JP2021050583A - 作業機械 - Google Patents

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坂本 博史
Hiroshi Sakamoto
博史 坂本
充基 時田
Shigeki Tokita
充基 時田
優一朗 勝山
Yuichiro Katsuyama
優一朗 勝山
和重 黒髪
Kazushige KUROKAMI
和重 黒髪
舜 辻村
Shun Tsujimura
舜 辻村
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Abstract

【課題】上部旋回体に設置された物体検出装置のメンテナンスが容易な作業機械を提供する。【解決手段】物体検出装置100は、上部旋回体2の下面に取り付けられ、コントローラ200は、物体検出装置100の取付け位置および上部旋回体2の寸法に応じて上部旋回体2と物体検出装置100の検知範囲とが干渉する領域である第1領域Lを設定し、第1領域Lと物体検出装置100が検知した物体の位置情報とを照合して物体検出装置100で検出した物体が上部旋回体2の一部であるか否かを判定し、物体検出装置100で検出した物体が上部旋回体2の一部であると判定した場合に警告の出力が不要であると判定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、下部走行体と、下部走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、上部旋回体に取り付けられたフロント作業機を備えた作業機械に関する。
作業機械では、機械周辺で特定の人が作業する場合や、上部旋回体の旋回により機械周辺の各種構造物に接近する場合があり、機械周辺の人を含む物体を障害物として検知できることが好ましい。
障害物を検知するためのセンサは、対象物に働きかけて反応を見るアクティブ(能動)型と、対象物から受けるだけのパッシブ(受動)型に大別される。アクティブ型の例としては、対象物に向けて電磁波または超音波を発射し、その反射波を測定して対象物までの距離や方向を測るレーダ検出装置がある。パッシブ型の例としては、カメラで撮像した画像を処理して対象物を認識する画像認識装置がある。
レーダ検出装置には、水平方向をスキャンする2次元測距センサと、水平方向に加えて鉛直方向もスキャンする3次元測距センサがある。2次元測距センサはモータ等の回転機構との組合せにより広角化が容易で安価である。3次元測距センサは、複数の2次元測距センサを鉛直方向に重ね合せる方式や、センサ内部に設けられたミラー等の機構にレーダを照射し、その反射波が水平方向と鉛直方向に順次発射されるように機構部を制御する方式が知られている。
特許文献1では、下部走行体と上部旋回体を備えた建設機械において、上部旋回体に取り付けられた複数の3次元測距センサで機械周辺の障害物を検知する方式が記載されており、障害物の進入を監視するための監視領域を機械の周囲に設定し、下部走行体と上部旋回体の相対角度に応じて監視領域から下部走行体の領域を除外する方法が提案されている。
特開2017−201114号
油圧ショベルのように旋回して作業を行う作業機械では、機械周辺の障害物を広範囲にわたって検知し、その存在をオペレータや周辺の作業員に伝達して利便性を向上させる必要がある。この点において、特許文献1に記載されているように上部旋回体の上側に複数の3次元測距センサを設ければ、機械周辺の障害物を広範囲にわたって検知することが可能である。
一方で、このような障害物を検知するセンサの性能は環境条件に左右される。例えば、カメラやレーザ等の光学式のセンサは、レンズ面に水滴や泥などが付着すると検知性能が低下するため、作業前にセンサの汚れを拭き取る等のメンテナンスが必要である。
しかしながら、上部旋回体の上側にセンサを設けて見下ろすように検知する方式では、上部旋回体に遮蔽されないように、かつ、機械近傍の死角が少なくなるように上部旋回体の端部に複数のセンサを設けることが必須である。この方式の場合、作業員が上部旋回体の上に登ってメンテナンスを行う必要が生じるため、現場の作業効率が著しく低下する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、上部旋回体に設置された物体検出装置のメンテナンスが容易な作業機械を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、下部走行体と、前記下部走行体に旋回輪を介して旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に取り付けられたフロント作業機と、警報を出力可能な警告装置と、前記上部旋回体に取り付けられ、前記上部旋回体の周辺に存在する物体を検知し、少なくとも前記物体の位置情報を出力する物体検出装置と、前記物体検出装置から出力された位置情報に応じて警告の要否を判定し、その判定結果に応じて前記警告装置を制御するコントローラとを備えた作業機械において、前記物体検出装置は、前記上部旋回体の下面に取り付けられ、前記コントローラは、前記物体検出装置の取付け位置と前記上部旋回体の寸法に応じて前記上部旋回体と前記物体検出装置の検知範囲とが干渉する領域である第1領域を設定し、前記第1領域と前記物体検出装置で検知した物体の位置情報とを照合して前記物体検出装置で検出した物体が前記上部旋回体の一部であるか否かを判定し、前記物体検出装置で検出した物体が前記上部旋回体の一部であると判定した場合に警告が不要であると判定するものとする。
以上のように構成した本発明によれば、物体検出装置は、水平方向の検知範囲が上部旋回体の旋回輪に干渉しないように上部旋回体の下面に取り付けられているため、下部走行体と上部旋回体の間から人を含む物体を検知することができる。
また、物体検出装置が上部旋回体の下面に取り付けられているため、上部旋回体の上に登ってメンテナンスを行う必要がなくなり、現場の作業効率低下を抑制することができる。
なお、物体検出装置を上部旋回体の下面に取り付けたことにより、上部走行体または下部走行体の一部が障害物として検出される可能性があるが、物体検出装置によって検出された物体が少なくとも上部走行体の一部であった場合は、警告装置から警告が出力されないため、オペレータや機械周辺の人に対する不要な警告を抑制することが可能となる。
本発明に係る作業機械によれば、上部旋回体に設置された物体検出装置のメンテナンスが容易となる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの外観図。 本発明の実施形態を示す機能ブロック図。 本発明の上部旋回体判定部に係る油圧ショベルの俯瞰図。 本発明の上部旋回体判定部の処理内容を示すフローチャート。 本発明の下部走行体判定部に係る油圧ショベルの俯瞰図。 本発明の下部走行体判定部の処理内容を示すフローチャート。
以下、本発明の実施の形態に係る作業機械として油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルの外観図である。
図1(a)は油圧ショベルを右方向から見た図であり、図1(b)は後ろ方向から見た図である。
図1に示す油圧ショベルは、クローラ式、ホイール式またはトラック式の下部走行体1と、下部走行体1に対して360度回転できる上部旋回体2と、上部旋回体2に取り付けられたフロント作業機3を備えている。
フロント作業機3は、鉛直方向にそれぞれ回動する複数の被駆動部材(ブーム31、アーム32、バケット(作業アタッチメント)33)が連結して構成され、フロント作業機3のブーム31は、上部旋回体2の前方に鉛直方向に回動可能に支持されている。
下部走行体1、上部旋回体2、ブーム31、アーム32、バケット33は、油圧駆動または電気駆動のアクチュエータである左右の走行モータ、旋回モータ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダによって、それぞれ駆動される。
オペレータが搭乗するキャブ4には、これらのアクチュエータを操作するためのレバーやペダルが設けられており、オペレータはレバーやペダルを操作することによって下部走行体1、上部旋回体2、ブーム31、アーム32、バケット33を動かすことができる。
上部旋回体2の下面には、物体検出装置100が取り付けられ、上部旋回体2の旋回中心に対して右後方に配置されている。
物体検出装置100は、機械周辺の対象物(例えば、前後左右の人5a,5b,5c,5d)に向けて電磁波または超音波を発射し、その反射波を測定して対象物までの距離や方向を測るレーダ検出装置であり、鉛直方向の検知範囲が下部走行体1と上部旋回体2に干渉しないように取り付けられている。ただし、油圧ショベルの動作中は、上部旋回体2を介して物体検出装置100が振動することにより、鉛直方向の検知範囲が下部走行体1または上部旋回体2に干渉する場合がある。
このレーダ検出装置は、機械周辺の物体を広範囲で検知できるように水平方向の検知範囲が広角であることが望ましいが、上部旋回体2と下部走行体1との間に介在する旋回輪21によって検知範囲の一部が遮蔽されるため、水平方向の検知範囲が360度であっても1つの装置で油圧ショベルの全周囲をカバーすることは困難である。
また、油圧ショベルは、キャブ4が上部旋回体2の左前方に設けられているため、左側方と前方に関しては、オペレータが直接視界により機械周辺の物体を確認できるが、右側方と後方の視界はフロント作業機3の上下動作や上部旋回体2によってオペレータの死角になっており、この領域の物体を検知してオペレータや機械周辺の作業員に警告を出力することにより利便性の向上が図れる。
したがって、物体検出装置100は、水平方向の検知範囲が旋回輪21と干渉しないように配置することが望ましい。また、できる限り右側方と後方を検知できるように、水平方向で上部旋回体2の旋回中心に対して後方、好ましくは右側に配置することが望ましい。この検知範囲の詳細については後述する。
上部旋回体2には制御装置としてのコントローラ200が設けられ、キャブ4には警告装置300が設けられており、物体検出装置100とコントローラ200、コントローラ200と警告装置300はLAN(Local Area Network)等のワイヤハーネスまたは無線通信手段によって接続されている。
物体検出装置100は検知した物体の位置情報を出力し、コントローラ200では物体検出装置100の出力信号に基づいてオペレータに警告を出力するか否かの判断結果を出力する。さらに、警告装置300では、コントローラ200の出力信号に基づいてオペレータに警告を出力することによって、物体検出装置100の検知範囲に人を含む物体が存在するか否かをオペレータや機械周辺の作業員に伝達することが可能である。
図2は、本発明の実施形態を示す機能ブロック図である。
コントローラ200では、物体検出装置100で検知した物体の位置情報を取得すると共に、旋回角度検出装置204で検出した下部走行体1に対する上部旋回体2の相対角度を取得する。なお、旋回角度検出装置204については後述する。
また、上部旋回体判定部202、下部走行体判定部203、及び、警告判定部201の機能は、上述のコントローラ200にプログラミングされている。
上部旋回体判定部202では、予め設定または記憶された物体検出装置100の取付け位置と上部旋回体2の寸法に応じて上部旋回体2と物体検出装置100の検知範囲との干渉領域を設定し、この干渉領域と物体の位置情報を照合して物体検出装置100が上部旋回体2の一部を検知しているか否かを判断し、その結果を判定フラグ1として警告判定部201に出力する。なお、上部旋回体判定部202の詳細については後述する。
下部走行体判定部203では、予め設定または記憶された物体検出装置100の取付け位置と下部走行体1の寸法、及び、旋回角度検出装置204で検出した相対角度に応じて下部走行体1と物体検出装置100の検知範囲との干渉領域を設定し、この干渉領域と物体の位置情報を照合して物体検出装置100が下部走行体1の一部を検知しているか否かを判断し、その結果を判定フラグ2として警告判定部201に出力する。なお、下部走行体判定部203の詳細については後述する。
警告判定部201では、物体検出装置100で検知した物体の位置情報と判定フラグ1、及び、判定フラグ2の情報に応じて油圧ショベルのオペレータや周辺の作業員に警告を出力するか否かを判断し、コントローラ200は警告判定部201の判断結果を警告指令として警告装置300に出力する。
警告装置300では、コントローラ200が出力した警告指令に応じて、音や表示によって物体検出装置100で検知した物体の情報をオペレータや周辺の作業員に伝達する。
例えば、警告判定部201では、検知した物体の位置が油圧ショベルの近傍である場合には警告を出力すると判断し、警告装置300によりオペレータや周辺の作業員に警告を発報する。一方で、警告判定部201では、検知した物体の位置が油圧ショベルの遠方である場合には警告を出力しないと判断し、オペレータや周辺の作業員に警告は発報しない。ただし、警告判定部201では、判定フラグ1により上部旋回体2の一部を検知していると判断されている場合や、判定フラグ2により下部走行体1の一部を検知していると判断されている場合には、判定フラグ1や判定フラグ2に該当する物体に対する警告は出力しないと判断し、オペレータや周辺の作業員に警告は発報しない。
上述の機能により、物体検出装置100が上部旋回体2や下部走行体1を検知してオペレータに余計な警告を与える頻度が低減されるため、作業効率の低下を抑制することが可能となる。
次に、図3と図4を用いて、上部旋回体判定部202の詳細について説明する。
図3は上部旋回体判定部202に係る油圧ショベルの俯瞰図であり、図4は上部旋回体判定部202の処理内容を示すフローチャートである。
図3は、下部走行体1と上部旋回体2が同じ方向を向いている場合の俯瞰図を示しており、物体検出装置100を原点として、上部旋回体2の向きに対して垂直な軸をX軸、平行な軸をY軸(フロント作業機3が向いている方向が正)と定義している。また、物体検出装置100の一例として、水平方向で270度を検知可能なレーダ検出装置が上部旋回体2の右後方に図の点線で示す検知範囲をカバーするように取り付けられており、図に示す後方の人5bを含む物体を検知する。このように、物体検出装置100は、キャブ4内のオペレータの死角となる範囲をカバーできるように、旋回中心を挟んでキャブ4(図1に示す)の対角に配置することが望ましい。
図4は、コントローラ200にプログラミングされた上部旋回体判定部202の処理内容を示しており、最初に処理401において、予め設定または記憶された物体検出装置100の取付け位置と上部旋回体2の寸法を読込む。取付け位置と寸法は図3に示した符号を用いると、以下のように表される。
<取付け位置>
・上部旋回体2右端からの垂直距離r=線分BFの長さ
・上部旋回体2後端からの垂直距離b=線分DEの長さ
<車体寸法>
・上部旋回体2の全幅W=線分ABまたは線分CDの長さ
・上部旋回体2の全長D=線分ADまたは線分BCの長さ

次に、処理402において、上部旋回体2と物体検出装置100の検知範囲との干渉領域であるマスク領域L(図3の点O,点F,点B,点C,点D,点Eで囲まれた領域)を設定する。それぞれの座標は上述の取付け位置と車体寸法を用いると、以下のように表される。
点O(0,0),点F(0,D−b),点B(r,D−b)
点C(r,−b),点D(r−W,−b),点E(r−W,0)

処理403では、物体検出装置100が検知した物体が存在するか否かを判断する。具体的には、物体の位置情報が取得されているか否かを判断し、位置情報が取得されている場合は処理404に進み、位置情報が取得されていない場合は処理を終了して次のステップに進む。
なお、403以降の処理は、物体検出装置100が複数の物体を検知する場合もあるため、検知した物体の数に応じて繰り返しのループ処理を行う。例えば、検知した物体がi番目のときは、処理404においてi番目の物体に該当する位置情報である座標(Xi,Yi)を読込み、処理405においてi番目の物体が上部旋回体2の一部か否かの判定を行う。具体的には、座標(Xi,Yi)がマスク領域Lの範囲内にあるか否かの判定を行い、範囲内にある場合は処理406に進んでi番目の判定フラグ1をセットする。範囲内にない場合は処理407に進んでi番目の判定フラグ1をクリアする。処理406または処理407を実行した後は処理を終了して次のステップに進む。
次に、図5と図6を用いて、下部走行体判定部203の詳細について説明する。
図5は下部走行体判定部203に係る油圧ショベルの俯瞰図であり、図6は下部走行体判定部203の処理内容を示すフローチャートである。
図5は、下部走行体1と上部旋回体2が相対角度αで交差している場合の俯瞰図を示しており、物体検出装置100を原点として、上部旋回体2の向きに対して垂直な軸をX軸、平行な軸をY軸(フロント作業機3が向いている方向が正)と定義している。
また、旋回角度検出装置204が上部旋回体2の旋回輪21近傍に配置されており、旋回モータの駆動軸に接続された歯車等の機構部にポテンショメータやロータリーエンコーダを取り付けて下部走行体1と上部旋回体2との相対角度を検出する構成となっている。
図6は、コントローラ200にプログラミングされた下部走行体判定部203の処理内容を示しており、最初に処理601において、旋回角度検出装置204で検出した下部走行体1と上部旋回体2との相対角度を読込み、処理602に進む。
次に、処理602において、予め設定または記憶された物体検出装置100の取付け位置と下部走行体1の寸法を読込む。例えば、取付け位置は、旋回中心からのX軸及びY軸方向への距離Sx及び距離Syとして記憶しておく。また、下部走行体1の寸法は、旋回中心を原点とする座標系で、図5の点M1〜M4及び点N1〜N4の各座標を相対角度αに応じた関数として記憶しておき、処理601で読込んだ相対角度αに応じて算出する。
■取付け位置
・X軸方向の旋回中心からの距離Sx
・Y軸方向の旋回中心からの距離Sy
■下部走行体1の寸法(ただし、旋回中心を原点とする)
・点M1〜点M4=関数fm1(相対角度α)〜関数fm4(相対角度α)
・点N1〜点N4=関数fn1(相対角度α)〜関数fn4(相対角度α)

処理603では、下部走行体1と物体検出装置100の検知範囲との干渉領域であるマスク領域M(図5の点M1,点M2,点M3,点M4で囲まれた領域)、及び、マスク領域N(図5の点N1,点N2,点N3,点N4で囲まれた領域)を設定する。具体的には、処理602で求めた旋回中心を原点とする座標系における点M1〜点M4、及び、点N1〜点N4を、取付け位置の距離Sx,距離Syで平行移動させる座標変換を行うことにより、物体検出装置100を原点とする座標系における点M1〜点M4、及び、点N1〜点N4を算出する。
処理604では、物体検出装置100が検知した物体が存在するか否かを判断する。具体的には、物体の位置情報が取得されているか否かを判断し、位置情報が取得されている場合は処理605に進み、位置情報が取得されていない場合は処理を終了して次のステップに進む。
なお、604以降の処理は、物体検出装置100が複数の物体を検知する場合もあるため、検知した物体の数に応じて繰り返しのループ処理を行う。例えば、検知した物体がi番目のときは、処理605においてi番目の物体に該当する位置情報である座標(Xi,Yi)を読込み、処理606でi番目の物体が下部走行体1の一部か否かの判定を行う。具体的には、座標(Xi,Yi)がマスク領域Mまたはマスク領域Nの範囲内にあるか否かの判定を行い、範囲内にある場合は処理607に進んでi番目の判定フラグ2をセットする。範囲内にない場合は処理608に進んでi番目の判定フラグ2をクリアする。処理607または処理608を実行した後は処理を終了して次のステップに進む。
本実施の形態では、下部走行体1と、下部走行体1に旋回輪21を介して旋回可能に取り付けられた上部旋回体2と、上部旋回体2に取り付けられたフロント作業機3と、警告を出力可能な警告装置300と、上部旋回体2に取り付けられ、上部旋回体2の周辺に存在する物体を検知し、少なくとも前記物体の位置情報を出力する物体検出装置100と、物体検出装置100から出力された位置情報に応じて警告の要否を判定し、その判定結果に応じて警告装置300を制御するコントローラ200とを備えた作業機械において、物体検出装置100は、水平方向の検知範囲が旋回輪21と干渉しないように上部旋回体2の下面に取り付けられており、コントローラ200は、物体検出装置100の取付け位置と上部旋回体2の寸法に応じて上部旋回体2と物体検出装置100の検知範囲とが干渉する領域である第1領域Lを設定し、第1領域Lと物体検出装置100で検知した物体の位置情報とを照合して物体検出装置100で検出した物体が上部旋回体2の一部であるか否かを判定し、物体検出装置100で検出した物体が上部旋回体2の一部であると判定された場合に警告が不要であると判定する。
以上のように構成した本実施の形態によれば、物体検出装置100は、水平方向の検知範囲が上部旋回体2の旋回輪21に干渉しないように上部旋回体2の下面に取り付けられているため、下部走行体1と上部旋回体2の間から人を含む物体を検知することができる。
また、物体検出装置100が上部旋回体2の下面に取り付けられているため、上部旋回体2の上に登ってメンテナンスを行う必要がなくなり、現場の作業効率低下を抑制することができる。なお、物体検出装置100はできるだけ旋回中心寄りに配置することが望ましい。それにより、物体検出装置100は、上部旋回体2のガタによる振動の影響を受け難くなる。
なお、物体検出装置100を上部旋回体2の下面に取り付けたことにより、上部走行体2または下部走行体1の一部が障害物として検出される可能性があるが、物体検出装置100によって検出された物体が少なくとも上部走行体2の一部であった場合は、警告装置300から警告が出力されないため、オペレータや機械周辺の人に対する不要な警告を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態に係る作業機械は、下部走行体1に対する上部旋回体2の相対角度を検出する旋回角度検出装置204を備え、コントローラ200は、物体検出装置100の取付け位置、下部走行体1の寸法、および前記相対角度に基づいて下部走行体1と前記検知範囲とが干渉する領域である第2領域M,Nを設定し、第2領域M,Nと物体検出装置100で検知した物体の位置情報とを照合して物体検出装置100で検知した物体が下部走行体1の一部であるか否かを判定し、物体検出装置100で検知した物体が下部走行体1の一部であると判定した場合に警告が不要であると判定する。これにより、物体検出装置100によって検出された物体が下部走行体1の一部であった場合は、警告装置300から警告が出力されないため、オペレータや機械周辺の人に対する不要な警告を抑制することが可能となる。
また、物体検出装置100は、対象物に向けて電磁波または超音波を水平方向に発射し、その反射波を測定して前記対象物までの距離および方向を計測するレーダ検出装置である。これにより、物体検出装置100の水平方向の広角化が容易となるため、物体検出装置100を構成するセンサの個数を少なくすることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…下部走行体、2…上部旋回体、21…旋回輪、3…フロント作業機、31…ブーム、32…アーム、33…バケット、4…キャブ、5a…前方の人、5b…後方の人、5c…右側方の人、5d…左側方の人、100…物体検出装置、200…コントローラ、201…警告判定部、202…上部旋回体判定部、203…下部走行体判定部、204…旋回角度検出装置、300…警告装置、L…マスク領域(第1領域)、M,N…マスク領域(第2領域)。

Claims (3)

  1. 下部走行体と、
    前記下部走行体に旋回輪を介して旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に取り付けられたフロント作業機と、
    警報を出力可能な警告装置と、
    前記上部旋回体に取り付けられ、前記上部旋回体の周辺に存在する物体を検知し、少なくとも前記物体の位置情報を出力する物体検出装置と、
    前記物体検出装置から出力された位置情報に応じて警告の要否を判定し、その判定結果に応じて前記警告装置を制御するコントローラとを備えた作業機械において、
    前記物体検出装置は、前記上部旋回体の下面に取り付けられ、
    前記コントローラは、
    前記物体検出装置の取付け位置と前記上部旋回体の寸法に応じて前記上部旋回体と前記物体検出装置の検知範囲とが干渉する領域である第1領域を設定し、
    前記第1領域と前記物体検出装置で検知した物体の位置情報とを照合して前記物体検出装置で検出した物体が前記上部旋回体の一部であるか否かを判定し、
    前記物体検出装置で検出した物体が前記上部旋回体の一部であると判定された場合に警告が不要であると判定する
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記下部走行体に対する前記上部旋回体の相対角度を検出する旋回角度検出装置を備え、
    前記コントローラは、
    前記物体検出装置の取付け位置、前記下部走行体の寸法、および前記相対角度に基づいて前記下部走行体と前記検知範囲とが干渉する領域である第2領域を設定し、
    前記第2領域と前記物体検出装置で検知した物体の位置情報とを照合して前記物体検出装置で検知した物体が前記下部走行体の一部であるか否かを判定し、
    前記物体検出装置で検知した物体が前記下部走行体の一部であると判定した場合に警告が不要であると判定する
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1または2に記載の作業機械において、
    前記物体検出装置は、対象物に向けて電磁波または超音波を水平方向に発射し、その反射波を測定して前記対象物までの距離および方向を計測するレーダ検出装置である
    ことを特徴とする作業機械。
JP2019175749A 2019-09-26 2019-09-26 作業機械 Pending JP2021050583A (ja)

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