JP2021038720A - 排気浄化システム - Google Patents

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俊 中川
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Abstract

【課題】水電解装置の電解効率の低下を抑制する。【解決手段】一態様に係る排気浄化システムは、電解槽と該電解槽内に設けられた一対の電極とを有し、電解槽内の水を電気分解して水素を生成する水電解装置12と、生成すべき水素量に応じた一定の電流が一対の電極間に流れるように、バッテリ3から一対の電極に印加される電圧を制御する制御装置Cntと、排気ガスが流れる排気通路に設けられ、水電解装置によって生成された水素を用いて排気ガス中の窒素酸化物を還元する第1の還元触媒22と、を備えている。制御装置Cntは、一定の電流を流すために一対の電極間に印加される電圧が基準値よりも大きい場合には、バッテリ3を制御して、基準値よりも大きなピーク電圧を有するスパイク状のパルス電圧を一対の電極間に印加させる。【選択図】図1

Description

本開示は、排気浄化システムに関する。
エンジンから排出される排気ガス中の窒素酸化物を還元触媒を用いて浄化する装置が知られている。例えば、特許文献1には、水を電気分解して水素を生成する水電解装置と、水素と空気中の窒素とを反応させてアンモニアを生成するマイクロリアクターと、エンジンからの排気ガスが流れる集合排気管に設けられ、排気ガス中の窒素酸化物を除去するNOx浄化装置とを有する排ガス浄化システムが記載されている。このNOx浄化装置は、水素と窒素酸化物を反応させて排気ガスに含まれる窒素酸化物を還元除去する第一の還元触媒と、アンモニアと窒素酸化物を反応させて排気ガスに含まれる窒素酸化物を還元除去する第二の還元触媒とを含んでいる。
特開2009−079539号公報
上記のような水電解装置では、使用時間が経過するにつれて水に含まれるミネラル等の不純物が析出する。この不純物は、当該水電解装置の一対の電極に付着して一対の電極間の電気抵抗を増加させる。一対の電極間の電気抵抗が増加すると、所定量の水素を生成するために一対の電極間に印加すべき電圧が増加するので、水電解装置の電解効率が低下する。
したがって、水電解装置の電解効率の低下を抑制することができる排気浄化システムが求められている。
一態様では、エンジン及びバッテリを有する車両に搭載され、エンジンから排出される排気ガスを浄化する排気浄化システムが提供される。この排気浄化システムは、電解槽と該電解槽内に設けられた一対の電極とを有し、電解槽内の水を電気分解して水素を生成する水電解装置と、生成すべき水素量に応じた一定の電流が一対の電極間に流れるように、バッテリから一対の電極に印加される電圧を制御する制御装置と、排気ガスが流れる排気通路に設けられ、水電解装置によって生成された水素を用いて排気ガス中の窒素酸化物を還元する第1の還元触媒と、を備えている。制御装置は、一定の電流を流すために一対の電極間に印加される電圧が基準値よりも大きい場合には、バッテリを制御して、基準値よりも大きなピーク電圧を有するスパイク状のパルス電圧を一対の電極間に印加させる。
上記態様に係る排気浄化システムでは、一定の電流を流すために一対の電極間に印加される電圧が基準値よりも大きい場合に、一対の電極間にスパイク状のパルス電圧が印加される。このようなパルス電圧を一対の電極間に印加することによって、一対の電極に付着した不純物が溶解又は剥離され、一対の電極間の電気抵抗を減少させることができる。したがって、一定の電流を流すために印加すべき電圧が増加することが抑制され、その結果、水電解装置の電解効率の低下を抑制することができる。
一実施形態では、水電解装置によって生成された水素からアンモニアを生成するアンモニア生成器と、第1の還元触媒よりも排気通路の下流側に設けられ、アンモニア生成器によって生成されたアンモニアを用いて排気ガス中の窒素酸化物を還元する第2の還元触媒と、を更に備えていてもよい。この実施形態では、水を電気分解して生成された水素を用いて還元剤として利用されるアンモニアを生成することができるので、外部から別途還元剤の供給を受けずに排気ガスを浄化することができる。
一実施形態では、第1の還元触媒と第2の還元触媒との間に設けられ、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタを更に備えていてもよい。このフィルタによって、排気ガスに含まれる粒子状物質を除去することが可能となる。
一実施形態では、水電解装置によって生成された水素を排気通路に導く第1の流路と、アンモニア生成器によって生成されたアンモニアを排気通路に導く第2の流路と、第1の流路に設けられた第1のバルブと、第2の流路に設けられた第2のバルブと、を更に備え、制御装置は、排気ガスの温度に応じて、第1のバルブ及び第2のバルブの開度を個別に制御してもよい。水素を還元剤として用いる第1の還元触媒の反応温度と、アンモニアを還元剤として用いる第2の還元触媒の反応温度とは異なる。したがって、排気ガスの温度に応じて、第1のバルブ及び第2のバルブの開度を調整することによって、排気ガスの温度に応じて適切な還元触媒を利用することが可能となる。したがって、排気ガスを効率よく浄化することが可能となる。
一実施形態に係る排気浄化システムでは、水電解装置は、電解槽内の水を電気分解して酸素を更に生成し、水電解装置によって生成された酸素からオゾンを生成し、生成されたオゾンを第1の還元触媒と第2の還元触媒との間において排気通路内に供給するオゾン生成器を更に備えていてもよい。オゾンを排気通路内に供給することによって、排気ガスに含まれる一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO)に酸化することができる。排気ガスに含まれる二酸化窒素の割合を高めることによって、第1の還元触媒及び第2の還元触媒を用いた窒素酸化物の還元効率を高めることができる。
一実施形態では、制御装置は、生成すべき水素量と、水電解装置によって実際に生成された水素量との差異が、所定の閾値よりも大きい場合には、バッテリを制御して、パルス電圧を一対の電極間に印加させてもよい。水電解装置では、一対の電極間に一定の電流が流れている場合であっても、一対の電極に付着した不純物によって水素の生成量が減少することがある。この実施形態では、生成すべき水素量と、水電解装置によって実際に生成された水素量との差異が所定の閾値よりも大きい場合に一対の電極間にパルス電圧を印加することによって、一対の電極に付着した不純物が溶解又は剥離することができる。よって、水電解装置の電解効率の低下を抑制することができる。
一実施形態では、パルス電圧は、一対の電極間で放電を生じさせる電圧であってもよい。一対の電極間で放電を生じさせることによって、一対の電極に付着した不純物を溶解又は剥離することができる。
本発明の一態様及び種々の実施形態によれば、水電解装置の電解効率の低下を抑制することができる。
第1実施形態に係る排気浄化システムの概略構成図である。 水電解装置の一例を概略的に示す断面図である。 (a)は、一対の電極間に印加される電圧の経時的変化を示す図であり、(b)は、一対の電極間の電気抵抗の経時的変化を示す図である。 制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、一対の電極間に印加される電圧の経時的変化を示す図であり、(b)は、一対の電極間の電気抵抗の経時的変化を示す図である。 第2実施形態に係る排気浄化システムの概略構成図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととし、同一又は相当の部分に対する重複した説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る排気浄化システムの概略構成図である。図1に示される排気浄化システム10は、車両に搭載され、車両のエンジン1から排出される排気ガスを浄化する。排気浄化システム10は、水タンク11、水電解装置12、水素タンク13、アンモニア生成器15、アンモニアタンク18、排気浄化装置20、及び、制御装置Cntを備えている。
まず、排気浄化システム10が搭載される車両について説明する。排気浄化システム10が搭載される車両は、エンジン1、モータ2及びバッテリ3を有するハイブリッド車両であり、例えばバス、トラック等の大型車両である。エンジン1は、燃料タンク4から供給された燃料を燃焼させて駆動力を発生させる内燃機関である。エンジン1は、多気筒のディーゼルエンジンであってもよいし、バイオ燃料等の他の燃料を併用するエンジンであってもよい。
モータ2は、クラッチを介してエンジン1に接続されている。モータ2は、電動機及び発電機の双方の機能を有する電動発電機であり、バッテリ3から供給された電力によって走行用の駆動力を発生すると共に、車両の減速時には回生トルクを発生させて回生電力を生成する。モータ2によって生成された回生電力は、インバータを介してバッテリ3に供給される。
バッテリ3は、リチウムイオン電池等の種々の二次電池である。バッテリ3は、車両の走行時にモータ2を駆動させるための電力を出力する。また、車両の減速時には、バッテリ3は、モータ2によって生成される回生電力によって充電される。また、後述するように、バッテリ3は、水を電気分解するための電力を水電解装置12に供給する。
エンジン1には、排気マニホールドを介して排気管5の一端が接続されている。排気管5の他端は、排気浄化装置20に接続されている。
排気浄化装置20は、排気ガスに含まれる窒素酸化物を選択的に還元しつつ、排ガス中の粒子状物質をフィルタを用いて捕集する一体型の浄化装置である。排気浄化装置20は、排気管5に連通するケース21を有している。このケース21は、排気管5と共にエンジン1から排出される排気ガスが流れる排気通路5pを画成している。エンジン1から排出された排気ガスは、排気管5を通って排気浄化装置20に導かれる。
排気浄化装置20は、第1の還元触媒22、DPF(DieselParticulate Filter:ディーゼル微粒子捕集)23、及び、第2の還元触媒24を有している。第1の還元触媒22、DPF23、及び、第2の還元触媒24は、排気通路5pの上流側(エンジン1側)からこの順にケース21内に配置されている。
第1の還元触媒22は、水素と窒素酸化物とを選択的に反応させる選択還元型触媒である。第1の還元触媒22としては、例えばゼオライト触媒が用いられる。また、白金、パラジウムといった貴金属系の触媒を第1の還元触媒22として用いてもよい。エンジン1からの排気ガスが、水素ガスと共に第1の還元触媒22に流入すると、排気ガス中の窒素酸化物が水素と反応して窒素(N)と水(HO)に還元される。
DPF23は、第1の還元触媒22の下流側に配置されている。すなわち、DPF23は、第1の還元触媒22と第2の還元触媒24との間に設けられている。DPF23は、例えばセラミック製のフィルタであり、第1の還元触媒22を通過した排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集する。
第2の還元触媒24は、アンモニアと窒素酸化物とを選択的に反応させる選択還元型触媒である。第2の還元触媒24としては、例えばゼオライト触媒が用いられる。また、白金、パラジウムといった貴金属系の触媒を第2の還元触媒24として用いてもよい。排気ガスが、アンモニアと共に第2の還元触媒24に流入すると、排気ガスに含まれる窒素酸化物がアンモニアと反応して窒素(N)と水(HO)に還元される。なお、第2の還元触媒24の下流側には、余剰のアンモニアを酸化処理するアンモニア低減触媒が更に設けられていてもよい。
排気浄化装置20のDPF23と第2の還元触媒24との間の位置には、排気ガスの一部をエンジン1の吸気側に環流させるEGR通路25が接続されている。EGR通路25には、エンジン1の吸気側に環流する環流ガスを冷却するEGRクーラ26が設けられている。EGRクーラ26は、環流ガスを冷却することによって環流ガスのガス密度を高める。この冷却によって、環流ガスに含まれる水分が凝縮する。凝縮された水は、水タンク11に供給される。
水タンク11は、水素生成用の水Wを貯えている。なお、本実施形態では、EGRクーラ26による冷却によって生成された凝縮水が水タンク11に貯えられているが、水タンク11には、車外から供給された水が貯えられていてもよい。水タンク11内の水は、導管P1を通って水電解装置12に供給される。
水電解装置12は、水Wを電気分解して水素と酸素を生成する。図2は、水電解装置12の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、水電解装置12は、電解槽31、第1の電極(陽極)32a及び第2の電極(陰極)32bを有している。第1の電極32a及び第2の電極32bは、一対の電極32を構成している。
電解槽31の内部は、隔壁33によって陽極室31A及び陰極室31Bに区画されている。隔壁33は、例えばフッ素系のイオン交換樹脂膜であり、水素イオンを選択的に透過する。陽極室31A及び陰極室31Bの内部には、水タンク11から供給された水Wが貯えられている。
陽極室31Aには、第1の電極32aが設けられており、陰極室31Bには、第2の電極32bが設けられている。第1の電極32aは、バッテリ3の陽極端子に接続されており、第2の電極32bは、バッテリ3の陰極端子に接続されている。一対の電極32間には、バッテリ3からは水Wを電気分解するために電圧が供給される。バッテリ3から一対の電極32間に電圧が印加されると、水Wが電気分解されて陽極室31Aにおいて酸素ガス(O)と水素イオン(H)が発生する。発生した水素イオンは、電気泳動によって隔壁33を透過して陰極室31B側に移動する。水素イオンが、第2の電極32bから電子を受け取ることによって、陰極室31B内において水素ガス(H)が生成される。電気分解によって生成された水素ガスは、水素タンク13に供給される。
水素タンク13は、水電解装置12によって生成された水素ガスを貯えている。水素タンク13の内部には、当該水素タンク13内の圧力を計測する圧力計13sが設けられている。水素タンク13には、流路16の一端、及び、流路(第1の流路)17の一端が接続されている。流路16の他端はアンモニア生成器15に接続され、流路17の他端は、第1の還元触媒22よりも上流側で排気通路5pに連通している。
流路16の一端側には、バルブV1が設けられている。流路17の一端側には、バルブ(第1のバルブ)V2が設けられている。バルブV1が開放された場合には、水素タンク13内の水素ガスがアンモニア生成器15に供給される。一方、バルブV2が開放された場合には、水素タンク13内の水素ガスが排気通路5pに供給される。排気通路5pに供給された水素ガスは、排気通路5pを流れる排気ガスと共に第1の還元触媒22に流入し、排気ガスに含まれる窒素酸化物を第1の還元触媒22上で還元する。
バルブV1及びバルブV2の開度は、制御装置Cntからの制御信号によって個別に制御される。このように、バルブV1及びバルブV2の開度を個別に制御されることでアンモニア生成器15及び排気通路5pに供給される水素の流量が制御される。
アンモニア生成器15は、水素からアンモニア(NH)を生成する装置である。アンモニア生成器15は、例えば改質触媒を有しており、水素タンク13から供給された水素と空気中の窒素とを改質触媒上で反応させることによってアンモニアガスを生成する。生成されたアンモニアガスは、アンモニアタンク18に供給される。
アンモニアタンク18は、アンモニア生成器15によって生成されたアンモニアガスを貯えている。アンモニアタンク18の内部には、当該アンモニアタンク18内の圧力を計測する圧力計18sが設けられている。アンモニアタンク18には、流路(第2の流路)19の一端が接続されている。流路19の他端は、DPF23と第2の還元触媒24との間で排気通路5pに連通している。
流路19には、バルブ(第2のバルブ)V3が設けられている。バルブV3が開放された場合には、アンモニアタンク18内のアンモニアガスが、第2の還元触媒24の上流側で排気通路5pに供給される。供給されたアンモニアガスは、排気通路5pを流れる排気ガスと共に第2の還元触媒24に流入し、排気ガスに含まれる窒素酸化物を第2の還元触媒24上で還元する。
制御装置Cntは、排気浄化システム10全体の動作を制御する。制御装置Cntは、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットである。制御装置Cntは、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種機能を実現する。制御装置Cntは、バッテリ3、圧力計13s、圧力計18s、バルブV1、バルブV2及びバルブV3と通信可能に接続されている。制御装置Cntは、これらの機器に制御信号を送信することにより、バッテリ3から水電解装置12への供給電圧、バルブV1、バルブV2及びバルブV3の開度等を制御する。
例えば、制御装置Cntは、排気ガスの温度に応じて、バルブV2及びバルブV3の開度を制御してもよい。第1の還元触媒22上での水素と窒素酸化物との反応温度は、第2の還元触媒24上でのアンモニアと窒素酸化物との反応温度よりも低い。したがって、例えば、制御装置Cntは、排気ガスの温度が低い(例えば、100℃〜200℃)ときには、排気通路5pへの水素ガスの供給量を増加させるようにバルブV2の開度を大きくし、排気ガスの温度が高い(例えば、250℃〜500℃)ときには、排気通路5pへのアンモニアガスの供給量が増加するようにバルブV3の開度を大きくする。このような制御によって、還元剤と窒素酸化物との反応を促進することができ、窒素酸化物の還元効率を高めることができる。
また、制御装置Cntは、水電解装置12の電解効率の低下を抑制するために、バッテリ3から一対の電極32に供給される電圧を制御する。ここで、発明の理解を容易にするために、水電解装置12の問題点について説明する。図3(b)は、水電解装置12の使用時間と一対の電極32間の電気抵抗との関係を示すグラフである。水電解装置12では、使用時間の経過と共に、電気分解によって水Wに含まれるミネラル等に由来する不純物が析出し、当該不純物が第1の電極32a及び第2の電極32bの表面に絶縁膜を形成する。したがって、図3(b)に示すように、水電解装置12では、使用時間の経過につれて一対の電極32間の電気抵抗が上昇する。
このように、電気抵抗が上昇すると、図3(a)に示すように、一定の電流Iを流すために一対の電極32間に印加すべき電圧Vが増加する。すなわち、一定量の水素を生成するために印加すべき電圧Vが増加することになり、水電解装置12の電解効率が低下する。
以下、図4を参照して、制御装置Cntの具体的な処理の流れについて説明する。図4は、制御装置Cntの処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、制御装置Cntは、生成されるべき水素量Aを決定する(ステップST1)。水素量Aは、例えば圧力計13sによって計測された水素タンク13の内部圧力に基づいて決定される。
次いで、制御装置Cntは、水素量Aに応じた電流値Iを決定する(ステップST2)。例えば、制御装置Cntは、生成すべき水素量Aと一対の電極32間の電流値との関係を示すマップを記憶しており、当該マップを参照することで水素量Aに応じた電流値Iを決定する。
次いで、制御装置Cntは、一対の電極32間に一定の電流Iが流れるように、一対の電極32間に直流電圧Vを印加する(ステップST3)。次いで、制御装置Cntは、一定の電流値Iを流すために一対の電極32間に印加される電圧Vが、基準値Vthを超えているか否かを判定する(ステップST4)。
ここで、基準値Vthとは、電流値Iによって定められる閾値であり、水電解装置12の使用開始時点tにおける一対の電極32間に印加される電圧Vよりも大きな電圧である(図5(a)参照)。例えば、制御装置Cntは、電流値Iと基準値Vthとの関係を示すマップを記憶しており、当該マップを参照することによって電流値Iに対応する基準値Vthを取得してもよい。また、電圧Vよりも所定の割合だけ大きな電圧を基準値Vthとしてもよい。
一対の電極32間の電圧Vが基準値Vthを超えている場合には、制御装置Cntは、一対の電極32間に大きなスパイク状のパルス電圧が印加されるようにバッテリ3を制御する(ステップST5)(図5(a)の時刻t及びt参照)。このパルス電圧は、水電解装置12の一対の電極32に付着した不純物を除去するための瞬時的な大電圧波であり、基準値Vthよりも大きなピーク電圧を有している。
このようなパルス電圧を印加することによって、一対の電極32間には、瞬時的に大電流が流れる。この大電流の作用により、一対の電極32に付着した不純物が溶解又は剥離する。その結果、図5(b)の時刻t及びtに示すように、一対の電極32間の電気抵抗が減少する。なお、一対の電極32間に印加されるパルス電圧は、一対の電極32に放電を生じさせるようなピーク電圧を有していてもよい。
ステップST5においてパルス電圧が印加された後、又は、一対の電極32間に印加される電圧Vが基準値Vthを超えていないと判定された場合には、ステップST6の処理が行われる。
ステップST6では、制御装置Cntは、生成されるべき水素量Aと実際に生成された水素量Aとを比較し、水素量Aと水素量Aとの差異が所定の閾値以上であるか否かを判断する。実際に生成された水素量Aは、例えば圧力計13sによって計測された水素タンク13内の圧力の経時的変化から求められる。
水素量Aと水素量Aとの差異が所定の閾値以上である場合には、制御装置Cntは、一対の電極32間に大きなスパイク状のパルス電圧が印加されるようにバッテリ3を制御する(ステップST7)。
上記のように、水電解装置12では、使用時間の経過と共に、電気分解によって水Wに含まれるミネラル等に由来する不純物が析出し、当該不純物が第1の電極32a及び第2の電極32bの表面に絶縁膜を生成する。このような絶縁膜が形成されると、一対の電極32間に一定の電流Iが流れていても、第2の電極32bと水素イオンとの間の電子の受け渡しが阻害され、実際に生成される水素量Aが少なくなることがある。これに対し、ステップST7では、一対の電極32間にスパイク状のパルス電圧を印加することにより、一対の電極32に付着した不純物が溶解又は剥離される。これにより、生成されるべき水素量Aと実際に生成された水素量Aとの差異を抑制することができる。
ステップST7においてパルス電圧が印加された後、又は、水素量Aと水素量Aとの差異が所定の閾値以上でないと判定された場合には、一連の処理を終了する。
上記のように排気浄化システム10では、一定の電流Iを流すために一対の電極32間に印加される電圧Vが基準値Vthよりも大きい場合に、一対の電極32間にスパイク状のパルス電圧が印加される。このようなパルス電圧を一対の電極間に印加することによって、一対の電極32に付着した不純物が溶解又は剥離され、一対の電極32間の電気抵抗を減少させることができる。したがって、一定の電流Iを流すために印加すべき電圧Vが増加することが抑制され、その結果、水電解装置12の電解効率の低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る排気浄化システム10Aについて説明する。図6は、第2実施形態に係る排気浄化システム10Aの概略構成図である。排気浄化システム10Aは、排気浄化装置20にオゾンを更に供給する点で第1実施形態の排気浄化システム10と相違している。以下では、主に第1実施形態に係る排気浄化システム10との相違点について説明し、重複する説明は省略する。
図6に示すように、排気浄化システム10Aは、オゾン生成器40及びオゾンタンク42を更に備えている。オゾン生成器40は、水電解装置12によって生成された酸素からオゾン(O)を生成する。オゾン生成器40は、紫外線照射又はプラズマ放電によって、酸素からオゾンを生成し、生成したオゾンをオゾンタンク42に供給する。
オゾンタンク42は、オゾン生成器40によって生成されたオゾンガスを貯えている。オゾンタンク42には、流路44の一端、及び、流路46の一端が接続されている。流路44の他端は燃料タンク4に接続され、流路46の他端は、第1の還元触媒22とDPF23との間で排気通路5pに連通している。
流路44の一端側には、バルブV4が設けられている。流路46の一端側には、バルブV5が設けられている。バルブV4が開放された場合には、オゾンタンク42内のオゾンガスが燃料タンク4に供給される。燃料タンク4内に供給されたオゾンは、燃料タンク4内の燃料を改質する。このように改質された燃料を用いることによって、車両の燃費性能が改善する。一方、バルブV5が開放された場合には、オゾンタンク42内のオゾンガスが第1の還元触媒22とDPF23との間で排気通路5pに供給される。排気通路5pに供給されたオゾンガスは、排気ガスに含まれる一酸化窒素(NO)を酸化して二酸化窒素(NO)を生成する。生成された二酸化窒素は、アンモニアタンク18から供給されたアンモニアと共に第2の還元触媒24に流入し、第2の還元触媒24上で還元される。
第2の還元触媒24は、一酸化窒素と二酸化窒素との比率が1:1の場合に、最も還元効率が高くなる性質を有している。この排気浄化システム10Aでは、オゾンを用いて排気ガスに含まれる二酸化窒素の割合を高めることができるので、第2の還元触媒24による還元効率を高めることができる。したがって、排気ガスをより効率よく浄化することができる。
以上、種々の実施形態に係る排気浄化システムについて説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。
例えば、上記実施形態では、排気浄化システム10,10Aがハイブリッド車両に搭載されているが、エンジン1及びバッテリ3を備えている限り、搭載される車両はハイブリッド車両に限定されるものではない。例えば、排気浄化システム10,10Aは、車両の駆動力を発生させるエンジンと、補機に電力を供給するバッテリとを有する車両に搭載されてもよい。
また、水電解装置12は、水Wを電気分解して水素と酸素を生成するものであればよく、図2に示される構成に限定されるものではない。例えば、水電解装置12は、隔壁33を有しないホフマン型の電解装置であってもよい。
また、一対の電極32間に印加されるパルス電圧は、一対の電極32間の電気抵抗を減少させることができればよく、必ずしも放電を発生させなくてもよい。また、一対の電極32に印加されるパルス電圧の方向(極性)は、逆方向であってもよい。
1…エンジン、3…バッテリ、5p…排気通路、10,10A…排気浄化システム、12…水電解装置、15…アンモニア生成器、17…流路(第1の流路)、19…流路(第2の流路)、22…第1の還元触媒、24…第2の還元触媒、31…電解槽、32…一対の電極、40…オゾン生成器、Cnt…制御装置、V2…バルブ(第1のバルブ)、V3…バルブ(第2のバルブ)。

Claims (7)

  1. エンジン及びバッテリを有する車両に搭載され、前記エンジンから排出される排気ガスを浄化する排気浄化システムであって、
    電解槽と該電解槽内に設けられた一対の電極とを有し、前記電解槽内の水を電気分解して水素を生成する水電解装置と、
    生成すべき水素量に応じた一定の電流が前記一対の電極間に流れるように、前記バッテリから前記一対の電極に印加される電圧を制御する制御装置と、
    前記排気ガスが流れる排気通路に設けられ、前記水電解装置によって生成された水素を用いて前記排気ガス中の窒素酸化物を還元する第1の還元触媒と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記一定の電流を流すために前記一対の電極間に印加される電圧が基準値よりも大きい場合には、前記バッテリを制御して、前記基準値よりも大きなピーク電圧を有するスパイク状のパルス電圧を前記一対の電極間に印加させる、排気浄化システム。
  2. 前記水電解装置によって生成された水素からアンモニアを生成するアンモニア生成器と、
    前記第1の還元触媒よりも前記排気通路の下流側に設けられ、前記アンモニア生成器によって生成されたアンモニアを用いて前記排気ガス中の窒素酸化物を還元する第2の還元触媒と、
    を更に備える、請求項1に記載の排気浄化システム。
  3. 前記第1の還元触媒と前記第2の還元触媒との間に設けられ、前記排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタを更に備える、請求項2に記載の排気浄化システム。
  4. 前記水電解装置によって生成された水素を前記排気通路に導く第1の流路と、
    前記アンモニア生成器によって生成されたアンモニアを前記排気通路に導く第2の流路と、
    前記第1の流路に設けられた第1のバルブと、
    前記第2の流路に設けられた第2のバルブと、
    を更に備え、
    前記制御装置は、前記排気ガスの温度に応じて、前記第1のバルブ及び前記第2のバルブの開度を個別に制御する、請求項2又は3に記載の排気浄化システム。
  5. 前記水電解装置は、前記電解槽内の水を電気分解して酸素を更に生成し、
    前記水電解装置によって生成された酸素からオゾンを生成し、生成されたオゾンを前記第1の還元触媒と前記第2の還元触媒との間において前記排気通路内に供給するオゾン生成器を更に備える、請求項2〜4の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  6. 前記制御装置は、前記生成すべき水素量と、前記水電解装置によって実際に生成された水素量との差異が、所定の閾値よりも大きい場合には、前記バッテリを制御して、前記パルス電圧を前記一対の電極間に印加させる、請求項1〜5の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  7. 前記パルス電圧は、前記一対の電極間で放電を生じさせる電圧である、請求項1〜6の何れか一項に記載の排気浄化システム。
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