JP2021028204A - 電動パワーステアリング用制御装置、電動パワーステアリングシステムおよび電動パワーステアリング制御装置の制御方法 - Google Patents

電動パワーステアリング用制御装置、電動パワーステアリングシステムおよび電動パワーステアリング制御装置の制御方法 Download PDF

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瞬 柏瀬
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Abstract

【課題】ラックエンド機構にぶつかった際の衝撃音や違和感および、ラックエンド機構を構成する部品の破損等を抑制する。【解決手段】電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシスト制御する電動パワーステアリング用制御装置であって、少なくとも操舵トルクから目標アシストトルクを算出するトルク制御部と、目標アシストトルクからモータ駆動用DUTYを算出するモータ制御部とを備える。トルク制御部は、目標アシストトルク算出の最終段に、ラックエンド制御部を有し、ラックエンド制御部は、前記目標アシストトルク値をラックエンド制限値以下に制限する、電動パワーステアリング用制御装置。【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング用制御装置、電動パワーステアリングシステムおよび電動パワーステアリング制御装置の制御方法に関する。
車両等の電動パワーステアリングシステムにおいて、ラックエンド機構にぶつかる際にバネで押し戻すようなフィーリングとする制御が行われていることが、従来から知られている。しかし、ラックエンド機構にぶつかった際の衝撃音や違和感の抑制、および、ラックエンド機構を構成する部品の破損等を抑制しようとする要望があった。特許文献1では、ラックエンド付近の操舵角以上で、かつ回転速度が大きいときにアシストトルクを低減させている。
特許4639861号公報
特許文献1では、ラックエンド付近の舵角以上で、かつ回転速度が設定値以上の場合に操舵補助のための出力ゲインを下げて、操舵トルク値を低減している。入力の操舵トルクに対して制限しているため、補償部の加算値に対して制限をかけられないという課題がある。また、操舵トルクに対してゲインを下げる制限をしているため、制限値を一意に決定できないという課題がある。
本発明に係る電動パワーステアリング用制御装置の一つの態様は、電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシスト制御する電動パワーステアリング用制御装置であって、少なくとも操舵トルクから目標アシストトルクを算出するトルク制御部と、目標アシストトルクからモータ駆動用DUTYを算出するモータ制御部とを備える。トルク制御部は、目標アシストトルク算出の最終段に、ラックエンド制御部を有し、ラックエンド制御部は、前記目標アシストトルク値をラックエンド制限値以下に制限する、電動パワーステアリング用制御装置。
本発明に係る電動パワーステアリング用制御装置の一つの態様は、ラックエンド制御部は、操舵角と操舵速をもとに、前記目標アシストトルクを制限する、電動パワーステアリング用制御装置。
本発明に係る電動パワーステアリング用制御装置の一つの態様は、ラックエンド制御部は、操舵角から操舵角リミット値を算出する操舵角リミット演算部と、操舵速から操舵速リミットオフセット値を算出する操舵速リミット演算部と、操舵角リミット値と操舵速リミットオフセット値からラックエンドリミット値を算出するラックエンドリミット演算部と、ラックエンドリミット値と目標アシストトルクから目標アシストトルクリミット値を算出する目標アシストトルクリミット演算部と、を有し、操舵角リミット演算部は、操舵角を入力として、目標アシストトルクを制限するルックアップテーブルから、操舵角リミット値を算出し、操舵速リミット演算部は、操舵速を入力として、操舵角リミット値をオフセットする値のルックアップテーブルから、操舵速リミットオフセット値を算出する、電動パワーステアリング用制御装置。
本発明に係る電動パワーステアリング用制御装置の一つの態様は、ラックエンド制御部は、操舵角から操舵角リミット値を算出する操舵角リミット演算部と、操舵速から操舵速リミットオフセット値を算出する操舵速リミット演算部と、操舵角リミット値と操舵速リミットオフセット値からラックエンドリミット値を算出するラックエンドリミット演算部と、ラックエンドリミット値と目標アシストトルクから目標アシストトルクリミット値を算出する目標アシストトルクリミット演算部と、を有し、操舵角リミット演算部は、操舵角を入力として、線形補間により、操舵角リミット値を算出し、操舵速リミット演算部は、操舵速を入力として、線形補間により、操舵速リミットオフセット値を算出する、電動パワーステアリング用制御装置。
本発明に係る電動パワーステアリングシステムの一態様は、上記電動パワーステアリング用制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム。
本発明に係る電動パワーステアリング用制御装置における制御方法の一つの態様は、電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシスト制御する電動パワーステアリング用制御装置における制御方法であって、少なくとも操舵トルクから目標アシストトルクを算出する工程と、前記目標アシストトルクからモータ駆動用DUTYを算出する工程と、目標アシストトルク算出の工程の最終段で、操舵角と操舵速をもとに、目標アシストトルク値をラックエンド制限値以下に制限する制御方法。
本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置は、トルク制御の変更があっても、ラックエンド制御が、他の制御に影響されず目標アシストトルクを制限することが出来る。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置は、操舵角等の操舵トルク以外の入力をもとに目標アシストトルクの一部を算出した制御(例えば、ハンドル戻り制御等)に対しても、操舵角と操舵速によって目標アシストトルクの制限をかけることができる。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置は、一つのロジックでいろいろなチューニングに対応出来る。例えば、操舵角が大きくなるにつれて目標アシストトルクを徐々に小さくすることや、操舵速が速い場合だけ出力を小さくすることができ、ロジックを変更することなく対応することが可能となる。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置は、線形補間により算出することでROM使用量を少なくすることが出来る。
さらに、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリングシステムは、トルク制御内の制御定数を変えても、ラックエンド制御側の制御定数の再調整が必要ないので、ステアリングのフィーリングが変わらなく、チューニング工数を削減することもできるので、電動パワーステアリングシステムを迅速に提供することが可能となる。
さらに、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置における制御方法は、目標アシストトルクを算出する工程に変更があっても、変更に影響されず、操舵角と操舵速をもとに、目標アシストトルクを制限することが出来る。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置の制御の概要構成を示す制御ブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置のラックエンド制御演算部の構成を示す制御ブロック図である。 図3aは、図2におけるラックエンド制御の操舵角リミット演算部のルックアップテーブルデータの一例をグラフ化した図である。 図3bは、図2におけるラックエンド制御の操舵速リミット演算部のルックアップテーブルデータの一例をグラフ化した図である。 図4aは、図2におけるラックエンド制御がない場合の測定結果の一例を示す図である。 図4bは、図2におけるラックエンド制御がある場合の測定結果の一例を示す図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の電動パワーステアリング用制御装置、当該電動パワーステアリング用制御装置を有する電動パワーステアリングシステム、および当該電動パワーステアリング用制御装置における制御方法の実施形態を詳細に説明する。但し、以
下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳
細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同
一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。なお、電動パワーステアリングをEPS(Electric Power Steering)と記載する場合もある。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置の制御の概要構成を示す制御ブロック図である。本制御ブロックは、電動パワーステアリング用制御装置に搭載されるCPU(Central Processing Unit)で実行されるプログラムとしてROM(Read-Only Memory)に記憶されている。
<トルク制御部(EPS制御部)の説明>
トルク制御部(EPS制御部)20は、トルクセンサ59の信号による操舵トルクTrq、不図示のCAN(Controller Area Network)のデータによる車速Vel、操舵角θstrと、操舵速ωstr等を入力値として、目標アシストトルクリミット値Ttglimを算出する。
トルク制御部20は、操舵トルクTrqと車速Vel等をもとにアシストトルクのベースとなるベーストルク制御演算部(不図示)を含んでいる。また、その他にも、補償演算部も含んでいる。例えば、操舵角θstrや操舵速ωstr等をもとにハンドルの戻りを補償する戻り制御演算部(不図示)等を含んでいる。ベーストルク制御演算結果と、その他の補償制御演算結果等を加算することで、目標アシストトルクTtgを算出する。
そして、トルク制御部20の最終段には、図2で示すラックエンド制御演算部20Rを備えている。つまり、ラックエンド制御演算部が、目標アシストトルクTtgを制限した目標アシストトルクリミット値Ttglimを算出する。
よって、トルク制御部20の変更があっても、ラックエンド制御演算部20Rが、他の制御に影響されず目標アシストトルクTtgを制限することが出来る。
<モータ制御部の説明>
モータ制御部30は、目標アシストトルクリミット値Ttglim、U/V/W相電流Iu/Iv/Iw、電気角θmotと、モータ回転数ωmot等を入力値として、U/V/W相DUTYを算出する。U/V/W相DUTYは、例えば、MOS−FET(Metal-Oxide-SemiconductorField-Effect Transistor)等からなる3相インバータ回路をスイッチング駆動し、モータを回転させることができる。
モータ制御部30は、まず、目標アシストトルクリミット値Ttglimをもとに目標電流値(電流指令値)を算出し、次に、U/V/W相電流Iu/Iv/Iwとの差分を小さくするように電流フィードバック制御を行い、その出力結果からインバータ回路を駆動するPWM駆動のためU/V/W相DUTYを算出する。モータ制御部では、ベクトル制御を用いても良く、U/V/W相電流Iu/Iv/Iwを3相/2相変換しても良く、電流フィードバック制御の出力結果からU/V/W相DUTYを算出するのに2相/3相変換しても良い。
<内部演算値についての説明>
電気角θmotとモータ回転数ωmotは、例えば、モータ出力軸の角度を検出する角度センサの角度信号をもとに、電動パワーステアリング用制御装置10の内部で演算により算出しても良い。モータの角度センサは、レゾルバや、磁気センサ(MRセンサ)であっても良い。
操舵角θstrと操舵速ωstrは、例えば、ステアリング回転軸の角度を検出する角度センサの角度信号をもとに電動パワーステアリング用制御装置10の内部で演算により算出しても良い。ステアリングの角度センサは、レゾルバであっても良い。
また、モータ出力軸の角度を検出する角度センサの角度信号から、ステアリング回転軸の角度を演算しても良い。電動モータ15とステアリングハンドル52に接続された回転軸53とは、減速ギア54を介して繋がっているため、減速ギア54のギア比をもとにモータ出力軸の角度からステアリングハンドルの回転軸53の角度を算出することが出来る。
次に、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置のラックエンド制御演算部20Rの構成を示す制御ブロック図である。
ラックエンド制御演算部20Rは、トルク制御部20の最終段の演算部であり、操舵角θstrと操舵速ωstrをもとに算出されるラックエンドリミット値RElimにより、目標アシストトルクTtgを制限した目標アシストトルクリミット値Ttglimを算出する。
<操舵角リミット演算部>
操舵角リミット演算部20RAは、操舵角θstrをもとに操舵角リミット値θstrlimを算出する。操舵角θstrが、図3aで示される操舵角リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフのX軸のある値となった場合、グラフのY軸の値が操舵角リミット値θstrlimとなる。
例えば、操舵角リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフは、操舵角θstrが大きくなるほど、操舵角リミット値θstrlimが小さくなるように設定される。これは、ラックエンドに近づくにつれて、目標アシストトルクリミット値Ttglimを小さく制限するためである。
操舵角リミット演算部20RAは、操舵角θstrを引数とした関数により、操舵角リミット値θstrlimを算出するロジックとしても良い。この場合、操舵角θstrをもとに操舵角リミット値θstrlimを線形補間により算出しても良い。線形補間により算出した場合は、ルックアップテーブルにより算出した場合より、ROM使用量を少なく出来る。
<操舵速リミット演算部>
操舵速リミット演算部20RBは、操舵速ωstrをもとに操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを算出する。操舵速ωstrが、図3bで示される操舵速リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフX軸のある値となった場合、グラフのY軸の値が操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsとなる。
例えば、操舵速リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフは、操舵速ωstrがある一定値より大きい場合(速い場合)、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを一定の大きな値となるように設定される。これは、ラックエンドに近づいていても操舵速ωstrが速い場合には、目標アシストトルクリミット値Ttglimをより小さく制限するためである。また、操舵速ωstrが小さい場合(遅い場合)、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsも小さな値となるように設定される。これは、ラックエンドに近づいていた場合に操舵速ωstrが遅い場合には、目標アシストトルクリミット値Ttglimをより小さく制限する必要がないためである。
操舵速リミット演算部20RBは、操舵速ωstrを引数とした関数により、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを算出するロジックとしても良い。この場合、操舵速ωstrをもとに操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを線形補間により算出しても良い。線形補間により算出した場合は、ルックアップテーブルにより算出した場合より、ROM使用量を少なく出来る。
<ラックエンドリミット演算部>
ラックエンドリミット演算部20RCは、操舵角リミット値θstrlimと、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsをもとにラックエンドリミット値RElimを算出する。ラックエンドリミット値RElimは、操舵角リミット値θstrlimから操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを減算することで算出する。つまり、操舵角リミット値による制限値を、操舵速リミットオフセット値によりさらに小さく制限することができる。ラックエンドリミット値RElimが小さくなることは、目標アシストトルクTtgを小さく制限することになる。
<目標アシストトルクリミット演算部>
目標アシストトルクリミット演算部20RDは、ラックエンドリミット値RElimと、目標アシストトルクTtgをもとに、目標アシストトルクリミット値Ttglimを算出する。目標アシストトルクリミット演算部20RDは、目標アシストトルクTtgがラックエンドリミット値RElimより大きいな値となる場合に、ラックエンドリミット値RElimに制限することで目標アシストトルクリミット値Ttglimを算出する。目標アシストトルクTtgがラックエンドリミット値RElimより小さな値であれば、目標アシストトルクTtgがそのまま目標アシストトルクリミット値Ttglimとして算出される。
よって、操舵角等の操舵トルク以外の入力をもとに目標アシストトルクの一部を算出した制御(例えば、ハンドル戻り制御等)に対しても、操舵角と操舵速によって目標アシストトルクの制限をかけることができる。
図3aは、図2におけるラックエンド制御の操舵角リミット演算部のルックアップテーブルデータの一例をグラフ化した図である。
<操舵角ルックアップテーブル>
例えば、操舵角リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフは、操舵角θstrが大きくなるほど、操舵角リミット値θstrlimが小さくなるように設定される。これは、ラックエンドに近づくにつれて、目標アシストトルクリミット値Ttglimを小さく制限するためである。
図3bは、図2におけるラックエンド制御の操舵速リミット演算部のルックアップテーブルデータの一例をグラフ化した図である。
<操舵速ルックアップテーブル>
例えば、操舵速リミット演算部のルックアップテーブルデータのグラフは、操舵速ωstrがある一定値より大きい場合(速い場合)、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsを一定の大きな値となるように設定される。これは、ラックエンドに近づいていても操舵速ωstrが速い場合には、目標アシストトルクリミット値Ttglimをより小さく制限するためである。また、操舵速ωstrが小さい場合(遅い場合)、操舵速リミットオフセット値ωstrlimofsも小さな値となるように設定される。これは、ラックエンドに近づいていた場合に操舵速ωstrが遅い場合には、目標アシストトルクリミット値Ttglimをより小さく制限する必要がないためである。
よって、一つのロジックでいろいろなチューニングに対応出来る。例えば、操舵角が大きくなるにつれて目標アシストトルクを徐々に小さくすることや、操舵速が速い場合だけ出力を小さくすることができ、ロジックを変更することなく対応することが可能となる。
図4aは、図2におけるラックエンド制御がない場合の測定結果の一例を示す図である。
<ラックエンド制御演算部が無い場合>
図4aにおいて、X軸は時間の流れを示している。(a)の直線で示される時点が、ラックエンドにぶつかったときである。操舵角θstrが大きくなって、ラックエンドにぶつかり操舵速ωstrが急激に小さくなりゼロとなっている。ラックエンド制御演算部がない場合であるので、ラックエンドにぶつかった後もステアリングハンドルは保舵され、保舵されている間は目標アシストトルクTtgも小さくならない。
図4bは、図2におけるラックエンド制御がある場合の測定結果の一例を示す図である。
<ラックエンド制御演算部が有る場合>
図4bにおいて、X軸は時間の流れを示している。(a)〜(b)間がラックエンドリミット値による制限が効いている区間である。(a)の直線で示される時点が、ラックエンド制御により目標アシストトルクTtgの制限が始まったときである。ラックエンド到達の操舵角θstrから、目標アシストトルクリミット値Ttglimが低下し、操舵速ωstrも低下している。
(b)の直線で示される時点が、ラックエンド制御による目標アシストトルクリミット値の制限が終わったときである。ラックエンドに到達し、操舵速ωstrがゼロとなっている。
図5は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御装置を含む電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す図である。図5において電動パワーステアリングシステム50は、電動パワーステアリング用制御装置10、電動モータ15、操舵部材であるステアリングハンドル52、ステアリングハンドル52に接続された回転軸53、ピニオンギア56、ラック軸57等を備える。
回転軸53は、その先端に設けられたピニオンギア56に噛み合っている。ピニオンギア56により、回転軸53の回転運動がラック軸57の直線運動に変換され、ラック軸57の変位量に応じた角度に、そのラック軸57の両端に設けられた一対の車輪55a,55bが操舵される。
回転軸53には、ステアリングハンドル52が操作された際の操舵トルクを検出するトルクセンサ59が設けられており、検出された操舵トルクは電動パワーステアリング用制御装置10へ送られる。電動パワーステアリング用制御装置10は、トルクセンサ59より取得した操舵トルク、車速センサ(不図示)からの車速等の信号に基づくモータ駆動信号を生成し、その信号を電動モータ15に出力する。
モータ駆動信号が入力された電動モータ15からは、ステアリングハンドル52の操舵を補助するための補助トルクが出力され、その補助トルクが減速ギア54を介して回転軸53に伝達される。その結果、電動モータ15で発生したトルクによって回転軸53の回転がアシストされることで、運転者のハンドル操作を補助する。
よって、トルク制御内の制御定数を変えても、ラックエンド制御側の制御定数の再調整が必要ないので、ステアリングのフィーリングが変わらなく、チューニング工数を削減することもできるので、電動パワーステアリングシステムを迅速に提供することが可能となる。
さらに、本発明の一実施形態に関わる電動パワーステアリング用制御装置によれば、例えば、他の制御装置からの指令値によって行われる車線維持支援制御(LKA:Line Keep Assist)や、自動駐車支援制御(APA:Auto Parking Assist)等の制御が、トルク制御に含まれた場合にも、ラックエンド制御で有効に制限ができる。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、電動パワーステアリング用制御装置における制御方法は、目標アシストトルクを算出する工程に変更があっても、変更に影響されず、操舵角と操舵速をもとに、目標アシストトルクを制限することが出来る。
10 電動パワーステアリング用制御装置
20 トルク制御部(EPS制御部)
20R ラックエンド制御演算部
20RA 操舵角リミット演算部
20RB 操舵速リミット演算部
20RC ラックエンドリミット演算部
20RD 目標アシストトルクリミット演算部
30 モータ制御部
15 電動モータ
50 電動パワーステアリングシステム
52 ステアリングハンドル
53 回転軸
57 ラック軸
59 トルクセンサ
Trq 操舵トルク
Vel 車速
θstr 操舵角
ωstr 操舵速
θmot 電気角
ωmot モータ回転数

Claims (6)

  1. 電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシスト制御する電動パワーステアリング用制御装置であって、
    少なくとも操舵トルクから目標アシストトルクを算出するトルク制御部と、
    前記目標アシストトルクからモータ駆動用DUTYを算出するモータ制御部と、
    を備え、
    前記トルク制御部は、前記目標アシストトルク算出の最終段に、ラックエンド制御部を有し、
    前記ラックエンド制御部は、前記目標アシストトルク値をラックエンド制限値以下に制限する、
    電動パワーステアリング用制御装置。
  2. 前記ラックエンド制御部は、操舵角と操舵速をもとに、前記目標アシストトルクを制限する、
    請求項1に記載の電動パワーステアリング用制御装置。
  3. 前記ラックエンド制御部は、
    前記操舵角から操舵角リミット値を算出する操舵角リミット演算部と、
    前記操舵速から操舵速リミットオフセット値を算出する操舵速リミット演算部と、
    前記操舵角リミット値と前記操舵速リミットオフセット値からラックエンドリミット値を算出するラックエンドリミット演算部と、
    前記ラックエンドリミット値と前記目標アシストトルクから目標アシストトルクリミット値を算出する目標アシストトルクリミット演算部と、
    を有し、
    前記操舵角リミット演算部は、前記操舵角を入力として、前記目標アシストトルクを制限するルックアップテーブルから、操舵角リミット値を算出し、
    前記操舵速リミット演算部は、前記操舵速を入力として、前記操舵角リミット値をオフセットする値のルックアップテーブルから、操舵速リミットオフセット値を算出する、
    請求項2に記載の電動パワーステアリング用制御装置。
  4. 前記ラックエンド制御部は、
    前記操舵角から操舵角リミット値を算出する操舵角リミット演算部と、
    前記操舵速から操舵速リミットオフセット値を算出する操舵速リミット演算部と、
    前記操舵角リミット値と前記操舵速リミットオフセット値からラックエンドリミット値を算出するラックエンドリミット演算部と、
    前記ラックエンドリミット値と前記目標アシストトルクから目標アシストトルクリミット値を算出する目標アシストトルクリミット演算部と、
    を有し、
    前記操舵角リミット演算部は、前記操舵角を入力として、線形補間により、操舵角リミット値を算出し、
    前記操舵速リミット演算部は、前記操舵速を入力として、線形補間により、操舵速リミットオフセット値を算出する、
    請求項2に記載の電動パワーステアリング用制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング用電子制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム。
  6. 電動モータを駆動して車両等の運転者のハンドル操作をアシスト制御する電動パワーステアリング用制御装置における制御方法であって、
    少なくとも操舵トルクから目標アシストトルクを算出する工程と、
    前記目標アシストトルクからモータ駆動用DUTYを算出する工程と、
    前記目標アシストトルク算出の工程の最終段で、操舵角と操舵速をもとに、前記目標アシストトルク値をラックエンド制限値以下に制限する制御方法。

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CN114852163A (zh) * 2022-05-16 2022-08-05 中国第一汽车股份有限公司 转向器齿条末端保护的控制方法、装置、终端及存储介质
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