JP2021050551A - 作業機械 - Google Patents

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Joonyoung Roh
俊榮 盧
坂本 博史
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博史 坂本
哲司 中村
Tetsuji Nakamura
哲司 中村
陽平 鳥山
Yohei Toriyama
陽平 鳥山
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Abstract

【課題】運搬機械から取り出した荷重の計測のための余分な動作を要さずに、積込み作業と取り出し作業を容易に区別し、積込量を正確に計測できる作業機械の提供。【解決手段】油圧ショベルに搭載されたコントローラは、バケットが掘削作業を行っていると判定したときには、バケットが運搬作業を行っていると判定したときの姿勢センサの出力値と、記憶装置内に記憶された表面形状とに基づいて、バケットと表面形状との相対高さである掘削高さを演算し、掘削高さが第1閾値H1以下の場合には、演算した運搬対象物の荷重を積込量に加算し、掘削高さが第1閾値H1を超過する場合には、演算した運搬対象物の荷重を積込量から減算する。【選択図】 図5

Description

本発明は、特に運搬作業中に運搬対象物の荷重を計測する作業機械に関する。
土木施工現場や、リサイクル資源処理現場、鉱山現場等では、油圧ショベルに代表される作業機械を用いて、運搬対象物(作業対象物や荷とも称する)をダンプトラックに代表される運搬機械へ積込む作業が行われている。このような作業において、管理者は出来高の管理や鉱物の生産量の管理を行うために、作業機械が運搬機械へ積込んだ運搬対象物の荷重の積算値(積込量)を計測する必要がある。運搬機械への積込量を計測する方法として、作業機械の作業装置で運搬した運搬対象物の荷重を作業機械側で計測しながら運搬機械へ積み込み、計測した荷重を積算することによって運搬機械に積載した積込量を演算する方法が知られている。
ところで、オペレータの経験不足等によって運搬機械に荷を積載する際に目標積載量(目標積込量)より過剰に積載してしまうことがある。その場合は、運搬機械から荷を取り出して作業現場に戻すこととなる。積込量を正しく計測し生産量を管理するためには、積込み作業と取出し作業とを区別し、取り出し作業で運搬機械から取り出した荷重を積込量から減算する必要がある。
積込量を計測する方法として特許文献1には、ダンプトラックの荷台の位置を基準とした放出範囲(放土範囲)をバケットの作業可能範囲に設定し、油圧ショベルが旋回してバケットが放出範囲に入る荷重と放出範囲から出る荷重の差分を積算して積込量を演算する作業量モニタ装置が開示されている。放出範囲から出る荷重が放出範囲に入る荷重より大きい場合には、2つの荷重の差分は負の値となり、その負の値を積算すると積込量が取り出した荷重の分だけ低減されることとなる。
特開2002−285589号公報
特許文献1の作業量モニタ装置では、ダンプトラックから取り出した荷重を積込量から減算することは可能であるが、その取り出した荷重を計測するためには、旋回してバケットを放出範囲の枠外に一旦出す必要があり、取り出した荷重の演算に時間を要してしまう。
本発明では、運搬機械から取り出した荷重の計測のための余分な動作を要さずに、積込み作業と取り出し作業を容易に区別し、積込量を正確に計測できる作業機械の提供を目的とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、複数の関節と先端に作業具を有する作業装置と、前記作業装置に作用する負荷を検出する負荷センサと、前記作業装置の姿勢を検出する姿勢センサと、前記負荷センサと前記姿勢センサとの出力値に基づき前記作業装置により行われている作業を判定し、前記作業装置による運搬作業が行われていることを判定した場合には、前記負荷センサと前記姿勢センサとの出力値に基づき前記作業装置により運搬されている運搬対象物の荷重を演算し、前記作業装置による運搬作業が終了したことを判定した場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を積算して運搬機械への積込量を演算するコントローラと、前記コントローラで演算された前記運搬対象物の荷重と、前記コントローラで演算された前記運搬機械への積込量とを出力する出力装置と、備えた作業機械において、
前記コントローラは、前記作業装置により掘削作業が行われていると判定した場合には、前記作業装置による運搬作業が行われていることを判定した場合の前記姿勢センサの出力値と、記憶装置内に記憶された前記運搬対象物の表面形状とに基づいて、前記作業装置と前記表面形状との相対高さである掘削高さを演算し、前記掘削高さが所定の第1閾値H1以下の場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を前記積込量に加算し、前記掘削高さが前記第1閾値H1を超過する場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を前記積込量から減算することを特徴とする。
本発明によれば、運搬機械から取り出した荷重の計測のための余分な動作を要さずに、積込み作業と取り出し作業を容易に区別でき、積込量を正確に計測できる。
作業機械に係る作業現場の全体構成を示す概略図である。 第1実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。 第1実施形態に係る油圧ショベルの油圧回路の概略図である。 第1実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図である。 第1実施形態に係るコントローラが行う処理のフローチャートである。 最新の現況表面形状データをサーバ6に格納する方法の一例の説明図である。 現況表面形状取得方法の一例を示す図である 作業判定部の掘削作業の判定方法を示すグラフである。 掘削高さを表す概略図である。 上部旋回体の方位角の演算方法を示す投影図である。 掘削高さの演算方法を示す概略図である。 バケット先端の位置座標の演算方法を示す概略図である。 荷重の演算方法を示す側面図である。 作業判定部の運搬作業終了の判定方法を示す側面図である。 取り出し量の減算の必要性を表す概略図である。 出力装置であるモニタの表示画面の一例を示す図である。 作業機械が作業を行う作業現場の表面形状を生成する方法の一例である。 第2実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図である。 第2実施形態に係るコントローラが行う処理のフローチャートである。 出力装置であるモニタの表示画面の一例を示す図である。 管理者用コンピュータのモニタの表示画面の一例を示す図である。 第3実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図である。 第3実施形態に係るコントローラが行う処理のフローチャートである。 現況表面形状データ操作部の現況表面形状更新時期を示す概略図である。 第1閾値H1の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。以下では、作業機械の荷重計測システムを構成する積込機械として油圧ショベルを、運搬機械としてダンプトラックを利用する場合について説明する。
本発明が対象とする作業機械(積込機械)は、アタッチメント(作業具)としてバケットを有する油圧ショベルに限られず、グラップルやリフティングマグネット等、運搬対象物の保持・解放が可能なものを有する油圧ショベルも含まれる。また、油圧ショベルのような旋回機能の無い作業装置を備えるホイールローダ等にも本発明は適用可能である。
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係る作業機械(油圧ショベル1)の構成の一例について図1乃至図4を用いて説明する。
図1は本発明を適用した油圧ショベルに係る作業現場の全体構成を示す概略図である。作業現場は、掘削対象3を掘削する作業を行う油圧ショベル(作業機械)1と、運搬路面5を走行して油圧ショベル1により掘削された掘削物4を運搬するダンプトラック(運搬機械)2と、作業現場の事務所などに設置され油圧ショベル1と通信を行うサーバ(コンピュータ)6と、油圧ショベル1の位置座標演算(測位演算)に必要な情報を出力する複数の測位衛星(GNSS衛星)7と、油圧ショベル1の位置座標演算に必要な情報(補正情報)を出力する位置座標が既知の基地局8とによって構成されている。また、油圧ショベル1の上部には、油圧ショベル1以外の機械や基地局8と情報を送受信するための通信アンテナ33と、油圧ショベル1の位置座標演算に必要な衛星信号を測位衛星7から受信するための2つのGNSSアンテナ34(34a、34b)とを備えている。
一般に油圧ショベル1は、(1)作業対象3を掘削してバケット15内部に掘削物4を積載する「掘削作業」と、(2)掘削作業の後に上部旋回体11を旋回して走行面5上のダンプトラック2の荷台上までバケット15を移動する「運搬作業」と、(3)運搬作業の後にバケット15をダンプ操作してバケット15内の掘削物4をダンプトラック2の荷台(ベッセル)に放出する「放出作業」(積込作業ともいう)と、(4)作業対象3の位置へバケット15を再び移動する「リーチング作業」とからなる4つの作業を繰返し実施し、目標積込量を満たすまでダンプトラック2の荷台へ掘削物(荷)4を積込む。一般に油圧ショベル1に搭載されたコントローラは、バケット15で掘削した掘削物4の荷重を運搬作業中に計測し、次の放出作業でダンプトラック2へ荷を積込み、計測した荷重を積算することによってダンプトラック2に積載した積込量を演算する。
ここで、ダンプトラック2に荷を積載する際に、オペレータの経験不足等によって目標積載量より過剰に積載してしまうことがあり、積載量を調整するためにダンプトラック2から荷を取り出し、掘削した場所へ荷を戻す「取り出し作業」が行われることがある。
図2は本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の構成例を示す側面図である。油圧ショベル1は、下部走行体10と、下部走行体10の上方に左右方向に旋回可能に設けられた上部旋回体11と、複数の関節を有し先端にバケット(作業具)を有するフロント作業装置(作業装置)12と、上部旋回体11を回動する旋回モータ19と、オペレータが乗り込みショベルを操作する操作室20と、操作室20内に設けられた操作レバー22と、油圧ショベル1の動作を制御するコントローラ21によって構成されている。
フロント作業装置12は、上部旋回体11に回動可能に設けられたブーム13と、ブーム先端に回動可能に設けられたアーム14と、アーム先端に回動可能に設けられたバケット15と、ブーム13を駆動するブームシリンダ16と、アーム14を駆動するアームシリンダ17と、バケット15を駆動するバケットシリンダ18とを備えている。
ブーム13、アーム14、バケット15の回動軸にはそれぞれブーム角度センサ24、アーム角度センサ25、バケット角度センサ26が取り付けられており、これらの角度センサ24、25、26によりブーム13、アーム14、バケット15それぞれの回動角度を取得できる。上部旋回体11には、上部旋回体11の旋回角速度が取得できる旋回ジャイロスコープ27と、上部旋回体11の前後左右方向の傾斜角度が取得できる傾斜センサ28とが取り付けられている。これら複数のセンサ24、25、26、27、28はフロント作業装置12の姿勢を検出する姿勢センサとして機能する。
ブームシリンダ16には、ブームボトム圧センサ29と、ブームロッド圧センサ30とが取り付けられており、アームシリンダ17には、アームボトム圧センサ31と、アームロッド圧センサ32とが取り付けられている。これら複数のセンサ29、30、31、32は、各シリンダ16、17内部の圧力を取得することで、フロント作業装置12に作用する負荷を検出する負荷センサとして機能する。圧力センサ29、30、31、32の検出値からは各シリンダ16、17の推力、すなわちフロント作業装置12に与えられる駆動力を特定する駆動力情報や、各シリンダ16、17の負荷を特定する負荷情報を取得できる。なおバケットシリンダ18のボトム側とロッド側にも同様の圧力センサを設けてバケットシリンダ18の駆動力情報や負荷情報を取得することで各種制御に利用しても良い。
操作室20の内部には油圧ショベル1の車体情報をはじめとする各種情報を出力する出力装置としてのモニタ(出力装置)23が備え付けられている。モニタ23には、コントローラ21で演算されたバケット15内の掘削物(運搬対象物)4の荷重や、コントローラ21で演算されたダンプトラック2への積込量が表示される。
図3は本実施形態に係る油圧ショベル1の油圧回路の概略図である。ブームシリンダ16、アームシリンダ17、バケットシリンダ18、及び旋回モータ19は、メインポンプ39から吐出される作動油によって駆動される。各油圧アクチュエータ16−19へ供給される作動油の流量及び流通方向は、操作レバー22a、22bの操作方向及び操作量に応じてコントローラ21から出力される駆動信号によって動作するコントロールバルブ35、36、37、38によって制御される。
操作レバー22a、22bは、その操作方向及び操作量に応じた操作信号を生成してコントローラ21に出力する。コントローラ21は、操作信号に対応した駆動信号(電気信号)を生成して、これを電磁比例弁であるコントロールバルブ35−38に出力することで、コントロールバルブ35−38を動作させる。
操作レバー22a、22bの操作方向は油圧アクチュエータ16−19の動作方向を規定する。ブームシリンダ16を制御するコントロールバルブ35のスプールは、操作レバー22aが前方向に操作されると図2中の左側に移動してブームシリンダ16のボトム側に作動油を供給し、操作レバー22aが後方向に操作されると同右側に移動してブームシリンダ16のロッド側に作動油を供給する。アームシリンダ17を制御するコントロールバルブ36のスプールは、操作レバー22bが前方向に操作されると同左側に移動してアームシリンダ17のボトム側に作動油を供給し、操作レバー22bが後方向に操作されると同右側に移動してアームシリンダ17のロッド側に作動油を供給する。バケットシリンダ18を制御するコントロールバルブ37のスプールは、操作レバー22aが左方向に操作されると同左側に移動してバケットシリンダ18のボトム側に作動油を供給し、操作レバー22aが右方向に操作されると同右側に移動してバケットシリンダ18のロッド側に作動油を供給する。旋回モータ19を制御するコントロールバルブ38のスプールは、操作レバー22bが左方向に操作されると同左側に移動して旋回モータ19に同左側から作動油を供給し、操作レバー22bが右方向に操作されると同右側に移動して旋回モータ19に同右側から作動油を供給する。
また、コントロールバルブ35−38のバルブの開度は、対応する操作レバー22a、22bの操作量に応じて変化する。すなわち、操作レバー22a、22bの操作量は油圧アクチュエータ16−19の動作速度を規定する。例えば、操作レバー22a、22bの或る方向の操作量を増加すると、その方向に対応するコントロールバルブ35−38のバルブの開度が増加して、油圧アクチュエータ16−19に供給される作動油の流量が増加し、これにより油圧アクチュエータ16−19の速度が増加する。このように、操作レバー22a、22bで生成される操作信号は、対象の油圧アクチュエータ16−19に対する速度指令の側面を有している。そこで本稿では操作レバー22a、22bが生成する操作信号を、油圧アクチュエータ16−19(コントロールバルブ35−38)に対する速度指令と称することがある。
メインポンプ39から吐出される作動油の圧力(作動油圧)は、リリーフ圧で作動油タンク41と連通するリリーフ弁40によって過大にならないように調整されている。油圧アクチュエータ16−19に供給された圧油がコントロールバルブ35−38を介して再度作動油タンク41に戻るように、コントロールバルブ35−38の戻り流路は作動油タンク41と連通している。
(コントローラ21)
コントローラ21は、演算処理装置(例えばCPU)、記憶装置(例えば、ROM、RAM等の半導体メモリ)、インタフェース(入出力装置)によって構成されており、記憶装置内に予め保存されているプログラム(ソフトウェア)を演算処理装置で実行し、プログラム内で規定されている設定値とインタフェースから入力された信号等に基づいて演算処理装置が演算処理を行い、インタフェースから信号(演算結果)を出力する。
コントローラ21は、ブーム角度センサ24、アーム角度センサ25、バケット角度センサ26、旋回角速度センサ27、傾斜角度センサ28と、ブームシリンダ16に取付けられたブームボトム圧センサ29とブームロッド圧センサ30と、アームシリンダ17に取付けられたアームボトム圧センサ31とアームロッド圧センサ32の信号が入力されるように構成されており、これらのセンサ信号を基にコントローラ21はフロント作業装置12が運搬するバケット一杯分の運搬対象物の荷重値(一杯荷重)と、ダンプトラック2への積込量とを演算し、それらの演算結果をモニタ23に表示するように構成されている。
図4は本実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図であり、コントローラ21の内部にコントローラ21の機能ブロック図を示している。コントローラ21はいくつかのプログラムを組み合わせて実行することで、インタフェースを介してセンサ24−32と通信アンテナ33とGNSSアンテナ34の信号を入力し、コントローラ21内部で運搬対象物の荷重や掘削高さ、積込量の演算を演算処理装置で実行し、モニタ23に目標積込量と積込量と荷重値を表示するように構成されている。
(コントローラ21の機能ブロック)
コントローラ21は、負荷センサ29−32と姿勢センサ24−28との出力値に基づきバケット15が行っている作業(フロント作業装置12により行われている作業)が掘削作業、運搬作業、放出作業、及びリーチング作業のうちいずれの作業であるかを判定する作業判定部50と、作業判定部50が運搬作業中であると判定しているときに、負荷センサ29−32と姿勢センサ24−28との出力値に基づきバケット15が運搬している運搬対象物の荷重値(一杯荷重)を演算する荷重演算部51と、油圧ショベル1の周囲に位置する運搬対象物の現況の表面形状データ(現況表面形状データ)を通信アンテナ33を介して入力してコントローラ21内の記憶装置内に保持し、その更新時期を管理する現況表面形状データ管理部52と、作業判定部50が掘削作業中であると判定したときに、姿勢センサ24−28の出力値と現況表面形状データ管理部52が管理する現況表面形状とに基づいてバケット15と現況表面形状との相対高さである掘削高さを演算する掘削高さ演算部53と、掘削高さ演算部53で演算された掘削高さと予め設定されている取り出し判定高さ閾値H1(第1閾値H1)とに基づいて、荷重演算部51で演算された運搬対象物の荷重値をダンプトラック2への積込量から減算するか否かを判定する減算判定部54と、作業判定部50と荷重演算部51と減算判定部54の出力に基づいてダンプトラック2への積込量を演算する積込量演算部55と、荷重演算部51と減算判定部54と積込量演算部55の出力に基づいてモニタ23に表示する情報を生成する表示制御部56とによって構成されている。
次に本実施形態の油圧ショベル1が、掘削した運搬対象物の荷重値と掘削高さを演算し、演算した荷重値を積込量から減算するか加算するかを掘削高さによって判定することで、取り出し作業があった場合にも正確に積込量を演算し、演算した荷重値と積込量をオペレータに表示する方法を図5から図16を用いて説明する。
(コントローラ21のフローチャート)
図5は、本実施形態に係るコントローラ21が行う処理のフローチャートである。コントローラ21に電源が投入された後は、各ステップが予め定められた周期で順番に実行される。
コントローラ21(現況表面形状データ管理部52)は、1時間に1回、現況表面形状データを更新するように設定されており、ステップS100では前回の更新時から1時間経過しているか否かを判定し、経過している場合は処理をステップS101に進め、経過していない場合は処理をステップS102に進める。なお、現況表面形状データの更新周期(1時間)は任意の値に変更可能である。
ステップS101では、コントローラ21(現況表面形状データ管理部52)は、図7に示すようにサーバ6に対して現況表面形状データの送信を要請し、サーバ6から現況表面形状データを受信してコントローラ21内の記憶装置に格納する。
図6は最新の現況表面形状データをサーバ6に格納する方法の一例の説明図である。現況表面形状データは運搬対象物の表面形状の3次元データである。例えばカメラ90と通信装置91が取り付けられた無人航空機9を作業現場の上空に飛行させ、無人航空機9を移動させながらカメラ90を用いて多数の写真(画像)を撮影し、通信装置91を介してサーバ6に写真データを送信する。サーバ6では、SfM(Structure from Motion)等の手法より、無人航空機9から受信した多数の写真をうち複数枚の写真から特徴点マッチングによって運搬対象物(現況地形)の表面形状を復元する。更に、位置情報が既知の地上参照点(Ground Control Point)を参照することによって位置座標情報が含まれた3次元点群データ或いはメッシュデータ生成しサーバ6内に保管する。
ステップS102では、コントローラ21(作業判定部50)は油圧ショベル1が掘削作業を開始したか否かを判定する。図8で示すように作業判定部50は、センサ26、31、32の出力に基づいて、アームシリンダ17の推力Famcylと、バケット15とアーム14とのなす角であるバケット角度の値に基づき、油圧ショベル1が掘削作業を行っているか否かを判定する。アームシリンダ17の推力Famcylは、アームボトム圧センサ31とアームロッド圧センサ32からの信号から演算されるボトム側とロッド側の圧力をP1、P2とし、ピストンの各々の受圧面積をA1、A2とすると、以下の式(1)より求められる。
Famcyl=A1・P1―A2・P2 ・・・式(1)
コントローラ21(作業判定部50)はアームシリンダ17の推力Famcylが予め設定されている閾値f1を超え、かつバケット15の角速度が負の値(すなわちバケット角度が時間経過とともに減少しているとき)であるときに掘削作業を開始したと判定する。ただし、掘削作業の開始を判定する方法はこの限りでは無く、推力Famcylとバケット角速度の何れか一方に基づいて判定することも可能である。掘削作業が開始したと判定された場合には処理をステップS103に進め、掘削作業が開始されなかったと判定された場合にはステップS100に戻る。
(掘削高さHdigの演算)
ステップS103では、コントローラ21(掘削高さ演算部53)は掘削高さHdigを演算する。掘削高さHdigは、作業判定部50が掘削作業を開始したと判定した時のバケット15の先端と現況表面形状データ管理部52がステップS101で取得した現況表面形状との鉛直方向における距離である。図9で示すようにバケット先端60の位置座標である経度、緯度、高度をそれぞれ(Xend、Yend、Hend)とし、バケット先端60を通る鉛直方向直線61と現況表面形状の交点62の経度、緯度、高度をそれぞれ(Xend、Yend、Hsurface)とすると、Hdigは次の式(2)より求められる。
Hdig=Hend−Hsurface ・・・式(2)
バケットの先端60の位置座標(Xend、Yend、Hend)は、2つのGNSSアンテナ34で受信した複数の衛星信号から演算される2つのGNSSアンテナ34の位置座標と上部旋回体11の方位角αと、姿勢センサ24−28の出力値から演算されるフロント作業装置12の姿勢とによって演算できる。
上部旋回体11の方位角αは、図10で示すように、上部旋回体11に取り付けられた2つのGNSSアンテナ34の位置情報より求めることができる。図10(a)で示すように、旋回中心70を原点とし、東方位をx軸、北方位をy軸とする座標系を設定する。旋回中心70を通り上部旋回体11の方位を表す基準線71を中心にして左右対称に取り付けたGNSSアンテナ34a、34bの座標を図10(b)に示すように各々(Xa、Ya)、(Xb、Yb)とすると、2つのGNSSアンテナの中間点72の座標(Xm、Ym)は、以下の式(3)より演算できる。
Xm=(Xa+Xb)/2
Ym=(Ya+Yb)/2 ・・・式(3)
次に上部旋回体11の方位ベクトルMOは、MO(−Xm、−Ym)となり、方位角αは、以下の式(4)より演算できる。
α=arccos(−Ym /(Xm+Ym1/2) ・・・式(4)
但し、0≦α<π(Xm≦0のとき)
π≦α<2π(Xm>0のとき)
フロント作業装置12の姿勢は、図11(b)に示すようにフロント作業装置12の設計寸法と姿勢センサ24−26の出力より求めることができる。ブーム13、アーム14、バケット15の長さをLbm、Lam、Lbkとし、姿勢センサ24−26を用いて測定したブーム角、アーム角、バケット角をθbm、θam、θbkとする。このとき、ブーム13のフートピン中心であるブーム回転中心73とバケット先端60との水平距離Dfrontと、垂直距離Hfrontとは次の式(5)と式(6)より演算できる。
Dfront=Lbm・cos(θbm)+Lbm・cos(θbm+θam)
+Lbk・cos(θbm+θam+θbk) ・・・式(5)
Hfront=−Lbm・sin(θbm)−Lbm・sin(θbm+θam)
−Lbk・sin(θbm+θam+θbk) ・・・式(6)
図11で示すように、旋回中心70を通り上部旋回体11の方位を表す基準線71を中心にして、左右対称に取り付けたGNSSアンテナ34a、34bの経度、緯度、高度を各々(Xa、Ya、Ha)、(Xb、Yb、Hb)とすると、GNSSアンテナ34a、34bの中間点72の経度、緯度、高度(Xm、Ym、Hm)は、以下の式(7)より演算できる。
Xm=(Xa+Xb)/2
Ym=(Ya+Yb)/2
Hm=Ha=Hb ・・・式(7)
よって、図11(b)と図11(c)で示すように、バケットの先端60の経度、緯度、高度(Xend、Yend、Hend)は以下の式(8)乃至式(10)より演算できる。
Xend=Xm+(D1+Dfront)・sin(α) ・・・式(8)
Yend=Ym+(D1+Dfront)・cos(α) ・・・式(9)
Hend=Hm−H1−Hfront ・・・式(10)
図12(a)に示すように、掘削対象3の掘削を開始した場合の爪先高さHendは現況表面形状の高さHsurfaceと同一になるので、掘削高さHdigは0[m]となる。一方、図12(b)に示すように、ダンプトラック2から荷を取り出す場合の爪先高さHendは現況表面形状Hsurfaceの高さより高くなり、掘削高さHdigは例えば3.5[m]となる。
(取り出し作業と積込み作業の区別)
図5の説明に戻る。ステップS104では、コントローラ21(減算判定部54)が、ステップS103で演算した掘削高さHdigが予め定められている取り出し判定高さ閾値H1(以後、第1閾値H1とする)より大きいか否かを判定する。
図25に示すように第1閾値H1は、例えば、ダンプトラック2(運搬機械)が備えるベッセルにおける底面の最低部Pbvの高さである。すなわち第1閾値H1はダンプトラック2の接地面(運搬路面5)から最低部Pvbまでの最短距離である。なお、図25に示した第1閾値H1は一例に過ぎず、例えば、ダンプトラック2のタイヤの直径や、半径、または半径から直径までの間に含まれる任意の値としても良い。
ステップS104で掘削高さHdigが第1閾値H1より大きいと判定された場合には、続くステップS105でコントローラ21(減算判定部54)は、油圧ショベル1によってダンプトラック2のベッセルから運搬対象物(荷)が取り出されると判定し、積込量演算部55に対して一杯荷重(後述)の減算指示を出力する。一方、掘削高さHdigが第1閾値H1以下であると判定された場合には、ステップS106でコントローラ21(減算判定部54)は、油圧ショベル1によってダンプトラック2のベッセルに運搬対象物(荷)が積み込まれると判定し、積込量演算部55に対して一杯荷重(後述)の加算指示を出力する。
ステップS107で、コントローラ21(作業判定部50)は油圧ショベル1が掘削作業を終了したか否かを判定する。図8で示すように、コントローラ21(作業判定部50)は油圧ショベル1が掘削作業を開始した後にアームシリンダ17の推力Famcylが予め設定されている閾値f2未満になった場合、掘削作業が終了した(換言すると、運搬作業が開始した)と判定する。油圧ショベル1の掘削作業が終了するまでステップS107の判定 を繰り返し、掘削作業が終了したと判定した場合は処理をステップS108に進める。
(一杯荷重の演算)
運搬作業が開始すると(掘削作業が終了すると)コントローラ21(荷重演算部51)は、ステップS108において、バケット15が運搬中のバケット一杯分の運搬対象物の荷重値(「一杯荷重(mload)」と称する)を演算する。一杯荷重は、図13に示すように油圧ショベル1の寸法と重量とセンサ24−30の信号値を用いて、油圧ショベル1のブーム13の回転軸まわりのトルクの釣合いにより演算できる。次に一杯荷重の演算の詳細について説明する。
ブーム13の回転軸まわりに作用するトルクは、ブームシリンダ16の推力によって発生するトルクτbmcylと、フロント作業装置の重心に作用する重力よって発生するトルクτfrgと、上部旋回体11の旋回によってフロント作業装置の重心に作用する遠心力よって発生するトルクτfrcと、バケット15の中に入っている荷の重心に作用する重力よって発生するトルクτloadgと、上部旋回体11の旋回によってバケット15の中に入っている荷の重心に作用する遠心力よって発生するトルクτloadcとがある。
ブーム13の回転軸まわりでブームシリンダ16の推力Fbmcylにより発生するトルクτbmcylは、ブームシリンダ16の後述の推力Fbmcylと、ブーム13の回転軸とブームシリンダ16とブームの接続部の中心とを結んだ直線の長さLbmcylと、その直線とブームシリンダのなす角θbmcylとを用いて、以下の式(11)より求められる。
τbmcyl=Fbmcyl・Lbmcyl・sin(θbmcyl)
・・・式(11)
ブームシリンダ16の推力Fbmcylは、ブームボトム圧センサ29とブームロッド圧センサ30の信号から演算されるボトム側とロッド側の圧力をP3、P4とし、ピストンの各々の受圧面積をA3、A4とすると、以下の式(12)より求められる。
Famcyl=A3・P3―A4・P4 ・・・式(12)
ブーム13の回転軸まわりでフロント作業装置12の重心に作用する重力によって発生するトルクτfrgは、ブーム13の回転中心とフロント作業装置12の重心を結ぶ直線の長さLfrと、その直線と水平線のなす角θfrを用いて以下の式(13)で求められる。
τfrg=mfr・g・Lfr・cos(θfr) ・・・式(13)
上部旋回体11が角速度ωで旋回する際に、フロント作業装置12に作用する遠心力によってブーム13の回転軸まわりに発生するトルクτfrcは、以下の式(14)で求められる。
τfrc=mfr・Lfr・ω・sin(θfr)・cos(θfr)
・・・式(14)
一杯荷重をmload、ブーム13の回転中心とバケット15の中に入っている荷の重心を結ぶ直線の長さをLload、その直線と水平線とのなす角をθloadとすると、荷に作用する重力によってブーム13の回転軸まわりに発生するトルクτloadgは以下の式(15)で、荷に作用する遠心力によってブーム13の回転軸まわりに発生するトルクτloadcは以下の式(16)で求められる。
τloadg=mload・g・Lload・cos(θload)・・・式(15)
τloadc=mload・Lload・ω・sin(θload)
・cos(θload) ・・・式(16)
ブーム13の回転軸まわりのトルクの釣合いの式(17)によって、一杯荷重mloadは以下の式(18)で演算できる。一杯荷重mloadの演算が完了したらコントローラ21はステップS109に処理を進める。
τbmcyl+τloadc=τfrg+τfrc+τloadg ・・・式(17)
mload={Fbmcyl・Lbmcyl・sin(θbmcyl)
−mfr・g・Lfr・cos(θfr)
−mfr・Lfr・ω・sin(θfr)
・cos(θfr)}/{g・Lload・cos(θload)
−Lload・ω・sin(θload)・cos(θload)}
・・・式(18)
ステップS109では、コントローラ21(作業判定部50)が、図14で示すようにバケット絶対角θbgを演算し、油圧ショベル1が運搬作業を終了したか否か(換言すると、放出作業を開始したか否か)を判定する。コントローラ21(作業判定部50)は、図14(a)で示すように、姿勢センサ24−26、28の出力を用いて、水平方向に対するバケット15の角度(絶対角度)θbgを演算する。コントローラ21(作業判定部50)は、先のステップS107で掘削作業が終了したと判定した後に、バケット絶対角θbgが予め定められている閾値より大きくなった場合には運搬作業が終了したと判定する(すなわち、放出作業が開始したと判定する)。本実施形態では閾値をπ/2と設定し、図14(c)で示すようにθbg≦π/2である場合には運搬作業が終了していないと判定してステップS109を繰り返す。一方、図14(b)で示すようにθbg>π/2の場合には運搬作業が終了したと判定して処理をステップS110へ進める。
(積込量への一杯荷重の加算又は減算)
ステップS110で、コントローラ21(積込量演算部)55は、減算判定部54がステップS105において減算判定を出力した場合には、記憶装置内に保持している積込量からステップS108で荷重演算部51が出力した一杯荷重を減算する。一方、減算判定部54がステップS106において加算判定を出力した場合には、記憶装置内に保持している積込量にステップS108で荷重演算部51が出力した一杯荷重を加算する。
図15(a)に示すように、ダンプトラック2への積込量が過大である場合(例えば、ダンプトラック2の最大積載量(最大積込量)が10.0トンの場合に実際の積込量が10.3トンのとき)、図15(b)に示すように運搬対象物をダンプトラック2のベッセルから取り出す(例えば0.4トン)。ここで、取出した荷重をコントローラ21の記憶装置内に保持している積込量に誤って加算してしまうと、ダンプトラック2への積込量を正しく計測することができないが、本実施形態では図15(c)に示すように取出した荷重が積込量から減算されるのでダンプトラック2への積込量を正しく計測することができる。
ステップS111では、コントローラ21(表示制御部56)がステップS104の判定結果と、ステップS108で演算した荷重(一杯荷重)と、ステップS110で演算した積込量を図16で示すようにモニタ23に表示する。ステップS104で取り出し作業が行われたと判定された場合には、図16(a)に示すよう減算判定結果を出力し、オペレータに一杯荷重を積込量から減算したことを通知する。一方、ステップS104で積込作業が行われたと判定された場合には図16(b)に示すように加算判定結果を出力し、オペレータに一杯荷重を積込量に加算したことを通知する。モニタ23への情報表示後はステップS100に戻り、既に説明した各種処理をコントローラ21は再度実行する。
(その他)
なお、ステップS101で更新する現況表面形状の取得方法は、上記で説明した無人航空機及びサーバ6を利用した方法に限定しない。例えば図17で示すように、表面形状取得装置としてレーザスキャナ42を油圧ショベル1の周囲に取り付け、レーザスキャナ42の出力値に基づいて現況表面形状データを取得してコントローラ21内の記憶装置に格納(記憶)しても良い。
(第1実施形態で得られる作用・効果)
以上のように構成した油圧ショベル1において、油圧ショベル1のオペレータが、ダンプトラック2への積込量が最大積載量(例えば10.0トン)を超えたことをモニタ23の画面を介して認識した場合、ダンプトラック2のベッセルから運搬対象物の一部を取り出して積込量を最大積載量以下まで減らす取り出し作業を開始する。取り出し作業では、通常の掘削作業と同じ要領でベッセル内の運搬対象物の一部をバケット15内に積み込む操作がフロント作業装置12に対して行われる。従前、このタイミングで掘削作業と取り出し作業を判別することは行われていなかったが、本実施形態では掘削作業が開始したと判定された直後のタイミング(図5のステップS103)で、バケット15と現況表面形状との相対高さである掘削高さHdigが演算される。そして、演算した掘削高さHdigが第1閾値H1(例えばベッセル底面の最低部の高さ)を超過する場合には取り出し作業に伴う掘削作業であると判定し、第1閾値H1以下の場合には通常の掘削作業(積込作業を伴う掘削作業)であると判定することとした(図5のステップS104−106)。その後、運搬作業が終了したと判定されたタイミングにおいて、前者の場合(取り出し作業が行われた場合)にはステップS108で運搬作業中に演算した一杯荷重値(バケット15内の運搬対象物の荷重)を積込量から減算し、後者の場合(積込作業が行われた場合)には当該一杯荷重値を積込量に加算(積算)することとした。このように掘削高さにHdig基づいて取り出し作業の有無を判定するとともに、その判定結果に応じて一杯荷重値の減算・加算を選択することで、ダンプトラック2から取り出した余分な運搬対象物の荷重計測のために特許文献1のような余分な動作を行わずとも、積込み作業と取り出し作業を容易に区別でき、積込量を正確に計測できる。
(第2実施形態)
次に、取り出し作業の頻度を演算し、それをオペレータにモニタ23を介して提示する例を図18−図21を用いて説明する。
図18は本実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図であり、コントローラ21の内部にコントローラ21の機能ブロック図を示している。本実施形態のコントローラ21は、図4のコントローラ21に対して取出し作業頻度演算部57を新たに追加した構成となる。
取出し作業頻度演算部57は、減算判定部54から出力される信号に基づいて、所定の時間内にバケット15が積込作業を行ったと判定された回数(フロント作業装置12により積込作業が行われたと判定された回数)と、当該所定の時間内にバケット15が取り出し作業を行ったと判定された回数(フロント作業装置12により取り出し作業が行われたと判定された回数)とを計数し、計数した2種類の回数に基づいてバケット15が取り出し作業を行った頻度(フロント作業装置12により取り出し作業が行われた頻度)を演算する。なお、第1実施形態の図4と同じ部分については説明を省略する。
図19は本実施形態に係るコントローラ21が行う処理のフローチャートであり、図5に示した第1実施形態のフローチャートにステップS200が新たに追加されている。また、積込量をモニタ23に表示するステップS111が、積込量と取り出し作業頻度をモニタ23に表示するステップS201に変更されている。なお、以下では主として図5と異なる処理について説明し、図5と同じ処理については説明を適宜省略することがある。
ステップS104では、コントローラ21(減算判定部54)が、ステップS103で演算した掘削高さHdigが予め定められている取り出し判定高さ閾値H1(第1閾値H1)より大きいか否かを判定する。ここで掘削高さHdigが第1閾値H1より大きいと判定された場合には、続くステップS105でコントローラ21(減算判定部54)は、油圧ショベル1によってダンプトラック2のベッセルから運搬対象物(荷)が取り出されると判定し、積込量演算部55に対して一杯荷重の減算指示を出力しつつ、取出し作業頻度演算部57に対して取り出し作業回数Ntakeを1回追加する指示を出力する。これにより取出し作業頻度演算部57はコントローラ21内部の記憶装置内に記憶されている取り出し作業回数Ntakeを1つカウントアップする。
一方、ステップS104で掘削高さHdigが第1閾値H1以下であると判定された場合には、ステップS106でコントローラ21(減算判定部54)は、油圧ショベル1によってダンプトラック2のベッセルに運搬対象物(荷)が積み込まれると判定し、積込量演算部55に対して一杯荷重(後述)の加算指示を出力しつつ、取出し作業頻度演算部57に対して積込作業回数Nloadを1回追加する指示を出力する。これにより取出し作業頻度演算部57はコントローラ21内部の記憶装置内に記憶されている積込作業回数Nloadを1つカウントアップする。
ステップS200では、コントローラ21(取出し作業頻度演算部57)は、記憶装置に保持している積込作業回数Nloadと取出し作業回数Ntakeとから、積込作業回数Nloadと取出し作業回数Ntakeの合計に対する取出し作業回数Ntakeの割合を示す取り出し作業頻度Ntake/(Nload+Ntake)を演算し、表示制御部56へ出力する。
ステップS201では、コントローラ21(表示制御部56)は、図5のステップS111の表示に取り出し作業頻度を追加表示する。具体的には図20に示すように第1実施形態に係る図16(a)の表示例に取り出し頻度を追加してオペレータに提示する。
(サーバへの取り出し作業頻度の送信)
なお、演算した取り出し作業頻度は、上記例のように油圧ショベル1のオペレータに提示するだけではなく、通信アンテナ33を用いてサーバ6に送信し、サーバ6を経由して作業現場の管理者に提示しても良い。その場合、コントローラ21は、ステップS200で演算した取り出し作業頻度と、コントローラ21に予め記憶されている油圧ショベル1の固有番号(ID)とを通信アンテナ33を介してサーバ6に送信するように構成すれば良い。
このようにコントローラ21からサーバ6に対して取り出し作業頻度を送信すると、作業現場の管理者は、例えば図21で示すようにサーバ6と接続したモニタ43付きの管理者用コンピュータを利用して、当該サーバ6が提供するウェブサービスによりモニタ43で作業現場中継画面80を見ることができる。サーバ6には、作業現場で作業中のオペレータの連絡先データ及び同作業現場の作業日程データが登録されており、サーバ6は油圧ショベル1から取出し作業頻度と固有番号を受信した時間に基づいて当該油圧ショベルに搭乗するオペレータの連絡先を呼び出すことが出来る。
サーバ6は作業現場内の各油圧ショベル1から受信した取り出し作業頻度を監視し、取り出し作業頻度が予め設定された値、例えば5[%]、以上となった油圧ショベルが存在する場合には、その油圧ショベルに係るオペレータ情報と取り出し作業頻度の情報を含むポップアップウィンドウ81を管理者用コンピュータのモニタ43に表示する。管理者は、ポップアップウィンドウ81の枠内に表示される通話開始ボタン82を押下することで当該油圧ショベルを運転するオペレータに電話をかけることができ、当該オペレータに積込作業の精度を高めるように指示できる。なお、電話による通話に代えて、運転室内に設けた警告灯の明滅や、スピーカによる警告音声を介して取り出し作業頻度が増加している旨をオペレータに報知するようにしても良い。
(第2実施形態で得られる作用・効果)
作業現場における生産性を向上するためには取り出し作業が無いことが望ましい。本実施の形態では、オペレータがモニタ23に表示される取り出し作業頻度を意識することで、取り出し作業の発生頻度低下に努め、目標積込量より過大に積込むことを減らそうと操作を調整する。その結果、取り出し作業が減少し、作業現場における時間当りの生産量が増加し得る。
また、モニタ43を介して取り出し作業頻度等の情報を管理者に提示する場合には、例えば、油圧ショベル1の操作に集中するあまり、モニタ23の表示内容(一杯荷重、積込量、取り出し作業頻度等)に充分な注意を払わなかった結果、積込量の調整が疎かになって取り出し作業が多くなっているオペレータが存在することも考えられる。この場合、管理者が当該オペレータに直接電話で注意することで、取り出し作業の頻度低下に努めるように指示できる。すなわち管理者が取り出し作業を低減するように現場を管理することによって、作業現場における生産量の向上が期待できる。
(第3実施形態)
次に、第1実施形態の機能に加えて、掘削高さによって現況表面形状を更新する機能を備えたコントローラ21を備えるシステムの例を図22−図24を用いて説明する。
図22は本実施形態に係る荷重計測システムの概略構成図であり、コントローラ21の内部にコントローラ21の機能ブロック図を示している。本実施形態のコントローラ21は、図4の掘削高さ演算部53の演算結果を現況表面形状データ管理部52に入力するような構成となっており、現況表面形状データ管理部52は掘削高さHdigに基づいて現況表面形状データの更新タイミングを管理している。具体的には、本実施形態のコントローラ21(現況表面形状データ管理部52)は、掘削高さ演算部53で演算した掘削高さHdigと所定の第2閾値H2とを比較することによってコントローラ21の記憶装置内に記憶した現況表面形状データを更新するか否かを判定し、現況表面形状データを更新すると判定した場合には、サーバ6を介して最新の現況表面形状データを取得し、当該最新の現況表面形状データをコントローラ21内の記憶装置に記憶している。具体的には掘削高さHdigが第2閾値H2より小さい場合には現況表面形状データを更新し、掘削高さHdigが第2閾値H2以上の場合には現況表面形状データの更新は行わない。
第2閾値H2は、第1閾値H1より小さい所定の負の値であり、マイナス数メートル程度とすることが好ましい。また、第2閾値H2は、例えば、第1閾値H1(取り出し判定高さ閾値)と大きさが同じで符号が異なる値、すなわち、H2=−H1と設定することができる。すなわち、ダンプトラック2(運搬機械)のベッセル底面の最低部Pbvの高さ(図25参照)と同じ大きさに設定できる。
図23は本実施形態に係るコントローラ21が行う処理のフローチャートであり、図5に示した第1実施形態のフローチャートからステップS100が省略され、ステップS103の後に、ステップS300とステップS301が追加されている。なお、以下では主として図5と異なる処理について説明し、図5と同じ処理については説明を適宜省略することがある。
ステップS300では、コントローラ21(現況表面形状データ管理部52)は、掘削高さ演算部53が演算した掘削高さHdigを用いて現況表面形状データを更新するか否かを判定する。例えば図24(a)で示すように、現況表面形状データ管理部52が記憶装置内に保持している現況表面形状85と掘削などにより変形した実際の表面形状86の乖離によって、掘削高さHdigが予め設定された第2閾値H2(例えば−2[m])より小さい場合には、現況表面形状データ管理部52は油圧ショベル1の掘削作業などにより表面形状が変形したと判定し、ステップS301へ処理を進める。掘削高さHdigが第2閾値H2以上の場合には、現況表面形状データ管理部52は現況表面形状データの更新をしないと判定し、処理をステップS104に進める。
ステップS301で現況表面形状データ管理部52はステップS101と同様に現況表面形状データの更新を行う。
(第3実施形態3で得られる作用・効果)
本実施形態では、掘削高さHdigが非現実的な数値である場合は現況表面形状が変化していると判定し、現況表面形状を新たに取得している。これにより、第1実施形態の効果に加えて、表面形状に変形があった場合でも掘削高さHdigを正確に演算することができ、取り出し作業をより正確に判定できる。例えば、図24(b)に示すように表面形状の更新が遅れてしまい、実際の表面形状86とコントローラ21(現況表面形状データ管理部52)の内部に保存されている表面形状85の間にダンプトラック2が停止した場合には、ダンプトラック2からの取り出し作業時の掘削高さHdigが0[m](すなわちHdigが第1閾値H1以下)となり得るため、取り出し作業を判別できないおそれがある。しかし、本実施形態では、図24(a)に示すように通常の掘削作業時の掘削高さHdigが第2閾値H2より小さい値(−2.5[m])になった場合には、コントローラ21に格納されている現況表面形状データに誤りがあると判定でき、現況表面形状データを更新することで掘削高さHdigを正確に演算でき、取り出し作業と積込作業とが区別不可となることを防止できる。なお、図24は図を分かりやすくするためにダンプトラック2のサイズに対してフロント作業装置12のサイズを拡大表示している。
(その他)
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
上記の各実施形態では、現況表面形状データを主として外部端末であるサーバ6を介して取得してコントローラ21内の記憶装置に記憶する場合について説明したが、図17に示した表面形状取得装置42を介して取得した現況表面形状をコントローラ21内に記憶する構成を採用しても良い。
また、上記のコントローラ21に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は、それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また、上記のコントローラ21に係る構成は、演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることで当該コントローラ21の構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は、例えば、半導体メモリ(フラッシュメモリ、SSD等)、磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク、光ディスク等)等に記憶することができる。
また、上記の各実施の形態の説明では、制御線や情報線は、当該実施の形態の説明に必要であると解されるものを示したが、必ずしも製品に係る全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
1…油圧ショベル(作業機械)、2…ダンプトラック(運搬機械)、6…サーバ(コンピュータ)、7…測位衛星(GNSS衛星)、9…無人航空機、10…下部走行体、11…上部旋回体、12…フロント作業装置(作業装置)、13…ブーム、14…アーム、15…バケット、16…ブームシリンダ、17…アームシリンダ、18…バケットシリンダ、19…旋回モータ、20…操作室、21…コントローラ、23…モニタ(出力装置)、24…ブーム角度センサ、25…アーム角度センサ、26…バケット角度センサ、27…旋回角速度センサ、27…旋回ジャイロスコープ、28…傾斜角度センサ、29…ブームボトム圧センサ、30…ブームロッド圧センサ、31…アームボトム圧センサ、32…アームロッド圧センサ、33…通信アンテナ、34…GNSSアンテナ、42…表面形状取得装置(レーザスキャナ)、43…モニタ(出力装置)、50…作業判定部、51…荷重演算部、52…現況表面形状データ管理部、53…掘削高さ演算部、54…減算判定部、55…積込量演算部、56…表示制御部、57…作業頻度演算部、60…バケット先端、82…通話開始ボタン、85…現況表面形状、86…表面形状、90…カメラ、91…通信装置

Claims (6)

  1. 複数の関節と先端に作業具を有する作業装置と、
    前記作業装置に作用する負荷を検出する負荷センサと、
    前記作業装置の姿勢を検出する姿勢センサと、
    前記負荷センサと前記姿勢センサとの出力値に基づき前記作業装置により行われている作業を判定し、前記作業装置による運搬作業が行われていることを判定した場合には、前記負荷センサと前記姿勢センサとの出力値に基づき前記作業装置により運搬されている運搬対象物の荷重を演算し、前記作業装置による運搬作業が終了したことを判定した場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を積算して運搬機械への積込量を演算するコントローラと、
    前記コントローラで演算された前記運搬対象物の荷重と、前記コントローラで演算された前記運搬機械への積込量とを出力する出力装置と、
    を備えた作業機械において、
    前記コントローラは、
    前記作業装置により掘削作業が行われていると判定した場合には、前記作業装置による運搬作業が行われていることを判定した場合の前記姿勢センサの出力値と、記憶装置内に記憶された前記運搬対象物の表面形状とに基づいて、前記作業装置と前記表面形状との相対高さである掘削高さを演算し、
    前記掘削高さが所定の第1閾値H1以下の場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を前記積込量に加算し、前記掘削高さが前記第1閾値H1を超過する場合には、演算した前記運搬対象物の荷重を前記積込量から減算する、
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1の作業機械において、
    前記コントローラは、所定の時間内に前記作業装置により積込作業が行われたと判定した回数と、前記所定の時間内に前記作業装置により取り出し作業が行われた回数とを計数し、前記作業装置により取り出し作業が行われた頻度を演算し、
    前記出力装置は、前記コントローラで演算された前記取り出し作業が行われた頻度をさらに出力する、
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1の作業機械において、
    前記コントローラは、演算した前記掘削高さが前記第1閾値H1より小さい所定の第2閾値H2より小さい場合には、前記記憶装置内に記憶された表面形状を最新の表面形状に更新する、
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1の作業機械において、
    前記第1閾値H1は、前記運搬機械が備えるベッセルにおける底面の最低部の高さである、
    ことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1の作業機械において、
    前記運搬対象物の表面形状を取得する表面形状取得装置をさらに備え、
    前記コントローラは、前記表面形状取得装置を介して取得された表面形状を前記記憶装置に記憶する、
    ことを特徴とする作業機械。
  6. 請求項3の作業機械において、
    前記運搬対象物の表面形状を取得する表面形状取得装置をさらに備え、
    前記コントローラは、演算した前記掘削高さが前記第2閾値H2より小さい場合には、前記表面形状取得装置を介して取得された表面形状を前記最新の表面形状として前記記憶装置に記憶する、
    ことを特徴とする作業機械。
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CN113216312A (zh) * 2021-05-28 2021-08-06 三一重机有限公司 一种挖掘机及挖掘机作业工况的识别方法

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