JP2021042862A - 調湿装置および調湿方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる調湿装置および調湿方法を提供する。【解決手段】吸気管と、排気管と、吸湿性物質を含む吸湿性液体を貯留するとともに、吸湿性液体に空気中の水分を吸収させる吸湿部と、水分を吸収した吸湿性液体を吐出しながら、水分を吸収した吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る静電霧化部と、複数の帯電液滴を、第1液滴と、第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離部と、を備える調湿装置。【選択図】図1

Description

本発明は、調湿装置および調湿方法に関する。
従来、吸着剤を備える調湿エレメントが知られており、調湿装置などに広く利用されている(特許文献1参照。)。この調湿エレメントには、例えばハニカム状や段ボール状の支持体が設けられており、支持体によって多数の空気流通路が形成されている。
また、支持体の表面には、ゼオライト、シリカゲルまたは活性炭など無機材料の粉末状吸着剤がバインダによって保持されている。そして、調湿エレメントの空気流通路に空気を流すと、空気中の水蒸気等が吸着剤に吸着されることにより空気を乾燥させることができる。
特開2001−149737号公報
特許文献1に記載の除湿器(調湿装置)は、繰り返し使用するため、処理対象の空気から水分を吸着(吸収)した後、吸着した水分を脱離(分離)させて、水分を吸着する性能を回復させる必要がある。しかし、従来の除湿剤(吸着剤)を用いた除湿器は、吸着した水分の脱離時に水分の液体から気体への状態変化を伴うため、吸着水の潜熱量以上のエネルギーを加える必要があった。そのため、従来の除湿器では、大量の電力を消費するという問題があった。
本発明の一態様はこのような事情に鑑みてなされたものであって、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる調湿装置および調湿方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、吸気管と、排気管と、吸湿性物質を含む吸湿性液体を貯留するとともに、吸湿性液体に空気中の水分を吸収させる吸湿部と、水分を吸収した吸湿性液体を吐出しながら、水分を吸収した吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る静電霧化部と、複数の帯電液滴を、第1液滴と、第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離部と、を備える調湿装置を提供する。
本発明の一態様においては、第1液滴を、分離部から除去する除去部を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、吸湿部は、吸湿性液体を流通させる配管と、配管の一部に設けられ、吸湿部の内部で吸湿性液体を重力方向に落下させる複数のノズルと、を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、静電霧化部は、複数の吐出孔を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、分離部は、サイクロンセパレーターまたはデミスターを有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、吸湿性液体を冷却する冷却部を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、水分を吸収した吸湿性液体を加熱する加熱部を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、除去部は、第1液滴の少なくとも一部を凝集させ、得られた液体を回収する回収部を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、分離部の内部に設けられた静電回収部を備える構成としてもよい。
本発明の一態様においては、分離部の内部に静電霧化部少なくとも一部が配置されている構成としてもよい。
本発明の一態様においては、分離部から吸湿部に第2液滴を返送する返送流路を有し、返送流路の内部が吸気管の内部と連通している構成としてもよい。
本発明の一態様は、吸湿性物質を含む吸湿性液体を第1空気に接触させ、第1空気に含まれる水分を吸湿性液体に吸収させる吸湿工程と、水分を吸収した吸湿性液体から水分を分離する再生工程と、を有し、再生工程は、水分を吸収した吸湿性液体を吐出しながら、水分を吸収した吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る霧化工程と、複数の帯電液滴を、第1液滴と、第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離工程と、を含み、第1液滴を除去することで、吸湿性液体から水分を分離する調湿方法を提供する。
本発明の一態様においては、吸湿工程において、吸湿性液体を冷却しながら第1空気に吸湿性液体を接触させる方法としてもよい。
本発明の一態様においては、再生工程では、水分を吸収した吸湿性液体を加熱しながら水分を吸収した吸湿性液体を吐出する方法としてもよい。
本発明の一態様においては、第2液滴を、吸湿工程で再使用する方法としてもよい。
本発明の一態様においては、第1液滴の少なくとも一部を、第1空気とは時間的または空間的に異なって存在する第2空気に放出する方法としてもよい。
本発明の一態様においては、第1液滴の少なくとも一部を凝集させ、得られた液体を捕集する方法としてもよい。
本発明の一態様によれば、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる調湿装置および調湿方法が提供される。
図1は、第1実施形態の調湿装置10の概略構成を示す図である。 図2は、静電霧化部21の変形例の概略構成を示す図である。 図3は、第2実施形態の調湿装置110の概略構成を示す図である。 図4は、第3実施形態の調湿装置210の概略構成を示す図である。 図5は、第4実施形態の調湿装置310の概略構成を示す図である。 図6は、第5実施形態の調湿装置410の概略構成を示す図である。 図7は、回収部50の変形例の概略構成を示す図である。 図8は、第6実施形態の調湿装置510の概略構成を示す図である。 図9は、空気A1の接触方式を模式的に示す断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態における調湿装置および調湿方法について、図1に基づき説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
本実施形態の調湿方法は、吸湿性物質を含む吸湿性液体を第1空気に接触させ、第1空気に含まれる水分を吸湿性液体に吸収させる吸湿工程と、水分を吸収した吸湿性液体から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の再生工程は、水分を吸収した吸湿性液体を吐出しながら水分を吸収した吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る霧化工程と、複数の帯電液滴を、第1液滴と、第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離工程と、を含む。
本明細書において、「再生」とは、水分を吸収した吸湿性液体から水分を分離させて、吸湿性液体の水分を吸収する性能を回復させることを意味する。
[調湿装置]
図1は、第1実施形態の調湿装置10の概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の調湿装置10は、筐体101と、吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部23と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14と、第1空気供給流路15と、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第2空気放出流路18と、第1空気輸送流路31と、を備えている。
第1空気供給流路15は、特許請求の範囲における吸気管に相当する。第2空気放出流路18は、特許請求の範囲における排気管に相当する。
なお、調湿装置10は、後述する静電霧化部21、ポンプ131およびブロワ112などの駆動を制御する制御部(図示なし)を備えていてもよい。
本実施形態の筐体101は、内部空間101aを有する。本実施形態の筐体101は、内部空間101aに少なくとも吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部23と、を収容する。
以下の説明では、吸湿部11における処理に用いられる液体を「吸湿性液体W1」と称する。また、液体輸送流路13で吸湿部11から静電霧化部21に輸送される液体を「吸湿性液体W2」と称する。なお、吸湿性液体W1および吸湿性液体W2を合わせた構成を、「吸湿性液体W」と称する。吸湿性液体Wについては後述する。
本明細書において、「吸湿性液体W2」は、特許請求の範囲における「水分を吸収した吸湿性液体」に相当する。
以下の説明では、吸湿部11で処理される空気を「空気A1」と称する。吸湿部11から放出される空気を「空気A3」と称する。静電霧化部21から分離部23に輸送される空気を「空気A5」と称する。分離部23から放出される空気を「空気A4」と称する。「空気A4」と混合される空気を「空気A2」と称する。
空気A1と、空気A2とは、時間的または空間的に異なって存在する。本発明に係る空気A1と空気A2とが、時間的に異なって存在する場合、同一の空間に存在する。また、空間的に異なって存在する場合、同一の時間に存在する。
以下の実施形態では、空気A1と空気A2が時間的に異なって存在する場合について説明する。
液体輸送流路13は、吸湿部11から静電霧化部21に吸湿性液体W2を輸送する。液体輸送流路13は、吸湿部11と、静電霧化部21と、を接続している。液体輸送流路13の途中には、吸湿性液体Wを循環させるポンプ131が接続されている。
粗大液滴輸送流路14は、分離部23から吸湿部11に粗大液滴W42を輸送する。粗大液滴輸送流路14は、分離部23と、吸湿部11と、を接続している。
第1空気供給流路15は、筐体101の外部から吸湿部11の内部空間に空気A1を供給する。第1空気供給流路15は、吸湿部11の内部空間と、筐体101の外部と、を連通する。
ガス流路16は、吸湿部11の内部空間から静電霧化部21の内部空間に空気A3を供給する。ガス流路16は、吸湿部11の内部空間と、静電霧化部21の内部空間と、を連通する。
第1空気放出流路17は、吸湿部11の内部空間から筐体101の外部に空気A3を放出する。第1空気放出流路17は、吸湿部11の内部空間と、筐体101の外部と、を連通する。
第1空気輸送流路31は、静電霧化部21の内部空間から分離部23の内部空間に空気A5を輸送する。第1空気輸送流路31は、静電霧化部21と、分離部23と、を接続している。
第2空気放出流路18は、分離部23の内部空間から筐体101の外部に空気A4を放出する。第2空気放出流路18は、分離部23の内部空間と、筐体101の外部と、を連通する。
(吸湿部)
吸湿部11は、吸湿性液体Wを貯留するとともに、吸湿性液体Wに空気中の水分を吸収させる。具体的に、吸湿部11は、筐体101の外部の空気A1を吸湿部11の内部空間に送り、空気A1と内部空間の吸湿性液体W1とを接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる。吸湿部11は、吸湿槽111と、ブロワ112と、複数のノズル113と、配管114と、を備えている。
吸湿槽111は、吸湿性液体W1を貯留する。吸湿槽111の上部には、第1空気放出流路17が接続されている。吸湿槽111の吸湿性液体W1の液面より上方には、粗大液滴輸送流路14が接続されている。吸湿槽111の吸湿性液体W1の液面より下方には、液体輸送流路13が接続されている。
第1空気供給流路15の一端は、吸湿槽111に接続されている。一方、第1空気供給流路15の他端は、筐体101の外部で開放している。第1空気供給流路15の一部は、ブロワ112に接続されている。
ブロワ112は、第1空気供給流路15を介して空気A1を吸湿槽111の内部空間に供給する。ブロワ112により送られた空気A1は、第1空気供給流路15の供給口15aから第1空気放出流路17の放出口17aに向かう気流を形成する。
複数のノズル113は、吸湿性液体Wを流通させる配管114の一部に設けられている。複数のノズル113は、吸湿槽111の内部空間で吸湿性液体W1を略円柱状に重力方向に落下させる。このとき、吸湿槽111の内部空間では、ブロワ112により、空気A1の気流が発生しているので、空気A1と、吸湿性液体W1とを接触させることができる。このようにして、空気A1に含まれる水分は、吸湿性液体W1に吸収される。本実施形態の空気A1と吸湿性液体W1との接触方式は、一般に、流下方式と呼ばれる。複数のノズル113は、吸湿槽111に貯留されている吸湿性液体W1の液面より上方に配置されている。配管114は、粗大液滴輸送流路14と接続している。
吸湿部11によって得られる空気A3は、空気A1から水分を除去して得られるため、空気A1よりも乾燥している。
(静電霧化部)
静電霧化部21は、吸湿性液体W2を吐出しながら、吸湿性液体W2に静電気を発生させて、複数の帯電液滴W4を得る。静電霧化部21は、帯電部22と、静電霧化槽211と、金属板213と、を備えていている。
静電霧化槽211の下部には、第1空気輸送流路31が接続されている。
ガス流路16の一端は、静電霧化槽211に接続されている。一方、ガス流路16の他端は、吸湿槽111に接続されている。これにより、空気A3の一部はガス流路16を介して吸湿槽111の内部空間から静電霧化槽211の内部空間に供給される。空気A3は、ガス流路16の供給口16aから第1空気輸送流路31の放出口31aに向かう気流を形成する。また、吸湿槽111と静電霧化槽211とがガス流路16によって接続されていることで、静電霧化槽211の内部空間に気流を形成するためのブロワや流路を別途設ける必要がない。そのため、本実施形態の調湿装置10の構成が簡単になる。
金属板213は、静電霧化槽211の内部空間の上方に配置されている。金属板213には、液体輸送流路13が接続されている。金属板213には、複数の吐出孔214が設けられている。静電霧化部21は、複数の吐出孔214から吸湿性液体W2を下向きに吐出する。静電霧化部21が複数の吐出孔214を備えていることにより、単位時間当たりに吐出する吸湿性液体W2の量が多くなる。その結果、調湿装置10は、吸湿性液体W2を効率的に再生させることができる。
複数の吐出孔214の孔径は、後述する微小液滴W41の粒径に応じて定められる。
帯電部22は、吸湿性液体W2に静電気を発生させる。帯電部22は、電極部221と、印加部222と、を備えている。
電極部221は、複数の吐出孔214の下方に配置されている。調湿装置10を正面視したとき、電極部221の高さは、ガス流路16の供給口16aの高さと略同一である。これにより、発生した帯電液滴W4が電極部221に付着するのを抑制することができる。電極部221は、空気A3の気流を妨げないために、メッシュ電極が用いられる。
印加部222は、金属板213と電極部221との間に電圧を印加する。印加部222の印加電圧は、例えば5kV以上50kV以下であることが好ましい。印加電圧がこの範囲内であると、静電霧化部21が帯電液滴W4を効率的に発生させることができる。
帯電液滴W4の一部は、帯電液滴W4の表面からの蒸発により、粒径が小さくなる。これにより、帯電液滴W4内の電荷間距離が小さくなると、電荷間の反発によって帯電液滴W4は不安定になると考えられる。この静電反発が帯電液滴W4の表面張力を上回ると、帯電液滴W4は分裂し、微細な液滴が生成する。このような現象は、一般にレイリー分裂と呼ばれる。
本実施形態では、このような微細な液滴を「微小液滴W41」と称する。また、微小液滴W41よりも粒径の大きい液滴を「粗大液滴W42」と称する。なお、微小液滴W41は、特許請求の範囲における第1液滴に相当する。粗大液滴W42は、特許請求の範囲における第2液滴に相当する。
微小液滴W41の粒径は、ナノオーダーからサブミクロンオーダーの範囲である。粗大液滴W42の粒径は、ミクロンオーダーである。
水分子と吸湿性物質との分子間力は、水分子同士の分子間力と比べて弱いと考えられる。そのため、粒径が小さい微小液滴W41は、粒径が大きい粗大液滴W42と比べて、水の含有割合が多いと考えられる。言い換えると、粒径が小さい微小液滴W41は、粒径が大きい粗大液滴W42と比べて、吸湿性物質の含有割合が少ないと考えられる。
帯電液滴W4は、ガス流路16の供給口16aから第1空気輸送流路31の放出口19aに向かう気流によって第1空気輸送流路31の放出口31aから分離部23に輸送される。空気A5は、帯電液滴W4を含んでいる。
(分離部)
分離部23は、複数の帯電液滴W4を、微小液滴W41と、微小液滴W41よりも粒径が大きい粗大液滴W42とに分離する。調湿装置10は、分離部23によって帯電液滴W4から水を含む微小液滴W41を分離することにより、吸湿性液体W2から水分を除去する。
分離部23は、分離槽231と、誘導管232と、を備えている。
分離槽231は、空気A5の旋回流を形成し、旋回流によって帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する、いわゆるサイクロンセパレーターである。分離槽231の上部には、第2空気放出流路18が接続されている。分離槽231には、第1空気輸送流路31が接続されている。
微小液滴W41は、分離槽231の下部から上部に向かう気流によって、第2空気放出流路18の放出口18aから筐体101の外部に放出される。一方、粗大液滴W42は、この気流に乗ることができずに、分離槽231の下部から放出される。粗大液滴W42は、粗大液滴輸送流路14を介して吸湿部11に輸送され、吸湿部11で再使用される。
誘導管232は、粗大液滴W42を第2空気放出流路18の放出口18aに誘導する。誘導管232は、調湿装置10を上方から見たとき、第2空気放出流路18の放出口18aを平面的に囲んでいる。
分離部23によって得られた空気A4は、発生した微小液滴W41を含むため、筐体101の外部の空気A2よりも湿っている。
(吸湿性液体)
本実施形態の吸湿性液体Wは、吸湿性を示す液体であり、25℃、50%相対湿度、大気下の条件で吸湿性を示す液体が好ましい。
本実施形態の吸湿性液体Wは、吸湿性物質を含む。また、本実施形態の吸湿性液体Wは、吸湿性物質と溶媒とを含んでもよい。このような溶媒としては、吸湿性物質を溶解させる、または吸湿性物質と混和する溶媒が挙げられ、例えば水である。
吸湿性物質は、有機材料であっても、無機材料であってもよい。
吸湿性物質として用いられる有機材料としては、例えば2価以上のアルコール、ケトン、アミド基を有する有機溶媒、糖類、保湿化粧品などの原料として用いられる公知の材料などが挙げられる。
なかでも、親水性が高いことから、吸湿性物質として用いられる有機材料としては、2価以上のアルコール、アミド基を有する有機溶媒、糖類、保湿化粧品などの原料として用いられる公知の材料が好ましい。
2価以上のアルコールとしては、例えばグリセリン、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、またはトリエチレングリコールなどが挙げられる。
アミド基を有する有機溶媒としては、例えばホルムアミド、またはアセトアミドなどが挙げられる。
糖類としては、例えばスクロース、プルラン、グルコース、キシロール、フラクトース、マンニトール、ソルビトールなどが挙げられる。
保湿化粧品などの原料として用いられる公知の材料としては、例えば2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、ベタイン、ヒアルロン酸、コラーゲンなどが挙げられる。
吸湿性物質として用いられる無機材料としては、塩化カルシウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化亜鉛,塩化アルミニウム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化カリウム、水酸化ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどが挙げられる。
吸湿性物質の親水性が高いと、例えばこれらの材料を水と混合したときに、吸湿性液体Wの表面(液面)近傍における水分子の割合が多くなる。静電霧化部21は、吸湿性液体W2の表面近傍から帯電液滴W4を発生させる。調湿装置10は、分離部23によってこの帯電液滴W4から微小液滴W41を分離することにより、吸湿性液体W2から水分を除去する。そのため、吸湿性液体Wの表面近傍における水分子の割合が多いと、効率的に吸湿性液体W2から水分を除去できる。
また、吸湿性液体Wの表面近傍における吸湿性物質の割合が相対的に少なくなる。そのため、再生工程での吸湿性物質の漏出を抑えられる。
本実施形態の吸湿性液体W1の総質量に対する吸湿性物質の含有濃度は、特に限定されないが、40質量%以上が好ましい。吸湿性物質の含有濃度が40質量%以上であると、吸湿性液体W1が効率的に水分を吸収することができる。
本実施形態の吸湿性液体Wは、粘度が25mPa・s以下であることが好ましい。これにより、吸湿性液体W2を吐出しやすくなる。そのため、吸湿性液体W2から効率的に水分を分離できる。
本発明の一態様の分離部は、容器と、公知のミストセパレータまたは公知の気体透過膜を有する膜モジュールと、を備えていてもよい。公知のミストセパレータの例としては、「デミスター」と呼ばれるメッシュ型ミストセパレータ、「シェブロン」と呼ばれる波板型ミストセパレータなどが挙げられる。
静電霧化部21の形態は、図1に示す形態に限定されない。静電霧化部21の変形例について、図2を参照しながら説明する。図2は、静電霧化部21の変形例の概略構成を示す図である。静電霧化部121は、複数のキャピラリー1211を備えている。静電霧化部121は、複数のキャピラリー1211の吐出孔1212から吸湿性液体W2を吐出しながら吸湿性液体W2に静電気を発生させて複数の帯電液滴W4を得る。複数のキャピラリー1211は金属材料で形成されている。複数のキャピラリー1211は、装置の保守の観点から、互いに独立して取り替え可能であることが好ましい。なお、キャピラリー1211は一つのみであってもよい。
本実施形態の調湿装置10は、静電気を利用して吸湿性液体W2を再生させる。そのため、本実施形態の調湿装置は、従来の調湿装置で吸湿性形態を再生する際に用いられる、水の状態変化をほとんど伴わないと考えられる。したがって、本実施形態の調湿装置は、吸湿性液体を低エネルギーで再生することが可能である。
本実施形態の調湿装置10で発生する微小液滴W41は、帯電している。そのため、微小液滴W41は、導電体に引き寄せられる性質がある。例えば、本実施形態の調湿装置10を用いて室内の空気を加湿する場合、調湿装置10は、室内に居る人(導電体)の肌に微小液滴W41を付着させる効果が期待できる。したがって、本実施形態の調湿装置10は、微小液滴W41による肌保湿機能も期待できる。
本実施形態の静電霧化部21は、帯電液滴W4とともにオゾンを発生させる。例えば、本実施形態の調湿装置10を用いて室内の空気を加湿する場合、調湿装置10は、オゾンによる除菌・脱臭効果が期待ができる。したがって、本実施形態の調湿装置10は、オゾンによる空気清浄機能も期待できる。
[調湿方法]
以下、上述の調湿装置10を用いた調湿方法について説明する。
本実施形態の調湿方法は、吸湿部11によって吸湿性液体W1を空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる吸湿工程と、静電霧化部21および分離部23によって、水分を吸収した吸湿性液体W2から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の吸湿工程では、ブロワ112を駆動させ、筐体101の外部の空気A1を吸湿槽111の内部空間に供給する。このとき、吸湿槽111の内部空間には、空気A1の気流が形成されている。一方、吸湿性液体W1は、吸湿槽111の内部空間でノズル113から重力落下している。これにより、吸湿性液体W1を、空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる。
水分を吸収した吸湿性液体W2は、液体輸送流路13を介して、吸湿槽111から静電霧化槽211に輸送される。一方、空気A1から水分を除去して得られた空気A3は、第1空気放出流路17の放出口17aから筐体101の外部に放出される。
本実施形態の再生工程は、静電霧化部21によって、水分を吸収した吸湿性液体W2を吐出しながら吸湿性液体W2に静電気を発生させて、複数の帯電液滴W4を得る霧化工程と、分離部23によって、複数の帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する分離工程と、を含む。
吸湿部11によって得られた空気A3の一部はガス流路16を介して吸湿槽111の内部空間から静電霧化槽211の内部空間に供給される。このとき、静電霧化槽211の内部空間には、空気A3の気流が形成されている。
本実施形態の霧化工程では、印加部222を駆動させて、金属板213および電極部221との間に電圧を印加する。電圧が印加された金属板213に設けられた複数の吐出孔214から吸湿性液体W2を吐出することにより、吸湿性液体W2に静電気を発生させる。こうして得られた複数の帯電液滴W4の一部は、帯電液滴W4内の静電反発によって分裂し、微小液滴W41が得られる。
帯電液滴W4を含む空気A5は、第1空気輸送流路31を介して静電霧化槽211から分離槽231に輸送される。
本実施形態の分離工程では、分離槽231を用いて、帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する。分離槽231の内部空間には、空気A5の旋回流が形成されている。本実施形態の分離工程では、旋回流によって帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する。微小液滴W41は、分離槽231の下部から上部に向かう気流によって、第2空気放出流路18の放出口18aから筐体101の外部に放出される。一方、粗大液滴W42は、この気流に乗ることができずに、分離槽231の下部から放出される。さらに、粗大液滴W42は、粗大液滴輸送流路14を介して分離部23から吸湿部11へ輸送され、配管114で凝集する。粗大液滴W42は、帯電液滴W4から水を含有する微小液滴W41を除去して得られる。したがって、粗大液滴W42を凝集させることにより、吸湿性液体W1を得ることができる。再生した吸湿性液体は、吸湿部11で再利用される。
本実施形態の調湿装置10を用いた調湿方法は、静電気を利用して吸湿性液体W2を再生させる。そのため、本実施形態の調湿方法は、従来の調湿方法で吸湿性形態を再生する際に用いられる、水の状態変化をほとんど伴わないと考えられる。したがって、本実施形態の調湿方法は、吸湿性液体を低エネルギーで再生することが可能である。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態における調湿装置および調湿方法について、図3に基づき説明する。
[調湿装置]
図3は、第2実施形態の調湿装置110の概略構成を示す図である。図3に示すように、第2実施形態の調湿装置110は、筐体101と、吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部23と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14と、第1空気供給流路15と、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第2空気放出流路18と、冷却部41と、加熱部42と、を備えている。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(冷却部)
冷却部41は、吸湿性液体W1を冷却することが可能である。冷却部41は、配管114に設けられている。冷却部41としては、例えば、ペルチェ素子などが挙げられる。複数のノズル113は、吸湿槽111の内部空間で冷却された吸湿性液体W1を重力方向に落下させる。吸湿性液体W1を冷却することで、吸湿性液体W1の蒸気圧と、空気A1の蒸気圧との間に差が生じる。このとき、吸湿性液体W1の蒸気圧と空気A1の蒸気圧とを平衡状態に戻すため、空気A1中の水分が吸湿性液体W1に移動すると考えられる。これにより、吸湿性液体W1は、空気A1中の水分を室温時と比べて多く吸収する。吸湿性液体W1を冷却すればするほど、空気A1との蒸気圧の差分が大きくなる。そのため、調湿装置110は、吸湿性液体W1の吸湿量をより多くすることができる。
(加熱部)
加熱部42は、吸湿性液体W2を加熱することが可能である。加熱部42は、金属板213に設けられている。加熱部42としては、例えばヒーターなどが挙げられる。
静電霧化部21は、複数の吐出孔214から加熱された吸湿性液体W2を吐出しながら、吸湿性液体W2に静電気を発生させて、複数の帯電液滴W4を得る。吸湿性液体W2を加熱することで、吸湿性液体W2の表面張力を小さくすることができる。これにより、帯電液滴W4内の静電反発が、静電気力が表面張力を上回りやすく、帯電液滴W4の分裂が起こりやすくなる。その結果、静電霧化部21は、微小液滴W41を多く発生させることができる。そのため、本実施形態の調湿装置110は、吸湿性液体W2から効率的に水分を除去できる。
なお、本発明の一態様の冷却部は、複数のノズルによって吸湿性液体が落下する前に吸湿性液体を冷却できる位置にあればよい。例えば、本発明の一態様の冷却部は、粗大液滴輸送流路の途中に設けられていてもよい。
本発明の一態様の加熱部は、静電霧化部によって吸湿性液体が吐出される前に吸湿性液体を加熱できる位置にあればよい。例えば、本発明の一態様の加熱部は、液体輸送流路の途中に設けられていてもよい。
本発明の一態様の調湿装置は、冷却部と加熱部とのいずれか一方のみを備えていてもよい。
本実施形態の調湿装置110は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿装置110は、冷却部41と加熱部42とを備えているので、効率的に水分の吸着と脱離を行うことができる。
[調湿方法]
以下、上述の調湿装置110を用いた調湿方法について説明する。
本実施形態の調湿方法は、吸湿部11によって吸湿性液体W1を空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる吸湿工程と、静電霧化部21および分離部23によって、水分を吸収した吸湿性液体W2から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の吸湿工程では、第1実施形態の吸湿工程と異なり、冷却部41を用いて吸湿性液体W1を冷却しながら、ブロワ112およびノズル113によって空気A1に吸湿性液体W1を接触させる。
吸湿性液体W1を冷却することで、吸湿性液体W1の蒸気圧と、空気A1の蒸気圧との間に差が生じる。このとき、吸湿性液体W1の蒸気圧と空気A1の蒸気圧とを平衡状態に戻すため、空気A1中の水分が吸湿性液体W1に移動すると考えられる。これにより、吸湿性液体W1は、空気A1中の水分を室温時と比べて多く吸収する。吸湿性液体W1を冷却すればするほど、空気A1との蒸気圧の差分が大きくなる。そのため、本実施形態の吸湿工程では、吸湿性液体W1の吸湿量をより多くすることができる。
本実施形態の霧化工程では、第1実施形態の再生工程と異なり、加熱部42を用いて吸湿性液体W2を加熱する。本実施形態の霧化工程では、電圧が印加された金属板213に設けられた複数の吐出孔214から加熱した吸湿性液体W2を吐出することにより、吸湿性液体W2に静電気を発生させる。こうして得られた複数の帯電液滴W4の一部は、帯電液滴W4内の静電反発によって分裂し、微小液滴W41が得られる。
吸湿性液体W2を加熱することで、吸湿性液体W2の表面張力を小さくすることができる。これにより、帯電液滴W4内の静電反発が、静電気力が表面張力を上回りやすく、帯電液滴W4の分裂が起こりやすくなる。その結果、静電霧化部21は、微小液滴W41を多く発生させることができる。そのため、本実施形態の霧化工程では、吸湿性液体W2から効率的に水分を除去できる。
本実施形態の調湿装置110を用いた調湿方法は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿方法は、冷却部41を用いて吸湿性液体を冷却しながら吸湿性液体W1を吸湿させるとともに、加熱部42を用いて吸湿性液体を加熱しながら吸湿性液体W1を再生させる。これにより、本実施形態の調湿方法は、低消費電力で効率的に水分の吸着と脱離を行うことができる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態における調湿装置および調湿方法について、図4に基づき説明する。
[調湿装置]
図4は、第3実施形態の調湿装置210の概略構成を示す図である。図4に示すように、第3実施形態の調湿装置210は、筐体101と、吸湿部11Aと、静電霧化部21と、分離部23と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14Aと、第1空気供給流路15Aと、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第2空気放出流路18と、を備えている。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
粗大液滴輸送流路14Aは、分離部23から吸湿部11に粗大液滴W42を返送する。粗大液滴輸送流路14Aは、分離部23と、吸湿部11と、を接続している。粗大液滴輸送流路14Aは、特許請求の範囲における返送流路に相当する。
第1空気供給流路15Aは、筐体101の外部から吸湿部11の内部空間に空気A1を供給する。吸湿部11の内部空間と筐体101の外部とを連通する。第1空気供給流路15Aは、特許請求の範囲における吸気管に相当する。
(吸湿部)
吸湿部11Aは、吸湿槽111と、ブロワ112と、を備えている。
吸湿槽111の吸湿性液体W1の液面より下方には、液体輸送流路13および粗大液滴輸送流路14Aが接続されている。
第1空気供給流路15Aの一端は、粗大液滴輸送流路14Aに接続されている。つまり、第1空気供給流路15Aの内部と、粗大液滴輸送流路14Aの内部と、が連通している。一方、第1空気供給流路15の他端は、筐体101の外部で開放している。第1空気供給流路15Aの一部は、ブロワ112に接続されている。ブロワ112によって供給された空気A1が、吸湿槽111に貯留された吸湿性液体Wおよび、吸湿性液体Wの粗大液滴W42に接触する。吸湿性液体Wの粗大液滴W42は、液状の吸湿性液体Wよりも空気A1に対する接触面積が増大している。そのため、吸湿部11Aは、吸湿性液体Wの粗大液滴W42を効率的に吸湿させることができる。
本実施形態の調湿装置210は、分離部23から放出した粗大液滴W42をそのまま吸湿部11Aによって吸湿させている。そのため、調湿装置210は、より低消費電力で水分の吸着を行うことができる。
[調湿方法]
以下、上述の調湿装置210を用いた調湿方法について説明する。
本実施形態の調湿方法は、吸湿部11Aなどによって吸湿性液体W1を空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる吸湿工程と、静電霧化部21および分離部23によって、水分を吸収した吸湿性液体W2から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の吸湿工程では、第1実施形態の吸湿工程と異なり、ブロワ112によって供給された空気A1が、吸湿槽111に貯留された吸湿性液体Wおよび、吸湿性液体Wからなる粗大液滴W42に接触する。吸湿性液体Wの粗大液滴W42は、液状の吸湿性液体Wよりも空気A1に対する接触面積が増大している。そのため、本実施形態の吸湿工程では、吸湿性液体Wの粗大液滴W42を効率的に吸湿させることができる。
本実施形態の調湿装置210を用いた調湿方法は、より低消費電力で水分の吸着を行うことができる。
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態における調湿装置について、図5に基づき説明する。
[調湿装置]
図5は、第4実施形態の調湿装置310の概略構成を示す図である。図4に示すように、第3実施形態の調湿装置310は、筐体101と、吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部123と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14と、第1空気供給流路15と、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第2空気放出流路18と、を備えている。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
静電霧化部21の少なくとも一部は、分離部123の内部に配置されている。これにより本実施形態の調湿装置310は、第1実施形態の調湿装置10と比べて小型化が可能である。
本実施形態の調湿装置310は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。
<第5実施形態>
以下、本発明の第5実施形態における調湿装置および調湿方法について、図6に基づき説明する。
[調湿装置]
図6は、第5実施形態の調湿装置410の概略構成を示す図である。図6に示すように、第5実施形態の調湿装置410は、筐体101と、吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部123と、除去部5と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14と、第1空気供給流路15と、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第3空気放出流路19と、液体放出流路20と、第2空気輸送流路32と、第3空気輸送流路33と、を備えている。したがって、本実施形態において第4実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(除去部)
除去部5は、分離部123から微小液滴W41を除去する。除去部5は、回収部50を有する。
(回収部)
回収部50は、冷却用熱交換器6と、冷却機構7と、回収器501と、を備えている。回収部50は、冷却用熱交換器6によって微小液滴W41の少なくとも一部を冷却して凝集させ、回収器501に得られた液体W5を回収(捕集)する、いわゆる冷却結露式の回収(捕集)装置である。
第3空気放出流路19は、冷却用熱交換器6の内部空間から筐体101の外部に空気A4’を放出する。第3空気放出流路19は、冷却用熱交換器6の内部空間と筐体101の外部とを連通する。空気A4’は、空気A4から微小液滴W41の少なくとも一部を除去した空気である。そのため、空気A4’は、空気A4よりも乾燥している。
液体放出流路20は、冷却用熱交換器6から回収器501に液体W5を輸送する。液体放出流路20は、冷却用熱交換器6と、回収器501と、を接続する。液体W5は、微小液滴W41が凝集して得られる液体であり、ほぼ水であると考えられる。
第2空気輸送流路32は、分離部123の内部空間から冷却用熱交換器6の内部空間に空気A4を輸送する。第2空気輸送流路32は、分離部123と、冷却用熱交換器6と、を接続している。
第3空気輸送流路33は、冷却用熱交換器6の内部空間からガス流路16に微小液滴W41が除去された空気A4’を輸送する。第3空気輸送流路33は、冷却用熱交換器6とガス流路16の一部とを接続している。
(冷却用熱交換器)
冷却用熱交換器6は、微小液滴W41を冷却して凝集させる。冷却用熱交換器6の上部には、第2空気輸送流路32と、第3空気放出流路19と、がそれぞれ接続されている。冷却用熱交換器6の下部には、液体放出流路20が接続されている。冷却用熱交換器6は、熱交換パイプ61と、複数のフィン62と、を備えている。複数のフィン62は、熱交換パイプ61に固定されている。
熱交換パイプ61は、後述する膨張弁73により冷却用の冷媒や冷却水が循環している。これにより、冷却用熱交換器6は冷却される。
複数のフィン62は、微小液滴W41を物理的に衝突させて凝集させる。複数のフィン62は、熱交換パイプ61を循環する冷媒により冷却される。
冷却用熱交換器6によって得られた液体W5は、液体放出流路20の放出口20aから回収器501に放出される。
一方、微小液滴W41が除去された空気A4’の一部は、第3空気放出流路19の放出口19aから筐体101の外部の空気A2に放出される。また、空気A4’の一部は、第3空気輸送流路33を介してガス流路16に輸送される。したがって、第5実施形態のガス流路16の内部には、吸湿槽111から供給される空気A3と、冷却用熱交換器6の内部空間から供給される空気A4’と、が流れている。
(冷却機構7)
冷却機構7は、コンプレッサー71と、凝縮器72と、膨張弁73と、加温用熱交換器74と、を備えている。
コンプレッサー71は、気体状態の冷媒を加圧する。凝縮器72は、コンプレッサー71で加圧された気体を冷却して液化させる。凝縮器72は、熱交換パイプ61に接続している。膨張弁73は、熱交換パイプ61と、凝縮器72との間に設けられ、凝縮器72で液化された冷媒を冷却用熱交換器6の熱交換パイプ61に供給する。
冷却機構7は、膨張弁73を介して液化された冷媒を熱交換パイプ61に供給し、供給された冷媒を熱交換パイプ61の内部で気化させて気化熱で冷却用熱交換器6を冷却する。気化された冷媒は、コンプレッサー71で加圧されて凝縮器72に供給され、凝縮器72で液化され、膨張弁73を介して熱交換パイプ61に供給される。膨張弁73は、冷媒を断熱膨張させて、熱交換パイプ61の内部で気化させる。したがって、冷却用熱交換器6は、冷媒の気化熱で冷却される。なお、冷却用熱交換器は、必ずしも冷媒の気化熱で冷却する必要はなく、例えば、冷却された液体を熱交換パイプに循環させて冷却することもできる。
冷却用熱交換器6に循環される冷媒は、それ自体の気化熱で冷却用熱交換器6を冷却するとともに、凝縮熱を利用して、分離部123に供給される空気A1を加温することもできる。冷却機構7は、コンプレッサー71と凝縮器72の間に接続された加温用熱交換器74を備えている。加温用熱交換器74は、さらにガス流路16に接続されている。
冷却機構7は、冷媒をコンプレッサー71で加圧し、加圧された冷媒を、加温用熱交換器74に供給する。加温用熱交換器74は冷媒の熱を放熱して液化させる。したがって、加温用熱交換器74は、冷媒の凝縮熱で加温される。加温用熱交換器74は、第3空気輸送流路33の周囲に設けられている。冷媒で加温される加温用熱交換器74は、回収部50から放出されて分離部123に供給される空気A4’を加温する。このように、分離部123に供給される空気A4’を加温することで、静電霧化部21において吸湿性液体W2から帯電液滴W4を効率的に発生させることができる。
なお、回収部50は、冷却用熱交換器6および冷却機構7の代わりに、デミスターを備えていてもよい。
図7を参照しながら、回収部50の変形例について説明する。図7は、回収部50の変形例の概略構成を示す図である。図7に示すように、回収部150は、複数の充填材151を備えている。充填材151は、例えば棒状または粒状のセラミックス製の材料に、親水性の被膜がコーティングされた充填材である。親水性の被膜としては、例えばシリコンコーティングが挙げられる。
本実施形態の調湿装置410は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿装置410は、吸湿性液体W2を再生させる際に得られた液体W5を効率的に回収することができる。
[調湿方法]
以下、上述の調湿装置410を用いた調湿方法について説明する。
本実施形態の調湿方法は、吸湿部11などによって吸湿性液体W1を空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる吸湿工程と、静電霧化部21および分離部23によって、水分を吸収した吸湿性液体W2から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の調湿方法は、第1実施形態の調湿方法と異なり、第2空気輸送流路32の供給口32aから冷却用熱交換器6に空気A4を供給し、冷却用熱交換器6で空気A4に含まれる微小液滴W41を冷却して凝集する。さらに、空気A4に含まれる微小液滴W41の一部は、気化して水蒸気として空気A4に含まれている。空気A4が冷却用熱交換器6で冷却されると、気化した水蒸気も、凝縮または凝集され回収される。空気A4に含まれる微小液滴W41は、冷却用熱交換器6の内壁、熱交換パイプ61またはフィン62に衝突したり、微小液滴W41同士が互いに衝突したりすることにより凝集する。冷却用熱交換器6によって得られた液体W5は、液体放出流路20の放出口20aから回収器501に放出され、回収される。
冷却用熱交換器6によって微小液滴W41が除去された空気A4’の一部は、第3空気放出流路19の放出口19aから筐体101の外部の空気A2に放出される。また、空気A4’の一部は、第3空気輸送流路33を介してガス流路16に輸送される。
本実施形態の調湿装置410を用いる調湿方法は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿方法は、吸湿性液体W2を再生させる際に得られた液体W5を効率的に回収することができる。そのため、空気A1が存在する空間と、空気A2が存在する空間と、を同一空間とすることができる。
<第6実施形態>
以下、本発明の第6実施形態における調湿装置および調湿方法について、図8に基づき説明する。
[調湿装置]
図8は、第6実施形態の調湿装置510の概略構成を示す図である。図8に示すように、第6実施形態の調湿装置510は、筐体101と、吸湿部11と、静電霧化部21と、分離部223と、液体輸送流路13と、粗大液滴輸送流路14と、第1空気供給流路15と、ガス流路16と、第1空気放出流路17と、第2空気放出流路18と、を備えている。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(分離部)
分離部223は、分離槽231と、誘導管232と、静電回収部8と、を備えている。
分離槽231の内部空間には、第1空気輸送流路31の供給口31bから第2空気放出流路18の放出口18aに向かう気流が形成されている。一方、静電霧化部21によって得られた帯電液滴W4は、負に帯電している。静電回収部8は、静電気力を利用して、微小液滴W41を回収する。静電回収部8は、分離槽231の内部空間に配置されている。静電回収部8は、分離器電極82と、デミスター81と、を備えている。
デミスター81は、空気A5に含まれる帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する。デミスター81のメッシュの大きさは、微小液滴W41の粒径よりも大きく粗大液滴W42の粒径よりも小さい。
分離器電極82は、負に帯電している帯電液滴W4を静電気力により引き寄せるために、正電極が用いられる。帯電液滴W4は、気流の影響以外に静電気力を受けて、第2空気放出流路18の放出口18aに向かって加速する。分離器電極82は、放出口18aと、デミスター81との間に配置されている。放出口18aと、デミスター81と、分離器電極82と、がこの位置関係にあることで、静電気力により引き寄せられた微小液滴W41はデミスター81を通過する。さらに、微小液滴W41は、放出口18aから筐体101の外部に放出される。一方、静電気力により引き寄せられた粗大液滴W42は、デミスター81に衝突して凝集する。さらに、粗大液滴W42は、粗大液滴輸送流路14を介して吸湿部11に輸送される。このようにして、帯電液滴W4を、微小液滴W41と、粗大液滴W42とに分離する。
本実施形態の調湿装置510は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿装置510は、微小液滴W41を効率的に回収することができる。
[調湿方法]
以下、上述の調湿装置510を用いた調湿方法について説明する。
本実施形態の調湿方法は、吸湿部11などによって吸湿性液体W1を空気A1に接触させ、空気A1に含まれる水分を吸湿性液体W1に吸収させる吸湿工程と、静電霧化部21および分離部23によって、水分を吸収した吸湿性液体W2から水分を分離する再生工程と、を有する。
本実施形態の再生工程における分離工程では、第1実施形態の分離工程と異なり、分離器電極82を駆動させる。帯電液滴W4は負に帯電しているので、分離器電極82に引き寄せられる。このとき、微小液滴W41はデミスター81を通過するが、粗大液滴W42は、デミスター81に衝突して凝集する。さらに、微小液滴W41は、放出口18aから筐体101の外部に放出される。一方、粗大液滴W42は、粗大液滴輸送流路14を介して吸湿部11に輸送される。
本実施形態の調湿装置510を用いる調湿方法は、第1実施形態と同様に、低消費電力で水分の吸着と脱離を行うことができる。本実施形態の調湿方法は、微小液滴W41を効率的に回収することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
上記実施形態の調湿装置において、粗大液滴輸送流路14の一部と、吸湿槽111の内部空間と、が流路を介して接続されていてもよい。このとき、流路は、吸湿槽111に貯留された吸湿性液体W1の液面よりも上方に接続されている。調湿装置がこのような構成を有することにより、空気A1を、ノズル113から落下する吸湿性液体Wだけでなく、吸湿性液体Wからなる粗大液滴W42にも接触させることができる。吸湿性液体Wの粗大液滴W42は、液状の吸湿性液体Wよりも空気A1に対する接触面積が増大している。そのため、調湿装置は、吸湿性液体Wの粗大液滴W42を効率的に吸湿させることができる。
本発明の一態様の調湿装置では、空気の接触方式は流下方式に限定されない。図9は、空気A1の接触方式を模式的に示す断面図である。
図9(a)に示すように、空気の接触方式は、ブロワ112により発生させた空気A1の気流中で吸湿性液体W1を静置する方式、いわゆる静置方式であってもよい。
図9(b)に示すように、空気の接触方式は、ブロワ112により発生させた空気A1の気流中で霧状の吸湿性液体W1を吹き付ける方式、いわゆるスプレー方式であってもよい。
この方式を採用する調湿装置は、吸湿槽111に貯留された吸湿性液体W1を送液するポンプ203と、ポンプ203で送液された吸湿性液体W1が流動する配管204と、配管204の一端に設けられたスプレーノズル205と、を備えている。スプレーノズル205は、吸湿槽111に貯留された吸湿性液体W1の液面上に位置する。
このような構成の調湿装置では、吸湿性液体W1を霧状とすることで、吸湿性液体W1の表面積を広げ、空気A1に含まれる水分を効率的に吸湿性液体W1に吸収させることができる。
図9(c)に示すように、空気の接触方式は、エアーポンプ207により空気A1の気泡を吸湿性液体W1中で接触させる方式、いわゆるバブリング方式であってもよい。
この方式を採用する調湿装置は、導管206と、エアーポンプ207と、を備えている。
導管206は、筐体101の内部空間101a(図1参照)と筐体101の外部とを接続する。導管206の一端は、内部空間101aに収容され、内部空間101aの吸湿性液体W1に浸漬されている。
導管206は、筐体101の外部の空気A1を送気するエアーポンプ207に接続されている。
エアーポンプ207は、導管206を介して、筐体101の外部の空気A1を筐体101の内部空間101aに送気する。エアーポンプ207により送られた空気A1は、導管206の一端から気泡となって吸湿性液体W1と接触する。
このような構成の調湿装置では、泡状の空気A1と内部空間101aの吸湿性液体W1とを接触させることで、空気A1と吸湿性液体W1との接触面積を広げ、空気A1に含まれる水分を効率的に吸湿性液体W1に吸収させることができる。
図9(d)に示すように、空気の接触方式は、エアーポンプ306により発生させた空気A1の気流中で吸湿性液体Wをカラムに浸み込ませる方式、いわゆるカラム方式であってもよい。
この方式を採用する調湿装置は、吸湿性液体Wを循環させるポンプ303と、複数の充填材304と、充填材304を支持する支持板305と、外部の空気A1を送気するエアーポンプ306と、ノズル113と、を備えている。
充填材304は、例えば、ガラスビーズのような吸湿性液体Wで劣化しない材質のものを採用することができる。
支持板305は、充填材304が通過しない程度の大きさの複数の孔を有しており、吸湿槽111の下方に位置している。充填材304は、吸湿槽111において支持板305の上に充填されている。
エアーポンプ306は、吸湿槽111の下方であって支持板305の下方に空気A1を送り込み、充填された充填材304の下方から上方に向けて空気A1の気流を形成する。
このような構成の調湿装置において、ノズル113から吸湿性液体Wを流下させると、吸湿性液体Wは、充填材304を伝って広がり、吸湿槽111の下方に向かって流れる。この状態で、エアーポンプ306によって空気A1の気流を形成すると、充填材304の表面において、空気A1と吸湿性液体Wとが接触する。
このような構成の調湿装置では、充填材304の表面に吸湿性液体Wを広げることで、空気A1と吸湿性液体Wとの接触面積を広げ、空気A1に含まれる水分を効率的に吸湿性液体Wに吸収させることができる。
5…除去部、8…静電回収部、10,110,210,310,410,510…調湿装置、11,11A…吸湿部、14A…粗大液滴輸送流路(返送流路)、15,15A…第1空気供給流路(吸気管)、18…第2空気放出流路(排気管)、21,121…静電霧化部、22…帯電部、23,123,223…分離部、41…冷却部、42…加熱部、50,150…回収部、81…デミスター、113…ノズル、114…配管、214,1212…吐出孔、A1,A2,A3,A4,A5…空気、W,W1,W2…吸湿性液体、W4…帯電液滴、W41…微小液滴(第1液滴)、W42…粗大液滴(第2液滴)、W5…液体

Claims (17)

  1. 吸気管と、排気管と、
    吸湿性物質を含む吸湿性液体を貯留するとともに、前記吸湿性液体に空気中の水分を吸収させる吸湿部と、
    前記水分を吸収した前記吸湿性液体を吐出しながら、前記水分を吸収した前記吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る静電霧化部と、
    前記複数の帯電液滴を、第1液滴と、前記第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離部と、を備える調湿装置。
  2. 前記第1液滴を、前記分離部から除去する除去部を有する請求項1に記載の調湿装置。
  3. 前記吸湿部は、前記吸湿性液体を流通させる配管と、
    前記配管の一部に設けられ、前記吸湿部の内部で前記吸湿性液体を重力方向に落下させる複数のノズルと、を有する請求項1に記載の調湿装置。
  4. 前記静電霧化部は、複数の吐出孔を有する請求項1に記載の調湿装置。
  5. 前記分離部は、サイクロンセパレーターまたはデミスターを有する請求項1に記載の調湿装置。
  6. 前記吸湿性液体を冷却する冷却部を有する請求項1に記載の調湿装置。
  7. 前記水分を吸収した前記吸湿性液体を加熱する加熱部を有する請求項1に記載の調湿装置。
  8. 前記除去部は、前記第1液滴の少なくとも一部を凝集させ、得られた液体を回収する回収部を有する請求項2に記載の調湿装置。
  9. 前記分離部の内部に設けられた静電回収部を備える請求項1に記載の調湿装置。
  10. 前記分離部の内部に前記静電霧化部の少なくとも一部が配置されている請求項1に記載の調湿装置。
  11. 前記分離部から前記吸湿部に前記第2液滴を返送する返送流路を有し、
    前記返送流路の内部が前記吸気管の内部と連通している請求項1に記載の調湿装置。
  12. 吸湿性物質を含む吸湿性液体を第1空気に接触させ、前記第1空気に含まれる水分を前記吸湿性液体に吸収させる吸湿工程と、
    前記水分を吸収した前記吸湿性液体から前記水分を分離する再生工程と、を有し、
    前記再生工程は、前記水分を吸収した前記吸湿性液体を吐出しながら、前記水分を吸収した前記吸湿性液体に静電気を発生させて、複数の帯電液滴を得る霧化工程と、
    前記複数の帯電液滴を、第1液滴と、前記第1液滴よりも粒径が大きい第2液滴とに分離する分離工程と、を含み、
    前記第1液滴を除去することで、前記吸湿性液体から前記水分を分離する調湿方法。
  13. 前記吸湿工程において、前記吸湿性液体を冷却しながら前記第1空気に前記吸湿性液体を接触させる請求項12に記載の調湿方法。
  14. 前記再生工程では、前記水分を吸収した前記吸湿性液体を加熱しながら前記水分を吸収した前記吸湿性液体を吐出する請求項12に記載の調湿方法。
  15. 前記第2液滴を、前記吸湿工程で再使用する請求項12に記載の調湿方法。
  16. 前記第1液滴の少なくとも一部を、前記第1空気とは時間的または空間的に異なって存在する第2空気に放出する請求項12に記載の調湿方法。
  17. 前記第1液滴の少なくとも一部を凝集させ、得られた液体を捕集する請求項12に記載の調湿方法。
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