JP2021046887A - 伸縮装置 - Google Patents

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弘行 稲垣
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Abstract

【課題】バックドアなどの開閉体に急開閉される力が加わった際に、開閉体の急開閉を抑制する制動力を加えること。【解決手段】伸縮装置Dは、第1部材1と第2部材2とを備え、第1部材1はシャフト11を有し、第2部材2は筒状部21を有し、伸縮装置Dは、シャフト11の外周と、筒状部21の内面との間にブレーキ機構3を備え、ブレーキ機構3は、弾性部材31とブレーキ部材32とを備え、シャフト11は、弾性部材取付部111と傾斜部112とを有し、ブレーキ部材32は、第1の方向D1に沿った所定の速度以上での第2部材2の相対移動で、弾性部材31により押圧されて、シャフト11の傾斜部112に沿って相対移動方向に移動し、ブレーキ部材32が傾斜部112を相対移動方向に移動した際に、筒状部21の内面を押圧する。【選択図】図4

Description

本発明は伸縮装置に関する。
自動車のバックドアや外開き窓などの開閉体を開閉する構造において、開閉体と開閉体が取り付けられる基体との間に、伸縮可能なガスステーなどの補助装置が用いられる場合がある。特許文献1には、例えば、自動車の車体とバックドアとの間に取り付けられた、伸縮可能なガスステーを有する補助装置が開示されている。このような補助装置は、例えば、伸縮可能な2つの筒体の内部に収容されたガスダンパーと、筒体の内部に設けられたバネとを有している。ガスダンパーやバネは、バックドアを開放した方向に付勢して、バックドアを開放した状態で支持する。
特開2005−336772号公報
開閉体を手動または自動で開閉する際に、例えば人為的に開閉体が急開閉される場合がある。このような場合に、上述したガスダンパーを有する補助装置の場合、開閉体が急開閉されると、補助装置自体や、例えば自動で開閉体を開閉する駆動装置など補助装置とは別に設けられた装置に、大きな荷重が加わる場合がある。
そこで、本発明は、バックドアなどの開閉体に急開閉される力が加わった際に、開閉体の急開閉を抑制する制動力を加えることが可能な伸縮装置の提供を目的とする。
本発明の伸縮装置は、第1の方向に延びる第1部材と、前記第1の方向に沿って相対移動する第2部材とを備えた伸縮装置であって、前記伸縮装置は、前記第1部材が前記第1の方向に沿って前記第2部材に対して相対移動することによって伸縮するように構成され、前記第1部材は、前記第1の方向に沿って延びるシャフトを有し、前記第2部材は、前記シャフトを前記第1の方向に沿って移動できるように収容する筒状部を有し、前記伸縮装置は、前記シャフトの外周と、前記筒状部の内面との間にブレーキ機構を備え、前記ブレーキ機構は、前記シャフトの外周と前記筒状部の内面との間に配置された弾性部材と、前記シャフトの外周と前記筒状部の内面との間に、前記第1の方向で前記弾性部材に隣接して配置されたブレーキ部材とを備え、前記シャフトは、外周に、前記弾性部材が設けられる弾性部材取付部と、前記弾性部材取付部に隣接する傾斜部とを有し、前記傾斜部は、前記第1の方向で前記弾性部材取付部から離れるにつれて、前記筒状部の内面との間の距離が短くなるように傾斜し、前記弾性部材は、前記第1の方向に幅を有し、前記ブレーキ部材は、前記第1の方向に沿った所定の速度以上での前記第2部材の相対移動で、前記第2部材の相対移動の方向と同方向となる相対移動方向に変位した前記弾性部材により、前記相対移動方向に押圧されて、前記シャフトの前記傾斜部に沿って前記相対移動方向に移動するように構成され、前記ブレーキ部材が前記傾斜部を前記相対移動方向に移動した際に、前記筒状部の内面を押圧する厚さを有する。
本発明の伸縮装置によれば、バックドアなどの開閉体に急開閉される力が加わった際に、開閉体の急開閉を抑制する制動力を加えることができる。
本発明の一実施形態の伸縮装置が車両に取り付けられた状態を示す概略図である。 本発明の一実施形態の伸縮装置の伸長状態を示す、伸縮装置を長手方向に切断した断面図である。 本発明の一実施形態の伸縮装置の収縮状態を示す、伸縮装置を長手方向に切断した断面図である。 図2に示される伸縮装置のブレーキ機構の周辺の断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図6に示される弾性部材の変形例を示す、図4のVI−VI線断面図である。 図4に示される状態から、弾性部材および第1ブレーキ部材が第1の方向で一方に移動した状態を示す概略断面図である。 図4に示される状態から、弾性部材および第2ブレーキ部材が第1の方向で他方に移動した状態を示す概略断面図である。 伸縮装置の変形例を示す概略断面図である。 伸縮装置の他の変形例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の伸縮装置を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明の伸縮装置は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の伸縮装置Dは、第1の方向D1(図2および図3参照)に延びる第1部材1と、第1の方向D1に沿って第1部材1に対して相対移動する第2部材2とを備えている。第1の方向D1は、伸縮装置Dが伸縮する所定の方向である。本実施形態では、第1の方向D1は、直線的に延びる第1部材1および第2部材2の軸方向である。
伸縮装置Dは、図2および図3に示されるように、第1部材1が第1の方向D1に沿って第2部材2に対して相対移動することによって伸縮するように構成されている。第1部材1および第2部材2の間の相対移動に関して、本実施形態では、第2部材2が第1部材1に対して第1の方向D1に沿って移動することによって第1部材1および第2部材2の間に相対移動が生じている。しかし、第1部材1が第2部材2に対して移動することによって、または、第1部材1および第2部材2の両方が互いに対して移動することによって、第1の方向D1に沿って第1部材1および第2部材2の間に相対移動が生じてもよい。第1の方向D1に沿って第1部材1および第2部材2の間に相対移動が生じることにより、図2および図3に示されるように、第1部材1の一端1aから第2部材2の一端2aまでの第1の方向D1に沿った長さが変化し、伸縮装置Dが伸縮する。
伸縮装置Dは、所定の取付対象に取り付けられる。伸縮装置Dは、第1の方向D1に沿って伸縮することによって、伸縮装置Dが取り付けられた取付対象を動作させたり、取付対象の動作をアシストまたは規制したりするように構成されている。伸縮装置Dの取付対象は、本実施形態では車両であるが、取付対象は車両に限定されない。
本実施形態では、第1部材1は、図1に示されるように、第1接続部C1を有し、第1接続部C1を介して取付対象となる第1の基体B1に接続されている。第2部材2は、図1に示されるように、第2接続部C2を有し、第2接続部C2を介して取付対象となる第2の基体B2に接続されている。具体的には、本実施形態では、伸縮装置Dは、第1部材1および第2部材2のうちの一方(本実施形態では、第2部材2)が開閉体である第2の基体B2(以下、開閉体B2とも呼ぶ)に接続され、第1部材1および第2部材2のうちの他方(本実施形態では第1部材1)が、開閉体B2が取り付けられる基体(第1の基体B1)に接続されている。
具体的には、伸縮装置Dは、図1に示されるように、車両のバックドアの開閉装置に適用されている。本実施形態では、第1の基体B1が車体(以下、車体B1とも呼ぶ)であり、開閉体B2がヒンジHを中心に回転するバックドアである。図1に示されるように、開閉体B2が車両の後部開口部を閉鎖した、参照符号S1で示す閉鎖状態から開閉体B2が操作されると、第1部材1が第2部材2に対して相対移動して(本実施形態では、第2部材2が第1部材1から突出して)、開閉体B2が開放する。開閉体B2は、閉鎖状態S1から、参照符号S2で示される開放途中状態を経て、参照符号S3で示される開放状態まで移動する。同様に、開閉体B2は、開放状態S3から開放途中状態S2を経て閉鎖状態S1へと移動する。伸縮装置Dは、第1接続部C1によって水平軸周りに揺動するように車体B1に取り付けられており、第1部材1および第2部材2は、車体B1に対する角度を変えながら、第1の方向D1に相対移動するように構成されている。
なお、伸縮装置Dは、車体B1の左右方向で一対設けられることが好ましいが、車体B1の左右方向で一方のみに設けられていてもよい。また、本実施形態では、開閉体B2を開閉する開閉装置は、伸縮装置D以外に、たとえばモータ等の駆動源を用いて開閉体B2を開閉する駆動装置を有していてもよいし、ガスダンパーなどにより開閉体B2の開閉をアシストする補助装置を有していてもよい。
本実施形態では、伸縮装置Dが車両のバックドアの開閉装置に適用された例を示しているが、伸縮装置Dの用途は、バックドアの開閉装置に限定されない。例えば、伸縮装置Dは、バックドア以外の開閉体(たとえば窓など)の開閉装置や、伸縮動作を行う他の伸縮装置などに適用されてもよい。
第1部材1は、第2部材2に対して第1の方向D1に相対移動する部材である。第1部材1は、図2および図3に示されるように、第1の方向D1に沿って延びるシャフト11を有している。第1部材1の形状および構造は、シャフト11を有し、第1部材1が第2部材2に対して相対移動することによって、伸縮装置Dの全体が伸縮できるように構成されていれば特に限定されない。本実施形態では、第1部材1は、一端1aおよび他端1bを有する第1の方向D1に沿って延びる細長い部材である。第1部材1は、図2および図3に示されるように、シャフト11に加えてさらに、シャフト11の外周を取り囲むように設けられた第1ハウジング12と、第1部材1の一端1a側において、第1ハウジング12に設けられた第1接続部C1とを有している。
シャフト11は、第2部材2の後述する筒状部21に対して第1の方向D1に沿って相対移動する部材である。シャフト11は、本実施形態では、第1の方向D1に延びる棒状または筒状に形成されている。本実施形態では、シャフト11は、第1の方向D1に垂直な断面が略円形となるように構成されているが(図5および図6参照)、シャフト11の断面形状は特に限定されず、略多角形など、他の形状であってもよい。
シャフト11の一端11aは、本実施形態では、図2および図3に示されるように、第1部材1の一端1a側において、第1接続部C1(または第1ハウジング12)に接続されている。シャフト11の他端11bは、伸縮装置Dが伸長状態(図2参照)となったときに、第2部材2の筒状部21と第1の方向D1で係合するストッパ部STを有している。
また、シャフト11は、図2〜図4に示されるように、外周に、後述する弾性部材31が設けられる弾性部材取付部111と、弾性部材取付部111に隣接する傾斜部112とを有している。弾性部材取付部111および傾斜部112は、後述する弾性部材31およびブレーキ部材32とともに、後述するブレーキ機構3の一部を構成している。
弾性部材取付部111は、シャフト11の外周において弾性部材31が取り付けられる部位である。弾性部材取付部111は、本実施形態では、図6に示されるように、第1の方向D1に垂直な断面が略円形であるが、弾性部材取付部111の断面形状は特に限定されず、弾性部材31の形状に応じて変更されてもよい。
本実施形態では、弾性部材取付部111は、弾性部材31のうち、弾性部材取付部111に対向する部位となる内面31aが第1の方向D1に移動することを規制するように、弾性部材31を保持している。具体的には、弾性部材取付部111は、図4に示されるように、シャフト11の外周において、弾性部材31と第1の方向D1で係合する係合部E1を有している。この場合、弾性部材31の一部が、後述するように第1の方向D1に一時的に変位しても、弾性部材31全体を第1の方向D1で所定の位置に保つことができる。
なお、係合部E1は、本実施形態では、弾性部材取付部111において、シャフト11の外周から第1の方向D1に垂直な方向(径方向外側に)突出する凸部であり、弾性部材31の内面31aに形成された凹部として形成された被係合部E2が、凸部である係合部E1に嵌合するように構成されている。しかし、係合部E1および被係合部E2の形状や構造は、弾性部材31全体を第1の方向D1で所定の位置に保つことができれば、特に限定されない。たとえば、係合部は、弾性部材31の内面31a全体が嵌まり込む凹部としてもよい。
傾斜部112は、ブレーキ部材32が第1の方向D1に垂直な方向で対向する傾斜面を有する部位である。傾斜部112は、後述するように、弾性部材31の変位によって第1の方向D1に移動したブレーキ部材32が摺動するように構成されている。傾斜部112は、図4に示されるように、第1の方向D1で弾性部材取付部111から離れるにつれて、筒状部21の内面との間の距離が短くなるように傾斜している。これにより、後述するように、第1の方向D1でブレーキ部材32が弾性部材取付部111から離れる方向に移動すると、ブレーキ部材32が筒状部21の内面に近接し、ブレーキ部材32の外面(押圧面32b)が筒状部21の内面に押圧される。
傾斜部112の形状は、第1の方向D1で弾性部材取付部111から離れるにつれて、筒状部21の内面との間の距離が短くなるように傾斜していれば特に限定されない。本実施形態では、傾斜部112は、第1の方向D1で弾性部材取付部111に近付くにつれて第1の方向D1に垂直な断面が小さくなる略円錐台形状を有している。しかし、傾斜部112は、略角錐台やテーパー状の面を有する他の形状であってもよい。
また、本実施形態では、傾斜部112は、図2〜図4に示されるように、弾性部材取付部111に対して第1の方向D1で異なる位置に設けられ、互いに逆方向に傾斜する第1傾斜部112aおよび第2傾斜部112bを有している。より具体的には、本実施形態では、第1の方向D1で第1傾斜部112aおよび第2傾斜部112bによって、弾性部材取付部111が挟まれるように構成されている。なお、後述する図10に示される変形例のように、第1傾斜部112aおよび第2傾斜部112bは、第1の方向D1で離間した2つの第1弾性部材取付部111aおよび第2弾性部材取付部111bのそれぞれに隣接して設けられていてもよい。または、図11に示される変形例のように、第1傾斜部112aおよび第2傾斜部112bは、第1の方向D1で互いに隣接して配置されていてもよい。
第1ハウジング12は、図2および図3に示されるように、第1の方向D1に沿って延び、シャフト11を内部に収容する。第1ハウジング12の形状や構造は、シャフト11を内部に収容することができれば、特に限定されない。本実施形態では、第1ハウジング12は筒状に形成され、シャフト11が同軸上に配置されるように、内側にシャフト11を収容している。
本実施形態では、図2および図3に示されるように、第1ハウジング12は、第2部材2の後述する第2ハウジング22とともに、伸縮装置Dの外部ハウジングとして構成されている。より具体的には、第1ハウジング12は、第2ハウジング22を入れ子式に収容可能とするように、第1部材1の他端1bにおいて開口している。なお、第2ハウジング22が第1ハウジング12を入れ子式に収容してもよい。
第1ハウジング12および第2ハウジング22によって構成された内部空間には、シャフト11および第2部材2の筒状部21が設けられるとともに、伸縮装置Dを伸長させる方向に付勢する付勢部材13が設けられている。付勢部材13は、シャフト11および筒状部21の外周と、第1ハウジング12および第2ハウジング22の内面との間に配置されたコイルバネである。付勢部材13は、開放状態S3の位置にある開閉体B2を支持できる付勢力を有している。また、付勢部材13は、開閉体B2の閉鎖状態S1から開放状態S3への開放動作をその付勢力によってアシストする(図1参照)。
第2部材2は、第1部材1に対して第1の方向D1に相対移動する部材である。第2部材2は、図2および図3に示されるように、シャフト11を第1の方向D1に沿って移動できるように収容する筒状部21を有している。第2部材2の形状および構造は、筒状部21を有し、第2部材2が第1部材1に対して相対移動することによって、伸縮装置Dの全体が伸縮できるように構成されていれば特に限定されない。本実施形態では、第2部材2は、一端2aおよび他端2bを有する第1の方向D1に沿って延びる細長い部材である。より具体的には、第2部材2は、図2および図3に示されるように、筒状部21に加えてさらに、筒状部21の外周を取り囲むように設けられた第2ハウジング22と、第2部材2の一端2a側において、第2ハウジング22に設けられた第2接続部C2とを有している。
筒状部21は、第1部材1のシャフト11に対して第1の方向D1に相対移動する部材である。筒状部21は第1の方向D1に延びる筒状の部材である。筒状部21は、シャフト11を移動可能に内側に収容する大きさを有している。本実施形態では、筒状部21は、第1の方向D1に垂直な断面が略円形となる略円筒状に形成されているが(図5および図6参照)、筒状部21の断面形状は特に限定されず、略多角形など、他の断面形状であってもよい。
筒状部21の一端21aは、本実施形態では、第2部材2の一端2a側において、第2接続部C2(または第2ハウジング22)に接続されている。筒状部21の他端21bは、シャフト11を挿入できるように開口を有している。また、筒状部21は、伸縮装置Dが伸長状態(図2参照)となったときに、シャフト11のストッパ部STと第1の方向D1で係合する規制部21cを有している。ストッパ部STと規制部21cとは第1の方向D1で係合する。これによって、第1の方向D1で、シャフト11が筒状部21から抜ける方向の移動が規制され、伸縮装置Dが所定の伸長状態で保持される。規制部21cは、筒状部21の中央領域に設けられているが、規制部21cを設ける位置は、伸縮装置Dの伸縮ストロークなどに応じて適宜変更が可能である。また、本実施形態では、規制部21cは、筒状部21の第1の方向D1で中央領域において、筒状部21の内面から径方向内側に突出した係合突部であるが、規制部21cの形状や構造は特に限定されない。
第2ハウジング22は、第1の方向D1に沿って延び、筒状部21を内部に収容する。筒状部21および第2ハウジング22の第1の方向D1での長さは特に限定されないが、本実施形態では、筒状部21は、図2および図3に示されるように、第2ハウジング22よりも第1の方向D1で長く、第2部材2の他端2b側において、第2ハウジング22から第1の方向D1で突出している。第2ハウジング22の形状や構造は、筒状部21の一部または全部を内部に収容することができれば、特に限定されない。本実施形態では、第2ハウジング22は筒状に形成され、筒状部21が同軸上に配置されるように、内側に筒状部21を収容している。
第1部材1および第2部材2は、第1部材1および第2部材2の一方または両方が操作されると、シャフト11と筒状部21とが第1の方向D1で相対移動するように構成されている。たとえば、図3に示される伸縮装置Dの収縮状態から、シャフト11と筒状部21とが第1の方向D1で一方に相対移動すると、図2に示されるように、第1部材1の一端1aから第2部材2の一端2aまでの長さが長くなり、伸縮装置Dの全長が長くなった伸長状態となる。また、たとえば、図2に示される伸縮装置Dの伸長状態から、シャフト11と筒状部21とが第1の方向D1で他方に相対移動すると、図3に示されるように、第1部材1の一端1aから第2部材2の一端2aまでの長さが短くなり、伸縮装置Dの全長が短くなった収縮状態となる。
また、伸縮装置Dは、図4に示されるように、シャフト11の外周と、筒状部21の内面との間にブレーキ機構3を備えている。ブレーキ機構3は、図4に示されるように、シャフト11の外周と筒状部21の内面との間に配置された弾性部材31と、シャフト11の外周と筒状部21の内面との間に、第1の方向D1で弾性部材31に隣接して配置されたブレーキ部材32とを備えている。
ブレーキ機構3は、相対移動する第1部材1および/または第2部材2に制動力を加える機構である。ブレーキ機構3は、後述するように、第1部材1および第2部材2の相対移動の速度が所定の速度以上、たとえば、通常の使用状態における相対移動の速度よりも高速となったときに、制動力を加える、またはさらに制動力を高める。これにより、第1部材1および第2部材2の急激な相対移動が抑制される。なお、相対移動の所定の速度は、伸縮装置Dが適用される用途に応じて適宜変更が可能であり、特にその速度自体は限定されるものではない。また、ブレーキ機構3は、第1部材1および第2部材2の相対移動の速度が所定の速度よりも小さい場合は、加わる制動力が小さくなるかまたは制動力が加わらないように構成されることで、第1部材1および第2部材2の相対移動を円滑にする。
弾性部材31は、第1の方向D1に幅を有し、第1の方向D1に変位可能な弾性を有する部材である。弾性部材31は、図4に示されるように、シャフト11の弾性部材取付部111に取り付けられ、シャフト11の外周と筒状部21の内面との間に配置される。また、弾性部材31は、図4に示されるように、第1の方向D1でブレーキ部材32と隣接して配置されている。弾性部材31の材料は、所定の弾性を有していれば特に限定されないが、たとえば、ゴムとすることができる。
弾性部材31は、後述するように、第1の方向D1に沿った所定の速度以上での第2部材2の相対移動で、第2部材2の相対移動の方向と同方向となる相対移動方向に変位するように構成されている(図8および図9参照)。このように変位した弾性部材31によって、ブレーキ部材32が相対移動方向に押圧されて、シャフト11の傾斜部112に沿って相対移動方向に移動する。これにより、後述するように、ブレーキ部材32が傾斜部112を相対移動方向に移動した際に、筒状部21の内面を押圧して、第1部材1および/または第2部材2に制動力を加えるように構成されている。
なお、弾性部材31の「変位」とは、第1の方向D1における相対移動方向にブレーキ部材32を押圧できるように、弾性部材31の第1の方向D1での端部(端面)の位置が変動することをいう。弾性部材31の変位は、弾性部材31の端部の位置が変位するものであれば、弾性部材31の一部が変形するものであってもよいし、弾性部材31全体の位置が第1の方向D1にシフトするものであってもよい。なお、本実施形態では、弾性部材31は変形することによってブレーキ部材32を押圧している。この弾性部材31の変形は、第1部材1および第2部材2が所定の速度以上で相対移動した際に、筒状部21内でのシャフト11の相対移動によって生じる空気流によって生じると考えられる。弾性部材31の変形は、特に限定されないが、たとえば、弾性部材31の内面31aと弾性部材取付部111との間を通過する空気流によって、弾性部材31が筒状部21の内面に向かって移動または変形し、移動する筒状部21に弾性部材31の外面31bが追従することによって生じると考えられる。なお、弾性部材31の変形は、筒状部21内の空気流によって、弾性部材31の第1の方向D1の端面が押圧されることによって変形するものであってもよい。
本実施形態では、弾性部材31は、図4に示されるように、弾性部材取付部111の係合部E1に第1の方向D1で係合する被係合部E2を有している。係合部E1および被係合部E2が第1の方向D1で係合することによって、弾性部材31は弾性部材取付部111に対して第1の方向D1で所定の位置に保持される。これにより、弾性部材31全体としての第1の方向D1への変位を確保しつつ、弾性部材31の弾性部材取付部111との対向部位となる内面31aの移動は抑制される。したがって、第1部材1および第2部材2の相対移動に起因して弾性部材31が部分的に第1の方向D1で一方および他方に一時的に変位したとしても、第1部材1および第2部材2の相対移動がなくなると、弾性部材31が復元して元の形状に戻る。
また、弾性部材31は、後述するように、第1の方向D1に垂直な方向で、シャフト11の外面から離れる方向(シャフト11の径方向外側)に移動できるように弾性部材取付部111に取り付けられていてもよい(図8および図9参照)。この場合、後述するように、第1部材1および第2部材2の所定の速度以上の相対移動時に、筒状部21内で第1の方向D1に沿って生じる空気流によって、弾性部材31は筒状部21の内面に向かってシャフト11の外面から離れる方向に移動する。これにより、弾性部材31が筒状部21の内面に押圧されやすく、筒状部21の第1の方向D1への相対移動に弾性部材31の外面31bが追随して変位しやすくなる。また、第1部材1および第2部材2が所定の速度よりも低い速度で相対移動する際には、筒状部21内に生じる空気流の影響が小さい。そのため、弾性部材31は筒状部21の内面に接触していないか、筒状部21の内面に軽く接触した状態となり、通常の使用状態における第1部材1および第2部材2の間の相対移動を円滑にすることができる。
弾性部材31の内面31aと、弾性部材取付部111の外面との間には、弾性部材31の内面31aに沿って空気が流れる流路を生じさせる空間が形成されていてもよい。この空間は、たとえば、弾性部材31の内面31aの内径を弾性部材取付部111の外径よりも大きくすることにより形成されていてもよいし、図7に示されるように、弾性部材31の内面31aにおいて第1の方向D1に延びる溝等の凹部Gによって形成されてもよい。
弾性部材31は、第1の方向D1に所定の幅を有し、第1の方向D1に垂直な方向にも所定の厚さを有している。第1部材1および第2部材2の相対移動が所定の速度よりも低い速度で移動する通常の使用状態においては、弾性部材31は所定の形状を保って(第1の方向D1での変位が所定範囲内となり)、ブレーキ部材32への第1の方向D1への押圧力が加わらないまたは押圧量が小さくなるように構成されている。これにより、通常の使用状態においては、第1部材1および/または第2部材2にブレーキ部材32による制動力がかからないか、加わる制動力が小さくなる。したがって、第1部材1および第2部材2を円滑に相対移動させることができる。一方、第1部材1および第2部材2の相対移動が所定の速度よりも速くなる高速相対移動状態では、弾性部材31は、ブレーキ部材32に制動力を加えることができる程度に第1の方向D1に所定量変位するように構成されている。
弾性部材31の形状や弾性力は、伸縮装置Dの用途や、弾性部材31以外の他部材の形状・大きさ等に応じて、弾性部材31の上述した機能を奏することができるように適宜設定される。弾性部材31の形状は特に限定されないが、本実施形態では、弾性部材31は、シャフト11が挿通される挿通孔を有し、第1の方向D1に垂直な方向に所定の厚さを有する円筒状に形成されている。弾性部材31の第1の方向D1に垂直な方向の厚さは、弾性部材取付部111と筒状部21の内面との間の隙間の大きさと略同一またはわずかに小さい。なお、弾性部材31の外面31b(筒状部21の内面との対向面)は、第1部材1および第2部材2が相対移動していない初期状態において、筒状部21の内面に接触していてもよいし、非接触であってもよい。
弾性部材31は、図4に示されるように、弾性部材31の外面31bから部分的に突出する突出部Pを有していてもよい。本実施形態では、弾性部材31は、外面31bの全体が筒状部21の内面に接触するのではなく突出部Pによって部分的に接触する。したがって、通常の使用状態における第1部材1と第2部材2との間の相対移動の際の摺動抵抗を減らすことができる。なお、本実施形態では、突出部Pは、弾性部材31の外面31bにおいて環状に突出しており、第1の方向D1に離間して複数設けられている。しかし、突出部Pの形状、個数、配置などは特に限定されない。
ブレーキ部材32は、筒状部21の内面に押圧されることによって、相対移動する第1部材1および/または第2部材2に制動力を加える。具体的には、ブレーキ部材32は、第2部材2の相対移動方向に変位する弾性部材31によって、相対移動方向に押圧されて弾性部材31と同方向に移動する。これにより、ブレーキ部材32は傾斜部112の傾斜面に沿って移動して、筒状部21の内面に向かって移動する。したがって、ブレーキ部材32が筒状部21の内面に押圧され、ブレーキ部材32と筒状部21の内面との間の摩擦力によって、第1部材1および/または第2部材2に制動力が加わり、第1部材1および/または第2部材2の急激な移動を抑制することができる。
ブレーキ部材32は、図4に示されるように、第1の方向D1で弾性部材31に隣接して配置されている。また、ブレーキ部材32は、第1の方向D1に垂直な方向で傾斜部112と対向するように設けられ、傾斜部112と筒状部21の内面との間に配置されている。本実施形態では、ブレーキ部材32は、第1傾斜部112aに沿って配置された第1ブレーキ部材321と、第2傾斜部112bに沿って配置された第2ブレーキ部材322とを有している。第1ブレーキ部材321は、伸縮装置Dが収縮する際に制動力を生じさせるブレーキ部材である。第1ブレーキ部材321は、弾性部材31に対して、伸縮装置Dが収縮する際に第2部材2が相対移動する方向側に隣接するように設けられている。一方、第2ブレーキ部材322は、伸縮装置Dが伸長する際に制動力を生じさせるブレーキ部材である。第2ブレーキ部材322は、弾性部材31に対して、伸縮装置Dが伸長する際に第2部材2が相対移動する方向側に隣接するように設けられている。このように、伸縮装置Dが第1ブレーキ部材321および第2ブレーキ部材322を有している場合、伸縮装置Dの収縮時および伸長時の両方の動作時に制動力を加えることができる。本実施形態では、弾性部材31は、第1ブレーキ部材321と第2ブレーキ部材322との間に挟持されている。この場合、1つの弾性部材31によって、第1ブレーキ部材321と第2ブレーキ部材322とを移動させることができ、簡単な構造で、伸縮装置Dの収縮時および伸長時の両方の動作時に制動力を加えることができる。
ブレーキ部材32は、ブレーキ部材32が傾斜部112を相対移動方向に移動した際に、筒状部21の内面を押圧する所定の厚さを有している。ブレーキ部材32の厚さは、第1の方向D1に垂直な方向における厚さである。ブレーキ部材32の厚さは、ブレーキ部材32が弾性部材31によって第1の方向D1で所定量押圧される前の状態において、ブレーキ部材32と筒状部21の内面との間にわずかなクリアランスが形成されるように設定されることが好ましい。より具体的には、ブレーキ部材32が移動していないとき(弾性部材31が変位していないとき)に、ブレーキ部材32の第1の方向D1における両端(弾性部材31とは反対側の一方の端部32cおよび弾性部材31と対向する他方の端部32d)のうち、一方の端部32cにおけるブレーキ部材32の厚さは、一方の端部32cの位置における筒状部21の内面と傾斜部112の外面との間の隙間よりも小さいことが好ましい。また、一方の端部32cにおけるブレーキ部材32の厚さは、ブレーキ部材32が弾性部材31の変位によって移動したときに一方の端部32cが到達する位置における、筒状部21の内面と傾斜部112の外面との間の隙間よりも大きいことが好ましい。
ブレーキ部材32の形状および構造は、ブレーキ部材32が傾斜部112を相対移動方向に移動した際に、筒状部21の内面を押圧することができれば、特に限定されない。本実施形態では、ブレーキ部材32は、隣接する弾性部材31から離れるにつれて厚さが小さくなるように傾斜したくさび状に形成されている。より具体的には、ブレーキ部材32は、傾斜部112に対向し、傾斜部112の傾斜に沿って傾斜した摺接面32aと、筒状部21の内面に沿って延びる押圧面32bとを有している。摺接面32aは、傾斜部112に摺接する面である。本実施形態では、摺接面32aは平面として形成されているが(図5参照)、傾斜部112の湾曲に沿って湾曲していてもよい。押圧面32bは、ブレーキ部材32が相対移動方向に移動したときに筒状部21の内面と当接して、筒状部21の内面を押圧する面である。本実施形態では、押圧面32bは、筒状部21の内面に沿って筒状部21の内面と略平行に湾曲しているが(図5参照)、第1部材1および/または第2部材2に制動力を加えるように筒状部21の内面を押圧することができれば、湾曲面以外の形状であってもよい。
また、本実施形態では、ブレーキ部材32は、図5に示されるように、シャフト11の周方向に複数に分割された複数のブレーキ体BRを有している。ブレーキ体BRのそれぞれは、第1の方向D1に垂直な断面が略扇状に形成され、傾斜部112に沿って第1の方向D1に進退することによって、複数のブレーキ体BRの押圧面32bによって構成されたブレーキ部材32の略円形の外面が拡大縮小する。なお、ブレーキ部材32はシャフト11の周方向で全体に設けられる必要はなく、シャフト11の周方向で一部のみに設けられていてもよい。
本実施形態では、伸縮装置Dは、第1部材1および第2部材2の相対移動の際に、ブレーキ部材32の一方の端部32c側から弾性部材31に向かう空気流を生じさせるために、筒状部21の内面とシャフト11の外面との間に、第1の方向D1に連通した流路Fを有している。流路Fは、本実施形態では、筒状部21の内面、シャフト11の外面、および、複数のブレーキ体BRの間の隙間によって構成されている。本実施形態では、扇状のブレーキ体BRの摺接面32aは、湾曲した傾斜部112の外面に接する平面状に形成され、複数の摺接面32aと傾斜部112の外面との間に流路となる隙間が形成されている。この場合、傾斜部112の表面から弾性部材31の内面31aに向かう空気流が生じやすくなる。なお、流路Fの位置や構造は特に限定されない。たとえば、弾性部材31の凹部G(図7参照)のように、ブレーキ部材32の摺接面32aに第1の方向D1に延びる溝状の凹部を形成して、流路Fを形成してもよい。
なお、ブレーキ部材32の材料は、第1部材1および/または第2部材2に制動力を加えることができれば、特に限定されず、たとえば、合成樹脂、金属等とすることができる。
つぎに、開閉体B2を開閉する開閉装置を例に挙げて、本実施形態の伸縮装置Dの作用をより詳細に説明する。なお、以下の例はあくまで一例であり、以下の説明によって本発明の伸縮装置Dが限定されるものではない。
<開閉体の通常の開閉動作>
まず、たとえば、手動で緩やかに開閉体B2が開閉される場合や、図示しないモータ等によって開閉体B2を開閉する駆動装置と伸縮装置Dとを有する開閉装置において駆動装置のみによって開閉体B2が開閉される場合など、所定速度以下で緩やかに開閉体B2が開閉される場合について説明する。
たとえば、開閉体B2が図1における閉鎖状態S1から開放状態S3まで開放される場合、手動または電動によって、開閉体B2が操作される。開閉体B2が閉鎖状態S1から開放されると、開閉体B2が開放状態S3に近付くにつれて、第2部材2が第1部材1に対して相対移動して、第2部材2が第1部材1に対して突出していく。このとき、図2および図3に示されるように、第2部材2の筒状部21は、第1部材1のシャフト11に対して第1の方向D1に相対移動する。
第2部材2の筒状部21のシャフト11に対する相対移動の速度は緩やかであるため、第2部材2が第1部材1に対して相対移動したときに、筒状部21の内部に生じる第1の方向D1での空気流も緩やかとなる。したがって、シャフト11の弾性部材取付部111に取り付けられた弾性部材31は、筒状部21の内部に生じる空気流の影響が小さく、図4に示されるように、所定の形状をほぼ保った状態、または、図4の状態からわずかに変形した状態となる。そのため、弾性部材31は、ブレーキ部材32を第1の方向D1に押圧しないか、制動力がほぼかからない状態でブレーキ部材32をわずかに押圧する程度である。したがって、ブレーキ部材32による制動力は第2部材2の筒状部21に加わらないか、筒状部21の相対移動に影響を及ぼさない程度となる。これによって、開閉体B2の開放動作の際に、第2部材2は第1部材1に対して円滑に移動する。なお、開閉体B2の開放状態S3から閉鎖状態S1への閉鎖動作の際も、開閉体B2が緩やかに閉鎖される場合は、第2部材2が第1部材1に対して円滑に移動する。
<開閉体の急開閉時の動作>
つぎに、開閉体B2が開閉される際に、手動でさらなる力が加わる場合など、所定の速度以上で開閉体B2が開閉される場合について説明する。以下では、たとえば、開放途中状態S2から閉鎖状態S1に向かって、または開放途中状態S2から開放状態S3に向かって、ユーザが大きな力を加えて開閉体B2が急開閉される場合について説明する。
開閉体B2に急開閉される力が加わり、第2部材2が第1部材1に対して通常の動作時よりも速い速度で相対移動すると、第1の方向D1で筒状部21の内部に生じる空気流は、通常の動作時よりも筒状部21の内部に設けられた弾性部材31に対する影響が大きくなる。弾性部材31に第1の方向D1での空気流が作用すると、たとえば、弾性部材31の内面31aと弾性部材取付部111の外面との間に空気が流入し、それにより、弾性部材31の外面31bが筒状部21の内面に向かって移動または変形すると考えられる。この場合、図8に示されるように、弾性部材31の外面31bが筒状部21の内面に接触または押圧されることによって、弾性部材31の外面31b側は、筒状部21の内面の移動に追従して第1の方向D1に移動する。図8は、開閉体B2が閉鎖状態S1に向かって操作されたときの状態を示しており、第2部材2の筒状部21が図8において左側に移動している。このように、筒状部21が第2部材2の相対移動方向である左側に移動すると、筒状部21と接触した弾性部材31は、筒状部21の内面の移動に追従して第2部材2の相対移動方向と同じ方向である左側に変位する。弾性部材31が第2部材2の相対移動方向に変位すると、弾性部材31の端面によってブレーキ部材32(第1ブレーキ部材321)の他方の端部32dが相対移動方向に押圧される。ブレーキ部材32は、シャフト11の傾斜部112に沿って、第2部材2の相対移動方向である左側に移動するとともに筒状部21の内面に近付く方向に移動して、ブレーキ部材32の押圧面32bが筒状部21の内面に押圧される。これにより、筒状部21は、ブレーキ部材32の押圧面32bから押圧力を受け、筒状部21とブレーキ部材32との間の摩擦力が大きくなり、筒状部21に制動力が加わる。また、開閉体B2が閉鎖状態S1から開放状態S3に向かって移動する場合は、図9に示されるように、弾性部材31が図8とは逆方向に変位して、第2ブレーキ部材322を作用させて、同様の制動効果を得ることができる。このように、開閉体B2に大きな力が加わって開閉体B2が急開閉されたとしても、ブレーキ部材32によって第2部材2に制動力を加えて、第2部材2の第1部材1に対する相対移動の速度を低下させることができる。したがって、開閉体B2の急開閉による、開閉体B2に挟まれたり速い速度で衝突したりといった人的事故や、開閉体B2を駆動させる駆動装置へ大きな荷重が加わって破損することなどを抑制することができる。
なお、上述した実施形態の伸縮装置Dは、1つの弾性部材31が、第1ブレーキ部材321と第2ブレーキ部材322との間に挟持されている構造を有していたが、弾性部材31およびブレーキ部材32の配置は上述した配置に限定されない。
たとえば、変形例として、伸縮装置Dは、図10に示されるように、第1の方向D1で離間して設けられた第1弾性部材311および第2弾性部材312を有していてもよい。第1弾性部材311および第2弾性部材312は、それぞれ第1弾性部材取付部111aおよび第2弾性部材取付部111bに取り付けられている。第1ブレーキ部材321は、第1弾性部材311に隣接して設けられ、第2ブレーキ部材322は、第2弾性部材312に隣接して設けられている。この変形例においては、伸縮装置Dは、第1弾性部材311および第1ブレーキ部材321によって構成された第1ブレーキ機構3aと、第2弾性部材312および第2ブレーキ部材322によって構成された第2ブレーキ機構3bとを有している。第1ブレーキ機構3aは、伸縮装置Dが収縮する際に制動力を生じさせ、第2ブレーキ機構3bは、伸縮装置Dが伸長する際に制動力を生じさせる。第1ブレーキ機構3aは、第2ブレーキ機構3bに対して、伸縮装置Dが収縮する際に第2部材2が相対移動する側に設けられている。
なお、図10に示す伸縮装置Dは、2つの弾性部材311、312を含む点や、第1の方向D1に離間した2つのブレーキ機構3a、3bを有している点以外は、上述した実施形態と基本的には同様であり、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、変形例として、伸縮装置Dは、図11に示されるように、第1ブレーキ部材321と第2ブレーキ部材322との第1の方向D1での位置を図10に示された変形例とは逆方向としてもよい。具体的には、図11に示される伸縮装置Dは、第1の方向D1で離間して設けられた第1弾性部材311および第2弾性部材312を有している。第1弾性部材311および第2弾性部材312は、それぞれ第1弾性部材取付部111aおよび第2弾性部材取付部111bに取り付けられている。第1ブレーキ部材321は第1弾性部材311に隣接して設けられ、第2ブレーキ部材322は第2弾性部材312に隣接して設けられている。この変形例においては、伸縮装置Dは、第1弾性部材311および第1ブレーキ部材321によって構成された第1ブレーキ機構3aと、第2弾性部材312および第2ブレーキ部材322によって構成された第2ブレーキ機構3bとを有している。第1ブレーキ機構3aは、伸縮装置Dが収縮する際に制動力を生じさせ、第2ブレーキ機構3bは、伸縮装置Dが伸長する際に制動力を生じさせる。第1ブレーキ機構3aは、第2ブレーキ機構3bに対して、伸縮装置Dが伸長する際に第2部材2が相対移動する側に設けられている。
図11に示す伸縮装置Dも、上述した以外の構成は他の実施形態と基本的には同様であり、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 第1部材
1a 第1部材の一端
1b 第1部材の他端
11 シャフト
11a シャフトの一端
11b シャフトの他端
111 弾性部材取付部
111a 第1弾性部材取付部
111b 第2弾性部材取付部
112 傾斜部
112a 第1傾斜部
112b 第2傾斜部
12 第1ハウジング
13 付勢部材
2 第2部材
2a 第2部材の一端
2b 第2部材の他端
21 筒状部
21a 筒状部の一端
21b 筒状部の他端
21c 規制部
22 第2ハウジング
3 ブレーキ機構
3a 第1ブレーキ機構
3b 第2ブレーキ機構
31 弾性部材
31a 弾性部材の内面
31b 弾性部材の外面
311 第1弾性部材
312 第2弾性部材
32 ブレーキ部材
32a 摺接面
32b 押圧面
32c ブレーキ部材の一方の端部
32d ブレーキ部材の他方の端部
321 第1ブレーキ部材
322 第2ブレーキ部材
B1 第1の基体(車体)
B2 第2の基体(開閉体)
BR ブレーキ体
C1 第1接続部
C2 第2接続部
D 伸縮装置
D1 第1の方向
E1 係合部
E2 被係合部
F 流路
G 凹部
H ヒンジ
P 突出部
S1 閉鎖状態
S2 開放途中状態
S3 開放状態
ST ストッパ部

Claims (4)

  1. 第1の方向に延びる第1部材と、
    前記第1の方向に沿って相対移動する第2部材と
    を備えた伸縮装置であって、
    前記伸縮装置は、前記第1部材が前記第1の方向に沿って前記第2部材に対して相対移動することによって伸縮するように構成され、
    前記第1部材は、前記第1の方向に沿って延びるシャフトを有し、
    前記第2部材は、前記シャフトを前記第1の方向に沿って移動できるように収容する筒状部を有し、
    前記伸縮装置は、前記シャフトの外周と、前記筒状部の内面との間にブレーキ機構を備え、
    前記ブレーキ機構は、前記シャフトの外周と前記筒状部の内面との間に配置された弾性部材と、前記シャフトの外周と前記筒状部の内面との間に、前記第1の方向で前記弾性部材に隣接して配置されたブレーキ部材とを備え、
    前記シャフトは、外周に、前記弾性部材が設けられる弾性部材取付部と、前記弾性部材取付部に隣接する傾斜部とを有し、
    前記傾斜部は、前記第1の方向で前記弾性部材取付部から離れるにつれて、前記筒状部の内面との間の距離が短くなるように傾斜し、
    前記弾性部材は、前記第1の方向に幅を有し、
    前記ブレーキ部材は、
    前記第1の方向に沿った所定の速度以上での前記第2部材の相対移動で、前記第2部材の相対移動の方向と同方向となる相対移動方向に変位した前記弾性部材により、前記相対移動方向に押圧されて、前記シャフトの前記傾斜部に沿って前記相対移動方向に移動するように構成され、
    前記ブレーキ部材が前記傾斜部を前記相対移動方向に移動した際に、前記筒状部の内面を押圧する厚さを有する、
    伸縮装置。
  2. 前記傾斜部は、前記弾性部材取付部に対して前記第1の方向で異なる位置に設けられ、互いに逆方向に傾斜する第1傾斜部および第2傾斜部を有し、
    前記ブレーキ部材は、前記第1傾斜部に沿って配置された第1ブレーキ部材と、前記第2傾斜部に沿って配置された第2ブレーキ部材とを有している、請求項1に記載の伸縮装置。
  3. 前記弾性部材は、前記第1ブレーキ部材と前記第2ブレーキ部材との間に挟持されている、請求項2に記載の伸縮装置。
  4. 前記第1部材および前記第2部材のうちの一方が開閉体に接続され、前記第1部材および前記第2部材のうちの他方が、前記開閉体が取り付けられる基体に接続されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸縮装置。
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