JP2021037252A - 耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極 - Google Patents

Abstract

【課題】漏電せず、安全性が高い耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極を提供する。【解決手段】耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極は、絶縁ヘッド１と、作用電極２と、管状回路電極３と、吸水管４と、吐水誘導部材９とを備え、絶縁ヘッド内に、還流穴が設けられ、絶縁ヘッドの一端に作用電極が設けられ、絶縁ヘッドの他端は、管状回路電極を介してハンドルの端部に固定接続され、吸水管は、前記管状回路電極内に嵌着され、且つ吸水管と管状回路電極との間で給水通路が形成され、前記吸水管の端部は、絶縁ヘッドに接続されて還流穴と連通し、管状回路電極のハンドルから離れる端部に少なくとも１つの吐水穴１０が設けられ、吐水誘導部材９は、吐水穴に対応して設けられて、管状回路電極の外壁に密着され、前記吐水誘導部材と管状回路電極との間で注水通路が形成される。【選択図】図５

Description

本発明は、医療器具技術分野に関し、具体的には、耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極に関する。

コブレーション技術は、安全性が高く、侵襲性が最小限にされており、操作しやすく、患者への負担が軽い等の利点を有し、且つ、低温（４０−７０℃）の条件下で、組織の切開、アブレーション及び止血等の機能を実現させることができるため、臨床の現場で益々幅広く使用されている。特に、耳鼻咽喉科分野において、例えば、扁桃及びアデノイド切除術における切除、アブレーション及び止血等に幅広く用いられている。該技術の基本原理は、特定の周波数の電界を用いて、プラズマ手術電極と標的組織との間の電解液を低温プラズマ状態に変換し、手術電極の先端に高度に凝集されたプラズマ薄層を形成し、強力な電界により、プラズマ薄層における遊離荷電粒子が十分なエネルギーを取得し、エネルギーを標的組織に伝達し、標的組織における、細胞成分を構成する分子結合を解離させ、標的組織における細胞を分子単位で解体して炭水化物と酸化物に分解させ、組織の凝固壊死を引き起こすことで、アブレーション及び切開効果を達成することである。コブレーション術は、低侵襲性外科手術に属し、局所的粘膜組織構造の安全性を保持し、術後の浮腫と痛みを効果的に軽減することができ、アブレーション時間が極めて短く、術後に約１５−２０分間を経過してから症状が緩和し、術後の再発が生じることがなく、人体の多様な組織のシェーピング、切除及び血液凝固に適用し、手術中、患者が安全で痛みがなく、扁桃炎、いびき症、咽頭炎等の治療に有効である。

プラズマ手術電極は、低温プラズマ手術を施行するために設計される手術器具である。プラズマ手術電極は、現代電子技術を用いて高周波高電圧の繰り返しパルスを発生し、生理食塩水中の電極間で、放電する発光プラズマを形成し、強電界の励起作用下で、組織の切開、アブレーション、血液凝固の目的を達成する。プラズマ外科手術中、生理食塩水は、組織の電解質のバランスを維持し、創傷を洗浄するものであることに加えて、プラズマを形成するための媒介として存在し、生理食塩水の状態は、プラズマ外科手術において極めて重要な役割を果たす。生理食塩水吐出構造が適切であるか否かは、生理食塩水輸送効果、洗浄効果及び導電特性に影響を与える重大な問題点である。図１に示すように、現在、扁桃及びアデノイド切除に適用される既存のプラズマ手術電極は、一般的には、絶縁層に露出した外部電極２０の下側２０１にドレイン穴２０２を設けて、生理食塩水をドレイン孔２０２から流出させるものである。このような構造を用いる時、下記問題が存在する。外部電極２０の金属端は絶縁層上に露出するため、漏電しやすいという潜在的な安全上の問題が生じる恐れがあるだけでなく、外部電極２０の露出したヘッド部は他の部位の組織を火傷させやすく、刺激性が高く、リスクが高く、医者及び患者の心理的ストレスが大きくなることを引き起こしやすくて、手術の確実性、安全性及び安定性が好ましくない。また、ドレイン２０２は、外部電極２０に設けられ、給水量が足りず、給水が不均一でありながら、生理食塩水が水流圧力及び重力作用のみにより作用電極先端部の給水部に流れ、電極先端部における給液が不安定、かつ制御不可能となってしまう。特に、電極先端部が鉛直下向き状態でなく、電極先端部が上向き状態である時、生理食塩水が、作用電極先端部の給水部に確実に流れることができず、電極の作動が不安定になり、更に中止することもある。電極先端部への生理食塩水供給不足も高すぎる温度による組織損傷を引き起こす。また、電極先端部への作業生理食塩水供給不足により、多量の煙を発生し手術中の視界の鮮明度に影響を与えてしまう。また、作用電極端に近接する絶縁層が複数回使用されてから変形しやすいため、供水不良の問題を引き起こしてしまう。なお、手術中、扁桃及びアデノイドに対して同時に手術を施行する必要がある場合、従来技術における扁桃手術用電極を用いてアデノイド切除術を施行することが困難であるため、別の専用電極に交換する必要があり、極めて不便である。

従って、確実に給水でき、汎用的に用いられ、漏電せず、安全性が高い耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の開発が不可欠である。

従来技術の欠点を克服するために、本発明は、生理食塩水に対して優れた誘導の役割を果たし、給水が均一で、給水量が十分であるだけでなく、導電性を効果的に向上させ、組織と接触する箇所における漏電なしを効果的に確保することもでき、信頼性及び安全性が高い耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明に用いられる技術的解決手段は以下のとおりである。

絶縁ヘッドと、作用電極と、管状回路電極と、吸水管と、ハンドルと、給水ホースと、吐水ホースと、リード線とを備え、前記絶縁ヘッド内に、還流穴が設けられ、前記絶縁ヘッドの一端に前記作用電極が設けられ、前記絶縁ヘッドの他端は、前記管状回路電極を介して前記ハンドルの端部に固定接続され、前記吸水管は、前記管状回路電極内に嵌着され、且つ吸水管と管状回路電極との間で給水通路が形成され、前記吸水管の端部は、前記絶縁ヘッドに接続されて前記還流穴と連通し、前記給水ホースは、前記ハンドル内に設けられて前記管状回路電極と連通し、前記吐水ホースは、ハンドル内に設けられて前記吸水管と連通し、前記リード線は、前記ハンドルを貫通して管状回路電極に接続される耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極において、吐水誘導部材を更に備え、前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に少なくとも１つの吐水穴が設けられ、前記吐水誘導部材は、前記吐水穴に対応して設けられて、前記管状回路電極の外壁に密着され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で注水通路が形成される耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。

上記技術的解決手段から明らかであるように、本発明の手術電極は、管状回路電極における、吐水穴に対応する箇所に吐水誘導部材が設けられることで、吐水流の方向を変え、生理食塩水を絶縁ヘッドの作用電極に誘導させ、生理食塩水の供給を均一にし、供給量を十分にさせ、供給を制御可能にして安定させることができるだけでなく、導電の連続性を確保し、導電性を効果的に向上させ、耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の有効性、安全性及び安定性を一定程度向上させる。なお、本発明のプラズマ手術電極は、扁桃及びアデノイド切除術に適用し、汎用性が高く、且つ、消耗品コストを下げる。

本発明の好適な実施形態として、前記吐水誘導部材の一端は、前記管状回路管状回路電極の外壁に接続され、他端は、前記絶縁ヘッドの前記作用電極が設けられた端部まで延びており、生理食塩水が慣性により絶縁ヘッドの外壁に沿って作用電極に流れるように確保することができ、導電性を更に向上させる。

本発明の好適な実施形態として、前記誘導部材及び管状回路電極の外表面における両者の接続部以外の他の箇所は絶縁層で被覆され、前記管状回路電極を完全に封止するようになり、従来の管状回路電極の一部の露出による周辺組織への電流刺激又は意外な火傷の問題を好適に解決すると同時に、従来技術における絶縁層が複数回使用されてから変形することにより給水不良を引き起こすという問題を好適に避ける。

本発明の別の好適な実施形態として、前記吐水誘導部材は円弧状の吐水誘導シートであり、前記吐水穴は、前記管状回路電極の下側に設けられ、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極の外部の下側に対応して封止配置され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で注水通路が形成される。

本発明の別の好適な実施形態として、前記吐水誘導部材は円弧状の吐水誘導シートであり、前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に２つの吐水穴が設けられ、前記吐水穴は、前記管状回路電極の外部の上側及び下側に設けられ、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極の上側及び下側に対応して封止配置され、且つその位置は２つの吐水穴に対応し、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極の上側及び下側との間でそれぞれ注水通路が形成される。

本発明の第３の好適な実施形態として、前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に少なくとも２つの吐水穴が対称に設けられ、前記吐水誘導部材は管状となる構造であり、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極における、前記吐水穴に対応する箇所に封止嵌設され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で、横断面が環状となる注水通路が形成される。

本発明の好適な実施形態として、前記注水通路の幅は、２．５〜４．２ｍｍであり、高さは、０．２〜１ｍｍである。

本発明の好適な実施形態として、前記管状回路電極の先端部は湾曲した構造であり、前記管状回路電極の先端部の中軸線と前記吐水穴の軸線との夾角αは４５°〜６０°である。

本発明の好適な実施形態として、前記吐水誘導部材及び管状回路電極はいずれも、導電性に優れたステンレス鋼からなり、前記吐水誘導部材と管状回路電極は溶接により固定される。

本発明の好適な実施形態として、前記作用電極に撥油層が設けられる。

従来技術と比べて、本発明の有益の効果は以下のとおりである。

本発明の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極は、管状回路電極における、吐水穴に対応する箇所に吐水誘導部材が設けられることで、給水流の方向を変えて円弧状の水流を形成し、生理食塩水を絶縁ヘッドの外壁に沿って作用電極に誘導させることができ、生理食塩水の供給を均一かつ確実にし、供給を制御可能にして安定させ、確保することができ、電極の導電性を向上させ、電極による導電作業の連続性を効果的に確保し、手術電極の有効性、安全性及び安定性を一定程度向上させ、手術時間を節約する。なお、本発明は、吐水誘導部材と絶縁層を組み合わせることで、管状回路電極を完全に封止し、漏電が発生しないようにして、従来の管状回路電極の一部の露出による周辺組織への電流刺激又は意外な火傷の問題を好適に解決すると同時に、従来技術における絶縁層が複数回使用されてから変形することにより給水不良を引き起こすという問題を好適に避ける。なお、本発明のプラズマ手術電極は、扁桃及びアデノイド切除術に適用し、汎用性が高く、且つ、消耗品コストを下げる。

要するに、本発明の手術電極は生理食塩水に対して優れた誘導の役割を果たし、作用電極がいかなる配向においても十分な液体を供給して有効に作動するように確保することができ、全方位標的組織の治療を実現させることができると同時に、従来の管状回路電極の一部の露出による周辺組織への電流刺激又は意外な火傷の問題を避け、信頼性及び安全性が高く、使用しやすく、扁桃及びアデノイド切除術に同時に適用可能であり、汎用性が高い。

従来技術におけるプラズマ手術電極の構成を示す概略図である。 本発明の一実施例による耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の構成を示す概略図である。 本発明の図１のＡ部拡大図である。 本発明の図１に示した耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の断面図である。 本発明の図３のＢ部拡大図である。 本発明の別の実施例による耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の構成を示す概略図である。 本発明の図６のＣ部拡大図である。 本発明の図６に示した耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の断面図である。 本発明の図８のＤ部拡大図である。 本発明の第３の実施例による耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の構成を示す概略図である。 本発明の図１０のＥ部拡大図である。

以下、図面と発明を実施するための形態を参照しながら本発明を更に詳しく説明する。

図２〜図５に示すように、本発明に係る耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極は、絶縁ヘッド１と、作用電極２と、管状回路電極３と、吸水管４と、ハンドル５と、給水ホース６と、吐水ホース７と、リード線８とを備える。

絶縁ヘッド１内に、絶縁ヘッド１に沿って径方向に貫通した還流穴１０３が設けられ、生理食塩水の還流のために用いられる。絶縁ヘッド１の先端に作用電極２が設けられ、絶縁ヘッドの後端は、管状回路電極３を介してハンドル５の端部に固定接続され、絶縁ヘッド１は、作用電極２と管状回路電極３を分離させ、絶縁の役割を果たす。本実施例において、絶縁ヘッド１はセラミックスからなり、他の実施例において、絶縁ヘッド１は、ＰＴＦＥ、ＰＥＥＫ、ＰＩ等の耐高温プラスチック又は石英等の絶縁材料のような、他の絶縁材料からなってもよい。

作用電極２は、３本の電極線を含む。３本の電極線は、端部が折り曲げられてから、絶縁ヘッド１の先端部の中央に均一に並列して嵌設される。

管状回路電極３の先端は絶縁ヘッド１に固定接続され、後端端部はハンドル５に挿入されて接続部材１３により封止固定され、リード線８は、ハンドル５内に設けられ、リード線８の一端は、管状回路電極３の外壁に接続され、他端は外部電源に接続され、リード線８により管状回路電極３に給電する。管状回路電極３におけるハンドル５に挿入された部分に貫通穴３０１が開設される。該貫通穴３０１は、ハンドル５内に設けられる給水ホース６と連通して、給水管路を構成する。

吸水管４は、管状回路電極３内に嵌着され、且つ吸水管４と管状回路電極３との間で給水通路が形成され、給水通路は、給水管路と連通し、生理食塩水が給水管路から貫通穴３０１を通過して給水通路に流入するようになる。吸水管４の一端の端部は絶縁ヘッド１に接続されて絶縁ヘッド１の還流穴１０３と連通し、他端の端部は接続部材１３内に差し込まれて固定され、ハンドル５内に設けられた吐水ホース７と連通する。供給された生理食塩水は還流穴１０３を介して吸水管４内に入り込んで、吐水ホース７に流入する。

本発明の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極は吐水誘導部材９を更に備える。管状回路電極３のハンドル５から離れる端部、即ち先端に、少なくとも１つの吐水穴１０が設けられる。吐水誘導部材９は、吐水穴１０に対応して設けられ、管状回路電極３の外壁に密着される。吐水誘導部材９と管状回路電極３との間で、横断面が三日月状となる注水通路１１が形成される。生理食塩水は、給水ホース６から給水管路に入り込み、貫通穴３０１を通過して給水通路に入り込み、続いて更に吐水穴１０を通過して注水通路１１内に入り込み、吐水誘導部材９の先端部から排出される。

本発明は、吐水誘導部材９を設けることにより、絶縁ヘッド１に沿って径方向に流れる生理食塩水が吐水穴１０を通過してから、水流方向が変更されて吐水誘導部材９の内壁の周りで弧状に流れるようになり、更に生理食塩水を絶縁ヘッド１の作用電極２に誘導させ、生理食塩水を絶縁ヘッド１の周方向に沿って均一に供給して、供給量を十分にさせ、供給を制御可能にして安定させることができるだけでなく、導電の連続性を確保し、導電性を効果的に向上させることもでき、また手術中、作用電極２の温度を適度にして、高すぎる温度による火傷又は接触したヒト組織の黒変を避けることができ、耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極の信頼性、安全性及び安定性を一定程度向上させる。

更に、吐水誘導部材９の先端部は、絶縁ヘッド１の先端部まで延びており、吐水誘導部材９の先端部と絶縁ヘッド１の先端部を同一平面上に位置させるか、又は絶縁ヘッド１の先端部を吐水誘導部材９の先端部に対して突出させることで、生理食塩水が慣性により絶縁ヘッド１の外壁に沿って作用電極２に流れるように確保し、導電性を更に向上させる。更に、吐水誘導部材９及び管状回路電極３の外表面における両者の接続部以外の他の箇所は絶縁層１２で被覆され、管状回路電極３を完全に封止するようになり、管状回路電極３の露出による他の部位への意外な火傷の問題を好適に避けると同時に、従来技術における絶縁層１２が複数回使用されてから変形することにより給水不良を引き起こすという問題を好適に避ける。

図３に示すように、本発明の１つの好適な実施例において、吐水誘導部材９は、円弧状の吐水誘導シートであり、吐水穴１０は管状回路電極３の下側に設けられ、吐水誘導部材９は、管状回路電極３の下側に対応して封止配置され、吐水誘導部材９と管状回路電極３との間で、横断面が三日月状となる注水通路１１が形成され、該注水通路１１は、絶縁ヘッドの下側１０１、即ち管状回路電極３の先端部の湾曲部の内円弧側に位置する。このような構造により、アデノイド切除術中、生理食塩水を管状回路電極３の内円弧側に沿って重力により絶縁ヘッド１の作用電極２に誘導させ、供給量を十分にさせ、供給の連続性の保持に寄与し、導電性を向上させ、手術電極の有効性、安全性及び安定性を向上させることができるだけでなく、扁桃及びアデノイド切除術に同時に適用可能であり、手術中、手術電極の交換を必要とせず、医師による手術施行の連続性を効果的に確保し、消耗品コストを下げ、手術の効率を向上させる。

図６〜図９に示すように、本発明の別の実施例において、吐水誘導部材９は円弧状の吐水誘導シートであり、管状回路電極３における先端部に近接する箇所に２つの吐水穴１０が設けられる。２つの吐水穴１０はそれぞれ管状回路電極３の上側及び下側に設けられる。吐水誘導部材９は、管状回路電極３の上側及び下側に対応して封止配置されて、２つの吐水穴１０に対応する。吐水誘導部材９と管状回路電極３の上側及び下側との間で、横断面が三日月状となる注水通路１１がそれぞれ形成される。該注水通路１１は、絶縁ヘッドの下側１０１及び上側１０２に位置する。給水量をより十分にさせて、給水をより均一にしながら、導電の連続性をより確実にする。当然ながら、管状回路電極３における先端部に近接する箇所に２つの吐水穴１０が設けられる場合、吐水穴１０が、管状回路電極３の左側及び右側に設けられて、吐水誘導部材９が管状回路電極３の左側及び右側に対応して封止配置されてもよい。これにより、同様に上記効果を達成することもできる。

管状回路電極３における吐水誘導部材９及び吐水穴１０の位置は、実際の需要に応じて設けられてもよく、上記形態に限定されず、生理食塩水を絶縁ヘッド１の先端部に誘導させて管状回路電極３を完全に被覆することができればよい。例えば、吐水誘導部材９及び吐水穴１０は下記形態で設けられてもよい。図１０〜図１１に示すように、管状回路電極３における先端部に近接する箇所に、少なくとも２つの吐水穴１０が対称に設けられ、吐水誘導部材９は管状構造であって、管状回路電極３における吐水穴１０に対応する箇所に対応して封止嵌設され、吐水誘導部材９と管状回路電極３との間で、横断面が環状となる注水通路１１が形成される。このような構造により、生理食塩水を吐水穴１０から管状注水通路１１に沿って均一に供給することができる。本実施例における絶縁層１２は図示されていない。

注水通路１１の寸法が小さすぎると、電極への給水不足により正常な運用ができなくなる。注水通路１１の寸法が大きすぎると、手術中、視界の妨げになり、手術のリスクを増加させる。従って、上記実施例において、好ましくは、各注水通路１１の幅が２．５〜４．２ｍｍであり、高さが０．２〜１ｍｍである。上記幅は、吐水誘導部材９が管状回路電極３の外壁に沿って周方向に伸びた幅となる。上記高さは、吐水誘導部材９と管状回路電極３との高さの差となる。

好ましくは、管状回路電極３の先端部は湾曲した構造であり、管状回路電極３の先端部の中軸線と吐水穴１０の軸線との夾角αは４５°〜６０°である。これにより、手術中、良好な視界が得られる。より好ましくは、吐水誘導部材９及び管状回路電極３はいずれも、導電性に優れたステンレス鋼からなり、導電の信頼性を確保するだけでなく、錆びを防止することもでき、耐用年数の延長及び消耗品コストの低減に寄与する。当然ながら、導電性及び防錆性に優れた合金又は防錆層が塗布された導電性金属からなってもよく、例えばアルミニウム合金からなってもよい。吐水誘導部材９と管状回路電極３は溶接により固定され、強固かつ確実に接続される。手術中、作用電極２とヒト組織との粘着を避けるために、作用電極２に撥油層が設けられる。

要するに、本発明のプラズマ手術電極は生理食塩水に対して優れた誘導の役割を果たし、給水を均一かつ十分にさせるだけでなく、導電性を効果的に向上させ、組織と接触する箇所における漏電なしを効果的に確保することもでき、信頼性及び安全性が高く、使用しやすく、扁桃及びアデノイド切除術に適用可能であり、汎用性が高い。

上記実施形態は本発明の好適な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。当業者により本発明に基づいて行われる如何なる実質的でない変更及び置換はいずれも請求された本発明の範囲内に含まれる。

１ 絶縁ヘッド、１０１ 絶縁ヘッドの下側、１０２ 絶縁ヘッドの上側、１０３ 還流穴、２ 作用電極、３ 管状回路電極、３０１ 貫通穴、４ 吸水管、５ ハンドル、６ 給水ホース、７ 吐水ホース、８ リード線、９ 吐水誘導部材、１０ 吐水穴、１１ 注水通路、１２ 絶縁層、１３ 接続部材、２０ 外部電極、２０１ 外部電極の下側、２０２ ドレイン孔

Claims (10)

1. 絶縁ヘッドと、作用電極と、管状回路電極と、吸水管と、ハンドルと、給水ホースと、吐水ホースと、リード線とを備え、前記絶縁ヘッド内に、還流穴が設けられ、前記絶縁ヘッドの一端に前記作用電極が設けられ、前記絶縁ヘッドの他端は、前記管状回路電極を介して前記ハンドルの端部に固定接続され、前記吸水管は、前記管状回路電極内に嵌着され、且つ吸水管と管状回路電極との間で給水通路が形成され、前記吸水管の端部は、前記絶縁ヘッドに接続されて前記還流穴と連通し、前記給水ホースは、前記ハンドル内に設けられて前記管状回路電極と連通し、前記吐水ホースは、前記ハンドル内に設けられて前記吸水管と連通し、前記リード線は、前記ハンドルを貫通して管状回路電極に接続される耳鼻咽喉吐水誘導部材を更に備え、前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に少なくとも１つの吐水穴が設けられ、前記吐水誘導部材は、前記吐水穴に対応して設けられて、前記管状回路電極の外壁に密着され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で注水通路が形成されることを特徴とする耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
2. 前記吐水誘導部材の一端は、前記管状回路管状回路電極の外壁に接続され、他端は、前記絶縁ヘッドの前記作用電極が設けられた端部まで延びることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
3. 前記吐水誘導部材及び管状回路電極の外表面における両者の接続部以外の他の箇所は絶縁層で被覆され、前記管状回路電極を完全に封止するようになることを特徴とする請求項２に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
4. 前記吐水誘導部材は円弧状の吐水誘導シートであり、前記吐水穴は、前記管状回路電極の下側に設けられ、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極の下側に対応して封止配置され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で注水通路が形成されることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
5. 前記吐水誘導部材は円弧状の吐水誘導シートであり、前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に２つの吐水穴が設けられ、前記吐水穴は、前記管状回路電極の上側及び下側に設けられ、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極の上側及び下側に対応して封止配置され、且つその位置は２つの吐水穴に対応し、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極の上側及び下側との間でそれぞれ注水通路が形成されることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
6. 前記管状回路電極の前記ハンドルから離れる端部に少なくとも２つの吐水穴が対称に設けられ、前記吐水誘導部材は管状となる構造であり、前記吐水誘導部材は、前記管状回路電極における、前記吐水穴に対応する箇所に封止嵌設され、前記吐水誘導部材と前記管状回路電極との間で、横断面が環状となる注水通路が形成されることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
7. 前記注水通路の幅は、２．５〜４．２ｍｍであり、高さは、０．２〜１ｍｍであることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
8. 前記管状回路電極の先端部は湾曲した構造であり、前記管状回路電極の先端部の中軸線と前記吐水穴の軸線との夾角αは４５°〜６０°であることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
9. 前記吐水誘導部材及び管状回路電極はいずれも、導電性に優れたステンレス鋼からなり、前記吐水誘導部材と管状回路電極は溶接により固定されることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。
10. 前記作用電極に撥油層が設けられることを特徴とする請求項１に記載の耳鼻咽喉科用プラズマ手術電極。