JP2021025623A - 高圧容器システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力センサの異常が検知された場合であっても、信頼性が低下することを抑制しつつ動作を継続する。【解決手段】高圧容器システム10の複数の圧力センサ38は、高圧容器14内のガスの圧力を測定する。制御装置34は、圧力センサ38の異常を検知する異常検知部78と、異常が検知される直前の高圧容器14内のガスの圧力を記憶値として記憶する記憶部80と、異常が検知されてからの燃料電池16に対するガスの供給量を積算して積算値を得る積算部82と、記憶値と積算値とから高圧容器14内のガスの圧力を推定値として算出する推定部84とを有する。制御装置34は、正常時には、複数の圧力測定値に基づき高圧容器14内のガスの圧力を監視し、異常時には、少なくとも一つの圧力測定値と推定値とに基づき高圧容器14内のガスの圧力を監視する。【選択図】図1

Description

本発明は、高圧容器に収容されたガスをガス消費部に供給する高圧容器システム及びその制御方法に関する。
例えば、特許文献1に示されるように、高圧容器に収容されたガスを、ガス消費部である燃料電池に供給する高圧容器システムが知られている。高圧容器システムは、高圧容器から排出されて燃料電池へ供給される前のガスの圧力を調整する調圧弁と、調圧弁の下流のガスの圧力を測定する第1圧力センサと、該第1圧力センサよりも下流に設けられた燃料電池の入口のガスの圧力を測定する第2圧力センサとを備える。
この高圧容器システムは、第2圧力センサの測定値に基づき、調圧弁から燃料電池の入口までの圧損等が考慮された、調圧弁の下流のガスの目標圧力値を設定する。そして、第1圧力センサの圧力測定値が目標圧力値となるように調圧弁を制御することで、燃料電池に適切な圧力のガスを供給する。
この高圧容器システムでは、第2圧力センサの異常が検知された場合、該第2圧力センサの圧力測定値を用いず、第1圧力センサの圧力測定値から演算により目標圧力値を推定して調圧弁を制御する。このため、第2圧力センサに異常が生じても、高圧容器システムを停止することなく、その動作を継続できるとのことである。
特開2007−48519号公報
上記の高圧容器システムでは、第2圧力センサに異常が検知された場合、該第2圧力センサとは異なる箇所で異なる大きさの圧力を測定する第1圧力センサの圧力測定値のみから目標圧力値を推定して該高圧容器システムの動作を継続する。つまり、第2圧力センサにより本来測定すべき箇所の圧力測定値に基づくことなく目標圧力値が算出される。このような目標圧力値を用いて継続される高圧容器システムの動作は、第2圧力センサの異常が検知される前の動作に比して信頼性が低下する懸念がある。
また、第2圧力センサの異常が検知された後は、第1圧力センサの測定値のみに基づいて目標圧力値を算出するため、冗長性をもって高圧容器システムの動作を継続することができない。これによっても、高圧容器システムの動作の信頼性が低下する懸念がある。
そこで本発明は、圧力センサの異常が検知された場合であっても、信頼性が低下することを抑制しつつ動作を継続することが可能な高圧容器システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、高圧容器に収容されたガスをガス消費部に供給する高圧容器システムであって、前記高圧容器内の前記ガスの圧力を測定して圧力測定値を出力する複数の圧力センサと、前記高圧容器内の前記ガスの圧力が下限設定値以上であるか否かを監視する制御装置と、を備え、前記制御装置は、複数の前記圧力センサの異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部が前記異常を検知した異常時に、前記異常が検知される直前の前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶する記憶部と、前記異常が検知されてからの前記ガス消費部に対する前記ガスの供給量を積算して積算値を得る積算部と、前記記憶値と前記積算値とから前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として算出する推定部と、を有し、前記異常検知部が前記異常を検知しない正常時には、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値に基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、前記異常時には、複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値と、前記推定値とのそれぞれに基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する。
本発明の別の一態様は、高圧容器に収容されたガスをガス消費部に供給する高圧容器システムの制御方法であって、前記高圧容器システムは、前記高圧容器内の前記ガスの圧力を測定して圧力測定値を出力する複数の圧力センサと、前記高圧容器内の前記ガスの圧力が下限設定値以上であるか否かを監視する制御装置と、を備え、前記高圧容器システムの制御方法は、複数の前記圧力センサが異常であるか否かを検知する異常検知工程を有し、前記異常検知工程で前記異常が検知されない正常時には、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値に基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する正常時監視工程を行い、前記異常検知工程で前記異常が検知された異常時には、前記異常が検知される直前の前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶する記憶工程と、前記異常が検知されてからの前記ガス消費部に対する前記ガスの供給量を積算した積算値を得る積算工程と、前記記憶値と前記積算値とから前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として算出する推定工程と、複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値と、前記推定値とのそれぞれに基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する異常時監視工程と、を行う。
高圧容器システムは、高圧容器内のガスの圧力を測定する圧力センサを複数備える。このため、圧力センサの異常が検知されない正常時には、複数の圧力センサの各々の圧力測定値に基づいて、すなわち、冗長性をもった信頼性の高い状態で、高圧容器内のガスの圧力を監視できる。
圧力センサの異常が検知された異常時には、複数の圧力センサの少なくとも一つの圧力測定値と、高圧容器内のガスの圧力に対応するパラメータの推定値とに基づいて高圧容器内のガスの圧力を監視する。つまり、異常時においても、圧力センサによって本来測定すべき箇所の圧力測定値に基づいて高圧容器内のガスの圧力を監視することができる。このため、異常時の高圧容器システムの動作の信頼性が正常時よりも低下することを抑制できる。また、異常時においても、圧力センサの圧力測定値と推定値とによって冗長性が保たれるため、信頼性が高い状態で高圧容器内のガスの圧力の監視を継続することができる。
以上から、本発明によれば、圧力センサの異常が検知された場合であっても、信頼性が低下することを抑制しつつ高圧容器システムの動作を継続することができる。
本発明の実施形態に係る高圧容器システムの概略構成図である。 圧力センサの正常時における圧力測定値と、センサ閾値と、下限設定値との関係を説明する説明図である。 図3Aは、第1圧力センサが異常であると判定した場合の、第2圧力測定値と、センサ閾値と、下限設定値との関係を説明する説明図であり、図3Bは、推定値と、判定閾値と、下限設定値との関係を説明する説明図である。 図4Aは、圧力センサの何れかが異常であると判定した場合の、圧力測定値と、センサ閾値と、下限設定値との関係を説明する説明図であり、図4Bは、推定値と、判定閾値と、下限設定値との関係を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る高圧容器システムの制御方法を説明するフローチャートである。 図6A〜図6Cは、変形例に係る高圧容器システムの要部概略構成図である。
本発明に係る高圧容器システム及びその制御方法について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
図1に示すように、本実施形態に係る高圧容器システム10は、例えば、燃料電池装置12を備える燃料電池車両である搭載体(不図示)に搭載して好適に用いることができる。つまり、高圧容器システム10は、燃料電池16を有する燃料電池装置12であるガス消費部に、アノードガスとして供給する水素ガス(ガス)を収容する高圧容器14を備えるものとして好適に用いられる。
そこで、本実施形態では、搭載体を燃料電池車両とし、ガス消費部を燃料電池装置12とし、高圧容器14が水素ガスを収容するものである例について説明するが、特にこれらには限定されない。高圧容器システム10は、燃料電池車両以外の搭載体に搭載されてもよいし、定置型であってもよい。また、高圧容器システム10は、燃料電池装置12以外のガス消費部に水素ガスを供給してもよい。さらに、水素ガス以外のガスを高圧容器14に収容することも可能である。
また、本実施形態では、高圧容器システム10が、高圧容器14として、互いに容量が異なる2個の第1高圧容器14a及び第2高圧容器14bを備えることとする。しかしながら、高圧容器システム10は、1個の高圧容器14のみを備えてもよいし、3個以上の複数の高圧容器14を備えてもよい。複数の高圧容器14を備える場合、互いの容量は同じであってもよいし、異なっていてもよい。なお、第1高圧容器14a及び第2高圧容器14bを総称して、「高圧容器14」ともいう。
高圧容器14は、内部に水素ガスが給排される中空体からなる樹脂製のライナ18と、ライナ18の外面を覆う繊維強化プラスチック製の補強層20とを有する。高圧容器14内の水素ガスの圧力とは、ライナ18の内部に収容された水素ガスの圧力を示す。
また、高圧容器14は、水素ガス流路24を介して、燃料電池装置12のアノード側給排部22と連通可能に設けられている。水素ガス流路24は、例えば、第1高圧容器14aから排出された水素ガスが流入する第1配管26と、第2高圧容器14bから排出された水素ガスが流入する第2配管28と、第1配管26及び第2配管28からの水素ガスを合流させてアノード側給排部22に導く合流管30とによって構成される。つまり、合流管30の上流側の端部は、第1配管26及び第2配管28に接続され、合流管30の下流側の端部は、アノード側給排部22に接続されている。
第1配管26には、第1主止弁32が介装される。第1主止弁32は、高圧容器システム10の制御を行う制御装置34により開閉制御される。第1主止弁32を開閉することで、水素ガス流路24と第1高圧容器14aの内部とを連通した状態と遮断した状態とに切り換えることができる。なお、第1高圧容器14aは、水素ガスを給排するための給排口(不図示)を有する。この給排口の内部に第1主止弁32が設けられることとしてもよい。
第2配管28には、第2主止弁36が介装され、制御装置34により第2主止弁36を開閉することで、水素ガス流路24と第2高圧容器14bの内部とを連通した状態と遮断した状態とに切り換えることが可能になっている。第2高圧容器14bの給排口の内部に第2主止弁36が設けられることとしてもよい。
合流管30には、複数の圧力センサ38が設けられている。本実施形態では、複数の圧力センサ38は、第1圧力センサ38a及び第2圧力センサ38bの2個から構成されることとするが、特にこれには限定されず、3個以上から構成されてもよい。第1圧力センサ38aと、第2圧力センサ38bとを特に区別しないとき等には、これらを総称して単に「圧力センサ38」ともいう。また、第1圧力センサ38aの圧力測定値を「第1圧力測定値」ともいい、第2圧力センサ38bの圧力測定値を「第2圧力測定値」ともいう。さらに、第1圧力測定値及び第2圧力測定値を総称して「圧力測定値」ともいう。
合流管30内の水素ガスの圧力は、高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するため、各圧力センサ38によって、高圧容器14内の水素ガスの圧力を圧力測定値として得ることができる。これらの圧力センサ38で得られる圧力測定値は、後述するように、高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視するために用いられるが、この他に、例えば、燃料電池車両の乗員等に対して、高圧容器14内の水素ガスの残量を表示するために利用することもできる。
燃料電池装置12は、燃料電池16と、アノード側給排部22と、カソード側給排部40とを備える。燃料電池16には、アノードガス供給口42、カソードガス供給口44、アノードオフガス排出口46、カソードオフガス排出口48が設けられる。
高圧容器14から、水素ガス流路24及びアノード側給排部22を介してアノードガス供給口42に水素ガスが供給されることで、燃料電池16のアノード電極(不図示)に水素ガスが供給される。また、カソード側給排部40を介してカソードガス供給口44に空気等の酸素含有ガス(カソードガス)が供給されることで、燃料電池16のカソード電極(不図示)に酸素含有ガスが供給される。
燃料電池16では、上記のようにして供給された水素ガス及び酸素含有ガスが、アノード電極及びカソード電極での電気化学反応(発電反応)に消費されることで発電が行われる。この発電によって得られる電力を取り出すための外部回路50が燃料電池16に接続され、該外部回路50を介して、例えば、モータ等の外部負荷52に電力が供給される。外部回路50には、燃料電池16から該外部回路50に流れた電流値を検出する電流センサ54が設けられていてもよい。
燃料電池16に供給された水素ガスのうち、上記の発電反応で消費されなかった残余の水素ガスは、アノードオフガスとして、アノードオフガス排出口46からアノード側給排部22に排出される。また、燃料電池16に供給された酸素含有ガスのうち、上記の発電反応で消費されなかった残余の酸素含有ガスは、カソードオフガスとして、カソードオフガス排出口48からカソード側給排部40に排出される。
アノード側給排部22は、アノードガス供給口42に連通するアノード側供給路56と、アノードオフガス排出口46に連通するアノード側排出路58と、アノード側供給路56に介装されるインジェクタ60及びエジェクタ62と、アノード側排出路58に接続される気液分離器64と、気液分離器64の気体排出口64aとエジェクタ62とを接続する循環路66と、気液分離器64の液体排出口64bに接続される放出路68と、放出路68に設けられる放出バルブ70とを有する。
アノード側供給路56には、水素ガス流路24からインジェクタ60を介して水素ガスが供給される。また、アノード側供給路56のインジェクタ60よりも下流側にエジェクタ62が設けられる。インジェクタ60は、制御装置34からのパルス電流により駆動され、例えば、所定の電流が供給されている間は開状態となり、水素ガス流路24とアノード側供給路56とを連通させる。すなわち、開状態のインジェクタ60を介して水素ガス流路24からアノード側供給路56に水素ガスを供給することが可能となる。
気液分離器64は、アノードオフガスを気体成分と液体成分とに分離する。アノードオフガスの気体成分は、気液分離器64の気体排出口64aから循環路66に排出されてエジェクタ62に向かう。エジェクタ62には、上記の通り、インジェクタ60を介して水素ガスが供給されるため、アノードオフガスの気体成分は、エジェクタ62で水素ガスと混合された状態でアノードガス供給口42に供給される。
アノードオフガスの液体成分は、放出路68を開閉する放出バルブ70が開状態であるときに、気液分離器64の液体排出口64bから放出路68を介して燃料電池装置12の外部に排出される。放出バルブ70の開閉は制御装置34によって制御することができる。制御装置34によって、予め定められた条件に従って放出バルブ70を開状態とすることで、水素ガスを含む液体成分等を燃料電池装置12の外部に放出することが可能である。
カソード側給排部40は、燃料電池16のカソードガス供給口44に連通するカソード側供給路72と、カソードオフガス排出口48に連通するカソード側排出路74と、カソード側供給路72に設けられたエアポンプ76とを有する。エアポンプ76を駆動することで、大気からカソード側供給路72に圧縮された空気(酸素含有ガス)が取り込まれる。カソード側排出路74は、カソードオフガス排出口48から排出されたカソードオフガスを燃料電池装置12の外部に放出可能となっている。
制御装置34は、例えば、不図示のCPUやメモリ等を備えたコンピュータとして構成されるECU(Electric Control Unit)であり、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値以上であるか否かを監視する。なお、高圧容器14内の水素ガスの圧力の監視は、該高圧容器14内の水素ガスの質量を監視することで行ってもよい。下限設定値は、高圧容器14の必要最低残圧、又は該必要最低残圧に対応する値(水素ガスの質量等)として設定することができる。高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値を下回らないように管理することで、高圧容器14の信頼性を維持することができる。
上記の通り、高圧容器14が樹脂製のライナ18と補強層20とを有する場合、ライナ18内に収容された水素ガスが、ライナ18を透過して、該ライナ18の外面と補強層20との間等(以下、被覆部ともいう)に進入することがある。被覆部に水素ガスが滞留した状態で、高圧容器14(ライナ18)内の水素ガスの圧力が低減し、被覆部内の水素ガスの圧力よりも小さくなると、ライナ18と補強層20との剥離や、ライナ18がその内部に向かって突出するバックリング等が生じ易くなる懸念がある。そこで、例えば、上記の剥離やバックリング等を抑制可能な状態で維持できる高圧容器14内の水素ガスの圧力の最小値に基づいて下限設定値を設定することが好ましい。
制御装置34は、異常検知部78と、記憶部80と、積算部82と、推定部84とを有する。異常検知部78は、圧力センサ38の異常を検知する。記憶部80は、異常検知部78が圧力センサ38の異常を検知した異常時(以下、単に「異常時」ともいう)に、異常が検知される直前(所定時間前)の高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶する。パラメータとしては、高圧容器14内の水素ガスの圧力そのもの、高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応する水素ガスの質量、これらの圧力及び質量の少なくとも何れか一方から導かれる値等が挙げられる。
高圧容器14内の水素ガスの圧力を記憶値とする場合、例えば、異常が検知される直前の圧力センサ38の圧力測定値を記憶値とすることができる。また、高圧容器14内の水素ガスの質量を記憶値とする場合、例えば、予め水素ガスの圧力と質量との関係を制御装置34に記憶しておき、異常が検知される直前の圧力センサ38の圧力測定値と上記の関係とから算出される高圧容器14内の水素ガスの質量を記憶値とすることができる。
積算部82は、圧力センサ38の異常が検知されてからの、燃料電池装置12に対する水素ガスの供給量を積算して積算値を得る。積算値の算出方法の一例としては、制御装置34からインジェクタ60に供給されるパルス電流のデューティー比と、インジェクタ60の駆動時に該インジェクタ60を通過する水素ガスの量(通過量)との関係を予め求めて制御装置34に記憶しておく。これによって、圧力センサ38の異常が検知されたときから、実際にインジェクタ60に供給されるパルス電流のデューティー比を検出することで、インジェクタ60を介して燃料電池装置12に供給された水素ガスの供給量の積算値を得ることができる。この場合の積算値は、水素ガスの質量として得られる。
また、積算値の算出方法の他の一例として、圧力センサ38の異常が検知されてからの、燃料電池16で消費された水素ガスの量(消費量)と、放出バルブ70を介して燃料電池装置12から外部に放出された水素ガスの量(放出量)と、透過により燃料電池装置12から外部に放出された水素ガスの量(透過量)とを合計して積算値を得てもよい。この場合の積算値は、水素ガスの質量として得られる。
例えば、燃料電池16での発電反応に消費される水素ガスの物質量と、燃料電池16から外部回路50に流れる電流値との関係は既知であるため、電流センサ54の検出結果から水素ガスの消費量を求めることができる。また、放出バルブ70を開状態としたときに、該放出バルブ70を介して単位時間当たりに放出される水素ガスの量を予め求めておき、制御装置34により放出バルブ70を開状態とした時間を検出すること等により、水素ガスの放出量を求めることができる。さらに、単位時間当たりに燃料電池装置12を透過して外部に放出される水素ガスの透過量を予め求めておき、制御装置34により圧力センサ38の異常が検知されてからの時間を検出することで、水素ガスの透過量を求めることができる。
推定部84は、記憶値と積算値とから現在の高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として算出する。記憶部80において、異常が検知される直前の高圧容器14内の水素ガスの圧力を記憶値として記憶した場合、推定部84は、例えば、上記のように水素ガスの質量として求められた積算値を、予め求められ水素ガスの圧力と質量との関係に基づいて圧力に変換する。これによって得られた圧力値を、記憶値から減ずること等によって、高圧容器14内の水素ガスの圧力を示す推定値を得ることができる。
一方、記憶部80において、異常が検知される直前の高圧容器14内の水素ガスの質量を記憶値として記憶した場合、推定部84は、例えば、上記のように水素ガスの質量として求められた積算値を、記憶値から減ずること等によって、高圧容器14内の水素ガスの質量を示す推定値を得ることができる。
制御装置34は、異常検知部78により、圧力センサ38の異常が検知されない正常時(以下、単に「正常時」ともいう)には、第1圧力センサ38aの第1圧力測定値及び第2圧力センサ38bの第2圧力測定値に基づき高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視する。
すなわち、制御装置34は、正常時には、図2に示すように、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の各々をセンサ閾値と比較する。そして、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の少なくとも何れか一方がセンサ閾値以下となったとき、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する。なお、図2では、第1圧力測定値がセンサ閾値以下となった場合を例示している。
センサ閾値は、圧力センサ38の測定誤差の範囲に応じた大きさ分、上記の下限設定値よりも大きく設定されることが好ましい。この場合、圧力測定値に、圧力センサ38の測定誤差を含めた範囲を「測定範囲」とすると、センサ閾値は、例えば、下限設定値に(測定範囲/2)を加えた値とすることができる。なお、第1圧力センサ38aの圧力測定範囲を「第1測定範囲」ともいい、第2圧力センサ38bの圧力測定範囲を「第2測定範囲」ともいい、第1測定範囲及び第2測定範囲を総称して「測定範囲」ともいう。
異常検知部78は、例えば、回路の断線や短絡等により、制御装置34に対する第1圧力センサ38a又は第2圧力センサ38bの何れかからの入力が異常となった場合、圧力センサ38が異常であると検知する。この場合、第1圧力センサ38a及び第2圧力センサ38bのうち、制御装置34に対する入力が異常となった方を、異常が生じた圧力センサ38として特定できるため、異常検知部78は異常センサ特定パターンであると判定する。なお、図3Aには、第1圧力センサ38aからの入力が異常となり、第1圧力測定値が正常に得られない例を示す。
また、異常検知部78は、制御装置34に対して圧力センサ38から圧力測定値が入力される場合であっても、例えば、第1圧力測定値と第2圧力測定値との差分が所定値より大きくなった場合には、圧力センサ38が異常であると検知する。この場合、例えば、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の何れかにドリフト及びオフセットの少なくとも一方が生じていること等が考えられるが、第1圧力センサ38a及び第2圧力センサ38bの何れに異常が生じているかが特定されないため、異常検知部78は異常センサ不特定パターンであると判定する。
ところで、第1圧力測定値と第2圧力測定値とは、圧力センサ38の個体差等により、正常時に出力される値であっても、互いの間に多少の差分が生じることがある。そこで、異常検知部78では、例えば、図2に示すように、第1測定範囲と第2測定範囲との少なくとも一部が互いに重複する場合には、圧力センサ38が正常に動作していると判定する。
一方、異常検知部78は、例えば、図4Aに示すように、第1測定範囲と第2測定範囲との全部が重複しない場合には、不特定パターンの異常が生じていると判定する。この場合、異常を検知するための上記の差分の所定値は、{(第1測定範囲/2)+(第2測定範囲/2)}とすることができる。
制御装置34は、異常検知部78が、上記のようにして異常センサ特定パターンであると判定した場合、異常であると特定された圧力センサ38を除く残余の圧力センサ38の圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視する。
例えば、図1及び図3Aのように、異常検知部78により、第1圧力センサ38aが異常であると検知された場合、第2圧力センサ38bの第2圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、図3Bのように、推定値と判定閾値とを比較する。そして、第2圧力測定値がセンサ閾値以下となったこと、及び推定値が判定閾値以下となったことの少なくとも何れか一方が検出された場合に、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する。なお、図3A及び図3Bでは、推定値が判定閾値以下となった場合を例示している。
判定閾値は、推定値を水素ガスの圧力として求めた場合には、例えば、圧力として設定した下限設定値に基づいて定められればよい。一方、判定閾値は、推定値を水素ガスの質量として求めた場合には、質量として設定した下限設定値に基づいて定められればよい。
また、判定閾値は、推定値の算出誤差の範囲に応じた大きさ分、下限設定値よりも大きく設定することが好ましい。すなわち、推定値に算出誤差を含めた範囲を「推定範囲」とすると、判定閾値は、例えば、下限設定値に(推定範囲/2)を加えた値とすることができる。しかしながら、特にこれには限定されず、判定閾値を、推定値の算出誤差の範囲に応じた大きさ分、下限設定値よりも大きく設定することに代えて、推定値を、予め算出誤差を取り除いた値として算出してもよい。このような場合には、判定閾値を下限設定値と同じ値に設定してもよい。また、推定値が下限設定値を下回らないことが保証されている場合にも、判定閾値を下限設定値と同じ値に設定してもよい。
なお、圧力として設定した下限設定値に基づいて判定閾値を定めた場合、センサ閾値と判定閾値の大きさを同一に設定してもよい。この場合、例えば、測定範囲よりも推定範囲が大きい場合には、下限設定値に(推定範囲/2)を加えた値を判定閾値及びセンサ閾値としてもよい。これとは逆に、推定範囲よりも測定範囲の方が大きい場合には、下限設定値に(測定範囲/2)を加えた値を判定閾値及びセンサ閾値としてもよい。
制御装置34は、異常検知部78が、上記のようにして異常センサ不特定パターンであると判定した場合、全ての圧力センサ38の圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視する。
すなわち、図4A及び図4Bのように、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の両方をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較する。そして、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の何れかがセンサ閾値以下となったこと、及び推定値が判定閾値以下となったことの少なくとも何れかが検出されたとき、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する。なお、図4A及び図4Bでは、推定値が判定閾値以下となった場合を例示している。
制御装置34は、停止タイミングであると判定した場合、第1主止弁32及び第2主止弁36を閉状態とし、高圧容器14内の水素ガスの圧力がそれ以上低下することを回避する。これによって、高圧容器システム10では、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値を下回らないように管理することができる。
また、制御装置34は、異常検知部78が異常を検知した場合、例えば、燃料電池車両の乗員等である高圧容器システム10のユーザーに圧力センサ38の異常を通知する。そして、制御装置34は、異常検知部78が異常を検知した後、異常が解消されないまま、停止タイミングであると判定した場合、異常が解消されるまで高圧容器システム10の再起動を禁止する。
本実施形態に係る高圧容器システム10は、基本的には以上のように構成される。図1に示すように、高圧容器14(ライナ18)内へは、何れも不図示の水素補給源及び供給流路を介して水素ガスが充填される。また、高圧容器14内の水素ガスを燃料電池16へと供給する場合、制御装置34は、第1主止弁32及び第2主止弁36を開状態とし、また、インジェクタ60にパルス電流を供給し、さらに、エアポンプ76を駆動する。
これらによって、高圧容器14内から第1配管26及び第2配管28を介して合流管30へ流入した水素ガスは、アノード側給排部22を介して燃料電池16へと供給され、該燃料電池16での電気化学反応(発電反応)に消費される。この電気化学反応によって得られる電力を外部回路50によって取り出すことで、燃料電池車両を走行させること等が可能となっている。
本実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法の一例について、図5を併せて参照しつつ説明する。この制御方法では、圧力センサ38が異常であるか否かを検知する異常検知工程として、第1異常検知工程(ステップS1)と第2異常検知工程(ステップS2)とを行う。先ず、第1異常検知工程として、制御装置34に対する、第1圧力センサ38a又は第2圧力センサ38bからの入力が異常であるか否かを異常検知部78により検知する。
第1異常検知工程で、第1圧力センサ38a及び第2圧力センサ38bの何れからの入力にも異常が検知されなかった場合(ステップS1:NO)には、ステップS2の第2異常検知工程に進む。第2異常検知工程では、異常検知部78により、第1圧力測定値と第2圧力測定値の差分が所定値より大きいか否かを判定する。そして、第1圧力測定値と第2圧力測定値の差分が所定値以下であると判定された場合(ステップS2:NO)には、ステップS3の正常時監視工程に進む。
正常時監視工程では、第1圧力測定値及び第2圧力測定値に基づき、冗長性をもって高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視する。具体的には、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の各々とセンサ閾値とを比較する。そして、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の両方がセンサ閾値よりも大きいと判定された場合(ステップS3:YES)には、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値よりも大きいと判定し、ステップS3の処理を繰り返す。
一方、正常時監視工程で、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の少なくとも一方がセンサ閾値以下であると判定された場合(ステップS3:NO)には、ステップS4に進んで、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する。
ステップS1の第1異常検知工程で、第1圧力センサ38a又は第2圧力センサ38bからの入力が異常であると検知した場合(ステップS1:YES)には、ステップS5の処理に進む。ステップS5では、圧力センサ38の異常が、異常センサ特定パターンであると判定するとともに、入力が異常であった圧力センサ38(本実施形態では第1圧力センサ38a)を特定する。また、高圧容器システム10のユーザーに圧力センサ38の異常を検知したことを通知する。
次に、ステップS6の記憶工程に進む。ステップS6の記憶工程では、異常が検知される直前の高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶部80に記憶する。次に、ステップS7の積算工程に進み、異常が検知されてからの、燃料電池装置12に対する水素ガスの供給量を積算した積算値を積算部82により得る。そして、ステップS8の推定工程に進み、ステップS6で得た記憶値と、ステップS7で得た積算値とから、現在の高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として推定部84により算出する。
次に、ステップS9の異常時監視工程に進む。上記の通り、ステップS5で異常センサ特定パターンであると判定された後の異常時監視工程では、異常が検知されていない第2圧力センサ38bの第2圧力測定値と、推定値とに基づき、冗長性をもって高圧容器14内の圧力を監視する。すなわち、第2圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較する。第2圧力測定値がセンサ閾値より大きく、且つ推定値が推定閾値より大きいと判定された場合(ステップS9:YES)には、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値よりも大きいと判定し、ステップS7の処理に戻る。
ステップS9の異常時監視工程で、第2圧力測定値がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れか一方の判定がなされた場合(ステップS9:NO)には、ステップS4に進んで、停止タイミングであると判定する。
ステップS2の第2異常検知工程で、第1圧力測定値と第2圧力測定値の差分が所定値より大きいと判定された場合(ステップS2:YES)には、ステップS10で、圧力センサ38の異常が、異常センサ不特定パターンであると特定する。また、高圧容器システム10のユーザーに圧力センサ38の異常を検知したことを通知する。次に、ステップS11の記憶工程と、ステップS12の積算工程と、ステップS13の推定工程とを、上記のステップS6の記憶工程と、ステップS7の積算工程と、ステップS8の推定工程とのそれぞれと同様に行う。
次に、ステップS14の異常時監視工程を行う。上記の通り、ステップS10で異常センサ不特定パターンであると判定された後の異常時監視工程では、第1圧力測定値、第2圧力測定値、推定値との全てに基づき、冗長性をもって高圧容器14の内圧を監視する。すなわち、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の各々とセンサ閾値とを比較するとともに、推定値と判定閾値とを比較する。第1圧力測定値及び第2圧力測定値の両方がセンサ閾値より大きく、且つ推定値が判定閾値より大きいと判定された場合(ステップS14:YES)には、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値よりも大きいと判定し、ステップS12の処理に戻る。
ステップS14の異常時監視工程で、第1圧力測定値及び第2圧力測定値の少なくとも何れか一方がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れかの判定がなされた場合(ステップS14:NO)、ステップS4に進んで、停止タイミングであると判定する。
ステップS4で停止タイミングであると判定した後は、ステップS15に進み、第1主止弁32及び第2主止弁36を閉状態とし、高圧容器14内の水素ガスの圧力がそれ以上低下することを回避する。このステップS15の処理の後、本実施形態に係るフローチャートは終了する。
図5には図示しないが、ステップS15の処理を行って、高圧容器システム10の起動を停止した後に、ユーザーによって、高圧容器システム10を再起動する指示がなされた場合、例えば、制御装置34は、再びステップS1、S2の異常検知工程を行う。そして、異常検知工程によって圧力センサ38の何れにも異常が検知されなかった場合にのみ、高圧容器システム10の再起動を許可する。
上記の通り、本実施形態に係る高圧容器システム10は、高圧容器14内の水素ガスの圧力を測定する圧力センサ38を複数備える。このため、圧力センサ38の異常が検知されない正常時には、複数の圧力センサ38の各々の圧力測定値に基づいて、すなわち、冗長性をもった信頼性の高い状態で、高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視できる。
一方、圧力センサ38の異常が検知された異常時には、複数の圧力センサ38の少なくとも一つの圧力測定値と、高圧容器14内の水素ガスの圧力に対応するパラメータの推定値とに基づいて高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視する。つまり、異常時においても、圧力センサ38によって本来測定すべき箇所の圧力測定値に基づいて高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視することができるため、異常時の高圧容器システム10の動作の信頼性が正常時よりも低下することを抑制できる。
また、異常時においても、圧力センサ38の圧力測定値と推定値とによって冗長性が保たれるため、信頼性が高い状態で高圧容器14内の水素ガスの圧力の監視を継続することができる。このように推定値を用いることで、圧力センサ38の個数等を増やすことなく冗長性を維持することができるため、高圧容器システム10の部品点数が増大することを回避できる。
以上から、本実施形態に係る高圧容器システム10及びその制御方法によれば、圧力センサ38の異常が検知された場合であっても、信頼性が低下することを抑制しつつ高圧容器システム10の動作を継続することができる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、複数の圧力センサ38として2個の圧力センサ38を備えることとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法では、高圧容器システム10は、複数の圧力センサ38として2個の圧力センサ38を備え、異常検知工程では、2個の圧力センサ38の異常を検知することとした。
これらの場合、圧力センサ38を、冗長性を維持しつつ圧力測定値が得られる最小の個数とすることができるため、高圧容器システム10の構成の簡素化及び低コスト化等を図ることが可能となる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、制御装置34は、正常時には、複数の圧力センサ38の圧力測定値のそれぞれを、センサ閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、複数の圧力測定値の少なくとも一つがセンサ閾値以下であることを検出したとき、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定することとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法では、正常時監視工程では、複数の圧力センサ38の圧力測定値のそれぞれをセンサ閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、複数の圧力測定値の少なくとも一つがセンサ閾値以下であることを検出したとき、高圧容器14からの水素ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定することとした。
これらの場合、圧力センサ38の異常が検知されない正常時において、複数の圧力センサ38の圧力測定値とセンサ閾値との比較により、冗長性をもって、停止タイミングを判定することができる。このため、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値を下回ることを高い信頼性のもとで回避できる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、異常検知部78は、異常時に、複数の圧力センサ38の何れが異常であるかが特定されるとき、異常センサ特定パターンであると判定し、複数の圧力センサ38の何れが異常であるかが特定されないとき、異常センサ不特定パターンであると判定することとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法の異常検知工程では、複数の圧力センサ38の何れが異常であるかが特定されるとき異常センサ特定パターンであると判定し、複数の圧力センサ38の何れが異常であるかが特定されないとき異常センサ不特定パターンであると判定することとした。
これらの場合、圧力センサ38の異常の種類に応じた方法で、高圧容器14内の水素ガスの圧力を監視することが可能となる。従って、圧力センサ38に異常が検知された異常時においても、信頼性を維持しつつ高圧容器システム10の動作を継続することができる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、制御装置34は、異常検知部78が異常センサ特定パターンであると判定した場合、異常であると特定された圧力センサ38を除く残余の圧力センサ38の圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、圧力測定値がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、停止タイミングであると判定することとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法では、異常検知工程で異常センサ特定パターンであると判定した場合、異常時監視工程では、異常であると特定された圧力センサ38を除く残余の圧力センサ38の圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、圧力測定値がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、停止タイミングであると判定することとした。
これらの場合、異常が検知されていない圧力センサ38の圧力測定値とセンサ閾値との比較、及び推定値と判定閾値との比較により、冗長性をもって、停止タイミングを判定することができる。従って、圧力センサ38の異常時であっても、信頼性を維持しつつ、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値を下回ることを回避できる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、制御装置34は、異常検知部78が異常センサ不特定パターンであると判定した場合、複数の圧力センサ38の各々の圧力測定値をセンサ閾値とそれぞれ比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、複数の圧力センサ38の少なくとも一つの圧力測定値がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、停止タイミングであると判定することとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法では、異常検知工程で異常センサ不特定パターンであると判定した場合、異常時監視工程では、複数の圧力センサ38の各々の圧力測定値をセンサ閾値と比較するとともに、推定値を判定閾値と比較することで高圧容器14内のガス(水素ガス)の圧力を監視し、複数の圧力センサ38の少なくとも一つの圧力測定値がセンサ閾値以下であること、及び推定値が判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、停止タイミングであると判定することとした。
このように複数の圧力センサ38の何れが異常であるか特定されない場合であっても、複数の圧力センサ38には、正常に動作する圧力センサ38が含まれる。このため、全ての圧力センサ38の圧力測定値とセンサ閾値との比較、及び推定値と判定閾値との比較を行うことにより、冗長性を維持しつつ、停止タイミングを判定することができる。これによって、圧力センサ38の異常時であっても、信頼性が低下することを抑制しつつ、高圧容器14内の水素ガスの圧力が下限設定値を下回ることを回避できる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、制御装置34は、異常検知部78が異常を検知した場合、ユーザーに異常を通知し、異常検知部78が異常を検知した後、異常が解消されないまま、停止タイミングであると判定した場合、異常が解消されるまで高圧容器システム10の再起動を禁止することとした。
また、上記の実施形態に係る高圧容器システム10の制御方法では、異常検知工程では、異常を検知した場合に、高圧容器システム10のユーザーに異常を通知し、異常時監視工程で停止タイミングであると判定した場合、異常が解消されるまで高圧容器システム10の再起動を禁止することとした。
停止タイミングであると判定された後に、高圧容器14に水素ガスが供給されることで、圧力センサ38の圧力測定値がセンサ閾値以上となった場合であっても、圧力センサ38の何れかに異常が生じたままである懸念がある。このため、圧力センサ38の異常が解消されるまで、高圧容器システム10の再起動を禁止することで、該高圧容器システム10の動作の信頼性が低下することを一層効果的に抑制できる。
上記の実施形態に係る高圧容器システム10では、ガス消費部は、ガス(水素ガス)を消費して発電する燃料電池16を有し、高圧容器14からインジェクタ60を介して燃料電池16に水素ガスが供給され、制御装置34は、インジェクタ60をパルス電流により駆動し、積算部82は、パルス電流のデューティー比と、インジェクタ60の駆動時に該インジェクタ60を通過する水素ガスの量との関係から、積算値を算出してもよいこととした。
この場合、高圧容器システム10のインジェクタ60や制御装置34等の既存の構成を利用して、燃料電池装置12に対する水素ガスの供給量の積算値(高圧容器14から排出された水素ガスの積算値)を容易に求めることができる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、図6A〜図6Cに示すように、合流管30には、調圧弁(減圧弁)90が介装されてもよい。この場合、圧力センサ38は、図6Aに示すように、合流管30の調圧弁90よりも下流側に設けられてもよいし、図6B及び図6Cに示すように、調圧弁90よりも上流側に設けられてもよい。図6B及び図6Cに示すように、圧力センサ38が合流管30の調圧弁90よりも下流側に設けられた場合、調圧弁90よりも上流側に、圧力センサ38よりも測定レンジが大きい上流側圧力センサ92が設けられてもよく、図6Bに示すように、圧力センサ38よりも下流側にさらに下流側調圧弁(減圧弁)94が設けられてもよい。
図6Aに示すように、圧力センサ38が合流管30の調圧弁90よりも上流側に設けられた場合、調圧弁90よりも下流側に、圧力センサ38よりも測定レンジが小さい不図示の下流側圧力センサが設けられてもよい。
水素ガス流路24は、第1配管26、第2配管28、合流管30から構成されるものに限定されず、高圧容器14に収容された水素ガスをガス消費部に向かって流通させることが可能な種々の構成を採用することができる。
10…高圧容器システム 14…高圧容器
16…燃料電池 34…制御装置
38…圧力センサ 60…インジェクタ
78…異常検知部 80…記憶部
82…積算部 84…推定部

Claims (15)

  1. 高圧容器に収容されたガスをガス消費部に供給する高圧容器システムであって、
    前記高圧容器内の前記ガスの圧力を測定して圧力測定値を出力する複数の圧力センサと、
    前記高圧容器内の前記ガスの圧力が下限設定値以上であるか否かを監視する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    複数の前記圧力センサの異常を検知する異常検知部と、
    前記異常検知部が前記異常を検知した異常時に、前記異常が検知される直前の前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶する記憶部と、
    前記異常が検知されてからの前記ガス消費部に対する前記ガスの供給量を積算して積算値を得る積算部と、
    前記記憶値と前記積算値とから前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として算出する推定部と、を有し、
    前記異常検知部が前記異常を検知しない正常時には、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値に基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、
    前記異常時には、複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値と、前記推定値とのそれぞれに基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する、高圧容器システム。
  2. 請求項1記載の高圧容器システムにおいて、
    複数の前記圧力センサとして2個の前記圧力センサを備える、高圧容器システム。
  3. 請求項1又は2記載の高圧容器システムにおいて、
    前記制御装置は、前記正常時には、複数の前記圧力センサの前記圧力測定値のそれぞれを、センサ閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、複数の前記圧力測定値の少なくとも一つが前記センサ閾値以下であることを検出したとき、前記高圧容器からの前記ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する、高圧容器システム。
  4. 請求項3記載の高圧容器システムにおいて、
    前記異常検知部は、前記異常時に、複数の前記圧力センサの何れが前記異常であるかが特定されるとき、異常センサ特定パターンであると判定し、複数の前記圧力センサの何れが前記異常であるかが特定されないとき、異常センサ不特定パターンであると判定する、高圧容器システム。
  5. 請求項4記載の高圧容器システムにおいて、
    前記制御装置は、前記異常検知部が前記異常センサ特定パターンであると判定した場合、前記異常であると特定された前記圧力センサを除く残余の前記圧力センサの前記圧力測定値を前記センサ閾値と比較するとともに、前記推定値を判定閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、前記圧力測定値が前記センサ閾値以下であること、及び前記推定値が前記判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、前記停止タイミングであると判定する、高圧容器システム。
  6. 請求項5記載の高圧容器システムにおいて、
    前記制御装置は、前記異常検知部が前記異常センサ不特定パターンであると判定した場合、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値を前記センサ閾値と比較するとともに、前記推定値を前記判定閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値が前記センサ閾値以下であること、及び前記推定値が前記判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、前記停止タイミングであると判定する、高圧容器システム。
  7. 請求項3〜6の何れか1項に記載の高圧容器システムにおいて、
    前記制御装置は、前記異常検知部が前記異常を検知した場合、ユーザーに前記異常を通知し、前記異常検知部が前記異常を検知した後、前記異常が解消されないまま、前記停止タイミングであると判定した場合、前記異常が解消されるまで前記高圧容器システムの再起動を禁止する、高圧容器システム。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の高圧容器システムにおいて、
    前記ガス消費部は、前記ガスを消費して発電する燃料電池を有し、
    前記高圧容器からインジェクタを介して前記燃料電池に前記ガスが供給され、
    前記制御装置は、前記インジェクタをパルス電流により駆動し、
    前記積算部は、前記パルス電流のデューティー比と、前記インジェクタの駆動時に該インジェクタを通過する前記ガスの量との関係から、前記積算値を算出する、高圧容器システム。
  9. 高圧容器に収容されたガスをガス消費部に供給する高圧容器システムの制御方法であって、
    前記高圧容器システムは、前記高圧容器内の前記ガスの圧力を測定して圧力測定値を出力する複数の圧力センサと、前記高圧容器内の前記ガスの圧力が下限設定値以上であるか否かを監視する制御装置と、を備え、
    前記高圧容器システムの制御方法は、複数の前記圧力センサが異常であるか否かを検知する異常検知工程を有し、
    前記異常検知工程で前記異常が検知されない正常時には、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値に基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する正常時監視工程を行い、
    前記異常検知工程で前記異常が検知された異常時には、
    前記異常が検知される直前の前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを記憶値として記憶する記憶工程と、
    前記異常が検知されてからの前記ガス消費部に対する前記ガスの供給量を積算した積算値を得る積算工程と、
    前記記憶値と前記積算値とから前記高圧容器内の前記ガスの圧力に対応するパラメータを推定値として算出する推定工程と、
    複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値と、前記推定値とのそれぞれに基づき前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視する異常時監視工程と、を行う、高圧容器システムの制御方法。
  10. 請求項9記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記高圧容器システムは、複数の前記圧力センサとして2個の前記圧力センサを備え、前記異常検知工程では、2個の前記圧力センサの前記異常を検知する、高圧容器システムの制御方法。
  11. 請求項9又は10記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記正常時監視工程では、複数の前記圧力センサの前記圧力測定値のそれぞれをセンサ閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、複数の前記圧力測定値の少なくとも一つが前記センサ閾値以下であることを検出したとき、前記高圧容器からの前記ガスの排出を停止する停止タイミングであると判定する、高圧容器システムの制御方法。
  12. 請求項11記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記異常検知工程では、複数の前記圧力センサの何れが前記異常であるかが特定されるとき異常センサ特定パターンであると判定し、複数の前記圧力センサの何れが前記異常であるかが特定されないとき異常センサ不特定パターンであると判定する、高圧容器システムの制御方法。
  13. 請求項12記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記異常検知工程で前記異常センサ特定パターンであると判定した場合、前記異常時監視工程では、前記異常であると特定された前記圧力センサを除く残余の前記圧力センサの前記圧力測定値を前記センサ閾値と比較するとともに、前記推定値を判定閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、前記圧力測定値が前記センサ閾値以下であること、及び前記推定値が前記判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、前記停止タイミングであると判定する、高圧容器システムの制御方法。
  14. 請求項13記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記異常検知工程で前記異常センサ不特定パターンであると判定した場合、前記異常時監視工程では、複数の前記圧力センサの各々の前記圧力測定値を前記センサ閾値と比較するとともに、前記推定値を前記判定閾値と比較することで前記高圧容器内の前記ガスの圧力を監視し、複数の前記圧力センサの少なくとも一つの前記圧力測定値が前記センサ閾値以下であること、及び前記推定値が前記判定閾値以下であることの少なくとも何れかを検出したとき、前記停止タイミングであると判定する、高圧容器システムの制御方法。
  15. 請求項11〜14の何れか1項に記載の高圧容器システムの制御方法において、
    前記異常検知工程では、前記異常を検知した場合に、前記高圧容器システムのユーザーに前記異常を通知し、
    前記異常時監視工程で前記停止タイミングであると判定した場合、前記異常が解消されるまで前記高圧容器システムの再起動を禁止する、高圧容器システムの制御方法。
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