JP2021036155A - 真空断熱材を備える断熱構造体およびその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多湿環境下であっても良好に使用することが可能な、真空断熱材を備える断熱構造体を提供する。【解決手段】 断熱構造体としての断熱パネル10は、真空断熱材20および発泡断熱材13を備えている。真空断熱材20は、ガスバリア性を有する外被材22と、当該外被材22の内部に封入される芯材21と、を備えている。外被材22の内部は減圧状態である。外被材22は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有するガスバリア層222と、当該ガスバリア層222の外側に位置する外部層、例えば、外面保護層221とを備えている。外部層および発泡断熱材13の少なくとも一方には、水分吸着材が分散して含有されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、真空断熱材を備える断熱構造体と、この断熱構造体を用いた家電製品、住宅壁、または輸送機器等の利用とに関する。
真空断熱材は、外被材の内部に芯材(コア材)を減圧密閉状態(略真空状態)で封入した構成を有している。外被材は、内部の略真空状態を維持するためにガスバリア性を有している。従来、ガスバリア性を向上させる手法の一つとして、外被材が備えるガスバリア層に対して層状粘土鉱物を配合することが提案されている。
例えば、特許文献1には、真空断熱材の外被材が、溶着層およびガスバリア層を有し、このガスバリア層が、層状粘土質材(層状粘土鉱物)と高分子材とを含有する構成を開示している。このように、外被材が層状粘土鉱物を含有するガスバリア層を有していれば、真空断熱材の外面から内部に向かっての気体の透過侵入を有効に抑制することが可能である。
ただし、一般的な層状粘土鉱物は親水性であるため、層状粘土鉱物を含有するガスバリア層は、湿度の高い環境下ではガスバリア性が低下する。そこで、特許文献1では、高温・高湿度条件でも長期間に亘ってガスバリア性を実現するために、層状粘土質材(層状粘土鉱物)および高分子材としていずれも疎水性のものを用いている。このような疎水性の層状粘土質材は一般的でなく、例えば、特許文献1の実施例では、モンモリロナイト等に含まれる無機カチオンを有機カチオンにイオン交換することで、層状粘土質材に疎水性を付与している。
特開2009−085255号公報
ところで、例えば、一年中高温多湿の蒸暑地域でも、近年、省エネルギー化の進展が想定されるため、真空断熱材の需要が見込まれる。また、温暖化の進行によって地域によっては湿度が上昇する可能性がある。しかしながら、真空断熱材の外被材のガスバリア性が層状粘土物質に由来するものであれば、このような真空断熱材を多湿環境で用いると、前記の通り、層状粘土鉱物の含水によりガスバリア性が低下して真空断熱材の断熱効果が低下する。
そこで、蒸暑地域のような多湿環境に対応するために、特許文献1のように、ガスバリア性の低下を抑制するために疎水性の層状粘土鉱物を用いることが考えられる。しかしながら、このような疎水性の層状粘土鉱物は、一般的な層状粘土鉱物に対して特別な加工が必要になるため、真空断熱材が高コスト化する。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、多湿環境下であっても良好に使用することが可能な、真空断熱材を備える断熱構造体を提供することを目的とする。
本発明に係る断熱構造体は、前記の課題を解決するために、真空断熱材および発泡断熱材を備えるパネル状の断熱構造体であって、前記真空断熱材は、ガスバリア性を有する外被材と、当該外被材の内部に封入される芯材と、を備え、前記外被材の内部は減圧状態であり、前記外被材は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有するガスバリア層と、当該ガスバリア層の外側に位置する外部層とを備え、前記外部層および前記発泡断熱材の少なくとも一方には、水分吸着材が分散して含有されている構成である。
前記構成によれば、層状粘土鉱物を含有するガスバリア層の外側に水分吸着材が存在していることになる。それゆえ、層状粘土鉱物を含有するガスバリア層に水分が達する前に、当該ガスバリア層の外側において水分を吸着することができる。そのため、当該ガスバリア層の含水によるガスバリア性の低下を抑制することができる。その結果、標準的な湿度環境だけでなく多湿環境下であっても良好な断熱性能を維持することができる断熱構造体を実現することが可能となる。
また、本発明には、前記構成の断熱構造体に加えて、前記構成の断熱構造体を備える家電製品、前記構成の断熱構造体を備える住宅壁、または前記構成の断熱構造体を備える輸送機器等も含まれる。
本発明では、以上の構成により、多湿環境下であっても良好に使用することが可能な、真空断熱材を備える断熱構造体を提供することができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る断熱構造体の構成の一例を示す模式的断面図である。 (A)〜(C)は、図1に示す断熱構造体が備える外被材の構成一例を示す模式的部分断面図である。 図1に示す断熱構造体の構成の他の例を示す模式的断面図である。
本開示に係る断熱構造体は、真空断熱材および発泡断熱材を備えるパネル状の断熱構造体であって、前記真空断熱材は、ガスバリア性を有する外被材と、当該外被材の内部に封入される芯材と、を備え、前記外被材の内部は減圧状態であり、前記外被材は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有するガスバリア層と、当該ガスバリア層の外側に位置する外部層とを備え、前記外部層および前記発泡断熱材の少なくとも一方には、水分吸着材が分散して含有されている構成である。
前記構成によれば、層状粘土鉱物を含有するガスバリア層(粘土鉱物ガスバリア層)の外側に水分吸着材が存在していることになる。それゆえ、粘土鉱物ガスバリア層に水分が達する前に、当該粘土鉱物ガスバリア層の外側において水分を吸着することができる。そのため、当該粘土鉱物ガスバリア層の含水によるガスバリア性の低下を抑制することができる。その結果、標準的な湿度環境だけでなく多湿環境下であっても良好な断熱性能を維持することができる断熱構造体を実現することが可能となる。
前記構成の断熱構造体においては、前記発泡断熱材は、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、および硬質ウレタンフォームの少なくともいずれかである構成であってもよい。
前記構成によれば、発泡断熱材が前記の樹脂フォームであれば、粘土鉱物を含有するガスバリア層の外側に存在する水分吸着材による作用と、外被材の外側における発泡断熱材による耐水性の作用との相乗効果により、粘土鉱物ガスバリア層の含水によるガスバリア性の低下を有効に抑制することができる。その結果、真空断熱材の断熱抵抗の低下をより有効に抑制することができる。
また、前記構成の断熱構造体においては、前記外部層または前記発泡断熱材にける前記水分吸着材の含有量は、1重量%〜30重量%の範囲内である構成であってもよい。
前記構成によれば、外部層または発泡断熱材による水分吸着量が前記の範囲内で含有されていれば、粘土鉱物ガスバリア層に達する前に、その外側において水分をより良好に吸着することができる。
また、前記構成の断熱構造体においては、前記発泡断熱材の厚さが1mm以上である構成であってもよい。
前記構成によれば、発泡断熱材の厚さが少なくとも1mm以上あれば、多湿環境下であっても被覆されている真空断熱材の外被材に水蒸気等の水分が到達することを有効に抑制することができる。
また、前記構成の真空断熱体においては、さらに、前記外被材の内部に前記芯材とともに封入される気体吸着材を備え、当該気体吸着材が、銅イオン交換されてなるZSM−5型ゼオライトを含有する構成であってもよい。
前記構成によれば、真空断熱材の内部に良好な気体吸着性および水分吸着性を有する気体吸着材が封入されていることになる。これにより、粘土鉱物を含有するガスバリア層の外側に存在する水分吸着材による作用と、外被材の外側における発泡断熱材による耐水性の作用と、外被材の内側における気体吸着材による作用との相乗効果により、粘土鉱物ガスバリア層の含水によるガスバリア性の低下を有効に抑制することができる。その結果、真空断熱材の断熱抵抗の低下をより有効に抑制することができる。
さらに、前記構成によれば、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、窒素、酸素、および水分に対して優れた吸着能力を有する。それゆえ、例えば、真空断熱材の製造時に真空ポンプでは排気しきれなかった空気成分、真空断熱材の内部で経時的に発生する微量なガス、真空断熱材の外部から内部へ経時的に透過侵入してくる空気成分または水分等を良好に吸着除去することができる。その結果、真空断熱材は優れた断熱性能を長期間実現することができる。
また、本開示には、前記構成の断熱構造体を備える家電製品、前記構成の断熱構造体を備える住宅壁、または前記構成の断熱構造体を備える輸送機器等も含まれる。
以下、本発明の代表的な実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
[断熱構造体]
まず、本開示に係る断熱構造体について、その代表的な一例である断熱パネルを挙げて、図1を参照して本開示を具体的に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る断熱パネル10は、真空断熱材20および発泡断熱材13を備えている。発泡断熱材13は、真空断熱材20の外面の少なくとも一部を被覆する。図1に示す構成では、発泡断熱材13は、真空断熱材20の外面全体を被覆している。また、本実施の形態では、発泡断熱材13は、断熱パネル10の表面材11および裏面材12の間に充填されている。したがって、本実施の形態に係る断熱パネル10は、真空断熱材20および発泡断熱材13に加えて表面材11および裏面材12を備えている。
表面材11および裏面材12の具体的な構成は特に限定されず、断熱パネル10の分野で公知のものを好適に用いることができる。表面材11としては、木材、石膏、樹脂、金属等で構成される板材を用いることができる。具体的には、例えば、木材製の板材としては合板製のものを挙げることができ、金属製の板材としては、例えば、亜鉛メッキ鋼板等を挙げることができるが、特に限定されない。また、裏面材12としては、紙、樹脂、金属等のフィルムまたは箔を用いることができる。具体的には、例えば、紙製のフィルムとしては、クラフト紙、炭酸カルシウム紙等を挙げることができ、金属箔としては、アルミニウム箔を挙げることができるが、特に限定されない。
発泡断熱材13の具体的な構成は特に限定されず、断熱パネル10の分野で公知のものを好適に用いることができる。具体的には、例えば、硬質ウレタンフォーム(PUF)、ポリエチレンフォーム(PEF)、ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)、押出法ポリスチレンフォーム(XPS)、フェノールフォーム(PF)等を挙げることができるが、特に限定されない。これらの中でも、後述する理由から硬質ウレタンフォームが特に好ましく用いられる。
表面材11、裏面材12、および発泡断熱材13の具体的な厚さについては特に限定されない。これらの厚さは、断熱パネル10の用途等に応じて適宜設定することができる。ただし、発泡断熱材13の厚さは1mm以上であることが好ましい。これは、発泡断熱材13は真空断熱材20の外面の少なくとも一部を被覆するためである。なお、発泡断熱材13の具体的な構成については後述する。
断熱パネル10が備える真空断熱材20は、芯材21、外被材(外包材)22、および気体吸着材23を備えており、ガスバリア性を有する外被材22の内部において芯材21が減圧密閉状態(略真空状態)で封入されている。また、外被材22の内部には芯材21とともに気体吸着材23が封入されている。
芯材21は、断熱性を有するものであれば特に限定されない。具体的には、繊維材料、発泡材料等の公知の材料を挙げることができる。例えば、本実施の形態では、芯材21としては、無機繊維を用いている。無機繊維は、無機系材料からなる繊維であればよく、具体的には、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウール繊維、ロックウール繊維等を挙げることができる。また、芯材21は板状に成形して用いてもよいため、これら無機繊維以外に、公知のバインダ材、粉体等を含んでもよい。これら材料は、芯材21の強度、均一性、剛性等の物性の向上に寄与する。
無機繊維以外で芯材21として用いることができる材料としては、熱硬化性発泡体を挙げることができる。熱硬化性発泡体は、熱硬化性樹脂またはこれを含む樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物)を公知の方法で発泡させて形成されるものであればよい。熱硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン等を挙げることができるが、特に限定されない。また、発泡方法も特に限定されず、公知の発泡剤を用いて公知の条件で発泡させればよい。また、無機繊維および熱硬化性発泡体以外で芯材21として使用可能な材料としては、公知の有機繊維(有機系材料からなる繊維)を挙げることができるが、その具体的な種類は特に限定されない。
外被材22はガスバリア性を有する袋状の部材であり、本実施の形態では、例えば、2枚の積層シートを対向させてその周囲を封止することで、袋状となっている。周囲の封止した箇所は、内部に芯材21が存在せず積層シート同士が接触している封止部24として構成されている。この封止部24は、真空断熱材20の本体から外周に向かって延伸するヒレ状となっている。
ここで、本開示におけるガスバリア性とは、おおよそ、気体透過度が104 [cm3 /m2 ・day・atm]以下のものであればよく、望ましくは103 [cm3 /m2 ・day・atm]以下のものであればよく、より望ましくは102 [cm3 /m2 ・day・atm]以下のものであればよい。
外被材22の具体的な構成は特に限定されないが、上記のガスバリア性を発揮するガスバリア層を有している。このガスバリア層は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有している。図1に示す例では、外被材22は、外面保護層221、粘土鉱物ガスバリア層222、および熱融着層223の3層構造であるが、外被材22の具体的な構成はこれに限定されない。また、外被材22の詳細については後述する。
気体吸着材23は、芯材21とともに外被材22の内部に封入され、外被材22の内部、すなわち真空断熱構造の内部に残存する気体成分、もしくは、外部から経時的に透過侵入する気体成分を吸着して除去する。なお、気体吸着材23は、少なくとも気体吸着性を有していればよいが、気体吸着性だけでなく水分吸着性を有してもよい。気体吸着材23の水分吸着性は、基本的には、水蒸気を吸着する性質であり、気体吸着性の一部とみなすことができる。気体吸着材23の具体的な種類は特に限定されず、シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、金属系吸着材、ゼオライト等の公知の材料を好適に用いることができる。これら材料は1種のみを気体吸着材23として用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて気体吸着材23として用いてもよい。
特に、本開示においては、気体吸着材23としては、ZSM−5型ゼオライトが好ましく、金属イオン交換されてなるZSM−5型ゼオライトがより好ましく、銅イオン交換されてなるZSM−5型ゼオライト(銅イオン交換ZSM−5型ゼオライト)が特に好ましい。銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、後述するように、良好な気体吸着性と水分吸着性とを有している。また、気体吸着材23の使用形態は特に限定されず、粉末、粉末の包装体、粉末の成形体等が挙げられる。気体吸着材23が銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトであれば、粉末を所定形状に成形した成形体を挙げることができる。
銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトが粉体として用いられる場合、この粉体の具体的な構成は特に限定されず、一般的な粒径、例えば、数μm〜数十μmの範囲内であればよい。また、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、粉体を袋体内に封入したものであってもよい。このとき用いられる袋体の具体的な構成は特に限定されず、粉体の気体吸着材を用いる場合に公知のものを好適に用いることができる。また、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、粉体を所定形状に成形した成形体であってもよいが、成形体の形状、成形方法等についても特に限定されず、公知の手法を好適に用いることができる。成形体には、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライト以外に公知のバインダ成分を含有してもよい。
真空断熱材20の具体的な製造方法は特に限定されず、公知の製造方法を好適に用いることができる。具体的には、例えば、前記の通り、外被材22を袋状に構成した上で、その内部に芯材21および気体吸着材23等を挿入し、減圧環境下(略真空状態)で袋状の外被材22を密閉封止する製造方法を挙げることができる。外被材22を袋状に構成する方法は、前記の通り、外被材22となる積層フィルムを2枚準備し、それぞれの熱融着層223同士を対向配置した状態で、周縁部の大部分を熱溶着する方法を挙げることができるが、特に限定されない。
断熱パネル10は、表面材11、裏面材12、および発泡断熱材13、並びに真空断熱材20以外の部材等を備えてもよい。また、断熱パネル10の具体的な製造方法は特に限定されない。例えば、公知の治具等を用いて表面材11および裏面材12の間に、真空断熱材20を配置するとともに、表面材11および裏面材12の間に、発泡断熱材13の層となる空間を形成し、この空間に発泡断熱材13を充填すればよい。
[外被材の構成例]
次に、真空断熱材20が備える外被材22の具体的な構成例について説明する。図2(A)〜(C)に示すように、外被材22としては、多層構造の積層シートで構成される外被材22A〜22Cを例示することができる。本開示においては、外被材22には、前記の通り、フィラーとして少なくとも粘土鉱物を含有するガスバリア層222を含んでいるが、さらに、この粘土鉱物ガスバリア層222の外側に外部層を有していればよい。また、この外部層には、後述するように、水分吸着材が分散して含有されていればよい。
本実施の形態では、外被材22A〜22Cは、粘土鉱物ガスバリア層222の外側の外部層として外面保護層221を備えているとともに、粘土鉱物ガスバリア層222の内側の内部層として熱融着層223を備えている。この熱融着層223は、前記の通り、図1に示す外被材22が、2枚の積層シートの周囲を封止した袋状に構成されるため、内部層として設けられている。
例えば、図2(A)に示す外被材22Aは、外面保護層221、粘土鉱物ガスバリア層222、および熱融着層223を備える3層構造の積層シートであり、粘土鉱物ガスバリア層222は、外面保護層221および熱融着層223の間に挟持されている。外面保護層221は真空断熱材20の外面になり、熱融着層223は、真空断熱材20の内面になる。
また、図2(B)に示す外被材22Bは、外面保護層221、金属ガスバリア層224、粘土鉱物ガスバリア層222、および熱融着層223を備える4層構造の積層シートである。外面保護層221と熱融着層223との間には、金属ガスバリア層224および粘土鉱物ガスバリア層222の2層のガスバリア層が挟持されている。したがって、外被材22Bは、外側から内側に向かって、外面保護層221、金属ガスバリア層224、粘土鉱物ガスバリア層222、および熱融着層223の順で積層されている。なお、図示しないが、外面保護層221および熱融着層223の間には、3層以上のガスバリア層が挟持されてもよい。
また、真空断熱材20が備える外被材22は、図2(A)に示す外被材22Aまたは図2(B)に示す外被材22Bのように、外面保護層221および熱融着層223の間に、1層以上のガスバリア層を備える構成の積層シートに限定されない。例えば、2枚の積層シートの周囲を封止して袋状に構成するのであれば、熱融着層223を備えるとともにガスバリア性を有する構成であればよい。
例えば、図2(C)に示す外被材22Cでは、外側がガスバリア層225であり内側が熱融着層223である2層構造の積層シートであって、外側のガスバリア層225は外面保護層221を兼ねた「外面保護兼ガスバリア層225」となっている。この外面保護兼ガスバリア層225は、フィラーとして層状粘土鉱物を含有していればよい。さらに、図示しないが、単層のガスバリア層が、外面保護層221および熱融着層223を兼ねることで、外被材22として構成されてもよい。この場合、単層のガスバリア層が、フィラーとして層状粘土鉱物を含有していればよい。
外面保護層221は、真空断熱材20の外面(表面)を保護するための層である。その具体的な材料は特に限定されないが、代表的には、ある程度の耐久性を有する各種の樹脂であればよい。具体的な樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン(ポリアミド、PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリサルフォン(PSF)、超高分子量ポリエチレン(U−PE,UHPEまたはUHMWPE)等を挙げることができるが、これらに特に限定されない。
これら樹脂は単独で用いられてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせたポリマーアロイとして用いられてもよい。ポリマーアロイには、外面保護層221として好適な樹脂以外の樹脂が含まれてもよい。さらに、外面保護層221には、前述した樹脂以外の成分(各種添加剤等)が含まれてもよい。つまり、外面保護層221は、前述した樹脂のみで構成されてもよいが、他の成分を含む樹脂組成物で構成されてもよい。
図2(A)または(B)に示す外被材22Aまたは外被材22Bでは、外面保護層221は1層(単層)の樹脂フィルムとして構成されているが、複数の樹脂フィルムを積層して構成されてもよい。外面保護層221の厚さは特に限定されず、外被材22(並びに真空断熱材20)の外面を保護できる範囲の厚さを有していればよい。
粘土鉱物ガスバリア層222、金属ガスバリア層224、外面保護兼ガスバリア層225は、真空断熱材20の内部に外気が透過侵入することを防ぐための層である。これらのうち、粘土鉱物ガスバリア層222および外面保護兼ガスバリア層225は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有しており、この層状粘土鉱物によりガスバリア性を発揮する。なお、これらガスバリア層222,225は、層状粘土鉱物以外のフィラーを含有してもよい。
具体的な層状粘土鉱物としては、例えば、リザーダイト、アメサイト、カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト、タルク、パイロフィライト等の1:1層型;サポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、バイデライト、3八面体型バーミキュライト、2八面体型バーミキュライト、金雲母、黒雲母、レピドライト、イライト、白雲母、パラゴナイト、クリントナイト、マーガライト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、ドンバサイト、クッケアイト(クーカイト)、スドーアイト等の2:1層型;アンチゴライト、グリーナライト、カリオピライト等のミスフィット類;等を挙げることができるが、特に限定されない(クリントナイトは、2:1層型だけでなくミスフィット類にも分類できる)。これら層状粘土鉱物は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
さらに、層状粘土鉱物は、必ずしも天然に産する鉱物に限定されず、合成ヘクトライト、変性ベントナイト等の合成または変性された人工的な鉱物であってもよい。したがって、本開示においてガスバリア層222,225が含有するフィラーは、天然物または人工物に関わらず、層状ケイ酸塩であればよい。
このような層状粘土鉱物をガスバリア層222,225に含有させた場合、層の広がり方向(通常、水平方向)に沿って層状粘土鉱物が配向する。これにより、ガスバリア層222,225をガスが透過しようとしても、層の広がり方向に配向した層状粘土鉱物によって透過を妨げられる。その結果、ガスバリア層222,225は良好なガスバリア性を実現することができる。
なお、層状粘土鉱物の具体的な構成、例えば、層状粘土鉱物の粒径、層状粘土鉱物アスペクト比等については特に限定されず、ガスバリア層222,225の厚さ等の諸条件に応じて適宜設定することができる。一般的には、層状粘土鉱物のアスペクト比は、10〜3000の範囲内を挙げることができ、好ましいアスペクト比としては20〜2000を挙げることができる。
金属ガスバリア層224は、少なくとも金属で構成されるガスバリア層であればよいが、具体的には、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔等の金属箔;金属を基材フィルムに蒸着した金属蒸着フィルム;等を挙げることができる。この金属蒸着フィルムは、基材フィルムとなる樹脂フィルムに対して金属を蒸着した蒸着層を有するものであってもよいし、この金属蒸着フィルムの表面にさらに公知のコーティング処理を施したフィルム(コーティング金属蒸着フィルム)であってもよい。蒸着する金属としては、アルミニウム、銅、これらの合金等を挙げることができるが、特に限定されない。
また、図示しないが、金属ガスバリア層224に代えて、金属以外の無機化合物を基材フィルムに蒸着させた無機蒸着フィルムを用いてもよい。無機蒸着フィルムの具体的な構成は特に限定されず、基本的には、金属蒸着フィルムと同様に、基材フィルムに無機化合物を蒸着した蒸着層を形成すればよい。蒸着する無機化合物としては、アルミナ、シリカ等の酸化物を挙げることができるが、特に限定されない。
したがって、外被材22は、ガスバリア層として、少なくとも粘土鉱物ガスバリア層222を備えていればよいが、さらに、層状粘土鉱物を含有しない公知の金属箔、金属蒸着フィルム、無機蒸着フィルム、あるいは他の構成のガスバリア層を備えてもよい。
粘土鉱物ガスバリア層222、金属ガスバリア層224、外面保護兼ガスバリア層225、あるいは他のガスバリア層は、基材として、公知の樹脂を用いることができる。具体的な樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等を挙げることができるが、特に限定されない。また、基材としては、樹脂以外の成分を含む樹脂組成物が用いられてもよい。
ガスバリア層が蒸着フィルムの場合には、基材である樹脂(樹脂組成物)フィルムの表面に金属等を蒸着させればよい。ガスバリア層が、フィラーとして層状粘土鉱物を含有する場合には、基材である樹脂または樹脂組成物にフィラーを分散させて公知の方法でフィルム状に成形すればよい。
熱融着層223は、積層シート同士を対向させて貼り合わせるための層(接着層)であればよいが、真空断熱材20の内面を保護する層(内面保護層)としても機能することが好ましい。
熱融着層223として用いられる材料は、加熱により溶融して接着可能な熱融着性を有する材料であれば特に限定されないが、代表的には、各種の熱可塑性樹脂(熱融着性樹脂)であればよい。具体的な樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン(U−PE,UHPEまたはUHMWPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ナイロン(ポリアミド、PE)等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらの中でも、融点が250℃以下の熱可塑性樹脂(ポリエチレン類、ポリプロピレン、EVA等)がより好ましい。
これら樹脂は単独で用いられてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせたポリマーアロイとして用いられてもよい。ポリマーアロイには、熱融着層223として好適な樹脂以外の樹脂が含まれてもよい。さらに、熱融着層223には、前述した樹脂以外の成分(各種添加剤等)が含まれてもよい。つまり、熱融着層223は、前述した樹脂のみで構成されてもよいが、他の成分を含む樹脂組成物で構成されてもよい。
なお、図示しないが、外被材22A〜22Cにおいては、熱融着層223がフィラーを含有してもよい。このフィラーは、ガスバリア層222,225と同様に層状粘土鉱物であってもよいしそれ以外の公知のフィラーであってもよい。層状粘土鉱物を含有することで、熱融着層223もガスバリア層として機能することが可能になる。また、公知の他のフィラーを含有することで、熱融着層223に対して様々な機能を付与することができる。また、図示しないが、外面保護層221もフィラーを含有してもよい。
ここで、外被材22を構成する各層の厚さは特に限定されない。例えば、ガスバリア層222,225であれば、その材質等に応じてガスバリア性を発揮できる範囲の厚さであればよい。特に、ガスバリア層222,225はフィラーとして層状粘土鉱物を含有する構成であれば、層状粘土鉱物の粒径、アスペクト比、添加量等の諸条件も考慮した上で厚さを設定すればよい。
また、外面保護層221であれば、その材質にもよるが、外被材22の外面すなわち真空断熱材20の外面を保護できる程度の厚さを有していればよい。また、熱融着層223であれば、外被材22同士を貼り合わせたときに十分な接着性を発揮できる厚さを有していればよく、望ましくは、内面保護層として外被材22の内面を保護できる範囲の厚さを有していればよい。
前記の通り、真空断熱材20は、外被材22の内部に芯材21とともに気体吸着材23を封入している。この気体吸着材23としては、前記の通り、特に銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトが好適に用いられる。
銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、空気成分である窒素および酸素、または水分に対し、優れた吸着能力を有する。そのため、気体吸着材が銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトを用いたものであれば、真空断熱材20の製造時に真空ポンプでは排気しきれなかった空気成分、真空断熱材20の内部で経時的に発生する微量なガス、真空断熱材20の外部から内部へ経時的に透過侵入してくる空気成分または水分等を良好に吸着除去することができる。その結果、真空断熱材20は優れた断熱性能を長期間実現することができる。
ここで、粘土鉱物ガスバリア層222によるガスバリア性は、層状粘土鉱物が層の広がり方向に沿って配向しているので、層の厚さ方向では、多数の層状粘土鉱物が重なり合うことによりガス(気体)の透過経路を延長かつ複雑化する。つまり、粘土鉱物ガスバリア層222では、厚さ方向において層状粘土鉱物によってガスの透過経路が迷路のようになり(迷路効果)、これによりガスバリア性を発揮することができる。
一方、粘土鉱物ガスバリア層222において、厚さ方向に重なり合った層状粘土鉱物が吸湿すると、水蒸気が容易に透過して真空断熱材20の内部に侵入しやすくなるとともに、他のガスも透過侵入しやすくなる。その結果、粘土鉱物ガスバリア層222のガスバリア性が低下する。これに対して、本開示においては、真空断熱材20の内部には、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトのように、水分吸着性を有する気体吸着材23が封入されている。それゆえ、粘土鉱物ガスバリア層222に残存または透過した水蒸気を吸着(吸湿)することができる。これにより、真空断熱材20の内部の略真空状態を良好に維持できるとともに、粘土鉱物ガスバリア層222のガスバリア性の低下を抑制することもできる。
さらに、本開示においては、粘土鉱物ガスバリア層222の外側の層(外部層)に水分吸着材が分散して含有されてもよい。例えば、図2(A)に示す外被材22Aであれば、外面保護層221に水分吸着材が含有されていればよい。同様に、図2(B)に示す外被材22Bでは、外面保護層221に水分吸着材が含有されてもよいし、金属ガスバリア層224に水分吸着材が塗工されてもよい。
外部層に水分吸着材を含有させる方法は特に限定されず、外部層となる材料に水分吸着材を混合して層状に形成してもよいし、外部層を形成した後に水分吸着材を公知の手法でコーティングしてもよい。コーティングの場合、外部層に水分吸着材の層が積層されていると見なすこともできるが、水分吸着材のみを外部層の表面に分散して残存させるような方法でコーティングするのであれば、外部層に水分吸着材が分散して含有していると見なすことができる。なお、外部層における水分吸着材の含有量は特に限定されず、諸条件に応じて好適な量を含有させればよい。代表的には、水分吸着材を含む外部層の全重量における1重量%〜30重量%の範囲内であればよく、5重量%〜20重量%の範囲内であってもよい。
このように、粘土鉱物ガスバリア層222の外部層に水分吸着材が存在していれば、粘土鉱物ガスバリア層222に水分が達する前に、当該粘土鉱物ガスバリア層222の外側において水分を吸着することができる。そのため、当該粘土鉱物ガスバリア層222の含水によるガスバリア性の低下を抑制することができる。その結果、標準的な湿度環境だけでなく多湿環境下であっても良好な断熱性能を維持することができる断熱構造体を実現することが可能となる。また、図2(C)に示す外被材22Cであれば、外面保護兼ガスバリア層225には外部層が存在しないので、後述するように、外被材22Cの外側に位置する発泡断熱材13が水分吸着材を含有していればよい。
なお、図2(A)に示す外被材22Aまたは図2(B)に示す外被材22Bにおいても、外側の発泡断熱材13に水分吸着材が含有されてもよい。この場合、粘土鉱物ガスバリア層222の外部層とさらにその外側の発泡断熱材13とに水分吸着材が存在することになる。それゆえ、粘土鉱物ガスバリア層222に達する前に、発泡断熱材13で水分を吸着し、さらに外部層においても水分を吸着することができる。もちろん、図2(A)に示す外被材22Aまたは図2(B)に示す外被材22Bにおいて、外部層に水分吸着材を含有させずに、発泡断熱材13のみに水分吸着材を含有させてもよい。
[発泡断熱材]
本開示においては、発泡断熱材13は、真空断熱材20の外面の少なくとも一部を被覆するものである。層状粘土鉱物は親水性であるため、多湿環境が長期にわたって継続すると層状粘土鉱物が水分を含有する。層状粘土鉱物が水分を含有すると、粘土鉱物ガスバリア層222のガスバリア性すなわち真空断熱材20の外被材22のガスバリア性が低下してしまう。
これに対して、前記の通り、真空断熱材20の外面の少なくとも一部を発泡断熱材13で被覆している。一般に、発泡断熱材13は、繊維系の断熱材に比較して吸湿性が低く、吸湿による断熱低能の低下が少ない。さらに、発泡断熱材13は、発泡率が相対的に小さいほど、吸湿性を小さくすることができ良好な耐水性を実現することができる。それゆえ、真空断熱材20の外面すなわち外被材22の外側を発泡断熱材13で被覆することによって、粘土鉱物ガスバリア層222が吸湿してガスバリア性が低下することを有効に抑制することができる。
しかも、本開示では、前記の通り、粘土鉱物ガスバリア層222の外部層、もしくは、外被材22の外側に位置する(外面を被覆する)発泡断熱材13、あるいはその両方に水分吸着材を含有させる。これにより、粘土鉱物ガスバリア層222に達する前に、発泡断熱材13および/または外部層において水分を吸着することができる。加えて、外被材22の内側(真空断熱材20の内部)では、気体吸着材23が水分を吸着する。これにより、外被材22の外側における発泡断熱材13による作用と、粘土鉱物ガスバリア層222の外側に存在する水分吸着材による作用と、外被材22の内側における気体吸着材23による作用との相乗効果により、粘土鉱物ガスバリア層222のガスバリア性の低下による真空断熱材20の断熱抵抗の低下を有効に抑制することができる。
発泡断熱材13の具体的な構成は特に限定されず、断熱材の分野で公知の発泡性材料を好適に用いることができる。代表的には、樹脂フォームを挙げることができる。具体的な樹脂フォームとしては、例えば、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、および硬質ウレタンフォームの少なくともいずれかを挙げることができる。これらの中でも、特に、硬質ウレタンフォームが好ましく用いられる。
硬質ウレタンフォームは、ポリオール成分およびイソシアネート成分を混合して縮合重合反応させながら発泡することにより得られるものであればよい。具体的には、ポリオール成分の水酸基(−OH)とイソシアネート成分のイソシアネート基とがウレタン結合(−NH−CO−O−)を形成する(ウレタン化反応)。この反応に伴って公知の発泡剤で発泡させることにより、硬質ウレタンフォームが得られる。
硬質ウレタンフォームを形成するためのポリオール成分としては、発泡断熱材13に要求される諸条件に応じて公知のポリオール化合物を選択して用いることができる。代表的には、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、多価アルコール、水酸基含有ジエン系ポリマー等が挙げられる。
より具体的には、例えば、ポリエーテル系ポリオールとしては、多価アルコール、糖類、アルカノールアミン、ポリアミン、多価フェノールその他のイニシエーターに環状エーテルまたはアルキレンオキシドを付加して得られる化合物等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を用いることができ、前記糖類としては、シュークロース、デキストロース、ソルビトール等を用いることができ、前記アルカノールアミンとしては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等を用いることができ、前記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ポリメチレンポリフェニルアミン等を用いることができ、前記多価フェノールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、フェノール樹脂系初期縮合物等を用いることができる。また、ポリエステル系ポリオールとしては、多価アルコール−多価カルボン酸縮合系のポリオール、環状エステル開環重合体系のポリオール、芳香族系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。これら化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
また、硬質ウレタンフォームを形成するためのイソシアネート成分としては、発泡断熱材13に要求される諸条件に応じて公知のイソシアネート化合物を選択して用いることができる。代表的には、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂肪環族系、または脂肪族系のポリイソシアネート、もしくはこれらを変性した変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
より具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、アントラセンジイソシアネート、ジメチルジフェニルジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;これらのプレポリマー型変性体、イソシアヌレート変性体、ウレア変性体;等を挙げることができるが、特に限定されない。これら化合物中における置換基の位置は特に限定されない。またこれら化合物および変性体は単独で用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
ポリオール成分およびイソシアネート成分の縮合重合反応には、公知の触媒を用いることができる。具体的には、例えば、ジメチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等のアミン触媒;オクチル酸鉛、ジブチル錫ジラウレート等の金属化合物系触媒;トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム等のイソシアヌレート化触媒;等を挙げることができるが、特に限定されない。これら触媒は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、発泡剤としては、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の化学反応により生じる反応熱で気化して発泡可能な物質であればよい。具体的には、例えば、炭素数6以下の低級炭化水素、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等を挙げることができる。これらの中でも、n−ペンタン、i−ペンタン(2−メチルブタン)、c−ペンタン(シクロペンタン)等のペンタン類が好ましく用いられるが、特に限定されない。
硬質ウレタンフォームは、前記の通り、ポリオール成分の水酸基とイソシアネート成分のイソシアネート基とがウレタン化反応することにより形成されるが、ポリオール成分の代わりに水がイソシアネート基と反応する場合には、イソシアネート成分(OCN−R−NCO:Rは任意の有機基)2分子と水(H2O )2分子とが反応して、ウレア結合(−R−NHCONH−R−NHCONH−)が形成されるとともに2分子の二酸化炭素が発生する(CO2 )(ウレア化反応)。そして、硬質ウレタンフォームには、未反応のイソシアネート基が残存する場合がある。
そのため、発泡断熱材13が硬質ウレタンフォームで形成されていれば、発泡断熱材13に水蒸気等の水分が侵入しても、残存するイソシアネート基と反応して化学的に捕捉される。これにより、発泡断熱材13で覆われている真空断熱材20の外被材22に水分が到達する可能性を低減することができる。しかも、発泡断熱材13に水分吸着材を含有させれば、外被材22に水分が到達する可能性をより一層低減することができる。これにより、外被材22が備える粘土鉱物ガスバリア層222の吸湿を有効に抑制することができる。その結果、外被材22のガスバリア性の低下も抑制され、真空断熱材20およびこれを備える断熱パネル10の断熱性能を良好に維持することが可能になる。
本開示においては、硬質ウレタンフォームは、前記の通り、ポリオール成分とイソシアネート成分とを混合して反応させたものであればよく、ポリオール成分とイソシアネート成分との混合反応比は特に限定されない。代表的な一例としては、ポリオール成分とイソシアネート成分とを、ポリオール成分の水酸基(−OH)に対するイソシアネート成分のイソシアネート基(−NCO)の当量比で0.70〜1.10の範囲内となるように、混合して反応させたものを挙げることができる。あるいは、水酸基に対するイソシアネート基の当量比を0.65〜1.10の範囲内となるように混合して反応させたものであってもよい。
ポリオール成分およびイソシアネート成分の混合比を、前記の通り、水酸基に対するイソシアネート基の当量比の範囲内となるように設定すれば、得られる硬質ウレタンフォームには、断熱性能を妨げない範囲で十分な量のイソシアネート基を残存させることができる。これにより、イソシアネート基による水分の捕捉作用を良好に実現することができるので、外被材22のガスバリア性の低下を有効に抑制することができる。
発泡断熱材13の厚さは、その種類によらず(硬質ウレタンフォームであっても他の材料であっても)前記の通り1mm以上であればよい。少なくとも1mm以上の厚さがあれば、水分吸着材を含有していなくても、多湿環境下であっても被覆されている真空断熱材20(外被材22)に水蒸気等の水分が到達することを有効に低減することができる。ここで、発泡断熱材13が硬質ウレタンフォームであれば、その好ましい厚さは2mm以上であればよく、3mm以上であればより好ましい。
前記の通り、硬質ウレタンフォームは、ポリオール成分およびイソシアネート成分の2成分を混合反応させて形成する。また、断熱パネル10の製造時には、発泡断熱材13の層となる空間に、これら2成分の混合物を行き渡らせて反応させる。それゆえ、断熱パネル10の具体的な構成にもよるが、発泡断熱材13の厚さが2mm以上または3mm以上であれば、発泡断熱材13の層形状が複雑であっても、これら2成分を全体的に良好に行き渡らせて反応させることができる。
発泡断熱材13に水分吸着材を含有させる方法は特に限定されず、発泡断熱材13となる材料に水分吸着材を混合して発泡させ断熱パネル10を製造すればよい。硬質ウレタンフォームの場合、ポリオール成分およびイソシアネート成分を混合して縮合重合反応させながら発泡させる際に、好適な段階で水分吸着材を混合すればよい。また、発泡断熱材13における水分吸着材の含有量は特に限定されず、諸条件に応じて好適な量を含有させればよい。代表的には、前述した外部層における含有量と同じく、水分吸着材を含む外部層の全重量における1重量%〜30重量%の範囲内であればよく、5重量%〜20重量%の範囲内であってもよい。
外被材22および発泡断熱材13に含有させる水分吸着材の具体的な種類は特に限定されない。代表的には、気体吸着材23で説明した各種の材料、例えば、シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、金属系吸着材、ゼオライト等のように物理的な水分吸着性を発揮する材料(物理吸着剤)を挙げることができる。さらには、水分吸着剤としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物等のように化学的な水分吸着性を発揮する材料(化学吸着剤)を挙げることができる。これら材料は1種のみを水分吸着材として用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて水分吸着材として用いてもよい。
なお、水分吸着材としては、気体吸着材23の特に好ましい例として挙げた銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトを用いてもよい。ただし、粘土鉱物ガスバリア層222の外側である外部層または発泡断熱材13は、真空断熱材20の内部に比べて常に外気に接していることになる。銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、気体吸着性および水分吸着性を有しているが、水分吸着材としては、水分吸着性が相対的に高いもの(あるいは実質的に水分吸着性のみを有するもの)を用いることが好ましい。
また、真空断熱材20の内部に封入する気体吸着材23は、真空断熱材20の内部の減圧密閉状態(略真空状態)を維持するために気体(および水分)を吸着する。これに対して、粘土鉱物ガスバリア層222の外側に分散して含有させる水分吸着材は、粘土鉱物ガスバリア層222に達する前に水分を吸着するために用いられる。それゆえ、気体吸着材23に比べて水分吸着材の使用量は相対的に多くなる。そこで、気体吸着材23としては、相対的に高価で気体吸着性の優れたものを用い、水分吸着材としては相対的に安価で水分吸着性に優れたものを用いればよい。
ところで、前記の通り、硬質ウレタンフォームにイソシアネート基が残存していると、水とイソシアネート基とによりウレア化反応が生じるが、前記の通り、このウレア化反応では二酸化炭素(CO2 )が副生する。したがって、硬質ウレタンフォームにより形成される発泡断熱材13は、残存するイソシアネート基により水分を化学的に捕捉できるものの、二酸化炭素が副生して発泡断熱材13に残存するため、外被材22を透過して真空断熱材20の内部に侵入するおそれがある。
ここで、本開示においては、真空断熱材20の内部に封入される気体吸着材23としては、特に、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトが好ましく用いられる。この銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、前記の通り、窒素、酸素、および水分に対して優れた吸着能力を有するが、二酸化炭素についても優れた吸着能力を有する。特に、分圧が低い状態では、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、より良好な二酸化炭素の吸着能力を示す。例えば、平衡圧20Pa(真空断熱材20の内圧の目安の一つ)では、銅イオン交換されていないZSM−5型ゼオライトに比べて、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトは、二酸化炭素については1.5倍、窒素または空気については10倍程度の吸着能力を示す。
それゆえ、本開示においては、発泡断熱材13が硬質ウレタンフォームであり、かつ、真空断熱材20が備える気体吸着材23が、銅イオン交換ZSM−5型ゼオライトを含有していれば、発泡断熱材13により水分を良好に捕捉できるだけでなく、副生した二酸化炭素が外被材22を透過侵入したとしても、気体吸着材23で良好に吸着することができる。その結果、真空断熱材20およびこれを備える断熱パネル10の断熱性能を良好に維持することができる。
このように、本開示に係る断熱構造体である断熱パネル10は、発泡断熱材13および真空断熱材20を備え、真空断熱材20が、粘土鉱物ガスバリア層222を有する外被材22を備え、発泡断熱材13は外被材22の少なくとも一部を被覆するように設けられているとともに、粘土鉱物ガスバリア層222の外側に位置する、外被材22の外部層および発泡断熱材13の少なくとも一方には、水分吸着材が分散して含有されている。
発泡断熱材13は吸湿性が小さく良好な耐水性を示すので、外被材22の外部からの水分の侵入を抑制することができ、気体吸着材23は気体吸着性だけでなく水分吸着性も有する。しかも、粘土鉱物ガスバリア層222の外側には、水分吸着材が分散して存在している。これにより、粘土鉱物ガスバリア層222に水分が達する前に、当該粘土鉱物ガスバリア層222の外側において水分を吸着することができる。そのため、当該粘土鉱物ガスバリア層222の含水によるガスバリア性の低下を抑制することができる。また、外被材22を透過して水分が真空断熱材20の内部に侵入しても、気体吸着材23により水分を吸着することができる。
これにより、断熱構造体が多湿環境で用いられても、層状粘土鉱物の吸湿によるガスバリア性の低下を有効に抑制することができる。その結果、標準的な湿度環境だけでなく多湿環境下であっても良好な断熱性能を維持することができる断熱構造体を実現することが可能となる。
なお、図1に示す構成の断熱パネル10では、発泡断熱材13は、真空断熱材20の全ての外面を被覆しているが、本開示はこれに限定されない。例えば、図3に示す構成の断熱パネル10では、真空断熱材20の一方の面が表面材11の内面に接しており、真空断熱材20の他方の面および全ての周囲の面(側面)が発泡断熱材13により被覆される構成であってもよい。あるいは、図示しないが、真空断熱材20の周囲の面の少なくとも一部に接するように、柱状の枠材等を配置すれば(このときヒレ状の封止部24は折り曲げればよい)、この枠材以外の外面を発泡断熱材13で被覆してもよい。
また、このような断熱パネル10は、さまざまな断熱用途に好適に用いることができる。代表的な断熱用途の一例として家電製品を挙げることができる。家電製品の具体的な種類は特に限定されないが、例えば、冷蔵庫、給湯器、炊飯器、またはジャーポットのいずれかを挙げることができる。また、他の断熱用途の一例として住宅壁を挙げることができる。さらに他の断熱用途の一例として輸送機器を挙げることができる。輸送機器の具体的な種類は特に限定されないが、例えば、タンカー等の船舶、自動車、航空機等を挙げることができる。特に、断熱パネル10は、標準的な湿度環境だけでなく蒸暑地域のような多湿環境下でも良好に使用することが可能であるため、多湿環境での使用が想定される住宅壁、家電製品、または輸送機器に好適に用いることができる。
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、真空断熱材を備える断熱構造体の分野に好適に用いることができるだけでなく、この断熱構造体を用いた家電製品、住宅壁または輸送機器等の分野にも広く好適に用いることができる。
10:断熱パネル(断熱構造体)
11:表面材
12:裏面材
13:発泡断熱材
20:真空断熱材
21:芯材
22:外被材(外包材)
23:気体吸着材
24:封止部
221:外面保護層
222:粘土鉱物ガスバリア層
223:熱融着層
224:金属ガスバリア層
225:外面保護兼ガスバリア層

Claims (8)

  1. 真空断熱材および発泡断熱材を備えるパネル状の断熱構造体であって、
    前記真空断熱材は、
    ガスバリア性を有する外被材と、
    当該外被材の内部に封入される芯材と、
    を備え、
    前記外被材の内部は減圧状態であり、
    前記外被材は、フィラーとして少なくとも層状粘土鉱物を含有するガスバリア層と、当該ガスバリア層の外側に位置する外部層とを備え、
    前記外部層および前記発泡断熱材の少なくとも一方には、水分吸着材が分散して含有されていることを特徴とする、
    断熱構造体。
  2. 前記発泡断熱材は、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、および硬質ウレタンフォームの少なくともいずれかであることを特徴とする、
    請求項1に記載の断熱構造体。
  3. 前記外部層または前記発泡断熱材にける前記水分吸着材の含有量は、1重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の断熱構造体。
  4. 前記発泡断熱材の厚さが1mm以上であることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の断熱構造体。
  5. さらに、前記外被材の内部に前記芯材とともに封入される気体吸着材を備え、
    当該気体吸着材が、銅イオン交換されてなるZSM−5型ゼオライトを含有することを特徴とする、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の断熱構造体。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の断熱構造体を備える家電製品。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の断熱構造体を備える住宅壁。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の断熱構造体を備える輸送機器。
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