JP2019187018A - モータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置 - Google Patents

モータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置 Download PDF

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賢司 山下
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Toshiharu Yamamoto
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Abstract

【課題】信頼性の高いモータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置を提供する。【解決手段】操舵制御装置6は、モータ制御信号を出力するマイコン41と、モータ制御信号に基づいてモータ21に駆動電力を供給する駆動回路42とを備える。駆動回路42は、FET51a〜51dをブリッジ状に接続してなる。FET51a,51c、FET51b,51dの中点52,53は、接続線54,55を介してそれぞれモータ21の端子に接続される。また、接続線54には、モータ21の一方の端子電圧を検出する電圧検出回路56a,56bが設けられ、接続線55には、モータ21の他方の端子電圧を検出する電圧検出回路56c、56dが設けられる。そして、マイコン41のモータ端子間電圧検出部は、検出信号S11,S12,S21,S22に基づいてモータ端子間電圧を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置に関する。
従来、例えば電動パワーステアリング装置等の操舵装置に用いられる操舵制御装置として、モータの端子間電圧を検出するモータ端子間電圧検出装置を備えたものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1のモータ端子間電圧検出装置では、モータの各端子と該モータに駆動電力を供給する駆動回路とを接続する複数の接続線のそれぞれに電圧検出回路を一つずつ設け、各電圧検出回路からの検出信号に基づいて演算される端子電圧の差分をモータ端子間電圧として検出する。なお、操舵制御装置では、例えば検出されたモータ端子間電圧に基づいてモータの角速度を演算し、該角速度に基づいてモータで発生させるモータトルクの指令値を補正する。
特開2014−204446号公報
ところで、上記従来の構成では、電圧検出回路に天絡や地絡、あるいは開放(オープン)故障等の異常が発生した場合、該電圧検出回路により検出される端子電圧が異常な値となり、正確なモータ端子間電圧を検出できなくなる。その結果、操舵制御装置において、例えばモータトルクの指令値を適切に演算できなくなり、操舵フィーリングの低下を招くおそれがあった。
一方、近年では、操舵制御装置に対してより高い信頼性が要求されるようになってきており、こうした要請を実現すべく、モータ端子間電圧検出装置の信頼性の向上が求められていた。
本発明の目的は、信頼性の高いモータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するモータ端子間電圧検出装置は、モータの各端子と前記モータに駆動電力を供給する駆動回路とを接続する複数の接続線のそれぞれに対して複数設けられた電圧検出回路を備え、前記複数の接続線の一に設けられた前記複数の電圧検出回路からそれぞれ出力される検出信号の少なくとも1つと、前記複数の接続線の他の一に設けられた前記複数の電圧検出回路からそれぞれ出力される検出信号の少なくとも1つとに基づいて、モータ端子間電圧を演算する。
上記構成によれば、各接続線の電圧検出回路が冗長化されているため、例えば接続線の一に設けられた電圧検出回路の一に異常が発生しても、該一の接続線に設けられた他の一の電圧検出回路の検出信号を用いることで正確なモータ端子間電圧を検出できる。
上記モータ端子間電圧検出装置において、複数の前記検出信号に基づいて複数の前記モータ端子間電圧を検出し、前記複数のモータ端子間電圧のうちの絶対値が最も小さい値を選択して出力することが好ましい。
接続線の一に設けられた電圧検出回路に天絡等の異常が発生した場合には、例えばモータが停止している場合であっても、該電圧検出回路の検出信号に基づいて検出されるモータ端子間電圧が大きくなる。この点、上記構成では、検出した複数のモータ端子間電圧のうちの絶対値が最も小さい値を選択して出力するため、例えば電圧検出回路に天絡等の異常が発生した場合において、モータ端子間電圧が実際よりも大きな値で検出されることを抑制できる。
上記モータ端子間電圧検出装置において、前記複数の接続線の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧と、該一の接続線に設けられた他の一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧との間に電圧閾値以上の電圧差が生じた場合に、前記複数の電圧検出回路のいずれかに異常が発生したと判定する異常判定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、同一の接続線に設けられた各電圧検出回路から出力される検出信号に基づく各端子電圧は正常であれば略同一になることを踏まえ、各端子電圧の電圧差に基づいていずれかの電圧検出回路に異常が発生したことを判定できる。
上記モータ端子間電圧検出装置において、前記複数の接続線の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧が変化しているにも関わらず、該一の接続線に設けられた他の一の電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧が変化しない場合に、該他の一の電圧検出回路に異常が発生したと判定する第2異常判定部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、天絡等の異常が発生した場合には、電圧検出回路からの検出信号が略変化せずに略一定の端子電圧が検出されることを踏まえ、電圧検出回路に異常が発生したことを判定できるとともに、該異常が発生した電圧検出回路を特定できる。
上記課題を解決する操舵制御装置は、モータを駆動源とするアクチュエータにより操舵機構の転舵軸を往復動させるモータトルクが付与される操舵装置を制御対象とし、上記いずれかのモータ端子間電圧検出装置と、前記モータ端子間電圧検出装置により検出されたモータ端子間電圧に基づいて角速度を演算し、該角速度を考慮して前記モータの作動を制御する制御部とを備えた。
上記構成によれば、正確なモータ端子間電圧を検出できるため、該モータ端子間電圧に基づいて安定してモータトルクを付与できる。
本発明によれば、モータ端子間電圧検出装置及び操舵制御装置の信頼性を向上させることができる。
電動パワーステアリング装置の概略構成図。 操舵制御装置のブロック図。 マイコンのブロック図。 モータ端子間電圧検出部のブロック図。 異常判定部の処理手順を示すフローチャート。
以下、モータ端子間電圧検出装置を備えた操舵制御装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、制御対象となる操舵装置としての電動パワーステアリング装置(EPS)1は、運転者によるステアリングホイール2の操作に基づいて転舵輪3を転舵させる操舵機構4を備えている。また、EPS1は、操舵機構4にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するアクチュエータとしてのEPSアクチュエータ5と、EPSアクチュエータ5の作動を制御する操舵制御装置6とを備えている。
操舵機構4は、ステアリングホイール2が固定されるステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転に応じて軸方向に往復動する転舵軸としてのラック軸12と、ラック軸12が往復動可能に挿通される略円筒状のラックハウジング13とを備えている。なお、ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール2側から順にコラム軸11a、中間軸11b、及びピニオン軸11cを連結することにより構成されている。
ラック軸12とピニオン軸11cとは、ラックハウジング13内に所定の交差角をもって配置されており、ラック軸12に形成されたラック歯14とピニオン軸11cに形成されたピニオン歯15とが噛合されることでラックアンドピニオン機構17が構成されている。また、ラック軸12の両端には、その軸端部に設けられたボールジョイントからなるラックエンド18を介してタイロッド19がそれぞれ回動自在に連結されている。タイロッド19の先端は、転舵輪3が組付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、EPS1では、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト11の回転がラックアンドピニオン機構17によりラック軸12の軸方向移動に変換され、この軸方向移動がタイロッド19を介してナックルに伝達されることにより、転舵輪3の転舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
EPSアクチュエータ5は、駆動源であるモータ21と、モータ21に連結されるとともにコラム軸11aに連結されたウォームアンドホイール等の減速機構22とを備えている。そして、EPSアクチュエータ5は、モータ21の回転を減速機構22により減速してコラム軸11aに伝達することによって、モータトルクをアシスト力として操舵機構4に付与する。なお、本実施形態のモータ21には、ブラシ付きモータが採用されている。
操舵制御装置6には、車両の車速SPDを検出する車速センサ31、及び運転者の操舵によりステアリングシャフト11に付与された操舵トルクTを検出するトルクセンサ32が接続されている。そして、操舵制御装置6は、これら各センサから入力される各状態量を示す信号及びモータ21の状態量を示す信号に基づいて、モータ21に駆動電力を供給することにより、EPSアクチュエータ5の作動、すなわち操舵機構4に付与するアシスト力を制御する。また、操舵制御装置6は、インストルメントパネル等に設けられた報知部としての警告灯33に接続されており、その作動を制御する。
図2に示すように、操舵制御装置6は、モータ21の作動を制御するためのモータ制御信号を出力する制御部としてのマイコン41と、モータ制御信号に基づいてモータ21に駆動電力を供給する駆動回路42とを備えている。なお、駆動回路42は、車両に搭載された車載電源(バッテリ)43に接続されている。
駆動回路42には、4つのスイッチング素子としてのFET(電界効果トランジスタ)51a〜51dをブリッジ状に接続してなる周知のPWMインバータが採用されている。FET51a,51c、FET51b,51dの中点52,53は、接続線54,55を介してそれぞれモータ21の各端子(ブラシ)に接続されている。マイコン41の出力するモータ制御信号は、PWM(パルス幅変調)制御されたPWM駆動信号α1〜α4となっており、各FET51a〜51dのゲート端子に印加される。そして、FET51a〜51dが、PWM駆動信号α1〜α4のデューティ比に基づいてオンオフすることにより、該デューティ比及び車載電源43の電圧に基づく駆動電力がモータ21に供給される。
また、接続線54,55のそれぞれには、モータ21の各端子の電圧を検出する複数の電圧検出回路(電圧センサ)56が設けられている。つまり、電圧検出回路56が冗長化されている。具体的には、接続線54には、モータ21の一方の端子電圧を検出する電圧検出回路56a,56bが設けられ、接続線55には、モータ21の他方の端子電圧を検出する電圧検出回路56c,56dが設けられている。なお、電圧検出回路56a,56b,56c,56dは、端子電圧の検出値を分圧抵抗R1,R2を通じてそれぞれ分圧し、それらの分圧値を検出信号S11,S12,S21,S22としてマイコン41に対して出力する構成となっている。
マイコン41には、上記車速SPD、操舵トルクT及び検出信号S11,S12,S21,S22が入力される。また、マイコン41には、駆動回路42とグランドとの間に設けられた電流センサ57により検出されるモータ21の実電流値Iが入力される。そして、マイコン41は、これら各状態量に基づいてPWM駆動信号α1〜α4を生成し、駆動回路42に出力する。また、マイコン41は、報知信号Stを出力し、警告灯33の作動を制御する。なお、以下に示す各制御ブロックは、マイコン41が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものであり、所定のサンプリング周期(検出周期)で各状態量を検出し、所定の演算周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理が実行される。
図3に示すように、マイコン41は、モータ21に対する電力供給の目標値、すなわち目標アシスト力に対応する電流指令値I*を演算する電流指令値演算部61と、電流指令値I*に基づいてPWM駆動信号α1〜α4(モータ制御信号)を出力するモータ制御信号出力部62とを備えている。また、マイコン41は、検出信号S11,S12,S21,S22に基づいて、後述するようにモータ端子間電圧Vmを検出するモータ端子間電圧検出部63と、モータ端子間電圧Vmに基づいてモータ21の角速度ωmを演算する角速度演算部64とを備えている。なお、角速度演算部64は、周知のモータ電圧方程式(Vm=Ke×ωm)を用いて角速度ωmを演算する。
詳しくは、電流指令値演算部61は、電流指令値I*の基礎成分である基本電流指令値Ias*を演算する基本アシスト演算部71と、基本電流指令値Ias*に対するダンピング補償量Ira*を演算するダンピング補償量演算部72とを備えている。基本アシスト演算部71には、操舵トルクT及び車速SPDが入力される。そして、基本アシスト演算部71は、操舵トルクT及び車速SPDに基づいて基本電流指令値Ias*を演算する。具体的には、基本アシスト演算部71は、操舵トルクTの絶対値が大きいほど、また車速SPDが遅いほど、より大きな絶対値を有する基本電流指令値Ias*を演算する。このように演算された基本電流指令値Ias*は、減算器73に入力される。
ダンピング補償量演算部72は、角速度演算部64から出力される角速度ωm、すなわちステアリングホイール2の操舵速度に基づいてダンピング補償量Ira*を演算する。具体的には、ダンピング補償量Ira*は、操舵フィーリングに粘性感が付与されるように基本電流指令値Ias*の絶対値を減少補正する補正成分であり、ダンピング補償量演算部72は、角速度ωmが大きいほどその絶対値が大きくなるようにダンピング補償量Ira*を演算する。このように演算されたダンピング補償量Ira*は、減算器73に入力される。
減算器73は、基本アシスト演算部71で演算された基本電流指令値Ias*に、ダンピング補償量演算部72で演算されたダンピング補償量Ira*を減算することにより電流指令値I*を演算する。そして、減算器73は、演算した電流指令値I*をモータ制御信号出力部62に出力する。
モータ制御信号出力部62は、電流指令値I*及び実電流値Iに基づいて電流フィードバック制御を実行することにより、モータ制御信号としてのPWM駆動信号α1〜α4を生成する。詳しくは、モータ制御信号出力部62は、電流指令値I*と実電流値Iとの電流偏差に基づいて電圧指令値を演算し、該電圧指令値に基づくデューティ比を有するPWM駆動信号α1〜α4を生成して上記駆動回路42に出力する。これにより、モータ21にモータ制御信号に応じた駆動電力が供給され、モータトルクが電流指令値I*に対応した目標アシスト力に追従するようにモータ21の駆動が制御される。
次に、モータ端子間電圧検出部63について説明する。
図4に示すように、モータ端子間電圧検出部63は、検出信号S11,S12,S21,S22が入力される端子電圧演算部81を備えている。端子電圧演算部81は、検出信号S11,S12,S21,S22をA/D変換等することにより、モータ21の一方の端子電圧を示す2つの端子電圧V11,V12と、他方の端子電圧を示す2つの端子電圧V21,V22を演算する。
詳しくは、図2及び図4に示すように、端子電圧演算部81は、電圧検出回路56aから出力される検出信号S11に基づいて、該電圧検出回路56aにより検出されるモータ21の一方の端子電圧V11を検出する。また、端子電圧演算部81は、電圧検出回路56bから出力される検出信号S12に基づいて、該電圧検出回路56bにより検出されるモータ21の一方の端子電圧V12を検出する。また、端子電圧演算部81は、電圧検出回路56cから出力される検出信号S21に基づいて、該電圧検出回路56cにより検出されるモータ21の他方の端子電圧V21を検出する。また、端子電圧演算部81は、電圧検出回路56dから出力される検出信号S22に基づいて、該電圧検出回路56dにより検出されるモータ21の他方の端子電圧V22を検出する。
端子電圧演算部81により演算された端子電圧V11,V21は、第1端子間電圧V1を演算する第1端子間電圧演算部82に入力され、端子電圧V12,V22は、第2端子間電圧V2を演算する第2端子間電圧演算部83に入力される。第1端子間電圧演算部82は、端子電圧V11,V21の差分を第1端子間電圧V1として演算し、第2端子間電圧演算部83は、端子電圧V12,V22の差分を第2端子間電圧V2として演算する。このように演算された第1及び第2端子間電圧V1,V2は、モータ端子間電圧選択部84に出力される。
また、端子電圧V11,V12,V21,V22は、電圧検出回路56に異常が発生したか否かを判定する異常判定部85に入力される。異常判定部85は、モータ21の一方の端子電圧V11,V12、及び他方の端子電圧V21,V22に基づいて電圧検出回路56a,56b,56c,56dのいずれかに異常が発生したか否かを判定する第1異常判定処理を行う。第1異常判定処理は、端子電圧V11と端子電圧V12との電圧差ΔV1、又は端子電圧V21と端子電圧V22との電圧差ΔV2の少なくとも一方が予め設定された電圧閾値Vthを超える場合に、電圧検出回路56a,56b,56c,56dのいずれかに異常が発生したと判定する。なお、電圧閾値は、電圧差が略無いことを示す電圧であり、ノイズ等の影響を考慮してゼロよりもやや大きく設定されている。そして、異常判定部85は、第1異常判定処理の結果に基づいて、電圧検出回路56a,56b,56c,56dのいずれかに異常が発生した場合には、その旨を示す第1異常判定信号Ser1を報知指示部86に出力し、いずれにも異常が発生しない場合には第1異常判定信号Ser1を出力しない。これにより、報知指示部86は、第1異常判定信号Ser1が入力された場合に、報知信号Stを出力し、警告灯33を点灯させて車両の乗員に対して異常が発生した旨を報知する。
また、異常判定部85は、端子電圧V11,V12,V21,V22の変化に基づいて、電圧検出回路56のいずれかに異常が発生したか否かを判定するとともに、異常が発生した電圧検出回路56a,56b,56c,56dを特定する第2異常判定処理を行う。つまり、異常判定部85は、第2異常判定部としても機能する。第2異常判定処理では、端子電圧V11及び端子電圧V12のいずれか一方が変化しているにも関わらず、他方が変化しない場合に、該他方の端子電圧の基礎となる検出信号を出力する電圧検出回路に異常が発生したと判定する。また、端子電圧V21及び端子電圧V22のいずれか一方が変化しても、他方が変化しない場合に、該他方の端子電圧の基礎となる検出信号を出力する電圧検出回路に異常が発生したと判定する。本実施形態の第2異常判定処理では、端子電圧V11,V12,V21,V22を微分した電圧変化量dV11,dV12,dV21,dV22が予め設定した変化閾値dVth1よりも大きい場合に、端子電圧V11,V12,V21,V22が変化したと判定する。一方、電圧変化量dV11,dV12,dV21,dV22が不変化閾値dVth2よりも小さい場合に、端子電圧V11,V12,V21,V22が変化していないと判定する。なお、変化閾値dVth1はゼロよりも十分に大きな値に設定され、不変化閾値dVth2は変化閾値dVth1よりも小さく、かつゼロよりも僅かに大きな値に設定されている。そして、異常判定部85は、第2異常判定処理の結果に基づいて、電圧検出回路56のいずれかに異常が発生した場合には、異常が発生した電圧検出回路56を示す第2異常判定信号Ser2をモータ端子間電圧選択部84及び報知指示部86に出力する。これにより、報知指示部86は、第2異常判定信号Ser2が入力された場合に、報知信号Stを出力し、警告灯33を点灯させて車両の乗員に対して異常が発生した旨を報知する。
具体的には、例えば図5のフローチャートに示すように、異常判定部85は、端子電圧V11,V12,V21,V22を取得すると(ステップ101)、第1異常判定処理を行う(ステップ102)。そして、第1異常判定処理の結果、電圧検出回路56のいずれかに異常が発生したと判定した場合には(ステップ103:YES)、第1異常判定信号Ser1を出力し(ステップ104)、ステップ105に移行する。一方、異常が発生していないと判定した場合には(ステップ103:NO)、第1異常判定信号Ser1を出力せずに、ステップ105に移行する。
異常判定部85は、ステップ105において、電圧変化量dV11,dV12,dV21,dV22を演算し、第2異常判定処理を行う(ステップ106)。そして、第2異常判定処理の結果、電圧検出回路56のいずれかに異常が発生したと判定した場合には(ステップ107:YES)、第2異常判定信号Ser2を出力する(ステップ108)。一方、電圧検出回路56のいずれにも異常が発生していないと判定した場合には(ステップ107:NO)、第2異常判定信号Ser2を出力しない。
図4に示すように、モータ端子間電圧選択部84には、第1及び第2端子間電圧V1,V2及び第2異常判定信号Ser2が入力される。モータ端子間電圧選択部84は、第2異常判定信号Ser2が入力されていない場合には、第1及び第2端子間電圧V1,V2のうちのいずれか絶対値が小さい方をモータ端子間電圧Vmとして出力する。一方、第2異常判定信号Ser2が入力されている場合には、電圧検出回路56a,56b,56c,56dのうちの異常が発生していないものから出力される検出信号S11,S12,S21,S22に基づく端子間電圧をモータ端子間電圧Vmとして出力する。一例として、電圧検出回路56aに異常が発生したと特定された場合、該電圧検出回路56aから出力される検出信号S11、すなわち第1端子間電圧V1を用いず、検出信号S12及び検出信号S22に基づいて演算される第2端子間電圧V2をモータ端子間電圧Vmとして出力する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)接続線54に電圧検出回路56a,56bを設けるとともに、接続線55に電圧検出回路56c,56dを設け、接続線54,55の電圧検出回路56を冗長化した。そのため、例えば接続線54の電圧検出回路56aに異常が発生しても、該接続線54に設けられた電圧検出回路56bの検出信号S12を用いることで正確なモータ端子間電圧Vmを検出できる。これにより、正確なモータ端子間電圧Vmに基づいて適切なダンピング補償量Ira*を演算でき、安定してモータトルクを付与できる。
(2)モータ端子間電圧検出部63は、第1及び第2端子間電圧V1,V2を検出し、モータ端子間電圧選択部84において、第1及び第2端子間電圧V1,V2のうちのいずれか絶対値が小さい値をモータ端子間電圧Vmとして選択して出力するようにした。
ここで、例えば接続線54に設けられた電圧検出回路56aに天絡等の異常が発生した場合には、モータ21が停止している場合であっても、第1端子間電圧V1が大きくなり、該第1端子間電圧V1をモータ端子間電圧Vmとすると、モータ21が高速で回転していると判断されるおそれがある。この点、本実施形態では、第1及び第2端子間電圧V1,V2のうちのいずれか絶対値が小さい値をモータ端子間電圧Vmとして選択して出力することで、モータ端子間電圧Vmが実際よりも大きな値で検出されることを抑制できる。これにより、モータ端子間電圧Vmに基づいて演算されるモータ21の角速度ωmが実際よりも速くなることを抑制でき、ダンピング補償量Ira*が必要以上に大きくなることで、操舵フィーリングが低下することを抑制できる。
(3)異常判定部85は、同一の接続線54,55に設けられた電圧検出回路56から出力される検出信号S11,S12,S21,S22に基づく各端子電圧V11,V12,V21,V22は正常であれば略同一になることを踏まえ、電圧差ΔV1,ΔV2に基づいていずれかの電圧検出回路56に異常が発生したことを判定できる。
(4)天絡等の異常が発生した場合には検出信号S11,S12,S21,S22が略変化せずに略一定の端子電圧V11,V12,V21,V22が検出される。この点を踏まえ、異常判定部85は、電圧変化量dV11,dV12,dV21,dV22に基づいて、例えばいずれかの電圧検出回路56に天絡等の異常が発生したことを判定できるとともに、該異常が発生した電圧検出回路56を特定できる。
(5)モータ端子間電圧選択部84は、第2異常判定信号Ser2が入力されている場合には、電圧検出回路56a,56b,56c,56dのうちの異常が発生していないものから出力される検出信号S11,S12,S21,S22に基づくモータ端子間電圧Vmを出力するようにした。そのため、異常なモータ端子間電圧Vmがモータ端子間電圧検出部63から出力されることを抑制できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、警告灯33を点灯させることで、電圧検出回路56のいずれかに異常が発生したことを報知したが、これに限らず、例えばスピーカ等を用いてもよい。また、異常が発生した場合に、その旨を報知しなくともよい。
・上記実施形態において、モータ端子間電圧選択部84に第2異常判定信号Ser2が入力されている場合でも、第1及び第2端子間電圧V1,V2のうちのいずれか絶対値が小さい値をモータ端子間電圧Vmとして選択して出力してもよい。
・上記実施形態において、第1及び第2端子間電圧V1,V2のうちのいずれか絶対値が大きい値をモータ端子間電圧Vmとして選択して出力してもよい。
・上記実施形態では、接続線54,55にそれぞれ2つの電圧検出回路56を設けたが、これに限らず、例えばそれぞれ3つ以上の電圧検出回路56を設けてもよい。
・上記実施形態では、異常判定部85が第1異常判定処理及び第2異常判定処理を行ったが、これに限らず、いずれか一方の異常判定処理のみを行ってもよい。なお、モータ端子間電圧検出部63に異常判定部85を設けず、いずれの異常判定処理も行わなくてもよい。
・上記実施形態において、第1及び第2端子間電圧V1,V2の検出に加え、例えば端子電圧V11と端子電圧V22との差分を第3端子間電圧、端子電圧V12と端子電圧V21との差分を第4端子間電圧として併せて検出し、モータ端子間電圧選択部84において、これら4つの端子間電圧のうちのいずれかを選択して出力してもよい。
・上記実施形態では、モータ21の角速度ωmに基づいてダンピング補償量Ira*を演算したが、これに限らず、角速度ωmを用いて他の制御を行ってもよい。また、モータ端子間電圧Vmに基づいて角速度ωm以外の状態量を演算してもよい。
・上記実施形態では、モータ21としてブラシ付きモータを採用し、その端子電圧をモータ端子間電圧検出部63によって検出したが、これに限らず、例えばモータ21として回転角センサ付きのブラシレスモータを採用し、各相の端子電圧を検出してもよい。また、例えばモータ21としてセンサレスのブラシレスモータを採用し、各相の端子電圧を検出してもよい。
・上記実施形態では、制御対象となる操舵装置としてEPS1を採用したが、これに限らず、例えばステアバイワイヤ(SBW)方式の操舵装置を採用してもよい。また、操舵装置以外に用いられるモータのモータ端子間電圧Vmを検出してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記複数の接続線の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧と、前記複数の接続線の他の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧との差分である第1端子間電圧を検出する第1端子間電圧検出部と、前記複数の接続線の一に設けられた他の一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧と、前記複数の接続線の他の一に設けられた他の一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧との差分である第2端子間電圧を検出する第2端子間電圧検出部とを備えたモータ端子間電圧検出装置。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、3…転舵輪、4…操舵機構、5…EPSアクチュエータ(アクチュエータ)、6…操舵制御装置、11…ステアリングシャフト、12…ラック軸(転舵軸)、21…モータ、41…マイコン、42…駆動回路、54,55…接続線、56,56a〜56d…電圧検出回路、63…モータ端子間電圧検出部、64…角速度演算部、81…端子電圧演算部、82…第1端子間電圧演算部、83…第2端子間電圧演算部、84…モータ端子間電圧選択部、85…異常判定部(第2異常判定部)、86…報知指示部、dV11,dV12,dV21,dV22…電圧変化量、dVth1…変化閾値、dVth2…不変化閾値、St…報知信号、S11,S12,S21,S22…検出信号、Ser1…第1異常判定信号、Ser2…第2異常判定信号、V1…第1端子間電圧、V2…第2端子間電圧、V11,V12,V21,V22…端子電圧、Vm…モータ端子間電圧、Vth…電圧閾値、ΔV1,ΔV2…電圧差、ωm…角速度。

Claims (5)

  1. モータの各端子と前記モータに駆動電力を供給する駆動回路とを接続する複数の接続線のそれぞれに対して複数設けられた電圧検出回路を備え、
    前記複数の接続線の一に設けられた前記複数の電圧検出回路からそれぞれ出力される検出信号の少なくとも1つと、前記複数の接続線の他の一に設けられた前記複数の電圧検出回路からそれぞれ出力される検出信号の少なくとも1つとに基づいて、モータ端子間電圧を演算するモータ端子間電圧検出装置。
  2. 請求項1に記載のモータ端子間電圧検出装置において、
    複数の前記検出信号に基づいて複数の前記モータ端子間電圧を検出し、前記複数のモータ端子間電圧のうちの絶対値が最も小さい値を選択して出力するモータ端子間電圧検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載のモータ端子間電圧検出装置において、
    前記複数の接続線の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧と、該一の接続線に設けられた他の一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧との間に電圧閾値以上の電圧差が生じた場合に、前記複数の電圧検出回路のいずれかに異常が発生したと判定する異常判定部を備えたモータ端子間電圧検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ端子間電圧検出装置において、
    前記複数の接続線の一に設けられた一の前記電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧が変化しているにも関わらず、該一の接続線に設けられた他の一の電圧検出回路から出力される検出信号に基づく端子電圧が変化しない場合に、該他の一の電圧検出回路に異常が発生したと判定する第2異常判定部を備えたモータ端子間電圧検出装置。
  5. モータを駆動源とするアクチュエータにより操舵機構の転舵軸を往復動させるモータトルクが付与される操舵装置を制御対象とし、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ端子間電圧検出装置と、
    前記モータ端子間電圧検出装置により検出されたモータ端子間電圧に基づいて角速度を演算し、該角速度を考慮して前記モータの作動を制御する制御部とを備えた操舵制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021172029A1 (ja) * 2020-02-27 2021-09-02 日本電産サーボ株式会社 モータ駆動装置

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