JP2021050615A - 排ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換の効率をさらに向上させることができる排ガス浄化装置を提供すること。【解決手段】排ガス浄化装置は、触媒を収容する触媒キャニングと、触媒キャニングの下流側に接続された下流側排気管とを備えた排ガス浄化装置であって、下流側排気管は、排ガスが触媒キャニングの外側表面に衝突するように設けられた排ガス流路を含み、触媒は、排ガス流路の下流端の位置に対応して設けられている。【選択図】図1
Description
本開示は、排ガス浄化装置に関する。
従来、内燃機関から排出される排ガスを、触媒キャニング(触媒コンバータともいう)に収容された触媒により浄化する排ガス浄化装置が知られている。
例えば、特許文献1には、触媒キャニングを包み込むように排気管を設けた2重管構造において、触媒キャニング内を通過した排ガスを、触媒キャニングの外周面と排気管の内周面との間に導き、その排ガスと触媒キャニングとの熱交換によって、触媒キャニング内の触媒の保温を行う技術が開示されている。
特許文献1の排ガス浄化装置には、熱交換の効率の点で改善の余地があった。
本開示の目的は、熱交換の効率をさらに向上させることができる排ガス浄化装置を提供することである。
本開示の一態様に係る排ガス浄化装置は、触媒を収容する触媒キャニングと、前記触媒キャニングの下流側に接続された下流側排気管とを備えた排ガス浄化装置であって、前記下流側排気管は、排ガスが前記触媒キャニングの外側表面に対して衝突するように設けられた排ガス流路を含み、前記触媒は、前記排ガス流路の下流端の位置に対応して設けられている。
本開示によれば、熱交換の効率をさらに向上させることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて説明する。各図において共通する構成要素には同一符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る排ガス浄化装置1の第1の構成例について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る排ガス浄化装置1の第1の構成例を示す断面模式図である。なお、図1は、触媒キャニング3および下流側排気管4の軸方向の断面を示している。
排ガス浄化装置1は、車両に搭載され、車両の内燃機関(図示略)から排出された排ガスを浄化する装置である。図1において、点線の矢印は、排ガスの流れを示している。なお、内燃機関は、ディーゼルエンジンであってもよいし、ガソリンエンジンであってもよい。
排ガス浄化装置1は、触媒キャニング3および下流側排気管4を有する。触媒キャニング3および下流側排気管4は、ともに筒状である。
触媒キャニング3の一端には、上流側排気管2が接続されている。図示は省略するが、上流側排気管2は、内燃機関の排気マニホールドに接続されている。
触媒キャニング3の他端には、開口部3aが設けられている。この開口部3aを介して、触媒キャニング3と、下流側排気管4とが連結されている。
触媒キャニング3の内部には、NOx選択還元型触媒であるSCR(Selective Catalytic Reduction)5、6、およびASC(Ammonia Slip Catalyst)7が設けられている。SCR5、6、およびASC7は、触媒キャニング3内における排ガスの流れ方向(図中の点線の矢印参照)に沿って、直列に設けられている。
SCR5、6は、SCR5よりも上流側に設けられた尿素水噴射装置(図示略)から供給される尿素水が加水分解したアンモニアを吸着する。そして、SCR5、6は、吸着したアンモニアによって排ガス中のNOxを選択的に還元浄化する。
SCR5、6としては、例えば、セラミック製の担持体の表面に、Feゼオライト、Cuゼオライト又はバナジウム等のNOx還元触媒を担持したものを用いることができる。
ASC7は、SCR5、6で消費しきれなかったアンモニアを酸化、分解する。
なお、SCR5、6およびASCは、それぞれ、それらの外周面を被覆するマットを介して触媒キャニング3内に設けられてもよい。
下流側排気管4の一端は、触媒キャニング3の開口部3aに接続されている。下流側排気管4の他端には、開口部4aが設けられている。
図1に示す下流側排気管4は、排ガスが触媒キャニング3の外周面(外側表面の一例)に衝突するように設けられた排ガス流路41を含む。例えば、排ガス流路41は、排ガスが触媒キャニング3の外周面に対して垂直に衝突するように設けられてもよい。
排ガス流路41は、SCR6の位置に対応して設けられている。換言すれば、SCR6は、排ガス流路41の下流端の位置に対応して設けられている。
すなわち、排ガス流路41は、SCR6の位置に対応する触媒キャニング3の外周面に排ガスが衝突するように設けられている。
なお、図1に示す下流側排気管4は、排ガス流路41を含んでいればよく、下流側排気管4全体の形状や長さは、図1に示すものに限定されない。
また、触媒キャニング3および下流側排気管4の径方向の断面において、排ガス流路41は、触媒キャニング3の外周面に対して傾いて設けられることが好ましい。この例について、図6を用いて説明する。図6は、図1の矢印Aの方向から見た、触媒キャニング3および下流側排気管4の径方向の断面を示す模式図である。図6に示すように、排ガス流路41は、触媒キャニング3の外周面に対して傾いて設けられている。これにより、排ガス流路41を出た排ガスは、触媒キャニング3の外周面に沿った旋回流となる(図6中の点線の各矢印参照)。よって、開口部4aに向かう排ガスの流れを向上させることができる。なお、ここでの説明は、後述する排ガス流路42(図2〜図4参照)にも適用できる。
また、本実施の形態では、図1に示したように、触媒キャニング3および下流側排気管4の軸方向の断面において、排ガス流路41が触媒キャニング3の外周面に対して垂直に設けられる場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、図7に示すように、軸方向の断面において、排ガス流路41は、触媒キャニング3の外周面に対して傾いて設けられてもよい。これにより、排ガス流路41を出て開口部4aに向かう排ガスの流れを向上させることができる。なお、ここでの説明は、後述する排ガス流路42(図2〜図4参照)にも適用できる。
このような構成を備えた図1の排ガス浄化装置1における排ガスの流れについて説明する。上述したとおり、図1に示す点線の矢印は、排ガスの流れを示している。
内燃機関から排出された排ガスは、上流側排気管2から触媒キャニング3へ流入し、SCR5、6、ASC7を通過する。そして、排ガスは、触媒キャニング3の開口部3aから排気管4へ流入し、排ガス流路41を流れ、触媒キャニング3の外周面(SCR6の位置に対応する外周面)に衝突する。その後、触媒キャニング3の外周面に沿って流れ、下流側排気管4の開口部4aから排ガス浄化装置1の外部へ排出される。
このように、図1に示す排ガス浄化装置1では、下流側排気管4において排ガスが触媒キャニング3の外周面に衝突してから触媒キャニング3の外周面に沿って流れる間、排ガスと触媒キャニング3の外周面との間で熱交換が行われる。特に、排ガス流路41を流れる排ガスが、触媒キャニング3の外周面のうちSCR6の位置に対応する面に衝突することにより、その面が効果的に加温されるため、熱交換の効率をより向上させることができる。また、SCR6(特に、温度が低下しやすいSCR6の外周部分)を効率的に保温することができる。
以上、本実施の形態の排ガス浄化装置1の第1の構成例について説明した。
次に、本実施の形態の排ガス浄化装置1の第2の構成例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る排ガス浄化装置1の第2の構成例を示す断面模式図である。
図2に示す排ガス浄化装置1は、図1に示した排ガス浄化装置1と比べて、下流側排気管4が排ガス流路42を含む点が異なる。
排ガス流路42は、上述した排ガス流路41と同様に、排ガスが触媒キャニング3の外周面に対して垂直(略垂直でもよい)に衝突するように設けられている。
排ガス流路42は、SCR5の位置に対応して設けられている。換言すれば、SCR5は、排ガス流路42の下流端の位置に対応して設けられている。
すなわち、排ガス流路42は、SCR5の位置に対応する触媒キャニング3の外周面に対して排ガスが垂直に衝突するように設けられている。
なお、図2に示す下流側排気管4は、排ガス流路42を含んでいればよく、下流側排気管4全体の形状や長さは、図2に示すものに限定されない。
このような構成を備えた図2の排ガス浄化装置1における排ガスの流れについて説明する。図2に示す点線の矢印は、排ガスの流れを示している。
内燃機関から排出された排ガスは、上流側排気管2から触媒キャニング3へ流入し、SCR5、6、ASC7を通過する。そして、排ガスは、触媒キャニング3の開口部3aから排気管4へ流入し、排ガス流路42を流れ、触媒キャニング3の外周面(SCR5の位置に対応する外周面)に衝突する。その後、触媒キャニング3の外周面に沿って流れ、下流側排気管4の開口部4aから排ガス浄化装置1の外部へ排出される。
このように、図2に示す排ガス浄化装置1では、下流側排気管4において排ガスが触媒キャニング3の外周面に衝突してから触媒キャニング3の外周面に沿って流れる間、排ガスと触媒キャニング3の外周面との間で熱交換が行われる。特に、排ガス流路42を流れる排ガスが、触媒キャニング3の外周面のうちSCR5の位置に対応する面に衝突することにより、その面が効果的に加温されるため、熱交換の効率をより向上させることができる。また、SCR5(特に、温度が低下しやすいSCR5の外周部分)を効率的に保温することができる。
以上、本実施の形態の排ガス浄化装置1の第2の構成例について説明した。
次に、本実施の形態の排ガス浄化装置1の第3の構成例について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る排ガス浄化装置1の第3の構成例を示す断面模式図である。
図3に示す排ガス浄化装置1は、図1、図2に示した排ガス浄化装置1と比べて、下流側排気管4が排ガス流路41および排ガス流路42を含む点が異なる。また、下流側排気管4において、排ガス流路42を流れる排ガスが排出される開口部4aとは別に、排ガス流路41を流れる排ガスが排出される開口部4bが設けられている点も異なる。
なお、図3に示す排ガス流路41、42については、図1、図2を用いて説明した排ガス流路41、42と同じであるので、ここでの説明は省略する。
このような構成を備えた図3の排ガス浄化装置1における排ガスの流れについて説明する。図3に示す点線の矢印は、排ガスの流れを示している。
内燃機関から排出された排ガスは、上流側排気管2から触媒キャニング3へ流入し、SCR5、6、ASC7を通過する。そして、排ガスは、触媒キャニング3の開口部3aから排気管4へ流入する。排気管4へ流入した排ガスのうち、一部は、排ガス流路41へ流入し、残りは、排ガス流路42へ流入する。排ガス流路41を流れる排ガスは、触媒キャニング3の外周面(SCR6の位置に対応する外周面)に衝突した後、触媒キャニング3の外周面に沿って流れ、下流側排気管4の開口部4bから排ガス浄化装置1の外部へ排出される。一方、排ガス流路42を流れる排ガスは、触媒キャニング3の外周面(SCR5の位置に対応する外周面)に衝突した後、触媒キャニング3の外周面に沿って流れ、下流側排気管4の開口部4aから排ガス浄化装置1の外部へ排出される。
このように、図3に示す排ガス浄化装置1では、下流側排気管4において排ガスが触媒キャニング3の外周面に衝突してから触媒キャニング3の外周面に沿って流れる間、排ガスと触媒キャニング3の外周面との間で熱交換が行われる。特に、排ガス流路41を流れる排ガスが、触媒キャニング3の外周面のうちSCR6の位置に対応する面に衝突し、かつ、排ガス流路42を流れる排ガスが、触媒キャニング3の外周面のうちSCR5の位置に対応する面に衝突することにより、それらの面が効果的に加温されるため、熱交換の効率をより向上させることができる。また、SCR5、6(特に、温度が低下しやすいSCR5、6それぞれの外周部分)を効率的に保温することができる。
以上、本実施の形態の排ガス浄化装置1の第3の構成例について説明した。
本開示は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。以下、変形例について説明する。
[変形例1]
図1、図2に示した排ガス浄化装置1は、下流側排気管4の下流端(例えば、開口部4a)から排出される排ガスを集約して車両の外部へ導く排気管を備えてもよい。これにより、下流側排気管4を通過した排ガスを確実に車両外へ排出させることができる。
図1、図2に示した排ガス浄化装置1は、下流側排気管4の下流端(例えば、開口部4a)から排出される排ガスを集約して車両の外部へ導く排気管を備えてもよい。これにより、下流側排気管4を通過した排ガスを確実に車両外へ排出させることができる。
図3に示した排ガス浄化装置1は、下流側排気管4の下流端(例えば、開口部4aおよび開口部4b)から排出される排ガスを集約して車両の外部へ導く排気管を備えてもよい。これにより、下流側排気管4を通過した排ガスを確実に車両外へ排出させることができる。
[変形例2]
実施の形態では、触媒キャニング3にSCR5、6およびASC7が収容される場合を例に挙げて説明したが、収容される触媒等の数および種類は、それらに限定されない。
実施の形態では、触媒キャニング3にSCR5、6およびASC7が収容される場合を例に挙げて説明したが、収容される触媒等の数および種類は、それらに限定されない。
例えば、触媒キャニング3には、SCR5、6のうちいずれか1つが収容されてもよい。その場合、上述した第1の構成例または第2の構成例のいずれかが採用される。
また、例えば、触媒キャニング3に収容される触媒等は、酸化触媒、微粒子捕集フィルタ、または、NOx吸蔵還元型触媒(Lean NOx Trap:LNT)等であってもよい。酸化触媒としては、例えば、排ガス中の一酸化炭素や炭化水素を酸化させるDOC(Diesel Oxidation Catalyst)が挙げられる。微粒子捕集フィルタとしては、例えば、排ガス中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するDPF(Diesel Particulate Filter)が挙げられる。
[変形例3]
上述した第3の構成例において、排ガスが排ガス流路41、42のいずれか一方を流れるように切り替え可能な手段を備えてもよい。
上述した第3の構成例において、排ガスが排ガス流路41、42のいずれか一方を流れるように切り替え可能な手段を備えてもよい。
この具体例について、図4を用いて以下に説明する。図4は、本変形例に係る排ガス浄化装置1の構成例を示す断面模式図である。
図4に示す排ガス浄化装置1は、図3に示した排ガス浄化装置1と比べて、開閉バルブ8、9を備える点が異なる。
下流側排気管4内には、排ガス流路41、42それぞれの上流側に、開閉バルブ8、9が設けられている。開閉バルブ8、9は、図示しない制御装置(例えば、ECU:Electronic Control Unit)と電気的に接続されており、その制御装置によって開状態または閉状態に制御される。開閉バルブ8、9は、それぞれ、「第1開閉バルブ」の一例に相当する。
なお、開閉バルブ8、9は、それぞれ、排ガス流路41、42の下流端よりも上流側に設けられればよく、図4に示す位置に限定されない。
まず、制御装置は、SCR5、6それぞれの温度を推定する。SCR5、6の温度の推定方法は、公知の技術を適用できるため、ここでの説明は省略する。また、以下では、推定されたSCR5の温度を「SCR5推定温度」といい、推定されたSCR6の温度を「SCR6推定温度」という。
次に、制御装置は、SCR5推定温度が予め定められた温度(例えば、SCR5の活性温度域の下限値)未満であるか否かを判定する。また、制御装置は、SCR6推定温度が予め定められた温度(例えば、SCR6の活性温度域の下限値)未満であるか否かを判定する。
例えば、SCR5推定温度が予め定められた温度未満であり、SCR6推定温度が予め定められた温度以上である場合、制御装置は、開閉バルブ8を閉状態に制御するとともに、開閉バルブ9を開状態に制御する。これにより、開口部3aから下流側排気管4へ流入した排ガスは、排ガス流路41へ流入せずに、排ガス流路42へ流入する。よって、排ガスを、触媒キャニング3の外周面のうちSCR5の位置に対応する面に衝突させることができる。
一方、例えば、SCR5推定温度が予め定められた温度以上であり、SCR6推定温度が予め定められた温度未満である場合、制御装置は、開閉バルブ8を開状態に制御するとともに、開閉バルブ9を閉状態に制御する。これにより、開口部3aから下流側排気管4へ流入した排ガスは、排ガス流路42へ流入せずに、排ガス流路41へ流入する。よって、排ガスを、触媒キャニング3の外周面のうちSCR6の位置に対応する面に衝突させることができる。
なお、SCR5推定温度およびSCR6推定温度がともに予め定められた温度未満である場合、制御装置は、開閉バルブ8、9をともに開状態に制御する。これにより、図3を用いて説明した上記第3の構成例と同様の排ガスの流れとなる。
このように、本変形例では、SCR5、6それぞれの推定温度に応じて、排ガスが排ガス流路41、42のいずれか一方を流れるように制御することができる。よって、より効率的な熱交換を実現できる。また、SCR5、6の過度の温度の上昇を抑制することができる。
[変形例4]
上述した第1〜第3の構成例では、触媒キャニング3の開口部3aから下流側排気管4へ流入した排ガスが、常に、排ガス流路41、42のうち少なくとも一方を流れる構成としたが、これに限定されない。
上述した第1〜第3の構成例では、触媒キャニング3の開口部3aから下流側排気管4へ流入した排ガスが、常に、排ガス流路41、42のうち少なくとも一方を流れる構成としたが、これに限定されない。
例えば、SCR5、6を保温する必要がない場合には、開口部3aから下流側排気管4へ流入した排ガスを、排ガス流路41、42のいずれにも流さずに、車両の外部へ排出させる構成としてもよい。
この具体例について、図5を用いて以下に説明する。図5は、本変形例に係る排ガス浄化装置1の構成例を示す断面模式図である。ここでは、第1の構成例の変形例について説明する。
図5に示す排ガス浄化装置1は、図1に示した排ガス浄化装置1と比べて、排気管10、開閉バルブ11、12を備える点が異なる。開閉バルブ12は、「第2開閉バルブ」の一例に相当する。
排気管10の一端は、開口部3aと接続されている。図示は省略するが、排気管10の他端は、排ガスを車両の外部へ排出可能な位置に設けられている。また、下流側排気管4内に位置する排気管10の外周面の一部には、下流側排気管4の内部と連通する開口部(図示略)が形成されている。そして、その開口部には、開閉バルブ12が設けられている。換言すれば、開閉バルブ12は、下流側排気管4の上流端に設けられている。
また、排気管10内には、開閉バルブ11が設けられている。開閉バルブ11、12は、図示しない制御装置(例えば、ECU:Electronic Control Unit)と電気的に接続されており、その制御装置によって開状態または閉状態に制御される。
まず、制御装置は、SCR5、6それぞれの温度を推定する。SCR5、6の温度の推定方法は、公知の技術を適用できるため、ここでの説明は省略する。
次に、制御装置は、推定された各温度が予め定められた温度(例えば、SCR5、6それぞれの活性温度域の下限値)未満であるか否かを判定する。
推定された各温度が予め定められた温度未満である場合、制御装置は、開閉バルブ11を閉状態に制御するとともに、開閉バルブ12を開状態に制御する。これにより、開口部3aから流出した排ガスは、排気管10の開口部から下流側排気管4へ流入する。そして、排ガスは、排ガス流路41を通過し、開口部4aから排出される。
一方、推定された各温度が予め定められた温度以上である場合、制御装置は、開閉バルブ11を開状態に制御するとともに、開閉バルブ12を閉状態に制御する。これにより、開口部3aから流出した排ガスは、下流側排気管4へ流入せずに、排気管10から車両の外部へ排出される。よって、この場合、開口部3aから流出した排ガスは、排ガス流路41を通過しない。
よって、排気管10は、開閉バルブ12が閉状態に制御された場合に、開口部3aから流出した排ガスを車両の外部へ導く排気管である、と言える。
このように、本変形例では、SCR5、6を保温する必要がない場合、排ガスが表面積拡大部9を通過しないように制御することができる。よって、SCR5、6の過度の温度の上昇を抑制することができる。
なお、上記説明では、開閉バルブ11が開状態に制御され、かつ、開閉バルブ12が閉状態に制御される条件が、推定されたSCR5、6の温度が予め定められた温度以上である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、上記条件は、DPFが再生中である場合、温度低下を避けるため車両が減速する時間が予め定められた時間以上である場合、または、内燃機関が高負荷である場合のいずれかであってもよい。
[変形例5]
上述した第1〜第3の構成例における下流側排気管4は、内管としての触媒キャニング3を包み込むように設けられ、その触媒キャニング3と二重管構造を構成する排気管(外管)の一部であってもよい。
上述した第1〜第3の構成例における下流側排気管4は、内管としての触媒キャニング3を包み込むように設けられ、その触媒キャニング3と二重管構造を構成する排気管(外管)の一部であってもよい。
以上、各変形例について説明した。各変形例は適宜組み合わせてもよい。
本開示の排ガス浄化装置は、内燃機関からの排ガスを触媒等により浄化する技術全般に有用である。
1 排ガス浄化装置
2 上流側排気管
3 触媒キャニング
3a 開口部
4 下流側排気管
4a、4b 開口部
5、6 SCR
7 ASC
8、9、11、12 開閉バルブ
10 排気管
41、42 排ガス流路
2 上流側排気管
3 触媒キャニング
3a 開口部
4 下流側排気管
4a、4b 開口部
5、6 SCR
7 ASC
8、9、11、12 開閉バルブ
10 排気管
41、42 排ガス流路
Claims (6)
- 触媒を収容する触媒キャニングと、前記触媒キャニングの下流側に接続された下流側排気管とを備えた排ガス浄化装置であって、
前記下流側排気管は、
排ガスが前記触媒キャニングの外側表面に対して衝突するように設けられた排ガス流路を含み、
前記触媒は、
前記排ガス流路の下流端の位置に対応して設けられている、
排ガス浄化装置。 - 前記触媒は、
前記排ガスの流れ方向に沿って直列に複数設けられており、
前記排ガス流路は、
前記触媒のそれぞれの位置に対応する前記触媒キャニングの外側表面に対して、排ガスが垂直に衝突するように複数設けられている、
請求項1に記載の排ガス浄化装置。 - 前記下流側排気管には、前記排ガス流路のそれぞれに第1開閉バルブが設けられ、
前記第1開閉バルブは、それぞれ、
予め定められた温度未満である前記触媒の位置に対応して設けられた前記排ガス流路には排ガスが流れるように、かつ、予め定められた温度以上である前記触媒の位置に対応して設けられた前記排ガス流路には排ガスが流れないように、開閉状態が制御される、
請求項2に記載の排ガス浄化装置。 - 前記下流側排気管の上流端に、第2開閉バルブが設けられ、
前記第2開閉バルブは、
前記触媒の温度が予め定められた温度以上である場合に、前記触媒キャニングから流出した排ガスが前記下流側排気管に流入しないように、閉状態に制御される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。 - 前記第2開閉バルブが閉状態に制御された場合に、前記触媒キャニングから流出した排ガスを、前記排ガス浄化装置が搭載された車両の外部へ導く排気管をさらに備える、
請求項4に記載の排ガス浄化装置。 - 前記下流側排気管の下流端に接続され、前記下流側排気管から排出される排ガスを集約して前記排ガス浄化装置が搭載された車両の外部へ導く排気管をさらに備える、
請求項1から5のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。
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