JP2021030867A - 追従走行システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 先導車に後続車を追従走行させる追従走行システムにおいて、後続車の追従性能を高める。
【解決手段】 後続車2Fを先導車2Lに追従走行させる追従走行システム1であって、先導車に入力された操舵に係る操舵情報を取得する先導車センサ8と、後続車の車速を取得する後続車センサ8と、後続車に対する先導車の位置、及び姿勢を含む偏差情報を取得する偏差センサ11と、後続車の操舵制御が可能な制御装置10と、先導車センサによって取得された先導車に係る操舵情報を制御装置に伝達する車々間通信装置9とを有し、制御装置は、偏差センサによって取得した先導車の位置及び姿勢の少なくとも一方に基づいて後続車の操舵制御を行うセンサ操舵制御と、車々間通信装置を介して受信した先導車の操舵情報に基づいて後続車の操舵制御を行う車々間操舵制御とを、後続車の車速に相関して行う。
【選択図】 図4

Description

本開示は、車両を追従走行させるための追従走行システムに関する。
車両を目標経路に従って走行させる制御装置が公知である(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の車両にはビデオカメラ等によって構成され、車両の前方の道路等の画像情報を得るための撮像部が設けられている。制御装置は撮像部によって取得された画像情報を基に目標経路を設定し、車両を目標経路に追従させて走行させる追従制御を行う。
先導車に追従走行させるため、後続車に搭載される走行制御装置が公知である(例えば、特許文献2)。特許文献2に記載の後続車にはセンサである車載カメラと、画像処理部とが設けられている。画像処理部は車載カメラによって取得された画像を用いて、先導車を認識するとともに、先導車と後続車との間の車間距離を求める。走行制御装置は、車間距離を適切に維持するように後続車の追従制御を行う。
特開平5−197423号公報 特開2009−149254号公報
カメラやライダ等のセンサによって先導車の位置情報を取得するまでには、一定の遅延時間がある。よって、センサによって取得した先導車の位置情報に基づいて後続車を追従走行させる場合には、位置情報の取得までに要する時間によって後続車の応答が遅れる場合がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、先導車に後続車を追従走行させる追従走行システムにおいて、後続車の追従性能を高めることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、先導車(2L)に後続車(2F)を追従走行させる追従走行システム(1)であって、前記先導車に設けられ、前記先導車に入力された操舵に係る操舵情報を取得する先導車センサ(8)と、前記後続車に設けられ、前記後続車の車速を取得する後続車センサ(8)と、前記後続車に設けられ、前記後続車に対する前記先導車の位置、及び姿勢を含む偏差情報を取得する偏差センサ(11)と、前記後続車に設けられ、前記後続車の操舵制御が可能な制御装置(10)と、前記先導車及び前記後続車それぞれに設けられ、前記先導車センサによって取得された前記先導車に係る前記操舵情報を前記制御装置に伝達する車々間通信装置(9)とを有し、前記制御装置は、前記偏差センサによって取得した前記先導車の位置及び姿勢の少なくとも一方に基づいて前記後続車の操舵制御を行うセンサ操舵制御と、前記車々間通信装置を介して受信した前記先導車の前記操舵情報に基づいて前記後続車の操舵制御を行う車々間操舵制御とを、前記後続車の車速に相関して行うことを特徴とする。
この態様によれば、後続車の車速に相関して、センサ操舵制御と、車々間操舵制御とが行われる。これにより、車間距離を保つべきときに偏差情報に基づくセンサ操舵制御を行うことができ、応答性を高めるべきときに先導車への操舵入力に基づく車々間操舵制御を行うことができる。これにより、後続車の応答性能を高めることができる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記後続車の車速が所定の第1閾値(v)より大きい場合に、前記車々間操舵制御を実行し、前記後続車の車速が、前記第1閾値よりも小さな第2閾値(v)より小さい場合に、前記センサ操舵制御を行うとよい。
この態様によれば、後続車の応答を高めるべき後続車の車速が第1閾値よりも大きいときに、制御装置が車々間操舵制御を行うため、後続車の追従性能を向上させることができる。また、先導車が減速して、後続車の車速が第2閾値よりも小さくなる車間距離が詰まりうるときに、制御装置がセンサ操舵制御を行うため、車間距離を適正に設定することができる。
上記の態様において、前記後続車に設けられ、前記制御装置からの出力指示値(Iout(t))に基づいて、前記後続車の舵角を制御するステアリング装置(7)を含み、前記後続車の車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときには、前記制御装置は、前記車々間操舵制御に基づくときに出力されるべき第1指示値(I(t))と、前記センサ操舵制御に基づくときに出力されるべき第2指示値(I(t))とに基づいて、前記出力指示値を決定するとよい。
この態様によれば、後続車の車速が第2閾値よりも大きく、第1閾値よりも小さいときには、第1指示値と第2指示値の2つの指示値に基づいて出力指示値が決定される。よって、3つ以上の指示値に基づいて決定される場合に比べて、出力指示値の決定が簡素になる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記出力指示値を、所定の第1係数(α)及び前記第1指示値の積と、前記第1係数との和が1となる第2係数(β)、及び前記第2指示値との積の和として算出し、前記第1係数は前記後続車の車速が前記第2閾値であるときに0であり、前記後続車の車速が前記第1閾値であるときに1となり、且つ、前記後続車の車速に対して単調増加するとよい。
この態様によれば、後続車の舵角が第2閾値に近づくにつれて車々間操舵角に近づき、第1閾値に近づくにつれてセンサ操舵角に近づくように変化する。これにより、後続車の舵角を連続的に変化させることができるため、後続車の舵角を円滑に制御することができる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記偏差センサによって取得した情報に基づいて前記後続車の操舵を開始するまでに要する遅延時間(τ)で、前記先導車と前記後続車との車間距離として予め設定された目標車間距離(S)を除することによって前記第1閾値を算出するとよい。
この態様によれば、後続車の車速が第1閾値であるときに、車間時間が遅延時間と等しくなる。よって、車間時間が遅延時間よりも短く、車間時間前の先導車の偏差情報に基づくセンサ操舵制御が困難であるときに、車々間操舵制御が行われるため、後続車の追従性能を高めることができる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記センサ操舵制御において、前記先導車と前記後続車との車間距離が前記目標車間距離より大きいときには、前記目標車間距離を前記後続車の車速で除した車間時間(T)、及び前記遅延時間を合算した時間前に、前記先導車が通過した位置を前記後続車が通過するように、前記第2指示値を設定するとよい。
この態様によれば、遅延時間を考慮してセンサ操舵角を設定することができるため、後続車の追従性能を高めることができる。
上記の態様において、前記制御装置は、前記センサ操舵制御において、前記先導車と前記後続車との前記車間距離が前記目標車間距離以下であり、且つ、前記後続車が前記先導車から離れようとしている場合には、前記偏差センサによって取得された前記偏差情報に基づいて、前記先導車と前記後続車との前記車間距離が前記目標車間距離となるように前記後続車の前記操舵を制御するとよい。
この態様によれば、停止した先導車が発進すると、センサ操舵制御が行われて、先導車と後続車との車間距離が目標車間距離となる。よって、後続車が先導車に設定された車間距離を保って追従するように制御されるため、後続車の追従性能を高めることができる。
上記の態様において、前記後続車の前記車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときに、前記制御装置は、前記センサ操舵制御と前記車々間操舵制御とを切り替えて実行し、前記センサ操舵制御の実行時間と、前記車々間操舵制御の実行時間とを前記後続車の前記車速に相関して定めるとよい。
この態様によれば、後続車の車速に相関して、後続車の操舵に対するセンサ操舵制御の寄与の強さと車々間操舵制御の寄与の強さとを簡便に設定することができる。
上記の態様において、前記後続車の前記車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときに、前記制御装置は、前記第1指示値と前記第2指示値とを比較することによって、異常判定を行うとよい。
この態様によれば、センサ等の異常を簡便に検知することができる。
以上の構成によれば、先導車に後続車を追従走行させる追従走行システムにおいて、後続車の追従性能を高めることができる。
本実施形態に係る追従走行システムを備えた先導車及び後続車の構成図 後続車の構成を説明するためのブロック図 後続車に対する先導車の相対位置及び姿勢角偏差を説明するための説明図 ステアリング制御処理のフローチャート
以下、図面を参照して、本発明に係る追従走行システム1の実施形態について説明する。
追従走行システム1は一台の車両2(以下、先導車2L)に他の車両2(以下、後続車2F)を追従走行させるためのシステムである。以下では、追従走行システム1を先導車2Lに一台の後続車2Fを追従させる場合に適用した場合について説明を行う。
図1に示すように、先導車2L及び後続車2Fはそれぞれ電力によって走行する4輪の電気自動車であって、バッテリ4、モータ5(電動機)、制動装置6、ステアリング装置7、車両センサ8、車々間通信装置9、及び制御装置10を備える。更に、後続車2Fには、偏差センサ11が設けられている。追従走行システム1は、先導車2L及び後続車2Fにそれぞれ搭載されたステアリング装置7、車両センサ8、車々間通信装置9、及び制御装置10と、後続車2Fに設けられた偏差センサ11とを含む。
モータ5はそれぞれバッテリ4に蓄えられた電力をエネルギー源とし、対応する車両2の駆動輪に駆動トルクを加える。モータ5によって加えられた駆動トルクによって車輪が回転し、車両2が走行する。本実施形態では、先導車2L及び後続車2Fの後輪がそれぞれ、先導車2L及び後続車2Fの駆動輪となっている。モータ5にはモータ5の駆動を制御するためのモータドライバ5Aが設けられ、モータドライバ5Aは制御装置10からの信号に基づいて、モータ5の駆動を制御する。
図2に示すように、制動装置6は例えば車輪に制動力を付与する装置であり、例えば、油圧によって、各車輪に摩擦制動トルクを加える油圧ブレーキ装置12と、油圧ブレーキ装置12を制御するブレーキECU13とを含んでいる。また、モータ5が車輪の回転力を電力に変換し、これをバッテリ4に返還することによって、車輪に制動力となる回生トルクを加える制動装置6として機能するように構成してもよい。
ステアリング装置7は車両2の操舵を行うための装置であり、本実施形態では電力によって駆動するいわゆる電動パワーステアリングシステム(EPS)によって構成されている。ステアリング装置7は、ステアリングホィール14と、ステアリングホィール14に結合されたステアリングシャフト15と、ステアリング駆動装置16と、ステアリングECU17とを備える。ステアリングホィール14は運転席の前方に設けられ、ステアリングホィール14を回転させることで運転者は操作入力を行う。ステアリング駆動装置16はバッテリ4等の電力によって駆動するモータを含む。ステアリング駆動装置16はステアリングECU17からの信号に基づいて駆動し、操舵輪を回転させる。ステアリングECU17はCPUやメモリ等を備えたマイクロコンピュータによって構成され、ステアリング駆動装置16及び制御装置10に接続されている。ステアリングECU17は制御装置10からの指令信号に基づいて、ステアリング駆動装置16を駆動させて、車両2の操舵を行う。
本実施形態では、ステアリングECU17は電流値の指示値(以下、EPS電流指示値)を受信すると、ステアリング駆動装置16のモータの電流値をEPS電流指示値(出力指示値)となるように制御する。これにより、ステアリングホィール14の舵角がEPS電流指示値に対応するように制御される。ステアリングホィール14の舵角はステアリング駆動装置16のモータの電流値に正比例するように設定されていてもよい。また、ステアリングホィール14の舵角の変化量がステアリング駆動装置16のモータの電流値に正比例するように設定されていてもよい。
車両センサ8(先導車センサ、後続車センサ)は、舵角センサ18と、ステアリングトルクセンサ19と、EPS電流値センサ20と、走行状態センサ21と、位置姿勢角センサ22とを含む。舵角センサ18はステアリングシャフト15に設けられ、ステアリングホィール14の回転角、すなわち舵角を検出するセンサであり、光学的に回転角を検出する公知のセンサであってよい。ステアリングトルクセンサ19は運転者によって入力されるステアリングホィール14の回転軸回りのトルク、すなわち操舵トルクを検出するセンサであり、磁界の変化に基づいて検出を行う公知のセンサであってよい。EPS電流値センサ20は、ステアリング駆動装置16に含まれるモータに流れる電流を検出するセンサであり、公知の電流センサを用いたものであってよい。走行状態センサ21は少なくとも、自らが搭載された車両2の地面に対する速度を検出する速度センサ21A(車速センサ)を含む。本実施形態では、走行状態センサ21は、速度センサ21A、加速度センサ21B及び角速度センサ21Cを含み、自車両2の速度、加速度、及び角速度を検出する慣性計測装置(IMU)によって構成されている。位置姿勢角センサ22は車両2の位置及び向きを含む位置姿勢角情報を取得するためのセンサである。位置姿勢角センサ22は車両2の位置を検出するための位置センサ22Aと、車両2の向き(回転角)などの姿勢を検出するための姿勢角センサ22Bとを含む。本実施形態では、位置姿勢角センサ22は位置センサ22AとしてGPS受信機を含み、姿勢角センサ22Bとして方位センサである地磁気センサを含む。以下では、舵角、操舵トルク、及びEPS電流値を含む操舵に関する情報を操舵情報と記載し、車両2の速度、加速度、及び角速度を含む加減速度に関する情報を速度加速度情報と記載し、車両2の位置、及び姿勢角を含む情報を位置姿勢角情報と記載する。
車々間通信装置9は自車両2の制御装置10及び自車両2以外の他の車両2の制御装置10の通信を媒介する装置である。車々間通信装置9の間の通信は光を含む電磁波によって行われてもよく、また、音波によって行われてもよい。
制御装置10は、コンピュータによって構成された電子制御装置(ECU)であり、演算処理装置であるCPUと、メモリやHDD等によって構成され、情報を保持するための記憶部24とを備えている。制御装置10はCAN25(Controller Area Network。図1参照)等の通信手段によって、車々間通信装置9、車両センサ8、ステアリングECU17、ブレーキECU13、及びモータドライバ5Aに信号伝達可能に接続されている。制御装置10は1つのハードウェアとして構成されていてもよく、複数のハードウェアからなるユニット、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
制御装置10は、走行を開始してから、所定時刻毎に、位置姿勢角センサ22によって取得した自車両2の位置X(t)、Y(t)と、姿勢角θ(t)とを記憶部24に保存する。但し、制御装置10は、走行状態センサ21を構成する慣性計測装置(IMU)によって取得された自車両2の速度、加速度、及び角速度を用い、いわゆる慣性航法に基づいて、自車両2の位置及び姿勢角を算出して、記憶部24に保存してもよい。
偏差センサ11は後続車2Fに設けられ、後続車2Fに対する先導車2Lの位置(相対位置、又は位置偏位)及び向き(姿勢角)の偏位(姿勢角偏差)を含む偏差情報を取得するためのセンサである。偏差センサ11は後続車2Fの前方を撮像する車載カメラ11Aを含んでいてもよく、方向を変えながら電磁波や光を照射し、反射波を検知することで距離等の情報を含む撮像画像を取得するレーダ11Bやライダ11Cを含んでいてもよい。本実施形態では、後続車2Fの制御装置10は偏差センサ11によって取得されたデータに基づいて、先導車2Lの相対位置を後続車2Fの進行方向に沿った成分ΔX(以下、縦偏差)、及び後続車2Fの進行方向に直交する方向の成分ΔY(以下、横偏差)に分けて取得する(図3参照)。後続車2Fの制御装置10は偏差センサ11から取得した縦偏差及び横偏差(すなわち位置偏差)を所定時刻毎に、取得した時刻とともに、相対位置履歴(ΔX(t),ΔY(t))として記憶部24に保存する。
また、後続車2Fの制御装置10は偏差センサ11からのデータに基づいて、後続車2Fの進行方向と先導車2Lの進行方向とのなす角度を算出することによって、姿勢角偏差Δθを取得する。後続車2Fの制御装置10は姿勢角偏差を、車載カメラ11Aによって取得された先導車2Lのナンバープレート30の画像や先導車2Lの背面の撮像画像から、ナンバープレート30に書かれた文字や輪郭、先導車2Lの背面の輪郭等を抽出することによって取得するとよい。また、後続車2Fの制御装置10は姿勢角偏差を、レーダ11B及びライダ11Cの少なくとも一方を用いて取得してもよい。後続車2Fの制御装置10は偏差センサ11から取得した姿勢角偏差を所定時刻毎に、取得した時刻とともに、姿勢角偏差履歴Δθ(t)として保存する。更に、後続車2Fの制御装置10は、ΔX(t)+ΔY(t)の平方根を算出することによって車間距離D(t)を取得し、所定時刻毎に、記憶部24に保存してもよい。
偏差センサ11によって取得される信号は撮像画像によって得られる。よって、位置偏差や姿勢偏差等の情報を取得するためには、後続車2Fの制御装置10は画像解析等の処理を行い、例えば、先導車2Lの位置や姿勢角等を推定する必要がある。従って、後続車2Fの制御装置10が偏差センサ11によって取得した情報に基づいて処理を行い、ステアリングECU17に指令信号を送信する(すなわち、操舵が開始される)までには所定の遅延時間τを要する。
先導車2Lの制御装置10は車両センサ8から自車両2の走行状態を取得し、車々間通信装置9を介して所定時間毎に後続車2Fの制御装置10に送信する。走行状態には操舵情報と、速度加速度情報と、位置姿勢角情報とが含まれる。後続車2Fの制御装置10は受信した先導車2Lの走行状態を、先導車2Lの走行状態履歴として取得した時刻tと共に記憶部24に保存する。
後続車2Fの制御装置10は、後続車2Fが先導車2Lに追従走行させるべく、車々間通信装置9を介して先導車2Lの操舵情報、走行状態、及び偏差情報を取得するとともに、自車両2に搭載された車両センサ8からの信号に基づいて、自車両2(後続車2F)の走行状態を取得する。その後、後続車2Fの制御装置10は、先導車2Lの操舵情報、走行状態、及び偏差情報と、自車両2(後続車2F)の走行状態とに基づいて、モータ5及び制動装置6を制御し、後続車2Fを先導車2Lに追従走行させる。
後続車2Fの制御装置10が操舵情報に基づいて、後続車2Fの操舵を行う場合、先導車2Lの制御装置10が舵角センサ18で取得した舵角を後続車2Fの制御装置10に車々間通信装置9を介して送信し、後続車2Fの制御装置10が後続車2Fのステアリング駆動装置16を駆動させることによって操舵を行う。舵角センサ18によって舵角を取得するまでの時間や、車々間通信に要する時間は極めて短く(より正確には、遅延時間τよりも極めて小さく)無視することができる。
一方、後続車2Fの制御装置10が偏差情報に基づいて、後続車2Fの操舵を行う場合、後続車2Fの制御装置10が偏差センサ11によって取得された撮像画像に基づいて処理を行った後、後続車2Fの制御装置10が後続車2Fのステアリング駆動装置16を駆動させることによって操舵を行う。よって、後続車2Fの制御装置10が偏差情報に基づいて操舵を行う場合には、操舵情報に基づいて操舵を行う場合に比べて、遅延時間τに相当する遅れが発生する。
後続車2Fの制御装置10は、先導車2Lが十分な速度で定常走行しているときの、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離の目標値である目標車間距離Sを記憶部24に保持している。
後続車2Fの制御装置10は、モータ5及び制動装置6の制御と同時に、先導車2Lの走行状態と、自車両2の走行状態とに基づいて、所定時間毎にステアリング装置7を制御するステアリング制御処理を実行する。以下では、後続車2Fの制御装置10が実行するステアリング制御処理の詳細について、図4を参照して説明する。
後続車2Fの制御装置10(以下、ステアリング制御処理の説明においては、後続車2Fの制御装置10を制御装置10Fと記載する)は、ステアリング制御処理の最初のステップST1において、車両センサ8から現在の時刻tにおける自車両2の速度(自車速)v(t)を取得する。但し、ここでいう車速とは地面に対する車両2の速度の大きさを意味する。
次に、制御装置10FはステップST2において、第1閾値v、第2閾値v、及び車間時間Tを以下の式(1)〜(3)を用いて算出する。
Figure 2021030867
Figure 2021030867
Figure 2021030867
但し、式(1)におけるSは目標車間距離であり、τは遅延時間である。式(1)に明示されているように、第1閾値vは、目標車間距離Sを遅延時間τで割ることによって算出されている。式(2)におけるΔvは所定の正の定数であり、第2閾値vは第1閾値vよりも小さい。
第1閾値v、第2閾値v、及び車間時間Tの算出後、制御装置10Fは、自車速v(t)が第1閾値vよりも大きいか否かを判定するステップST3の処理を実行する。ステップST3において、自車速v(t)が第1閾値vよりも大きいと判定したときには、制御装置10FはステップST4の処理を実行し、自車速v(t)が第1閾値v以下であると判定したときには、制御装置10FはステップST5の処理を実行する。
制御装置10Fは、ステップST4において、式(4)に示される第1EPS電流値I(t)(第1指示値)を算出する。
Figure 2021030867
式(4)の右辺、I(t)は先導車2LのEPS電流値を示している。式(4)に示されるように、第1EPS電流値I(t)は後続車2Fの制御装置10Fが車々間通信装置9を介して受信した先導車2Lの操舵情報に基づいて定められ、車間時間T前の先導車2LのEPS電流値I(t−T)に等しい。
但し、第1EPS電流値I(t)はこの態様には限定されず、より制御性を高めるため、以下の式(5)に基づいて定めてもよい。
Figure 2021030867
但し、TRQ(t−T)は時刻t−Tにおける先導車2Lの操舵トルクを示し、STRfb(t)は、以下の式(6)に示される横偏差フィードバック値を表す。k、及びkは路面状況や車両2の性能の差に依らず、後続車2Fの先導車2Lへの追従走行を可能とするための定数である。k、及びkは、理想的な環境下(路面が均一であり、且つ、先導車2L及び後続車2Fの走行性能に差がない場合等)では零とみなすことができる程度に十分小さい。
Figure 2021030867
但し、式(6)中のSTRlc(t)は先導車2Lの舵角を示し、Δv(t)は時刻tにおける先導車2Lと後続車2Fの車速の差分を示している。また、Δθ(t)は、車々間通信装置9を介して取得した現在の時刻tにおける先導車2Lの位置姿勢角情報と、車両センサ8を介して取得した後続車2Fの位置姿勢角情報とを用いて算出される後続車2Fから見た時刻tにおける先導車2Lの姿勢角偏差に対応している。式(4)において、第1項(+の前側に位置する項)は車速偏差補正項を示し、第2項(+の後側に位置する項)は姿勢・位置偏差補正項を示している。
式(6)に示すように、横フィードバック値は偏差センサ11によって取得される姿勢角偏差Δθ(t)、位置偏差ΔY(t)、及び車間距離D(t)を含む。そのため、偏差センサ11によって取得される撮像画像の処理時間を考慮すれば、時刻tにおいて、その時の角偏差Δθ(t)、位置偏差ΔY(t)、及び車間距離D(t)を取得することはできない。そこで、本実施形態では、式(6)に対して、角偏差Δθ(t)として遅延時間τ前の角偏差Δθ(t−τ)を、位置偏差ΔY(t)として遅延時間τ前の位置偏差ΔY(t−τ)を、車間距離D(t)として遅延時間τ前の車間距離D(t−τ)をそれぞれ代入する。
このように、式(6)の角偏差、位置偏差、及び車間距離に遅延時間τ前の値を代入すると、横偏差フィードバック値は誤差を含み、不正確となる。しかしながら、第1EPS電流値は車間時間T前の先導車2LのEPS電流値を主要な項として含み、k、及びkは十分小さく、横偏差フィードバック値は補助的な項に過ぎない。よって、第1EPS電流値の算出において、遅延時間τ前の値を用いても、横偏差フィードバック値の誤差の影響は無視できる程度に小さく、先導車2Lに後続車2Fを追従走行させることが可能となる。
第1EPS電流値I(t)の算出が完了すると、制御装置10Fは、第1EPS電流値I(t)をEPS電流指示値Iout(t)に設定する。設定が完了すると、制御装置10Fは、ステップST6を実行する。
ステップST6において、制御装置10FはステアリングECU17にステアリング駆動装置16の電流値をEPS電流指示値Iout(t)とするように指示する信号(指示信号)を送信する。これにより、ステアリング駆動装置16の電流値がEPS電流指示値Iout(t)となり、ステアリングホィール14の舵角が制御される。ステップST7が完了すると、制御装置10Fは、ステアリング制御処理を終える。
ステップST5において、制御装置10Fは自車速v(t)が第2閾値vよりも小さいか否かを判定する。自車速v(t)が第2閾値vよりも小さいと判定したときには、制御装置10FはステップST7を実行し、それ以外の場合には、ステップST8を実行する。
ステップST7において、制御装置10Fは第2EPS電流値I(t)(第2指示値)を算出する。制御装置10Fは第2EPS電流値I(t)を偏差センサ11によって取得された先導車2Lの位置偏差履歴及び姿勢角偏差履歴に基づいて、後続車2Fが先導車2Lの走行軌跡に沿って走行するように算出する。制御装置10Fは、公知の方法(例えば、特開平5−197423を参照)に基づいて、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離D(t)が目標車間距離S以上である場合に、車間時間前Tに先導車2Lが走行した位置を後続車2Fが通過するように、第2EPS電流値I(t)を算出するとよい。また、制御装置10Fは、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離D(t)が目標車間距離S以上である場合に、車間時間Tの3分の1の時間前に先導車2Lが通過して位置を後続車2Fが通過するように、第2EPS電流値I(t)を算出してもよい。
また、制御装置10Fは、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離D(t)が目標車間距離S以上である場合には、先導車2Lが車間時間T、及び遅延時間τを合算した時間前に通過した位置を後続車2Fが通過するように、第2EPS電流値I(t)を算出してもよい。遅延時間τを考慮して第2EPS電流値I(t)を設定することができるため、後続車2Fの追従性能を高めることができる。
制御装置10Fは、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離D(t)が目標車間距離S未満である場合には、偏差センサ11からのデータに基づいて、後続車2Fが先導車2Lに近接しようとしているか否かを判定する。後続車2Fが先導車2Lに近接しようとしている場合には、車間距離を詰めて、先導車2Lに近接して、必要に応じて停止するように、第2EPS電流値I(t)を算出するとよい。
制御装置10Fは、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離D(t)が目標車間距離S以下であり、且つ、後続車2Fが先導車2Lから離れようとしている場合には、偏差センサ11によって取得された偏差情報に基づいて、車間距離が増加して目標車間距離Sとなるように目標位置を定めて、第2EPS電流値I(t)を算出するとよい。これにより、後続車2Fに隣接した位置に停止した先導車2Lが発進すると、後続車2Fが遅れて発進し、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離が目標車間距離Sとなるように制御される。よって、後続車2Fが目標車間距離Sを保って先導車2Lに追従するように制御されるため、後続車2Fの追従性能を高めることができる。
制御装置10Fは、第2EPS電流値I(t)をEPS電流指示値Iout(t)に設定する。設定が完了すると、制御装置10Fは、ステップST6を実行する。
制御装置10FはステップST8において、制御装置10FはステップST4と同様に、第1EPS電流値I(t)を算出する。その後、制御装置10FはステップST7と同様に、第2EPS電流値I(t)を算出する。
次に、制御装置10Fは、第1係数αを以下の式(7)を用いて算出する。
Figure 2021030867
式(7)に示すように、第1係数αは、後続車2Fの車速が第2閾値vであるときに0であり、後続車2Fの車速が第1閾値vであるときに1となり、且つ、後続車2Fの車速に対して単調増加する一次関数となっている。その後、制御装置10Fは、第2係数βを含む以下の式(8)を用いて、EPS電流指示値Iout(t)を算出する。
Figure 2021030867
式(8)に示すように第2係数βは第1係数αとの和が1となる所定の定数として定義されている。式(8)に示すように、EPS電流指示値Iout(t)は、第1係数α及び第1EPS電流値I(t)の積と、第2係数β及び第2EPS電流値I(t)の積との和として算出されている。
式(7)に示されるように、v(t)がvに近づくほど、αが大きくなり、1に近づく。よって、EPS電流指示値Iout(t)は、v(t)がvに近いほど、第1EPS電流値I(t)に近づく。v(t)がvに等しいときには、αが1になり、EPS電流指示値Iout(t)は、第1EPS電流値I(t)と等しくなる。
一方、式(7)に示されるように、v(t)がvに近づくほど、αが小さくなり、0に近づく。よって、EPS電流指示値Iout(t)は、v(t)がvに近いほど、第2EPS電流値I(t)に近づく。v(t)がvに等しいときには、αが0になり、EPS電流指示値Iout(t)は、第2EPS電流値I(t)と等しくなる。制御装置10Fは、EPS電流指示値の算出が完了すると、ステップST6を実行する。
次に、このように構成した追従走行システム1の動作について説明する。後続車2Fの車速が第2閾値vより小さい場合(以下、第2閾値vよりも小さい速度領域を低速領域と記載する)には、ステップST7において、第2EPS電流値がEPS電流指示値に設定される。後続車2Fの車速が低速領域にあるときには、後続車2Fの舵角は偏差センサ11によって取得された情報、すなわち、先導車2Lの位置偏差、及び姿勢角偏差(位置偏差履歴、及び姿勢角偏差履歴を含む)に基づいて制御される。
一方、後続車2Fの車速が第1閾値vより大きい場合(以下、第1閾値vよりも大きい速度領域を高速領域と記載する)には、ステップST4において第1EPS電流値がEPS電流指示値に設定される。後続車2Fの車速が高速領域にあるときには、後続車2Fの舵角は先導車2LのEPS電流値に基づいて制御される。
後続車2Fの車速が第2閾値v以上であり、且つ第1閾値v以下である場合(以下、第2閾値v以上であり、且つ第1閾値v以下である速度領域を中速領域と記載する)には、EPS電流指示値はステップST4において、式(8)を用いて算出される。すなわち、後続車2Fの車速が中速領域にあるときには、後続車2Fの舵角は偏差センサ11によって取得された情報と、先導車2LのEPS電流値とに基づいて制御される。
式(7)及び式(8)によって示されるように、後続車2Fの車速が中速領域にある場合には、後続車2Fの車速が第2閾値vに近くなるほど、第2EPS電流値の寄与は小さくなり、後続車2Fの車速が第1閾値vに近くなるほど、第1EPS電流値の寄与は小さくなる。
次に、このように構成した追従走行システム1の効果について記載する。後続車2Fの車速が第2閾値vより小さく、低速領域にある場合には、後続車2Fの制御装置10Fは偏差センサ11によって取得された情報に基づく操舵制御(以下、センサ操舵制御)を実行する。一方、後続車2Fの車速が第1閾値vより大きく、高速領域にある場合には、後続車2Fの制御装置10Fは先導車2LのEPS電流値に基づく操舵制御(以下、車々間操舵制御、又はV2V操舵制御)を実行する。
後続車2Fの車速が高速領域にある場合(例えば、先導車2L及び後続車2Fが高速自動車道などを走行するとき)に、センサ操舵制御を行うと、遅延時間τによって、後続車2Fを先導車2Lに追従させることが困難となる場合がある。特に、遅延時間τが車間時間Tよりも長くなると、車間時間T前の先導車2Lの位置を取得して自車両2の位置を制御することができなくなり、センサ操舵制御を行うことが難しい。
後続車2Fの車速が第1閾値vであるときには、車間時間Tが遅延時間τと等しくなる。よって、車間時間Tが遅延時間τよりも短くなる場合、すなわち、後続車2Fの車速が高速領域にある場合には、センサ操舵制御を行うことが難しい。本発明においては、後続車2Fの車速が高速領域にある場合には、偏差センサ11によって取得された先導車2Lの偏差情報に基づくことなく、車々間操舵制御が行われる。よって、遅延時間τの影響を受けることなく、後続車2Fを先導車2Lに応答性よく追従させることができる。
先導車2Lが停止するべく減速しているときに、後続車2Fの制御装置10Fが偏差センサ11からの情報に基づくことなく、車々間制御を含む車々間通信に基づく制御を行っていると、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離が短くなりすぎる虞がある。また、先導車2Lの走行が開始された直後においては、参照すべきデータがない場合には、車々間操舵制御が困難となる。よって、後続車2Fの車速が低速領域にあるときには、車々間操舵制御を行うことが難しい。
本実施形態では、後続車2Fの車速が低速領域にある場合に、センサ操舵制御が行われる。これにより、先導車2Lが減速して、後続車2Fの車速が第2閾値vよりも小さくなる車間距離が詰まりうるときに、制御装置10Fがセンサ操舵制御を行うため、車間距離が短くなりすぎることが防止できる。また、後続車2Fに隣接した位置に停止した先導車2Lが発進すると、先導車2Lと後続車2Fとの車間距離が目標車間距離Sとなるように制御される。よって、後続車2Fの追従性能を高めることができる。
先導車2L及び後続車2Fが例えば、市街地などを走行しているときには、後続車2Fの車速が低速領域にあることが多い。市街地等では車両2の周辺に障害物が存在することが多いため、後続車2Fの位置精度を高めることが求められる。車々間操舵制御では、先導車2Lと後続車2Fとの加減速や操舵等の車両性能や、路面状況等によって、後続車2Fの位置精度が低下するという問題がある。本実施形態では、後続車2Fの車速が低速領域にある場合に、センサ操舵制御が行われるため、後続車2Fの位置精度を高めることができる。
後続車2Fの車速が中速領域にあるときには、EPS電流指示値は式(8)に基づいて、車々間操舵制御に基づくときに出力される第1EPS電流値と、センサ操舵制御に基づくときに出力される第2EPS電流値とに基づいて定められ、後続車2Fの制御装置10Fは第1EPS電流値と第2EPS電流値とに基づく操舵制御(以下、混合制御)を実行する。
このように、車々間操舵制御に基づく第1EPS電流値(第1指示値)とセンサ操舵制御に基づく第2EPS電流値(第2指示値)との2つの指示値に基づいて後続車2Fの舵角を制御するためのEPS電流指示値(出力指示値)が決定される。これにより、3つのEPS電流値(指示値)に基づいて決定される場合に比べて、後続車2Fの舵角の制御が簡素になる。
また、式(8)に示すように、後続車2Fの車速が中速領域にあるときに設定される舵角は第1係数α及び第1EPS電流値(第1指示値)の積と、第2係数β及び第2EPS電流値(第2指示値)の積との和に基づいて設定されている。第1係数αは設定される舵角に対する車々間操舵制御の寄与の大きさ(重み)を示し、第2係数βは設定される舵角に対するセンサ操舵制御の寄与の大きさを示している。式(7)に示すように、後続車2Fの車速が第2閾値vに近づくにつれて、αが0に、βが1にそれぞれ近づくため、後続車2Fの舵角は車々間操舵制御によって設定される角度に近づく。また、後続車2Fの車速が第1閾値vに近づくにつれて、αが0に、βが1にそれぞれ近づくため、後続車2Fの舵角はセンサ操舵制御によって設定される角度に近づく。これにより、後続車2Fの舵角を低速領域、中速領域、及び高速領域に渡って、連続的に変化させることができるため、後続車2Fの舵角を円滑に制御することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記実施形態では先導車2Lと後続車2Fとは車々間通信装置9を介して互いに通信していたが、この態様には限定されない。例えば、先導車2L及び後続車2Fの制御装置10はそれぞれ基地局に無線によって通信可能に構成され、制御装置10は基地局を介して互いに通信するように構成されていてもよい。
上記実施形態において、後続車2Fの制御装置10Fは、中速領域において、後続車2Fの車速に相関して、車々間操舵制御による制御の重み(α)と、センサ操舵制御による制御の重み(β)とを変更するように構成されていたが、この態様には限定されない。例えば、制御装置10Fは、センサ操舵制御と車々間操舵制御とを切り替えて実行し、車々間操舵制御の実行時間と、センサ操舵制御の実行時間とを前記後続車2Fの車速に相関して定めるとよい。より具体的には、車々間操舵制御の実行時間と、センサ操舵制御の実行時間との比が、αとβとの比と等しくなるように、設定されるとよい。これにより、後続車2Fの車速に相関して、後続車2Fの操舵に対するセンサ操舵制御の寄与の大きさと車々間操舵制御の寄与の大きさとを簡便に設定することができる。
上記実施形態において、後続車2Fの制御装置10Fは、後続車2Fの車速を第1閾値v及び第2閾値vと比較することによって、車々間操舵制御、センサ操舵制御及び混合制御の切り替えを行うように構成されていたが、この態様には限定されない。例えば、後続車2Fの制御装置10Fは、後続車2Fの車速と、先導車2L及び後続車2Fの間の車間距離とに基づいて、車間時間を算出し、車間時間が所定の第1時間未満である場合に車々間操舵制御を行い、車間時間が第1時間よりも長い所定の第2時間より大きい場合にセンサ操舵制御を行うように構成されていてもよい。このとき、第1時間は、遅延時間τに設定されているとよい。後続車2Fの制御装置10Fは、車間時間が第1時間以上第2時間以下であるときに、上記実施形態と同様に混合制御を行うとよい。
上記実施形態において、後続車2Fの制御装置10Fは、中速領域において、第1EPS電流値、及び第2EPS電流値を比較することによって異常判定を行ってもよい。例えば、後続車2Fの制御装置10Fは、第1EPS電流値と第2EPS電流値との差の絶対値が所定値以上であるときに、異常があると判定するとよい。これにより、偏差センサ11等の異常を簡便に検知することができる。
1 :追従走行システム
2F :後続車
2L :先導車
7 :ステアリング装置
8 :車両センサ
9 :車々間通信装置
10 :制御装置
11 :偏差センサ
(t) :第1EPS電流値(第1指示値)
(t) :第2EPS電流値(第2指示値)
out(t) :EPS電流指示値(出力指示値)
S :目標車間距離
T :車間時間
:第1閾値
:第2閾値
τ :遅延時間

Claims (9)

  1. 後続車を先導車に追従走行させる追従走行システムであって、
    前記先導車に設けられ、前記先導車に入力された操舵に係る操舵情報を取得する先導車センサと、
    前記後続車に設けられ、前記後続車の車速を取得する後続車センサと、
    前記後続車に設けられ、前記後続車に対する前記先導車の位置、及び姿勢を含む偏差情報を取得する偏差センサと、
    前記後続車に設けられ、前記後続車の操舵制御が可能な制御装置と、
    前記先導車及び前記後続車それぞれに設けられ、前記先導車センサによって取得された前記先導車に係る前記操舵情報を前記制御装置に伝達する車々間通信装置とを有し、
    前記制御装置は、前記偏差センサによって取得した前記先導車の位置及び姿勢の少なくとも一方に基づいて前記後続車の操舵制御を行うセンサ操舵制御と、前記車々間通信装置を介して受信した前記先導車の前記操舵情報に基づいて前記後続車の操舵制御を行う車々間操舵制御とを、前記後続車の車速に相関して行うことを特徴とする追従走行システム。
  2. 前記制御装置は、前記後続車の車速が所定の第1閾値より大きい場合に、前記車々間操舵制御を実行し、前記後続車の車速が、前記第1閾値よりも小さな第2閾値より小さい場合に、前記センサ操舵制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の追従走行システム。
  3. 前記後続車に設けられ、前記制御装置からの出力指示値に基づいて、前記後続車の舵角を制御するステアリング装置を含み、
    前記後続車の車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときには、前記制御装置は、前記車々間操舵制御に基づくときに出力されるべき第1指示値と、前記センサ操舵制御に基づくときに出力されるべき第2指示値とに基づいて、前記出力指示値を決定することを特徴とする請求項2に記載の追従走行システム。
  4. 前記制御装置は、前記出力指示値を、所定の第1係数及び前記第1指示値の積と、前記第1係数との和が1となる第2係数、及び前記第2指示値との積の和として算出し、
    前記第1係数は前記後続車の車速が前記第2閾値であるときに0であり、前記後続車の車速が前記第1閾値であるときに1となり、且つ、前記後続車の車速に対して単調増加することを特徴とする請求項3に記載の追従走行システム。
  5. 前記制御装置は、前記偏差センサによって取得した情報に基づいて前記後続車の操舵を開始するまでに要する遅延時間で、前記先導車と前記後続車との車間距離として予め設定された目標車間距離を除することによって前記第1閾値を算出することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の追従走行システム。
  6. 前記制御装置は、前記センサ操舵制御において、前記先導車と前記後続車との車間距離が前記目標車間距離より大きいときには、前記目標車間距離を前記後続車の車速で除した車間時間、及び前記遅延時間を合算した時間前に、前記先導車が通過した位置を前記後続車が通過するように、前記第2指示値を設定することを特徴とする請求項5に記載の追従走行システム。
  7. 前記制御装置は、前記センサ操舵制御において、前記先導車と前記後続車との前記車間距離が前記目標車間距離以下であり、且つ、前記後続車が前記先導車から離れようとしている場合には、前記偏差センサによって取得された前記偏差情報に基づいて、前記先導車と前記後続車との前記車間距離が前記目標車間距離となるように前記後続車の前記操舵を制御することを特徴とする請求項6に記載の追従走行システム。
  8. 前記後続車の前記車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときに、前記制御装置は、前記センサ操舵制御と前記車々間操舵制御とを切り替えて実行し、前記センサ操舵制御の実行時間と、前記車々間操舵制御の実行時間とを前記後続車の前記車速に相関して定めることを特徴とする請求項2に記載の追従走行システム。
  9. 前記後続車の前記車速が前記第2閾値よりも大きく、且つ前記第1閾値より小さいときに、前記制御装置は、前記第1指示値と前記第2指示値とを比較することによって、異常判定を行うことを特徴とする請求項3に記載の追従走行システム。
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