JP2021036168A - 湯水混合バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低流量域内での湯水の流量調節を行い易いという利点を維持しつつ、最大流量をも高く維持できる湯水混合バルブ装置を提供すること。【解決手段】ケーシング28と、ケーシング内に固定され給湯源から供給される湯が通過する通湯路14aと給水源から供給される水が通過する通水路とが形成された固定弁体14と、ケーシング内に設けられて固定弁体に対して摺動することにより固定弁体の通湯路及び通水路を開閉する可動弁体16であって、当該可動弁体が開弁状態のときに固定弁体の通湯路及び通水路のうちの少なくとも一方と連通可能な連通路16aが形成された可動弁体と、可動弁体を固定弁体に対して閉弁状態から開弁状態まで摺動させる操作部24と、を備え、可動弁体の連通路は、通湯路及び通水路と連通可能な入口部分の内壁面の高さが、通湯路及び通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている。【選択図】図10

Description

本発明は、湯水混合バルブ装置に係り、特に、湯水(湯または水)を吐止水する湯水混合水栓に組み込まれ、この湯水混合水栓の操作部の操作に応じて吐水される湯水の温度や流量が調節可能な湯水混合バルブ装置に関する。
従来から、湯水を吐止水する湯水混合水栓に組み込まれ、この湯水混合水栓の操作部の操作に応じて吐水される湯水の温度や流量が調節可能な湯水混合バルブ装置として、例えば、特許文献1に記載されているように、単一の操作レバーハンドルを左右方向に回動操作することによって吐水される湯水の温度を調節する温度調節機能と、操作レバーを上下方向に回動操作することによって吐水される湯水の流量を調節する流量調節機能を備えた湯水混合水栓(いわゆる「シングルレバー式の湯水混合水栓」)の内部に組み込まれたものが知られている。
このような特許文献1に記載されている従来の湯水混合バルブ装置においては、ケーシング内に固定され、給湯源から供給された湯が流れる通湯路及び給水源から供給された水が通過する通水路が形成された固定弁体と、この固定弁体に対して摺動することにより固定弁体の通湯路及び通水路を開閉する可動弁体と、湯水混合水栓の操作レバーハンドルと可動弁体とを接続し、湯水混合水栓の操作レバーハンドルと共に左右方向に回動することにより湯水の温度調節を操作する操作レバー部とを備えている。また、可動弁体には、この可動弁体が開弁状態であるときに固定弁体の通湯路及び通水路のうちの少なくとも一方と連通可能な連通路が形成され、この連通路には、操作レバー部を湯水混合水栓の操作レバーハンドルと共に左右方向に回動操作したときに、その回動方向に関わらず連通路の開口断面積をほぼ一定に保つように突起が設けられているため、シングルレバー式の湯水混合水栓による湯水の温度調節を行い易くすることができるようになっている。
一方、上述した特許文献1に記載されている湯水混合バルブ装置を含め、従来の一般的な湯水混合バルブ装置においては、吐水される湯水の流量を調節する際には、操作レバー部を湯水混合水栓の操作レバーハンドルと共に上下方向に回動操作することにより湯水の流量調節が可能となっている。また、可動弁体が固定弁体の通湯路及び通水路の双方を閉鎖している全閉状態から、操作レバー部を上下方向に回動操作して、吐水される湯水の流量を調節する際に、可動弁体の全閉状態から操作レバー部を上下方向に所定の操作角度の範囲まで回動させても、可動弁体の全閉状態が維持されるようになっている。そして、操作レバー部の操作角度をさらに大きく設定すると、可動弁体の開弁が開始し、その後、操作角度を大きく設定する程、湯水の流量がほぼ比例的に増加し、可動弁体が全開状態となる最大流量まで流量調節を行うことができるようになっている。
一般的に、水栓からの吐水の流量調節を行う場合には、低流量域での流量調節が大半を占める。これは、食器や手などの洗浄動作においてわずかな流量の違いによって水はねの量が大きく変化するためである。一方で、高流量域は鍋やバケツなどへの水貯めに利用されることが多く、細かい流量調節はあまり求められていない。上述した特許文献1に記載されている湯水混合バルブ装置を含め、従来の一般的な湯水混合バルブ装置においては、吐水される湯水の流量調節を行う際に、微調節の求められる低流量域内で吐水を調節できる操作範囲は、可動弁体を全閉状態から全開状態にするまでの操作レバー部及び湯水混合水栓の操作レバーハンドルの全操作範囲内の僅かな狭い範囲に限られていた。
したがって、湯水混合水栓から高流量域内で吐水を行うことは十分に可能であっても、操作レバー部の単位操作角度当たりの吐水の流量変化が大きいため、流量調節もし難く、使用頻度も低い操作範囲が全操作範囲内のほとんどの範囲を占有しており、使用者にとっては使い勝手が良くないという問題があった。
また、操作レバー部の単位操作角度当たりの流量変化も大きく、所望の流量に調節するのが難しく、流量調節にも時間を要することにもなるため、意図に反した高流量域内で吐水の流量調節が行われている状態では水撥ねが生じるという問題や、所望の流量に調節している間に無駄水を吐水してしまうという問題もあった。
本件出願人は、このような問題に対処するべく、本発明に先立って、使用頻度が高い低流量域内の吐水が可能な操作範囲を大きく確保することができ流量調節をし易くすることができる湯水混合バルブ装置として、特許文献2に記載された特許を取得している。
特許文献2に記載された発明は、湯水を吐止水する湯水混合水栓に組み込まれ、この湯水混合水栓の操作部の操作に応じて吐水される湯水の温度や流量が調節可能な湯水混合バルブ装置であって、ケーシングと、このケーシング内に固定され、給湯源から供給された湯が流れる通湯路及び給水源から供給された水が通過する通水路が形成された固定弁体と、前記ケーシング内に設けられて前記固定弁体に対して摺動することにより前記固定弁体の通湯路及び通水路を開閉する可動弁体であって、この可動弁体が開弁状態のときに前記固定弁体の通湯路及び通水路のうちの少なくとも一方と連通可能な連通路が形成された前記可動弁体と、前記湯水混合水栓の操作部と前記可動弁体とを接続し、前記湯水混合水栓の操作部と共に前記可動弁体の摺動面に対して交差する方向に所定の操作角度の範囲で回動することにより、前記可動弁体を閉弁状態から前記開弁状態まで操作する操作レバー部と、を有し、前記所定の操作角度は、前記固定弁体の通湯路及び通水路が前記可動弁体によって閉鎖された全閉状態となる全閉状態操作角度と、前記可動弁体の連通路を通過する湯水の流量が最大流量となるように前記固定弁体の通湯路及び通水路の少なくとも一方が前記可動弁体によって全開状態で開放される全開状態操作角度と、前記全閉状態操作角度と前記全開状態操作角度との間にあり且つ前記可動弁体が前記全開状態のときよりも小さい開度で中間開状態となる中間開状態操作角度と、を備え、前記可動弁体の連通路は、前記中間開状態操作角度が前記全閉状態操作角度と前記全開状態操作角度とのほぼ中間の操作角度であるときに、前記連通路を通過する湯水の流量を前記最大流量の半分未満の低流量域内に設定する流量絞り部を備えていることを特徴としている。
特許文献2に記載された発明においては、湯水混合水栓から吐水される湯水の流量を調節する際、湯水混合水栓の操作部の操作によって操作レバー部を可動弁体の摺動面に対して交差する方向に、全閉状態操作角度から全開状態操作角度までの範囲内で回動させることにより、可動弁体を閉弁状態から最大流量の湯水を通過させる開弁状態まで固定弁体に対して摺動させて操作することができる。また、可動弁体の連通路が流量絞り部を備えていることにより、湯水混合水栓の操作部及び操作レバー部が全閉状態操作角度と全開状態操作角度とのほぼ中間の操作角度である中間開状態操作角度に設定されているときに可動弁体の連通路を通過する湯水の流量が最大流量の半分未満の低流量域内に設定されるため、特に、湯水混合水栓の操作部及び操作レバー部を少なくとも全閉状態操作角度から中間開状態操作角度まで設定している使用頻度が高い操作範囲では、湯水混合水栓から吐水が開始されてから低流量域内で吐水を行うことができる。したがって、湯水混合水栓の操作部及び操作レバー部の操作範囲全体のうち、使用頻度が高く且つ低流量域内の吐水が可能な操作範囲を大きく確保することができるため、流量調節をし易くすることができる。
特開平6−185639号公報 特許第6260936号公報
特許文献2に記載された発明は、低流量域内での湯水の流量調節を行う上で、極めて有効である。ここで、特許文献2において具体例として開示されている流量絞り部は、可動弁体の連通路の平面視の流路面積を高さ方向に一律に絞る構成である。従って、当該流量絞り部は、高流量で吐水する際にも機能してしまい、その結果、最大流量が抑制されてしまう。
本件発明者は、当該問題点を改善するべく様々な検討をする中で、平面視の流路面積を高さ方向に一律に絞るのではなく、高さ方向に流路面積を変化させることによって、低流量域内での湯水の流量調節を行い易いという利点を維持しつつ、最大流量をも高く維持できることを知見した。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、低流量域内での湯水の流量調節を行い易いという利点を維持しつつ、最大流量をも高く維持できる湯水混合バルブ装置を提供することを目的としている。
本発明は、吐水される湯または水の温度及び/または流量が調節可能な湯水混合バルブ装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に固定され、給湯源から供給される湯が通過する通湯路と、給水源から供給される水が通過する通水路と、が形成された固定弁体と、前記ケーシング内に設けられて、前記固定弁体に対して摺動することにより前記固定弁体の前記通湯路及び前記通水路を開閉する可動弁体であって、当該可動弁体が開弁状態のときに前記固定弁体の前記通湯路及び前記通水路のうちの少なくとも一方と連通可能な連通路が形成された可動弁体と、前記可動弁体を前記固定弁体に対して閉弁状態から前記開弁状態まで摺動させる操作部と、を備え、前記可動弁体の前記連通路は、前記通湯路及び前記通水路と連通可能な入口部分の内壁面の高さが、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっていることを特徴とする湯水混合バルブ装置である。
本発明によれば、可動弁体の連通路の入口部分の内壁面の高さが、通湯路及び通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっているため、当該入口部分が通湯路及び/または通水路と部分的に連通する際、連通路の流路面積は高さ方向に効果的に絞られた状態となる。従って、低流量域内での湯水の流量の微調節が行い易い。一方で、当該入口部分が通湯路及び/または通水路と全体的に連通する際には、連通路の流路が(特に平面視で)実質的に絞られていない状態とすることが可能であるため、最大流量を高く維持することができる。
好ましくは、前記可動弁体の前記連通路は、前記入口部分とは反対側の出口部分の内壁面の高さが、前記通湯路及び前記通水路とは反対側の端部に向けて徐々に低くなっている。
これによれば、連通路内での圧力損失が低減され、可動弁体の連通路を流れる湯水の流れが円滑となるため、最大流量を高く維持することが出来ると同時に、流量や温度の切り替え操作時に発生するキャビテーションによる騒音を低減し静穏性を向上させることができる。
また、好ましくは、前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、曲面に倣いながら、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている。
これによっても、連通路内での圧力損失が低減され可動弁体の連通路を流れる湯水の流れが円滑となるため、最大流量を高く維持することが出来ると同時に、流量や温度の切り替え操作時に発生するキャビテーションによる騒音を低減し静穏性を向上させることができる。
この場合、更に、前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、滑らかな上方側に凸の曲面に倣いながら、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっていることが好ましい。
これによれば、連通路内での圧力損失がより一層低減され、可動弁体の連通路を流れる湯水の流れがより一層円滑となるため、最大流量を高く維持することが出来ると同時に、流量や温度の切り替え操作時に発生するキャビテーションによる騒音を低減し静穏性をより一層向上させることができる。
前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、例えば、当該高さの最大値の半分以下の高さにまで、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっていることが好ましい。
また、前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面は、前記通湯路及び前記通水路の側の端部において、鉛直面部を有していることが好ましい。
これによれば、連通開始直後の最低流量を確保することが容易となる。
本発明によれば、可動弁体の連通路の入口部分の内壁面の高さが、通湯路及び通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっているため、当該入口部分が通湯路及び/または通水路と部分的に連通する際、連通路の流路面積は高さ方向に効果的に絞られた状態となる。従って、低流量域内での湯水の流量の微調節が行い易い。一方で、当該入口部分が通湯路及び/または通水路と全体的に連通する際には、連通路の流路が(特に平面視で)実質的に絞られていない状態とすることが可能であるため、最大流量を高く維持することができる。
本発明の一実施形態による湯水混合バルブ装置が組み込まれた湯水混合水栓装置を斜め前方から見た概略斜視図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置が組み込まれた湯水混合水栓装置の概略平面図であり、混合湯水を吐水させる湯水混合操作領域、湯のみを吐水させる湯側操作領域、及び、水のみを吐水させる水側操作領域、を概略的に説明した図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置を斜め後方から見た分解斜視図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを中央の温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの(全閉状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを中央の温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度の略半分に設定したときの可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを中央の温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度に設定したときの(全開状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの(全閉状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度の略半分に設定したときの可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度に設定したときの(全開状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置の略半分に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの(全閉状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置の略半分に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度の略半分に設定したときの可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置において、湯水混合水栓装置の操作ハンドルを湯側の最大温度調節操作位置の略半分に設定し且つ流量調節操作角度を最大の流量調節操作角度に設定したときの(全開状態の)可動弁体及び固定弁体の連通状態を示す概略平面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置の断面の設定について示す図である。 図7の湯水混合バルブ装置のVIII−VIII線断面図である。 図7の湯水混合バルブ装置のIX−IX線断面図である。 図7の湯水混合バルブ装置のX−X線断面図である。 図7の湯水混合バルブ装置のXI−XI線断面図である。 図7の湯水混合バルブ装置のXII−XII線断面図である。 本実施形態による湯水混合バルブ装置の断面の設定について示す図である。 図13の湯水混合バルブ装置のXIV−XIV線断面図である。 図13の湯水混合バルブ装置のXV−XV線断面図である。 図13の湯水混合バルブ装置のXVI−XVI線断面図である。 図13の湯水混合バルブ装置のXVII−XVII線断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態による湯水混合バルブ装置について説明する。
まず、図1は、本発明の一実施形態による湯水混合バルブ装置1が組み込まれた湯水混合水栓装置2を斜め前方から見た概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態による湯水混合バルブ装置1が組み込まれた湯水混合水栓装置2は、給湯源(図示せず)から供給される湯と給水源(図示せず)から供給される水とを混合し、単一の操作ハンドル4を操作することにより流量と温度を調節した湯水をスパウト6の吐水口6aから吐止水することができる、いわゆる、シングルレバー式の湯水混合水栓装置である。
すなわち、湯水混合水栓装置2は、台所のシンク又は洗面台のカウンター8上に配置され且つその内部に本実施形態の湯水混合バルブ装置1が内蔵された湯水混合水栓装置本体2aを備えている。この湯水混合水栓装置本体2aの外周部の下方領域には、スパウト6が設けられており、湯水混合水栓装置本体2aの上端部には、湯水混合バルブ装置1の後述する操作レバー部材24と接続されている操作ハンドル4が設けられている。
また、操作ハンドル4は、湯水混合バルブ装置1の後述する操作レバー部材24と接続されている操作ハンドル本体4aを備えており、この操作ハンドル本体4aを水平左右方向に延びる所定の操作軸線A1を中心に鉛直平面内で上下方向に所定の操作角度θ(以下「流量調節操作角度θ」)の範囲内で図1に示されている矢印「閉」の方向や矢印「開」の方向に回動操作可能となっており、その流量調節操作角度θに応じて、湯水混合水栓装置2を止水状態から最大流量の吐水状態まで、湯水の吐水流量を調節する流量調節操作が可能となっている。
例えば、操作ハンドル4の先端部4bが最も下方に位置するときの操作ハンドル4の操作角度θを0度とし(θ=0°)、この流量調節操作角度θが0度の状態を操作ハンドル4の閉位置とし、この閉位置から上方に(図1に示されている矢印「開」の方向に)向かって流量調節操作角度θが最大で25度まで操作ハンドル4が回動可能となっており、流量調節操作角度θが0度から5度までの範囲内では、止水状態が維持され、流量調節操作角度θが5度よりも大きく且つ最大の25度までの範囲内では、吐水状態となり、操作角度θが大きい程、スパウト6の吐水口6aから吐出される湯水の流量を大きく設定することができるようになっている。
さらに、操作ハンドル4は、湯水混合水栓装置本体2aと操作ハンドル本体4aのそれぞれの中心を上下方向に延びる中心軸線を操作軸線A2として、この操作軸線A2を中心に水平平面内で左右方向に所定の操作角度φ(以下「温度調節操作角度φ」)の範囲内で回動操作可能となっており、温度調節操作角度φに応じて湯水混合水栓装置2のスパウト6の吐水口6aから吐水される湯水の温度を調節する温度調節操作が可能となっている。すなわち、操作ハンドル4は、その温度調節操作角度φに応じて、混合湯水を吐水させる湯水混合操作領域、湯のみを吐水させる湯側操作領域、又は、水のみを吐水させる水側操作領域、のいずれかの操作領域に設定可能となっている。
次に、図2は、本実施形態による湯水混合バルブ装置が組み込まれた湯水混合水栓装置の概略平面図であり、混合湯水を吐水させる湯水混合操作領域、湯のみを吐水させる湯側操作領域、及び、水のみを吐水させる水側操作領域、を概略的に説明した図である。
図2に示すように 例えば、操作ハンドル4の先端部4bが湯水混合水栓装置本体2aの正面側に差し向けられ、この操作ハンドル4の先端部4bの中心C1が、平面視で操作軸線A2に対して垂直且つ前後方向に延びる軸線A3上にあるときの操作ハンドル4の温度調節操作角度φを0度とすると(φ=0°)、操作ハンドル4は、この温度調節操作角度φが0度のときの中央の温度調節操作位置P0から、図1及び図2の矢印「H」の水平方向(図1及び図2に示す操作軸線A2を上方から見て時計回り(右回り)の方向)に、温度調節操作角度φが湯側の最大温度調節操作角度φ1(例えば、φ1=50°)である温度調節操作位置P1まで設定可能となっている。さらに、操作ハンドル4は、図1及び図2の矢印「C」の水平方向(図1及び図2に示す操作軸線A2を上方から見て反時計回り(左回り)の方向)に、温度調節操作角度φが水側の最大温度調節操作角度φ2(例えば、φ2=50°)である温度調節操作位置P2まで設定可能となっている。
本実施形態では、操作ハンドル4の温度調節操作角度φを0度に設定した状態で(操作ハンドル4を中央の温度調節操作位置P0に設定した状態で)、流量調節操作角度θを操作することにより可動弁体16を開弁させると、湯水混合水栓装置2のスパウト6の吐水口6aから水のみが吐水されるようになっている。
また、図2に示すように、操作ハンドル4が温度調節操作時に水平方向に回動操作される操作領域Rは、湯水混合操作領域R0と、湯水混合操作領域R0の左側(湯側)に位置する湯側操作領域R1と、湯水混合操作領域R0の右側(水側)に位置する水側操作領域R2と、からなる。
図2に示すように、湯水混合操作領域R0は、操作ハンドル4の温度調節操作角度φを0度から湯側(図2の「H側」)に温度調節操作角度φ4だけ回動操作した状態から、温度調節操作角度φを湯側(図2の「H側」)に温度調節操作角度φ3まで回動操作した状態まで、の操作可能な領域である。
また、湯側操作領域R1は、操作ハンドル4の温度調節操作角度φを所定の温度調節操作角度φ3よりも湯側に設定した状態から湯側の最大温度調節操作角度φ1までの操作領域であり、湯水混合水栓装置2の吐水口6aから湯のみを吐水させる操作領域である。
また、水側操作領域R2は、操作ハンドル4の温度調節操作角度φを所定の温度調節操作角度φ4よりも水側に設定した状態から水側の最大温度調節操作角度φ2までの操作領域であり、湯水混合水栓装置2の吐水口6aから水のみを吐水させる操作領域である。
次に、図3は、本発明の一実施形態による湯水混合バルブ装置を斜め後方から見た分解斜視図である。
図3に示すように、本実施形態による湯水混合バルブ装置1は、下方から上方に向って、下側ケーシング部材10と、この下側ケーシング部材10の外周に取り付けられるシール部材12と、下側ケーシング部材10内に上方から挿入して固定される固定弁体14と、この固定弁体14の上面に対して摺動可能(平行移動可能且つ回転移動可能)に取り付けられる可動弁体16と、下側ケーシング部材10と固定弁体14との間をシールするパッキン13と、を備えている。
また、湯水混合バルブ装置1は、可動弁体16に取り付けられる可動弁体ガイド部材20と、この可動弁体ガイド部材20の上方に載置される保持部材22と、を備えている。
さらに、湯水混合バルブ装置1は、保持部材22を介して下端部24aが可動弁体ガイド部材20の上端部に接続される操作レバー部材24と、これらの部材14〜24を収容する上側ケーシング部材28と、を備えている。更に、保持部材22には、操作レバー部材24の回動軸となる軸部材22sが水平方向に取り付けられている。
次に、図4Aは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を中央の温度調節操作位置P0(湯水混合水栓装置の正面位置)に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの全閉状態の可動弁体16と固定弁体14を示す平面図である。
図4Cは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を中央の温度調節操作位置P0(湯水混合水栓装置の正面位置)に設定し且つ流量調節操作角度を最大角度(25度)に設定したときの全開状態の可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
図4Bは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を中央の温度調節操作位置P0(湯水混合水栓装置の正面位置)に設定し且つ流量調節操作角度を図4Aと図4Bとの中間の角度(12.5度)に設定したときの可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
また、図5Aは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側の最大温度調節操作角度φ1に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの全閉状態の可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。本実施形態の構成では、図4Aの状態と同一状態である。
図5Cは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側の最大温度調節操作角度φ1に設定し且つ流量調節操作角度を最大角度(25度)に設定したときの全開状態の可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
図5Bは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側の最大温度調節操作角度φ1に設定し且つ流量調節操作角度を図5Aと図5Bとの中間の角度(12.5度)に設定したときの可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
更に、図6Aは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側に略φ1/2の操作角度に設定し且つ流量調節操作角度を0度に設定したときの全閉状態の可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。本実施形態の構成では、図4Aの状態及び図5Aの状態と同一状態である。
図6Cは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側に略φ1/2の操作角度に設定し且つ流量調節操作角度を最大角度(25度)に設定したときの全開状態の可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
図6Bは、本実施形態による湯水混合バルブ装置1において、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4を湯側の最大温度調節操作角度φ1に設定し且つ流量調節操作角度を図6Aと図6Bとの中間の角度(12.5度)に設定したときの可動弁体16と固定弁体14の連通状態を示す平面図である。
図3乃至図6Cに示すように、固定弁体14の下方の下側ケーシング部材10の底面には、湯水混合水栓装置2の外部の給湯源(図示せず)から供給される湯が通過する通湯路10aと、湯水混合水栓装置2の外部の給水源(図示せず)から供給される水が通過する通水路10bと、が上下方向に貫くようにそれぞれ形成されている。そして、下側ケーシング部材10の通湯路10a及び通水路10bのそれぞれは、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bのそれぞれと、互いに上下方向に対向するように配置されて連通している。
また、下側ケーシング部材10の底面には、通湯路10a及び通水路10bに隣接して湯水混合路10cが形成されており、固定弁体14においても、通湯路14a及び通水路14bに隣接して湯水混合路14cが形成されている。可動弁体16が固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの少なくとも一方を開放している状態(開弁状態)では、給湯源(図示せず)から下側ケーシング部材10の通湯路10aを経て固定弁体14の通湯路14aを通過した湯が可動弁体16の連通路16a内に流入する、及び/または、給水源(図示せず)から下側ケーシング部材10の通水路10bを経て固定弁体14の通水路14bを通過した水が可動弁体16の連通路16a内に流入する。これらの湯と水とが可動弁体16の連通路16a内で混合された後、固定弁体14の湯水混合路14cを通過して下側ケーシング部材10の湯水混合路10cを流出し、この流出した混合湯水が湯水混合水栓装置2のスパウト6内の通水路を経て吐水口6aから吐出されるようになっている。
次に、図3に示すように、可動弁体ガイド部材20は、そのほぼ中央部から上方に突出する突出部20aを備え、この突出部20aは、保持部材22のほぼ中央部に上下方向に貫くように形成された貫通穴に下側から挿入されている(固定はされていない)。また、可動弁体ガイド部材20の突出部20aの内側には、操作レバー部材24の下端部24aが挿入され嵌合される嵌合穴20bが形成されている。
また、操作レバー部材24は、図1に示すように、流量調節操作角度θが0度の状態(閉弁状態)のときは、操作レバー部材24の長手方向の軸線A4が湯水混合水栓装置本体2aの上下方向に延びる中心軸線(操作軸線A2)と一致して起立した状態となっている。そして、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4について流量調節操作角度を角度θだけ大きくするように操作軸線A1回りに回動操作すると、操作レバー部材24についても、起立した状態から、操作レバー部材24の長手方向の軸線A4が湯水混合水栓装置本体2aの上下方向に延びる中心軸線(操作軸線A2)に対して操作角度θで傾くような姿勢となるにようになっている。
さらに、操作レバー部材24が操作ハンドル4の操作により流量調節操作角度θだけ傾くと、操作レバー部材24の下端部24aが可動弁体ガイド部材20の突出部20aに対して所定の押圧力を与えて、可動弁体ガイド部材20が保持部材22に対して移動するようになっている。そして、可動弁体ガイド部材20に固定されている可動弁体16が、固定弁体14に対して開弁する方向に移動(摺動)するようになっている。すなわち、操作レバー部材24は、固定弁体14の上面及びこの上面に沿って摺動する可動弁体16の摺動面に対して垂直な平面内(鉛直平面内)で湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4と共に所定の流量調節操作角度θの範囲で回動することにより、可動弁体16を閉弁状態から開弁状態まで操作することができるようになっている。
なお、本実施形態では、操作レバー部材24は、固定弁体14の上面及びこの上面に沿って摺動する可動弁体16の摺動面に対して垂直な平面内(鉛直平面内)で湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4と共に所定の流量調節操作角度θの範囲で回動するような形態について説明するが、このような形態に限定されず、操作レバー部材24を可動弁体16の摺動面に対して交差する方向の平面内で回動させる形態であれば、操作レバー部材24を可動弁体16の摺動面に対して垂直な平面(鉛直平面)以外の平面内で回動させる形態であってもよい。
さらに、操作ハンドル4の流量調節操作角度θに関わらず、操作ハンドル4を操作軸線A2回りに温度調節操作角度φだけ回転させると、操作レバー部材24がその長手方向軸線A4回りに回転し、この操作レバー部材24の下端部24aが接続されている可動弁体ガイド部材20が、可動弁体16と共に固定弁体14に対して水平な平面内で回転するようになっている。これにより、操作ハンドル4の温度調節操作角度φに応じて、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bにおける可動弁体16の連通路16aと連通する部分の流路断面積が変化し、可動弁体16の連通路16a内で混合された湯水の温度が調節されるようになっている。
例えば、可動弁体16の連通路16aと連通している固定弁体14の通湯路14aの開口断面積が大きく、可動弁体16の連通路16aと連通している固定弁体14の通水路14bの開口断面積が小さい程、可動弁体16の連通路16a内で混合された湯水の温度は高温側に調節され、可動弁体16の連通路16aと連通している固定弁体14の通湯路14aの開口断面積が小さく、可動弁体16の連通路16aと連通している固定弁体14の通水路14bの開口断面積が大きい程、可動弁体16の連通路16a内で混合された湯水の温度は低温側に調節されるようになっている。
また、図3に示すように、シール部材12は、上側ケーシング部材28が下側ケーシング部材10に取り付けられた状態でこれらの部材10,28の内部と外部とを液密的にシールするようになっている。
次に、図4A乃至図6Cに示すように、可動弁体16の連通路16aは、平面視において、可動弁体16の後方側(図4A乃至図6Cの左方側)の領域が、後方(図4A乃至図6Cの左方)に向かって先細り形状に形成され、可動弁体16の前方側(図4A乃至図6Cの右方側)の領域が、ほぼ円弧形状に形成されている。
そして、本実施形態の可動弁体16の連通路16aは、高さ方向において流路面積が変化するように構成されている。具体的には、可動弁体16の連通路16aの内壁面の高さが変化している。
図7は、本実施形態による湯水混合バルブ装置1の断面の設定について示す図であり、図8は、図7の湯水混合バルブ装置1のVIII−VIII線断面図であり、図9は、図7の湯水混合バルブ装置1のIX−IX線断面図であり、図10は、図7の湯水混合バルブ装置1のX−X線断面図であり、図11は、図7の湯水混合バルブ装置1のXI−XI線断面図であり、図12は、図7の湯水混合バルブ装置1のXII−XII線断面図である。
また、図13は、本実施形態による湯水混合バルブ装置1の断面の設定について示す図であり(図10と同一の図である)、図14は、図13の湯水混合バルブ装置1のXIV−XIV線断面図であり、図15は、図13の湯水混合バルブ装置1のXV−XV線断面図であり、図16は、図13の湯水混合バルブ装置1のXVI−XVI線断面図であり、図17は、図13の湯水混合バルブ装置1のXVII−XVII線断面図である。(なお、図4Cが、図7のIVC−IVC線断面図に対応している。)
図7乃至図17に示すように(特に図10(図13)が分かり易い)、可動弁体16の連通路16aは、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bと連通可能な入口部分16eの内壁面の高さが、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっている。より具体的には、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さは、滑らかな上方側に凸の曲面に倣いながら、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて、最大高さ(本実施形態では4.5mm)の半分以下の高さ(本実施形態では1mm)にまで、徐々に低くなっている。
また、図10(図13)に示すように、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面は、通湯路14a及び通水路14bの側の端部において、鉛直面部16v(本実施形態では高さ1mm)を有している。
また、図7乃至図12に示すように(特に図10が分かり易い)、可動弁体16の連通路16aは、入口部分16eとは反対側の出口部分16fの内壁面の高さについても、通湯路14a及び通水路14bとは反対側の端部に向けて徐々に低くなっている。より具体的には、可動弁体16の連通路16aの出口部分16fの内壁面の高さは、滑らかな上方側に凸の曲面に倣いながら、通湯路14a及び通水路14bとは反対側の端部に向けて、最大高さ(本実施形態では4.5mm)の3分の1程度の高さ(本実施形態では1mm)にまで、徐々に低くなっている。
次に、前述した本実施形態による湯水混合バルブ装置1の動作(作用)について説明する。
まず、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4について温度調節操作角度φが0度である中央の温度調節操作位置P0に設定し、流量調節操作角度θを0度から最大角度(例えば25度程度)までの範囲内で開閉操作した場合における本実施形態の湯水混合バルブ装置1の動作(作用)について説明する。
本実施形態では、流量調節操作角度θが0度から5度(「全閉状態操作角度θ0」と呼ばれる)までの流量調節操作範囲では、可動弁体16は固定弁体14に対して前方に僅かな距離だけ摺動するものの、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの双方が閉鎖された全閉状態(図4A参照)が維持される。すなわち、湯水混合水栓装置2の止水状態が維持される。
流量調節操作角度θが5度を上回ると、図4Bに示すように、可動弁体16による固定弁体14の通水路14bの開放が開始され、湯水混合水栓装置2の吐水口6aから水の吐水が開始される。
この時、可動弁体16の連通路16aは、固定弁体14の通水路14bと連通可能な入口部分16eの内壁面の高さが、通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっている(図10参照)。このため、流量調節操作角度θが比較的小さい時(例えば15度未満)には、入口部分16eのうち内壁面の高さの低い領域のみが通水路14bと対向するため、流路が絞られた状態が形成され、流量の微調節が行い易い。
一方、流量調節操作角度θが比較的大きくなると(例えば15度〜最大角度)、入口部分16eのうち内壁面の高さの高い領域をも通水路14bと対向するようになるため、流路が絞られた状態が実質的に解除され、高い流量を通過させることができる(図4C、図10参照)。例えば、6L/min程度の高い流量を達成することができる。
次に、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4について温度調節操作角度φを湯側の最大温度調節操作角度φ1に設定し、流量調節操作角度θを0度から最大角度(例えば25度程度)までの範囲内で開閉操作した場合における本実施形態の湯水混合バルブ装置1の動作(作用)について説明する。
この場合も、流量調節操作角度θが0度から5度までの流量調節操作範囲では、可動弁体16は固定弁体14に対して前方に僅かな距離だけ摺動するものの、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの双方が閉鎖された全閉状態(図5A参照)が維持される。すなわち、湯水混合水栓装置2の止水状態が維持される。
流量調節操作角度θが5度を上回ると、図5Bに示すように、可動弁体16による固定弁体14の通湯路14aの開放が開始され、湯水混合水栓装置2の吐水口6aから湯の吐水が開始される。
この時、可動弁体16の連通路16aは、固定弁体14の通湯路14aと連通可能な入口部分16eの内壁面の高さが、通湯路14aの側の端部に向けて徐々に低くなっている(図10参照)。このため、流量調節操作角度θが比較的小さい時(例えば15度未満)には、入口部分16eのうち内壁面の高さの低い領域のみが通湯路14aと対向するため、流路が絞られた状態が形成され、流量の微調節が行い易い。
一方、流量調節操作角度θが比較的大きくなると(例えば15度〜最大角度)、入口部分16eのうち内壁面の高さの高い領域をも通湯路14aと対向するようになるため、流路が絞られた状態が実質的に解除され、高い流量を通過させることができる(図4C、図10参照)。例えば、6L/min程度の高い流量を達成することができる。
次に、湯水混合水栓装置2の操作ハンドル4について温度調節操作角度φを湯側にφ1/2の操作角度に設定し、流量調節操作角度θを0度から最大角度(例えば25度程度)までの範囲内で開閉操作した場合における本実施形態の湯水混合バルブ装置1の動作(作用)について説明する。
この場合も、流量調節操作角度θが0度から5度までの流量調節操作範囲では、可動弁体16は固定弁体14に対して前方に僅かな距離だけ摺動するものの、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの双方が閉鎖された全閉状態(図6A参照)が維持される。すなわち、湯水混合水栓装置2の止水状態が維持される。
流量調節操作角度θが5度を上回ると、図6Bに示すように、可動弁体16による固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの開放が開始され、湯水混合水栓装置2の吐水口6aから混合された湯水の吐水が開始される。
この時、可動弁体16の連通路16aは、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bと連通可能な入口部分16eの内壁面の高さが、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっている(図10参照)。このため、流量調節操作角度θが比較的小さい時(例えば15度未満)には、入口部分16eのうち内壁面の高さの低い領域のみが通湯路14a及び通水路14bと対向するため、流路が絞られた状態が形成され、流量の微調節が行い易い。
一方、流量調節操作角度θが比較的大きくなると(例えば15度〜最大角度)、入口部分16eのうち内壁面の高さの高い領域をも通湯路14a及び通水路14bと対向するようになるため、流路が絞られた状態が実質的に解除され、高い流量を通過させることができる(図4C、図10参照)。例えば、6L/min程度の高い流量を達成することができる。
以上の通り、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さが、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっているため、当該入口部分16eが通湯路14a及び/または通水路14bと部分的に対向する際、連通路16aの流路面積が高さ方向に効果的に絞られた状態となる。従って、低流量域内での湯水の流量の微調節が行い易い。
また、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eが通湯路14a及び/または通水路14bと全体的に対向する際には、連通路16aの流路が実質的に絞られていない状態となるため、最大流量を高く維持することができる。
また、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eとは反対側の出口部分16fの内壁面の高さが、通湯路14a及び通水路14bとは反対側の端部に向けて徐々に低くなっている。これにより、可動弁体16の連通路16aを流れる湯水の流れが円滑となっており、連通路16a内での圧損が低減され、流量や温度の切り替え操作時の静穏性が向上されている。
また、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さは、曲面に倣いながら、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっている。これによっても、可動弁体16の連通路16aを流れる湯水の流れが円滑となっており、連通路16a内での圧損が低減され、流量や温度の切り替え操作時の静穏性が向上されている。
もっとも、少なくとも本件出願の時点においては、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さが、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて、傾斜平面状に徐々に低くなっている態様や段差状に徐々に低くなっている態様についても、本発明から除外されない。
また、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さは、滑らかな上方側に凸の曲面に倣いながら、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて徐々に低くなっている。これによって、可動弁体16の連通路16aを流れる湯水の流れがより一層円滑となっており、連通路16a内での圧損がより一層低減されており、流量や温度の切り替え操作時の静穏性がより一層向上されている。
もっとも、少なくとも本件出願の時点においては、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面の高さが、通湯路14a及び通水路14bの側の端部に向けて、滑らかとは言い難い曲面に倣いながら徐々に低くなっている態様や下方側に凸の曲面に倣いながら徐々に低くなっている態様についても、本発明から除外されない。
また、本実施形態の湯水混合バルブ装置1によれば、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eの内壁面は、固定弁体14の通湯路14a及び通水路14bの側の端部において、鉛直面部16vを有している。これにより、可動弁体16の連通路16aの入口部分16eと固定弁体14の通湯路14a及び/または通水路14bとの連通開始直後の最低流量を確保することが容易となっている。
1 湯水混合バルブ装置
2 湯水混合水栓装置
2a 湯水混合水栓装置本体
4 操作ハンドル
4a 操作ハンドル本体
4b 先端部
6 スパウト
6a 吐水口
8 カウンター
10 下側ケーシング部材
10a 通湯路
10b 通水路
10c 湯水混合路
12 シール部材
13 パッキン
14 固定弁体
14a 通湯路
14b 通水路
14c 湯水混合路
15 部材
16 可動弁体
16a 連通路
16e 入口部分
16f 出口部分
16v 鉛直面部
20 可動弁体ガイド部材
20a 突出部
20b 嵌合穴
22 保持部材
22s 軸部材
24 操作レバー部材
24a 下端部
28 上側ケーシング部材
A1 操作軸線
A2 操作軸線
A3 軸線
A4 軸線
C1 中心
P0 温度調節操作位置
P1 温度調節操作位置
P2 温度調節操作位置
R 操作領域
R0 湯水混合操作領域
R1 湯側操作領域
R2 水側操作領域
θ 操作角度
θ0 全閉状態操作角度
φ 温度調節操作角度
φ1 湯側の最大温度調節操作角度
φ2 水側の最大温度調節操作角度
φ3 湯のみに切り替わる温度調節操作角度
φ4 水のみに切り替わる温度調節操作角度

Claims (6)

  1. 吐水される湯または水の温度及び/または流量が調節可能な湯水混合バルブ装置であって、
    ケーシングと、
    前記ケーシング内に固定され、給湯源から供給される湯が通過する通湯路と、給水源から供給される水が通過する通水路と、が形成された固定弁体と、
    前記ケーシング内に設けられて、前記固定弁体に対して摺動することにより前記固定弁体の前記通湯路及び前記通水路を開閉する可動弁体であって、当該可動弁体が開弁状態のときに前記固定弁体の前記通湯路及び前記通水路のうちの少なくとも一方と連通可能な連通路が形成された可動弁体と、
    前記可動弁体を前記固定弁体に対して閉弁状態から前記開弁状態まで摺動させる操作部と、
    を備え、
    前記可動弁体の前記連通路は、前記通湯路及び前記通水路と連通可能な入口部分の内壁面の高さが、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている
    ことを特徴とする湯水混合バルブ装置。
  2. 前記可動弁体の前記連通路は、前記入口部分とは反対側の出口部分の内壁面の高さが、前記通湯路及び前記通水路とは反対側の端部に向けて徐々に低くなっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の湯水混合バルブ装置。
  3. 前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、曲面に倣いながら、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の湯水混合バルブ装置。
  4. 前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、滑らかな上方側に凸の曲面に倣いながら、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の湯水混合バルブ装置。
  5. 前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面の高さは、当該高さの最大値の半分以下の高さにまで、前記通湯路及び前記通水路の側の端部に向けて徐々に低くなっている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の湯水混合バルブ装置。
  6. 前記可動弁体の前記連通路の前記入口部分の内壁面は、前記通湯路及び前記通水路の側の端部において、鉛直面部を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の湯水混合バルブ装置。
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