JP2021038378A - 洗浄剤、洗浄剤の再生方法、及び洗浄方法 - Google Patents

洗浄剤、洗浄剤の再生方法、及び洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】洗浄剤、洗浄剤の再生方法、及び洗浄方法を提供すること。【解決手段】本開示は、一般式(1):R−O−CH2−CHX−OH(式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、水素原子又はメチル基である。)で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを2種以上、及び水、並びに一般式(2):R1R2N−Ra−NR3R4(式中、R1〜R4はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Raは炭素数1〜6のアルキレン基である。)で表されるジアミン、又は一般式(3):で表されるN−アルキルモルホリンを含む共沸様混合物を含む、洗浄剤を提供する。【選択図】なし

Description

本開示は、洗浄剤、洗浄剤の再生方法、及び洗浄方法に関する。
ソルダペーストやヤニ入りはんだ等を用いてプリント配線基板の電極に電子部品を接合すると、フラックスが不可避的に生じるため、これを除去するべく、斯界では種々の洗浄剤が使用されている。
フラックス除去用洗浄剤としては、かつてはフロン系の洗浄剤が主流であったが、環境への悪影響が考慮された結果、近年では非フロン系の洗浄剤として例えば炭化水素系洗浄剤やグリコール系洗浄剤等が使用されている。
非フロン系の洗浄剤のうちグリコール系洗浄剤は、各種グリコール系化合物と水とから構成されており、フラックスやイオン残渣の除去性に優れるだけでなく非危険物である点で炭化水素系洗浄剤に勝る(特許文献1〜3)。
特定の炭化水素系溶剤の組み合わせからなる炭化水素系洗浄剤については、洗浄、及び濯ぎ(リンス)に使用した廃液を再生利用する目的でその共沸組成を限定し、蒸留再生を可能とする技術が幾つか提案されている(特許文献4〜6)。
特開平3−152197号公報 特開平5−175641号公報 特開平10−046198号公報 特開平10−053797号公報 特開2004−307839号公報 特開2008−024901号公報
グリコール系洗浄剤を用いると、洗浄の度にフラックス等の汚れを含む洗浄剤廃液や、洗浄剤をすすぐ(リンス)際に用いるリンス剤を含むリンス剤廃液(廃水等)が大量に生じてしまい、その処理のために相応の設備と費用が必要となる。そのため、洗浄の際に生じる洗浄剤廃液及び排水の量を削減することが求められていた。
さらに、洗浄剤には、洗浄性や、洗浄後の乾燥性が良好であることが求められる。加えて、洗浄により被洗浄物に含まれる樹脂(部品・部材)に白化や損傷等が生じないことも求められる。
本開示により解決される課題は、洗浄剤廃液及び排水の量を削減でき、洗浄性及び乾燥性が良好であり、洗浄により被洗浄物に含まれる樹脂に白化や損傷等が生じない洗浄剤、その再生方法及び洗浄方法を提供することとする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の共沸様混合物を含む洗浄剤により、上記課題が解決されることを見出した。
本開示により以下の項目が提供される。
(項目1)
一般式(1):R−O−CH−CHX−OH
(式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、水素原子又はメチル基である。)
で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを2種以上、及び
水、並びに
一般式(2):RN−R−NR
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜6のアルキレン基である。)
で表されるジアミン、又は
一般式(3):
(式中、Rは、炭素数1〜3のアルキル基である。)
で表されるN−アルキルモルホリン
を含む共沸様混合物を含む、洗浄剤。
(項目2)
前記洗浄剤が前記共沸様混合物のみを含む、上記項目に記載の洗浄剤。
(項目3)
前記洗浄剤が曇点を有さない、上記項目のいずれか1項に記載の洗浄剤。
(項目4)
上記項目のいずれか1項に記載の洗浄剤を含む液を蒸留し、前記共沸様混合物を得る工程を含む、洗浄剤の再生方法。
(項目5)
上記項目のいずれか1項に記載の洗浄剤を汚染物質と接触させる工程を含む、洗浄方法。
本開示において、上述した1又は複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得る。
本開示により提供される洗浄剤は、洗浄後の廃液にフラックス等を含んでいたとしても、蒸留操作により再生される。再生後の洗浄剤は、使用前の洗浄剤と比べても組成比や洗浄力が殆ど変化しない。その結果、洗浄剤を再生利用できるため、洗浄の際に生じる洗浄剤廃液の量を低減させることができる。また上記洗浄剤は洗浄性が良好であり、容易に乾燥する。また、上記洗浄剤を使用して洗浄しても被洗浄物に含まれる樹脂に白化や損傷等は生じない。
本開示の全体にわたり、各物性値、含有量等の数値の範囲は、適宜(例えば下記の各項目に記載の上限及び下限の値から選択して)設定され得る。具体的には、数値αについて、数値αの上限及び下限としてA4、A3、A2、A1(A4>A3>A2>A1とする)等が例示される場合、数値αの範囲は、A4以下、A3以下、A2以下、A1以上、A2以上、A3以上、A1〜A2、A1〜A3、A1〜A4、A2〜A3、A2〜A4、A3〜A4等が例示される。
[洗浄剤]
本開示は、
一般式(1):R−O−CH−CHX−OH
(式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、水素原子又はメチル基である。)
で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを2種以上、及び
水、並びに
一般式(2):RN−R−NR
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜6のアルキレン基である。)
で表されるジアミン、又は
一般式(3):
(式中、Rは、炭素数1〜3のアルキル基である。)
で表されるN−アルキルモルホリン
を含む共沸様混合物を含む、洗浄剤を提供する。
炭素数1〜4のアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基が例示される。
本開示において「共沸様混合物」は、この混合物を蒸留し凝縮するサイクルを繰り返しても、組成変動が±5質量%の範囲におさまる組成物を意味する。また、「共沸混合物」は、この混合物を蒸留し凝縮するサイクルを繰り返しても、組成変動が0質量%である組成物を意味する。上記洗浄剤は共沸様混合物を含むことから、蒸留により洗浄剤を再生することができる。その結果、上記洗浄剤を用いることにより、洗浄剤廃液、排水の量を低減させることができる。この混合物を蒸留し凝縮するサイクルを繰り返してもその混合物の組成変動が少なく、例えば、組成変動が±2重量%の範囲におさまる組成物を意味する。
<アルキレングリコールモノアルキルエーテル>
上記洗浄剤において、上記一般式(1)で表わされるアルキレングリコールモノアルキルエーテルは、2種以上で使用される。
(エチレングリコールモノアルキルエーテル)
上記一般式(1)において、Xが水素原子であるものはエチレングリコールモノアルキルエーテルである。
上記一般式(1)で表されるエチレングリコールモノアルキルエーテルは、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル等が例示される。
(プロピレングリコールモノアルキルエーテル)
上記一般式(1)において、Xがメチル基であるものはプロピレングリコールモノアルキルエーテルである。
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル等が例示される。
1つの実施形態において、好ましくは、上記洗浄剤に含まれるアルキレングリコールモノアルキルエーテルは、親水性アルキレングリコールモノアルキルエーテル1種以上及び疎水性アルキレングリコールモノアルキルエーテル1種以上が含まれる。
本開示において、親水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルは、水に対する溶解度が10質量%以上であるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを意味する。
本開示において、疎水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルは、水に対する溶解度が10質量%未満であるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを意味する。
1つの実施形態において、好ましくは、上記洗浄剤に含まれるアルキレングリコールモノアルキルエーテルは、プロピレングリコールモノアルキルエーテル2種以上、又は
エチレングリコールモノアルキルエーテル1種以上及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル1種以上が含まれる。より好ましくは、上記洗浄剤に、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、又はエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、及びプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルが含まれる。
1つの実施形態において、アルキレングリコールモノアルキルエーテルの常圧下の沸点は、好ましくは120〜180℃程度、より好ましくは140〜170℃である。なお、「常圧」は標準大気圧を意味する。
共沸様混合物100質量%中の上記アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量の上限及び下限は、45、40、35、30、25、20、15、10質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量は10〜45質量%が好ましい。
共沸様混合物100質量%中の上記親水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量の上限及び下限は、35、30、25、20、15、10、9、5質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記親水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量は5〜35質量%が好ましい。
共沸様混合物100質量%中の上記疎水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量の上限及び下限は、15、10、9、5質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記疎水性アルキレングリコールモノアルキルエーテルの含有量は5〜15質量%が好ましい。
共沸様混合物100質量%中の上記エチレングリコールモノアルキルエーテルの含有量の上限及び下限は、35、30、25、23、21、20、19、17、15、10、9、5質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記エチレングリコールモノアルキルエーテルの含有量は5〜35質量%が好ましい。
共沸様混合物100質量%中の上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルの含有量の上限及び下限は、50、49、47、46、45.7、45、44.5、44.2、44、43、40、39、38、36、35、33、31、30、25、20、15、13、11、10、9、5質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルの含有量は5〜50質量%が好ましく、5〜35質量%がより好ましい。
<ジアミン>
上記一般式(2)で表わされるジアミンは、単独又は2種以上で使用され得る。
炭素数1〜6のアルキレン基は、炭素数1〜6の直鎖アルキレン基、炭素数2〜6の分岐アルキレン基、炭素数3〜6のシクロアルキレン基等が例示される。1つの実施形態において、銅合金が変色しない観点から、炭素数4〜6のアルキレン基(炭素数4〜6の直鎖アルキレン基、炭素数4〜6の分岐アルキレン基、炭素数4〜6のシクロアルキレン基)が好ましい。
炭素数1〜6の直鎖アルキレン基は、−C2n−(nは1〜6の整数)の一般式で表される。
炭素数1〜6の直鎖アルキレン基は、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基等が例示される。
炭素数1〜6の分岐アルキル基は、直鎖アルキル基の少なくとも1つの水素原子がアルキル基によって置換された、環状構造を有さない基である。
炭素数2〜6の分岐アルキル基は、メチルメチレン基;
1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、エチルメチレン基;
1−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、3−メチルプロピレン基、1−エチルエチレン基、2−エチルエチレン基、n−プロピルメチレン基、iso−プロピルメチレン基;
1−メチルブチレン基、2−メチルブチレン基、3−メチルブチレン基、4−メチルブチレン基、1−エチルプロピレン基、2−エチルプロピレン基、3−エチルプロピレン基、1,2−ジメチルプロピレン基、1,3−ジメチルプロピレン基、2,3−ジメチルプロピレン基、1−(n−プロピル)エチレン基、1−(iso−プロピル)エチレン基、2−(n−プロピル)エチレン基、2−(iso−プロピル)エチレン基、1−エチル−2−メチル−エチレン基、2−エチル−1−メチル−エチレン基、n−ブチルメチレン基、iso−ブチルメチレン基、sec−ブチルメチレン基、tert−ブチルメチレン基;
1−メチルペンチレン基、2−メチルペンチレン基、3−メチルペンチレン基、4−メチルペンチレン基、5−メチルペンチレン基、1−エチルブチレン基、2−エチルブチレン基、3−エチルブチレン基、4−エチルブチレン基、1,2−ジメチルブチレン基、1,3−ジメチルブチレン基、1,4−ジメチルブチレン基、2,3−ジメチルブチレン基、2,4−ジメチルブチレン基、3,4−ジメチルブチレン基、1−(n−プロピル)プロピレン基、1−(iso−プロピル)プロピレン基、2−(n−プロピル)プロピレン基、2−(iso−プロピル)プロピレン基、3−(n−プロピル)プロピレン基、3−(iso−プロピル)プロピレン基、1−エチル−2−メチルプロピレン基、1−エチル−3−メチルプロピレン基、2−エチル−3−メチルプロピレン基、1−メチル−2−エチルプロピレン基、1−メチル−3−エチルプロピレン基、2−メチル−3−エチルプロピレン基、1,2,3−トリメチルプロピレン基、1−(n−ブチル)エチレン基、1−(iso−ブチル)エチレン基、1−(sec−ブチル)エチレン基、1−(tert−ブチル)エチレン基、2−(n−ブチル)エチレン基、2−(iso−ブチル)エチレン基、2−(sec−ブチル)エチレン基、2−(tert−ブチル)エチレン基、1−(n−プロピル)−2−メチルエチレン基、1−(iso−プロピル)−2−メチルエチレン基、2−(n−プロピル)−1−メチルエチレン基、2−(iso−プロピル)1−メチルエチレン基、1,2−ジエチルエチレン基、n−ペンチルメチレン基、ネオペンチルメチレン基、イソペンチルメチレン基、sec−ペンチルメチレン基、3−ペンチルメチレン基、tert−ペンチルメチレン基等が例示される。
炭素数3〜6のシクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示される。なお、シクロアルキル基の少なくとも1つの水素原子がアルキル基によって置換された基もシクロアルキル基とする。
上記一般式(2)で表わされるジアミンは、
N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン等のジアミノメタン;
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,1−エチレンジアミン等のエチレンジアミン(ジアミノエタン);
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,1−ジアミノプロパン等のジアミノプロパン;
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,1−ジアミノブタン等のジアミノブタン;
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノペンタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノペンタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノペンタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,1−ジアミノペンタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノシクロペンタン等のジアミノペンタン;
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,5−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,1−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノシクロヘキサン等のジアミノヘキサン等が例示される。
共沸様混合物100質量%中の上記ジアミンの含有量の上限及び下限は、5、4.5、4、3.5、3、2.5、2.2、2、1.5、1、0.9、0.7、0.6、0.5、0.4、0.2、0.1質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の上記ジアミンの含有量は0.1〜5質量%が好ましい。
<N−アルキルモルホリン>
上記一般式(3)で表わされるN−アルキルモルホリンは、単独又は2種以上で使用され得る。
上記一般式(3)で表わされるN−アルキルモルホリンは、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(n−プロピル)モルホリン、N−(iso−プロピル)モルホリンが例示される。
共沸様混合物100質量%中の上記N−アルキルモルホリンの含有量の上限及び下限は、10、9.5、9、8.5、8、7.5、7、6.5、6.3、6、5.5、5、4.5、4、3.5、3、2.5、2、1.5、1、0.5、0.2、0.1質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記含有量は0.1〜10質量%が好ましい。
<水>
上記水は、超純水、純水、蒸留水、イオン交換水、及び水道水等が例示される。上記水は軟水であっても硬水であってもよい。
共沸様混合物100質量%中の水の含有量の上限及び下限は、90、85、80、75、71、70.5、70、66、65.8、65、60、59、58.5、56、55.2、55、50、48、47、45質量%等が例示される。1つの実施形態において、共沸様混合物100質量%中の水の含有量は45〜90質量%が好ましく、55〜90質量%がより好ましい。
<洗浄剤の物性>
1つの実施形態において、前記洗浄剤は曇点を有さない。従来の洗浄剤は曇点を有するものが洗浄性に優れていることが知られていた。本発明者らは、鋭意検討した結果、驚くべきことに、曇点を有していない洗浄剤であったとしても洗浄性やリンス性に優れていることを見出したものである。
本開示において、「曇点」とは透明又は半透明な液体で温度変化によって相分離が起き、その結果不透明になる温度である。上記洗浄剤の場合、グリコールエーテルと水との間に形成される水素結合が切断され、水溶解度が急激に下がる温度をいう。
<添加剤>
上記洗浄剤は、上記アルキレングリコールモノアルキルエーテル、上記ジアミン、水のいずれにも該当しない剤を添加剤として含み得る。
添加剤は、界面活性剤等が例示される。
本開示において「界面活性剤」は、溶液内において、臨界ミセル濃度以上でミセルのような会合体を形成する物質である。具体的には、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられる。例えば非イオン界面活性剤の例としては、アセチレンアルコール、アセチレングリコール、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル等が挙げられる。なお、一般式(1)で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテルは本発明における界面活性剤ではない。
1つの実施形態において、添加剤の含有量は、洗浄剤100質量部に対して、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が例示される。また、上記アルキレングリコールモノアルキルエーテル、上記ジアミン、水のいずれか100質量部に対して、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が例示される。
上記洗浄剤は、上記アルキレングリコールモノアルキルエーテル、上記ジアミン、及び、水、並びに必要に応じて添加剤が、各種公知の手段により分散・混合されることにより製造され得る。なお、各成分の添加順序は特に限定されない。また、分散・混合手段として、各種公知の装置が使用され得る。
1つの実施形態において、上記洗浄剤は、樹脂含有被洗浄物洗浄用洗浄剤、ポリスチレン樹脂含有被洗浄物洗浄用洗浄剤、ポリカーボネート樹脂含有被洗浄物洗浄用洗浄剤、ABS樹脂含有被洗浄物洗浄用洗浄剤、ポリアリレート(PAR)樹脂含有被洗浄物洗浄用洗浄剤として使用され得る。
[洗浄剤の再生方法]
本開示は、上記洗浄剤を含む液を蒸留し、前記共沸様混合物を得る工程を含む、洗浄剤の再生方法を提供する。上記洗浄剤は、洗浄後の廃液にフラックスや上記洗浄剤以外の洗浄剤を含んでいたとしても、蒸留操作により再生されることができる。再生後の洗浄剤は、使用前の洗浄剤と比べても組成比や洗浄力が殆ど変化しない。その結果、洗浄剤を再生利用できる。その結果、洗浄剤廃液、排水の量を低減させることができる。
1つの実施形態において、上記再生方法は、ヒーターや熱媒等の熱源、及びコンデンサや熱交換器等の凝縮機構を備えた蒸留機によって廃液を気化する工程、濃縮する工程、得られた留出液を受器、若しくは洗浄機のタンクへ戻す工程、釜残渣として濃縮された汚染物質を除去する工程等を含む。尚、この蒸留機には、留出液の純度を上げる目的で必要に応じて、ラシヒリング、ディクソンパッキン、バブルキャップトレイ、又はデミスター等を設置してもよい。それらの理論段数は任意であり、必要に応じて増加させてもよい。また、洗浄剤が共沸様混合物以外の物質を含む場合には、蒸留により共沸様混合物を得る工程の後に、得られた共沸様混合物に上記共沸様混合物以外の物質を加える工程を含み得る。
上記再生方法の際に行われる蒸留は、単蒸留及び多段蒸留等が例示される。好ましくは常圧下において90〜110℃で多段蒸留が行われる。
上記再生方法において、得られる共沸様混合物の量は、再生前に洗浄剤に含まれる共沸様混合物の量の50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、100質量%等が例示される。得られる共沸様混合物の量は、好ましくは95質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
「洗浄剤を含む液」は、洗浄剤を用いて洗浄した後に生じる洗浄剤を含む廃液(洗浄剤廃液ともいう)等が例示される。上記洗浄剤廃液には、被洗浄物に付着していた汚染物質等を含み得る。
上記再生方法において、除去される汚染物質の量は、洗浄剤廃液に含まれる汚染物質の量の50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、100質量%等が例示される。除去される汚染物質の量は、好ましくは95質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
[洗浄方法]
本開示は、上記洗浄剤を汚染物質と接触させる工程を含む、洗浄方法を提供する。上記洗浄剤は容易に乾燥する。その結果、被洗浄物の表面に残らないことから、リンス剤及びリンス剤使用後に生じるリンス剤廃液の量を低減させることが可能となる。1つの実施形態において、被洗浄物は、樹脂を含む。
上記洗浄方法において、除去される汚染物質の量は、洗浄前に洗浄剤に含まれる汚染物質の量の60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、95%以上、100%等が例示される。上記除去される汚染物質の量は、好ましくは95%以上であり、最も好ましくは100%である。
上記洗浄剤を汚染物質等が付着した物品に接触させて物品を洗浄する手段は限定されず、洗浄手段は、浸漬洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、超音波洗浄、液中ジェット洗浄、直通式洗浄(ダイレクトパス(登録商標))等が例示される。また、公知の洗浄装置として、例えば、特開平7−328565号公報、特開2000−189912号公報、特開2001−000932号公報、特開2005−144441号公報等が例示される。
<汚染物質>
1つの実施形態において、上記汚染物質はハンダ付け用フラックス、ソルダペースト、フラックス残渣及び工業油からなる群の少なくとも1つを含み得る。
(ハンダ付け用フラックス)
本開示において、「ハンダ付け用フラックス」は、ハンダ及び母材(金属電極等)表面の酸化皮膜を除去し、両者の接合を容易にするために用いられる組成物である。一般的には、ベース樹脂、活性剤及び有機溶剤を含み、必要に応じてチキソトロピック剤、酸化防止剤、その他の添加剤が含まれていてもよい。また、ハンダ付け用フラックスは、その組成により、ソルダペースト用フラックス、並びに糸はんだ用フラックス、ポストフラックス及びプレフラックス等の非ソルダペースト用フラックスに分類される。
上記ベース樹脂は、ロジン系ベース樹脂及び非ロジン系ベース樹脂等が例示される。該ロジン系ベース樹脂は、天然ロジン、ロジン誘導体、及びこれらの精製物等が例示される。天然ロジンは、ガムロジン、トール油ロジン及びウッドロジン等が例示される。ロジン誘導体は、上記天然ロジンの水素化物及び不均化物;重合ロジン、不飽和酸変性ロジン、ロジンエステル並びにそれらの水素化物及び不均化物等が例示される。上記重合ロジン、上記不飽和酸変性ロジン、及び上記ロジンエステルは、上記天然ロジン、又は上記天然ロジンの水素化物若しくは不均化物等を用いて製造され得る。上記ロジンエステルを構成する多価アルコールは、グリセリン、ペンタエリスリトール等が例示される。上記不飽和酸変性ロジンを構成する不飽和酸は、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸等が例示される。非ロジン系ベース樹脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフイン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム、ナイロンゴム、ナイロン系エラストマ、ポリエステル系エラストマ等が例示される。
上記活性剤は、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、グルタル酸、セバシン酸、ドデカン2酸、ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、trans−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、cis−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、3−ブロモプロピオン酸、2−ブロモ吉草酸、5−ブロモ−n−吉草酸、2−ブロモイソ吉草酸、エチルアミン臭素酸塩、ジエチルアミン臭素酸塩、ジエチルアミン塩化水素酸塩、メチルアミン臭素酸等が例示される。
上記有機溶剤は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、ブチルカルビトール、ヘキシルジグリコール、ヘキシルカルビトール、酢酸イソプロピル、プロピオン酸エチル、安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、n−ヘキサン、ドデカン、テトラデセン等が例示される。
上記チキソトロピック剤は、ひまし油、硬化ひまし油、蜜ロウ、カルナバワックス、ステアリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミド等が例示される。
上記酸化防止剤は、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンアミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、トリフェニルフォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト等が例示される。
上記その他の添加剤は、防黴剤、艶消し剤、増粘防止剤、界面活性剤等が例示される。
(ソルダペースト)
本開示において「ソルダペースト」とはハンダ付け用フラックス及びハンダ粉末を含む組成物である。ハンダ粉末としては、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Sb系、Sn−Zn系の鉛フリーハンダ粉末、更に鉛を構成成分とする鉛含有ハンダ粉末が例示される。また、これらハンダ金属は、Ag、Al、Au、Bi、Co、Cu、Fe、Ga、Ge、In、Ni、P、Pt、Sb、Znの1種又は2種以上の元素がドープされたものであってよい。ソルダペーストは、スクリーン印刷によりメタルマスクを介して電極上に供給され、その上に電子部品が載置された後に、加熱下でハンダ付けが行われる。
上記ハンダ付け用フラックス又はソルダペーストが付着した物品は、スクリーン印刷用のメタルマスク、スキージ、ディスペンス方式用のノズル、シリンジ、基板固定用の治具等が例示される。
(フラックス残渣)
フラックス残渣は、ソルダペースト、糸ハンダ、プレフラックス、ポストフラックス等を用い、電子部品等を電極に接合した後に生ずる残渣である。フラックス残渣は、ハンダ金属及び母材を腐食したり、基板の絶縁抵抗を低下させたりするため、洗浄により除去する必要がある。
上記フラックス残渣が付着した物品は、プリント回路基板、セラミック配線基板、半導体素子搭載基板、ウエハ、TABテープ、リードフレーム、パワーモジュール、ボイスコイルモーター等のカメラモジュール等が例示される。また、対応するものについては、IC、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、トランジスタ、コイル、及びCSP等の電子部品がハンダ付けされていたり、BGA、PGA、及びLGA等が形成されていたり、ハンダレベリング等の前処理が施されていてもよい。
(工業油)
工業油は、加工油、切削油、鉱物油、機械油グリース、潤滑油、防錆油、ワックス、ピッチ、パラフィン、油脂、グリース等が例示される。これらは機械加工、金属加工等の分野において、材料と工具間の摩擦を低減して焼き付きを防止したり、加工に要する力を低減して形成し易くしたり、製品の錆や腐食を防止したりするために使用される。また、メッキ処理が予定されている部品に工業用油が残存しているとメッキ不良が生じ得るため、そうした部品の洗浄に上記洗浄剤は特に適している。
工業油が付着した物品は、ボルト、ナット、フェルール、及びワッシャー等の成型部品、エンジンピストン等の自動車部品、ギア、シャフト、スプロケット、及びチェーン等の産業機械部品、HDD用パーツ、及びリードフレーム等の電子部品等が例示される。
その他の汚染物質は、プリント回路基板、セラミック配線基板、半導体素子搭載基板、カバーガラス、及びウエハ等をダイシング加工した際に生じる切り粉等が例示される。
以下、実施例及び比較例を通じて本発明を具体的に説明する。但し、上述の好ましい実施形態における説明及び以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本発明を限定する目的で提供するものではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。また、各実施例及び比較例において、特に説明がない限り、部、%等の数値は質量基準である。
<洗浄剤の調製>
実施例1
200mLの三口フラスコに、プロピレングリコールモノエチルエーテル(PE)を20g、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(PNB)を10g、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノプロパン(TMDAP)を2g、イオン交換水を68g入れ、よく振とうすることにより、混合溶液を調製した。
次いで、当該三口フラスコに、理論段数N=10に相当する蒸留カラム、ト字管、温度計及びリービッヒ冷却器を接続した。さらに、常圧下、当該三口フラスコをオイルバスで加熱し、混合溶液を沸騰させることにより、沸点100℃以下の留分のみを採取した。
そして、当該留分における各成分の含有量を、ガスクロマトグラフィー6850 Network GC System(Agilent Technologies社製)を用いて、絶対検量線法に従い、定量した。
実施例1以外の実施例及び比較例の洗浄剤は、各成分組成が下記表のものであることを除き実施例1と同様の手法により調製した。
<曇点の測定>
50mLのスクリュー管に各実施例の洗浄剤を40g入れ、恒温水槽を用いて徐々に加温し、洗浄剤に濁りが生じたときの温度を記録した。
<洗浄試験用の基材の作製>
(試験基材A)
鉛フリーソルダペースト(商品名「VAPY−LF219」、荒川化学工業(株)製)を、ソルダレジストが塗布されたガラスエポキシ銅張積層板(30×30×T0.1mm)の銅パターン上に、メタルマスクを介して印刷し、得られた積層板を、以下のプロファイルでリフローすることによって、フラックス残渣が付着した基板(以下、試験基材Aという。)を作製した。
(試験基材Aのリフロープロファイル)
雰囲気 : 大気
昇温速度 : 3℃/秒
プレヒート : 160℃、90秒間
ピーク温度 : 235℃、45秒間
(試験基材B)
鉛フリーソルダペースト(商品名「VAPY−LF219」、荒川化学工業(株)製)を、ガラスエポキシ銅張積層板(30×30×T0.1mm)の銅パターン上に、メタルマスクを介して印刷し、得られた積層板を、試験基材Aと同様のプロファイルでリフローすることによって、フラックス残渣が付着した基板(以下、試験基材Bという。)を作製した。
<洗浄試験>
50mLのビーカーに、実施例1で得られた組成を基にして調製した洗浄剤を50g入れ、40℃に加温した後、前記試験基材A又はBを浸漬し、超音波洗浄機(商品名「卓上型超音波洗浄機W−113」、本多電子(株)製)により45kHzの超音波を45分間照射した後、該基材A又はBを引き上げ、80℃に設定した循風乾燥機の中で10分間乾燥させた。
(評価方法、及び評価基準)
フラックスの洗浄性は、光学顕微鏡を用いた目視検査により除去率を求めることで判定した。尚、フラックス洗浄性の判定基準は下記の通りである。
除去率(%)=(1−洗浄後のフラックス付着面積/洗浄前のフラックス付着面積)×100
◎ : 除去率95%以上
○ : 除去率80%以上、かつ95%未満
△ : 除去率60%以上、かつ80%未満
× : 除去率60%未満
実施例1以外の実施例及び比較例の洗浄試験については、各成分組成が下記表のものであることを除き実施例1と同様の手法により実施した。
<樹脂への影響の確認>
(樹脂A)
100mLのビーカーに、実施例1の洗浄剤を100g入れ、50℃に加温した後、予め重さを量っておいたポリスチレンのテストピース(50×25×T2.0mm)(以下、樹脂Aという。)を1時間浸漬した。次いで、当該樹脂を引き上げ、室温下で1時間乾燥させた後、外観の確認及び質量の再測定を行なった。
(評価方法、及び評価基準)
洗浄剤が樹脂に及ぼす影響については、下記の判定基準に基づき評価した。
質量変化率(%)=(浸漬後の質量−浸漬前の質量)/浸漬前の質量×100
◎ : 質量変化率1%未満
○ : 質量変化率1%以上、かつ2%未満
△ : 質量変化率2%以上、かつ3%未満
× : 質量変化率3%以上、又は樹脂外観に白化や損傷等の変化がある
(樹脂B〜D)
樹脂Aと同様の評価方法により、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂及びポリアリレート樹脂のテストピース(50×25×T2.0mm)(以下、樹脂B、樹脂C及び樹脂Dという。)についても、それぞれ洗浄剤の影響を調べた。
実施例1以外の実施例及び比較例の樹脂への影響の確認については、各成分組成が下記表のものであることを除き実施例1と同様の手法により実施した。
<乾燥試験>
軟膏缶に各実施例の洗浄剤を1g入れ、80℃に設定した循風乾燥機の中で液滴が無くなるまでの時間(以下、乾燥時間という。)を計測した。
(評価方法、及び評価基準)
洗浄剤の乾燥性については、下記の判定基準に基づき評価した。
◎ : 乾燥時間が25分未満
○ : 乾燥時間が25分以上、かつ35分未満
△ : 乾燥時間が35分以上、かつ45分未満
× : 乾燥時間が45分以上
評価例
<銅合金変色有無の確認>
20mLのスクリュー管に各実施例の洗浄剤を10g入れ、60℃に加温した後、ベリリウム銅(C1720)のテストピース(8×4×0.05mm)を浸漬し、超音波洗浄機(商品名「卓上型超音波洗浄機W−113」、本多電子(株)製)により45kHzの超音波を1時間照射した後、該銅合金を引き上げ、80℃に設定した循風乾燥機の中で10分間乾燥させた。
(評価方法、及び評価基準)
銅合金の変色については目視で確認した。
評価基準
◎ : 変色なし
〇 : ほとんど変色なし
× : 明らかに変色している

Claims (5)

  1. 一般式(1):R−O−CH−CHX−OH
    (式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは、水素原子又はメチル基である。)
    で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテルを2種以上、及び
    水、並びに
    一般式(2):RN−R−NR
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜6のアルキレン基である。)
    で表されるジアミン、又は
    一般式(3):
    (式中、Rは、炭素数1〜3のアルキル基である。)
    で表されるN−アルキルモルホリン
    を含む共沸様混合物を含む、洗浄剤。
  2. 前記洗浄剤が前記共沸様混合物のみを含む、請求項1に記載の洗浄剤。
  3. 前記洗浄剤が曇点を有さない、請求項1又は2に記載の洗浄剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄剤を含む液を蒸留し、前記共沸様混合物を得る工程を含む、洗浄剤の再生方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄剤を汚染物質と接触させる工程を含む、洗浄方法。
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