JP2021036924A - バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】バルーンが病変部に到達するまでに、薬剤が溶出したり消失したりすることを抑えることができるバルーンカテーテルを提供すること。【解決手段】バルーンカテーテル3は、外管と、ガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤルーメン314を形成する内管311と、先端側が内管311に固定され、基端側が外管に固定され、拡張および収縮が可能なバルーン32と、を備える。バルーン32は、収縮の状態において、内管311から離れて位置する突出部52が内管311に近接して位置する内管近接部51に重なることで形成される収納部54に収納された薬剤60と、薬剤60を覆うように突出部52と内管近接部51との少なくとも一部を互いに接合させる封止部70と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部もしくは閉塞部の改善に使用されるバルーンカテーテルに関する。
一般的に、血管、胆管、食道、気管、尿道、消化管その他の臓器などの生体管腔内に生じた狭窄部を拡張し、生体管腔を確保する治療が行われている。このような治療の一例として、例えば、バルーンを有するバルーンカテーテルを用い、狭窄部に送達されたバルーンを拡張することにより、狭窄部を広げる治療が行われている。
このようなバルーンカテーテルの中には、例えば病変部の再狭窄を予防する薬剤がバルーンの表面に塗布されているドラッグ(薬剤)コートバルーンカテーテル(DCB)がある。ドラッグコートバルーンカテーテルによる治療では、例えば病変部の再狭窄を予防する薬剤が塗布されたバルーンが病変部で拡張して、薬剤がバルーンの表面から病変部に移行する。これにより、病変部の再狭窄を予防する効果がある。また、ドラッグコートバルーンカテーテルによる治療には、ステントを体内に留置するステント治療と比較して、体内に異物を残さないという利点を有する。
しかし、薬剤コートバルーンカテーテルによる治療では、バルーンの表面に塗布された薬剤が血管中で飛散したり、薬剤の塗布量が適正ではなかったりすると、バルーンの表面に塗布された薬剤が病変部に到達するまでに消失してしまうことがある。この点において、ドラッグコートバルーンカテーテルの改善が望まれている。
これに対して、特許文献1には、折り畳まれたバルーンの折り目の中に活性試薬が充填されたカテーテルバルーンが開示されている。特許文献1に記載されたカテーテルバルーンは、複数箇所に羽状のバルーン折り目を有する。そして、羽状のバルーン折り目の内側の空隙部に、活性試薬が充填されている。しかし、バルーン折り目の内側の空隙部は、バルーンの外側に対しては閉じてはおらず開放されている。つまり、空隙部内の活性試薬がバルーンの外側に対して開放されている。
このため、特許文献1に記載されたカテーテルバルーンでは、活性試薬がバルーン折り目の内側の空隙部に充填される一方で、バルーンが病変部に到達するまでに、活性試薬がバルーン折り目の内側の空隙部からバルーンの外側に溶出したり消失したりするおそれがある。
特表2009−525790号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、バルーンが病変部に到達するまでに、薬剤が溶出したり消失したりすることを抑えることができるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
前記課題は、本発明によれば、拡張用流体が流通するバルーン拡張用ルーメンを形成する外管と、少なくとも一部が前記外管に挿入された内管であってガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤルーメンを形成する内管と、先端側が前記内管に固定され、基端側が前記外管に固定され、拡張および収縮が可能なバルーンと、を備え、前記バルーンは、前記収縮の状態において、前記内管から離れて位置する突出部が前記内管に近接して位置する内管近接部に重なることで形成される収納部に収納された薬剤と、前記薬剤を覆うように前記突出部と前記内管近接部との少なくとも一部を互いに接合させる封止部と、を有することを特徴とするバルーンカテーテルにより解決される。
前記構成によれば、バルーンは、薬剤と、封止部と、を有する。薬剤は、内管から離れて位置する突出部が内管に近接して位置する内管近接部に重なることで形成される収納部に収納されている。そして、封止部は、薬剤を覆うように突出部と内管近接部との少なくとも一部を互いに接合させている。このため、バルーンが病変部に到達するまでに、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることを抑えることができる。これにより、バルーンが拡張し病変部に接触することで、薬剤を病変部に確実に移行させることができる。
好ましくは、前記バルーンは、前記拡張をする際に、前記封止部による前記突出部と前記内管近接部との接合が解除された後、所定の径に拡張することを特徴とする。
前記構成によれば、拡張用流体がバルーン拡張用ルーメンを通じてバルーンの内部に供給されると、封止部による突出部と内管近接部との接合が解除され、収納部の封止状態が解除される。その後、バルーンが所定の径に拡張する。
好ましくは、前記封止部は、接着剤で形成されていることを特徴とする。
前記構成によれば、比較的簡易的な製造工程により、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることを抑えるバルーンカテーテルを製造することができる。
好ましくは、前記封止部は、前記突出部と前記内管近接部とが熱により互いに融着した部分であることを特徴とする。
前記構成によれば、比較的簡易的な製造工程により、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることを抑えるバルーンカテーテルを製造することができる。
好ましくは、前記封止部は、前記バルーンの長手方向に沿って形成された前記折り目部のうちの少なくとも一部に設けられたことを特徴とする。
前記構成によれば、封止部は、薬剤を収納する収納部をバルーンの長手方向に沿って封止することができる。これにより、バルーンが生体管腔内を進行し病変部に到達するまでに、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記封止部は、前記バルーンの周方向に沿って少なくとも一部に設けられたことを特徴とする。
前記構成によれば、封止部は、薬剤を収納する収納部をバルーンの周方向に沿って封止することができる。これにより、基端側から伝達されたトルクによりバルーンが生体管腔内において回転する際に、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記封止部は、前記バルーンの周囲においてらせん状に設けられたことを特徴とする。
前記構成によれば、バルーンが生体管腔内を進行し病変部に到達したり、基端側から伝達されたトルクによりバルーンが生体管腔内において回転したりする際に、薬剤が収納部からバルーンの外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
本発明によれば、バルーンが病変部に到達するまでに、薬剤が溶出したり消失したりすることを抑えることができるバルーンカテーテルを提供することができる。
本発明の実施形態に係るバルーンカテーテルを表す正面図である。 本実施形態のバルーンを示す断面図である。 図1に表した切断面S−Sにおける断面図である。 図3に表したバルーンの薬剤収納前の折り畳まれる前の断面図である。 本実施形態の封止部の好ましい第1形成例を示す平面図である。 本実施形態の封止部の好ましい第2形成例を示す平面図である。 本実施形態の封止部の好ましい第3形成例を示す平面図である。 本実施形態の封止部の好ましい第4形成例を示す平面図である。 本実施形態に係るバルーンカテーテルの使用例を説明する断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(バルーンカテーテル3の全体構造)
図1は、本発明の実施形態に係るバルーンカテーテルを表す正面図である。
図2は、本実施形態のバルーンを示す断面図である。
図3は、図1に表した切断面S−Sにおける断面図である。
図4、図3に表したバルーンの薬剤収納前の折り畳まれる前の断面図である。
なお、図2は、バルーンカテーテルの軸X方向における縦断面図である。
図1と図2に示す本発明の実施形態に係るバルーンカテーテル3は、生体管腔としての血管に生じた狭窄部(治療部位)を治療するために使用される。なお、バルーンカテーテル3は、血管への適用には限定されず、種々の他の生体管腔(例えば、胆管、気管、食道、尿道、鼻腔、その他の臓器等)の治療に適用可能とされている。
本願明細書では、管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、使用者が操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称する。具体的には、図1と図2と、図5から図8において、左側を「先端」若しくは「先端側」、右側を「基端」若しくは「基端側」と称する。
図1に示すバルーンカテーテル3は、シャフト本体部31と、折り畳みおよび拡張可能なバルーン32と、を有する。バルーン32は、薬剤を収納した状態で、薬剤を治療部位に対して送達あるいは到達させることができる構造を有する。
シャフト本体部31は、長尺であって断面円形を有するチューブ状の部材である。バルーン32は、シャフト本体部31の先端部寄りの領域に設けられ、シャフト本体部31の先端部寄りの領域において、収縮および拡張可能に設けられている。また、バルーン32の収縮状態においては、内管311に近接して位置する内管近接部51と、内管311から離れて位置する突出部52と、が生じ、突出部52を内管近接部51に重なるように折り畳むことが可能である。図1と図2に示す状態では、バルーン32は、折り畳まれている。
図2に示すように、シャフト本体部31は、内部にガイドワイヤルーメン314を有する。ガイドワイヤルーメン314の一端は、シャフト本体部31の先端において開口している。また、ガイドワイヤルーメン314の他端は、シャフト本体部31の途中または基端において開口している。
具体的に説明すると、図1と図2に示すように、シャフト本体部31は、内管311と、外管312と、ハブ313と、を有する。内管311と、外管312と、の各断面は、円形状であり、同心円状に配置されている。内管311は、外管312の内部に配置され、内管311のうちの少なくとも一部は、外管312の内部に挿入されている。
内管311は、図2に示すように、内部にガイドワイヤWを挿通するためのガイドワイヤルーメン314を有するチューブ体である。内管311の長さは、例えば100〜1500mm、より好ましくは、150〜500mmである。内管311の外径は、例えば0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mmである。内管311の肉厚は、例えば10〜250μm、より好ましくは、20〜100μmである。内管311のこれらの寸法は一例であり、特に限定されない。
図2に示すように、内管311の先端部は、外管312よりも先端側に突出している。外管312よりも先端側に突出した内管311の先端部には、先端チップ33が設けられていてもよい。先端チップ33は、シャフト本体部31の材料よりも柔軟な材料により形成されている。
図2に示すように、外管312の先端部312cは、バルーン32の基端部32bに直接的または間接的に固定されている。外管312の内部には、バルーン拡張用ルーメン315が形成されている。バルーン拡張用ルーメン315は、ガイドワイヤルーメン314の外側において、同心円状に形成されている。
バルーン拡張用ルーメン315は、バルーン32を拡張するための拡張用流体を流通させる。内管311の外周面と外管312の内周面の間において、バルーン拡張用ルーメン315が形成されている。バルーン拡張用ルーメン315は、拡張用流体をバルーン32の内部P側に流すための十分な容積を有している。
拡張用流体は、気体でも液体でもよい。拡張用流体としては、例えば、ヘリウムガス、COガス、Oガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体が挙げられる。
上述したように、図2に示す外管312は、内部に内管311を挿通しているチューブ体である。外管312の先端部312cは、バルーン32の先端部32aよりも基端側に位置している。外管312の長さは、例えば100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mmである。外管312の外径は、例えば0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mmである。外管312の肉厚は、例えば25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmである。外管312のこれらの寸法は一例であり、特に限定されない。
図1に示すように、バルーンカテーテル3の外管312は、先端側外管312aと、基端側外管312bと、を有する。先端側外管312aおよび基端側外管312bは、互いに接合されている。先端側外管312aは、先端側外管312aと基端側外管312bとの接合部付近において、テーパー状に縮径している。そのため、テーパー部よりも先端側における先端側外管312aの径は、テーパー部よりも基端側における基端側外管312bの径よりも細い。
先端側外管312aの細径部(テーパー部よりも先端側の部分)の外径は、例えば0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、基端側外管312bの外径は、例えば0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。但し、外管312は、必ずしも先端側外管312aと基端側外管312bとを有していなくともよい。つまり、外管312は、略同じ径を有するチューブ体として形成されていてもよい。外管312のこれらの寸法は、一例であり、限定されない。
図1に示す破線のように、内管311は、先端側外管312aの内部において軸方向であるX方向に沿って設けられている。内管311の基端部は、先端側外管312aの途中部分あるいは先端側外管312aの外周面に、接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。そして、内管311の基端部側は、図1に示すように、先端側外管312aの途中において外部に対してガイドワイヤポート313aとして開口している。
図2に示すように、内管311の先端側から挿入されたガイドワイヤWは、図2に示す内管311のガイドワイヤルーメン314内を先端部側から基端部側に向かって導かれ、図1に示すガイドワイヤポート313aからバルーンカテーテル3の外部へ導出される。このバルーンカテーテル3においては、ガイドワイヤポート313aが先端側外管312a内に位置し、ガイドワイヤWがバルーンカテーテル3の先端から途中まで通過するラピッドエクスチェンジ構造が採用されている。
但し、ガイドワイヤルーメンの構造は、ラピッドエクスチェンジ構造には限定されず、ガイドワイヤがバルーンカテーテルの全長にわたって通過するオーバーザワイヤ構造であってもよい。
内管311および外管312の形成材料としては、ある程度の可撓性を有する材質が好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。内管311および外管312の形成材料は、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンもしくはポリアミドである。
図1に表したように、ハブ313が、シャフト本体部31の基端部に固定されている。ハブ313は、外管312に固着され、バルーン拡張用ルーメン315と連通するインジェクションポート313bを有する。ハブ313の形成材料としては、例えばポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
(バルーン32の構成)
次に、バルーン32の好ましい構成例を説明する。
図1および図3では、バルーン32は折り畳まれた状態を示している。図4では、バルーン32は折り畳まれる前の状態を示している。バルーン32は、図3に詳しく例示するような形態で折り畳み可能である。図1と図2に示すように、バルーン32は、先端部32aと基端部32bとの間に配置され、先端部32aにおいて内管311に固定され、基端部32bにおいて外管312に固定されている。
これにより、バルーン32は、先端部32aと基端部32bとの存在により、内管311の外周面311Rに対して、軸X方向にずれないように、しかもT方向(図3参照)に回転しないように、保持されている。
例えばバルーン32の一部分は、先端部32aと基端部32bとを用いて、内管311に接着剤または熱融着などにより固着されている。
図2に示すように、バルーン32は内部Pを有する。このバルーン32の内部Pは、バルーン拡張用ルーメン315と連通している。そのため、外管312のバルーン拡張用ルーメン315を流れてくる拡張用流体は、バルーン32の基端部32bからバルーン32の内部Pに供給され、バルーン32を拡張させることができる。
バルーン32の形成材料としては、ある程度の可撓性を有する材質が好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルエラストマー、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。特に、バルーン32の形成材料は、延伸可能な材料であることが好ましい。また、バルーン32は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
先端部32aおよび基端部32bのそれぞれの外径は、例えば0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmである。先端部32aおよび基端部32bのそれぞれの長さは、例えば1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。これらの寸法は、一例であり、限定されない。
次に、バルーン32の好ましい配置形態を、図3および図4を参照して説明する。
図3および図4に示すように、バルーン32は、部位別に内管近接部51と突出部52とに区別される。図4に示すように、内管311に近接して位置する部位を内管近接部51とし、内管311から離れて位置する部位を突出部52としている。突出部52は、バルーン32が折られた折り目部55を有する。図3および図4において、内管近接部51と突出部52との配置数はそれそれ4つで表されているが、これに限らず任意の配置数が選択可能である。
図3に示すように、バルーン32の収縮状態において、突出部52は、内管311の外周面311Rに向かって折り畳まれ、内管近接部51に重なっている。具体的には、バルーン32の収縮状態において、突出部52は、内管311の外周面311Rに沿って周方向Tに配置され、内管近接部51に重なっている。これにより、突出部52と内管近接部51との間の空間には、薬剤収納部54が形成されている。本実施形態の薬剤収納部54は、本発明の「収納部」に相当する。
図3に示すように、薬剤60は、薬剤収納部54内に充填あるいは供給されている。つまり、薬剤60は、薬剤収納部54内に収納されている。そのため、薬剤60は、拡張した状態のバルーン32の表面に配置される。薬剤収納部54は、バルーン32の内部Pとはつながっていない。
薬剤収納部54の少なくとも一部は、封止部70により封止されている。すなわち、封止部70は、薬剤60を覆うように突出部52と内管近接部51との少なくとも一部を互いに接合させている。具体的には、図3に示すように、封止部70が、例えば、内管近接部51と、突出部52の折り目部55と、の間に設けられ、薬剤収納部54のうちの少なくとも一部を封止している。すなわち、この封止部70は、薬剤収納部54内に収納された薬剤60が薬剤収納部54内から外部に溶出したり消失したりしないようにするために、薬剤収納部54を封止あるいは閉じている。
例えば、封止部70は、接着剤で形成されている。接着剤としては、例えば生分解性ポリマーなどが挙げられる。但し、接着剤としての封止部70の材料は、生分解性ポリマーには限定されない。あるいは、封止部70は、突出部52と内管近接部51とが熱により互いに融着した部分である。封止部70の具体例については、後述する。
本実施形態に係るバルーンカテーテルによれば、薬剤収納部54のうちの少なくとも一部は、封止部70により封止されている。このため、バルーン32が病変部に到達するまでに、薬剤60が薬剤収納部54からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることを抑えることができる。これにより、薬剤60を病変部に確実に移行させることができる。
また、封止部70は、接着剤で形成されている。あるいは、封止部70は、突出部52と内管近接部51とが熱により互いに融着した部分である。そのため、比較的簡易的な製造工程により、薬剤60が薬剤収納部54からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることを抑えるバルーンカテーテル3を製造することができる。
また、薬剤60としては、再狭窄の抑制に効果がある、ラパマイシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エベロリムス等が挙げられる。これらと同様の薬効を有する限り、それらの類似体及び/またはそれらの誘導体が薬剤60の例に含まれる。例えば、パクリタキセルとドセタキセルとは、類似体の関係にある。ラパマイシンとエベロリムスとは、誘導体の関係にある。これらのうちでは、パクリタキセルが好ましい。
(封止部70の形成例)
次に、上述した封止部70がバルーン32において形成される際の好ましい形成例を説明する。
図5は、本実施形態の封止部の好ましい第1形成例を示す平面図である。
なお、図5では、図面の簡単化のために、1つの封止部70を代表して示しているが、図3に示す例えば4か所の封止部70は同じように形成されている。
図5に示すように、封止部70は、突出部52の折り目部55と内管近接部51との間においてバルーン32の長手方向(X方向)に沿って連続的に設けられている。すなわち、封止部70は、バルーン32の薬剤収納部54を封止あるいは閉じるようにして、X方向に沿って、バルーン32の全長に渡って切れ目なく連続して配置されている。封止部70は、例えば接着剤で形成されている。
封止部70は、突出部52の折り目部55と、内管近接部51と、の間を切れ目なく封止あるいは閉じることで、薬剤収納部54内に収納された薬剤60が薬剤収納部54内から外部に溶出したり消失したりすることを抑制する。
本変形例によれば、封止部70は、薬剤60を収納する薬剤収納部54をバルーン32の長手方向(X方向)に沿って封止することができる。これにより、バルーン32が生体管腔内を進行し病変部に到達するまでに、薬剤60が薬剤収納部54からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
図6は、本実施形態の封止部の好ましい第2形成例を示す平面図である。
なお、図6では、図面の簡単化のために、1つの封止部70を代表して示しているが、図3に示す例えば4か所の封止部70は同じように形成されている。
図6に示すように、封止部70は、突出部52の折り目部55と内管近接部51との間においてバルーン32の長手方向(X方向)に沿って断続的に設けられている。すなわち、封止部70は、バルーン32の薬剤収納部54を封止あるいは閉じるようにして、X方向に沿って、バルーン32の複数の個所において切れ目部分71を有するように配置されている。封止部70は、例えば接着剤で形成されている。
封止部70は、突出部52の折り目部55と、内管近接部51と、の間を複数箇所に封止しない切れ目部分71を設けている。封止部70は、X方向に沿って、断続的に形成されており、薬剤収納部54内に収納された薬剤60が薬剤収納部54内から外部に溶出したり消失したりすることを抑制する。
これにより、図6に表した形成例では、図5に関して前述した形成例に比べて、封止部70の材料の利用量を削減することができ、バルーンカテーテル3を容易に作成することができる。図6では、封止部70が、切れ目部分71を挟んで、4か所に配置されている。但し、封止部70は、2か所あるいは3か所に配置されてしたり、5か所以上に配置されたりしていても良い。
図7は、本実施形態の封止部の好ましい第3形成例を示す平面図である。
図7に示すように、封止部70は、バルーン32の周方向に沿って少なくとも一部に設けられている。すなわち、封止部70は、バルーン32の薬剤収納部54を封止するために、バルーン32の周方向であるT方向に沿って、バルーン32の全周に渡って、あるいは部分的に、配置されている。図7の形成例では、封止部70は、バルーン32の先端部32aと基端部32bとにおいて周方向であるT方向にそれぞれ配置されている。なお、封止部70は、バルーン32の先端部32aと基端部32bとに配置されることには限定されず、先端部32aと基端部32bとの間に配置されてもよい。
本形成例によれば、封止部70は、薬剤60を収納する薬剤収納部54をバルーン32の周方向に沿って封止することができる。これにより、基端側から伝達されたトルクによりバルーン32が生体管腔内において回転する際に、薬剤60が薬剤収納部54からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
また、封止部70は、バルーン32の軸方向であるX方向と、バルーン32の周方向であるT方向と、の両方向に沿って、連続的または部分的に配置されていてもよい。すなわち、封止部70の配置形態は、図5に関して前述した第1形成例または図6に関して前述した第2形成例と、図7を参照して説明した第3形成例と、が組み合わされた配置形態であってもよい。
図8は、本実施形態の封止部の好ましい第4形成例を示す平面図である。
図8に示すように、バルーン32は、内管311の外周面311Rにラッピングされている。そして、封止部70は、バルーン32の周囲においてらせん状に設けられている。この封止部70は、バルーン32の外周に対して全周方向に渡って、あるいは部分的に、配置されている。
本形成例によれば、バルーン32が生体管腔内を進行し病変部に到達したり、基端側から伝達されたトルクによりバルーン32が生体管腔内において回転したりする際に、薬剤60が薬剤収納部54からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることをより確実に抑えることができる。
図5から図8に示す封止部70の形成例では、封止部70は、例えば接着剤で形成されている。但し、封止部70の形成方法は、これだけには限定されない。封止部70は、例えば、熱による融着や溶着により形成されたり、オーブン等に入れて拘束した状態で熱的に形状付けを行ったり、固着したりすることで、形成されてもよい。封止部70は、いずれの形成方法が採用されても、薬剤収納部54内に収納された薬剤60が、薬剤収納部54内から外部に溶出したり消失したりすることを抑制するために、薬剤収納部54を封止あるいは閉じることができる。図5から図8に示す各種の封止部70は、任意に組み合わせて用いられてもよい。
(バルーンカテーテル3の使用例)
次に、バルーンカテーテル3の使用例を説明する。
図9は、本実施形態に係るバルーンカテーテルの使用例を説明する断面図である。
上述したバルーンカテーテル3を使用する場合には、バルーン32は、生体管腔(例えば血管)に生じた病変部(例えば狭窄部)にまで送達される。そして、外管312(例えば図2参照)のバルーン拡張用ルーメン315を流れた拡張用流体が、バルーン32の基端部32bからバルーン32の内部Pに供給される。そうすると、封止部70による薬剤収納部54の封止状態が解除された後、バルーン32が所定の径に拡張する。本願明細書において「所定の径」とは、バルーン32が病変部(例えば狭窄部)を拡張し、生体管腔を確保することができるときのバルーン32の径をいう。
すなわち、バルーン32の内部Pに通常拡張圧未満の拡張圧(例えば、2〜4atm程度)が負荷されると、バルーン32が拡張を開始する。そうすると、封止部70による突出部52と内管近接部51との接合が解除され、薬剤収納部54内に収納された薬剤60の封止状態が解除される。引き続いて、拡張圧を上げていき通常拡張圧(例えば、9atm程度)が負荷されると、バルーン32が、図9に例示するように所定の径に拡張された状態になる。これにより、バルーン32の表面が病変部に接触することで、バルーン32の表面に塗布された薬剤60を病変部に確実に供給あるいは移行することができる。
上述したバルーンカテーテル3のバルーン32が、図9に示すように、拡張したときには、バルーン32の円筒部分の外径D(所定の径)は、例えば約2〜4mm程度であるが、これだけには限定されない。これにより、図9に示すように、バルーン32は、生体管腔内に生じた病変部を径方向に拡張することができる。そのため、バルーン32が拡張すると、図9に例示するように、拡張後の断面形状が真円により近い状態になる。
本実施形態によれば、封止部70は、バルーン32が所定の径に拡張する前に薬剤収納部54の封止状態を解除し、バルーン32の拡張を阻害することなく薬剤収納部54のうちの少なくとも一部を封止する。
そして、薬剤60が薬剤収納部54内から生体管腔である例えば血管内の病変部に移行する。これにより、バルーン32が病変部に到達するまでは、薬剤60が各薬剤収納部54内からバルーン32の外側に溶出したり消失したりすることを抑制することができる。これにより、薬剤60を病変部まで確実に到達あるいは移行させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
3・・・バルーンカテーテル、 31・・・シャフト本体部、 32・・・バルーン、 32a・・・先端部、 32b・・・基端部、 33・・・先端チップ、 51・・・内管近接部、 52・・・突出部、 54・・・薬剤収納部、 55・・・折り目部、 60・・・薬剤、 70・・・封止部、 71・・・切れ目部分、 311・・・内管、 311R・・・外周面、 312・・・外管、 312a・・・先端側外管、 312b・・・基端側外管、 312c・・・先端部、 313・・・ハブ、 313a・・・ガイドワイヤポート、 313b・・・インジェクションポート、 314・・・ガイドワイヤルーメン、 315・・・バルーン拡張用ルーメン、 D・・・外径、 P・・・内部、 S・・・切断面、 T・・・周方向、 W・・・ガイドワイヤ、 X・・・軸

Claims (7)

  1. 拡張用流体が流通するバルーン拡張用ルーメンを形成する外管と、
    少なくとも一部が前記外管に挿入された内管であってガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤルーメンを形成する内管と、
    先端側が前記内管に固定され、基端側が前記外管に固定され、拡張および収縮が可能なバルーンと、
    を備え、
    前記バルーンは、前記収縮の状態において、
    前記内管から離れて位置する突出部が前記内管に近接して位置する内管近接部に重なることで形成される収納部に収納された薬剤と、
    前記薬剤を覆うように前記突出部と前記内管近接部との少なくとも一部を互いに接合させる封止部と、
    を有することを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記バルーンは、前記拡張をする際に、前記封止部による前記突出部と前記内管近接部との接合が解除された後、所定の径に拡張することを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記封止部は、接着剤で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記封止部は、前記突出部と前記内管近接部とが熱により互いに融着した部分であることを特徴とする請求項1または2に記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記封止部は、前記バルーンの長手方向に沿って形成された前記折り目部のうちの少なくとも一部に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記封止部は、前記バルーンの周方向に沿って少なくとも一部に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。
  7. 前記封止部は、前記バルーンの周囲においてらせん状に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。

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