JP2021032654A - 運動検出装置および金型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体の回転以外の運動の検出にも適した運動検出装置を実現する。【解決手段】昇降カウンタ21は、金型装置の上型ホルダの昇降を検出してカウントする装置である。昇降カウンタ21は、直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する磁性素子23を有する磁気センサ22と、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向一方向である第1の磁場を磁性素子23にかける第1の磁気回路と、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向他方向であり、かつ磁場の強さが第1の磁場の強さよりも強い第2の磁場を磁性素子23にかける第2の磁気回路と、第2の磁気回路に対して相対的に移動し、第2の磁気回路との距離が所定距離以上のときと、第2の磁気回路との距離が上記所定距離未満のときとで、第2の磁場における磁力線の経路を変えることによって磁性素子23にかかる第2の磁場の強さを変化させる磁場可変ヨーク41とを備えている。【選択図】図7

Description

本発明は、磁気を用いて物体の運動を検出する運動検出装置、および当該運動検出装置を備えた金型装置に関する。
大バルクハウゼン効果を利用した磁気センサと磁石とを用いた回転検出装置は知られている。この種の回転検出装置では、例えば、磁気センサを支持体に固定し、支持体に対して回転する回転体に磁石を固定し、回転体が回転することによって生じる磁場の変化を磁気センサにより検出する。磁気センサは、大バルクハウゼン効果を生ずる磁性線材の周囲にコイルを巻回することにより形成される。大バルクハウゼン効果を生ずる磁性線材は、外部磁場が変化すると磁化方向が瞬時に反転する性質を有している。磁性線材の磁化方向が反転したときにコイルに流れる誘導電流を検出信号として取り出し、その検出信号に基づいて回転体の回転を検出する。下記の特許文献1には、このような回転検出装置の例が記載されている。
国際公開第2016/002437号
上記特許文献1に記載された回転検出装置によれば、物体の回転を検出することができる。ところが、物体の直線状の移動または往復動等、物体の回転以外の運動の検出にも適した運動検出装置が望まれている。例えば、金属板のプレス加工を行う金型装置は下型に対して上型が昇降する構造を有している。上型の昇降をカウントする昇降カウンタを実現するに当たり、上型の昇降運動を検出することができる運動検出装置が必要になる。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、物体の回転以外の運動の検出にも適した運動検出装置、および当該運動検出装置を備えた金型装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一の運動検出装置は、第1の物体の第2の物体に対する相対的な運動を検出する運動検出装置であって、直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する磁性素子を有する磁気センサと、磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向一方向である第1の磁場を前記磁性素子にかける第1の磁気回路と、磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向他方向であり、かつ磁場の強さが前記第1の磁場の強さよりも強い第2の磁場を前記磁性素子にかける第2の磁気回路と、前記第2の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第2の磁気回路との距離が所定距離以上のときと、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第2の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第2の磁場の強さを変化させる磁場可変ヨークとを備え、前記磁場可変ヨークは前記第1の物体に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の物体に設けられていることを特徴とする。
上記本発明の一の運動検出装置において、前記第1の磁気回路は、前記第1の磁場を形成する一対の第1の磁石と、前記第1の磁場における磁力線が前記磁性素子内を当該磁性素子の伸長方向一方向に通過するように前記第1の磁場における磁力線の経路を設定する第1の設定ヨークとを備え、前記第2の磁気回路は、前記第2の磁場を形成する一対の第2の磁石と、前記第2の磁場における磁力線が前記磁性素子内を当該磁性素子の伸長方向他方向に通過するように前記第2の磁場における磁力線の経路を設定する第2の設定ヨークとを備えていることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記第1の設定ヨークは、前記磁性素子からその伸長方向と直交する一の方向に離れた領域において、前記磁性素子の伸長方向一側および前記磁性素子の伸長方向他側に互いに離れてそれぞれ配置された一対の第1のヨーク片を有し、前記第2の設定ヨークは、前記磁性素子からその伸長方向と直交する他の方向に離れた領域において、前記磁性素子の伸長方向一側および前記磁性素子の伸長方向他側に互いに離れてそれぞれ配置された一対の第2のヨーク片を有することとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記磁場可変ヨークは、前記一対の第2のヨーク片に対して相対的に移動し、前記一対の第2のヨーク片との距離が前記所定距離以上のときには、前記第2の設定ヨークにより設定された前記第2の磁場における磁力線の経路を維持し、前記一対の第2のヨーク片との距離が前記所定距離未満のときには、前記第2の磁場における磁力線が当該磁場可変ヨーク内を通過するように、前記第2の設定ヨークにより設定された前記第2の磁場における磁力線の経路を変更することとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記一対の第2のヨーク片の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状は、前記一対の第1のヨーク片の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状と異なることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記一対の第2のヨーク片間の距離は、前記一対の第1のヨーク片間の距離と異なることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記磁性素子と前記一対の第2のヨークとの間の距離は、前記磁性素子と前記一対の第1のヨークとの間の距離と異なることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記一対の第2の磁石のそれぞれの磁力は、前記一対の第1の磁石のそれぞれの磁力と異なることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記一対の第1の磁石のうちの一方の磁石と前記一対の第2の磁石のうちの一方の磁石とは単一の第1の共通磁石により形成され、前記一対の第1の磁石のうちの他方の磁石と前記一対の第2の磁石のうちの他方の磁石とは単一の第2の共通磁石により形成されていることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記磁場可変ヨークと前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離以上から前記所定距離未満へ変化した回数、および前記磁場可変ヨークと前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満から前記所定距離以上へ変化した回数の一方または双方をカウントするカウント回路を備えていることとしてもよい。
また、上記本発明の一の運動検出装置において、前記磁性素子は大バルクハウゼン効果を生じる磁性素子であることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の運動検出装置は、第1の物体の第2の物体に対する相対的な運動を検出する運動検出装置であって、直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する磁性素子を有する磁気センサと、磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向一方向である第1の磁場を前記磁性素子にかける第1の磁気回路と、磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向他方向である第2の磁場を前記磁性素子にかける第2の磁気回路と、前記第1の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第1の磁気回路との距離が所定距離以上のときと、前記第1の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第1の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第1の磁場の強さを変化させる第1の磁場可変ヨークと、前記第2の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離以上のときと、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第2の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第2の磁場の強さを変化させる第2の磁場可変ヨークとを備え、前記第1の磁場可変ヨークおよび前記第2の磁場可変ヨークは前記第1の物体に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の物体に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一の金型装置は、第1の金型片および第2の金型片を有し、前記第1の金型片と前記第2の金型片との間に被加工材を挟み、前記被加工材に対してプレス加工を行う金型と、前記第1の金型片を支持する第1の支持部と、前記第2の金型片を支持する第2の支持部と、前記第1の金型片が前記第2の金型片に対して接離するように前記第1の支持部を前記第2の支持部に対して相対的に移動可能に支持する第3の支持部と、前記第1の支持部の前記第2の支持部に対する相対的な移動を検出する上記本発明の一の運動検出装置とを備え、前記磁場可変ヨークは前記第1の支持部に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の支持部に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の他の金型装置は、第1の金型片および第2の金型片を有し、前記第1の金型片と前記第2の金型片との間に被加工材を挟み、前記被加工材に対してプレス加工を行う金型と、前記第1の金型片を支持する第1の支持部と、前記第2の金型片を支持する第2の支持部と、前記第1の金型片が前記第2の金型片に対して接離するように前記第1の支持部を前記第2の支持部に対して相対的に移動可能に支持する第3の支持部と、前記第1の支持部の前記第2の支持部に対する相対的な移動を検出する上記本発明の他の運動検出装置とを備え、前記第1の磁場可変ヨークおよび前記第2の磁場可変ヨークは前記第1の支持部に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の支持部に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、物体の回転以外の運動の検出にも適した運動検出装置を実現することができ、また、当該運転検出装置を備えた金型装置を提供することができる。
本発明の運動検出装置の第1の実施形態である昇降カウンタが設けられた金型装置を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の昇降カウンタの外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の昇降カウンタを前方から見た状態を模式的に示す説明図である。 図3中の矢示IV−IV方向から見た昇降カウンタの断面を示す説明図である。 図3中の矢示V−V方向から見た昇降カウンタを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の昇降カウンタにおける磁気センサ、カウント回路およびコネクタを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の昇降カウンタの動作を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の昇降カウンタを示す説明図である。 本発明の第3の実施形態の昇降カウンタを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の昇降カウンタの金型装置への取付方向を変更した例を示す説明図である。 図10中の矢示XI−XI方向から見た昇降カウンタを示す説明図である。
以下、図面を用いて、本発明の運動検出装置のいくつかの実施形態について説明する。以下の説明において、上(U)、下(D)、左(L)、右(R)、前(F)または後(B)の方向を述べる際には、図1ないし図9の左部に描いた矢印に従う。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の運動検出装置の第1の実施形態である昇降カウンタ21が設けられた金型装置1を示している。図1において、金型装置1は、金属板である被加工材2のプレス加工を行う装置である。金型装置1は、下型4および上型5を有する金型3を備えている。金型3によれば、下型4と上型5との間に被加工材2を挟み、被加工材2に対してプレス加工を行うことができる。下型4および上型5は上下に対向するように配置され、下型4は下型ホルダ6に支持され、上型5は上型ホルダ7に支持されている。また、上型ホルダ7はその四隅に設けられた4本(2本のみ図示)のガイドポスト8を介して下型ホルダ6に昇降可能に支持されている。これらガイドポスト8により、上型ホルダ7は、上型5が下型4に対して接離(接近、離間)するように下型ホルダ6に対して移動可能に支持されている。また、各ガイドポスト8には、上型ホルダ7を上方へ付勢するスプリング9が設けられている。また、金型装置1には、上型ホルダ7を下降させる図示しないアクチュエータが設けられている。アクチュエータをオンにすると、上型ホルダ7が下降し、アクチュエータをオフにすると、上型ホルダ7が各スプリング9の付勢力により上昇するようになっている。上型ホルダ7が下降したときに、下型4と上型5とが合わさり、被加工材2にプレス加工が施される。なお、上型5が特許請求の範囲の記載における「第1の金型片」の具体例であり、下型4が特許請求の範囲の記載における「第2の金型片」の具体例であり、上型ホルダ7が特許請求の範囲の記載における「第1の支持部」の具体例であり、下型ホルダ6が特許請求の範囲の記載における「第2の支持部」の具体例であり、ガイドポスト8が特許請求の範囲の記載における「第3の支持部」の具体例である。
また、金型装置1には昇降カウンタ21が設けられている。昇降カウンタ21は、上型5の昇降運動を検出し、その検出結果に基づいて上型5の昇降をカウントする装置である。昇降カウンタ21は、カウンタホルダ10、11を介して下型ホルダ6と上型ホルダ7との間に取り付けられている。
図2は昇降カウンタ21の外観を示している。図3は昇降カウンタ21を前方から見た状態を模式的に示している。図4は昇降カウンタ21を図3中の矢示IV−IV方向から見た状態を示している。図5は昇降カウンタ21を図3中の矢示V−V方向から見た状態を示している。図6は磁気センサ22、カウント回路45およびコネクタ49を示している。なお、図3ないし図5においては、基板44、カウント回路45およびコネクタ49の図示を省略している。
図2に示すように、昇降カウンタ21は、磁気センサ22、左側磁石31、右側磁石32、下側設定ヨーク33、上側設定ヨーク36、磁場可変ヨーク41、基板44、カウント回路45、およびコネクタ49を備えている。昇降カウンタ21を構成するこれらの構成要素のうち、磁場可変ヨーク41を除くものは、図1に示すように、カウンタホルダ10を介して下型ホルダ6に固定されている。一方、磁場可変ヨーク41は、カウンタホルダ11を介して上型ホルダ7に固定されている。なお、上型ホルダ7は特許請求の範囲の記載における「第1の物体」の具体例であり、下型ホルダ6は特許請求の範囲の記載における「第2の物体」の具体例である。
磁気センサ22は、図6に示すように、磁性素子23、コイル24、ボビン25および一対の端子26を有している。
磁性素子23は、直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する素子である。本実施形態における磁性素子23は、大バルクハウゼン効果を生ずる磁性素子である。磁性素子23は、例えば、鉄およびコバルトを含む半硬質磁性材料により形成され、直径が例えばおよそ0.1mm〜1mmで、長さが例えばおよそ10mm〜30mmの線材である。磁性素子23は、例えば、上記半硬質磁性材料を線引きし、方向を変えながら複数回捻ることにより形成されている。磁性素子23は、磁化が容易な方向が当該磁性素子23の軸線方向である一軸異方性を有している。また、磁性素子23において、その外周側部分よりも中心側部分の方が保磁力が大きい。磁性素子23は外部磁場の方向の変化に応じて磁性素子23(その外周側部分)の磁化方向が急反転する性質を有している。
磁性素子23は例えば樹脂製のボビン25の内部に収容されている。コイル24は、ボビン25の外周側に巻線を巻回することにより形成されている。これにより、コイル24の中心に磁性素子23が貫通した構造が形成されている。また、一対の端子26はボビン25の両端側にそれぞれ設けられている。各端子26は導電材料により形成され、各端子26の一端部には巻線の端部が接続されている。図3に示すように、磁気センサ22は磁性素子23の伸長方向が昇降カウンタ21における左右方向となるように配置されている。
左側磁石31は磁気センサ22の左方に設けられている。右側磁石32は磁気センサ22の右方に設けられている。左側磁石31および右側磁石32はそれぞれ永久磁石であり、例えばフェライト磁石である。本実施形態における左側磁石31および右側磁石32の形状はそれぞれ直方体であるが、これらの形状は特に限定されず、例えば円柱状でもよいし、多角柱状でもよい。また、左側磁石31は、その上側がS極となり、下側がN極となるように着磁されている。右側磁石32は、左側磁石31の着磁方向と逆の方向に着磁されている。すなわち、右側磁石32は、その上側がN極となり、下側がS極となるように着磁されている。なお、左側磁石31が特許請求の範囲の記載における「第1の共通磁石」の具体例であり、右側磁石32が特許請求の範囲の記載における「第2の共通磁石」の具体例である。
下側設定ヨーク33は、図3に示すように、磁気センサ22、左側磁石31および右側磁石32の下方に設けられている。下側設定ヨーク33は一対のヨーク片34、35を有している。各ヨーク片34、35は例えば鉄等の軟磁性材料により平板状に形成されている。一方のヨーク片34は、左側磁石31の下方から磁気センサ22の左部の下方にかけての領域を左右方向に伸長しているが、当該ヨーク片34の右端34Aは磁気センサ22の左右方向中央には達していない。他方のヨーク片35は、ヨーク片34と左右対称に配置されている。すなわち、ヨーク片35は、右側磁石32の下方から磁気センサ22の右部の下方にかけての領域を左右方向に伸長しているが、当該ヨーク片35の左端35Aは磁気センサ22の左右方向中央に達していない。
また、図3に示すように、一対のヨーク片34、35と磁気センサ22とは互いに離れている。一対のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離D1は所定の値に設定されている。なお、ヨーク片34は左側磁石31の下端面に接触し、ヨーク片35は右側磁石32の下端面に接触している。
また、図4に示すように、各ヨーク片34、35は上方視長方形または正方形の形状を有している。各ヨーク片34、35の前後方向の寸法は、磁気センサ22の前後方向の寸法よりも大きい。上方視において、磁気センサ22は各ヨーク片34、35の前後方向中央に配置されている。また、ヨーク片34の右端34Aとヨーク片35の左端35Aとの間の距離D3は所定の値に設定されている。なお、下側設定ヨーク33は特許請求の範囲の記載における「第1の設定ヨーク」の具体例であり、ヨーク片34、35は特許請求の範囲の記載における「第1のヨーク片」の具体例である。
上側設定ヨーク36は、図3に示すように、磁気センサ22、左側磁石31および右側磁石32の上方に設けられている。上側設定ヨーク36は一対のヨーク片37、38を有している。各ヨーク片37、38は例えば鉄等の軟磁性材料により平板状に形成されている。一方のヨーク片37は、左側磁石31の上方から磁気センサ22の左部の上方にかけての領域を左右方向に伸長しているが、当該ヨーク片37の右端37Aは磁気センサ22の左右方向中央には達していない。他方のヨーク片38は、ヨーク片37と左右対称に配置されている。すなわち、ヨーク片38は、右側磁石32の上方から磁気センサ22の右部の上方にかけての領域を左右方向に伸長しているが、当該ヨーク片38の左端38Aは磁気センサ22の左右方向中央には達していない。
また、図3に示すように、一対のヨーク片37、38と磁気センサ22とは互いに離れている。一対のヨーク片37、38と磁性素子23の軸線との間の距離D2は、一対のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離D1よりも小さい値に設定されている。なお、ヨーク片37は左側磁石31の上端面に接触し、ヨーク片38は右側磁石32の上端面に接触している。
また、図5に示すように、各ヨーク片37、38は上方視概ね長方形または正方形の形状を有している。しかしながら、ヨーク片37の右前角部および右後角部がそれぞれ切り欠かれることにより、ヨーク片37の右端側部分の前後方向中央部には、右方に突出した突出部39が形成されている。同様に、ヨーク片38の左端側部分の前後方向中央部には、左方に突出した突出部40が形成されている。突出部39および40は磁気センサ22の上方(真上)に位置している。また、ヨーク片37の右端37A(突出部39の先端)と、ヨーク片38の左端38A(突出部40の先端)との間の距離D4は、ヨーク片34の右端34Aとヨーク片35の左端35Aとの間の距離D3と略等しい値に設定されている。また、各ヨーク片37、38の最前端部から最後端部までの寸法(すなわち、ヨーク片37において突出部39ではない部分、およびヨーク片38において突出部40ではない部分のそれぞれの前後方向の寸法)は、磁気センサ22の前後方向の寸法よりも大きい値に設定されている。なお、上側設定ヨーク36は特許請求の範囲の記載における「第2の設定ヨーク」の具体例であり、ヨーク片37、38は特許請求の範囲の記載における「第2のヨーク片」の具体例である。
磁場可変ヨーク41は、図2に示すように、例えば鉄等の軟磁性材料により、上方視長方形または正方形の平板状に形成されている。また、磁場可変ヨーク41は上側設定ヨーク36の上方に配置されている。また、磁場可変ヨーク41は上側設定ヨーク36と対向するように配置されており、磁場可変ヨーク41の下面は、上側設定ヨーク36のヨーク片37、38のそれぞれの上面と平行である。また、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36との間には他の部材が介在していない。また、上方視において、磁場可変ヨーク41の一部分が上側設定ヨーク36のヨーク片37と重なり合うように配置され、磁場可変ヨーク41の他の部分が上側設定ヨーク36のヨーク片38と重なり合うように配置されている。本実施形態においては、上方視において、磁場可変ヨーク41の左部がヨーク片37の右部と重なり合い、磁場可変ヨーク41の右部がヨーク片38と左部と重なり合っている。また、磁場可変ヨーク41の左右方向中央部は磁気センサ22の左右方向中央部の上方に位置している。
また、磁場可変ヨーク41は、図1に示すように、カウンタホルダ11を介して上型ホルダ7に固定され、上型ホルダ7および上型5と共に昇降する。一方、磁気センサ22、左側磁石31、右側磁石32、下側設定ヨーク33、上側設定ヨーク36、基板44、カウント回路45、およびコネクタ49は、カウンタホルダ10を介して下型ホルダ6に固定され、金型装置1内において不動である。したがって、磁場可変ヨーク41は、図3中の矢印Mで示すように、上型ホルダ7の昇降に伴って、上側設定ヨーク36の上方において上下方向に移動する。すなわち、上型ホルダ7が下降したとき、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36との間の上下方向における距離が小さくなる。一方、上型ホルダ7が上昇したとき、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36との間の上下方向における距離が大きくなる。
また、図2において、カウント回路45は、磁気センサ22から出力された検出信号に基づいて上型ホルダ7の下降および上昇の回数をカウントする機能、上型ホルダ7の下降および上昇の回数値(以下、これを「昇降カウント値」という。)を記憶する機能、昇降カウント値を外部に出力する機能、カウント回路45内の各部に電力を供給する機能を備えている。カウント回路45は、図6に示すように、制御部46、記憶部47および電力生成部48を有している。制御部46は、磁気センサ22から出力された検出信号に基づいて上型ホルダ7の下降および上昇の回数をカウントし、記憶部47に記憶された昇降カウント値を更新する処理、および記憶部47に記憶された昇降カウント値を外部に出力する処理等を行う。また、記憶部47は昇降カウント値を記憶する。また、電力生成部48は、磁気センサ22から出力された検出信号を用いて電力を生成し、その電力を制御部46および記憶部47に供給する。制御部46は例えば半導体集積回路により形成され、記憶部47は半導体記憶素子により形成され、電力生成部48は電気回路により形成されている。
コネクタ49はカウント回路45と接続されている。例えば、コネクタ49と外部の機器とをケーブルで接続することができ、記憶部47に記憶された更新カウント値をコネクタ49を介して外部の機器に出力することができる。
カウント回路45、コネクタ49および磁気センサ22は、図2に示すように基板44に固定されている。また、カウント回路45、コネクタ49および磁気センサ22が固定された基板44、左側磁石31、右側磁石32、下側設定ヨーク33の一対のヨーク片34、35、および上側設定ヨーク36の一対のヨーク片37、38は、図示しない固定部材を介して、これらの構成要素が図2に示す配置となるようにそれぞれ固定されている。
図7は昇降カウンタ21の動作を示している。上述したように、金型装置1において、アクチュエータをオンにすると、上型ホルダ7が下降し、アクチュエータをオフにすると、上型ホルダ7が各スプリング9の付勢力により上昇する。ここで、アクチュエータをオンにして上型ホルダ7が下降しきった位置を「下限位置」といい、アクチュエータをオフにして、上型ホルダ7が各スプリング9の付勢力により上昇しきった位置を「上限位置」ということとする。例えば上型ホルダ7が上限位置にあるとき、磁場可変ヨーク41は、図7(A)に示すように、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にある。一方、上型ホルダ7が下降してその下限位置に移動したとき、磁場可変ヨーク41は、図7(B)に示すように、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置に移動する。図7(A)および図7(B)中のHは、いずれも上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離離れた位置を示している。図7(A)においては、磁場可変ヨーク41の位置が位置Hよりも高く、図7(B)においては、磁場可変ヨーク41の位置が位置Hよりも低い。
また、図7において、左側磁石31の下部のN極、右側磁石32の下部のS極、および下側設定ヨーク33は、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向における一方向(右方向)である第1の磁場を磁性素子23にかける第1の磁気回路を形成する。また、右側磁石32の上部のN極、左側磁石31の上部のS極、および上側設定ヨーク36は、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向における他方向(左方向)である第2の磁場を磁性素子23にかける第2の磁気回路を形成する。
また、(1)図3に示すように、上側設定ヨーク36のヨーク片37、38と磁性素子23の軸線との間の距離D2は、下側設定ヨーク33のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離D1よりも小さい。また、(2)図5に示すように、上側設定ヨーク36のヨーク片37の右端側部分およびヨーク片38の左端側部分には突出部39、40が形成されている。また、(3)図4および図5に示すように、上側設定ヨーク36におけるヨーク片37の右端37A(突出部39の先端)とヨーク片38の左端38A(突出部40の先端)との間の距離D4は、下側設定ヨーク33におけるヨーク片34の右端34Aとヨーク片35の左端35Aとの間の距離D3と等しい。これら(1)〜(3)の構成により、磁場可変ヨーク41が、図7(A)に示すように、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にあるときには、磁性素子23にかかる第2の磁場の強さは、磁性素子23にかかる第1の磁場の強さよりも強い。
図7(A)に示すように、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にあるときには、第1の磁場よりも強い第2の磁場が磁性素子23にかかる。第2の磁場における磁力線の経路は、右側磁石32の上部のN極から、上側設定ヨーク36のヨーク片38内を左方へ進み、ヨーク片38の突出部40から磁性素子23の右端側部分に入り、磁性素子23内を左方へ進み、磁性素子23の左端側部分から上側設定ヨークのヨーク片37の突出部39内に入り、ヨーク片37内を左方へ進み、左側磁石31の上部のS極に至る経路となる。この結果、磁性素子23の磁化方向が、第2の磁場の方向に一致する方向、すなわち左方向となる。
一方、図7(B)に示すように、磁場可変ヨーク41が、下降し、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置に移動したとき、第2の磁場における磁力線の経路が磁場可変ヨーク41によって変更される。具体的には、磁場可変ヨーク41が、下降し、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置に移動することにより、磁場可変ヨーク41がヨーク片37、38のそれぞれに接近する。磁場可変ヨーク41がヨーク片37、38のそれぞれに接近すると、第2の磁場における磁力線が、ヨーク片38から磁場可変ヨーク41の右側部分に入り、磁場可変ヨーク41内を左方へ進み、磁場可変ヨーク41の左側部分からヨーク片37に入るようになる。この結果、ヨーク片38の突出部40から磁性素子23の右端側部分に入り、磁性素子23内を左方へ進み、磁性素子23の左端側部分からヨーク片37の突出部39に入る磁力線が粗になり、磁性素子23にかかる第2の磁場の強さが、磁性素子23にかかる第1の磁場の強さよりも弱くなる。
第1の磁場における磁力線の経路は、図7(B)に示すように、左側磁石31の下部のN極から、下側設定ヨーク33のヨーク片34内を右方へ進み、ヨーク片34の右端側部分から磁性素子23の左端側部分に入り、磁性素子23内を右方へ進み、磁性素子23の右端側部分から下側設定ヨーク33のヨーク片35の左端側部分に入り、ヨーク片35内を右方へ進み、右側磁石32の上部のS極に至る経路となる。したがって、磁性素子23にかかる第2の磁場の強さが、磁性素子23にかかる第1の磁場の強さよりも弱くなると、磁性素子23の磁化方向が、第1の磁場の方向に一致する方向、すなわち右方向となる。
以上の説明からわかる通り、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置から、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置へ移動したとき、すなわち、上型ホルダ7が上限位置から下限位置へ移動したとき、磁性素子23の磁化方向が左方向から右方向に反転する。この結果、電磁誘導によりコイル24に例えば正方向の鋭いパルス電流が流れ、このパルス電流が検出信号として磁気センサ22からカウント回路45へ出力される。一方、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置から、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置へ移動したとき、すなわち、上型ホルダ7が下限位置から上限位置へ移動したとき、磁性素子23の磁化方向が右方向から左方向に反転する。この結果、電磁誘導によりコイル24に例えば負方向の鋭いパルス電流が流れ、このパルス電流が検出信号として磁気センサ22からカウント回路45へ出力される。カウント回路45の制御部46は、このように磁気センサ22から出力された検出信号における正方向および負方向のパルスをカウントする。これにより、上型ホルダ7の下降および上昇の回数をカウントすることができる。
以上説明した通り、本発明の第1の実施形態の昇降カウンタ21においては、左側磁石31のN極、右側磁石32のS極および下側設定ヨーク33を有する第1の磁気回路により、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向一方向(右方向)である第1の磁場を磁性素子23にかけ、右側磁石32のN極、左側磁石31のS極および上側設定ヨーク36を有する第2の磁気回路により、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向他方向(左方向)であり、かつ磁場の強さが第1の磁場の強さよりも強い第2の磁場を磁性素子23にかける。そして、上型ホルダ7と共に昇降する磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にあるときには、上側設定ヨーク36により設定された第2の磁場における磁力線の経路を維持し、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置にあるときには、第2の磁場における磁力線が磁場可変ヨーク41内を通過するようにすることで、上側設定ヨーク36により設定された第2の磁場における磁力線の経路を変更し、磁性素子23にかかる第2の磁場の強さを、磁性素子23にかかる第1の磁場の強さよりも弱くする。このような磁場の設定および変更を行うことにより、上型ホルダ7が下降したときには、磁性素子23の磁化方向を他方向から一方向へ反転させ、上型ホルダ7が上昇したときには、磁性素子23の磁化方向を一方向から他方向へ反転させ、磁性素子23の磁化方向の反転により生成される検出信号に基づいて上型ホルダ7の下降および上昇をカウントする。このような構成を有する昇降カウンタ21によれば、磁場可変ヨーク41の少量の移動に基づいて上型ホルダ7の昇降を検出することができるので、小型の昇降カウンタ21を実現することができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21によれば、1枚の鉄板である磁場可変ヨーク41を上型ホルダ7に取り付けるだけで、上型ホルダ7の昇降を検出することができるので、昇降カウンタ21の耐久性を高めることができる。すなわち、上型ホルダ7に磁石等の多数の部品を取り付けた場合には、上型ホルダ7の昇降時の振動等により、上型ホルダ7に取り付けた部品が脱落し、昇降カウンタ21が故障する可能性が高まる。本実施形態によれば昇降カウンタ21のこのような故障の可能性を低くすることができる。例えば、磁場可変ヨーク41をボルト締め等によりカウンタホルダ11に固定すれば、磁場可変ヨーク41がカウンタホルダ11から脱落することはほとんどない。カウンタホルダ11に取り付けられた部品が磁場可変ヨーク41のみであれば、カウンタホルダ11からの部品の脱落はほとんど生じないこととなる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21によれば、第1の磁場における磁力線の経路を下側設定ヨーク33を用いて設定し、第2の磁場における磁力線の経路を上側設定ヨーク36を用いて設定している。このように、下側設定ヨーク33および上側設定ヨーク36を用いて磁力線の経路を制御することで、磁気が昇降カウンタ21から外部へ漏洩することを抑制することができ、磁気効率を高めることができる。よって、左側磁石31および右側磁石32をそれぞれ小さくすることができ、昇降カウンタ21を小型化することができる。また、下側設定ヨーク33および上側設定ヨーク36を用いて磁力線の経路を制御することで、昇降カウンタ21の外部からの磁気ノイズ(外来磁気ノイズ)の影響を受けて、上記第1の磁場または上記第2の磁場が乱れることを抑制することができる。したがって、上型ホルダ7の昇降の検出精度および検出の安定性を高めることができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21において、下側設定ヨーク33は、磁性素子23の下方の領域(磁性素子23からその伸長方向と直交する一の方向に離れた領域)において、左右(磁性素子23の伸長方向一側および他側)に互いに離れてそれぞれ配置された一対のヨーク片34、35を有している。この構成により、上記第1の磁場における磁力線が磁性素子23内をその伸長方向の一方向に通過するように、当該磁力線の経路を容易に設定することができる。また、上側設定ヨーク36は、磁性素子23の上方の領域(磁性素子23からその伸長方向と直交する他の方向に離れた領域)において、左右(磁性素子23の伸長方向一側および他側)に互いに離れてそれぞれ配置された一対のヨーク片37、38を有している。この構成により、上記第2の磁場における磁力線が磁性素子23内をその伸長方向の他方向に通過するように、当該磁力線の経路を容易に設定することができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21においては、上側設定ヨーク36のヨーク片37の右端側部分およびヨーク片38の左端側部分には突出部39、40がそれぞれ形成されているのに対し、下側設定ヨーク33のヨーク片34の右端側部分およびヨーク片35の左端側部分には突出部が形成されていない。このように、上側設定ヨーク36における一対のヨーク片37、38の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状を、下側設定ヨーク33における一対のヨーク片34、35の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状と異ならせることで、上記第1の磁場と上記第2の磁場との強さの差を作り出すことができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21においては、上側設定ヨーク36のヨーク片37、38と磁性素子23の軸線との間の距離D2が、下側設定ヨーク33のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離D1よりも小さい値に設定されている。このように、上側設定ヨーク36のヨーク片37、38と磁性素子23の軸線との間の距離D2を、下側設定ヨーク33のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離D1と異ならせることにより、上記第1の磁場と上記第2の磁場との強さの差を作り出すことができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21において、磁気センサ22は、大バルクハウゼン効果を生じる磁性素子23を有している。大バルクハウゼン効果を生じる磁性素子23によれば、外部磁場の方向の変化に起因して瞬時に変化するパルス電流を得ることができ、このパルス電流に基づいて上型ホルダ7の昇降運動を検出することができる。したがって、上型ホルダ7の昇降運動の検出を行うに当たって電源が不要である。よって、外部から電源電力を供給するための電源回路、または電池が不要となり、昇降カウンタ21を小型化することができると共に、電池交換等のメンテナンス作業をなくすことができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21は上型ホルダ7の下降および上昇をカウントするカウント回路45を備えている。したがって、昇降カウンタ21によれば、コンパクトな無電源カウンタを実現することができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21は、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36との間の距離が所定距離以上から所定距離未満に変化したか否か、またはこれらの間の距離が所定距離未満から所定距離以上に変化したか否かに基づいて、可動物体の運動を検出する。これにより、本実施形態の昇降カウンタ21によれば、例えば可動物体に磁場可変ヨーク41を取り付け、昇降カウンタ21において磁場可変ヨーク41を除いた部分を特定の観測点から所定距離未満の位置に設置することにより、可動物体が当該特定の観測点を通ったことを検出することができる。この場合、可動物体が当該特定の観測点を通るに当たり、どのような軌跡を描いて移動したか否かは限定されない。すなわち、可動物体が直線状に往復する運動をする途中で上記特定の観測点を通る場合でも、可動物体が円弧状に往復する運動をする途中で上記特定の観測点を通る場合でも、可動物体が円運動をする途中で上記特定の観測点を通る場合でも、可動物体が複雑な軌跡を描いて運動する途中で上記特定の観測点を通る場合でも、可動物体が当該特定の観測点を通ったことを昇降カウンタ21により検出することができる。このように、本実施形態の昇降カウンタ21によれば、可動物体の様々な形態の運動を検出することができる。
また、本実施形態の昇降カウンタ21を備えた金型装置1によれば、外部からの電源電力の供給を行うことなく、かつ、電池を用いることなく、上型5(上型ホルダ7)の昇降をカウントすることができる。このように、本実施形態によれば、上型5の昇降カウント機能を有しつつも、電池交換等のメンテナンスが不要であり、かつ使用時に電源ケーブルの配線等が不要で取扱いが容易な金型装置を実現することができる。
[第2の実施形態]
図8は本発明の第2の実施形態の昇降カウンタ61を示している。なお、図8において、本発明の第1の実施形態の昇降カウンタ21と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。上述した第1の実施形態の昇降カウンタ21は、図3に示すように、左側磁石31および右側磁石32を有し、これら左側磁石31および右側磁石32が、第1の磁気回路を形成する一対の磁石として用いられ、かつ第2の磁気回路を形成する一対の磁石として用いられている。これに対し、本実施形態の昇降カウンタ61は、第1の磁気回路を形成する一対の磁石と、第2の磁気回路を形成する一対の磁石とをそれぞれ別々に有している。
すなわち、図8に示すように、第1の磁気回路を形成する左側磁石62は、磁気センサ22の左方の下側に設けられ、第1の磁気回路を形成する右側磁石63は、磁気センサ22の右方の下側に設けられている。また、左側磁石62はその上側がS極となるように配置され、右側磁石63はその上側がN極となるように配置されている。また、左側磁石62の上端面が下側設定ヨーク33の左側のヨーク片34の左端側部分の下面に接触し、右側磁石63の上端面が下側設定ヨーク33の右側のヨーク片35の右端側部分の下面に接触している。
また、第2の磁気回路を形成する左側磁石64は、磁気センサ22の左方の上側に設けられ、第2の磁気回路を形成する右側磁石65は、磁気センサ22の右方の上側に設けられている。また、左側磁石64はその下側がN極となるように配置され、右側磁石65はその下側がS極となるように配置されている。また、左側磁石64の下端面が上側設定ヨーク36の左側のヨーク片37の左端側部分の上面に接触し、右側磁石65の下端面が上側設定ヨーク36の右側のヨーク片38の右端側部分の上面に接触している。
また、第2の磁気回路を形成する左側磁石64および右側磁石65のそれぞれの体積は、第1の磁気回路を形成する左側磁石62および右側磁石63のそれぞれの体積よりも大きい。その結果、第2の磁気回路を形成する左側磁石64および右側磁石65のそれぞれの磁力は、第1の磁気回路を形成する左側磁石62および右側磁石63のそれぞれの磁力よりも大きい。
このような構成を有する昇降カウンタ61によっても、上述した第1の実施形態の昇降カウンタ21と同様の作用効果を得ることができる。また、昇降カウンタ61によれば、第2の磁気回路を形成する左側磁石64および右側磁石65のそれぞれの磁力を、第1の磁気回路を形成する左側磁石62および右側磁石63のそれぞれの磁力と異ならせることにより、第1の磁気回路により形成される第1の磁場と、第2の磁気回路により形成される第2の磁場との強さの差を作り出すことができる。このように、本実施形態の昇降カウンタ61によれば、第1の磁場の強さおよび第2の磁場の強さの設定の自由度を高めることができる。
なお、左側磁石62および右側磁石63が特許請求の範囲の記載における「一対の第1の磁石」の具体例であり、左側磁石64および右側磁石65が特許請求の範囲の記載における「一対の第2の磁石」の具体例である。
[第3の実施形態]
図9は本発明の第3の実施形態の昇降カウンタ71を模式的に示している。なお、図9において、本発明の第1の実施形態の昇降カウンタ21と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。図9に示すように、昇降カウンタ71は、第1の実施形態の昇降カウンタ21に磁場可変ヨーク72を追加することにより形成されている。磁場可変ヨーク72は、下側設定ヨーク33の下方に、下側設定ヨーク33と対向するように配置されている。また、下方視において、磁場可変ヨーク72の左部がヨーク片34の右部と重なり合い、磁場可変ヨーク72の右部がヨーク片35と左部と重なり合っている。また、磁場可変ヨーク72の左右方向中央部は磁気センサ22の左右方向中央部の下方に位置している。また、磁場可変ヨーク72は磁場可変ヨーク41と共に上型ホルダ7に固定されている。磁場可変ヨーク72および磁場可変ヨーク41は、上型ホルダ7が上昇したときには同時に上方へ移動し、上型ホルダ7が下降したときには同時に下方へ移動する。なお、第3の実施形態の磁場可変ヨーク72は特許請求の範囲における「第1の磁場可変ヨーク」の具体例であり、第3の実施形態の磁場可変ヨーク41は特許請求の範囲における「第2の磁場可変ヨーク」の具体例である。
上型ホルダ7が上限位置にあるとき、図9(A)に示すように、磁場可変ヨーク41は、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にあり、磁場可変ヨーク72は、下側設定ヨーク33の各ヨーク片37、38の下面から下方へ所定距離未満離れた位置にある。一方、上型ホルダ7が下降してその下限位置に移動したとき、図9(B)に示すように、磁場可変ヨーク41は、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置に移動し、磁場可変ヨーク72は、下側設定ヨーク33の各ヨーク片37、38の下面から下方へ所定距離以上離れた位置に移動する。図9(A)および図9(B)中のH1は、いずれも上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離離れた位置を示している。また、図9(A)および図9(B)中のH2は、いずれも下側設定ヨーク33の各ヨーク片37、38の下面から下方へ所定距離離れた位置を示している。図9(A)においては、磁場可変ヨーク41の位置が位置H1よりも高く、磁場可変ヨーク72の位置が位置H2よりも高い。図9(B)においては、磁場可変ヨーク41の位置が位置H1よりも低く、磁場可変ヨーク72の位置が位置H2よりも低い。
また、図9において、左側磁石31の下部のN極、右側磁石32の下部のS極、および下側設定ヨーク33は、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向における一方向(右方向)である第1の磁場を磁性素子23にかける第1の磁気回路を形成する。また、右側磁石32の上部のN極、左側磁石31の上部のS極、および上側設定ヨーク36は、磁場の方向が磁性素子23の伸長方向における他方向(左方向)である第2の磁場を磁性素子にかける第2の磁気回路を形成する。
また、本実施形態においては、(1)上側設定ヨーク36のヨーク片37、38と磁性素子23の軸線との間の距離と、下側設定ヨーク33のヨーク片34、35と磁性素子23の軸線との間の距離とが等しい。また、(2)上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38は、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35とそれぞれ同じ形状に形成されている。すなわち、ヨーク片37の右端側部分および、ヨーク片38の左端側部分には突出部が形成されていない。また、(3)上側設定ヨーク36におけるヨーク片37の右端とヨーク片38の左端との間の距離は、下側設定ヨーク33におけるヨーク片34の右端とヨーク片35の左端との間の距離と等しい。これら(1)〜(3)の構成により、仮に磁場可変ヨーク41および磁場可変ヨーク72を取り除いた場合、磁性素子23にかかる第1の磁場の強さと第2の磁場の強さとは互いに等しい。
図9(A)に示すように、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置にあり、かつ磁場可変ヨーク72が、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ所定距離未満の位置にあるときには、第1の磁場における磁力線が磁場可変ヨーク72内を通過し、第2の磁場における磁力線が磁性素子23内を通過するようになる。この結果、磁性素子23の磁化方向が、第2の磁場の方向に一致する方向、すなわち左方向となる。一方、図9(B)に示すように、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離未満の位置にあり、かつ磁場可変ヨーク72が、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ所定距離以上離れたにあるときには、第1の磁場における磁力線が磁性素子23内を通過し、第2の磁場における磁力線が磁場可変ヨーク41内を通過するようになる。この結果、磁性素子23の磁化方向が、第1の磁場の方向に一致する方向、すなわち右方向となる。
以上の説明からわかる通り、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置から、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置へ移動し、かつ磁場可変ヨーク72が、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ所定距離以上未満の位置から、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ上記所定距離以上離れた位置へ移動したとき、すなわち、上型ホルダ7が上限位置から下限位置へ移動したとき、磁性素子23の磁化方向が左方向から右方向に反転する。一方、磁場可変ヨーク41が、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ上記所定距離未満の位置から、上側設定ヨーク36の各ヨーク片37、38の上面から上方へ所定距離以上離れた位置へ移動し、かつ磁場可変ヨーク72が、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ上記所定距離以上離れた位置から、下側設定ヨーク33の各ヨーク片34、35の下面から下方へ所定距離未満の位置へ移動したとき、すなわち、上型ホルダ7が下限位置から上限位置へ移動したとき、磁性素子23の磁化方向が右方向から左方向に反転する。
このような構成を有する昇降カウンタ71によっても、磁場可変ヨーク41、72の少量の移動に基づいて上型ホルダ7の昇降を検出することができるので、小型の昇降カウンタを実現することができる。また、下側設定ヨーク33および上側設定ヨーク36を用いて磁力線の経路を制御することで、左側磁石31および右側磁石32をそれぞれ小さくすることができ、昇降カウンタ21を小型化することができると共に、外来磁気ノイズの影響を受け難くすることができ、上型ホルダ7の昇降の検出精度および検出の安定性を高めることができる。
なお、上記各実施形態では、磁場可変ヨーク41をヨーク片37、38の上面に対して垂直な方向に移動させることによって、磁場可変ヨーク41とヨーク片37、38との間の距離を変化させる場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。磁場可変ヨーク41をヨーク片37、38の上面に対して平行な方向に移動させることによって、磁場可変ヨーク41とヨーク片37、38との間の距離を変化させてもよい。例えば、図10に示すように、第1の実施形態の昇降カウンタ21において磁場可変ヨーク41を除く部分を、ヨーク片34、35、37、38のそれぞれの上面が垂直方向となるように、ブラケット81を介して下型ホルダ6に取り付ける。また、磁場可変ヨーク41をその下面が垂直方向となるようにブラケット82を介して上型ホルダ7に取り付ける。図10中の矢示XI−XI方向から昇降カウンタ21を見ると図11に示すようになる。図11(A)に示すように、上型ホルダ7が上限位置にあるときには、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36のヨーク片37、38との間の距離が所定距離以上となる。一方、図11(B)に示すように、上型ホルダ7が下限位置にあるときには、磁場可変ヨーク41と、ヨーク片37の右部およびヨーク片38の左部とが重なり、磁場可変ヨーク41と上側設定ヨーク36のヨーク片37、38との間の距離が所定距離未満となる。このように、上型ホルダ7が上限位置と下限位置との間を移動するとき、磁場可変ヨーク41はヨーク片37、38の上面に対して平行な方向に移動する。磁場可変ヨーク41をヨーク片37、38の上面に対して平行な方向に移動させる構成によっても、磁場可変ヨーク41をヨーク片37、38の上面に対して垂直な方向に移動させる構成と同等の作用効果を得ることができる。
また、上記第1の実施形態において、上側設定ヨーク36のヨーク片37の右端側部分およびヨーク片38の左端側部分に突出部39、40を形成する場合を例にあげた。ヨーク片37、38の互いに向かい合う端部に突出部39、40を形成することにより、ヨーク片38から磁性素子23へ入り、磁性素子23からヨーク片37へ出る磁力線の密度を高めることができ、磁性素子23にかかる第2の磁場を強くすることができる。したがって、上側設定ヨーク36のヨーク片37、38に突出部39、40を形成し、下側設定ヨーク33のヨーク片34、35に突出部を形成しないことにより、磁性素子23にかかる第2の磁場と磁性素子23にかかる第1の磁場との強さの差を作り出すことができる。しかしながら、ヨーク片34、35、37、38の形状により、磁性素子23にかかる第2の磁場と磁性素子23にかかる第1の磁場との強さの差を作り出す方法はこれに限定されない。例えば、下側設定ヨークの一対のヨーク片の互いに向かい合う端部に凹部を形成することにより、これらのヨーク片を介して磁性素子23へ出入りする磁力線の密度を低くするようにしてもよい。また、ヨーク片34、35、37、38の形状をそれぞれ同一にし、ヨーク片34の右端34Aとヨーク片35の左端35Aとの間の距離D3と、ヨーク片37の右端37Aとヨーク片38の左端38Aとの間の距離D4とを互いに異ならせることにより、磁性素子23にかかる第2の磁場と磁性素子23にかかる第1の磁場との強さの差を作り出すこともできる。
また、上記第1の実施形態では、磁場可変ヨーク41を、上方視において上側設定ヨーク36のヨーク片37の右部およびヨーク片38の左部に重なるように配置する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。磁場可変ヨーク41をヨーク片37およびヨーク片38のそれぞれの他の部分に重なるように配置してもよい。上方視において、磁場可変ヨーク41がヨーク片37のいずれかの部分と、ヨーク片38のいずれかの部分に同時に重なるようにすることで、磁場可変ヨーク41とヨーク片37、38との間の距離が上記所定距離未満となったときに、右側磁石32のN極から左側磁石31のS極へ向かう磁力線の経路を変更して、磁性素子23を通過する磁力線の密度を下げることができる。
また、上記各実施形態では、昇降カウンタ21(61、71)において磁場可変ヨーク41を除く部分を、移動しない下型ホルダ6に取り付け、磁場可変ヨーク41を、移動する上型ホルダ7に取り付けたが、昇降カウンタ21(61、71)において磁場可変ヨーク41を除く部分を、移動する上型ホルダ7に取り付け、磁場可変ヨーク41を、移動しない下型ホルダ6に取り付けてもよい。
また、上記各実施形態では、磁性素子23として、磁性素子の外周側部分よりも中心側部分の方が保磁力の大きい磁性素子を用いたが、磁性素子の外周側部分よりも中心側部分の方が保磁力の小さい磁性素子を用いてもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う運動検出装置および金型装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 金型装置
2 被加工材
3 金型
4 下型(第2の金型片)
5 上型(第1の金型片)
6 下型ホルダ(第2の支持部)
7 上型ホルダ(第1の支持部)
8 ガイドポスト(第3の支持部)
21、61、71 昇降カウンタ(運動検出装置)
22 磁気センサ
23 磁性素子
31 左側磁石(第1の共通磁石)
32 右側磁石(第2の共通磁石)
33 下側設定ヨーク(第1の設定ヨーク)
34、35 ヨーク片(第1のヨーク片)
36 上側設定ヨーク(第2の設定ヨーク)
37、38 ヨーク片(第2のヨーク片)
41、72 磁場可変ヨーク
45 カウント回路
62 左側磁石(第1の磁石)
63 右側磁石(第1の磁石)
64 左側磁石(第2の磁石)
65 右側磁石(第2の磁石)

Claims (14)

  1. 第1の物体の第2の物体に対する相対的な運動を検出する運動検出装置であって、
    直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する磁性素子を有する磁気センサと、
    磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向一方向である第1の磁場を前記磁性素子にかける第1の磁気回路と、
    磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向他方向であり、かつ磁場の強さが前記第1の磁場の強さよりも強い第2の磁場を前記磁性素子にかける第2の磁気回路と、
    前記第2の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第2の磁気回路との距離が所定距離以上のときと、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第2の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第2の磁場の強さを変化させる磁場可変ヨークとを備え、
    前記磁場可変ヨークは前記第1の物体に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の物体に設けられていることを特徴とする運動検出装置。
  2. 前記第1の磁気回路は、
    前記第1の磁場を形成する一対の第1の磁石と、
    前記第1の磁場における磁力線が前記磁性素子内を当該磁性素子の伸長方向一方向に通過するように前記第1の磁場における磁力線の経路を設定する第1の設定ヨークとを備え、
    前記第2の磁気回路は、
    前記第2の磁場を形成する一対の第2の磁石と、
    前記第2の磁場における磁力線が前記磁性素子内を当該磁性素子の伸長方向他方向に通過するように前記第2の磁場における磁力線の経路を設定する第2の設定ヨークとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
  3. 前記第1の設定ヨークは、前記磁性素子からその伸長方向と直交する一の方向に離れた領域において、前記磁性素子の伸長方向一側および前記磁性素子の伸長方向他側に互いに離れてそれぞれ配置された一対の第1のヨーク片を有し、前記第2の設定ヨークは、前記磁性素子からその伸長方向と直交する他の方向に離れた領域において、前記磁性素子の伸長方向一側および前記磁性素子の伸長方向他側に互いに離れてそれぞれ配置された一対の第2のヨーク片を有することを特徴とする請求項2に記載の運動検出装置。
  4. 前記磁場可変ヨークは、前記一対の第2のヨーク片に対して相対的に移動し、前記一対の第2のヨーク片との距離が前記所定距離以上のときには、前記第2の設定ヨークにより設定された前記第2の磁場における磁力線の経路を維持し、前記一対の第2のヨーク片との距離が前記所定距離未満のときには、前記第2の磁場における磁力線が当該磁場可変ヨーク内を通過するように、前記第2の設定ヨークにより設定された前記第2の磁場における磁力線の経路を変更することを特徴とする請求項3に記載の運動検出装置。
  5. 前記一対の第2のヨーク片の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状は、前記一対の第1のヨーク片の互いに向かい合うそれぞれの端部の形状と異なることを特徴とする請求項3または4に記載の運動検出装置。
  6. 前記一対の第2のヨーク片間の距離は、前記一対の第1のヨーク片間の距離と異なることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の運動検出装置。
  7. 前記磁性素子と前記一対の第2のヨークとの間の距離は、前記磁性素子と前記一対の第1のヨークとの間の距離と異なることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の運動検出装置。
  8. 前記一対の第2の磁石のそれぞれの磁力は、前記一対の第1の磁石のそれぞれの磁力と異なることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の運動検出装置。
  9. 前記一対の第1の磁石のうちの一方の磁石と前記一対の第2の磁石のうちの一方の磁石とは単一の第1の共通磁石により形成され、前記一対の第1の磁石のうちの他方の磁石と前記一対の第2の磁石のうちの他方の磁石とは単一の第2の共通磁石により形成されていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の運動検出装置。
  10. 前記磁場可変ヨークと前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離以上から前記所定距離未満へ変化した回数、および前記磁場可変ヨークと前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満から前記所定距離以上へ変化した回数の一方または双方をカウントするカウント回路を備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の運動検出装置。
  11. 前記磁性素子は大バルクハウゼン効果を生じる磁性素子であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の運動検出装置。
  12. 第1の物体の第2の物体に対する相対的な運動を検出する運動検出装置であって、
    直線状に伸長し、外部からかかる磁場の方向に応じて磁化方向が変化する磁性素子を有する磁気センサと、
    磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向一方向である第1の磁場を前記磁性素子にかける第1の磁気回路と、
    磁場の方向が前記磁性素子の伸長方向他方向である第2の磁場を前記磁性素子にかける第2の磁気回路と、
    前記第1の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第1の磁気回路との距離が所定距離以上のときと、前記第1の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第1の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第1の磁場の強さを変化させる第1の磁場可変ヨークと、
    前記第2の磁気回路に対して相対的に移動し、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離以上のときと、前記第2の磁気回路との距離が前記所定距離未満のときとで、前記第2の磁場における磁力線の経路を変えることによって前記磁性素子にかかる前記第2の磁場の強さを変化させる第2の磁場可変ヨークとを備え、
    前記第1の磁場可変ヨークおよび前記第2の磁場可変ヨークは前記第1の物体に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の物体に設けられていることを特徴とする運動検出装置。
  13. 第1の金型片および第2の金型片を有し、前記第1の金型片と前記第2の金型片との間に被加工材を挟み、前記被加工材に対してプレス加工を行う金型と、
    前記第1の金型片を支持する第1の支持部と、
    前記第2の金型片を支持する第2の支持部と、
    前記第1の金型片が前記第2の金型片に対して接離するように前記第1の支持部を前記第2の支持部に対して相対的に移動可能に支持する第3の支持部と、
    前記第1の支持部の前記第2の支持部に対する相対的な移動を検出する請求項1ないし11のいずれかに記載の運動検出装置とを備え、
    前記磁場可変ヨークは前記第1の支持部に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の支持部に設けられていることを特徴とする金型装置。
  14. 第1の金型片および第2の金型片を有し、前記第1の金型片と前記第2の金型片との間に被加工材を挟み、前記被加工材に対してプレス加工を行う金型と、
    前記第1の金型片を支持する第1の支持部と、
    前記第2の金型片を支持する第2の支持部と、
    前記第1の金型片が前記第2の金型片に対して接離するように前記第1の支持部を前記第2の支持部に対して相対的に移動可能に支持する第3の支持部と、
    前記第1の支持部の前記第2の支持部に対する相対的な移動を検出する請求項12に記載の運動検出装置とを備え、
    前記第1の磁場可変ヨークおよび前記第2の磁場可変ヨークは前記第1の支持部に設けられ、前記磁気センサ、前記第1の磁気回路および前記第2の磁気回路は前記第2の支持部に設けられていることを特徴とする金型装置。
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