JP2021028059A - 吸着材を製造するためのシステムと方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着材の製造方法、あるいはこの方法を実現するためのシステムを提供する。【解決手段】このシステムは、バイオマスを炭化して炭化物と乾留ガスを生成するための炭化装置、金属の塩を含む液体に炭化物を浸漬して金属塩担持炭化物を生成するための浸漬装置、金属塩担持炭化物を還元的熱分解することにより加金属担持炭化物と分解ガスを生成するための還元装置、および分解ガスから金属の塩を生成するための金属塩生成装置を含む。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態の一つは、吸着材を製造するためのシステムと方法に関する。
バイオマスを炭化して得られる炭素を基本材料として有する多孔質材料に鉄を担持させた吸着材は、リン酸イオンを吸着することが可能であることから、河川や湖沼、海の水質改善に有効に利用できることが知られている。また、リン酸イオンを吸着した吸着材は肥料としても利用することができるため、この吸着材を土壌へ散布することで、植物によって固定化された二酸化炭素を有効に活用しつつ、二酸化炭素を土壌へ貯留することが可能となる。したがってバイオマスから得られる吸着材は、大気中の温室効果ガスを固定化するための炭素貯留において中心的な役割を担っている(特許文献1、非特許文献1参照)。
特開2007−75706号公報
柴田晃、「地域振興のためのバイオマス簡易炭化と炭素貯留野菜COOL VEGETM」、高温学会誌、2011年3月、第37巻、第2号、p.37−42
本発明の実施形態の一つは、吸着材の製造方法、あるいはこの方法を実現するためのシステムを提供することを課題の一つとする。
本発明の実施形態の一つは、吸着材を製造するためのシステムである。このシステムは、バイオマスを炭化して炭化物と乾留ガスを生成するための炭化装置、金属の塩を含む液体に炭化物を浸漬して金属塩担持炭化物を生成するための浸漬装置、金属塩担持炭化物を還元的熱分解することにより金属担持炭化物と分解ガスを生成するための還元装置、および分解ガスから金属の塩を生成するための金属塩生成装置を含む。
本発明の実施形態の一つは、吸着材を製造する方法である。この方法は、バイオマスを炭化して炭化物と乾留ガスを生成すること、金属の塩を含む液体に炭化物を浸漬して金属塩担持炭化物を生成すること、金属塩担持炭化物に対して還元的熱分解を行うことで金属担持炭化物と分解ガスを生成すること、および分解ガスから金属の塩を生成することを含む。
本発明の実施形態により、河川、湖沼、または海の水質を効果的に改善するために利用可能な吸着材とその製造方法を提供することができる。また、植物の育成に対して効果を有する肥料を低コストで製造することが可能となる。さらに、大気中の二酸化炭素を炭素という形で地中に貯留し、温室効果の抑制に寄与することができる。
本発明の実施形態における二酸化炭素貯留システムの概念図。 本発明の実施形態の一つである吸着材の製造方法を示すフローチャート。 本発明の実施形態の一つに係る吸着材を製造するためのシステムを示す模式図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する炭化装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する炭化装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する熱交換器の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する浸漬装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する乾燥装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する還元装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する還元装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する金属塩生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する金属塩生成装置の模式的断面図。 本発明の実施形態の一つである吸着材を製造するためのシステムを構成する吸着用装置の模式的斜視図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
1.概要
図1は、本発明の実施形態の一つで利用される、大気中の二酸化炭素を貯留するシステム(Carbon−Storing System、以下、CSシステムと記す)を説明する概念図である。このCSシステムにおいて、植物は光合成によって二酸化炭素を還元し、種々の有機物として固定することで生物資源を創り出す。生物資源は他の生物のエネルギー源(食料、飼料)として利用されるのみならず、繊維や木材などの機能材料・構造材料として様々な用途で利用される。
本実施形態では、種々の態様で利用された生物資源の残渣や副生物、代謝物、すなわちバイオマスを炭化することで炭化物と乾留ガスを生成する(1)。炭化物は金属塩担持炭化物を経て吸着材として機能する金属担持炭化物へ変換される(2、3)。金属担持炭化物はリンや窒素、あるいはヒ素を含む化合物(以下、金属担持炭化物によって吸着される化合物を総じて吸着物と記す)を吸着し、特にリン含有化合物に対して高い吸着能を示す。この金属担持炭化物の高い吸着能が本実施形態を水質改善に利用することを許容する。また、リン含有化合物は植物の生長を促進する栄養素を提供することができるため、吸着物を吸着(4)した金属担持炭化物は肥料として利用することができる。このため、吸着物を吸着した金属担持炭化物を土壌に散布(5)することで土壌が改質され、植物の生長が促進される。
金属担持炭化物の生成は、金属塩担持炭化物に対して還元的熱分解を行うことによって行われ(3)、この時に分解ガスが発生する。本実施形態ではさらに、この分解ガスの少なくとも一部を気相または液相において金属と反応させ、金属の塩を生成する(6)。得られる金属の塩は再度浸漬(2)に利用することができるため、本実施形態では分解ガスも有効に活用することが可能である。
2.プロセスフロー
吸着材を製造する方法を、フローチャート(図2)を用いて説明する。
2−1.炭化
炭化ではバイオマスが炭化物へ変換される。ここでバイオマスとは有機物の一種である、生体由来の物質とその代謝物を指す。例えば木に由来する材料がバイオマスとして挙げられる。具体的には、板状や柱状の木材、間伐材、剪定廃材、建築廃木材、粉末状のおがくず、パーティクルボートなどの木製成形品が挙げられる。木の種類に制約はなく、スギやヒノキ、竹でもよい。あるいは籾殻、バガス、トウモロコシの軸や葉などの農業廃棄物、藁や麦わら、乾草などの農業副産物もバイオマスの一例として挙げられる。あるいは麻や亜麻、綿、サイザル麻、アバカ、ヤシ毛などの繊維の原料となる植物が挙げられる。あるいは海藻などの藻類でもよい。あるいは、食品残渣や、動物の糞尿から得られるサイレージなどが挙げられる。
炭化は、低酸素濃度(例えば1%以下)の条件下、400℃から1300℃の範囲から設定される温度でバイオマスを加熱することで行われる。これにより乾留ガスが生成するとともに、バイオマスの構造に起因する孔と、乾留ガスの脱離によって形成される細孔が複雑に混ざり合った大小様々な孔が形成された多孔質性材料として炭化物が生成する。乾留ガスには主に水素や一酸化炭素、メタンやプロパン、ブタンなどに代表されるアルカンなどの可燃性、または還元力を有するガスが含まれる。後述するように、乾留ガスは高温(700℃から1300℃)の状態で取り出され、その熱エネルギーと還元力がその後の乾燥や還元的熱分解に利用される。詳細な説明は割愛するが、本実施形態では、乾留ガスの可燃性を利用して発電を行ってもよい。
2−2.浸漬
バイオマスの炭化によって得られる炭化物は浸漬処理される。浸漬は、金属の塩(金属塩)を含む溶液、または懸濁液(以下、これらを総じて浸漬液と記す)を炭化物に接触させることで行われる。浸漬液に含まれる金属塩としては、鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルト、バナジウム、マンガン、マグネシウム、カルシウムなどの硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩が挙げられ、中でもリンまたはヒ素を含む化合物を効率よく固定可能な金属を与える鉄の塩が好ましい。具体的には、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄(ポリ硫酸鉄も含む)、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄が典型例として挙げられる。浸漬液中における金属塩の濃度は、例えば1%以上80重量%以下、15重量%以上60重量%以下とすることができる。浸漬液の溶媒としては、水やアルコールが挙げられるが、毒性が低く、可燃性が無く、安価な水が好ましい。浸漬する際の浸漬液の温度は、0℃以上150℃以下、0℃以上100℃以下、0℃以上90℃以下、あるいは0℃以上70℃以下に調整してもよい。
浸漬は、炭化直後の高温の炭化物を冷却した後に行ってもよく、高温のまま行ってもよい。例えば0℃以上150℃以下、0℃以上100℃以下、0℃以上90℃以下、あるいは0℃以上70℃以下の温度の炭化物を浸漬液に浸漬してもよい。比較的高温の状態で炭化物を浸漬し、浸漬液から取り出すことで、引き続く乾燥時間を短縮することができる。浸漬時間は、任意の時間を選択することができ、1分以上が好ましい。浸漬液に対して超音波を照射しながら浸漬を行ってもよい。浸漬は常圧で行ってもよく、減圧または加圧しながら浸漬を行ってもよく、減圧後に浸漬し、加圧を行ってもよい。減圧後に浸漬する場合、任意の圧力で行うことができるが、例えば通常大気圧をゼロとしたゲージ圧で、−0.1MPa以上0.9MPa以下、−0.1MPa以上0.4MPa以下、あるいは−0.1MPa以上0.1MPa以下の圧力で行うことができる。また、減圧後に加圧する場合は、大気圧をゼロとしたゲージ圧で0MPa以上0.9MPa以下、0MPa以上0.6MPa以下、または0MPa以上0.4MPa以下で行うことができる。浸漬により炭化物の細孔壁や表面に金属塩が吸着し、炭化物上に金属塩が吸着、固定された金属塩担持炭化物が得られる。
2−3.乾燥
任意の構成として、浸漬によって生成する金属塩担持炭化物を加熱して乾燥してもよい。加熱は0℃以上500℃以下、0℃以上300℃以下の範囲から選択される温度で行えばよく、加熱時間も1分以上72時間以内、30分以上48時間以内、あるいは1時間以上24時間以下の範囲から適宜選択される。加熱は、大気雰囲気、酸素雰囲気、無酸素雰囲気、低酸素雰囲気、不活性ガス雰囲気、あるいは還元ガス雰囲気で行えばよい。後述するように、この加熱処理で必要な熱エネルギーとして、高温の乾留ガスが持つ熱エネルギーを利用することができる。すなわち、乾留ガスの一部を後述する熱交換器150に導入し、乾留ガスの熱エネルギーを熱伝達媒体へ移動させ、加熱された熱伝達媒体を熱エネルギー源として金属塩担持炭化物の加熱に用いることができる。
加熱の際、金属塩の一部が熱分解し、金属酸化物へ変化するとともに分解ガスが発生することがある。この分解ガスは、後述する還元的熱分解で発生する分解ガスと同様に、金属塩の生成(再製)に利用することができる(図1の点線参照)。分解ガスからの金属塩の生成については後述する。
2−4.還元的熱分解と金属塩の生成
金属塩担持炭化物は、還元的熱分解に供される。具体的には、不活性ガス雰囲気下、あるいは還元性ガス雰囲気下、200℃以上1300℃以下、400℃以上1300℃以下、あるいは600℃以上900℃以下の温度において加熱を行う。
不活性ガス雰囲気下で還元的熱分解を行う場合には、不活性ガスとして窒素やアルゴンが用いられる。この場合、金属塩が熱分解されて金属酸化物となり、金属酸化物担持炭化物と分解ガスが生成する(自己熱分解)。この分解ガスは還元剤として働くことができ、炭化物に担持された金属酸化物が金属へ還元され、金属担持炭化物が得られる。例えば、(ポリ)硫酸鉄が担持された炭化物の場合、加熱によって酸化鉄担持炭化物が生成するとともに亜硫酸ガスが発生する。この亜硫酸ガスはさらに炭化物上の酸化鉄と反応して0価の鉄と三酸化硫黄を与える。この一連の反応によって硫酸鉄担持炭化物は鉄担持炭化物となり、分解ガスとして三酸化硫黄が発生する。
なお、自己熱分解における副反応として、亜硫酸ガスと炭化物中の炭素との反応による一酸化炭素の生成や、炭化物中の炭化水素の熱分解によりメタンや水素が生じることがある。これらの一酸化炭素やメタン、水素も金属塩や金属酸化物の還元に寄与することができる。なお、一酸化炭素は炭化物の炭素に由来するので、吸着材として用いられる炭化物の収量が減少する。
還元性ガス雰囲気下で還元的熱処理を行う場合、還元性ガスとしては、水素や一酸化炭素、またはこれらの混合ガスを用いることができる。これらのガスに窒素やアルゴンなどの不活性ガスを希釈ガスとして混合してもよい。あるいは、乾留ガスの熱エネルギーと還元力を利用してもよい。すなわち、別途行われるバイオマスの炭化で発生する乾留ガスを金属塩担持炭化物と接触させて還元的熱分解を行ってもよい。還元性ガス雰囲気下で還元的熱処理を行う場合でも、自己熱分解が一部進行し得る。しかしながら還元性ガスが存在するので、還元性ガスによる金属塩の還元、および乾燥時の分解によって生成する金属酸化物の還元が自己熱分解よりも優先的に進行すると考えられる。このため、炭化物を構成する炭素の消費が抑制され、吸着材の収量の低減を抑制することができる。
浸漬液中に硫酸塩が含まれる場合には、自己熱分解において分解ガスとして一酸化硫黄(SO)や二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)などのSOxが発生する。浸漬液中に硝酸塩が含まれる場合には、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、亜酸化窒素(一酸化二窒素)(N2O)、三酸化二窒素(N23)、四酸化二窒素(N24)、五酸化二窒素(N25)などのNOxが発生する。浸漬液中に塩酸塩が含まれる場合には塩化水素や塩素などが発生する。また、還元性ガスによる還元でもSOxやNOx、あるいは含塩素ガスが分解ガスとして副生する。本実施形態では、これらのガスが金属塩の生成に利用される(図1の点線参照)。
具体的には、分解ガスを気相または液相において金属(0価金属)、または金属を含む化合物(以下、これらを原料金属と記す)と接触させることで金属塩が生成される。原料金属に含まれる金属としては、浸漬液中に含まれる金属塩の金属が選択される。気相で金属塩を生成する場合、原料金属に対して分解ガスを直接接触させ、原料金属の表面と分解ガスとの反応によって金属塩を生成する。例えば浸漬液に塩化鉄が含まれる場合には、鉄を含む原料金属を分解ガスに含まれる塩素や塩化水素のガスと接触させ、これにより、塩化第一鉄または塩化第二鉄が得られる。金属の形状に制約はなく、金属の微粒子やペレット、インゴット、ワイヤー、ロッド、あるいはこれらの混合物などが使用可能である。金属と分解ガスとの反応温度も室温以上1500℃以下の範囲から適宜選択することができる。
金属を含む化合物としては、金属の酸化物、水酸化物が例示される。浸漬液中に鉄塩を用いる場合には、例えば一酸化鉄(FeO)、四酸化三鉄(Fe34)、三酸化二鉄(Fe23)、水酸化第一鉄(Fe(OH)2)、水酸化第二鉄(Fe(OH)3)などが挙げられる。
液相での反応を行う場合、水中に金属を設置し、分解ガスを水に吹き込むことで行ってもよく、あるいは分解ガスを水に吹き込んで酸性溶液(硫酸水溶液、硝酸水溶液、塩酸など)を調製し、この酸性溶液と金属を接触することで金属塩を生成してもよい。例えば浸漬液に硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸第一鉄、あるいは硝酸第二鉄が含まれる場合には、分解ガス中に含まれるSOxまたはNOxガスを鉄が配置された水中に吹き込めばよい。あるいは分解ガスを水に溶解して硫酸若しくは硝酸の水溶液、または塩酸を調製し、これらと鉄と接触させればよい。
上述した方法で得られる金属塩は、さらに浸漬に利用することができるので、本実施形態によって吸着材を低コストで提供することが可能となる。
2−5.吸着
上述した還元的分解処理により、炭化物上に担持された金属塩、あるいは乾燥において生成する金属酸化物が金属(0価金属)へ還元され、金属が担持された炭化物(金属担持炭化物)が得られる。このようにして得られる金属担持炭化物は、バイオマスに由来する多孔質性に起因して広い表面積を有する。このため、液体や気体との接触面積が広く、担持された金属が有する吸着物に対する吸着能を効果的に発揮することができ、吸着材としての応用が可能である。例えば河川、湖沼、または海などの水域における水質汚濁物質であるリンや窒素、ヒ素を含む化合物を効果的に吸着することができる。特に鉄が担持された吸着材は、リンを含む化合物の吸着に対して有効である。ここで、リンを含む化合物としては、リン酸、カルシウムや鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウムなどの金属のリン酸塩やメタリン酸塩、ピロリン酸塩、あるいはリン酸エステルなどの有機リン酸が例示される。ヒ素を含む化合物としては、ヒ酸の金属塩、亜ヒ酸の金属塩、ヒドロヒ酸の金属塩、メタ亜ヒ酸の金属塩、あるいは有機アルシン酸などの有機ヒ素が例示される。窒素を含む化合物としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、アミン、尿素、窒素含有ヘテロ芳香族化合物、金属の硝酸塩や亜硝酸塩などが挙げられる。
吸着は、吸着材である金属担持炭化物を、井水、河川や湖沼、浄化槽、下水処理場の処理槽内などに設置することで行うことができる。あるいは、吸着物を水と混合し、得られる混合液と金属担持炭化物を接触させて行ってもよい。リン含有化合物を主な吸着物とする場合、吸着に供される水(処理水)における全リン濃度は、0.1mg/L以上5000mg/L以下であることが好ましい。全リン濃度とは、処理水中に含まれるリンを含む化合物の総量を示す指標であり、ペルオキソ二硫酸カリウム分解法、硝酸−過塩素酸分解法、あるいは硝酸−硫酸分解法などによって測定することができる。処理水を金属担持炭化物と接触させる際の処理水の温度は特に制御する必要は無い。また、処理時間も処理水中の吸着物の濃度や金属担持炭化物の量によって適宜設定すればよい。
2−6.散布
吸着物であるリンや窒素を含む化合物は、種々の植物の生長を促進する養分として働くことができ、したがって、吸着物を吸着した金属担持炭化物を土壌に散布することで肥料として利用することができる。その結果、土壌を改質できるだけでなく、植物によって固定化された二酸化炭素を再び炭素として貯留することが可能となる。金属担持炭化物の散布は、例えばグランドソワーなどの自然落下式の散布機や、圧縮空気を利用する拡散型散布機などを用いて行えばよい。また、散布方式にも制約はなく、条施型散布機、全面施用散布機のいずれを採用してもよい。肥料は、土壌の表面から30cm以内の範囲に散布することが好ましい。
必要に応じ、金属担持炭化物の粒径を調整するために解砕を行ってもよい。例えば、金属担持炭化物の平均粒径が1mm以上10mm以下となるように解砕すればよい。解砕は、振動ミル、ジェットミル、ボールミル、ローラーミル、ロッドミル、ハンマーミル、インパクトミル、回転ミル、ピンミル、ピン−ディスクミル、あるいは遊星ミルなどの解砕機を利用することができる。金属担持炭化物を解砕することで表面積が増大し、その結果、吸着物の金属担持炭化物からの解離が促進される。
金属担持炭化物の粒径を肥料の用途に適合させるための分級を行ってもよい。分級は分級機を用いて行われ、分級機としては乾式分級式分級機でも湿式分級機のいずれを採用してもよい。例えば気流分級機、重力場分級機、慣性力場分級機、遠心力場分級機などが分級機として例示される。
金属担持炭化物に対してさらに肥料成分を混合してもよい。肥料成分としては窒素、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、ケイ酸、ホウ素から選ばれる一つ、あるいは複数が挙げられ、具体的な材料として油粕、発香鶏糞、魚粉、骨粉、米ぬか、バットグアノ、ポカシ肥、草木灰、石灰、化成肥料などが例示される。混合はミキサーを用いて行われ、ミキサーはフリーフォールミキサー、強制ミキサー、Y分岐ミキサー、アジテータミキサー、あるいはパドルミキサーなどから任意に選択することができる。
3.吸着材を製造するためのシステム
本実施形態に係る吸着材を製造するためのシステムの構成を図3から図13を用いて説明する。本システムは、炭化装置100、熱交換器150、浸漬装置180、乾燥装置200、還元装置220、金属塩生成装置280を含む。任意の構成として本システムはさらに、ガス源250やガス精製装置160、フレアスタック270を含んでもよい。乾留ガスを用いて発電を行う場合には、発電装置170やガスホルダ166、熱交換器168などを含むことができ、炭化装置100、熱交換器150、ガス精製装置160、ガスホルダ166、熱交換器168、および発電装置170などによってガス化発電装置101が構成される。
3−1.炭化装置
炭化装置100は、バイオマスを低酸素濃度の条件下で炭化し、乾留ガスと炭化物を生成するように構成される。炭化装置100の構造に特に制約はない。炭化装置100として内燃式のガス化装置の模式的断面図を図4に示す。ここで示した炭化装置100は一例であり、後述するように炭化炉は外熱式でも構わなく、その構造もバッチ式の密閉型の炭窯炉や連続式のロータリーキルン、揺動式炭化炉、スクリュー炉などでも構わない。いずれの形式でも、炭化によって発生した乾留ガスを還元装置220や熱交換器150に導入するように構成される。
図4に示すように、炭化装置100は円筒形状を有する回転式の炭化炉114を有し、さらにバイオマス102を炭化するための熱エネルギーを供給するバーナー120が備えられた加熱チャンバー112が炭化炉114を覆うように設けられる。炭化装置100には、炭化するバイオマス102を投入するためのホッパー124やホッパー124の下に位置するスクリューフィーダー126を設けてもよい。スクリューフィーダー126によってバイオマス102が炭化炉114内へ連続的に供給される。
ここで例示される炭化炉114はロータリーキルン型の炭化炉であり、炭化炉114と加熱チャンバー112は、バイオマス102を投入する側が炭化物104を搬出する側よりも高い位置になるよう水平面から傾斜している。炭化炉114は駆動部116によって加熱チャンバー112内で回転するように構成される。駆動部116は、例えばチェーン、ベルト、歯車などを用いて炭化炉114を加熱チャンバー112の中心軸を中心として回転させる。炭化炉114に供給されるバイオマス102は、炭化炉114が連続的に回転することによってホッパー124側からバーナー120側へ輸送される。その間、低酸素濃度の条件下でバイオマス102が加熱され、炭化が進行して乾留ガスが発生する。乾留ガスは排気ダクト128から第1のガス供給管118を介して取り出される。第1のガス供給管118が乾留ガスを還元装置220や熱交換器150に導入する機構として機能する。得られる炭化物104は炭化炉114の下部からガス漏洩防止用のロータリーバルブ122を介し、炭化装置100の外へ搬出され、引き続く浸漬に供される。ロータリーバルブ122は上下2段となるよう設置してもよく、その場合、上段と下段のロータリーバルブが交互に開いて炭化物が排出される。また、ロータリーバルブ122の周囲に、ロータリーバルブ122を冷却できる機構を設けてもよい。
乾留ガスの温度を維持するため、第1のガス供給管118を断熱材などの保温手段130で覆ってもよい。あるいは、炭化装置100で生成する乾留ガスの加熱、あるいは温度維持のための加熱装置(図4では示されない)を第1のガス供給管118に設けてもよい。
任意の構成として、生成する乾留ガスに酸素を供給するための機構を備えてもよい。図4では、この機能として酸素または空気を導入するための導入口134が排気ダクト128に設けられる例が示されている。微量の酸素をバルブ132を介して乾留ガスに加えることで、炭化装置100の温度を制御、代表的には上昇させることができるとともに、乾留ガスに含まれるタールを燃焼し、乾留ガス中のタールの濃度を低減することができる。なお、酸素供給量が多すぎると、バイオマス102が燃焼してしまい炭化物を得ることができないため、酸素供給量を制御することが好ましい。また、図示しないが、改質炉をタール分離装置として第1のガス供給管118に接続し、水蒸気改質反応によってタールを除去してもよい。
炭化装置100の他の例として、外燃式のガス化装置を図5に示す。図5に示すように、外燃式の炭化装置100は炭化炉114、および炭化炉114の周囲を覆う加熱チャンバー112を基本的な構成として有している。加熱チャンバー112は炭化炉114との間に空間が形成されるように設けられ、この空間に接続される熱媒体導入口144と熱媒体排出口146が加熱チャンバー112に設けられる。前者を介して外部で加熱された熱媒体がこの空間内に導入され、後者から熱媒体が排出される。これにより、加熱された熱媒体が炭化炉114の外壁と接し、炭化炉114が加熱される。熱媒体としては電気ヒータなどによって加熱されたガスでもよく、軽油、重油、炭化物などの燃料を燃焼させて得られる高温のガスを用いてもよい。もしくは、ガス化で発生する乾留ガスを用いてもよい。このような外燃式の炭化装置100を用いる場合、熱媒体を加熱するためのエネルギー源が必要ではあるものの、比較的高い収量で炭化物を得ることができる。
3−2.熱交換器
熱交換器150は、炭化装置100の第1のガス供給管118と接続され、高温の乾留ガスを冷却して熱エネルギーを取り出すために設けられる。熱交換器150の形式や構造に制約はなく、例えばプレート式、シェル−チューブ式、フィンチューブ式などの様々な形式を適用することができる。図6に例示された熱交換器150はシェル−チューブ式の熱交換器である。熱交換器150はアウターシェル152を有し、アウターシェル152には乾留ガスを導入、排出するためのインレット154とアウトレット156がそれぞれ設けられる。アウターシェル152内には乾留ガスのための流路が構成され、この流路がインレット154とアウトレット156に接続される。アウターシェル152内には熱伝達媒体が効率よく流路と接触するためのフィン158を設けてもよい。
熱伝達媒体としては空気や窒素などのガスでもよく、水、エチレングリコールなどのアルコール、シリコーンオイル、あるいはビフェニルやジフェニルエーテルなどの芳香族化合物でもよい。これらの熱伝達媒体はアウターシェル152内に注入され、流路と接触することで乾留ガスと熱交換を行って加熱され、その後外部に取り出される。
3−3.浸漬装置
浸漬装置180は、炭化によって得られる炭化物104に金属塩を吸着させる機能を有する。浸漬装置180の構造に制約はなく、浸漬に用いる浸漬液を貯留するためのタンク182を基本的な構成として備える(図7)。タンク182には、後述する金属塩生成装置280から金属塩の溶液を供給するための供給管194を設けることができる。タンク182の底部には排出口を設けてもよく、排出口に接続されるバルブ190の開閉により浸漬液の貯留、排出を行うことができる。任意の構成としてタンク182はさらに攪拌装置192や浸漬液を加熱するためのヒータ196を備えてもよい。攪拌装置192を用いることで浸漬液が攪拌され、浸漬液中の金属塩の濃度分布を減少させることができる。浸漬液の攪拌は、浸漬液を循環することによって行ってもよい。ヒータ196は内部に発熱素子を有し、電気的に加熱ができるように構成されていてもよく、あるいはチューブ状の構造を有し、内部に熱交換器150から供給される熱伝達媒体を循環できるよう構成されていてもよい。これにより、乾留ガスの熱エネルギーを有効に利用し、浸漬時の温度制御や浸漬液の濃縮を行うことができる。
浸漬装置180はさらに蓋184を有していてもよく、蓋184には一つ、あるいは複数の貫通孔186が設けられる。貫通孔186には、例えば窒素やアルゴン、空気などの気体を導入するためのガス源、タンク182内を排気するための減圧装置、タンク182内を加圧するための加圧装置、タンク182内の圧力や温度を計測するための圧力計や温度計などを接続してもよい。供給管194をタンク182に設けず、蓋184に設けてもよい。図示しないが、浸漬装置180はさらに、浸漬液を冷却するための冷却装置、超音波照射装置などを有してもよい。浸漬時に超音波照射装置によって超音波を浸漬液に照射することで、炭化物の細孔内部へ効率よく浸漬液を浸透させることができる。
なお、炭化物は水よりも比重が低いため、浸漬液に浮く。このため、タンク182に炭化物104を収容可能なケース198を浸漬装置180と組み合わせて使用してもよい。ケース198には複数の開口が設けられ、浸漬液よりも比重が高くなるように材料と構造が構成される。複数の開口は、炭化物104より目開きが小さくなるように設定される。これにより、炭化物が浸漬液に浮いて十分に浸漬液と接触できなくなることを防ぐことができるだけでなく、浸漬された炭化物を容易に回収することができ、さらに炭化物104がケース198の外に漏れ出ることを防止できる。炭化物104と浸漬液の分離は、浸漬装置180の後段に設置される、脱水機などにより行われる。脱水機としては、例えば、遠心脱水機など、従来公知の脱水機を適宜使用することができる
3−4.乾燥装置
乾燥装置200は、浸漬によって得られる金属塩担持炭化物106を加熱することで乾燥を行う。乾燥装置200は、分解ガスを金属塩生成装置280に供給するように構成される。乾燥装置200の構造に特段の制約はなく、例えば図8に示すように、乾燥装置200は金属塩担持炭化物を収容するチャンバー202を有し、チャンバー202には一つ、あるいは複数のガス供給口206、ガス排出口210が設けられる。ガス排出口210は金属塩生成装置280に接続される。
金属塩担持炭化物の加熱では、乾留ガスが持つ熱エネルギーを利用してもよい。この場合、ガス供給口206を熱交換器150と接続し、乾留ガスによって加熱された気体の熱伝達媒体をチャンバー202内に導入する。熱伝達媒体の流量はバルブ208を用いて制御される。あるいは、別途加熱された熱伝達媒体、または熱交換器150から供給される熱伝達媒体を循環させるためのチューブヒータ216をチャンバー202の外部、または内部に設けてもよい。図8ではチューブヒータ216がチャンバー202の外部に設置された例が示されている。この場合、熱交換器150において気体の熱伝達媒体のみならず、液体の熱伝達媒体も用いることができる。これにより、炭化装置100で生成する高温の乾留ガスの熱エネルギーを乾燥装置200へ供給することができ、吸着材や肥料の製造コストの低減に寄与する。
任意の構成として乾燥装置200は、チャンバー202の底部と金属塩担持炭化物106の接触を防止するセパレータ214、蓋204、あるいは図示しない排水口などを備えてもよい。蓋204には一つ、あるいは複数の貫通孔212を設けてもよい。貫通孔212には、例えば温度計や圧力計を設置してもよく、あるいは酸素や空気の供給源と接続してもよい。貫通孔212を介して酸素や空気をチャンバー202内に供給することで、加熱時間を短縮することができる。
3−5.還元装置
還元装置220では、金属塩担持炭化物に担持された金属塩、および乾燥時に生成する金属酸化物担持炭化物上の金属酸化物が金属へ還元的に熱分解される。還元装置220の構成にも特に制約はなく、例えば図9に模式的に示した連続炉型の構造を採用することができる。ここに示した還元装置220は、還元炉222、還元炉222を加熱するためのヒータ228、および炭化装置100から供給される乾留ガスを還元炉222に導入するための第1のガス供給管118、ならびに還元性ガスの流量を制御するためのバルブ234を有する。第1のガス供給管118は炭化装置100から直接延伸して還元炉222に接続されていてもよく、他のガス供給管を介して炭化装置100と還元炉222が接続されていてもよい。第1のガス供給管118を介して還元炉222と炭化装置100を接続することにより、炭化装置100で生成される高温の乾留ガスが有する熱エネルギーと還元力を還元装置220へ提供することができ、還元炉222内における還元反応を加速することができる。任意の構成として、乾留ガスを加熱するためのヒータ246を第1のガス供給管118を覆うように設けてもよい。
還元炉222には、金属塩担持炭化物106を投入するためのロータリーバルブ226やホッパー224を設けてもよい。還元炉222の底部には、得られる金属担持炭化物、すなわち吸着材を取り出すためのロータリーバルブ230を設けることができる。また、ロータリーバルブ226、230それぞれは、2段階式の構造を有するように2つのロータリーバルブによって構成されていてもよい。二つのロータリーバルブ226、230を設けることで、還元炉222内部に導入される乾留ガスの漏洩を防止することができ、安全に金属塩や金属酸化物の還元を行うことができる。また、これらを設置することで、連続的に金属塩担持炭化物106を還元炉222に投入し、還元によって得られる吸着材を取り出すことができる。還元炉222の底部は傾斜していてもよく(図9の点線参照)、この構造により、吸着材を還元炉222の底部に集めることができる。還元炉222にはさらにガス捕集管244が設けられ、金属塩担持炭化物106と反応した乾留ガス、あるいは過剰の乾留ガスなどがガス捕集管244を介して金属塩生成装置280へ排出される。
還元装置220はさらに、還元性ガスや不活性ガスを供給するための第2のガス供給管240を有してもよい。第2のガス供給管240にはガス源250が接続され(図3参照)、還元性ガスや不活性ガスの流量はバルブ242によって制御される。これにより、例えば炭化装置100で生成する還元性ガスの量が不足する場合、あるいは炭化装置100が駆動していないときでも、還元装置220内に十分な還元性ガスを供給して金属塩担持炭化物106に対して還元処理を行うことができる。また、還元装置220内に不活性ガスを供給し、不活性ガス雰囲気下において金属塩担持炭化物106の還元的熱分解を行うことができる。ガス源250から供給される還元性ガスは、水素や一酸化炭素、アルカンの単体でもよく、これらの混合物でもよい。あるいは還元性ガスに窒素やアルゴンなどの不活性ガスが混合されていてもよい。
還元装置220はさらに、還元炉222内の雰囲気(ガス)を置換するためのガス置換装置(図示しない)と連結される第3のガス供給管236を備えてもよい。乾留ガスには水素やアルカンなどの可燃性ガスや一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるため、還元的熱分解後にガス置換装置から第3のガス供給管236を介して、空気、窒素、あるいは希ガス(ヘリウム、アルゴンなど)を供給することで、残留する乾留ガスを還元炉222から排出することができる。ガス置換装置には図示しない空気や窒素、アルゴンなどのガス源が接続される。あるいはガス置換装置は、外気を導入するためのファンやコンプレッサーでもよい。第1のガス供給管118、第2のガス供給管240、第3のガス供給管236をそれぞれ独立に還元炉222に接続せずに、一本の供給管として還元炉222に接続しても構わない。この場合、還元炉222の外部でこれらのガス供給管を互いに接続し、バルブの切り替えによってこれらのガスの供給が制御される。
図示しないが、乾燥装置200と同様、熱交換器150などから供給される熱伝達媒体を環流させるためのチューブヒータを還元炉222の外部に設けて還元炉222を加熱できるように還元装置220を構成してもよい。これにより、熱伝達媒体を介して乾留ガスの熱エネルギーを金属塩担持炭化物106の還元的熱分解において利用することも可能となる。
還元装置220は連続型である必要はなく、バッチ式でもよい。例えば図10に示すように、ロータリーバルブ226に代わって還元炉222の開口部に開閉扉223を設け、これを用いて還元炉222へ金属塩担持炭化物106を投入し、生成する吸着材を取り出してもよい。図示しないが、開口部を複数設け、金属塩担持炭化物106の投入と吸着材の取出しを異なる開口部を経由して行ってもよい。また、図10に示した例では、還元装置220は開口部を介して金属塩担持炭化物106の投入を還元炉222の上から行うように構成されているが、開口部が水平方向に向くよう還元装置220を構成してもよい。
なお、本システムにおいて乾燥装置200を設けず、金属塩担持炭化物の乾燥と還元的熱分解を還元装置220において行ってもよい。この場合も加熱によって生じる分解ガスはガス捕集管244を介して金属塩生成装置280へ導入される。
このように本システムでは、乾留ガスの熱エネルギーと還元力が金属塩担持炭化物の加熱や還元的熱分解に有効に利用される。このことは、吸着材の低コストの製造に寄与する。
3−6.金属塩生成装置
金属塩生成装置280は、乾燥装置200や還元装置220で発生する分解ガスと原料金属が気相、または液相で接触可能なように構成される。図11に気相で分解ガスと原料金属を接触させて金属塩を生成することが可能な金属塩生成装置280の一例を断面模式図として示す。
図11に示すように、金属塩生成装置280は反応チャンバー282を備え、反応チャンバー282には原料金属310を投入するための開閉可能な蓋284、分解ガスおよび水蒸気を導入するためのガス導入口290、生成した金属塩を含む溶液を取り出すための排出口286、未反応の分解ガスを取り出すための排出口294が備えられる。未反応の分解ガスはバルブ296を介してフレアスタック270へ導入される。任意の構成として、反応チャンバー282内には固定式または着脱式のメッシュ状のフィルター300を設けてもよい。フィルター300により、原料金属310が排出口286から落下することを防ぐことができる。ガス導入口290は反応チャンバー282の下部に設けることが好ましく、例えばフィルター300よりも下に位置するように設けることができる。反応チャンバー282の外部には反応チャンバー282を加熱するためのヒータ298が設けられる。図示しないが、反応チャンバー282に不活性ガスを導入するためのガス導入口をさらに設けてもよい。
ガス導入口290は乾燥装置200および/または還元装置220と接続され、金属塩担持炭化物を加熱乾燥する、あるいは還元的熱分解して生成する分解ガスおよび水蒸気がガス導入口290を介して反応チャンバー282内に導入される。分解ガスと水蒸気の導入量はバルブ292によって調整される。反応チャンバー282はヒータ298によって原料金属310の融点以下の温度に加熱される。例えば、原料金属310の塩を含む溶液の沸点以上原料金属310の塩の熱分解温度以下の範囲から選択される温度で反応チャンバー282を加熱すればよい。反応チャンバー282内で塩化水素や塩素、NOx、またはSOxが原料金属310と反応し、金属塩が生成する。金属塩は水蒸気に溶解し、金属塩を含む溶液が排出口286からバルブ288を介して取り出される。得られる金属塩を含む溶液は回収され、浸漬液の調製に用いられる。
液相で金属塩を生成する場合には、図12に例示される構造を有する金属塩生成装置280を用いることができる。ここで例示される金属塩生成装置280は、分解ガスを溶解するための水350を貯留するためのタンク320を備え、タンク320には分解ガスをバブリングするための散気管324が備えられる。散気管324はバルブ322を介して乾燥装置200、および/または還元装置220と接続される。ただし、散気管324をタンク320に設けず、乾燥装置200や還元装置220で生成する分解ガスを水面に吹き付けるように金属塩生成装置280を構成してもよい。散気管324はメンブレン式の散気管であり、分解ガスをマイクロバブル、ナノバブルなどの平均直径の小さい微小気泡として水350中でバブリングさせることで、分解ガスを効率よく水350に接触させることが可能である。これにより、水350に対する分解ガスの溶解速度を高めることができる。
任意の構成として金属塩生成装置280は、分解ガスが溶解することで生成する酸性溶液を回収するための排出口326、未反応の分解ガスをタンク320から回収するための吸引管330や吸引管330に接続されるポンプ332、酸性溶液を攪拌するための攪拌装置334、原料金属310をタンク320の底から離隔するためのセパレータ336、タンク320内の水350を循環させるための配管338や配管338に接続されるポンプ340、タンク320の天井部に設けられるシャワーヘッド342、酸性溶液中における金属塩の濃度を測定するセンサ(図示しない)などを有していてもよい。配管338を用いてタンク320の下部から上部へ酸性溶液を循環することで、酸性溶液の濃度を均一にすることができる。シャワーヘッド342から水または酸性溶液を散布することで、未反応の分解ガスと反応させることが可能であり、分解ガスを効率よく利用することができる。また、金属塩の濃度を測定するセンサを設けることで、所定の濃度となった酸性溶液を排出口326から回収するタイミングを把握することができる。
分解ガスは水に溶解し、塩酸や硝酸、硫酸を与える。これらの酸が原料金属310と反応し、金属塩の水溶液が得られる。この金属塩溶液をバルブ328を介して浸漬装置180に供給することで、炭化物の浸漬液として用いることができる。このように本実施形態では、金属塩担持炭化物の加熱によって生成する分解ガスを有効に活用することができる。
3−7.吸着用装置
還元的熱分解処理によって得られる金属担持炭化物は、吸着物を吸着するための吸着材として機能する。吸着の際に用いられる吸着用装置も本システムを構成することができる。吸着用装置の構造に特に制約はなく、一例として吸着材を充填可能なカートリッジ260が挙げられる。図13(A)に示すカートリッジ260は吸着材110を充填可能な筐体262を有し、筐体262には、筐体262内の空間と外部を接続するインレット264とアウトレット266が接続される。インレット264からは処理水が図示しないポンプなどを用いて注入され、その後アウトレット266から排出される。この過程において処理水が吸着材110と接触し、金属担持炭化物に固定された金属によって吸着物が吸着される。図示しないが、筐体262とインレット264の間、および筐体262とアウトレット266の間にフィルターを設けてもよい。これにより異物の混入や吸着材110の流出を防ぐことができる。
上述したように、処理水としては、吸着物を水に溶解させて調製した溶液でもよく、河川や湖沼に存在する水、浄化槽内の水、下水処理場において高度処理に供される水を用いてもよい。これらの処理水はインレット264から注入してもよいが、河川や湖沼、浄化槽、高度処理槽内にカートリッジ260を設置してもよい。この場合、図13(B)に示すように、メッシュ状の筐体262を有するカートリッジ260を用いてもよい。メッシュのサイズは例えば1mm以上50mm以下、1mm以上20mm以下、あるいは1mm以上5mm以下の範囲から適宜選択すればよい。メッシュ状の筐体262にはインレット264やアウトレット266は設けなくてもよい。吸着材110である金属担持炭化物は水よりも比重が小さいので、筐体262に十分な重量が無い場合、処理水中に筐体262を確実に設置するためのウエイト268を筐体262に接続してもよい。図示しないが、ウエイト268に替わり、川底や湖底、海、浄化槽や高度処理槽に固定するためのアンカーを筐体262に設けてもよい。このようにカートリッジ260に吸着材110を充填して処理水との接触を行うことで、吸着材110の取り扱いが容易となり、かつ吸着処理を連続的に行うことができる。
3−8.その他
ガス精製装置160は、乾留ガスを無害化する装置であり、例えば水蒸気濃縮器162やダストフィルタ164、図示しないスクラバーなどを備えることができる。これらの構成を適宜設けることで、乾留ガス中に含まれるアンモニアやシアン化水素、ダイオキシン、硫化水素、煤塵などが除去される。本システムではさらに、生成後の乾留ガスを貯蔵するためのガスホルダを設け、乾留ガスの燃焼性を適時発電に利用してもよい。
ガスホルダ166は乾留ガスを貯留するために設けることができ、容積可変型、あるいは定積型のガスホルダを用いて構成される。ガスホルダ166の形式や容量は本システムの規模に応じて適宜選択される。熱交換器168は発電装置170へ供給される乾留ガスを冷却する機能を有し、その構造も任意に選択できる。例えば熱交換器168は熱交換器150と同一、または類似する構造を有してもよい。発電装置170の構造や形式に制約はなく、ガスタービン方式やガスエンジン方式、デュアルフューエルエンジン方式の発電装置を適宜用いることができる。フレアスタック270は、金属塩生成装置280から排出される可燃性ガスを燃焼させるために設けられる。
以上述べたように、本実施形態の吸着材の製造方法では、大気中の二酸化炭素が光合成によって固定化されて形成される有機物、またはその利用や代謝によって発生するバイオマスが炭化される。炭化によって有機物の大部分は炭化物、すなわち炭素へ変換される。この炭化物は最終的には肥料として地中に戻されるため、二酸化炭素が炭素として地中に貯留されることになる。この一連のプロセスを通して本実施形態は、大気中の二酸化炭素の削減に寄与することとなる。
さらに、炭化物は水質汚濁物質を吸着可能な吸着材の原料として利用することができることから、本実施形態は水質改善を通して環境保全に貢献するシステムを提供すると言える。これに加え、水質汚濁物質を吸着した吸着材は、地中では植物の生長を促進するための肥料としても機能するため、本実施形態は農業や林業の発展にも貢献する。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。
100:炭化装置、101:ガス化発電装置、102:バイオマス、104:炭化物、106:金属塩担持炭化物、110:吸着材、112:加熱チャンバー、114:炭化炉、116:駆動部、118:第1のガス供給管、120:バーナー、122:ロータリーバルブ、124:ホッパー、126:スクリューフィーダー、128:排気ダクト、130:保温手段、132:バルブ、134:導入口、144:熱媒体導入口、146:熱媒体排出口、150:熱交換器、152:アウターシェル、154:インレット、156:アウトレット、158:フィン、160:ガス精製装置、162:水蒸気濃縮器、164:ダストフィルタ、166:ガスホルダ、168:熱交換器、170:発電装置、180:浸漬装置、182:タンク、184:蓋、186:貫通孔、190:バルブ、192:攪拌装置、194:供給管、196:ヒータ、198:ケース、200:乾燥装置、202:チャンバー、204:蓋、206:ガス供給口、208:バルブ、210:ガス排出口、212:貫通孔、214:セパレータ、216:チューブヒータ、220:還元装置、222:還元炉、223:開閉扉、224:ホッパー、226:ロータリーバルブ、228:ヒータ、230:ロータリーバルブ、234:バルブ、236:第3のガス供給管、240:第2のガス供給管、242:バルブ、244:ガス捕集管、246:ヒータ、250:ガス源、260:カートリッジ、262:筐体、264:インレット、266:アウトレット、268:ウエイト、270:フレアスタック、280:金属塩生成装置、282:反応チャンバー、284:蓋、286:排出口、288:バルブ、290:ガス導入口、292:バルブ、294:排出口、296:バルブ、298:ヒータ、300:フィルター、310:沸点以上原料金属、310:原料金属、320:タンク、322:バルブ、324:散気管、326:排出口、328:バルブ、330:吸引管、332:ポンプ、334:攪拌装置、336:セパレータ、338:配管、340:ポンプ、342:シャワーヘッド、350:水、

Claims (14)

  1. バイオマスを炭化して炭化物と乾留ガスを生成するための炭化装置、
    金属の塩を含む液体に前記炭化物を浸漬して金属塩担持炭化物を生成するための浸漬装置、
    前記金属塩担持炭化物を還元的熱分解することにより金属担持炭化物と分解ガスを生成するための還元装置、および
    前記分解ガスから前記金属の前記塩を生成するための金属塩生成装置を含む、吸着材を製造するためのシステム。
  2. 前記金属担持炭化物にリン含有化合物を吸着させるための吸着用装置をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記金属塩担持炭化物を乾燥するための乾燥装置をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記乾留ガスの熱エネルギーを前記還元装置に供給するための熱交換器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記乾留ガスの熱エネルギーを前記乾燥装置に供給するための熱交換器をさらに含む、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記炭化装置は、前記乾留ガスを前記還元装置へ供給するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記金属塩生成装置は、気相または液相において前記分解ガスが前記金属、または前記金属を含む化合物と接触するように構成される、請求項1に記載のシステム。
  8. バイオマスを炭化して炭化物と乾留ガスを生成すること、
    金属の塩を含む液体に前記炭化物を浸漬して金属塩担持炭化物を生成すること、
    前記金属塩担持炭化物に対して還元的熱分解を行うことで金属担持炭化物と分解ガスを生成すること、および
    前記分解ガスから前記金属の前記塩を生成することを含む、吸着材を製造する方法。
  9. 前記還元的熱分解は還元装置で行われ、
    前記炭化は、前記乾留ガスの熱エネルギーを前記還元装置に供給しながら行う、請求項8に記載の方法。
  10. 前記金属塩担持炭化物を乾燥装置内で乾燥することをさらに含み、
    前記炭化は、前記乾留ガスを前記乾燥装置へ供給しながら行う、請求項8に記載の方法。
  11. 前記塩の生成は、気相または液相において前記分解ガスを前記金属と接触させることで行われる、請求項8に記載の方法。
  12. 前記金属は鉄である、請求項8に記載の方法。
  13. 前記塩は硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩から選択される、請求項8に記載の方法。
  14. 前記塩は、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、および塩化第二鉄から選択される、請求項8に記載の方法。
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