JP2021035924A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に由来するべたつきが低減され、皮膚に塗布したときに白浮きせず、透明感がある日焼け止め化粧料の提供。【解決手段】〔1〕下記(A)〜(D)を含有する油中水型乳化日焼け止め化粧料。(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(B)金属酸化物(C)スクワラン(D)架橋型シリコーンポリマー〔2〕6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を2〜3質量%含有する〔1〕に記載の日焼け止め化粧料。〔3〕架橋型シリコーンポリマーが(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーである〔1〕又は〔2〕に記載の日焼け止め化粧料。【選択図】なし
Description
本発明は、日焼け止め化粧料に関する。
L−アスコルビン酸(ビタミンC)は美白効果などが知られ化粧品材料として有用であるが、不安定で酸化されやすいため、種々のL−アスコルビン酸誘導体の研究開発がなされており、1990年代には安定でかつ体内で分解吸収される誘導体として2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(L−アスコルビン酸−2−グルコシド)が開発された(特許文献1〜3)。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸はL−アスコルビン酸よりも酸化されにくく安定性に優れる一方で、体内では容易に加水分解されL−アスコルビン酸と同等の生理活性を有することが知られており(特許文献2及び3)、化粧品、食品及び医薬品など、広い応用が期待される。また、さらに保湿性を高めたL−アスコルビン酸誘導体として、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸中のL−アスコルビン酸残基の6位の位置のヒドロキシル基にアシル基が導入された、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸が開発された(特許文献4)
6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を高配合した日焼け止め化粧料において、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に由来するべたつきが低減され、皮膚に塗布したときに透明感がある(白浮きしない)日焼け止め化粧料を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を配合した日焼け止め化粧料にスクワランと架橋型シリコーンポリマーを併用することで、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に由来するべたつきが低減されることを見出した。また、さらに本発明の構成をとることで、金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料において、重要な品質特性とされる皮膚に塗布した時の透明感(白浮きしないこと)をも達成できることを見出した。
すなわち本発明は以下に示すとおりである。
〔1〕下記(A)〜(D)を含有する油中水型乳化日焼け止め化粧料。
(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
(B)金属酸化物
(C)スクワラン
(D)架橋型シリコーンポリマー
〔2〕6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を2〜3質量%含有する〔1〕に記載の日焼け止め化粧料。
〔3〕架橋型シリコーンポリマーが(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーである〔1〕又は〔2〕に記載の日焼け止め化粧料。
〔1〕下記(A)〜(D)を含有する油中水型乳化日焼け止め化粧料。
(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
(B)金属酸化物
(C)スクワラン
(D)架橋型シリコーンポリマー
〔2〕6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を2〜3質量%含有する〔1〕に記載の日焼け止め化粧料。
〔3〕架橋型シリコーンポリマーが(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーである〔1〕又は〔2〕に記載の日焼け止め化粧料。
医薬部外品として承認される量の6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を配合した日焼け止め化粧料にもかかわらず、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に由来するべたつきが低減された日焼け止め化粧料が提供できる。また、皮膚に塗布したときに白浮きせず、透明感がある日焼け止め化粧料が提供できる。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明は、(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(B)金属酸化物(C)スクワラン(D)架橋型シリコーンポリマーを含有する油中水型乳化日焼け止め化粧料である。
(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
本発明の一つの実施形態において、(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の6位にアシル基を有している下記一般式(1):
本発明の一つの実施形態において、(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の6位にアシル基を有している下記一般式(1):
(式中、Rは炭化水素基を示す。nは前記と同じ。)
で示される化合物である。
前記一般式(1)中のRで示される炭化水素基は、直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基であってよく、好ましくはアルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であり、より好ましくは直鎖のアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数は、アシル基すなわち−C(=O)R基の炭素数として数えたときに、炭素数が3〜24、4〜20、8〜20、12〜18であることが好ましく、14〜16であることが特に好ましい。
で示される化合物である。
前記一般式(1)中のRで示される炭化水素基は、直鎖、分岐又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基であってよく、好ましくはアルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であり、より好ましくは直鎖のアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数は、アシル基すなわち−C(=O)R基の炭素数として数えたときに、炭素数が3〜24、4〜20、8〜20、12〜18であることが好ましく、14〜16であることが特に好ましい。
本発明の一つの実施形態において、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、不純物として未アシル化体の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を含んでいてもよい。6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は90モル%以上、95モル%以上、98モル%以上、99モル%以上、99.5モル%以上、99.9モル%以上の純度であることが好ましい。不純物としての、未アシル化体である2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は10モル%以下、5モル%以下、2モル%以下、1モル%以下、0.5モル%以下、0.1モル%以下であることが好ましく、実質的に含まないことが好ましい。
6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の6位にアシル基を置換させる方法によって製造することができ、6位にアシル基を置換させる方法としては、公知の方法によることができる。
6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の製造方法としては2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に有機酸、酸ハライド、酸無水物、酸エステルなどのアシル化剤を用いて化学反応させる方法が挙げられる。前記アシル化剤としては、炭素数が3〜24、4〜20、8〜20、12〜18、好ましくは14〜16である飽和若しくは不飽和の脂肪酸又はその無水物が好ましく、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリシノレイン酸並びにその無水物などが好ましい。
6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の製造方法としては2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に有機酸、酸ハライド、酸無水物、酸エステルなどのアシル化剤を用いて化学反応させる方法が挙げられる。前記アシル化剤としては、炭素数が3〜24、4〜20、8〜20、12〜18、好ましくは14〜16である飽和若しくは不飽和の脂肪酸又はその無水物が好ましく、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリシノレイン酸並びにその無水物などが好ましい。
本発明の一実施形態では、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は遊離酸又は塩のいずれであってよく、塩は無機又は有機陽イオンの塩であってよい。無機陽イオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオンのような第一族元素の金属イオン;マグネシウムイオン、カルシウムイオンのような第二族元素の金属イオン;鉄イオン、銅イオンのような遷移金属イオン;及び亜鉛イオン、アルミニウムイオンなどのその他の金属イオンからなる群より選ばれる金属イオン又はその組み合わせであってよい。6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を塩とすることにより、pHが中性となり、他の物質と混合したときに他の物質を分解しにくくすることができる。
(B)金属酸化物
本発明において、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化ジルコニウム等の紫外線遮蔽効果を有する金属酸化物(無機粉体)を配合することが好ましい。さらに、シリコーンで表面処理(被覆処理)しているものを用いることが好ましい。これらの金属酸化物は、市販されている各金属酸化物の単体を所望する日焼け止め効果に応じて適宜決定される。また、金属酸化物が揮発性シリコーン基材中に安定に低次粒子化されたペースト状の市販品を用いても良い。このような市販品として大日本化成社製のコスメサーブWP−40TK、コスメサーブWP−TTN(V)を例示できる。
コスメサーブWP−40TKは酸化チタン30質量%、シクロペンタシロキサン50質量%、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン10質量%、その他10質量%を占める成分(水酸化アルミ、シリカおよび(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)から成る。
コスメサーブWP−TTN(V)は酸化チタン23質量%、シクロペンタシロキサン66質量%、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2が2質量%、その他8質量%を占める成分(水酸化アルミ、ステアリン酸および(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)から成る。
金属酸化物の種類と配合量は、所望する日焼け止め効果に応じて適宜決定される。配合量は、金属酸化物として5〜20質量%、より好ましくは8〜15質量%配合することが日焼け止め化粧料として好ましい。
本発明において、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化ジルコニウム等の紫外線遮蔽効果を有する金属酸化物(無機粉体)を配合することが好ましい。さらに、シリコーンで表面処理(被覆処理)しているものを用いることが好ましい。これらの金属酸化物は、市販されている各金属酸化物の単体を所望する日焼け止め効果に応じて適宜決定される。また、金属酸化物が揮発性シリコーン基材中に安定に低次粒子化されたペースト状の市販品を用いても良い。このような市販品として大日本化成社製のコスメサーブWP−40TK、コスメサーブWP−TTN(V)を例示できる。
コスメサーブWP−40TKは酸化チタン30質量%、シクロペンタシロキサン50質量%、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン10質量%、その他10質量%を占める成分(水酸化アルミ、シリカおよび(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)から成る。
コスメサーブWP−TTN(V)は酸化チタン23質量%、シクロペンタシロキサン66質量%、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2が2質量%、その他8質量%を占める成分(水酸化アルミ、ステアリン酸および(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)から成る。
金属酸化物の種類と配合量は、所望する日焼け止め効果に応じて適宜決定される。配合量は、金属酸化物として5〜20質量%、より好ましくは8〜15質量%配合することが日焼け止め化粧料として好ましい。
(C)スクワラン
本発明において、スクワランは、化粧料に配合できるものであればいずれも使用可能である。スクワランは、後述する(D)架橋型シリコーンポリマーとともに6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸によるべたつきを抑える効果を発揮する。またさらに金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料において、皮膚に塗布したときに白浮きすることなく透明感を得る効果を発揮する。スクワランは0.1〜5質量%配合することが好ましく、より好ましくは0.3〜3質量%配合することが好ましい。5質量%を超えて配合すると伸びが重くなる恐れがある。
本発明において、スクワランは、化粧料に配合できるものであればいずれも使用可能である。スクワランは、後述する(D)架橋型シリコーンポリマーとともに6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸によるべたつきを抑える効果を発揮する。またさらに金属酸化物を配合した日焼け止め化粧料において、皮膚に塗布したときに白浮きすることなく透明感を得る効果を発揮する。スクワランは0.1〜5質量%配合することが好ましく、より好ましくは0.3〜3質量%配合することが好ましい。5質量%を超えて配合すると伸びが重くなる恐れがある。
(D)架橋型シリコーンポリマー
本発明において、架橋型シリコーンポリマーは、ジビニルジメチルポリシロキサンで架橋したジメチルポリシロキサンである。架橋型シリコーンポリマーは3次架橋構造をした微細な粒子であり、シリコーン油に対する膨潤性に優れた性質を持つ。本発明ではあらかじめシリコーン油に膨潤させている市販品を用いてもよい。このような市販品としては信越化学工業株式会社製のKSG−15、KSG−16が例示できる。
KSG−15は(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4〜10質量%とシリコーン油であるシクロペンタシロキサン90〜96質量%を含む混合原料である。
KSG−16は(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー20〜30質量%とシリコーン油であるジメチコン70〜80質量%からなる混合原料である。
本発明においては、架橋型シリコーンポリマーは、0.01〜2質量%配合することが好ましい。
本発明において、架橋型シリコーンポリマーは、ジビニルジメチルポリシロキサンで架橋したジメチルポリシロキサンである。架橋型シリコーンポリマーは3次架橋構造をした微細な粒子であり、シリコーン油に対する膨潤性に優れた性質を持つ。本発明ではあらかじめシリコーン油に膨潤させている市販品を用いてもよい。このような市販品としては信越化学工業株式会社製のKSG−15、KSG−16が例示できる。
KSG−15は(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー4〜10質量%とシリコーン油であるシクロペンタシロキサン90〜96質量%を含む混合原料である。
KSG−16は(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー20〜30質量%とシリコーン油であるジメチコン70〜80質量%からなる混合原料である。
本発明においては、架橋型シリコーンポリマーは、0.01〜2質量%配合することが好ましい。
本発明の日焼け止め化粧料には、発明の効果を損なわない範囲で、化粧料に通常用いられる成分、例えば、油剤、界面活性剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、香料、保香剤、防腐剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤その他の美容成分、薬効成分などを配合することができる。
本発明の日焼け止め化粧料には(C)スクワランを配合する。
さらに、化粧料に配合可能なその他の油剤の配合を妨げない。シリコーン油、トリグリセリド油、ワックスエステル油、高級アルコール、高級脂肪酸等を配合することができる。特に、シリコーン油を配合すると使用感に優れるため好ましい。シクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン等の揮発性の環状シリコーン油や、直鎖の低分子シリコーン油を用いると「のび」が良好となるので好ましい。特に、環状シリコーン油であるシクロヘキサシロキサン、シクロペンタシロキサンは日焼け止め化粧料の「のび」が良好となるので配合することが好ましい。配合する場合は、20〜35質量%配合することが好ましい。
さらに、化粧料に配合可能なその他の油剤の配合を妨げない。シリコーン油、トリグリセリド油、ワックスエステル油、高級アルコール、高級脂肪酸等を配合することができる。特に、シリコーン油を配合すると使用感に優れるため好ましい。シクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロヘキサシロキサン等の揮発性の環状シリコーン油や、直鎖の低分子シリコーン油を用いると「のび」が良好となるので好ましい。特に、環状シリコーン油であるシクロヘキサシロキサン、シクロペンタシロキサンは日焼け止め化粧料の「のび」が良好となるので配合することが好ましい。配合する場合は、20〜35質量%配合することが好ましい。
本発明の日焼け止め化粧料は油中水型乳化組成物である。
乳化に用いる界面活性剤としては、乳化型が油中水型となるものであればいずれでもよい。使用感が良いことからシリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンを好ましく例示できる。
シリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに−C3H6−O−(C2H4O)nHで表されるポリエーテル基が上記のポリジメチルシロキサン骨格のSi原子に側鎖として複数結合している。すなわち、−C2H4−(Si(CH3)2O)n−Si(CH3)3で表されるシリコーン基が側鎖としてポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合した化合物である。このようなシリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーンは市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6028)が挙げられる。
シリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに炭素数2以上のアルキル基が側鎖としてポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合したものである。側鎖として、−C3H6−O−(C2H4O)nHで表されるポリエーテル基が上記と同様にポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合している。このようなシリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーンとして市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6038)が挙げられる。
シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに−C3H6−O−(CH2CH(OH)CH2O)nHで表されるポリエーテル基が上記のポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合したものである。このようなシリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーンとして市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製のポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6104)が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、信越化学工業製PEG−9ジメチコン(商品名:KF−6019)が挙げられる。分岐型ポリエーテル変性シリコーンを配合することが特に好ましい。本発明に用いる界面活性剤は、それぞれを単独で配合しても良いし、2種又は3種を混合しても良い。界面活性剤の配合量は、適宜設定されるが1〜5質量%が好ましい。
乳化に用いる界面活性剤としては、乳化型が油中水型となるものであればいずれでもよい。使用感が良いことからシリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンを好ましく例示できる。
シリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに−C3H6−O−(C2H4O)nHで表されるポリエーテル基が上記のポリジメチルシロキサン骨格のSi原子に側鎖として複数結合している。すなわち、−C2H4−(Si(CH3)2O)n−Si(CH3)3で表されるシリコーン基が側鎖としてポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合した化合物である。このようなシリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーンは市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6028)が挙げられる。
シリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに炭素数2以上のアルキル基が側鎖としてポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合したものである。側鎖として、−C3H6−O−(C2H4O)nHで表されるポリエーテル基が上記と同様にポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合している。このようなシリコーン分岐型アルキル共変性ポリエーテル変性シリコーンとして市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6038)が挙げられる。
シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサンを骨格として、これに−C3H6−O−(CH2CH(OH)CH2O)nHで表されるポリエーテル基が上記のポリジメチルシロキサン骨格のSiに複数結合したものである。このようなシリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーンとして市販品を用いることができる。例えば信越化学工業製のポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(商品名:KF−6104)が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、信越化学工業製PEG−9ジメチコン(商品名:KF−6019)が挙げられる。分岐型ポリエーテル変性シリコーンを配合することが特に好ましい。本発明に用いる界面活性剤は、それぞれを単独で配合しても良いし、2種又は3種を混合しても良い。界面活性剤の配合量は、適宜設定されるが1〜5質量%が好ましい。
本発明の日焼け止め化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内で、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)等のポリマービーズや球状シリカ等の粉体を配合することができる。
本発明の日焼け止め化粧料の形態として、サンスクリーンクリーム、サンスクリーンローション、サンケアスプレー、サンスクリーンエマルジョン、サンスクリーンムース等が挙げられる。6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を2質量%配合したものは医薬部外品として取り扱われることになる。
以下に実施例、試験例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有日焼け止め化粧料の官能評価試験
表1の組成の日焼け止め化粧料を、下記調製法により調製した。得られた日焼け止め化粧料について皮膚に塗布した時のべたつき感、透明感(白浮きのなさ)を評価した。
表1の組成の日焼け止め化粧料を、下記調製法により調製した。得られた日焼け止め化粧料について皮膚に塗布した時のべたつき感、透明感(白浮きのなさ)を評価した。
<日焼け止め化粧料の調製法>
粉体、界面活性剤、油剤を常温で撹拌混合して油相とした。この油相にあらかじめ溶解混合した水相を投入しながらホモミキサーで撹拌混合し、油中水型の日焼け止め化粧料を得た。金属酸化物はあらかじめ分散された市販品「コスメサーブWP−40TK」、「コスメサーブWP―TTN(V)」を用いた。
粉体、界面活性剤、油剤を常温で撹拌混合して油相とした。この油相にあらかじめ溶解混合した水相を投入しながらホモミキサーで撹拌混合し、油中水型の日焼け止め化粧料を得た。金属酸化物はあらかじめ分散された市販品「コスメサーブWP−40TK」、「コスメサーブWP―TTN(V)」を用いた。
下記の組成を有する日焼け止め化粧料を試料として調製した。10名の専門パネルにより、各試料を塗布したときの「べたつき感」、「透明感(白浮きのなさ)」の評価を行った。各試験項目について、以下の評価点基準に基づいて各専門パネルが評価し、その評価点の合計によって4段階に評価基準を設定した。専門パネルの評価は基準を統一して行った。結果を併せて各表に示す。
<評価点基準>
5点:非常に優れている
4点:優れている
3点:普通
2点:劣る
1点:非常に劣る
<評価基準>
◎:合計点が40点以上
○:合計点が30〜39点
△:合計点が20〜29点
×:合計点が19点以下
5点:非常に優れている
4点:優れている
3点:普通
2点:劣る
1点:非常に劣る
<評価基準>
◎:合計点が40点以上
○:合計点が30〜39点
△:合計点が20〜29点
×:合計点が19点以下
以下に、本発明による実施例(日焼け止め化粧料の例)を示す。
実施例1 日焼け止め化粧料
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−40TK 33.0
スクワラン 0.5
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−40TK 33.0
スクワラン 0.5
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
実施例2 日焼け止め化粧料
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−40TK 33.0
スクワラン 1.0
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−40TK 33.0
スクワラン 1.0
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
実施例3 日焼け止め化粧料
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−TTN(V) 44.0
スクワラン 0.5
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
(配合成分) 配合量(質量%)
6−パルミトイル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 2.0
コスメサーブWP−TTN(V) 44.0
スクワラン 0.5
KSG−15 1.0
KF−6028 0.5
KF−6019 1.0
イソノナン酸イソトリデシル 5.0
環状シリコーン油:シクロヘキサシロキサン 5.0
シリコーン油 1.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
シリカ 0.5
1,3−ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
水酸化カリウム 0.5
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.2
塩化ナトリウム 0.5
精製水 残余
評価結果は以下の通りである。
本発明の構成をとることで、6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に由来するべたつきが低減され、皮膚に塗布したときに白浮きせず透明感のある日焼け止め化粧料が提供できた。
また、医薬部外品として認定される2〜3質量%の6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を配合した本発明の日焼け止め化粧料は、美白効果を有した。
また、医薬部外品として認定される2〜3質量%の6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を配合した本発明の日焼け止め化粧料は、美白効果を有した。
Claims (3)
- 下記(A)〜(D)を含有する油中水型乳化日焼け止め化粧料。
(A)6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸
(B)金属酸化物
(C)スクワラン
(D)架橋型シリコーンポリマー - 6−アシル−2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を2〜3質量%含有する請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
- 架橋型シリコーンポリマーが(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーである請求項1又は請求項2に記載の日焼け止め化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019157946A JP2021035924A (ja) | 2019-08-30 | 2019-08-30 | 日焼け止め化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019157946A JP2021035924A (ja) | 2019-08-30 | 2019-08-30 | 日焼け止め化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021035924A true JP2021035924A (ja) | 2021-03-04 |
Family
ID=74716585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019157946A Pending JP2021035924A (ja) | 2019-08-30 | 2019-08-30 | 日焼け止め化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021035924A (ja) |
-
2019
- 2019-08-30 JP JP2019157946A patent/JP2021035924A/ja active Pending
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