JP2021032237A - ピストン式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い制御性を発揮するとともに小型化を実現可能なピストン式圧縮機を提供すること。【解決手段】第2移動体部81は、制御圧力に基づいて、第1移動体部71が軸路57内を駆動軸47の軸心方向に移動することにより、案内窓60において第1移動体部71と一体的に駆動軸47の軸心方向に移動する。そして、第2移動体部81における駆動軸47の軸心方向の位置に応じて、駆動軸47の1回転当たりで各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82とが連通する軸心周りの連通角度が変化する。また、駆動軸47によって各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82とが非連通となる。さらに、第2移動体部81は、移動体本体部81Aの周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられるとともに一対の案内面67にそれぞれ接触した状態で案内される平板状の一対の案内部81Bを有している。【選択図】図4
Description
本発明は、ピストン式圧縮機に関する。
ピストン式圧縮機のハウジングは、シリンダブロックを有している。シリンダブロックには、複数のシリンダボアが形成されている。また、ハウジングには、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔と、が形成されている。ピストン式圧縮機においては、例えば、斜板室にピストン式圧縮機の外部からの冷媒が吸入される場合がある。このように、斜板室が吸入室として機能しているピストン式圧縮機が従来から知られている。
軸孔内には、駆動軸が回転可能に支承されている。また、ピストン式圧縮機は、固定斜板を備えている。固定斜板は、駆動軸の回転によって斜板室内で回転可能である。固定斜板は、駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である。また、ピストン式圧縮機は、固定斜板に連結されるピストンを備えている。ピストンは、シリンダボア内に圧縮室を形成する。さらに、ピストン式圧縮機は、圧縮室内の冷媒を吐出室に吐出させる吐出弁を備えている。
そして、駆動軸の回転に伴って固定斜板が回転することで、各ピストンが各シリンダボア内を上死点と下死点との間で往復動する。ここで、ピストンが上死点から下死点に向かって移動することで、圧縮室は吸入行程となる。一方、ピストンが下死点から上死点に向かって移動することにより、圧縮室は吸入した冷媒を圧縮する圧縮行程となり、さらには、圧縮室内で圧縮した冷媒を、吐出弁を介して吐出室に吐出する吐出行程となる。
このようなピストン式圧縮機において、駆動軸に移動体が設けられているピストン式圧縮機が、例えば特許文献1に開示されている。移動体は、駆動軸と一体回転するとともに、制御弁によって制御される制御圧力に基づいて駆動軸の軸心方向に駆動軸に対して移動可能である。特許文献1のピストン式圧縮機のシリンダブロックには、各シリンダボアにそれぞれ連通する第1連通路が複数形成されている。さらに、移動体には、駆動軸の回転に伴い間欠的に第1連通路と連通する第2連通路が形成されている。
そして、ピストンが上死点から下死点に向かって移動して圧縮室が吸入行程となった際に、第1連通路と第2連通路とが連通することで、圧縮室に冷媒が吸入される。ここで、移動体における駆動軸の軸心方向の位置に応じて、駆動軸の1回転当たりで第1連通路と第2連通路とが連通する軸心周りの連通角度を変化させることが可能となっている。これにより、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量を変化させることが可能となっている。
特許文献1のようなピストン式圧縮機においては、圧縮行程中や吐出行程中の圧縮室に連通する第1連通路を介して、圧縮室内で圧縮された高圧の冷媒による荷重である圧縮荷重が移動体に作用する。すると、移動体が軸孔内で駆動軸の軸心方向に交差する方向に押圧され、移動体は軸孔の内周面に押し付けられる状態となるため、駆動軸の軸心方向に移
動する際の移動体と軸孔の内周面との摩擦力が大きくなる。その結果、移動体が駆動軸の軸心方向に移動し難くなり、制御性が低下する虞がある。
動する際の移動体と軸孔の内周面との摩擦力が大きくなる。その結果、移動体が駆動軸の軸心方向に移動し難くなり、制御性が低下する虞がある。
そこで、より大きな推力によって移動体を駆動軸の軸心方向に移動できるように、移動体における制御圧力の受圧面積を大きくすることが考えられる。しかし、移動体における制御圧力の受圧面積を大きくすると、移動体が大型化し、移動体の大型化に伴って軸孔等も大型化することになるため、ピストン式圧縮機が大型化してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、高い制御性を発揮するとともに小型化を実現可能なピストン式圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するピストン式圧縮機は、複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、前記軸孔内に回転可能に支承された駆動軸と、前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、前記各シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁と、前記駆動軸に設けられ、前記駆動軸と一体回転するとともに、制御圧力に基づいて前記駆動軸の軸心方向に前記駆動軸に対して移動可能である移動体と、前記制御圧力を制御する制御弁と、を備え、前記シリンダブロックには、前記シリンダボアに連通する第1連通路が形成され、前記移動体には、前記駆動軸の回転に伴い間欠的に前記第1連通路と連通する第2連通路が形成され、前記移動体の前記軸心方向の位置に応じて、前記圧縮室から前記吐出室に吐出される冷媒の流量が変化するピストン式圧縮機であって、前記駆動軸には、前記駆動軸の内部を前記駆動軸の軸心方向に延びるとともに前記吸入室に連通する軸路と、前記軸路に連通するとともに前記駆動軸における前記軸孔内に位置する部位の外周面に開口し、前記移動体を前記軸心方向に案内する案内窓と、が形成され、前記移動体によって前記第1連通路と前記第2連通路とが連通され、前記駆動軸によって前記第1連通路と前記第2連通路とが非連通とされ、前記移動体は、前記軸路内に位置するとともに前記制御圧力に基づいて前記軸路内を前記軸心方向に移動する第1移動体部と、前記第1移動体部と係合された状態で前記案内窓に配置される第2移動体部と、を有し、前記案内窓は、前記軸心方向に延びるとともに前記第2移動体部を案内する一対の案内面を有し、前記第2移動体部は、前記軸孔の内周面に沿って延びる湾曲板状であり、前記第2連通路が貫通した状態で形成された移動体本体部と、前記移動体本体部の周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられるとともに前記一対の案内面にそれぞれ接触した状態で案内される平板状の一対の案内部と、を有している。
これによれば、ピストンが上死点から下死点に向かって移動することで圧縮室が吸入行程となる際、移動体によって第1連通路と第2連通路とが連通され、吸入室から軸路、第2連通路、及び第1連通路を介して圧縮室に冷媒が吸入される。ここで、制御圧力に基づいて、第1移動体部が軸路内を駆動軸の軸心方向に移動することにより、第2移動体部が、案内窓において第1移動体部と一体的に駆動軸の軸心方向に移動し、第2移動体部における駆動軸の軸心方向の位置に応じて、駆動軸の1回転当たりで第1連通路と第2連通路とが連通する軸心周りの連通角度が変化する。これにより、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量が変化する。
ここで、第2移動体部の移動体本体部は、軸孔の内周面に沿って延びる湾曲板状であるが、第2移動体部の製造時に生じる寸法公差によっては、第2移動体部が、案内窓の一対の案内面に対して案内され難くなってしまう場合があり、制御性が低下する虞がある。そこで、一対の案内面にそれぞれ接触した状態で案内される一対の案内部を、第2移動体部
の移動体本体部の周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられる平板状としたため、第2移動体部が案内窓に配置される際に、一対の案内部が寸法公差を吸収しながら一対の案内面に接触する。その結果、一対の案内面に対する一対の案内部の接触状態を良好なものとすることができるため、第2移動体部が、一対の案内面に対して案内され易くなり、高い制御性を発揮することができる。
の移動体本体部の周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられる平板状としたため、第2移動体部が案内窓に配置される際に、一対の案内部が寸法公差を吸収しながら一対の案内面に接触する。その結果、一対の案内面に対する一対の案内部の接触状態を良好なものとすることができるため、第2移動体部が、一対の案内面に対して案内され易くなり、高い制御性を発揮することができる。
そして、駆動軸によって第1連通路と第2連通路とが非連通となり、ピストンが下死点から上死点に向かって移動することにより、圧縮室は圧縮行程、又は吐出行程となる。これにより、駆動軸には、圧縮室内で圧縮された高圧の冷媒による荷重である圧縮荷重が第1連通路を介して作用する一方、移動体には、圧縮荷重が作用し難くなる。よって、移動体が駆動軸の軸心方向に移動し易くなるため、大きな推力を得るために移動体を必要以上に大型化させる必要が無い。したがって、高い制御性を発揮するとともに小型化を実現できる。
上記ピストン式圧縮機において、前記一対の案内部の少なくとも一方は、前記第1移動体部に係合する係合突部を有しているとよい。
これによれば、例えば、第1移動体部に係合する係合突部が、第2連通路の内周縁から突出した状態で設けられている場合のように、第2連通路を通過する冷媒の流れを妨げることが無いため、冷媒の圧力損失を低減することができる。
これによれば、例えば、第1移動体部に係合する係合突部が、第2連通路の内周縁から突出した状態で設けられている場合のように、第2連通路を通過する冷媒の流れを妨げることが無いため、冷媒の圧力損失を低減することができる。
この発明によれば、高い制御性を発揮するとともに小型化を実現できる。
以下、ピストン式圧縮機を具体化した一実施形態を図1〜図16にしたがって説明する
。本実施形態のピストン式圧縮機は、例えば、車両に搭載されている。そして、ピストン式圧縮機は、車両空調装置に用いられるとともに冷媒を圧縮する。
。本実施形態のピストン式圧縮機は、例えば、車両に搭載されている。そして、ピストン式圧縮機は、車両空調装置に用いられるとともに冷媒を圧縮する。
図1及び図2に示すように、ピストン式圧縮機10は、略円筒状のハウジング11を備えている。ハウジング11は、互いに連結された第1シリンダブロック12及び第2シリンダブロック13と、第1シリンダブロック12に連結されるフロントハウジング14と、第2シリンダブロック13に連結されるリヤハウジング15と、を有している。第1シリンダブロック12、第2シリンダブロック13、フロントハウジング14、及びリヤハウジング15は、例えば、アルミニウムにより形成された金属材料製の略円筒状である。第1シリンダブロック12の軸心、第2シリンダブロック13の軸心、フロントハウジング14の軸心、及びリヤハウジング15の軸心は、それぞれ一致している。
フロントハウジング14と第1シリンダブロック12との間には、略円板状の第1弁ポート形成プレート16が介在されている。よって、フロントハウジング14は、第1弁ポート形成プレート16を介して第1シリンダブロック12に連結されている。また、リヤハウジング15と第2シリンダブロック13との間には、略円板状の第2弁ポート形成プレート17が介在されている。よって、リヤハウジング15は、第2弁ポート形成プレート17を介して第2シリンダブロック13に連結されている。
第1シリンダブロック12における第2シリンダブロック13側の端面には、第1シリンダ凹部18が形成されている。第1シリンダ凹部18は、円孔状である。第1シリンダ凹部18の軸心は、第1シリンダブロック12の軸心に一致している。また、第1シリンダブロック12の中央部には、円孔状の第1軸孔19が形成されている。第1軸孔19の軸心は、第1シリンダブロック12の軸心に一致している。第1軸孔19は、第1シリンダブロック12を軸心方向に貫通している。第1軸孔19の一端は、第1シリンダ凹部18の底面に開口するとともに、第1軸孔19の他端は、第1シリンダブロック12における第1弁ポート形成プレート16側の端面に開口している。
図3に示すように、第1シリンダブロック12には、第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eが形成されている。各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eは、円孔状である。各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eの内径はそれぞれ同じである。各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eは、第1軸孔19の周囲で第1シリンダブロック12の周方向に等間隔置きにそれぞれ配置されている。
図1及び図2に示すように、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eは、第1シリンダブロック12を軸心方向に貫通している。各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eの一端は、第1シリンダ凹部18の底面に開口するとともに、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eの他端は、第1シリンダブロック12における第1弁ポート形成プレート16側の端面に開口している。
図3に示すように、第1シリンダブロック12には、フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eが形成されている。各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eは、第1軸孔19から各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eに向けて第1シリンダブロック12の径方向に延びている。各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eの一端は、第1軸孔19に連通している。各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eの他端は、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eにそれぞれ連通している。
図1及び図2に示すように、第1シリンダブロック12には、吸入口22、第1吐出通
路23、及び吐出口24が形成されている。吸入口22は、第1シリンダ凹部18に連通している。吸入口22は、第1シリンダブロック12の径方向に延びて、第1シリンダブロック12の外部に開口している。吸入口22は、図示しない外部冷媒回路に接続されている。具体的には、吸入口22は、図示しない配管を介して、外部冷媒回路を構成する蒸発器に接続されている。
路23、及び吐出口24が形成されている。吸入口22は、第1シリンダ凹部18に連通している。吸入口22は、第1シリンダブロック12の径方向に延びて、第1シリンダブロック12の外部に開口している。吸入口22は、図示しない外部冷媒回路に接続されている。具体的には、吸入口22は、図示しない配管を介して、外部冷媒回路を構成する蒸発器に接続されている。
第1吐出通路23は、第1シリンダ凹部18よりも第1シリンダブロック12の径方向外側で、第1シリンダブロック12を軸心方向に貫通している。第1吐出通路23の一端は、第1シリンダブロック12における第2シリンダブロック13側の端面に開口するとともに、第1吐出通路23の他端は、第1シリンダブロック12における第1弁ポート形成プレート16側の端面に開口している。
吐出口24は、第1吐出通路23に連通している。吐出口24は、第1シリンダブロック12の径方向に延びて、第1シリンダブロック12の外部に開口している。吐出口24は、外部冷媒回路に接続されている。具体的には、吐出口24は、図示しない配管を介して、外部冷媒回路を構成する凝縮器に接続されている。
第2シリンダブロック13における第1シリンダブロック12側の端面には、第2シリンダ凹部25が形成されている。第2シリンダ凹部25は、円孔状である。第2シリンダ凹部25の軸心は、第2シリンダブロック13の軸心に一致している。また、第2シリンダブロック13における第2弁ポート形成プレート17側の端面には、円筒状のシリンダボス部26が突設されている。シリンダボス部26の軸心は、第2シリンダブロック13の軸心に一致している。
第2シリンダブロック13の中央部には、円孔状の第2軸孔27が形成されている。第2軸孔27の軸心は、第2シリンダブロック13の軸心に一致している。第2軸孔27は、第2シリンダブロック13を軸心方向に貫通している。第2軸孔27の一端は、第2シリンダ凹部25の底面に開口するとともに、第2軸孔27の他端は、シリンダボス部26の内側を通過してシリンダボス部26の先端面に開口している。よって、シリンダボス部26の内側は、第2軸孔27の一部分を形成している。第2軸孔27の内径は、第1軸孔19の内径と同じである。
図4及び図5に示すように、第2シリンダブロック13には、シリンダボアとしての第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eが形成されている。したがって、第2シリンダブロック13は、複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックである。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eは、円孔状である。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eの内径はそれぞれ同じである。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eの内径は、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eの内径と同じである。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eは、第2軸孔27の周囲で第2シリンダブロック13の周方向に等間隔置きにそれぞれ配置されている。
図1及び図2に示すように、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eは、第2シリンダブロック13を軸心方向に貫通している。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eの一端は、第2シリンダ凹部25の底面に開口するとともに、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eの他端は、第2シリンダブロック13における第2弁ポート形成プレート17側の端面に開口している。
図4及び図5に示すように、第2シリンダブロック13には、リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eが形成されている。各リヤ側連通路29a,29b,29
c,29d,29eは、第2軸孔27から各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eに向けて第2シリンダブロック13の径方向に延びている。各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eの一端は、第2軸孔27に連通している。各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eの他端は、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eにそれぞれ連通している。したがって、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eは、第2シリンダブロック13形成されるとともに各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eに連通する第1連通路である。
c,29d,29eは、第2軸孔27から各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eに向けて第2シリンダブロック13の径方向に延びている。各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eの一端は、第2軸孔27に連通している。各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eの他端は、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eにそれぞれ連通している。したがって、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eは、第2シリンダブロック13形成されるとともに各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eに連通する第1連通路である。
図1及び図2に示すように、第2シリンダブロック13には、第2吐出通路30が形成されている。第2吐出通路30は、第2シリンダ凹部25よりも第2シリンダブロック13の径方向外側で、第2シリンダブロック13を軸心方向に貫通している。第2吐出通路30の一端は、第2シリンダブロック13における第1シリンダブロック12側の端面に開口するとともに、第2吐出通路30の他端は、第2シリンダブロック13における第2弁ポート形成プレート17側の端面に開口している。
第1シリンダブロック12と第2シリンダブロック13との間には、ガスケット31が介在されている。ガスケット31は、第1シリンダブロック12と第2シリンダブロック13との間をシールする。ガスケット31には、第1シリンダ凹部18と第2シリンダ凹部25とを連通する第1ガスケット孔31aが形成されている。また、ガスケット31には、第1吐出通路23と第2吐出通路30とを連通する第2ガスケット孔31bが形成されている。
そして、第1シリンダ凹部18、第1ガスケット孔31a、及び第2シリンダ凹部25によって第1シリンダブロック12と第2シリンダブロック13との間に斜板室32が区画されている。したがって、ハウジング11には、斜板室32が形成されている。斜板室32には、蒸発器を通過した低圧の冷媒ガスが外部冷媒回路から吸入口22を介して吸入される。したがって、斜板室32は、ピストン式圧縮機10の外部から冷媒ガスが吸入される吸入室として機能している。
また、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eと各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eとは、互いに軸心が一致した状態で、斜板室32を介して対向している。さらに、第1軸孔19と第2軸孔27とは、互いに軸心が一致した状態で、斜板室32を介して対向している。
フロントハウジング14の中央部には、円孔状のフロント軸孔33が形成されている。フロント軸孔33の軸心は、フロントハウジング14の軸心に一致している。また、フロントハウジング14における第1弁ポート形成プレート16とは反対側の端面には、円筒状のフロントボス部34が突設されている。フロントボス部34の軸心は、フロントハウジング14の軸心に一致している。フロント軸孔33の一端は、フロントハウジング14における第1弁ポート形成プレート16側の端面に開口するとともに、フロント軸孔33の他端は、フロントボス部34の内側を通過してフロントボス部34の先端面に開口している。よって、フロントボス部34の内側は、フロント軸孔33の一部分を形成している。
フロントハウジング14における第1弁ポート形成プレート16側の端面には、フロントハウジング14の軸心周りに延びる環状のフロント凹部35が形成されている。フロント凹部35は、フロント軸孔33の周囲で環状に延びている。そして、フロント凹部35及び第1弁ポート形成プレート16によって、フロントハウジング14と第1弁ポート形成プレート16との間に第1吐出室36が区画されている。したがって、第1吐出室36
は、フロント軸孔33の軸心周りに環状に延びている。
は、フロント軸孔33の軸心周りに環状に延びている。
第1弁ポート形成プレート16は、第1バルブプレート37、第1吐出弁プレート38、及び第1リテーナプレート39を有している。第1バルブプレート37、第1吐出弁プレート38、及び第1リテーナプレート39は、略円板状である。第1バルブプレート37には、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eに連通する第1吐出孔37aがそれぞれ形成されている。各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eは、各第1吐出孔37aを介して第1吐出室36に連通している。
第1バルブプレート37は、第1シリンダブロック12におけるフロントハウジング14側の端面に接合されている。第1リテーナプレート39は、フロントハウジング14における第1シリンダブロック12側の端面に接合されている。第1吐出弁プレート38は、第1バルブプレート37と第1リテーナプレート39との間に介在されている。第1吐出弁プレート38には、各第1吐出孔37aを開閉可能な第1吐出リード弁38aが複数設けられている。第1リテーナプレート39は、第1吐出リード弁38aの弾性変形による最大開度を規制する。
また、第1弁ポート形成プレート16の中央部には、円孔状の第1プレート貫通孔16aが形成されている。第1プレート貫通孔16aは、第1バルブプレート37、第1吐出弁プレート38及び第1リテーナプレート39を貫通している。第1プレート貫通孔16aの内径は、第1軸孔19の内径よりも大きい。第1プレート貫通孔16aの軸心は、第1軸孔19の軸心に一致している。第1プレート貫通孔16aは、第1軸孔19とフロント軸孔33とを連通する。
さらに、第1弁ポート形成プレート16には、第1プレート連通孔16bが形成されている。第1プレート連通孔16bは、各第1吐出孔37aよりも第1弁ポート形成プレート16の径方向外側に位置している。第1プレート連通孔16bは、第1バルブプレート37、第1吐出弁プレート38及び第1リテーナプレート39を貫通している。第1プレート連通孔16bは、第1吐出室36と第1吐出通路23とを連通する。そして、第1吐出室36は、第1プレート連通孔16b及び第1吐出通路23を介して吐出口24に連通している。
リヤハウジング15の中央部には、円孔状の室形成凹部40が形成されている。室形成凹部40の軸心は、リヤハウジング15の軸心に一致している。室形成凹部40の内径は、シリンダボス部26の外径よりも僅かに大きい。
リヤハウジング15における第2弁ポート形成プレート17側の端面には、リヤハウジング15の軸心周りに延びる環状のリヤ凹部41が形成されている。リヤ凹部41は、室形成凹部40の周囲で環状に延びている。そして、リヤ凹部41及び第2弁ポート形成プレート17によって、リヤハウジング15と第2弁ポート形成プレート17との間に吐出室としての第2吐出室42が区画されている。したがって、第2吐出室42は、室形成凹部40の軸心周りに環状に延びている。
第2弁ポート形成プレート17は、第2バルブプレート43、第2吐出弁プレート44、及び第2リテーナプレート45を有している。第2バルブプレート43、第2吐出弁プレート44、及び第2リテーナプレート45は、略円板状である。第2バルブプレート43には、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eに連通する第2吐出孔43aがそれぞれ形成されている。各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eは、各第2吐出孔43aを介して第2吐出室42に連通している。
第2バルブプレート43は、第2シリンダブロック13におけるリヤハウジング15側の端面に接合されている。第2リテーナプレート45は、リヤハウジング15における第2シリンダブロック13側の端面に接合されている。第2吐出弁プレート44は、第2バルブプレート43と第2リテーナプレート45との間に介在されている。第2吐出弁プレート44には、各第2吐出孔43aを開閉可能な第2吐出リード弁44aが複数設けられている。第2リテーナプレート45は、第2吐出リード弁44aの弾性変形による最大開度を規制する。
また、第2弁ポート形成プレート17の中央部には、円孔状の第2プレート貫通孔17aが形成されている。第2プレート貫通孔17aは、第2バルブプレート43、第2吐出弁プレート44及び第2リテーナプレート45を貫通している。第2プレート貫通孔17aの内径は、室形成凹部40の内径と同じである。第2プレート貫通孔17aの軸心は、室形成凹部40の軸心に一致している。第2プレート貫通孔17aは、室形成凹部40に連通している。
さらに、第2弁ポート形成プレート17には、第2プレート連通孔17bが形成されている。第2プレート連通孔17bは、各第2吐出孔43aよりも第2弁ポート形成プレート17の径方向外側に位置している。第2プレート連通孔17bは、第2バルブプレート43、第2吐出弁プレート44及び第2リテーナプレート45を貫通している。第2プレート連通孔17bは、第2吐出室42と第2吐出通路30とを連通する。
第1吐出室36と第2吐出室42とは、第1プレート連通孔16b、第1吐出通路23、第2ガスケット孔31b、第2吐出通路30、第2プレート連通孔17bを介して互いに連通している。第2吐出室42は、第2プレート連通孔17b、第2吐出通路30、第2ガスケット孔31b、及び第1吐出通路23を介して吐出口24に連通している。
シリンダボス部26は、第2プレート貫通孔17aを介して室形成凹部40内に挿通されている。そして、シリンダボス部26の先端面及び室形成凹部40によって、制御圧室46が区画されている。したがって、リヤハウジング15には、制御圧室46が形成されている。制御圧室46は、リヤハウジング15の中央部に形成されている。そして、第2吐出室42は、制御圧室46の周囲で環状に延びている。
ピストン式圧縮機10は、駆動軸47を備えている。駆動軸47は、駆動軸47の軸心方向がハウジング11の軸心方向に一致するようにハウジング11内に収容されている。駆動軸47は、例えば、鉄鋼製であり、高圧の冷媒ガスの圧縮荷重に耐え得る剛性を有している。駆動軸47は、第1軸孔19、第2軸孔27、及びフロント軸孔33それぞれに挿通されるとともに、第1軸孔19及び第2軸孔27内に回転可能に支承されている。これにより、駆動軸47は、ハウジング11に回転可能に支持されている。したがって、第1軸孔19及び第2軸孔27は、ハウジング11に形成されるとともに駆動軸47を支承する軸孔48を構成している。
駆動軸47の一端は、フロント軸孔33内に位置するとともに、駆動軸47の他端は、シリンダボス部26の先端面から突出して、制御圧室46内に位置している。フロント軸孔33の内周面と駆動軸47の外周面との間には、軸封装置49が設けられている。軸封装置49は、ハウジング11の内部とハウジング11の外部との間を封止する。駆動軸47には、駆動軸47の一端面に開口するねじ孔47aが形成されている。ねじ孔47aには、図示しないプーリや電磁クラッチ等が連結されている。そして、駆動軸47は、プールや電磁クラッチを介して車両のエンジンに連結されている。
ピストン式圧縮機10は、固定斜板50を備えている。固定斜板50は、駆動軸47に
圧入されることで、駆動軸47に固定されている。固定斜板50は、斜板室32内に収容されている。固定斜板50は、駆動軸47の回転によって斜板室32内で駆動軸47と一体的に回転可能である。固定斜板50は、駆動軸47に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である。固定斜板50は、第1スラスト軸受51aを介して第1シリンダブロック12に支持されている。また、固定斜板50は、第2スラスト軸受51bを介して第2シリンダブロック13に支持されている。
圧入されることで、駆動軸47に固定されている。固定斜板50は、斜板室32内に収容されている。固定斜板50は、駆動軸47の回転によって斜板室32内で駆動軸47と一体的に回転可能である。固定斜板50は、駆動軸47に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である。固定斜板50は、第1スラスト軸受51aを介して第1シリンダブロック12に支持されている。また、固定斜板50は、第2スラスト軸受51bを介して第2シリンダブロック13に支持されている。
ピストン式圧縮機10は、固定斜板50に連結されるピストン52を複数備えている。各ピストン52は、第1頭部52a、第2頭部52b、及び接続部52cを有している。したがって、本実施形態のピストン式圧縮機10は、両頭ピストン式圧縮機である。各ピストン52の第1頭部52aは、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20e内にそれぞれ収容されている。そして、第1頭部52aと、第1弁ポート形成プレート16とにより、図3に示すように、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20e内に第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eがそれぞれ形成されている。第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eは、それぞれ各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eに連通している。
図1及び図2に示すように、各ピストン52の第2頭部52bは、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内にそれぞれ収容されている。そして、第2頭部52bと、第2弁ポート形成プレート17とにより、図4及び図5に示すように、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内に圧縮室としての第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eがそれぞれ形成されている。したがって、各ピストン52は、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内に第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eを形成する。第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eは、それぞれ各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに連通している。
図1及び図2に示すように、接続部52cは、第1頭部52aと第2頭部52bとを接続している。接続部52c内には、半球状の一対のシュー55が設けられている。各ピストン52は、一対のシュー55を介して固定斜板50の外周部に係留されている。一対のシュー55は、固定斜板50の回転を各ピストン52の往復動に変換する。これにより、各ピストン52は、第1頭部52aが第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20e内を第1頭部52aの上死点と下死点との間で往復動するとともに、第2頭部52bが第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内を第2頭部52bの上死点と下死点との間で往復動する。
駆動軸47の回転に伴い、斜板室32内で固定斜板50が回転すると、各ピストン52は、第1頭部52aが各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20e内を上死点と下死点との間で往復動し、第2頭部52bが第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内を上死点と下死点との間で往復動する。これにより、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eでは、再膨張行程、吸入行程、圧縮行程、及び吐出行程が繰り返し行われる。
再膨張行程では、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eの内部の冷媒ガスが再膨張する。吸入行程では、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eの内部に冷媒ガスが吸入される。圧縮行程では、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eの内部の冷媒ガスが圧縮される。
吐出行程では、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eで圧縮された冷媒ガスが、各第1吐出リード弁38aの弾性変形によって第1吐出室36に吐出されるとともに、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eで圧縮された冷媒ガスが、各第2吐出リード弁44aの弾性変形によって第2吐出室42に吐出される。したがって、各第2吐出リード弁44aは、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内の冷媒を第2吐出室42に吐出させる吐出弁である。第1吐出室36内に吐出された冷媒ガスは、第1プレート連通孔16b、第1吐出通路23、及び吐出口24を介して外部冷媒回路の凝縮器に吐出される。第2吐出室42内に吐出された冷媒ガスは、第2プレート連通孔17b、第2吐出通路30、第2ガスケット孔31b、第1吐出通路23、及び吐出口24を介して外部冷媒回路の凝縮器に吐出される。
固定斜板50は、駆動軸47の外周面に固定される筒状の斜板ボス部50aを有している。固定斜板50は、斜板ボス部50aが駆動軸47の外周面に固定されることにより、駆動軸47に取り付けられている。斜板ボス部50aには、斜板吸入孔56が形成されている。斜板吸入孔56は、駆動軸47の径方向に延びるとともに斜板ボス部50aを貫通している。したがって、斜板吸入孔56は、斜板室32に連通している。
図6及び図7に示すように、駆動軸47には、軸路57、第1径路58、第2径路59、及び案内窓60が形成されている。軸路57は、円孔状である。軸路57は、駆動軸47の内部を駆動軸47の軸心方向に延びている。軸路57は、ねじ孔47aが開口する駆動軸47の端面とは反対側の端面に開口するとともにねじ孔47aに向けて延びている。軸路57は、大径路61、及び大径路61よりも内径が小さい小径路62を有している。大径路61は、小径路62よりもねじ孔47aとは反対側に位置している。大径路61は、ねじ孔47aが開口する駆動軸47の端面とは反対側の端面に開口している。大径路61の内周面と小径路62の内周面とは、駆動軸47の径方向に延びる環状の段差面63によって接続されている。
第1径路58は、駆動軸47の径方向に延びている。第1径路58の一端は、小径路62の内周面に開口するとともに、第1径路58の他端は、駆動軸47の外周面に開口している。図1及び図2に示すように、固定斜板50は、斜板吸入孔56が第1径路58に連通するように、駆動軸47に取り付けられている。これにより、軸路57の小径路62は、第1径路58及び斜板吸入孔56を介して斜板室32に連通している。
図6及び図7に示すように、第2径路59は、駆動軸47の径方向に延びている。第2径路59は、駆動軸47において、第1径路58よりもねじ孔47a寄りに位置している。第2径路59の一端は、小径路62の内周面に開口するとともに、第2径路59の他端は、駆動軸47の外周面に開口している。図3に示すように、第2径路59は、小径路62に近い箇所では駆動軸47の径方向に延びており、駆動軸47の外周面に近い箇所では、駆動軸47の径方向に延び、且つ駆動軸47の周方向に延びている。
図6及び図7に示すように、案内窓60は、駆動軸47の外周面の一部分を切り欠くことにより形成されている。案内窓60は、軸路57の大径路61に連通するとともに駆動軸47の外周面に開口している。案内窓60は、駆動軸47の軸心方向に延びている。一方、駆動軸47は、駆動軸47の軸心L1を挟んで案内窓60とは反対側に位置する部分である本体部64を有している。
図8に示すように、案内窓60は、駆動軸47の周方向で半周よりも小さく形成されている。具体的には、案内窓60は、駆動軸47の周方向で延びる領域が、90°以上であって、且つ180°未満である。本体部64は、駆動軸47の軸心方向に延びる半円形の
樋形状である。本体部64は、駆動軸47の周方向で半周よりも大きく形成されている。具体的には、本体部64は、駆動軸47の周方向で延びる領域が、180°以上であって、且つ270°未満である。
樋形状である。本体部64は、駆動軸47の周方向で半周よりも大きく形成されている。具体的には、本体部64は、駆動軸47の周方向で延びる領域が、180°以上であって、且つ270°未満である。
図6及び図7に示すように、案内窓60は、駆動軸47の軸心L1を挟んで第2径路59とは反対側に位置している。したがって、案内窓60及び第2径路59は、位相が約180°ずれた状態で駆動軸47にそれぞれ形成されている。また、第1径路58は、案内窓60及び第2径路59に対して位相が約90°ずれた状態で駆動軸47に形成されている。
案内窓60は、第1規制面65、第2規制面66、及び一対の案内面67を有している。第1規制面65及び第2規制面66は、駆動軸47の径方向に平面状に延びるとともに互いに平行に延びている。第1規制面65及び第2規制面66は、駆動軸47の軸線方向で互いに向き合っている。第1規制面65は、第2規制面66よりも大径路61の開口側に位置しており、第2規制面66は、第1規制面65よりも段差面63側に位置している。一対の案内面67は、第1規制面65と第2規制面66とを接続し、且つ駆動軸47の軸心方向に平面状に延びている。一対の案内面67は、本体部64における駆動軸47の周方向の両側に位置する端面を形成している。
駆動軸47の外周面には、環状の装着溝68が形成されている。装着溝68は、駆動軸47の外周面において、案内窓60よりもねじ孔47aが開口する駆動軸47の端面とは反対側の端面寄りの部位に形成されている。装着溝68には、シールリング69が装着されている。
図9及び図10に示すように、軸路57の大径路61は、制御圧室46に連通している。シールリング69は、駆動軸47の外周面と第2軸孔27の内周面との間をシールする。案内窓60は、第2軸孔27内に位置している。したがって、案内窓60は、駆動軸47における軸孔48内に位置する部位の外周面に開口している。案内窓60は、第2軸孔27内に開口しつつ、第2軸孔27内で各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向している。
図4及び図5に示すように、案内窓60は、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eのうち、再膨張行程又は吸入行程にある第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通するリヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。一方、本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程中の第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通するリヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。
図11及び図12に示すように、第2径路59は、第1軸孔19内に位置している。したがって、第2径路59は、駆動軸47における軸孔48内に位置する部位の外周面に開口している。第2径路59は、第1軸孔19内に開口しつつ、第1軸孔19内で各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと対向している。第2径路59は、各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと軸路57とを連通する。
図6に示すように、ピストン式圧縮機10は、移動体70を備えている。移動体70は、第1移動体部71と、第2移動体部81とを有している。第1移動体部71は、第1本体部72と、第1軸部73と、を有している。第1本体部72は、円柱状である。第1軸部73は、第1本体部72よりも外径が小さい細長円柱状である。第1軸部73は、第1本体部72の一端面72aの中央部から突出している。第1本体部72の軸心と第1軸部73の軸心とは互いに一致している。第1軸部73の先端には、吸入弁体74が設けられ
ている。吸入弁体74は、円柱状である。吸入弁体74の外径は、第1軸部73の外径よりも大きく、且つ第1本体部72の外径よりも小さい。
ている。吸入弁体74は、円柱状である。吸入弁体74の外径は、第1軸部73の外径よりも大きく、且つ第1本体部72の外径よりも小さい。
図13に示すように、第1移動体部71は、軸路57の大径路61の開口から軸路57内に挿入され、軸路57内に位置している。第1本体部72の外径は、軸路57の大径路61の内径とほぼ同じである。第1本体部72の外周面には、環状の装着溝75が形成されている。装着溝75には、シールリング76が設けられている。シールリング76は、第1本体部72の外周面と大径路61の内周面との間をシールする。第1本体部72の外周面には、環状の係合溝77が形成されている。係合溝77は、第1本体部72の外周面における装着溝75よりも第1軸部73寄りの部位に形成されている。第1軸部73の外径は、軸路57の小径路62の内径よりも小さい。図11及び図12に示すように、吸入弁体74の外径は、軸路57の小径路62の内径とほぼ同じである。
図14、図15及び図16に示すように、第2移動体部81は、案内窓60に配置されている。第2移動体部81は、移動体本体部81Aを有している。移動体本体部81Aは、駆動軸47の周方向で半周よりも小さく形成された湾曲板状である。移動体本体部81Aは、一対の案内面67の間で駆動軸47の軸心周りに延びている。移動体本体部81Aの周方向は、駆動軸47の周方向に一致している。
移動体本体部81Aは、移動体本体部81Aの周方向で延びる領域が、90°以上であって、且つ180°未満である。移動体本体部81Aは、案内窓60において駆動軸47の軸心方向に延びている。移動体本体部81Aにおける駆動軸47の軸心方向の長さは、案内窓60における駆動軸47の軸心方向の長さよりも短く設定されている。
第2移動体部81は、移動体本体部81Aの周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられてなる一対の案内部81Bを有している。一対の案内部81Bは、一対の案内面67にそれぞれ接触した状態で案内される薄板細長平板状である。一対の案内部81Bは、移動体本体部81Aと一体形成されている。第2移動体部81は、例えば、薄板の平板をプレス成形することにより形成されている。
移動体本体部81Aには、移動体通路82が形成されている。移動体通路82は、移動体本体部81Aを板厚方向に貫通している。したがって、移動体本体部81Aには、移動体通路82が貫通した状態で形成されている。移動体通路82は、移動体本体部81Aにおける駆動軸47の軸心方向の一端から他端に向かうにつれて、移動体本体部81Aの周方向での流路面積が徐々に大きくなるように形成されている。
移動体通路82は、移動体本体部81Aの周方向で流路面積が大きく形成された大開口部83と、移動体本体部81Aの周方向で流路面積が大開口部83よりも小さく形成された小開口部84と、を有している。大開口部83及び小開口部84は、駆動軸47の軸心方向に並んで配置されるとともに互いに連通している。小開口部84は、大開口部83よりも移動体本体部81Aにおける駆動軸47の軸心方向の一端側に位置している。移動体通路82を平面視したとき、大開口部83は、長四角形状であり、長手方向が移動体本体部81Aの周方向に一致している。
移動体本体部81Aは、移動体本体部81Aの周方向の両側に位置する移動体通路82の両縁部を形成するとともに一対の案内部81Bにそれぞれ連続する一対の通路形成部81Cを有している。一対の通路形成部81Cの一方は、大開口部83における移動体本体部81Aの周方向の一方に位置する縁部を形成している。一対の通路形成部81Cの他方は、大開口部83における移動体本体部81Aの周方向の他方に位置する縁部を形成している。
また、移動体本体部81Aは、移動体通路82における駆動軸47の軸心方向の両側に位置する両縁部をそれぞれ形成する湾曲板状の第1湾曲部81a及び第2湾曲部81bを有している。第1湾曲部81aと第2湾曲部81bとは、移動体通路82を介して駆動軸47の軸心方向で対向している。第1湾曲部81aは、一対の通路形成部81C同士を接続する。第1湾曲部81aが形成する移動体通路82の縁部は、移動体通路82を平面視したとき、駆動軸47の軸心方向に対して直交する方向に延びており、大開口部83の縁部を形成している。第2湾曲部81bが形成する移動体通路82の縁部は、移動体通路82を平面視したとき、駆動軸47の軸心方向に対して斜交する方向に延びており、小開口部84の縁部を形成している。一対の通路形成部81C、第1湾曲部81a、及び第2湾曲部81bは、移動体通路82の内周縁82aを形成する。
一対の案内部81Bの一方は、移動体通路82に連続するとともに軸孔48の内周面に対して離間する方向へ凹む段差部87を有している。一対の案内部81Bの一方は、一対の通路形成部81Cの一方と第2湾曲部81bとを接続する。したがって、一対の案内部81Bの一方の外面の一部分は、軸孔48の内周面に対して離間する方向へ凹んでいる。本実施形態において、一対の案内部81Bの一方は、移動体本体部81Aの周方向で小開口部84と重なる部位が段差部87になっている。
駆動軸47が、図14に示す矢印R1の方向に回転する場合、一対の案内部81Bのうち、段差部87を有する案内部81Bが、駆動軸47の回転方向の先行側に位置するように、案内窓60に対して配置されている。第2移動体部81は、大開口部83が、小開口部84よりも第1規制面65寄りに位置するように、案内窓60に対して配置されている。一対の案内部81Bのうち、駆動軸47の回転方向の先行側に位置する案内部81Bは、段差部87を有している。
段差部87は、案内窓60の案内面67に対して、駆動軸47の周方向で重なっており、案内面67上に位置している。したがって、段差部87における軸孔48の内周面からの距離は、段差部87が案内面67上に位置する距離に設定されている。
図16に示すように、一対の案内部81Bは、第1移動体部71の係合溝77に係合する係合突部86をそれぞれ有している。各係合突部86は、各案内部81Bにおける移動体本体部81Aとは反対側の側縁から突出している。各係合突部86は、薄板平板状である。各係合突部86は、平面視矩形状である。各係合突部86の板厚方向は、各案内部81Bの板厚方向に一致している。各係合突部86は、各案内部81Bと一体形成されている。各係合突部86は、各案内部81Bにおける移動体本体部81Aとは反対側の側縁において、案内窓60の内部に対して駆動軸47の径方向で重なる部位からそれぞれ突出している。各係合突部86の先端部は、第1本体部72の係合溝77にそれぞれ係合可能である。
図11及び図12に示すように、吸入弁体74は、軸路57の小径路62内に位置している。また、図13に示すように、第1移動体部71の第1本体部72は、軸路57の大径路61内に位置している。係合溝77は、軸路57内に挿入される際の第1移動体部71の周方向の向きに関係なく、その一部分が案内窓60から常に臨んでいる。第1本体部72の一端面72aには、斜板室32から斜板吸入孔56、第1径路58、及び軸路57を介して吸入圧力が作用する。一方、第1本体部72における第1軸部73とは反対側の他端面72bには、制御圧室46の制御圧力が作用する。
図9及び図10に示すように、第2移動体部81は、案内窓60内に設けられることにより、駆動軸47の軸心L1を挟んで駆動軸47の本体部64とは反対側に位置して、第
2軸孔27内に露出している。第2移動体部81の移動体本体部81Aは、第2軸孔27の内周面に沿って延びている。第2移動体部81は、案内窓60内に設けられることにより、本体部64と協働して第2軸孔27の内径とほぼ同じ外径をなす円筒体を構成している。
2軸孔27内に露出している。第2移動体部81の移動体本体部81Aは、第2軸孔27の内周面に沿って延びている。第2移動体部81は、案内窓60内に設けられることにより、本体部64と協働して第2軸孔27の内径とほぼ同じ外径をなす円筒体を構成している。
図13に示すように、第2移動体部81は、各係合突部86が係合溝77内にそれぞれ挿入されることにより、第1移動体部71と係合された状態で案内窓60に配置されている。このように、第1移動体部71と第2移動体部81とが組み付けられることにより、第1移動体部71と第2移動体部81とは、駆動軸47の軸心方向に一体的に移動可能となっている。第2移動体部81の移動体通路82は、軸路57と連通している。
大径路61内には、付勢ばね88が収容されている。付勢ばね88の一端は、段差面63に支持されている。付勢ばね88の他端は、第1本体部72の一端面72aに支持されている。付勢ばね88は、制御圧室46の制御圧力に抗して、第1本体部72を制御圧室46に向けて付勢する。
図4及び図5に示すように、駆動軸47の回転は、案内面67を介して第2移動体部81に伝達される。これにより、第2移動体部81は、駆動軸47と一体的に回転可能となっている。このとき、係合溝77と各係合突部86とが係合しているため、第1移動体部71が、軸路57内において、第2移動体部81に対して独立して回転することが規制されている。したがって、移動体70は、駆動軸47に設けられ、駆動軸47と一体回転する。そして、駆動軸47の回転に伴って、移動体70が駆動軸47と一体回転することによって、移動体通路82が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに間欠的に連通する。したがって、移動体通路82は、駆動軸47の回転に伴い間欠的に各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと連通する第2連通路である。また、図3に示すように、駆動軸47の回転によって、第2径路59が各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと間欠的に連通する。
図1及び図2に示すように、ピストン式圧縮機10は、制御弁89を備えている。制御弁89は、リヤハウジング15に設けられている。また、ピストン式圧縮機10は、斜板室32と制御弁89とを接続する検知通路90を備えている。検知通路90は、リヤハウジング15及び第2シリンダブロック13を貫通している。さらに、リヤハウジング15には、第1給気通路91及び第2給気通路92が形成されている。第1給気通路91は、第2吐出室42と制御弁89とを接続している。第2給気通路92は、制御圧室46と制御弁89とを接続している。
制御圧室46には、第2吐出室42内の冷媒ガスの一部が、第1給気通路91、制御弁89、及び第2給気通路92を介して導入される。また、制御圧室46は、図示しない抽気通路によって斜板室32に接続されている。これにより、制御圧室46の冷媒ガスは、抽気通路を介して斜板室32に排出される。
制御弁89は、斜板室32内の冷媒ガスの圧力である吸入圧力を検知通路90を介して感知することにより、弁開度を調整する。これにより、制御弁89は、第2吐出室42から第1給気通路91、制御弁89、及び第2給気通路92を介して制御圧室46に導入される冷媒ガスの流量を調整する。制御弁89の弁開度が大きくなると、第2吐出室42から第1給気通路91、制御弁89、及び第2給気通路92を介して制御圧室46に導入される冷媒ガスの流量が増大する。また、制御弁89の弁開度が小さくなると、第2吐出室42から第1給気通路91、制御弁89、及び第2給気通路92を介して制御圧室46に導入される冷媒ガスの流量が減少する。このように、制御弁89は、制御圧室46から斜板室32に排出される冷媒ガスの流量に対して、第2吐出室42から制御圧室46に導入
される冷媒ガスの流量を変化させることで、制御圧室46の冷媒ガスの圧力である制御圧力を制御する。
される冷媒ガスの流量を変化させることで、制御圧室46の冷媒ガスの圧力である制御圧力を制御する。
図3、図4、及び図5において、駆動軸47の回転方向を矢印R1で示す。駆動軸47が図3、図4、及び図5に示す回転角度にある際、図3に示す第1圧縮室53aは、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階となる。よって、第1圧縮室53aに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第1圧縮室53b,53eのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第1圧縮室53bでは、第1圧縮室53aよりも吸入行程が進んだ状態となり、吸入行程の中期段階となる。そして、第1圧縮室53bに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第1圧縮室53a,53cのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第1圧縮室53cでは、ピストン52の第1頭部52aが下死点となり、吸入行程から圧縮行程に移行する状態となる。したがって、第1圧縮室53cでは、吸入行程の後期段階から圧縮行程の初期段階に移行する状態にある。また、第1圧縮室53cに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第1圧縮室53b,53dのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第1圧縮室53dでは、第1圧縮室53cよりも圧縮行程が進んだ状態となり、圧縮行程の中期段階となる。さらに、第1圧縮室53dに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第1圧縮室53c,53eのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第1圧縮室53eでは、ピストン52の第1頭部52aが上死点となり、圧縮行程の後期段階から吐出行程に移行する状態となる。
ここで、第2径路59は、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eと連通する各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと連通する。また、第2径路59は、吸入行程の中期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eと連通する各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと対向する。
したがって、駆動軸47の回転角度が図3に示す状態にあるときには、第1圧縮室53aが再膨張行程、又は吸入行程の初期段階にあり、第1圧縮室53bが吸入行程の中期段階にあることから、第2径路59は、各フロント側連通路21a,21bと対向する。そして、駆動軸47が図3に示す位置よりもさらに回転すると、第2径路59は、各フロント側連通路21a,21eに対向する。
この際、フロント側連通路21eと連通する第1圧縮室53eは、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階となっており、フロント側連通路21aと連通する第1圧縮室53aは、吸入行程の中期段階となっている。こうして、第2径路59は、駆動軸47の回転に伴って、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eに連通する各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eに順次対向する。また、第2径路59は、駆動軸47の回転に伴って、吸入行程の中期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eと連通する各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eに順次対向する。
各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eが図3に示すような吸入行程や吐出行程等にあるとき、図4及び図5に示す第2圧縮室54aは、圧縮行程の中期段階にある。また、第2圧縮室54aに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第2圧縮室54b,54eのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54bでは、第2圧縮室54aよりも圧縮行程が進んだ状態となり、圧縮行程の後期段階となる。そして、第2圧縮室54bに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第2圧縮室54a,54cのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54cでは、ピストン52の第2頭部52bが上死点となり、吐出行程から再膨張行程、又は吸入行程の初期段階に移行する状態となる。また、第2圧縮室54cに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第2圧
縮室54b,54dのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54dでは、第2圧縮室54cよりも吸入行程が進んだ状態となり、吸入行程の中期段階となる。そして、第2圧縮室54dに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第2圧縮室54c,54eのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54eでは、第2圧縮室54dよりも吸入行程がさらに進んだ状態となり、吸入行程の後期段階となる。つまり、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eのうち、各第2圧縮室54a,54bは高圧の状態となり、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eのうち、各第2圧縮室54c,54d、54eは低圧の状態となる。
縮室54b,54dのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54dでは、第2圧縮室54cよりも吸入行程が進んだ状態となり、吸入行程の中期段階となる。そして、第2圧縮室54dに対して駆動軸47の周方向で隣り合う第2圧縮室54c,54eのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する第2圧縮室54eでは、第2圧縮室54dよりも吸入行程がさらに進んだ状態となり、吸入行程の後期段階となる。つまり、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eのうち、各第2圧縮室54a,54bは高圧の状態となり、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eのうち、各第2圧縮室54c,54d、54eは低圧の状態となる。
ここで、第2移動体部81が案内窓60内に設けられることにより、第2移動体部81は、再膨張行程、又は吸入行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対向する。よって、駆動軸47が図4及び図5に示す回転角度にあるとき、第2移動体部81は、第2圧縮室54cに連通するリヤ側連通路29cと、第2圧縮室54dに連通するリヤ側連通路29dと、第2圧縮室54eに連通するリヤ側連通路29eとに対向する。
一方、駆動軸47の本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。よって、駆動軸47が図4及び図5に示す回転角度にあるとき、本体部64は、第2圧縮室54aに連通するリヤ側連通路29aと、第2圧縮室54bに連通するリヤ側連通路29bとに対向する。
第2移動体部81は、駆動軸47の回転に伴って、再膨張行程、又は吸入行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと順次対向する。また、本体部64は、駆動軸47の回転に伴って、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと順次対向する。
ここで、本体部64における駆動軸47の回転方向の後行側に位置する端面は、再膨張行程、又は吸入行程にある第2圧縮室54cに連通するリヤ側連通路29cと、圧縮行程の後期段階となる第2圧縮室54bに連通するリヤ側連通路29bとの間に位置している。そして、本体部64は、再膨張行程、又は吸入行程にある第2圧縮室54cに連通するリヤ側連通路29cと、圧縮行程の後期段階となる第2圧縮室54bに連通するリヤ側連通路29bとの間から軸孔48の内周面に沿って駆動軸47の周方向で半周よりも大きく延びるように形成されている。本体部64における駆動軸47の回転方向の先行側に位置する端面は、圧縮行程の中期段階となる第2圧縮室54aに連通するリヤ側連通路29aと、吸入行程の後期段階となる第2圧縮室54eに連通するリヤ側連通路29eとの間を超えた位置にある。本実施形態では、本体部64における駆動軸47の回転方向の先行側に位置する端面は、吸入行程の後期段階となる第2圧縮室54eに連通するリヤ側連通路29eと対向している。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態のピストン式圧縮機10では、第2移動体部81の案内窓60内における位置に応じて、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が変化する。また、小径路62内における吸入弁体74の位置に応じて、第2径路59と軸路57との連通面積が変化し、駆動軸47の1回転当たりにおける各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと第2径路59との連通面積が変化する。
本実施形態のピストン式圧縮機10では、第2移動体部81の案内窓60内における位置に応じて、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が変化する。また、小径路62内における吸入弁体74の位置に応じて、第2径路59と軸路57との連通面積が変化し、駆動軸47の1回転当たりにおける各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと第2径路59との連通面積が変化する。
例えば、制御弁89の弁開度を小さくすると、第2吐出室42から制御圧室46に導入される冷媒ガスの流量が減少し、第1本体部72に作用する制御圧力と吸入圧力との差圧である可変差圧が小さくなる。そして、付勢ばね88の付勢力と第1本体部72の一端面72aに作用する吸入圧力とを足し合わせた力が、第1本体部72の他端面に作用する制御圧力に打ち勝って、第1移動体部71が制御圧室46に向けて移動する。これにより、第2移動体部81の一対の案内部81Bが、案内窓60内を一対の案内面67に案内されながら、第2移動体部81が第1規制面65に向けて移動し、移動体通路82が、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対して第1規制面65に向けて相対移動する。よって、一対の案内面67は、第2移動体部81を案内する。したがって、案内窓60は、移動体70を駆動軸47の軸心方向に案内する。
そして、移動体通路82が、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対して第1規制面65に向けて相対移動することにより、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eは、移動体通路82における小開口部84寄りで移動体通路82と連通する。これにより、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が徐々に小さくなる。
また、第1移動体部71が制御圧室46に向けて移動することにより、吸入弁体74は、軸路57の小径路62内を大径路61に向けて移動する。これにより、小径路62内において、吸入弁体74が第2径路59を閉鎖し始め、軸路57と第2径路59との連通面積が徐々に小さくなる。
そして、制御弁89の弁開度をさらに小さくし、制御圧室46の制御圧力をさらに減少させると、可変差圧が最小となる。これにより、図9に示すように、第1移動体部71が大径路61内で最も制御圧室46に向けて移動した状態となる。これにより、第2移動体部81が案内窓60内を最も第1規制面65に向けて移動した状態となり、第2移動体部81の第1湾曲部81aが第1規制面65と当接する。この第2移動体部81の第1湾曲部81aと第1規制面65との当接により、第1移動体部71における制御圧室46に向けた移動が規制される。その結果、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eが、移動体通路82における小開口部84と連通し、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が最小となる。
第2移動体部81の第1湾曲部81aと第1規制面65とが当接した状態で、駆動軸47が、例えば、図4に示す回転角度にあるとき、第2移動体部81は、リヤ側連通路29cと移動体通路82とを連通させる。このとき、リヤ側連通路29cが連通する第2圧縮室54cは、吐出行程から再膨張行程、又は吸入行程の初期段階に移行する状態にある。また、第2移動体部81は、第2湾曲部81bの外面によって、各リヤ側連通路29d、29eと移動体通路82とを非連通とする。すなわち、第2移動体部81は、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eのみ、移動体通路82と連通させる。
また、駆動軸47の本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向している。これにより、駆動軸47の本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とを非連通とする。
このように、可変差圧が最小であるときには、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eには、吸入行程の初期段階にあるときだけ、斜板室32から斜板吸入孔56、第1径路58、軸路57、移動体通路82及び各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eを介して冷媒ガスが吸入される。これにより、斜板室32から各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに吸入される冷媒ガスの流量が最も小さくなり、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が最小となる。
このとき、駆動軸47の回転に伴って、移動体通路82が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する前のタイミングで、段差部87が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。軸孔48の内周面と段差部87との間は、移動体通路82から各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへ冷媒ガスを導くための流路として機能する。したがって、移動体通路82からの各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへの冷媒ガスの吸入が、駆動軸47の回転に伴って、移動体通路82が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する前のタイミングで行われるようになっている。
また、可変差圧が最小となり、第1移動体部71が大径路61内を最も制御圧室46に向けて移動することにより、図11に示すように、吸入弁体74は、小径路62内において第2径路59を閉鎖する。これにより、軸路57と第2径路59との連通面積が最小、すなわち、ほぼ零となる。その結果、可変差圧が最小であるときには、斜板室32から各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eに吸入される冷媒ガスの流量がほぼ零となり、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eから第1吐出室36に吐出される冷媒ガスの流量がほぼ零となる。したがって、可変差圧が最小であるときには、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eは、吸入仕事や圧縮仕事が行われない気筒休止状態となる。以上により、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eそれぞれから第1吐出室36及び第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が減少する。
例えば、制御弁89の弁開度を大きくすると、第2吐出室42から制御圧室46に導入される冷媒ガスの流量が増大し、可変差圧が大きくなる。そして、第1本体部72の他端面に作用する制御圧力が、付勢ばね88の付勢力と、第1本体部72の一端面72aに作用する吸入圧力とを足し合わせた力に打ち勝って、第1移動体部71が制御圧室46とは反対側に向けて移動する。これにより、第2移動体部81の一対の案内部81Bが、案内窓60内を一対の案内面67に案内されながら、第2移動体部81が第2規制面66に向けて移動し、移動体通路82が、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対して第2規制面66に向けて相対移動する。よって、第1移動体部71は、制御圧力に基づいて軸路57内を駆動軸47の軸心方向に移動する。したがって、移動体70は、制御圧力に基づいて駆動軸47の軸心方向に駆動軸47に対して移動可能である。
そして、移動体通路82が、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対して第2規制面66に向けて相対移動することにより、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eは、移動体通路82における大開口部83寄りで移動体通路82と連通する。これにより、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が徐々に大きくなる。
また、第1移動体部71が制御圧室46とは反対側に向けて移動することにより、吸入弁体74は、軸路57の小径路62内を大径路61とは反対側に向けて移動する。そして、小径路62内において、吸入弁体74が第2径路59を開き始め、軸路57と第2径路59との連通面積が徐々に大きくなり、各フロント側連通路21a,21b,21c,2
1d,21eと、第2径路59との連通面積が零よりも大きくなる。これにより、吸入行程の初期段階や吸入行程の中期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eに対し、斜板室32から斜板吸入孔56、第1径路58、軸路57、第2径路59、及び各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eを介して冷媒ガスが吸入される。その結果、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eにおいて、吸入仕事及び圧縮仕事が行われ、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eから第1吐出室36に吐出される冷媒ガスの流量が増大する。
1d,21eと、第2径路59との連通面積が零よりも大きくなる。これにより、吸入行程の初期段階や吸入行程の中期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eに対し、斜板室32から斜板吸入孔56、第1径路58、軸路57、第2径路59、及び各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eを介して冷媒ガスが吸入される。その結果、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eにおいて、吸入仕事及び圧縮仕事が行われ、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eから第1吐出室36に吐出される冷媒ガスの流量が増大する。
そして、制御弁89の弁開度をさらに大きくし、制御圧室46の制御圧力をさらに増大させると、可変差圧が最大となる。これにより、図10に示すように、第1移動体部71が大径路61内で最も制御圧室46とは反対側に向けて移動した状態となる。これにより、第2移動体部81が案内窓60内を最も第2規制面66に向けて移動した状態となり、第2移動体部81の第2湾曲部81bが第2規制面66と当接する。この第2移動体部81の第2湾曲部81bと第2規制面66との当接により、第1移動体部71における制御圧室46とは反対側に向けた移動が規制される。その結果、各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eが、移動体通路82における大開口部83と連通し、駆動軸47の1回転当たりにおける各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82との連通面積が最大となる。
第2移動体部81の第2湾曲部81bと第2規制面66とが当接した状態で、駆動軸47が、例えば、図5に示す回転角度にあるとき、第2移動体部81は、各リヤ側連通路29c,29d,29eと移動体通路82とを連通させる。すなわち、第2移動体部81は、再膨張行程、又は吸入行程の初期段階にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とを連通させる。また、第2移動体部81は、吸入行程の中期段階にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とを連通させる。さらに、第2移動体部81は、吸入行程の後期段階にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とを連通させる。したがって、移動体70によって各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とが連通する。
また、駆動軸47の本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。したがって、駆動軸47によって各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とが非連通となる。
このように、可変差圧が最大となることで、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eには、吸入行程の初期段階から後期段階に亘って、斜板室32内の冷媒ガスが吸入される。このため、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内に吸入される冷媒ガスの流量が増大し、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が最大となる。
また、可変差圧が最大となり、第1移動体部71が大径路61内を最も制御圧室46とは反対側に向けて移動することにより、図12に示すように、吸入弁体74は、小径路62内において第2径路59の開度を最大にする。これにより、軸路57と第2径路59との連通面積が最大となり、各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eと、第2径路59との連通面積が最大となる。その結果、各第1圧縮室53a,53b,
53c,53d,53e内に吸入される冷媒ガスの流量が最大となるため、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eから第1吐出室36に吐出される冷媒ガスの流量が最大となる。
53c,53d,53e内に吸入される冷媒ガスの流量が最大となるため、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eから第1吐出室36に吐出される冷媒ガスの流量が最大となる。
このように、本実施形態のピストン式圧縮機10は、移動体70の駆動軸47の軸心方向の位置に応じて、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eそれぞれから第1吐出室36及び第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が変化する。
例えば、圧縮行程又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eと連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eを介して、圧縮行程で圧縮された高圧の冷媒ガスの一部が第2軸孔27内に向かって流通する。このとき、第2軸孔27内において、駆動軸47の本体部64が圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eと連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。これにより、本体部64は、圧縮行程、又は吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eと連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと、移動体通路82とを非連通にする。そして、駆動軸47は鉄鋼製であることから、駆動軸47は、圧縮行程や吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eからの圧縮荷重を受け止める。このため、第2移動体部81には圧縮荷重が作用し難くなる。よって、移動体70が駆動軸47の軸心方向に移動し易くなっている。
また、圧縮行程、又は吐出行程にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eと連通する各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eを介して、圧縮行程で圧縮された高圧の冷媒ガスの一部が第1軸孔19内に向かって流通する。この際も、駆動軸47は、圧縮行程や吐出行程にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eからの圧縮荷重を受け止める。このため、吸入弁体74に圧縮荷重が作用し難くなっている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第2移動体部81は、制御圧力に基づいて、第1移動体部71が軸路57内を駆動軸47の軸心方向に移動することにより、案内窓60において第1移動体部71と一体的に駆動軸47の軸心方向に移動する。そして、第2移動体部81における駆動軸47の軸心方向の位置に応じて、駆動軸47の1回転当たりで各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82とが連通する軸心周りの連通角度が変化する。これにより、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が変化する。
(1)第2移動体部81は、制御圧力に基づいて、第1移動体部71が軸路57内を駆動軸47の軸心方向に移動することにより、案内窓60において第1移動体部71と一体的に駆動軸47の軸心方向に移動する。そして、第2移動体部81における駆動軸47の軸心方向の位置に応じて、駆動軸47の1回転当たりで各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと移動体通路82とが連通する軸心周りの連通角度が変化する。これにより、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が変化する。
ここで、第2移動体部81の移動体本体部81Aは、軸孔48の内周面に沿って延びる湾曲板状であるが、第2移動体部81の製造時に生じる寸法公差によっては、第2移動体部81が、案内窓60の一対の案内面67に対して案内され難くなってしまう場合があり、制御性が低下する虞がある。そこで、一対の案内面67にそれぞれ接触した状態で案内される一対の案内部81Bを、第2移動体部81の移動体本体部81Aの周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられる平板状としたため、第2移動体部81が案内窓60に配置される際に、一対の案内部81Bが寸法公差を吸収しながら一対の案内面67に接触する。その結果、一対の案内面67に対する一対の案内部81Bの接触状態を良好なものとすることができるため、第2移動体部81が、一対の案内面67に対して案内され易くなり、高い制御性を発揮することができる。
そして、駆動軸47によって各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29e
と移動体通路82とが非連通となり、ピストン52が下死点から上死点に向かって移動することにより、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eは圧縮行程、又は吐出行程となる。これにより、駆動軸47には、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内で圧縮された高圧の冷媒ガスによる荷重である圧縮荷重が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eを介して作用する一方、移動体70には、圧縮荷重が作用し難くなる。よって、移動体70が駆動軸47の軸心方向に移動し易くなるため、大きな推力を得るために移動体70を必要以上に大型化させる必要が無い。したがって、高い制御性を発揮するとともに小型化を実現できる。
と移動体通路82とが非連通となり、ピストン52が下死点から上死点に向かって移動することにより、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eは圧縮行程、又は吐出行程となる。これにより、駆動軸47には、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内で圧縮された高圧の冷媒ガスによる荷重である圧縮荷重が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eを介して作用する一方、移動体70には、圧縮荷重が作用し難くなる。よって、移動体70が駆動軸47の軸心方向に移動し易くなるため、大きな推力を得るために移動体70を必要以上に大型化させる必要が無い。したがって、高い制御性を発揮するとともに小型化を実現できる。
(2)一対の案内部81Bは、第1移動体部71に係合する係合突部86をそれぞれ有している。これによれば、例えば、第1移動体部71に係合する係合突部86が、移動体通路82の内周縁82aから突出した状態で設けられている場合のように、移動体通路82を通過する冷媒ガスの流れを妨げることが無いため、冷媒ガスの圧力損失を低減することができる。
(3)一対の案内部81Bは、第1移動体部71に係合する係合突部86をそれぞれ有している。これによれば、例えば、一対の案内部81Bの一方のみが係合突部86を有している場合に比べると、第2移動体部81が駆動軸47の軸心方向に対して傾き難くなる。したがって、第2移動体部81が駆動軸47の軸心方向に対して傾いた状態で、駆動軸47の軸心方向に移動してしまうことを抑制することができる。
(4)第2移動体部81の移動体本体部81Aは、軸孔48の内周面に沿って延びる湾曲板状であり、第2移動体部81の剛性を確保するために、例えば、一対の通路形成部81Cにおける移動体本体部81Aの周方向の幅を大きくすることが考えられる。しかし、一対の通路形成部81Cにおける移動体本体部81Aの周方向の幅を大きくする分だけ、移動体通路82における移動体本体部81Aの周方向の幅が小さくなるため、移動体通路82の流路面積が小さくなる。その結果、移動体通路82からの各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへの冷媒ガスの吸入が行われ難くなり、制御性が低下する虞がある。
そこで、一対の案内部81Bの一方が、移動体通路82に連続するとともに軸孔48の内周面に対して離間する方向へ凹む段差部87を有しているため、軸孔48の内周面と段差部87との間を移動体通路82から各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへ冷媒ガスを導くための流路として機能させることができる。したがって、第2移動体部81の剛性を確保するために、一対の通路形成部81Cにおける移動体本体部81Aの周方向の幅を大きくしても、移動体通路82からの各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへの冷媒ガスの吸入が行われ難くなることが抑制されている。
(5)例えば、駆動軸47が図4及び図5に示す回転角度のとき、本体部64は、再膨張行程、又は吸入行程にある第2圧縮室54cに連通するリヤ側連通路29cと、圧縮行程の後期段階となる第2圧縮室54bに連通するリヤ側連通路29bとの間から軸孔48の内周面に沿って駆動軸47の周方向で半周よりも大きく延びるように形成されている。これによれば、駆動軸47の回転に伴って、駆動軸47の周方向における本体部64と第2移動体部81との境界が、圧縮行程の後期段階となる各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに連通する各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに対向することが無くなる。したがって、圧縮行程の後期段階となる各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eに向けて冷媒ガスの逆流が生じても、駆動軸47の周方向における本体部64と第2移動体部81との境界を介して軸路57に冷媒ガスが洩れてしまうことを回避することができる。
したがって、圧縮行程の後期段階となる各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内の圧縮圧力が低下してしまうことが抑制されるため、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28e内を往復動する各ピストン52の第2頭部52bの上死点から下死点への移動が行われ易くなる。その結果、ピストン式圧縮機10が消費する動力を抑えることができる。また、軸路57に高温の冷媒ガスが洩れてしまうことが抑制されるため、ピストン式圧縮機10の圧縮性能の低下を抑えることができる。
(6)一対の案内部81Bのうち、駆動軸47の回転方向の先行側に位置する案内部81Bは、段差部87を有している。これによれば、駆動軸47の回転に伴って、移動体通路82が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する前のタイミングで、段差部87が各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eと対向する。したがって、例えば、第2移動体部81の剛性を確保するために、一対の通路形成部81Cにおける移動体本体部81Aの周方向の幅を大きくしても、移動体通路82からの各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへの冷媒ガスの吸入タイミングが遅れてしまうことを回避することができる。
(7)本体部64が、軸孔48の内周面に沿って駆動軸47の周方向で半周よりも大きく延びるように形成される場合、第2移動体部81の移動体本体部81Aは、駆動軸47の周方向で半周よりも小さく形成されることになる。したがって、移動体通路82の開口面積を確保しようとすると、一対の通路形成部81Cにおける第2移動体部81の周方向の幅が小さくなり、第2移動体部81の剛性が低下する虞がある。そこで、本実施形態では、一対の案内部81Bの一方が、移動体通路82に連続するとともに軸孔48の内周面に対して離間する方向へ凹む段差部87を有しているため、軸孔48の内周面と段差部87との間を移動体通路82から各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eへ冷媒ガスを導くための流路として機能させることができる。したがって、第2移動体部81の剛性を確保するために、一対の通路形成部81Cにおける移動体本体部81Aの周方向の幅を大きくすることが可能となる。
(8)本体部64が、軸孔48の内周面に沿って駆動軸47の周方向で半周よりも大きく延びるように形成されているため、例えば、本体部64が軸孔48の内周面に沿って駆動軸47の周方向で半周よりも小さく延びるように形成されている場合に比べると、本体部64の剛性を高くすることができる。したがって、本体部64において、圧縮行程や吐出行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eからの圧縮荷重に耐え得る剛性が確保し易くなる。
(9)第2移動体部81を第1移動体部71に係合するために用いられる係合溝77は、第1移動体部71における案内窓60から臨む位置に形成されている。そして、係合溝77に係合する係合突部86は、各案内部81Bにおける移動体本体部81Aとは反対側の側縁において、案内窓60の内部に対して駆動軸47の径方向で重なる部位からそれぞれ突出している。これによれば、各係合突部86が、第2移動体部81の外方に突出していないため、第2移動体部81をコンパクトにすることができ、ピストン式圧縮機10の小型化に寄与する。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 図17に示すように、第2移動体部81は、一対の案内部81Bの一方のみが係合突部86を有している構成であってもよい。要は、一対の案内部81Bの少なくとも一方
が、係合突部86を有している構成であればよい。
が、係合突部86を有している構成であればよい。
○ 実施形態において、係合突部86が、一対の案内部81Bの間で架け渡された状態で設けられていてもよい。
○ 実施形態において、段差部87における軸孔48の内周面からの距離を調整することにより、軸孔48の内周面と段差部87との間を、移動体通路82と各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eとの間に設けられる絞りとして機能させるようにしてもよい。これによれば、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量を最小にし易くすることができる。
○ 実施形態において、段差部87における軸孔48の内周面からの距離を調整することにより、軸孔48の内周面と段差部87との間を、移動体通路82と各リヤ側連通路29a,29b,29c,29d,29eとの間に設けられる絞りとして機能させるようにしてもよい。これによれば、各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量を最小にし易くすることができる。
○ 実施形態において、一対の案内部81Bの他方も段差部87を有している構成であってもよい。つまり、一対の案内部81Bのうち、駆動軸47の回転方向の後行側に位置する案内部にも段差部87が形成されていてもよい。
○ 実施形態において、一対の案内部81Bの一方は、小開口部84寄りの部位に加えて、大開口部83寄りの部位も段差部87になっている構成であってもよい。つまり、一対の案内部81Bの大部分が段差部87になっていてもよい。
○ 実施形態において、案内窓60が、駆動軸47の周方向で半周に亘って延びている構成であってもよい。すなわち、本体部64が、駆動軸47の周方向で半周に亘って延びるように形成されていてもよい。この場合、第2移動体部81の移動体本体部81Aも駆動軸47の周方向で半周に亘って延びるように形成された湾曲板状である。
○ 実施形態において、案内窓60が、駆動軸47の周方向で半周よりも小さく延びている構成であってもよい。すなわち、本体部64が、駆動軸47の周方向で半周よりも小さく延びるように形成されていてもよい。この場合、第2移動体部81の移動体本体部81Aは、駆動軸47の周方向で半周よりも大きく形成された湾曲板状である。
○ 実施形態において、例えば、移動体70によって、駆動軸47の1回転当たりで斜板室32内から各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e内に吸入させる冷媒ガスの流量を変化させるようにしてもよい。また、吸入弁体74によって、駆動軸47の1回転当たりで斜板室32内から各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54e内に吸入させる冷媒ガスの流量を変化させる構成としてもよい。
○ 実施形態において、第2径路59は、各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eを介して、吸入行程の初期段階から吸入行程の後期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eに冷媒ガスが吸入されるように駆動軸47に形成されていてもよい。また、第2径路59は、各フロント側連通路21a,21b,21c,21d,21eを介して、吸入行程の初期段階にある各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eのみに冷媒ガスが吸入されるように駆動軸47に形成されていてもよい。
○ 実施形態において、ハウジング11に、吸入口22と連通する吸入室を斜板室32とは別に形成し、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに対し、吸入室内の冷媒ガスが吸入される構成としてもよい。この場合、吸入室は、軸路57に連通している必要がある。
○ 実施形態において、移動体70は、圧縮行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eで圧縮された冷媒ガスの一部を再膨張行程や吸入行程にある各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eに流通させる構成にしてもよい。この
ような構成により、駆動軸47の1回転当たりで各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量を変更するようにしてもよい。
ような構成により、駆動軸47の1回転当たりで各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量を変更するようにしてもよい。
○ 実施形態において、制御弁89は、外部からの電流のONとOFFとを切り替えて制御圧力を制御する外部制御弁であってもよいし、外部からの電流に依らずに制御圧力を制御する内部制御弁であってもよい。ここで、制御弁89が外部制御弁である場合、制御弁89への電流をOFFにすることによって、制御弁89が弁開度を小さくするようにすると、ピストン式圧縮機10の停止時において、弁開度が小さくなり、制御圧室46の制御圧力を低くすることができる。このため、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第1吐出室36及び第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が最小の状態でピストン式圧縮機10を起動できることになるため、起動ショックを低減することができる。
○ 実施形態において、制御弁89は、抽気通路を経て制御圧室46から斜板室32に導出する冷媒ガスの流量を変化させる抜き側制御を行うものであってもよい。この場合には、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第1吐出室36及び第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量を変化させるに際に使用する第2吐出室42内の冷媒ガスの量を少なくできるため、ピストン式圧縮機10の効率を向上させることができる。また、この場合、制御弁89への電流をOFFにすることによって弁開度を大きくするように構成すると、ピストン式圧縮機10の停止時において、弁開度が大きくなり、制御圧室46の制御圧力を低くできる。このため、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53e及び各第2圧縮室54a,54b,54c,54d,54eから第1吐出室36及び第2吐出室42に吐出される冷媒ガスの流量が最小の状態でピストン式圧縮機10を起動することができることになるため、起動ショックを低減することができる。
○ 実施形態において、制御弁89は、抽気通路と給気通路との両者で開度を調整可能な三方弁であってもよい。
○ 実施形態において、シリンダボアの個数は適宜変更してもよい。
○ 実施形態において、シリンダボアの個数は適宜変更してもよい。
○ 実施形態において、各第1シリンダボア20a,20b,20c,20d,20eの内径と、各第2シリンダボア28a,28b,28c,28d,28eの内径とが異なっていてもよい。
○ 実施形態において、例えば、第2シリンダブロック13に対して吸入口22及び吐出口24を形成してもよい。
○ 実施形態において、第1径路58が、駆動軸47を径方向に貫通する形状であってもよい。
○ 実施形態において、第1径路58が、駆動軸47を径方向に貫通する形状であってもよい。
○ 実施形態において、第2径路59の形状は、適宜変更してもよい。
○ 実施形態において、ピストン式圧縮機10は、例えば、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eを省略した片頭ピストン式圧縮機であってもよい。
○ 実施形態において、ピストン式圧縮機10は、例えば、各第1圧縮室53a,53b,53c,53d,53eを省略した片頭ピストン式圧縮機であってもよい。
○ 実施形態において、ピストン式圧縮機10は、駆動軸47に、プーリや電磁クラッチが連結されておらず、常時動力伝達型のクラッチレス機構を介して駆動軸47が車両のエンジンに連結されている構成であってもよい。
○ 実施形態において、ピストン式圧縮機10の搭載対象は、車両に限られず、任意である。したがって、ピストン式圧縮機10は、車両以外の空調装置に用いられていてもよ
い。
い。
10…ピストン式圧縮機、11…ハウジング、13…シリンダブロックである第2シリンダブロック、28a,28b,28c,28d,28e…シリンダボアとしての第2シリンダボア、29a,29b,29c,29d,29e…第1連通路としてのリヤ側連通路、32…吸入室として機能する斜板室、42…吐出室としての第2吐出室、44a…吐出弁である第2吐出リード弁、47…駆動軸、48…軸孔、50…固定斜板、52…ピストン、54a,54b,54c,54d,54e…圧縮室としての第2圧縮室、57…軸路、60…案内窓、67…案内面、70…移動体、71…第1移動体部、81…第2移動体部、81A…移動体本体部、81B…案内部、82…第2連通路である移動体通路、86…係合突部、89…制御弁。
Claims (2)
- 複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、
前記軸孔内に回転可能に支承された駆動軸と、
前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、
前記各シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、
前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁と、
前記駆動軸に設けられ、前記駆動軸と一体回転するとともに、制御圧力に基づいて前記駆動軸の軸心方向に前記駆動軸に対して移動可能である移動体と、
前記制御圧力を制御する制御弁と、を備え、
前記シリンダブロックには、前記シリンダボアに連通する第1連通路が形成され、
前記移動体には、前記駆動軸の回転に伴い間欠的に前記第1連通路と連通する第2連通路が形成され、
前記移動体の前記軸心方向の位置に応じて、前記圧縮室から前記吐出室に吐出される冷媒の流量が変化するピストン式圧縮機であって、
前記駆動軸には、前記駆動軸の内部を前記駆動軸の軸心方向に延びるとともに前記吸入室に連通する軸路と、前記軸路に連通するとともに前記駆動軸における前記軸孔内に位置する部位の外周面に開口し、前記移動体を前記軸心方向に案内する案内窓と、が形成され、
前記移動体によって前記第1連通路と前記第2連通路とが連通され、
前記駆動軸によって前記第1連通路と前記第2連通路とが非連通とされ、
前記移動体は、
前記軸路内に位置するとともに前記制御圧力に基づいて前記軸路内を前記軸心方向に移動する第1移動体部と、
前記第1移動体部と係合された状態で前記案内窓に配置される第2移動体部と、を有し、
前記案内窓は、前記軸心方向に延びるとともに前記第2移動体部を案内する一対の案内面を有し、
前記第2移動体部は、
前記軸孔の内周面に沿って延びる湾曲板状であり、前記第2連通路が貫通した状態で形成された移動体本体部と、
前記移動体本体部の周方向の両端部から互いに接近する方向に折り曲げられるとともに前記一対の案内面にそれぞれ接触した状態で案内される平板状の一対の案内部と、を有していることを特徴とするピストン式圧縮機。 - 前記一対の案内部の少なくとも一方は、前記第1移動体部に係合する係合突部を有していることを特徴とする請求項1に記載のピストン式圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019157342A JP2021032237A (ja) | 2019-08-29 | 2019-08-29 | ピストン式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019157342A JP2021032237A (ja) | 2019-08-29 | 2019-08-29 | ピストン式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021032237A true JP2021032237A (ja) | 2021-03-01 |
Family
ID=74676361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019157342A Pending JP2021032237A (ja) | 2019-08-29 | 2019-08-29 | ピストン式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021032237A (ja) |
-
2019
- 2019-08-29 JP JP2019157342A patent/JP2021032237A/ja active Pending
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