JP2021046969A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、燃焼装置において、排ガスの酸素濃度に基づいて混合気を所望の状態に制御する際にタイムラグが発生するのを抑制する技術が望まれている。
請求項1記載の発明は、バーナと、前記バーナに燃料を供給する燃料供給部と、前記バーナに燃焼用空気を供給する空気供給部と、前記バーナで燃焼した排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、前記バーナに供給する燃料及び燃焼用空気の量を制御する制御部と、を備えた燃焼装置であって、前記制御部は、前記酸素濃度検出部が検出した排ガスの酸素濃度の変化速度に基づいて前記バーナに供給する混合気を制御するように構成されていることを特徴とする。
その結果、バーナに供給する混合気の状態に変動が生じた場合に、速やかに混合気を所望の状態に制御することができる。
また、混合気に係る空気比の代用特性である燃料と燃焼用空気の比率(空燃比)等を制御することを含むものとする。
また、燃料と燃焼用空気の少なくともいずれか一方を調整するように構成されているので混合気を効率的に所望の状態に調整することができる。
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係るボイラ装置の概略構成の一例を説明する概略構成図である。図において、符号100はボイラ装置(燃焼装置)を、符号10はボイラ本体を、符号20は燃焼用空気供給部を、符号30は燃料供給部を、符号50は制御部を、符号60は酸素濃度検出センサ(酸素濃度検出部)を示している。また、符号Aは燃焼用空気を、符号Gは燃料ガス(燃料)を、符号Fは混合気を示している。
そして、ボイラ筐体11の長手方向の一端側に位置する第1側面11Aには、バーナ12が配置され、ボイラ筐体11の長手方向の他端側に位置する第2側面11Bには排気ダクト14が配置されている。
バーナエレメント12Bは、混合気流通路12Aを介して供給された混合気Fを燃焼して燃焼ガスを生成するようになっている。
その結果、給水源(不図示)から下部管寄せ13Bに供給された水が水管群13A内で加熱されて蒸気が生成され、生成された蒸気は上部管寄せ13Cを通じて負荷機器(不図示)に供給されるようになっている。
また、上部管寄せ13Cには、上部管寄せ13C内の蒸気の圧力を検出する圧力センサ13Pが配置されている。
そして、温度センサ13T及び圧力センサ13Pは、電気的に制御部50と接続されている。
また、この実施形態において、排気ダクト14には、酸素濃度検出センサ(酸素濃度検出部)60が配置されている。
燃焼用空気供給部20は、図1に示すように、例えば、送風機21と、送風機21を制御するインバータ22と、送風機21とバーナ12とを接続し燃焼用空気をバーナ12に流通させる給気ダクト23と、ダンパ24と、パンチングメタル25と、燃焼用空気差圧センサ(空気流量検知部)26とを備えている。
また、この実施形態において、燃焼用空気供給部20は燃料供給部30と協働して、設定された空気比の混合気Fを生成するようになっている。
また、送風機21は、この実施形態において、ボイラ装置100が蒸気を供給している負荷機器(不図示)からの要求負荷に応じて制御部50が燃焼用空気Aの流量を設定し、送風機21は制御部50からインバータ22に入力される周波数信号に基づいてファン(モータ)の回転数を増減するように構成されている。
そして、ダンパ24を通じて給気ダクト23に流れてきた燃焼用空気Aを減圧するように構成されている。
そして、制御部50は、取得した燃焼用空気差圧データに基づいて給気ダクト23を流れる燃焼用空気Aの流量を算出するように構成されている。
燃料供給部30は、図1に示すように、例えば、燃料供給ライン31と、燃料ガス流量計32と、開閉弁33と、ガバナ34と、流量調整弁35と、燃料ガス温度センサ36と、燃料ガス圧力センサ37と、オリフィス38と、燃料ガス差圧センサ39と、燃料ガスノズル40と、を備え、適切な流量の燃料ガスGをボイラ本体10に供給するように構成されている。
そして、燃料ガス流量計32は、制御部50と電気的に接続され、測定した測定値を制御部50に出力するようになっている。
開閉弁33は、この実施形態において、燃料供給ライン31における燃料ガス流量計32の下流側に配置されている。
また、流量調整弁35は、制御部50と電気的に接続されており、制御部50の指示に基づいて開度が調節され、燃料供給ライン31を流れる燃料ガスGの流量を調整するように構成されている。
また、燃料ガス温度センサ36は、制御部50と電気的に接続されており、検出した温度データを制御部50に出力するように構成されている。
また、燃料ガス圧力センサ37は、制御部50と電気的に接続されており、燃料ガス圧力データを制御部50に出力するようになっている。
そして、制御部50は、燃料ガス差圧センサ39から取得した燃料ガス差圧データに基づいて流量調整弁35の下流側における燃料ガスGの流量を算出するように構成されている。
また、燃料ガスノズル40から噴出される燃料ガスGは、流量調整弁35によって調整されるようになっている。
そして、燃料ガスノズル40から噴出された燃料ガスGは燃焼用空気Aと混合されて混合気Fが生成され、バーナ12の混合気流通路12Aに送られる。
制御部50は、ボイラ装置100が蒸気を供給する負荷機器(不図示)からの要求負荷に基づいて送風機21によって供給する燃焼用空気Aの流量を調整するとともに、供給ダクト23を流れる燃焼用空気Aに応じて、混合気Fが所定の空気比となるように供給する燃料ガスGの流量を調整するように構成されている。
また、制御部50は、燃焼用空気差圧センサ26から取得した燃焼用空気差圧データに基づいて給気ダクト23を流れる燃焼用空気Aの流量を算出するように構成されている。
また、排ガスの酸素濃度に基づいて混合気Fの空気比を制御する際には、排ガスの酸素濃度に基づいて予測制御するように構成されている。
制御部50は、図2に示すように、例えば、燃焼用空気差圧データ入力部51と、燃料ガス差圧データ入力部52と、酸素濃度検出データ入力部53と、演算部54と、データテーブル55と、送風機制御部56と、燃料ガス流量制御部57とを備えている。
ここで、燃焼用空気Aの流量は、例えば、(燃料種に応じて定まる理論空気量)×(空気比)×(要求負荷に応じた燃料使用量)によって算出することが可能である。
具体的には、演算部54は、例えば、燃焼用空気差圧データ入力部51から受け取った燃焼用空気差圧データに基づいて給気ダクト23を流れる燃焼用空気Aの流量を算出する。
次いで、演算部54は、例えば、燃焼用空気Aをデータテーブル55に参照して、燃焼用空気Aの流量と、データテーブル55から得られた演算式の比例定数を、予め設定した演算式(例えば、多項式)にあてはめて、流量調整弁35の開度を算出する。
そして、演算部54は、流量調整弁35の開度を燃料ガス流量制御部57に出力する。
演算部54は、例えば、酸素濃度検出データ入力部53から入力された酸素濃度検出データに基づいて排ガスの酸素濃度を算出する。
そして、算出した酸素濃度に基づいて酸素濃度の変化速度を算出する。
そして、酸素濃度偏差がゼロに近づくように流量調整弁35の開度を算出する。
そして、酸素濃度偏差がゼロに近づくように流量調整弁35の開度を算出する。
このとき、データテーブル55に格納する対応データは、実験やシミュレーションによって得られたデータを重回帰分析等によって定義することが好適である。
S01において、バーナが燃焼していない場合(S01:No)はS01に移行し、バーナが燃焼している場合(S01:Yes)はS02に移行する。
(2)酸素濃度検出センサから酸素濃度検出データを取得する(S02)。
(3)酸素濃度検出データに基づいて、排ガスの酸素濃度を算出する(S03)。
S04において、変化速度算出用酸素濃度が存在する場合(S04:Yes)はS05に移行し、変化速度算出用酸素濃度が存在しない場合(S04:No)はS02に移行にする。
任意のタイミングTnにおける酸素濃度の変化速度は、例えば、以下に示す数式(1)を適用して算出する。
酸素濃度の変化速度V(Tn)=((酸素濃度C(Tn)−変化速度算出用酸素濃度C(Tn−1))/(Tn‐Tn−1)) ・・・(1)
ここで、Tnは酸素濃度を検出したタイミングを、Tn−1は変化速度算出用酸素濃度を検出したタイミングを示している。
また、酸素濃度C(Tn)、変化速度算出用酸素濃度C(Tn−1)は、タイミングTn、タイミングTn−1における酸素濃度を示している。
また、この実施形態において、変化速度を算出する際の分母である((Tn)−(Tn−1))は、酸素濃度を検出した時間間隔(変化速度算出時間)を示している。
なお、酸素濃度の変化速度を算出する際に用いる時間間隔は、酸素濃度検出センサ60によって酸素濃度を検出する周期に関わらず任意に設定することができる。すなわち、酸素濃度を検出するごとに変化速度を逐次算出してもよいし、酸素濃度を検出するより長い時間間隔で酸素濃度の変化速度を算出してもよい。
S06において、変化速度V(Tn)>変化速度閾値Sである場合(S06:Yes)はS07に移行し、変化速度V(Tn))≦変化速度閾値Sである場合(S06:No)はS08に移行する。
なお、変化速度閾値Sを用いるかどうか、変化速度閾値を用いる場合にどのように用いるかは任意に設定することが可能である。例えば、燃焼用空気Aの流量や燃料ガスGの流量のほか、変化する種々のパラメータに基づいて、変化速度閾値を適宜変化させてもよい。
予測酸素濃度の算出については、任意に設定することが可能であるが、以下に例示する。
所定時間tが経過した後における予測酸素濃度C(t)は、例えば、以下に示す数式(2)を適用して算出してもよい。
予測酸素濃度C(t)
=酸素濃度C(Tn)+α・t+β+K(t+γ)δ
・・・(2)
α、β、γ、δ:一定条件下の測定において近似に適合可能な定数
K:可変パラメータ
なお、α、β、γ、δ、Kは、燃焼装置の燃焼容量、型式、燃料供給形態、燃料の仕様(燃料を構成する物質の種類、混合比等)等の使用条件に応じて、パラメータをチューニングして設定することが好適であり、例えば、実験した結果に基づいて設定することが可能である。
また、数式(2)は、変化速度が閾値を超えた時を開始点として、経過時間に基づいて積算することにより、収束値として予測酸素濃度を算出することが可能である。
予測酸素濃度C=α・d2C(Tn)/dt2+β・dC(Tn)/dt+γ・C
・・・(3)
Cは酸素濃度である。
なお、数式(2)、(3)は一例であり、他の多項式によって算出してもよいし、実験やシミュレーションによって得られたデータを重回帰分析等によって定数を定義してもよい。また、得られた数値をデータテーブルとして格納して用いてもよい。
予測酸素濃度を算出した場合は、算出した予測酸素濃度と目標酸素濃度に基づいて酸素濃度偏差を算出し、予測酸素濃度を算出していない場合は、目標酸素濃度とS03において算出した酸素濃度に基づいて酸素濃度偏差を算出する。
酸素濃度偏差D(Tn)は、例えば、以下に示す数式(4)によって算出する。
酸素濃度偏差D(Tn)=目標酸素濃度−酸素濃度又は予測酸素濃度・・・(4)
なお、酸素濃度偏差D(Tn)を適用するかどうか任意に設定することができる。
この実施形態では、燃料ガス流量補正値Eは、例えば、酸素濃度偏差D(Tn)をデータテーブル55に参照し、酸素濃度偏差D(Tn)と、データテーブル55から得られた演算式の比例定数を、予め設定した演算式(例えば、多項式)にあてはめて算出する。
なお、燃料ガス流量補正値Eの算出に関しては、上記手順に限定されることなく任意に設定することが可能である。
燃料ガス流量の制御は、例えば、S09で算出した燃料ガス流量補正値Eをデータテーブルに参照して流量調整弁35の開度補正量を取得して、燃料ガス流量制御部57を介して流量調整弁35に出力する。
S10を実行したらフローチャートを終了する。そして、所定周期で、上記S01からS10を繰り返して実行する。
また、制御部50が、流量調整弁35によって燃料ガスGの流量を制御するので混合気Fの空気比を効率的に調整することができる。
その結果、混合気Fを効率的かつ安定して制御することができる。
また、ボイラ本体10、燃焼用空気供給部20、燃料供給部30等の構成は一例であり任意に設定することができる。
また、酸素濃度偏差Dを算出することなく、算出した予測酸素濃度基づいて演算式によって混合気を制御する構成としてもよい。
12 バーナ
13 缶体
20 燃焼用空気供給部
30 燃料供給部
50 制御部
60 酸素濃度検出センサ(酸素濃度検出部)
100 ボイラ装置(燃焼装置)
Claims (3)
- バーナと、
前記バーナに燃料を供給する燃料供給部と、
前記バーナに燃焼用空気を供給する空気供給部と、
前記バーナで燃焼した排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、
前記バーナに供給する燃料及び燃焼用空気の量を制御する制御部と、
を備えた燃焼装置であって、
前記制御部は、
前記酸素濃度検出部が検出した排ガスの酸素濃度の変化速度に基づいて前記バーナに供給する混合気を制御するように構成されていることを特徴とする燃焼装置。 - 請求項1に記載の燃焼装置であって、
前記制御部は、
前記酸素濃度検出部が検出した排ガスの酸素濃度の変化速度から所定時間経過後の排ガスの酸素濃度を算出し、算出した酸素濃度と目標酸素濃度との偏差に基づいて前記バーナに供給する燃料と燃焼用空気の少なくともいずれか一方を調整するように構成されていることを特徴とする燃焼装置。 - 請求項2に記載の燃焼装置であって、
前記制御部は、
前記酸素濃度検出部が検出した排ガスの酸素濃度の変化速度が閾値を超えた場合に、所定時間経過後の排ガスの酸素濃度を算出し、算出した酸素濃度と目標酸素濃度との偏差に基づいて前記バーナに供給する燃料と燃焼用空気の少なくともいずれか一方を調整するように構成されていることを特徴とする燃焼装置。
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JP2012021678A (ja) * | 2010-07-13 | 2012-02-02 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
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