JP2021032657A - 撮像領域決定システム、撮像領域決定方法および撮像領域決定プログラム - Google Patents

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恵介 石黒
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徹也 谷嵜
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香織 中村
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Abstract

【課題】検査できない検査不能領域を含む部品を低減する技術の提供。【解決手段】基板上の複数の撮像領域を取得する撮像領域取得部と、前記撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する検査不能領域取得部と、前記検査不能領域を含む前記撮像領域を、当該撮像領域内の前記検査不能領域が減る位置に変化させる撮像領域調整部と、を備える撮像領域決定システムを構成する。【選択図】図3

Description

本発明は、基板に実装された部品をカメラで撮像する際の撮像領域を決定する撮像領域決定システム、撮像領域決定方法および撮像領域決定プログラムに関する。
基板上に複数の撮像領域を設定し、各撮像領域を撮像し、撮像画像に基づいて基板に実装された部品の検査を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、検査視野を走査して部品を探索することで、検査視野を定める構成が開示されている。
特開平6−160042号公報
従来の技術においては、カメラで撮像された画像による検査のために適切な撮像領域が設定されたか否か考慮されていなかった。すなわち、部品を斜め上から照明すると部品の影が反対側にできるため、他の部品の検査領域に部品の影が重なると、当該検査領域の検査ができなくなる場合がある。
本発明は、前記の問題を解決せんとするもので、検査できない検査不能領域を含む部品を低減する技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、撮像領域決定システムは、基板上の複数の撮像領域を取得する撮像領域取得部と、撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する検査不能領域取得部と、検査不能領域を含む撮像領域を、当該撮像領域内の検査不能領域が減る位置に変化させる撮像領域調整部と、を備える。
すなわち、撮像領域決定システムにおいては、部品の影によって検査できない検査不能領域が生じた場合に、当該検査不能領域が減るように撮像領域の位置を変更する。このため、検査が可能か否か考慮することなく撮像領域を取得した場合であっても、撮像領域の取得後に撮像領域が補正され、検査できない検査不能領域を含む部品を低減することができる。
さらに、撮像領域調整部は、検査不能領域に影を形成する部品である原因部品の影が小さくなる位置に撮像領域を変化させる構成であってもよい。この構成によれば、検査できない検査不能領域を含む部品を低減するように効率的に撮像領域を変化させることができる。
さらに、撮像領域調整部は、検査不能領域において重なっている影の数が異なっている場合、相対的に多くの影が重なっている部分の面積または当該部分において重なっている影の数が減る位置に撮像領域を移動させる構成であってもよい。この構成によれば、検査不能領域を含む部品を低減するように効率的に撮像領域を変化させることができる。
さらに、撮像領域調整部は、第1の撮像領域に含まれる検査不能領域が第2の撮像領域に含まれ、かつ、検査が可能な領域である場合、第1の撮像領域の位置を変化させない構成であってもよい。この構成によれば、必要のない撮像領域の位置を変化させることを防止することができ、処理負荷を軽減することができる。
撮像領域決定システムを含む基板検査システムのブロック図である。 撮像部の斜視図である。 図3Aは基板上に設定された撮像領域の例を示す図であり、図3Bは撮像領域の移動を示す図である 影領域の算出手法を説明する模式図である。 図5A〜図5Dは方向別影画像である。 合成影画像である。 図7Aは検査領域対比影画像、図7Bは二値化影画像、図7Cは検査不能領域画像である。 撮像領域決定処理のフローチャートである。 専用撮像領域設定処理のフローチャートである。 図10Aは専用撮像領域の移動を示す図、図10Bは基板上に設定された撮像領域の例を示す図である。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)基板検査システムの構成:
(2)撮像領域決定処理:
(3)専用撮像領域設定処理:
(4)他の実施形態:
(1)基板検査システムの構成:
図1は、本実施形態にかかる撮像領域決定システムを含む基板検査システム10の概略構成を示している。同図において、基板検査システム10は、制御部20と記録媒体30と表示装置40と入力装置50と撮像部60とを備えている。
撮像部60は、カメラ62とプロジェクタ61a,61b,61c,61dとX−Yステージ63とを備えている。図2は、撮像部60の斜視図である。X−Yステージ63は、基板Nが載置されるステージであり、制御部20の制御の下で基板Nを当該基板Nの面方向に移動させる。カメラ62は、基板Nを撮像して撮像画像を生成する撮像装置であり、カメラ62が撮像する基板Nのうち視野V内となる撮像領域を撮像する。なお、カメラ62の光軸方向は基板Nに対して垂直な方向である。
基板N上で視野V内に含まれる撮像領域は、X−Yステージ63により基板Nを移動させることによって可変となる。従って、X−Yステージ63によって基板Nの位置を変化させ、カメラ62によって基板N上の異なる位置を撮像することができる。撮像領域は、カメラ62によって撮像される基板N上の各位置である。本実施形態において、撮像領域は、基板Nのうちカメラ62によって撮像する図3Aに示す破線の矩形で囲む領域であり、視野Vと同じ形状を有する領域である。
プロジェクタ61a,61b,61c,61dは、制御部20の制御の下で基板N上に照明光La,Lb,Lc,Ldを照射する光源である。図2は、簡略化のため照明光La,Lb,Lc,Ldの中央光軸のみを実線で示している。4個のプロジェクタ61a,61b,61c,61dが異なる位置に備えられており、プロジェクタ61a,61b,61c,61dのそれぞれが異なる照射方向で照明光La,Lb,Lc,Ldを基板Nに照射する。プロジェクタ61aは視野VからX軸の正方向に一定距離だけ移動した位置に備えられ、プロジェクタ61bは視野VからX軸の負方向に一定距離だけ移動した位置に備えられ、プロジェクタ61cは視野VからY軸の正方向に一定距離だけ移動した位置に備えられ、プロジェクタ61dは視野VからY軸の負方向に一定距離だけ移動した位置に備えられている。X軸とY軸は、X−Yステージ63が移動する方向であり、基板Nと平行な平面上において互いに直交する座標軸である。
プロジェクタ61a,61b,61c,61dは、照射方向に対し部品ごとの影を生じる光源であればよく、照明光は、光源からの直接の光であっても、スリットや縞パターンを介した基板Nの3次元形状を計測する光であってもよい。
図1に示す制御部20は、図示しないCPUやROMやRAMで構成されるコンピュータであり、記録媒体30に記録された各種情報を用いて基板検査に必要な処理を実行する。本実施形態において制御部20は、基板検査を行うための基板検査プログラム21を実行する。基板検査プログラム21のソフトウェア構成については後述する。
記録媒体30は、基板情報30aと照明光情報30bと撮像領域情報30cと影画像(Aa,Ab,Ac,Ad,B,C,D)と評価結果(E)とを記録する。基板情報30aは、部品情報30a1と検査領域情報30a2とを含む。部品情報30a1は、基板N上に実装された部品の位置と形状とを示す。検査領域情報30a2は、基板N上の検査領域の位置と形状とを示す情報である。本実施形態においては、部品のリードと基板N上のパッドとを電気的に接続する半田のフィレット等が形成される領域を検査領域とした場合について説明する。(後述する図7A〜図7Cに示す検査領域G1〜G10)
照明光情報30bは、プロジェクタ61a,61b,61c,61dから照射される照明光La,Lb,Lc,Ldの焦点位置を示す情報である。焦点位置とは、プロジェクタ61a,61b,61c,61dを点光源と考えた場合に、当該点光源が存在する位置である。従って、照明光La,Lb,Lc,Ldは、それぞれ焦点位置に存在する点光源から放射状に照射されると見なすことができる。影画像(Aa,Ab,Ac,Ad,B,C,D)と評価結果(E)の詳細については後述する。
表示装置40は、制御部20の制御の下で各種画像を表示するディスプレイである。入力装置50は、ユーザの操作を受け付ける装置であり、マウスやキーボードやタッチパネル等であってもよい。
次に、基板検査プログラム21のソフトウェア構成について説明する。基板検査プログラム21は、撮像領域取得部21aと、検査不能領域取得部21bと、撮像領域調整部21cと、基板検査部21dとを含む。
撮像領域取得部21aは、基板N上の複数の撮像領域を取得する機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。すなわち、制御部20は、撮像領域取得部21aの機能により、撮像領域を示す撮像領域情報30cを生成する。
撮像領域を取得するためのアルゴリズムは種々の手法であってよいが、本実施形態において、撮像領域が取得される段階では照明による影は考慮されない。また、本実施形態においては、基板N上に撮像領域が複数の部品毎に設定される。例えば、制御部20は、基板情報30aに含まれる部品情報30a1を参照し、カメラ62の視野Vと同じ大きさおよび形状の領域で基板N上を走査し、撮像領域内に検査対象となる全ての部品が含まれるように撮像領域を決定する。
図3Aは、基板Nを模式的に示す図である。図3Aにおいては、基板Nを部品の実装面に垂直な方向から眺めた状態を示す図であり、基板N上に設定された部品を実線、撮像領域を破線の矩形で示している。本実施形態において、検査領域は部品のリードと基板Nのパッドとを電気的に接続する半田のフィレット等が形成される領域である。従って、検査領域を含む複数の部品が1個の撮像領域に含まれるように撮像領域が取得され、この結果、図3Aに破線で示されるように複数の撮像領域が得られる。撮像領域が取得されると、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、撮像領域の位置および形状を示す情報(基板平面の位置を示す座標系における撮像領域の対角頂点の座標等)を撮像領域情報30cとして生成し、記録媒体30に記録させる。
検査不能領域取得部21bは、撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。本実施形態において、制御部20は、プロジェクタ61a,61b,61c,61dの焦点位置と、部品の3次元的な形状および位置と、に基づいて、照明光によって形成される部品の影を算出する処理を撮像領域毎に実行する。
具体的には、制御部20は、基板Nに照明光La,Lb,Lc,Ldを照射した場合に形成される照射方向ごとの影の分布を示す影画像を取得する。すなわち、制御部20は、撮像領域を撮像領域情報30cから取得し、当該撮像領域内に存在する部品の位置と形状とを部品情報30a1から取得する。さらに、制御部20は、プロジェクタを1つの照明光源として見立てた場合のプロジェクタ61aから照射される照明光Laの焦点位置を照明光情報30bから取得する。
そして、制御部20は、撮像領域内の各部品に照明光La,Lb,Lc,Ldが照射された場合に、基板面上に形成される影の領域である影領域を算出する。基板面とは、基板Nにおいて部品が実装される面である。図4は、影領域Sの算出手法を説明する模式図である。まず、制御部20は、撮像領域の位置と部品Mの位置と照明光Laの焦点位置Zとに基づいて、部品Mの各頂点T1〜T8(黒丸で図示)と照明光Laの焦点位置Zとの相対位置を取得する。図4において、部品Mの形状は、直方体であり、8個の頂点T1〜T8を有する。本実施形態では、各部品Mの形状が部品情報30a1に規定されている。
そして、制御部20は、焦点位置Zと部品Mの各頂点T1〜T8とを接続する各直線(一点鎖線で図示)が基板面と交差する投影点P1〜P8を算出する。なお、頂点T1〜T8のうち、基板面上の頂点T5〜T8の投影点P5〜P8は、頂点T5〜T8と一致する。制御部20は、投影点P1〜P8同士を接続する線分によって囲まれた領域を影領域S(グレーで図示)として算出する。制御部20は、照明光Laを照射した場合の影領域Sを示す方向別影画像Aaを生成する(図5A参照)。方向別影画像Aaは、視野V内の各位置に対応する各画素で構成され、当該各画素が影領域S内であるかを示す情報が対応付けられた画像である。本実施形態において、各画素に濃度(0〜最大濃度)が対応付けられており、影領域S外の画素には濃度として0が対応付けられ、影領域S内の画素には最大濃度の25%(100×(1/プロジェクタの数))の濃度が対応付けられている。
ここでは図4によってプロジェクタ61aについての方向別影画像Aaを得る手法を説明したが、制御部20は、他のプロジェクタ61b,61c,61dについても同様の算出手法により方向別影画像Ab,Ac,Adを生成する。方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adが生成されると、制御部20は、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adを影画像として記録媒体30に記録する。
図5A〜図5Dは、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adを示す。同図に示すように、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adにおいては影領域Sの分布が示される。すなわち、制御部20は、基板Nに照明光La,Lb,Lc,Ldを照射した場合に形成される照射方向ごとの影の分布(影領域S)を示す影画像として方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adを取得する。
図5A〜図5Dにおいては、基板面からの高さHがそれぞれ2h,3h,5h,hとなる直方体状の部品M1〜M4が撮像領域(視野V内)に存在する例が示されている。これらの例においては、部品M1〜M4のそれぞれよって照明光La,Lb,Lc,Ldが遮蔽され、この結果形成された影領域Sが存在している。なお、図の簡略化のため、図5A〜図5Dでは照明光La,Lb,Lc,Ldが平行光であることとして影領域Sを示している。影領域Sは、部品M1〜M4の高さHが高いほど大きくなる。
本実施形態において、制御部20は、照射方向ごとの影の分布(影領域S)を示す方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adを単一画像に合成した合成影画像Bを生成する。具体的には、制御部20は、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adにおいて同一位置の画素の濃度同士を合計することにより、合成影画像Bを生成する。合成影画像Bが生成されると、制御部20は、合成影画像Bを影画像として記録媒体30に記録する。
図6は、合成影画像Bを示す。方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adのうち、1個も影領域Sが存在していない画素は0%の濃度を示すこととなり、1個のみにて影領域Sが存在している画素は最大濃度の25%の濃度を示すこととなり、2個にて影領域Sが存在している画素は最大濃度の50%の濃度を示すこととなり、3個にて影領域Sが存在している画素は最大濃度の75%の濃度を示すこととなり、4個すべてにて影領域Sが存在している画素は最大濃度の100%の濃度を示すこととなる。このように、合成影画像Bは、照射方向ごとの影領域Sが重なっている個数に応じて表示態様が異なる画像となる。
さらに、検査不能領域を取得するため、制御部20は、合成影画像B上に、検査領域を重畳した検査領域対比影画像を生成する。図7Aは、図6の合成影画像Bのうち、部品M2の周辺領域(破線枠)の拡大図であり、当該拡大図においてハッチングを施した部品M2の各リードに対して検査領域である基板上のパッドG1〜G10の輪郭を重畳した検査領域対比影画像Cを示す。図7Aにおいて、部品M2の周辺に10個の検査領域G1〜G10が示されている。検査領域G1〜G10は、部品M2のリード(ハッチングで図示)と、基板Nとを電気的に接続するための半田のフィレットが形成されるパッドの領域である。制御部20は、検査領域対比影画像Cを影画像として記録媒体30に記録する。
さらに、制御部20は、検査領域に重なった影の濃度と大きさに基づいて、各検査領域が検査不能領域であるか否か判定する。具体的には、制御部20は、照射方向ごとの影領域Sが重なっている数または面積が閾値以上である領域が、検査が不能な検査不能領域であるとみなす。
このため、制御部20は、検査領域G1〜G10のうち、照射方向ごとの影領域Sが重なっている個数が第1閾値(本実施形態において3個)以上となっている検査不能領域を特定する。具体的には、検査不能領域の面積を基準とする場合、制御部20は、検査領域G1〜G10内の画素の濃度が判定濃度(最大濃度の75%)以上となっているか否かによって画像を二値化し、検査不能領域であるか否かを示す二値化影画像を生成する。
図7Bは、二値化影画像Dを示す。二値化影画像Dにおいて、濃度が判定濃度以上の画素で構成される検査不能領域Q(黒色で図示)と、濃度が判定濃度未満の画素で構成される領域W(白色で図示)とによって検査領域G1〜G10内が色分けされている。制御部20は、二値化影画像Dを影画像として記録媒体30に記録する。
さらに、制御部20は、検査領域G1〜G10のそれぞれについて、各検査領域G1〜G10の面積と、検査不能領域Qの面積とを取得し、検査不能領域の面積を各検査領域の面積で除算することにより、検査不能領域面積率を算出する。そして、制御部20は、検査領域G1〜G10における検査不能領域面積率が判定値(例えば30%)以上である場合、その検査領域自体を検査不能領域として特定する。図7Bの例では、検査領域G3における検査不能領域面積率が50%であり、検査領域G4における検査不能領域面積率が100%である。従って、検査領域G3,G4が検査不能領域となる。他の検査領域G1,G2,G5〜G10は、検査が可能な領域である。なお、上記のように面積を基準とする場合には、検査領域G4が検査不能領域となる正確な判定が可能であるが、数を基準とする場合(例えば、図6の左に示す3個(75%)を基準とした場合)には検査領域G4は検査不能領域面積率が仮に10%であっても3個の条件が満たされることによって検査不能領域と判定されることになる。
さらに、制御部20は、検査不能領域を示す検査不能領域画像を生成する。すなわち、制御部20は、検査不能領域と検査可能な領域とを示す二値化画像を生成する。図7Cは、検査不能領域を含む撮像画像Eを示す。同図において、検査不能領域としての検査領域G3,G4が黒色で図示され、検査不能領域ではない検査領域G1,G2,G5〜G10が白色で図示されている。制御部20は、検査不能領域を含む撮像画像Eを影画像の評価結果として記録媒体30に記録する。
なお、図7A〜図7Cの拡大図は、検査不能領域算出の説明を分かり易くするために図示したものであって、検査不能領域を特定するためには検査領域G1〜G10の情報と影に関する情報があればよい。
制御部20は、撮像領域情報30cが示す各撮像領域について、図7Cで示した検査不能領域を含む撮像画像Eを取得する処理を行う。各撮像領域について、検査不能領域を含む撮像画像Eが取得されると、制御部20は、撮像領域を補正するための処理を行う。撮像領域調整部21cは、検査不能領域を含む撮像画像を、当該撮像領域内の検査不能領域が減る位置に変化させる機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。
具体的には、図3Aにおいて、撮像領域R1が図6に例示された検査不能領域を含む撮像領域である。図3Bは、図7Cで示した検査不能領域を含む撮像画像Eを含めた撮像領域R,Rを示す図である。本実施形態においては、このように、検査領域が二値化されることによって検査不能領域の有無が示されているため、制御部20は、撮像領域内に黒で示された検査不能領域が存在する場合、当該撮像領域に検査不能領域が含まれると判定する。
撮像領域に検査不能領域が含まれる場合、制御部20は、撮像領域内に含まれる検査不能領域の数または面積が少なくとも減るように撮像領域を変化させる。撮像領域の移動は、撮像領域内に含まれる検査不能領域が少なくとも減るように実施されればよく、本実施形態において制御部20は、複数回の試行の結果、最善の位置を取得し、変更後の撮像領域の位置とする。例えば、図7Cの検査不能領域G3,G4の内、少なくとも一方が検査可能領域となるように撮像領域を移動させればよい。
このために、制御部20は、予め決められた可動範囲内で撮像領域を微小移動させる処理を移動回数の上限に達するまで繰り返す。そして、制御部20は、移動後の各位置について、検査不能領域を含む撮像画像Eを取得する。さらに、制御部20は、移動後の各位置について取得された検査不能領域を含む撮像画像Eの中から、最も検査不能領域の数または面積が小さいものを、変更後の撮像領域の位置とする。なお、撮像領域の可動範囲は予め決められていればよく、例えば、変化前の撮像領域内に含まれていた部品の検査領域の全てが、移動後に含まれるような範囲を移動可能範囲とする構成等を採用可能である。
以上の処理により、移動前に検査不能領域が含まれていた撮像領域で検査不能領域が減った場合、制御部20は、移動後の撮像領域の位置を特定し、撮像領域情報30cに含まれる移動前の撮像領域を移動後の撮像領域に更新する。
本実施形態で、検査不能領域を減らすことができない場合、制御部20は、移動前の撮像領域を変化させず、代わりに、検査不能領域に専用の撮像領域を新設する手法も採用可能である(詳細は後述する)。
以上の処理によって撮像領域情報30cが確定すると、制御部20は、基板に実装された部品の半田フィレット等の検査を行う。基板検査部21dは、基板Nの検査を行う機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。以下、基板Nの検査手順について説明する。まず、制御部20は、撮像領域情報30cに規定された撮像領域となるように、X−Yステージ63を移動させる。そして、制御部20は、各プロジェクタから3次元計測のための縞パターンによる照明光La,Lb,Lc,Ldを基板Nに照射させた状態においてカメラ62が撮像した撮像画像を、順次取得する。このとき、制御部20は、照明光La,Lb,Lc,Ldの縞パターンの位相をシフトさせ、シフトさせた位相ごとに撮像された撮像画像を取得する。
次に、制御部20は、プロジェクタから照明光の縞パターンの位相をシフトさせながら撮像した複数の撮像画像に基づいて撮像領域の位置(画素)ごとの高さを算出する。具体的には、制御部20は、縞パターンの位相がシフトした複数の撮像画像を比較することにより、撮像領域の位置ごとに縞パターンの位相値を算出し、当該位相値を高さに変換することにより撮像領域の位置ごとの高さを算出する。
さらに、制御部20は、撮像領域の位置毎の高さに基づいて検査対象の平均高さを取得し、各検査対象としてのフィレットの形状の良否を判定する。フィレットの形状の良否を判定する手法はどのような手法であってもよい。例えば、制御部20は、理想的なフィレットの形状(高さや幅等の物理量)と検査対象としてのフィレットの形状(高さや幅等の物理量)との差分が閾値以上となる検査領域を不良であると判定してもよい。以上の構成によれば、初期設定された撮像領域に検査不能領域が含まれる場合に、検査不能領域が減るように撮像領域を補正した上で検査を行うことができる。従って、検査できない検査不能領域を含む部品を低減することができる。
(2)撮像領域決定処理:
図8は、撮像領域決定処理のフローチャートである。撮像領域決定処理において、制御部20は、撮像領域取得部21aの機能により、撮像領域情報30cを取得する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、基板N上に複数の撮像領域を設定し、各撮像領域の位置および形状を取得する。次に、制御部20は、検査不能領域取得部21bの機能により、基板情報30a(部品情報30a1,検査領域情報30a2)を取得する(ステップS105)。すなわち、制御部20は、検査対象の基板Nに実装された部品の位置および形状、検査領域の位置および形状を取得する。さらに、制御部20は、検査不能領域取得部21bの機能により、照明光情報30bを取得する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、プロジェクタ61a,61b,61c,61dから照射される照明光La,Lb,Lc,Ldの焦点位置Z(図4参照)を取得する。
次に、制御部20は、検査不能領域取得部21bの機能により、影画像を取得する(ステップS115)。具体的には、制御部20は、図5A〜図5Dの方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adと、図6の合成影画像Bと、図7Aの検査領域対比影画像Cと、図7Bの二値化影画像Dとを取得する。次に、制御部20は、検査不能領域取得部21bの機能により、影画像を評価する(ステップS120)。具体的には、制御部20は、図7Bの二値化影画像Dに基づいて、図7Cの検査不能領域を含む撮像画像Eを取得する。なお、ステップS115,S120において、制御部20は、ステップS100で取得された各撮像領域について影画像の取得と影画像の評価を実行する。
次に、制御部20は、検査不能領域取得部21bの機能により、検査不能領域を含む撮像領域が存在するか否か判定する(ステップS125)。すなわち、制御部20は、ステップS100において取得された各撮像領域について、ステップS120で得られた評価、すなわち、検査不能領域を含む撮像画像Eを参照し、画像の黒部分の有無に基づいて検査不能領域の有無を判定する。例えば、図3A,図3Bに示す例であれば、撮像領域R1に検査不能領域が含まれると判定する。ステップS125において、検査不能領域を含む撮像領域が存在すると判定されない場合、制御部20は、ステップS130以降の処理をスキップし、撮像領域決定処理を終了する。この場合ステップS100で取得された撮像領域情報30cが検査に利用される。
一方、ステップS125において、検査不能領域を含む撮像領域が存在すると判定された場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、処理対象の撮像領域を決定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、ステップS125において、検査不能領域を含むと判定された撮像領域の中から、ステップS140〜S175の処理対象となる領域を選択する。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、原因部品が処理対象の撮像領域内に存在するか否かを判定する(ステップS135)。ここで、原因部品は、検査不能領域に影を形成する部品である。例えば、図6,図7に示す例であれば、検査不能領域G3,G4に影を形成する部品M1,M2,M3が原因部品である。当該原因部品を特定するため、制御部20は、図5に示す方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adに基づいて、検査不能領域を含む撮像画像Eが示す検査不能領域に影を形成している部品を特定する。具体的には、検査不能領域G3,G4の座標位置に方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adのそれぞれの影Sが重なっているかを判定して特定する。
ステップS135において、原因部品が処理対象の撮像領域内に存在すると判定されない場合、制御部20は、後述する専用撮像領域設定処理(ステップS165)を実行する。
一方、ステップS135において、原因部品が処理対象の撮像領域内に存在すると判定された場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、撮像領域の位置を既定方向へ既定量変化させて影画像を取得する(ステップS140)。すなわち、本実施形態においては、既定方向へ既定量変化させることによって撮像領域の位置の変化の試行を行い、最善の位置を探索する構成が採用されている。既定方向および既定量は、撮像領域の位置の変化を効率的に試行することができるように決められていればよい。
本実施形態において、既定方向は、X−Yステージ63の移動可能方向に平行(すなわち、X方向、Y方向に平行)であり、試行回数毎に方向が決められている。例えば、1回目の試行回数における方向がX+方向、2回目の試行回数における方向がY+方向などのように決められている。また既定量も試行回数毎に決められている。既定量は固定であってもよいし、可変であってもよいし、正負の値になり得る構成であってもよい。
図3Bにおいては、撮像領域R1を移動させた後の撮像領域R2を一点鎖線によって示している。また、1回の移動方向および移動量を実線の矢印によって示している。すなわち、図3Bに示す撮像領域R2は、撮像領域R1をX−Yステージ63の移動可能方向におけるX軸の負方向に移動させ、続いて、Y軸の負方向に移動させ、さらに、もう一度、X軸の負方向に移動させた後の撮像領域の位置である。むろん、移動方向および移動量の大きさおよび順序は図3Bに示す例に限定されない。
制御部20は、ステップS140において処理対象の撮像領域を1回分移動させ、移動後の撮像領域においてステップS115と同様の処理を行って影画像を取得する。すなわち、図3Bに一点鎖線で示すように撮像領域を移動させると、移動前と比較して検査不能領域とプロジェクタ61a,61b,61c,61dの焦点位置との相対位置が変化する。この結果、影の大きさ、位置が変化するため、制御部20は、変化後の影の画像を取得する。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、影画像を評価する(ステップS145)。すなわち、制御部20は、ステップS140によって取得された影画像について、ステップS120と同様の処理を行って影画像を評価する。この結果、移動後の撮像領域について、検査不能領域を含む撮像画像Eが取得される。制御部20は、移動後の撮像領域の位置と取得された検査不能領域を含む撮像画像Eとを対応づけて、記録媒体30に記録する。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、試行回数上限に達したか否か判定する(ステップS150)。すなわち、本実施形態においては、撮像領域の1回の移動を1回の試行とみなし、試行回数の上限数が予め決められている。そこで、制御部20は、試行回数が上限数に達したか否かを判定する。ステップS150において、試行回数上限に達したと判定されない場合、制御部20は、処理対象の撮像領域についてステップS140以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS150において、試行回数上限に達したと判定された場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域が減少したか否かを判定する(ステップS155)。すなわち、制御部20は、ステップS140〜S150のループ処理によって試行された各撮像領域の評価(検査不能領域を含む撮像画像E)を互いに比較し、評価が最善(検査不能領域の数または面積が最小)である撮像領域を取得する。そして、取得された撮像領域における検査不能領域の数または面積と、移動前の撮像領域の評価とを比較し、検査不能領域が減少したか否かを判定する。なお、検査不能領域が減少したか否かの判定は、種々の手法で行われてよく、単に検査不能領域の数が減少したことを判定の基準としたり、検査不能領域が既定面積以上小さくなった場合に検査可能範囲が増えることから検査不能領域が減少したと判定しても良い。
ステップS155において、検査不能領域が減少したと判定されない場合、撮像領域の移動が効果的でないとみなし、制御部20は、ステップS135において、原因部品が処理対象の撮像領域内に存在すると判定されない場合と同様に、処理対象の撮像領域を移動させないこととする。この場合、制御部20は、ステップS165において専用撮像領域設定処理を実行し、処理対象の撮像領域に含まれる検査不能領域について検査を可能にするための処理を実行する。専用撮像領域設定処理については、後述する。
ステップS155において、検査不能領域が減少したと判定された場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域の数または面積が最小の撮像領域を採用する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、ステップS140〜S150のループ処理によって試行された各撮像領域の中から、ステップS145の評価に基づいて検査不能領域の数または面積が最小である撮像領域を取得する。そして、制御部20は、当該検査不能領域の数または面積が最小である撮像領域の座標が、処理対象の撮像領域の座標となるように、撮像領域情報30cを更新する。
ステップS160またはS165が実行されると、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、更新した撮像領域の周辺に存在する撮像領域の位置を調整する(ステップS170)。すなわち、ステップS160,S165において処理対象とされた撮像領域の位置が調整された結果、処理対象を移動させる前の撮像領域に含まれていた部品の一部が検査対象から外れる場合がある。このような場合に、制御部20は、ステップS130〜S175のループ処理の処理対象になっていない撮像領域の初期位置を変更し、検査対象から外れた部品が当該撮像領域に含まれるように位置を変化させる。以上の構成によれば、ステップS160,S165の処理によって検査対象から外れた部品があっても、その部品が他の撮像領域に含まれる状態でループ処理を継続することができる。
ステップS170が実行されると、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域を含む撮像領域の全てについて処理が終了したか否か判定する(ステップS175)。すなわち、制御部20は、ステップS100で取得された全ての撮像領域について、各撮像領域を処理対象としたステップS140〜S175のループ処理が終了したか否かを判定する。ステップS175において、検査不能領域を含む撮像領域の全てについて処理が終了したと判定されない場合、制御部20は、ステップS130以降の処理を繰り返す。ステップS175において、検査不能領域を含む撮像領域の全てについて処理が終了したと判定された場合、制御部20は、撮像領域決定処理を終了する。
(3)専用撮像領域設定処理:
次に、ステップS165における専用撮像領域設定処理を説明する。図9は、専用撮像領域設定処理を示すフローチャートである。制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域を中心とした専用撮像領域を追加する(ステップS200)。すなわち、制御部20は、ステップS130で決定された処理対象の撮像領域と別に新たな専用撮像領域を生成する。専用撮像領域は、ステップS125で撮像領域に含まれると判定された検査不能領域の検査が可能になるように設定される領域であり、専用撮像領域においても初期位置の時点で影画像を取得し、検査可能にならない場合は、位置を変化させる試行が行われることによって検査が可能になる位置が探索される。
本実施形態においては、検査不能領域が専用撮像領域の中央になるように、探索の際の初期位置が決定される。図10Aにおいては、図3Bに示す撮像領域R1に含まれる検査不能領域G3,G4(図7C参照)が中央に配置された専用撮像領域R3を破線によって示している。なお、専用撮像領域内に検査不能領域が複数個含まれる場合、例えば、その重心位置が専用撮像領域の中心に位置するように初期位置を決定する構成等を採用可能である。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、探索の際の初期位置における影画像を取得する(ステップ205)。その後、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、影画像を評価する(ステップ210)。すなわち、制御部20は、ステップS205で取得された影画像に対してステップS145と同様の処理を行って評価を行う。この結果、検査不能領域を含む撮像画像Eが取得され、制御部20は、専用撮像領域の初期位置と取得された検査不能領域を含む撮像画像Eとを対応づけて、記録媒体30に記録する。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域が減少したか否か判定する(ステップS215)。すなわち、制御部20は、ステップS130において処理対象とされた撮像領域についてステップS120で得られていた検査不能領域を含む撮像画像Eと、ステップS210における評価によって得られた検査不能領域を含む撮像画像Eと、を比較する。そして、ステップS210における評価によって得られた検査不能領域を含む撮像画像Eの方が検査不能領域の数または面積が小さい場合に、検査不能領域が減少したと判定する。検査不能領域が減少した場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域が減少した後の専用撮像領域を撮像領域として採用する(ステップS235)。すなわち、制御部20は、検査不能領域が減少した後の専用撮像領域の座標を撮像領域情報30cに追加し、カメラ62によって撮像される撮像領域とみなす。
ステップS215で検査不能領域が減少したと判定されない場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、専用撮像領域の位置を既定方向へ既定量変化させて影画像を取得する(ステップS220)。すなわち、制御部20は、ステップS140と同様の処理を実行する。なお、既定方向および既定量は、ステップS140と同一であってもよいし、異なっていてもよい。次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、影画像を評価する(ステップS225)。すなわち、制御部20は、ステップS145と同様の処理を行って評価を行う。この結果、検査不能領域を含む撮像画像Eが取得され、制御部20は、移動後の専用撮像領域の位置と取得された検査不能領域を含む撮像画像Eとを対応づけて、記録媒体30に記録する。
次に、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査不能領域が減少したか否か判定する(ステップS230)。すなわち、制御部20は、ステップS130において処理対象とされた撮像領域についてステップS120で得られていた検査不能領域を含む撮像画像Eと、ステップS225における評価によって得られた検査不能領域を含む撮像画像Eと、を比較する。そして、ステップS225における評価によって得られた検査不能領域を含む撮像画像Eの方が検査不能領域の数または面積が小さい場合に、検査不能領域が減少したと判定する。ステップS230で検査不能領域が減少したと判定された場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、検査可能になった専用撮像領域を採用する(ステップS235)。すなわち、制御部20は、検査可能になった専用撮像領域の座標を撮像領域情報30cに追加し、カメラ62によって撮像される撮像領域とみなす。
ステップS230で検査可能になったと判定されない場合、制御部20は、撮像領域調整部21cの機能により、試行回数上限に達したか否か判定する(ステップS240)。すなわち、本実施形態においては、専用撮像領域の1回の移動を1回の試行とみなし、試行回数の上限数が予め決められている。そこで、制御部20は、試行回数が上限数に達したか否かを判定する。ステップS240において、試行回数上限に達したと判定されない場合、制御部20は、ステップS220以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS240において、試行回数上限に達したと判定された場合、専用撮像領域設定処理を終了する。すなわち、ステップS240において、試行回数上限に達したと判定された場合、制御部20は、専用撮像領域を設定しても検査可能にならないとみなし、専用撮像領域を設定することなく、図8に示す撮像領域決定処理のステップS170に復帰する。
(4)他の実施形態:
前記実施形態において、制御部20は、計算によって方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adを取得したが、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adは実際に撮像領域に照明光を照射した影を撮像することにより得られてもよい。この場合、方向別影画像Aa,Ab,Ac,Adが部品M1〜M4の実装位置のばらつきの影響を受けることとなるが、実装位置が正確であることが確認済みの基板Nを使用することにより実装位置のばらつきの影響を抑制してもよい。
さらに、基板検査システム10の装置構成は図1に示す構成に限定されない。例えば、基板検査システム10は、複数の装置(サーバとクライアント等)によって構成されても良いし、基板検査を行う装置と、撮像領域を決定する装置が異なっていてもよい。さらに、基板検査システム10の構成要素が上述の構成と異なっていてもよい。例えば、プロジェクタの照明光の照射方向は4方向に限定されず、3方向以下、または5方向以上であってもよい。また、基板を移動させるための装置もX−Yステージに限定されない。例えば、ステージは基板を上下移動させることが可能であってもよいし、回転移動させることが可能であってもよい。この場合、検査不能領域を減らすために基板を上下移動まだは回転移動させてもよい。さらに、専用撮像領域設定処理のステップS215,S230においては、検査不能領域が減少したか否か判定していたが、この構成に限定されず、例えば、検査可能になった(検査不能領域がなくなった)か否か判定してもよい。
撮像領域取得部は、基板上の複数の撮像領域を取得することができればよい。すなわち、撮像領域取得部は、検査領域を撮像するための視野割りを行うことができればよい。その際、撮像領域取得部は、撮像領域に含まれる検査領域が検査可能になるか否か考慮することなく、複数の撮像領域を取得すれば良い。撮像領域を取得するためのアルゴリズムは、種々の態様であってよい。ただし、撮像領域の取得は、検査が可能か否か考慮されることなく実行される。この範囲において、例えば、基板上に存在する複数の検査領域を網羅する最小数の撮像領域が取得されてもよく、種々の構成を採用可能である。
基板には複数の部品が実装されていればよい。検査は、上述の実施形態のような、半田のフィレットにおける接合の良否に限定されず、各種の検査が行われてよい。例えば、部品の形状判定、実装状態の判定、未実装の有無が検査されてもよい。
検査不能領域取得部は、撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、カメラの撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得することができればよい。すなわち、基板に部品が実装されると、基板の高さ方向に立体的に部品が存在する状態になるため、照明によって部品の影が形成される。影が半田のフィレット等の検査領域に重なると、その部分は撮像画像で黒く撮像され、検査困難になる。複数の照射方向から照明された場合、ある照射方向からの照明で影が形成される領域は、他の照射方向からの照明によって影にならない可能性があるものの、部品の密度が増加すると、複数の照射方向から照明したとしても特定の領域に影が形成されてしまう場合がある。
そして、このような影によって検査できない領域が存在する場合に、当該領域が検査不能領域となる。検査不能領域は、撮像画像による検査が不可能な領域であり、照明と部品との関係から決定される。すなわち、照明の位置と部品の位置とが既知であれば、基板上の影の位置を特定可能であり、複数の照明のそれぞれについて影を特定すれば、複数の照射方向のそれぞれから照明した場合に部品により形成される影によって検査不可能になっているか否か評価することができる。検査不可能であるか否かの指標は、影が重なる数や面積以外の要素が考慮されてもよく、例えば、影の大きさや影が重なる部品の種類や形状等が評価されても良い。
なお、検査不能領域は、撮像画像による検査が不可能な領域であり、基板上に実装された部品の一部位を含む領域であってもよいし、基板上の一部位を含む領域であってもよいし、基板上に存在する任意の物(例えば、リード周囲の半田フィレット等)を含む領域であってもよい。すなわち、検査領域に影が重なっている場合には、検査不能領域となり得る。
また、検査不能領域が減るように撮像領域を移動させる構成としては、検査不能領域の面積が減るように撮像領域が移動されてもよいし、検査不能領域の数が減るように撮像領域が移動されてもよいし、これらの双方であってもよい。また、検査不能領域を含む撮像領域において、検査不能領域がなくなるように位置が変化すると好ましいが、検査不能領域をなくすように位置を変化させることができないならば、位置変化前よりも検査不能領域が少しでも減るように位置を変化させることができればよい。
さらに、検査不能領域が減るように撮像領域の位置を変化させるための構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、撮像領域調整部は、検査不能領域に影を形成する部品である原因部品の位置に基づいて、撮像領域を移動させてもよい。このための構成例としては、撮像領域調整部が、原因部品の影が小さくなる位置に撮像領域を変化させる構成を採用可能である。
この構成は、例えば、図1に示す構成において、図8に示す処理を実行し、ステップS140において撮像領域の移動を実行する際に、原因部品の位置に基づいて移動方向を決定することで実現可能である。原因部品は、ステップS135で取得され、通常は複数個存在する。そこで、制御部20は、その中の少なくとも一つに着目し、当該原因部品の影が小さくなる方向を撮像領域の移動方向とする。例えば、図4に示す部品Mが原因部品である場合、制御部20は撮像領域の移動方向をX軸の負方向とし、撮像領域内の検査不能領域をX軸の正方向に移動させる。当該方向に撮像領域を移動させることにより、検査不能領域が減り、または解消する撮像領域の位置を効率的に探索することができる。
むろん、本構成の場合であっても、移動量を既定量とし、試行回数を重ねるにつれて移動方向を変化させるように試行されてもよい。また、原因部品の高さに基づいて移動量を決定してもよい。すなわち、原因部品の高さが高いほど一回の試行における移動量を大きくしてもよい。さらに、着目する原因部品は、種々の手法で決定されてよい。例えば、原因部品の中で最も高さが高い部品が着目されてもよいし、原因部品の中で最も影が大きい部品が着目されてもよい。これらの構成によれば、検査不能領域を形成している影が大きく変化するように撮像領域を変化させることができる。
さらに、着目する原因部品は一つでなくてもよい。例えば、2以上の原因部品のそれぞれについて影が小さくなる位置に撮像領域を変化させるように試行してもよい。
さらに、検査不能領域において重なっている影の数が異なっている場合、撮像領域調整部が、相対的に多くの影が重なっている部分の面積または当該部分において重なっている影の数が減る位置に撮像領域を移動させる構成であってもよい。この構成は、例えば、図1に示す構成において、図8に示す処理を実行し、ステップS140において撮像領域の移動を実行する際に、相対的に多くの影が重なっている部分の面積または当該部分において重なっている影の数が減る位置に撮像領域を移動させることで実現可能である。
例えば、図7A,図7Bに示す例において、検査領域G3の右半分は影が3個重なっており検査不能領域であるが、左半分は影が2個重なっているため検査不能領域ではない。この場合、制御部20は、相対的に多くの影が重なっている部分である検査領域G3の右半分を減らし、相対的に少ない影が重なっている部分である検査領域G3の左半分を増やす方向に撮像領域を移動させる。すなわち、この場合において、制御部20は撮像領域の移動方向を図の左側に向けた方向とし、撮像領域内の影を図7A,図7Bの右方向に縮小させる。この構成によれば、検査不能領域が減る(または無くなる)ような撮像領域の位置を効率的に探索することができる。むろん、本構成の場合であっても、移動量を既定量とし、試行回数を重ねるにつれて移動方向を変化させるように試行されてもよい。
さらに、図10Bに示す第1の撮像領域R5と第2の撮像領域R6において、図10Bのハッチング部分のように2つの撮像領域にまたがる領域(以下、ハッチング領域)が存在し得る。そして、このハッチング領域が第1の撮像領域R5に含まれた場合には検査不能領域が存在するが、第2の撮像領域R6に含まれた場合には検査不能領域が含まれないというような状況が発生し得る。この場合、ハッチング領域は第2の撮像領域R6が3次元検査の対象となった際に、ハッチング領域内に含まれる部品の良否判定等の検査を行えばよい。よって、撮像領域調整部は、第1の撮像領域R5の位置を変化させない構成であってもよい。この構成は、例えば、図1に示す構成において、図8に示す処理を変更することによって実現可能である。すなわち、ステップS125において検査不能領域を含む撮像領域が存在すると判定された場合に、さらに、当該検査不能領域が他の撮像領域で検査可能な領域であるか否か判定する。そして、当該検査不能領域が他の撮像領域で検査可能な領域である場合、制御部20は、当該検査不能領域が含まれる撮像領域を、ステップS130〜S175の処理対象としない。この構成によれば、不必要な処理が実行されることを防止することができる。
10…基板検査システム、20…制御部、21…基板検査プログラム、21a…撮像領域取得部、21b…検査不能領域取得部、21c…撮像領域調整部、21d…基板検査部、30…記録媒体、30a…基板情報、30a1…部品情報、30a2…検査領域情報、30b…照明光情報、30c…撮像領域情報、40…表示装置、50…入力装置、60…撮像部、61a、61b、61c、61d…プロジェクタ、62…カメラ、63…X−Yステージ

Claims (6)

  1. 基板上の複数の撮像領域を取得する撮像領域取得部と、
    前記撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する検査不能領域取得部と、
    前記検査不能領域を含む前記撮像領域を、当該撮像領域内の前記検査不能領域が減る位置に変化させる撮像領域調整部と、
    を備える撮像領域決定システム。
  2. 前記撮像領域調整部は、
    前記検査不能領域に影を形成する部品である原因部品の影が小さくなる位置に前記撮像領域を変化させる、
    請求項1に記載の撮像領域決定システム。
  3. 前記撮像領域調整部は、
    前記検査不能領域において重なっている影の数が異なっている場合、相対的に多くの影が重なっている部分の面積または当該部分において重なっている影の数が減る位置に前記撮像領域を移動させる、
    請求項2に記載の撮像領域決定システム。
  4. 前記撮像領域調整部は、
    第1の前記撮像領域に含まれる前記検査不能領域が第2の前記撮像領域に含まれ、かつ、検査が可能な領域である場合、第1の前記撮像領域の位置を変化させない、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮像領域決定システム。
  5. 基板上の複数の撮像領域を取得する撮像領域取得工程と、
    前記撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する検査不能領域取得工程と、
    前記検査不能領域を含む前記撮像領域を、当該撮像領域内の前記検査不能領域が減る位置に変化させる撮像領域調整工程と、
    を備える撮像領域決定方法。
  6. コンピュータを、
    基板上の複数の撮像領域を取得する撮像領域取得部、
    前記撮像領域のそれぞれを複数の照射方向から照明した場合に部品により形成される影によって、撮像画像による検査が不可能になる検査不能領域を取得する検査不能領域取得部、
    前記検査不能領域を含む前記撮像領域を、当該撮像領域内の前記検査不能領域が減る位置に変化させる撮像領域調整部、
    として機能させる撮像領域決定プログラム。
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