以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.広告システムの構成]
先ず、本実施形態に係る広告システムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る広告システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、広告システムSは、電子商店街サーバ1と、複数の店舗端末2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成される。電子商店街サーバ1〜ユーザ端末3は、ネットワークNWを介して互いに接続される。ネットワークNWは、例えばインターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
電子商店街サーバ1は、所定の電子商店街を管理するサーバ装置である。電子商店街は、商品を販売する複数の店舗を含む。各店舗は、仮想空間上、インターネット上又はウェブ上の仮想店舗である。電子商店街において、各店舗は、一又は複数の商品を取り扱っている。電子商店街サーバ1は、例えばユーザ端末3からの要求に応じて、電子商店街のウェブページ(または、電子商店街の画面を表示するための情報)を送信する。電子商店街は、例えばトップページ、検索結果ページ、商品ページ等を含む。トップページは、通常電子商店街におけるランディングページとなるウェブページである。検索結果ページは、ユーザにより入力された検索条件に応じて検索された商品の一覧を示すウェブページである。トップページ及び検索結果ページそれぞれにおいて、ユーザは検索条件を指定して検索を要求することができる。商品ページは、特定の商品に関する情報を示すウェブページである。商品ページには、商品名、価格、商品の画像、商品の仕様や説明、配送方法、その他様々な情報が表示されてもよい。また、商品ページは、例えば商品を買い物かごに入れるためのボタンを含む。買い物かごに入れられた商品に対する購入手続きを行うことで、ユーザはその商品を購入することができる。電子商店街における店舗は、電子商店街を構成するウェブページのうち、その店舗のウェブページの集合であるともいえる。
電子商店街サーバ1は、電子商店街において、少なくとも一の店舗が取り扱う商品のうち少なくとも一の商品について、ユーザ端末3に広告を表示させる処理を実行する。例えば、各店舗の運営者、すなわち商品の提供者又は販売者が、広告料を支払うこと等により、電子商店街に広告を露出させるか否かを選択することが可能であってもよい。また例えば、店舗の運営者が、何れの商品について広告を露出させるかを設定可能であってもよい。或いは、全仮想店舗の全商品が、広告の露出の対象であってもよい。広告は、様々なページに露出してもよい。例えば、トップページには、特定の条件に従って電子商店街サーバ1により自動的に選択された商品の広告が表示されてもよい。例えば、売り上げランキングが上位の商品、タイムセール中の商品、シーズンものの商品や、ユーザの属性に応じた商品等についての広告枠に、広告が表示されてもよい。また例えば、検索結果ページには、リスティング広告として、ユーザにより入力された検索条件を満たす商品の広告が表示されてもよい。商品ページには、例えば、店舗の運営者により予め指定された商品や、その運営者により予め指定された条件に合致する商品の広告が表示されてもよい。予め指定された条件の例として、その店舗で売り上げランキングが上位の商品等が挙げられる。ユーザ端末3において、ユーザにより広告が選択された場合、その広告の対象である商品の商品ページに画面が遷移する。
更に、電子商店街サーバ1は、電子商店街においてユーザが広告を選択することにより或る店舗へそのユーザが流入した場合、その流入経路に応じた商品の広告を、その店舗の商品ページが表示されているときにユーザ端末3により表示させる。或る店舗外からその店舗内にユーザが入ることを、その店舗へのユーザの流入又は来店という。店舗内にユーザが入ることは、ユーザ端末3の画面表示において、その店舗のウェブページ以外のウェブページから、その店舗のウェブページに画面が遷移することである。その店舗のウェブページ以外のウェブページは、電子商店街サーバ1内のウェブページを少なくとも含む。店舗のウェブページ以外のウェブページは、更に電子商店街外のウェブサイトのウェブページを含んでもよい。電子商店街で販売される商品の広告が、電子商店街外に露出する場合も考えられる。そして、その広告を選択することにより、ユーザが直接店舗に流入する場合もある。流入経路は、店舗へ流入するためにユーザが如何なる商品の広告を選択したかを少なくとも含む。従って、流入経路は、店舗へ来店するための、ユーザによるウェブ上の行動を示すともいえる。流入経路に応じて表示される広告の対象となる商品は、流入先である店舗が取り扱っている商品の何れかである。流入経路に応じた広告表示の目的の例として、ユーザによる流入先である店舗の回遊率の向上、ユーザによる流入先である店舗の滞在時間の長期化、流入先である店舗からのユーザの離脱率の低下、流入先である店舗の売り上げ向、コンバージョンレートの向上等が挙げられる。購入された商品は、選択された広告の対象の商品と異なってもよい。流入経路に応じた広告表示は、新しいタイプのウェブ接客の一つある。従来の一般的なウェブ接客ツールでは、複数の店舗が出店する電子商店街に導入することは困難であった。また、実店舗においては、広告を見て或る商品に興味を持ったユーザが、来店してその商品を実際に見た後、結局はその商品を購入しない場合がある。このときに接客している店員は、その実店舗にある別の商品をユーザに提案することができる。電子商店街サーバ1は、電子商店街の各店舗におけるそのような接客を可能とする。流入経路に応じた広告の対処となる商品を電子商店街サーバ1が自動的に決定するか否かは、店舗ごとに店舗の運営者が選択可能であってもよい。例えば、流入経路に応じた広告を表示させるか、又は店舗の運営者が指定した商品の広告を表示させるかが選択可能であってもよい。
各店舗端末2は、電子商店街に出店した店舗の運営者により利用される端末装置である。店舗端末2の例として、タブレット式コンピュータ、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。店舗端末2は、ユーザの操作に基づいて電子商店街サーバ1へ要求を送信し、この要求に応じて電子商店街サーバ1から送信されてきたウェブページを表示する。店舗の運営者は、店舗端末2を利用して、商品ページを作成したり、広告の設定を行ったりする。
各ユーザ端末3は、商品を購入するために電子商店街を利用するユーザにより利用される端末装置である。ユーザ端末3の例として、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、セットトップボックス等が挙げられる。ユーザ端末3は、ユーザの操作に基づいて電子商店街サーバ1へ要求を送信し、この要求に応じて電子商店街サーバ1から送信されてきたウェブページを表示する。ユーザ端末3が携帯用の端末装置である場合、ユーザ端末3には、電子商店街専用のアプリケーションがインストールされてもよい。この場合、ユーザ端末3は、アプリケーションにより、電子商店街のウェブページ又は画面を表示する。
[1−2.電子商店街サーバの構成]
次に、電子商店街サーバ1の構成について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、電子商店街サーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インターフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インターフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
入出力インターフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインターフェース処理を行う。
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、広告DB14a、閲覧履歴DB14b、広告選択履歴DB14c、流入経路DB14d、購入履歴DB14e、広告経由販売実績DB14f等のデータベースが記憶されている。「DB」は、データベースの略語である。図3は、データベースに記憶される情報の例を示す図である。
広告DB14aには、電子商店街で販売される商品の広告に関する広告情報が、広告が露出する商品ごとに記憶される。具体的に、広告DB14aには、広告情報として、広告ID、店舗ID、商品ID及び広告コンテンツ等が関連付けて記憶される。広告IDは、広告を識別する識別情報である。店舗IDは、広告の対象となる商品の販売元の店舗を識別する識別情報である。商品IDは、広告の対象となる商品を識別する識別情報である。広告コンテンツは、広告としてユーザ端末3に表示されるコンテンツである。広告コンテンツは、例えば静止画、動画又はテキスト等のコンテンツであってもよいし、これらのコンテンツのうち2以上のコンテンツの組み合わせであってもよい。
閲覧履歴DB14bには、ユーザによる電子商店街内のウェブページの閲覧履歴が記憶される。ユーザ端末3に電子商店街内のウェブページが表示されるごとに、閲覧履歴を構成する閲覧ログが閲覧履歴DB14bに記憶される。具体的に、閲覧履歴DB14bには、閲覧ログとして、閲覧ユーザID、表示日時、及びURL(Uniform Resource Locator)が関連付けて記憶される。ユーザIDは、ウェブページを表示したユーザ端末3を利用するユーザを識別する識別情報である。表示日時は、ウェブページが表示された日時を示す。URLは、表示されたウェブページを識別する情報である。
広告選択履歴DB14cには、ユーザによる、電子商店街で販売される商品の広告の選択履歴が記憶される。ユーザ端末3に表示された広告をユーザが選択する(例えば、クリック、タップ等する)ごとに、広告選択履歴を構成する広告選択ログが広告選択履歴DB14cに記憶される。具体的に、広告選択履歴DB14cには、広告選択ログとして、ユーザID、選択日時及び選択広告ID等が関連付けて記憶される。ユーザIDは、広告を選択したユーザを示す。選択日時は、広告が選択された日時を示す。選択広告IDは、選択された広告の広告IDである。ユーザが広告を選択すると、ユーザ端末3は、例えば選択された広告に対応したURLを含むリクエストを電子商店街サーバ1へ送信してもよい。このURLは、例えば広告IDを含んでもよい。電子商店街サーバ1は、受信したリクエストに含まれるURLに基づいて、選択された広告の広告IDを特定して、広告選択ログを広告選択履歴DB14cに記憶させる。そして、電子商店街サーバ1は、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol)リダイレクトにより、選択された広告の対象である商品の商品ページのURLを送信する。ユーザ端末3は、受信したURLを含むリクエストを送信することにより、商品ページを電子商店街サーバ1から受信して表示する。このとき、電子商店街サーバ1は、閲覧ログを閲覧履歴DB14bに記憶させる。
流入経路DB14dには、何れかのユーザが広告を選択することにより店舗に流入することに応じて、その流入経路を示す流入経路情報が記憶される。具体的に、流入経路DB14dには、経路ID、店舗ID及び流入経路情報等が関連付けて記憶される。経路IDは、流入経路情報を識別するための識別情報である。店舗IDは、ユーザが流入した店舗を示す。流入経路情報は、流入時情報を含む。流入時情報は、流入時におけるユーザの行動に関する情報である。流入時情報は、広告商品IDを含む。広告商品IDは、流入時に選択された広告の広告IDを示す。
購入履歴DB14eには、電子商店街におけるユーザによる商品の購入履歴が記憶される。何れかのユーザが商品を購入するごとに、購入履歴を構成する購入ログが購入履歴DB14eに記憶される。具体的に、購入履歴DB14eには、購入ログとして、ユーザID、店舗ID、購入商品ID、購入日時及び経路ID等が関連付けて記憶される。ユーザIDは、商品を購入したユーザを示す。店舗IDは、購入された商品の販売元を示す。購入商品IDは、購入された商品の商品IDを示す。購入日時は、商品が購入された日時を示す。経路IDは、購入された商品の販売元の店舗にユーザが流入した際の流入経路を示す。
広告経由販売実績DBは、広告を選択することにより店舗へ流入したユーザに対するその流入先である店舗が取り扱う商品の販売実績を示す販売実績情報が、流入経路ごとに記憶される。具体的に、広告経由販売実績DBは、販売実績情報として、経路ID、及び少なくとも一の販売実績商品情報が関連付けて記憶される。経路IDは、流入経路を示す。各販売実績商品情報は、特定の商品の販売実績を示す。販売実績商品情報は、流入先である店舗が取り扱う商品のうち、販売実績のある商品ごとに生成される。販売実績商品情報は、商品ID及び販売数を含む。商品IDは、販売実績のある商品を示す。販売数は、商品IDに示される商品が購入された回数を示す。この販売数は、所定期間内(例えば、所定日数前から今日までの間等)における販売実績であってもよい。
記憶部14には、更に、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。サーバプログラムは、ユーザによる店舗への流入経路を特定及び記憶する処理、並びに流入経路に応じた広告をユーザ端末3に生じさせる処理等、電子商店街に関する処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。サーバプログラムは、例えば、他の装置からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部15は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部15は、ネットワークNWを介して、店舗端末2やユーザ端末3と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[1−3.システム制御部の機能概要]
次に、図4乃至図7を用いて、電子商店街サーバ1におけるシステム制御部11の機能概要について説明する。図4は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1におけるシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図4に示すように、流入経路情報記憶制御部111、売れ行き特定部112、及び広告表示制御部113等として機能する。
流入経路情報記憶制御部111は、広告を選択することにより店舗に流入したユーザがその流入先である店舗で商品を購入した場合、その流入経路と購入商品とを関連付ける。ユーザが店舗に流入した後にその店舗から離脱しないで商品を購入した場合、その流入経路と購入商品とが関連付けられる。店舗からの離脱とは、その店舗のウェブページから、その店舗のウェブページ以外のウェブページに画面が遷移すること、又は表示していた店舗のウェブページを閉じる操作を行うことである。ユーザが店舗から離脱して再度同じ店舗に流入した後に商品を購入した場合、再流入時の経路が購入商品と関連付けられる。
具体的に、流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告である広告選択商品を流入経路として示す流入経路情報又は経路IDと、その広告選択商品を取り扱う特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告選択商品の広告が選択された後にそのユーザにより購入された商品である購入商品であって、広告選択商品と異なる購入商品を示す購入商品IDと、を関連付けて記憶部14に記憶させる。特定店舗は、その店舗が取り扱う商品のうち、少なくとも一の商品について広告が露出される店舗である。
購入商品が広告選択商品と同一である場合、流入経路情報記憶制御部111は、流入経路情報又は経路IDと、購入商品IDとの関連付けを行ってもよいし、行わなくてもよい。
購入商品と広告選択商品とが異なることは、広告を選択して特定店舗に流入したユーザが、流入先の特定店舗において、広告選択商品以外の少なくとも一の商品の商品ページを見た後に商品を購入したことを示す。表示された広告を見たユーザが広告選択商品に興味を持って広告を選択することにより、その広告選択商品の商品ページを閲覧したとしても、そのユーザは広告選択商品を購入しない場合がある。その場合であっても、ユーザは、広告選択商品を取り扱う店舗における別の商品の商品ページを閲覧する場合もある。例えば、商品ページに、別の商品の商品ページへのリンクが埋め込まれていたり、別の商品の広告が表示されていたりする場合がある。ユーザは、興味を持った商品の商品ページのリンク又は広告を選択して、別の商品の商品ページを閲覧する。商品ページを閲覧したユーザは、その商品を購入する可能性がある。このときの商品の購入は、流入経路としての広告選択商品に起因するものと言うことができる場合がある。
図5は、流入経路の一例を示す図である。或るユーザは、ユーザ端末3に電子商店街のトップページ100を表示させた。トップページ100は、幾つかの広告を含む。幾つかの広告の中に、店舗Xの商品Aの広告310も含まれている。ユーザは、広告310を選択した。これに応じて、ユーザ端末3は、商品Aの商品ページ210を表示した。商品ページ210は、店舗Xが取り扱う商品Bの広告320と、同じく店舗Xが取り扱う商品Fの広告360とを含む。ここで、ユーザは広告320を選択し、ユーザ端末3は、商品Bの商品ページ220を表示した。商品ページ220は、他の商品ページへのリンク群221と、店舗Xが取り扱う商品Eの広告350とを含む。ここで、ユーザは、リンク群221から、店舗Xが取り扱う商品Cの商品ページ230へのリンクを選択し、ユーザ端末3は商品ページ230を表示した。ここで、ユーザは商品Cを購入した。従って、購入商品は商品Cである。また、店舗Xへの流入経路は、商品A(または、商品Aの広告310)である。
商品が購入された場合、流入経路情報記憶制御部111は、その商品を購入したユーザの流入経路を特定する。例えば、流入経路情報記憶制御部111は、広告DB14a、閲覧履歴DB14b及び広告選択履歴DB14cを参照することにより、流入経路として、特定店舗に流入した際にユーザが選択した広告の対象である商品を特定することができる。流入経路情報記憶制御部111は、特定した商品の商品IDを示す流入時情報を生成し、この流入時情報を含む流入経路情報を生成する。生成した流入経路情報と同一の流入経路情報が既に流入経路DB14dに記憶されている場合、流入経路情報記憶制御部111は、生成した流入経路情報に関連付けて流入経路DB14dに記憶されている経路IDを取得する。生成した流入経路情報と同一の流入経路情報が流入経路DB14dに記憶されていない場合、流入経路情報記憶制御部111は、新たな経路IDを生成する。流入経路情報記憶制御部111は、生成した経路IDと生成した流入経路情報とを関連付けて流入経路DB14dに記憶させる。流入経路情報記憶制御部111は、取得又は生成した経路IDと、購入された商品を示す購入商品IDと、を含む購入ログを、購入履歴DB14eに記憶させる。なお、流入経路情報の生成及び経路IDの生成は、購入ログの記憶後であってもよい。流入経路情報記憶制御部111は、流入経路情報や経路IDを任意のタイミングで生成して、購入ログに関連付けて経路IDを記憶させてもよい。
売れ行き特定部112は、流入経路情報記憶制御部111により記憶部14に記憶された流入経路情報又は経路IDと、購入商品情報とに基づいて、流入経路として、広告が露出される商品である広告商品ごとに、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。売れ行きが特定される購入実績のある商品は、流入経路としての広告商品の販売元である特定店舗の別の商品である。広告商品自体に購入実績がある場合、売れ行き特定部112は、広告商品自体の売れ行きも特定してもよいし、特定しなくてもよい。前述したように、広告商品自体は購入されなかったとしても、その広告商品を取り扱う特定店舗の別の商品が購入される場合がある。この場合に購入される傾向がある商品は、流入経路としての広告商品ごとに異なる場合がある。売れ行き特定部112は、流入経路に起因する購入傾向を特定するための処理を行う。
例えば、売れ行き特定部112は、購入履歴DB14eにおいて関連付けられた経路ID及び購入商品IDに基づいて、流入経路ごとに、購入実績のある商品それぞれの販売数を、売れ行きとして計算してもよい。ここで、売れ行き特定部112は、例えば現時点を期間の終了時点とした、予め設定された長さの期間内の購入ログのみを用いて売れ行きを特定してもよい。売れ行き特定部112は、購入実績のある商品の商品ID及び販売数を含む販売実績商品情報を、経路IDに関連付けて広告経由販売実績DB14fに記憶させる。
なお、流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街を利用する複数のユーザの購入行動に基づく売れ行きを特定してもよいし、同一ユーザによる複数回の購入行動に基づく売れ行きを特定してもよい。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品に対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。すなわち、広告表示制御部113は、流入経路としての広告商品に起因して売れ行きが良い商品の広告を、流入先である店舗におけるランディングページ(店舗流入後に最初に表示される商品ページ)が表示されているときに表示させる。
例えば、広告表示制御部113は、ユーザ端末3から商品ページのリクエストを受信したとき、又はユーザ端末3へ商品ページを送信した後、閲覧履歴DB14b、広告選択履歴DB14c等を参照することにより流入経路を特定して、流入経路情報を生成する。広告表示制御部113は、生成された流入経路情報に関連付けられた経路IDを、流入経路DB14dから取得する。広告表示制御部113は、経路IDに関連付けられた販売実績商品情報を、広告経由販売実績DB14fから取得する。広告表示制御部113は、販売実績商品情報に基づいて、販売実績のある商品の中から販売数が多い順に、1又は複数の商品を、広告を表示させる商品として選択する。販売数が同数である複数の商品が存在する場合、広告表示制御部113は、コンバージョンレートが多い商品から優先して選択してもよい。この場合の商品のコンバージョンレートは、特定された流入経路を経た後に、その商品の商品ページが表示された回数のうち、その商品が購入された回数の割合であってもよい。広告が表示される商品の数は予め設定されていてもよい。ここで、広告表示制御部113は、通常、現在表示される商品ページに情報が表示される商品(流入時に広告が選択された商品)は選択しなくてもよい。広告表示制御部113は、選択された商品の広告コンテンツをユーザ端末3へ送信することにより、売れ行きが良い商品の広告をユーザ端末3に表示させる。
流入経路に起因して流入先である店舗で売れ行きが良い商品の広告が表示されるので、広告商品の商品ページを見たユーザが広告商品を購入しないと判断した場合であっても、流入後に表示された広告をユーザが選択する可能性が高い。従って、流入先の店舗からのユーザの離脱を抑制して、ユーザによる流入先の店舗の滞在時間や回遊率が向上する。そして、流入経路に応じて売れ行きが良い商品の商品ページを見たユーザは、その商品を購入する可能性が高いので、流入先である店舗における売り上げやコンバージョンレートが向上する。また、従来では、商品の広告は、ユーザを店舗に誘導するためのものでしかなかった。システム制御部11による動作によれば、店舗外の広告により、ユーザを店舗に誘導し、そのユーザの流入時の広告商品を起点とした流入経路に適した広告が店舗内に表示されることで、ユーザを購入に導くことができる。
広告表示制御部113は、例えば、広告コンテンツを商品ページに埋め込んで送信してもよいし、ユーザ端末3が商品ページを表示しているときに、所定のタイミングで広告コンテンツを送信してもよい。図6は、広告表示の一例を示す図である。広告表示制御部113は、例えば、商品ページ全面のうち所定割合(例えば、7割等)が表示済みとなったタイミングで広告を表示させてもよい。例えば、図6(a)に示すように、ユーザ端末3の画面には、トップページでユーザが商品Aの広告を選択したことにより、商品Aの商品ページ210が表示されている。ここで、ユーザは商品ページ210をスクロールした。これにより、商品ページ210の所定割合が表示済みとなった。ここで、広告表示制御部113は、図6(b)に示すように、商品ページ210に重畳して、広告ウインドウ410を表示させてもよい。広告ウインドウ410は、例えば広告330、350及び360を含む。これらの広告は、流入経路としての商品Aに起因して売れ行きが良い商品の広告である。ユーザが商品を購入するか否かの判断には、通常、その商品について或る程度の量の情報が必要である。そのため、ユーザによる商品の情報の閲覧を妨げないように、ユーザが或る程度の量の情報を閲覧した後で、広告を表示させる。
図7は、広告表示の別の例を示す図である。例えば、広告表示制御部113は、流入先である店舗から離脱する操作をユーザが行うと推測されるタイミングで、広告を表示させてもよい。例えばウェブブラウザにおいて、流入先である店舗のウェブページ以外のウェブページに戻るためのボタンや、商品ページを閉じるためのボタン等にマウスポインタが重ねられた(すなわち、マウスオーバの)場合に、流入先である店舗から離脱する操作をユーザが行うと推測される。例えば、商品ページ210において、ユーザはトップページ等へのリンクを選択したとする。このとき、広告表示制御部113は、商品ページ210に重畳して、広告ウインドウ420を表示させてもよい。広告ウインドウ420は、例えば、広告330及び特典情報420を含む。特典情報420は、広告330を選択することによって広告330の対象の商品をユーザが購入した場合に、ユーザに付与される特典を示す情報である。ユーザに付与される特典の例として、商品価格を割り引くクーポン、電子商店街での購入に利用可能なポイント、キャッシュバック等が挙げられる。特典情報420として、例えば「当店で使えるクーポンをプレゼントいたします」等、特典が付与されることが理解可能な情報が表示されてもよい。流入した店舗ではユーザは商品を購入しないと判断した可能性が高い段階で広告が表示されるので、ユーザによる商品の情報の閲覧を妨げない。また、流入経路に応じて売れ行きが良い商品の広告が表示されるので、離脱しようとするユーザを店舗に呼び戻すことができる。また、特典情報420が表示されるので、ユーザを店舗に呼び戻す可能性を増大させることができる。なお、ユーザが店舗から離脱するタイミングで、広告とともに特典情報420を表示する場合においては、商品ページが情報を表示する商品と、広告の対象の商品とが同一であってもよい。その理由は、ユーザが一度購入しないと判断した商品であっても、特典情報420を見ることにより、その商品を購入しようとユーザが考え直す場合があるからである。
流入経路に応じた広告の表示タイミングや特典情報の有無等の、広告の表示態様は、例えば予め定められてもよいし、店舗ごとに店舗の運営者が選択可能であってもよい。また、広告表示制御部113は、電子商店街におけるユーザの行動の履歴に基づいて、例えば、広告表示制御部113は、ユーザによる店舗への来店回数に応じて、広告の表示態様広告の表示タイミング及び特典情報のうち少なくとも何れか一方を変えてもよい。閲覧履歴DB14bに基づいて、来店回数を特定することが可能である。例えば、広告表示制御部113は、或る店舗へ初めて来店したユーザに対しては、図6に示すように、商品ページ全面のうち所定割合が表示済みとなったタイミングで広告を表示させてもよい。この場合、特典情報は表示されなくてもよい。また、広告表示制御部113は、過去の来店回数が1回目以上であるユーザに対しては、図7に示すように、流入先である店舗から離脱する操作をユーザが行うと推定されるタイミングで、特典情報とともに広告を表示させてもよい。或る店舗に再度来店するユーザは、その店舗に何らかの興味を持っている蓋然性が高い。そうしたユーザに対しては、特典が付与されることが、商品を購入する動機になる可能性がある。また、広告表示制御部113は、ユーザが流入した店舗においてはこれまでに商品を購入していなかった場合に限り、特典情報を表示させてもよい。流入した店舗に興味はあるものの、商品の購入は躊躇しているユーザを特典情報で後押しすることにより、その店舗の顧客になるユーザを増やすことができる。如何なる行動の履歴を有するユーザに、如何なるタイミングで広告を表示するかは、店舗ごとに店舗の運営者により選択可能であってもよい。何回の来店で、如何なるタイミングで広告を表示するか又は特典情報を表示するか否かも、店舗の運営者により選択可能であってもよい。
また、広告表示制御部113は、流入経路に応じて広告を表示させる際に、購入履歴に基づいて、ユーザが或るカテゴリについて特定のブランド、シリーズ等のグループに含まれる商品を購入している傾向があると特定した場合には、そのカテゴリについてブランド等の商品の広告を表示させてもよい。この場合に適用されるカテゴリの例として、スキンケア用品、化粧品等が挙げられる。このカテゴリは予め定められてもよいし、店舗により選択可能であってもよい。例えば、広告表示制御部113は、特定のブランド等の商品を購入している傾向があるユーザが、或る店舗に初めて来店した場合又はその店舗で商品を購入したことがない場合、その特定のブランドの商品の広告を表示させてもよい。ユーザが購入したことがある商品のブランドと同一のブランドの商品を提案することで、初めて来店したユーザによる購入を促すことができる。また、ユーザからの信頼を獲得する可能性を高めることができる。一方、そのようなユーザのその店舗へ過去の来店回数が1回目以上である場合又はそのユーザがその店舗で購入実績がある場合、そのユーザが購入する傾向がある商品のブランド等よりも価格帯が高いブランド等の商品の広告を表示させてもよい。この場合、ユーザはその店舗を信頼している可能性があるので、店舗からの商品のグレードアップ提案に応じる可能性がある。また、広告表示制御部113は、ユーザの行動の履歴に基づいて、値下げ中の商品の広告を表示させてもよい。
なお、広告表示制御部113は、ユーザが店舗内を回遊することにより、その店舗のランディングページ以外のウェブページが表示されているとき、流入経路に応じた広告をユーザ端末3に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。この場合であっても、流入経路に変化はないので、広告の対象となる商品は、ランディングページの場合と同じであってもよい。但し、商品ページが表示されているとき、広告表示制御部113は、その商品ページが情報を表示する商品については、広告を表示させなくてもよい。
システム制御部11は、流入経路に応じた広告表示の効果を示す情報を、店舗の運営者に提供するための処理を行ってもよい。このような情報の例として、広告経由販売実績DB14fに記憶された流入経路ごとの各商品の販売数が挙げられる。また、このような情報の他の例として、回遊率、滞在時間、コンバージョンレート等が挙げられる。この場合の回遊率は、広告を選択してユーザが店舗に流入してから離脱するまでに表示されたウェブページ数であってもよい。滞在時間は、広告を選択してユーザが店舗に流入してから離脱するまでに要した時間であってもよい。コンバージョンレートは、広告を選択して店舗に流入したユーザのうち、流入先である店舗の商品を購入したユーザの割合であってもよい。この場合の広告選択商品と購入商品とは異なっていてもよい。システム制御部11は、こうした情報を、店舗端末2へ送信してもよい。
[1−4.電子商店街サーバの動作]
次に、電子商店街サーバ1の動作について、図8乃至図12を用いて説明する。電子商店街サーバ1のシステム制御部11は、サーバプログラムに含まれるプログラムコードに従って、図8乃至図12に示す処理を実行する。
図8は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による流入経路登録処理の一例を示すフローチャートである。例えば、電子商店街において何れかの商品が購入されるごとに、流入経路登録処理が実行されてもよい。図8に示すように、流入経路情報記憶制御部111は、購入商品の商品IDと、購入商品の販売元である店舗の店舗IDと、商品の購入者のユーザIDを取得する(ステップS1)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、閲覧履歴DB14b及び広告選択履歴DB14cから、購入者のユーザIDに関連付けられた閲覧ログ及び広告選択ログをそれぞれ取得する(ステップS2)。
次いで、流入経路情報記憶制御部111は、購入商品の販売元である店舗の商品の広告を選択して購入者がその店舗に流入したか否かを判定する(ステップS3)。例えば、流入経路情報記憶制御部111は、表示日時及び選択日時に基づいて、取得した閲覧ログ及び広告選択ログを日付順にソートする。流入経路情報記憶制御部111は、現時点から過去に遡って閲覧ログのURLを参照することにより、購入商品の販売元である店舗のウェブページ以外のウェブページが最後に表示された日時と、店舗におけるランディングページが表示された日時とを特定する。流入経路情報記憶制御部111は、広告選択ログを参照して、店舗におけるランディングページが表示された直前に、購入商品の販売元である店舗の広告が選択されたか否かを判定する。
広告が選択されていない場合、流入経路情報記憶制御部111は、広告を選択しないで購入者が店舗に流入したと判定する(ステップS3:NO)。この場合、流入経路情報記憶制御部111は、経路IDを含まない購入ログを生成する(ステップS4)。
一方、広告が選択された場合、流入経路情報記憶制御部111は、広告を選択して購入者が店舗に流入したと判定する(ステップS3:YES)。この場合、流入経路情報記憶制御部111は、流入経路特定処理を実行する(ステップS5)。図9は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による流入経路特定処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、流入経路情報記憶制御部111は、広告選択ログから、流入時にユーザが選択した広告の広告IDを取得し、この広告IDに関連付けられた商品IDを広告DB14aから取得する(ステップS101)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、商品IDを含む流入時情報を生成する(ステップS102)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、生成された流入時情報を含む流入経路情報を生成して(ステップS103)流入経路特定処理を終了させる。
次いで、図8に示すように、流入経路情報記憶制御部111は、生成された流入経路情報と同一の流入経路情報が流入経路DB14dに既に記憶されているか否かを判定する(ステップS6)。生成された流入経路情報と同一の流入経路情報が既に記憶されている場合(ステップS6:YES)、流入経路情報記憶制御部111は、この流入経路情報に関連付けて流入経路DB14dに記憶されている経路IDを取得する(ステップS7)。一方、生成された流入経路情報と同一の流入経路情報が記憶されていない場合(ステップS6:NO)、流入経路情報記憶制御部111は、新たな経路IDを生成する(ステップS8)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、生成された経路IDと、販売元の店舗の店舗IDと、生成された流入経路情報と、を関連付けて流入経路DB14dに記憶させる(ステップS9)。
ステップS7又はS9を終えると、流入経路情報記憶制御部111は、取得又は生成された経路IDと、購入商品の商品IDとを含む購入ログを生成する(ステップS10)。ステップS4又はS10を終えると、経路情報記憶制御部111は、生成された購入ログを購入履歴DB14eに記憶させて(ステップS11)、流入経路登録処理を終了させる。
図10は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による販売実績集計処理の一例を示すフローチャートである。例えば、所定期間が経過するごとに(例えば、1日1回等)、販売実績集計処理が実行されてもよい。図10に示すように、売れ行き特定部112は、店舗番号iを1に設定する(ステップS201)。次いで、売れ行き特定部112は、流入経路DB14dから、店舗iの店舗IDに関連付けられた経路IDを取得する(ステップS202)。店舗iは、電子商店街内の全店舗のうちi番目の店舗である。次いで、売れ行き特定部112は、経路番号jを1に設定する(ステップS203)。次いで、売れ行き特定部112は、購入履歴DB14eから、流入経路jの経路IDを含む購入ログを取得する(ステップS204)。流入経路jは、店舗iへの流入経路として記録された全経路のうちj番目の経路である。
次いで、売れ行き特定部112は、流入経路jを経由した販売実績のある各商品について販売数を計算して、販売実績商品情報を生成する(ステップS205)。例えば、売れ行き特定部112は、取得した購入ログを、それらの購入ログに含まれる購入商品ID別にグループ分けする。売れ行き特定部112は、各グループ内の購入ログの数を、販売数としてカウントする。売れ行き特定部112は、各グループについて、購入商品IDと販売数とを含む販売実績商品情報を生成する。次いで、売れ行き特定部112は、生成された販売実績商品情報を、流入経路jの経路IDに関連付けて、広告経由販売実績DB14fに記憶させる(ステップS206)。
次いで、売れ行き特定部112は、経路番号jが、店舗iへの流入経路の総数未満であるか否かを判定する(ステップS207)。経路番号jが流入経路の総数未満である場合(ステップS207:YES)、売れ行き特定部112は、経路番号jを1増加させて(ステップS208)、処理をステップS204に進める。一方、経路番号jが流入経路の総数未満ではない場合(ステップS207:NO)、売れ行き特定部112は、店舗番号iが店舗の総数未満であるか否かを判定する(ステップS209)。店舗番号iが店舗の総数未満である場合(ステップS209:YES)、売れ行き特定部112は、店舗番号iを1増加させて(ステップS210)、処理をステップS202に進める。一方、店舗番号iが店舗の総数未満ではない場合(ステップS209:NO)、売れ行き特定部112は、販売実績集計処理を終了させる。
図11は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11によるスクロール対応広告提供処理の一例を示すフローチャートである。例えば、商品ページ全面のうちNパーセントが表示済みとなったタイミングで広告を表示させるとする。この場合において、例えば、電子商店街サーバ1から送信される商品ページのHTML(HyperText Markup Language)文書には、スクロール対応スクリプトが記述されていてもよい。このスクロール対応スクリプトは、ユーザが商品ページをスクロールすることにより、商品ページの縦方向におけるNパーセンタイルの位置が初めて表示されたときに、ユーザ端末3によりスクロール対応広告リクエストを電子商店街サーバ1へ送信させるプログラムである。スクロール対応広告提供処理は、商品ページを表示しているユーザ端末3から電子商店街サーバ1がスクロール対応広告リクエストを受信した場合に実行される。
図11に示すように、広告表示制御部113は、閲覧履歴DB14b及び広告選択履歴DB14cから、スクロール対応広告リクエストを送信してきたユーザ端末3のユーザのユーザIDを含む閲覧ログ及び広告選択ログをそれぞれ取得する(ステップS301)。
次いで、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページが、流入先である店舗におけるランディングページであるか否かを判定する(ステップS302)。例えば、広告表示制御部113は、取得した閲覧ログのうち、表示日時が最も新しい閲覧ログ、及び表示日時が2番目に新しい閲覧ログのそれぞれからURLを取得する。最も新しい閲覧ログは、現在表示されている商品ページに対応する。2番目に新しい閲覧ログは、直前に表示されていたウェブページに対応する。広告表示制御部113は、取得したURLに基づいて、直前に表示されていたウェブページが対応する店舗が、現在表示されている商品ページが対応する店舗と同一で有るか否かを判定する。店舗が同一である場合、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページがランディングページではないと判定する(ステップS302:NO)。この場合、広告表示制御部113は、スクロール対応広告提供処理を終了させる。
一方、店舗が同一ではない場合、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページがランディングページであると判定する(ステップS302:YES)。この場合、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページが対応する店舗が取り扱う商品の広告を選択してユーザがその店舗に流入したか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の判定方法は、図8に示す流入経路登録処理におけるステップS3の判定方法と同様であってもよい。広告を選択してユーザが店舗に流入してない場合(ステップS303:NO)、広告表示制御部113は、スクロール対応広告提供処理を終了させる。
一方、広告を選択してユーザが店舗に流入した場合(ステップS303:YES)、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページが対応する店舗に、ユーザが初めて来店したか否かを判定する(ステップS304)。例えば、現在表示されている商品ページの表示日時よりも過去の表示日時を含む閲覧ログの中に、その商品ページが対応する店舗の何れかのウェブページが表示されたことを示す閲覧ログがある場合、広告表示制御部113は、初めての来店ではないと判定する(ステップS304:NO)。この場合、広告表示制御部113は、スクロール対応広告提供処理を終了させる。
一方、そのような閲覧ログがない場合、広告表示制御部113は、初めての来店であると判定する(ステップS304:YES)。この場合、広告表示制御部113は、流入経路特定処理を実行して、今回の流入経路を示す流入経路情報を生成する(ステップS305)。対象のユーザが、ウェブページを閲覧するユーザであり、対象の店舗が、現在表示されている商品ページが対応する店舗であることを除き、この流入経路特定処理は、図9に示す流入経路特定処理と同様であってもよい。次いで、広告表示制御部113は、生成された流入経路情報に関連付けられた経路IDを、流入経路DB14dから取得する(ステップS306)。次いで、広告表示制御部113は、取得された経路IDに関連付けられた販売実績商品情報を、広告経由販売実績DB14fから取得する(ステップS307)。次いで、広告表示制御部113は、取得された販売実績商品情報を、販売数が多い順に所定数特定する。そして、広告表示制御部113は、特定された各販売実績商品情報から商品IDを取得する(ステップS308)。次いで、広告表示制御部113は、取得された各広告IDに関連付けられた広告コンテンツを、広告DB14aから取得する。そして、広告表示制御部113は、取得された広告コンテンツをユーザ端末3へ送信して、スクロール対応広告提供処理を終了させる(ステップS309)。
ユーザ端末3は、電子商店街サーバ1から受信された広告コンテンツに基づいて、例えば図6(b)に示すように、商品ページに重畳して、広告を含む広告ウインドウ410を表示する。
図12は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による離脱対応広告提供処理の一例を示すフローチャートである。例えば、電子商店街サーバ1から送信される商品ページのHTML(HyperText Markup Language)文書には、離脱対応スクリプトが記述されていてもよい。この離脱対応スクリプトは、ユーザが、ウェブブラウザにおいて、前のウェブページに戻るためのボタンや、商品ページを閉じるためのボタン等にマウスオーバしたときに、ユーザ端末3により離脱対応広告リクエストを電子商店街サーバ1へ送信させるプログラムである。離脱対応広告提供処理は、商品ページを表示しているユーザ端末3から電子商店街サーバ1が離脱対応広告リクエストを受信した場合に実行される。
図12に示すように、広告表示制御部113は、閲覧履歴DB14b、広告選択履歴DB14c及び購入履歴DB14eから、離脱対応広告リクエストを送信してきたユーザ端末3のユーザのユーザIDを含む閲覧ログ、広告選択ログ及び購入ログをそれぞれ取得する(ステップS401)。
次いで、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページが対応する店舗の商品の広告を選択してユーザがその店舗に流入したか否かを判定する(ステップS402)。ステップS402の判定方法は、図8に示す流入経路登録処理におけるステップS3の判定方法と同様であってもよい。広告を選択してユーザが店舗に流入してない場合(ステップS402:NO)、広告表示制御部113は、離脱対応広告提供処理を終了させる。
一方、広告を選択してユーザが店舗に流入した場合(ステップS402:YES)、広告表示制御部113は、現在表示されている商品ページが対応する店舗へのユーザによる過去の来店回数が1回以上であるか否かを判定する(ステップS403)。例えば、今回の流入時におけるランディングページの表示日時よりも過去の表示日時を含む閲覧ログの中に、現在表示されている商品ページが対応する店舗の何れかのウェブページが表示されたことを示す閲覧ログがある場合、広告表示制御部113は、過去の来店回数が1回以上ではないと判定する(ステップS403:NO)。この場合、広告表示制御部113は、離脱対応広告提供処理を終了させる。
一方、そのような閲覧ログがある場合、広告表示制御部113は、過去の来店回数が1回以上であると判定する(ステップS403:YES)。この場合、広告表示制御部113は、取得された購入履歴に基づいて、現在表示されている商品ページが対応する店舗でユーザが何れかの商品を購入したことがあるか否かを判定する(ステップS404)。ユーザが商品を購入したことがある場合(ステップS404:YES)、広告表示制御部113は、離脱対応広告提供処理を終了させる。
一方、ユーザが商品を購入したことがない場合(ステップS404:NO)、広告表示制御部113は、スクロール対応広告提供処理における流入経路特定処理と同様の流入経路特定処理を実行して、今回の流入経路を示す流入経路情報を生成する(ステップS405)。次いで、広告表示制御部113は、生成された流入経路情報に関連付けられた経路IDを、経路情報DB14dから取得する(ステップS406)。次いで、広告表示制御部113は、取得された経路IDに関連付けられた販売実績商品情報を、広告経由販売実績DB14fから取得する(ステップS407)。次いで、広告表示制御部113は、取得された販売実績商品情報の中から、販売数が最も多い販売実績商品情報を特定する。そして、広告表示制御部113は、特定された販売実績商品情報から商品IDを取得する(ステップS408)。次いで、広告表示制御部113は、取得された広告IDに関連付けられた広告コンテンツを、広告DB14aから取得する。また、広告表示制御部113は、取得した商品IDに示される商品の、例えばクーポンを示す特典情報を取得する。そして、広告表示制御部113は、取得された広告コンテンツ及び特典情報をユーザ端末3へ送信して(ステップS409)、スクロール対応広告提供処理を終了させる。
ユーザ端末3は、電子商店街サーバ1から受信された広告コンテンツ及び特典情報に基づいて、例えば図7に示すように、商品ページに重畳して、広告及び特典情報を含む広告ウインドウ420を表示する。
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部11が、電子商店街における少なくとも一の特定店舗について、特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品を示す流入経路情報又は経路IDと、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告選択商品の広告が選択された後にユーザにより購入された購入商品であって、広告選択商品と異なる購入商品を示す購入商品IDと、を関連付けて記憶部14に記憶させる。また、システム制御部11が、記憶部14に記憶された流入経路情報又は経路IDと、購入商品IDとに基づいて、広告が露出される広告商品ごとに、広告商品の広告が選択された後に購入実績がある商品の売れ行きを特定する。また、システム制御部11が、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じて広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品に関する情報の商品ページに遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、その広告商品に対して特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を表示させる。従って、特定店舗に流入したユーザは、たとえ選択した広告の対象である商品を購入しなかったとしても、特定店舗のウェブページに遷移した場合に表示される、その特定店舗が取り扱う別の商品の広告を選択する可能性がある。従って、電子商店街上でその特定店舗に割り当てられる領域の範囲内(その特定店舗のウェブページ群)においてユーザがより多くの商品を閲覧又は検討するような回遊行動が促進され、特定店舗からユーザが離脱することが抑制される。また、特定店舗のウェブページに遷移した場合に表示される広告を選択したユーザは、その商品を購入する可能性がある。従って、仮想店舗の売り上げを増大させることができる。
また、システム制御部11が、ユーザにより広告選択商品の広告が選択されたことにより、その広告選択商品を取り扱う特定店舗に関するウェブページ以外のウェブページから、その特定店舗に関するウェブページに遷移した場合、流入経路情報又は経路IDと、購入商品IDと、を関連付けて記憶部14に記憶させてもよい。この場合、広告を選択することにより特定店舗に流入したユーザがその仮想店舗から離脱することを抑制して、仮想店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
また、システム制御部11が、店舗へのユーザの来店回数に応じて、売れ行きが相対的に高い商品の広告の表示態様を変えてもよい。この場合、来店回数に応じた表示態様で広告が表示されるので、ユーザが仮想店舗から離脱することを抑制して、仮想店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
ここで、表示態様は、広告を表示するタイミングであってもよい。この場合、来店回数に応じて、広告の表示タイミングが変化する。従って、ユーザが仮想店舗から離脱することを抑制して、仮想店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
また、表示態様は、広告とともに、売れ行きが相対的に高い商品を購入した場合に或るユーザに付与される特典を示す特典情報が表示されるか否かであってもよい。この場合、来店回数に応じて、特典情報が表示されるか否かが変化する。従って、ユーザが仮想店舗から離脱することを抑制して、仮想店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
[2.第2実施形態]
次に、図13乃至図15を参照して、第2実施形態について説明する。本実施形態においては、流入経路は、店舗への流入時にユーザより選択された広告の対象の商品と、その広告が露出していたウェブページ(または画面)との組み合わせである。その他の点については、第1実施形態の場合と同様である。如何なるウェブページに表示された広告が選択されたかによって、ユーザが購入する商品の傾向が変わる場合がある。
図13は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の一例を示す図である。図13に示すように、流入経路情報は流入時情報を含み、流入時情報は、広告商品ID及びURLを含む。広告商品IDは、流入時に選択された広告の広告IDを示す。URLは、広告が選択されたときに表示されていたウェブページを示す。
図14は、流入経路の一例を示す図である。或るユーザは、トップページにおいて、検索条件としてキーワード「トップス」を入力して検索を実行した。これに応じて、ユーザ端末3は、「トップス」の検索結果ページ110を表示した。検索結果ページ110は、幾つかの広告を含む。幾つかの広告の中に、店舗Xの商品Dの広告340も含まれている。ユーザは、広告340を選択した。これに応じて、ユーザ端末3は、商品Dの商品ページ240を表示した。この場合における店舗Xへの流入経路は、商品Dと、「トップス」の検索結果ページ110との組み合わせである。
本実施形態において、流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品と、この広告選択商品が露出したウェブページと、を示す流入経路情報又は経路IDと、購入商品IDと、を関連付けて記憶部14に記憶させる。
売れ行き特定部112は、流入経路として、広告が露出される商品である広告商品と、その広告商品の広告が露出したウェブページとの組み合わせごとに、そのウェブページが表示されているときにその広告商品の広告が露出した場合において、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品と、その広告商品の広告が露出したウェブページとの組み合わせに対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。
図15は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による流入経路特定処理の一例を示すフローチャートである。図15において、図9と同様のステップについては同様の符号が付されている。図15において、流入経路情報記憶制御部111は、取得された広告選択ログから、流入時に購入者が選択した広告の広告IDを取得し、この広告IDに関連付けられた商品IDを広告DB14aから取得する(ステップS101)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、流入先である店舗のランディングページの直前に表示されていたウェブページの閲覧ログから、そのウェブページのURLを取得する(ステップS111)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、取得された商品IDとURLを含む流入時情報を生成する(ステップS112)、次いで、流入経路情報記憶制御部111は、生成された流入時情報を含む流入経路情報を生成して(ステップS103)、流入経路特定処理を終了させる。
流入経路登録処理、販売実績集計処理、スクロール対応広告提供処理、及び離脱対応広告提供処理については、流入経路特定処理の部分が異なる場合を除いて、第1実施形態の場合と同様であってもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告が選択された商品と、その広告が露出したウェブページと、の組み合わせに対応して売れ行きが相対的に良い商品の広告が表示される。従って、店舗に流入したユーザがその店舗から離脱することを抑制して、店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
[3.第3実施形態]
次に、図16乃至図18を参照して、第3実施形態について説明する。本実施形態においては、流入経路は、店舗への流入時にユーザより選択された広告の対象の商品である広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択されるまでのユーザによる所定行動の時系列と、を含んでもよい。その他の点については、第1実施形態又は第2実施形態の場合と同様である。店舗に直接流入するまでにユーザが如何なる行動をとったかによって、ユーザが購入する商品の傾向が変わる場合がある。流入経路に含ませる時系列は、ユーザが電子商店街に入ってからの行動の時系列であってもよいし、ユーザが電子商店街に入っており、且つ流入時点から所定時間前以降の行動の時系列であってもよい。
システム制御部11は、所定種類のウェブページについては、そのウェブページが表示されたとしても流入経路に含めなくてもよい。例えば、商品又は店舗に対するユーザの興味とは関係なく表示されるウェブページは、流入経路に含まれなくてもよい。このようなウェブページの例として、ユーザのプロフィール等の情報を表示するウェブページ、商品を注文するための情報をユーザが入力するためのウェブページ、商品の注文が完了した旨を示すウェブページ等が上げられる。
本実施形態において、流入経路情報は流入時情報を少なくとも含む。流入時情報は、広告商品ID及びURLの両方を含んでもよいし、広告商品IDのみを含んでもよい。流入経路情報は、更に1以上の流入前情報を含む場合がある。流入前情報は、流入時にユーザが選択した広告が露出したウェブページが表示されるよりも前におけるユーザの行動に関する情報である。換言すると、流入前情報は、流入経路において、流入時点よりも前に経由した地点を示す。流入経路情報が複数の流入前情報を含む場合、これらの流入前情報は、ユーザによる行動の実行順に整列されている。
第1の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択されるまでに表示されたウェブページ(または画面)の表示順序と、を含んでもよい。図16(a)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の一例を示す図である。図16(a)に示すように、各流入前情報は、URLを含んでもよい。このURLは、広告選択商品の広告が露出していたウェブページが表示されるよりも前に表示されたウェブページを示す。
図17は、流入経路の一例を示す図である。或るユーザは、トップページ100において、検索条件としてカテゴリ「ペット」を選択して検索を実行した。これに応じて、ユーザ端末3は、「ペット」の検索結果ページ120を表示した。ここで、ユーザは、検索条件としてキーワード「トップス」を入力して絞り込み検索を実行した。これに応じて、ユーザ端末3は、「ペット トップス」の検索結果ページ130を表示した。検索結果ページ130は、幾つかの広告を含む。幾つかの広告の中に、店舗Xの商品Cの広告330も含まれている。ユーザは、広告330を選択した。これに応じて、ユーザ端末3は、商品Cの商品ページ230を表示した。この場合における店舗Xへの流入経路は、第1経由地点がトップページであり、第2経由地点が「ペット」の検索結果ページであり、第3経由地点が、商品Cと「ペット トップス」の検索結果ページ130との組み合わせである。
流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品と、広告選択商品の広告がユーザにより選択されるまでに表示されたウェブページの表示順序と、を示す流入経路情報又は経路IDを記憶部14に記憶させる。
売れ行き特定部112は、流入経路として、広告商品と、その広告商品の広告が選択されるまでに表示されたウェブページの表示順序と、の組み合わせごとに、その広告商品の広告が選択されるまでにその表示順序でウェブページが表示された場合において、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品と、その広告商品の広告が選択されるまでに表示されたウェブページの表示順序と、の組み合わせに対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。
第2の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択されるよりも前に広告が選択された商品である第2広告選択商品と、を含んでもよい。図16(b)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の別の例を示す図である。図16(b)に示すように、各流入前情報は、広告商品IDを含んでもよい。この広告商品IDは、広告選択商品の広告が選択されるよりも前に広告が選択された商品を示す。
この場合、流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品と、この広告選択商品が選択されるよりも前にそのユーザにより広告が選択された第2広告選択商品と、を示す流入経路情報又は経路IDを記憶部14に記憶させる。
売れ行き特定部112は、流入経路として、広告商品と、その広告商品の広告が選択されるよりも前に広告が選択された第2の広告商品と、の組み合わせごとに、その広告商品の広告が選択されるよりも第2の広告商品の広告が選択された場合において、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品と、その広告商品の広告が選択されるよりも前に広告が選択された商品と、の組み合わせに対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。
第3の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択されるまでに表示されたウェブページの表示順序と、その広告商品の広告が選択されるよりも前に広告が選択された第2の広告商品と、を含んでもよい。図16(c)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の更に別の例を示す図である。図16(c)に示すように、各流入前情報は、URLを含んでもよい。このURLは、広告選択商品の広告が露出していたウェブページが表示されるよりも前に表示されたウェブページを示す。URLにより示されるウェブページが表示されているときに露出していた広告がユーザにより選択された場合、対応する広告選択商品は、URLとともに、広告が選択された商品を示す広告商品IDを含んでもよい。
図18は、電子商店街サーバ1のシステム制御部11による流入経路特定処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す流入経路特定処理は、図16(c)に示す流入経路情報に対応する。図18に示すように、流入経路情報記憶制御部111は、例えば、取得された閲覧ログから、購入者が電子商店街に入ってから購入商品の販売元の店舗に流入するよりも前に表示されたウェブページのURLを取得する(ステップS121)。例えば、流入経路情報記憶制御部111は、現時点から過去に遡って閲覧ログのURLを参照することにより、販売元である店舗のウェブページ以外のウェブページが最後に表示された日時を特定する。流入経路情報記憶制御部111は、その日時及びその日時前の各閲覧ログから、URLを取得する。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、ページ番号iを1に設定する(ステップS122)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、ページ番号iが、ユーザが販売元の店舗に流入するよりも前に表示されたウェブページの総数未満であるか否かを判定する(ステップS123)。
ページ番号iが、表示されたウェブページの総数未満である場合(ステップS123:YES)、流入経路情報記憶制御部111は、取得された広告選択ログに基づいて、ウェブページiが表示されているときに、購入者により広告が選択されたか否かを判定する(ステップS124)。ウェブページiは、ユーザが販売元の店舗に流入するよりも前に表示されたウェブページのうち、i番目に表示されたウェブページである。
広告が選択された場合(ステップS124:YES)、流入経路情報記憶制御部111は、ウェブページiに対応する広告選択ログから、選択された広告の広告IDを取得する(ステップS125)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、ウェブページiのURL及び取得された広告IDを含む流入前情報iを生成する(ステップS126)。
一方、広告が選択されなかった場合(ステップS124:NO)、流入経路情報記憶制御部111は、ウェブページiのURLのみを含む流入前情報iを生成する(ステップS127)。
ステップS126又はS127を終えると、流入経路情報記憶制御部111は、ページ番号iを1増加させて(ステップS128)、処理をステップS123に進める。
ステップS123において、ページ番号iが、表示されたウェブページの総数と一致する場合(ステップS123:NO)、流入経路情報記憶制御部111は、ウェブページiに対応する広告選択ログから、選択された広告の広告IDを取得する(ステップS129)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、ウェブページiのURL及び取得された広告IDを含む流入時情報を生成する(ステップS130)。次いで、流入経路情報記憶制御部111は、生成された流入前情報及び流入時情報を含む流入経路情報を生成する(ステップS131)。このとき、流入前情報及び流入時情報は、ウェブページの表示日時順にソートされる。ステップS131を終えると、流入経路情報記憶制御部111は、流入経路特定処理を終了させる。
流入経路登録処理、販売実績集計処理、スクロール対応広告提供処理、及び離脱対応広告提供処理については、流入経路特定処理の部分が異なる場合を除いて、第1実施形態又は第2実施形態の場合と同様であってもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告が選択された商品と、その広告が選択されるまでのウェブページの表示順序と、の組み合わせに対応して売れ行きが相対的に良い商品の広告が表示される場合、店舗に流入したユーザがその店舗から離脱することを抑制して、店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
また、広告が選択された商品と、その広告が選択されるよりも前に広告が選択された商品と、の組み合わせに対応して売れ行きが相対的に良い商品の広告が表示される場合にも、店舗に流入したユーザがその店舗から離脱することを抑制して、店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
[4.第4実施形態]
次に、図19及び図20を参照して、第4実施形態について説明する。本実施形態においては、流入経路は、店舗への流入時にユーザより選択された広告の対象の商品である広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択された後のユーザによる所定行動の時系列と、を含んでもよい。その他の点については、第1実施形態〜第3実施形態の場合と同様である。店舗に流入した後にユーザが如何なる行動をとったかによって、ユーザが購入する商品の傾向が変わる場合がある。広告選択商品の広告が選択された後の行動は、店舗への流入後の経路ともいえるが、便宜上、流入経路に含まれるものとする。本実施形態においては、ユーザが流入した店舗内において、ランディングページよりも後に表示されるウェブページにおいても、流入経路に応じた広告が表示されてもよい。
ユーザが商品を購入した場合における流入経路に含まれる行動の時系列は、購入商品の販売元の店舗にユーザが流入してから、その購入商品の商品ページが表示されるまでの行動の時系列であってもよいし、その購入商品の商品ページの直前のウェブページが表示されるまでの行動の時系列であってもよい。商品を購入するためにはその商品の商品ページが表示されることが必要である。従って、購入履歴から購入商品を特定すればよいので、その購入商品の商品ページの表示又はその購入商品の広告の選択が流入経路に含まれなくてもよい。第3実施形態の場合と同様に、システム制御部11は、所定種類のウェブページについては、それのウェブページが表示されたとしても流入経路に含めなくてもよい。
本実施形態において、流入経路情報は流入時情報を少なくとも含む。流入時情報は、広告商品ID及びURLの両方を含んでもよいし、広告商品IDのみを含んでもよい。流入経路情報は、更に1以上の流入後情報を含む場合がある。流入後情報は、広告選択商品の広告をユーザが選択した後におけるユーザの行動に関する情報である。換言すると、流入後情報は、流入経路において、流入時点よりも後に経由した地点を示す。流入経路情報が複数の流入後情報を含む場合、これらの流入後情報は、ユーザの行動順に整列されている。
第1の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択された後に表示されたウェブページ(または画面)の表示順序と、を含んでもよい。
図19(a)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の一例を示す図である。図19(a)に示すように、各流入後情報は、URLを含んでもよい。このURLは、広告選択商品の広告が露出していたウェブページが表示された後に表示されたウェブページを示す。
流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品と、広告選択商品の広告がユーザにより選択された後に表示されたウェブページの表示順序と、を示す流入経路情報又は経路IDを記憶部14に記憶させる。
売れ行き特定部112は、流入経路として、広告商品と、その広告商品の広告が選択された後に表示されたウェブページの表示順序と、の組み合わせごとに、その広告商品の広告が選択された後にその表示順序でウェブページが表示された場合において、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品と、その広告商品の広告が選択された後に表示されたウェブページの表示順序と、の組み合わせに対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。
第2の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択された後に広告が選択された商品である第3広告選択商品と、を含んでもよい。図19(b)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の別の例を示す図である。図19(b)に示すように、各流入後情報は、広告商品IDを含んでもよい。この広告商品IDは、広告選択商品の広告が選択された後に広告が選択された商品を示す。
この場合、流入経路情報記憶制御部111は、電子商店街に含まれる複数の店舗のうち少なくとも一の特定店舗について、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告がユーザにより選択された広告選択商品と、この広告選択商品が選択された後にそのユーザにより広告が選択された商品である第3広告選択商品と、を示す流入経路情報又は経路IDを記憶部14に記憶させる。
売れ行き特定部112は、流入経路として、広告商品と、その広告商品の広告が選択された後に広告が選択された商品である第3広告商品と、の組み合わせごとに、その広告商品の広告が選択された後に第3広告商品の広告が選択された場合において、その広告商品の広告が選択された後の購入実績がある商品の売れ行きを特定する。
広告表示制御部113は、広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じてその広告商品を取り扱う特定店舗における広告商品の商品ページの画面に遷移した場合、その特定店舗が取り扱う複数の商品のうち、広告商品と、その広告商品の広告が選択された後に広告が選択された商品と、の組み合わせに対して売れ行き特定部112により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を、そのユーザのユーザ端末3に表示させる。
第3の例として、流入経路は、広告選択商品と、その広告選択商品の広告が選択された後に表示されたウェブページの表示順序と、その広告商品の広告が選択された後に広告が選択された第3広告選択商品と、を含んでもよい。図19(c)は、流入経路DB14dに記憶される流入経路情報の更に別の例を示す図である。図19(c)に示すように、各流入後情報は、URLを含んでもよい。このURLは、広告選択商品の広告が露出していたウェブページが表示されるよりも前に表示されたウェブページを示す。URLにより示されるウェブページが表示されているときに露出していた広告がユーザにより選択された場合、対応する広告選択商品は、URLとともに、広告が選択された商品を示す広告商品IDを含んでもよい。
図20は、流入経路の一例を示す図である。図20に示すウェブページの表示の順序及び広告の選択順序は、図5に示す順序と同一である。この場合における店舗Xへの流入経路は、第1経由地点が、商品Aとトップページとの組み合わせであり、第2経由地点が、商品Bと商品Aの商品ページの組み合わせであり、第3経由地点が、商品Bの商品ページであり、第4経由地点が、商品Cのウェブページである。
流入経路登録処理から実行される流入経路特定処理において、流入経路情報記憶制御部111は、例えばユーザが購入商品の店舗に流入してから購入商品の商品ページが表示されるまでにおける、ウェブページの表示順序及び広告の選択順序の少なくとも何れか一方を示す流入経路情報を生成してもよい。或いは、流入経路情報記憶制御部111は、複数の流入経路情報を生成してもよい。例えば、図20に示す例においては、第1経由地点〜第4経由地点を含む流入経路、第1経由地点〜第3経由地点を含む流入経路、第1経由地点及び第2経由地点を含む流入経路、第1経由地点を含む流入経路それぞれについて、流入経路情報を生成してもよい。複数の流入経路情報を生成する理由は、各流入経路情報に対して購入商品IDを関連付けて、各流入経路に対する販売実績を集計するためである。これらの点を除き、流入経路登録処理は、第1実施形態〜第3実施形態の場合と同様であってもよい。
スクロール対応広告提供処理及び離脱対応広告提供処理は、ユーザが流入した店舗のランディングページが表示されているときに限定されず、他の商品ページ等のウェブページが表示されているときにも実行されてもよい。スクロール対応広告提供処理及び離脱対応広告提供処理から実行される流入経路特定処理において、流入経路情報記憶制御部111は、例えばユーザが店舗に流入してから現在の商品ページ等が表示されるまでにおけるウェブページの表示順序及び広告の選択順序の少なくとも何れか一方を示す流入経路情報を生成してもよい。これらの点を除き、スクロール対応広告提供処理及び離脱対応広告提供処理は、第1実施形態〜第3実施形態の場合と同様であってもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告が選択された商品と、その広告が選択された後のウェブページの表示順序と、の組み合わせに対応して売れ行きが相対的に良い商品の広告が表示される場合、店舗に流入したユーザがその店舗から離脱することを抑制して、店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
また、広告が選択された商品と、その広告が選択された後に広告が選択された商品と、の組み合わせに対応して売れ行きが相対的に良い商品の広告が表示される場合にも、店舗に流入したユーザがその店舗から離脱することを抑制して、店舗の売り上げが増大するように広告を表示させることができる。
なお、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせることにより、流入前におけるユーザによる所定行動の時系列と、流入後におけるユーザによる所定行動の時系列と、が流入経路に含まれてもよい。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の仮想店舗を含む電子商店街における少なくとも一の特定仮想店舗について、前記特定仮想店舗が取り扱う複数の商品のうち、露出された広告が購入ユーザにより選択された広告選択商品を示す広告選択情報と、前記複数の商品のうち、前記広告選択商品の広告が選択された後に前記購入ユーザにより購入された購入商品であって、前記広告選択商品と異なる購入商品を示す購入商品情報と、を関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記記憶された広告選択情報及び購入商品情報に基づいて、広告が露出される広告商品ごとに、前記広告商品の広告が選択された後に購入実績がある商品の売れ行きを特定する特定手段と、前記少なくとも一の特定仮想店舗のうち何れかの流入先仮想店舗が販売元である前記広告商品の広告が或るユーザにより選択されたことに応じて前記流入先仮想店舗における前記広告商品に関する商品情報の商品画面に遷移した場合、該商品画面が表示されている期間内に、前記流入先仮想店舗が販売元である前記複数の商品のうち、該広告商品に対して前記特定手段により特定された売れ行きが相対的に良い商品の広告を表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。