JP2021027002A - 量子ドット発光素子及び表示装置 - Google Patents

量子ドット発光素子及び表示装置 Download PDF

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玄一 本村
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渓 小倉
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Junki Nagakubo
準基 長久保
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Masaaki Hirakawa
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Abstract

【課題】低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した量子ドット発光素子を提供する。【解決手段】陰極30と、発光層50と、陽極80とを具え、前記発光層50が、前記陰極30と前記陽極80との間に位置し、前記発光層50が、量子ドットと、電子輸送材料とを含み、前記量子ドットが、亜鉛と、13族の元素と、15族の元素とを含む化合物半導体からなるコアと、前記コアの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素とを含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、前記第1シェルの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素とを含む化合物半導体の層からなる第2シェルとを具え、前記第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする、量子ドット発光素子10である。【選択図】図1

Description

本発明は、量子ドット発光素子及び表示装置に関するものである。
表示装置に求められる重要な特性の一つとして、色再現性がある。特に、2018年に放送サービスが始まった4K8Kスーパーハイビジョンの表色系は、自然界に実在するほぼ全ての物体色及び既存表色システムの色域を包含することを目指しており、4K8Kスーパーハイビジョンを表示する表示装置には、広い色域の色再現性が求められる。ここで、自発光型の表示装置の場合、青、緑、赤の各色の発光材料の色純度を高くする必要がある。
近年、下記特許文献1や非特許文献1に開示されているように、半導体ナノ結晶からなる量子ドットを発光材料として用いた電界発光素子(量子ドット発光素子)が提案されている。量子ドットは、結晶粒径を変えることにより発光色を制御することができ、粒径分布を均一にすることにより発光スペクトルの半値幅を小さくすることができる。この発光スペクトルの半値幅が小さい利点を生かして、量子ドットは、表示色域の広い表示装置用の発光材料として利用できる可能性がある。また、量子ドットを用いた電界発光素子の中には、半値幅30nm以下、外部量子効率で約15%を実現した例も存在する(非特許文献2)。
しかしながら、半値幅が狭く且つ高効率発光が得られる量子ドットの材料は、毒性の高いカドミウムを含む化合物である硫化カドミウム(Cd−S)やセレン化カドミウム(Cd−Se)等を主成分とする材料に限られている。量子ドット発光素子を表示装置に応用する場合、環境や人体への影響を考慮して、毒性の低い材料を用いることが求められる。これに対して、最近、毒性の低い量子ドット材料(低毒性量子ドット材料)として、In−PやCu−In−Zn−Sを主成分として用いた材料が報告されている(非特許文献3、4、5)。
特許第4948747号公報
シラサキら(Y.Shirasaki et.al),ネイチャー・フォトニクス(Nature Photonics),7,13(2013) Y.ヤンら(Y.Yang et al.),ネイチャー・フォトニクス(Nature Photonics),9,259(2015) J.リムら(J.Lim et al.),ケミストリー・オブ・マテリアルズ(Chemistry Of Materials),23,4459(2011) J.リムら(J.Lim et al.),エーシーエス・ナノ(ACS NANO),7,9019(2013) Z.リウら(Z.Liu et al.),オーガニック・エレクトロニクス(Organic Electronics),36,97(2016)
しかしながら、上記非特許文献3、4、5に記載のような、低毒性量子ドット材料を用いた量子ドット発光素子の発光スペクトルの半値幅は、カドミウムを含む量子ドット材料を用いた量子ドット発光素子に比較して大きく、即ち、色純度が低いのが現状である。
また、本発明者らが、更に検討を進めたところ、上記の低毒性量子ドット材料を用いた量子ドット発光素子は、低輝度領域で作動させると、発光スペクトルが変動することが分かった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した量子ドット発光素子を提供することを課題とする。
また、本発明は、かかる量子ドット発光素子を具え、低毒性としつつ、広色域表示が可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した表示装置を提供することを更なる課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、量子ドットを、亜鉛と13族の元素と15族の元素とを含む化合物半導体からなるコアと、コアの周りを覆う亜鉛と16族の元素とを含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、第1シェルの周りを覆う亜鉛と16族の元素とを含む化合物半導体の層からなる第2シェルと、からなる3重構造を有し、第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップを、第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きくした低毒性の量子ドットを合成し、電界発光素子(EL素子)の発光層にかかる量子ドットと共に電子輸送性の材料を含ませることで、発光スペクトルの半値幅を小さくしつつ、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制でき、高色純度で、低輝度領域での発光スペクトルの変動が小さい発光素子を作製できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記課題を解決する本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の量子ドット発光素子は、陰極と、発光層と、陽極と、を具え、前記発光層が、前記陰極と前記陽極との間に位置する量子ドット発光素子であって、
前記発光層が、量子ドットと、電子輸送材料と、を含み、
前記量子ドットが、
亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含む化合物半導体からなるコアと、
前記コアの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、
前記第1シェルの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第2シェルと、
を具え、前記第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい、
ことを特徴とする。
かかる本発明の量子ドット発光素子は、低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動が抑制されている。
本発明の量子ドット発光素子の好適例においては、前記量子ドットのコアを構成する化合物半導体が、亜鉛と、インジウムと、リンと、を含み、
前記量子ドットの第1シェルを構成する化合物半導体が、亜鉛と、セレンと、を含み、
前記量子ドットの第2シェルを構成する化合物半導体が、亜鉛と、硫黄と、を含む。この場合、コアと、第1シェルと、第2シェルと、の連続的な結晶成長を促進でき、更に色純度の高い光を発することができる。
本発明の量子ドット発光素子の他の好適例においては、前記電子輸送材料が、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン、3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、1,3,5−トリ(m−ピリド−3−イル−フェニル)ベンゼンからなる群から選択される少なくとも1種である。この場合、低輝度領域での発光スペクトルの変動をより確実に抑制できる。
また、本発明の表示装置は、上記の量子ドット発光素子を具えることを特徴とする。かかる本発明の表示装置は、低毒性としつつ、広色域表示が可能で(広い色域の色再現性を有し)、低輝度領域での発光スペクトルの変動が抑制されている。
本発明によれば、低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した量子ドット発光素子を提供することができる。
また、本発明によれば、かかる量子ドット発光素子を具え、低毒性としつつ、広色域表示が可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した表示装置を提供することができる。
本発明の量子ドット発光素子の構造の一例を示した概略図である。 (a)及び(b)は、従来の量子ドットの構造の一例を示した模式図であり、(c)は、本発明に従う量子ドットの構造の一例を示した模式図である。 本発明の量子ドット発光素子の好適態様の量子ドットに用いる化合物半導体のバンドギャップと格子定数との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の量子ドット発光素子及び表示装置を、その実施形態に基づき、詳細に例示説明する。
<<量子ドット発光素子>>
本発明の量子ドット発光素子は、陰極と、発光層と、陽極と、を具え、前記発光層が、前記陰極と前記陽極との間に位置する量子ドット発光素子であって、
前記発光層が、量子ドットと、電子輸送材料と、を含み、
前記量子ドットが、
亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含む化合物半導体からなるコアと、
前記コアの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、
前記第1シェルの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第2シェルと、
を具え、前記第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい、
ことを特徴とする。
本発明の量子ドット発光素子に用いる量子ドットは、コアが、亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含み、また、第1シェル及び第2シェルが、亜鉛と、16族の元素と、を含み、コア及びシェルのいずれも、カドミウムを含むことを要しないため、従来の硫化カドミウム(Cd−S)やセレン化カドミウム(Cd−Se)等をコアとするCd系の量子ドットに比べて、低毒性とすることが可能である。
また、前記量子ドットは、コアと、第1シェルと、第2シェルと、の3重構造を有し、コアの励起エネルギーが、第1シェル及び第2シェルによって効率良くコア内に閉じ込められるため、発光効率が高い。また、該量子ドットにおいては、第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きく、第2シェルによって、励起エネルギーが、より確実にコア内に閉じ込められるため、発光効率が更に向上する。
また、前記量子ドットにおいては、コア表面に存在する結晶欠陥が第1シェル及び第2シェルによって確実に解消されるため、コア表面に存在する結晶欠陥による、量子ドットの発光効率の低下や、コア本来の発光とは異なる低エネルギー(長波長)の発光を抑制して、色純度の高い光を発することができる。
また、本発明の量子ドット発光素子の発光層は、上述の量子ドットと共に、電子輸送材料を含み、該電子輸送材料は、陰極側から発光層に注入される電子の流れを妨げず、且つ、陽極側から発光層に注入される正孔を陰極側へと通過させない作用(即ち、発光層から流れ出る正孔電流をブロックする作用)を有するため、漏れ電流を抑制でき、また、発光層内で、陰極から注入された電子と、陽極から注入された正孔と、を効率的に再結合させることができる。電子輸送材料を介して量子ドットに電荷を注入することで、結晶欠陥の発光への影響を抑えることができるため、低輝度領域でも、発光スペクトルの変動が小さい。
従って、本発明の量子ドット発光素子は、低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動も抑制できる。
次に、本発明の量子ドット発光素子の一態様を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の量子ドット発光素子の構造の一例を示した概略図である。図1に示す量子ドット発光素子10は、基板20上に、陰極30、電子注入層40、発光層50、正孔輸送層60、正孔注入層70及び陽極80を、この順に積層した構成を有する。なお、図1に示す量子ドット発光素子10は、下部に配置した陰極30側より電子を注入し、上部に配置した陽極80より正孔を注入する構成となっているが、本発明の量子ドット発光素子は、これに限定されるものではなく、上下を逆転した構造であってもよい。また、本発明の量子ドット発光素子においては、電子注入層40と、発光層50との間に、電子輸送層(図示せず)が更に存在していてもよい。
<基板>
前記基板20は、当該基板20側より光を取り出すボトムエミッション型素子の場合は、透明な材料からなることが好ましい。かかる透明な材料としては、ガラス、石英、プラスチックフィルム等を例示することができる。ここで、プラスチックフィルムの材質としては、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等が挙げられる。
一方、上部電極側から光を取り出すトップエミッション型素子の場合には、基板20の材料は、必ずしも透明な材料である必要はない。基板20として、不透明基板を用いる場合、該不透明基板としては、例えば、着色したプラスチックフィルム基板、アルミナのようなセラミックス材料からなる基板、ステンレス鋼のような金属板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成した基板等が挙げられる。
また、基板20として、例えば、プラスチックフィルム等の可撓性基板を用い、その上に量子ドット発光素子を形成した場合には、画像表示部を容易に変形することのできるフレキシブル量子ドット発光素子とすることができる。
前記基板20の平均厚さは、特に限定されるものではないが、0.001〜30mmが好ましく、0.01〜3mmがより好ましい。
<陰極>
前記陰極30は、基板20側より光を取り出すボトムエミッション型素子の場合は、透明で導電性の高い材料からなることが好ましい。この場合、陰極30としては、例えば、インジウム−錫−酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛−酸化物(IZO)等の導電性透明酸化物を用いることができる。
一方、上部電極側から光を取り出すトップエミッション型素子の場合には、陰極30の材料は、必ずしも透明な材料である必要はないため、陰極30として、金属電極を用いてもよい。ここで、陰極30の材料としては、仕事関数が比較的小さい金属が好ましい。仕事関数の小さい金属を用いることにより、陰極30から有機層への電子注入障壁を低くすることができ、電子を注入させ易くすることができる。陰極30に用いる金属としては、例えば、Al、Mg、Ca、Ba、Li、Na等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記陰極30の平均厚さは、特に限定されるものではないが、10〜500nmが好ましく、50〜200nmが更に好ましい。
<電子注入層>
前記電子注入層40は、陰極30からの電子注入を容易にするために形成する。該電子注入層40の材料としては、有機材料、無機材料のいずれも用いることができる。電子注入層40の材料として、より具体的には、酸化亜鉛(ZnO)、フッ化リチウム(LiF)、酸化リチウム(LiO)、酸化チタン(TiO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化タンタル(Ta)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(Al)等が挙げられる。これらの中でも、電子注入性の観点から、酸化亜鉛が特に好ましい。
電子注入層40の形成には、ナノ粒子を用いることが好ましい。該ナノ粒子の粒径は、1nm〜100nmが好ましく、1nm〜10nmが更に好ましく、1nm〜5nmがより一層好ましい。好ましくは、酸化亜鉛ナノ粒子等の金属酸化物のナノ粒子をスピンコート法によって成膜した薄膜を、電子注入層40として用いることができる。
前記電子注入層40の平均厚さは、特に限定されるものではないが、5〜200nmが好ましく、10〜100nmが更に好ましい。
<電子輸送層>
上述の通り、電子注入層40と、発光層50との間には、電子輸送層が存在していてもよい。該電子輸送層は、陰極30から注入した電子を発光層50まで輸送するために用いる。該電子輸送層は、独立した層として形成される場合もあれば、発光層50と一体となって形成される場合もある。電子輸送層を構成する材料として、下記一般式(1):
Figure 2021027002
に示すような含窒素複素環を含む低分子材料あるいは高分子材料を用いると、陰極30から注入された電子が効率よく電子輸送層中を移動し、発光層50の量子ドットに電子が効率よく注入されるため、高効率の発光素子を得ることができる。
上記一般式(1)において、円弧の部分は、C及びNと共に環構造を形成していることを示す。ここで、一般式(1)で示される含窒素複素環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、トリアゾール環、フェナントロリン環等が挙げられる。
前記電子輸送層を構成する材料として、例えば、ピリジン誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の含窒素複素環式化合物が挙げられる。ここで、ピリジン誘導体としては、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)等が挙げられ、オキサジアゾール誘導体としては、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン等が挙げられ、トリアゾール誘導体としては、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール等が挙げられ、フェナントロリン誘導体としては、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)等が挙げられる。これらの中でも、電子輸送性の観点から、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)が好ましい。
<発光層>
前記発光層50は、量子ドットと、電子輸送材料と、を含む。該発光層50では、陽極80から注入された正孔と陰極30から注入された電子とが再結合して、量子ドットが励起状態となり、基底状態に戻るときに放出されるエネルギーにより発光が得られる。
発光層50の発光色は、発光層50に含まれる量子ドットの結晶粒径や種類(材質)によって変化させることができる。ここで、量子ドットの結晶粒径は、所望の発光色に応じて選択でき、例えば、1〜20nmが好ましく、1〜10nmが更に好ましい。
前記量子ドットは、亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含む化合物半導体からなるコアと、前記コアの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、前記第1シェルの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第2シェルと、を具え、前記第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい。かかる構成の量子ドットを発光層50に適用することで、低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能となる。なお、コアと第1シェルとの間、及び/又は、第1シェルと第2シェルとの間には、他の層が介在していてもよい。即ち、第1シェルは、コアの周りを直接覆っていても、間接的に覆っていてもよく、また、第2シェルは、第1シェルの周りを直接覆っていても、間接的に覆っていてもよい。ここで、量子ドットの径方向外側に位置する層は、径方向内側に位置する層よりもバンドギャップが大きいことが好ましい。
次に、量子ドットの構造を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2(a)は、従来の量子ドットの構造の一例を示した模式図であり、図2(b)は、従来の量子ドットの構造の他の一例を示した模式図であり、図2(c)は、本発明の量子ドット発光素子に好適に用いることができる量子ドットの構造の一例を示した模式図である。
図2(a)に示す量子ドット1Aは、最も単純な構造であり、化合物半導体微粒子のコア2と、該コア2の表面を覆うリガンド3と、により構成されている。該量子ドット1Aを発光材料として用いる場合、コア2の半導体微粒子が発光の役目を担う。一方、リガンド3は、コア2表面の未結合手をキャップすると共に、量子ドット1Aを溶媒に分散させる際の溶解性向上と凝集抑制の役割を担う。図2(a)に示すように、量子ドットがコア2とリガンド3のみで構成される場合、コア2表面に存在する結晶欠陥(以降、欠陥)によって、量子ドットの発光効率が低下したり、材料本来の発光とは異なる低エネルギー(長波長)の発光成分が生じたりする。
また、図2(b)に示す量子ドット1Bのように、コア2の表面を別の化合物半導体からなるシェル4によって覆うことで、コア2表面の欠陥を低減することができる。シェル4の材料として、コア2のバンドギャップ(以下、「Eg」と略記する。)よりも大きなEgを有する半導体材料を選定することで、励起エネルギーをよりコア2内に閉じ込めて、発光効率を向上させることができる。
これに対して、本発明の量子ドット発光素子に用いる量子ドットは、図2(c)に示す量子ドット1Cのように、コア2の周りに第1シェル4Aと第2シェル4Bとの2つのシェルを有しており、バンドギャップが、第1シェル4Aを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい化合物半導体を第2シェル4Bに用いることで、励起エネルギーをより確実にコア2内に閉じ込めて、発光効率を更に向上させることができる。
また、本発明の量子ドット発光素子に用いる量子ドットは、図2(c)に示す量子ドット1Cのように、コア2表面に存在する結晶欠陥が第1シェル4A及び第2シェル4Bによって確実に解消されるため、コア2表面に存在する結晶欠陥による、量子ドットの発光効率の低下や、コア本来の発光とは異なる低エネルギー(長波長)の発光を抑制して、色純度の高い光を発することができる。
なお、図2(c)に示す量子ドット1Cのような3重構造の量子ドットにおいては、格子定数がコア2のバルクと第2シェル4Bとの中間となるような材料を第1シェル4Aとして用いることで、格子定数を段階的に変化させることができ、コア/シェル界面での連続的な結晶成長を促進することができる。そして、コア/シェル界面での連続的な結晶成長を促進することで、コア2の表面の欠陥をより確実に解消でき、発光効率を更に向上させつつ、材料本来の発光とは異なる発光成分の出現をより確実に防止することができる。
前記量子ドットのコア2は、亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含む化合物半導体からなる。13族の元素と15族の元素とがコア2のバルクを構成し、該バルクに亜鉛を加えることで、コア2の結晶性が向上し、欠陥が少なくなる。
ここで、13族の元素としては、Al、Ga、In、Tl等が挙げられ、これらの中でも、Inが好ましい。また、15族の元素としては、N、P、As、Sb等が挙げられ、これらの中でも、Pが好ましい。
また、前記量子ドットのコア2のバルクを構成する化合物半導体としては、III−V族の化合物、例えば、Al−N、Al−P、Al−As、Al−Sb、Ga−N、Ga−P、Ga−As、Ga−Sb、In−N、In−P、In−As、In−Sb等が挙げられる。これらの中でも、量子ドットのコア2のバルクとしては、合成の容易さ、所望の波長の発光を得るための粒径及び/又は粒径分布の制御のし易さ、発光の量子効率の観点から、In−Pが好ましい。なお、コアを構成する化合物半導体において、各元素の比率は、化学量論的であってもよいし、化学量論的でなくてもよい。
前記量子ドットの第1シェル4Aは、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体からなる。
ここで、16族の元素としては、S、Se、Te等が挙げられ、これらの中でも、Seが好ましい。また、第1シェル4Aを構成する化合物半導体としては、Zn−S、Ze−Se、Zn−Te、Zn−Se−S等が挙げられ、コア2に応じて、適宜選択することができる。なお、コア2がZn−In−Pである場合、コア/第1シェル界面での連続的な結晶成長を促進する観点から、第1シェル4Aを構成する化合物半導体としては、Zn−Seが好ましい。また、第1シェル4Aを構成する化合物半導体において、各元素の比率は、化学量論的であってもよいし、化学量論的でなくてもよい。
前記量子ドットの第2シェル4Bは、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体からなり、また、該第2シェル4Bを構成する化合物半導体のバンドギャップは、第1シェル4Aを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい。
ここで、16族の元素としては、S、Se、Te等が挙げられ、これらの中でも、Sが好ましい。また、第2シェル4Bを構成する化合物半導体としては、Zn−S、Ze−Se、Zn−Te、Zn−Se−S等が挙げられ、コア2及び第1シェル4Aに応じて、適宜選択することができる。なお、コア2がZn−In−Pで、第1シェル4AがZn−Seである場合、第1シェル/第2シェル界面での連続的な結晶成長を促進する観点から、第2シェル4Bを構成する化合物半導体としては、Zn−Sが好ましい。また、第2シェル4Bを構成する化合物半導体において、各元素の比率は、化学量論的であってもよいし、化学量論的でなくてもよい。
前記量子ドットのコア2の粒径(直径)は、所望の発光色に応じて選択でき、例えば、1〜20nmが好ましく、1〜10nmが更に好ましい。また、第1シェル4Aの厚さは、例えば、0.1〜10nmが好ましく、0.1〜5nmが更に好ましい。また、第2シェル4Bの厚さは、例えば、0.1〜10nmが好ましく、0.1〜5nmが更に好ましい。
前記コア2、前記第1シェル4A、前記第2シェル4Bの全てが同一の元素を含むことで、より効果的に連続的な結晶成長を促進することができ、本発明においては、コア2、第1シェル4A、第2シェル4Bの全てがZnを含む。
本発明においては、コア2のバルクとしてIII−V族半導体を選択し、該III−V族の結晶中に亜鉛を添加し、更に、第1シェル4Aとして、亜鉛と、16族の元素を選択し、また、第2シェル4Bとして、亜鉛と、16族の元素を選択することで、量子ドットを、亜鉛とIII族(13族)の元素とV族(15族)の元素とを含む化合物半導体からなるコア2と、コア2の周りを覆う、亜鉛と16族の元素とを含む化合物半導体層からなる第1シェル4Aと、第1シェル4Aの周りを覆う、亜鉛と16族の元素とを含む化合物半導体層からなる第2シェル4Bと、からなる3重構造とすることが好ましい。
前記量子ドットにおいては、前記第1シェル4Aを構成する化合物半導体のEg(バンドギャップ)が、前記コア2のバルクのEgよりも大きいことが好ましい。前述の通り、第2シェル4Bを構成する化合物半導体のEgは、第1シェル4Aを構成する化合物半導体のEgよりも大きいが、更に、第1シェル4Aを構成する化合物半導体のEgが、コア2のバルクのEgよりも大きいことで、コア2にエネルギーをより効率的に閉じ込め、更に高効率で、高純度の光を発することが可能となる。
最も好ましい態様としては、図3に示すように、コア2としてIII−V族の半導体In−PにZnを添加したもの、第1シェル4AとしてZn−Se、第2シェル4BとしてZn−Sを選択すると、換言すれば、コア2を構成する化合物半導体が、亜鉛と、インジウムと、リンと、を含み、第1シェル4Aを構成する化合物半導体が、亜鉛と、セレンと、を含み、第2シェル4Bを構成する化合物半導体が、亜鉛と、硫黄と、を含むと、格子定数が段階的に変化するため、コア/第1シェル界面、及び第1シェル/第2シェル界面で欠陥が生じることなく結晶が成長する。この場合、Egも、コア2、第1シェル4A、第2シェル4Bの順に段階的に大きくなるため、コア2で生じた励起エネルギーを外部に散逸することなくコア2に閉じ込めることができ、効率よく発光させることができる。
また、図2(c)に示す量子ドット1Cのように、第2シェル4Bの外側にリガンド3を配すると(即ち、第2シェル4Bの表面をリガンド3によりキャッピングすると)、溶媒への溶解性が向上し、また、量子ドットの凝集を抑制することができる。更に、キャッピングするためのリガンド3部分に親油性の長鎖アルキル基等が含まれると有機溶剤に対しての溶解性が向上し、量子ドットを有機溶媒に溶解させた量子ドット溶液を調製することができる。前記リガンド(有機配位子)3としては、炭化水素基の結合したアミン、炭化水素基の結合したカルボン酸、炭化水素基の結合したホスフィン、炭化水素基の結合した酸化ホスフィン、炭化水素基の結合したチオール等が挙げられる。前記炭化水素基は、親油性の鎖状炭化水素基であることが好ましい。親油性の鎖状炭化水素基の結合したアミンとしては、ヘキサデシルアミン、オレイルアミン等が挙げられる。親油性の鎖状炭化水素基の結合したカルボン酸としては、オレイン酸、パルミチン酸等が挙げられる。親油性の鎖状炭化水素基の結合したホスフィンとしては、トリオクチルホスフィン等が挙げられる。親油性の鎖状炭化水素基の結合した酸化ホスフィンとしては、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド等が挙げられる。親油性の鎖状炭化水素基の結合したチオールとしては、ドデカンチオール等が挙げられる。
前記量子ドットは、例えば、(1)溶媒に、亜鉛原料と、13族元素の原料と、15族元素の原料と、を加え、反応させて(好ましくは、加熱して、反応させて)、コアを合成し、次に、(2)該コアを含む溶液に、亜鉛原料と、16族元素の原料と、を加え、反応させて(好ましくは、加熱して、反応させて)、コアの周りに第1シェルを形成し、その後、(3)該第1シェルで覆われたコアを含む溶液に、亜鉛原料と、前記第1シェルの形成に用いた16族元素とは異なる16族元素の原料と、を加え、反応させて(好ましくは、加熱して、反応させて)、第1シェルの周りに第2シェルを形成することで、製造できる。
ここで、第1シェル及び第2シェルの原料として、異なる元素の原料を使用することで、異なる化合物半導体からなる第1シェル、第2シェルをそれぞれ成長させることができる。また、コア、第1シェル、第2シェルの各組成、粒径、厚さ等は、使用する原料の種類や比率、反応温度、反応時間等を変更することで、適宜調整できる。
前記溶媒としては、有機溶媒が好ましく、該有機溶媒としては、オクタデセン等が挙げられる。前記亜鉛原料としては、酢酸亜鉛、オレイン酸亜鉛等が挙げられ、前記13族元素の原料としては、酢酸インジウム、オレイン酸インジウム、塩化ガリウム等が挙げられ、前記15族元素の原料としては、トリストリメチルシリルホスフィン等が挙げられ、前記16族元素の原料としては、トリオクチルホスフィンセレニド、トリオクチルホスフィンスルフィド、ドデカンチオール等が挙げられる。
また、例えば、第2シェルの形成において、16族元素の原料として、親油性の長鎖アルキル基等を含む16族元素の化合物を使用することで、第2シェル4Bの外側に、親油性の長鎖アルキル基等を含むリガンド3を配することができる。ここで、親油性の長鎖アルキル基等を含む16族元素の化合物としては、ドデカンチオール等が挙げられる。
また、反応温度としては、200〜400℃が好ましく、250〜350℃が更に好ましく、反応時間としては、10分〜1時間が好ましい。
合成された量子ドットは、通常は、未反応原料を始めとする不純物を含んでいる。発光層に余分な原料成分を含むと電荷輸送を阻害することから、精製処理を施して余分な原料成分を除去することが好ましい。このときの精製方法としては、沈殿・再分散を利用した方法が挙げられる。これは量子ドット分散液に量子ドットを分散させない溶媒(貧溶媒)を加えて、量子ドットを沈殿させて回収し、目的の溶媒に再分散させる方法である。極性の小さい有機溶媒に分散している量子ドットに対しては、一般的に貧溶媒として極性の大きいアルコール等の溶媒を加えて沈殿を得る。
前記発光層50は、上述の量子ドットと共に、電子輸送材料を含み、発光層50が電子輸送材料を含むことで、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制できる。前記電子輸送材料は、例えば、前記量子ドットと混合され、発光層50において、量子ドットの隙間を埋める形で存在する。該電子輸送材料は、量子ドットと混合して使用する場合は、量子ドットの分散液に溶解する材料であることが好ましい。該電子輸送材料としては、有機溶媒への溶解性を有し、且つ電子輸送性を有する無機材料あるいは有機材料を好適に用いることができる。該電子輸送材料は、好ましくは電子輸送性の有機材料であり、電子輸送性の有機材料としては、例えば、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体、イミダゾール誘導体、トリアゾール誘導体等が挙げられる。また、該電子輸送材料としては、上記の「電子輸送層」の項で説明したような、含窒素複素環を含む低分子材料あるいは高分子材料が好ましく、上記一般式(1)に示すような含窒素複素環を含む低分子材料あるいは高分子材料が更に好ましい。発光層50に用いる好適な電子輸送材料として、具体的には、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)、1,3,5−トリ(m−ピリド−3−イル−フェニル)ベンゼン(TmPyPB)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、量子ドット発光素子の漏れ電流を抑制する効果、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制する効果、及び素子特性の観点から、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)が好ましい。
また、前記電子輸送材料の添加量は、前記量子ドットに対して質量比で0.05〜5の範囲が好ましく、0.5〜2の範囲が更に好ましい。量子ドットと電子輸送材料との質量比が上記の範囲内であれば、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制する効果が更に大きくなる。
発光層50の成膜方法としては、特に限定されないが、量子ドットを有機溶媒や水に溶解させた溶液を調製し、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等によって成膜することができる。このとき、赤、緑、青に発光する材料を微細に塗分けすることで、カラー表示が可能な表示装置の画素とすることができる。
前記発光層50の平均厚さは、特に限定されるものではないが、5〜200nmが好ましく、10〜100nmが更に好ましい。
<正孔輸送層>
前記正孔輸送層60は、陽極80から注入した正孔を発光層50まで輸送するために用いる。正孔輸送層60を構成する材料としては、正孔輸送性の無機材料あるいは有機材料を用いることができる。正孔輸送層60を構成する材料は、好ましくは正孔輸送性の有機材料である。正孔輸送性の有機材料としては、低分子材料、高分子材料のいずれも用いることができる。正孔輸送層60を構成する材料としては、例えば、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(TCTA)、2,2’−ビス(N−カルバゾール)−9,9’−スピロビフルオレン(CFL)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)、4,4’,4”−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、正孔輸送性の観点から、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(TCTA)が好ましい。
前記正孔輸送層60の平均厚さは、特に限定されるものではないが、10〜500nmであることが好ましく、20〜100nmが更に好ましい。
<正孔注入層>
前記正孔注入層70は、陽極80からの正孔注入を容易にする目的で用いる。正孔注入層70の材料としては、無機材料、有機材料のいずれも用いることができる。無機材料としては、酸化モリブデン(MoO)、酸化バナジウム(V)、酸化ルテニウム(RuO)、酸化レニウム、酸化タングステン、酸化マンガン等が挙げられる。また、有機材料としては、低分子材料、高分子材料のいずれも用いることができるが、高分子材料の例としては、PEDOT:PSS等が挙げられる。なお、PEDOTは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を示し、PSSは、ポリ(スチレンスルホン酸)を示す。正孔注入層70には、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、正孔注入層70に用いる材料としては、正孔注入性の観点から、酸化モリブデンが好ましい。
前記正孔注入層70の平均厚さは、特に限定されるものではないが、1〜500nmが好ましく、3〜50nmが更に好ましい。
<陽極>
前記陽極80は、前記基板20側より光を取り出すボトムエミッション型素子の場合は、金属の薄膜を用いることができる。ここで、陽極80の材料としては、仕事関数が比較的大きい金属が好ましい。仕事関数の大きい金属を用いることにより、陽極80から有機層への正孔注入障壁を低くすることができ、正孔を注入させ易くすることができる。陽極80に用いる金属材料としては、特に限定されないが、Al、Au、Pt、Ni、W、Cr、Mo、Fe、Co、Cu等が挙げられ、Alを用いることが好ましい。
前記基板20や下部の陰極30が透明でない場合には、上部電極となる陽極80は、透明電極とする。ここで、該透明電極の材料としては、特に限定されないが、例えば、インジウム−錫−酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛−酸化物(IZO)等の導電性透明酸化物を用いることができる。
前記陽極80の平均厚さは、特に限定されるものではないが、10〜500nmが好ましく、30〜150nmが更に好ましい。
上述した電子注入層40、電子輸送層、正孔輸送層60、正孔注入層70は、省略することも可能であり、また、それぞれの層が複数の役割を受け持つ構造となっていてもよい。例えば、一つの層で、電子注入層と電子輸送層を兼用したり、正孔注入層と正孔輸送層を兼用したりすることも可能である。
<各層の形成方法>
前記陰極30、電子注入層40、電子輸送層、発光層50、正孔輸送層60、正孔注入層70、陽極80の形成方法は、特に限定されるものではなく、真空蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等の方法を用いることができる。また、これらの方法を用いて、陰極30、電子注入層40、電子輸送層、発光層50、正孔輸送層60、正孔注入層70、陽極80の厚さを、目的に応じて適宜調整することができる。また、これらの方法は、各層の材料の特性に応じて選択するのが好ましく、層ごとに作製方法が異なっていてもよい。
<用途>
本発明の量子ドット発光素子は、後述する表示装置を始め、照明機器、バックライト、電子写真、照明光源、露出光源、標識、看板、インテリア等にも利用できる。
<<表示装置>>
本発明の表示装置は、上述の量子ドット発光素子を具えることを特徴とする。本発明の表示装置は、上述した低毒性としつつ、色純度の高い光を発することが可能で、低輝度領域での発光スペクトルの変動を抑制した量子ドット発光素子を具えるため、低毒性としつつ、広色域表示が可能で(広い色域の色再現性を有し)、低輝度領域での発光スペクトルの変動が抑制されている。本発明の表示装置は、上述した量子ドット発光素子の他に、表示装置に一般に用いられる他の部品を具えることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)の合成>
本発明に従う、コアと、第1シェルと、第2シェルと、からなる三重構造の量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)を以下の方法で合成した。
有機溶媒としてのオクタデセン10mlと、インジウム原料としての酢酸インジウム0.29gと、亜鉛原料としての酢酸亜鉛0.092gと、リガンドとしてのパルミチン酸0.15gを、真空中で100℃、30分の条件で加熱し、溶液中の蒸発分を除去した。この蒸発分除去後の溶液に、リン原料としてのトリストリメチルシリルホスフィン0.39gを加えて、反応溶液を調製した。当該反応溶液をフラスコ(バッチ式反応器)に入れ、300℃で20分加熱し、フラスコ内でコアを合成した。
コア合成後の反応溶液を室温まで冷却した後、亜鉛原料としてのオレイン酸亜鉛0.63gと、セレン原料としての0.1mol/lのトリオクチルホスフィンセレニド溶液0.01mlを加え、300℃で30分加熱し、Zn−Seからなる第1シェルを形成した。
反応溶液を室温まで冷却し、亜鉛原料としてのオレイン酸亜鉛5.0gと、硫黄原料としてのドデカンチオール3.4gとを加え、300℃で30分加熱し、Zn−Sからなる第2シェルを形成した。
反応溶液を室温まで冷却した後、アセトン30mlを加え、遠心分離によって余剰の分散剤を除去し、量子ドットを沈降させた。量子ドットを含んだ沈降物にトルエンを加え再分散させ分散液(10g/l)を得た。
<フォトルミネッセンス特性>
合成した量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)のトルエン分散液のフォトルミネッセンス(PL)特性を評価したところ、半値幅41nm、ピーク波長519nmの高色純度緑色発光が得られた。
<量子ドット分散液のエタノール精製>
合成した量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)のトルエン分散液に対して、貧溶媒としてエタノールを量子ドット分散液に対して3倍の量を加えて、量子ドットを析出させ、遠心分離機で析出物を沈殿させた。上澄液を除いて沈殿物を回収し、トルエンに再分散させた。
<量子ドット発光素子の作製>
図1に示す構造の本発明に従う量子ドット発光素子を次のようにして作製した。
まず、ガラス基板20にITOからなる陰極30(厚さ:100nm)を形成し、これを複数のライン状にパターニングした。
次に、電子注入層40として、酸化亜鉛(ZnO)ナノ粒子をスピンコートにより成膜した(厚さ:30nm)。
次に、下記式(2):
Figure 2021027002
で示される構造式を有する、含窒素複素環を含む電子輸送材料[トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン(3TPYMB)]と、本発明に従う量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)との混合トルエン溶液をスピンコートすることにより、電子輸送材料と量子ドットとからなる発光層50(厚さ:10−20nm)を形成した。この際、電子輸送材料の添加量を量子ドットに対する質量比で0.25、0.5、1.0に調整して、組成が異なる発光層を、それぞれ成膜した。
次に、基板を真空蒸着装置に入れ、真空蒸着法により、正孔輸送層60として、下記式(3):
Figure 2021027002
で示される構造式を有する材料[4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(TCTA)]を40nm、正孔注入層70として酸化モリブデン(MoO)を10nm、陽極80としてAlを80nm、順次成膜した。
なお、図1には示していないが、量子ドット発光素子は、窒素ガスで満たされたグローブボックス中で、封止用ガラスの周縁部に紫外線硬化樹脂を塗布した後、量子ドット発光素子を形成した前記基板の周縁部に貼り合せて、封止を行った。
<量子ドット発光素子の特性評価>
上記の量子ドット発光素子のITO陰極30側に負、Al陽極80側に正となるように電圧を印加して、電流−電圧−輝度特性を測定し、電界発光(EL)スペクトルを観測した。EL発光特性を下記表1にまとめる。
いずれの電子輸送材料混合比においても、印加電圧3V、4Vに関わらず、Zn−In−P/Zn−Se/Zn−Sからなる量子ドット由来の半値幅47nmの緑色EL発光が得られた。また、印加電圧3V時(低輝度領域)と印加電圧4V時(安定領域)のピーク波長の差は1nm以下に抑えられており、安定した発光が確認された。
(比較例1)
<量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)の合成>
実施例1と同様の方法で量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)を合成した。
<フォトルミネッセンス特性>
実施例1と同様、半値幅41nm、ピーク波長519nmの高色純度緑色発光が得られた。
<量子ドット分散液のエタノール精製>
実施例1と同様、合成した量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)のトルエン分散液に対して、エタノールを用いた精製を行った。
<量子ドット発光素子の作製>
上記精製を施した量子ドット分散液を用いて、実施例1と同様の構造の量子ドット発光素子を作製した。このとき、発光層50には電子輸送材料を混合せず、量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)のみをスピンコートすることにより、電子輸送材料を含まない量子ドット(Zn−In−P/Zn−Se/Zn−S)のみからなる発光層50を形成した。
<量子ドット発光素子の特性評価>
実施例1と同様の方法で、作製した量子ドット発光素子の特性を評価した。EL発光特性を下記表1にまとめる。
比較例1の量子ドット発光素子においても、実施例1と同様に半値幅47nmの緑色EL発光が得られた。しかしながら、比較例1の量子ドット発光素子は、印加電圧によるピーク波長のシフトが大きく、印加電圧3V時(低輝度領域)と4V時(安定領域)のピーク波長の差は3nmとなり、発光色の変動が確認された。
(比較例2)
<量子ドット(Zn−In−Ga−P/Zn−S)の合成>
以下の方法で、コアとしてZn−In−Ga−P、シェルとしてZn−Sを用いた量子ドットを合成した。この量子ドットのシェルは一層である。
有機溶媒としてのオクタデセン10mlと、インジウム原料としての酢酸インジウム0.29g、亜鉛原料としての酢酸亜鉛0.37g、リガンドとしてのパルミチン酸1.8gを真空中で100℃、30分の条件で加熱し、溶液中の蒸発分を除去した。その溶液に、ガリウム原料としての塩化ガリウム0.053g、リン原料としてのトリストリメチルシリルホスフィン0.25gを加えて反応溶液を調製した。上記反応溶液を、230℃、30分加熱し、コアを合成した。
コア合成後の反応溶液を室温まで冷却した後、亜鉛原料としてのオレイン酸亜鉛3.4gと、硫黄原料としてのドデカンチオール5.0gとを加え、シェルを形成した。
シェル形成後の反応溶液を室温まで冷却した後、アセトン30mlを加え、遠心分離によって余剰の分散剤を除去し、量子ドットを沈降させた。量子ドットを含んだ沈降物にトルエンを加え再分散させ分散液(10g/l)を得た。
<フォトルミネッセンス特性>
合成した量子ドット(Zn−In−Ga−P/Zn−S)のトルエン分散液のフォトルミネッセンスを測定したところ、半値幅は57nm、ピーク波長は517nmであった。
<量子ドット発光素子の作製>
発光層50の量子ドットとして、Zn−In−Ga−P/Zn−Sからなる量子ドットを用いたこと以外は、実施例1と同じ方法で量子ドット発光素子を作製した。このとき、電子輸送材料の添加量を量子ドットに対する質量比で1.0に調整した。
<量子ドット発光素子の特性評価>
実施例1と同様の方法で、作製した量子ドット発光素子の特性を評価した。EL発光特性を下記表1にまとめる。
比較例2の量子ドット発光素子においても、緑色EL発光が得られたものの、異なる量子ドットを用いたことで、Zn−In−Ga−P/Zn−Sからなる量子ドット由来の半値幅61〜62nm、ピーク波長518〜519nmの緑色発光が得られた。
以上の実施例1と比較例1及び2のフォトルミネッセンス(PL)及びエレクトロルミネッセンス(EL)スペクトルの半値幅の結果を表1に示す。
Figure 2021027002
実施例1の量子ドットのPLスペクトル及び電解発光素子のELスペクトルの半値幅は、比較例2の量子ドットのPLスペクトル及び電界発光素子のELスペクトルの半値幅に比較して、小さく、色純度が高いことが示された。
本発明の量子ドット発光素子は、高色純度な発光を必要とする様々なデバイス、製品に応用することが可能であり、表示装置、照明機器、バックライト、電子写真、照明光源、露出光源、標識、看板、インテリア等に好適に使用できる。
1A,1B,1C:量子ドット
2:コア
3:リガンド
4:シェル
4A:第1シェル
4B:第2シェル
10:量子ドット発光素子
20:基板
30:陰極
40:電子注入層
50:発光層
60:正孔輸送層
70:正孔注入層
80:陽極

Claims (4)

  1. 陰極と、発光層と、陽極と、を具え、前記発光層が、前記陰極と前記陽極との間に位置する量子ドット発光素子であって、
    前記発光層が、量子ドットと、電子輸送材料と、を含み、
    前記量子ドットが、
    亜鉛と、13族の元素と、15族の元素と、を含む化合物半導体からなるコアと、
    前記コアの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第1シェルと、
    前記第1シェルの周りを覆い、亜鉛と、16族の元素と、を含む化合物半導体の層からなる第2シェルと、
    を具え、前記第2シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップが、前記第1シェルを構成する化合物半導体のバンドギャップよりも大きい、
    ことを特徴とする、量子ドット発光素子。
  2. 前記量子ドットのコアを構成する化合物半導体が、亜鉛と、インジウムと、リンと、を含み、
    前記量子ドットの第1シェルを構成する化合物半導体が、亜鉛と、セレンと、を含み、
    前記量子ドットの第2シェルを構成する化合物半導体が、亜鉛と、硫黄と、を含む、請求項1に記載の量子ドット発光素子。
  3. 前記電子輸送材料が、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン、3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、1,3,5−トリ(m−ピリド−3−イル−フェニル)ベンゼンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の量子ドット発光素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の量子ドット発光素子を具えることを特徴とする、表示装置。
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