JP2021027646A - 制御装置及び電力変換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】別の制御装置との間に通信不良が発生している場合においても2つの他励式電力変換器を安全に保護停止できる制御装置及びこれを用いた電力変換システムを提供する。【解決手段】制御装置31は、直流回路に流れる直流電流が電流基準と一致するように制御するための制御角を演算する定電流制御部104と、定電流制御部によって演算された制御角を基に制御パルスを生成し、生成した制御パルスを他励式電力変換器に入力することにより、他励式電力変換器の動作を制御する位相制御部108と、他励式電力変換器への制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、直流回路に流れる直流電流の最小値を予測演算する電流最小値演算部110と、保護停止依頼が入力された際に、電流最小値演算部によって演算された直流電流の最小値を基に、他励式電力変換器への制御パルスの入力を停止する動作に瞬時に移行するか否かを判定する移行判定部112と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、制御装置及び電力変換システムに関する。
サイリスタなどの他励式のスイッチング素子を用いた他励式電力変換器と、他励式電力変換器の動作を制御する制御装置と、を備えた電力変換装置がある。電力変換装置は、例えば、交流電力を直流電力に変換し、直流電力を交流電力に戻す電力変換システムに用いられている。
電力変換システムは、例えば、直流電力によって送電を行う直流送電(HVDC:High Voltage Direct Current)、周波数の変換を行う周波数変換器(FC:Frequency Converter)、あるいは周波数の変換を行うことなく2つの交流電力系統を連系させるBTB(Back-To-Back)などに用いられている。
電力変換システムは、2つの電力変換装置を備える。2つの電力変換装置のそれぞれの制御装置は、互いに通信を行い、協調制御を行っている。例えば、一方の他励式電力変換器に事故が発生した場合には、事故端と健全端が協調を取りながら保護停止を行う。
例えば、事故端の制御装置は、他励式電力変換器に与えるゲートパルスを止めるゲートブロック(GB:Gate Block)動作を行い、健全端の制御装置は、直流回路のエネルギーを交流側に放出するゲートシフト(GS:Gate Shift)動作を行う。これにより、直流電流を直流回路から除去し、電流零点を生成することで、遮断器やフィルタなどの機器を故障させることなく保護停止することができる。
しかしながら、各制御装置の間で通信不良(通信機器故障や通信遅れ)が発生している場合は、事故端ではGB動作に移行することができるが、健全端では事故発生をすぐには検知できないため、運転状態を継続してしまう。また、他励式電力変換器では、GB動作を行った後も、特定のスイッチング素子で導通し続けてしまう。この場合、直流電流を直流回路から除去することができず、電流零点を生成することができない可能性がある。その結果、直流電流が流れたまま遮断器を遮断してしまう直流電流遮断という状態になり、機器故障の原因となってしまうことが懸念される。
このため、別の制御装置とともに2つの他励式電力変換器を協調制御する制御装置、及びこれを用いた電力変換システムでは、別の制御装置との間に通信不良が発生している場合においても2つの他励式電力変換器を安全に保護停止できるようにすることが望まれる。
特開昭54−54234号公報
実施形態は、別の制御装置とともに2つの他励式電力変換器を協調制御する際に、別の制御装置との間に通信不良が発生している場合においても2つの他励式電力変換器を安全に保護停止できる制御装置、及びこれを用いた電力変換システムを提供する。
実施形態に係る制御装置は、第1交流電力系統に接続された第1他励式電力変換器と、第2交流電力系統に接続された第2他励式電力変換器と、を直流回路を介して接続することにより、前記第1交流電力系統と前記第2電力系統とを連系させる電力変換システムに用いられ、前記第1他励式電力変換器の動作を制御するとともに、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する別の制御装置と通信を行うことにより、前記別の制御装置とともに前記第1他励式電力変換器と前記第2他励式電力変換器との動作を協調して制御する制御装置であって、前記直流回路に流れる直流電流が電流基準と一致するように制御するための制御角を演算する定電流制御部と、前記定電流制御部によって演算された前記制御角を基に制御パルスを生成し、生成した前記制御パルスを前記第1他励式電力変換器に入力することにより、前記第1他励式電力変換器の動作を制御する位相制御部と、前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、前記直流回路に流れる前記直流電流の最小値を予測演算する電流最小値演算部と、前記第1他励式電力変換器を保護停止させるための保護停止依頼が入力された際に、前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値を基に、前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作に瞬時に移行するか否かを判定する移行判定部と、を備える。
本実施形態では、別の制御装置とともに2つの他励式電力変換器を協調制御する際に、別の制御装置との間に通信不良が発生している場合においても2つの他励式電力変換器を安全に保護停止できる制御装置、及びこれを用いた電力変換システムが提供される。
第1の実施形態に係る電力変換システムを模式的に表すブロック図である。 第1の実施形態に係る第1電力変換装置を模式的に表すブロック図である。 第1の実施形態に係る第1制御装置を模式的に表すブロック図である。 第1の実施形態に係る移行判定部を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係る第2制御装置を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係る無効化部を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係る第2制御装置の変形例を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係る時定数設定部を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係る第2制御装置の変形例を模式的に表すブロック図である。 第2の実施形態に係るリミッタを模式的に表すブロック図である。 第3の実施形態に係る第1電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電力変換システムを模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、電力変換システム10は、第1電力変換装置11と、第2電力変換装置12と、直流回路14と、を備える。第1電力変換装置11は、第1他励式電力変換器21と、第1制御装置31と、を備える。第2電力変換装置12は、第2他励式電力変換器22と、第2制御装置32と、を備える。
直流回路14は、第1電力変換装置11と第2電力変換装置12との間に設けられる。直流回路14は、より詳しくは、第1他励式電力変換器21と第2他励式電力変換器22との間に設けられる。直流回路14は、第1他励式電力変換器21と第2他励式電力変換器22とを接続する。
第1他励式電力変換器21は、第1交流電力系統2aと直流回路14とに接続されている。第2他励式電力変換器22は、第2交流電力系統2bと直流回路14とに接続されている。すなわち、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22は、直流回路14を介して互いに接続されている。
第1他励式電力変換器21は、第1交流電力系統2aから供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を直流回路14に供給する。第2他励式電力変換器22は、直流回路14から供給された直流電力を交流電力に変換し、交流電力を第2交流電力系統2bに供給する。
各交流電力系統2a、2bの交流電力は、例えば、三相交流電力である。各他励式電力変換器21、22は、例えば、三相交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から三相交流電力への変換を行う。各交流電力系統2a、2bの交流電力は、単相交流電力などでもよい。
このように、電力変換システム10では、第1交流電力系統2aの交流電力を直流電力に変換し、再び交流電力に戻して第2交流電力系統2bに供給する。また、電力変換システム10では、上記とは反対に、第2交流電力系統2b側から第1交流電力系統2a側に電力を供給することもできる。換言すれば、電力変換システム10は、各他励式電力変換器21、22を介して各交流電力系統2a、2bを連系させる。但し、電力を供給する方向は、第1他励式電力変換器21から第2他励式電力変換器22、あるいは第2他励式電力変換器22から第1他励式電力変換器21への一方向のみでもよい。
直流回路14は、正側直流母線14pと、負側直流母線14nと、直流リアクトル14xと、直流リアクトル14yと、を有する。直流リアクトル14xと直流リアクトル14yは、正側直流母線14pに設けられている。
電力変換システム10は、例えば、直流送電に用いられる。この場合、正側直流母線14pは、例えば、海底ケーブルなどの直流ケーブルである。負側直流母線14nは、ケーブル帰路でもよいし、大地帰路や海水帰路などでもよい。すなわち、負側直流母線14nは、必要に応じて設けられ、省略可能である。直流リアクトル14x、14yは、例えば、正側直流母線14pに設けられ、正側直流母線14p(直流回路14)に流れる電流の高調波を抑制する。
電力変換システム10は、送電ケーブルなどを介することなく、第1他励式電力変換器21の直流側と第2他励式電力変換器22の直流側とを直接的に接続する周波数変換器やBTBなどでもよい。この場合には、例えば、第1他励式電力変換器21の直流側と第2他励式電力変換器22の直流側とを接続するブスバーなどの配線部材を直流回路14とすればよい。この場合には、直流リアクトル14x、14yのいずれかは、省略可能である。直流リアクトル14x、14yのいずれかは、直流回路14において必要に応じて設ければよい。
第1制御装置31は、信号線31aを介して第1他励式電力変換器21に接続されている。第1制御装置31は、第1他励式電力変換器21による電力の変換を制御する。第1他励式電力変換器21は、例えば、ブリッジ接続された複数の他励式のスイッチング素子を有する。第1制御装置31は、例えば、信号線31aを介して第1他励式電力変換器21の各スイッチング素子に接続され、各スイッチング素子に制御パルスを入力することにより、各スイッチング素子のオンタイミングを制御する。このように、第1制御装置31は、第1他励式電力変換器21の各スイッチング素子のオンタイミングを制御することにより、第1他励式電力変換器21による電力の変換を制御する。
また、第1制御装置31は、第1他励式電力変換器21から制御に必要となる各種のデータ(フィードバック値)を取得する。第1制御装置31は、例えば、第1交流電力系統2aの各相の交流電圧値、直流回路14の直流電圧値、及び、直流回路14の直流電流値などを電力変換システム10内の測定器から取得する。
第2制御装置32は、信号線32aを介して第2他励式電力変換器22に接続されている。第2制御装置32は、第1制御装置31と同様に、第2他励式電力変換器22から各種のデータを取得し、第2他励式電力変換器22の各スイッチング素子のオンタイミングを制御することにより、第2他励式電力変換器22による電力の変換を制御する。
第1制御装置31及び第2制御装置32は、ネットワーク34などを介して互いに接続されている。第1制御装置31及び第2制御装置32は、互いに通信を行うことにより、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の動作を協調して制御する。第1制御装置31及び第2制御装置32は、例えば、第1他励式電力変換器21又は第2他励式電力変換器22に故障が発生した場合に、協調を取りながら第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22を保護停止させる。
図2は、第1の実施形態に係る第1電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
図2に表したように、第1電力変換装置11の第1他励式電力変換器21は、主回路部40と、変圧器41、42と、遮断器43と、直流リアクトル44と、を有する。
第2電力変換装置12の第2他励式電力変換器22の構成は、交流側が第2交流電力系統2bに接続される点を除いて、第1他励式電力変換器21の構成と実質的に同じである。従って、以下では、第1他励式電力変換器21の構成について説明を行い、第2他励式電力変換器22の構成については、詳細な説明を省略する。
主回路部40は、変換器51、52を有する。変換器51は、三相ブリッジ接続された6つのスイッチ部61u、61v、61w、61x、61y、61zを有する。同様に、変換器52は、三相ブリッジ接続された6つのスイッチ部62u、62v、62w、62x、62y、62zを有する。以下では、便宜的に、各スイッチ部61u、61v、61w、61x、61y、61zをまとめて称す場合に、「スイッチ部61」と称す。同様に、各スイッチ部62u、62v、62w、62x、62y、62zをまとめて称す場合に、「スイッチ部62」と称す。
各スイッチ部61は、スイッチング素子61sを有する。同様に、各スイッチ部62は、スイッチング素子62sを有する。各スイッチング素子61s、62sには、例えば、サイリスタなどの他励式のスイッチング素子が用いられる。各スイッチ部61は、例えば、直列に接続された複数のスイッチング素子61sを有する。各スイッチ部62は、例えば、直列に接続された複数のスイッチング素子62sを有する。各スイッチ部61、62は、例えば、サイリスタバルブである。
変圧器41、42のそれぞれは、一次巻線41a、42aと、二次巻線41b、42bと、を有する。変圧器41、42の一次巻線41a、42aは、遮断器43を介して第1交流電力系統2aに接続されている。遮断器43は、第1制御装置31に接続されている。遮断器43の投入及び開放は、第1制御装置31によって切り替えられる。
変圧器41の二次巻線41bは、変換器51の交流接続点に接続されている。変圧器42の二次巻線42bは、変換器52の交流接続点に接続されている。これにより、変圧器41、42で変圧された交流電力が、変換器51、52のそれぞれの交流接続点に供給される。
この例において、変圧器41、42は、三相変圧器である。変圧器41の一次巻線41aは、Y接続されている。変圧器41の二次巻線41bは、Δ接続されている。変圧器42の一次巻線42aは、Y接続されている。変圧器42の二次巻線42bは、Y接続されている。従って、変換器52に供給される交流電圧の位相は、第1交流電力系統2aの交流電圧と同相であるが、変換器51に供給される交流電圧の位相は、第1交流電力系統2aの交流電圧の位相に対して30°ずれる。
変換器51の正側の直流出力点は、直流リアクトル44に接続され、直流リアクトル44を介して直流回路14の正側直流母線14pに接続されている。変換器52の正側の直流出力点は、変換器51の負側の直流出力点に接続されている。すなわち、変換器51、52の直流出力点は、互いに直列に接続されている。変換器52の負側の直流出力点は、直流回路14の負側直流母線14nに接続されている。
すなわち、この例において、主回路部40は、いわゆる12相の交直変換回路である。主回路部40及び第1制御装置31は、各スイッチ部61、62のオンタイミングを制御することにより、第1交流電力系統2aから供給された交流電力を直流電力に変換する。主回路部40は、正側直流母線14pと負側直流母線14nとの間に直流電圧を印加する。
第1制御装置31は、各スイッチ部61、62のそれぞれに制御パルスを入力して、各スイッチ部61、62のオンタイミングを制御することにより、主回路部40による交流電力から直流電力への変換を制御する。各スイッチ部61、62のオンタイミングは制御角とも呼ばれる。また、第1制御装置31は、各スイッチ部61、62のそれぞれに入力する制御パルス(点弧パルス)の制御角を制御することにより、直流回路14に印加される直流電圧の電圧値を制御する。
なお、主回路部40は、12相の交直変換回路に限ることなく、6相の交直変換回路でもよい。さらには、24相、36相、48相などのより多相の交直変換回路でもよい。また、第1交流電力系統2aの交流電力は、例えば、単相交流電力でもよい。この場合、主回路部40は、単相ブリッジ回路でもよい。
第1他励式電力変換器21は、電圧検出器72a、72b、72cと、電流検出器74と、電圧検出器75と、をさらに有する。
電圧検出器72a、72b、72cは、第1交流電力系統2aの各相の交流電圧を検出し、交流電圧の検出値を第1制御装置31に入力する。
第1制御装置31は、電圧検出器72a、72b、72cからの検出値と、図示されていないが、変圧器41及び変圧器42のタップ位置信号から得た変圧器41及び変圧器42の変圧比を用い、変換器51、52側の交流電圧を計算する。変圧器41と変圧器42とのタップ位置は、常に同一となるように制御されるので、変圧器41と変圧器42との変換器側交流電圧は、ほぼ等しい。
電流検出器74は、各変換器51、52から出力される直流電流を検出する。換言すれば、電流検出器74は、直流回路14に流れる直流電流を検出する。電流検出器74は、直流電流の検出値を第1制御装置31に入力する。
電圧検出器75は、各変換器51、52から出力される直流電圧を検出する。換言すれば、電圧検出器75は、直流回路14の直流電圧を検出する。電圧検出器75は、直流電圧の検出値を第1制御装置31に入力する。
第1制御装置31は、入力された交流電流、交流電圧、直流電流、及び直流電圧のそれぞれの検出値を基に、各スイッチ部61、62のオンタイミングを制御する。第1制御装置31は、例えば、通常運転モードでは各電圧検出器72a、72b、72cによって検出された第1交流電力系統2aの交流電圧の検出値から電圧位相信号を得る。なお、変換器51は変圧器41により位相が30°ずれるので、これを考慮し、第1制御装置31は変圧器42に接続する変換器52の制御に用いる電圧位相信号を調整する。
図3は、第1の実施形態に係る第1制御装置を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように第1制御装置31は、位相検出部100と、定電圧制御部102と、定電流制御部104と、最小値選択部106と、位相制御部108と、電流最小値演算部110と、移行判定部112と、を有する。
位相検出部100には、各電圧検出器72a、72b、72cによって検出された第1交流電力系統2aの交流電圧の検出値が入力される。位相検出部100は、各電圧検出器72a、72b、72cによって検出された第1交流電力系統2aの交流電圧の検出値から得た電圧位相信号を位相制御部108に入力する。
定電圧制御部102には、電圧検出器75によって検出された直流電圧の検出値と、直流電圧の電圧基準と、が入力される。電圧基準は、予め設定された所定値でもよいし、上位のコントローラなどから入力される入力値でもよいし、操作部などを介してオペレータから手動入力される入力値などでもよい。
定電圧制御部102は、入力された直流電圧の検出値と電圧基準とを基に、主回路部40の各スイッチ部61、62のそれぞれに入力する制御パルスの制御角を演算する。すなわち、定電圧制御部102は、直流電圧が電圧基準と一致するように制御するための制御角を演算する。定電圧制御部102は、演算した制御角を最小値選択部106に入力する。
定電流制御部104には、電流検出器74によって検出された直流電流の検出値と、直流電流の電流基準と、が入力される。電流基準は、予め設定された所定値でもよいし、上位のコントローラなどから入力される入力値でもよいし、操作部などを介してオペレータから手動入力される入力値などでもよい。
定電流制御部104は、入力された直流電流の検出値と電流基準とを基に、主回路部40の各スイッチ部61、62のそれぞれに入力する制御パルスの制御角を演算する。すなわち、定電流制御部104は、直流電流が電流基準と一致するように制御するための制御角を演算する。定電流制御部104は、演算した制御角を最小値選択部106に入力する。
最小値選択部106は、定電圧制御部102から入力された制御角及び定電流制御部104から入力された制御角のうち、小さい方を選択し、選択した制御角を位相制御部108に入力する。
第1制御装置31及び第2制御装置32は、互いに通信を行って協調することにより、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の一方を順変換器として動作させ、他方を逆変換器として動作させる。この際、第1制御装置31及び第2制御装置32は、順変換器側が定電流制御を行い、逆変換器側が定電圧制御を行うようにする。定電流制御及び定電圧制御の設定は、電圧基準及び電流基準の設定によって切り替えることができる。
上に説明したように、逆変換器側の制御として、定電圧制御が選択されるよう、逆変換器側の電流基準は、順変換器側の電流基準よりも小さく設定する。このようにすると、逆変換器側の定電流制御の出力が大きくなり、最小値選択回路により定電圧制御の出力が選択される。しかし、何らかの要因により直流電流が小さくなり、逆変換器側の電流基準より小さくなった場合は、逆変換器側の定電流制御の出力が小さくなり、定電流制御が選択され、直流電流の断続を抑制することができる。
位相制御部108は、位相検出部100から入力された電圧位相信号、及び最小値選択部106から入力された制御角を基に、主回路部40の各スイッチ部61、62のそれぞれの制御パルスを生成する。位相制御部108は、例えば、電圧位相と制御角が一致した時に、制御パルスを発生させる。位相制御部108は、生成した制御パルスを各スイッチ部61、62に入力する。これにより、定電圧制御部102による定電圧制御又は定電流制御部104による定電流制御を行うことができる。
電流最小値演算部110は、主回路部40への制御パルスの入力を停止するゲートブロック動作を行った際に、直流回路14に流れる直流電流の最小値を予測演算する。ゲートブロック動作を行った際とは、換言すれば、主回路部40を定電流制御又は定電圧制御で動作させた状態から主回路部40の動作を停止させる状態に切り替えた際である。電流最小値演算部110は、演算した直流電流の最小値を移行判定部112に入力する。
電流最小値演算部110には、電圧検出器72a〜72cと変圧器41、42の変圧比から計算した変圧器41、42の二次側の交流電圧と、電流検出器74によって検出された直流電流の検出値と、第1他励式電力変換器21の動作パラメータと、が入力される。
移行判定部112には、電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値が入力されるとともに、第1他励式電力変換器21を保護停止させるための保護停止依頼が入力される。保護停止依頼は、上位のコントローラあるいは変換器の保護装置などから入力してもよいし、操作部などを介してオペレータから手動入力してもよいし、電圧や電流の検出値に基づいて第1制御装置31の内部で生成してもよい。第1制御装置31は、例えば、各検出器によって検出された電流や電圧が所定の値を超えた際に、保護停止依頼を移行判定部112に入力する異常判定部をさらに有してもよい。
図4は、第1の実施形態に係る移行判定部を模式的に表すブロック図である。
図4に表したように、移行判定部112は、保護停止依頼が入力された際に、電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値及び通信不良の検出結果を基に、主回路部40への制御パルスの入力を停止するゲートブロック動作(GB動作)に瞬時に移行するか、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御を行った後にゲートブロック動作に移行するか、を切り替える。
移行判定部112は、動作中に第2制御装置32との通信不良の監視を行い、監視結果に基づいて保護停止依頼時の保護連動の態様を変化させる。移行判定部112は、第2制御装置32との通信状態が正常か否かを判定する。移行判定部112は、例えば、所定の確認信号を第2制御装置32に送信し、所定時間以内に第2制御装置32からの応答が有った場合に、第2制御装置32との通信状態が正常であると判定し、所定時間以内に第2制御装置32からの応答が無い場合に、第2制御装置32との通信状態が不良であると判定する。なお、第2制御装置32との通信状態が正常か否かの判定は、移行判定部112とは別の部分で行い、通信不良の検出結果のみを移行判定部112に入力してもよい。
移行判定部112は、第2制御装置32との通信状態が正常である場合、ゲートブロック動作に瞬時に移行すると判定するとともに、保護連動動作の依頼を第2制御装置32に送信する。
移行判定部112は、ゲートブロック動作に瞬時に移行すると判定した場合、ゲートブロック動作の実行を位相制御部108に指示する。位相制御部108は、ゲートブロック動作の実行を移行判定部112から指示された場合、主回路部40への制御パルスの入力を停止する。
第2制御装置32は、保護連動動作の依頼を受信した場合、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御を行った後、ゲートブロック動作を行う。これにより、通信状態が正常である場合には、直流電流を実質的に零にし、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の各スイッチ部61、62をターンオフさせることができる。第1制御装置31及び第2制御装置32は、直流電流が実質的に零になった後、遮断器43を開放する。これにより、通信状態が正常である場合には、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22を安全に保護停止させることができる。
移行判定部112は、第2制御装置32との通信が正常であるか、電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きいかを判定する。
移行判定部112は、第2制御装置32との通信が正常であり、かつ電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値が零以下である場合にゲートブロック動作に瞬時に移行すると判定する。そして、第2制御装置32との通信が異常である、あるいは電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合に、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御を行った後にゲートブロック動作に移行する。
直流回路14内のエネルギーを減少させる制御は、例えば、直流回路14のエネルギーを交流側に放出するゲートシフト動作である。以下では、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御をゲートシフト動作として説明を行う。但し、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御は、ゲートシフト動作に限ることなく、直流回路14内のエネルギーを減少させることが可能な任意の制御でよい。
移行判定部112は、ゲートブロック動作に瞬時に移行すると判定した場合、ゲートブロック動作の実行を位相制御部108に指示し、主回路部40への制御パルスの入力を停止する。これにより、直流電流を実質的に零にし、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の各スイッチ部61、62をターンオフさせることができる。
一方、移行判定部112は、ゲートシフト動作を行うことを判定した場合、ゲートシフト動作の実行を位相制御部108に指示する。位相制御部108は、ゲートシフト動作の実行を移行判定部112から指示された場合、ゲートシフト動作に対応する制御パルスを主回路部40に入力する。位相制御部108は、主回路部40を逆変換器として動作させ、直流回路14のエネルギーを交流側に放出する。
移行判定部112は、ゲートシフト動作を行った後、例えば、電流最小値演算部110によって演算された直流電流の最小値が零以下となった際に、ゲートブロック動作の実行を位相制御部108に指示する。例えば、移行判定部112は、ゲートシフト動作を行った後、直流電流が零になった後に、ゲートブロック動作の実行を位相制御部108に指示してもよい。これにより、直流電流を実質的に零にし、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の各スイッチ部61、62をターンオフさせることができる。第1制御装置31及び第2制御装置32は、直流電流が実質的に零になった後、遮断器43を開放する。これにより、通信状態が不良である場合にも、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22を安全に保護停止させることができる。
次に、電流最小値演算部110による直流電流の最小値の予測演算の一例について説明する。
ここで、解析対象回路は、図1及び図2に表した回路(12相の交直変換回路)とする。第1電力変換装置11を順変換器側とし、第2電力変換装置12を逆変換器側とする。順変換器の第1電力変換装置11では、定電流制御を行い、逆変換器の第2電力変換装置12では、定電圧制御を行う。そして、順変換器側でゲートブロック動作を行った際の直流電流挙動を解析し、直流電流最小値を演算する。
直流回路14の直流リアクトル14xの電圧は、以下の(1)式で表すことができる。
Figure 2021027646

(1)式において、Ldcは、直流回路14のインダクタンスである。この例において、直流回路14のインダクタンスLdcは、例えば、直流リアクトル14xのインダクタンスLdcxと直流リアクトル14yのインダクタンスLdcyとの和(Ldc=Ldcx+Ldcy)である。Idcは、直流回路14に流れる直流電流である。V(t)は、第1他励式電力変換器21から出力される直流電圧である。V(t)は、第2他励式電力変換器22に入力される直流電圧である(いずれも図1参照)。
順変換器側は、ゲートブロック動作後、特定のスイッチ部61、62で導通し続ける。順変換器(第1他励式電力変換器21)の直流電圧V(t)は、以下の(2)式で表すことができる。
Figure 2021027646

(2)式において、vHI(t)は、変換器51の直流電圧である。vLOW(t)は、変換器52の直流電圧である。V2nは、変圧器41、42の直流巻線側(二次側)の線間電圧の実効値である(いずれも図2参照)。V2nは、換言すれば、電圧検出器72a〜72cと変圧器41、42の変圧比から計算した変圧器41、42の二次側の交流電圧である。ωは、角周波数である。αは、ゲートブロック動作時の各スイッチ部61、62の制御角である。
逆変換器側(第2他励式電力変換器22側)は、ゲートブロック動作の直前において、定格電圧、定格電流で定電圧制御をしているとする。この場合、逆変換器の直流電圧V(t)は、以下の(3)式で表すことができる。
Figure 2021027646

(3)式において、xは、変圧器41、42のリアクタンスXをpu換算したものである。
(1)、(2)、(3)式から電流値の時間応答を計算すると、以下の(4)式及び(5)式で表すことができる。(4)式において、Idは、ゲートブロック動作時の直流電流である。Idは、換言すれば、電流検出器74によって検出された直流電流の検出値である。第1他励式電力変換器21の動作パラメータは、例えば、直流回路14のインダクタンスLdc、変圧器41、42のリアクタンスx、角周波数ω、及び制御角αである。
Figure 2021027646

Figure 2021027646

各スイッチ部61、62がターンオフするかを判別するためには、(4)式の第1極小値を調べればよい。極小値においては、dIdc/dt=0であるため、(4)式の積分中の中括弧内が零になる必要がある。すなわち、以下の(6)式の条件が必要となる。
Figure 2021027646

(6)式により、直流電流最小値に達する時刻t’を算出し、時刻t’を(5)式に代入することで、直流電流最小値を計算することができる。この直流電流最小値が零以下となった場合には、直流電流の電流零点が生成されるため、瞬時にゲートブロック動作を行っても良いと考えることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る電力変換システム10、第1電力変換装置11、及び第1制御装置31では、電流最小値演算部110が、ゲートブロック動作を行った際に、直流回路14に流れる直流電流の最小値を予測演算し、この直流電流の最小値が零以下である場合に、ゲートブロック動作に移行するとともに、直流電流の最小値が零よりも大きい場合には、直流回路14内のエネルギーを減少させる制御を行った後にゲートブロック動作に移行する。
これにより、本実施形態に係る電力変換システム10、第1電力変換装置11、及び第1制御装置31では、第2制御装置32との通信状態が不良である場合にも、直流電流を実質的に零にし、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22の各スイッチ部61、62をターンオフさせ、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22を安全に保護停止させることができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る第2制御装置を模式的に表すブロック図である。
なお、上記第1の実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に表したように第2電力変換装置12の第2制御装置32は、位相検出部200と、定電圧制御部202と、定電流制御部204と、最小値選択部206と、位相制御部208と、電流最小値演算部210と、移行判定部212と、無効化部214と、を有する。
位相検出部200、定電圧制御部202、定電流制御部204、最小値選択部206、位相制御部208、電流最小値演算部210、及び移行判定部212のそれぞれは、上記第1の実施形態に関して説明した位相検出部100、定電圧制御部102、定電流制御部104、最小値選択部106、位相制御部108、電流最小値演算部110、及び移行判定部112のそれぞれと実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。
無効化部214は、定電流制御部204と最小値選択部206との間に設けられている。無効化部214には、定電流制御部204によって演算された定電流制御のための制御角が入力されるとともに、電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が入力される。
図6は、第2の実施形態に係る無効化部を模式的に表すブロック図である。
図6に表したように、無効化部214には、定電流制御部204によって演算された定電流制御のための制御角ACR−αが入力されるとともに、制御角αの最大値αmaxが設定されている。
また、無効化部214には、電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が入力されるとともに、第1制御装置31との通信不良の検出結果と、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であるか否かを示す信号と、が入力される。通信不良の検出結果は、移行判定部112に関して説明したように、外部から入力してもよいし、無効化部214の内部で生成してもよい。
無効化部214は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合には、制御角αの最大値αmaxを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
また、無効化部214は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ通信不良が検出されている場合にも、制御角αの最大値αmaxを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
そして、無効化部214は、第2他励式電力変換器22が順変換器運転状態である場合、及び第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態で通信状態が正常であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零以下である場合には、制御角ACR−αを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
制御角αの最大値αmaxを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力した場合には、最小値選択部206において常に定電圧制御部202で演算された制御角が選択されるようになる。従って、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ通信不良が検出されている場合には、逆変換器として動作する第2他励式電力変換器22が定電圧制御から定電流制御に切り替わってしまうことを抑制することができる。すなわち、逆変換器側の定電流制御を実質的に無効化することができる。
例えば、順変換器側がゲートブロック動作を行い、直流回路14への電流供給を止めた場合に、逆変換器側が定電圧制御から定電流制御に移行してしまうと、逆変換器側が直流電流を維持しようとしてしまう。このため、順変換器側がゲートブロック動作やゲートシフト動作を行った場合にも、直流電流の電流零点を生成できなくなってしまう可能性が生じる。
これに対し、本実施形態に係る第2電力変換装置12及び第2制御装置32では、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ通信不良が検出されている場合には、制御角αの最大値αmaxを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力し、逆変換器として動作する第2他励式電力変換器22が定電圧制御から定電流制御に切り替わってしまうことを抑制する。
本実施形態に係る第2電力変換装置12及び第2制御装置32では、位相制御部208が、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ第1制御装置31との通信不良が検出されている場合には、直流電流が低下した場合にも、定電圧制御部202によって演算された制御角を基に制御パルスを生成し、定電圧制御を行うことにより、第2他励式電力変換器22から直流回路14へのエネルギーの供給を抑制するように、第2他励式電力変換器22の動作を制御する。
これにより、順変換器側がゲートブロック動作やゲートシフト動作を行った場合に、直流電流の電流零点をより確実に生成することができる。従って、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22をより安全に保護停止させることができる。
最大値αmaxは、例えば、160°程度である。但し、最大値αmaxは、160°程度に限ることなく、定電圧制御部202で演算された制御角を選択させることが可能な任意の制御角でよい。
なお、無効化部214の構成は、上記に限定されるものでない。無効化部214は、例えば、定電流制御部204の入力側に設けられ、定電流制御部204に入力される電流基準を切り替える構成でもよい。
無効化部214は、例えば、第2他励式電力変換器22が順変換器運転状態である場合、及び第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態で通信状態が正常であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零以下である場合には、定電流制御を行うための通常の電流基準を定電流制御部204に入力する。
そして、無効化部214は、例えば、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ第1制御装置31との通信不良が検出されている場合に、定電流制御部204に入力される電流基準を通常の電流基準よりも小さくすることにより、定電流制御部204によって演算された制御角が最小値選択部206において選択されることを無効化する。
このように、電流基準を小さくした場合にも、逆変換器として動作する第2他励式電力変換器22が定電圧制御から定電流制御に切り替わってしまうことを抑制することができる。例えば、電流基準を実質的に零とすることにより、逆変換器として動作する第2他励式電力変換器22が定電圧制御から定電流制御に切り替わってしまうことを抑制することができる。
図7は、第2の実施形態に係る第2制御装置の変形例を模式的に表すブロック図である。
図7に表したように、この例では、無効化部214が、時定数設定部216に置き換えられている。
図8は、第2の実施形態に係る時定数設定部を模式的に表すブロック図である。
図8に表したように、時定数設定部216は、第2他励式電力変換器22が順変換器運転状態である場合、及び第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態で通信状態が正常であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零以下である場合には、定電流制御部204によって演算された制御角ACR−αを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
一方、時定数設定部216は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ通信不良が検出されている場合には、定電流制御部204によって演算された制御角ACR−αの変動を緩やかにする時定数を設定し、時定数を設定した後の制御角ACR−αを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
時定数設定部216は、例えば、制御角ACR−αを1/(1+sT)で表される一次遅れの伝達関数に入力し、伝達関数から出力された制御角ACR−αを制御角ACR−α’として最小値選択部206に入力する。
このように、この例では、制御角ACR−αに一次遅れを設けることで、事故発生などによる制御角ACR−αの変動を緩やかにする。これにより、逆変換器側の定電流制御の影響を抑え、順変換器側がゲートブロック動作やゲートシフト動作を行った場合に、直流電流の電流零点をより確実に生成することができる。
このように、時定数設定部216を設けた場合にも、位相制御部208は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ第1制御装置31との通信不良が検出されている場合に、第2他励式電力変換器22から直流回路14へのエネルギーの供給を抑制するように、第2他励式電力変換器22の動作を制御することができる。
従って、第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22をより安全に保護停止させることができる。時定数Tは、例えば、逆変換器側の定電流制御の電流断続の抑制に必要な追従速度などを考慮し、適宜設定すればよい。
図9は、第2の実施形態に係る第2制御装置の変形例を模式的に表すブロック図である。
図9に表したように、この例では、無効化部214や時定数設定部216に代えて、リミッタ218が新たに設けられている。
リミッタ218は、最小値選択部206と位相制御部208との間に設けられている。リミッタ218には、最小値選択部206から出力された制御角が入力される。リミッタ218は、最小値選択部206から入力された制御角が、上限値以上及び下限値以下とならないように上限値と下限値との間の範囲に制御角を制限する。また、リミッタ218には、電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が入力される。
図10は、第2の実施形態に係るリミッタを模式的に表すブロック図である。
図10に表したように、リミッタ218は、最小値選択部206から入力された制御角αが、上限値以上である場合には、制御角αを上限値に制限し、上限値を最終的な制御角α’として位相制御部208に入力する。また、リミッタ218は、最小値選択部206から入力された制御角αが、下限値以下である場合には、制御角αを下限値に制限し、下限値を最終的な制御角α’として位相制御部208に入力する。
リミッタ218には、制御角αの第1下限値αmin1と第2下限値αmin2とが設定されている。第2下限値αmin2は、第1下限値αmin1よりも大きい値に設定される。第2下限値αmin2は、90°よりも大きい値に設定される。
リミッタ218は、第2他励式電力変換器22が順変換器運転状態である場合、及び第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態で通信状態が正常であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零以下である場合には、第1下限値αmin1を設定する。
一方、リミッタ218は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ通信不良が検出されている場合には、第2下限値αmin2を設定する。
第2他励式電力変換器22が逆変換器として動作している場合に、定電流制御となり、制御角αが90°を下回ることで、逆変換器側から直流回路14側へエネルギーが供給される。従って、定電流制御を選択していても、制御角αが90°を下回らないようにすることで、直流回路14側のエネルギーを減少させることができる。
この例では、電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、通信不良が検出されている場合に、90°よりも大きい第2下限値αmin2を設定する。これにより、定電流制御が選択された場合に、最終的な制御角α’が、第2下限値αmin2となったまま運転させることができる。最終的な制御角α’が、第2下限値αmin2となりながらも、第2下限値αmin2は、90°よりも大きいため、直流回路14のエネルギーを減少させ続けることができる。
このように、リミッタ218を設けた場合にも、位相制御部208は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ電流最小値演算部210によって演算された直流電流の最小値が零よりも大きい場合、又は、第2他励式電力変換器22が逆変換器運転状態であり、かつ第1制御装置31との通信不良が検出されている場合に、第2他励式電力変換器22から直流回路14へのエネルギーの供給を抑制するように、第2他励式電力変換器22の動作を制御することができる。
従って、逆変換器側の定電流制御の影響を抑え、順変換器側がゲートブロック動作やゲートシフト動作を行った場合に、直流電流の電流零点をより確実に生成することができる。第1他励式電力変換器21及び第2他励式電力変換器22をより安全に保護停止させることができる。
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態に係る第1電力変換装置を模式的に表すブロック図である。 図11表したように、この例では、変圧器42及び主回路部40の変換器52が省略され、変換器51の負側の直流出力点が、直流回路14の負側直流母線14nに接続されている。すなわち、この例において、主回路部40は、いわゆる6相の交直変換回路である。
6相構成の主回路部40の場合、第1他励式電力変換器21を順変換器として動作させた場合の直流電圧V(t)は、以下の(7)式で表すことができる。
Figure 2021027646

また、6相構成の主回路部40の場合、第2他励式電力変換器22を逆変換器として定格電圧、定格電流で定電圧制御させた場合の直流電圧V(t)は、以下の(8)式で表すことができる。
Figure 2021027646

(1)、(7)、(8)式から電流値の時間応答を計算すると、以下の(9)式及び(10)式で表すことができる。
Figure 2021027646

Figure 2021027646

各スイッチ部61、62がターンオフするかを判別するためには、(9)式の第1極小値を調べればよい。極小値においては、dIdc/dt=0であるため、(9)式の積分中の中括弧内が零になる必要がある。すなわち、以下の(11)式の条件が必要となる。
Figure 2021027646

(11)式により、直流電流最小値に達する時刻t’を算出し、時刻t’を(10)式に代入することで、直流電流最小値を計算することができる。この直流電流最小値が零以下となった場合には、直流電流の電流零点が生成されるため、瞬時にゲートブロック動作を行っても良いと考えることができる。
このように、主回路部40を6相構成とした場合にも、電流最小値演算部110、210は、電圧検出器72a〜72cと変圧器41の変圧比から計算した変圧器41の二次側の交流電圧と、電流検出器74によって検出された直流電流の検出値と、第1他励式電力変換器21又は第2他励式電力変換器22の動作パラメータと、を基に、直流電流の最小値を予測演算することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
2a 第1交流電力系統、 2b 第2交流電力系統、 10 電力変換システム、 11 第1電力変換装置、 12 第2電力変換装置、 14 直流回路、 14n 負側直流母線、 14p 正側直流母線、 14x、14y 直流リアクトル、 21 第1他励式電力変換器、 22 第2他励式電力変換器、 31 第1制御装置、 32 第2制御装置、 34 ネットワーク、 40 主回路部、 41 変圧器、 42 変圧器、 43 遮断器、 44 直流リアクトル、 51 変換器、 52 変換器、 61 スイッチ部、 61s スイッチング素子、 62 スイッチ部、 62s スイッチング素子、 72a、72b、72c 電圧検出器、 74 電流検出器、 75 電圧検出器、 100 位相検出部、 102 定電圧制御部、 104 定電流制御部、 106 最小値選択部、 108 位相制御部、 110 電流最小値演算部、 112 移行判定部、 200 位相検出部、 202 定電圧制御部、 204 定電流制御部、 206 最小値選択部、 208 位相制御部、 210 電流最小値演算部、 212 移行判定部、 214 無効化部、 216 時定数設定部、 218 リミッタ

Claims (12)

  1. 第1交流電力系統に接続された第1他励式電力変換器と、第2交流電力系統に接続された第2他励式電力変換器と、を直流回路を介して接続することにより、前記第1交流電力系統と前記第2電力系統とを連系させる電力変換システムに用いられ、前記第1他励式電力変換器の動作を制御するとともに、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する別の制御装置と通信を行うことにより、前記別の制御装置とともに前記第1他励式電力変換器と前記第2他励式電力変換器との動作を協調して制御する制御装置であって、
    前記直流回路に流れる直流電流が電流基準と一致するように制御するための制御角を演算する定電流制御部と、
    前記定電流制御部によって演算された前記制御角を基に制御パルスを生成し、生成した前記制御パルスを前記第1他励式電力変換器に入力することにより、前記第1他励式電力変換器の動作を制御する位相制御部と、
    前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、前記直流回路に流れる前記直流電流の最小値を予測演算する電流最小値演算部と、
    前記第1他励式電力変換器を保護停止させるための保護停止依頼が入力された際に、前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値を基に、前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作に瞬時に移行するか否かを判定する移行判定部と、
    を備えた制御装置。
  2. 前記電流最小値演算部は、前記第1他励式電力変換器に入力される交流電圧と、前記直流回路の前記直流電流と、前記第1他励式電力変換器の動作パラメータと、を基に、前記直流電流の前記最小値を予測演算する請求項1記載の制御装置。
  3. 前記移行判定部は、前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零以下である場合に、前記制御パルスの入力を停止する動作に瞬時に移行すると判定し、前記制御パルスの入力を停止する動作の実行を前記位相制御部に指示する請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記移行判定部は、前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合に、前記直流回路内のエネルギーを減少させる制御の実行を前記位相制御部に指示する請求項1〜3のいずれか1つに記載の制御装置。
  5. 第1交流電力系統に接続された第1他励式電力変換器と、第2交流電力系統に接続された第2他励式電力変換器と、を直流回路を介して接続することにより、前記第1交流電力系統と前記第2電力系統とを連系させる電力変換システムに用いられ、前記第2他励式電力変換器の動作を制御するとともに、前記第1他励式電力変換器の動作を制御する別の制御装置と通信を行うことにより、前記別の制御装置とともに前記第1他励式電力変換器と前記第2他励式電力変換器との動作を協調して制御する制御装置であって、
    前記直流回路の直流電圧が電圧基準と一致するように制御するための制御角を演算する定電圧制御部と、
    前記直流回路に流れる直流電流が電流基準と一致するように制御するための制御角を演算する定電流制御部と、
    前記直流電流が通常運転時の場合は前記定電圧制御部によって演算された前記制御角を基に制御パルスを生成するとともに、前記直流電流が低下した場合は前記定電流制御部によって演算された前記制御角を基に制御パルスを生成し、生成した前記制御パルスを前記第2他励式電力変換器に入力することにより、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する位相制御部と、
    前記第2他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、前記直流回路に流れる前記直流電流の最小値を予測演算する電流最小値演算部と、
    を備え、
    前記位相制御部は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合には、前記第2他励式電力変換器から前記直流回路へのエネルギーの供給を抑制するように、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する制御装置。
  6. 前記位相制御部は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合には、前記直流電流が低下した場合にも、前記定電圧制御部によって演算された前記制御角を基に制御パルスを生成し、定電圧制御を行うことにより、前記第2他励式電力変換器から前記直流回路へのエネルギーの供給を抑制するように、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する請求項5記載の制御装置。
  7. 前記定電圧制御部によって演算された前記制御角及び前記定電流制御部によって演算された前記制御角のうち、小さい方を選択し、選択した前記制御角を前記位相制御部に入力する最小値選択部と、
    前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合に、前記定電流制御部によって演算された前記制御角を最大値に設定して前記最小値選択部に入力することにより、前記定電流制御部によって演算された前記制御角が前記最小値選択部において選択されることを無効化する無効化部と、
    をさらに備えた請求項6記載の制御装置。
  8. 前記定電圧制御部によって演算された前記制御角及び前記定電流制御部によって演算された前記制御角のうち、小さい方を選択し、選択した前記制御角を前記位相制御部に入力する最小値選択部と、
    前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合に、前記定電流制御部に入力される前記電流基準を小さくすることにより、前記定電流制御部によって演算された前記制御角が前記最小値選択部において選択されることを無効化する無効化部と、
    をさらに備えた請求項6記載の制御装置。
  9. 前記定電圧制御部によって演算された前記制御角及び前記定電流制御部によって演算された前記制御角のうち、小さい方を選択し、選択した前記制御角を前記位相制御部に入力する最小値選択部と、
    前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合に、前記定電流制御部によって演算された前記制御角の変動を緩やかにする時定数を設定し、前記時定数を設定した後の前記制御角を前記最小値選択部に入力する時定数設定部と、
    をさらに備えた請求項5記載の制御装置。
  10. 前記定電圧制御部によって演算された前記制御角及び前記定電流制御部によって演算された前記制御角のうち、小さい方を選択する最小値選択部と、
    前記最小値選択部と前記位相制御部との間に設けられ、前記最小値選択部から入力された前記制御角を上限値と下限値との間の範囲に制限し、前記上限値と前記下限値との間の範囲の前記制御角を前記位相制御部に入力するリミッタと、
    をさらに備え、
    前記リミッタは、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記電流最小値演算部によって演算された前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記別の制御装置との通信不良が検出されている場合に、前記下限値を90°よりも大きくする請求項5記載の制御装置。
  11. 第1交流電力系統に接続された第1他励式電力変換器と、
    第2交流電力系統に接続された第2他励式電力変換器と、
    前記第1他励式電力変換器と前記第2他励式電力変換器とを接続する直流回路と、
    制御パルスを入力することによって前記第1他励式電力変換器の動作を制御する第1制御装置と、
    制御パルスを入力することによって前記第2他励式電力変換器の動作を制御するとともに、前記第1制御装置と通信を行うことにより、前記第1制御装置とともに前記第1他励式電力変換器と前記第2他励式電力変換器との動作を協調して制御する第2制御装置と、
    を備え、
    前記第1制御装置は、前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、前記直流回路に流れる前記直流電流の最小値を予測演算し、前記第1他励式電力変換器を保護停止させるための保護停止依頼が入力された際に、前記直流電流の前記最小値を基に、前記第1他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作に瞬時に移行するか否かを判定する電力変換システム。
  12. 前記第2制御装置は、前記第2他励式電力変換器への前記制御パルスの入力を停止する動作を行った際に、前記直流回路に流れる前記直流電流の最小値を予測演算し、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記直流電流の前記最小値が零よりも大きい場合、又は、前記第2他励式電力変換器が逆変換器運転状態であり、かつ前記第1制御装置との通信不良が検出されている場合には、前記第2他励式電力変換器から前記直流回路へのエネルギーの供給を抑制するように、前記第2他励式電力変換器の動作を制御する請求項11記載の電力変換システム。
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