JP2021042105A - チタン酸アルカリ土類金属の組成物とその製造方法、及び、これを含むペースト - Google Patents

チタン酸アルカリ土類金属の組成物とその製造方法、及び、これを含むペースト Download PDF

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光章 熊澤
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Abstract

【課題】MLCCの電極材料の共材として優れたチタン酸アルカリ土類金属の組成物を得る。すなわち、ニッケル粒子、バインダー、及び溶剤とともに構成した電極層用のペーストにより、クラックが少なく、電気特性の優れたMLCCを実現する。【解決手段】本発明のチタン酸アルカリ土類金属を含む組成物は、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)が0.95〜1.05、組成物を300℃で乾燥させて得られる乾燥物に含まれるカーボン成分が0.5〜10%、X線回析法により測定した乾燥物の結晶化度が50%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、チタン酸アルカリ土類金属の組成物に関する。
平均粒子径が小さく、粒子径分布が均一なチタン酸アルカリ土類金属粒子は、電子部品用の誘電体材料や、高屈折率で透明性に優れた光学材料等に適している。特に、チタン酸バリウム等の結晶性チタン酸アルカリ土類金属は高誘電体材料として知られており、積層セラミックコンデンサ(MLCC)等の電子部品に使用されている。MLCCは、誘電体層と電極層が多段に積み重なった構造であり、大容量化のためには、誘電体層と電極層の薄膜化・多層化が必要である。したがって、薄膜の電極層(内部電極)には、低抵抗であること、クラックが無いこと、誘電体層との密着性に優れること、が求められている。
MLCCの内部電極は、導電粒子(ニッケル粒子等)を含んだペーストを用いて印刷法により作製されている。この電極用ペーストには、導電粒子だけでなく、50〜100nmのチタン酸バリウム粒子が焼結温度を上げるために共材として含まれている。これにより、電極層の焼結温度を、誘電体層の焼結温度(1000〜1200℃)に近い温度にすることができる。その結果、電極層の応力集中が緩和され、クラックの発生が低減する。
近年、電極層のさらなる薄膜化のために、30nm以下の小粒子で分散性の高いチタン酸バリウム分散液が求められている。そこで、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液とチタンアルコキシドを混合して加水分解することにより、チタン酸バリウムを調製する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような製法によれば、平均粒子径が小さく、分散性に優れたチタン酸バリウムが得られる。
また、チタン酸バリウム粒子を有機シランで表面処理することにより、分散安定性が向上することが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2012−240904号公報 特開平09−202864号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法で得られた粒子は、表面の疎水性が低いため、凝集しやすく、平滑な膜が得られない。さらに、この粒子は、結晶性が高いため、電荷が高い。そのため、MLCCの内部電極の共材として用いた場合、導電粒子(Ni粒子等)との混合安定性が低い。すなわち、電極用ペーストの安定性も低い。さらに、焼成工程で電極層の焼結遅延効果が得られず、誘電体層の焼結温度との差が大きくなってしまう。そのため、残留応力が大きくなり、クラックが発生し、良好な信頼性が得られなかった。
また、特許文献2に記載のチタン酸バリウム粒子は有機シランで表面処理されているため、比較的安定な塗料が得られる。しかしながら、成膜後は1000℃以上の高温で焼成してもシリカを完全に除去することが困難である。そのため、この粒子を内部電極に用いた場合には、残存するシランにより、導電性の低下、誘電体層の誘電率の低下を引き起こすことがある。
また、シュウ酸法や固相法によるナノサイズのチタン酸バリウム粒子が一般に販売されている。これらの粒子は20nm以上で、導電粒子の間隙より大きいため、粒子間隙に存在し難い。これらの粒子を、100nm未満の導電粒子の共材として用いても、十分な焼結防止効果が得られない。
そこで、本発明の目的は、電極材料の共材として優れたチタン酸アルカリ土類金属の組成物を得ることにある。すなわち、平滑で、クラックの少ない電極層を形成できるチタン酸アルカリ土類金属の組成物を実現することにある。
本発明によるチタン酸アルカリ土類金属の組成物は、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)が0.95〜1.05であり、組成物を300℃で乾燥して得られた乾燥物にカーボン成分が0.5〜10%含まれ、X線回析法により測定した乾燥物の結晶化度が50%以下である。このような組成物を、導電粒子や溶剤等とともにMLCCの電極用ペーストとした際に、組成物と導電粒子は良好に分散して混合され、さらに、分散が安定的に維持される。そのため、電極層の焼結遅延効果が十分に得られ、平滑で、クラックの少ない電極層が形成できる。
また、チタン酸アルカリ土類金属に有機化合物を配位させることにより、さらに分散性が向上する。また、チタン酸アルカリ土類金属の組成物が、2A族、3A族、ランタノイド系、アクチノイド系、4A族、5A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族または4B族に属する少なくとも一種の元素を0.1〜10mol%含むことにより、電極層の焼結温度を高くすることができる。
また、本発明によるチタン酸アルカリ土類金属の組成物の製造方法は、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti比)が0.95〜1.05の範囲となるように、アルカリ土類金属の水酸化物とチタンアルコキシドを混合する第一工程と、チタンアルコキシドに含まれるチタンのモル数(M)と水のモル数(M)との比(M/M)が0.1〜8の範囲になるように水分を調整し、加水分解を行う第二工程と、を備えることとした。
本発明によるチタン酸アルカリ土類金属の組成物は、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)が0.95〜1.05である。この組成物を300℃で乾燥させて得られた乾燥物には、炭素成分が0.5〜10%含まれている。この炭素成分はチタンアルコキシドに由来する。また、X線回析法により測定した乾燥物の結晶化度は50%以下である。すなわち、結晶化度の低いチタン酸アルカリ土類金属の前駆体を用いて、組成物を形成することとした。このような組成物は、結晶性が低いため、電荷が低い。そのため、この組成物を、電荷の高い導電粒子、溶剤、バインダー成分と混合して電極用ペーストとしたとき、高い分散性と優れた安定性が得られる。すなわち、組成物と導電粒子がペースト中に良好に分散し、さらに、この分散が安定的に維持できる。このようなペーストを用いて形成された電極層は、高い平滑性を備え、焼成によるクラックも発生しない。電極層の焼結温度が誘電体層の焼結温度と近くなるため、応力の集中を防ぎ、クラックの発生が抑制される。電極層の焼結遅延効果が高くなる理由は明確ではないが、焼成時の熱エネルギーは、まず結晶性の低いチタン酸アルカリ土類金属を結晶化することに消費され、その後電極粒子の焼結に消費されるからと推定できる。そのため、本発明のチタン酸アルカリ土類金属の組成物は、従来の共材よりも、電極層の焼結遅延効果が高い。結晶化度は5〜30%がより好ましい。結晶化度が5%未満のチタン酸アルカリ土類金属の組成物は、チタンアルコキシドとアルカリ土類金属塩を混合した際に縮合反応が終わっていないおそれがある。
また、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)が0.95〜1.05の範囲であれば、Ti成分やアルカリ土類金属成分が分散液中へ溶出することがほとんどない。これらの溶出成分が少ないため、良好な電気特性のMLCCを得ることができる。
また、組成物を300℃で乾燥させて得られた乾燥物に含まれるカーボン成分は、0.5〜10%であることが好ましい。このカーボン成分はチタンアルコキシドに由来している。このような組成物には、アルコキシ基が存在しているため、電荷が低く、疎水性が高い。したがって、導電粒子、溶剤及びバインダー成分との混合安定性が高く、組成物は凝集し難い。さらに、ペーストの安定性も高い。そのため、得られる電極層の平滑性が高く、焼成時にクラックが発生し難い。一方、0.5%未満の場合は、表面の電荷が高く、混合安定性が低く、ペーストの安定性も低い。そのため、得られる電極層の平滑性が悪く、焼成時にクラックが発生するおそれがある。また、10%を超える場合は、組成物がほとんど反応していないことを意味しており、Ti成分やアルカリ土類金属成分が溶出しやすい。そのため、この組成物を用いて電極用ペーストを作製しても、焼結遅延効果が得られないおそれがある。
さらに、チタン酸アルカリ土類金属に有機化合物が配位していることが好ましい。これにより、分散性がさらに向上する。アルコキシド由来のカーボン成分を含まないチタン酸アルカリ土類金属に有機化合物を配位させても、導電粒子、バインダー成分、溶媒などに対する分散性は向上し難い。また、電極用のペーストを調製し、MLCCを作製しても、膜の平滑性が悪く、不均一なため焼成時にクラックが発生する場合がある。有機化合物として、カルボン酸、β-ジケトンが挙げられる。カルボン酸が配位している場合、C13‐NMRを測定すると165〜167ppmの範囲にピークが現れる。
さらに、チタン酸アルカリ土類金属の組成物が、2A族、3A族、ランタノイド系、アクチノイド系、4A族、5A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族または4B族に属する少なくとも一種の元素を、0.1〜10mol%含んでいることが好ましい。この元素が、チタン酸アルカリ土類金属に含まれる形態としては、置換や混合等が考えられるが、組成物の焼成後に結晶として存在することが好ましい。この元素が組成物に含まれることにより、電極層の焼結温度が高くなり、誘電体層の焼結温度に近くなるため、MLCC作製時のクラックを低減できる。
次に、チタン酸アルカリ土類金属組成物の製造方法を説明する。まず、アルカリ土類金属の水酸化物とチタンアルコキシドを混合する(第一工程)。このとき、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti比)が0.95〜1.05の範囲となるように調整する。この混合溶液に水を加え、チタンアルコキシドに含まれるチタンのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)を0.1〜8の範囲にする。これにより、チタンアルコキシドが加水分解し、チタン酸アルカリ土類金属の組成物の分散液が得られる(第二工程)。
第一工程では、アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)を0.95〜1.05としている。この範囲にあれば、Ti成分やBa成分がほとんど溶出しないため、結晶化度が低く、分散性の高いチタン酸アルカリ土類組成物の分散液を得ることが出来る。
第二工程では、チタンと水のモル比(M/M)を0.1〜8の範囲に調整して加水分解している。このモル比が8を超えると加水分解が進みすぎて、結晶化度が50%を超えるおそれがある。0.1未満だと加水分解が生じず、所望の組成物が得られないおそれがある。
ここで、加水分解後に熟成することが望ましい。25℃〜200℃の範囲で静置することにより熟成される。温度が200℃を超えると組成物の結晶化が進みすぎ、所望の結晶化度の組成物が得られないおそれがある。温度は30℃〜100℃が特に好ましい。熟成時間は、温度条件や所望する結晶化度に応じて、0.5時間〜48時間の範囲で設定する。これらの時間外であると最適な結晶化度の組成物が得られないおそれがある。
また、第一工程の段階でアルカリ土類金属の水酸化物に水が添加されている場合は、チタンアルコキシドと混合した際にチタン酸アルカリ土類金属の前駆体が形成される前に加水分解が起こるため、所望の組成物が得られない。また、第一工程の段階でチタン酸アルコキシドに水が添加されている場合も同様に、アルカリ土類金属の水酸化物と混合した際にチタンアルコキシドの加水分解が生じ、所望の組成物が得られない。そのため、第一工程で得られる混合溶液に含まれる水分を1.0%以下にする必要がある。
さらに、第一工程で用いるアルカリ土類金属の水酸化物には、液中の水分含有量が0.5%以下になるように調製された「アルカリ土類金属の水酸化物のアルキルセロソルブ溶液」または「アルカリ土類金属の水酸化物のアルコール溶液」を用いることが好ましい。水分含有量が0.5%を超えるとアルキルセロソルブ溶液(またはアルコール溶液)が酸化され、第二工程でチタン酸アルカリ土類金属の組成物が得られないおそれがある。
さらに、第一工程で、すなわち、チタンアルコキシドが加水分解する前に、2A族、3A族、ランタノイド系、アクチノイド系、4A族、5A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族または4B族に属する少なくとも一種の元素を含む金属塩を添加することが好ましい。金属塩は、酸化物以外が好ましい。酸化物を添加すると、その後の工程で反応が進みにくくなるおそれがある。鉱酸塩やハロゲン化物塩を添加することが好ましく、水酸化物、カルボン塩、アルコキシドが特に好ましい。水酸化物やアルコキシドを添加すると、得られた組成物の系内に無機系の不純物が存在せず、非常に高い分散性の組成物を得ることができる。
さらに、第二工程で得られた加水分解物に含まれる溶媒を有機溶媒に置換する工程(第三工程)を設けることが好ましい。加水分解物に導電粒子やバインダー成分を加えた場合に、組成物や導電粒子の分散性が良好になる。この工程で用いる有機溶媒として、アルコール類、グリコール類、エーテル類、テレピン類、エステル類、ケトン類、パラフィン系炭化水素、およびこれらの混合溶剤が挙げられる。表1に、有機溶媒を具体的に例示する。
Figure 2021042105
上述のチタン酸アルカリ土類金属の組成物に、導電粒子、バインダー成分および溶剤を加えて、ペーストを調製する。このペーストを基材に塗布し、乾燥し、還元処理し、ついで加熱処理することにより、電極層を形成することができる。この電極層は、MLCCの内部電極に好適である。また必要に応じて、分散剤やレベリング材を添加してもよく、これらは従来公知のものから選定することができる。なお、塗布前にペーストを分散処理することが好ましい。各成分を均一に分散できればよく、三本ロール法、ホモミキサー法、遊星撹拌機による分散処理等、従来公知の分散処理法を採用できる。
ペーストに含まれる組成物により、電極層の焼結遅延効果が得られる。導電粒子の量に対して、組成物が1〜50%含まれることが好ましい。1%未満であると、量が少ないため、電極層の焼結遅延効果が得られないおそれがある。30%を超えると焼結遅延効果は得られるものの、組成物が電極層に残存して優れた導電性が得られないおそれがある。組成物は導電粒子量に対して5〜30%含まれることがさらに好ましい。
ペーストに用いる導電粒子は、導電性が得られるものであればよい。金属粒子が好ましい。具体的には、ニッケル、銀、金、銅、パラジウム、ルテニウム、アルミニウム、およびこれらの合金が挙げられる。導電粒子の表面は酸化されていてもよい。その場合は、造膜工程で水素やプラズマ処理により還元する。導電粒子の粒径は、電極層の厚みに応じて設定する。粒径は概ね3〜500nmの範囲にある。粒径が3nm未満のものは比表面積が大きくペースト化する際に多くの分散剤を使用する必要があり、導電性が低下するおそれがある。300nmを超える場合は粒子が重く、ペーストとして高い分散性が得られないおそれがある。粒径は5〜300nmが好適である。また、ペースト中の導電粒子の濃度は0.05〜90%が好ましい。0.05%未満では電極層の膜厚が薄くなり、所望の導電性が得られないおそれがある。90%を超える場合、ペーストの粘度が高く、電極層の表面平滑性が悪くなるおそれがある。さらに好ましくは0.5〜80%である。
バインダー成分には、公知のバインダー、例えば、セルロース、ビニルアルコール、スチレン、アクリル、ウレタン、またはこれらの重合物や共重合物を用いることができる。ペースト中のバインダー成分の濃度は、1〜30%が好ましい。1%未満では電極層の強度が弱い場合がある。30%を超えると焼成工程で分解したバインダーに起因するボイドの影響で導電性が低下するおそれがある。ペーストに用いる溶剤として、アルコール類、グリコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、パラフィン系炭化水素等およびこれらの混合溶剤が挙げられる。前述の表1に例示した有機溶媒を用いることができる。
アルカリ土類金属としてバリウムを用いた実施例について、具体的に説明する。
[実施例1]
はじめに、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液を調製する。水酸化バリウム8水和物(和光純薬工業社製)50gと2−メトキシエタノール(メチルセロソルブ)315gとをビーカーに入れ、30℃で20分間かけて溶解させた。このとき、溶液のBa濃度は6.0%、水分含有量は6.2%であった。この溶液を1リットルのナス型フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧度0.015MPa、70℃で1時間、水分除去を行った。これにより、Ba濃度16.0%、水分含有量0.5%の溶液A(バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液)が得られた。次に、窒素ガス雰囲気下のグローブボックス中で、この溶液A170gにテトライソプロポキシチタン(マツモトファインケミカル社製:オルガチックスTA−10;Ti濃度16.88%)56.18gを混合した。このとき、混合液のBa/Ti原子比が1.00になるように調製した。
この混合液に、水3.57gとメタノール171.3gを、撹拌しながら1分間かけて添加した。このとき、Tiのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が1となるように調整した。また、液温を25℃に1時間維持した。これにより、テトライソプロポキシチタンが加水分解され、水和物ゲルBが得られた。
この水和物ゲルBを80℃に昇温し、1時間熟成した。これにより、チタン酸バリウム組成物の分散液Cを得た。分散液Cに含まれる組成物の濃度は、チタン酸バリウムとして11.5%であった。この分散液Cを用いて、チタン酸バリウム組成物の特性を評価した。
さらに、この分散液Cをメチルセロソルブ(2−メトキシエタノール)で溶媒置換し、チタン酸バリウム組成物のメチルセロソルブ分散液Dを得た。このとき、固形分濃度が20%になるように調製した。この分散液Dを用いて、以下のように試料(電極用ペースト、MLCC)を作製し、特性を評価した。これらの結果を表2に示す。
(1)チタン酸バリウム組成物
チタン酸バリウム組成物の分散液Cを300℃で2時間乾燥して粉末にした。X線回折によりこの粉末の結晶化度を測定した。結晶化度は、プロファイルフィッティング法[結晶化度%=結晶質のピーク面/(結晶質のピーク面+非晶質のピーク面)]を用いて算出した。結晶化度は20%であった。さらにこの粉末のカーボン量を、炭素硫黄分析装置(HORIBA製 EMIA−320V)を用いて測定した。本実施例の粉末から検出されたカーボン量は5.5%であった。このカーボン成分はアルコキシド(テトライソプロポキシチタン)に由来する。
(2)電極用ペースト
チタン酸バリウム組成物のメチルセロソルブ分散液D50g、粒子径200nmのNi粒子(JFEミネラル社製:NFP301SD)40g、およびエチルセルロース粉末10gを混合し、シンキー社製の泡取練太郎(登録商標)AR−250を用いて一次分散させた。さらに、三本ロール(井上製作所製:HHCタイプ)を用いて二次分散させて電極用ペーストを調製した。このペーストの組成を表2に示す。
さらに、このペーストの分散性を評価した。ペーストをガラス板状に滴下して凝集物の有無を下記の基準で目視判定した。
◎:凝集物が殆ど見られない
○:凝集物が僅かに存在する。
△:凝集物が若干存在する。
×:凝集物が多く存在する。
××:粒子と溶媒が分離した状態である。
(3)電極層の平滑性
電極用ペーストを一層塗布して電極層を作製し、600℃で1時間乾燥させた。電極層(単層)の膜厚は600nmであった。電極層の表面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定し、20μm範囲の表面粗さRaを求めた。
(4)積層セラミックコンデンサ(MLCC)
上述の電極用ペーストを用いてMLCCの内部電極を形成した。まず、チタン酸バリウムセラミックシート(厚さ=4.0μm)上に、電極用ペーストをスクリーン印刷し、パターンを形成した。ついで、600℃で1時間乾燥した。さらに、この上に、スクリーン印刷により誘電体層用ペーストのパターンを形成した。ついで、600℃で1時間乾燥した。これを繰り返し、20層積層した。ついで、Hを3%含む窒素ガス雰囲気の下、1200℃‐2時間で還元処理した。ついで、窒素ガス雰囲気下、1000℃で3時間加熱した。このようにして、MLCCを作製した。ここで用いた誘電体層用ペーストは、以下のように調製した。すなわち、チタン酸バリウム(堺化学社製:BT−01、平均粒子径=300nm)90gとエチルセルロース系粉末10gをターピネオール系溶剤56.5gに添加し、泡取練太郎を用いて一次分散させた。次いで、三本ロールを用いて二次分散させた。
〈クラック数〉
MLCCを垂直に切断し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて10万倍で断面写真を撮影した。100μm角に存在する各層のクラックを断面写真で確認し、計数した。
〈充放電特性〉
200Vの直流電圧を印加した際の充放電回数に基づいて下記のように判定した。
◎:充放電10000回以上可能
○:充放電5001〜10000回未満可能
△:充放電1001〜5000回可能
×:充放電1000回未満
[実施例2]
本実施例では、実施例1の水和物ゲルBの熟成条件を40℃、1時間に変更した。これ以外は実施例1と同様に試料を作製し、評価を行った。
[実施例3]
本実施例では、実施例1の水和物ゲルBの熟成条件を80℃、2時間に変更した。これ以外は実施例1と同様に試料を作製し、評価を行った。
[実施例4]
実施例1と同様に組成物の分散液Cを調製した。この分散液100gにアセチルアセトン2.3gを添加して25℃にて15時間攪拌した。これにより、チタン酸バリウムにアセチルアセトン(有機化合物)が配位される。配位されたアセチルアセトンの量はチタン酸バリウムに対して20%であった。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価を行った。
[実施例5]
実施例1と同様に組成物の分散液Cを調製した。この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)0.23gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、限外膜を用いてこの分散液を500gのエタノールで溶媒置換を行った。これにより、チタン酸バリウムのエタノール分散液(固形分濃度20%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例6]
実施例1と同様に組成物の分散液Cを調製した。この分散液100gにリノール酸(濃度99%)1.16gを添加して50℃にて15時間攪拌した。さらに、この分散液にターピネオール50gを添加し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、チタン酸バリウムのターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例7]
実施例1と同様に、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液とテトライソプロポキシチタンを混合した。この溶液に、得られるチタン酸バリウム組成物に対して8mol%になるように関東化学社製の水酸化カルシウム(99%−分子量76.08)1.22gを添加した。この混合液に、水3.57gとメタノール171.3gを、撹拌しながら2時間かけて添加した。このとき、Tiのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が1となるように調整した。添加中、液温を25℃に維持した。これにより、テトライソプロポキシチタンが加水分解され、水和物ゲルBが得られた。
この水和物ゲルBを80℃に昇温し、1時間熟成した。これにより、Ca含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Ca含有チタン酸バリウムとして11.7%であった。この分散液100gにリノール酸(濃度99%)0.6gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Ca含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例8]
実施例7で用いた水酸化カルシウムの代わりに関東化学社製のマグネシウムジエトキシド(97%、分子量114.2)1.87gを添加した。これ以外は実施例7と同様にして水和物ゲルBを調製し、熟成した。これにより、Mg含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Mg含有チタン酸バリウムとして11.7%であった。
この分散液100gにリノール酸(濃度99%)1.18gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Mg含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例9]
実施例7で用いた水酸化カルシウムの代わりに三津和化学薬品社製の水酸化ストロンチウム(無水、分子量121.63)1.96gを添加した。これ以外は実施例7と同様にして水和物ゲルBを調製し、熟成した。これにより、Sr含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Sr含有チタン酸バリウムとして11.9%であった。
さらに、この分散液100gにリノール酸(濃度99%)2.4gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Sr含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例10]
実施例1と同様に、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液とテトライソプロポキシチタンを混合した。この溶液に、得られるチタン酸バリウム組成物に対して5mol%になるように、三津和化学薬品社製の三ステアリン酸イットリウム(分子量937.9)9.29gを添加した。この混合液に、水3.57g、メタノール171.3gを、撹拌しながら2時間かけて添加した。このとき、Tiのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が1となるように調整した。また、添加中、液温を25℃に維持した。これにより、テトライソプロポキシチタンが加水分解され、水和物ゲルBが得られた。この水和物ゲルBを80℃に昇温し、1時間熟成した。これにより、Y含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Y含有チタン酸バリウムとして12.1%であった。
この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)1.22gを添加して、25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Y含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例11]
実施例10で用いた三ステアリン酸イットリウムの代わりに、太洋社製の水酸化ニッケル(分子量92.71)0.92gを添加した。これ以外は実施例10と同様に、水和物ゲルBを調製し、熟成した。これにより、Ni含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Ni含有チタン酸バリウムとして11.7%であった。
この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)1.18gを添加して、25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Ni含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例12]
実施例10で用いた三ステアリン酸イットリウムの代わりに、太洋社製の塩化エルビウム8水和物(分子量381.73)3.98gを添加した。これ以外は実施例10と同様に、水和物ゲルBを調製し、熟成した。これにより、Er含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Er含有チタン酸バリウムとして12.5%であった。
この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)1.26gを添加して、25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Er含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例13]
実施例1と同様に、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液とテトライソプロポキシチタンを混合した。この溶液に、得られるチタン酸バリウム組成物に対して5mol%になるように、三津和化学薬品社製の塩化第一錫2水和物(分子量225.72)2.3gを添加した。この溶液に、水3.57g、メタノール171.3gを、撹拌しながら2時間かけて添加した。このとき、Tiのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が1となるように調整した。添加中、液温を25℃に維持した。これにより、テトライソプロポキシチタンが加水分解され、水和物ゲルBが得られた。
この水和物ゲルBを80℃に昇温し、1時間熟成した。これにより、Sn含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Sn含有チタン酸バリウムとして12.2%であった。この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)1.23gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Sn含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例14]
実施例1と同様に、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液とテトライソプロポキシチタンを混合した。この溶液に、得られるチタン酸バリウム組成物に対して5mol%になるように高純度化学社製の塩化インジウム水和物(分子量284.32 99%)4.55gを添加した。この溶液に、水3.57g、メタノール171.3gを、撹拌しながら2時間かけて添加した。このとき、Tiのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が1となるように調整した。添加中、液温を25℃に維持した。これにより、テトライソプロポキシチタンが加水分解され、水和物ゲルBが得られた。この水和物ゲルBを80℃に昇温し、1時間熟成した。これにより、In含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、In含有チタン酸バリウムとして12.6%であった。この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)1.27gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、In含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例15]
実施例7で、得られるチタン酸バリウム組成物に対して10mol%になるように、水酸化カルシウムを1.55g添加した。これ以外は同様にして、Ca含有チタン酸バリウムの分散液を得た。分散液に含まれる組成物の濃度は、Ca含有チタン酸バリウムとして11.8%であった。この分散液100gにリノール酸(濃度99%)0.59gを添加して25℃にて15時間攪拌した。さらに、実施例6と同様に濃縮し、Ca含有チタン酸バリウム組成物のターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例16]
実施例1と同様に、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液Aを調製した。Ba/Ti原子比が1.03となるように、この溶液175.10gに前述のテトライソプロポキシチタン54.54gを実施例1と同様に混合した。この混合液を用いて実施例1と同等にチタン酸バリウムの分散液Cを調製した。分散液に含まれる組成物の濃度は、チタン酸バリウムとして11.2%であった。さらに、実施例1と同様に溶媒置換して、チタン酸バリウム組成物のメチルセロソルブ分散液(固形分濃度20%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[実施例17]
実施例16で、Ba/Ti原子比が0.980となるように、バリウム水酸化物のアルキルセルソルブ溶液175.10gに、テトライソプロポキシチタン57.32gを混合した。これ以外は実施例16と同様にして、チタン酸バリウム組成物のメチルセロソルブ分散液(固形分濃度20%)を得た。なお、チタン酸バリウムの分散液Cに含まれる組成物の濃度は、チタン酸バリウムとして11.2%であったこれ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
[比較例1]
実施例1で、水和物ゲルBを得る際に、チタンのモル数(M)と水のモル数(M)とのモル比(M/M)が10となるように水の量を36.5gとした。さらに、この水和物ゲルBを100℃で24時間熟成した。得られた分散液に含まれる組成物の濃度は、チタン酸バリウムとして10.8%であった。これ以外は、実施例1と同様にしてチタン酸バリウム組成物のメチルセロソルブ分散液(固形分濃度20%)を得た。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。なお、本比較例では、チタン酸バリウム組成物は、平均一次粒子径が10nmの粒子であった。
[比較例2]
ここでは、チタンアルコキシドを用いずにチタン酸バリウムを調製した。すなわち、TFP−NA(戸田工業社製)を100℃で1時間乾燥させ、得られた粉末20gをメチルセロソルブ80gに攪拌混合した。これにより、チタン酸バリウムのメチルセロソルブ分散液(固形分濃度20%)を得た。この分散液100gにオレイン酸(濃度99%)2.02gを添加して50℃にて15時間攪拌した。さらに、これにターピネオール50gを添加し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、結晶性のチタン酸バリウムのターピネオール分散液(固形分濃度40%)を得た。本比較例では、チタン酸バリウム組成物は、平均一次粒子径が20nmの粒子であった。これ以降は、実施例1と同様に試料を作製し、評価した。
Figure 2021042105

Claims (10)

  1. チタン酸アルカリ土類金属の組成物であって、
    アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti)が0.95〜1.05であり、
    該組成物を300℃で乾燥させて得られる乾燥物にカーボン成分が0.5〜10%含まれ、
    X線回析法により測定した前記乾燥物の結晶化度が50%以下である組成物。
  2. 前記チタン酸アルカリ土類金属に、有機化合物が配位したことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記チタン酸アルカリ土類金属に、カルボン酸とβ‐ジケトンの少なくとも1種が配位したことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 前記組成物が、2A族、3A族、ランタノイド系、アクチノイド系、4A族、5A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族または4B族に属する少なくとも一種の元素を、前記チタン酸アルカリ土類金属に対して0.1〜10mol%含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記組成物が、アルコール類、グリコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、パラフィン系炭化水素の少なくとも一つを含む有機溶媒を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. アルカリ土類金属とチタンの原子比(アルカリ土類金属/Ti比)が0.95〜1.05の範囲となるように、アルカリ土類金属の水酸化物とチタンアルコキシドを混合する第一工程と、
    前記チタンアルコキシドに含まれるチタンのモル数(M)と水のモル数(M)との比(M/M)が0.1〜8の範囲になるように水分を調整し、加水分解を行う第二工程と、
    を備えるチタン酸アルカリ土類金属組成物の製造方法。
  7. 前記第一工程で用いられるアルカリ土類金属の水酸化物は、液中の水分含有量が0.5%以下に調製されたアルカリ土類金属の水酸化物のアルキルセロソルブ溶液である請求項6に記載のチタン酸アルカリ土類金属組成物の製造方法。
  8. 前記第二工程で得られた加水分解物を、25〜200℃の範囲で0.5〜48時間静置する工程を含む請求項6または7に記載のチタン酸アルカリ土類金属組成物の製造方法。
  9. 前記第二工程で得られた加水分解物に含まれる溶媒を、アルコール類、グリコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、パラフィン系炭化水素のうち少なくとも一つを含む有機溶媒に置換する工程を含む請求項6または7に記載のチタン酸アルカリ土類金属組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のチタン酸アルカリ土類金属の組成物と、導電粒子と、バインダー成分と、溶剤を含むペースト。
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