JP2021036144A - 作業機用エンジンの制御装置 - Google Patents

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将史 市川
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祐二 小畑
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Abstract

【課題】電子式ガバナーが配備されている作業機用エンジンにおいて、既存の制御プログラムを若干改変した簡素な構成のもとで、作業用刃物に至る動力伝達経路に介装された遠心クラッチのストールによる不具合を確実に防止することができる作業機用エンジンの制御装置を提供する。【解決手段】作業用刃物に至る動力伝達経路に遠心クラッチ4が介装されるとともに、作業用回転数及びアイドル回転数を保つべくスロットル弁駆動部27を持つ電子式ガバナーが配備されている作業機用エンジン20の制御装置40であって、遠心クラッチ4がストールしたことを検出するクラッチストール検出部56により遠心クラッチ4がストールしたことが検出されると、スロットル弁駆動部27によりスロットル弁26を閉じる方向に動作させて作業機用エンジン20の実回転数をクラッチイン回転数未満に下げる制御を行う制御部50を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、草刈機や刈払機等に搭載される作業機用エンジンの制御装置に係り、特に、作業用刃物に至る動力伝達経路に介装されている遠心クラッチのストール(刃物のロック、過負荷等による不所望なすべり)対策が採られたものに関する。
草刈機や刈払機等の作業機においては、通常、特許文献1等に見られるように、作業機用エンジン(以下、単にエンジンと称することがある)から作業用刃物(以下、単に刃物と称することがある)に至る動力伝達経路に遠心クラッチが介装されている。
遠心クラッチは、作業時において、刃物に草が絡まったり、地面の凹凸で刈刃と地面が接触したり、針金や石等の異物を噛み込んだりした際に、刃物がロック状態あるいは過負荷状態となり、遠心クラッチにおけるエンジン側のクラッチシュー等のドライビングユニットと刃物側のクラッチドラムとの間に不所望なすべり(ストール)が生じる。
上記のように、遠心クラッチにストール(以下、クラッチストールと称することがある)が発生すると、摩擦熱で損傷が生じたり、シューやドラムが磨耗したりする等して動力伝達に支障を来すことになるとともに、製品寿命が短くなる等の問題を生じる。
特許第4644573号公報 特開2003−56438号公報
そこで、従来においても、作業機用エンジンの分野ではクラッチストール対策が採られている。例えば、前記特許文献1には、クラッチストールが検知されると、点火時期を変える、点火を抑止する、あるいは燃料供給量を変化させることにより、エンジン回転数を低下させてクラッチストールの解除を行う技術が提案されている。
しかしながら、かかる提案技術は、エンジン回転数を低下させてクラッチストールの解除を行うため、点火時期を変える、点火を抑止する、あるいは燃料供給量を変化させるようにしているが、かかるクラッチストール対策は、作業用回転数及びアイドル回転数を一定に保つべくスロットル弁駆動部を持つ電子(制御)式ガバナーが配備されている作業機用エンジンに適用することは困難である。
そのため、電子式ガバナーが配備されている作業機用エンジンにおいて、遠心クラッチのストールの発生を検知して、クラッチストールの解除を効果的に行うことができる技術が要望されている。
また、例えば特許文献2には、クラッチストールに関連して、スクーター等の小型車両において、遠心クラッチ接続時に生じるジャダ現象を防止すべく、クランク軸の回転変動の度合いに基づいて、クラッチ振動の発生を検出して、点火時期を遅らせる技術が提案されている。しかし、かかる提案技術は、遠心クラッチ接続時特有のものであり、本発明の対象である草刈り作業等を行っている際のクラッチストールの検知や対策に適用することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電子式ガバナーが配備されている作業機用エンジンにおいて、既存の制御プログラムを若干改変した簡素な構成のもとで、作業用刃物に至る動力伝達経路に介装された遠心クラッチのストールによる不具合を確実に防止することができる作業機用エンジンの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に係る作業機用エンジンの制御装置は、基本的には、作業用刃物に至る動力伝達経路に遠心クラッチが介装されるとともに、作業用回転数及びアイドル回転数を保つべくスロットル弁駆動部を持つ電子式ガバナーが配備されており、前記遠心クラッチがストールしたことを検出するクラッチストール検出部を有し、該クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットル弁駆動部によりスロットル弁を閉じる方向に動作させて前記作業機用エンジンの実回転数をクラッチイン回転数未満に下げる制御を行う制御部を備えることを特徴としている。
好ましい態様では、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出部と、作業者によりON/OFF操作されるスロットルスイッチとを備え、前記制御部は、前記スロットルスイッチがON操作されたことが検知されると、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数を予め定められた目標作業用回転数に近づけるべく、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を大きくするようにされ、前記スロットルスイッチがOFF操作されたことが検知されると、前記実回転数を予め定められた目標アイドル回転数に近づけるべく、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を小さくするようにされ、前記クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットルスイッチがON状態であっても、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を強制的に小さくするようにされる。
この場合、好ましくは、前記制御部は、前記クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットルスイッチがON状態であっても、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を強制的に小さくして、前記実回転数を前記目標アイドル回転数に近づける。
他の好ましい態様では、前記クラッチストール検出部は、前記スロットルスイッチのON/OFF状態と前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数とに基づいて、前記遠心クラッチがストールしたことを検出するようにされる。
他の好ましい態様では、前記クラッチストール検出部は、前記遠心クラッチがストールしたときは、前記スロットルスイッチがON状態でも、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数が前記目標作業用回転数付近より低くなる現象を利用して、前記遠心クラッチがストールしたことを検出するようにされる。
別の好ましい態様では、前記クラッチストール検出部は、前記スロットルスイッチがON状態であるにも拘わらず、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数が前記目標作業用回転数より低い所定回転数未満に低下した状態が所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定するようにされる。
他の好ましい態様では、前記クラッチストール検出部は、実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長と、実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長とを交互に計測するとともに、それらの時間長の差を正負符号付きで順次求め、この順次求められた差の符号が規則的に反転することが所定回数以上続いたとき、又は、前記差の符号が規則的に反転することが所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定するようにされる。
別の好ましい態様では、前記クラッチストール検出部は、実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長から該1回転時における回転速度を換算するとともに、実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長から該1回転時における回転速度を換算し、それら交互に換算された回転速度の差を正負符号付きで順次求め、この順次求められた差の符号が規則的に反転することが所定回数以上続いたとき、又は、前記差の符号が規則的に反転することが所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定するようにされる。
本発明に係る作業機用エンジンの制御装置では、例えばスロットルスイッチのON/OFF状態とエンジンの実回転数とに基づいて、遠心クラッチがストールしたことが検出されると、電子式ガバナーのスロットル弁駆動部によりスロットル弁を閉じる方向に動作させてエンジンの実回転数をクラッチイン回転数未満、好ましくは目標アイドル回転数に下げる制御を行うようにされるので、クラッチストールの解除を効果的に行うことができ、遠心クラッチの不所望なすべりが低減される。
この場合、クラッチストールの解除制御は、既存の制御プログラムを若干改変した簡素な構成のもとで行うことができるので、費用対効果に優れる。
上記のように、クラッチストールの解除を効果的に行うことができるので、クラッチストール状態から速やかに脱出することができるとともに、遠心クラッチの熱損傷、磨耗等が低減されて動力伝達に支障を来すことがないようにでき、その結果、信頼性が向上するとともに、遠心クラッチ、ひいては作業機の製品寿命を長くすることができる。
本発明に係る作業機用エンジンの制御装置の一実施形態が適用された畔草刈機の外観を示す図。 図1に示される畔草刈機における、車体下部に配在された作業用刃物を、車体を裏返して示す図。 図1に示される畔草刈機における、棹状ハンドルの上部に設けられた矩形枠状ハンドルにスロットルレバーを握り込んだ状態を示す図。 図1に示される畔草刈機におけるエンジン等の主要部を模式的に示す概略図。 図4に示されるエンジンの点火系の構成を概念的に示す機能ブロック図。 エンジンの回転速度を検出する際の説明に供される図。 図5に示されるコントローラにより、クラッチストール検出及びクラッチストール解除制御が行われた際の、エンジンの目標回転数、実回転数、及びスロットル弁駆動用ステッピングモータのステップ数の変化を示すタイムチャート。 図5に示されるコントローラが実行するクラッチストール検出及びクラッチストール解除制御ルーチンの一例を示すフローチャート。 図5に示されるコントローラが実行するクラッチストール検出ルーチンの他例を示すフローチャート。 他例のクラッチストール検出手法の説明に供されるエンジン回転数(実回転数)とΔN(回転数差)の変化を示すタイムチャート。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る作業機用エンジンの制御装置の一実施形態が適用された畔草刈機の外観を示す図である。また、図2は、図1に示される畔草刈機における、車体下部に配在された作業用刃物を、車体を裏返して示す図、図3は、図1に示される畔草刈機における、棹状ハンドルの上部に設けられた矩形枠状ハンドルにスロットルレバーを握り込んだ状態を示す図である。また、図4は、図1に示される畔草刈機におけるエンジン等の主要部を模式的に示す概略図である。
図示実施形態の作業機としての畔草刈機1は、車体2の前後左右に車輪5を備えた自走式で、車体2に対して、棹状ハンドル11とその上部に設けられた矩形枠状ハンドル12とからなる操作ハンドル10が左右に旋回可能とされ、走行しながら平面に加えて斜面の草刈りも行えるようになっている。車体2の中央部の下側には、回転する左右一対の刃物(ナイフ、カッター等とも呼ばれる)7(図2)を覆うように幅広のカバー6が設けられ、車体2の中央部の上側には、リコイルスタータ24付きエンジン(図示例では、空冷4ストロークエンジン)20が縦置きで搭載されている。なお、左右一対の刃物7は草を相互に内方に巻き込むように刈り込んで、進行方向後側にはき出すようになっている。
エンジン20の下側には、その動力を減速などして車輪5や刃物7に伝達及び遮断するための動伝機構部3(図2及び図4)が設けられている。動伝機構部3の上部には、図4に模式的に示されているように遠心クラッチ4が配在されている。遠心クラッチ4は、エンジン20から刃物7に至る動力伝達経路に介装されており、エンジン20側のクラッチシュー等のドライビングユニットと刃物7側のクラッチドラムとで構成されている。動伝機構部3内には、遠心クラッチ4のクラッチドラム側に、所定の配列態様で、減速ギア、シフトフォーク、車輪5(走行)用クラッチ、刃物7用ベルトテンションクラッチ等が配在されている。
動伝機構部3内のクラッチ等を操作するため、棹状ハンドル11の上部にはパネル13が設けられている。該パネル13や棹状ハンドル11の上部等には、刃物7への動力伝達を断接するための刃物用レバー14等のワイヤ引張式のレバー類が設けられるとともに、エンジン停止スイッチ18が設けられている。このエンジン停止スイッチ18がONにされると、その情報が後述するコントローラ50(図5)に入力され、コントローラ50は、点火コイルの一次側(一次コイル31)を短絡させるなどして点火(火花放電)させないようにする。これにより、エンジン20が停止する。
また、矩形枠状ハンドル12には、エンジン20の気化器25のスロットル弁26(図4)を開閉操作するためのスロットルレバー15(主クラッチレバーとも呼ばれる)が回動可能に設けられている。このスロットルレバー15を図3に示される如くに作業者が手指で矩形枠状ハンドル12(の上辺部)に合わせるように握り込むと、操作ハンドル10等に内蔵されたスロットルスイッチ17(図5)がON状態とされ、作業者が手指を離すと根元に設けられた復元ばねにより元の矩形枠状ハンドル12(の上辺部)から離れた位置に戻り、このときは、スロットルスイッチ17がON状態からOFF状態にされる。スロットルスイッチ17の操作状態(ON/OFF)は、後述するコントローラ50(図5)に入力される。
一方、エンジン20は、図4に示される如くに、その上部に、エアクリーナ23、バタフライ型のスロットル弁26を内蔵した気化器25が設けられ、気化器25におけるスロットル弁26の下側(換言すれば、吸気系)には、スロットル弁26の開度(以下、スロットル開度と称することがある)を増減して、作業用回転数及びアイドル回転数を一定に保つべく配備された電子式ガバナーのスロットル弁駆動部を構成するスロットル弁駆動用ステッピングモータ27(以下、単に駆動用モータ27もしくはモータ27と称する)が設けられている。駆動用モータ27は、コントローラ50から供給されるパルス信号(パルス数及びパターン)によりその回転角度(ステップ数)及び回転方向が制御されるようになっている。
なお、本実施形態のエンジン20では、一例として、作業用回転数が5850(rpm)前後、アイドル回転数が2200(rpm)前後、遠心クラッチ4のクラッチイン回転数が3000(rpm)前後となっている。
一方、本実施形態のエンジン(空冷4ストロークエンジン)20には、2ストロークエンジンと共用のフライホイールマグネト方式の点火系が設けられている。この点火系は、フライホイール28に配設されたマグネット29と、シリンダ21に配設された点火コイルユニット30と、シリンダ21の頂部に設けられた点火プラグ37とを備えている。詳細には、フライホイール28の外周部の所定位置には、扇形のマグネット29がその外周側端面を露出させた状態で嵌め込まれて固定され、シリンダ21におけるフライホイール28の外周には、前記マグネット29と対面し得るように、点火コイルユニット30が配設されている。
点火コイルユニット30は、その構成自体はよく知られたもので、シリンダ21とは反対側の面に絶縁体を介して取着された制御装置としての制御回路基板40を備えている。制御回路基板40は、CPU、ROM、RAM、入出力回路等で構成されたマイクロコンピュータが搭載されるとともに、スイッチング素子、小型小容量のバッテリ(電源)として機能するコンデンサ、ダイオード、抵抗器、端子等の他の必要な電子部品が実装されている。この制御回路基板40は、図5に機能ブロック図で示される如くの、エンジン制御(スロットル開度制御、点火時期制御等)を行う、制御部としてのコントローラ50と、点火コイルとして一次コイル31(発電コイル)及び二次コイル32を有する点火出力部35を含んで構成されている。
このような構成の点火系では、図5に示される如くに、フライホイール28に設けられたマグネット29が点火コイルユニット30を横切る際に一次コイル31にエンジン回転速度に応じたレベルのパルス電圧が誘起される。誘起されたパルス電圧は、点火出力部35に設けられた誘起電圧処理部34で点火用の主電圧分と回転速度計測等に用いられる副電圧分とに分圧される。主電圧分は点火出力部35(のコンデンサ)に供給され、副電圧分は回転信号としてコントローラ50の波形整形部53に供給される。点火出力部35に供給された電圧(電力)は、点火用だけでなく、制御回路基板40のCPU等の駆動用電源、及び前記駆動用モータ27の駆動用電源としても利用される。
前記エンジン回転速度に応じたレベルの主電圧分が供給される点火出力部35では、エンジン回転速度に対応した時期(基準点火時期)に、コンデンサに放電させて二次コイル32に瞬間的に高電圧を発生させ、この高電圧をケーブルを介して点火プラグ37に印加することによりプラグギャップ間で火花放電させて、クランク軸22の回転に同期した点火を行うようになっている。
そして、本実施形態では、前記コントローラ50は、以下のようにして、クラッチストール検出及びクラッチストール解除制御を行うようになっている。
以下、制御回路基板(作業機用エンジンの制御装置)40の主要部を構成するコントローラ(制御部)50の制御処理内容を図5〜図8を参照しながら説明する。
前記コントローラ50は、図5に示される如くの、波形整形部53、パルス間隔(周期)計測部54、エンジン回転数検出部55、クラッチストール検出部56、点火制御部57、スロットル開度制御部58で構成されている。
図5で示されているように、誘起電圧処理部34から前記副電圧分(パルス電圧信号)が供給される波形整形部53では、パルス電圧信号を図6に示される如くの矩形パルス信号(回転信号)に整形してパルス間隔(周期)計測部54に送る。
ここで、一次コイル31から誘起されるパルス電圧は、もともと点火用の信号なので、上死点の少し手前で発生するようにされており、パルス間隔(周期)計測部54に送られる矩形パルス信号の後端縁のクランク角度位置は、上死点前の例えば30°程度とされる。なお、本実施形態のエンジン20は、4ストロークエンジンであるので、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程、つまりエンジン(クランク軸)2回転で一燃焼サイクルを構成し、矩形パルス信号は、一燃焼サイクル中において圧縮上死点前と排気上死点前の2回、相互に360°(1回転分)離れて出現する。そのため、該矩形パルス信号により、一燃焼サイクル(2回転)を、実質的に膨張行程と排気行程とからなる1回転と、実質的に吸気行程と圧縮行程とからなる1回転とに分けることができる。
また、本実施形態のエンジン20では、上記説明からもわかるように、点火出力部35には、一次コイル31に誘起されたパルス電圧が圧縮上死点前と排気上死点前の2回供給され、混合気の点火が行われる圧縮上死点前だけでなく、排気上死点前でも二次コイル32に瞬間的に高電圧を発生させて点火プラグ37に火花放電させるようになっている。
前記波形整形部53から矩形パルス信号が送られるパルス間隔(周期)計測部54では、図6に示される如くに、パルス信号のパルス間隔(時間的間隔)を周期Ta(実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長)、Tb(実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長)として計測して順次、エンジン回転数検出部55に送る。エンジン回転数検出部55は、パルス間隔(周期)計測部54から送られてくる周期Ta、Tbの複数回分(例えば10回分)の平均値を算出して、それをエンジン回転数に換算して点火制御部57、クラッチストール検出部56、スロットル開度制御部58に送る。
上記点火制御部57では、パルス間隔(周期)計測部54から送られてきたエンジン回転数情報やエンジン停止スイッチ18の操作状態(ON/OFF)等に基づいて前記基準点火時期から進角・遅角させる点火時期の制御の他、点火コイルの一次側(一次コイル31)を短絡させるなどして点火(火花放電)させないようにする失火制御や間引き制御等を行うようになっている。
また、上記コントローラ50のスロットル開度制御部58では、基本的には、スロットルスイッチ17の操作状態(ON/OFF)に基づいて目標回転数を設定し、エンジン回転数(実回転数)が目標回転数となるようにスロットル弁26の駆動用モータ27(電子式ガバナーのスロットル弁駆動部)を駆動してスロットル開度を制御する。詳細には、スロットル開度制御部58は、スロットルレバー15が握られてスロットルスイッチ17がOFF状態からON状態にされたときには(すなわち、スロットルスイッチ17がON操作されたことが検知されると)、目標回転数として、目標作業用回転数、本実施形態では5850(rpm)を設定し、実回転数を目標作業用回転数の5850(rpm)にすべく(近づけるべく)、駆動用モータ27に所要のパルス信号(パルス数及びパターン)を供給してその回転角度(ステップ数)及び回転方向、すなわちスロットル開度を制御する。より詳細には、スロットル開度制御部58は、実回転数が目標作業用回転数の5850(rpm)より低いときは、その差分に応じてスロットル開度を増大し、実回転数が目標作業用回転数の5850(rpm)より高いときは、その差分に応じてスロットル開度を減少させるフィードバック制御を行う。これにより、エンジン回転数検出部55により検出(算出)される実回転数が目標作業用回転数である5850(rpm)付近(5850を中心とする不感帯域)に収束する(で一定となる)。
それに対し、スロットル開度制御部58は、スロットルレバー15が解放されてスロットルスイッチ17がON状態からOFF状態にされたときには(すなわち、スロットルスイッチ17がOFF操作されたことが検知されると)、目標回転数として、目標アイドル回転数、本実施形態では2200(rpm)を設定し、実回転数を目標アイドル回転数の2200(rpm)にすべく(近づけるべく)、上記と同様にしてスロットル開度をフィードバック制御する。これにより、エンジン回転数検出部55により検出(算出)される実回転数が目標アイドル回転数である2200(rpm)付近(2200を中心とする不感帯域)に収束する(で一定となる)。
一方、前記コントローラ50のクラッチストール検出部56では、「クラッチストールが発生したときは、スロットルスイッチ17がON状態でも、エンジン回転数検出部55により検出(算出)される実回転数が目標作業用回転数付近より低くなる現象」を利用してクラッチストールの発生を検知する。より詳細には、クラッチストール検出部56は、スロットルスイッチ17がON状態であるにも拘わらず、エンジン回転数検出部55により検出(算出)される実回転数が目標作業用回転数5850(rpm)より低い所定回転数、本実施形態では、クラッチイン回転数3000(rpm)よりも高いストール判定回転数の4000(rpm)未満に低下した状態が所定時間Tg(例えば2秒)以上継続したとき、クラッチストールが発生したと判定し、その旨をスロットル開度制御部58に送る。
前記スロットル開度制御部58は、クラッチストール検出部56からクラッチストールが発生したことが入力されると、クラッチストール解除制御を行う。すなわち、スロットル開度制御部58は、クラッチストール検出部56によりクラッチストールが検出されると、スロットルスイッチ17がON状態のままでも、目標回転数として、目標アイドル回転数の2200(rpm)を設定し、実回転数を目標アイドル回転数の2200(rpm)に強制的に下げるべく(近づけるべく)、駆動用モータ27によりスロットル開度を強制的に減少させる(小さくする)制御を行う。
以上の、コントローラ50(クラッチストール検出部56及びスロットル開度制御部58)によるクラッチストール検出及びクラッチストール解除制御が行われているときの、エンジン20の目標回転数、実回転数、及びモータ27のステップ数の変化を図7のタイムチャートに示す。
図7は、スロットルスイッチ17がON状態とされているときの変化を示しており、実回転数が目標作業用回転数の5850(rpm)付近に収束している時点t1でクラッチストールが発生し(この時点では、まだ検知されていない)、実回転数が急速に低下して、時点t2でストール判定回転数の4000(rpm)以下に低下している。しかし、クラッチストールが発生したとの判定はまだなされていないので、目標回転数は目標作業用回転数の5850(rpm)のままで変わらない。
クラッチストールが発生して実回転数が目標作業用回転数の5850(rpm)付近より大幅に低下したことにより、それらの差分が大きくなるので、モータ27のステップ数が急速に増やされてスロットル開度が増大され(スロットル開度制御部58)、これによって、実回転数が3500(rpm)付近で維持されている。
実回転数がストール判定回転数の4000(rpm)以下に低下した時点t2から経過時間Jが計測される。経過時間Jが所定時間Tg、例えば2秒になった時点t3において、クラッチストールが発生したと判定され(クラッチストール検出部56)、この判定情報に基づき、この時点t3において目標回転数が5850(rpm)から目標アイドル回転数の2200(rpm)に変更される(スロットル開度制御部58)。これに伴い、モータ27のステップ数が急速に0まで減少され、スロットル開度が急速にアイドル開度(略全閉)まで閉じられる(スロットル開度制御部58)。これにより、実回転数が3500(rpm)から低下し、目標アイドル回転数の2200(rpm)より若干下がり、これに伴い、モータ27のステップ数が増やされ、以後は実回転数が目標アイドル回転数の2200(rpm)付近に収束している。
次に、以上で説明した如くの、図5に示されるコントローラ50が実行する主としてクラッチストール検出及びクラッチストール解除制御ルーチンの一例を、図8に示されるフローチャートを参照しながら説明する。
このルーチンは、エンジン20が起動したときにスタートし、所定周期で繰り返し実行される。スタート後、ステップS71において、前述したエンジン回転数検出部55で検出(算出)されたエンジン回転数(実回転数)を読み込み、次のステップS72において、スロットルスイッチ17がON状態か否かを判断する。スロットルスイッチ17がON状態である場合には(S72:Yes)、続くステップS73で、実回転数がストール判定回転数の4000(rpm)未満か否かを判断する。
ステップS73で実回転数がストール判定回転数の4000(rpm)未満であると判断された場合には(S73:Yes)、次のステップS74で、タイマーをセットして経過時間Jを計測する(J←J+α)。続くステップS75では、経過時間Jが所定時間Tg、例えば2秒以上か否かを判断する。経過時間Jが所定時間Tg(例えば2秒)未満であると判断された場合には(S75:No)、先頭に戻る。一方、経過時間Jが所定時間Tg(例えば2秒)以上であると判断された場合には(S75:Yes)、クラッチストールが発生したと判定して、ステップS76で、タイマーをリセット(J←0)してステップS91に進む。
ステップS91では、目標回転数として、目標アイドル回転数の2200(rpm)を設定し、続くステップS99において、実回転数を目標アイドル回転数の2200(rpm)に強制的に下げるべく(近づけるべく)、駆動用モータ27によりスロットル開度を強制的に減少させる(小さくする)フィードバック制御を行う。
また、ステップS72においてスロットルスイッチ17がOFF状態にあると判断された場合には(S72:No)、ステップS78においてタイマーがセットされているならばそれをリセットし、タイマーがセットされていないならそのままステップS93に進む。ステップS93では、目標回転数として、目標アイドル回転数の2200(rpm)を設定し、続くステップS99において、実回転数を目標アイドル回転数の2200(rpm)にすべく(近づけるべく)、通常のスロットル開度制御(つまり、駆動用モータ27によりスロットル開度を小さくする制御)を行う。
また、ステップS73で実回転数がストール判定回転数の4000(rpm)以上であると判断された場合には(S73:No)、ステップS77においてタイマーがセットされているならばそれをリセットし、タイマーがセットされていないならそのままステップS92に進む。ステップS92では、目標回転数として、目標作業用回転数の5850(rpm)を設定し、続くステップS99において、実回転数を目標作業用回転数の5850(rpm)にすべく(近づけるべく)、通常のスロットル開度制御(つまり、駆動用モータ27によりスロットル開度を大きくする制御)を行う。
以上で説明したように、本実施形態の制御回路基板(作業機用エンジンの制御装置)40(のコントローラ(制御部)50)では、例えばスロットルスイッチ17のON/OFF状態とエンジン20の実回転数とに基づいて、遠心クラッチ4がストールしたことが検出されると、電子式ガバナーの駆動用モータ(スロットル弁駆動部)27によりスロットル弁26を閉じる方向に動作させてエンジン20の実回転数をクラッチイン回転数未満、好ましくは目標アイドル回転数に下げる制御を行うようにされるので、クラッチストールの解除を効果的に行うことができ、遠心クラッチ4の不所望なすべりが低減される。
この場合、クラッチストールの検知、及び、クラッチストールの解除制御は、追加部品や改造をほとんど必要とすることなく既存の電子ガバナー付きの作業機用エンジン20に通常備えられるフライホイールマグネト方式の点火系から得られる点火用の誘起電圧信号を回転信号として用いて、既存の制御プログラムを若干改変しただけの極めて簡素な構成のもとで行うことができるので、費用対効果に極めて優れる。
上記のように、クラッチストールの解除を効果的に行うことができるので、クラッチストール状態から速やかに脱出することができるとともに、保守点検も容易となり、さらに、遠心クラッチの熱損傷、磨耗等が低減されて動力伝達に支障を来すことがないようにでき、その結果、信頼性が向上するとともに、遠心クラッチ、ひいては作業機の製品寿命を長くすることができる。
次に、クラッチストールの検出手法の他例を、図9及び図10を参照しながら説明する。
この他例の検出手法は、上記実施形態の検出手法で用いられたスロットルスイッチ17(図5)の操作状態(ON/OFF)は用いず、点火系から得られる誘起電圧信号(回転信号)のみでクラッチストールを検出するものである。すなわち、本例のクラッチストールの検出手法は、「遠心クラッチのストール時には、膨張行程における回転速度と他の行程における回転速度との差が非ストール時より大きくなる」という知見に基づくもので、図5に示されるコントローラ50における、波形整形部53から矩形パルス信号が送られるパルス間隔(周期)計測部54を用いて、図6に示される如くの、パルス信号のパルス間隔(時間的間隔)を周期Ta、Tbとして計測するとともに、それらの周期Ta、Tbから回転速度Na、Nbを換算する。
ここで、周期Taは実質的に膨張行程と排気行程とからなり(つまり、実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長)、周期Tbは実質的に吸気行程と圧縮行程とからなる(つまり、実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長)ので、Na>Nbとなり、上記知見から、遠心クラッチ4のストール時には、NaとNbとの差は非ストール時より大きくなる。
図10は、実際に、周期Ta、Tbを順次計測するとともに、それらの周期Ta、Tbからエンジン回転数(回転速度)Na、Nbを順次換算し、それらのエンジン回転数Na、Nbの差ΔN=(Na−Nb)、(Nb−Na)を正負符号付きで順次求めたものである。
図10において、時点t11でクラッチストールが発生してエンジン回転数(実回転数)が目標作業用回転数の5850(rpm)から3500(rpm)前後に低下し、このクラッチストール状態がしばらく続いた場合、実回転数が低下したときから約1秒前後の時点t12あたりまでは、回転数差ΔNは小さく、回転数差ΔNの符号は不規則(正、正、負、負、負、正・・・)となる。一方、時点12以後は、回転数差ΔNが大きくなり、回転数差ΔNの符号が規則的に反転(正、負、正、負、正、負、正・・・)する。
本検出手法では、前記回転数差ΔNの符号が規則的に反転することが所定時間以上継続したとき(もしくは所定回数以上続いたとき)、前記遠心クラッチ4がストールしたと判定するようにされる。
上記のような検出手法を、コントローラ50が実行する場合の処理内容(クラッチストール検出ルーチン)を図9のフローチャートを参照しながら説明する。
このクラッチストール検出ルーチンは、リコイルスタータ24によりエンジン20が回転し始めたときにスタートし、所定周期で繰り返し実行される。スタート後、ステップS81において、前述した如くにして、パルス信号のパルス間隔(時間的間隔)を周期Ta、Tbとして順次計測するとともに、それらの周期Ta、Tbからエンジン回転数(回転速度)Na、Nbを順次換算する。続くステップS82において、それらのエンジン回転数Na、Nbの差ΔN=(Na−Nb)、(Nb−Na)を順次、正負符号付きで算出する。
続くステップS83において、正負符号付きで順次求められた回転数差ΔNの符号が今回反転したか否かを判断する。すなわち、前回求められた回転数差ΔN、例えば(Na−Nb)の符号が正であるなら、今回求められた回転数差ΔN、例えば(Nb−Na)の符号が負であれば、反転(Yes)とされて、ステップS84でタイマーをセットして経過時間Jを計測する(J←J+α)。続くステップS85では、経過時間Jが所定時間Tg、例えば2秒以上か否かを判断する。経過時間Jが所定時間Tg(例えば2秒)未満であると判断された場合には(S85:No)、先頭に戻る。一方、経過時間Jが所定時間Tg(例えば2秒)以上であると判断された場合には(S85:Yes)、クラッチストールが発生したと判定して、ステップS86でタイマーをリセット(J←0)してステップS90に進む。
ステップS90では、目標回転数として、目標アイドル回転数の2200(rpm)を設定し、続くステップS99(図8のステップS99と同じ)において、実回転数を目標アイドル回転数の2200(rpm)に強制的に下げるべく(近づけるべく)、駆動用モータ27によりスロットル開度を強制的に減少させる(小さくする)フィードバック制御を行う。
また、ステップS83において、回転数差ΔNの符号が今回反転していない場合には(S83:No)、ステップS87においてタイマーがセットされているならばそれをリセットし、タイマーがセットされていないならそのまま先頭に戻る。
なお、ここでは、パルス信号のパルス間隔(時間的間隔)を周期Ta、Tbとして計測するとともに、それらの周期Ta、Tbから回転速度Na、Nbを換算し、それらの回転速度Na、Nbの差ΔNを正負符号付きで求め、求められた差ΔNの符号(の反転状況)からクラッチストールの発生を判定しているが、周期Ta、Tbから回転速度Na、Nbを換算することなく、計測された周期(時間長)Ta、Tbの差を正負符号付きで求め、求められた時間長差(前回周期と今回周期との時間長差)の符号(の反転状況)からクラッチストールの発生を判定してもよいことは勿論である。
上記のように、本例の検出手法では、既存の作業機用エンジン20に通常備えられるフライホイールマグネト方式の点火系から得られる点火用のパルス電圧信号を回転信号として用いて、既存の制御プログラムを若干改変しただけの極めて簡素な構成のもとで、遠心クラッチ4がストールしたことを確実に検出することができ、費用対効果に優れる。
なお、上記実施形態においては、クラッチストールが発生したか否かを、回転速度の差(Na−Nb、Nb−Na)に基づいて判定するようにされているが、例えば回転速度の差を利用して比率等に置き換えて判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、回転数を一定に保つためのフィードバック制御にスロットル弁駆動部を使用しているが、点火時期や燃料の空燃比を変化させるようにしてもよい。
なお、上記実施形態においては、作業機として畔草刈機を例示したが、作業機は、それに限られることはなく、芝刈り機や刈払機等であってもよい。
1 畔草刈機(作業機)
2 車体
3 動伝機構部
4 遠心クラッチ
5 車輪
6 カバー
7 作業用刃物
10 操作ハンドル
11 棹状ハンドル
12 矩形枠状ハンドル
13 パネル
14 刃物用レバー
15 スロットルレバー
17 スロットルスイッチ
18 エンジン停止スイッチ
20 作業用エンジン
21 シリンダ
22 クランク軸
23 エアクリーナ
24 リコイルスタータ
25 気化器
26 スロットル弁
27 スロットル弁駆動用ステッピングモータ(電子式ガバナーのスロットル弁駆動部)
28 フライホイール
29 マグネット
30 点火コイルユニット
31 一次コイル
32 二次コイル
34 誘起電圧処理部
35 点火出力部
37 点火プラグ
40 制御回路基板(作業機用エンジンの制御装置)
50 コントローラ(制御部)
53 波形整形部
54 パルス間隔(周期)計測部
55 エンジン回転数検出部
56 クラッチストール検出部
57 点火制御部
58 スロットル開度制御部

Claims (8)

  1. 作業用刃物に至る動力伝達経路に遠心クラッチが介装されるとともに、作業用回転数及びアイドル回転数を保つべくスロットル弁駆動部を持つ電子式ガバナーが配備されている作業機用エンジンの制御装置であって、
    前記遠心クラッチがストールしたことを検出するクラッチストール検出部を有し、該クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットル弁駆動部によりスロットル弁を閉じる方向に動作させて前記作業機用エンジンの実回転数をクラッチイン回転数未満に下げる制御を行う制御部を備えることを特徴とする作業機用エンジンの制御装置。
  2. 前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出部と、作業者によりON/OFF操作されるスロットルスイッチとを備え、
    前記制御部は、前記スロットルスイッチがON操作されたことが検知されると、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数を予め定められた目標作業用回転数に近づけるべく、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を大きくするようにされ、
    前記スロットルスイッチがOFF操作されたことが検知されると、前記実回転数を予め定められた目標アイドル回転数に近づけるべく、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を小さくするようにされ、
    前記クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットルスイッチがON状態であっても、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を強制的に小さくするようにされていることを特徴とする請求項1に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  3. 前記制御部は、前記クラッチストール検出部により前記遠心クラッチがストールしたことが検出されると、前記スロットルスイッチがON状態であっても、前記スロットル弁駆動部によりスロットル開度を強制的に小さくして、前記実回転数を前記目標アイドル回転数に近づけることを特徴とする請求項2に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  4. 前記クラッチストール検出部は、前記スロットルスイッチのON/OFF状態と前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数とに基づいて、前記遠心クラッチがストールしたことを検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  5. 前記クラッチストール検出部は、前記遠心クラッチがストールしたときは、前記スロットルスイッチがON状態でも、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数が前記目標作業用回転数付近より低くなる現象を利用して、前記遠心クラッチがストールしたことを検出することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  6. 前記クラッチストール検出部は、前記スロットルスイッチがON状態であるにも拘わらず、前記エンジン回転数検出部により検出される実回転数が前記目標作業用回転数より低い所定回転数未満に低下した状態が所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  7. 前記クラッチストール検出部は、実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長と、実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長とを交互に計測するとともに、それらの時間長の差を正負符号付きで順次求め、この順次求められた差の符号が規則的に反転することが所定回数以上続いたとき、又は、前記差の符号が規則的に反転することが所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の作業機用エンジンの制御装置。
  8. 前記クラッチストール検出部は、実質的に膨張行程と排気行程からなる1回転に要した時間長から該1回転時における回転速度を換算するとともに、実質的に吸気行程と圧縮行程からなる1回転に要した時間長から該1回転時における回転速度を換算し、それら交互に換算された回転速度の差を正負符号付きで順次求め、この順次求められた差の符号が規則的に反転することが所定回数以上続いたとき、又は、前記差の符号が規則的に反転することが所定時間以上継続したとき、前記遠心クラッチがストールしたと判定することを特徴とする請求項7に記載の作業機用エンジンの制御装置。
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