JP2021026816A - センサ - Google Patents

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照雄 嶋瀬
Teruo Shimase
照雄 嶋瀬
一彌 嶋瀬
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一彌 嶋瀬
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Abstract

【課題】薄型のセンサを提供すること。【解決手段】センサ(112、112A〜112G)は、筒状の筐体(50)と、前記筐体の一の内壁平面に設けられた、第1電極(21、31)および第2電極(22、32)と、前記筐体の内部空間において外力の影響を受けて移動し、一の面のみが前記第1電極および前記第2電極と接触することができるように、前記筐体の内部に収容された導電板(10)とを有し、前記第1電極が前記導電板と接触する面および前記第2電極が前記導電板と接触する面の間には高低差が存在する。【選択図】図3

Description

本発明は振動等を検知するセンサに関する。
錘を用いて物体の姿勢の変化や作用している外力(重力を含む)の変化を検知するセンサとして、固定された電極間に、導電性球体を、外力に応じて移動可能なように配置したものがある。特許文献1には、金メッキが施された円筒電極と、この円筒電極と絶縁されて円筒電極の両端に位置する2つの蓋電極と、円筒電極と2つの蓋電極とに区画された中空部に移動自在に収納された導電球体とを具備するセンサが記載されている。
(特許文献1等)。
特開2000−39318号公報
近年、シート状などの薄型のデバイスが普及しており、このようなデバイスの姿勢の変化を検知するニーズがある。他方、球体を錘として用い、錘の動きによって、デバイスの姿勢の変化や作用した力(加速度)を検出するセンサが存在する。この方法は構造が比較的簡単であるので、製造コスト面で有利である。
ただし、このような薄型の電子デバイスは、典型的には1mm以下の厚さであり、文献1のような球体を用いた構造のセンサを電子デバイスに埋め込もうとすると、センサ全体を非常に小型化する必要があり、製造コストが上がる。
本発明は、薄型のセンサを提供することを目的とする。
本発明は、一の態様において、筒状の筐体と、前記筐体の一の内壁平面に設けられた、第1電極および第2電極と、前記筐体の内部空間において外力の影響を受けて移動し、一の面のみが前記第1電極および前記第2電極と接触することができるように、前記筐体の内部に収容された導電板とを有し、前記第1電極が前記導電板と接触する面および前記第2電極が前記導電板と接触する面の間には高低差が存在することを特徴とするセンサを提供する。
本発明によれば、薄型のセンサが提供される。
カード型デバイス1の外観図。 カード型デバイス1の機能図。 検出モジュール112の分解図。 導電板10の断面図。 検出モジュール112の断面図。 (a)〜(c)は検出モジュール112の断面図。 (a)〜(c)は導電板10の動きの例を示す図。 (a)〜(c)は導電板10の動きの例を示す図。 検出モジュール112Aの断面図。 (a)〜(c)は検出モジュール112Bの断面図。 検出モジュール112Jの断面図。 第5電極40Bの構造を示す外観図。 検出モジュール112Cの断面図。 検出モジュール112Dの断面図。 検出モジュール112Eの具体例。 検出モジュール112Fの断面図。 検出モジュール112Gの断面図。 検出モジュール112Hの断面図。
<実施例>
図1の(a)はカード型デバイス1の外観図、(b)は検出モジュール112の外観図である。カード型デバイス1はシート状である。カード型デバイス1は、外力(ユーザがカード型デバイス1を持ち上げたり動かしたりすることによって加えれられる力;重力を含む)の影響に起因したカード型デバイス1の加速度の変化を検知し、検出結果に対応する信号を、必要に応じて記憶し、外部の装置に送信する機能を有する。なお、加速度がゼロ(重力加速度を除く)の状態から0以外の状態(カード型デバイス1に何らかの力が作用した状態)に変化したことを少なくとも検知できればよい。勿論、加速度の値や向きの変化の程度を定量的に検出してもよい。なお、カード型デバイス1は、加速度検出機能の以外の機能(例えば、各種の情報を記憶する機能)を有していても構わない。
具体的には、カード型デバイス1には加速度を検出するモジュールである検出モジュール112が埋め込まれている。検出モジュール112は、扁平円筒状であって、その厚みは例えば0.1〜1mm(ミリメートル)である。直径は、1〜10mm程度である。
図2はカード型デバイス1の機能図である。カード型デバイス1は、検出モジュール112と、信号処理モジュール114と、出力モジュール116とを含む。検出モジュール112は、電気回路を構成し、カード型デバイス1に作用する力に応じて回路構成が変化する(電極間の電位差ないし通電状態)が変化する機構である。機構の詳細については後述する。
信号処理モジュール114は、例えばカード型デバイス1に埋め込まれた基板(図示せず)上に形成され、電源と、端子、導線、コイル、コンデンサなどからなる信号処理回路によって実現され、検出モジュール112における通電状態の変化を検出し、検出結果を出力モジュール116に出力する。出力モジュール116は例えばカード型デバイス1に埋め込まれた基板上に形成された、接続端子や近距離無線通信回路であって、信号処理モジュール114から供給された信号を、外部のデバイスに、リアルタイムでまたは所定のタイミングで、有線接続または無線によって、出力する。なお、信号処理モジュール114および出力モジュール116は既存の技術を適宜適用することができる。
以下では、本発明の特徴部分である検出モジュール112の機械的構造に着目して説明する。
図3は検出モジュール112の分解図である。検出モジュール112は、筐体50と、第5電極40と、上側電極30と、下側電極20と、導電板10と、上面52とを含む。
筐体50、第5電極40、下側電極20、上側電極30、導電板10の径方向のサイズは、それぞれR4、R3、R2、R1(R4>R3>R2>R1)である。
筐体50は、絶縁性部材(例えばセラミック)によって形成され、カード型デバイス1の内部に固定される。筐体50の形状は、上面が開放された、扁平の円筒形状であって、底面51および側面53を含む。筐体50は、第5電極40、下側電極20、上側電極30、導電板10を収容する。
筐体50の製造工程において、外気や湿気の影響を排除するために、筐体50の内部に不活性ガスを充填した後、上面52を取り付けることにより、密閉される。なお、筐体50の外側には、上述した信号処理モジュール114や出力モジュール116を実現するための各種素子と電気的に接続されるための端子が設けられているが、図示は省略する。
なお、筐体50は、その断面形状は円に限定されず、角柱(四角柱等)、楕円柱などであってもよい。要するに、筐体50は、内部に空間が形成され、導電板10を収容し、導電板10が内部空間で外力に応じて動くようになっていればよい。
第5電極40は、筐体50の内部に所定の方法で固定されたリング状部材である。第5電極40の外周面は側面53の内周面と接する。第5電極40の内周面の少なくとも一部は導電性部材で形成され、電極として機能する。導電性部材は、例えば絶縁性基板の内周面の全面に亘って形成された金属膜である。
下側電極20および上側電極30は、それぞれ、段差を有する略円板状の部材である。下側電極20および上側電極30は、それぞれ第5電極40の内側に配置され、筐体50の内壁平面(上面52および底面51)に、互いに対向するように、所定の方法で筐体50に固定される。下側電極20は、第1電極21と第2電極22とを含む。上側電極30は、第3電極31と第4電極32とを含む。
より具体的には、背の高い電極(第1電極21と第3電極31)と背の低い電極(第2電極22と第4電極32)が対向する。下側電極20および上側電極30は、検出モジュール112と接触する平面の表面が導電性部材で形成される。導電性部材は、例えば、絶縁基板の表面に金属膜を蒸着やメッキなどの処理を施すことによって形成される。
好ましくは、第1電極21および第2電極22は、円板の一部を切り取った形状である。同図では、厚みを除き、第1電極21および第2電極22のサイズおよび形状(略半円)は同一であるが、サイズは互いに異なっていてもよい。
同図に示すように、第1電極21および第2電極22は離間して配置され、後述するように導電板10との接触がない限りは、互いに電気的に絶縁されている。また、第1電極21の表面と第2電極22の表面とには段差が設けられている。この段差は、互いの高さ(厚み)の違いに起因している。例えば、第1電極21の高さH1は1mm、第2電極22の高さH2は2mmである。
同様に、上側電極30は第3電極31と第4電極32とを含む。好ましくは、第3電極31、第4電極32は、円板の一部を切り取った形状である。同図では、厚みを除き第3電極31および第4電極32のサイズは同一であるが、互いに異なっていてもよいし、形状も異なっていてもよい。ただし、上側電極30全体として、筐体50の内壁平面の形状に対応する形状となっていることが好ましい。
第3電極31および第4電極32は離間して配置され、後述する導電板10との接触がない限りは、電気的に絶縁している。第3電極31の表面と第4電極32の表面とには段差が設けられる。具体的には、この段差は互いの高さ(厚み)違いに起因する。例えば、H3=2*H4=2mmである。
なお、上側電極30および下側電極20の形状および/またはサイズは、同図に示すように同一であってもよいし、異なっていてもよい。換言すると、下側電極20と上側電極30とにおいて、その段差の形状(ギャップの高さや距離)は同一でもよいし異なっていてもよい。なお、第1電極21、第2電極22、第3電極31、第4電極32、第5電極40には回路を構成する端子(図示せず)が設けられている。
一例において、第2電極22、第4電極32、および第5電極40は等電位(第1電位)であり、第1電極21および第3電極31は等電位(第2電位)となるように回路が構成される。少なくとも、同一平面に形成された電極である第1電極21および第2電極22には電位差が存在し、導電板10が第1電極21および第2電極22の両方に接触すると電位差に変化が生じる(第1電極21および第2電極22間に電流が生じる;換言すると閉回路が構成される)ように構成される。同様に、第3電極31および第4電極32には電位差で設けられる。外力が作用していない状態において閉回路が形成され、外力が作用すると閉回路が形成されてない状態となるように、回路を構成するのが好ましい。
導電板10は、少なくとも表面全体が導電性部材で構成される。導電板10は、金属素材であってもよいし、絶縁性基板の表面に金属層を形成してもよい。
導電板10は、筐体50の内部空間において外力(重力を含む)の影響を受けて移動し、下側電極20(第1電極21および第2電極22)と一の面(裏面)のみで接触し、上側電極30(第3電極31および第4電極32)とは且つ他の面(表面)のみで接触することができるように、筐体50の内部に収容される。なお、導電板10は円板である必要はなく、楕円板や矩形板であってもよいが、筐体50の内部空間の形状に対応する形状であることが望ましい。
以下では、説明の便宜上、検出モジュール112の厚み方向のサイズはデフォルメして表現される。
図5は、検出モジュール112の断面図である。導電板10には、紙面下方向に重力のみが作用している状態である。この状態において、導電板10は第1電極21および第2電極22と接触する。この状態では第1電極21と第2電極22とが通電状態(等電位;換言すると第1電極21と第2電極22との間で閉回路が形成された状態)となる。この状態において外力がカード型デバイス1に作用した結果、導電板10が動いて第1電極21、第2電極22のいずれか一方としか接触しなくなると、第1電極21および第2電極22の間は非通電状態となる(換言すると、第1電極21と第2電極22との間で開回路が形成される)。
ここで、導電板10のサイズ(直径)は、静止状態(重力のみが作用している状態)において、カード型デバイス1の姿勢に関わらず、段差を跨いで2つの電極(第1電極21と第2電極22または第3電極31と第4電極32など)に一次元的に接触する(換言すると、線接触する)ことにより閉回路が実現されるように決定することが好ましい。例えば、仮に図6(c)のように、第1電極21や第2電極22に対して導電板10の径が小さいと、導電板10はU内の“くぼみ”領域に嵌ってしまう状態となり得る。この状態で外力が作用していない場合、導電板10は、第2電極22(および等電位である第5電極40)のみと接触するので、閉回路が形成されない。加えて、この配置では、導電板10の水平方向への動きの自由度が制限され、導電板10が第1電極21の上面とは接触しにくい状態となる。結果として、外力の作用が第1電極21と第2電極22との電位の変化として検出しづらくなり、好ましくない。
以上の観点から、導電板10の径は、少なくとも第2電極22のサイズよりも大きく、U内の“くぼみ”のサイズよりも大きいことが好ましい。
また、外力の作用によって導電板10が段差を乗り越えたとしても、導電板10のサイズが第1電極21の水平方向のサイズと比べて小さいと、図6(a)に示すように、導電板10が第1電極21に“乗り上げた”状態で安定してしまう確率が高くなる。この状態も、同様の理由により、好ましくない。
よって、内部空間U内の導電板10の重心位置(同図のC)が、必ず第1電極21の外側(Uの中心側)に位置するような制限が導電板10に課せられるように、第1電極21、第2電極22のサイズおよび配置を設計することが好ましい。
具体的には、図6(b)に示すように、{第1電極21の水平方向の幅}<{Uの端部から第1電極21の縁までの距離}<{導電板10の半径}となるように設計する。こうすれば、同図(b)に示すように瞬間的に乗り上げ状態が実現したとしても、この状態は力学的に不安定なので、外力が作用していない場合において図5のような閉回路状態を実現させることができる。
また、図4に示すように、導電板10の端部には丸み加工処理を施すことが好ましい。これにより、導電板10の縁と各電極とが擦れることによる導電板10や各電極の損傷が低減して耐久性が向上するともに、摩擦抵抗が小さくなり、導電板10が内部空間U内で動きやすくなるので、検出感度が向上する。
以下、図7および8を用いて導電板10の動きの例について説明する。なお、第2電極22、第4電極32、および第5電極40は等電位(第1電位)であり、第1電極21および第3電極31は等電位(第2電位)となるように回路が構成されているとする。
図7(a)に示すように、カード型デバイス1が水平な状態で保持されているとする。このとき、下側電極20および第1電極21は通電状態である。この状態から、ユーザが垂直方向(紙面上下方向)にカード型デバイス1を振ると、同図(b)に示すように導電板10が下側電極20から離れて導電板10と下側電極20との接点がなくなり、第1電極21および第2電極22は非通電状態となる。その後、導電板10は、同図(c)に示すように、第3電極31および第4電極32と接触し、第3電極31および第4電極32は通電状態となり、その後再度の状態(b)を経て、最終的に(a)の状態になる。このとき、例えば、信号処理モジュール114は、第1電極21および第2電極22間に生じる電流として、ON→OFF→ON→OFF→ONという信号パターンを検出する。信号処理モジュール114は、このような所定の時間間隔(および所定回数)のON/OFFの繰り返しを検出すると、検出モジュール112に対して垂直方向の振動が加えられたことを示す信号を生成する。
続いて図8を用いて、ユーザがカード型デバイス1を鉛直に保持した状態で、鉛直方向にカード型デバイス1を振った場合の導電板10の動きの例について説明する。まず、(a)の状態において、導電板10は第5電極40、第1電極21、第2電極22に接触しており通電状態となっている。その後、(b)に示すように、導電板10は第5電極40から離れるが第1電極21のみと接触し、(c)に示すように再び第5電極40および第1電極21に接触し、その後(b)の状態を経て(a)の状態に戻る。信号処理モジュール114は、第5電極40と第2電極22(23)にて構成される回路において、ON→OFF→ON→OFF→ONというパターンを検出し、厚み方向と垂直な方向に加速度(振動)が発生したことを示す信号を生成する。
なお、このカード型デバイス1の動きは、水平な状態で保持された状態で水平方向にカード型デバイス1を振動させた場合と同様である。
厚み方向と水平方向の両方の動きを(紙面斜め方向の加速度として)検出してもよい。また、信号処理モジュール114が外力を振動として認識するのか、単に加速度の変化として認識するのか、あるいはカード型デバイス1の運動と認識するのかは、設計事項である。すなわち、導電板10が第1電極21、第2電極22、第3電極31、第4電極32、第5電極40のうちどの電極とどのようなタイミングで接触するかに基づいて、加速度の方向、大きさ(運動の種類:振動運動なのか回転運動なのか、その他カード型デバイス1の姿勢変化がどのようなものなのか)を決定すればよい。例えば、信号処理モジュール114は、各電極間の電位差の時間変化パターンと出力する信号とを対応付けたテーブルを予めメモリに記憶しておき、テーブルを参照して、出力する信号を選択する。あるいは、機械学習の手法を用いて、各電極間の電位差の時間変化パターンから与えられた外力を決定してもよい。
導電板10の形状、サイズ、質量、第1電極21、第2電極22、第3電極31、第4電極32、第5電極40との配置、導電板10の移動の自由度を規定する内部空間Uの形状、検出回路(各電極のうちどの電極間の電位差を検知するのか)は、要求される分解能(加速度の方向や時間変化)に応じて設計すればよい。
上記実施例によれば、外力の影響を受けて移動する物体が円板状であるので、センサを薄くすることができる。この際、水平方向は勿論、上下方向(厚み方向)の外力を検知することができる。また、上記実施例においては、錘の運動を規制するためのばねなどの部材が不要であるから、構造が比較的単純であり、低コストで製造できる。
また、電極間に段差を設けて面接触が起きないようにしているので、段差を設けない場合(例えば第1電極21および第2電極22を同一の高さとした場合)と比較して、導電板10と下側電極20との接触に起因して導電板10や下側電極20の表面が損傷する度合いが低減し、水平方向の摩擦抵抗が減り、水平方向の加速度の検出感度が向上するとともに、電極表面や導電板10表面の凹凸に起因したチャタリング現象の発生が抑制され、垂直方向(厚み方向)の感度が向上する。
導電板10は、円板以外に、楕円板(厚み方向から見た場合に楕円)であってもよいし、厚み方向から見て矩形、菱形、その他の形状であってもよい。また、この場合、下側電極20や上側電極30(第1電極21、第2電極22、第3電極31、第4電極32)の形状は、略分割円状でなくてもよい。ただし、第1電極21、第2電極22、第3電極31、第4電極32の形状は、導電板10の形状に対応している(例えば相似形である)ことが望ましい。同様に、第5電極40の内周面の形状は、導電板10の形状と相似形であることが望ましい。
各電極(下側電極20および第5電極40)は独立した部材として筐体50の内部に配置されるのではなく、例えば、筐体50の内壁に蒸着や塗布等によって形成されてもよい。この場合、段差は、形成される金属層の厚みの違いに起因するものであってもよい。要するに、同一内壁面に設けられた2つの電極は「階段状」になっている場合に限らず、当該2つの電極において高低差が存在するように配置されていればよい。
また、図9に示す検出モジュール112Aのように、背の低い方の電極同士、および背の高い方の電極同士が対向するように配置してもよい。
また、図10(a)〜(c)に示すように、第5電極40の内周面を内側に凹むように形成した第5電極40Aを、第5電極40に替えて用いてもよい。具体的には、筐体50Aの内周面を内側に凹むように成型し、筐体50Aの内周面に沿って第5電極40Aを形成する。こうすると、同図の(a)に示すように導電板10が第5電極40とのみ接触した状態でバランスが保たれてしまう(開回路状態となる)ことなく、(b)または(c)のいずれかの閉回路状態が実現するように導電板10を誘導させることができる。
また、下側電極20および上側電極30を構成する各電極の導電板10との接触面を、上に凸となるように形成してもよい。例えば、図5のB-B断面図である図10Aには、第1電極21および第4電極32に替えて、第1電極21Rおよび第4電極32Rを用いて構成された検出モジュール112Jが示されている。
筐体50の側面53の内壁には、導電板10が接触することができる複数の電極を設けてもよい。具体的には、図11に示すように、絶縁体の基板42上に複数の電極が形成された第5電極40Bを用いる。第5電極40Bを用いると、導電板10がどの分割電極41と接触したかに基づいて水平面内のどの方向に外力が作用したかを特定することができる。換言すると、水平方向の角度分解能が向上する。
各電極は平板上である必要はない。例えば、図12Aの(a)および(b)に示すように、同一内壁平面上に設けられる2つの電極のうちの一方の形状を平板以外の形状で形成してもよい。同図の例では、検出モジュール112Cは、第1電極21に替えて第1電極21Aが、第3電極31に替えて第3電極31Aが設けられている。この場合であっても、下側電極20を構成する2つの電極の内壁面からの高さが異なっていて、導電板10が下側電極20(および上側電極30)と一次元的に接触し、面接触が回避される点においては、前述した実施例と本質的に同じである。
あるいは、図12Bに示すように、第1電極21Aに替えて柱状の第1電極21Bを用いて検出モジュール112Dを構成してもよい。
あるいは、図12Cの(a)および(b)に示すように、上辺が底辺よりも短い菱形の
図13に示す構成の場合において、図14に示すように、第2電極22−1および22−2を、環状の一体部材として形成してもよい。
第2電極22および第1電極21(同様に、第4電極32および第3電極31)の2つの電極は、絶縁されていればよく、各電極が独立した部材で構成される必要はない。例えば、図15に示すように、段差を有する絶縁性の基板24の表面の、当該段差を挟んで導電板10と接触しうる2つの面のそれぞれに第2金属層25および第1金属層26を形成した検出モジュール112Eを、検出モジュール112に替えて用いてもよい。第2金属層25および第1金属層26は、例えば蒸着や塗布などによって形成される。対向する上側電極30についても同様に、基板34に第2金属層35および第1金属層36を設けてもよい。
上記実施例では、厚み方向の両面(底面51および上面52)のそれぞれに2つの電極を設けたが、下側電極20および上側電極30の一方を省略してもよい。この場合、電極を設ける面は、通常の使用状態において、底面側(重力方向下側)となることが好ましい。また、水平方向の振動を検出する必要がない場合は、第5電極40(40A、40B)を省略してもよい。
要するに、本発明に係るセンサは、扁平の筐体と、前記筐体の一の内壁面に設けられた、第1電極および第2電極と、前記筐体の内部空間において外力の影響を受けて移動し、一の面のみが前記第1電極および前記第2電極と接触することができるように、前記筐体の内部に収容された導電板とを備え、前記第1電極が前記導電板と接触する面および前記第2電極が前記導電板と接触する面の間には高低差が存在していればよい。
1・・・カード型デバイス1、112、112A、112B、112C、112D、112E、112F、112G、112H・・・検出モジュール、114・・・信号処理モジュール、116・・・出力モジュール、10・・・導電板、20・・・下側電極、21、21A、21R・・・第1電極、22、22−1、22−2、・・・第2電極、30・・・上側電極、31、31A・・・第3電極、32、32R・・・第4電極、40、40A、40B・・・第5電極、50・・・筐体、51・・・底面、52・・・上面、53・・・側面、41・・・分割電極、42・・・基板、24・・・基板、34・・・基板、26・・・第1金属層、25・・・第2金属層、36・・・第1金属層、35・・・第2金属層。

Claims (10)

  1. 筒状の筐体と
    前記筐体の一の内壁面に設けられた、第1電極および第2電極と、
    前記筐体の内部空間において外力の影響を受けて移動し、一の面のみが前記第1電極および前記第2電極と接触することができるように、前記筐体の内部に収容された導電板と
    を有し、
    前記第1電極が前記導電板と接触する面および前記第2電極が前記導電板と接触する面の間には高低差が存在する
    ことを特徴とするセンサ。
  2. 前記第1電極および前記第2電極は、前記筐体の一の内壁面に設けられ、当該一の内壁面から前記第1電極の表面までの高さと、当該一の内壁面から前記第2電極の表面までの高さとが異なり、
    前記一の内壁面に対向する他の内壁面には第3電極および第4電極が設けられ、
    前記他の内壁面から前記第3電極の表面までの高さと、前記他の内壁面から前記第4電極の表面までの高さとが異なる
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記一の内壁面からの前記第2電極の表面までの高さは前記第1電極の表面までの高さよりも小さく、前記他の内壁面からの前記第3電極の表面までの高さは前記第4電極の表面までの高さよりも小さく、
    前記第1電極と前記第3電極とは対向する位置に設けられ、前記第2電極と前記第4電極とは対向する位置に設けられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のセンサ。
  4. 前記一の内壁面からの前記第2電極の表面までの高さは前記第1電極の表面までの高さよりも小さく、前記他の内壁面からの前記第3電極の表面までの高さは前記第4電極の表面までの高さよりも小さく、
    前記第1電極と前記第4電極とは対向する位置に設けられ、前記第2電極と前記第3電極とは対向する位置に設けられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のセンサ。
  5. 前記一の内壁面からの前記第2電極の表面までの高さは前記第1電極の表面までの高さよりも小さく、
    前記導電板の重心が前記第1電極の外側に位置するように、前記導電板の動きが制限される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のセンサ。
  6. 前記筐体の内壁側面には、前記導電板が接触することができる1または複数の第5電極が設けられる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のセンサ。
  7. 前記導電板の端部は外側に凸となるように処理されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のセンサ。
  8. 前記筐体の内壁側面は、内側に凸の形状である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のセンサ。
  9. 前記筐体は円筒形状であり、
    前記導電板は円板状であり、
    前記第1電極ないし第4電極は、分割円状である、
    ことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一つに記載のセンサ。
  10. 前記第1電極は、前記導電板と端部で接触する柱状または壁状であり、
    前記第2電極は、前記導電板が接触可能な平面を有する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のセンサ。
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