とを合計した電力は、負荷の消費電力とも称される。
施設51は、RPR(Reverse Power Relay)27を更に備える。RPR27は、電力制御システム1と電力網30とを逆潮流しないことを条件に連系する場合に設置することが義務付けられる設備である。RPR27は、電力網30と節点34との間を接続する電力線に設けられる電力センサ27aを含む。
RPR27は、電力センサ27aで逆潮流方向への電力を検出した場合にEMS13に放電動作の停止を指示する。EMS13は、双方向インバータ10の放電動作を停止させる。具体的には、RPR27は、逆潮流の発生を検出した場合、例えば5分間等の所定時間にわたって電力制御システム1における直流側から交流側への放電動作を停止させることによって、逆潮流を停止させる。
双方向インバータ10は、上述の通り、双方向インバータ10が放電する電力が負荷の消費電力以下になるように制御することによって逆潮流の発生を回避し、RPR27からの停止指示を防ぐことができる。
電力制御システム1は、必須ではないが、スイッチ15を更に備える。双方向インバータ10は、スイッチ15を介して電力網30に接続されている。電力制御システム1は、外部に設けられているスイッチ15を介して電力網30に接続されてよい。
スイッチ15は、電力線を導通する閉状態、及び、電力線を遮断する開状態のいずれかの状態に遷移する。スイッチ15は、例えばマグネットコンダクタ(MC)を含んで構成されてよい。EMS13は、スイッチ15に有線で接続されており、スイッチ15の状態を制御可能に構成されている。EMS13は、電力網30が送電している場合、電力網30から電力制御システム1に電力が供給されるように、スイッチ15の状態を閉状態に遷移させて電力制御システム1を電力網30に接続する。EMS13は、電力網30が停電している場合、電力制御システム1が電力網30の影響を受けないように、スイッチ15の状態を開状態に遷移させて電力制御システム1を電力網30から切り離す。
EMS13は、スイッチ15の状態を閉状態に遷移させている場合、電力制御システム1を連系運転モードで制御し、スイッチ15の状態を開状態に遷移させている場合、電力制御システム1を自立運転モードで制御してよい。言い換えれば、EMS13は、電力網30の状態に基づいて、電力制御システム1を連系運転モード及び自立運転モードのうちいずれかのモードで制御してよい。
電力制御システム1は、重要負荷31及び一般負荷32に電力を供給可能に構成されている。双方向インバータ10は、発電装置33が発電した電力、又は、蓄電装置12が放電した電力を、重要負荷31又は一般負荷32に供給する。重要負荷31及び一般負荷32は、区別される必要が無い場合、単に負荷とも称される。
重要負荷31は、双方向インバータ10とスイッチ15との間に接続される。言い換えれば、重要負荷31は、スイッチ15を介さずに双方向インバータ10に接続され、スイッチ15を介して電力網30に接続される。電力網30が送電している場合、重要負荷31は、電力網30又は双方向インバータ10から受電できる。電力網30が停電している場合、EMS13がスイッチ15の状態を開状態に遷移させることによって、重要負荷31は、電力網30から遮断されるものの双方向インバータ10から受電できる。つまり、重要負荷31は、発電装置33又は蓄電装置12から受電して動作し続けることができる。このようにすることで、電力制御システム1は、重要負荷31を対象として自立運転を実現できる。
一般負荷32は、電力網30とスイッチ15との間に位置する節点34に接続される。言い換えれば、一般負荷32は、スイッチ15を介して双方向インバータ10に接続される。電力網30が送電している場合、一般負荷32は、電力網30又は双方向インバータ10から受電できる。電力網30が停電している場合、EMS13がスイッチ15の状態を開状態に遷移させることによって、一般負荷32は、双方向インバータ10から受電できない。発電装置33又は蓄電装置12が供給できる電力は限られている。電力網30が停電している場合に一般負荷32が受電しないことによって、重要負荷31を対象とした自立運転の継続時間が長くされる。
電力制御システム1は、必須ではないが、電力センサ20、21、22、23、24、25又は26を更に備える。EMS13は有線で各電力センサに接続されており、各電力センサから測定値を取得する。各電力センサは極性を有している。各電力センサの測定値の符号は、電力が所定の方向に供給される場合に正になり、電力が所定の方向の逆方向に供給される場合に負になるように定められる。
電力センサ20は、節点34とスイッチ15とを接続する電力線に設置されており、電力網30から電力制御システム1に供給される電力を測定する。電力センサ20の測定値の符号は、電力網30から電力制御システム1に供給される電力が正の値となるように定められるとする。電力センサ20は、電力制御システム1に含まれてもよいし、含まれなくてもよい。
電力センサ21は、双方向インバータ10と電力網30とを接続する電力線から重要負荷31に分岐する電力線に設置されており、双方向インバータ10又は電力網30から重要負荷31に供給される電力を測定する。電力センサ21の測定値の符号は、重要負荷31に向けて供給される電力が正の値となるように定められるとする。
電力センサ22は、双方向インバータ10と発電装置33とを接続する電力線から蓄電装置12に分岐する電力線に設置されている。電力センサ22は、蓄電装置12が双方向インバータ10に向けて放電する電力を測定するとともに、双方向インバータ10又は発電装置33から蓄電装置12に充電される電力を測定する。電力センサ22の測定値の符号は、蓄電装置12が双方向インバータ10に向けて放電する電力が正の値となり、双方向インバータ10又は発電装置33から蓄電装置12に充電される電力が負の値となるように定められるとする。
電力センサ23は、電力網30と節点34とを接続する電力線に設置されており、電力網30から電力制御システム1及び一般負荷32に供給される電力の和を測定する。つまり、電力センサ23は、電力網30から施設51に供給される電力を測定する。仮に逆潮流が発生した場合、電力センサ23は、施設51から電力網30に逆潮流される電力を測定する。電力センサ23の測定値の符号は、電力網30から供給される電力が正の値となり、電力網30に向けて逆潮流される電力が負の値となるように定められるとする。電力センサ23は、図1において施設51に含まれるものの電力制御システム1に含まれないが、電力制御システム1に含まれてもよい。
電力センサ24は、双方向インバータ10と電力網30とを接続する電力線の、重要負荷31に分岐する点よりも双方向インバータ10の側に設置されている。電力センサ24は、双方向インバータ10から交流側に供給される電力の和を測定するとともに、交流側から双方向インバータ10に供給される電力を測定する。電力センサ24の測定値の符号は、双方向インバータ10から交流側に向けて供給される電力が正の値となり、交流側から双方向インバータ10に向けて供給される電力が負の値となるように定められるとする。電力センサ24の測定値は、後述するように、電力センサ21の測定値と電力センサ20の測定値との差によって代替される。したがって、電力センサ24は、設置されなくてもよい。電力センサ24が省略されることによってコストが削減され得る。
電力センサ25は、節点34と一般負荷32とを接続する電力線に設置されている。電力センサ25は、電力網30又は双方向インバータ10から一般負荷32に供給される電力を測定する。電力センサ25の測定値の符号は、電力網30又は双方向インバータ10から一般負荷32に向けて供給される電力が正の値となるように定められるとする。電力センサ25の測定値は、後述するように、電力センサ23の測定値と電力センサ20の測定値との差によって代替される。したがって、電力センサ25は、設置されなくてもよい。電力センサ25が省略されることによってコストが削減され得る。
電力センサ26は、発電装置33と電力制御システム1とを接続する電力線に設置されている。電力センサ26は、発電装置33から電力制御システム1に供給される電力を測定する。電力センサ26の測定値の符号は、発電装置33から電力制御システム1に供給される電力が正の値となるように定められるとする。
EMS13の制御部131は、電力センサ20、21、22、23、24、25及び26から、所定の周期で瞬時電力の測定値を取得してよい。所定の周期は、例えば、100ミリ秒であってよい。
電力センサ24が設置されていない場合、制御部131は、電力センサ21による瞬時電力の測定値と電力センサ20による瞬時電力の測定値との差を算出し、算出結果を双方向インバータ10が交流側に向けて出力する瞬時電力として取得してよい。電力センサ24が設置されている場合、制御部131は、電力センサ24による瞬時電力の測定値を、双方向インバータ10が交流側に向けて出力する瞬時電力として取得してよい。
電力センサ25が設置されていない場合、制御部131は、電力センサ23による瞬時電力の測定値と電力センサ20による瞬時電力の測定値との差を算出し、算出結果を一般負荷32に向けて供給される瞬時電力として取得してよい。電力センサ25が設置されている場合、制御部131は、電力センサ25による瞬時電力の測定値を、一般負荷32に向けて供給される瞬時電力として取得してもよい。
制御部131は、電力センサ22による瞬時電力の測定値と電力センサ26による瞬時電力の測定値との和を算出し、算出結果を直流側から双方向インバータ10に向けて供給される瞬時電力として取得してよい。
EMS13の制御部131が双方向インバータ10を制御するために双方向インバータ10に対して出力する情報は、充放電指令とも称される。制御部131が充放電指令を生成する具体的な手順は、後述される。充放電指令は、双方向インバータ10に放電動作を実行させるか充電動作を実行させるかを指示する情報を含む。充放電指令は、双方向インバータ10に出力させる電力の大きさを指示する情報を含む。双方向インバータ10に出力させる電力の大きさは、正又は負の符号を有する値で表されてよい。双方向インバータ10に出力させる電力の大きさが正の符号を有する値で表される場合、双方向インバータ10は、放電動作を実行するように指示されているとする。双方向インバータ10に出力させる電力の大きさが負の符号を有する値で表される場合、双方向インバータ10は、充電動作を実行するように指示されているとする。充放電指令は、双方向インバータ10に、充電動作及び放電動作のどちらの動作を実行させるかを指示する情報を含むといえる。双方向インバータ10は電力センサ24が充放電指令に一致するようにフィードバック制御を行う。
電力制御システム1は、自立運転時において、蓄電装置12が放電する電力を重要負荷31に供給することによって、重要負荷31の動作を継続させることができる。自立運転時において、充放電指令による充電動作の指示は無効となる。
EMS13は、各電力センサから瞬時電力の測定値を取得してよい。EMS13は、MPPTコンバータ11からMPPTコンバータ11が出力する瞬時電力又は電力量を取得してよい。EMS13は、双方向インバータ10から、双方向インバータ10が直流側から交流側に放電する瞬時電力又は電力量を取得してよい。EMS13は、双方向インバータ10から、双方向インバータ10が交流側から直流側に放電する瞬時電力又は電力量を取得してよい。EMS13は、蓄電装置12から、蓄電装置12のSOC、又は、蓄電装置12に流れる電流を取得してよい。
蓄電装置12の定格蓄電容量、及び、双方向インバータ10の容量は、電力制御システム1が接続される重要負荷31及び一般負荷32の消費電力に関する情報、並びに、発電装置33の定格出力及び発電電力の実績値に基づいて決定されてよい。負荷の消費電力に関する情報及び発電電力の実績値は、所定期間にわたるデマンドデータを含んでもよい。所定期間は、例えば1年間であってよい。蓄電装置12の定格蓄電容量、及び、双方向インバータ10の容量は、負荷の消費電力に関する情報及び発電電力の実績値に基づくシミュレーションの結果に基づいて決定されてもよい。
(蓄電池充放電予測の生成)
EMS13の制御部131は、現時点から見て未来の所定期間における、発電装置33の発電電力の予測値、及び、負荷の消費電力の予測値に基づいて、蓄電池充放電予測を生成する。
<発電量予測>
発電装置33が太陽光発電装置を含む場合、発電装置33の発電電力量は、日射量に応じて変動する。発電装置33が風力発電装置を含む場合、発電装置33の発電電力量は、風速に応じて変動する。風速は、東西方向及び南北方向それぞれの成分を含むとする。制御部131は、日射量、又は、風速の予測値を含む数値予報データに基づいて、発電装置33の発電電力量を予測できる。
制御部131は、数値予報データとして、通信部132及び管理サーバ41を介して外部サーバ42から提供されているMSMに基づく最大39時間先までのGPVデータを取得してよい。管理サーバ41は、電力制御システム1が設置されている位置の情報に基づいて、外部サーバ42からGPVデータを取得し、EMS13の通信部132を介して制御部131に送信する。
GPVデータに含まれる予測期間の開始時刻から制御部131がGPVデータを取得するまで約3時間のタイムラグがある。したがって、制御部131は、約36時間先までの予測データに基づいて発電電力量を予測できる。GPVデータが3時間毎に配信される場合、制御部131は、GPVデータを取得するタイミングによって、約34時間先から約36時間先までの予測データに基づいて発電電力量を予測できる。
発電装置33が風力発電装置を含む場合、制御部131は、風速の予測データに基づいて風力発電装置の発電量を予測する。風速は、東西方向及び南北方向それぞれの成分を含むとする。制御部131は、例えば、風速の大きさに基づいて風力発電装置の発電量を予測してよい。制御部131は、例えば、風力発電装置の風車向きと風速の東西方向及び南北方向それぞれの成分とに基づいて発電量を予測してもよい。
発電装置33が太陽光発電装置を含む場合、制御部131は、日射量の予測データに基づいて太陽光発電装置の発電量を予測する。太陽光発電装置の定格発電電力がP(kW)で表されるとする。定格発電電力は、日射量が1kW/m2である場合に発電する電力である。日射量がS(kW/m2)で表されるとする。発電効率がK(%)で表されるとする。発電効率は、太陽光発電装置が発電する際に生じる損失を考慮して、定格発電電力に対する実際に発電される電力の比率を表す。太陽光発電装置が発電する電力は、P×S×Kで算出される。したがって、制御部131は、日射量の予測データに太陽光パネルの定格発電電力と発電効率とを乗じることによって、発電量の予測値を算出できる。日射量の単位がkWh/m2である場合、発電量の単位は、kWhとなる。発電効率は、例えば85%に設定される。発電効率は、MPPTコンバータ11又は双方向インバータ10の効率に基づいて設定されてよい。発電効率は、気温又は太陽光の入射角等の種々の要因に基づいて設定されてもよい。
<負荷予測>
制御部131は、現時点から所定時間先までの気温の予測データに基づいて、負荷の消費電力量を予測する。現時点から所定時間先までの気温の予測データは、気温変化予測データとも称される。制御部131は、電力制御システム1が設置されている地点の過去の気温履歴と、同時刻の電力制御システム1に接続される負荷の消費電力量の履歴をあらかじめ取得しておく。負荷の消費電力量の履歴は、負荷履歴とも称される。制御部131は、気温履歴と気温変化予測データを比較して最も近似している期間を抽出し、抽出した期間と同時刻の負荷履歴を、負荷の消費電力量の予測値として採用する。
制御部131は、負荷履歴に含まれる負荷の消費電力量の変動が曜日又は時間帯に依存することを考慮して、例えば、現在時刻のN週間前(同じ曜日、且つ、同じ時刻)の気温履歴と、現時点における気温変化予測データを比較してよい。このようにすることで、負荷の消費電力量の予測値は、曜日又は時間帯等の、気温に依存しない要因による影響を受けにくくなる。制御部131は、気温履歴のうち、気温変化予測データに近似した気温変化を含む期間を抽出する。制御部131は、気温履歴と気温変化予測データとの近似の度合いを、それぞれの気温差の二乗平均平方根によって表してよい。制御部131は、気温差の二乗平均平方根が最小となる期間を抽出してよい。
制御部131は、気温変化予測データに対応する数値予報データとして、通信部132、管理サーバ41を介して外部サーバ42によって提供されているMSMに基づく最大39時間先までのGPVデータを取得してよい。GPVデータに含まれる予測期間の開始時刻から制御部131がGPVデータを取得するまで約3時間のタイムラグがある。したがって、制御部131は、約36時間先までの気温変化予測データに基づいて負荷の消費電力量を予測できる。GPVデータが3時間毎に配信される場合、制御部131は、GPVデータを取得するタイミングによって、約34時間先から約36時間先までの気温変化予測データに基づいて負荷の消費電力量を予測できる。
負荷履歴は、例えば以下のように取得される。制御部131は、電力センサ21及び25から、重要負荷31及び一般負荷32の消費電力の瞬時値を取得し積算することによって、1時間毎に積算電力量を算出する。制御部131は、算出した1時間毎の積算電力量を記憶部に格納する。制御部131は、積算電力量を少なくとも1年間にわたって、1時間毎の積算電力量を記憶部に格納してよい。制御部131は、1年間より長い所定期間にわたって、1時間毎の積算電力量を記憶部に格納してもよい。所定期間にわたって格納された積算電力量が負荷履歴として用いられる。
気温履歴は、例えば以下のように取得される。制御部131は通信部132及び管理サーバ41を介して外部サーバ42によって提供されている気温変化予測データから直近時刻の気温予測を気温実測データとして記憶部に格納する。直近時刻の気温予測データは同時刻の気温実績との乖離が小さいと考えられるため実績として採用できる。あるいは外部サーバ42から同時刻の気温実績として別途取得しても良い。制御部131は、1時間毎の気温の実測データを記憶部に格納してよい。制御部131は、1時間より短い周期で気温の実測データを取得し記憶部に格納してもよい。制御部131は、少なくとも1年間にわたって、気温の実測データを記憶部に格納する。制御部131は、1年間より長い所定期間にわたって、気温の実測データを記憶部に格納してもよい。所定期間にわたって格納された気温の実測データが気温履歴として用いられる。
制御部131は、現在時刻を少なくとも秒単位で保持するカレンダユニットを備える。カレンダユニットは、例えばコイン電池等によってバックアップされていてよい。制御部131は、通信部132を介して外部サーバ42からデータを取得する際に、時刻情報も取得してカレンダユニットの時刻情報を外部サーバ42の時刻情報に同期させてよい。外部サーバ42は、例えば1時間毎に日本標準時を提供する外部サーバ42から時刻情報を取得して時刻同期させてよい。制御部131は、発電量を予測するための起点の時刻と、カレンダユニットが表す時刻とを比較し、発電量の予測の有効時間範囲を求める。有効時間範囲は、現在時刻から見て発電量を予測するために用いられるGPVデータ等の予測データを取得できる時間の範囲に対応する。例えば、現在時刻から見て36時間先までのGPVデータを取得できる場合、有効時間範囲は36時間先である。制御部131は、有効時間範囲に基づいて負荷の予測の起点の時刻も決定する。
<目標充電量の算出>
制御部131は、発電装置33の発電電力の予測値、及び、負荷の消費電力の予測値に基づいて蓄電装置12の目標充電量を算出する。
制御部131は、所定のタイミングで蓄電装置12の目標充電量を算出する。所定のタイミングは、例えば、毎正時とされてよい。所定のタイミングは、第1周期毎とされてよい。第1周期は1時間であってよい。制御部131は、目標充電量を算出するために、充電量を予測する時間の範囲を設定する。予測する時間の範囲は、現時点から所定時間経過した時刻までとする。現時点から所定時間経過した時刻は、予測時間先とも称される。予測時間先は、N時間先の時刻として表されるとする。制御部131は、予測時間先として、日射量の予測データが得られる最も未来の時刻を設定してよい。
制御部131は、予測時間先の目標充電量を適宜設定し、予測時間先から1時間先までさかのぼる途中の各時刻において発電予測値から負荷予測値を差し引いた値を余剰電力として算出する。また余剰電力から目標充電量を算出する。例えば、制御部131は、(N−1)時間先からN時間先までの1時間における余剰電力量の予測値を取得する。制御部131は、余剰電力量の予測値と蓄電装置12のN時間先の目標充電量とに基づいて、(N−1)時間先の目標充電量を算出する。制御部131は、時間をさかのぼりながら目標充電量を算出することによって、現時点から1時間先の目標充電量を算出できる。
<蓄電池充放電予測の生成>
制御部131は、前述の1時間先の目標充電量に基づいて蓄電池充放電予測を生成する。具体的には制御部131は、蓄電装置12の現時点のSOCを取得し、蓄電装置12の定格充電容量にSOCを乗じることによって、現時点の充電量を算出する。制御部131は、現時点の充電量から1時間先の目標充電量を差し引いた電力量を算出する。これは蓄電池充放電予測と称される。目標充電量が第1周期毎に算出される場合、蓄電池充放電予測は、第1周期毎に算出される。蓄電池充放電予測が負の場合、1時間先の充電量を目標充電量に一致させるために充電を促しているものとする。蓄電池充放電予測が正の場合、1時間先の充電量を目標充電量に一致させるために放電を促しているものとする。
以上述べてきたように、蓄電池充放電予測に従って蓄電装置12の充放電が行われることによって、発電装置33の発電電力が負荷の消費電力を上回って余剰電力となる場合、余剰電力を蓄電装置12に充電するための空き容量が確保されやすくなる。一方で、制御部131は、余剰電力の発生を予測して、余剰電力の発生の直前まで放電しないようにできる。このようにすることで、蓄電装置12の充電率が高く維持され得る。
<蓄電池充放電予測に基づく目標充放電指令の生成>
制御部131は、前述の蓄電池充放電予測を基に、双方向インバータ10の充放電を制御するための充放電指令を生成する。これは目標充放電指令と称される。目標充放電指令は蓄電池充放電予測に対して発電装置33による発電電力が相殺されるように算出を行う。
制御部131は、蓄電池充放電予測と発電装置33の発電電力との和を、目標充放電指令として算出する。言い換えれば、制御部131は、以下の式(1)に基づいて目標充放電指令を算出する。
目標充放電指令=蓄電池充放電予測+発電装置33の発電電力 (1)
目標充放電指令は、双方向インバータ10が直流側から交流側に電力を出力する放電方向の場合に正の値で表され、双方向インバータ10が交流側から直流側に電力を出力する充電方向の場合に負の値で表されるとする。発電装置33の発電電力は太陽光発電であれば短時間で変動するため、制御部131の目標充放電指令の算出タイミングは速いほうが良い。例えば1秒毎であってよい。目標充放電指令の算出タイミングは、蓄電池充放電予測を算出する第1周期より短い第2周期毎とされてもよい。
目標充放電指令は、以下の表に基づいて算出され得る。
Figure 2021052488
各列に対応するパラメータは、以下の通りである。
実発電(kW):発電装置33の実際の発電電力
実負荷(kW):負荷の実際の消費電力
実余剰(kW):実発電と実負荷との差
蓄電池充放電予測(kW):現時点から1時間先までの蓄電装置12の予測値
目標充放電指令(kW):上述の式(1)に基づいて算出される値
系統買電(kW):電力網30から受電する電力
また、上記表において、発電装置33の発電電力の予測値が20kWであるとする。
(A)の行は、発電電力が予測通りである場合を表す。この場合、目標充放電指令は負荷の消費電力と同値になる。したがって、電力網30から受電する電力が0kWになっている。蓄電装置12には余剰電力だけで蓄電池充放電予測分が充電されることになる。
(B)の行は、発電電力が減少した場合を表す。本実施形態において、EMS13は、蓄電装置12の充電を、蓄電池充放電予測に沿って実行する。目標充放電指令は余剰分の5kWのみとなり、負荷の消費電力の不足分は電力網30から受電する電力でまかなわれる。蓄電装置12には発電電力から蓄電池充放電予測分が充電されることになる。
(C)の行は、極端な例だが発電電力が0kWになった場合を表す。この場合も蓄電池充放電予測に沿って実行される。負荷の消費電力は全て電力網30から受電する電力でまかなわれる。また目標充放電指令は蓄電池充放電予測と同値になるため蓄電装置12に充電される電力も全て電力網30からまかなわれる
(D)の行は、翌日の余剰分の受け入れのため深夜に蓄電装置12の放電が行われる例である。目標充放電指令は蓄電池充放電予測と同値になり蓄電装置12から放電される。負荷は予測通りのため、電力網30から受電する電力が0kWになっている。
(E)の行は、(D)と同様だが負荷が予測より大きいため、負荷の消費電力の不足分が電力網30から受電する電力でまかなわれる。
以上述べてきたように、制御部131は、発電装置33の発電電力量の予測と実際の発電電力量とが異なる場合であっても実際の発電電力量に基づいて目標充放電指令を生成し、蓄電装置12の目標充電量を達成する。その結果、発電装置33の実際の発電電力量が少なくなった場合でも、蓄電装置12の充電率が高く維持され得る。また、負荷の予測が外れた場合も目標充放電指令は不変のため充電率が高く維持され得る。
<ピークカット充放電指令の生成>
施設51の管理者は、電力網30に電力を供給する電力事業者と電力供給契約を結ぶ。電力供給契約において、所定期間に施設51が受電する最大の電力量が大きいほど電力料金の単価が高くなる。電力料金の単価の算出の基準となる所定期間は、デマンド期間とも称される。デマンド期間は、例えば15分、30分又は60分等の種々の時間に設定される。制御部131は、デマンド期間において電力網30から受電する電力量が所定値以下となるように双方向インバータ10を制御する。デマンド期間において電力網30から受電する電力量を所定値以下とする制御は、ピークカットとも称される。所定値は、ピークカット閾値とも称される。
制御部131は、ピークカットを考慮した充放電指令を算出する。ピークカットを考慮した充放電指令は、ピークカット充放電指令とも称される。制御部131は、負荷の消費電力量からピークカット閾値を差し引いた値を、ピークカット充放電指令として算出する。ピークカット充放電指令が正の値の場合は、ピークカット放電を促しているものとする。ピークカット充放電指令が負の値の場合は、ピークカット充電を促しているものとする。制御部131は、所定のタイミングでピークカット充放電指令を算出してよい。所定のタイミングは、目標充放電指令を算出するタイミングと同じであってよい。所定のタイミングは、例えば1秒毎であってよい。所定のタイミングは、目標充放電指令の算出タイミングと同じく、蓄電池充放電予測を算出する第1周期より短い第2周期毎とされてもよい。
<双方向インバータ10に対する充放電指令の決定>
制御部131は、目標充放電指令とピークカット充放電指令とに基づいて、双方向インバータ10に対する充放電指令を決定する。制御部131は、ピークカット充放電指令が目標充放電指令未満である場合、目標充放電指令を双方向インバータ10に対する充放電指令として出力する。この場合、制御部131は、ピークカット閾値にかかわらず目標充放電指令で双方向インバータ10を制御できる。その結果、蓄電装置12の目標充電量が達成されやすくなる。一方で、制御部131は、ピークカット充放電指令が目標充放電指令以上である場合、ピークカット充放電指令を双方向インバータ10に対する充放電指令として出力する。このようにすることで、電力網30から受電する電力量がピークカット閾値以下に維持され得る。その結果、電力料金が増大しにくくなる。またピークカット放電又は自立運転により蓄電池を予測外で放電したときに「現在充電率<目標充電率」となり、その差が大きいと目標充放電指令で極端に大きな充電指令が出される場合があるが、この判定により買電を超えないピークカット充電に制限される
制御部131は、所定のタイミングで双方向インバータ10の充放電指令を決定してよい。所定のタイミングは、目標充放電指令及びピークカット充放電指令を算出するタイミングと同じであってよい。所定のタイミングは、例えば1秒毎であってよい。充放電指令を生成するタイミングは、蓄電池充放電予測を算出する第1周期より短い第2周期毎とされてよい。充放電指令を生成する周期が目標充電量を算出する周期より短いことによって、負荷の消費電力又は発電装置33の発電電力の変動に追従した充放電制御が実行され得る。その結果、予測外も含めた負荷の消費電力の増大に応じたピークカットが実行されつつ、蓄電装置12の充電率が高い値に維持され得る。
本実施形態に係る電力制御システム1は、蓄電装置12の充電率を高い値に維持しつつ、余剰電力の予測値に基づいて余剰電力を充電できる空き容量を蓄電装置12に確保するように双方向インバータ10を制御できる。このようにすることで、発電装置33が発電する電力の有効利用と、停電時の重要負荷31のバックアップとが両立され得る。
(実施例)
例えば図2のグラフに示されるように、発電電力の大きさが日によって異なる場合に、制御部131は、発電電力の大きさに応じて、充放電指令を生成する。図2のグラフは、3段に分かれている。各段のグラフは、共通の横軸を有する。横軸は時刻を表している。横軸は、1日の長さを表すD1、D2及びD3で表される区間で分けられている。上段のグラフは、蓄電装置12の充電率の時間変化を表している。縦軸はSOC(単位:%)を表している。SOCの現在値(PS)は、実線で表されている。SOCの目標値(TS)は、破線で表されている。制御部131は、SOCの現在値を目標値に一致させる又は近づけるように蓄電装置12の充放電を制御する。中段のグラフは、負荷の消費電力(CP)、電力網30からの受電電力(SP)、及び、発電装置33の発電電力(GP)それぞれの時間変化を表している。負荷の消費電力(CP)は、実線で表されている。受電電力(SP)は、破線で表されている。発電電力(GP)は、一点鎖線で表されている。縦軸は、電力(単位:kW)を表している。下段のグラフは、双方向インバータ10の出力の時間変化を実線で表している。縦軸は、出力する電力(単位:kW)を表している。縦軸の正の値は、双方向インバータ10が直流側から交流側に放電している電力を表している。縦軸の負の値は、双方向インバータ10が交流側から直流側に充電している電力を表している。
区間D1において、発電電力は消費電力より低くなっている。したがって、余剰電力が発生しない。この場合、制御部131は、蓄電装置12に放電させず、発電電力と受電電力とで負荷の消費電力を賄う。
区間D2において、発電電力は、期間PD1で消費電力より低いものの、期間PC1で消費電力より高い。したがって、期間PC1で余剰電力が発生する。この場合、制御部131は、期間PC1で余剰電力が発生することを予測し、期間PC1の直前の期間PD1で蓄電装置12に放電させて空き容量を確保し、期間PC1で余剰電力だけで蓄電装置12に充電させる。その結果、余剰電力だけで蓄電装置12の充電率が充電率の制御上限にまで回復し得る。
区間D3において、発電電力は、期間PD2で消費電力より低いものの、期間PC2で消費電力より高い。したがって、期間PC2で余剰電力が発生する。この場合、制御部131は、期間PC2で余剰電力が発生することを予測し、期間PC2の直前の期間PD2で蓄電装置12に放電させて空き容量を確保し、期間PC2で蓄電装置12に充電させる。期間PC2で発生する余剰電力は、期間PC1で発生する余剰電力より大きい。したがって、制御部131は、期間PD2の終わりの充電率を、期間PD1の終わりの充電率よりも低くする。制御部131は、そのために、蓄電装置12に放電させる期間PD2の開始を早くし、期間PD2を期間PD1より長くする。これによって、余剰電力の大きさに応じた空き容量が確保され得る。
<比較例>
比較例に係る制御は、1日分の余剰電力に相当する空き容量を確保するために最初に余剰電力が発生する前に、放電を終えておく。一方で、本実施形態に係る制御は、余剰電力が発生するタイミングに合わせて放電させる。図3のグラフに示されるように、1日の中で余剰電力が発生する区間が分かれる場合、比較例に係る制御と本実施形態に係る制御とで充電率に差が生じる。図3のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図2のグラフの説明と同様である部分について省略される。図3の横軸は、比較例に係る制御を表す区間と、本実施形態に係る制御を表す区間とに分けられている。比較例に係る制御を表す区間は、余剰電力が最初に発生してから最後に発生するまでの期間PC3と、その直前の期間PD3とを含む。比較例において、期間PC3で発生する余剰電力を充電するための空き容量は、期間PD3でまとめて確保される。その結果、期間PD3の終わりの充電率は約50%にまで低下する。一方、本実施形態に係る制御を表す区間は、余剰電力が最初に発生する期間PC4と、その直前の期間PD4と、余剰電力が2回目に発生する期間PC5と、その直前の期間PD5とを含む。本実施形態において、期間PC4で発生する余剰電力を充電するための空き容量は、期間PD4で確保される。期間PC5で発生する余剰電力を充電するための空き容量は、期間PD5で確保される。つまり、余剰電力が発生する期間が分かれる場合、それぞれの期間の直前で蓄電装置12に放電させる。その結果、充電率の低下は約70%に押さえられる。比較例よりも充電率の低下が抑えられる。
<余剰電力が大きい場合>
図4に示されるグラフを参照して、施設51の休業日等の余剰電力が大きくなる日における制御が説明される。図4のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図2のグラフの説明と同様である部分について省略される。図4のグラフの横軸は、1日の長さを表すD4、D5及びD6で表される区間で分けられている。D4で表される日は、施設51の稼働日に対応する。D5及びD6で表される日は、施設51の休業日に対応する。図4の上段のグラフにおいて、一点鎖線で表されているSOCの現在値(PS−C)は、比較例に係る制御が実行された場合におけるSOCの時間変化に対応する。一方で、実線で表されているSOCの現在値(PS)は、本実施形態に係る制御が実行された場合におけるSOCの時間変化に対応する。
施設51の稼働日(D4)において、負荷の消費電力(CP)は、全時間帯にわたってバックグラウンド負荷によるほぼ一定の消費電力と、7時頃から20時頃までの間に稼働する負荷によって増加する消費電力とを含む。制御部131は、発電電力(GP)を負荷に供給するとともに、電力網30からの受電電力を負荷に供給する。これによって、蓄電装置12のSOCの目標値(TS)及び現在値(PS)は、EMS13が蓄電装置12の充放電を制御するために設定する充電率の制御上限で維持される。充電率の制御上限は、例えば90%に設定される。充電率の制御上限に対応する充電量は、充電量の制御上限と称される。
施設51の休業日(D5及びD6)において、負荷の消費電力(CP)は、バックグラウンド負荷によるほぼ一定の消費電力だけを含む。したがって、発電電力(GP)が消費電力(CP)を上回る時間帯が長くなる。その結果、余剰電力が発生しやすくなる。制御部131は、休業日D5の余剰電力を蓄電装置12に充電できるように期間PD6において蓄電装置12に放電させる。制御部131は、0時から24時までの1日単位の制御にしばられて蓄電装置12を0時から放電させるのではなく、休業日D5の前日の稼働日D4の19時頃から蓄電装置12の放電を開始させている。制御部131は、余剰電力が発生する期間PC6において、余剰電力を蓄電装置12に充電する。さらに、制御部131は、休業日D6の余剰電力を蓄電装置12に充電できるように期間PD7において蓄電装置12に放電させる。制御部131は、余剰電力が発生する期間PC7において、余剰電力を蓄電装置12に充電する。
以上述べてきたように、本実施形態に係る制御は、休業日D5及びD6における余剰電力を考慮して、蓄電装置12のSOCを制御する。一方で、比較例に係る制御は、休業日D5における余剰電力を考慮するものの、休業日D6における余剰電力を考慮しない。この場合、比較例に係る制御において蓄電装置12に放電させる期間PD6’は、本実施形態に係る制御において蓄電装置12に放電させる期間PD6より短くなる。その結果、休業日D6において余剰電力が発生している期間の途中でSOCが充電率の制御上限に達してしまう。したがって、比較例に係る制御において休業日D6の余剰電力を蓄電装置12に充電できる期間PC7’は、本実施形態に係る制御において休業日D6の余剰電力を蓄電装置12に充電できる期間PC7より短くなる。本実施形態に係る電力制御システム1は、蓄電装置12の空き容量を確保するための制御を1日単位で行うというルールにしばられずに、さらに長い期間にわたる予測に基づいて蓄電装置12の空き容量を制御できる。例えば、39時間先までを予測したGPVデータに限られず、さらに長期間先までを予測したデータが用いられてよい。このようにすることで、余剰電力の発生に合わせた蓄電装置12の空き容量が確保されやすくなる。
<予測と実際との違いが生じる場合>
図5に示されるグラフを参照して、発電電力の予測値と実際の発電電力との間に差が生じる場合の制御が説明される。図5のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図2のグラフの説明と同様である部分について省略される。図5のグラフの横軸は、1日単位の区間に分けられている。各区間は、連続していないとする。各区間は、Case1及びCase2として表されている。図5の中段のグラフにおいて、破線は、電力網30からの受電電力の時間変化を表している。細い線幅の破線で表される受電電力(SP−E)は、受電電力の予測値に対応する。太い線幅の破線で表される受電電力(SP−A)は、実際の受電電力に対応する。一点鎖線は、発電装置33の発電電力の時間変化を表している。細い線幅の一点鎖線で表される発電電力(GP−E)は、発電電力の予測値に対応する。太い線幅の一点鎖線で表される発電電力(GP−A)は、実際の発電電力に対応する。図5の下段のグラフにおいて、実線で表される出力(EST)は、双方向インバータ10の出力電力の予測値に対応する。破線で表される出力(ACT)は、双方向インバータ10の実際の出力電力に対応する。
Case1において、実際の発電電力(GP−A)は、予測値(GP−E)より小さくなっている。制御部131は、蓄電装置12の実際の充電率(PS)を目標充電率(TS)に一致させる又は近づけるように、双方向インバータ10の出力を制御する。この場合、双方向インバータ10の実際の出力は、予測値に対して減少している。双方向インバータ10の出力の減少は、発電電力が予測値より小さくなった分に対応する。双方向インバータ10の出力が減少することによって、電力網30からの受電電力が増加する。したがって、受電電力の予測値(SP−E)が0であっても、実際の受電電力(SP−A)が増加する。このようにすることで、実際の発電電力が予測値より小さくても、蓄電装置12の充電率は、目標充電率にあわせて制御され得る。
Case2において、実際の発電電力(GP−A)は、10時頃から18時頃までの間に予測値(GP−E)より大きくなっている。制御部131は、実際の充電率(PS)が目標充電率(TS)に対して上昇して乖離するため双方向インバータ10の放電電力を大きくしたいが、逆潮流制限のため負荷以下での放電しかできない。このため余剰電力は蓄電装置12の充電量の制御上限を超えたバッファに充電され一時的に吸収される。
Case2の期間P8において、蓄電装置12の充電率が100%に達したため余剰電力が吸収しきれなくなる。この場合、制御部131はMPPTコンバータ11の発電電力を双方向インバータ10が放電した電力に合わせて制限する。この結果制限された発電電力は、斜線のハッチングで表される領域に対応する。しかし発電電力を負荷の消費電力に合わせて制限することによって、制御部131は、逆潮流の発生を回避し、RPR27から動作停止の指示を回避できるように制御できる。
図6に示されるグラフを参照して、充電量の制御上限を定格蓄電容量(上限充電量)未満に設定することによる効果が説明される。図6のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図2のグラフの説明と同様である部分について省略される。図6のグラフの横軸は、1日の時間を表している。制御部131は、期間P9の直前までで蓄電装置12の充電率が充電率の制御上限に達するように制御する。期間P9において予測されていなかった余剰電力が発生した場合、制御部131は、蓄電装置12の充電率を、充電量の制御上限を超えて定格蓄電容量(上限充電量)にまで高めることを許容する。つまり、定格蓄電容量(上限充電量)と充電量の制御上限との差は、一点は予測されていなかった余剰電力を吸収するためのバッファとして機能する。蓄電装置12の充電量の上限側にバッファが設けられることによって、余剰電力が有効に活用され得る。もう一点として、発電の予測は1時間当たりの平均日射量で提供される。実際の発電は、秒単位又は分単位で見た場合は雲の状況により平均以上になり得る。充電量の制御上限との差は平均以上の発電を制限せず受け入れるためにも必要となる。
制御部131は、蓄電装置12の充電量の下限側においても、充放電を制御するために充電率の制御下限を設定してよい。充電率の制御下限は、0%より大きい所定値以上、例えば5%に設定されてもよい。このようにすることによって、発電電力が予測値より小さくなった場合でも、蓄電装置12が重要負荷31をバックアップするために必要な充電量が確保され得る。
図7に示されるグラフを参照して、電力網30からの受電電力のピークカットが説明される。図7のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図6のグラフの説明と同様である部分について省略される。図7の中段のグラフにおいて、二点鎖線は、ピークカット閾値(PTH)を表している。
図7の期間PD10において、負荷の消費電力が増加している。制御部131は、負荷の消費電力の増加に対応して双方向インバータ10に放電動作をさせるように制御し、電力網30からの受電電力をピークカット閾値以下に制限する。双方向インバータ10が放電することによって、蓄電装置12の放電、及び、蓄電装置12の充電率の低下が起こる。
負荷の消費電力が減少した図7の期間PC10において、制御部131は、期間PD10で低下した蓄電装置12の充電率を回復させる。つまり制御部131は、蓄電装置12の充電率を充電率の制御上限に一致させる又は近づけるように双方向インバータ10に充電動作をさせる。制御部131は、受電電力をピークカット閾値以下に制限しつつ、双方向インバータ10に充電動作をさせ、蓄電装置12の充電率を充電率の制御上限に回復させる。
<自立運転>
電力網30が停電した場合、電力制御システム1は、自立運転を実行する。図2のグラフに示されるように、制御部131は、余剰電力の予測値に基づいて、余剰電力が発生する期間の直前の期間に蓄電装置12を放電させて空き容量を確保する。このようにすることで、蓄電装置12の充電率は、充電率の制御上限に一致する又は近づいている。その結果、自立運転時に重要負荷31の稼働を長く継続させることができる。
また、図3のグラフに示されるように、空き容量を確保するための放電を、比較例に係る制御のように毎朝まとめて実行するよりも、本実施形態に係る制御のように余剰電力が発生するタイミングに合わせて実行することによって、充電率を高く維持できる。その結果、自立運転が開始するタイミングによらず、重要負荷31の稼働を長く継続させることができる。
図8に示されるグラフを参照して、余剰電力を充電するための空き容量を確保するために放電している途中で電力網30が停電した場合における制御が説明される。図8のグラフの縦軸及び横軸、並びにグラフに付された符号の説明は、図2のグラフの説明と同様である。制御部131は、期間PC11で発生する余剰電力を蓄電装置12に充電するための空き容量を確保するために、期間PD11において蓄電装置12に放電させるように双方向インバータ10を制御する。
ここで、蓄電装置12が放電している期間PD11の途中の停電A又は停電Bのタイミングで電力網30が停電すると仮定する。停電Bのタイミングにおける充電率は、停電Aのタイミングにおける充電率よりも低い。このことからすると、停電Bのタイミングにおける停電は、停電Aのタイミングにおける停電よりも高いリスクを生じさせるように見える。しかし、余剰電力の予測に基づいてあらかじめ実行する放電と、停電時の自立運転のために実行する放電とは、同等である。したがって、停電A及びBのどちらのタイミングで停電が発生しても、実際のリスクの大きさは変わらないといえる。また、停電Bのタイミングで停電が発生した場合、充電率は低いものの、発電電力が増加するまでの時間が短いことによって、充電率の回復が期待される。このことからしても、停電のタイミングによってリスクの大きさは変わらないといえる。
<目標充電量の算出手順例>
目標充電量の具体的な算出手順の一例が図9に示される表に基づいて説明される。最も左の列にM時間先と記載されている行の数値は、現時点のM時間先から(M+1)時間先までの1時間における、蓄電装置12の目標充電量と、目標充電量を算出するために用いられるパラメータの予測値とを含む。現時点が0時間先に読み替えられるとすれば、Mは0から34までの整数として表される。例えば、34時間先の行の数値は、34時間先から35時間先までの1時間における値を含む。
表の左から2列目は、予測日時を表しており、現時点からM時間先の時刻に対応する。表の左から3列目は、予測日時における負荷の消費電力量の予測値を過去データから参照する場合における参照日時を表しており、予測日時に対してN週間ずれた日時となっている。表の左から4列目から7列目まではそれぞれ、現時点のM時間先から(M+1)時間先までの1時間における、日射量、発電量、負荷の消費電力量、及び、余剰電力量それぞれの予測値に対応する。表の左から8列目及び9列目はそれぞれ、現時点のM時間先から(M+1)時間先までの1時間における、蓄電装置12の目標充電量及び目標充電率に対応する。目標充電率は、(目標充電量)/(定格充電量)×100で算出されるとする。蓄電装置12の定格蓄電容量は、383.3kWhであるとする。
予測時間として34時間先と記載されている行において、予測値は、34時間先から35時間先までの1時間の積算値に対応する。言い換えれば、予測時間としてM時間先(図9の表でM=1〜34)と記載されている行において、予測値は、M時間先から(M+1)時間先までの1時間の積算値に対応する。日射予測(W/m2)は、1時間の積算日射量の予測値(Wh/m2)に読み替えられる。発電予測(kW)は、1時間の発電電力量の予測値(kWh)に読み替えられる。負荷予測(kW)は、1時間の負荷の消費電力量の予測値(kWh)に読み替えられる。余剰予測(kW)は、1時間の余剰電力量の予測値(kWh)に読み替えられる。
図9において、左から3列目の負荷予測参照月日時の項目として記載されているように、負荷予測として、現時点(7月7日19時)の1週間前の日時(6月30日19時)からその34時間先(7月2日5時)までの負荷実績が用いられている。34時間先の負荷実績は、7月2日5時から6時までの1時間の積算値に対応する。
発電装置33が太陽光発電装置を含む場合、制御部131は、日射予測に基づいて発電予測を算出してよい。図9において、例えば34時間先から35時間先までの1時間の日射予測は、32Wh/m2である。発電予測は、日射予測に太陽光発電装置の定格発電電力と発電効率とを乗じることによって、5.2kWhと算出されている。
制御部131は、発電予測から負荷予測を差し引くことによって余剰予測を算出する。余剰予測は、直流側において電力が余って蓄電装置12に充電される場合に正の値になり、直流側において電力が不足し蓄電装置12から放電する場合に負の値になる。
図9において、例えば34時間先から35時間先までの1時間の発電予測は5.2kWhである。34時間先から35時間先までの1時間の負荷予測は12.8kWhである。この場合、34時間先の余剰予測は5.2kWhから12.8kWhを差し引いて、−7.6kWhと算出される。
制御部131は、双方向インバータ10の容量に基づいて余剰予測を算出してもよい。負荷予測が双方向インバータ10の容量より大きい場合、実際に負荷に供給される電力は双方向インバータ10の容量によって制限される。したがって、制御部131は、発電予測から、負荷予測と双方向インバータ10の容量とのうち小さい方の値を差し引くことによって余剰予測を算出してよい。
予測時間としてM時間先(図9の表でM=1〜34)と記載されている行において、目標充電量(kWh)は、(M+1)時間先の時刻における目標充電量を表している。制御部131は、現時点から1時間先の目標充電量を逆算するための初期値として、(M+1)時間先の目標充電量を設定する。制御部131が設定する初期値は、図9に示される表で34時間先の行の目標充電量に対応している。34時間先の行の目標充電量は、35時間先の目標充電量を表している。制御部131は、例えば、所定値を蓄電装置12の充電量の制御上限に対応する基準充電量の50%に設定してよい。本実施形態において、蓄電装置12の基準充電量(充電量の制御上限)は、定格蓄電容量の90%に設定されるとする。蓄電装置12の定格蓄電容量は、383.3kWhであるとする。この場合、制御部131は、所定値を定格蓄電容量の45%である172.5kWhに設定する。この例に限られず、制御部131は、例えば、所定値を蓄電装置12の充電量の制御上限と充電量の制御下限との中間値に設定してよい。充電量の制御下限は定格蓄電容量の5%に設定されるとする。この場合、制御部131は、所定値を定格蓄電容量の47.5%に対応する172kWhに設定してよい。
制御部131は、(M+1)時間先から現時点の1時間先まで逆算することによって、(M+1)時間先の目標充電量に基づいて、現時点から1時間先の目標充電量を算出できる。具体的には、制御部131は、(i+1)時間先の目標充電量からi時間先から(i+1)時間先までの余剰電力量の予測値を差し引くことによって、i時間先の目標充電量を算出する。ここで、iは、M以下の自然数である。制御部131によるi時間先の目標充電量の算出は、i時間先から(i+1)時間先に時刻が進む場合に蓄電装置12の充電量がi時間先の余剰電力量だけ増加することの逆算に相当する。
例えば図9の34時間先の行において、34時間先の目標充電量は、35時間先の目標充電量である172.5kWhから、34時間先から35時間先までの1時間の余剰予測である−7.6kWhを差し引くことによって、180.1kWhと算出されている。
制御部131は、i時間先の目標充電量が蓄電装置12の基準充電量(充電量の制御上限)を超える場合、i時間先の目標充電量を基準充電量(充電量の制御上限)に制限する。この場合、i時間先から(i+1)時間先までの1時間において余剰電力量が負の値となっている。つまり、負荷の消費電力量が発電電力量より大きい。負荷の消費電力量のうち、発電電力量でまかないきれない分は、電力網30からの受電電力量によってまかなわれると仮定される。
例えば図9の21時間先の行において、21時間先の目標充電量は、22時間先の目標充電量である345.0kWhから、21時間先から22時間先までの1時間の余剰予測である−30.6kWhを差し引けば375.6kWhとなるものの、基準充電量(充電量の制御上限)である345.0kWhに制限されている。この場合、21時間先から22時間先までの1時間において、蓄電装置12の充放電電力は0kWhであると予測される。このことは、21時間先から22時間先までの1時間の余剰予測は、負荷の消費電力量に対して発電電力量が30.6kWh不足していることを意味する。不足している30.6kWhは、電力網30から受電する電力によってまかなわれる。
制御部131は、i時間先の目標充電量が蓄電装置12の充電量の制御下限を下回る場合、i時間先の目標充電量を充電量の制御下限に制限する。この場合、i時間先から(i+1)時間先までの1時間における余剰電力量は、蓄電装置12に充電されない。したがって、発電装置33が発電電力量のうち余剰電力量に相当する分の出力を制限すると仮定される。
制御部131が蓄電装置12の充電率の制御上限及び充電率の制御下限を目標充電量の算出に反映させることによって、目標充電量の算出精度が向上し得る。
制御部131がN時間先から現時点の1時間先までの逆算によって1時間先の目標充電量を算出する手順は、以下のように言い換えられる。制御部131は、現時点からN時間先までの間の複数の時刻における発電電力量の予測値と負荷の消費電力量の予測値とを取得する。複数の時刻は、1時間おきの時刻とされてよい。制御部131は、N時間先における蓄電装置12の目標充電量を仮定する。制御部131は、仮定した目標充電量に対して、N時間先から現時点までさかのぼるように各時刻における発電電力量の予測値と負荷の消費電力量の予測値とを適用して各時刻において目標充電量を更新する。制御部131は、現時点までさかのぼって目標充電量を更新することによって、現時点における蓄電装置12の目標充電量を算出できる。
制御部131は、現時点までさかのぼって逆算する途中の少なくとも1つの時刻における目標充電量が蓄電装置12の充電量の制御上限又は充電量の制御下限に到達するように、所定値を設定してよい。N時間先において仮定値として設定されていた目標充電量は、例えばj時間先(j=2〜(N−1))充電量の制御上限又は制御下限に到達することによって蓄電装置12の実際の状態に関連づけられる。そうすると、(j−1)時間先から1時間先までさかのぼる期間の目標充電量は、蓄電装置12の実際の状態にあわせた予測値といえる。したがって、制御部131は、目標充電量を充電量の制御上限又は制御下限に到達させることによって目標充電量の精度を向上させ得る。また、目標充電量が充電量の制御上限に到達するように所定値が設定される場合、充電量の制御下限に到達するように所定値が設定される場合よりも発電電力の出力が制限される状況になりにくくなる。
制御部131は、例えば、所定値を蓄電装置12の充電量の制御上限の50%の値に設定してよい。このようにすることで、逆算する途中に目標充電量が蓄電装置12の充電量の制御上限又は充電量の制御下限に到達する確率が高められる。制御部131は、所定値を設定して演算を実行した結果において、どの時刻においても目標充電量が蓄電装置12の充電量の制御上限又は充電量の制御下限に到達しない場合、所定値を変更して演算を実行し直してもよい。このようにすることで、制御部131は、逆算する途中の少なくとも1つの時刻において目標充電量を蓄電装置12の充電量の制御上限又は充電量の制御下限に確実に到達させることができる。
制御部131は、現時点の1時間先に限られず、所定時間先の目標充電量を算出してもよい。目標充電量を算出する対象となる時刻は、第1時刻とも称される。第1時刻から予測時間先の時刻は、第2時刻とも称される。制御部131は、第2時刻において目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量を初期値として、第2時刻から第1時刻までさかのぼって逆算することによって、第1時刻の目標充電量を算出してよい。
比較例として、余剰電力を蓄電装置12に充電できるように空き容量をまとめて確保することが考えられる。比較例において、予測期間を長くすると確保すべき空き容量が大きくなり充電率の低下につながる。そのため、比較例において予測時間は昼夜1サイクルの24時間程度とされるのが現実的である。一方で、本実施形態において、EMS13の制御部131は、余剰電力の発生に応じて空き容量を確保するように双方向インバータ10を制御する。制御部131は、48時間以上の予測値を用いることによって、2日間の長期間にわたって余剰と消費がバランスして充電量の制御上限に到達しない場合も、目標充電量を高精度に算出できる。その結果、余剰電力が有効に充電されつつ、蓄電装置12の実際の充電量が高い値で維持され得る。
また上記比較例では24時間の予測時間内に余剰電力が発生する区間が分かれる場合も、空き容量をまとめて確保するため、最初に余剰が発生する前に充電率が低下する。一方で、本実施形態において、EMS13の制御部131は、余剰電力が発生する、それぞれの区間の直前で空き容量を確保するように双方向インバータ10を制御する。その結果、余剰電力が有効に充電されつつ、蓄電装置12の実際の充電量が高い値で維持され得る。
<フローチャート>
EMS13の制御部131は、図10及び図11に例示されているフローチャートの手順に沿って、電力制御システム1における電力制御方法を実行してもよい。電力制御方法の各手順は、プロセッサに実行させる電力制御プログラムとして実現されてもよい。
制御部131は、予測値を取得する(図10のステップS1)。制御部131は、現時点から予測時間先までの予測値を取得する。制御部131は、気温の予測値を取得してよい。制御部131は、気温の予測値に基づいて、負荷の消費電力の予測値を取得してよい。発電装置33が太陽光発電装置を含む場合、制御部131は、日射量の予測値を取得してよい。制御部131は、日射量の予測値に基づいて、太陽光発電装置の発電電力の予測値を算出してよい。
制御部131は、目標充電量を算出する(ステップS2)。制御部131は、現時点の1時間先の目標充電量を算出してもよいし、現時点の1時間先を含む第1時刻の目標充電量を算出してもよい。制御部131は、ステップS2の手順として、図11に示されるサブルーチンの手順を実行する。
制御部131は、第2時刻からX時間先の目標充電量を仮の値に設定する(図11のステップS11)。ここでXは1であるとする。Xは1に限られず、正の実数であってよい。制御部131は、第2時刻からX時間先の目標充電量を例えば50%と仮定してよいし、0%から100%までの間の任意の値と仮定してもよい。本実施形態において、蓄電装置12の基準充電量(充電量の制御上限)は、定格蓄電容量の90%に設定されるとする。蓄電装置12の定格蓄電容量は、383.3kWhであるとする。この場合、制御部131は、所定値を定格蓄電容量の45%である172.5kWhに設定する。この例に限られず、制御部131は、例えば、所定値を蓄電装置12の充電量の制御上限と充電量の制御下限との中間値に設定してよい。充電量の制御下限は定格蓄電容量の5%に設定されるとする。この場合、制御部131は、所定値を定格蓄電容量の47.5%に対応する172kWhに設定してよい。
制御部131は、第2時刻からX時間さかのぼった時刻を第3時刻として算出する(ステップS12)。
制御部131は、第3時刻から第2時刻までの間の余剰電力量を算出する(ステップS13)。Xが1である場合、制御部131は、第3時刻から1時間の余剰電力量を算出する。制御部131は、第3時刻から第2時刻までの間の発電電力量の予測値から、第3時刻から第2時刻までの間の負荷の消費電力量の予測値を差し引くことによって、第3時刻から第2時刻までの間の余剰電力量を算出する。制御部131は、双方向インバータ10の容量に基づいて余剰予測を算出してもよい。負荷予測が双方向インバータ10の容量より大きい場合、実際に負荷に供給される電力は双方向インバータ10の容量によって制限される。したがって、制御部131は、発電予測から、負荷予測と双方向インバータ10の容量とのうち小さい方の値を差し引くことによって余剰予測を算出してよい。
制御部131は、第2時刻のX時間先の目標充電量から余剰電力量を減算する(ステップS14)。Xが1である場合、具体的には、制御部131は、(i+1)時間先の目標充電量からi時間先から(i+1)時間先までの余剰電力量の予測値を減算する。
制御部131は、ステップS14における減算結果が充電量の制御上限を超えるか判定する(ステップS15)。
制御部131は、ステップS14における減算結果が充電量の制御上限を超える場合(ステップS15:YES)、第3時刻のX時間先の目標充電量として充電量の制御上限を採用する(ステップS16)。制御部131は、ステップS16の手順の後、ステップS20の手順に進む。
制御部131は、ステップS14における減算結果が充電量の制御上限を超えない場合(ステップS15:NO)、ステップS14における減算結果が充電量の制御下限未満か判定する(ステップS17)。
制御部131は、ステップS14における減算結果が充電量の制御下限未満である場合(ステップS17:YES)、第3時刻のX時間先の目標充電量として充電量の制御下限を採用する(ステップS18)。制御部131は、ステップS18の手順の後、ステップS20の手順に進む。
制御部131は、ステップS14における減算結果が充電量の制御下限未満でない場合(ステップS17:NO)、第3時刻のX時間先の目標充電量としてステップS14における減算結果を採用する(ステップS19)。
制御部131は、ステップS16、S18又はS19で第3時刻のX時間先の目標充電量を設定した後、ステップS12で算出した第3時刻を第2時刻とみなす処理をする(ステップS20)。つまり、制御部131は、ステップS12からS19までの処理において予測値を取得する時刻を更新する。
制御部131は、更新した第2時刻が第1時刻までさかのぼったか判定する(ステップS21)。制御部131は、第2時刻が第1時刻までさかのぼった場合(ステップS21:YES)、図11のサブルーチンを終了して、図10のステップS4の手順に戻る。制御部131は、第2時刻が第1時刻までさかのぼっていない場合(ステップS21:NO)、ステップS12の手順に戻って、更にX時間さかのぼって目標充電量を算出する手順を、第2時刻が第1時刻に達するまで繰り返す。
制御部131は、ステップS2の手順を実行した後、つまり、図11のフローチャートの手順の実行を終了した後、蓄電池充放電予測を生成する(図10のステップS3)。制御部131は、第1時刻の目標充電量と、現時点の充電量とに基づいて、蓄電池充放電予測を生成してよい。
制御部131は、ステップS2aの蓄電池充放電予測を基に、目標充放電指令を生成する(ステップS4)。目標充放電指令は蓄電池充放電予測に対して発電装置33による発電電力が相殺されるように算出を行う。制御部131は、蓄電池充放電予測と発電装置33の発電電力との和を、目標充放電指令として算出する。
制御部131は、ピークカット充放電指令を生成する(ステップS5)。制御部131は、現時点の負荷の消費電力からピークカット閾値を差し引いた値を、ピークカット充放電指令として算出する。
制御部131は、ピークカット充放電指令が目標充放電指令より小さいか判定する(ステップS6)。
制御部131は、ピークカット充放電指令が目標充放電指令より小さい場合(ステップS6:YES)、目標充放電指令を、双方向インバータ10に対する充放電指令として出力する(ステップS7)。制御部131は、ステップS7の手順の後、ステップS9の手順に進む。
制御部131は、ピークカット充放電指令が目標充放電指令より小さくない場合、つまりピークカット充放電指令が目標充放電指令以上である場合(ステップS6:NO)、ピークカット充放電指令を、双方向インバータ10に対する充放電指令として出力する(ステップS8)。制御部131は、ステップS8の手順の後、ステップS9の手順に進む。
制御部131は、ステップS7又はS8の手順の後、目標充電量の更新時期になったか判定する(ステップS9)。目標充電量の更新時期は、例えば、毎正時とされてよい。目標充電量の更新時期は、所定の間隔とされてもよい。制御部131は、目標充電量の更新時期になった場合(ステップS9:YES)、ステップS1の手順に戻る。制御部131は、目標充電量の更新時期になっていない場合(ステップS9:NO)、ステップS4の手順に戻る。制御部131は、ステップS4からS9までの手順の実行を、目標充電量の更新の間隔よりも短い間隔で繰り返す。制御部131は、例えば1秒毎にステップS4からS9までの手順を実行してもよい。
以上述べてきたように、本実施形態に係る電力制御方法によれば、蓄電装置12の充電率が充電率の制御上限に近づけられつつ、余剰電力の予測値に基づいて余剰電力を充電できる空き容量が蓄電装置12に確保され得る。このようにすることで、発電装置33が発電する電力の有効利用と、停電時の重要負荷31のバックアップとが両立され得る。
本実施形態に係る電力制御システム1において、発電装置33が出力する発電電力は、直流電力のままで蓄電装置12に充電される。このような接続方式は、DCリンク方式と称される。一方で、発電装置33が出力する発電電力を一旦交流電力に変換する接続方式は、ACリンク方式と称される。本実施形態に係る電力制御方法は、上述してきたようにDCリンク方式を採用したシステムだけでなく、ACリンク方式を採用したシステムにおいて実行されてもよい。
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態について装置を中心に説明してきたが、本開示に係る実施形態は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
本開示に含まれるグラフは、模式的なものである。スケールなどは、現実のものと必ずしも一致しない。
1 電力制御システム
10 双方向インバータ
11 MPPTコンバータ
12 蓄電装置
13 EMS(131:制御部、132:通信部)
15 スイッチ
20〜26 電力センサ
27 RPR(27a:電力センサ)
30 電力網
31 重要負荷
32 一般負荷
33 発電装置
34 節点
40 ネットワーク
41 管理サーバ
42 外部サーバ
51 施設

Claims (9)

  1. 電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続される双方向インバータを制御可能に構成される制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得し、
    前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出し、
    前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記双方向インバータに、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行させる、電力制御装置。
  2. 前記制御部は、前記前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼる途中の少なくとも1つの時刻における前記目標充電量が前記蓄電装置の充電量の制御上限又は充電量の制御下限に到達するように、前記第2時刻における前記目標充電量を仮定する、請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 前記制御部は、
    前記前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼる途中の各時刻における前記目標充電量が前記充電量の制御上限を超える場合、当該時刻における前記目標充電量を前記充電量の制御上限とし、
    前記前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼる途中の各時刻における前記目標充電量が前記充電量の制御下限を下回る場合、当該時刻における前記目標充電量を前記充電量の制御下限とする、請求項2に記載の電力制御装置。
  4. 前記制御部は、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて前記蓄電装置の充放電予測を生成し、前記充放電予測と前記発電電力量とに基づいて前記双方向インバータを制御する、請求項1から3までのいずれか一項に記載の電力制御装置。
  5. 前記制御部は、第1周期毎に前記目標充電量を算出し前記目標充電量に基づいて前記蓄電装置の充放電予測を生成し、前記第1周期より短い第2周期毎に前記充放電予測と前記発電電力量とに基づいて前記双方向インバータを制御するための充放電指令を生成し、前記双方向インバータに出力する、請求項4に記載の電力制御装置。
  6. 前記制御部は、
    前記充放電予測と前記発電電力量とに基づいて目標充放電指令を算出し、
    前記負荷の消費電力量とピークカット閾値とに基づいてピークカット充放電指令を算出し、
    前記ピークカット充放電指令が前記目標充放電指令より小さい場合、前記目標充放電指令を、前記充放電指令として前記双方向インバータに出力し、
    前記ピークカット充放電指令が前記目標充放電指令以上である場合、前記ピークカット充放電指令を、前記充放電指令として前記双方向インバータに出力する、請求項5に記載の電力制御装置。
  7. 電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続される双方向インバータを制御可能に構成される電力制御装置が、前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得するステップと、
    前記電力制御装置が、前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出するステップと、
    前記電力制御装置が、前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記双方向インバータに、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行させるステップと
    を含む、電力制御方法。
  8. 電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続可能に構成され、
    前記交流側から前記直流側への充電、又は、前記直流側から前記交流側への放電の実行を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得し、
    前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出し、
    前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、充電又は放電の実行を制御する、
    双方向インバータ。
  9. 双方向インバータと蓄電装置とを備える電力制御システムであって、
    前記双方向インバータは、
    電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び前記蓄電装置を含む直流側との間に接続可能に構成され、
    前記再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、前記負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得し、
    前記第2時刻における前記蓄電装置の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、前記第2時刻から前記第1時刻までさかのぼるように各時刻の前記予測値を適用して各時刻において前記目標充電量を更新することによって、前記第1時刻における前記目標充電量を算出し、
    前記第1時刻における前記目標充電量に基づいて、前記交流側から前記直流側への充電動作、又は、前記直流側から前記交流側への放電動作を実行し、
    前記蓄電装置は、
    前記直流側において前記再生可能エネルギー発電装置に接続され、
    前記双方向インバータが実行する動作に応じて、前記再生可能エネルギー発電装置及び前記双方向インバータから受電する電力による充電、又は、前記双方向インバータに対する放電を実行する、
    電力制御システム。
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