JP2021040962A - 組立式ソファ - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に組立可能であり、強度が確保されたソファを実現する。【解決手段】組立式のソファ100は、台座10と背当て部40とを連結部材110を介して連結する。連結部材110は、台座10側の端部に鉤状部110dを有している。台座10は、連結部材110を引っ掛ける枠体120を有し、連結部材110が枠体120に引っ掛かっている状態で鉤状部110dを収容する空隙121が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は組立式ソファに関する。
特許文献1〜4には、輸送や搬入が容易な組立式のソファが記載されている。特許文献1〜4に記載されたソファは組立式であるため、背もたれや肘掛の有無、シートの数等をユーザの嗜好に合わせた構成にすることが可能である。
従来の組立式のソファでは、パーツ間の連結方法を複雑にすることで強度を確保するものもあり、その結果、ソファの組立てが困難になっている。また、従来の組立式のソファでは、パーツ間の連結を簡素化することで組立てを容易にしているものもあり、その結果、ソファの強度が十分ではない。また、従来の台座への背当て部の連結方法では、挟み込や差し込むタイプの連結部材によるものや、ボルト・ネジで連結するものがある。しかしながら、このような連結方法は、連結部分にかかる荷重や引っ張り方向によって、連結強度が乏しくなる性質がある。したがってこのような連結方法では、ソファを移動させる場合等に背当て部を持ち上げただけで連結が外れる場合がある。本発明の一態様は、組立て容易でありながら、荷重や引っ張り方向により強度が乏しくなることを防ぎ、使用や搬送に対する強度が確保された組立式のソファを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る組立式ソファは、台座と背当て部とを連結部材を介して連結して組立てる組立式ソファであって、前記連結部材は前記台座側の端部に鉤状部を有し、前記台座は、前記連結部材を引っ掛ける枠体を有し、前記連結部材が前記枠体に引っ掛かっている状態で前記鉤状部を収容する空隙が設けられている。
本発明の一態様によれば、台座と背当て部とを連結する連結部材が有する鉤状部が、台座の空隙に収容されるので、背当て部に取り付けられた連結部材を台座の枠体に引っ掛けるのみで、台座と背当て部とを連結して組立てることが可能であり、台座と背当て部との連結部分の強度も確保することができる。
本発明の一実施形態に係る組立式ソファは、台座と背当て部とを連結部材を介して連結して組立てる組立式ソファである。まず、本発明の一実施形態に係る組立式ソファの全体構成について、図1を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るソファの概要を示す斜視図である。図1において、状態1001は、ソファを組み立てた状態の全体を示しており、状態1002は、ソファの一部を分解した状態を示している。
状態1001に示すように、ソファ(組立式ソファ)100は、台座10、背当て部40、及び連結部材110を備えている。また、ソファ100は、座部マット20、アームレスト30、背当てクッション50、ヘッドレスト60、及び脚70を備えていてもよい。ソファ100は、状態1002に示すように、構成部材毎に分解することが可能であり、構成部材毎に搬送及び搬入することができる。したがって、搬入スペースが狭い場合であっても、搬入可能である。なお、状態1001では、説明の便宜上、台座10が2つ連結された2シートのソファ100を例として説明している。
台座10は、図3に示すように、連結部材110を引っ掛ける枠体120を有している。そして、台座10には、枠体120の表面の一部及び下側のうち少なくとも一方に空隙121が設けられている。枠体120は、図3に示すように、平板120bから突出した側壁120aを備えており、空隙は、側壁120aに設けられた窪みであってもよい。さらに、台座10は、図5に示すように、平板から突出した側壁11の一部が内側にせり出すことで、空隙11bが設けられてもよい。台座10の詳細については、後述する。
背当て部40は、台座10に取り付けて使用されるものであり、その上に背当てクッション50が載置されて、ユーザの背、頭等を支持する部材である。背当て部40は、フレームにカバーを被せたものであってもよく、クッション材によりフレームを覆ったものにカバーを被せてもよい。背当て部40のフレームの材料は特に限定されないが、例えば、加工が容易なスチールのような金属製のフレームであっても、樹脂製の中空構造体のようなブロック構造の一部に連結部材を引っかける空隙を設けてもよい。背当て部40には、台座10との連結部材を取り付けるための穴が形成されていてもよい。
連結部材110は、台座10と背当て部40とを連結する。強度を確保するため、連結部材110は、例えば、金属製である。図2及び3を参照して、連結部材110を介した台座10と背当て部40との連結を説明する。図2は、ソファの連結部材を示す模式図であり、図3は、ソファの台座が有する枠体の例を示す模式図である。
連結部材110は、鉤状部110dを有している。連結部材110は、背当て部40に当接する第1当接部110aと、枠体120に当接する第2当接部110cと、第1当接部110aと第2当接部110cとを階段状に接続する接続部110bとを有している。連結部材110において、鉤状部110dは、第2当接部110cにおける接続部110b側とは反対側の端部から、接続部110bに対向するように突出して設けられている。
これにより、背当て部40に取り付けられた連結部材110を枠体120に引っ掛けるのみで、枠体120の空隙に鉤状部110dが収容される。そして、鉤状部110dが空隙に収容されることで、枠体120に連結部材110が固定される。したがって、例えば、ユーザがソファ100に座って背当て部40にもたれかかり、枠体120に対する連結部材110の引っ掛かりが外れる方向の力が加わったとしても、連結部材110が枠体120に引っ掛かった状態が維持される。その結果、連結部材110を枠体120にボルト止め等しなくても、台座10と背当て部40との連結強度を確保することができる。
図3において、斜視図1003は、例えば木製の角材を組んで形成された枠体120の概略を示しており、断面図1003aは、斜視図1003に示す枠体120を一点鎖線の位置で切断した状態を示している。斜視図1003に示す枠体120においては、水平方向に延伸する角材の1つに背当て部40が連結される。この枠体120に連結部材110を引っ掛けた場合、当該角材の上面に接続部110bが当接し、当該角材の側面に第2当接部110cが当接し、当該角材の下面に鉤状部110dが当接する。
図3において、断面図1004〜1006は、枠体120の他の例を示している。断面図1004〜1006に示すように、枠体120は、平板120bから突出した側壁120aを有していてもよい。断面図1004において、枠体120は、側壁120aの表面の一部に窪み122が設けられている。この窪み122が、台座10の空隙である。
側壁120aの表面は、断面図1004に示すように、平板120bから垂直方向に延伸していてもよいし、断面図1005に示すように、平板120bから斜めに延伸していてもよい。断面図1005に示す枠体120では、側壁120aの表面の一部に設けられた窪み123に鉤状部110dが収容される。
枠体120は、木製であっても、スチールのような金属製であってもよいが、樹脂、ガラス繊維、セルロース等により形成されてもよい。枠体120が、中空構造体であればより軽量化され、搬送及び組立が容易である。枠体120は、樹脂中空体であってもよい。樹脂中空体は、例えば、ブロー成形により形成することができる。ブロー成形による樹脂中空体の製造は、木材加工による枠体120の製造よりも容易である。
樹脂中空体の枠体120では、側壁120aの上にブロック部材が設けられていてもよい。ブロック部材は、例えば、金属製であり得る。また、樹脂中空体の側壁120aに相当する部分の内部に金属製の部材が埋め込まれていてもよい。これにより、側壁120aにおいて連結部材110と接する部分の強度を高めることができる。金属製の部材は、樹脂中空体をブロー成形した後に側壁120aの上に設けられてもよい。また、ブロー成形する前の樹脂中に金属製の部材を埋め込み、これをブロー成形することで、樹脂中空体において側壁120aに相当する部分の内部に金属製の部材を設けてもよい。金属製の部材の例として、スチール製の平板が挙げられる。
ブロック部材は、断面図1006に示すように、側壁120aの上に、側壁120aの表面から突出する金属部(ブロック部材)124として設けられもよい。この場合、金属部124の下側に窪み125が形成される。断面図1006に示す枠体120では、窪み125に鉤状部110dが収容される。この枠体120は、例えば、ブロー成形する前の樹脂中に金属製のボルト受け部材を埋め込み、これをブロー成形してもよい。これにより、側壁120aの上側に相当する部分の樹脂中空体の内部にボルト受け部が形成されるので、その上に金属部124をボルト止めすることができる。
次に、ソファ100の組み立て方法について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るソファの組み立て方法の一例を説明する図である。図4の工程1007に示すように、連結部材110の第1当接部110aを、背当て部40に、例えばボルト止めする。この状態から、工程1008に示すように、背当て部40を台座10に重ね、背当て部40に連結した連結部材110の少なくとも一部を空隙121内に収容して、連結部材110の第2当接部110cと枠体120との間に隙間が設けられた第1の状態にする。ここで、背当て部40に連結部材110が連結された状態で背当て部40を倒して台座10上に重ねることによって、連結部材110の鉤状部110dが空隙121に収容されるように、台座10の上面側が窪んでいる。
なお、台座10に背当て部40を連結して組立てた場合に、枠体120において連結部材110が引っ掛けられる側壁とこれに直交する側壁とが交差する部分に、連結部材110が当接するように構成されていることが好ましい。このように構成されていれば、台座10に背当て部40を連結するときに、上述した交差する部分に連結部材110を当接させるのみで背当て部40の位置決めが可能である。
次に、工程1009に示すように、連結部材110と枠体120との接触部分を軸として背当て部40を回動させて、連結部材110を枠体120に引っ掛ける。これにより、第2当接部110cと枠体120との間に隙間がなくなり、第2当接部110c及び鉤状部110dと枠体120とが面接触し、鉤状部110dが空隙121に収容された第2の状態になる。すなわち、台座10上に重ねた状態から背当て部40を引き起こすことで、空隙121内で連結部材110が回動すると共に鉤状部110dが空隙121上部の枠体120の下面から枠体120を包むように当接する。
なお、「面接触」とは、第2当接部110c及び鉤状部110dの枠体120に対向する面と、枠体120の第2当接部110c及び鉤状部110dに対向する面とが、ある程度の広さをもった範囲内で接することを意味する。そして、空隙121は、背当て部40を台座10に重ねた状態から引き起こして回動させたときに、第2当接部110cと枠体120との間に隙間が設けられた状態から、第2当接部110c及び鉤状部110dと枠体120とが面接触した状態にすることが可能な大きさであることが好ましい。
このように、背当て部40を倒して台座10上に重ねた状態から、背当て部40を回動させて引き起こすことで、台座10と背当て部40とを連結して組立てることが可能である。これにより、台座10と背当て部40とを連結する連結部材110が有する鉤状部110dが、空隙121上部の枠体120の下面まで当接し、固定される。つまり、枠体120を構成する角材の上面、前面、及び下面、または、側壁120aの上面、前面、及び窪みの上面に、連結部材110の各部位が面接触して密着させることができる。その結果、搬送中に有りがちな背当て部40を上方向に引っ張る力に対しても、また、使用中の背当て部40に対する負荷に対しても、強度を確保することができる。また、連結部材110を台座10にボルト止め等しなくても、枠体120に連結部材110がしっかりと固定され、台座10と背当て部40との連結部分の強度が向上する。したがって、ユーザがソファ100に座って背当て部40にもたれかかり、枠体120に対する連結部材110の引っ掛かりが外れる方向の力が加わったとしても、鉤状部110dが枠体120に引っ掛かり、連結部材110が枠体120に固定された状態が維持される。また、背当て部40を掴んで上に引き上げてソファ100を移動させるような場合でも、鉤状部110dが枠体120に引っ掛かり、背当て部40が台座10から抜け外れない。さらに、背当て部40を台座10に重ねた状態から回動させるのみで組み立てることができるので、組立てが容易であると共に、組立てスペースを大きくとる必要がなく、省スペース化が実現できる。
最後に、工程1009において、連結部材110を枠体120に引っ掛けた後、例えば、平板状の連結部材130を台座10の底面からボルト止めすることで、工程1010に示すように、台座10と背当て部40との組み立てが完了する。平板状の連結部材130は、ソファ100の使用時の騒音を抑えるために、例えば、金属製の平板がフェルトのような布で覆われたものであることが好ましい。
台座10の他の例について、図5を参照して説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るソファの台座の例を示す模式図である。図5には、台座10の、斜視図1011、断面斜視図1012、及び断面図1013が示されている。台座10は、平板から突出した側壁11に囲まれた凹部を当該平板の少なくとも上面に有している。なお、図5には、平板の両面に凹部を有する形態を例として示している。側壁11は、長方形の台座10の四辺のそれぞれから突出するように設けられている。側壁11は、台座10の平板の平面方向の端部から鉛直方向に突出するように設けられていてもよいが、側壁11に囲まれた凹部が形成される限り平板の端部よりも内側から突出するように設けられていてもよい。
断面斜視図1012及び断面図1013は、斜視図1011に示す台座10を一点鎖線の位置で切断した断面図を示している。これらの図に示すように、台座10は、断面がH字構造になっており、台座10の平板の両面に凹部12及び凹部14が形成されている。すなわち、台座10は、その平板の上面から突出した側壁11に囲まれた凹部12と共に、その平板の下面から突出した側壁11に囲まれた凹部14を有している。台座10の上面から突出した側壁11と下面から突出した側壁11とは連続して形成されていてもよいし、それぞれ独立して形成されていてもよい。また、台座10の平板と側壁11とは、それぞれ独立して成型してから連結してもよいが、一体成型されていることが好ましい。
台座10の平板に側壁11に囲まれた凹部12及び凹部14が形成されていることによって、側壁11を有さない単純な板状体と比較して、曲げモーメントやせん断力が向上するので、ネジレや折れのような変形を防ぐことができる。その結果、台座10の強度を確保することができる。また、台座10は、軽くて嵩張らないため、組立てが容易であるので、輸送費の節減や搬入組立時の時間と労力軽減(短時間納品)を実現することができる。すなわち、ソファ100は、台座10の平板に側壁11に囲まれた凹部12及び凹部14が形成されていることによって、軽くて嵩張らず、組立て容易でありながら、強度が確保された台座を有する組立式ソファを実現することができる。
凹部12を有していることによって、座部マット20の突出する部分であるサブマット22を凹部12に収容するのみで、座部マット20を固定し位置ズレするのを防ぐことができる。そのため、ソファ100の組立が容易である。また、凹部12を有していることによって、後述するようにメインマット21に対するサブマット22の位置を変更するのみで、座部マット20の奥行き方向の位置をユーザの好みに合わせて容易に変更することができる。また、凹部12の深さ分だけ、すなわちサブマット22の厚みの分だけ座部マット20を厚くすることができるので、座り心地を向上させることができる。
凹部14を有していることによって、台座10の強度を向上させることができる。また、凹部14の底面、すなわち台座10の下面は、複数の凹凸を有する波状構造になっていてもよい。これにより、台座10の上側の平面が凹凸形状により支持され、下方向に撓むことを抑制することができ、さらに台座10の平板の変形をより抑制することが可能である。その結果、台座10の強度をさらに向上させることができる。さらに、凹部14には、圧縮した座部マット20又は背当てクッション50を収容することができ、これによりコンパクトに梱包でき輸送コストを低減することができる。台座10は、ソファ100の使用時にはカバーで覆われるが、座部マット20又は背当てクッション50を収容できるように、凹部14側のカバーは開閉できるようになっていてもよい。
台座10の側壁11には、複数の台座10間、並びに、台座10とアームレスト30とを連結するための連結部13が設けられていてもよい。連結部13は、ソファ100を組み立てた際に横側となる側壁11に設けられている。なお、台座10は、凹部12側の側壁11だけでなく、凹部14側の側壁11にも連結部材を取り付けるための穴や、脚70を取り付けるための穴が形成されていてもよい。
連結部13は、台座10にアームレスト30を連結するため及び複数の台座10間を連結するために用いられる。すなわち、連結部13は、アームレスト30を連結するためのものと台座10間を連結するためのものとの兼用である。連結部13は、台座10とアームレスト30との連結部材、又は、複数の台座10間を連結する連結部材を、ネジ止めするための穴が形成されていてもよい。
ソファ100を組み立てた際に後側となる側壁11上には、側壁11の表面から突出するブロック部材11aが設けられているか、又は、側壁11の上側の一部が内側にせり出してブロック部材11aと同様の形状を有するように形成されている。ブロック部材11aの下側に窪み11bが形成されている。側壁11に連結部材110を引っ掛けた場合、窪み11bに鉤状部110dが収容される。台座10において、ブロック部材11aが設けられた側壁以外の側壁11は、予めブロック部材11aの厚み分だけ後側になる側壁11よりも高く形成されていてもよいし、台座10上に設ける座部マット20により高さを調整するようになっていてもよい。なお、ブロック部材11aは金属製であってもよい。
ここで、ソファ100が備える他の部材について説明する。アームレスト30は、台座10に取り付けて使用されるものであり、ユーザの手、腕等を支持する部材である。アームレスト30は、フレームにカバーを被せたものであってもよく、ユーザの腕が当たった際に痛くないように、クッション材によりフレームを覆ったものにカバーを被せてもよい。アームレスト30のフレームの材料は特に限定されないが、例えば、木製フレーム、金属製フレーム、又は樹脂製の中空構造体からなるフレームであってもよい。アームレスト30には、台座10との連結部材を取り付けるための穴が形成されていてもよい。
なお、アームレスト30と台座10とを連結する連結部材は、アームレスト30に当接する当接部と、枠体120に当接する当接部とが、接続部により階段状に接続されたものであり得る。このような連結部材をアームレスト30に取り付けて、連結部材を枠体120に引っ掛けた後、例えばボルト止めすることで、容易にアームレスト30を台座10に固定することができる。
背当てクッション50は、背当て部40上に載せて使用されるものであり、ユーザの背を支持する部材である。背当てクッション50はクッション材を有しており、座部マット20と同一のクッション材から形成されていてもよい。背当て部40上での背当てクッション50の位置ズレを防ぐために、面ファスナーのような位置ずれ防止部材が背当てクッション50と背当て部40とに設けられていてもよい。
ヘッドレスト60は、背当てクッション50に連結して使用されるものであり、ユーザの頭を支持する部材である。ヘッドレスト60は、例えば、ヘッドレスト60に取り付けられた連結バーを背当てクッション50の連結穴に差し込むことで組み立てられる。ヘッドレストは、フレームにカバーを被せたものであってもよく、ユーザの頭が当たった際に痛くないように、クッション材によりフレームを覆ったものにカバーを被せてもよい。ヘッドレスト60のフレームの材料は特に限定されないが、例えば、木製フレーム、金属製フレーム、又は樹脂製の中空構造体からなるフレームであってもよい。
脚70は、台座10の下面に取り付けて使用され、台座10を支持するものである。脚70は、台座10を支持可能な数が取り付けられ、例えば、台座10の四隅のそれぞれに脚70が取り付けられることが好ましい。また、台座10を複数連結して使用する場合には、台座10の支持を補強するために、台座10同士の間にも脚70が取り付けられることが好ましい。なお、台座10同士の間に取り付けられる場合、脚70は台座10同士を連結する連結部材に取り付けられてもよい。
座部マット20は台座10上に載置して使用されるものであり、ユーザが着座する部材である。座部マット20は、枠体120上に載置され、例えば、凹部12に収容される凸部を有している。なお、図3の斜視図1003に示す枠体120の場合には、水平な4つの角材により囲まれた空間に、座部マット20の凸部が収容される。座部マット20は、図6に示すように、メインマット(上部クッション)21と、メインマット21から突出するようにメインマット21に連結されたサブマット(下部クッション)22とを有していてもよい。
図6は、本発明の一実施形態に係るソファの座部マットを示す模式図である。図6には、座部マット20の斜視図1014と、側面図1015とが示されている。座部マット20は、メインマット21からサブマット22が突出するように連結されている。また、座部マット20は、メインマット21に対するサブマット22の位置が変更可能である。
ソファの奥行きは、男性の平均体型に合わせた場合には、平均体型の女性が座った際に足が浮いてしまったり、背当てクッションにより十分に支持されなかったりする問題がある。また、ソファの奥行きを女性の平均体型に合わせた場合には、平均体型の男性が座った際に足がソファから出過ぎてしまう場合がある。このように、ユーザの体型により座り心地のよい奥行きが異なる。
座部マット20のサブマット22は、台座10の凹部12に収容されるので、メインマット21に対するサブマット22の位置を変更するのみで、座部マット20の奥行き方向の位置をユーザの好みに合わせて容易に変更することができる。例えば、メインマット21とサブマット22とを面ファスナーにより連結し、メインマット21側の面ファスナーを側面図1015の矢印X方向に複数設ける、矢印X方向に幅の広い面ファスナーを設ける等してもよい。これにより、メインマット21に対してサブマット22の面ファスナーを貼り付ける位置を選択するのみで、メインマット21に対するサブマット22の位置を変更することができる。
メインマット21は、ソファ100を組み立てた際に背当て部40側になる端部からこれに対向する側になる端部に向かって厚くなるように盛り上がった形状である。サブマット22は、台座10の凹部12に収容される形状である。座部マット20として使用されるクッション材は特に限定されず、モールドウレタンを例示することができる。メインマット21とサブマット22とは、硬さの異なるクッション材により構成されていてもよい。
例えば、座部マット20の位置ズレを防ぐためのサブマット22は、より堅いクッション材であり、ユーザが着座する部分となるメインマット21は、より柔らかいクッション材とする。クッション材としてモールドウレタンを用いる場合には、高密度のモールドウレタンをサブマット22として用い、低密度のモールドウレタンをメインマット21として用いる。さらに、座部マット20は、メインマット21の座面となる側にチップウレタンを有していてもよい。また、クッション材としてポケットコイルを用いてもよく、例えば、メインマット21としてモールドウレタンを用い、サブマット22としてポケットコイルを用いてもよい。サブマット22としてポケットコイルを用いた場合、凹部12がポケットコイルの収容部となる。このように、硬さの異なる複数のクッション材により座部マット20を構成することで、座り心地に優れたソファを提供することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 台座、 11 側壁、 12 凹部、 20 座部マット、 21 メインマット(上部クッション)、 22 サブマット(下部クッション)、 40 背当て部、 100 ソファ(組立式ソファ)、 110 連結部材、 110d 鉤状部、 120 枠体、 120a 側壁、 120b 平板、 124 金属部(ブロック部材)
Claims (8)
- 台座と背当て部とを連結部材を介して連結して組立てる組立式ソファであって、
前記連結部材は前記台座側の端部に鉤状部を有し、
前記台座は、前記連結部材を引っ掛ける枠体を有し、前記連結部材が前記枠体に引っ掛かっている状態で前記鉤状部を収容する空隙が設けられている、ことを特徴とする組立式ソファ。 - 前記連結部材は、
前記背当て部に当接する第1当接部と、前記枠体に当接する第2当接部と、前記第1当接部と前記第2当接部とを階段状に接続する接続部とを有し、
前記鉤状部は、前記第2当接部における前記接続部側とは反対側の端部から、前記接続部に対向するように突出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の組立式ソファ。 - 前記空隙は、前記背当て部と前記台座とを連結する場合に、
前記背当て部を前記台座上に重ね、前記背当て部に連結した前記連結部材の少なくとも一部を前記空隙内に収容して、前記第2当接部と前記枠体との間に隙間が設けられた第1の状態から、
前記連結部材と前記枠体との接触部分を軸として前記背当て部を回動させて、前記連結部材を前記枠体に引っ掛けて、前記第2当接部及び前記鉤状部と前記枠体とが面接触した第2の状態にすることが可能な大きさであることを特徴とする請求項2に記載の組立式ソファ。 - 前記枠体は、平板から突出した側壁を有しており、前記空隙は、当該側壁の表面の一部に設けられた窪みであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組立式ソファ。
- 前記枠体は中空構造体により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の組立式ソファ。
- 前記側壁の上に、ブロック部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の組立式ソファ。
- 前記台座は、平板から突出した側壁に囲まれた凹部を当該平板の少なくとも一方の面に有しており、
前記枠体上に載置され、前記凹部に収容される凸部を有している座部マットをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組立式ソファ。 - 前記座部マットは、上部クッションと、当該上部クッションから突出するように上部クッションに連結された下部クッションとを有し、上記上部クッションに対する上記下部クッションの位置が変更可能であることを特徴とする請求項7に記載の組立式ソファ。
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