JP2021025752A - 製氷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的負荷の検出精度を向上する。【解決手段】製氷機10は、氷が付着する内面を有するシリンダ21と、前記シリンダ21の内部に回転可能に配され、前記内面に付着した氷を削り取る削氷刃22B1を有するオーガ22と、前記オーガ22を回転させるためのモータ30と、前記モータ30によって回転し前記オーガ22に接続される出力軸38を収容するケース36と、前記シリンダ21と前記ケース36とを連結し、前記オーガ22、又は前記出力軸38の少なくとも一方を囲むハウジングと、前記ケース36、又は前記ハウジング52の少なくとも一方について、その変形を検出する検出器90と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、製氷機に関する。
従来、製氷機に用いられる製氷方式の一つとしてオーガ式が知られている。オーガ式製氷機では、製氷筒(シリンダ)の内面に氷が凍結され、凍結した氷が螺旋刃を有する回転体であるオーガで削り取られる。削り取られた細かい氷は、オーガによって成型部材(固定刃)に押し込まれて圧縮され、柱状に成型される。成型された氷は、カッタにより所望の長さに切断され、チップ状やフレーク状等の氷が生成される。
オーガ式製氷機の製氷機構では、このように回転するオーガによって削り取った氷が押し出されるため、押し出し経路中に氷詰まりが発生したり、シリンダや成型部材等の表面にスケール(水垢)が堆積したりすると、製氷機構の構成部材に過大な機械的負荷がかかってしまうことがある。例えば、氷詰まりは、周囲の温度及び製氷水の温度が低い場合に、製氷能力が過剰となって生じることがある。また、スケールは使用回数と共に堆積量が多くなってしまう。そこで、特許文献1には、過大な機械的負荷が発生した場合に、異常対応を行う保護装置付きのオーガ式製氷機が開示されている。
特許文献1に記載のオーガ式製氷機の保護装置は、オーガ(オーガスクリュー)、又はオーガを回転駆動するモータ(オーガモータ)の回転数が所定の閾値を超えた時にモータを停止させる。また、その際に、モータへの通電電流の電流値が所定の閾値を超えている場合には、モータが異常発生により停止中である表示を行い、使用者が誤ってモータを再起動してしまうことを防止する。
しかしながら、上記した回転数及び電流値の測定によって過大な機械的負荷を検出する場合、回転数、電流値において正常時と異常時との差分(変化量)がいずれも微小で、うまく検知できないことがある。また、電流値は、電圧変動等の他の要因によっても変化するため、異常発生を誤検知してしまう恐れがある。
本願明細書に記載の技術は上記のような実情に基づいて完成されたものであって、機械的負荷の検出精度を向上することを目的とする。
本願明細書に記載の技術に関わる製氷機は、氷が付着する内面を有するシリンダと、前記シリンダの内部に回転可能に配され、前記内面に付着した氷を削り取る削氷刃を有するオーガと、前記オーガを回転させるためのモータと、前記モータによって回転し前記オーガに接続される出力軸を収容するケースと、前記シリンダと前記ケースとを連結し、前記オーガ、又は前記出力軸の少なくとも一方を囲むハウジングと、前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方について、その変形を検出する検出器と、を備える。
上記構成によれば、検出器により、モータのケース、又はハウジングの少なくとも一方の変形(ひずみ、たわみを含む)を検出することで、オーガの回転による過大な(異常な)機械的負荷の発生を検知できる。オーガ又はモータの回転数、若しくはモータの電流値により機械的負荷を検知する場合に比べて、より直接的に過大な機械的負荷の発生を検知できるようになる。また、直接的に検知することで、他の要因などの影響を受けず、より正確に機械的負荷を検出できるようになる。すなわち、製氷機の機械的負荷の検出精度を向上することができる。
また、前記検出器は、荷重センサであり、前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方に固着されている。このようにすれば、荷重センサによりケース、又はハウジングの少なくとも一方の変形をリニアに検出し、製氷機の機械的負荷の検出精度を確実に向上できるようになる。
また、前記荷重センサは、前記ケースの底部に固着されている。このようにすれば、荷重センサによりケースの底部の変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記底部と前記出力軸との間には、軸受が介在しており、前記荷重センサは、前記底部の外面のうち、平面に視て前記軸受と重なる領域に固着されている。当該領域は、それ以外の外面に比べて変形が大きくなりやすい。このため、当該領域に荷重センサを配することで、過大な機械的負荷の発生をより検知しやすいものとなる。
また、前記荷重センサは、前記ケースの側部に固着されている。このようにすれば、荷重センサによりケースの側部の変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記荷重センサは、前記ケースの上部に固着されている。このようにすれば、荷重センサによりケースの上部の変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記荷重センサは、前記ハウジングに固着されている。このようにすれば、荷重センサによりハウジングの変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記ケースと前記ハウジングとはボルトにより接続固定されており、前記検出器は、荷重センサであり、前記ボルトに固着されている。オーガの回転によってモータのケース、又はハウジングに過大な機械的負荷がかかると、当該ボルトにも過大な機械的な負荷が加わるようになる。このため、荷重センサによりボルトの変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記検出器は、前記ボルトにおいて、その挿入方向に沿う面に固着されている。当該面は、ボルトのそれ以外の部分に比べて変形が大きくなりやすい。このため、当該面に荷重センサを配することで、過大な機械的負荷の発生をより検知しやすいものとなる。
また、前記検出器は、レーザー式変位センサであり、前記レーザー式変位センサは、前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方の外面に対してレーザー光を照射する。外面が変形すると、外面までの距離が変化するため、レーザー式変位センサにより外面の変形量を検出できるようになる。これにより、製氷機における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できるものとなる。
また、前記レーザー式変位センサは、前記ケースの底部と所定の間隔を空けて配されており、前記底部の外面に対してレーザー光を照射する。このようにすれば、レーザー式変位センサによりケースの底部の変形を検出することで、製氷機の機械的負荷を検出できる。
また、前記底部と前記出力軸との間には、軸受が介在しており、前記レーザー式変位センサは、前記底部の外面のうち、平面に視て前記軸受と重なる領域に対してレーザー光を照射する。当該領域は、それ以外の外面に比べて変形が大きくなりやすい。このため、当該領域にレーザー光を照射することで、過大な機械的負荷の発生をより検知しやすいものとなる。
本願明細書に記載の技術によれば、機械的負荷の検出精度を向上できる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るオーガ式製氷機10(製氷機)について、図1から図4を参照して説明する。図1は、オーガ式製氷機10の全体構造を模式的に示した図である。オーガ式製氷機10は、図1に示すように、水タンク15と、製氷機構20と、冷凍回路40と、貯氷槽(アイスビン)70と、給水管17と、氷排出管72と、を備えている。
第1実施形態に係るオーガ式製氷機10(製氷機)について、図1から図4を参照して説明する。図1は、オーガ式製氷機10の全体構造を模式的に示した図である。オーガ式製氷機10は、図1に示すように、水タンク15と、製氷機構20と、冷凍回路40と、貯氷槽(アイスビン)70と、給水管17と、氷排出管72と、を備えている。
水タンク15は、略箱形をなし、内部空間に製氷に用いられる水(製氷水)を貯留する。製氷水は、外部の水道管から水タンク15に供給される。給水管17は、水タンク15の底部と製氷機構20(具体的には、後述するシリンダ21内)に接続されてこれらを連通させる。水タンク15の製氷水は、水タンク15の水位とシリンダ21内の水位が等しく釣り合うように、給水管17を介してシリンダ21内に供給される。水タンク15には水位センサが設けられており、シリンダ21の水位は、水タンク15の水位を検出、及び制御することで、調整されている。
冷凍回路40は、製氷機構20のシリンダ21を冷却するための冷媒の循環サイクルである。冷凍回路40は、図1に示すように、圧縮機41と、凝縮器42と、膨張弁43と、蒸発管44と、を備え、これらは冷媒管45によって連結されている。圧縮機41は、冷媒ガスを圧縮する。凝縮器42は、圧縮した冷媒ガスをファン46の送風により冷却して液化させる。膨張弁43は、液化冷媒を膨張させる。蒸発管44は、シリンダ21の外面に巻き回されている。蒸発管44は、膨張弁43によって膨張された液化冷媒を気化させて、シリンダ21を冷却する。また、冷凍回路40は、ファン46と、ドライヤ47と、温度センサ48と、をさらに備える。ドライヤ47は、冷凍回路40に混入した水分を除去する。温度センサ48は、冷媒管45における蒸発管44の出口部分、及び凝縮器42とドライヤ47との間に設けられており、冷媒の温度を検出する。
貯氷槽70は、図1に示すように、氷排出管72を介して製氷機構20と連通しており、製氷機構20で製氷された氷を貯える。使用者は、製氷された氷を貯氷槽70から取り出して使用する。
製氷機構20は、図2に示すように、氷を製氷する製氷部20Aと、駆動部20Bと、連結部20Cと、荷重センサ90(荷重変換機、ひずみゲージ、検出器の一例)と、を有する。駆動部20Bは、製氷部20A(具体的には、後述するオーガ22)に対して動力を供給し駆動させる。連結部20Cは、製氷部20Aと駆動部20Bとを機械的に連結し、駆動部20Bの動力を製氷部20Aに伝達する。荷重センサ90は、駆動部20B(具体的にはケース36)又は連結部20C(具体的にはハウジング52)の少なくとも一方の変形を検出する。続いて、これらの各部について詳しく説明する。
製氷部20Aは、図2に示すように、シリンダ(製氷筒、冷却筒)21と、オーガ22と、成型部材(固定刃、圧縮ヘッド)23と、断熱材24と、カッタ(アジテータ)25と、ストッカ26と、を備える。シリンダ21は、金属(例えばステンレス鋼)製で中空円筒状をなしており、その外面に蒸発管44が巻き回されている。シリンダ21の下側には、給水管17と連通する給水口21Aと、製氷停止時にシリンダ21内の製氷水を排出する排水口と、が設けられている。断熱材24は、蒸発管44の外面を覆っており、冷却効果を高めている。
オーガ22は、図2に示すように、全体にみて細長い棒状をなし、細長く延びる延在方向がシリンダ21の中心軸に沿うように、シリンダ21の内部空間に上下に挿入されている。オーガ22は、延在方向について上側(氷排出管72側)から順に、上部(上軸)22Aと、中央部(中軸)22Bと、下部(下軸)22Cと、に区画される。上部22Aは、オーガ22の上端を含む部分であり、下部22Cは、オーガ22の下端を含む部分である。中央部22Bは、上部22Aと下部22Cとの間に位置する部分であり、その外側のシリンダ21には蒸発管44が巻き回されている。
オーガ22は、図2に示すように、中央部22Bに螺旋状の削氷刃22B1を備える。削氷刃22B1は、オーガ22の棒状の本体からシリンダ21の内面に向かって突出しており、その突出長は、シリンダ21の内面に僅かに到達しない程度とされる。削氷刃22B1は、シリンダの内面に付着した氷を削り取る。
成型部材23は、図2に示すように、シリンダ21の内部であってオーガ22の中央部22Bの上側に配されている。成型部材23は、第1ボルト80によりシリンダ21と固定されている。成型部材23は略筒状をなし、筒状の内壁によって囲まれた内部空間に、オーガ22の上部22Aが挿入されている。また、成型部材23は、その内壁とシリンダ21の内面との間に、上下に貫通する氷通過経路23Aが形成されるように壁面を有する。オーガ22によって運搬された氷は、氷通過経路23Aに押し込まれて、柱状に圧縮成型される。
カッタ25は、図2に示すように、成型部材23の上側に配されている。カッタ25は、柱体25Aと、撹拌体25Bと、を備える。柱体25Aは、オーガ22の上部22Aと接続され、オーガ22と共に回転する。柱体25Aの下部側面の一部はテーパ面25A1をなしており、成型部材23で圧縮成型された氷はテーパ面25A1で折れて、所定の長さに切断される。撹拌体25Bは、柱体25Aから出力軸38の径方向外側に沿って延出しており、製氷された氷CIを撹拌する。
ストッカ26は、図2に示すように略箱型をなし、箱型の底面にスノコ26Aと、氷排出口26Bと、固定部26Cと、を有する。カッタ25によって切断された氷は、カッタ25によって撹拌されつつ、スノコ26A上を滑って氷排出口26Bに到達し、氷排出管72に排出される。固定部26Cは、第1ボルト80によりシリンダ21と固定されている。
駆動部20Bは、図2に示すように、モータ30と、歯車系32と、軸受34と、ケース36と、出力軸38と、を備える。モータ30は電源供給を受けて、そのシャフト30Aを回転駆動させる。歯車系32は、複数の歯車と、複数の回転軸と、を有し、シャフト30Aの回転を出力軸38に伝達する。軸受34は、出力軸38の下端に接続され、出力軸38を支持する。ケース36は、出力軸38、歯車系32、及び軸受34を収容する。ケース36は、底部36Aと、側部36Bと、上部36Cとを有する。底部36Aには、軸受34及び歯車系32が載置されている。側部36Bは、底部36Aの外周端から立ち上がって出力軸38、及び歯車系32を囲んでいる。上部36Cは、側部36Bの上端から出力軸38の径方向に沿って延在すると共に、歯車系32の回転軸の上端を支持している。また、上部36Cには複数の開口が設けられており、シャフト30A及び出力軸38は異なる開口にそれぞれ挿通されている。
連結部20Cは、図2及び図3に示すように、カップリング(軸継手)50と、ハウジング52と、を有する。カップリング50は、中空円筒状をなしており、その内部に、スプライン係合するオーガ22の下端22C1と、出力軸38の上端38Aとを固定している。カップリング50により、出力軸38がモータ30によって回転すると、オーガ22が一体的に回転するようになる。
ハウジング52は、図2及び図3に示すように、シリンダ21とケース36とを連結すると共に、カップリング50(ひいては、カップリング50の内側に位置するオーガ22の一部及び出力軸38の一部)を囲んでいる。ハウジング52は、側壁52Aと、底壁52Bと、を有する。側壁52Aは、シリンダ21の内面に倣う形状をなし、側壁52Aの上部はシリンダ21の下部に挿入されて第2ボルト82によりシリンダ21と固定されている。底壁52Bは、側壁52Aの下端から出力軸38の径方向外側に向かって延出しており、ケース36の上部36Cに載置され、第3ボルト84により上部36Cと固定されている。
荷重センサ90はシート状をなし、図2及び図3に示すように、シート状の面内方向がケース36の底部の外面37に沿うように固着されている。荷重センサ90は、図4に示すように、検知部91と、引き出し線92と、端子部93と、を備える。検知部91は、薄い絶縁体94上に設けられた金属の抵抗線(エッチング加工された金属箔パターンを含む)を有する。検知部91は、抵抗線の延在方向が被検出物である外面37に沿うように固着されており、外面37が変形(ひずみ、たわみを含む)すると、抵抗線が変形する。これにより、抵抗線の電気抵抗が変化するため、端子部93間の電気抵抗を測定することで、外面37の変形量をリニアに検出できる。
次に、上記したオーガ式製氷機10の作用及び効果について説明する。水タンク15からシリンダ21内に製氷水が供給され、冷凍回路40によってシリンダ21が冷却されると、製氷水がシリンダ21の内面で凍結する。これにより、シリンダ21の内面に薄い層状の氷が付着するようになる。モータ30の駆動により出力軸38を通じてオーガ22が回転すると、その削氷刃22B1によってシリンダ21の内面に付着した氷が削り取られる。そして、削り取られた細かい氷は、オーガ22の回転により上方に運搬され、成型部材23の氷通過経路に押し込まれて圧縮され、柱状に成型される。成型された氷は、カッタ25により切断され、氷CIが製氷される。
このような製氷工程において、製氷機構20の各構成部材には図3の矢印で示す機械的負荷(製氷負荷)が加わる。図3における上下直線状の矢印は、各構成部材の接触部分においてスラスト荷重(オーガ22の回転軸方向の荷重)が加わる方向を示しており、曲線状の矢印は、各構成部材の接触部分においてトルクが加わる方向を示している。オーガ22の押し出し経路中に氷詰まりが発生したり、シリンダ21や成型部材23の表面にスケールが堆積したりすると、図示されたスラスト荷重及びトルクが増大し、各構成部材の機械的負荷が増大してしまう。
そこでオーガ式製氷機10は、荷重センサ90により、製氷機構20の製氷時の機械的負荷(製氷負荷)を検出している。荷重センサ90は、図3で示すように、機械的負荷が加わる構成部材のうち、製氷機構20の外面の一部であって水滴が付着しにくい部分、具体的には、ケース36、ハウジング52、又はこれらに接続されるボルト類(第2ボルト82、第3ボルト84)の少なくとも一つに固着されていればよい。本実施形態においては、荷重センサ90は、ケース36の底部36Aの外面37に固着され、外面37の変形量を検出している。これにより、当該変形量が所定の閾値を超えた場合に、製氷機構20に過大な(異常な)機械的負荷が発生していることを検知可能となる。このようにすれば、例えばオーガ22の回転数、又はモータ30の電流値により、製氷機構20の機械的負荷を検出する場合に比べて、より直接的に過大な機械的負荷の発生を検知できるようになる。また、直接的に検知することで、他の要因などの影響を受けず、より正確に機械的負荷を検出できるようになる。すなわち、オーガ式製氷機10によれば、製氷機構20の機械的負荷の検出精度を向上することができる。
また、このように製氷時における機械的負荷を正確に検出できるようになることで、その情報に基づき、過大な機械的負荷の発生を防ぐための制御を的確に行うことができる。例えば、圧縮機41、ファン46、又はモータ30の回転数をフィードバック制御することで、氷詰まりが発生しないように冷凍能力を適切に保つことができる。また例えば、成型部材23の外側にヒータを設け、そのヒータの出力をフィードバック制御することで、氷詰まりが発生しないように氷の通過抵抗を適切に保つことができる。また例えば、適切なタイミングで製氷動作を一時停止して排水し、再起動するように制御することができる。
なお、本実施形態において、荷重センサ90は、図2及び図3に示すように、外面37のうち、軸受34と平面に視て重なる領域37Aに固着されている。軸受34には、図3の矢印で示すスラスト荷重が加わるため、当該領域37Aは、それ以外の外面37の部分に比べて変形量が大きくなりやすいと言える。このため、当該領域37Aに荷重センサ90を配することで、過大な機械的負荷の発生をより検知しやすいものとなる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る製氷機構120について図5を参照して説明する。製氷機構120は、図5に示すように、荷重センサ90がケース36の側部36Bの外面に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構120では荷重センサ90により側部36Bの変形を検出することで、製氷機構120における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量を検出できる。
第2実施形態に係る製氷機構120について図5を参照して説明する。製氷機構120は、図5に示すように、荷重センサ90がケース36の側部36Bの外面に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構120では荷重センサ90により側部36Bの変形を検出することで、製氷機構120における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量を検出できる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る製氷機構220について図6を参照して説明する。製氷機構220は、図6に示すように、荷重センサ90がケース36の上部36Cの外面に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態及び第2実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構220では荷重センサ90により上部36Cの変形を検出することで、製氷機構220における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できる。
第3実施形態に係る製氷機構220について図6を参照して説明する。製氷機構220は、図6に示すように、荷重センサ90がケース36の上部36Cの外面に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態及び第2実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構220では荷重センサ90により上部36Cの変形を検出することで、製氷機構220における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る製氷機構320について図7を参照して説明する。製氷機構320は、図7に示すように、荷重センサ90がハウジング52の側壁52Aの外面に固着されている。製氷機構320では、荷重センサ90が固着される領域が側壁52Aに確保されていることが明示されるように、カップリング50及びハウジング52の上下方向の寸法を、上記した他の実施形態に比べて大きく図示している。それ以外の構成については、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構320では荷重センサ90により側壁52Aの変形を検出することで、過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できる。
第4実施形態に係る製氷機構320について図7を参照して説明する。製氷機構320は、図7に示すように、荷重センサ90がハウジング52の側壁52Aの外面に固着されている。製氷機構320では、荷重センサ90が固着される領域が側壁52Aに確保されていることが明示されるように、カップリング50及びハウジング52の上下方向の寸法を、上記した他の実施形態に比べて大きく図示している。それ以外の構成については、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。製氷機構320では荷重センサ90により側壁52Aの変形を検出することで、過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できる。
<第5実施形態>
第5実施形態に係る製氷機構420について図8を参照して説明する。製氷機構420は、ケース36の変形を検出するレーザー式変位センサ190(検出器の別の一例)を備える。荷重センサ90は備えていない。それ以外の構成については、第1実施形態から第4実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
第5実施形態に係る製氷機構420について図8を参照して説明する。製氷機構420は、ケース36の変形を検出するレーザー式変位センサ190(検出器の別の一例)を備える。荷重センサ90は備えていない。それ以外の構成については、第1実施形態から第4実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
レーザー式変位センサ190は、図8に示すように、ケース36の底部36Aと所定の間隔を空けて配されている。レーザー式変位センサ190は、発信部191と、受信部192と、を有する。発信部191は、底部36Aの外面37に対してレーザー光を発信(照射)し、受信部192は、外面37で反射されたレーザー光を受信する。レーザー式変位センサ190は、受信部192が受信する反射光によって被検出物である外面37までの距離を測定する。外面37が変形(ひずみ、たわみを含む)すると、外面37までの距離が変化するため、外面37の変形量をリニアに検出できる。これにより、製氷機構420における過大な機械的負荷の発生を検知できると共に、その変形量をリニアに検出できる。
レーザー式変位センサ190は、図8に示すように、外面37のうち、軸受34と平面に視て重なる領域37Aにレーザー光を照射している。軸受34には、図3の矢印で示すスラスト荷重が加わるため、当該領域37Aは、それ以外の外面37の部分に比べて変形量が大きくなりやすいと言える。このため、当該領域37Aにレーザー光を照射することで、過大な機械的負荷の発生をより検知しやすいものとなる。
<第6実施形態>
第6実施形態では、ケース36とハウジング52とを接続固定する第3ボルト184が、いわゆるボルト型荷重センサをなしている。荷重センサは、ケース36又はハウジング52に固着されず、第3ボルト184に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態から第5実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
第6実施形態では、ケース36とハウジング52とを接続固定する第3ボルト184が、いわゆるボルト型荷重センサをなしている。荷重センサは、ケース36又はハウジング52に固着されず、第3ボルト184に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態から第5実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
第3ボルト184は、上記した他の実施形態の第3ボルト84と同じ位置に配されている。第3ボルト184は、図9に示すように、ボルト本体部184Aの内部に荷重センサ290が挿入されている。荷重センサ290は、第1実施形態の荷重センサ90と同様に、検出部291と、引き出し線292と、端子部293と、を有する。検出部291は、ボルト本体部184Aにおいてボルトの挿入方向に沿って形成された挿入孔184Bの側面に固着されている。端子部293の電気抵抗を測定することで、検出部291が固着された挿入孔184Bの側面の変形量をリニアに検出できる。
<第7実施形態>
第7実施形態では、ケース36とハウジング52とを接続固定する第3ボルト284が、第6実施形態とは別の構成のボルト型荷重センサをなしている。荷重センサは、ケース36又はハウジング52に固着されず、第3ボルト284に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態から第6実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
第7実施形態では、ケース36とハウジング52とを接続固定する第3ボルト284が、第6実施形態とは別の構成のボルト型荷重センサをなしている。荷重センサは、ケース36又はハウジング52に固着されず、第3ボルト284に固着されている。それ以外の構成については、第1実施形態から第6実施形態の構成と同様であり、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
第3ボルト284は、図10に示すように、ボルト本体部284Aの側部表面に荷重センサ390が固着されている。荷重センサ390は、2つの検出部391と、各検出部391にそれぞれ接続する引き出し線392と、端子部393と、を有する。各検出部391の構成は、第1実施形態の荷重センサ90と同様であり、2つの検出部391がボルト本体部284Aの側部表面にそれぞれ固着されている。引き出し線392は、ボルト本体部284Aの側部表面の延長線上に沿って形成された挿入孔284Bに挿通されている。端子部393の電気抵抗を測定することで、検出部291が固着された第3ボルト284の側部表面の変形量をリニアに検出できる。
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
本明細書に記載された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
(1)ハウジング52は、カップリング50の位置(オーガ22と出力軸38の長さの比)によっては、オーガ22の下部のみ、又は出力軸38のみを囲むように設けられていても構わない。
(2)荷重センサ90, 290,390は、検出部に半導体を用いる半導体ひずみゲージであっても構わない。さらには、ひずみゲージ以外のロードセル(圧電式、磁歪式、静電容量式、ジャイロ式等)であっても構わない。
(3)ボルトに固着される荷重センサ290,390は、第2ボルト82に設けられていても構わない。
(4)第1ボルト80、第2ボルト82、第3ボルトはネジ又はビスであっても構わない。
(5)レーザー式変位センサ190は、ケース36でなく、他の部分(ハウジング52、第2ボルト82、第3ボルト84)にレーザー光を照射して、その変位を検出しても構わない。
(6)荷重センサ90, 290,390、及びレーザー式変位センサ190は、複数を用いたり、異なる種類のものを併用したりしても構わない。
(7)本明細書に記載の技術は、オーガ22を用いて製氷する他の種類の製氷機(例えばアイスディスペンサ)に対しても適用可能である。
10:オーガ式製氷機(製氷機)、21:シリンダ、22B1:削氷刃、30:モータ、34:軸受、36:ケース、38:出力軸、52:ハウジング、84,184,284:第3ボルト(ボルト)、90,290,390:荷重センサ(検出器)、190:レーザー式変位センサ(検出器)
Claims (12)
- 氷が付着する内面を有するシリンダと、
前記シリンダの内部に回転可能に配され、前記内面に付着した氷を削り取る削氷刃を有するオーガと、
前記オーガを回転させるためのモータと、
前記モータによって回転し前記オーガに接続される出力軸を収容するケースと、
前記シリンダと前記ケースとを連結し、前記オーガ、又は前記出力軸の少なくとも一方を囲むハウジングと、
前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方について、その変形を検出する検出器と、を備える製氷機。 - 前記検出器は、荷重センサであり、
前記検出器は、前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方に固着されている請求項1に記載の製氷機。 - 前記荷重センサは、前記ケースの底部に固着されている請求項2に記載の製氷機。
- 前記底部と前記出力軸との間には、軸受が介在しており、
前記荷重センサは、前記底部の外面のうち、平面に視て前記軸受と重なる領域に固着されている請求項3に記載の製氷機。 - 前記荷重センサは、前記ケースの側部に固着されている請求項2に記載の製氷機。
- 前記荷重センサは、前記ケースの上部に固着されている請求項2に記載の製氷機。
- 前記荷重センサは、前記ハウジングに固着されている請求項2に記載の製氷機。
- 前記ケースと前記ハウジングとはボルトにより接続固定されており、
前記検出器は、荷重センサであり、前記ボルトに固着されている請求項1に記載の製氷機。 - 前記荷重センサは、前記ボルトにおいて、その挿入方向に沿う面に固着されている請求項8に記載の製氷機。
- 前記検出器は、レーザー式変位センサであり、
前記レーザー式変位センサは、前記ケース、又は前記ハウジングの少なくとも一方の外面に対してレーザー光を照射する請求項1に記載の製氷機。 - 前記レーザー式変位センサは、前記ケースの底部と所定の間隔を空けて配されており、前記底部の外面に対してレーザー光を照射する請求項10に記載の製氷機。
- 前記底部と前記出力軸との間には、軸受が介在しており、
前記レーザー式変位センサは、前記底部の外面のうち、平面に視て前記軸受と重なる領域に対してレーザー光を照射する請求項11に記載の製氷機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022176569A1 (ja) | 2021-02-20 | 2022-08-25 | 三菱マテリアル株式会社 | cBN焼結体 |
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2019
- 2019-08-09 JP JP2019146968A patent/JP2021025752A/ja active Pending
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