JP2021052311A - 障害箇所特定方法、障害箇所特定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の中継装置を備えるネットワークの障害箇所を効率的に特定することができる障害箇所特定方法、障害箇所特定装置を提供する。【解決手段】ネットワークNに通信障害が生じた際、集約装置Sから通信できている中継装置Tのうち最も端末装置G側となるものを目標装置として特定し、迂回経路を用いて目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている中継装置Tのうち最も目標装置側となるものを探索装置として特定し、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する。【選択図】図3
Description
本発明は、ネットワークに発生した障害箇所を特定する障害箇所特定方法、障害箇所特定装置に関する。
近年、いわゆるモノのインターネットを実現するために、各種の端末装置をネットワークに接続することが行われている。以下、モノのインターネットをIoTと称する。ところで、IoTにおいては、ネットワークに接続される端末装置の数が増えるほど、ネットワークを流れるデータ量が増えると考えられる。また、端末装置によってはリアルタイムでの通信が必要とされることも考えられる。
その場合、ネットワークに通信障害が発生すると、通信が遮断されてデータが欠損することから、大きな損失に繋がるおそれがある。そのため、例えば特許文献1では、外部に繋がっている集約装置に複数のセンサが接続されているネットワークにおいて、データが正常に収集されているかを監視する手法が提案されている。
ところで、実際のネットワークにおいては、通信機能を有する端末装置であっても、必ずしもそれら全てが集約装置と直接的に接続されていない状況が想定される。例えば工場のようなFA分野においては、センサなどの端末装置が設置されている場所が広範囲に渡ることから、中継装置を介して接続することが想定される。あるいは、小売店のような商業分野であれば、集約装置に中継装置を接続して通信ポートの数を増やし、その中継装置にPOS端末やハンディ端末などの複数の端末装置を接続することが想定される。
しかしながら、そのようなネットワークにおいては、障害が発生しても通信を可能にするために例えば通信経路を全て冗長化するなどの対策をとり難いという実情がある。これは、費用的な面もあるものの、例えば端末装置までの距離が遠くて配線ができなかったり、端末装置がそもそも1つの通信部しか備えていなかったりするといった物理的な面の問題が存在するためである。その場合、通信障害が発生した場合には上記したように大きな損失に繋がるおそれがあることから、迅速に障害箇所を特定することが求められている。
そこで、複数の中継装置を備えるネットワークの障害箇所を効率的に特定することができる障害箇所特定方法、障害箇所特定装置を提供する。
そこで、複数の中継装置を備えるネットワークの障害箇所を効率的に特定することができる障害箇所特定方法、障害箇所特定装置を提供する。
請求項1に記載した発明では、1つ以上の端末装置と、端末装置からのデータを集約する1つ以上の集約装置と、端末装置と集約装置との間に設けられている複数の中継装置とを含むネットワークの障害箇所を特定する。このネットワークには、通常時に利用される通信経路であって集約装置と端末装置との間で通信を行うための通常経路が設けられている。
そして、障害箇所特定方法は、障害時に利用される通信経路であっていずれかの中継装置を起点として通常経路を構成する各装置との間で通信を行うための迂回経路を構築する工程と、ネットワークに通信障害が生じた際、集約装置から通信できている中継装置のうち最も端末装置側となるものを目標装置として特定する工程と、迂回経路を用いて目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている中継装置のうち最も目標装置側となるものを探索装置として特定する工程と、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する工程と、を含む。
ネットワークにおいて通信障害が発生した場合、通常経路であっても、通信できている中継装置を特定することができる。これは、例えばルータのような中継装置は、問い合わせに対して応答する機能を一般的に有しているため、集約装置から順番に中継装置に対して問い合わせを行えば、正常に動作している中継装置からは応答が返ってくるためである。そこで、まず、集約装置から通信できている中継装置のうち最も端末装置側となるものを目標装置として特定する。
ただし、その場合には、目標装置よりも端末装置側で通信障害が発生していることは把握できるものの、複数の中継装置が存在する場合には、どこまでの範囲で通信障害が生じているのかを把握することができない。
そのため、いずれかの中継装置を起点として通常経路を構成する各装置との間で通信を行うための迂回経路を構築し、その迂回経路を利用して目標装置に対して通信を行い、通信できている中継装置のうち最も目標装置側となる中継装置を探索装置として特定する。
つまり、通常経路と迂回経路という異なる通信方向から、通信できている末端の中継装置を特定する。これにより、障害箇所の前後に位置する中継装置が特定されることから、目標装置と探索装置との間を、障害箇所として特定する。これにより、複数の中継装置を備えるネットワークの障害箇所を効率的に特定することができる。
この場合、請求項2に係る発明のように、目標装置を特定できなかった場合、最も集約装置側となる中継装置を、目標装置に設定する構成とすることができる。例えば集約装置に接続されている中継装置が故障したり、その間の配線が断線したりした場合には、集約装置から通信できている中継装置が1つも存在しないことになるため、目標装置を特定することができなくなる。また、集約装置に接続されている中継装置よりも端末装置側において通信障害が発生している可能性もある。
そのため、目標装置を特定できなかったときには、最も集約装置側となる中継装置を目標装置として設定する。これにより、迂回経路を利用した探索がかのうとなり、目標装置と通信できれば断線と判定でき、中継装置と通信できなければ中継装置の故障と判定できるため、障害箇所および通信障害の要因の双方を特定することができる。
また、請求項3に係る発明のように、目標装置と探索装置との間に他の中継装置が設けられていない場合、通信障害の要因が、目標装置と探索装置との間の断線であると判定する構成とすることができる。これにより、障害箇所および通信障害の要因の双方を特定することができる。
あるいは、請求項4に係る発明のように、目標装置と探索装置との間に他の中継装置が設けられている場合、通信障害の要因が、当該他の中継装置の故障であると判定する構成とすることができる。ネットワークの一般的な利用状況においては、通常経路側および迂回経路側の2つの通信方向から他の中継装置に通信ができない通信障害の要因としては、双方の経路で同時に断線が発生する可能性よりも、他の中継装置が故障した可能性のほうが高いと考えられるためである。これにより、障害箇所および通信障害の要因の双方を特定することができる。
また、請求項5に係る発明のように、通常経路において最も端末装置側において通信可能に設けられている中継装置を、迂回経路における起点として設定する構成とすることができる。これにより、最も端末装置側から各装置と通信できているかを確認することが可能となる。したがって、目標装置と、その目標装置に接続されている中継装置との間以外の他の箇所で通信障害が生じているような状況であっても、障害箇所の範囲を特定することができる。
また、請求項6に係る発明のように、第1のネットワークと第2のネットワークとが設けられている場合、第1のネットワークの障害箇所を特定する際、第2のネットワークを経由する迂回経路を構築し、第2のネットワークの障害箇所を特定する際、第1のネットワークを経由する迂回経路を構築することができる。
複数の中継装置を設けるネットワークは、比較的大規模なものであり、例えば工場のようなFA分野であれば建屋ごと、設備ごと、部署ごと、フロアごとのような所定の単位ごとに区分けされていると考えられる。そして、その場合には、比較的近傍に中継装置が存在していたり、1つの物理的な中継装置を用いて論理的にネットワークを分けていたりすることが想定される。
その場合、迂回経路の起点となる中継装置を比較的容易に設けることができると考えられるため、障害箇所特定方法を採用する際の費用的な面や物理的な面のハードルを下げることができる。
その場合、請求項7に係る発明のように、第1のネットワークの集約装置は、当該第1のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持しており、第2のネットワークの集約装置は、当該第2のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持していることから、第1のネットワークおよび第2のネットワークは、集約装置が互いに通信可能になった際、それぞれが保持する経路情報を交換することによって、自身のネットワークの障害箇所を特定する際に利用する迂回経路を構築可能にする構成とすることができる。これにより、ネットワークそのものが大規模であっても、比較的容易に迂回経路を構築することができる。
また、請求項8に係る発明のように、障害時に利用される通信経路であっていずれかの中継装置を起点として通常経路を構成する各装置との間で通信を行うための迂回経路を構築する迂回経路構築部と、ネットワークに通信障害が生じた際、集約装置から通信できている中継装置のうち最も端末装置側となるものを目標装置として特定する目標装置特定部と、迂回経路を用いて目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている中継装置のうち最も目標装置側となるものを探索装置として特定する探索装置特定部と、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する障害箇所特定部と、特定した障害箇所を報知する報知部と、を備える障害箇所特定装置によっても、通常経路と迂回経路という異なる通信方向から通信できている末端の中継装置を特定することにより、複数の中継装置を備えるネットワークの障害箇所を効率的に特定することができるなど、障害箇所特定方法と同様に上記した効果を得ることができる。
以下、複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する部位には共通する符号を付して説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態では、障害箇所を特定する障害箇所特定方法の基本的な考え方について説明する。図1に示すように、本実施形態では、ネットワークN1〜ネットワークNmのm個のネットワークNが例えばインターネットのような外部の通信網1に接続されている構成を想定している。ただし、mは1以上である。なお、図1では説明のために識別番号を付しているが、共通する説明をする際には識別番号を付さずに単にネットワークNと称する。また、図1に示す構成は一例であり、これに限定されない。例えば、外部の通信網1との間にルータを設け、外部の通信網1への窓口を1つとする構成を採用したりすることができる。
第1実施形態では、障害箇所を特定する障害箇所特定方法の基本的な考え方について説明する。図1に示すように、本実施形態では、ネットワークN1〜ネットワークNmのm個のネットワークNが例えばインターネットのような外部の通信網1に接続されている構成を想定している。ただし、mは1以上である。なお、図1では説明のために識別番号を付しているが、共通する説明をする際には識別番号を付さずに単にネットワークNと称する。また、図1に示す構成は一例であり、これに限定されない。例えば、外部の通信網1との間にルータを設け、外部の通信網1への窓口を1つとする構成を採用したりすることができる。
各ネットワークNは、いわゆるモノのインターネットを実現するために構築されており、インターネットのような外部の通信網1を介して外部の管理装置2に接続されている。以下、モノのインターネットをIoTと称する。また、本明細書では、外部の通信網1に直接的に接続されている集約装置に限らず、端末装置のようにIoTを実現するために設けられている各装置をIoT機器と総称する。
各ネットワークNは、例えば工場のようなFA分野であれば建屋ごと、設備ごと、部署ごと、フロアごとのような所定の単位ごとに区分けされている状態を模式的に示している。そして、各ネットワークNには、それぞれ集約装置S、端末装置G、および集約装置Sと端末装置Gとの間に設けられている複数の中継装置Tが設けられている。つまり、各ネットワークNには、IoTを実現するための装置でああって、集約装置Sとは直接的に接続されていない端末装置G、つまりは、外部の通信網1との間に1つ以上の中継装置Tが介在する端末装置Gが存在している。
集約装置Sは、ネットワークNに含まれている各装置を管理するいわゆるサーバとして構成されており、端末装置Gからのデータを収集する機能、つまりは、端末装置Gからのデータを集約する機能を備えている。また、集約装置Sは、後述するように自身が属するネットワークNにおいて端末装置Gとの間で通信を可能とする通信経路、ならびに、その通信経路を構成する各装置に関する情報を、経路情報として記憶している。
具体的には、集約装置Sは、図2に示すように、制御部10、記憶部11、第1通信部12、第2通信部13、表示部14および入出力部15などを備えている。制御部10は、記憶部11に記憶されているプログラムを実行することにより、集約装置Sを制御する。この制御部10には、データを集約する集約部10a、後述する迂回経路を構築する迂回経路構築部としての経路構築部10b、後述する目標装置を特定する目標装置特定部10c、後述する探索装置を特定する探索装置特定部10d、後述する障害箇所を特定する障害箇所特定部10eなどがソフトウェアで実現されている。
記憶部11は、制御部10で利用する各種のプログラムやデータを記憶している。また、記憶部11は、後述する通常経路および迂回経路を構築するための経路情報を記憶している。第1通信部12は、外部の通信網1と接続するためのインターフェースである。第2通信部13は、自身が属するネットワークNと接続するためのインターフェースである。各通信部は、外部の装置に障害箇所を報知する報知部としても機能する。表示部14は、モニタ16に各種の情報を表示する。この表示部14は、報知部を構成する。入出力部15は、キーボード17やマウス18を接続するためのインターフェースである。
中継装置Tは、いわゆるルータで構成されており、端末装置Gからのデータを予め定められた通信経路で集約装置Sまで中継する機能を備えている。本実施形態の場合、例えばネットワークN1であれば中継装置T11、中継装置T12および中継装置T1nのn個が設けられている。ただし、nは2以上である。
端末装置Gは、例えば工場のようなFA分野であれば、温度センサや計数センサあるいは画像センサといったセンサ類が想定される。ただし、センサそのものには通信機能が設けられておらず、例えば通信機能を有するプログラマブルロジックコントローラやコントローラなどの制御装置にセンサ類が設けられている構成も含まれる。その場合、制御装置が端末装置Gとして機能する。あるいは、小売店などの商業分野においては、POS端末や在庫管理のためのバーコードリーダのようなハンディ端末などが端末装置Gとして想定される。あるいは、オフィスなどであれば、各自が利用するパソコンなどが端末装置Gとして想定される。
各ネットワークNには、ネットワークN内に通信障害が発生していない通常時に利用される通信経路であって、集約装置Sと端末装置Gとの間で通信を行うための通常経路(K1)と、ネットワークNに通信障害が発生した障害時に利用される通信経路であって、いずれかの中継装置Tを起点として通常経路を構成する各装置との間で通信を行うことで障害箇所を特定するための少なくとも1つ以上の迂回経路(K2)とが設けられている。
本実施形態の場合、例えばネットワークN1であれば、集約装置Sから中継装置T11〜中継装置T1nを経由して端末装置G1までの経路が通常経路として設定されている。より具体的には、ネットワークN1の場合、集約装置S11は配線4aによって中継装置T11と接続されており、中継装置T11は配線4bによって中継装置T12に接続されており、中継装置T1nに配線4nによって端末装置G11が接続されている。この配線4を経由して通信を行う通信経路が通常経路に相当する。
このとき、通常経路を構成している装置の数や配置あるいは接続経路は、集約装置S11が保持している経路情報によって特定することができる。また、本実施形態では、ネットワークN1が第1のネットワークに相当し、ネットワークN2やネットワークNmのような他のネットワークNが第2のネットワークに相当する。つまり、第1または第2とは、ネットワークNの数を示すものではなく、障害箇所を特定する対象となるネットワークNが第1のネットワークであり、障害箇所を特定するために利用される他のネットワークNが第2のネットワークになる。
一方、迂回経路は、詳細は後述するが、例えばネットワークN2の中継装置T2nを経由した後、ネットワークN1の通常経路を構成する他の装置との間で通信を行う通信経路を想定している。つまり、迂回経路とは、通常経路とは異なる経路でネットワークN1のいずれかの中継装置T1nを起点として、通常経路を構成する他の装置との間で通信を行うための通信経路である。
そして、本実施形態では、他のネットワークNを経由する通信経路が迂回経路として設定されている。このとき、迂回経路を構築する際に利用可能な他のネットワークNや、経由することになる装置の数や配置あるいは接続は、各ネットワークNの集約装置Sが保持している経路情報によって特定することができる。図1の場合には、ネットワークN1の障害箇所を特定する際には、ネットワークN2を経由して中継装置T1nを起点とする通信経路が迂回経路になる。
次に、上記した構成の作用について説明する。
実際のネットワークNにおいては、通信機能を有する端末装置Gであっても必ずしもそれら全てが集約装置Sと直接的に接続されていない状況がある。また、例えば工場のようなFA分野や小売店のような商業分野では、前述したように費用的な面や物理的な面から、通信経路の冗長化という一般的な障害対策が取りにくいという実情もある。
実際のネットワークNにおいては、通信機能を有する端末装置Gであっても必ずしもそれら全てが集約装置Sと直接的に接続されていない状況がある。また、例えば工場のようなFA分野や小売店のような商業分野では、前述したように費用的な面や物理的な面から、通信経路の冗長化という一般的な障害対策が取りにくいという実情もある。
その場合、通信障害が発生すると、データの収集などができなくなり、大きな損失に繋がるおそれがある。また、複数の中継装置Tが存在する場合には、ある中継装置Tまでの通信が可能であっても、その先のどこで通信障害が発生しているのかを特定することができなくなる。そこで、ネットワークNの障害箇所を効率的に特定することができる障害箇所特定方法を提案する。
まず、図1に示したように、各ネットワークNは、他のネットワークNとの間で通信可能とする経路が設けられている。例えば、ネットワークN1の集約装置S11は、ケーブルを用いた有線接続によってネットワークN2の集約装置S21と互いに通信可能に接続されている。また、ネットワークN1の集約装置S11は、外部の通信網1を経由することにより、ネットワークNmの集約装置Sm1とも通信可能になっている。
また、各ネットワークNに設けられている中継装置Tの少なくとも1つは、他のネットワークNに設けられている中継装置Tとの間で通信可能になっている。例えばネットワークN1の中継装置T1nは、ネットワークN2の中継装置T2nと通信可能になっている。また、ネットワークN2の中継装置T21は、ネットワークNmの中継装置Tm2互いに通信可能になっている。
このとき、本実施形態では、中継装置T1nと中継装置T2nとは、物理的に1つの中継装置Tで構成されており、論理的にネットワークN1とネットワークN2とに分けることでそれぞれの通常経路を構成する一方、通信障害が発生した際にはネットワークN間での通信が可能とする構成となっている。以下、ネットワークN間で共有されている中継装置Tを共有装置とも称する。ただし、中継装置T21と中継装置Tm2のように有線接続することによって互いに通信可能に構成されている場合も、便宜的に、それらの中継装置Tを総称して共有装置と称する。この共有装置は、詳細は後述するが、通常経路を構成する各装置に対して迂回経路側から通信を行う際の起点となる中継装置Tである。
さて、例えばネットワークN1の障害箇所を特定する場合には、集約装置S11によって図3に示す障害箇所特定処理が実行される。この障害箇所特定処理では、集約装置S11は、ステップS1において、通常経路における通信障害を検知したかを判定している。本実施形態では、ネットワークN1内において集約装置S11と端末装置G11との間で通信ができない状態を通信障害としている。
集約装置S11は、通信障害を検知していない場合には、ステップS1においてNOとなることから、引き続き通信障害を検知したかを判定する。一方、集約装置S11は、通信障害を検知した場合には、ステップS1においてYESとなることから、ステップS2において、通常経路で目標装置を特定する。このステップS2は、目標装置を特定する工程に相当する。
例えばルータのような中継装置Tは、問い合わせに対して応答する機能を一般的に有しているため、集約装置S11から順番に中継装置Tに対して問い合わせを行えば、正常に動作している中継装置Tからは応答が返ってくる。そのため、集約装置S11は、通常経路において通信できている中継装置Tのうち、最も端末装置G11側に設けられている中継装置T1nを目標装置として特定する。
例えば、中継装置T11と中継装置T12との間の配線4bに図1に符号Xにて示す断線の通信障害が発生した場合、通常経路において通信可能であって最も端末装置G11側となるのは中継装置T11である。そのため、この例では、中継装置T11が目標装置として特定されることになる。この目標装置は、例えばtracertコマンドを利用して特定することができる。
続いて、集約装置S11は、ステップS3において、目標装置を特定できたかを判定する。このとき、上記したように例えば中継装置T11が目標装置として特定された場合には、ステップS3においてYESとなることから、ステップS4に移行する。
ところで、ステップS2において目標装置を特定できない状況も想定される。これは、例えば中継装置T11が故障したり、配線aが断線したりした場合である。この場合、集約装置S11から通信できている中継装置Tが1つも存在しないことになるため、目標装置を特定することができなくなる。
その場合、集約装置S11は、目標装置を特定できなかったときには、ステップS3においてNOとなることから、ステップS5において、最も集約装置S11側となる中継装置T11を目標装置として設定する。これは、後述するように迂回経路を利用して中継装置T11と通信できれば配線aの断線と判定でき、中継装置T11と通信できなければ中継装置T11の故障と判定できる。
目標装置を特定または設定すると、集約装置S11は、ステップS4において、迂回経路探索処理を実行する。この迂回経路探索処理では、集約装置S11は、図4に示すように、まず、ステップS101において共有装置が存在するかを判定する。このとき、集約装置S11は、自身のネットワークN1の経路情報と、通信可能に接続されている他のネットワークNの経路情報とに基づいて共有装置の存在を判定する。また、集約装置S11は、ステップS2において、共有装置との通信が可能であるかも判定しており、通信が可能な場合に共有装置があると判定し、通信が不可能な場合には共有装置がないと判定する。
集約装置S11は、共有装置があると判定してステップS101においてYESとなった場合には、ステップS102において、その共有装置が目標装置よりも遠方であるかを判定する。ここで、目標装置よりも遠方とは、経路情報に基づいて存在すると判定された共有装置が、集約装置S11から見た場合において、目標装置よりも通常経路上で端末装置G側に位置していることを意味する。
そして、共有装置が目標装置よりも遠方である場合には、その共有装置を経由摺れれば、集約装置S11から目標装置に向かう通信方向とは逆方向となる通信方向から、その目標装置に対して通信を行うことが可能な経路が存在していることを意味する。そのため、共有装置がある場合には、集約装置S11は、ステップS103において、迂回経路があると判定してリターンする。これにより、通常経路において集約装置S11から端末装置G11に向かう通信方向と、端末装置G11から集約装置S11に向かう通信方向との2方向から障害箇所を探索できるようになる。
一方、集約装置S11は、共有装置がないと判定してステップS101においてNOとなった場合には、ステップS104において別経路があるかを判定する。つまり、集約装置S11は、経路情報に基づいて、最初に特定した経路とは別の通信経路があるかを判定する。このとき、集約装置S11は、仮に複数の共有装置が存在している場合には、最初に特定した共有装置とは別の共有装置を通る経路を別経路として特定する。ただし、通常経路において最も端末装置G側に通信可能に設けられている中継装置Tを最初の共有装置として選択することにより、処理を簡素化することができる。また、配線等の問題が無ければ、最も端末装置G側に設けられている中継装置Tを予め共有できるようにしておくことも可能である。
あるいは、集約装置S11は、本実施形態のようにネットワークN1の中継装置T1nとネットワークN2の中継装置T2nとが共有装置となるはずであるものの、何らかの理由によってネットワークN2を経由する共有装置との通信ができない場合には、ネットワークNmを通る経路を別経路として特定する。
そして、集約装置S11は、別の通信経路が存在することから、ステップS104においてYESとなり、ステップS105において対象経路を更新し、ステップS106において共有装置があるかを判定する。このステップS106では、集約装置S11は、ステップS101と同様に共有装置の存在と通信可能であるかを判定している。
いずれかのステップによって、共有装置があると判定した場合、集約装置S11は、ステップS106においてYESとなることから、ステップS102に移行して目標装置よりも遠方であるかを判定し、目標装置よりも遠方であれば、迂回経路があると判定する。一方、集約装置S11は、ステップS104またはステップS106において共有装置がないと判定した場合、および、ステップS102において共有装置よりも遠方ではないと判定した場合には、ステップS107において迂回経路がないと判定してリターンする。
迂回経路探索処理からリターンすると、集約装置S11は、ステップS6において、迂回経路探索処理の結果を判定する。集約装置S11は、迂回経路があると判定されている場合には、ステップS6においてYESとなることから、ステップS7において、迂回経路を構築するとともに探索装置を特定する。このとき、集約装置S11は、迂回経路を用いて目標装置に対して通信を行い、その迂回経路で通信できている中継装置Tのうち最も目標装置側となるものを探索装置として特定する。このステップS7は、迂回経路を構築する工程および探索装置を特定する工程に相当する。
続いて、集約装置S11は、ステップS8において、特定した目標装置と探索装置とに基づいて障害箇所を特定する。このとき、集約装置S11は、経路情報も参照しながら以下のような幾つかのパターンで障害箇所を特定する。このステップS8は、障害箇所を特定する工程に相当する。
集約装置S11は、目標装置と探索装置との間に他の中継装置Tが設けられていない場合には、目標装置と探索装置との間が障害箇所であると特定する。この場合、通信障害の要因としては、目標装置と探索装置との間の断線である可能性が高いと判定できる。
また、集約装置S11は、目標装置と探索装置との間に他の中継装置Tが設けられている場合には、他の中継装置Tが障害箇所であると判定する。これは、目標装置と他の中継装置Tとの間が断線していても迂回経路側からは他の中継装置Tと通信できる可能性があり、逆に、探索装置と他の中継装置Tとの間が断線していても通常経路側からは他の中継装置Tと通信できる可能性があるためである。つまり、通常経路側および迂回経路側の2つの通信方向から他の中継装置Tに通信ができない通信障害の要因としては、双方の経路で同時に断線が発生する可能性よりも、他の中継装置Tが故障した可能性のほうが高いと考えられるためである。
また、集約装置S11は、目標装置と探索装置が一致する場合、目標装置よりも端末装置G側が障害箇所であると特定する。この場合、端的に言えば、通常経路側からも迂回経路側からも到達できないところで通信障害が発生しており、目標装置と探索装置を特定しても障害箇所を特定することができないことになる。
ただし、本実施形態のように最も端末装置G側となる中継装置TT1nを共有装置としている場合には、目標装置と探索装置が一致するのは、中継装置TT1nと端末装置Gとの間で通信障害が発生していることになる。換言すると、最も端末装置G側となる中継装置TT1nを起点とした迂回経路を構築できるようにしたことによって、目標装置と探索装置が一致する場合であっても障害箇所を絞り込むことができるようになる。
さて、ここまでは障害箇所を特定できる例を示しているが、迂回経路が存在しない場合には、探索装置を特定できないことから、上記したような障害箇所の特定ができなくなる。ただし、少なくとも目標装置よりも端末装置G側に通信障害の要因が存在することは明らかである。そのため、集約装置S11は、迂回経路が無い場合には、ステップS6においてNOとなることから、ステップS9において、目標装置よりも端末装置G側を障害箇所として特定する。これにより、通常経路の全体について調査する場合に比べて、障害箇所を特定するための労力や時間を削減することができる。
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
障害箇所特定方法では、通常経路と、迂回経路とが設けられているネットワークNにおいて、それぞれの通信経路で通信ができている末端となる中継装置Tを目標装置および探索装置として特定する。つまり、異なる通信経路を用いて障害が発生していると想定さている箇所に対して通信を行い、各経路において末端となる中継装置Tを特定することにより、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する。
障害箇所特定方法では、通常経路と、迂回経路とが設けられているネットワークNにおいて、それぞれの通信経路で通信ができている末端となる中継装置Tを目標装置および探索装置として特定する。つまり、異なる通信経路を用いて障害が発生していると想定さている箇所に対して通信を行い、各経路において末端となる中継装置Tを特定することにより、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する。
これにより、複数の中継装置Tや複数の配線が設けられており、通常経路からの探索では通信障害の要因となる障害箇所を特定しきれない場合であっても、迅速に障害箇所を特定することができる。なお、目標装置が最も端末装置G側の中継装置Tである場合には、迂回経路を用いなくても障害箇所を特定することができるとともに、その要因が端末装置Gの故障あるいは端末装置Gとの間の断線であると判定できる。
また、各ネットワークNが既設のものであっても、例えば1つの中継装置Tを通信可能に接続することによって同様の効果を得ることができる。また、既に共有されている中継装置Tがあれば、迂回経路を構築可能な設定を加えるだけで、同様の効果を得ることができる。
また、障害箇所特定方法では、目標装置を特定できなかった場合、最も集約装置S側となる中継装置Tを目標装置に設定する。これにより、迂回経路側から探索する対象となる中継装置Tが設定されるとともに、迂回経路から最も集約装置S側となる中継装置Tとの通信が可能であれば通信障害の要因が断線であると判定でき、通信が不可能であればその中継装置Tの故障と判定できるため、障害箇所を特定することができる。
また、障害箇所特定方法では、目標装置と探索装置との間に他の中継装置Tが設けられていない場合、目標装置と探索装置との間が障害箇所であると特定する。この場合、通信障害の要因が中継装置T間の断線であると判定できる。
また、障害箇所特定方法では、目標装置と探索装置との間に他の中継装置Tが設けられている場合、当該他の中継装置Tが障害箇所であると判定する。この場合、中継装置Tに繋がる2つの配線が同時に断線することは考えにくいため、通信障害の要因が中継装置T間の故障であると判定できる。
なお、仮に通信障害の要因が2本の断線であったとしても、作業時には配線の導通や通信可能であるかを確認するため、実運用上においては、第1の要因候補として他の中継装置Tが障害箇所であると判定しても問題は無いと考えられる。これは、上記した断線と判定する場合も同様である。
また、障害箇所特定方法では、通常経路において最も端末装置G側に設けられている中継装置Tを、迂回経路における起点として設定する。これにより、通常経路において集約装置Sから端末装置Gに向かう通信方向と、端末装置Gから集約装置Sに向かう通信方向との2方向から障害箇所を探索できるようになる。なお、ネットワークNを構築する際に予め最も端末装置G側に設けられている中継装置Tを通信可能にしておくこともできる。その場合、経路情報から共有装置を特定することができる。
また、障害箇所特定方法では、異なる通常経路で通信が行われる第1のネットワークと第2のネットワークとが含まれており、第1のネットワークおよび第2のネットワークの双方と通信可能に設けられている1つ以上の中継装置Tが設けられている場合、第1のネットワークの障害箇所を特定する際には第2のネットワークを経由する迂回経路を構築し、第2のネットワークの障害箇所を特定する際には第1のネットワークを経由する迂回経路を構築する。これにより、新たな配線や装置の増加を行うことなく、迂回経路を構築することができる。
また、ネットワークNに通信障害が生じた際、集約装置Sから通信できている中継装置Tのうち最も端末装置G側となるものを目標装置として特定する目標装置特定部10cと、迂回経路を用いて目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている中継装置Tのうち最も目標装置側となるものを探索装置として特定する探索装置特定部10dと、目標装置と探索装置との間を障害箇所として特定する障害箇所特定部10eと、特定した障害箇所を報知する報知部としての第1通信部12、第2通信部13および表示部14などを備える障害箇所特定装置としての集約装置Sによっても、障害箇所特定方法と同様に、ネットワークNの障害箇所を効率的に特定することができるなどの効果を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、障害箇所特定方法を用いる具体的な運用例について説明する。なお、障害箇所特定方法の基本的な考え方は第1実施形態と共通するため、適宜図1から図4などを参照しながら説明する。
第2実施形態では、障害箇所特定方法を用いる具体的な運用例について説明する。なお、障害箇所特定方法の基本的な考え方は第1実施形態と共通するため、適宜図1から図4などを参照しながら説明する。
まず、図1に示した構成において、ネットワークN1に通信障害が発生した際に、ネットワークN1とネットワークN2とが協同して障害箇所を特定する流れについて説明する。この場合、ネットワークN1が第1のネットワークに相当し、ネットワークN2が第2のネットワークに相当する。
さて、図5に示すように、本運用例では、ネットワークN1およびネットワークN2は管理者によって管理されている。なお、管理者は、人物であってもよいが、より迅速な対処を行うために、専用の装置を設ける構成とすることができる。
これらのネットワークN1およびネットワークN2は、通信可能に接続されると、お互いが保持する経路情報を共有する。そして、ネットワークN1に符号Xにて示す通信障害が発生すると、ネットワークN1の集約装置S11は、管理者に対して通信障害の発生を通知し、その通知を受けた管理者は、集約装置S11に対して調査指示を通知する。
調査指示が通知されると、集約装置S11は、図3のステップS1〜S3のように目標装置を特定し、ネットワークN2の集約装置S21に対して、特定した目標装置の情報と共に探索依頼を通知する。本実施形態の場合、探索依頼は、探索装置の特定と、障害箇所の特定とを依頼する通知となっている。
通知を受けた集約装置S21は、共有した経路情報に基づいて、図4に示したように、通常経路を構成する中継装置Tのうち目標装置よりも端末装置G側に設けられている中継装置Tを探索装置として特定し、図3のステップS6〜S9のようにして障害箇所を特定する。つまり、本運用例では、集約装置S11と集約装置S21とで図3および図4に示した処理を分担する構成、すなわち、ネットワークN1とネットワークN2とが協同して障害箇所を特定する構成となっている。
ただし、図3および図4に示す各ステップのいずれをどちらの集約装置Sで実行するかは適宜設定することができる。例えば、探索装置の特定までを集約装置S21に依頼する構成とし、障害箇所の特定は集約装置S11で行う構成としたり、迂回経路の構築までを集約装置S21に依頼する構成とし、迂回経路を利用した探索装置の特定および障害箇所の特定を集約装置S11で行う構成としたりすることができる。
いずれの構成であっても、探索依頼が通知された集約装置S21は、その結果を集約装置S11に通知する。そして、集約装置S11は、障害箇所を管理者に報知する。この場合、集約装置S11に接続されているモニタ16に表示したり、管理者の携帯端末にメールを送ったりすることにより報知することができる。
このように、例えばネットワークN1とネットワークN2とで異なる通信経路を構築できる構成とすることにより、第1実施形態で説明したように、ネットワークNの障害箇所を効率的に特定することができるなどの効果を得ることができる。
また、第1のネットワークの集約装置Sは、当該第1のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持しており、第2のネットワークの集約装置Sは、当該第2のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持しており、第1のネットワークおよび第2のネットワークは、集約装置Sが互いに通信可能になった際、それぞれが保持する経路情報を交換することによって、自身のネットワークNの障害箇所を特定する際に利用する迂回経路を構築可能にする。
これにより、複雑なネットワークNであっても、容易に迂回経路を構築することができる。この場合、例えばスパニングツリーによって各ネットワークNの経路を確定させ、その経路を追加あるいは修正することによって、迂回経路を構築するために必要となる経路情報を作成することができる。
また、各ネットワークNが既設のものであっても、例えば1つの中継装置Tを通信可能に接続することによって同様の効果を得ることができる。また、既に共有されている中継装置Tがあれば、迂回経路を構築可能な設定を加えるだけで、同様の効果を得ることができる。
さて、ここまでは複数のネットワークNを利用して迂回経路を構築する例を示したが、1つのネットワークNで迂回経路を構築する構成とすることができる。例えば、図6に示すように、集約装置S31、複数の中継装置T31〜中継装置T3n、および端末装置G31を備えるネットワークN3を想定する。
そして、集約装置S31から各中継装置Tを経由して端末装置G31との間で通信する経路が通常経路であるとすると、例えば配線5によって集約装置S31と中継装置T3nとを接続することにより、迂回経路を構築する構成とすることができる。この場合、集約装置S31に例えば第3通信部を設けて中継装置3nと接続することにより迂回経路を構築することができる。
つまり、迂回経路は、必ずしも他のネットワークNを経由する必要はなく、通常経路とは異なる通信経路で各中継装置Tと通信可能にする経路であればよい。これにより、ネットワークNの基本的な構成を変更することなく迂回経路を構築することが可能となり、集約装置S31にて図3、図4に示した処理を実行することにより、ネットワークNの障害箇所を効率的に特定することができるようになるなど、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、費用的な面や物理的な面で大きな負担をさせることがなく、ネットワークN3が既設のものである場合に非常に有意になる。
この場合、セキュリティ面での問題などをクリアできれば、中継装置T3nを配線6により外部の通信網1に接続する構成とし、外部の通信網1を介して中継装置T3nを起点とする迂回経路を構築可能とすることもできる。この場合、配線6を無線接続とすることもできる。
このような構成によっても、ネットワークNの障害箇所を効率的に特定することができるようになるなど、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、費用的な面や物理的な面で大きな負担をさせることがなく、ネットワークN3が既設のものである場合に非常に有意になる。
また、各実施形態では障害が発生した際に迂回経路を構築する例を示したが、経路情報に基づいて予め迂回経路を構築しておき、障害時にはその迂回経路を用いて障害箇所を特定する構成とすることができる。また、通信障害が発生した際、予め構築しておいた迂回経路に不具合があった場合には、図4に示した手法にて新たな迂回経路を構築する構成とすることができる。
実施形態では集約装置Sにてデータの集計などを行う構成とする例を示したが、例えば複数の端末装置Gが設けられている場合に各端末装置Gと管理装置2との間の通信経路を1つに集約する装置を採用することができる。その場合、集約装置Sとしては、いわゆるルータを採用することができ、そのルータに経路を探索する機能や障害箇所を特定する機能を実装すればよい。また、ルータに限らず、ルーティング機能を有する例えばL3スイッチを採用することもできる。また、中継装置Tについても、ルータに限らずL3スイッチを採用することができる。
実施形態では迂回経路の起点となる中継装置Tが1つの例を示したが、起点となる中継装置Tを複数設ける構成とすることができる。その場合、最も端末装置G側となる中継装置Tを起点とする迂回経路から順に通信できているかを確認することで、障害箇所を特定することができる。
上記記載はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形や組み合わせが可能であり、それらも均等の範囲に含まれる。
図面中、Nはネットワーク、Sは集約装置、Tは中継装置、Gは端末装置、10bは経路構築部(迂回経路構築部)、10cは目標装置特定部、10dは探索装置特定部、10eは障害箇所特定部、12は第1通信部(報知部)、13は第2通信部(報知部)、14は表示部(報知部)を示す。
Claims (8)
- 1つ以上の端末装置と、前記端末装置からのデータを集約する1つ以上の集約装置と、前記端末装置と前記集約装置との間に設けられている複数の中継装置とを含むネットワークの障害箇所を特定する障害箇所特定方法であって、
前記ネットワークには、通常時に利用される通信経路であって前記集約装置と前記端末装置との間で通信を行うための通常経路が設けられており、
前記ネットワークに通信障害が生じた際、前記集約装置から通信できている前記中継装置のうち最も前記端末装置側となるものを目標装置として特定する工程と、
障害時に利用される通信経路であっていずれかの前記中継装置を起点として前記通常経路を構成する各装置との間で通信を行うための迂回経路を構築する工程と、
前記迂回経路を用いて前記目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている前記中継装置のうち最も前記目標装置側となるものを探索装置として特定する工程と、
前記目標装置と前記探索装置との間を障害箇所として特定する工程と、を含む障害箇所特定方法。 - 前記目標装置を特定できなかった場合、最も前記集約装置側となる前記中継装置を、前記目標装置に設定する工程を含む請求項1記載の障害箇所特定方法。
- 前記目標装置と前記探索装置との間に他の前記中継装置が設けられていない場合、通信障害の要因が、前記目標装置と前記探索装置との間の断線であると判定する工程を含む請求項1または2記載の障害箇所特定方法。
- 前記目標装置と前記探索装置との間に他の前記中継装置が設けられている場合、通信障害の要因が、当該他の中継装置の故障であると判定する工程を含む請求項1から3のいずれか一項記載の障害箇所特定方法。
- 前記通常経路において最も前記端末装置側において通信可能に設けられている前記中継装置を、前記迂回経路における起点として設定する請求項1から4のいずれか一項記載の障害箇所特定方法。
- 前記ネットワークには、異なる通常経路で通信が行われる第1のネットワークと第2のネットワークとを含むとともに、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークの双方と通信可能に設けられている1つ以上の前記中継装置が設けられており、
前記第1のネットワークの障害箇所を特定する際、前記第2のネットワークを経由する前記迂回経路を構築し、
前記第2のネットワークの障害箇所を特定する際、前記第1のネットワークを経由する前記迂回経路を構築する請求項1から5のいずれか一項記載の障害箇所特定方法。 - 前記第1のネットワークの前記集約装置は、当該第1のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持しており、
前記第2のネットワークの前記集約装置は、当該第2のネットワーク内の経路を示す経路情報を保持しており、
前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークは、前記集約装置が互いに通信可能になった際、それぞれが保持する経路情報を交換することによって、自身のネットワークの障害箇所を特定する際に利用する前記迂回経路を構築可能にする請求項6記載の障害箇所特定方法。 - 1つ以上の端末装置と、前記端末装置からのデータを集約する1つ以上の集約装置と、前記端末装置と前記集約装置との間に設けられている複数の中継装置とを含むネットワークの障害箇所を特定する障害箇所特定装置であって、
前記ネットワークには、通常時に利用される通信経路であって、前記集約装置と前記端末装置との間で通信を行うための通常経路が設けられており、
前記ネットワークに通信障害が生じた際、前記集約装置から通信できている前記中継装置のうち最も前記端末装置側となるものを目標装置として特定する目標装置特定部と、
障害時に利用される通信経路であっていずれかの前記中継装置を起点として前記通常経路を構成する各装置との間で通信を行うための迂回経路を構築する迂回経路構築部と、
前記迂回経路を用いて前記目標装置に対して通信を行い、当該迂回経路で通信できている前記中継装置のうち最も前記目標装置側となるものを探索装置として特定する探索装置特定部と、
前記目標装置と前記探索装置との間を障害箇所として特定する障害箇所特定部と、
特定した障害箇所を報知する報知部と、
を備える障害箇所特定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019174143A JP2021052311A (ja) | 2019-09-25 | 2019-09-25 | 障害箇所特定方法、障害箇所特定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019174143A JP2021052311A (ja) | 2019-09-25 | 2019-09-25 | 障害箇所特定方法、障害箇所特定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021052311A true JP2021052311A (ja) | 2021-04-01 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019174143A Pending JP2021052311A (ja) | 2019-09-25 | 2019-09-25 | 障害箇所特定方法、障害箇所特定装置 |
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2019
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