JP2021032279A - 弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手 - Google Patents

弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手 Download PDF

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法文 丸山
Norifumi Maruyama
法文 丸山
晴彦 村上
Haruhiko Murakami
晴彦 村上
茂男 吉井
Shigeo Yoshii
茂男 吉井
雄介 小西
Yusuke Konishi
雄介 小西
中田 春男
Haruo Nakada
春男 中田
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Abstract

【課題】冷媒の液封を抑制できる弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手を提供する。【解決手段】本開示の環状の弾性シール50は、配管Pを接続する継手本体20と配管Pとの間に設けられ、配管Pの外面P1と継手本体20の内面21Bとをシールする。弾性シール50は、基部51と基部51から中心軸方向に沿って突出するリップ部52を備え、リップ部52側から基部51側への冷媒の流れを抑制し、基部51側の冷媒の圧力が所定の圧力以上のとき、基部51側からリップ部52側に冷媒を流すように冷媒流路を設けるように構成される。弾性シール50は、配管Pの外面P1との接触を抑制する第1接触抑制構造61をさらに備え、第1接触抑制構造61は、基部51に設けられるスリット構造である。スリット構造は、基部51の基底面51Aからリップ部52側に向かうにつれて内径が小さくなるように構成される。【選択図】図3

Description

本開示は、弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手に関する。
継手本体に接続された冷媒配管から冷媒が外部に流出することを抑制するために、冷媒配管と継手本体との間に複数のシール材を備える冷媒配管用機械式継手が知られている。このような冷媒配管用機械式継手において、複数のシール材の間で冷媒が液封されることにより、冷媒配管に窪みが生じ冷媒が継手本体の外部に流出してしまう場合がある。特許文献1は、複数のシール材の1つをリップパッキンに置き換えることで複数のシール材の間における冷媒の液封を抑制する構成を開示する。
実用新案登録第3163012号公報
図9は、従来の管継手110の一例を示す。管継手110は、環状のフェルール140および環状の弾性シール150のダブルシール構造を備える。弾性シール150は、継手本体120に設けられる収容部124に収容される。弾性シール150は、基部151と複数のリップ部152とを備える。弾性シール150は、リップ部152側から基部151側への冷媒の流れを抑制し、基部151側の冷媒の圧力が所定の圧力以上のとき、基部151側からリップ部152側に冷媒を流す冷媒流路を形成するように構成される。弾性シール150は、複数のリップ部152を接近させ、リップ152間のリップ溝153を狭めることで、配管Pと弾性シール150との間または継手本体120と弾性シール150との間に冷媒流路を形成する。使用者は、継手本体120に対して、配管Pを挿入し、ナット130を回転させ継手本体120にフェルール140を接近させることで変形させ、継手本体120に対して配管Pを固定する。
図10は、継手本体120に配管Pを挿入した状態を示す。配管Pは、図の右側から左側に向けて挿入され、継手本体120を構成する面に当接する。このとき、弾性シール150が、配管Pの挿入に伴い収容部124の収容空間124A内において移動する場合がある。一例では、配管Pの軸方向、周方向、および、径方向の少なくとも一方への移動である。図示される弾性シール150は、配管Pの挿入に伴い配管Pの軸方向に移動し、かつ、基部151が径方向に移動した一例を示す。
このような状態が形成されると、冷媒流路を構成するために必要な基部151側の所定の圧力が上昇する。さらに、複数のリップ部152同士の近接が継手本体120により抑制される恐れがある。このため冷媒流路が形成されず、弾性シール150とフェルール140との間で冷媒が液封されてしまう恐れがある。
本開示は、上記の課題を解決するための発明であって、冷媒の液封を抑制できる弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手を提供することを目的とする。
本開示に関する弾性シールの一形態は、配管を接続する継手本体と前記配管との間に設けられ、前記配管の外面と前記継手本体の内面とをシールする環状の弾性シールであって、前記弾性シールは、基部と前記基部から中心軸方向に沿って突出するリップ部を備え、前記リップ部側から前記基部側への冷媒の流れを抑制し、前記基部側の前記冷媒の圧力が所定の圧力以上のとき、前記基部側から前記リップ部側に冷媒を流すように冷媒流路を設けるように構成され、前記弾性シールは、前記配管の外面との接触を抑制する第1接触抑制構造をさらに備え、前記第1接触抑制構造は、前記基部に設けられるスリット構造であり、前記スリット構造は、前記基部の基底面から前記リップ部側に向かうにつれて内径が小さくなるように構成される。
この構成によれば、基部側からリップ部側に向かうにつれて内径が小さくなるスリット構造を備えているため、弾性シールの基部と配管とが接触が抑制される。基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が容易に形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
前記弾性シールの一例によれば、前記弾性シールが前記継手本体と前記配管との間に設けられ、前記配管の外面と前記継手本体の内面とをシールした状態において、前記スリット構造の前記弾性シールにおける中心軸方向の長さは、前記基部の前記中心軸方向の長さ以上である。
この構成によれば、基部と配管との接触がさらに抑制される。基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が容易に形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
前記弾性シールの一例によれば、前記第1接触抑制構造は、前記弾性シールに複数設けられる。
この構成によれば、少なくとも1つの第1接触抑制構造が設けられた部分において基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が容易に形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
前記弾性シールの一例によれば、前記リップ部は、第1リップ部および前記第1リップ部から外径方向に離れた場所に設けられる第2リップ部を含み、前記第1リップ部が前記基部から突出する長さは、前記第2リップ部が前記基部から突出する長さよりも短い。
この構成によれば、基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が第1リップ側に形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
前記弾性シールの一例によれば、前記弾性シールは、断面形状がU字形状またはV字形状で構成される。
この構成によれば、基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
本開示に関する継手本体の一形態は、配管を接続する継手本体であって、前記継手本体は、前記配管の外面と前記継手本体の内面とをシールし、基部と前記基部から突出するリップ部を含む環状の弾性シールを収容する収容部を含み、前記収容部は、前記弾性シールを収容する収容空間および前記弾性シールのリップ部との接触を抑制する第2接触抑制構造を備え、前記第2接触抑制構造は、前記収容空間から延伸する退避空間を備える退避部である。
この構成によれば、収容空間から延伸する退避空間を備える退避部を備えるため、リップ部が収容部と接触することが抑制される。このため、基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
前記継手本体の一例によれば、前記退避部は、前記収容空間において前記継手本体の中心軸方向に隣接する前記収容部の面に設けられる。
この構成によれば、基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
本開示に関する管継手の一例によれば、前記弾性シールと前記継手本体と、を備える。
この構成によれば、基部側の圧力が上昇した場合に冷媒流路が形成されるため、冷媒の液封を抑制できる。
本開示に関する弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手によれば、冷媒の液封を抑制できる。
第1実施形態の管継手において配管の挿入前の状態を示す断面図。 図1の管継手において配管が挿入された状態を示す断面図。 図2の管継手において弾性シール部分を拡大した部分拡大図。 第1実施形態の弾性シールの背面図。 図4のD5−D5線で切断した弾性シールの断面図。 第1実施形態の管継手において冷媒流路の形成前の状態を示す断面図。 図6の管継手において冷媒流路が形成された状態を示す断面図。 第2実施形態の管継手において弾性シール部分を拡大した部分拡大図。 従来の管継手において配管が挿入される前の状態を示す断面図。 図9の管継手において配管が挿入された状態を示す断面図。
(第1実施形態)
図1および図2を参照して、第1実施形態の管継手10について説明する。なお、本開示は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
管継手10は、配管P同士を接続する機能を備える。一例では、配管Pは空気調和機において冷媒を流通させるための冷媒配管である。冷媒は、気体または液体である。管継手10は、空気調和機を構成する室内ユニットと室外ユニットとの間の冷媒配管を接続するために設けられる。接続方法の一例は、管継手10が配管Pに対して食い込む、食い込み式による方法である。配管Pの材料は、管継手10の食い込みに適した材料の少なくとも1つが選択される。一例では、銅である。別の例では、アルミニウムおよびステンレスである。
管継手10は、継手本体20、ナット30、フェルール40、および、弾性シール50を備える。継手本体20は、配管Pの端部を接続可能に構成される。ナット30は、継手本体20に対して締付可能に構成される。フェルール40は、継手本体20と配管Pとの隙間Gをシール可能に、かつ、継手本体20に対して配管Pを保持可能に構成される。弾性シール50は、継手本体20と配管Pとの隙間Gをシール可能に構成される。継手本体20、ナット30、フェルール40、および、弾性シール50の中心軸は、配管Pの中心軸C1と一致する。なお以下では、中心軸C1の軸方向であり、継手本体20に配管Pが挿入される方向を第1方向X1と記載し、中心軸C1の軸方向であり、継手本体20から配管Pが抜き取られる方向を第2方向X2と記載する場合がある。管継手10は、フェルール40と弾性シール50とのダブルシール構造を備える。
継手本体20は、継手本体20を形成する本体部21、配管Pを挿入するための開口部22、および、継手本体20をナット30と係合するための第1ねじ部23を備える。本体部21は、内部に配管Pを挿入するための空間Sを備える。本体部21の材料は、配管Pよりも硬度が高い材料で構成される。一例では、配管Pの材料が銅である場合、本体部21の材料は、黄銅である。開口部22は、空間Sを外部空間に開放する。開口部22の内径は、配管Pの外径よりも大きくなるように構成される。第1ねじ部23は、本体部21においてナット30と対向する外周部分に設けられる。第1ねじ部23は、雄ねじおよび雌ねじの一方により構成される。一例では、第1ねじ部23は、雄ねじである。
本体部21は、空間Sを構成する面として、第1面21A、第2面21B、および、第3面21Cを備える。各面は、第1面21A、第2面21B、第3面21Cの順番で、開口部22からの距離が短い。第1面21Aは、フェルール40と対向する。第1面21Aは、開口部22側から第1方向X1に向かうにつれて縮径する。第1面21Aにより構成される形状は、例えば円錐形状である。第2面21Bは、配管Pと対向する。第2面21Bは、開口部22側から第1方向X1方向に向かうにつれて、軸方向と平行になるように構成される。第2面21Bにより構成される形状は、例えば円柱形状である。第3面21Cは、配管Pの端部と対向し軸方向と直交するように設けられる。第3面21Cに対して配管Pの端部が当接することにより、継手本体20に対する配管Pの位置が決定される。
継手本体20は、弾性シール50を収容する収容空間24Aを含む収容部24をさらに備える。収容空間24Aの軸方向の長さは、弾性シール50の軸方向の長さよりも長くなるように構成される。収容部24は、例えば、第2面21Bに形成された凹部であり、弾性シール50の形状に沿った中心軸C1を中心とする環状に構成される。
ナット30は、本体部31、配管Pを挿入し継手本体20に接続する開口部32、および、ナット30を継手本体20に係合するための第2ねじ部33を備える。本体部31の材料は、例えば黄銅により構成される。開口部32の内径は、配管Pの外径よりも大きくなるように構成される。開口部32は、配管Pを挿通させる。第2ねじ部33は、本体部31において第1ねじ部23と対向する内周部分に設けられる。第2ねじ部33は、雄ねじおよび雌ねじの他方により構成される。一例では、第2ねじ部33は、雌ねじにより構成される。本体部31が中心軸C1の周方向の一方に回転することで第2ねじ部33と第1ねじ部23とが締め付けられ、ナット30が第1方向X1に移動する。本体部31が中心軸のC1の周方向の他方に回転することで、第2ねじ部33と第1ねじ部23とが緩み、ナット30が第2方向X2に移動する。
本体部31の内周側には、第1面31Aが設けられる。第1面31Aは、フェルール40と対向する。第1面31Aは、例えば開口部32から第1方向X1に向かうにつれて内径が大きくなるように構成される。第1面31Aは、ナット30が第1方向X1に移動するにつれて、フェルール40を継手本体20に対して押し付ける。
継手本体20と空間Sに挿入された配管Pとの間には、隙間Gが形成される。フェルール40および弾性シール50は、隙間Gに配置される。隙間Gは、継手本体20および配管Pとの間であり、かつ、弾性シール50によりシールされる第1隙間G1と、継手本体20および配管Pとの間であり、かつ、弾性シール50とフェルール40とでシールされる第2隙間G2とを含む。
フェルール40は、環状の本体部41および配管Pを挿通させる開口部42を備える。本体部41は、配管Pよりも硬度が高い任意の材料により構成される。一例では、本体部41の材料は、黄銅である。開口部42の内径は、配管Pの外径よりも大きくなるように構成される。
本体部41は、ナット30と対向する第1面41A、継手本体20と対向する第2面41B、および、配管Pと対向する第3面41Cとを備える。
第1面41Aは、ナット30が第1方向X1に移動するにつれて、ナット30の本体部31の第1面31Aと接触する。ナット30は、第1面41Aを介して第1方向X1に向けてフェルール40を押し込むことで、フェルール40を継手本体20に接触させる。
第2面41Bは、ナット30が第1方向X1に移動するにつれて、継手本体20の本体部21の第1面21Aと接触する。第2面41Bは、第1方向X1に向かうにつれて縮径するように形成される。第2面41Bの端部は、ナット30が第1方向X1に移動するにつれて、さらに縮径するように構成される。一例では、中心軸C1と第2面41Bとが成す鋭角は、中心軸C1と第1面21Aとが成す鋭角よりも小さい。
第3面41Cは、フェルール40の第2面41Bと継手本体20の本体部21の第1面21Aとが接触するにつれて、配管Pと接触する。さらにフェルール40の第2面41Bと継手本体20の本体部21の第1面21Aとが接触すると、第3面41Cは配管Pの外面P1に食い込む。配管Pは、外面P1にフェルール40が食い込むことにより、一部が縮径する。
弾性シール50は、弾性力があり継手本体20と配管Pとの間をシールできる任意の材料により構成される。一例では、弾性シール50の材料は合成ゴムである。別の例では、弾性シール50の材料は樹脂である。弾性シール50は環状に形成され、弾性シール50の内径は、配管Pの外径よりも小さくなるように構成される。配管Pが弾性シール50に挿入されるとき、弾性シール50の備える弾性力により弾性シール50の内径が配管Pの外径に合わせて拡大する。弾性シール50を軸方向で切った断面形状は、U字形状またはV字形状の少なくとも一方により構成される。
弾性シール50は、基部51および基部51から軸方向に突出するように構成される1つまたは複数のリップ部52を備える。図示される例では、リップ部52は、第1リップ部52Aおよび第2リップ部52Bを含む。第1リップ部52Aは、弾性シール50の内径側の基部51から突出する。第2リップ部52Bは、弾性シール50の外径側の基部51から突出する。第1リップ部52Aが基部51から突出する長さは、第2リップ部52Bが基部51から突出する長さよりも短い。第1リップ部52Aと第2リップ部52Bとの間には、リップ溝52Cが設けられる。第1リップ部52Aは、配管Pの外面P1と接触する。第2リップ部52Bは、収容部24の面24Bと接触する。面24Bは、配管Pと対向する。
弾性シール50は、一方側から他方側への冷媒の流れを抑制し、所定の条件が成立した場合に、他方側から一方側へ冷媒が流れるように構成される。所定の条件の一例は、他方側の冷媒の圧力が所定の圧力以上である場合である。別の例では、所定の条件は、他方側の冷媒の圧力が、一方側の冷媒の圧力よりも所定以上高くなった場合である。図示される例では、一方側は第1隙間G1である。他方側は第2隙間G2である。冷媒の圧力は、隙間Gの冷媒の増加および膨張の少なくとも一方により増加する。冷媒の圧力は、隙間Gの冷媒の減少および収縮の少なくとも一方により低下する。
弾性シール50が第1隙間G1から第2隙間G2への冷媒の流れを抑制する作用について説明する。第3面21Cに当接する配管Pの端部から冷媒が漏れ出た場合、第1隙間G1に冷媒が流れる。冷媒の圧力により、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触が強くなる。冷媒の圧力により、第2リップ部52Bと収容部24の面24Bとの接触が強くなる。一例では接触が強くなるとは、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触面積が増加すること、および、第2リップ部52Bと収容部の面24Bとの接触面積が増加することを含む。別の例では、リップ溝52Cの軸方向と直交する方向におけるリップ溝52Cの幅が長くなることを含む。
所定の条件が成立した場合に、弾性シール50が第2隙間G2から第1隙間G1へ冷媒が流れる冷媒流路Rを形成し、第2隙間G2の冷媒の圧力を低下させる作用について説明する。第1隙間G1に存在する冷媒は、弾性シール50および配管Pに生じた傷や管継手10に与えられる振動等により、第2隙間G2に漏れ出る場合がある。第2隙間G2に漏れ出る冷媒の増加または膨張により所定の条件が成立した場合、冷媒流路R(図7参照)が形成される。冷媒の圧力は、基部51に作用する。冷媒の圧力により、基部51が収縮または移動する。冷媒の圧力は、リップ部52に作用する。冷媒の圧力により、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1および第2リップ部52Bと収容部24の面24Bの少なくとも一方の接触が弱くなる。一例では接触が弱くなるとは、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1の接触面積が減少することおよび第2リップ部52Bと収容部24の面24Bの接触面積が減少することの少なくとも一方を含む。別の例では、リップ溝52Cの軸方向と直交する幅が短くなることを含む。接触面積が所定の面積を下回ると、冷媒流路Rが形成される。
図3〜図5を参照して、弾性シール50に設けられる接触抑制構造60について説明する。
管継手10は、接触抑制構造60をさらに備える。接触抑制構造60は、弾性シール50と他の管継手10を構成する要素との接触を抑制し、冷媒流路Rの形成が抑制されないための構成である。接触抑制構造60は、弾性シール50に設けられる第1接触抑制構造61を含む。
第1接触抑制構造61は弾性シール50に設けられ、弾性シール50と配管Pと接触を抑制する構造である。接触を抑制するとは、弾性シール50のシール機能を保持し、かつ、弾性シール50の基部51と配管Pの外面P1との接触面積を減少させることである。一例では、第1接触抑制構造61は、基部51に設けられ、基部51の基底面51Aから第1リップ部52Aに向かって形成されるスリット構造である。スリット構造は、第1方向X1に向かうにつれて内径が小さくなるように構成される。弾性シール50が継手本体20と配管Pとの間に設けられ、配管Pの外面P1と継手本体20の内面とをシールした状態において、第1接触抑制構造61の弾性シール50における中心軸C1方向の長さL1は、基部51の中心軸C1方向の長さL2以上に構成される。第1接触抑制構造61の軸方向と直交する方向の幅は、基部51の基底面51Aの軸方向と直交する方向の幅以上に構成される。第1接触抑制構造61の軸方向と直交する方向の幅は、第1リップ部52Aの幅または第2リップ部52Bの軸方向と直交する方向の幅以上に構成される。
図4および図5に示されるとおり、第1接触抑制構造61は、弾性シール50に複数設けられる。一例では、第1接触抑制構造61は、弾性シール50の周方向の任意の位置に設けられる。一例では、弾性シール50の周方向において等間隔に設けられる。図示される例では、第1接触抑制構造61は、弾性シール50に3つ設けられる。別の例では、弾性シール50の周方向において不等間隔に設けられる。弾性シール50において第1接触抑制構造61が設けられていない部分は、配管Pの外面P1と強く接触し、弾性シール50のシール機能を高める。
図6および図7を参照して、第1実施形態の管継手10の作用について説明する。
継手本体20へ第1方向X1に向かって配管Pが挿入されると、継手本体20に対して固定されていない弾性シール50の少なくとも一部分は、配管Pの軸方向、周方向、および、径方向の少なくとも一方に収容空間24A内で移動する。第1リップ部52Aは、配管Pの外面P1と当接する。第2リップ部52Bは、収容部24の面24Bおよび面24Cと当接する。弾性シール50およびフェルール40により、第1隙間G1および第2隙間G2が形成される。
弾性シール50は、冷媒が第1隙間G1から第2隙間G2に流れることを抑制する。第1隙間G1からの冷媒が第2隙間G2に移動することにより所定の条件が成立した場合、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触が弱くなることで、冷媒流路Rが形成される。第1隙間G1の圧力と第2隙間G2の圧力との差に応じて、第2隙間G2に存在する冷媒が冷媒流路Rを介して第1隙間G1に流れる。冷媒が第1隙間G1に流れることで、圧力が低下し所定の条件が成立しなくなった場合、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触が強くなり、冷媒流路Rが消失する。第1隙間G1と第2隙間G2とは、弾性シール50により再度シールされる。
第1実施形態の管継手10によれば、以下の効果が得られる。
第1接触抑制構造61により、基部51と配管Pの外面P1との接触が抑制される。基部51を収縮または移動させるための冷媒の圧力は、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触を弱くするための圧力よりも小さい。第2隙間G2の冷媒の圧力が高くない場合でも、冷媒流路Rを形成し冷媒を第1隙間G1に流すことで第2隙間G2の冷媒の圧力を低下させることができる。
第1接触抑制構造61により、弾性シール50が収容空間24A内部で移動することに基づく、第1リップ部52Aと配管Pの外面P1との接触が所定以上に強くなる恐れを低下させることができる。
(第2実施形態)
図8を参照して、第2実施形態の管継手10について説明する。第2実施形態の管継手10は、継手本体20に接触抑制構造60が設けられている点が第1実施形態の管継手10と相違する。以下では、第1実施形態の管継手10の構成要素と同様の構成要素について、その説明を省略する。
接触抑制構造60は、第2接触抑制構造62を含む。第2接触抑制構造62は、継手本体20に設けられ、リップ部52と継手本体20とが接触することを抑制する構造である。第2接触抑制構造62は、収容空間24Aにおいて継手本体20の中心軸C1方向に隣接する収容部24の面24Cに設けられる。図示される例では、第1隙間G1側の収容部24の面24Cに設けられる。
第2接触抑制構造62は、収容空間24Aから延伸する退避空間62Bを備える退避部62Aである。退避部62Aは、収容部24の周方向に沿って設けられる。一例では、退避部62Aは、収容部24に沿って全周に設けられる。別の例では、退避部62Aは、収容部24の周方向の一部分に設けられる。退避部62Aは、一例では面24C上の第1端部62Cから第2面21B上の第2端部62Dに向かって内径が小さくなるように構成された切り欠き構造である。退避空間62Bは、第1隙間G1と連続する。退避空間62Bは、第1リップ部52Aおよび第2リップ部52Bの少なくとも一方が退避できるように構成される。図示される退避部62Aは、第1リップ部52Aが退避できるように構成される。
第1端部62Cにおける内径は、第1リップ部52Aの外径よりも大きくなるように構成される。第1端部62Cと第2端部62D間の径方向の距離は、第1リップ部52Aの径方向の幅よりも長くなるように構成される。好ましくは、配管Pが弾性シール50および継手本体20に挿入されることにより第1リップ部52Aの外径が拡径した状態において、第1端部62Cにおける内径が第1リップ部52Aの外径よりも大きくなるように構成される。好ましくは、配管Pが弾性シール50および継手本体20に挿入された状態において、第1端部62Cと第2端部62D間の径方向の距離が第1リップ部52Aの径方向の幅よりも長くなるように構成される。
第2実施形態の管継手10によれば、さらに以下の効果が得られる。
収容空間24A内において弾性シール50が移動したことにより、リップ部52と面24Cとが強く接触する場合がある。この場合、第1リップ部52Aおよび第2リップ部52Bとの少なくとも一方が退避できる退避部62Aを備えるため、第1リップ部52Aおよび第2リップ部52Bの少なくとも一方が退避部62Aに退避し、冷媒流路Rを構成できる。
(変形例)
実施の形態に関する説明は本開示に関する弾性シール、継手本体、および、それらを備える管継手が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示は実施の形態以外に例えば以下に示される実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・第1実施形態および第2実施形態の管継手10において、フェルール40の構成は、任意に変更できる。一例では、フェルール40は、継手本体20と一体的に構成されていてもよい。フェルール40は、複数のフェルール40により構成されていてもよい。一例では、フェルール40は、継手本体20側に設けられるフロントフェルールとフロントフェルールの第2方向側に設けられるバックフェルールを含む。
・収容部24は、継手本体20に複数設けられていてもよい。複数設けられる各収容部24に断面形状がそれぞれ異なる弾性シール50を収容してもよい。
・第1接触抑制構造61は、第1実施形態の例に限らない。一例では、第1接触抑制構造61は、基部51の基底面51Aから第1方向X1に向かって設けられる凹部である。凹部は、基底面51Aからリップ部52まで構成されることが好ましい。
・第2接触抑制構造62は、第2実施形態の例に限らない。一例では、第2接触抑制構造62は、収容空間24Aにおいて基部51の位置を固定する固定部である。固定部により、弾性シール50の基部51の移動が抑制され、リップ部52と収容部の面24Cとの間に空間が形成される。このため、冷媒流路Rの形成時にリップ部52の移動が抑制されない。
・第2実施形態の管継手10において、リップ部52を構成する第1リップ部52Aが基部51から突出する長さを第2リップ部52Bが基部51から突出する長さと同じ長さに構成してもよい。第1隙間G1から第2隙間G2に冷媒が流れることをより抑制できる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 :管継手
20 :継手本体
21 :本体部
21A:第1面
21B:第2面
21C:第3面
22 :開口部
23 :第1ねじ部
24 :収容部
24A:収容空間
24B:面
24C:面
30 :ナット
31 :本体部
31A:第1面
32 :開口部
33 :第2ねじ部
40 :フェルール
41 :本体部
41A:第1面
41B:第2面
41C:第3面
42 :開口部
50 :弾性シール
51 :基部
51A:基底面
52 :リップ部
52A:第1リップ部
52B:第2リップ部
52C:リップ溝
60 :接触抑制構造
61 :第1接触抑制構造
62 :第2接触抑制構造
62A:退避部
62B:退避空間
62C:第1端部
62D:第2端部
110:管継手
120:継手本体
124:収容部
124A:収容空間
130:ナット
140:フェルール
150:弾性シール
151:基部
152:リップ部
C1 :中心軸
L1 :長さ
L2 :長さ
P :配管
P1 :外面
G :隙間
G1 :第1隙間
G2 :第2隙間
S :空間
R :冷媒流路
X1 :第1方向
X2 :第2方向

Claims (8)

  1. 配管(P)を接続する継手本体(20)と前記配管(P)との間に設けられ、前記配管(P)の外面(P1)と前記継手本体(20)の内面(21B)とをシールする環状の弾性シール(50)であって、
    前記弾性シール(50)は、基部(51)と前記基部(51)から中心軸(C1)方向に沿って突出するリップ部(52)を備え、前記リップ部(52)側から前記基部(51)側への冷媒の流れを抑制し、前記基部(51)側の前記冷媒の圧力が所定の圧力以上のとき、前記基部(51)側から前記リップ部(52)側に冷媒を流すように冷媒流路(R)を設けるように構成され、
    前記弾性シール(50)は、前記配管(P)の外面(P1)との接触を抑制する第1接触抑制構造(61)をさらに備え、
    前記第1接触抑制構造(61)は、前記基部(51)に設けられるスリット構造であり、
    前記スリット構造は、前記基部(51)の基底面(51A)から前記リップ部(52)に向かうにつれて内径が小さくなるように構成される
    弾性シール。
  2. 前記弾性シール(50)が前記継手本体(20)と前記配管(P)との間に設けられ、前記配管(P)の外面(P1)と前記継手本体(20)の内面(21B)とをシールした状態において、前記スリット構造の前記弾性シール(50)における中心軸(C1)方向の長さは、前記基部(51)の前記中心軸(C1)方向の長さ以上である
    請求項1に記載の弾性シール。
  3. 前記第1接触抑制構造(61)は、前記弾性シール(50)に複数設けられる
    請求項1または2に記載の弾性シール。
  4. 前記リップ部(52)は、第1リップ部(52A)および前記第1リップ部(52A)から外径方向に離れた場所に設けられる第2リップ部(52B)を含み、
    前記第1リップ部(52A)が前記基部(51)から突出する長さは、前記第2リップ部(52B)が前記基部(51)から突出する長さよりも短い
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の弾性シール。
  5. 前記弾性シール(50)は、断面形状がU字形状またはV字形状で構成される
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の弾性シール。
  6. 配管(P)を接続する継手本体(20)であって、
    前記継手本体(20)は、前記配管(P)の外面(P1)と前記継手本体(20)の内面(21B)とをシールし、基部(51)と前記基部(51)から突出するリップ部(52)とを含む環状の弾性シール(50)を収容する収容部(24)を含み、
    前記収容部(24)は、前記弾性シール(50)を収容する収容空間(24A)および前記弾性シール(50)のリップ部(52)との接触を抑制する第2接触抑制構造(62)を備え、
    前記第2接触抑制構造(62)は、前記収容空間(24A)から延伸する退避空間(62B)を備える退避部(62A)である
    継手本体。
  7. 前記退避部(62A)は、前記収容空間(24A)において前記継手本体(20)の中心軸(C1)方向に隣接する前記収容部(24)の面(24C)に設けられる
    請求項6に記載の継手本体。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の弾性シール(50)と
    請求項6または7に記載の継手本体(20)と、を備える
    管継手。
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