JP2021040805A - 眼科装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】被検眼において瞬きが正常に行われているか否かを評価可能な新規の技術を提供する。【解決手段】眼科装置は、被検眼の前面からの反射像を取得する画像取得部と、演算部と、表示部と、を備えている。演算部は、所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影された被検眼の前面からの複数の反射像を取得する画像取得処理と、複数の反射像のそれぞれから被検眼の開瞼長を算出する開瞼長算出処理と、開瞼長算出処理で算出された開瞼長の時系列データを生成する時系列データ生成処理と、時系列データからアトラクタを生成するアトラクタ生成処理と、を実行可能に構成されている。表示部は、アトラクタ生成処理で生成されたアトラクタを表示する。【選択図】図1

Description

本明細書に開示する技術は、眼科装置及びコンピュータプログラムに関する。詳細には、被検眼の瞬きの状態を評価可能な技術に関する。
被検眼の瞬きを検出する技術が開発されている。例えば、特許文献1の眼科装置は、アライメント指標投影光学系を備えている。アライメント指標投影光学系は、アライメント指標を被検眼に投影する光源を備えており、光源は、被検眼の角膜中心部より上側にアライメント指標が投影されるように構成されている。このアライメント指標が検出されるとき、被検眼が開瞼していると判定している。
特開2009−82513号公報
被検眼の状態を把握するための指標の1つのとして、被検眼の瞬きが正常に行われているか否かを判定することが知られている。一般的に、瞬きが正常であるか否かは、被検者に所定時間恣意的に連続して瞬目させ、医師等の検査者が被検眼の瞬きを直接観察することによって判定している。しかしながら、このような方法では、検査者の主観によって判定が左右され易く、検査者毎に、また、検査毎に検査結果が異なるという問題があった。また、特許文献1の眼科装置では、瞬きの有無について検出することができる一方、連続して瞬きしたときに瞬きが正常であるか否かを判定することはできない。
本明細書は、被検眼において瞬きが正常に行われているか否かを評価可能な新規の技術を開示する。
本明細書に開示する眼科装置は、被検眼の前面からの反射像を取得する画像取得部と、演算部と、表示部と、を備えている。演算部は、所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影された被検眼の前面からの複数の反射像を取得する画像取得処理と、複数の反射像のそれぞれから被検眼の開瞼長を算出する開瞼長算出処理と、開瞼長算出処理で算出された開瞼長の時系列データを生成する時系列データ生成処理と、時系列データからアトラクタを生成するアトラクタ生成処理と、を実行可能に構成されている。表示部は、アトラクタ生成処理で生成されたアトラクタを表示する。
上記の眼科装置では、被検眼の開瞼長の時系列データからアトラクタを生成することによって、所定時間内の被検眼の開瞼長を視覚的に把握することができる。このため、被検眼の瞬きが正常であるか否かを視覚的かつ客観的に把握し易くすることができる。
また、本明細書は、被検眼の前面からの反射像を処理するためのコンピュータプログラムを開示する。コンピュータプログラムは、コンピュータを、所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影された被検眼の前面からの複数の反射像を取得する画像取得部と、複数の反射像のそれぞれから被検眼の開瞼長を算出する開瞼長算出部と、開瞼長算出部で算出された開瞼長の時系列データを生成する時系列データ生成部と、時系列データからアトラクタを生成するアトラクタ生成部として機能させる。
実施例に係る眼科装置の概略構成を示す図。 被検眼の開瞼長に関する3次元アトラクタを生成する処理の一例を示すフローチャート。 被検眼の前面からの反射像を示す図。 開瞼長の時系列データを示す図。 アトラクタの生成方法を説明するための図であり、開瞼長の時系列データの一部を示す図。 アトラクタの生成方法を説明するための図であり、開瞼長の時系列データの3次元座標へのプロットを示す図。 3次元アトラクタを2次元平面上に写像した状態を示す図。 表示部に表示される表示画面の一例を示す図。 被検眼の開瞼長に関する2次元アトラクタを生成する処理の一例を示すフローチャート。 2次元アトラクタを直線上に写像した状態を示す図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書に開示する眼科装置では、アトラクタ生成処理では、n次元(nは3以上の自然数)のアトラクタを生成してもよい。表示部は、n次元のアトラクタをm次元(mは2以上かつn−1以下の自然数)の写像対象に写像し、m次元に写像されたアトラクタの写像対象上に設定された基準図形内への収束度を表示してもよい。このような構成によると、n次元のアトラクタをm次元に写像した視覚的な指標を、基準図形内への収束度という客観的な指標に変換して表示する。このため、被検眼の状態を視覚的かつ客観的に把握し易くすることができる。
(特徴2)本明細書に開示する眼科装置では、アトラクタは、3次元であってもよい。写像対象は、2次元の基準平面であってもよい。基準図形は、基準平面内に描画される円形であってもよい。このような構成によると、3次元のアトラクタを用いることによって、アトラクタを視覚的に把握しやすくすることができる。
(特徴3)本明細書に開示する眼科装置では、表示部は、n次元のアトラクタをm次元の写像対象に写像した複数の写像点と、写像対象上に設定された基準図形とを表示してもよい。このような構成によると、n次元のアトラクタのm次元の写像対象上の基準図形内への収束度を、視覚的かつ客観的に把握しやすくすることができる。
(特徴4)本明細書に開示する眼科装置では、表示部は、m次元の写像対象をさらに表示してもよい。写像点及び基準図形は、m次元の写像対象上に表示されてもよい。このような構成によると、表示部に表示される写像点及び基準図形をより把握しやすくすることができる。
(特徴5)本明細書に開示する眼科装置では、アトラクタ生成処理では、2次元のアトラクタを生成してもよい。表示部は、2次元のアトラクタを基準線に写像した複数の写像点を表示してもよい。このような構成によると、2次元アトラクタを用いた場合にも、被検眼の状態を視覚的に把握し易くすることができる。
(特徴6)本明細書に開示する眼科装置では、表示部は、2次元アトラクタと、基準線と、複数の写像点とを表示してもよい。
(実施例1)
以下、実施例に係る眼科装置10について説明する。図1に示すように、眼科装置10は、撮影部12と、演算部14と、表示部30を備えている。
撮影部12は、被検眼の前面からの反射像を撮影する。なお、撮影部12は、公知の眼科装置に用いられるものを用いることができるため、その詳細な説明は省略する。撮影部12は、所定時間にわたり所定の時間間隔で被検眼の前面からの反射像を複数撮影する(以下、これらの複数の反射像を「時系列で撮影された複数の反射像」ともいう)。撮影部12で撮影された被検眼の前面からの複数の反射像は、演算部14に出力される。なお、撮影部12は、「画像取得部」の一例である。
演算部14は、例えば、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータによって構成することができる。コンピュータがプログラムを実行することで、演算部14は、図1に示す画像取得部16、開瞼長算出部18、時系列データ生成部20、アトラクタ生成部22等として機能する。画像取得部16、開瞼長算出部18、時系列データ生成部20及びアトラクタ生成部22の処理については、後で詳述する。
表示部30は、撮影部12で撮影された被検眼の前面の反射像や、演算部14で生成された開瞼長の時系列データ、アトラクタ及びアトラクタの解析結果等を表示する。なお、表示部30の表示内容については、後で詳述する。
図2〜図8を参照して、被検眼の開瞼長に関するアトラクタを生成する処理について説明する。一般的に、被検眼の瞬きが正常であるか否かは、被検者に所定時間恣意的に連続して瞬目させ、医師等の検査者が被検眼の瞬きを直接観察することによって判定している。本実施例では、被検眼の瞬きが正常であるか否かの判定を検査者の観察等の主観的な判断によらずに行うために、被検眼の開瞼長に関するアトラクタを生成する。
図2に示すように、まず、画像取得部16は、撮影部12から被検眼の時系列で撮影された複数の反射像を取得する(S12)。撮影部12で被検眼の前面の反射像を撮影する際には、被検者に恣意的に瞬目させながら行う。例えば、被検者に軽くてできるだけ早い瞬目を連続して行わせながら、撮影部12で被検眼の前面の反射像を所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影する。所定時間の経過後、画像取得部16は、撮影部12から被検眼の時系列で撮影された複数の反射像を取得する。
次に、開瞼長算出部18は、ステップS12で取得した複数の反射像のそれぞれについて、被検眼の開瞼長を算出する(S14)。被検眼の開瞼長の算出方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いて算出してもよい。例えば、開瞼長算出部18は、被検眼の開瞼長を以下の手順で算出する。まず、図3に示すように、開瞼長算出部18は、取得した複数の反射像のうちの1枚の画像について、被検眼の上眼瞼の下端42と下眼瞼の上端43の位置を検出する。画像内の上眼瞼の下端42と下眼瞼の上端43の位置の検出方法について、特に限定されない。例えば、被検眼の上眼瞼の下端42と下眼瞼の上端43の位置は、画像の輝度に基づいて(例えば、瞼(皮膚)からの反射光の輝度と、被検眼からの反射像の輝度との差を利用して)特定してもよい。次いで、開瞼長算出部18は、検出された上眼瞼の下端42と下眼瞼の上端43の位置に基づいて、上眼瞼と下眼瞼との間の線分44の長さを算出する。具体的には、開瞼長算出部18は、画像内の被検眼の角膜頂点を通ると共にy軸に平行な直線(すなわち、線分44)上の画素数を計測(カウント)する。これにより、開瞼長が算出される。なお、開瞼長として、画像の中心を通ると共にy軸に平行な直線上の画素数を計測してもよい。次いで、開瞼長算出部18は、取得した複数の反射像全てについて、上記の手順で開瞼長を算出する。算出された開瞼長は、時系列にメモリ(図示省略)に記憶される。
次に、時系列データ生成部20は、ステップS14で算出した開瞼長について、時系列データを生成する(S16)。図4に示すように、生成された時系列データは、開瞼長(縦軸)と測定開始時点からの経過時間(横軸)で表される。図4は、20秒間にわたり被検眼を測定したときの時系列データを示している。ここで、時系列データが周期的に表される場合、被検眼の瞬きは正常であると判定できる。一方、時系列データに乱れが生じている場合、被検眼の瞬きが正常ではない可能性がある。検査者がここで生成された時系列データを観察することによって被検眼の瞬き不良を判定する従来の方法では、時系列データが乱れているか否かの判定を検査者が行うことになり、判定結果が検査者の主観によって左右され易い。このため、図4に示される時系列データだけでは、被検眼の瞬きが正常であるか否かを正確かつ客観的に判定することが難しい。このため、以下の処理を続行し、被検眼の瞬き不良を判定し易くする。
次に、アトラクタ生成部22は、ステップS16で生成した開瞼長の時系列データを用いて、3次元アトラクタを生成する(S18)。3次元アトラクタは、公知の方法を用いて生成することができる。例えば、アトラクタ生成部22は、3次元アトラクタを以下の手順で生成する。図5は、図4に示す時系列データの一部である。まず、アトラクタ生成部22は、瞬きの回数から瞬きの周波数fmを算出する。時系列データの1周期の時間は、1/fmと表すことができ、図5では、時間x1〜x2の間の時間となる。次いで、アトラクタ生成部22は、時系列データの1周期の時間1/fmに、測定周波数fs(すなわち、フレームレート)を掛ける。これにより、時系列データの1周期(時間x1〜x2)における測定点の数が算出される。次いで、アトラクタ生成部22は、算出された時系列データの1周期(時間x1〜x2)における測定点の数を、生成するアトラクタの次元数で割る。すなわち、本実施例では3次元アトラクタを生成するため、アトラクタ生成部22は、時系列データの1周期(時間x1〜x2)における測定点の数を3で割る。このように算出された測定点の数をτ(点)とする。次いで、アトラクタ生成部22は、時系列データにおける測定点x1からτ点離れた測定点をy1とし、測定点y1からさらにτ点離れた測定点をz1と設定する。次いで、図6(a)に示すように、アトラクタ生成部22は、測定点x1の開瞼長をX座標、測定点y1の開瞼長をY座標、測定点z1の開瞼長をZ座標とする点P1を3次元座標上にプロットする。次いで、アトラクタ生成部22は、全ての測定点について上記と同様の処理を実行し、3次元座標上にプロットする。すなわち、アトラクタ生成部22は、測定点xmの開瞼長をX座標、測定点ymの開瞼長をY座標、測定点zmの開瞼長をZ座標とする点Pmを3次元座標上にプロットする。すると、図6(a)及び図6(b)に示すように、3次元アトラクタが生成される。
なお、本実施例では、τを、時系列データの1周期(時間x1〜x2)における測定点の数と生成するアトラクタの次元数(すなわち、本実施例では3)に基づいて設定したが、このような構成に限定されない。τは、アトラクタを適切に生成できるように設定されればよく、例えば、瞬きの1周期における測定点の数を、τとして設定してもよい。
被検眼の瞬きが正常である場合、瞬目の際の開瞼長や瞬目のタイミングが略一定となる。このため、3次元アトラクタは略一定の形状に収束する。一方、被検眼の瞬きに不良が生じていると、瞬目の際の開瞼長や瞬目のタイミングにばらつきが生じる。このため、3次元アトラクタはばらつき、一定の形状に収束し難くなる。したがって、3次元アトラクタを生成することによって、被検眼の瞬き不良を視覚的に把握し易くすることができる。
次に、アトラクタ生成部22は、ステップS18で生成した3次元アトラクタを2次元平面上に写像する(S20)。アトラクタ生成部22は、3次元アトラクタを以下の手順で2次元平面上に写像する。まず、アトラクタ生成部22は、3次元アトラクタを写像する2次元平面を設定する。2次元平面は、3次元アトラクタの3次元座標のX軸、Y軸、Z軸の3つの軸が等価となるように設定される。例えば、アトラクタ生成部22は、3つの座標(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)を通る平面を、3次元アトラクタを写像する2次元平面として設定する。次いで、アトラクタ生成部22は、3次元アトラクタを構成する全ての点を、設定した2次元平面上に写像する。
次に、図7に示すように、アトラクタ生成部22は、ステップS20において設定した2次元平面上に基準円46を設定する(S22)。具体的には、アトラクタ生成部22は、2次元平面に写像された3次元アトラクタの原点を基準円46の原点として設定する。そして、アトラクタ生成部22は、基準円46の原点と2次元平面上に写像された各点との間の距離の平均を基準円46の半径として設定する。このように設定された原点及び半径に基づいて、基準円46を設定する。
次に、アトラクタ生成部22は、ステップS20で2次元平面上に写像された各点の、ステップS22で設定された基準円46内への収束度を算出する(S24)。例えば、図7において、2次元平面上に写像された全ての点のうち、70%が基準円46内に位置していたとする。この場合、基準円46内への収束度は、70%と算出される。換言すると、2次元平面上に写像された全ての点のうち、30%が基準円46外に位置していたと言える。このため、非収束度が30%であると表してもよい。
最後に、演算部14は、ステップS12〜ステップS24の処理で得られた画像や算出結果等を表示部30に出力する(S26)。これより、出力されたデータは、表示部30に表示される。具体的には、表示部30は、ステップS12で取得した被検眼の前面の複数の反射像のうちの少なくとも1つと、ステップS16で生成した時系列データと、ステップS20で2次元平面上に写像された各点及びステップS22で設定された基準円46と、ステップS24で算出された基準円46内への写像された点の収束度等を表示する。
例えば、図8に示すように、表示部30には、被検眼の前面の反射像52と、時系列データ54と、3次元アトラクタを2次元平面上に写像した画像56が表示されている。被検眼の前面の反射像52は、複数の反射像のうちの1つである。反射像52には、画像に重ねて、開瞼長を示す線分44が表示されている。また、表示部30には、表示部30に表示される反射像52と時系列データとの対応(すなわち、時系列のどの時点で撮影された画像が表示されているのか)を把握するための表示バー53が表示されていてもよい。
3次元アトラクタを2次元平面上に写像した画像56には、3次元アトラクタを2次元平面に写像した各点Pmと、基準円46が表示されている。検査者は、表示部30に表示された画像56により、各点Pmの基準円46内への収束度を視覚的に把握することができる。また、画像56には、時系列で隣接する点Pmと点Pm+1との間を連結する線分が表示されている。これにより、点Pmの時系列の変化を視覚的に把握し易くなる。また、画像56には、基準円46内への非収束度(例えば、「Outside=30%」)が併せて表示されている。これにより、検査者は、各点Pmの基準円46内への収束度をより把握し易くなる。
さらに、表示部30には、3次元アトラクタとは異なる次元のアトラクタ(例えば、2次元アトラクタ)とその解析結果を示す画像58、被検眼の開瞼数や開瞼時間に関する情報60と、時系列データをフーリエ変換したデータ62が表示されている。なお、2次元アトラクタとその解析結果を示す画像58については、後で詳述する。被検眼の開瞼数や開瞼時間に関する情報とは、例えば、時系列データにおける(本実施例では、20秒間の)開瞼数の合計、1秒当たりの開瞼数の平均、1回の開瞼時間の平均、最も長い開瞼時間等である。ここで、開瞼時間とは、開瞼にかかる時間を示し、時系列データから閉瞼したポイントとその次に開瞼したポイントを特定し、その間の時間が開瞼時間となる。1回の開瞼時間の平均は、時系列データにおける各開瞼時間の合計を開瞼数の合計で割ることによって算出される。最も長い開瞼時間は、時系列データにおける各開瞼時間のうち最も長いものを示す。被検眼の開瞼数や開瞼時間に関する情報や時系列データをフーリエ変換したデータ等を表示することによって、検査者がそれらのデータを必要に応じて参照することができ、被検眼の瞬きの状態をより正確に把握することができる。
(実施例2)
上記の実施例1では、時系列データから3次元アトラクタを生成し、3次元アトラクタを2次元平面上に写像したが、このような構成に限定されない。例えば、時系列データから2次元アトラクタを生成し、2次元アトラクタを1次元(直線)上に写像してもよい。
図9に示すように、演算部14は、被検眼の前面からの複数の反射像を取得し(S32)、各反射像における被検眼の開瞼長を算出し(S34)、時系列データを生成する(S36)。なお、ステップS32〜ステップS36の処理は、実施例1のステップS12〜ステップS16の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
時系列データが生成されると、アトラクタ生成部22は、ステップS36で生成した開瞼長の時系列データを用いて、2次元アトラクタを生成する(S38)。具体的には、アトラクタ生成部22は、時系列データの1周期(図5の時間x1〜x2)における測定点の数を、生成するアトラクタの次元数である2で割り、τ点を算出する。そして、アトラクタ生成部22は、時系列データにおける測定点xmからτ点離れた位置の測定点をymとし、測定点xmの開瞼長をX座標、測定点ymの開瞼長をY座標とする点Pmを2次元座標上にプロットする。これにより、2次元アトラクタが生成される。
次に、アトラクタ生成部22は、ステップS38で生成した2次元アトラクタを基準線上に写像する(S40)。具体的には、基準線は直線であり、アトラクタ生成部22は、2次元アトラクタの2次元座標のX軸、Y軸の2つの軸が等価となる直線、すなわち、(0,0)、(1,1)を通る直線(y=x)上に、2次元アトラクタの各点を写像する。また、アトラクタ生成部22は、基準線上に写像された点のうち、原点から最も近いものと最も遠いものとの間の長さ(すなわち、2次元アトラクタが基準線上に写像された写像範囲)146を算出する。写像された点が写像範囲146内のどの領域に集中しているのかにより、収束度を把握し易くなる。例えば、写像された点が写像範囲146内に比較的均等に位置している場合には、収束度が低いことがわかる一方、写像された点が写像範囲146内の特定の領域に集中している場合には、収束度が高いことがわかる。
次に、演算部14は、ステップS32〜ステップS42の処理で得られた2次元アトラクタ、基準線、基準線上に写像された各点及び写像範囲146等を表示部30に出力する(S42)。これより、出力されたデータは、表示部30に表示される。
本実施例においても、開瞼長の時系列データから2次元アトラクタを生成し、2次元アトラクタを基準線上に写像することによって、検査者は、2次元アトラクタや写像された点等から被検眼の開瞼の状態を視覚的かつ客観的に把握することができる。また、図8に示すように、表示部30は、実施例1の3次元アトラクタを2次元平面上に写像した画像56と、本実施例の2次元アトラクタを基準線上に写像した画像58の両方を表示してもよい。2つの画像を表示することによって、検査者は被検眼の開瞼の状態を把握するための複数の画像を同時に確認することができ、被検眼の開瞼の状態をより正確に把握することができる。
なお、上記の実施例1では3次元アトラクタを生成し、上記の実施例2では2次元アトラクタを生成したが、生成するアトラクタの次元数は、特に限定されない。ここで、n次元(nは2以上の自然数)のアトラクタを生成する場合について説明する。まず、アトラクタ生成部22は、開瞼長の時系列データからn次元のアトラクタを生成する。なお、n次元のアトラクタは、上記の実施例1及び2と同様の方法又は他の公知の方法で生成することができる。次いで、アトラクタ生成部22は、n次元のアトラクタをm次元(mは2以上かつn−1以下の自然数)の写像対象に写像する。すなわち、m次元の写像対象は、n−1次元の写像対象に限定されるものではなく、n−1次元より小さい次元数の写像対象であってもよい。m次元の写像対象は、上記の実施例1及び2と同様に、n次元のアトラクタのn次元座標の各軸が等価となるように設定することができる。次いで、アトラクタ生成部22は、m次元の写像対象上に基準図形を設定する。上記の実施例1と同様に、基準図形の原点は、n次元のアトラクタの原点をm次元の写像対象に写像した点とし、基準図形の原点からの距離は、基準図形の原点から写像された各点までの距離の平均とする。次いで、アトラクタ生成部22は、m次元の写像対象上に写像された各点の基準図形内への収束度を算出する。次いで、演算部14は、m次元の写像対象、及び/又は、m次元の写像対象上に写像された各点、及び/又は、基準図形等を表示部30に表示させる。このように表示部30に表示することによって、アトラクタの次元数を変化させても、検査者は被検眼の開瞼の状態を視覚的かつ客観的に把握することができる。
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
10:眼科装置
12:撮影部
14:演算部
16:画像取得部
18:開瞼長算出部
20:時系列データ生成部
22:アトラクタ生成部
30:表示部
46:基準円
146:写像範囲

Claims (8)

  1. 被検眼の前面からの反射像を取得する画像取得部と、
    演算部と、
    表示部と、を備えており、
    前記演算部は、
    所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影された前記被検眼の前面からの複数の反射像を取得する画像取得処理と、
    前記複数の反射像のそれぞれから前記被検眼の開瞼長を算出する開瞼長算出処理と、
    前記開瞼長算出処理で算出された前記開瞼長の時系列データを生成する時系列データ生成処理と、
    前記時系列データからアトラクタを生成するアトラクタ生成処理と、を実行可能に構成されており、
    前記表示部は、前記アトラクタ生成処理で生成されたアトラクタを表示する、眼科装置。
  2. 前記アトラクタ生成処理では、n次元(nは3以上の自然数)のアトラクタを生成し、
    前記表示部は、前記n次元のアトラクタをm次元(mは2以上かつn−1以下の自然数)の写像対象に写像し、前記m次元に写像されたアトラクタの前記写像対象上に設定された基準図形内への収束度を表示する、請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記アトラクタは、3次元であり、
    前記写像対象は、2次元の基準平面であり、
    前記基準図形は、前記基準平面内に描画される円形である、請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記表示部は、前記n次元のアトラクタをm次元の写像対象に写像した複数の写像点と、前記写像対象上に設定された基準図形とを表示する、請求項2又は3に記載の眼科装置。
  5. 前記表示部は、前記m次元の写像対象をさらに表示し、
    前記写像点及び前記基準図形は、前記m次元の写像対象上に表示される、請求項4に記載の眼科装置。
  6. 前記アトラクタ生成処理では、2次元のアトラクタを生成し、
    前記表示部は、前記2次元のアトラクタを基準線に写像した複数の写像点を表示する、請求項1に記載の眼科装置。
  7. 前記表示部は、前記2次元アトラクタと、前記基準線と、前記複数の写像点とを表示する、請求項6に記載の眼科装置。
  8. 被検眼の前面からの反射像を処理するためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータを、
    所定時間にわたり所定の時間間隔で撮影された前記被検眼の前面からの複数の反射像を取得する画像取得部と、
    前記複数の反射像のそれぞれから前記被検眼の開瞼長を算出する開瞼長算出部と、
    前記開瞼長算出部で算出された前記開瞼長の時系列データを生成する時系列データ生成部と、
    前記時系列データからアトラクタを生成するアトラクタ生成部として機能させる、コンピュータプログラム。
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