JP2021030834A - 操船システムおよび船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】操船性および操船フィーリングを向上できる操船システムおよび船舶を提供する。【解決手段】ジェット推進艇100は、エンジン2、ジェット推進機3、ノズル駆動部10、バケット駆動部12、ステアリング操作部4およびパドル操作部5を含む。ボートコントロールユニット15は、前進パドル操作が行われたときに、ステアリングホイール20の操作角が前進操作有効範囲内であれば前進推進制御を実行し、さもなければ前進推進制御を無効とする。ボートコントロールユニット15は、後進パドル操作が行われたときに、ステアリングホイール20の操作角が後進操作有効範囲内であれば、後進推進制御を実行し、さもなければ後進推進制御を無効とする。前進操作有効範囲および後進操作有効範囲の少なくとも一方が、航走状態に応じて可変設定される。【選択図】図3

Description

この発明は、操船システム、およびそれを備えた船舶に関する。
特許文献1は、ステアリングホイールと、パドル操作部とを備えたジェット推進艇を開示している。ステアリングホイールの回動操作に応じてジェット推進機の推進力の方向が左右に変化し、それによって、ジェット推進艇の転舵が達成される。パドル操作部は、ステアリングホイールとともに回動するように設けられている。パドル操作部は、ステアリングホイールが中立位置のときに左右にそれぞれ位置する一対のパドル部を含む。たとえば、右側のパドル部は、前進へのシフト切替および前進方向推進力の調整のために操作され、左側のパドル部は、後進へのシフト切替および後進方向推進力の調整のために操作される。前進および後進を繰り返し切り換える必要のある着岸時および離岸時には、ステアリングホイールおよびパドル操作部を用いる操船がとりわけ便利である。
特開2018−69776号公報
特許文献1の構成では、ステアリングホイールは、左右にそれぞれ90度未満の角度θずつ、合計で2θの操作角範囲で回動可能に構成されている。換言すれば、ステアリングホイールを中立位置から角度θだけ回動操作すると、ジェット推進機の推進力の方向は、最大舵角に達する。ステアリングホイールの操作角範囲をこのように制限することによって、ステアリングホイールの任意の操作角において、操船者は、左右のパドル部を無理なく操作することが可能である。また、角度θの回動操作によって推進力の方向が最大舵角に達するので、着岸時および離岸時のステアリングホイール操作の負担も少ない。
パドル操作部は、着岸時および離岸時のみならず、通常の航走時にも利用可能とすることが好ましく、それにより、通常航走時の操船も容易になる。しかしながら、通常航走時には、離岸時および着岸時に比較して船速が大きいので、ステアリングホイールの回動操作に対する転舵の応答が緩やかである方が好まれる。したがって、特許文献1に記載されているような左右90度未満の角度θよりも大きな操作角範囲、たとえば左右150度程度ずつ、合計で300度程度の操作角範囲でのステアリングホイール操作を許容することが好ましい。それにより、離岸時および着岸時のような低速航走時の操船と、通常航走時の操船との両方において、優れた操船性を実現できる。
ところが、このような大きな操作角範囲、とりわけ左右90度以上の操作角範囲でのステアリングホイール操作を許容することで、パドル操作部の操作が困難な操作角度域が生じるおそれがある。たとえば、操船者はステアリングホイールを握り直すかもしれない。その場合、左右の手と左右のパドル部との対応関係が崩れる。操船者がステアリングホイールを握り直さなければこの問題は回避できるが、大きな操作角では左右の腕が交差するため、ステアリングホイール操作に加えてパドル部を操作するには困難が伴う。
そこで、大きな操作角範囲でのステアリングホイールの操作を許容する一方で、パドル操作部の操作が有効となる操作角範囲を、たとえば左右90度未満の操作角範囲に制限することが考えられる。それにより、上記の問題を解消または緩和して、操船性を向上することができると考えられる。
しかし、このような対策は、とりわけ離岸時および着岸時の操船性および操船フィーリングを損なうおそれがある。すなわち、離岸時および着岸時には、操船者は、多少困難な体勢であっても、ステアリングホイールから手を離さずにシフトおよびスロットル操作が可能なパドル操作部を使おうとするであろう。とくに、ジェット推進機の場合には、推力が発生しなければ艇体を転舵させることができないので、ステアリングホイールの操作に加えてシフトおよびスロットル操作を簡単に行えるパドル操作部の重要性は高い。
そこで、この発明の一実施形態は、このような課題を解決し、操船性および操船フィーリングを向上できる操船システムおよび船舶を提供する。
この発明の一実施形態は、船体を推進させる推進装置と、前記推進装置が発生する推進力の方向を前記船体に対して左右に回動させる転舵装置と、前記推進装置が発生する推進力の方向を前進方向と後進方向とに切り換える前後進切替装置と、回動軸線まわりに所定の全操作角範囲で回動可能に設けられ、前記転舵装置を作動させるために操船者によって左右に回動操作されるステアリングホイールと、前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの一方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる前進操作子と、前記ステアリングホイールの操作角が前記中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの他方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる後進操作子と、前記前進操作子および前記後進操作子の操作に応じて、前記推進装置および前記前後進切替装置を制御する制御装置と、を含む、船舶のための操船システムを提供する。前記制御装置は、前記前進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を前進方向とし、かつ前記前進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する前進推進制御を実行する。また、前記制御装置は、前記後進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を後進方向とし、かつ前記後進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する後進推進制御を実行する。さらに、前記制御装置は、前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内に設定される前進操作有効範囲内であるときに前記前進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記前進操作有効範囲外であるときには前記前進推進制御を無効とする。また、前記制御装置は、前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内に設定される後進操作有効範囲内であるときに前記後進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記後進操作有効範囲外であるときには前記後進推進制御を無効とする。さらに、前記制御装置は、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を前記船舶の航走状態に応じて可変設定する有効範囲可変制御を実行する。
この構成によれば、操船者は、ステアリングホイールを回動操作することにより、船舶を転舵させることができる。加えて、操船者は、前進操作子および後進操作子の操作によって、推進力の方向を前後に切り換え、かつ推進力の大きさを調整できる。前進操作子の操作は、ステアリングホイールの操作角が前進操作有効範囲内であるときに受け付けられ、前進操作有効範囲外では無効となる。同様に、後進操作子の操作は、ステアリングホイールの操作角が後進操作有効範囲内であるときに受け付けられ、後進操作有効範囲外では無効となる。
前進操作有効範囲および後進操作有効範囲の少なくとも一方は、船舶の航走状態に応じて可変設定される。それにより、航走状態に応じて適切な操作有効範囲が設定されるので、操船性および操船フィーリングを向上できる。
船舶の航走状態の一例は、船舶が着岸または離岸する状態である。航走状態の他の例は、着岸または離岸以外の通常の航走状態である。このような航走状態は、着岸時または離岸時に特有の操作、船速、船舶から離着岸対象物(岸壁、桟橋、他の船舶等)までの距離、船舶の現在位置、推進力の方向などに基づいて判定または検出することができる。したがって、船舶の航走状態は、操船者の操作状況、船速、周囲の物体までの距離、船舶の現在位置、推進力の方向などであると言い換えることもできる。
この発明の一実施形態では、前記有効範囲可変制御が、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であるかどうかを判定する離着岸判定を実行し、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であれば、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲のうちの少なくとも後進操作有効範囲を通常有効範囲よりも拡げる有効範囲拡張制御を含む。
この構成によれば、離着岸に際しては、少なくとも後進操作有効範囲が通常有効範囲よりも広くなる。それにより、離着岸時には、少なくとも後進操作子の操作が有効に受け付けられる操作角範囲が広くなるので、離着岸のための操船が容易になり、かつ操船フィーリングも向上する。一方、離着岸時以外には、通常有効範囲が適用されることにより、適切な操作角範囲に後進操作子の有効操作範囲を制限することができる。
この発明の一実施形態では、前記後進操作子が、前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに、前記回動軸線に対して左側に位置している。前記後進操作子の通常有効範囲は、たとえば、中立角から反時計回りに60度以下(一実施形態では30度)の範囲、および中立角から時計回りに210度以下(一実施形態では150度)の範囲である。前記有効範囲拡張制御は、たとえば、前記後進操作有効範囲を前記通常有効範囲よりも反時計回り方向に90度以上(一実施形態では120度)拡張する。
この発明の一実施形態では、前記前進操作子が、前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに、前記回動軸線に対して右側に位置している。前記前進操作子の通常有効範囲は、たとえば、中立角から時計回りに60度以下(一実施形態では30度)の範囲、および中立角から反時計回りに210度以下(一実施形態では150度)の範囲である。前記有効範囲拡張制御は、たとえば、前記前進操作有効範囲を前記通常有効範囲よりも時計回り方向に90度以上(一実施形態では120度)拡張する。
この発明の一実施形態では、前記離着岸判定が、前記ステアリングホイールの操作方向が所定時間内に左右に複数回反転したかどうかを判定する反復反転操作判定を含み、前記離着岸判定は、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態を判定する。
離着岸の際には、操船者は、ステアリングホイールの操作方向を繰り返し左右に切り換える。そこで、このような操作が行われたときに、離着岸中であると判定することができる。
このほか、離着岸判定は、船舶が所定速度以下の低速航走中であること、離着岸に際して操作される離着岸操作子(たとえば離着岸ボタン)が操作されたこと、船舶から離着岸対象までの距離が所定値以下であることなどに基づいて行うことができる。
この発明の一実施形態では、前記操船システムは、前記ステアリングホイールの操作方向を取得する操作方向取得部を含む。前記反復反転操作判定は、前記操作方向取得部が取得する前記ステアリングホイールの操作方向が所定時間内に左右に複数回判定したかどうかを判定する。
前記操作方向取得部は、回動位置(具体的にはステアリングホイールの操作角)を取得する回動位置取得部(具体的には操作角センサ)を有し、回動位置取得部が取得した回動位置に基づいて、前記ステアリングホイールの操作方向を取得してもよい。
この発明の一実施形態では、前記有効範囲可変制御が、前記船舶の船速に応じて前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を可変させる速度適応可変制御を含む。
この構成によれば、船舶の船速に対応して適切な操作角範囲で前進操作子および/または後進操作子の操作を有効にできる。それにより、船舶の航走状態に応じて、適切な操作有効範囲が可変設定されるので、操船性および操船フィーリングを向上できる。
この発明の一実施形態では、前記速度適応可変制御は、前記船速が所定値以上であるときには前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を拡大し、前記船速が前記所定値よりも小さいときには、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲を変更しない。
この発明の一実施形態では、前記推進装置が、原動機と、原動機によって駆動される推進ユニットとを含む。前記速度適応可変制御は、前記原動機の回転数が所定値以上であるときには前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を拡大し、前記原動機の回転数が前記所定値よりも小さいときには、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲を変更しない。
なお、「所定値以上」および「よりも小さい」は、「所定値よりも大きい」および「以下」にそれぞれ置き換えられてもよく、いずれの文言を用いても、表現される構成に実質的な差異はない。
この発明の一実施形態では、前記操船システムが、前記ステアリングホイールの操作角を検出する操作角センサをさらに含み、前記有効範囲可変制御は、前記操作角センサの出力に対する操作角算出特性を前記船舶の航走状態に応じて変動させる操作角算出特性変更制御を含む。
たとえば、制御装置は、前進操作子および/または後進操作子の操作の有効/無効に関する制御を操作角センサの一定の前進操作有効範囲および/または一定の後進操作有効範囲に基づいて行う。その一方で、操作角算出特性が船舶の航走状態に応じて変動する。すると、一定の前進または後進操作有効範囲に基づく制御を行うと、前進操作子および/または後進操作子の操作が有効に受け付けられる範囲が実質的に変動する。したがって、前進操作有効範囲および/または後進操作有効範囲を変動させたことと実質的に同じ結果が得られる。こうして、操作角算出特性を変動させる制御を導入することで、制御内容を簡単にしながら、操船性および操船フィーリングを向上できる。
たとえば、複数の操作角算出特性が予め準備され、制御装置は、航走状態に応じてそれらを切り換えて用いるようにプログラムされていてもよい。一例として、複数の操作角算出特性は、高速前進時に適用される高速前進特性、低速前進時に適用される低速前進特性、高速後進時に適用される高速後進特性、低速後進時に適用される低速後進特性を含んでいてもよい。
この発明の一実施形態では、後進操作有効範囲が、前記前進操作有効範囲よりも広い角度範囲に設定される。制御装置は、前記ステアリングホイールの操作角が後進操作有効範囲内であるときに前記後進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記後進操作有効範囲外であるときには前記後進推進制御を無効とする。
この構成によれば、操船者は、ステアリングホイールを回動操作することにより、船舶を転舵させることができる。加えて、操船者は、前進操作子および後進操作子の操作によって、推進力の方向を前後に切り換え、かつ推進力の大きさを調整できる。前進操作子の操作は、ステアリングホイールの操作角が前進操作有効範囲内であるときに受け付けられ、前進操作有効範囲外では無効となる。同様に、後進操作子の操作は、ステアリングホイールの操作角が後進操作有効範囲内であるときに受け付けられ、後進操作有効範囲外では無効となる。
後進操作有効範囲は、前進操作有効範囲よりも広く設定されている。たとえば、離着岸時には、広い操作角範囲で後進操作子の操作が有効であれば、操船が容易であり、かつ操船フィーリングがよい。また、後進時には船速があまり高速になることはないので、後進操作子の操作角範囲を狭く制限するメリットは必ずしも多くない。したがって、後進操作有効範囲を広く設定しておく構成により、制御内容を簡単にしながら、操船性および操船フィーリングを向上できる。
この発明の一実施形態は、船体と、前述のような特徴を有する操船システムとを含む、船舶を提供する。
この発明により、ステアリングホイールとともに回動する前進操作子および後進操作子を備えた船舶の操船性および操船フィーリングを向上できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る船舶の一例であるジェット推進艇の構成を示す平面図である。 図2は、ステアリング操作部およびパドル操作部の構成を説明するための図である。 図3は、ジェット推進艇の電気的構成を示すブロック図である。 図4は、パドル操作部の有効操作角範囲を可変設定するための第1の制御例を説明するためのフローチャートである。 図5A〜図5Eは、様々な操作角でのステアリングホイールおよびパドル操作部の位置を示す図である。 図6は、操作角センサの出力電圧特性および前記第1の制御例における有効操作角範囲を示す図である。 図7は、パドル操作部の有効操作角範囲を可変設定するための第2の制御例を説明するためのフローチャートである。 図8は、操作角センサの出力電圧特性および前記第2の制御例における有効操作角範囲を示す図である。 図9は、パドル操作部の有効操作角範囲に関する第3の制御例を説明するためのフローチャートである。 図10は、パドル操作部の有効操作角範囲を可変設定するための第4の制御例を説明するためのフローチャートである。 図11は、パドル操作部の有効操作角範囲を可変設定するための第5の制御例を説明するためのフローチャートである。 図12は、有効操作角範囲の可変設定に関する変形例を説明するための図であり、操作角センサの出力電圧に対する変換特性の例を示す。 図13は、パドル操作部の操作に対するボートコントロールユニットの制御内容を説明するためのフローチャートである。 図14は、この発明の一実施形態に係る船舶の一例である船外機艇の構成を示す平面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る船舶の一例であるジェット推進艇の構成を示す平面図である。図中、ジェット推進艇100の前進方向(船首方向)を矢印FWDで示し、その後進方向(船尾方向)を矢印BWDで示してある。さらに、ジェット推進艇100の右舷(スターボードサイド)方向を矢印Rで表し、その左舷(ポートサイド)方向を矢印Lで表してある。
ジェット推進艇100は、船体1と、船体1内に格納されたエンジン2と、エンジン2に結合されたジェット推進機3とを備えている。ジェット推進艇100は、さらに、ステアリング操作部4と、パドル操作部5と、レバー操作部6とを備えている。エンジン2、ジェット推進機3、ステアリング操作部4およびパドル操作部5は、操船システムを構成している。また、エンジン2およびジェット推進機3は、推進装置を構成している。エンジン2は、原動機の一例である。電動モータのような他の形態の原動機が適用されてもよい。ジェット推進機3は、推進ユニットの一例である。
エンジン2およびジェット推進機3は、船体1の内部に配置されている。船体1の下部には、ジェット推進機3に水を供給するインテークポートが設けられている。船体1上には、操船者(使用者)がジェット推進艇100の操船操作を行うためのコンソール7が備えられている。このコンソール7に、ステアリング操作部4、パドル操作部5およびレバー操作部6が備えられている。
ジェット推進機3は、エンジン2によって駆動され、船体1に対して推進力を与えるように構成されている。より詳細には、ジェット推進機3は、エンジン2から伝達される駆動力によって作動し、インテークポートから取り込んだ水を噴射して噴流を発生させる。ジェット推進機3は、エンジン2によって駆動されて回転して噴流を発生させるインペラ8と、発生した噴流を吐出する噴射ノズル9とを含む。
ジェット推進機3には、噴射ノズル9を左右に回動させて噴流の吐出方向を変化させるノズル駆動部10が付設されている。ノズル駆動部10は、転舵装置の一例である。
ジェット推進機3には、さらに、噴射ノズル9の吐出口に対向して吐出口を覆う位置に配置可能なバケット11と、バケット11を上下に回動させるバケット駆動部12とが付設されている。バケット駆動部12は、噴射ノズル9の吐出口を覆う後進位置と、噴射ノズル9の吐出口を覆わない前進位置とにバケット11を回動させる。バケット11およびバケット駆動部12は、前後進切替装置を構成している。前進位置にあるバケット11は、噴射ノズル9から噴射された噴流から退避しており、したがって、その噴流は、船体1の後方に向けて噴射される。その噴流の反作用によって、前進方向の推進力が船体1に与えられる。後進位置にあるバケット11は、噴射ノズル9から噴射される噴流の方向を、前方に向かう成分を含む方向へと転換させる。それにより、船体1には、後進方向の推進力が与えられる。
このような構成により、噴射ノズル9の吐出口から吐出される噴流の吐出方向は、前後方向を含む水平面内の任意の位置に調整可能である。
図2は、ステアリング操作部4およびパドル操作部5の構成を説明するための図であり、操船席から見た構成を示す。また、図3は、ジェット推進艇100の電気的構成を示すブロック図である。
ステアリング操作部4は、ジェット推進艇100の進行方向を操作するための装置である。ステアリング操作部4は、ステアリングホイール20と、ステアリングホイール20の操作角を検出する操作角センサ21とを含む。ステアリングホイール20と一体的に回動するように、パドル操作部5が設けられている。
図2に示すように、ステアリングホイール20は、船体1の前後方向に延びる第1回動軸線C1まわりに回動可能に構成されている。ステアリングホイール20は、ジェット推進機3が発生する推進力の方向を変更するための操作部材である。ステアリングホイール20を左右に回動させることによって、ノズル駆動部10が噴射ノズル9を左右に回動させる。ステアリングホイール20を右に回動させると、噴射ノズル9の吐出口が右方向に転舵される。ステアリングホイール20を左に回動させると、噴射ノズル9の吐出口が左方向に転舵される。ステアリングホイール20は、この実施形態では、略円弧形状に構成されている。ステアリングホイール20は、円形に構成されていてもよい。
ステアリングホイール20は、第1回動軸線C1まわりに、±θの範囲、合計で2θの角度範囲で回動可能に構成されている。θは、この実施形態では、90度を超える角度であり、たとえばθ=150度であってもよい。この場合、ステアリングホイール20は2θ=300度の角度範囲で回動可能である。
以下の説明では、ステアリングホイール20の操作角(操作位置)を次のとおりに定義する。ステアリングホイール20が中立位置にあるときの操作角(中立角)が0度である。操船者から見て、中立位置に対して時計回り方向の操作角は正の値を有し、中立位置に対して反時計回り方向の操作角は負の値を有する。また、第1回動軸線C1まわりの角度位置および方向を操作角の定義に倣って次のとおりに定義する。ステアリングホイール20を操作する操作者の視点で、第1回動軸線Cに対して上方向(ステアリングホイール20を左右に二分する中心線の方向)が、0度の方向(基準方向)である。0度の方向から時計回り方向に正の角度を定義し、0度の方向から反時計回り方向に負の角度を定義して、第1回動軸線Cまわりの角度位置および方向を定義する。
操作角センサ21は、ステアリングホイール20の操作角を検出する。図3に示すように、操作角センサ21の出力信号は、ステアリングコントロールユニット13に入力される。ステアリングコントロールユニット13は、操作角センサ21の出力信号に応じてノズル駆動部10を駆動し、それにより、噴射ノズル9の転舵角を制御する。
図1および図2に示すように、パドル操作部5は、ステアリングホイール20に設けられており、エンジン2のスロットルを操作し、かつバケット11の位置(シフト)を操作するために、操船者によって操作される。パドル操作部5は、ステアリングホイール20とともに第1回動軸線C1まわりに回動する第1操作部および第2操作部、すなわち、右操作部30Rおよび左操作部30Lを有している。
ステアリングホイール20が中立位置にある状態(図2参照)において、右操作部30Rは第1回動軸線C1に対して右側に位置する。より具体的には、操作角が0度のとき、右操作部30Rは+90度の方向に位置している。より一般化すれば、任意の操作角に対して、右操作部30Rは、操作角+90度の方向に位置する。右操作部30Rは、操船者の右手で操作されるように設計されている。
ステアリングホイール20が中立位置にある状態(図2参照)において、左操作部30Lは第1回動軸線C1に対して左側に位置する。より具体的には、操作角が0度のとき、左操作部30Lは−90度の方向に位置している。より一般化すれば、任意の操作角に対して、左操作部30Lは、操作角−90度の方向に位置する。左操作部30Lは、操船者の左手で操作されるように設計されている。右操作部30Rおよび左操作部30Lは、ステアリングホイール20が中立位置(操作角が中立角)のときに、第1回動軸線C1に対して左右対称に設けられている。
右操作部30Rの操作に応じて、エンジン2のスロットルおよびバケット駆動部12が制御される。具体的には、右操作部30Rが操作されると、バケット駆動部12は、バケット11を前進位置に配置するように制御される。さらに、右操作部30Rの操作量に応じて、エンジン2のスロットル開度が制御される。したがって、右操作部30Rは、その操作によって、ジェット推進機3から前進方向の推進力を発生させ、かつその推進力の大きさを調節することができる前進操作子の一例である。
同様に、左操作部30Lの操作に応じて、エンジン2のスロットルおよびバケット駆動部12が制御される。具体的には、左操作部30Lが操作されると、バケット駆動部12は、バケット11を後進位置に配置するように制御される。さらに、左操作部30Lの操作量に応じて、エンジン2のスロットル開度が制御される。したがって、左操作部30Lの操作によって、ジェット推進機3から後進方向の推進力を発生させ、かつその推進力の大きさを調節することができる。つまり、左操作部30Lは、その操作により、ジェット推進艇100を減速させたり、後退させたりするための後進操作子の一例である。
右操作部30Rおよび左操作部30Lは、ステアリングホイール20とともに第1回動軸線C1まわりに回動するように構成されている。右操作部30Rは、右パドル部31Rと、接続部32Rと、右パドル操作センサ33Rとを含む。接続部32Rは、右パドル部31Rをステアリングホイール20の右部分の背面に回動可能に接続している。それにより、右パドル部31Rは、第1回動軸線C1とほぼ垂直な第2回動軸線C2まわりに回動可能であり、その回動角度が右パドル操作センサ33Rによって検出される。右パドル部31Rは、ステアリングホイール20から遠ざかる方向に付勢されており、操作されていない状態では、ステアリングホイール20から最も遠くに位置している。右パドル部31Rがステアリングホイール20に近づく方向(操船者から見て手前方向)に操作されることにより、エンジン2のスロットルが開く方向に操作される。右パドル部31Rがステアリングホイール20から遠ざかる方向に操作されることにより、エンジン2のスロットルが閉じる方向に操作される。つまり、右パドル部31Rの握り込みによって、エンジン2のアクセル操作が可能である。
同様に、左操作部30Lは、左パドル部31Lと、接続部32Lと、左パドル操作センサ33Lとを含む。接続部32Lは、左パドル部31Lをステアリングホイール20の左部分の背面に回動可能に接続する。それにより、左パドル部31Lは、第2回動軸線C2とほぼ垂直な第3回動軸線C3まわりに回動可能であり、その回動角度が左パドル操作センサ33Lによって検出される。左パドル部31Lは、ステアリングホイール20から遠ざかる方向に付勢されており、操作されていない状態では、ステアリングホイール20から最も遠くに位置している。左パドル部31Lがステアリングホイール20に近づく方向(操船者から見て手前方向)に操作されることにより、前進方向に対する減速操作または後進操作が可能である。左パドル部31Lがステアリングホイール20に近づく方向に操作されることにより、バケット11が後進位置に配置される。左パドル部31Lをさらにステアリングホイール20に近づく方向に移動させることにより、エンジン2のスロットルが開く方向に操作される。左パドル部31Lがステアリングホイール20から遠ざかる方向に操作されると、エンジン2のスロットルが閉じる方向に操作され、さらに同方向へと操作することにより、バケット11が前進位置へと退避させられる。
なお、この実施形態では、右操作部30Rおよび左操作部30Lを操作しているときには船速が所定値以下(低速)に制限されるようになっている。また、船速が所定値よりも大きいとき(高速)には右操作部30Rおよび左操作部30Lの操作が無効化されるようになっている。
レバー操作部6は、パドル操作部5と同様の操船操作のための装置である。すなわち、レバー操作部6は、エンジン2のスロットル開度調整および推進力の前後切り換えのための操作装置である。レバー操作部6は、レバー36およびレバー操作センサ37を含む。レバー36は、操船者によって操作されて移動し、そのレバー36の位置がレバー操作センサ37によって検出され、対応する電気信号がボートコントロールユニット15に送られる。その電気信号に応じて、ボートコントロールユニット15は、エンジン2のスロットルを制御し、かつバケット駆動部12を制御する。
図3を主として参照してジェット推進艇100の電気的構成について説明する。ジェット推進艇100は、制御装置としてのボートコントロールユニット15と、エンジンコントロールユニット16と、シフトコントロールユニット14と、ステアリングコントロールユニット13と、ノズル駆動部10と、バケット駆動部12と、ステアリング操作部4と、パドル操作部5と、レバー操作部6と、表示装置17と、タッチパネル18とを含む。ボートコントロールユニット15は、マイクロコンピュータの形態を有しており、プロセッサ15P(CPU)およびメモリ15M(たとえば、ROM、RAM、フラッシュメモリ等)を含む。プロセッサ15Pが実行すべきプログラムはメモリ15Mに格納されている。プロセッサ15Pがそのプログラムを実行することによって、ボートコントロールユニット15は、ジェット推進艇100に備えられた各種センサの検出信号を入力として、様々な制御を実行する。
エンジンコントロールユニット16は、エンジン2を制御する。より具体的には、エンジンコントロールユニット16は、ボートコントロールユニット15からの指令信号に応じてエンジン2のスロットル開度を制御し、それによって、エンジン2の出力を制御する。
ステアリング操作部4は、ステアリングホイール20の回転角(操作角)を検出する操作角センサ21を含む。この操作角センサ21の出力信号がステアリングコントロールユニット13に入力される。ステアリングコントロールユニット13は、操作角センサ21の出力信号に応じて、ノズル駆動部10を制御する。ボートコントロールユニット15は、ステアリングコントロールユニット13と通信して、操作角センサ21が検出する操作角情報を取得できる。
ノズル駆動部10は、噴射ノズル9を左右に移動させるための駆動力を発生するノズルアクチュエータを含む。ノズルアクチュエータは、電動モータを含む電動アクチュエータであってもよい。ステアリングコントロールユニット13は、ノズル駆動部10のノズルアクチュエータを制御する。ステアリングコントロールユニット13は、ノズルアクチュエータを駆動するドライバ回路と、ドライバ回路に制御信号を入力するマイクロコンピュータとを含んでいてもよい。ステアリングコントロールユニット13は、ノズルアクチュエータを駆動し、それによって、噴射ノズル9を左右に回動させる。
バケット駆動部12は、バケット11を移動させるための駆動力を発生するバケットアクチュエータを含む。バケットアクチュエータは、電動モータを含む電動アクチュエータであってもよい。シフトコントロールユニット14は、バケットアクチュエータを駆動するドライバ回路と、ドライバ回路に制御信号を入力するマイクロコンピュータとを含んでいてもよい。シフトコントロールユニット14は、バケットアクチュエータを駆動し、それによって、バケット11を前進位置と後進位置との間で移動させる。
右パドル操作センサ33Rおよび左パドル操作センサ33Lは、たとえば、対応するパドル部31R,31Lの操作位置を検出する位置センサで構成される。右パドル操作センサ33Rおよび左パドル操作センサ33Lの出力信号は、ボートコントロールユニット15に入力される。ボートコントロールユニット15は、右パドル操作センサ33Rおよび左パドル操作センサ33Lの出力信号に応じて、バケット駆動部12を制御する。さらに、ボートコントロールユニット15は、右パドル操作センサ33Rおよび左パドル操作センサ33Lの出力信号に応じて、エンジンコントロールユニット16に対して出力調整指令を与える。エンジンコントロールユニット16は、出力調整指令に応じてスロットル開度を制御する。それにより、エンジン2の出力(回転数)が調整される。
レバー操作部6のレバー操作センサ37は、たとえば、レバー36の操作位置を検出する位置センサで構成される。レバー操作センサ37の出力信号がボートコントロールユニット15に入力される。ボートコントロールユニット15は、レバー操作センサ37の出力信号に応じて、バケット駆動部12を制御する。さらに、ボートコントロールユニット15は、レバー操作センサ37の出力信号に応じて、エンジンコントロールユニット16に対して出力調整指令を与える。エンジンコントロールユニット16は、出力調整指令に応じてスロットル開度を制御する。それにより、エンジン2の出力(回転数)が調整される。
表示装置17は、コンソール7(図1参照)に設けられた液晶表示装置であってもよい。表示装置17の表示画面上にタッチパネル18が備えられている。操船者は、タッチパネル18の操作によって、パドル操作部5による操船(具体的にはシフト選択および出力調整)か、レバー操作部6による操船かを選択することができる。タッチパネル18による選択のほか、パドル操作部5およびレバー操作部6の操作によって、パドル操作部5による操船およびレバー操作部6による操船がそれぞれ選択できるようになっていてもよい。
図4は、パドル操作部5の有効操作角範囲を可変設定するための第1の制御例を説明するためのフローチャートであり、ボートコントロールユニット15による制御動作を主として示す。ボートコントロールユニット15は、所定の制御周期でこの動作を繰り返す。
ボートコントロールユニット15は、レバー操作部6およびパドル操作部5のいずれが選択されているかを判断する(ステップS1)。レバー操作部6が選択されていれば(ステップS1:NO)、以下に説明する制御動作は行わず、レバー操作センサ37の出力信号に応じた制御が行われる(ステップS7)。パドル操作部5が選択されていれば(ステップS1:YES)、ボートコントロールユニット15は、操作角情報に基づいて、ステアリングホイール20の操作方向の情報を取得する。これは、ボートコントロールユニット15の操作方向取得部としての機能である。そして、ボートコントロールユニット15は、単位時間(たとえば5秒)内にステアリングホイール20の操作方向が複数回反転したかどうかを判断する(ステップS2)。この判断が否定であれば、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作角範囲を通常範囲(通常有効操作角範囲)に設定する(ステップS3)。
具体的には、右操作部30Rの通常有効操作角範囲(前進操作有効範囲)は、+30度〜0度〜−150度の操作角範囲であってもよい(図2および図5B〜図5E参照)。すなわち、右操作部30Rの通常有効操作角範囲は、中立位置(図5C参照)から右側では0度〜+30度の操作角範囲であり、中立位置から左側では0度〜−150度の範囲である。図5Bに示すように、操作角が+30度のとき、右操作部30Rは+120(=+30+90)度の方向に位置する。図5Eに示すように、操作角が−150度のとき、右操作部30Rは−60(=−150+90)度の方向に位置する。また、左操作部30Lの通常有効操作角範囲(後進操作有効範囲)は、−30度〜0度〜+150度の範囲であってもよい(図2および図5A〜図5D参照)。すなわち、左操作部30Lの通常有効操作角範囲は、中立位置(図5C参照)から左側では0度〜−30度の操作角範囲であり、中立位置から右側では0度〜+150度の範囲である。図5Dに示すように、操作角が−30度のとき、左操作部30Lは−120(=−30−90)度の方向に位置する。図5Aに示すように、操作角が+150度のとき、左操作部30Lは+60(=+150−90)度の方向に位置する。このように、右操作部30Rおよび左操作部30Lは、それぞれ180度の操作角範囲幅(同じ操作角範囲幅)で、それらの操作が有効に受け付けられる。これらの通常有効操作角範囲外では、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の操作を無効とする。
図5A〜図5Eから理解されるとおり、とりわけ比較的高速で航走している状態では、通常有効操作角範囲外での右操作部30Rおよび左操作部30Lの操作は必ずしも望まれないであろう。
単位時間内にステアリングホイール20の操作方向が複数回反転すると(ステップS2:YES)、ボートコントロールユニット15は、有効操作角範囲を広げる(換言すれば無効操作角範囲を狭める)ための制御を実行する。単位時間内にステアリングホイール20の操作方向が複数回反転する状況は、頻繁に操舵方向を切り換える状況である。具体的には、着岸時および離岸時に、ステアリングホイール20に対してこのような操作が行われる。離岸時および着岸時には、操舵方向の切り換えとともに、推進方向の切り換えも頻繁に行われる。したがって、右操作部30Rおよび左操作部30Lが交互に繰り返し操作される。このような状況では、パドル操作が受け付けられる操作角範囲を広げることで、操船が容易になる。
より具体的には、ボートコントロールユニット15は、右操作部30Rおよび左操作部30Lのうち、直前に操作された操作部または現在操作されている操作部が右操作部30R(前進操作子)かどうかを判断する(ステップS4)。この判断が肯定であれば、ボートコントロールユニット15は、次に操作されると予想される左操作部30L(後進操作子)の有効操作角範囲を広げる(ステップS5)。具体的には、左操作部30Lの通常有効操作角範囲(−30度〜0度〜+150度)に加えて、反時計回り方向に所定角度(たとえば120度)だけ、有効操作角範囲を広げる。左操作部30Lの全体の有効操作角範囲(後進操作有効範囲)は、この場合、−150度〜0度〜+150度となる。すなわち、図5A〜図5Eに示す操作角範囲において、左操作部30Lの操作が有効になる。
一方、直前に操作された操作部または現在操作されている操作部が左操作部30L(後進操作子)であれば(ステップS4:NO)、ボートコントロールユニット15は、次に操作されると予想される右操作部30R(前進操作子)の有効操作角範囲を広げる(ステップS6)。具体的には、右操作部30Rの通常有効操作角範囲(+30度〜0度〜−150度)に加えて、時計回り方向に所定角度(たとえば120度)だけ、有効操作角範囲を広げる。右操作部30Rの全体の有効操作角範囲(前進操作有効範囲)は、この場合、+150度〜0度〜−150度となる。すなわち、図5A〜図5Eに示す操作角範囲において、右操作部30Rの操作が有効になる。
離岸時および着岸時には、前述のとおり、右操作部30Rおよび左操作部30Lが交互に繰り返し操作されるので、右操作部30Rおよび左操作部30Lの有効操作角範囲はいずれも拡張されることになる。したがって、−150度〜+150度の操作角範囲において、右操作部30Rおよび左操作部30Lのいずれの操作も有効となる。
このようにして、離着岸時には、広い範囲でパドル操作部5の操作が受け付けられるので、操船者は、ステアリングホイール20を大きな角度で切り返しながら、右操作部30Rおよび左操作部30Lを操作して、推進力の方向を前後に切り換えることができる。それにより、離着岸のための操船が容易になり、かつパドル操作部5の操作が有効に受け付けられることにより、操船フィーリングが良くなる。
図6は、操作角センサ21の出力電圧と操作角との関係を示す図であり、併せて、有効操作角範囲が示されている。操作角センサ21は、例えば、0V〜5Vの範囲の電圧を生成し、ステアリングホイール20が中立位置(操作角0度)のときには、中央値(たとえば2.5V)の電圧を生成する。右操作部30Rの通常有効操作角範囲NRは、+30度〜−150度であり、離着岸時には、その有効操作角範囲ERが+150度〜−150度まで拡張される。また、左操作部30Lの通常有効操作角範囲NLは、−30度〜+150度であり、離着岸時には、その有効操作角範囲ELが−150度〜+150度まで拡張される。ステアリングホイール20の全操作角範囲が−150度〜+150度であれば、全操作角範囲でパドル操作が受け付けられることになる。
図7は、パドル操作部5の有効操作角範囲を可変設定するための第2の制御例を説明するためのフローチャートであり、ボートコントロールユニット15による制御動作を主として示す。ボートコントロールユニット15は、所定の制御周期でこの動作を繰り返す。図7において、図4に示したステップと同様の処理が行われるステップは、図4と同じ参照符号で示す。
ボートコントロールユニット15は、レバー操作部6およびパドル操作部5のいずれが選択されているかを判断する(ステップS1)。レバー操作部6が選択されていれば(ステップS1:NO)、以下に説明する制御動作は行わず、レバー操作センサ37の出力信号に応じた制御が行われる(ステップS7)。パドル操作部5が選択されていれば(ステップS1:YES)、ボートコントロールユニット15は、単位時間(たとえば5秒)内にステアリングホイール20の操作方向が複数回反転したかどうかを判断する(ステップS2)。この判断が否定であれば、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作範囲を通常範囲(通常有効操作角範囲)に設定する(ステップS3)。この場合の動作は、第1の制御例と同様である。
単位時間内にステアリングホイール20の操作方向が複数回反転すると(ステップS2:YES)、ボートコントロールユニット15は、有効操作角範囲を広げる(換言すれば無効操作角範囲を狭める)ための制御を実行する。この第2の制御例では、右操作部30R(前進操作子)の有効操作角範囲はそのままで、左操作部30L(後進操作子)の有効操作角範囲が広げられる。具体的には、左操作部30Lの通常有効操作角範囲(−30度〜+150度)に加えて、反時計回り方向に所定角度(たとえば120度)だけ、有効操作角範囲を広げる。左操作部30Lの有効操作角範囲(後進操作有効範囲)は、この場合、−150度〜+150度に拡張される。
図8は、操作角センサ21の出力電圧と操作角との関係を示す図であり、併せて、有効操作角範囲が示されている。右操作部30Rの有効操作角範囲NR(前進操作有効範囲)は、常に+30度〜−150度である。一方、左操作部30Lの通常有効操作角範囲NL(後進操作有効範囲)は、−30度〜+150度であり、離着岸時には、その有効操作角範囲EL(後進操作有効範囲)が−150度〜+150度まで拡張される。ステアリングホイール20の全操作角範囲が−150度〜+150度であれば、離着岸時には、全操作角範囲で左操作部30Lの操作が受け付けられることになる。
離着岸時には、後進方向推進力の調整が多用されるので、後進操作のための左操作部30Lの有効操作角範囲が広がることによって、離着岸時の操船性および操船フィーリングを向上できる。
図9は、パドル操作部5の有効操作角範囲に関する第3の制御例を説明するためのフローチャートであり、ボートコントロールユニット15による制御動作を主として示す。ボートコントロールユニット15は、所定の制御周期でこの動作を繰り返す。図9において、図7に示したステップと同様の処理が行われるステップは、図7と同じ参照符号で示す。
ボートコントロールユニット15は、レバー操作部6およびパドル操作部5のいずれが選択されているかを判断する(ステップS1)。レバー操作部6が選択されていれば(ステップS1:NO)、以下に説明する制御動作は行わず、レバー操作センサ37の出力信号に応じた制御が行われる(ステップS7)。パドル操作部5が選択されていれば(ステップS1:YES)、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作範囲を設定する(ステップS10)。
具体的には、右操作部30R(前進操作子)の有効操作角範囲(前進操作有効範囲)は、+30度〜−150度の180度の範囲に設定される。これに対して、左操作部30L(後進操作子)の有効操作角範囲(後進操作有効範囲)は、−150度〜+150度の300度の範囲に設定される。これらの有効操作角範囲外では、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の操作を無効とする。
パドル操作部5の主要な用途が離着岸時の操船である場合には、後進推進力の調整のために操作される左操作部30Lの有効操作角範囲を広くしておくことにより、離着岸時の操船性および操船フィーリングを向上できる。
図10は、パドル操作部5の有効操作角範囲を可変設定するための第4の制御例を説明するためのフローチャートであり、ボートコントロールユニット15による制御動作を主として示す。ボートコントロールユニット15は、所定の制御周期でこの動作を繰り返す。図10において、図4に示したステップと同様の処理が行われるステップは、図4と同じ参照符号で示す。
ボートコントロールユニット15は、レバー操作部6およびパドル操作部5のいずれが選択されているかを判断する(ステップS1)。レバー操作部6が選択されていれば(ステップS1:NO)、以下に説明する制御動作は行わず、レバー操作センサ37の出力信号に応じた制御が行われる(ステップS7)。パドル操作部5が選択されていれば(ステップS1:YES)、ボートコントロールユニット15は、低速航行中かどうかを判断する(ステップS21)。この判断は、船速が10km/h未満であるかどうかの判断であってもよいし、エンジン回転数(原動機の回転数)が3000rpm未満であるかどうかの判断であってもよい。船速は、船速センサによって計測されてもよいし、エンジン回転数から推定されてもよい。
この判断が否定であれば(ステップS21:NO)、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作角範囲を通常範囲(通常有効操作角範囲)に設定する(ステップS3)。この場合の動作は、第1の制御例と同様である。
低速航行中であると判断されると(ステップS21:YES)、ボートコントロールユニット15は、有効操作角範囲を広げる(換言すれば無効操作角範囲を狭める)ための制御を実行する(ステップS22)。より具体的には、右操作部30Rおよび左操作部30Lの有効操作角範囲(前進操作有効範囲および後進操作有効範囲)がいずれも拡張される。たとえば、−150度〜+150度の操作角範囲において、右操作部30Rおよび左操作部30Lのいずれの操作も有効となる。拡張された右操作部30Rの有効操作角範囲と、拡張された左操作部30Lの有効操作角範囲とは、異なっていてもよい。
図11は、パドル操作部5の有効操作角範囲を可変設定するための第5の制御例を説明するためのフローチャートであり、ボートコントロールユニット15による制御動作を主として示す。ボートコントロールユニット15は、所定の制御周期でこの動作を繰り返す。図11において、図10に示したステップと同様の処理が行われるステップは、図10と同じ参照符号で示す。
ボートコントロールユニット15は、レバー操作部6およびパドル操作部5のいずれが選択されているかを判断する(ステップS1)。レバー操作部6が選択されていれば(ステップS1:NO)、以下に説明する制御動作は行わず、レバー操作センサ37の出力信号に応じた制御が行われる(ステップS7)。パドル操作部5が選択されていれば(ステップS1:YES)、ボートコントロールユニット15は、低速航行中かどうかを判断する(ステップS21)。この判断は、船速が10km/h未満であるかどうかの判断であってもよいし、エンジン回転数が3000rpm未満であるかどうかの判断であってもよい。船速は、船速センサによって計測されてもよいし、エンジン回転数から推定されてもよい。
この判断が否定のときは(ステップS21:NO)、ボートコントロールユニット15は、中速低速航行中かどうかを判断する(ステップS22)。この判断は、船速が10km/h以上20km/h未満であるかどうかの判断であってもよいし、エンジン回転数が3000rpm以上5000rpm未満であるかどうかの判断であってもよい。
この判断も否定のとき(ステップS22:NO)、すなわち高速航行中(通常航走中)であれば、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作角範囲を通常範囲に設定する(ステップS3)。
低速航行中であると判断されると(ステップS21:YES)、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作範囲を広げるための制御を実行する。より具体的には、右操作部30Rおよび左操作部30Lの有効操作角範囲(前進操作有効範囲および後進操作有効範囲)がいずれも拡張される(ステップS31)。たとえば、−150度〜+150度の操作角範囲において、右操作部30Rおよび左操作部30Lのいずれの操作も有効となる。ただし、拡張された右操作部30Rの有効操作角範囲と、拡張された左操作部30Lの有効操作角範囲とは、異なっていてもよい。
中速航行中であると判断されると(ステップS23:YES)、ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の有効操作角範囲を広げるための制御を実行する。この第5の制御例では、右操作部30R(前進操作子)の有効操作範囲(前進操作有効範囲)はそのままで、左操作部30L(後進操作子)の有効操作角範囲(後進操作有効範囲)が広げられる(ステップS32)。具体的には、左操作部30Lの通常有効操作角範囲(−30度〜+150度)に加えて、反時計回り方向に所定角度(たとえば120度)だけ、有効操作角範囲を広げる。左操作部30Lの有効操作角範囲は、この場合、−150度〜+150度に拡張される。
このように、この制御例では、航走速度域および推進力の方向(前進または後進)に応じて、有効操作角範囲が可変設定される。
図12は、有効操作角範囲の可変設定に関する変形例を説明するための図であり、操作角センサ21の出力電圧に対する変換特性が示されている。ただし、ここでの変換特性は、ボートコントロールユニット15がパドル操作部5の操作の有効/無効を制御するために用いる特性であって、ステアリングコントロールユニット13がノズル駆動部10の制御のために用いる特性ではない。
操作角センサ21は、たとえば、通常特性L0に示すように、−270度〜+270度の操作角に応じて0.5V〜4.5Vの範囲でリニアに変化する電圧を出力するように構成されている。
ボートコントロールユニット15は、任意の操作角範囲を操作角センサ21の出力電圧の有効範囲(たとえば0.5V〜4.5V)に割り当てることにより、有効操作角範囲を実質的に変更することができる。より具体的には、このような割り当てを表す特性データがメモリ15M(図3参照)に格納されていてもよい。
第1特性L1は、−150度〜+30度の操作角範囲を操作角センサ21の有効出力電圧範囲にリニアに割り当てた特性である。すなわち、−150度〜+30度の操作角範囲の操作角センサ21の出力電圧が、全出力電圧範囲(たとえば0.5V〜4.5V)にリニアに変換される。この変換後の電圧値が操作角センサ21の出力電圧値と見なされる。そのうえで、ボートコントロールユニット15は、有効出力電圧の操作角範囲(−270度〜+270度)外において、パドル操作部5の操作を無効と取り扱う制御を行う。すると、−150度〜+30度の範囲外の操作角では、パドル操作部5からの入力は無効となる。
たとえば、この第1特性L1は、通常航行中の前進パドル操作(右操作部30Rの操作)に適用されてもよい(図4、図7、図10および図11のステップS3参照)。また、第1特性L1は、ジェット推進艇100の航走状態によらずに、前進パドル操作に適用されてもよい(図9のステップS10参照)。さらまた、第1特性L1は、中速航走時の前進パドル操作に適用されてもよい(図11のステップS32参照)。
第2特性L2は、−30度〜+150度の操作角範囲を操作角センサ21の有効出力電圧範囲にリニアに割り当てた特性である。すなわち、−30度〜+150度の操作角範囲の操作角センサ21の出力電圧が、全出力電圧範囲(たとえば0.5V〜4.5V)にリニアに変換される。この変換後の電圧値が操作角センサ21の出力電圧値と見なされる。そのうえで、ボートコントロールユニット15は、有効出力電圧の操作角範囲(−270度〜+270度)外において、パドル操作部5の操作を無効と取り扱う制御を行う。すると、−30度〜+150度の範囲外の操作角では、パドル操作部5からの入力は無効となる。
たとえば、第2特性L2は、通常航行中の後進パドル操作(左操作部30Lの操作)に対して適用されてもよい(図4、図7、図10および図11のステップS3参照)。
第3特性L3は、−150度〜+150度の操作角範囲を操作角センサ21の有効出力電圧範囲にリニアに割り当てた特性である。すなわち、−150度〜+150度の操作角範囲の操作角センサ21の出力電圧が、全出力電圧範囲(たとえば0.5V〜4.5V)にリニアに変換される。この変換後の電圧値が操作角センサ21の出力電圧値と見なされる。そのうえで、ボートコントロールユニット15は、有効出力電圧の操作角範囲(−270度〜+270度)外において、パドル操作部5の操作を無効と取り扱う制御を行う。すると、−150度〜+150度の範囲外の操作角では、パドル操作部5からの入力は無効となる。
たとえば、第3特性L3は、離着岸時や低速航走時の前進パドル操作および/または後進パドル操作に対して適用されてもよい(図4のステップS5,S6、図7のステップS11、図10のステップS22、図11のステップS31)。また、第3特性L3は、ジェット推進艇100の航走状態によらずに、後進パドル操作に対して常時適用されてもよい(図9のステップS10参照)。さらに、第3特性L3は、低速走行時および中速走行時の後進パドル操作に適用されてもよい(図11のステップS31,S32参照)。
図13は、パドル操作部5の操作に対するボートコントロールユニット15の制御内容を説明するためのフローチャートである。ボートコントロールユニット15は、パドル操作部5の操作を検出すると(ステップS41:YES)、その操作が前進パドル操作(右操作部30Rの操作)であるか、後進パドル操作(左操作部30Lの操作)であるかを判断する(ステップS42)。
前進パドル操作が検出されると(ステップS42:YES)、ボートコントロールユニット15は、ステアリングホイール20の操作角が前進操作有効範囲かどうかを判断する(ステップS43)。操作角が前進操作有効範囲内であれば(ステップS43:YES)、ボートコントロールユニット15は、前進推進制御を実行する(ステップS44)。すなわち、ボートコントロールユニット15は、船体1に前進方向の推進力が与えられるようにバケット駆動部12を制御し、かつ右操作部30R(前進操作子)の操作量に応じてエンジン2の出力を調整して推進力の大きさを制御する。その一方で、ステアリングホイール20の操作角が前進操作有効範囲外であれば(ステップS43:NO)、前進推進制御を無効とする。すなわち、前進パドル操作に対して無反応となる。
同様に、後進パドル操作が検出されると(ステップS42:NO)、ボートコントロールユニット15は、ステアリングホイール20の操作角が後進操作有効範囲かどうかを判断する(ステップS45)。操作角が後進操作有効範囲内であれば(ステップS45:YES)、ボートコントロールユニット15は、後進推進制御を実行する(ステップS46)。すなわち、ボートコントロールユニット15は、船体1に後進方向の推進力が与えられるようにバケット駆動部12を制御し、かつ左操作部30L(後進操作子)の操作量に応じてエンジン2の出力を調整して推進力の大きさを制御する。その一方で、ステアリングホイール20の操作角が後進操作有効範囲外であれば(ステップS45:NO)、後進推進制御を無効とする。すなわち、後進パドル操作に対して無反応となる。
以上のように、この実施形態によれば、操船者は、ステアリングホイール20を回動操作することにより、ジェット推進艇100を転舵させることができる。加えて、操船者は、前進パドル操作(右操作部30Rの操作)および後進パドル操作(左操作部30Lの操作)によって、推進力の方向を前後に切り換え、かつ推進力の大きさを調整できる。前進パドル操作は、ステアリングホイール20の操作角が前進操作有効範囲内であるときに受け付けられ、前進操作有効範囲外では無効となる。同様に、後進パドル操作は、ステアリングホイール20の操作角が後進操作有効範囲内であるときには受け付けられ、後進操作有効範囲外では無効となる。
前進操作有効範囲および後進操作有効範囲の少なくとも一方は、ジェット推進艇100の航走状態に応じて可変設定される。それにより、航走状態に応じて適切な操作有効範囲が設定されるので、操船性および操船フィーリングを向上できる。
図4に示した第1の制御例および図7に示した第2の制御例では、ボートコントロールユニット15は、ステアリングホイール20の操作方向が所定時間内に左右に複数回反転したかどうかを判定する反復反転操作判定(ステップS2)を行う。この判定は、ジェット推進艇100の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であるかどうかを判定する離着岸判定の一例である。また、図10に示した第4の制御例および図11に示した第5の制御例では、船舶が所定速度以下の低速航走中であるかどうかが判定される(ステップS21)。この低速航走判定は、離着岸判定の他の例である。
ジェット推進艇100の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であれば、前進操作有効範囲および後進操作有効範囲のうちの少なくとも後進操作有効範囲を通常有効範囲よりも拡げる有効範囲拡張制御が行われる(ステップS5,S6,S11,S22,S31)。こうして、離着岸に際しては、少なくとも後進操作有効範囲が通常時よりも広くなる。それにより、離着岸時には、少なくとも後進パドル操作が有効に受け付けられる操作角範囲が広くなるので、離着岸のための操船が容易になり、かつ操船フィーリングも向上する。一方、離着岸時以外には、通常有効範囲が適用されることにより、適切な操作角範囲に後進パドル操作の有効操作角範囲を制限することができる。
また、図9に示した第3の制御例では、後進操作有効範囲が常に前進操作有効範囲よりも広いので、やはり、離着岸時には、少なくとも後進パドル操作が有効に受け付けられる操作角範囲が広くなる。それにより、離着岸のための操船が容易になり、かつ操船フィーリングも向上する。後進時には船速があまり高速になることはないので、後進パドル操作の有効操作角範囲を狭く制限するメリットは必ずしも多くない。したがって、後進操作有効範囲を広く設定しておくことにより、制御内容を簡単にしながら、操船性および操船フィーリングを向上できる。
さらに、図10に示した第4の制御例および図11に示した第5の制御例では、船速に応じて前進操作有効範囲および後進操作有効範囲の少なくとも一方を可変させる速度適応可変制御が行われる(ステップS21,S22,S23、S3、S31,S32)。これにより、船速に対応して適切な操作角範囲で前進パドル操作および/または後進パドル操作を有効にできる。それにより、ジェット推進艇100の航走状態に応じて、適切な操作有効範囲が可変設定されるので、操船性および操船フィーリングを向上できる。
また、図12を参照して説明したとおり、ボートコントロールユニット15は、操作角センサ21の出力電圧を変換することにより、操作角算出特性をジェット推進艇100の航走状態に応じて変動させる操作角算出特性変更制御を行ってもよい。それにより、前進パドル操作および後進パドル操作の有効操作角範囲の可変制御を行うことができる。こうして、操作角算出特性を変動させる制御を導入することで、制御内容を簡単にしながら、操船性および操船フィーリングを向上できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。いくつかの例を以下に列記する。
たとえば、図14に示すような船外機艇200にこの発明が適用されてもよい。船外機艇200は、船体50と、その船尾に取り付けられた船外機40と、船外機40を船体50に対して左右に回動させる転舵装置45とを備えている。船外機艇200は、さらに、ステアリングホイールを有するステアリング操作部51と、左右の操作部を有するパドル操作部52と、レバー操作部53とを備えている。船外機40は、エンジン41と、プロペラ42と、シフト機構43とを有している。エンジン41の駆動力がプロペラ42に伝達されることによって推進力が発生する。これらが、推進装置を構成している。シフト機構43は、エンジン41からプロペラ42に至る動力伝達経路に介装され、プロペラ42の回転方向を正転方向と逆転方向とに切り換える。それにより、シフト機構43は、プロペラ42が発生する推進力の方向を前進方向と後進方向とで切り換える前後進切替装置を構成している。
また、前述の実施形態では、ステアリングホイール20の操作角を操作角センサ21によって検出し、検出された操作角に基づいてステアリングコントロールユニット13がノズル駆動部10を制御している。すなわち、ステアリングホイール20と転舵装置との結合が電気的であり、いわゆるステア・バイ・ワイヤ・システムとなっている。この発明は、むろん、ステアリングホイール20と転舵装置との間が、ワイヤ等を用いて機械的に結合されているステアリングシステムを備えた船舶にも適用できる。
また、前述の実施形態では、右操作部30Rが前進操作子であり、左操作部30Lが後進操作子である。しかし、左右の操作部と前進/後進との対応関係は、任意であり、左操作部30Lを前進操作子とし、右操作部30Rを後進操作子としてもよい。
また、前述の実施形態で説明した全操作角範囲、通常有効操作角範囲、拡張された有効操作角範囲の数値は、いずれも例であり、他の数値が採用されてもよいことはもちろんである。
すなわち、前述の実施形態では、右操作部30Rの通常有効操作角範囲は、中立位置から右側では0度〜+30度の範囲、中立位置から左側では0度〜−150度の範囲と定めているが、これは一例である。たとえば、右操作部30Rの通常有効範囲は、中立角から時計回りに60度以下の範囲、および中立角から反時計回りに210度以下の範囲で適宜定められてもよい。むろん、この角度範囲も一つの例であり、これらの角度範囲には限定されない。
同様に、左操作部30Lの通常有効操作角範囲は、中立位置から左側では0度〜−30度の操作角範囲、中立位置から右側では0度〜+150度の範囲と定めているが、これも一例である。たとえば、左操作部30Lの通常有効範囲は、中立角から反時計回りに60度以下の範囲、および中立角から時計回りに210度以下の範囲で適宜定められてもよい。むろん、この角度範囲も一つの例であり、これらの角度範囲には限定されない。
また、前述の実施形態では、有効操作角範囲を拡張するときに、時計回り方向または反時計回り方向に120度の拡張を行っている例を示した。しかし、拡張される角度値はこれに限られない。たとえば、有効操作角範囲について、90度以上で適宜定めた所定角度の拡張がされてもよい。
さらに、前述の実施形態では、単位時間内のステアリングホイール20の反復反転操作判定および低速航走判定を離着岸判定の例として説明した。しかし、これらの他にも、離着岸に際して操作される離着岸操作子(たとえば離着岸ボタン)が操作されたこと、船舶から離着岸対象までの距離が所定値以下であること、船舶の現在位置が予定停泊位置であることなどに基づいて離着岸判定を行ってもよい。
また、前述の実施形態では、1機の推進装置を備えた船舶を示したが、2機以上の推進装置が一つの船舶に備えられていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
100 ジェット推進艇、200 船外機艇、NR 右操作部の通常有効操作角範囲、ER 右操作部の拡張された有効操作角範囲、NL 左操作部の通常有効操作角範囲、EL 左操作部の拡張された有効操作角範囲、1 船体、2 エンジン、3 ジェット推進機、4 ステアリング操作部、5 パドル操作部、6 レバー操作部、9 噴射ノズル、10 ノズル駆動部、11 バケット、12 バケット駆動部、13 ステアリングコントロールユニット、14 シフトコントロールユニット、15 ボートコントロールユニット、16 エンジンコントロールユニット、20 ステアリングホイール、21 操作角センサ、30R 右操作部、30L 左操作部、36 レバー、37 レバー操作センサ、40 船外機、41 エンジン、42 プロペラ、43 シフト機構、45 転舵装置、50 船体、51 ステアリング操作部、52 パドル操作部、53 レバー操作部

Claims (12)

  1. 船体を推進させる推進装置と、
    前記推進装置が発生する推進力の方向を前記船体に対して左右に回動させる転舵装置と、
    前記推進装置が発生する推進力の方向を前進方向と後進方向とに切り換える前後進切替装置と、
    回動軸線まわりに所定の全操作角範囲で回動可能に設けられ、前記転舵装置を作動させるために操船者によって左右に回動操作されるステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの一方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる前進操作子と、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの他方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる後進操作子と、
    前記前進操作子および前記後進操作子の操作に応じて、前記推進装置および前記前後進切替装置を制御する制御装置と、を含む、船舶のための操船システムであって、
    前記制御装置が、
    前記前進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を前進方向とし、かつ前記前進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する前進推進制御を実行し、
    前記後進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を後進方向とし、かつ前記後進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する後進推進制御を実行し、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内に設定される前進操作有効範囲内であるときに前記前進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記前進操作有効範囲外であるときには前記前進推進制御を無効とし、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内に設定される後進操作有効範囲内であるときに前記後進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記後進操作有効範囲外であるときには前記後進推進制御を無効とし、
    前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を前記船舶の航走状態に応じて可変設定する有効範囲可変制御を実行する
    ようにプログラムされている、操船システム。
  2. 前記有効範囲可変制御が、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であるかどうかを判定する離着岸判定を実行し、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態であれば、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲のうちの少なくとも後進操作有効範囲を通常有効範囲よりも拡げる有効範囲拡張制御を含む、請求項1に記載の操船システム。
  3. 前記後進操作子が、前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに、前記回動軸線に対して左側に位置しており、
    前記後進操作子の通常有効範囲が、中立角から反時計回りに60度以下の範囲、および中立角から時計回りに210度以下の範囲であり、
    前記有効範囲拡張制御が、前記後進操作有効範囲を前記通常有効範囲よりも反時計回り方向に90度以上拡張する、請求項2に記載の操船システム。
  4. 前記前進操作子が、前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに、前記回動軸線に対して右側に位置しており、
    前記前進操作子の通常有効範囲が、中立角から時計回りに60度以下の範囲、および中立角から反時計回りに210度以下の範囲であり、
    前記有効範囲拡張制御が、前記前進操作有効範囲を前記通常有効範囲よりも時計回り方向に90度以上拡張する、請求項2または3に記載の操船システム。
  5. 前記離着岸判定が、前記ステアリングホイールの操作方向が所定時間内に左右に複数回反転したかどうかを判定する反復反転操作判定を含み、
    前記離着岸判定は、前記船舶の航走状態が離岸または着岸のための航走状態を判定する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の操船システム。
  6. 前記ステアリングホイールの操作方向を取得する操作方向取得部を含み、
    前記反復反転操作判定は、前記操作方向取得部が取得する前記ステアリングホイールの操作方向が所定時間内に左右に複数回判定したかどうかを判定する、請求項5に記載の操船システム。
  7. 前記有効範囲可変制御が、前記船舶の船速に応じて前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を可変させる速度適応可変制御を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の操船システム。
  8. 前記速度適応可変制御は、前記船速が所定値以上であるときには前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を拡大し、前記船速が前記所定値よりも小さいときには、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲を変更しない、請求項7に記載の操船システム。
  9. 前記推進装置が、原動機と、原動機によって駆動される推進ユニットとを含み、
    前記速度適応可変制御は、前記原動機の回転数が所定値以上であるときには前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲の少なくとも一方を拡大し、前記原動機の回転数が前記所定値よりも小さいときには、前記前進操作有効範囲および前記後進操作有効範囲を変更しない、請求項7に記載の操船システム。
  10. 前記ステアリングホイールの操作角を検出する操作角センサをさらに含み、
    前記有効範囲可変制御は、前記操作角センサの出力に対する操作角算出特性を前記船舶の航走状態に応じて変動させる操作角算出特性変更制御を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の操船システム。
  11. 船体を推進させる推進装置と、
    前記推進装置が発生する推進力の方向を前記船体に対して左右に回動させる転舵装置と、
    前記推進装置が発生する推進力の方向を前進方向と後進方向とに切り換える前後進切替装置と、
    回動軸線まわりに所定の全操作角範囲で回動可能に設けられ、前記転舵装置を作動させるために操船者によって左右に回動操作されるステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作角が中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの一方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる前進操作子と、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記中立角であるときに前記回動軸線に対して右側および左側のうちの他方側に位置し、かつ前記ステアリングホイールとともに前記回動軸線まわりに回動可能に設けられる後進操作子と、
    前記前進操作子および前記後進操作子の操作に応じて、前記推進装置および前記前後進切替装置を制御する制御装置と、を含む、船舶のための操船システムであって、
    前記制御装置が、
    前記前進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を前進方向とし、かつ前記前進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する前進推進制御を実行し、
    前記後進操作子が操作されると、前記推進力発生装置が発生する推進力の方向を後進方向とし、かつ前記後進操作子の操作量に応じて前記推進力発生装置が発生する推進力の大きさを制御する後進推進制御を実行し、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内に設定される前進操作有効範囲内であるときに前記前進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記前進操作有効範囲外であるときには前記前進推進制御を無効とし、
    前記ステアリングホイールの操作角が前記全操作角範囲内において前記前進操作有効範囲よりも広い角度範囲に設定される後進操作有効範囲内であるときに前記後進推進制御を実行し、前記ステアリングホイールの操作角が前記後進操作有効範囲外であるときには前記後進推進制御を無効とする
    ようにプログラムされている、操船システム。
  12. 船体と、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の操船システムとを含む、船舶。
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