JP2021036348A - 白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される白色トナーの提供。【解決手段】白色トナーは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含み、前記白色着色粒子の数平均粒子径が、200nm以上400nm以下であり、前記白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が、5個数%以上50個数%以下のものである。【選択図】なし

Description

本発明は、トナーセット、現像剤セット、トナーカートリッジセット、白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
近年、電子写真プロセスでは、情報化社会における機器の発達や通信網の充実により、複写機のみならず、オフィスのネットワークプリンター、パソコンのプリンター、オンデマンド印刷のプリンター等にも広く利用され、白黒、カラーを問わず、高画質、高速化、高信頼性、小型化、軽量化、省エネルギー性能がますます強く要求されてきている。
電子写真プロセスは、通常、光導電性物質を利用した感光体(像保持体)上に種々の手段により電気的に静電荷像を形成し、この静電荷像を、トナーを含む現像剤を用いて現像し、感光体上のトナー画像を、中間転写体を介して又は直接紙等の記録媒体に転写した後、この転写画像を記録媒体に定着する、という複数の工程を経て、定着画像を形成している。
ここで、隠ぺい力の強い白色トナーを提供するため、屈折率が1.50以下である定着樹脂媒質中に粒子径が0.1乃至0.2μmのルチル型酸化チタンを分散していることを特徴とする白色トナーが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、白色トナーと有色トナーとを重ねた媒体に定着後の画像の色再現性の低下が抑制されることを目的として、白色トナー及び該白色トナーより貯蔵弾性率が小の有色トナーを用いる画像部と、該画像部で形成された画像を熱で媒体に定着させる定着部と、を備え、前記媒体としての有色紙に前記白色トナーと前記有色トナーとを重ねた画像を定着させるための定着時間から、前記媒体としての普通紙に前記有色トナーのみの画像を定着させるための定着時間を引いた時間Pが0(ms)を超え30(ms)を下回る、画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、比較的低い温度で熱ロール定着適性を有し、耐ブロッキング性が良好で、定着像の表面光沢を生ぜず、また染顔料の種類によって電気特性が低下せず、寿命の長い現像剤を提供するため、結着樹脂中に平均粒径が40μm以上300μm以下の無機白色粒子を0.2〜20質量%含有することを特徴とする乾式トナーが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、優れた耐光性と高い白色度とを両立した画像を形成する静電荷像現像用トナーを提供するため、結着樹脂、及び少なくとも異なる2種以上の白色顔料を含有し、前記2種以上の白色顔料の10〜30質量%が、体積平均粒子径が0.01〜1μm、粒度分布(体積平均粒度分布指標GSDv)が1.1〜1.3、及びBET比表面積が250〜500m/gである多孔質酸化チタンであることを特徴とする静電荷像現像用トナーが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
また、媒体に定着される白色トナーの層上の有色トナーの画像の色再現性が向上されることを目的として、白色トナー及び有色トナーを用いる画像部と、該画像部で形成された画像を媒体に熱で定着させる定着部と、を備え、前記媒体としての紙に形成された前記有色トナーを前記白色トナーに重ねた画像における前記白色トナーの単位面積当たりのトナー質量が特定の範囲を満たす画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
また、画像欠陥が生じ難く、高濃度且つ高い隠ぺい性を有する静電荷像現像用トナーを提供するため、着色剤と、結晶性樹脂及び非晶性樹脂からなる結着樹脂と、を含んでなる白色の静電荷像現像用トナーであって、前記結晶性樹脂のトナー中における含有量が5〜25質量%であり、前記着色剤のトナー中における含有量が15〜40質量%であることを特徴とする静電荷像現像用トナーが開示されている(例えば、特許文献6参照)。
特開昭64−48067号公報 特開2015−001628号公報 特開昭61−117566号公報 特開2012−128008号公報 特開2014−228554号公報 特開2007−033719号公報
従来、イエロー、マゼンタ又はシアン等の有色トナーの発色性を向上するために、未定着の白色トナー画像上に有色トナー画像を重ね合わせた状態で記録媒体の表面にトナー画像を定着する場合がある。しかし、未定着の白色トナーと有色トナーとが重ねられた状態でトナー画像を定着すると、白色トナー画像中のトナーの配置が乱れることで白色トナーが有色トナー画像に混ざり合い、トナー画像の色再現性が低下する場合があった。光沢性や画像質感の調整のために顔料を含まない透明トナーを白色トナー画像の上に重ねた場合も、有色トナーと同様に、透明トナーと白色トナーが混ざり合ってしまうと光沢ムラなどの画像欠陥が発生し、光沢安定性が悪化することがあった。
また、白色トナーは、高い白色性や隠ぺい性を達成するために、有色トナーに比較して粒径の大きい白色着色粒子(顔料等)を用いたり、トナー中の白色着色粒子の含有量を高くする場合がある。そのため、白色トナーの定着性は有色トナーに比較して劣り、白色トナー画像の定着の際に白色トナーの飛び散りの生ずる場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の第1の課題は、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成されるトナーセットを提供することを目的とする。また、本発明の第2の課題は、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される白色トナーを提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
即ち、<1>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーと、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種と、を有し、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きいトナーセット。
<2>に係る発明は、
前記白色着色粒子の数平均粒子径が、200nm以上400nm以下であり、
前記白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が、5個数%以上50個数%以下である<1>に記載のトナーセット。
<3>に係る発明は、
前記白色着色粒子が、酸化チタン粒子を含む<1>又は<2>に記載のトナーセット。
<4>に係る発明は、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、1.25以上1.35以上である<1>〜<3>のいずれか1項に記載のトナーセット。
<5>に係る発明は、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、0.955以上0.969以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載のトナーセット。
<6>に係る発明は、
前記白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度が、前記白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きい<1>〜<5>のいずれか1項に記載のトナーセット。
<7>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーとキャリアとを含む白色現像剤と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナーとキャリアとを含む有色現像剤及び透明トナー粒子を含む透明トナーとキャリアとを含む透明現像剤から選ばれる少なくとも1種と、を有し、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きい現像剤セット。
<8>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを収容するトナーカートリッジと、
有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナーを収容するトナーカートリッジ及び透明トナー粒子を含む透明トナーを収容するトナーカートリッジから選ばれる少なくとも1種と、を有し、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きいトナーカートリッジセット。
<9>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含み、
前記白色着色粒子の数平均粒子径が、200nm以上400nm以下であり、
前記白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が、5個数%以上50個数%以下である白色トナー。
<10>に係る発明は、
前記白色着色粒子が、酸化チタン粒子を含む<9>に記載の白色トナー。
<11>に係る発明は、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、1.25以上1.35以下である<9>又は<10>に記載の白色トナー。
<12>に係る発明は、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、0.955以上0.969以下である<9>〜<11>のいずれか1項に記載の白色トナー。
<13>に係る発明は、
前記白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度が、前記白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きい<9>〜<12>のいずれか1項に記載の白色トナー。
<14>に係る発明は、
<9>〜<13>のいずれか1項に記載の白色トナーを含む静電荷像現像剤。
<15>に係る発明は、
<9>〜<13>のいずれか1項に記載の白色トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<16>に係る発明は、
<14>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<17>に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<14>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
<18>に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<14>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
<19>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを用いて白色トナー画像を形成するトナー画像形成手段と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種を用いて有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種を形成するトナー画像形成手段と、を少なくとも含む複数のトナー画像形成手段と、
前記白色トナー画像と前記有色トナー画像及び前記透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを、記録媒体の表面に前記有色トナー画像及び前記透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種のいずれかが前記白色トナー画像の上に重なり合うように転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写された前記白色トナー画像と前記有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを定着する定着手段と、を有し、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きい画像形成装置。
<20>に係る発明は、
白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを用いて白色トナー画像を形成するトナー画像形成工程と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種を用いて有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種を形成するトナー画像形成工程と、を少なくとも含む複数のトナー画像形成工程と、
前記白色トナー画像と前記有色トナー画像及び前記透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを、記録媒体の表面に前記有色トナー画像及び前記透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種のいずれかが前記白色トナー画像の上に重なり合うように転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写された前記白色トナー画像と前記有色トナー画像及び前記透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを定着する定着工程と、を有し、
前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、
前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きい画像形成方法。
<1>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子の平均円形度以上であり透明トナー粒子の平均円形度以上であるか、又は白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が有色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下であり透明トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下である場合に比較して、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成されるトナーセットが提供される。
<2>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較してトナー画像の色再現性又は光沢安定性がさらに向上する。
<3>に係る発明によれば、白色着色粒子として酸化亜鉛や酸化鉛などの着色粒子を用いた場合に比較して、トナー画像の色再現性又は光沢安定性がさらに向上する。
<4>に係る発明によれば、白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が1.25未満であるか又は1.35を超える場合に比較して、トナー画像の色再現性又は光沢安定性がさらに向上する。
<5>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が0.955未満であるか又は0.969を超える場合に比較して、トナー画像の色再現性又は光沢安定性がさらに向上する。
<6>に係る発明によれば、白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度が、白色トナー粒子全体の平均円形度以下である場合に比較して、トナー画像の色再現性又は光沢安定性がさらに向上する。
<7>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子の平均円形度以上であり透明トナー粒子の平均円形度以上であるか、又は白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が有色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下であり透明トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下である場合に比較して、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成される現像剤セットが提供される。
<8>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子の平均円形度以上であり透明トナー粒子の平均円形度以上であるか、又は白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が有色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下であり透明トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下である場合に比較して、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成されるトナーセットを収容するトナーカートリッジセットが提供される。
<9>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される白色トナーが提供される。
<10>に係る発明によれば、白色着色粒子として酸化亜鉛や酸化鉛などの着色粒子を用いた場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナーの飛び散りが抑制された白色性が高い画像が得られる白色トナーが提供される。
<11>に係る発明によれば、白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が1.25未満であるか又は1.35を超える場合に比較して、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
<12>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が0.955未満であるか又は0.969を超える場合に比較して、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
<13>に係る発明によれば、白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度が、白色トナー粒子全体の平均円形度以下である場合に比較して、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
<14>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される静電荷像現像剤が提供される。
<15>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される白色トナーを収容するトナーカートリッジが提供される。
<16>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジが提供される。
<17>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される静電荷像現像剤を用いた画像形成装置が提供される。
<18>に係る発明によれば、白色着色粒子の数平均粒子径が200nm未満であるか若しくは400nmを超えるか、又は白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%未満であるか若しくは50個数%を超える場合に比較して、隠ぺい性に優れ、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りが抑制される静電荷像現像剤を用いた画像形成方法が提供される。
<19>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子の平均円形度以上であり透明トナー粒子の平均円形度以上であるか、又は白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が有色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下であり透明トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下である場合に比較して、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成される画像形成装置が提供される。
<20>に係る発明によれば、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子の平均円形度以上であり透明トナー粒子の平均円形度以上であるか、又は白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が有色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下であり透明トナー粒子の小径側個数粒度分布指標以下である場合に比較して、色再現性又は光沢安定性に優れるトナー画像が形成される画像形成方法が提供される。
本実施形態に係るトナーの製造に用いるスクリュー押出機の一例について、スクリューの状態を説明する図である。 本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明のトナーセット、現像剤セット、トナーカートリッジセット、白色トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法の実施形態について詳細に説明する。
<白色トナー>
本実施形態の白色トナーは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含み、白色着色粒子の数平均粒子径が、200nm以上400nm以下であり、白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が、5個数%以上50個数%以下のトナーである。
白色トナーは白色着色粒子として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、中空粒子などの高屈折率の顔料を用いていることが多い。白色トナー画像は、トナー画像の観察面からの入射光が白色着色粒子によって屈折され、観察面に戻ってくることで白い色を再現したり、隠ぺい性を発揮したりしている。高い白色性や隠ぺい性を達成するために、白色トナーに含まれる白色着色粒子の粒径は、有色トナーに含まれる有色着色粒子の粒径よりも大きく、その含有量も有色トナーに含まれる有色着色粒子に比較して多い。
そのため、白色着色粒子のフィラー効果により白色トナーが溶融又は軟化しにくく、定着初期において白色トナー同士が接着しにくい。また、厚紙や厚いフィルムなど厚手の記録媒体に白色画像を形成する場合、記録媒体自身の厚みによって定着時のニップ圧力が増大するため溶融定着前に白色トナーに加わる圧力エネルギーは増大する。その結果、溶融による変形が不十分な白色トナーが定着圧力を受けると、白色トナー画像が乱れて白色トナーの飛び散りが生ずる場合がある。本現象は線画像で発生しやすく、また高速機(例えば、プロセススピードが280mm/sec以上の画像形成装置)において特に顕著である。
本発明者等は鋭意検討の結果、白色トナーに用いられる白色着色粒子の数平均粒子径を200nm以上400nm以下とし、白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合を5個数%以上50個数%以下とすることで、隠ぺい性を確保したうえで、白色トナーの飛び散りが抑制されることを見出した。その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
数平均粒子径が200nm以上400nm以下の白色着色粒子において、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子は、白色トナーに用いられる白色着色粒子の中でも大きい粒径の粒子であるため、白色トナー表面に凹凸や突出部が形成されやすい。白色トナー表面に凹凸が形成されることで、未定着の白色トナー画像中の白色トナー間の接触点が増加する。白色トナー表面の凸部に存在する粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子はフィラー機能は低い一方で、白色トナーに含まれる結着樹脂よりも熱伝導率が高い。そのため、トナー画像を定着する際に定着部材からの熱エネルギーが伝達されやすく凸部および凸部周辺の結着樹脂が溶融又は軟化しやすくなる。そのため、定着初期において白色トナー同士が速やかに接着し、白色トナーの飛び散りが抑制されるものと推察される。
以下、本実施形態に係る白色トナーの詳細について説明する。
本実施形態に係る白色トナーは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む。白色トナー粒子は、例えば、結着樹脂及び、必要に応じて離型剤その他の添加剤を含んでもよい。また、本実施形態に係る白色トナーは、必要に応じて外添剤を含んでもよい。
−白色着色粒子−
本実施形態に係る白色トナーは、着色剤として白色着色粒子を含有する。
本実施形態で用いられる白色着色粒子の材質は、特に限定されるものではない。例えば、無機顔料(例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化鉛、酸化亜鉛、チタン酸鉛、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ジルコニア、三酸化アンチモン、鉛白、硫化亜鉛、炭酸バリウム等)、有機顔料(例えば、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン/アクリル樹脂、ポリスチレン/ブタジエン樹脂、アルキルビスメラミン樹脂等)などが挙げられる。
また、中空構造を有する顔料を用いてもよい。中空構造を有する顔料としては、中空無機顔料(例えば、中空シリカ、中空酸化チタン、中空炭酸カルシウム、中空酸化亜鉛、酸化亜鉛チューブ粒子等)、中空有機粒子(スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、スチレン/アクリル酸エステル/アクリル酸樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂、スチレン/メタクリル酸メチル/ブタジエン樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂、アクリル酸/酢酸ビニル樹脂、アクリル酸/マレイン酸樹脂等)が挙げられる。
さらには、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネートカオリン、アルミノケイ酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクサイト等が挙げられる。
これらの中でも、白色着色粒子としては、酸化チタン粒子が好ましい。
白色着色粒子は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
白色着色粒子としては、必要に応じて表面処理された白色着色粒子を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。
白色着色粒子の含有量としては、例えば、白色トナー粒子100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下含むことが好ましい。白色着色粒子の含有量が10質量部以上であれば十分に白色性及び隠ぺい性が発揮されやすい。一方、白色着色粒子の含有量が50質量部以下であれば、白色着色粒子と結着樹脂との界面が必要以上に増加しないため白色トナー画像が破壊されにくくなり、画像破壊の抑制効果が向上しやすい。
白色着色粒子の含有量としては、白色トナー粒子100質量部に対して、20質量部以上50質量部以下が好ましく、25質量部以上45質量部以下がより好ましい。
白色着色粒子の数平均粒子径は、200nm以上400nm以下とされる。白色着色粒子の数平均粒子径が200nm以上400nm以下であれば、高い白色性及び隠ぺい性が発揮される。白色着色粒子の数平均粒子径は、250nm以上400nm以下であることが好ましく、250nm以上350nm以下であることがより好ましい。
白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合は、5個数%以上50個数%以下とされる。粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%以上50個数%以下であれば、隠ぺい性に優れ、トナーの飛び散りがさらに抑制される。また、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が50個数%以下であれば、白色トナー画像の単色画像を形成したときに、定着部材に傷を付けにくくなり、トナー画像に光沢ムラが生じにくい。
粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合は、5個数%以上40個数%以下であることが好ましく、10個数%以上30個数%以下であることがより好ましい。
白色トナー粒子中の白色着色粒子の粒度分布は、例えば、次のようにして算出する。
本実施形態に係る白色トナーをエポキシ樹脂に混合し包埋し終夜放置することで固化した後、ウルトラミクロトーム装置(UltracutUCT、Leica社製)を用いて、たとえば厚み250nm以上450nm以下程度の薄片を作製する。
得られた薄片を超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)にて観察し、白色トナー粒子内部の白色着色粒子を確認する。白色着色粒子の輪郭部がはっきりしない場合は、観察薄片の厚さを調整して観察しなおすことができる。白色トナー粒子の内部に空白欠損部が多い場合、薄片作製時に白色着色粒子が脱落した可能性があるため、薄片の厚さを厚めに調整することが好ましい。白色トナー粒子内部の白色着色粒子の多くが重なって見えることで白色着色粒子の輪郭が判別しにくい場合は、薄片の厚さが厚すぎて複数の白色着色粒子が重なって観察されている可能性があるため、薄片の厚さを薄めに調整することが好ましい。
観察した写真を電子化し、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Win ROOF)に取り込み、例えば次のような手順で白色トナー粒子中の白色着色粒子の数平均粒子径及び白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が求められる。
つまり、包埋剤の中のトナー断面領域を選択対象として選択し、「2値化処理」コマンドの「自動2値化−判別分析法」を用い、2値化処理を行ない、白色着色粒子と結着樹脂部を分離する。このとき、2値化前の画像と比較し、2値化画像の白色着色粒子領域部分は白色着色粒子が1粒子ずつ分離されているか確認する。複数の粒子がつながって2値化されているものは2値化の閾値を調整して1粒子ずつ独立して2値化されるようにするか、又は手動で領域分割して白色着色粒子1粒子で各々の白色着色粒子領域部分が形成されるように修正する。抽出された白色着色粒子領域を選択し最大フェレ径を求めて白色着色粒子の粒径とした。
写真の撮影濃度やノイズなどにより2値化が正常に行なえない場合は「フィルタ−メディアン」処理やエッジ抽出処理を行なうことにより画像の鮮明化を行なったうえで、手動で境界を設定するなどしてもよい。
白色着色粒子の数平均粒径の算出には、1視野に顔料粒子が10個以上100個以下程度見える画像を用いて白色着色粒子300個以上の測定値を求め、その算術平均値を用いる。さらに白色着色粒子全体に占める粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合の算出は、測定粒子の全個数と、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の個数を数え、「粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の個数」÷「測定粒子の全個数」×100を計算した値を、白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合とした。
白色着色粒子単独で白色着色粒子の数平均粒径や白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合を算出する場合は、たとえば白色着色粒子と100μmのジルコニア粒子とを軽く混合し、ジルコニア粒子表面に付着している白色着色粒子を電子顕微鏡(たとえばS−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)で観察して得られた電子化画像を用いて、上記と同様に画像解析を行なって算出することができる。このとき、白色着色粒子が凝集状態である場合は手動で領域分割して白色着色粒子1粒子で各々の白色着色粒子領域部分が形成されるように修正する。また、あらかじめ白色着色粒子を導電テープ上に付着させて電子顕微鏡観察した画像を用意しておき、観察される白色着色粒子の形状を比較し、ジルコニア粒子と混合時につぶれたりして変形した白色着色粒子は測定対象から除外する。
ジルコニア粒子表面の白色着色粒子が重なっていたり凝集したりして観察しにくい場合は混合する白色着色粒子の比率を下げたり、混合条件を調整することで改善できる。
白色着色粒子として酸化チタンが用いられる場合、酸化チタンは市販品を用いても合成されたものを用いてもよい。市販品の酸化チタンを用いる場合には、粒径及び粒度分布の異なる複数の酸化チタンを適宜混合することで、上述の特性を示す酸化チタンを得ることができる。
一方、酸化チタンを合成する場合、合成方法に特に限定はない。例えば、四塩化チタン水溶液に、グリセリンを添加して加熱した後、ろ過する。得られた白色粉体をイオン交換水に分散し、塩酸を加えて再度加熱する。水酸化ナトリウムによりpHを7に調整した後、ろ過し、水洗し、乾燥して含水二酸化チタン粒子を得る。次いで、含水二酸化チタン粒子に、Al、KO及びPを混合して焼成することで、酸化チタン粒子を得ることができる。
上述の方法で酸化チタン粒子を得る場合、酸化チタン粒子を得るときに添加するAl、KO及びPの添加量及び添加比率並びに焼成温度を変えて平均粒子径の異なる酸化チタン粒子を得ることができる。平均粒子径の異なる酸化チタン粒子を混合することで、酸化チタン粒子の平均粒径、粒度分布を任意に調整することができる。また、Al、KO及びPを混合する際の混合条件を弱くする(部分的に不均一状態を得る)ことで、粒度分布の広い酸化チタン粒子を得ることができる。なお、リン酸化合物(P)の量を増加すると酸化チタン粒子の粒径は小さくなる傾向にある。カリウム化合物(KO)を増加すると酸化チタン粒子の粒径は大きくなる傾向にある。焼成温度を上げると酸化チタン粒子の粒径が大きくなる傾向にある。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知の非晶性ポリエステル樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂と共に、結晶性ポリエステル樹脂を併用してもよい。
なお、樹脂の「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを指し、具体的には、昇温速度10(℃/min)で測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを指す。
一方、樹脂の「非晶性」とは、半値幅が10℃を超えること、階段状の吸熱量変化を示すこと、又は明確な吸熱ピークが認められないことを指す。
・非晶性ポリエステル樹脂
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、非晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
非晶性ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
ここで、ポリエステル樹脂としては、上述した未変性ポリエステル樹脂以外に、変性ポリエステル樹脂も挙げられる。変性ポリエステル樹脂とは、エステル結合以外の結合基が存在するポリエステル樹脂、又はポリエステル樹脂成分とは異なる樹脂成分が共有結合若しくはイオン結合等で結合されたポリエステル樹脂である。変性ポリエステルとしては、例えば、末端に酸基又は水酸基と反応するイソシアネート基等の官能基を導入したポリエステル樹脂と、活性水素化合物とを反応させて、末端を変性した樹脂が挙げられる。
変性ポリエステル樹脂としては、耐熱保管性の観点からウレア変性ポリエステル樹脂が好ましい。
ウレア変性ポリエステル樹脂は、用いられる単量体の種類、配合量等にもよるが、非晶性樹脂の1種であることが多い。
ウレア変性ポリエステル樹脂は、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂(ポリエステルプレポリマー)とアミン化合物との反応(架橋反応及び伸長反応の少なくとも一方の反応)により得られるウレア変性ポリエステル樹脂がよい。なお、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとしては、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合物であるポリエステルであって、活性水素を有するポリエステルに多価イソシアネート化合物を反応させたプレポリマー等が挙げられる。ポリエステルの有する活性水素を有する基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられ、アルコール性水酸基が好ましい。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーにおいて、用いられる多価カルボン酸及び多価アルコールとしては、非晶性ポリエステル樹脂の項で説明した多価カルボン酸及び多価アルコールと同様な化合物が挙げられる。
多価イソシアネート化合物としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等のブロック化剤でブロックしたものが挙げられる。
多価イソシアネート化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価イソシアネート化合物の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルプレポリマーの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは1/1以上5/1以下、より好ましくは1.2/1以上4/1以下、さらに好ましくは1.5/1以上2.5/1以下である。[NCO]/[OH]を1/1以上5/1以下にすると、耐熱保管性の観点から好ましい。なお、[NCO]/[OH]を5/1以下にすると低温定着性の低下が抑制され易くなる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーにおいて、多価イソシアネート化合物に由来する成分の含有量は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー全体に対して、好ましくは0.5質量%以上40質量%以下、より好ましくは1質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは2質量%以上20質量%以下である。多価イソシアネートに由来する成分の含有量を0.5質量%以上40質量%以下にすると、画像光沢性の観点から好ましい。なお、多価イソシアネートに由来する成分の含有量を40質量%以下にすると低温定着性の低下が抑制され易くなる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーの1分子当たりに含有するイソシアネート基の数は、好ましくは平均1個以上、より好ましくは平均1.5個以上3個以下、さらに好ましくは平均1.8個以上2.5個以下である。イソシアネート基の数を1分子当たり1個以上にすると、帯電安定性の観点から好ましい。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーと反応するアミン化合物としては、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックした化合物等が挙げられる。
ジアミンとしては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上のポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコールとしては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタンとしては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
これらのアミノ基をブロックしたものとしては、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸などのアミン化合物とケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)とから得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン化合物のうち、ケチミン化合物が好ましい。
アミン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ウレア変性ポリエステル樹脂は、架橋反応及び伸長反応の少なくとも一方の反応を停止する停止剤(以下「架橋/伸長反応停止剤」とも称する)により、イソシアネート基を有するポリエステル樹脂(ポリエステルプレポリマー)とアミン化合物との反応(架橋反応及び伸長反応の少なくとも一方の反応)を調整して、反応後の分子量が調整された樹脂であってもよい。
架橋/伸長反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
アミン化合物の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、好ましくは1/2以上2/1以下、より好ましくは1/1.5以上1.5/1以下、さらに好ましくは1/1.2以上1.2/1以下である。[NCO]/[NHx]を上記範囲にすると、耐熱保管性の観点から好ましい。
なお、ウレア変性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は40℃以上65℃以下が好ましく、45℃以上60℃以下がさらに好ましい。数平均分子量は、2500以上50000以下であることが好ましく、2500以上30000以下がさらに好ましい。重量平均分子量は、1万以上50万以下であることが好ましく、3万以上10万以下がさらに好ましい。
・結晶性ポリエステル樹脂
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体が挙げられる。なお、結晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂は、結晶構造を容易に形成するため、芳香族を有する重合性単量体よりも直鎖状脂肪族を有する重合性単量体を用いた重縮合体が好ましい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の二塩基酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価のカルボン酸としては、例えば、芳香族カルボン酸(例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸としては、これらジカルボン酸と共に、スルホン酸基を持つジカルボン酸、エチレン性二重結合を持つジカルボン酸を併用してもよい。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えば主鎖部分の炭素数が7以上20以下である直鎖型脂肪族ジオール)が挙げられる。脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジオールとしては、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
多価アルコールは、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のアルコールを併用してもよい。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、多価アルコールは、脂肪族ジオールの含有量を80モル%以上とすることがよく、好ましくは90モル%以上である。
結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、50℃以上100℃以下が好ましく、55℃以上90℃以下がより好ましく、60℃以上85℃以下がさらに好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、6,000以上35,000以下が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、非晶性ポリエステル樹脂と同様に、周知の製造方法により得られる。
結着樹脂の含有量としては、例えば,白色トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを併用する場合、結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、白色トナー粒子全体に対して、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、5質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがさらに好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、白色トナー粒子全体に対して、5質量%以上50質量%以下であると、白色トナー粒子の接着性が向上することで、白色トナーの飛び散りをより抑制することができる。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、白色トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤として白色トナー粒子に含まれる。
−白色トナー粒子の特性等−
白色トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造の白色トナー粒子は、例えば、結着樹脂と白色着色粒子と必要に応じて離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
白色トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、3μm以上12μm以下が好ましく、4μm以上10μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50,000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を数粒径D16p、累積50%となる粒径を数粒径D50p(数平均粒子径)及び体積粒径D50v(体積平均粒径)、累積84%となる粒径を数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
さらに、小径側個数粒度分布指標(下GSDp)は(D50p/D16p)として算出される。
白色トナー粒子の下GSDpは、1.25以上1.35以下であることが好ましく、1.25以上1.33以下であることがより好ましく、1.25以上1.30以下であることがさらに好ましい。白色トナー粒子の下GSDpが1.25以上1.35以下であれば、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
白色トナー粒子の平均円形度としては、0.955以上0.969以下が好ましく、0.958以上0.969以下がより好ましく、0.960以上0.967以下がさらに好ましい。白色トナー粒子の平均円形度が0.955以上0.969以下であれば、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度(D16p平均円形度)は、白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きいことが好ましく、比(D16p平均円形度/白色トナー粒子全体の平均円形度)は0.960以上0.975以下であることがより好ましく、0.962以上0.969以下であることがさらに好ましい。
白色トナー粒子のD16p平均円形度が、白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きいと、トナー画像を定着する際のトナーの飛び散りがさらに抑制される。
トナー粒子全体の平均円形度および、D16p平均円形度は、具体的には、例えば以下のようにして測定される。
分散剤として界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)の5質量%水溶液中に測定試料を加え超音波分散器を用いて分散させた測定液を調製する。測定装置FPIA3000(シスメックス社製)を用いて粒子数5000個以上についてHPFモード(高分解能モード)で測定する。測定結果について0.5μm以上100μm以下の範囲で解析を行い、解析対象の全粒子の円形度から数平均を算出したものをトナー粒子全体の平均円形度とする。また、解析範囲を粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子とした場合についての円形度を数平均したものをD16p平均円形度とした。解析時に測定粒子の画像写真を確認し、異物や気泡などトナー粒子とは異なるものが含まれている場合は、それらは除外して解析を行なう。
円形度は次のようにして算出される。
円形度=観察粒子の円相当径周囲長/観察粒子の周囲長=[2×(A×π)1/2]/PM
ここで、Aは観察粒子の投影面積を、PMは観察粒子の周囲長を表す。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子、高級アルコール類)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、白色トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
<トナーセット>
本実施形態に係るトナーセットは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーと、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種と、を有し、白色トナー粒子の平均円形度が、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、白色トナー粒子の下GSDpが、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きいものである。
従来、コート紙やOHPフィルムなどの厚手の記録媒体上に白色トナーと有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種とを重ねたトナー画像を形成した場合、有色トナーの色再現性又は透明トナーの光沢安定性が低下することがあった。
有色トナーの色再現性又は透明トナーの光沢安定性が低下する理由は次のように推察される。
厚手の記録媒体上に白色トナーを下側(記録媒体側)に、有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種を上側(トナー画像表面側)に配置して未定着のトナー画像を形成すると、未定着のトナー画像の高さが高いことに加えて記録媒体が厚いため、未定着のトナー画像を定着する際に未定着のトナー画像が定着部材から受ける圧力は通常のトナー画像よりも高いものとなる。さらに、白色トナーと定着部材の間には有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種が存在しているため白色トナーは熱エネルギーを受けにくい上に、白色トナーは有色トナー又は透明トナーよりも着色粒子(白色着色粒子)を多く含むため、着色粒子によるフィラー効果により溶融又は軟化しにくく、定着初期において白色トナー同士が接着しにくい。その結果、白色トナーを用いない多次色のトナー画像に比較して、白色トナーと有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種とを重ねたトナー画像を定着するときには、定着の際にトナー粒子が溶融合一する前に高い圧力を受け続ける状態が長時間維持されてしまう。溶融による変形が不十分な白色トナーが強い定着圧力を受けると、白色トナー画像中のトナーの配置の乱れが生じるため、白色トナーが有色トナー画像又は透明トナー画像と混じり合ってしまう。
白色トナーは通常の有色トナーとは異なり、上述のように光の屈折によって白色性を発揮している。そのため、有色トナーと白色トナーとが混じり合った状態で定着されると、有色トナーよりも上側(トナー画像表面側)に存在する白色トナーが、下側(記録媒体側)の有色トナーの発色を阻害してしまう。白色トナーと有色トナーとが重ねられたトナー画像で有色トナーの発色を向上するためには、有色トナーと白色トナーの界面におけるトナー粒子の混合を抑制する必要がある。
また、白色トナーと有色トナーとが重ねられたトナー画像で白色トナーがトナー画像の範囲外に飛び散ってしまった場合、有色トナーの下に本来は存在するはずの白色トナーの量が部分的に減少してしまうため、その上の有色トナーの発色性が他の部分とは異なってしまう。このような現象は特にベタ画像の端部で発生しやすい。白色トナーと有色トナーとが重ねられたトナー画像で色の均一性を向上するためには、定着初期の白色トナー粒子と有色トナーとの混合を抑制する必要がある。
一方、透明トナーを用いることでトナー画像に光沢感を生じさせるには、トナー画像表面側に透明トナーが存在することが重要である。そのため、白色トナーと透明トナーとが混じり合った状態で定着されると、透明トナーよりも上側(トナー画像表面側)に存在する白色トナーによって、トナー画像の光沢感が毀損されてしまう。白色トナーと透明トナーとが重ねられたトナー画像の光沢感を向上するには、透明トナーと白色トナーの界面におけるトナー粒子の混合を抑制する必要がある。
上述の問題は白色トナー粒子の平均円形度を有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの平均変形度よりも小さくすることと、白色トナー粒子の下GSDpを有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きくすることで解決される。白色トナー粒子の下GSDpが有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きいことは、白色トナー粒子は有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかよりも小径側に粒度分布が広いことを示す。小径のトナー粒子は中心粒径のトナー粒子よりも比表面積が大きく定着の際に熱エネルギーをトナー粒子表面から受けやすくトナー粒子内部まで暖まりやすいため、トナー粒子の溶融による変形が中心粒径のトナー粒子よりも速やかに生じやすい。また、小径のトナー粒子は大径のトナー粒子の隙間を埋めることができる。そのため、溶融による変形が生じにくいトナー画像下側の小径の白色トナー粒子も迅速に溶融する。一方で、白色トナー粒子は平均円形度が低いため白色トナー粒子の表面に凹凸が存在し、白色トナー粒子同士の接触点が多い。また、定着時には白色トナー粒子全体が溶融するよりも早く、白色トナー粒子の表面の凹凸が部分的に溶融することで白色トナー粒子同士の接触点が接着される。そのため、白色トナー粒子の動きが抑制され、有色トナー粒子や透明トナー粒子との混合が減少するものと推察される。
なお、有色トナー粒子の下GSDpが白色トナー粒子の下GSDp以上である場合は、小径の有色トナー粒子が白色トナー粒子の隙間に入り込みやすくなる。さらに、小径の有色トナー粒子は表面積が大きいために定着部材に接触したときに溶融しやすく溶融粘度が低下するために、未溶融状態の白色トナー画像の白色トナーと白色トナーとの隙間に溶融した小径の有色トナー粒子が染み込んでしまい、有色トナー粒子と白色トナー粒子の混合が発生しやすくなると推察される。同様の理由から、透明トナー粒子と白色トナー粒子の混合が発生しやすくなると推察される。
また、有色トナー粒子の平均円形度が白色トナー粒子の平均円形度以下である場合は、有色トナー粒子の記録媒体への転写の際に、トナー画像の高さと記録媒体の厚さの影響で有色トナー粒子の転写性が低下するため、有色トナー粒子の転写効率が低下して記録媒体に移行する有色トナー粒子の量が減少し、色再現性が低下すると推察される。同様の理由から、透明トナー粒子の量が減少し、光沢安定性が悪化すると推察される。
以下に、本実施形態に係るトナーセットを構成する各トナーについて説明する。
(白色トナー)
本実施形態に係るトナーセットを構成する白色トナーは、白色を呈するトナーであって且つ(1)白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、(2)白色トナー粒子の下GSDpが有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きい、という関係を満たすものであれば特に限定されるものではない。
なお、白色トナー粒子の平均円形度が0.955未満の場合は、白色トナーと有色トナーが重ねられたトナー画像を形成した場合に、白色トナー表面の凹凸が大きくなるため有色トナーと白色トナーとの混ざり合いが発生しやすくなることから、白色トナー粒子の平均円形度は0.955以上であることが好ましい。
また、白色トナーを構成する白色トナー粒子のD16p平均円形度は、白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きいことが好ましい。これにより、効果的に有色トナーの色再現性の低下や色均一性を改善することができる。つまり、白色トナー粒子のD16p平均円形度が白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きいことで、小径白色トナー粒子の流動性が向上し、現像の際や転写の際に小径白色トナー粒子が中心粒径からそれよりも大径の他の白色トナー粒子の間の空隙に入り込みやすくなる。そのため、定着の際に小径白色トナー粒子が溶融により変形したときにより効率的に白色トナー粒子同士の接着を促進し、白色トナー粒子と有色トナー粒子の混合や、白色トナー粒子の飛び散りを抑制することができる。
また、白色トナー粒子に含まれる白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%以上50個数%以下とされることで、白色トナー粒子と有色トナー粒子の混合や、白色トナー粒子の飛び散りをより抑制することができる。これは、<白色トナー>の項で言及したように、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子は、白色トナーに用いられる白色着色粒子の中でも大きい粒径の粒子であるため、白色トナー粒子表面に凹凸や突出部を形成しやすく、凸部および凸部周辺の結着樹脂が溶融又は軟化しやすくなる。そのため、定着初期の白色トナー粒子同士の接着性がより効率的に改善するためであると考えられる。
なお、白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が5個数%よりも少ないと、白色トナー粒子と有色トナー粒子の混合や、白色トナー粒子の飛び散りの改善効果が小さいため望ましくない。
また、白色トナー粒子に含まれる結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを併用する場合、白色トナー粒子と有色トナー粒子との混合を抑制する観点から、結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、トナー粒子全体に対して、5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
以上のことから、本実施形態に係るトナーセットを構成する白色トナーは、本実施形態に係る白色トナーであることが好ましい。
(有色トナー)
次いで、本実施形態で用いられる有色トナーについて説明する。
有色トナーは、着色剤を含有する従来から公知のトナーであればよく、その構成について特に限定されるものではない。
有色トナーとしては、公知のトナーである、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナー、レッドトナー、グリーントナー、ブルートナー、オレンジトナー、バイオレットトナー等が挙げられる。
有色トナーは、例えば、本実施形態に係る白色トナーに用いられる白色着色粒子に替えて下記の有色着色粒子を含有する以外は同様の構成としてもよい。また、有色トナーは、白色トナーと同様の製造方法により製造することができる。
−有色着色粒子−
本実施形態に用いられる有色着色粒子としては、染料であっても顔料であっても構わないが、耐光性や耐水性の観点から顔料であることが好ましい。有色着色粒子は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本実施形態に用いられてもよい有色着色粒子としては、例えば、次のものが挙げられる。
黄色着色粒子としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等が挙げられる。
青色着色粒子としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどが挙げられる。
赤色着色粒子としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
緑色着色粒子としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
橙色着色粒子としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
紫色着色粒子としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。
黒色着色粒子としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
有色トナーにおける、有色着色粒子の含有量としては、結着樹脂に対して、0.05質量%以上12質量%以下が望ましく、0.5質量%以上8質量%以下がより望ましい。
また、有色トナーの体積平均粒子径は2μm以上12μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上10μm以下であり、さらに望ましくは4μm以上10μm以下である。
(透明トナー)
次いで、本実施形態で用いられる透明トナーについて説明する。
透明トナーは、白色着色粒子及び有色着色粒子の合計の含有率が、例えば、1質量%以下であること以外は白色トナー又は有色トナーと同様の構成とすることができる。
透明トナーの体積平均粒子径は2μm以上12μm以下であることが望ましく、より望ましくは3μm以上10μm以下であり、さらに望ましくは4μm以上10μm以下である。
トナーセットが有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種として複数のトナーを有する場合、白色トナー粒子の平均円形度が有色トナー粒子及び透明トナー粒子のうちの少なくとも1つについての平均円形度よりも小さく、白色トナー粒子の下GSDpが有色トナー粒子及び透明トナー粒子のうちの少なくとも1つについての下GSDpよりも大きければよく、白色トナー粒子の平均円形度が全ての有色トナー粒子及び透明トナー粒子の平均円形度よりも小さく、白色トナー粒子の下GSDpが、全ての有色トナー粒子及び透明トナー粒子の下GSDpよりも大きいことが好ましい。
本実施形態において、白色トナー粒子の平均円形度と有色トナー粒子及び透明トナー粒子のうちの少なくとも1つについての平均円形度との比(白色トナー粒子の平均円形度/有色トナー粒子又は透明トナー粒子の平均円形度)は、0.970以上0.997以下であることが好ましく、0.980以上0.997以下であることがより好ましく、0.980以上0.990以下であることがさらに好ましい。
本実施形態において、白色トナー粒子の下GSDpと有色トナー粒子及び透明トナー粒子のうちの少なくとも1つについての下GSDpとの比(白色トナー粒子の下GSDp/有色トナー粒子又は透明トナー粒子の下GSDp)は、1.03以上1.30以下であることが好ましく、1.03以上1.25以下であることがより好ましく、1.05以上1.25以下であることがさらに好ましい。
なお、トナーセットが有色トナー及び透明トナーから選ばれる少なくとも1種として複数のトナーを有する場合、白色トナー粒子と全ての有色トナー粒子及び透明トナー粒子とが上記関係を満たすことがより好ましい。
本実施形態に係るトナーセットにおいて、白色トナー粒子、有色トナー粒子及び透明トナー粒子の平均円形度及び下GSDpが上記関係を満たすようにするには、例えば、凝集合一法、混練粉砕法等により粒径及び粒子形状の異なるトナー粒子を作製し、上記関係を満たすように粒径及び粒子形状の異なるトナー粒子を混合する方法が挙げられる。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
なお、以下の説明では、白色トナー又は有色トナーの製造方法について言及するが、透明トナーについては白色着色粒子又は有色着色粒子を用いない以外は同様にして製造することができる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
例えば、溶解懸濁法は、トナー粒子を構成する原料(結着樹脂及び白色着色粒子又は有色着色粒子等)を、結着樹脂が溶解可能な有機溶媒中に溶解又は分散させた液を、粒子分散剤を含有する水系溶媒に分散させた後、有機溶媒を除去することでトナー粒子を造粒して得る方法である。
また、凝集合一法は、トナー粒子を構成する原料(樹脂粒子及び白色着色粒子又は有色着色粒子等)の凝集体を形成する凝集工程と、凝集体を融合させる融合工程とを経て、トナー粒子を得る方法である。
これらの中でも、結着樹脂としてウレア変性ポリエステル樹脂を含むトナー粒子は、次に示す溶解懸濁法により得ることがよい。なお、次に示す溶解懸濁法の説明では、結着樹脂として未変性ポリエステル樹脂とウレア変性ポリエステル樹脂を含むトナー粒子を得る方法について示すが、トナー粒子は結着樹脂としてウレア変性ポリエステル樹脂のみを含んでもよい。
[油相液調製工程]
未変性ポリエステル樹脂、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、アミン化合物、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤を含むトナー粒子材料を有機溶媒に溶解又は分散させた油相液を調製する(油相液調製工程)。この油相液調製工程は、トナー粒子材料を有機溶媒中に溶解又は分散させて、トナー材料の混合液を得る工程である。
油相液は、1)トナー材料を一括して有機溶媒に溶解又は分散して、調製する方法、2)予めトナー材料を混練した後、この混練物を有機溶媒に溶解又は分散して、調製する方法、3)未変性ポリエステル樹脂、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、アミン化合物を有機溶媒に溶解させた後、この有機溶媒に、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤を分散させて、調製する方法、4)白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤を有機溶媒に分散させた後、この有機溶媒に、未変性ポリエステル樹脂、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、アミン化合物を溶解して、調製する方法、5)イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー及びアミン化合物以外のトナー粒子材料(未変性ポリエステル樹脂、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤)を有機溶媒に溶解又は分散させた後、この有機溶媒に、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー及びアミン化合物を溶解して調製する方法、6)イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー又はアミン化合物以外のトナー粒子材料(未変性ポリエステル樹脂、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤)を有機溶媒に溶解又は分散させた後、この有機溶媒に、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー又はアミン化合物を溶解して調製する方法等が挙げられる。なお、油相液の調製方法は、これらに限られるわけではない。
油相液の有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン系溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、結着樹脂を溶解するものであって、かつ、水に溶解する割合が0質量%以上30質量%以下程度のものであり、沸点が100℃以下であることが好ましい。これらの有機溶媒の中でも、酢酸エチルが好ましい。
[懸濁液調製工程]
次に、得られた油相液を水相液中に分散させて懸濁液を調製する(懸濁液調製工程)。
そして、懸濁液の調製と共に、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン化合物との反応を行う。そして、この反応によりウレア変性ポリエステル樹脂を生成する。なお、この反応は、分子鎖の架橋反応及び伸長反応の少なくとも一方の反応が伴う。なお、このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン化合物との反応は、後述する溶媒除去工程と共に行ってもよい。
ここで、反応条件は、ポリエステルプレポリマーの有するイソシアネート基構造とアミン化合物との反応性により選択される。一例として、反応時間は、10分以上40時間以下が好ましく、2時間以上24時間以下が好ましい。反応温度は、0℃以上150℃が好ましく、40℃以上98℃以下が好ましい。なお、ウレア変性ポリエステル樹脂の生成には、必要に応じて公知の触媒(ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等)を使用してもよい。つまり、油相液、又は懸濁液に、触媒を添加してもよい。
水相液は、有機粒子分散剤、無機粒子分散剤等の粒子分散剤を水系溶媒に分散させた水相液が挙げられる。また、水相液は、粒子分散剤を水系溶媒に分散させると共に、高分子分散剤を水系溶媒に溶解させた水相液も挙げられる。なお、水相液には、界面活性剤等の周知の添加剤を添加してもよい。
水系溶媒は、水(例えば、通常、イオン交換水、蒸留水、純水)が挙げられる。水系溶媒は、水と共に、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含む溶媒であってもよい。
有機粒子分散剤としては、親水性の有機粒子分散剤が挙げられる。有機粒子分散剤としては、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂)、ポリスチレン樹脂、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)樹脂等の粒子が挙げられる。有機粒子分散剤としては、スチレンアクリル樹脂の粒子も挙げられる。
無機粒子分散剤としては、親水性の無機粒子分散剤が挙げられる。無機粒子分散剤としては、具体的には、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、粘土、珪藻土、ベントナイト等の粒子が挙げられ、炭酸カルシウムの粒子が好ましい。無機粒子分散剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
粒子分散剤は、その表面がカルボキシル基を有する重合体で表面処理されていてもよい。
上記カルボキシル基を有する重合体としては、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸またはα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基がアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン等により中和された塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等)から選ばれる少なくとも1種と、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸エステルとの共重合物が挙げられる。上記カルボキシル基を有する重合体としては、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸エステルとの共重合物のカルボキシル基がアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン等により中和された塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等)も挙げられる。上記カルボキシル基を有する重合体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の代表的なものとしては、α,β−不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等)、α,β−不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)などが挙げられる。また、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸エステルの代表的なものとしては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、シクロヘキシル基を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
高分子分散剤としては、親水性の高分子分散剤が挙げられる。高分子分散剤としては、具体的には、カルボキシル基を有し、かつ親油基(ヒドロキシプロポキシ基、メトキシ基等)を有さない高分子分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等の水溶性のセルロースエーテル)が挙げられる。
[溶媒除去工程]
次に、得られた懸濁液から有機溶媒を除去してトナー粒子分散液を得る(溶媒除去工程)。この溶媒除去工程では、懸濁液に分散した水相液の液滴中に含まれる有機溶媒を除去してトナー粒子を生成する工程である。懸濁液からの有機溶媒除去は、懸濁液調製工程の直後に行ってもよいが、懸濁液調製工程終了後、1分以上経過した後に行ってもよい。
溶媒除去工程では、得られた懸濁液を例えば0℃以上100℃以下の範囲に冷却または加熱することにより、懸濁液から有機溶媒を除去することがよい。
有機溶媒除去の具体的な方法には、次の方法が挙げられる。
(1)懸濁液に気流を吹き付けて、懸濁液面上の気相を強制的に更新する方法。この場合には、懸濁液中に気体を吹き込んでもよい。
(2)圧力を減圧する方法。この場合には、気体の充填により懸濁液面上の気相を強制的に更新してもよいし、さらに懸濁液中に気体を吹き込んでもよい。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
ここで、溶媒除去工程終了後は、トナー粒子分散液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子として得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。
また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。
混合は、例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。
更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
混練粉砕法は、白色着色粒子又は有色着色粒子等の各材料を混合した後、ニーダー、押し出し機などを用いて上記材料を溶融混練して、得られた溶融混練物を粗粉砕した後、ジェットミル等で粉砕し、風力分級機により、目的とする粒子径のトナー粒子を得る方法である。
混練粉砕法は、より詳細には、白色着色粒子又は有色着色粒子及び結着樹脂を含むトナー形成材料を混練する混練工程と、混練物を粉砕する粉砕工程とに分けられる。必要に応じて、混練工程により形成された混練物を冷却する冷却工程等、他の工程を有してもよい。
混練粉砕法に係る各工程について詳しく説明する。
−混練工程−
混練工程は、白色着色粒子又は有色着色粒子及び結着樹脂を含むトナー形成材料を混練する。
混練工程においては、トナー形成材料100質量部に対し、0.5質量部以上5質量部以下の水系媒体(例えば、蒸留水やイオン交換水等の水、アルコール類等)を添加することが望ましい。
混練工程に用いられる混練機としては、例えば、1軸押出し機、2軸押出し機等が挙げられる。以下、混練機の一例として、送りスクリュー部と2箇所のニーディング部とを有する混練機について図を用いて説明するが、これに限られるわけではない。
図1は、本実施形態に係るトナーの製造方法における混練工程で用いるスクリュー押出機の一例について、スクリューの状態を説明する図である。
スクリュー押出し機11は、スクリュー(図示せず)を備えたバレル12と、バレル12にトナーの原料であるトナー形成材料を注入する注入口14と、バレル12中のトナー形成材料に水系媒体を添加するための液体添加口16と、バレル12中でトナー形成材料が混練されて形成された混練物を排出する排出口18と、から構成されている。
バレル12は、注入口14に近いほうから順に、注入口14から注入されたトナー形成材料をニーディング部NAに輸送する送りスクリュー部SA、トナー形成材料を第1の混練工程により溶融混練するためのニーディング部NA、ニーディング部NAにおいて溶融混練されたトナー形成材料をニーディング部NBに輸送する送りスクリュー部SB、トナー形成材料を第2の混練工程により溶融混練し混練物を形成するニーディング部NB、及び形成された混練物を排出口18に輸送する送りスクリュー部SCに分かれている。
またバレル12の内部には、ブロックごとに異なる温度制御手段(図示せず)が備えられている。すなわち、ブロック12Aからブロック12Jまで、それぞれ異なる温度に制御してもよい構成となっている。なお図1は、ブロック12A及びブロック12Bの温度をt0℃に、ブロック12Cからブロック12Eの温度をt1℃に、ブロック12Fからブロック12Jの温度をt2℃に、それぞれ制御している状態を示している。そのため、ニーディング部NAのトナー形成材料はt1℃に加熱され、ニーディング部NBのトナー形成材料はt2℃に加熱される。
結着樹脂、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び必要に応じて離型剤等を含むトナー形成材料を、注入口14からバレル12へ供給すると、送りスクリュー部SAによりニーディング部NAへトナー形成材料が送られる。このとき、ブロック12Cの温度がt1℃に設定されているため、トナー形成材料は加熱されて溶融状態へと変化した状態で、ニーディング部NAに送り込まれる。そして、ブロック12D及びブロック12Eの温度もt1℃に設定されているため、ニーディング部NAではt1℃の温度でトナー形成材料が溶融混練される。結着樹脂及び離型剤は、ニーディング部NAにおいて溶融状態となり、スクリューによりせん断を受ける。
次に、ニーディング部NAにおける混練を経たトナー形成材料は、送りスクリュー部SBによりニーディング部NBへと送られる。
ついで、送りスクリュー部SBにおいて、液体添加口16からバレル12に水系媒体を注入することにより、トナー形成材料に水系媒体を添加する。また図1では、送りスクリュー部SBにおいて水系媒体を注入する形態を示しているが、これに限られず、ニーディング部NBにおいて水系媒体が注入されてもよく、送りスクリュー部SB及びニーディング部NBの両方において水系媒体が注入されてもよい。すなわち、水系媒体を注入する位置及び注入箇所は、必要に応じて選択される。
上記のように、液体添加口16からバレル12に水系媒体が注入されることにより、バレル12中のトナー形成材料と水系媒体とが混合し、水系媒体の蒸発潜熱によりトナー形成材料が冷却され、トナー形成材料の温度が保たれる。
最後に、ニーディング部NBにより溶融混練されて形成された混練物は、送りスクリュー部SCにより排出口18に輸送され、排出口18から排出される。
以上のようにして、図1に示したスクリュー押出機11を用いた混練工程が行われる。
−冷却工程−
冷却工程は、上記混練工程において形成された混練物を冷却する工程であり、冷却工程では、混練工程終了の際における混練物の温度から4℃/sec以上の平均降温速度で40℃以下まで冷却することが好ましい。混練物の冷却速度が遅い場合、混練工程において結着樹脂中に細かく分散された混合物(白色着色粒子又は有色着色粒子と、必要に応じてトナー粒子内に内添される離型剤等の内添剤との混合物)が再結晶化し、分散径が大きくなる場合がある。一方、上記平均降温速度で急冷すると、混練工程終了直後の分散状態がそのまま保たれるため好ましい。なお上記平均降温速度とは、混練工程終了の際における混練物の温度(例えば図1のスクリュー押出し機11を用いた場合は、t2℃)から40℃まで降温させる速度の平均値をいう。
冷却工程における冷却方法としては、具体的には、例えば、冷水又はブラインを循環させた圧延ロール及び挟み込み式冷却ベルト等を用いる方法が挙げられる。なお、前記方法により冷却を行う場合、その冷却速度は、圧延ロールの速度、ブラインの流量、混練物の供給量、混練物の圧延時のスラブ厚等で決定される。スラブ厚は、1mm以上3mm以下の薄さであることが好ましい。
−粉砕工程−
冷却工程により冷却された混練物は、粉砕工程により粉砕され、粒子が形成される。粉砕工程では、例えば、機械式粉砕機、ジェット式粉砕機等が使用される。また、必要に応じて粒子を熱風等で加熱処理して球形化してもよい。
−分級工程−
粉砕工程により得られた粒子は、必要に応じて、目的とする範囲の体積平均粒子径のトナー粒子を得るため、分級工程により分級を行ってもよい。分級工程においては、従来から使用されている遠心式分級機、慣性式分級機等が使用され、微粉(目的とする範囲の粒径よりも小さい粒子)及び粗粉(目的とする範囲の粒径よりも大きい粒子)が除去される。
−外添工程−
得られたトナー粒子は、帯電調整、流動性付与、電荷交換性付与等を目的として、シリカ、チタニア、酸化アルミに代表される無機粒子を添加付着してもよい。これらは、例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行われ、段階を分けて付着させてもよい。外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下の範囲が望ましく、0.3質量部以上2質量部以下の範囲がより望ましい。
−篩分工程−
上記外添工程の後に、必要に応じて篩分工程を設けてもよい。篩分方法としては、具体的には、例えば、ジャイロシフター、振動篩分機、風力篩分機等が挙げられる。篩分することにより、外添剤の粗粉等が取り除かれ、感光体上の筋の発生、装置内のぼた汚れなどが抑制される。
本実施形態においては、トナー粒子の形状やトナー粒子の粒子径を制御しやすく、コアシェル構造などトナー粒子構造の制御範囲も広い凝集合一法を用いてもよい。これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
以下、凝集合一法によるトナー粒子の製造方法について詳しく説明する。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
−樹脂粒子分散液準備工程−
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、白色着色粒子又は有色着色粒子が分散された白色着色粒子又は有色着色粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下がさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、白色着色粒子又は有色着色粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、白色着色粒子又は有色着色粒子分散液中に分散する白色着色粒子又は有色着色粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と共に、白色着色粒子又は有色着色粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と白色着色粒子又は有色着色粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と白色着色粒子又は有色着色粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
また、凝集合一法によりコア/シェル構造のトナー粒子を製造する場合に、コア粒子を構成する成分を分散した分散液を2つ準備し、分散液の一方には凝集剤を多く加えて凝集成長を進め、他方の分散液には凝集剤を少なめに加えて凝集成長を行う。このようにして凝集粒子の成長速度を異ならせることで粒径の分布が広くなるようにしたうえで両者を混合し、次いでシェル層を形成することにより、凝集合一法により粒径分布や形状分布を制御したトナー粒子を形成することができる。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
また、前述のトナーの製造方法において、異なる工程条件を採用したり、異なる製造方法を用いることで平均粒子径や平均円形度の異なるトナー粒子を複数用意し、それぞれを所定量混合することで、トナー粒子の粒度分布や形状分布を制御することができる。
得られたトナー粒子には、帯電調整、流動性付与、電荷交換性付与等を目的として、シリカ、チタニア、酸化アルミに代表される無機酸化物等が外添剤として添加付着される。望ましい外添方法や外添剤の添加量は上述のとおりである。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る白色トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリア、及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
なお、有色トナー又は透明トナーを含む静電荷像現像剤の構成は、白色トナーを有色トナー又は透明トナーに替えた以外は本実施形態に係る静電荷像現像剤と同様とすることができる。
<現像剤セット>
本実施形態に係る現像剤セットは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーとキャリアとを含む白色現像剤と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナーとキャリアとを含む有色現像剤及び透明トナー粒子を含む透明トナーとキャリアとを含む透明現像剤から選ばれる少なくとも1種と、を有し、前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きいものである。
本実施形態に係る現像剤セットを構成する白色現像剤は、本実施形態に係る白色トナーを少なくとも含む本実施形態の静電荷像現像剤が用いられる。また、本実施形態に係る現像剤セットを構成する有色現像剤及び透明現像剤は、白色トナーを有色トナー又は透明トナーに替えた以外は本実施形態の静電荷像現像剤と同様の現像剤が用いられる。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る第1の画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る第1の画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る第1の画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る第1の画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
また、本実施形態に係る第2の画像形成装置は、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを用いて白色トナー画像を形成するトナー画像形成手段と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種を用いて有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種を形成するトナー画像形成手段と、を少なくとも含む複数のトナー画像形成手段と、白色トナー画像と有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを、記録媒体の表面に有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種のいずれかが白色トナー画像の上に重なり合うように転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写された白色トナー画像と有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを定着する定着手段と、を有し、白色トナー粒子の平均円形度が、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、白色トナー粒子の下GSDpが、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きいというものである。なお、トナー画像形成手段は、例えば、上述の像保持体と帯電手段と静電荷像形成手段と現像手段とで構成される。
本実施形態に係る第2の画像形成装置では、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを用いて白色トナー画像を形成するトナー画像形成工程と、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナー及び透明トナー粒子を含む透明トナーから選ばれる少なくとも1種を用いて有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種を形成するトナー画像形成工程と、を少なくとも含む複数のトナー画像形成工程と、白色トナー画像と有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを、記録媒体の表面に有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種のいずれかが白色トナー画像の上に重なり合うように転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写された白色トナー画像と有色トナー画像及び透明トナー画像から選ばれる少なくとも1種とを定着する定着工程と、を有し、白色トナー粒子の平均円形度が、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、白色トナー粒子の下GSDpが、有色トナー粒子及び透明トナー粒子のいずれかの下GSDpよりも大きい本実施形態に係る第2の画像形成方法が実施される。なお、トナー画像形成工程は、例えば、上述の帯電工程と静電荷像形成工程と現像工程とで構成される。
以下において、本実施形態に係る第1の画像形成装置及び第2の画像形成装置を合わせて、本実施形態に係る画像形成装置と称する。また、本実施形態に係る第1の画像形成方法及び第2の画像形成方法を合わせて、本実施形態に係る画像形成方法と称する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体としての感光体が複数、即ち画像形成ユニット(画像形成手段)が複数設けられたタンデム型の構成に係るものである。
なお、以下の説明においては、本実施形態に係るトナーとして白色トナーが用いられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、図2に示すように、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンそしてブラックの各色のトナー画像を形成する4つの画像形成ユニット50Y、50M、50C、50Kと、白色トナー画像を形成する画像形成ユニット50Wが、間隔をおいて並列的に(タンデム状に)配置されている。なお、各画像形成ユニットは、中間転写ベルト33の回転方向上流側から、画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wの順に配列されている。
ここで、各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wは、収容されている現像剤中のトナーの色を除き同様の構成を有しているため、ここではイエロー画像を形成する画像形成ユニット50Yについて代表して説明する。尚、画像形成ユニット50Yと同様の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、白色(W)を付した参照符号を付すことにより、各画像形成ユニット50M、50C、50K、50Wの説明を省略する。本実施形態においては、画像形成ユニット50Wに収容されている現像剤中のトナー(白色トナー)として本実施形態に係るトナーが用いられる。
イエローの画像形成ユニット50Yは、像保持体としての感光体11Yを備えており、この感光体11Yは、図示の矢印A方向に沿って図示しない駆動手段によって予め定められたプロセススピードで回転駆動されるようになっている。感光体11Yとしては、例えば、有機感光体が用いられる。
感光体11Yの上部には、帯電ロール(帯電手段)18Yが設けられており、帯電ロール18Yには、不図示の電源により予め定められた電圧が印加され、感光体11Yの表面が予め定められた電位に帯電される。
感光体11Yの周囲には、帯電ロール18Yよりも感光体11Yの回転方向下流側に、感光体11Yの表面を露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)19Yが配置されている。なお、ここでは露光装置19Yとして、スペースの関係上、小型化が実現されるLEDアレイを用いているが、これに限定されるものではなく、他のレーザービーム等による静電荷像形成手段を用いても勿論問題無い。
また、感光体11Yの周囲には、露光装置19Yよりも感光体11Yの回転方向下流側に、イエロー色の現像剤を保持する現像剤保持体を備える現像装置(現像手段)20Yが配置されており、感光体11Y表面に形成された静電荷像を、イエロー色のトナーによって顕像化し、感光体11Y表面にトナー画像を形成する構成になっている。
感光体11Yの下方には、感光体11Y表面に形成されたトナー画像を一次転写する中間転写ベルト(一次転写手段)33が、5つの感光体11Y、11M、11C、11K、11Wの下方に渡るように配置されている。この中間転写ベルト33は、一次転写ロール17Yによって感光体11Yの表面に押し付けられている。また、中間転写ベルト33は、駆動ロール12、支持ロール13及びバイアスロール14の3つのロールによって張架され、感光体11Yのプロセススピードと等しい移動速度で、矢印B方向に周動されるようになっている。中間転写ベルト33表面には、イエローのトナー画像が一次転写され、更にマゼンタ、シアン、ブラック、及びホワイト(白色)の各色のトナー画像が順次一次転写され、積層される。
また、感光体11Yの周囲には、一次転写ロール17Yよりも感光体11Yの回転方向(矢印A方向)下流側に、感光体11Yの表面に残留したトナーやリトランスファーしたトナーを清掃するためのクリーニング装置15Yが配置されている。クリーニング装置15Yにおけるクリーニングブレードは、感光体11Yの表面にカウンター方向に圧接するように取り付けられている。
中間転写ベルト33を張架するバイアスロール14には、中間転写ベルト33を介して二次転写ロール(二次転写手段)34が圧接されている。中間転写ベルト33表面に一次転写され積層されたトナー画像は、バイアスロール14と二次転写ロール34との圧接部において、図示しない用紙カセットから給紙される記録紙(記録媒体)P表面に、静電的に転写される。この際、中間転写ベルト33上に転写、積層されたトナー画像は白色トナー画像が一番上(最上層)になっているため、記録紙P表面に転写されたトナー画像では、白色トナー画像が一番下(最下層)になる。
また、二次転写ロール34の下流には、記録紙P上に多重転写されたトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙P表面に定着して、永久像とするための定着器(定着手段)35が配置されている。
なお、定着器35に含まれる定着部材としては、例えば、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、ベルト形状を有する定着ベルト、及び、表面にフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂に代表される低表面エネルギー材料を用い、円筒状の定着ロールが挙げられる。
定着部材のトナー画像と接触する面がフッ素樹脂成分やシリコーン系樹脂などの弾性材料で構成されると、トナー画像の端部において定着部材の表面が弾性変形してトナー画像部を包み込むように加熱することができるため、白色トナーと有色トナーとの混合や、白色トナーの飛び散りが抑制されやすい。
次に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてホワイト(白色)の各色の画像を形成する各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wの動作について説明する。各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wの動作は、それぞれ同様であるため、イエローの画像形成ユニット50Yの動作を、その代表として説明する。
イエローの現像ユニット50Yにおいて、感光体11Yは、矢印A方向に予め定められたプロセススピードで回転する。帯電ロール18Yにより、感光体11Yの表面は予め定められた電位にマイナス帯電される。その後、感光体11Yの表面は、露光装置19Yによって露光され、画像情報に応じた静電荷像が形成される。続いて、現像装置20Yによりマイナス帯電されたトナーが反転現像され、感光体11Yの表面に形成された静電荷像は感光体11Y表面に可視像化され、トナー画像が形成される。その後、感光体11Y表面のトナー画像は、一次転写ロール17Yにより中間転写ベルト33表面に一次転写される。一次転写後、感光体11Yは、その表面に残留したトナー等の転写残留成分がクリーニング装置15Yのクリーニングブレードにより掻き取られ、清掃され、次の画像形成工程に備える。
以上の動作が各画像形成ユニット50Y、50M、50C、50K、50Wで行われ、各感光体11Y、11M、11C、11K、11W表面に可視像化されたトナー画像が、次々と中間転写ベルト33表面に多重転写されていく。カラーモード時は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、そしてホワイト(白色)の順に各色のトナー画像が多重転写されるが、二色、三色モード時のときもこの順番で、必要な色のトナー画像のみが単独又は多重転写されることになる。その後、中間転写ベルト33表面に単独又は多重転写されたトナー画像は、二次転写ロール34により、図示しない用紙カセットから搬送されてきた記録紙P表面に二次転写され、続いて、定着器35において加熱及び加圧されることにより定着される。二次転写後に中間転写ベルト33表面に残留したトナーは、中間転写ベルト33用のクリーニングブレードで構成されたベルトクリーナ16により清掃される。
なお、透明のトナー画像を形成する画像形成ユニットを本実施形態の画像形成装置に配置する場合、画像形成ユニット50Yよりも中間転写ベルト33の回転方向上流側に配置することが好ましい。
<トナーカートリッジ及びトナーカートリッジセット>
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジ及びトナーカートリッジセットについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
また、本実施形態に係るトナーカートリッジセットは、白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含む白色トナーを収容するトナーカートリッジと、有色着色粒子を含有する有色トナー粒子を含む有色トナーを収容するトナーカートリッジ及び透明トナー粒子を含む透明トナーを収容するトナーカートリッジから選ばれる少なくとも1種と、を有し、前記白色トナー粒子の平均円形度が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの平均円形度よりも小さく、前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、前記有色トナー粒子及び前記透明トナー粒子のいずれかの小径側個数粒度分布指標よりも大きいものである。
本実施形態に係るトナーカートリッジセットを構成する白色トナーを収容するトナーカートリッジとしては、上述の本実施形態に係るトナーカートリッジが用いられる。また、本実施形態に係るトナーカートリッジセットを構成する有色トナー又は透明トナーを収容するトナーカートリッジとしては、白色トナーを有色トナー又は透明トナーに替えた以外は本実施形態に係るトナーカートリッジと同様のものが用いられる。
図2において、トナーカートリッジ40Y、40M、40C、40K及び40Wには、各色のトナーが収容され、それぞれの色に対応した現像装置と、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ40Y、40M、40C、40K及び40Wは画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジであり、各トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図3は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図3に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図3中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」および「%」は質量基準である。
(酸化チタン粒子(1)の製造)
1mol/Lの四塩化チタン水溶液100mLに、0.15molのグリセリンを添加し、90℃で4時間加熱した後、ろ過した。得られた白色粉体を100mLのイオン交換水に分散し、0.4molの塩酸を加えて、再度90℃で3時間加熱した。水酸化ナトリウムによりpHを7に調整した後、ろ過し水洗し、105℃で12時間乾燥して含水二酸化チタン粒子(1)を得た。含水二酸化チタン粒子(1)の100部に、Alの0.25部、硫酸アルミニウム0.1部、KOの1.2部、Pの0.01部を混合して950℃で2時間焼成し、数平均粒径が500nmの酸化チタン粒子(1)を得た。
(酸化チタン粒子(2)の製造)
の量を0.05部に、焼成温度を930℃にした以外は酸化チタン粒子(1)と同様にして、数平均粒径が220nmの酸化チタン粒子(2)を得た。
(酸化チタン粒子(3)の製造)
の量を0.005部に、KOの量を1.2部に、焼成温度を970℃に、焼成時間を3時間にした以外は酸化チタン粒子(1)と同様にして、数平均粒径が570nmの酸化チタン粒子(3)を得た。
(酸化チタン粒子(4)の製造)
の量を0.08部に、KOの量を1.0部に、焼成温度を930℃にした以外は酸化チタン粒子(1)と同様にして、数平均粒径が185nmの酸化チタン粒子(4)を得た。
(酸化チタン粒子(5)の製造)
硫酸アルミニウムの量を0.2部に、KOの量を1.2部に、焼成温度を970℃にした以外は酸化チタン粒子(1)と同様にして、数平均粒径が305nmの酸化チタン粒子(5)を得た。
(酸化チタン粒子(6)の製造)
の量を0.1部に、KOの量を0.5部に、焼成温度を920℃に、焼成時間を1.5時間にした以外は酸化チタン粒子(1)と同様にして、数平均粒径が155nmの酸化チタン粒子(6)を得た。
(白色着色粒子(1)の製造)
酸化チタン粒子(1)30部と酸化チタン粒子(2)70部を0.1規定塩化水素溶液を用いてpH4に調整したイオン交換水200部と混合して一晩ボールミル分散したのちに、静置して上澄みを除去して凍結真空乾燥機で12時間乾燥してから、ジェットミルで解砕し、篩分して粗大粉を除去して、数平均粒径280nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が18個数%の白色着色粒子(1)を得た。
(白色着色粒子(2)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(3)30部と酸化チタン粒子(4)70部を用いた以外は同様にして、数平均粒径215nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が20個数%の白色着色粒子(2)を得た。
(白色着色粒子(3)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(3)50部と酸化チタン粒子(2)50部を用いた以外は同様にして、数平均粒径395nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が23個数%の白色着色粒子(3)を得た。
(白色着色粒子(4)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(1)50部と酸化チタン粒子(2)50部を用いた以外は同様にして、数平均粒径290nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が7個数%の白色着色粒子(4)を得た。
(白色着色粒子(5)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(1)70部と酸化チタン粒子(4)30部を用いた以外は同様にして、数平均粒径305nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が47個数%の白色着色粒子(5)を得た。
(白色着色粒子(6)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(1)10部と酸化チタン粒子(5)90部を用いた以外は同様にして、数平均粒径315nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が3個数%の白色着色粒子(6)を得た。
(白色着色粒子(7)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(3)50部と酸化チタン粒子(4)50部を用いた以外は同様にして、数平均粒径295nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が56個数%の白色着色粒子(7)を得た。
(白色着色粒子(8)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(1)30部と酸化チタン粒子(6)70部を用いた以外は同様にして、数平均粒径190nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が20個数%の白色着色粒子(8)を得た。
(白色着色粒子(9)の製造)
白色着色粒子(1)の製造において、酸化チタン粒子(1)70部と酸化チタン粒子(5)70部を用いた以外は同様にして、数平均粒径430nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が22個数%の白色着色粒子(9)を得た。
(白色着色粒子分散液(1)の製造)
・白色着色粒子(1):30部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):0.3部
・イオン交換水:100部
イオン交換水に0.1mol/lの塩化水素水溶液を加えてpHを4.5に調整した後に、白色着色粒子(1)とアニオン性界面活性剤を加え、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて5分間分散して白色着色粒子分散液(1)を得た。
(白色着色粒子分散液(2)〜(9)の製造)
白色着色粒子(1)に替えて白色着色粒子(2)〜(9)を用いた以外は同様にして、白色着色粒子分散液(2)〜(9)を得た。
(白色着色粒子分散液(10)の製造)
イオン交換水1000部に、硫酸亜鉛7水和物(亜鉛品位22.3%)800部、硫酸アルミニウムn水和物20部、硫酸マグネシウム7水和物5部を投入し、溶解させ第1の水溶液を得た。これとは別に、炭酸ナトリウム500部を純水700部に溶解させて第2の水溶液を得た。第2の水溶液を加熱して55℃で一定とした。撹拌した状態の第2の水溶液に、第1の水溶液を30分間にわたって徐々に滴下した。混合液の温度は55℃に保った。滴下完了後、更に120分間撹拌を行い、反応を進行させた。これにより、混合液中に沈殿物が生じた。生成した沈殿物をイオン交換水で洗浄し、次いで、固液分離を行って沈殿物を分離した。分離された沈殿物を、凍結乾燥機で12時間乾燥してから、ジェットミルで解砕して解砕物を得た。解砕物を、水蒸気を3.5体積%含み、かつ水素ガスを2.0体積%含む窒素ガス雰囲気中で500℃、60分間焼成した。得られた焼成物をジェットミルで解砕して、篩分して粗大粉を除去して、数平均粒径が250nmの酸化亜鉛粒子(1)を得た。
白色着色粒子(1)の製造において、酸化亜鉛粒子(1)70部と酸化チタン粒子(1)30部を用いた以外は同様にして、数平均粒径300nm、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が21個数%の白色着色粒子(10)を得た。
白色着色粒子(1)に替えて白色着色粒子(10)を用いた以外は同様にして、白色着色粒子分散液(10)を得た。
(シアン着色粒子分散液の調製)
・C.I.Pigment Blue 15:3(フタロシアニン系顔料、大日精化製、シアニンブルー4937): 50部
・イオン系界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬): 5部
・イオン交換水: 192.9部
上記成分を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により240MPaで10分処理し、シアン着色粒子分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
(マゼンタ着色粒子分散液の調製)
着色剤をC.I.Pigment Red 122(キナクリドン系顔料、大日精化社製、クロモファインマゼンタ6887)に変更した以外はシアン着色粒子分散液の調製と同様にして、マゼンタ着色粒子分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
(樹脂粒子分散液(1)の調製)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン70モル部と、エチレングリコール20モル部と、シクロヘキサンジオール10モル部かならるアルコール成分と、テレフタル酸70モル部と、フマル酸15モル部と、n−ドデセニルコハク酸15モル部からなる酸成分を1:1のモル比で、撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えたフラスコに仕込み、窒素雰囲気化で3時間を要して80℃まで上げ、反応系内が撹拌されていることを確認した。その後、前記混合物100部に対しジブチル錫オキサイド1.5部を投入し、更に生成する水を留去しながら同温度から2時間を要して185℃まで温度を上げ、185℃で更に6時間脱水縮合反応を継続して樹脂(A)を得た。
樹脂(A)100部を加熱して溶融状態のまま、キャビトロンCD1010((株)ユーロテック製)に毎分10部の速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.5%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で96℃に加熱しながら毎分10部の速度で、樹脂(A)溶融体と同時にキャビトロンCD1010((株)ユーロテック製)に移送した。回転子の回転速度が60Hz、圧力が5kg/cmの条件でキャビトロンを運転した。その後、0.4mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.6に調整し50℃で5時間処理した後、イオン交換水を添加して固形分濃度が25%になるように調整した後に硝酸水溶液でpHを7.2に調整して、樹脂粒子分散液(1)を得た。
(樹脂粒子分散液(2)の調製)
加熱乾燥した3口フラスコに、セバシン酸ジメチル50.2モル部と、1,10−デカンジオール49.8モル部と、ジメチルスルホキシドをモノマー成分100部に対して20部と、触媒としてジブチル錫オキサイドをモノマー成分100部に対して0.05部と、を加えた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて175℃で6時間攪拌を行った。減圧下、ジメチルスルホキシドを留去し、その後、減圧下にて210℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、樹脂(B)得た。
樹脂(A)を85部、樹脂(B)を15部混合したものを加熱して得られた樹脂混合物を溶融状態のまま、キャビトロンCD1010((株)ユーロテック製)に毎分10部の速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.5%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で96℃に加熱しながら毎分10部の速度で、樹脂混合物溶融体と同時にキャビトロンCD1010((株)ユーロテック製)に移送した。回転子の回転速度が60Hz、圧力が5kg/cmの条件でキャビトロンを運転した。その後、0.4mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを8.6に調整し50℃で5時間処理した後、イオン交換水を添加して固形分濃度が25%になるように調整した後に硝酸水溶液でpHを7.2に調整して、樹脂粒子分散液(2)を得た。
(離型剤粒子分散液(1)の調製)
・パラフィンワックス(HNP−9:日本精蝋(株)製):100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.5部
・イオン交換水:400部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて20分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、離型剤が分散された離型剤粒子分散液(1)を調製した。
<トナー(1)の調製>
・樹脂粒子分散液(2):200部
・離型剤粒子分散液(1):25部
・白色着色粒子分散液(1):161部
・アニオン性界面活性剤(TeycaPower):1.0部
・イオン交換水:100部
上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用い、ホモジナイザーの回転数を4000rpmにして、せん断力を加えながら5分間分散して混合した。次いで、ポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.5部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして5分間分散して混合し、原料分散液(1)とした。原料分散液(1)は実験開始まで円筒ステンレス容器に取り付けた攪拌翼にて攪拌を加えた。
・樹脂粒子分散液(2):20部
・離型剤粒子分散液(1):2.5部
・白色着色粒子分散液(1):16.1部
・イオン交換水:10部
上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、0.1mol/lの塩化水素水溶液を加えてpHを4.0に調整した後に、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用い、ホモジナイザーの回転数を4000rpmにして、せん断力を加えながら5分間分散して混合した。次いで、硫酸アルミニウムの10%水溶液を0.5部徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして5分間分散して混合し、原料分散液(2)とした。原料分散液(2)は実験開始まで円筒ステンレス容器に取り付けた攪拌翼にて攪拌を加えた。
原料分散液(1)を攪拌しながら加熱用オイルバス中で45℃まで加熱した。45℃で60分保持した後、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて3時間保持した。その後、アニオン性界面活性剤(TeycaPower):0.005部加え、さらに攪拌を続けながら温度を35℃まで徐々に下げたのちに温度を35℃に保ちながら原料分散液(2)を滴下混合し、滴下完了後に攪拌を続けながら52℃まで加熱して52℃で0.5時間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1):30部を追加した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて20分間保持した。この分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら85℃まで加熱し、150分間保持した。氷水で冷却後、このトナー粒子を濾別し、25℃のイオン交換水で5回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(1)を得た。
トナー粒子(1)の下GSDpは1.27であり、平均円形度は0.962であり、トナー粒子(1)のD16p平均円形度は0.966であった。
トナー粒子(1):100部と、外添剤として日本アエロジル(株)製、疎水性シリカ:RX50の0.3部と、日本アエロジル(株)製、疎水性シリカ:R972の1.0部とをヘンシェルミキサーを用い周速20m/sにて15分間ブレンドを行った後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー(1)を得た。
<トナー(2)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(2)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(2)及びトナー(2)を得た。
トナー粒子(2)の下GSDpは1.29であり、平均円形度は0.965であり、トナー粒子(2)のD16p平均円形度は0.969であった。
<トナー(3)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(3)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(3)及びトナー(3)を得た。
トナー粒子(3)の下GSDpは1.26であり、平均円形度は0.963であり、トナー粒子(3)のD16p平均円形度は0.967であった。
<トナー(4)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(4)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(4)及びトナー(4)を得た。
トナー粒子(4)の下GSDpは1.25であり、平均円形度は0.960であり、トナー粒子(4)のD16p平均円形度は0.963であった。
<トナー(5)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(5)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(5)及びトナー(5)を得た。
トナー粒子(5)の下GSDpは1.29であり、平均円形度は0.967であり、トナー粒子(5)のD16p平均円形度は0.969であった。
<トナー(6)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(6)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(6)及びトナー(6)を得た。
トナー粒子(6)の下GSDpは1.30であり、平均円形度は0.959であり、トナー粒子(6)のD16p平均円形度は0.970であった。
<トナー(7)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(7)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(7)及びトナー(7)を得た。
トナー粒子(7)の下GSDpは1.27であり、平均円形度は0.960であり、トナー粒子(7)のD16p平均円形度は0.967であった。
<トナー(8)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(8)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(8)及びトナー(8)を得た。
トナー粒子(8)の下GSDpは1.26であり、平均円形度は0.965であり、トナー粒子(8)のD16p平均円形度は0.969であった。
<トナー(9)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(9)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(9)及びトナー(9)を得た。
トナー粒子(9)の下GSDpは1.29であり、平均円形度は0.965であり、トナー粒子(9)のD16p平均円形度は0.969であった。
<トナー(10)の調製>
白色着色粒子分散液(1)を白色着色粒子分散液(10)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(10)及びトナー(10)を得た。
トナー粒子(10)の下GSDpは1.26であり、平均円形度は0.962であり、トナー粒子(10)のD16p平均円形度は0.967であった。
<トナー(11)の調製>
・樹脂粒子分散液(2):220部
・離型剤粒子分散液(1):27.5部
・白色着色粒子分散液(1):177.1部
・アニオン性界面活性剤(TeycaPower):1.005部
・イオン交換水:110部
上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用い、ホモジナイザーの回転数を4000rpmにして、せん断力を加えながら5分間分散して混合した。次いで、ポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.5部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして5分間分散して混合し、原料分散液(11)とした。原料分散液(11)は実験開始まで円筒ステンレス容器に取り付けた攪拌翼にて攪拌を加えた。
原料分散液(11)を攪拌しながら加熱用オイルバス中で45℃まで加熱した。45℃で60分保持した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて3時間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1):15部を追加した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて20分間保持した。さらに、攪拌をあげて液面が十分に動いていることを確認しながら樹脂粒子分散液(1):15部を追加した後、加熱用オイルバスの温度を60℃まで上げて30分保持した。ステンレス容器内の分散液の粘度が下がっていることを確認してから、この分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら85℃まで加熱し、150分間保持した。氷水で冷却後、このトナー粒子を濾別し、25℃のイオン交換水で5回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(11)を得た。
トナー粒子(11)の下GSDpは1.26であり、平均円形度は0.961であり、トナー粒子(1)のD16p平均円形度は0.963であった。
<トナー(12)の調製>
50℃に加熱して3時間保持した後に加えるアニオン性界面活性剤(TeycaPower)の量を0.05部に変更した以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(12)及びトナー(12)を得た。
トナー粒子(12)の下GSDpは1.35であり、平均円形度は0.963であり、トナー粒子(12)のD16p平均円形度は0.965であった。
<トナー(13)の調製>
系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら加熱し、150分間保持する工程で加熱温度を80℃にし、その後、氷水で冷却しないで5℃/分の速度で30℃まで徐冷したした以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(13)及びトナー(13)を得た。
トナー粒子(13)の下GSDpは1.29であり、平均円形度は0.951であり、トナー粒子(13)のD16p平均円形度は0.956であった。
<トナー(14)の調製>
系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら加熱し、150分間保持する工程で加熱温度を92℃にした以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(14)及びトナー(14)を得た。
トナー粒子(14)の下GSDpは1.31であり、平均円形度は0.975であり、トナー粒子(14)のD16p平均円形度は0.978であった。
<トナー(15)の調製>
系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら加熱し、一定時間保持する工程で、加熱温度を92℃にし、保持時間を1時間にし、その後、氷水で冷却しないで5℃/分の速度で25℃まで徐冷した以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー粒子(15)及びトナー(15)を得た。
トナー粒子(15)の下GSDpは1.26であり、平均円形度は0.961であり、トナー粒子(15)のD16p平均円形度は0.963であった。
<トナー(16)の調製>
(未変性ポリエステル樹脂(1)の調製)
・テレフタル酸 :1243部
・ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物 :1800部
・ビスフェノールA プロピレンオキサイド付加物 :800部
上記成分を185℃で加熱混合した後、ジブチル錫オキサイド2.5部を加え、225℃で加熱しながら水を留去し、未変性ポリエステル樹脂を得た。
(ポリエステルプレポリマー(1)の調製)
・テレフタル酸 :1255部
・ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物 :1845部
・ビスフェノールA プロピレンオキサイド付加物 :850部
上記成分を180℃で加熱混合した後、ジブチル錫オキサイド2.5部を加え、225℃で加熱しながら水を留去し、ポリエステルを得た。得られたポリエステル350部、トリレンジイソシアネート55部、酢酸エチル500部を容器に入れ、この混合物を120℃で5時間加熱して、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(1)(以下「イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1)」)を得た。
(ケチミン化合物(1)の調製)
容器にメチルエチルケトン60部とヘキサメチレンジアミン155部を入れ、65℃で撹拌してケチミン化合物(1)を得た。
(白色着色粒子分散液(11)の調製)
・白色着色粒子(1) :100部
・酢酸エチル :500部
上記成分を混合し、混合物を濾過して酢酸エチル500部と更に混合する操作を5回繰り返した後、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、白色着色粒子分散液(11)(固形分濃度:10%)を得た。
(離型剤粒子分散液(2)の調製)
・パラフィンワックス(融解温度89℃) :30部
・酢酸エチル :270部
上記成分を10℃に冷却した状態で、マイクロビーズ型分散機(DCPミル)により湿式粉砕し、離型剤粒子分散液(2)を得た。
(油相液(1)の調製)
・未変性ポリエステル樹脂(1) :136部
・白色着色粒子分散液(11) :630部
・酢酸エチル :56部
上記成分を撹拌混合後、得られた混合物に離型剤粒子分散液(2)75部を加え、撹拌して、油相液(1)を得た。
(スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1)の調製)
・スチレン :400部
・n−ブチルアクリレート :30部
・アクリル酸 : 4部
・ドデカンチオール :25部
・四臭化炭素 : 5部
上記成分を混合し、溶解した混合物を、非イオン系界面活性剤(三洋化成工業(株)製:ノニポール400)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)10部をイオン交換水560部に溶解した水溶液に、フラスコ中で乳化した後、10分間混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部をイオン交換水50部に溶解した水溶液を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続して、樹脂粒子を分散させてなるスチレンアクリル樹脂粒子分散液(1)を得た。
(水相液(1)の調製)
・スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1) :60部
・セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液 :200部
・イオン交換水 :200部
上記成分を撹拌混合し、水相液(1)を得た。
(トナー粒子(16)の調製)
・油相液(1) :300部
・イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1) :25部
・ケチミン化合物(1) :1.5部
上記成分を容器に入れ、ホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)により2分間撹拌して油相液(1P)を得た後、容器に水相液(1)1000部を加え、ホモジナイザーで20分間撹拌した。次に、室温(25℃)、常圧(1気圧)で48時間、プロペラ型撹拌機でこの混合液を撹拌し、イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1)とケチミン化合物(1)とを反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を生成すると共に、有機溶媒を除去し、粒状物を形成した。次に、粒状物を水洗し、乾燥し、分級して、トナー粒子(16)を得た。
トナー粒子(1)をトナー粒子(16)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にしてトナー(16)を得た。
トナー粒子(16)の下GSDpは1.34であり、平均円形度は0.966であり、トナー粒子(16)のD16p平均円形度は0.969であった。
<トナー(17)の調製>
−スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1)の調製−
・スチレン :190部
・アクリル酸 :10部
・アニオン性界面活性剤(ダウファックス:ダウケミカル(株)製) :5部
・イオン交換水 :735部
スチレン190部及びアクリル酸10部を混合し、混合溶液を調製した。
他方、アニオン性界面活性剤5部をイオン交換水700部に溶解したものを2Lフラスコ中に収容し、上記混合溶液を添加して分散し乳化して、半月型の撹拌翼を10rpmで撹拌、混合しながら、過硫酸アンモニウム溶液を35部/60分の速度で投入し、スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1)を調製した。ここで、過硫酸アンモニウム溶液は、過硫酸アンモニウム5部をイオン交換水35部に溶解して調製した。
(トナー粒子の調製)
・スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1): 238部
・白色着色粒子分散液(1): 161部
・離型剤粒子分散液(1): 25部
上記材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを4.0に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10%の硝酸水溶液3部を添加した。続いて、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで加熱し30分間保持した原料分散液(17−1)とした。原料分散液(17−1)は実験開始まで円筒ステンレス容器に取り付けた攪拌翼にて攪拌を加えた。
・スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1):24部
・離型剤粒子分散液(1):2.5部
・白色着色粒子分散液(1):16.1部
・イオン交換水:10部
上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、0.1mol/lの塩化水素水溶液を加えてpHを4.0に調整した後に、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用い、ホモジナイザーの回転数を4000rpmにして、せん断力を加えながら5分間分散して混合した。次いで、硫酸アルミニウムの10%水溶液を1部徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして5分間分散して混合し、原料分散液(17−2)とした。原料分散液(17−2)は実験開始まで円筒ステンレス容器に取り付けた攪拌翼にて攪拌を加えた。
原料分散液(17−1)を攪拌しながら加熱用オイルバス中で45℃まで加熱した。55℃で60分保持した後、加熱用オイルバスの温度を55℃に上げて3時間保持した。その後、アニオン性界面活性剤(TeycaPower):0.01部加え、さらに攪拌を続けながら温度を40℃まで徐々に下げたのちに温度を40℃に保ちながら原料分散液(17−2)を滴下混合し、滴下完了後に攪拌を続けながら60℃まで加熱して60℃で0.5時間保持した。その後、スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1):36部を追加した後、加熱用オイルバスの温度を65℃まで上げて20分間保持した。この分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを9.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら97℃まで加熱し、150分間保持した。氷水で冷却後、このトナー粒子を濾別し、25℃のイオン交換水で5回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(17)を得た。
トナー粒子(17)の下GSDpは1.28であり、平均円形度は0.962であり、トナー粒子(17)のD16p平均円形度は0.967であった。
<トナー(18)の調製>
トナー粒子(14)についてエルボージェット分級機にて微分カットを行い、トナー粒子(18)を得た。トナー粒子(1)をトナー粒子(18)に替えた以外はトナー(1)の調製と同様にして、トナー(18)を得た。
トナー粒子(18)の下GSDpは1.16であり、平均円形度は0.974であり、D16p平均円形度は0.976であった。
<トナー(19)の調製>
トナー粒子(14)の代わりにトナー粒子(1)を用いた以外はトナー(18)の調製と同様にして、トナー粒子(19)及びトナー(19)を得た。
トナー粒子(19)の下GSDpは1.18であり、平均円形度は0.961であり、D16p平均円形度は0.963であった。
<シアントナーの調製>
・樹脂粒子分散液(2):220部
・離型剤粒子分散液(1):27.5部
・シアン着色粒子分散液:25部
・アニオン性界面活性剤(TeycaPower):1.0部
・イオン交換水:110部
上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用い、ホモジナイザーの回転数を4000rpmにして、せん断力を加えながら5分間分散して混合した。次いで、ポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.5部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして5分間分散して混合した。この原料分散液を攪拌しながら加熱用オイルバス中で45℃まで加熱した。45℃で60分保持した後、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて3時間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1):30部を追加した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて20分間保持した。この分散液に1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを8.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら85℃まで加熱し、180分間保持した。氷水で冷却後、このトナー粒子を濾別し、25℃のイオン交換水で5回洗浄した後、凍結乾燥してシアントナー粒子を得た。トナー粒子(1)に替えてシアントナー粒子を用いた以外はトナー(1)の調製と同様にしてシアントナーを得た。
シアントナー粒子の下GSDpは1.21であり、平均円形度は0.971であり、シアントナー粒子のD16p平均円形度は0.972であった。
<マゼンタトナーの調製>
白色着色粒子分散液(1)をマゼンタ着色剤分散液に替えた以外はシアントナーの調製と同様にして、マゼンタトナー粒子及びマゼンタトナーを得た。
マゼンタトナー粒子の下GSDpは1.20であり、平均円形度は0.970であり、マゼンタトナー粒子のD16p平均円形度は0.970であった。
<透明トナーの調製>
シアン着色粒子分散液を用いずに、樹脂粒子分散液(2)の量を235部に変えた以外はシアントナーの調製と同様にして透明トナー粒子及び透明トナーを得た。
透明トナー粒子の下GSDpは1.18であり、平均円形度は0.972であり、D16p平均円形度は0.972であった。
(現像剤の作製)
各トナー :36部とキャリア :414部と、を2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して各トナーを含む現像剤を作製した。なお、キャリアは次に示す方法で得られたキャリアを使用した。
−キャリアの作製−
・フェライト粒子(体積平均粒径:35μm):100部
・トルエン:14部
・メチルメタクリレート−パーフルオロオクチルエチルアクリレート共重合体:1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC−72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下):0.05部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶):0.5部
まず、メチルメタクリレート−パーフルオロオクチルエチルアクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成用溶液を調合した。次いでこの被覆層形成用溶液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間撹拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
[実施例1A〜15A、比較例1A〜2A]
表1に示すトナー粒子を含む現像剤を用いて下記評価を実施した。なお、以下の評価は、温度25℃、湿度30%RHの環境下で行った。
富士ゼロックス社製Color Press1000i改造機(現像機内に現像剤が無くても1つでも現像機内に現像剤が入っている状態であれば出力可能なように改造した改造機)の第5エンジンに白色現像剤を投入し、ファンタスブラック紙(富士共和製紙社製、(商品名)連量270kg)上に白色トナーのベタ画像を100枚連続で形成した。さらに10ポイントの直線を用いた格子状線画像を作成した。トナー載り量はいずれの画像も11g/mとした。
101枚目に作成した白色トナーの格子状線画像の白色トナーの飛び散りレベルを観察し、A、B、C、Dまで4段階で評価した。この評価基準は以下の通りである。
また、ベタ画像100枚目の明度LをX−Rite939(アパーチャー径4mm、エックスライト社製)を用いて測定した。Lが低いと、隠ぺい性が低く、白色性が劣るものとなる。Lは70以上あれば白色画像として実用に十分耐え、高いほど白色性が高い画像となる。
得られた結果を表1に示す。
A:50倍のルーペで観察しても、画像境界部に白色トナーの飛び散りが見られないレベル。さらに、Lが75以上であり白色性が高く優れている画像。
B:50倍のルーペで観察すると、画像境界部にやや白色トナーの飛び散りが見られるが、目視では確認できないレベル。またはLが70以上75未満であり、白色画像としては実用上問題ないレベル。
C:目視で注視するとやや飛び散りが観察されるが、実使用上問題にならないレベル。または、Lが60以上70未満で使用状況によっては白色性が劣るレベル。
D:目視で容易に飛び散りが観察され、実使用上問題となるレベル。または、Lが60未満で白色画像としては隠ぺい性が不十分であるレベル。

表1において「特定粒子の割合」は、白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合を意味する。
[実施例1B〜3B、比較例1B〜4B]
表2に示す組み合わせのトナー粒子を含む現像剤を用いて下記評価を実施した。なお、以下の評価は、温度25℃、湿度30%RHの環境下で行った。
富士ゼロックス社製Color Press1000i改造機(現像機内に現像剤が無くても1つでも現像機内に現像剤が入っている状態であれば出力可能なように改造した改造機)の第5エンジンに白色現像剤を投入し、第2エンジンにシアン現像剤を投入し、第3エンジンにマゼンタ現像剤を投入し、第1エンジンに透明現像剤を投入し、ファンタスブラック紙(富士共和製紙社製、(商品名)連量270kg)上に、ファンタスブラック紙の表面から順に実施例1B〜2B及び比較例1B〜3Bでは白色トナー、シアントナー及びマゼンタトナーがこの順に重なり合うように、実施例3B及び比較例4Bでは白色トナー及び透明トナーがこの順に重なり合うようにトナー画像を形成した。トナー載り量は、白色トナーが10g/mとし、シアントナーが3g/mとし、マゼンタトナーが4g/mとし、透明トナーが4g/mとした。
トナー画像は、10cm×10cmのベタ画像とした。
実施例1B〜2B及び比較例1B〜3Bについては、トナー画像の周辺部(端部から10mm)と、画像内部のそれぞれ10箇所について、エックスライト社製X−Rite939(アパーチャー径4mm)を用いてCIE1976L表色系の座標値(L値、a値及びb値)を求めた。また、L値、a値及びb値の平均値に対して、色差ΔEが最大となる測定箇所との色差(最大色差ΔE)を求めた。なお、色差ΔEは、ΔE=((Δa)+(Δb)+(ΔL)1/2で定義される。最大色差ΔEが小さいほど色再現性に優れる。得られた結果を表2に示す。
次いで、ファンタスブラック紙上に白色トナーによる幅5cm×画像出力方向に20cmの帯チャートを作成し、100000枚連続出力後に、青色画像(シアントナー像とマゼンタトナー像とを重ね合わせたもの)を作成し、下記基準に基づいて定着部材荒れの評価を行った。得られた結果を表2に示す。
−色再現性評価−
A:ΔEが5以下であり色ばらつきは小さいものであった。
B:ΔEが5を超え7以下で若干の色ばらつきは見られるが、実使用上問題ないレベルであった。
C:ΔEが7を超え10以下で、使用方法によっては問題となるレベルであった。
D:ΔEが10を超えて濃度ムラが大きく、実使用上問題となるレベルであった。
−定着部材荒れ評価−
A:定着部材荒れの発生は見られなかった。
B:定着部材表面に若干の光沢差が生じているが、実使用上問題ないレベルであった。
C:定着部材に明らかな光沢差が生じているが、出力した画像は問題ないレベルであった。
D:定着部材に光沢差だけでなく傷も見られ、定着画像表面にも荒れが観察され光沢ムラが発生しているレベルであった。
実施例3B及び比較例4Bについては、水平方向から60度の方向から白色光源を向け白色光のもとで画像をゆっくり傾けて肉眼で画像を観察し、光沢安定性を評価した。得られた結果を表2に示す。
A:画像全面の光沢性が均一であり、光沢安定性が高いものであった。
B:白色光源下では場所によってやや光沢ムラがみられるが、通常のオフィス環境ではほとんど光沢ムラは感じられないレベルであった。
C:白色光源下では場所によってやや光沢ムラが目立ち、通常のオフィス環境でも若干光沢ムラが見られる程度で、実使用上は問題ないレベルであった。
D:白色光源下でもオフィス環境でも光沢ムラが顕著に確認され、非常に劣るレベルであった。

表2の有色トナー粒子に係る下GSDp及び平均円形度については、上段がシアントナー粒子についての値であり、下段がマゼンタトナー粒子についての値である。
11 感光体
12 駆動ロール
13 支持ロール
14 バイアスロール
15 クリーニング装置
16 ベルトクリーナ
17 一次転写ロール
18 帯電ロール
19 露光装置
20 現像装置
33 中間転写ベルト
34 二次転写ロール
35 定着器
40 トナーカートリッジ
50 画像形成ユニット
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (10)

  1. 白色着色粒子を含有する白色トナー粒子を含み、
    前記白色着色粒子の数平均粒子径が、200nm以上400nm以下であり、
    前記白色着色粒子全体に占める、粒子径が350nm以上600nm以下の白色着色粒子の割合が、5個数%以上50個数%以下である白色トナー。
  2. 前記白色着色粒子が、酸化チタン粒子を含む請求項1に記載の白色トナー。
  3. 前記白色トナー粒子の小径側個数粒度分布指標が、1.25以上1.35以下である請求項1又は請求項2に記載の白色トナー。
  4. 前記白色トナー粒子の平均円形度が、0.955以上0.969以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の白色トナー。
  5. 前記白色トナー粒子における粒子径が0.5μm以上で且つ小粒径側からの累積16個数%となる粒径までの範囲の粒子についての平均円形度が、前記白色トナー粒子全体の平均円形度よりも大きい請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の白色トナー。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の白色トナーを含む静電荷像現像剤。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の白色トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  8. 請求項6に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  9. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項6に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  10. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項6に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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