JP2019131515A - 油中水型乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)ニコチン酸アミド 3〜10質量%
(B)ポリエーテル変性シリコーン
(C)ジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコール
(D)シリコーン油
(E)水 50質量%以上
を含有する油中水型乳化組成物である。
また、成分(B)がPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンであってもよい油中水型乳化組成物である。
本発明に用いられる成分(A)ニコチン酸アミドは、ニコチン酸(ビタミンB3/ナイアシン)のアミドである。ニコチン酸アミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである公知の物質であり、天然物(米ぬかなど)から抽出されたり、あるいは公知の方法によって合成することができる。具体的には、第17改正日本薬局方等に収載されているものを用いることが出来る。
本発明に用いられる成分(B)ポリエーテル変性シリコーンとは、少なくともオルガノポリシロキサン基と、複数のエーテル構造を有する親水基とを有する共重合体であり、該オルガノポリシロキンサン基を主鎖として側鎖に該親水基を有するグラフト共重合体であっても、該オルガノポリシロキサン基と該親水基とが、交互に結合した直鎖状のブロック共重合体であってもよいが、本願の成分(B)には、架橋型の重合体は含まない。前記オルガノポリシロキサン基は、直鎖状であっても、分岐構造を有していてもよく、前記親水基としては、特に限定されないが、ポリオキシアルキレン基やポリグリセリル基が使用できる。また成分(B)はアルキル基やフッ素置換アルキル基等の有機基を共変性したものあってもよい。
本発明に用いられる成分(C)ジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコールは、ポリエチレングリコールの、ポリヒドロキシステアリン酸によるジエステルである。成分(C)中は、調製時のハンドリングの良さ、乳化能、べたつき緩和等の観点から、疎水基部分であるポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)の重量平均分子量は1000〜4000が好ましく、そして、親水基部分であるポリエチレングリコールの重量平均分子量は400〜6000が好ましい。なお、該重量平均分子量の算出には、GPC測定装置を用いた。成分(C)の好ましい化合物としては、INCI名がジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30と収載されているものであり、このような成分(C)の市販品としては、「CITHROL DPHS」(クローダ社製)等が挙げられる。
のものが好ましく、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチ
ルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルトリメチコン、カプルリルトリ
メチコン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、これ
らを一種又は二種以上を用いることができる。
下記表1に示す処方の乳液を調製し、肌のハリ感、べたつきのなさ、均一な伸び広がり、について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
A:成分2〜13を均一に混合する。
B:成分1、14〜17を均一に混合する。
C:AにBを添加し乳化して油中水乳化型の乳液を得た。
イ.肌のハリ感
ロ.べたつきのなさ
ハ.均一な伸び広がり
20代〜40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを10名選定した。各試料について、専門パネルが皮膚に塗布した時に感じる、べたつきのなさ、均一な伸び広がり、また塗布後の肌のハリ感を、下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:非常に肌のハリ感があると感じる
4点:肌のハリ感があると感じる
3点:やや肌のハリ感があると感じる
2点:あまり肌のハリ感があると感じない
1点:肌のハリ感があると感じない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:べたつきを感じない
4点:ほとんどべたつきを感じない
3点:ややべたつきを感じる
2点:べたつきを感じる
1点:非常にべたつきを感じる
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:伸び広がりが均一である
4点:伸び広がりがほとんど均一である
3点:伸び広がりがやや不均一である
2点:伸び広がりが不均一である
1点:伸び広がりが非常に不均一である
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :刺激感はない
○ :3点を超える4点以下 :ほぼ刺激感はない
△ :2点を超える3点以下 :一般人ならばほぼ刺激を感じない
× :2点以下 :一般人でも刺激を感じる可能性あり
これに対して、成分(A)の含有量が1%である比較例1では、肌のハリ感を十分に感じることができなかった。また、成分(A)の含有量が15%である比較例2では、べたつきが増し、伸び広がりが不均一になる傾向にあった。また、成分(B)の代わりに低HLBの界面活性であるペンタイソステアリン酸ポリグリセリン−10、ステアリン酸グリセリル、セスキオレイン酸ソルビタンを用いた比較例3、4、5は、べたつきのなさ及び均一な伸び広がりの項目において満足のいくものが得られなかった。また、成分(C)を含有しない比較例6では、均一な伸び広がりにおいて満足のいくものが得られなかった。また、成分(D)の代わりに流動パラフィンを用いた比較例7では、均一な伸び広がりにおいて満足のいくものを得ることができなかった。
(成分) (%)
1.ジメチルポリシロキサン(注5) 5.0
2.流動パラフィン 2.0
3.スクワラン 2.0
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
5.エチルヘキサン酸セチル 1.0
6.アスタキサンチン 0.005
7.トコフェロール 0.05
8.セラミド2 0.01
9.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注1) 2.0
10.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30 2.0
11.ナイアシンアミド 5.0
12.リン酸一水素 0.5
13.リン酸二水素ナトリウム 0.05
14.エデト酸二ナトリウム 0.1
15.精製水 残量
16.グリセリン 5.0
17.1,3−ブチレングリコール 15.0
18.エタノール 2.0
19.ポリアクリル酸ホスホリルコリングリコール(注8) 0.1
(注8)LIPIDURE−HM−600(日油)
(1)成分1〜10を均一に溶解させる。
(2)成分11〜19を混合溶解させた後、室温で(1)へ添加し乳化する。
(3)容器に充填しスキンケアクリームを得た。
(結果)
実施例14のスキンケアクリームは、肌のハリ感、べたつき、しっとり感、及び均一な伸び広がりの全てにおいて優れたものであった。
(成分) (%)
1.ハイドロゲンジメチコン処理微粒子酸化亜鉛(30nm) 2.0
2.ジメチルポリシロキサン処理微粒子酸化チタン(25nm) 4.0
3.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 3.0
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
5.パルミチン酸オクチル 3.0
6.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 7.0
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0
8.ジメチコジエチルベンザルマロネート 1.0
9.オクチルトリアゾン 0.5
10.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
11.ラウリルPEG/PPG−18/18メチコン(注3) 2.0
12.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30 2.0
13.ナイアシンアミド 4.0
14.乳酸 0.05
15.乳酸ナトリウム 0.1
16.精製水 残量
17.Tinosorb(登録商標)M(注9) 2.0
18.ジプロピレングリコール 5.0
19.エタノール 5.0
20.オレンジ油 適量
(注9)BASF社製
(1)成分1〜4をローラーにて均一に分散する。
(2)成分5〜12を溶解させた後、(1)を添加し均一に混合溶解する。
(3)成分13〜19を混合溶解させた後、室温で(2)へ添加し乳化する。
(4)(3)に成分20を添加混合し、容器に充填し日焼け止め
を得た。
(結果)
実施例15の日焼け止めは、肌のハリ感、べたつき、しっとり感、及び均一な伸び広がりの全てにおいて優れたものであった。
(成分) (%)
1.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注4) 2.0
2.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(注1) 1.0
3.ジメチルポリシロキサン(注5) 3.0
4.イソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理赤酸化鉄 0.6
5.イソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理黄酸化鉄 1.8
6.イソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理黒酸化鉄 0.2
7.オクチルシリル化処理酸化チタン 5.0
8.金属石鹸処理タルク 5.0
9 ポリメチルシルセスキオキサン(注10) 2.0
10.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
11.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
12.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
13.ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30 2.0
14.リノレン酸 0.01
15.大豆リン脂質 0.5
16.精製水 残量
17.1,3−ブチレングリコール 15.0
18.ペンチレングリコール 1.0
19.アセチルサリチル酸 0.1
20.塩化ナトリウム 0.5
21.シソ抽出液 0.1
22.ナイアシンアミド 5.0
23.香料 適量
(注10)トスパール2000B(モメンティブ社)
(1)成分1〜15をローラーにて均一に分散する。
(2)成分16〜22を均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(5)に成分23を加えて、容器に充填んファンデーションを得た。
(結果)
実施例16のファンデーションは、肌のハリ感、べたつき、しっとり感、及び均一な伸び広がりの全てにおいて優れたものであった。
Claims (2)
- 次の成分(A)〜(D):
(A)ニコチン酸アミド 3〜10質量%
(B)ポリエーテル変性シリコーン
(C)ジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコール
(D)シリコーン油
(E)水 50質量%以上
を含有する油中水型乳化組成物。 - 成分(B)がPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンである請求項1記載の油中水型乳化組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018015962A JP7021965B2 (ja) | 2018-01-31 | 2018-01-31 | 油中水型乳化組成物 |
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---|---|---|---|---|
US20210401724A1 (en) * | 2020-06-30 | 2021-12-30 | L'oréal | Water-in-oil emulsions containing low hlb surfactant, silicone gum and siloxysilicate resin |
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JP2006526570A (ja) * | 2003-03-14 | 2006-11-24 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | 皮膚バリア機能を増大及び修復するスキンケア組成物 |
KR20120091509A (ko) * | 2011-02-09 | 2012-08-20 | 전주대학교 산학협력단 | 나이아신아마이드 함유 나노에멀젼 및 이를 포함하는 화장료 조성물 |
JP2014162724A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-09-08 | Fancl Corp | 油中水型乳化組成物 |
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2018
- 2018-01-31 JP JP2018015962A patent/JP7021965B2/ja active Active
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