JP2021028573A - 筋疾患の診断のためのバイオマーカー - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、筋疾患を早期に診断するためのバイオマーカーを提供することを目的とする。さらに本発明は、当該バイオマーカーを用いて、筋疾患の早期診断を容易にする測定技術を提供することも目的とする。【解決手段】抗DDB1抗体からなる筋疾患のバイオマーカーは、筋疾患を早期に診断するためのバイオマーカーとして有用である。被験対象に由来する血液試料中の抗DDB1抗体の検出を行う工程を含む筋疾患の検出方法は、筋疾患の早期診断に有用である。好ましくは、当該筋疾患は、多発性筋炎である。【選択図】なし

Description

本発明は、筋疾患を早期に診断するためのバイオマーカーに関する。
炎症性筋疾患(Inflammatory Myopathy;IM)は、筋肉だけでなく、皮膚、並びに、肺、心臓、および関節等の器官も含む全身性の自己免疫疾患である。IMには、1975年に提唱されたBohan及びPeterの診断基準(非特許文献1)に基づいて分類される多発性筋炎及び皮膚筋炎が含まれている。
一般に筋炎の診断は、筋症状をはじめとする臨床所見、及び検査所見(具体的には、血液検査(クレアチンキナーゼ値、アルドラーゼ値等の筋原性酵素値)、生理学的検査(針筋電図等)、画像検査(MRI)、組織学的検査(筋生検))によって行われる。特にIMの確定診断において、筋生検は重要な役割を果たす。
最近、多くの筋炎特異的自己抗体(myositis-specific autoantibodies;MSA)および筋炎関連自己抗体(myositis-associated autoantibodies;MAA)が報告されている。これらのMSAおよびMAAは、臨床的特徴と密接に関連している点で注目に値する。これまでのところ、患者の血清中にMSAおよびMAAが検出された場合には、病気の診断、臨床経過予測、および疾患の初期段階における治療決定が容易となった。このような自己抗体は、筋力低下や検査所見の異常などの症状の原因を判別しやすくし、早期にMRIや筋生検などの積極的な検査実施を決定する基準となる点で有用である。
一方で、DNA損傷結合タンパク質1(DNA damage-binding protein 1;DDB1)がDNA修復の過程に関与するタンパク質として見出されている。DDB1は、紫外線との関連性(非特許文献3及び4)、及びウイルス感染との関連性(非特許文献5〜11)も報告されている。
N Engl J Med. Feb 13;292(7):344-7, 1975 Molecular Cell. 26: 775-780, 2007 J Biol Chem. 275:2000;21429-21434. J Biol Chem. 280:2005;31809-31817. J Virol. 2016;90:9644-9653. Int J Biochem Cell Biol. 2011;43:1664-7. PLoS Pathog. 2011;7:e1002069. J Biol Chem. 2015;290:17380-9. Journal of Cell Science 2004;117: 1281-1283. Virology. 2013;435:385-94. Virus Res. 2012;167:56-66.
MSA及びMAAは、それらが陽性である患者に対しては有用なバイオマーカーとして利用することができる。しかしながら、現在の臨床現場で実際に測定可能MSA及びMAAは数種類に過ぎず、これらの抗体が陰性と判断され積極的に筋炎が疑われない場合には、早期の確定診断に至らず治療が後手に回る場合が多い。特に多発性筋炎に関しては、皮膚筋炎とは異なり典型的な皮膚所見を呈さない症例、及び間質性肺炎の合併が認められない症例があるため、この問題をより深刻にする。
たとえば血液検査又は生理学的検査で多少の異常があったとしても、当該異常が患者の生活習慣、生活環境、受診の際の筋肉の運動状況等の個別事情に依存することもあり、筋疾患に由来する明確な異常であるとして積極的に診断を下すことは難しい。さらなる検査のために画像診断の適応を決定するとしても、設備の都合上そのハードルは高い。また、画像診断を適応された場合に、わずかに異常像の所見が認められたとしても、さらなる検査のために筋生検の適応を決定することは、その侵襲性ゆえ、臨床上でも患者心理上でもそのハードルは顕著に高くなる。このため、血液検査、生理学的検査又は画像検査で明瞭な異常を示さないケースでは経過観察措置となることが多い。症状の進行が緩慢であったりすると、経過観察措置はさらに助長される。このような現状において、早期診断は極めて困難となっている。
また、内科が細分化されている昨今において、患者は、上述のような多発性筋炎を取り扱う膠原病内科とは別の科(特に一般内科)で受診することが多い。そのような科においては、血液検査、生理学的検査又は画像検査で明瞭な異常を示さないケースは、精査及び診断に至らずに経過観察される傾向がより強い。その経過観察の間に筋力低下及び/又は筋萎縮を招来した例は、膠原病内科の受診患者に比べて圧倒的に多いと考えられる。
また、主に神経内科で取り扱われる封入体筋炎の場合、縁取り空胞(封入体)を伴う筋線維が認められることが診断の大きな手がかりとなるが、そのような所見が認められない症例では明確な封入体筋炎と診断されず、慢性的な筋力低下及び/又は筋萎縮を呈する経過をもって、封入体筋炎に準じて加療される症例も少なくない。或いは、明確な膠原病と診断されず、神経内科を始めとする他科で加療されている筋力低下を呈する疾患群の中で、慢性かつ緩徐に進行するものにあっては、有効な診断・治療法が確立されていないため積極的な治療が導入されていない場合も存在する。それらのような症例であっても、適切な診断及び措置により筋力の回復が期待できるケースは潜在的に多く存在すると考えられる。
筋疾患の診断及び措置の遅れにより招来する筋力低下及び/又は筋萎縮は、不可逆的な症状であるため、元の状態に戻すことができない。筋力低下及び/又は筋萎縮は患者のQOLに大きく影響する。したがって、診断及び措置の遅れによる生涯健康の損失は非常に深刻である。
そこで本発明は、これまでのMSA又はMMAでは検出できない筋疾患、若しくは、膠原病内科だけでなく一般内科又は神経内科等の他の科で見逃されてきた筋疾患を広く対象とし、筋疾患を早期に診断するためのバイオマーカーを提供することを目的とする。さらに本発明は、上述のようなバイオマーカーを用いて、筋疾患の早期診断に適した測定技術を提供することも目的とする。
本発明者は鋭意検討を行い、受診患者と健常対照とから収集した血清サンプル及び臨床情報をもとに、皮膚症状が無い又は見逃される程度の軽微な症状しかなく、血液検査、生理学的検査、又は画像検査では筋疾患に由来する明らかな異常が認められない症例であって、敢えて筋生検に踏み切ったことで筋疾患の確定診断が下った症例に共通して、血清中に、DDB1タンパク質に対する抗体を有することを見出した。DDB1タンパク質は、これまで筋疾患との関連が知られていないタンパク質である。本発明は、この知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 抗DDB1抗体からなる、筋疾患のバイオマーカー。
項2. 前記筋疾患が多発性筋炎である、項1に記載のバイオマーカー。
項3. 被験対象に由来する血液試料中の抗DDB1抗体の検出を行う工程を含む、筋疾患の検出方法。
項4. 前記血液試料が血清である、項3に記載の検出方法。
項5. 前記被験対象の臨床所見が、皮膚症状を実質的に呈さない、項3又は4に記載の検出方法。
項6. 前記筋疾患が多発性筋炎である、項3〜5のいずれかに記載の検出方法。
項7. 前記被験対象の血液検査所見が、筋原性酵素について正常値である、項3〜6のいずれかに記載の検出方法。
項8. 前記被験対象の血液検査所見が、クレアチンキナーゼ300U/L以上である、項3〜6のいずれかに記載の検出方法。
項9. 前記被験対象の血液検査所見が、アルドラーゼ6.2IU/L以上である、項3〜6及び8のいずれかに記載の検出方法。
項10. 前記検出を、DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原を用いて行う、項3〜9のいずれかに記載の検出方法。
項11. 前記検出をELISA法によって行う、項10に記載の検出方法。
項12. DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原を含む、筋疾患の検査用試薬。
項13. 項12に記載の検査用試薬を含む、筋疾患の診断キット。
項14. 被験対象から採取された血液試料の抗DDB1抗体を検出する工程、及び前記工程で得られた検出結果に基づいて筋疾患を診断する工程を含む、筋疾患の診断方法。
項15. DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原の、筋疾患の検査用試薬の製造のための使用。
本発明によれば、筋疾患を早期に診断するためのバイオマーカーが提供されるため、これまでのMSA又はMMAでは検出できない筋疾患、若しくは、膠原病内科だけでなく一般内科又は神経内科等の他の科で見逃されてきた筋疾患を広く対象としたスクリーニングが可能となるため、筋疾患の早期診断に有用である。さらに、本発明によれば、上述のようなバイオマーカーを容易に検出できる検査用試薬、及び当該検査用試薬を含む診断キットが提供されるため、幅広い対象に対するスクリーニングと共に、筋疾患の早期診断に有用である。
炎症性筋疾患患者の血清から免疫沈降したタンパク質のウェスタンブロット分析結果を示す。当該患者(レーン1〜6)に共通して、矢印で示される抗120kDa抗体が検出された。 イムノアフィニティークロマトグラフィーにより炎症性筋疾患患者の血清から部分的に精製された、抗120kDa抗体の抗原の銀染色結果(図2(A))及びウェスタンブロット分析結果(図2(B))を示す。 炎症性筋疾患患者の血清及び正常対照血清、並びに商業的に入手可能な抗DDB1抗体を、ヒトDDB1ヒト組換えタンパク質を用いてウェスタンブロット分析した結果を示す。
1.バイオマーカー
本発明の筋疾患のバイオマーカーは、抗DDB1抗体からなることを特徴とする。以下、本発明のバイオマーカーについて詳述する。
本発明において「筋疾患」とは、本発明のバイオマーカーが陽性である場合に診断される疾病であり、具体的には、筋力低下及び/又は筋萎縮を症状の1つとして呈する疾病をいう。この限りにおいて、本発明における筋疾患としては特に限定されず、炎症性筋疾患及び非炎症性筋疾患のいずれも挙げられる。炎症性筋疾患としては、特発性炎症性筋疾患(Idiopathic Inflammatory Myopathy;IIM)が挙げられる。特発性炎症性筋疾患としては、多発性筋炎(polymyositis;PM)、皮膚筋炎(dermatomyositis;DM)、封入体筋炎(Sporadic Inclusion Body Myositis;sIBM)が挙げられる。このうち、多発性筋炎は、皮膚症状がないことから、本発明のバイオマーカーが特に有効である。また、皮膚筋炎は、皮膚症状の程度が極めて僅かであるために見過ごされる場合に、本発明のバイオマーカーが有効である。封入体筋炎は、病理学的に封入体が認められないために見過ごされる場合に、本発明のバイオマーカーが有効である。本発明のバイオマーカーは、これらの筋疾患の早期診断を可能にする。
抗DDB1抗体は、DDB1タンパク質を抗原として特異的に認識する自己抗体である。DDB1(DNA damage-binding protein 1)は、DNA修復の過程に関与し、さらに、紫外線やウイルス感染と関連性があることが知られている。DDB1の具体的なアミノ酸配列及びそれをコードする塩基配列については、UniProt(the universal protein resource)のアクセッション番号Q16531に記載のものが挙げられる(http://www.uniprot.org/uniprot/Q16531)。
本発明において抗体のクラスは、検出可能である限り特に限定されず、IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4等を含む)、IgD、IgE、IgA、sIgA、IgM等のいずれであってもよい。本発明において好ましい抗体のクラスとしては、IgGが例示される。また、前記抗原に対して特異的に結合する限り、抗体の結合性断片(例えば、F(ab')2、Fab'、Fab、Fv、sFv、dsFv、sdAb)等についても本発明のバイオマーカーとして使用することができる。
2.筋疾患の検出方法
本発明は、筋疾患の検出方法を提供する。本発明の検出方法は、被験対象から採取された血液試料中の、抗DDB1抗体の検出を行う工程を含むことを特徴とする。
2−1.対象
本発明の検出方法の検出対象試料は血液試料であり、検出対象物質は前記バイオマーカー(即ち、抗DDB1抗体)である。
2−2.被験対象
本発明の検査方法で分析される筋疾患は、分析対象である血液試料の由来元となる被験対象が罹患する筋疾患に相当する。被験対象としては、任意の動物であってよく、具体的には、マウス、ラット、ハムスター、モルモット等のげっ歯類及びウサギ等の実験動物;ブタ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ等の家畜;イヌ、ネコ等のペット;ヒト、サル、オランウータン、チンパンジー等の霊長類が挙げられる。本発明における被験対象は、好ましくは霊長類、更に好ましくはヒトである。さらに、被験対象としては、膠原病内科、神経内科、一般内科などの内科、及びその他任意の科、並びに健康診断等を受診するあらゆる患者が該当する。
被験対象が有する病態としては、自覚症状及び他覚症状、並びにそれらの有無を問わない。特に、本発明は、他覚症状として、臨床所見及び検査所見(血液検査、生理学的検査、及び画像検査)見において、これまでの診断基準に照らしても明瞭な異常を示さない病態であって、筋生検によって確定診断可能となるような病態に対して有効である。
具体的には、臨床所見において、皮膚症状を実質的に呈さない態様が挙げられる。ここでいう皮膚症状としては、ヘリオトロープ疹、ゴットロン丘疹、ゴットロン徴候、爪囲紅斑、多形皮膚萎縮、メカニックスハンド等の皮膚の炎症が挙げられる。皮膚症状を実質的に呈さないとは、皮膚症状を呈さない場合(特に多発性筋炎及び封入体筋炎が該当する)と、通常の診断基準では見過ごされ得る程度に僅かな皮膚症状を呈する場合(特に皮膚筋炎が該当する)とを含む意である。
検査所見のうち血液検査においては、例えば、クレアチンキナーゼ(CK)及びアルドラーゼ(ALD)等の筋原性酵素の値が正常値であるもの;それら筋原性酵素の値が正常値よりも上昇しているものの、上昇の程度が僅かであるもの;及び筋原性酵素の値が正常値を超えて異常値を示すもののいずれの態様であってもよい。
筋原性酵素の値が正常値であっても、筋生検を行えば筋疾患の確定診断が下る場合もある。従って、筋原性酵素の値が正常値である場合であっても、本発明のバイオマーカーを用いた検出方法が有効である。
また、筋原性酵素の値は、筋疾患のみならず、患者の生活習慣、生活環境、受診の際の筋肉の運動状況等の個別事情に依存するため、たとえ、血液検査の値自体が正常でない場合(つまり、正常値から僅かに上昇した値又は正常値を超えて異常値を示している場合)であっても、筋疾患に起因する明確な異常とする判断を下すことは難しい。従って、筋原性酵素の値が正常値でない場合も、本発明のバイオマーカーが有効である。より具体的には、クレアチンキナーゼが正常値の範囲(ヒトの場合、43〜157U/L)を超える値、及び/又はアルドラーゼが正常値の範囲(ヒトの場合、2.1〜6.1IU/L)を超える値、好ましくは、被験対象がヒトの場合、クレアチンキナーゼが300U/L以上である場合、及び/又はアルドラーゼが6.2IU/L以上である場合に、本発明のバイオマーカーを用いた検出方法を行うことも好ましい。
検査所見のうち生理学的検査としては、針筋電図等が挙げられる。生理学的検査の所見としては、異常所見が無い場合、及び筋原性パターンの所見が見られる場合のいずれであってもよい。また、筋原性パターンの所見が見られる場合にあっては、筋原性パターンのみの場合、並びに、筋原性及び神経原性のパターンの混合である場合のいずれであってもよい。
検査所見のうち画像検査としては、核磁気共鳴画像法(MRI)、コンピュータ断層撮影(CT)等が挙げられる。画像検査の所見としては、異常所見が無い場合、及び筋組織炎症像の所見が見られる場合のいずれの態様であってもよい。
2−3.血液試料
本発明においては、筋疾患を診断すべき被験対象から採取した血液試料を用いる。血液試料の種類は前記バイオマーカーを検出し得る限り特に限定されないが、例えば全血、血清、血漿等が挙げられる。簡便に調製することができ、より正確に前記バイオマーカーを検出するという観点から血清が好適な例として挙げられる。
各種血液試料の採取及び調製は公知の手法に従って行うことができる。例えば、血清であれば、採取された血液(全血)から血球と、フィブリノーゲン(I因子)、プロトロンビン(II因子)、V因子、VIII因子等の血液凝固因子を除去して調製することができ、血液を静置した後に得られる上清、あるいは血液を遠心分離に供して得られる上清として得ることができる。血液試料は、必要に応じて、適切な濃度に希釈して使用される。
2−4.抗原
本発明の検出方法において、抗DDB1抗体の検出は、DDB1タンパク質又はその部分ペプチドを抗原として使用し、血液試料中の前記バイオマーカー(抗DDB1抗体)と特異的結合させることにより行われる。
本発明の検出方法において血液試料中の前記バイオマーカーを検出するために使用される抗原は、被験対象から採取された血液試料中に存在する前記バイオマーカー(抗DDB1抗体)によって特異的に認識され得る限り特に限定されないが、被験対象と同じ種に属する動物に由来する抗原が好ましい。例えば、被験対象がヒトである場合には、バイオマーカーの検出に使用する抗原はヒト由来であることが好ましい。
また、血液試料中の前記バイオマーカーを検出するために使用される抗原は、全長タンパク質であってもよく、抗体に特異的に認識され得る限りその部分ペプチドであってもよい。本発明において、抗原として使用される部分ペプチドとしては、被験対象に由来する抗DDB1抗体によって認識され得る抗原決定基を含むものであればその長さは特に限定されず、前記バイオマーカーとして検出される抗体の種類によって適宜設定され得る。一般に、抗原決定基を構成するアミノ酸残基数が5〜20個程度とされていることから、部分ペプチドとしては、例えば5個以上のアミノ酸残基により構成されるものが挙げられる。
抗原は、公知の手法によって得ることができる。例えば、抗原は、被験対象として上記例示されるヒト等の動物から採取することができる。採取は、組織や培養細胞からタンパク質又はペプチドを単離、精製する従来公知の方法に従って行うことができ、例えば、前記抗原を発現している組織又は細胞をホモジナイザーによって破砕した後、細胞可溶化物中の抗原をクロマトグラフィーによって単離精製する方法が挙げられる。
また、抗原は、当該抗原をコードする核酸を含む発現ベクターを導入した形質転換体を培養し、培養物から当該抗原を単離、精製して得ることもできる。或いは、当該抗原のアミノ酸配列に基づいて、従来公知のペプチド合成法によりポリペプチドとして調製することもできる。ペプチド合成法としては、例えば、固相合成、液相合成が挙げられ、本発明においてはいずれの方法を用いてもよい。
更に、抗原として使用される部分ペプチドについては、上記方法により製造される各ポリペプチドを、ペプチダーゼで切断することで調製してもよい。
また、抗原は、リン酸、糖又は糖鎖、リン脂質、脂質、ヌクレオチド等によって修飾されていてもよい。また、抗原は、精製処理等を容易に行うために、公知のタグが連結されるものであってもよい。このようなタグとしては、例えば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、FLAGタグ、Hisタグ等挙げられる。
2−5.バイオマーカーの検出
本発明の検出方法は、被験対象から採取された血液試料中の前記バイオマーカーの存在の有無を検出することにより行ってよい。また、本発明の検出方法においては、前記バイオマーカーの検出を、血液試料中の前記バイオマーカーの量を測定することにより行ってもよい。前記バイオマーカーの量を測定し、当該測定値を、正常対照群及び/又は筋疾患に罹患した被験対象における前記バイオマーカーの値と比較することで、より精度の高い分析を行うことができる。従って、本発明の検出方法は、好ましくは、血液試料中の前記バイオマーカーを定量できる方法によって行われる。
前記抗原を使用して血液試料中に存在する前記バイオマーカーを検出する方法としては、具体的には、前記抗原と血液試料を接触させて、前記抗原と前記バイオマーカー(抗体)との特異的結合を直接的又は間接的に検出する方法が挙げられる。このような検出方法としては、具体的には、ELISA法、ウェスタンブロット法、免疫沈降法、ラジオイムノアッセイ(RIA)法、蛍光イムノアッセイ法等のイムノアッセイが例示される。これらのイムノアッセイにより前記バイオマーカーを検出する場合には、前記バイオマーカー(抗体)に特異的に結合する抗体に酵素標識、発色標識、放射標識又は発光標識などの標識を結合し、この標識を検出又は測定することにより行うことができる。
本発明においては、いずれの検出方法を採用しても筋疾患の分析を行うことができるが、簡便性の観点から例えばELISA法が好ましい検出方法として挙げられる。
前記イムノアッセイを実施する際の条件については、血液試料中の前記バイオマーカーと前記抗原との特異的結合を検出し得る限り特に限定されず、従来公知の条件に基づいて設定される。例えば、ELISA法により本発明のバイオマーカーを検出する場合、前記抗原又が固定されたマルチウェルプレートの各ウェルに被験対象から採取した血液試料を添加し、ウェル中の抗原と血液試料中のバイオマーカー(抗DDB1抗体)とを反応させる。そして、被験対象由来の抗体に特異的に結合する標識化抗体を各ウェル添加して反応させた後、酵素基質を添加して得られる反応生成物を検出及び/又は定量することによって、血液試料中の前記バイオマーカーの検出及び/又は定量を行うことができる。
ここで、被験対象由来の抗体に特異的に結合する標識化抗体としては、血液試料を採取する被験対象の動物に基づいて適宜選択され得るが、例えば、被験対象がヒトである場合には、ヒト抗体を特異的に結合する非ヒト標識化抗体(例えば、ウサギ由来抗ヒトIgG抗体)等が挙げられる。
また、被験対象由来の抗体に特異的に結合する標識化抗体の標識に使用される酵素についても、通常使用されるものから適宜選択して用いることができ、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼ、エステラーゼ、グルコースオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、β−D−グルクロニダーゼ等が挙げられる。また、酵素基質としては、酵素の種類に応じて公知の基質から適宜選択され得るが、例えば、酵素がペルオキシダーゼの場合であれば、3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン(TMB)を基質として使用することができる。
酵素と基質との反応により生じた反応生成物の検出及び/又は定量は、反応生成物の吸光度を測定することによって行うことができ、例えば3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン(TMB)を酵素基質として用いた場合には、450nmにおける吸光度を測定することによって実施され得る。
ラジオイムノアッセイ(RIA)であれば、前記抗原を放射性同位元素で標識し、血液試料中の前記バイオマーカーと反応させ免疫複合体を形成させ、放射性同位元素から放出される放射能に基づいて検出することができる。
蛍光イムノアッセイであれば、前記抗原をプレート等に固相化し、そこに血液試料を加えて反応させた後、被験対象の血液試料中に存在する抗体に特異的に結合する抗体を更に反応させて、蛍光発色を検出することにより行うことができる。被験対象由来の抗体に特異的に結合する抗体としては、前記ELISA法において記載される通りであり、蛍光色素により標識化されたものを用いる。蛍光色素としては、FITC、PE、APC、Cy−3、Cy−5等が例示される。
免疫沈降法であれば、前記抗原と血液試料を反応させて免疫複合体を形成させ、プロテインA、プロテインG等の活性吸着剤を用いて、不溶化物として沈降させることによって検出することができる。更に、免疫沈降法とウェスタンブロット法を組合せて検出することもできる。より具体的には、FLAG等のタグが連結された前記抗原と血液試料を反応させ、試料中に前記バイオマーカーが存在すれば免疫複合体が形成されるため、前述の活性吸着剤によって沈降させる。そして、得られた沈降物をウェスタンブロット法に供する。即ち、沈降物をSDS−PAGEによって分離展開し、ニトロセルロース膜、PVDF膜等に転写した後、タグに対する抗体と転写膜上で抗原抗体反応を行うことにより血液試料中に前記バイオマーカーが存在していた場合にはバンドとして検出することができる。
2−6.筋疾患の罹患可能性の判定
本発明の検出方法によって、被験対象から採取された血液試料中に前記バイオマーカーが検出された場合、被験対象が筋疾患に罹患していると判断することができる。
筋疾患に罹患した被験対象では、血液試料中の本発明のバイオマーカーの量が正常対照群に比較して顕著に上昇している。従って、本発明のバイオマーカーを定量的に検出する場合には、正常対照群の血液試料中のバイオマーカーの量と被験対象由来の血液試料中のバイオマーカー量を比較することによって、筋疾患の診断を行うことができる。
本発明において、血液試料中に含まれるバイオマーカー量が正常対照群に比較して多いとは、具体的には被験対象のバイオマーカー量が正常対照群の95パーセンタイル値をカットオフ値と設定し、当該カットオフ値以上である場合が挙げられる。当該カットオフ値以上であれば被験対象が筋疾患に罹患している可能性が高いと判断することができる。また、カットオフ値未満であれば、被験対象が筋疾患に罹患している可能性が低いと判断してもよい。また、血液試料中の本発明のバイオマーカーの量が多いほど、筋疾患の症状が重篤であると予測され得る。
本発明のバイオマーカーが検出された場合には、筋生検の適用を決定することができる。本発明のバイオマーカーが陽性であるという客観的事実により、臨床上でも患者心理上でも侵襲性の筋生検への踏み切りをより容易にすることができる。筋生検を行うことによって、筋疾患の確定診断が下されれば、筋疾患の治療、並びに症状の進行を抑制又は改善するための適切な投薬スケジュール及び経過措置(投薬無しで入院安静により患者を日常生活から隔離することを含む)期間等の各種措置の立案を行うことができる。あるいは、本発明のバイオマーカーが検出された場合には、筋生検を行うべき部位が摘出困難な部位であること又はその他の理由により筋生検を留保する場合や、筋生検のための手術を行うよりも速やかに治療を開始させる必要があると判断される場合などは、筋生検を行うことなく、筋疾患の可能性が非常に高いと診断し、筋疾患の治療、並びに症状の進行を抑制又は改善するための適切な投薬スケジュール及び経過措置(投薬無しで入院安静により患者を日常生活から隔離することを含む)期間等の各種措置の立案を行うこともできる。
また、本発明のバイオマーカーを検出するによって、被験対象の予後を予測することもできる。例えば、治療後に本発明の検出方法を行うことで、治療効果をモニターすることができる。この場合、本発明のバイオマーカーが検出されなくなった時点、又は検出量がカットオフ値未満となった時点で、治療を終了することができる。また、経過観察中に本発明の検出方法を行うことで、治療の開始又は再開のタイミングをモニターすることもできる。この場合、本発明のバイオマーカーが検出された時点、又は検出量がカットオフ値以上となった時点で、治療を開始又は再開することができる。
3.筋疾患の検査用試薬
本発明は、DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原を含む、筋疾患の検査用試薬を提供する。本発明の検査用試薬は、上述の筋疾患の検出方法を行うために用いることができる。
本発明の検査用試薬に用いられる前記抗原については、前述の通りである。
本発明の検査用試薬において、抗原は、不溶化担体上に固定化された状態で提供されてよい。不溶化担体の素材としては、バイオマーカーの検出を妨げない限り特に限定されず、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニトリル、ポリビニルクロライド、フッ素樹脂、架橋デキストラン、紙、シリコン、ガラス、金属、アガロース等を例示することができる。また、これらの材料を2種以上組合せて用いてもよい。不溶化担体の形状としては、例えばマイクロプレート、トレイ状、球状、繊維状、棒状、盤状、容器状、セル、試験管等のいずれの形状であってもよい。
不溶化担体上への前記抗原の固定化は、従来公知の方法に従って行うことができる。
不溶化担体上に固定化される抗原の量は、抗原に対する抗体と特異的に結合するために十分な量であれば特に限定されないが、例えば、不溶化担体に固定化する際に使用される溶液中の抗原の濃度が、1〜10μg/mLが挙げられる。
本発明の検査用試薬によって検出される前記バイオマーカーが複数の抗原決定基を認識し得る抗体である場合、各抗原に存在する複数の抗原決定基をそれぞれ特異的に認識する抗体(前記バイオマーカー)を網羅的に検出することによって検出感度を向上させ得るという観点から、各抗原は全長タンパク質であることが好ましい。
また、本発明の検査用試薬は、前記抗原の他に、緩衝液、安定化剤、防腐剤等を含んでいてもよく、また、従来公知の方法に従って製剤化されていてもよい。
4.筋疾患の診断キット
本発明は、上述の筋疾患の検査用試薬を含む、筋疾患の診断キットを提供する。
本発明の診断キットには、前記試薬の他に、抗体の検出を実施するために必要とされ得る、被験動物由来の抗体に特異的に結合する標識化抗体(例えば、ヒト抗体を特異的に結合する非ヒト標識化抗体)、標識物質の検出剤、溶解剤、洗浄剤、反応停止液、コントロール試料、検査プロトコル等を含んでいてもよい。検査プロトコルには、上述の筋疾患の検出方法を実施するための操作及び手順等の情報が含まれる。
5.筋疾患の診断方法
本発明は、筋疾患の診断方法を提供する。当該診断方法は、被験対象から採取された血液試料における、抗DDB1抗体を検出する工程、ならびに前記工程で得られた結果に基づいて筋疾患を診断する工程、を含むことを特徴とする。
本発明の診断方法において、抗体の検出方法、及び被験対象が筋疾患に罹患していると判定する基準等については、上述の通りである。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[患者背景]
診察を受けた370人の自己免疫疾患患者と20人の健常対照(HC)とから血清サンプル及び臨床情報を収集した。これらの患者には、多発性筋炎(n=100)、皮膚筋炎(n=60)、封入体筋炎(n=5)、全身性エリテマトーデス(n=88)、特発性肺線維症(n=21)、IgG4関連疾患(n=20)、関節リウマチ(n=20)、強皮症(n=20)、シェーグレン症候群(n=10)、抗好中球細胞質抗体関連血管炎症候群(n=3)、乾癬性関節炎(n=3)および強直性脊椎炎(n=2)といった疾患が含まれる。全ての結合組織病(CTD)は、最も一般的に認められている基準(Ann Neurol. 1995;38:705-13、Arthritis Rheum. 199740:1725、Am J Respir Crit Care Med. 2011;183:788-824、Mod Rheumatol. 2012;22:1-14、Arthritis Rheum. 2010;62:2569-81/ Ann Rheum Dis. 2010;69:1580-8、Ann Rheum Dis. 2013;72:1747-55、Ann Rheum Dis. 2002;61:554-8、Ann Rheum Dis. 2007; 66:222-227、Arthritis Rheum. 54:2665-73,2006、及びArthritis Rheum. 1984;27:361-8)に基づいて診断された。その他の患者はCTD疑いと診断されなかった。間質性肺疾患(ILD)の罹患は、American Thoracic Societyの臨床診療公式ガイドライン:乳児期の小児期間質性肺疾患の分類、評価、および管理(Am J Respir Crit Care Med. 2013;188:376-94)に提唱されている集学的アプローチに基づいて診断された。臨床データは、すべての患者の臨床チャートレビューからレトロスペクティブに収集された。なお、血清サンプルを採取する前に、すべての患者と健常対照から、ヘルシンキ宣言に従ってインフォームド・コンセントを得た。この研究は、京都大学大学院医学研究科の医学倫理委員会の承認を得たものである。
[自己抗体の検出]
自己抗体のスクリーニングを、放射性標識したHeLa細胞抽出物を用いた免疫沈降(IPP)によって、以下のように行った。以下の方法は、J Biol Chem. 1986;261:2274-8に記載された方法に基づいている。
1×107のHeLa細胞を、30mlのメチオニン不含最小必須培地中、18.5MBqの[35S]メチオニン(Perkin Elmer、Waltham、MA、USA)で標識し、37℃で18時間インキュベートした。IPP緩衝液(10mM Tris-HCl、500mM NaCl、0.1%Nonidet P-40、pH8.0)で4回洗浄した後、[35S]メチオニン標識HeLa細胞をMisonix Microson(Misonix、Farmingdale、NY、USA))により超音波処理した。 IPP緩衝液中の可溶性上清を遠心分離(10,000×gで10分間)によって回収した。
15マイクロリットルの血清を、IPP緩衝液中、室温で2時間撹拌しながら2mgのプロテインA CL-4Bセファロースビーズ(GE Healthcare、Uppsala、Sweden)と結合させた。IgG被覆セファロースビーズをIPP緩衝液中で4回洗浄し、[35 S]メチオニン標識HeLa細胞抽出物と4℃で2時間混合した。ビーズを500μlのIPP緩衝液で4回洗浄し、500μlの蒸留水で1回洗浄した。次いで、ビーズをドデシル硫酸ナトリウム(SDS)サンプル緩衝液中に再懸濁し、5分間100℃に加熱した。上清を10%SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)によって分画した。ゲルを乾燥させた後、Fuji Bio-Imaging Analyzer System-5000(Fuji Photo-Film、Tokyo、Japan)を用いて、放射性標識ポリペプチド成分をオートラジオグラフィーにより分析した。
[免疫吸着カラムクトマトグラフィー及び免疫ブロッティング]
IgG精製キット(ImmunoPure(G)IgG Purification Kit、Pierce、Rockford、IL、USA)を用いて血清5mlからIgGを精製した。精製IgGを透析し、臭化シアン(CNBr)活性化セファロース4Bビーズ(GE Healthcare、Uppsala、Sweden)で結合させた(手順は当該製品のプロトコルに従った)。IgG結合したセファロース4Bビーズをガラスカラム(Bio Rad、Hercules、CA、USA)に注ぎ、抽出された6×108個のHeLa細胞をカラムに4℃で16時間ろ過した。0.05%Tween-20を含む200mlのTris緩衝生理食塩水(TBS、10mM Tris-HCl、150mM NaCl、pH7.5)でカラムを洗浄した後、IgGに結合した抗原を1M NaCl、1M MgCl 2および3M MgCl 2(Trisを用いてpH7.0に調整)で段階的に溶出させた。溶出液を0.05%Tween-20を含むTBSで透析し、Amicon Centriprep濃縮器(Millipore、Billerica、MA、USA)で濃縮し、抗原の分析のために電気泳動を行った。
[ペプチドマスフィンガープリンティング(PMF)]
免疫吸着カラムから溶出したタンパク質をSDS-PAGE電気泳動に供した後、タンパク質バンドを銀染色により可視化し、ゲルから切り出した。切り出したバンドをトリプシン(Promega、Madison、WI、USA)で消化し、50%アセトニトリル/0.1%TFA中のα-シアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸で処理し、Electrophoresis. 1998;19:1036-45(MALDI-TOF-MSを用いたSDS-PAGEゲル又はPVDFメンブレンからのタンパク質同定方法)に記載された一般的手順に基づき、MALDI-TOF分析(Microflex LRF 20、Flex Analysis 3.0ソフトウェア、Bruker Daltonics、米国マサチューセッツ州ビルリカ)を行いPMFによりタンパク質を同定した。
スペクトルはm / z範囲600〜3000のスペクトル当たり300ショットから収集し、トリプシン自動消化ピーク(m / z 842.5099,2211.1046)を用いた2点内部較正により較正した。Flex Analysis 3.0ソフトウェアを使用してピークリストを作成した。ピークピッキングに使用した閾値は、モノアイソトピック質量の最小分解能で500、S / N比で5であった。Matrixscience(http://www.matrixscience.com/)によって開発された検索プログラムMASCOTは、PMFによるタンパク質同定に使用した。データベース検索には以下のパラメータを使用した:EnzymeとしてTrypsin、maximum of one missed cleavage;complete modificationとしてiodoacetamide(cys)、partial modificaitonとしてoxidation(Mrt)、monoisotopic masses;mass tolerance として±0.1Da。
[ウェスタンブロッティング]
溶出されたタンパク質をウエスタンブロッティングによって分析した。ウェスタンブロッティングは、Towbin H, Staehelin T, Gordon J. Proc Natl Acad Sci U S A. 1979;76:4350-4.(アクリルアミドゲルからニトロセルロース膜へのタンパク質の電気的転写:方法と応用)に記載された一般的方法を改変して行った。具体的には、溶出したタンパク質および組換えDDB1タンパク質(H00001642-P01、Abnova、Taipei、Taiwan)を10%Mini-PROTEAN(R)TGXTMゲル(BIO RAD、カリフォルニア州、米国)によるSDS-PAGEで電気泳動的に分離した後、タンパク質をニトロセルロース膜に転写した。Bullet Blocking One for Western Blotting(13779-01、Nakalai tesque、Kyoto、Japan)を用いて3回ブロッキングおよび洗浄した後、ブロットを、患者、健常対照及び商業的入手可能な抗DDB1抗体(GTX100129、GENETEX、CA、USA)血清と共にインキュベートした。メンブレンをウェスタンブロッティング用のBullet Blocking One for Western Blottingで5回洗浄し、ヒトIgG(H + L)に対する二次抗体(抗ヒトIgG(H + L)AP Conjugate、Promega、WI、USA)と共にインキュベートした。ウエスタンブロッティングのためにBullet Blocking One for Western Blottingで5回洗浄した後、ブロットをBCIP / NBT発色基質(S3771、Promega、WI、USA)を用いて可視化した。可視化したメンブレンの写真を図1に示す。図1中、矢印で示したバンドが120kDaで共通して免疫沈降したタンパク質を示す。レーン1〜6は抗120kDa抗体陽性の患者、レーン7は健常対照(HC)、レーンMMは分子マーカーを示す。
[結果]
[IM患者における抗120kDa抗体のスクリーニング]
[35S]標識HeLa細胞抽出物を用いて免疫沈降により370人の患者および20人の健常対照タンパク質から採血した血清中に上述の抗120kDa自己抗体を有している割合を調べた。6人のIM患者(2人がdefinite IM、2人がprobable IM、2人がpossible IM)の血清に共通して120kDa(図1)タンパク質を免疫沈降し、他の自己抗体が陽性の患者及びHCのいずれも当該タンパク質を免疫沈降しなかった。したがって、当該6人の患者が抗120kDa抗体を有していること、及び他のMSAまたはMAAを有していなかったことを確認した。
[抗120kDa抗体を有する患者の臨床的及び検査的所見並びに経過]
抗120kDa抗体陽性であった6人(4名は女性)の患者の臨床的および検査的プロファイルを評価した(表1)。すべての患者が筋肉痛を呈し、83%(5/6症例)が筋力低下を呈していた。筋力低下は67%(4/6症例)、筋萎縮は17%(1/6症例)、関節炎は50%(3/6症例)、慢性ILDは17%(1/6症例)で認められた。癌関連筋炎が認められた患者はいなかった。1人の患者のみが低力価でANA陽性であった。すべての患者で筋原性酵素が上昇していた。筋電図検査を受けた5人の患者のうち3人は、特発性筋疾患を示した。 MRIまたは筋生検を受けたすべての患者は、それぞれ浮腫および炎症を示した。また、いずれの患者も、皮膚症状が実質的に呈されていなかった。以下に、個別の臨床的及び検査的所見並びに経過を示す。
患者No.1は筋力低下が20年間徐々に進行していた。当該患者は他のいくつかの病院で診察を受けていたが、明確な診断がなされていなかった。その後本発明者が診察した時、当該患者では皮膚症状は認められなかったが、血清筋原性酵素の上昇が認められ、萎縮を伴う筋力低下の所見を示した。磁気共鳴画像法(MRI)のT2強調画像では筋肉炎症の所見を示し、筋電図(EMG)では、筋炎の診断と一致する筋原性および神経原性のパターンの混合を示したため、筋生検を行ったところ、筋炎の診断と一致する病理所見を確定した。よって、本患者は多発性筋炎(polymyositis:PM)と診断された。免疫抑制薬による治療を勧めたものの、患者が治療を拒否したため、投薬なしで臨床経過を観察したところ、上昇した筋原性酵素の値は時間の経過とともに減衰したが、筋力低下および萎縮は進行し続けた。
患者NO.2は、筋原性酵素の顕著な上昇と共に1年間筋力低下の自覚症状を有した。筋炎が強く疑われたが、さらなる検査が行われた。当該患者では皮膚症状は認められなかったが、MRIのT2強調画像では筋肉の炎症を示し、EMGでは筋原性パターンを示しことから、MRI所見に基づいて筋生検を行ったところ、筋炎を支持する病理所見を示した。よって、本患者は多発性筋炎(polymyositis:PM)と診断された。高用量のグルココルチコイドで治療したところ、速やかに臨床所見及び症状が改善した。
患者NO.3は、筋肉痛、筋力低下および疲労の急性発症を示し、筋原性酵素が著しい上昇を示した。興味深いことに、筋原性酵素の著しい上昇にもかかわらず、皮膚症状は認められず、MRIはわずかな筋肉浮腫しか示さなかった。筋生検を施行すると、病理所見が筋疾患を示した。よって、本患者は多発性筋炎(polymyositis:PM)と診断された。その後、投薬なしで当該患者の症状は徐々に改善し、CKレベルは1ヶ月以内に1,000IU / l以下に減少した。退院後、明確な症状の再発はなく、CKレベルは自発的に正常範囲に改善した。
患者No.4は、CK上昇を示し、筋肉痛および疲労を10年間有していたが、線維筋痛または慢性疲労症候群の二次的な症状と考えられていた。当該患者は、CK上昇を伴う筋肉痛及び筋力低下、軽度の発熱(37.0度以上)、呼吸困難、並びに気管吸引のために受診した。皮膚症状は認められなかったが、MRI所見は右臀筋の限局された部位に僅かな炎症を示したが、筋生検を行うことが非常に困難な部位であった。したがって、当該患者は多発性筋炎(polymyositis:PM)疑いと診断された。入院での安静により症状および筋原性酵素の上昇が自発的に改善されたため、さらなる検査または投薬は行われなかった。
患者No.5は1年以上咳が続いており、筋力低下及び筋原性酵素の上昇が3か月続いていた。当該患者は呼吸器症状から喘息と診断されたことに基づいて治療導入(吸入気管支拡張薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、カルボシスチン、マクロライド系抗菌薬)となったがいずれも効果を示さず呼吸器症状の増悪が認められた。このため、筋炎に対する精査を要すると考えられたものの、それに先立ちグルココルチコイドによる治療入院が開始となった。当該患者は、皮膚症状は認められなかったが、呼吸器症状の憎悪に加え、筋痛を認めたことから多発性筋炎(polymyositis:PM)が疑われた。グルココルチコイドによる治療を行うと、筋力低下、呼吸器症状、及び筋原性酵素の上昇が1週間以内で改善され、さらなる炎症も無く2週間後に治療を終了した。入院の3ヶ月後にEMGを行ったところ、明らかな異常は認められなかった。
患者No.6は、1ヶ月間上肢の疲労および重度の関節炎が続いていた。わずかにゴットロン丘疹かもしれないと思われる皮膚症状があったため、表1中、Dermatologic symptomを敢えて厳しく+と記載しているが、皮膚症状としては極めて軽微であり、通常は膠原病内科でも皮膚科でも皮膚症状有りと診断するレベルではなく、病気を疑うほどではなかった(つまり、本発明において皮膚症状を実質的に示さない態様に該当する。)。血液検査では、CK値は正常範囲であったが、アルドラーゼがやや高いだけであった。CTでは、フェリチン濃度の上昇に伴うILDを示した。筋生検を行った結果、当該患者は皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)と診断された。当該患者の全ての症状は、治療無しで1週間以内に改善したため、さらなる検査無しで退院した。
なお、Bohan & Peterの診断基準をこれらの抗120kDa抗体陽性患者に当てはめた場合(患者No.6の皮膚症状は敢えて厳しく定型的皮膚症状に該当するとして当てはめた。)、確実例は僅か33%(2/6症例)に留まり、67%(4/6症例)は確実例に至らなかった。
[抗120kDa抗体によって認識される自己抗原の同定]
自己抗原分析に必要な自己抗原を決定するために、イムノアフィニティークロマトグラフィーにより自己抗原を部分的に精製した。イムノアフィニティーカラムからの溶出液中のポリペプチドを銀染色で可視化した結果を図2(A)に示す。具体的には、6人の抗120kDa抗体陽性血清のIgGをCNBr活性化セファロース4Bビーズと結合させ、HeLa細胞抽出物と反応させた。段階的勾配でイオン強度が増加する緩衝液(1M NaCl:レーン1、1M MgCl2:レーン2、及び3M MgCl2:レーン3)を用い、自己抗原を溶出させた。溶出液を8%SDS-ポリアクリルアミドゲルで電気泳動し、銀染色で可視化した。後述の免疫ブロット分析で検出されたバンドと対応するバンド(レーン3の矢印で示される)を切断し、PMF分析に利用した。
イムノアフィニティークロマトグラフィーに使用した同じ血清を用いて、抗120kDa抗体が特異的に認識するポリペプチドを決定するために免疫ブロット分析を行った結果を図2(B)に示す。具体的には、6人の抗120kDa抗体陽性血清を上述のイムノアフィニティーカラムを用いて緩衝液(1M NaCl:レーン1、1M MgCl2:レーン2、及び3M MgCl2:レーン3)で溶出させたポリペプチドを、上述と同様に電気泳動に供した後、当該イムノアフィニティークロマトグラフィーに使用したものと同じ抗120kDa抗体陽性血清と反応させた。対応する約120kDaのバンドは3M MgCl2溶出物(レーン3)において抗120kDa抗体陽性血清と反応した。
図2(A)で得られた約120kDaの銀染色ゲルバンドを切り出し、PMFに供した結果、DDB1と同定した(coverage:21%)。
[120kDa抗原としてのDDB1タンパク質の確認]
DDB1について、6患者の抗120kDa抗体陽性血清サンプルおよび正常対照血清、並びに商業的に入手可能な抗DDB1抗体(GTX100129、GENETEX、CA、USA)を用い、イムノブロッティングによりヒトDDB1ヒト組換えタンパク質(H00001642-P01, Abnova, Taipei, Taiwan)との特異的反応性についてさらに調べた。具体的には、6人の抗120kDa抗体陽性血清及び健常対象の血清を、抗DDB1抗体とともに上述と同様の電気泳動に供した後、ヒトDDB1ヒト組換えタンパク質と反応させた。その結果を図3に示す。図3では、レーン1が抗DDB1抗体、レーン2〜7が6患者それぞれの抗120kDa抗体陽性血清、レーン8が健常対象(HC)を示す。DDB1ヒト組換えタンパク質は、抗DDB1抗体および全ての抗120kDa抗体陽性血清によって認識されたが、HC血清では認識されなかった。したがって、抗120kDa抗体の標的自己抗原としてDDB1が確認された。
以上より、抗DDB1抗体は、筋疾患を検出するバイオマーカーとして有用であることが示された。特に、これまでのMSA及びMMAでは検出できない筋疾患、及び皮膚症状を実質的に呈さない筋疾患を有効に検出することができ、これによって、早期に診断が可能であり、早期に適切な措置を図ることができる。また、当該バイオマーカーは、DDB1タンパク質によって容易に検出可能であることも示された。

Claims (13)

  1. 抗DDB1抗体からなる、筋疾患のバイオマーカー。
  2. 前記筋疾患が多発性筋炎である、請求項1に記載のバイオマーカー。
  3. 被験対象に由来する血液試料中の抗DDB1抗体の検出を行う工程を含む、筋疾患の検出方法。
  4. 前記血液試料が血清である、請求項3に記載の検出方法。
  5. 前記被験対象の臨床所見が、皮膚症状を実質的に呈さない、請求項3又は4に記載の検出方法。
  6. 前記筋疾患が多発性筋炎である、請求項3〜5のいずれかに記載の検出方法。
  7. 前記被験対象の血液検査所見が、筋原性酵素について正常値である、請求項3〜6のいずれかに記載の検出方法。
  8. 前記被験対象の血液検査所見が、クレアチンキナーゼ300U/L以上である、請求項3〜6のいずれかに記載の検出方法。
  9. 前記被験対象の血液検査所見が、アルドラーゼ6.2IU/L以上である、請求項3〜6及び8のいずれかに記載の検出方法。
  10. 前記検出を、DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原を用いて行う、請求項3〜9のいずれかに記載の検出方法。
  11. 前記検出をELISA法によって行う、請求項10に記載の検出方法。
  12. DDB1タンパク質又はその部分ペプチドからなる抗原を含む、筋疾患の検査用試薬。
  13. 請求項12に記載の検査用試薬を含む、筋疾患の診断キット。
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