JP2021025618A - 流体制御弁 - Google Patents

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福井 浩人
Hiroto Fukui
浩人 福井
杉山 正樹
Masaki Sugiyama
正樹 杉山
永沼 直人
Naoto Naganuma
直人 永沼
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Abstract

【課題】主流路開閉弁の開閉状態を直接判断できる流体制御弁を提供する。【解決手段】流体制御弁は、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、前記主流路開閉弁8を固定し流体の入口29および出口30を有する流路躯体1と、諸動作を制御する制御手段46と、前記主流路開閉弁8の構成部品で各々導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38と、前記弁体35および弁ゴム38と前記制御手段46とを導通するリード線50およびリード線51と、を備える構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、流体制御弁に関する。
従来の流体制御弁として、特許文献1の流体制御弁が知られている。この流体制御弁は、コイルを有するステータと、コイルの通電による励磁により回転するロータと、ロータの回転軸と、ステータとロータの間に設けられた隔壁と、ロータの回転位置検出手段とを備えており、ロータの回転位置検出手段によってロータの位置を把握し、主流路開閉弁の開閉状態を判断するものである。
特開2010−210095号公報
昨今の海外市場では、ガスメータに搭載される流体制御弁において、流体制御弁の開閉状態を検出する機能を備えることが義務化される方向性である等、流体制御弁に開閉位置検出機能を備える必要性が大きくなってきている。
そこで、上記特許文献1の流体制御弁では、コイルを有するステータと、コイルの通電による励磁により回転するロータと、ロータの回転軸と、ステータとロータの間に設けられた隔壁と、ロータの回転位置検出手段とを備えており、ロータの回転位置検出手段によってロータの位置を把握し、間接的に主流路開閉弁の開閉状態を判断できる。
しかしながら、ロータの回転位置検出手段によって「閉状態」と判断した場合でも、弁ゴムの硬度など部品ばらつきによって、弁ゴムと主流路躯体との圧縮シールが小さなことによる微少漏れを確実に検出することができないおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためのなされたものであり、弁ゴムと主流路躯体とが完全に圧縮閉止された状態を直接的に判断する機能を備え、「閉状態」を確実に検出できる流体制御弁を提供することを目的としている。
本発明に係る流体制御弁は、流体の流入を開閉する主流路開閉弁と、前記主流路開閉弁を固定し、前記流体の入口および出口を有する流路躯体と、前記主流路開閉弁を制御する制御手段と、前記主流路開閉弁の構成部品で、導電性を有する弁ゴムと、前記主流路開閉弁が「閉状態」の時に前記弁ゴムと接触する導電性を有する被接触部材と、前記弁ゴムと前記制御手段とを導通するリード線と、前記被接触部材と前記制御手段とを導通するリード線と、を備える構成としている。ここで前記被接触部材としては、前記主流路開閉弁の構成部品であり、前記主流路開閉弁が「閉状態」の時に前記弁ゴムと接触状態となり、前記弁ゴムを保持する機能を有する弁体である構成とすることや、あるいは、同じく前記主流路開閉弁が「閉状態」の時に前記弁ゴムと接触状態となる、前記流路躯体である構成とする。
この構成によれば、前記主流路開閉弁の「閉状態」を、前記主流路開閉弁の「閉状態」を、前記制御手段と前記弁ゴムおよび前記被接触手段と前記各リード線との間の電気導通
有の状態で直接的に検出することができるため、上記特許文献1の流体制御弁よりも高信頼性を有して前記主流路開閉弁の「閉状態」を検出できる。
また、前記主流路開閉弁では、「開状態」の時、構成部品である前記弁ゴムと前記被接触部材との間に所定の隙間が生じる構成としている。
この構成によれば、各々導電性を有する材質である前記弁ゴムと前記被接触手段との間に、確実に電気導通がなくなるため、前記主流路開閉弁の「開状態」を確実に検出することができる。
また、前記制御手段を前記流路躯体外部に設置する場合、前記各リード線は、流体を前記流路躯体から漏洩させないためのシール手段を介して、前記流路躯体の内部から外部へ引き出され、前記制御手段へ導通する構成としている。
この構成によれば、流体を前記流路躯体から漏洩させずに、前記各リード線の引き出しを行うことができる。
また、前記制御手段は、その全体または一部を前記流路躯体内部に設置して流体に接する構成としている。
この構成によれば、前記各リード線は前記流路躯体の内部から外部へ引き出す必要はないため、前記シール手段を不要とすることができ、構成を簡略化した流体制御弁を実現できる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、主流路開閉弁の「閉状態」または「開状態」を確実に検出できる流体制御弁を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の実施の形態1に係る流体制御弁の「開状態」を示す図 本発明の実施の形態1に係る流体制御弁のシール手段の構成図 本発明の実施の形態1に係る流体制御弁の「開状態」の要部拡大図 本発明の実施の形態1に係る流体制御弁の「閉状態」を示す図 本発明の実施の形態1に係る流体制御弁の「閉状態」の要部拡大図 本発明の実施の形態2に係る流体制御弁の「閉状態」を示す図 変形例1に係る流体制御弁の「閉状態」を示す図 本発明の実施の形態3に係る流体制御弁の「開状態」を示す図 本発明の実施の形態3に係る流体制御弁の「閉状態」の要部拡大図 (a)変形例2に係る流体制御弁の「開状態」を示す図、(b)(a)のA−A断面図 変形例3に係る流体制御弁の「開状態」を示す図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
[流体制御弁の構成]
実施の形態1に係る流体制御弁は、図1に示すように、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有する流路躯体1と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、各々導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38と、弁体35と制御手段46とを導通するリード線50と、弁ゴム38と制御手段46とを導通するリード線51と、流体を流路躯体1から漏洩させないためのシール手段52と、を備えている。なお、図1において、主流路開閉弁8は「開状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触していない。ここで弁体35が被接触部材である。
本実施の形態では、主流路開閉弁8を、ステッピングモータを用いたステッピングモータ式双方向弁として構成している。ステッピングモータ式双方向弁は、ステッピングモータの回転をリードネジ18で直動変換し、弁体35を移動させることにより流路を開閉させることができる。
ステッピングモータ部分は、リードネジ18に連動して周囲に多極着磁させた円筒磁石を配するロータ16と、内部にコイル15が積層されロータ16の対向面に複数の爪状極を配した金属ケースであるステータ14と、で構成されており、ステータ14はロータ16の外周に配されている。
ロータ16の円筒磁石外周面には、「N極」と「S極」とが交互に着磁されており、ステータ14の端子に印加された信号によって発生する合成磁界が回転し、その磁界に引っ張られてロータ16が回転する。この回転がロータ16に連動したリードネジ18によって直動変換され、弁体35を直線方向に移動させることができる。
リードネジ18に連動した弁体35は導電性を有する材質とし、たとえば導電性プラスチックが考えられる。導電性プラスチックは、導電性フィラーと呼ばれる、樹脂に導電性を付与するための粉体や繊維などの物質が練りこまれたものなどが一般的に知られており、ここでは抵抗値が低く電極などに使用される種類を想定している。
弁ゴム38も導電性を有する物質とし、たとえば導電性ゴムが考えられる。導電性ゴムも前述と同じく、導電性フィラーと呼ばれる粉体などの導電性物質をゴムに練りこまれたものなどが一般的に知られており、テレビなどのリモートコントローラやパーソナルコンピューターなどのキーボードの接点などに使用されている。弁体35と同じく、ここでは抵抗値が低く電極などに使用される種類を想定している。
弁ゴム38は、流路躯体1と直接接触して流路を閉塞させる機能が必要であるため、弾性が大きなゴムを材料に選定している。一方、弁体35は、流路閉塞時に弁ゴム38に閉止力を与えることが必要で、ゴムよりも剛性を有する必要があるため、材料としてプラスチックを選定している。
リード線50は弁体35と、リード線51は弁ゴム38と、それぞれ一体となった構成としている。リード線50または51の導線は一般に金属であり、弁体35または弁ゴム38を成型する際に、リード線50または51をインサート成型することで、これらの構成は可能である。
制御手段46は、流路躯体1の外部に配置されており、リード線50および51を制御手段46に接続させるためには、リード線50および51の引き出し部から流体が漏洩しないようにすることが必要であり、リード線50および51はシール手段52を介して流路躯体1から引き出されるため、流体が流路躯体1から漏洩することを防止できる。
シール手段52としては、図2に示すように、ねじ込みや溶着などの方法で、たとえば、流路躯体1に予め固定されたボディ53に、リード線50および51を貫通後、キャップ54を締め付けることにより、フォロア55がシール部であるシーラント56をつぶして変形させることにより密封シールさせる構成が考えられる。
主流路開閉弁8が「開状態」の場合、図3に示すように、弁体35と弁ゴム38との間には隙間41が全域にて存在する構成としている。弁ゴム38は、弁体35に挿入された弁ゴム固定39によって、「開状態」では所定の値、たとえば弁体35と弁ゴム38との最小隙間が0.5mmであるように、挿入代を調整して固定されている。
ここで、弁ゴム固定39は、導電性を有さない一定の剛性を有する、たとえばプラスチックを想定しており、弁体35および弁ゴム38に対しては絶縁体である。この状態において、リード線50および51を通して弁体35および弁ゴム38に電圧印加されたとしても、隙間41が存在するために電気導通は生じず、「開状態」を精度良く検出することができる。
[「閉状態」の検出方法]
図4は、実施の形態1に係る流体制御弁において、「閉状態」を示したものである。また、図5は「閉状態」の要部拡大である。図4および図5を用いて、以下に「閉状態」の検出方法を説明する。
[流体制御弁の構成]において前述したように、ステッピングモータ式双方向弁であるリードネジ18が「閉方向」に直動され、まず弁ゴム38が流路躯体1に接する。さらにリードネジ18が「閉方向」に直動されると、弁体35が弁ゴム38に接し、図4に示した隙間41が閉塞される。さらにリードネジ18が「閉方向」に直動されると、弾性を有する弁ゴム38に、弁ゴム38に対して剛性を有する弁体35が食い込む形で弁体35と弁ゴム38との密着度が増すとともに弁ゴム38と流路躯体1との密着度が増すことでシール性が増す。
一方、リード線50に導通する弁体35とリード線51に導通する弁ゴム38との間には、制御手段46によって、リードネジ18の「閉方向」への直動が開始されると共に、電圧印加が開始される。そして制御手段46は、共に導電性を有する材質である弁体35と弁ゴム38とが密着し、所定量の電流値、たとえば10mA、を検出すると、「閉状態」と判断して、リードネジ18の「閉方向」への直動と、弁体35と弁ゴム38との間の電圧印加を停止する。
[流体制御弁の作用、効果]
導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38は、主流路開閉弁8が「閉状態」の場合は、隙間41が存在しない構成であるため、弁体35と弁ゴム38との間に電圧印加されていれば電気導通有を検出できるため、「閉状態」を確実に検出することができる。
また、導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38は、主流路開閉弁8が「開状態」の場合は、隙間41が存在する構成であるため、弁体35と弁ゴム38との間に電圧印加されていても電気導通無を検出できるため、「開状態」を確実に検出することができる。
また、弁体35および弁ゴムに導通するリード線50、51は、シール手段52を介して流路躯体1の外部に配置される制御手段46に接続されているため、流体が流路躯体1から漏洩することを防止できる。
(実施の形態2)
[流体制御弁の構成]
実施の形態2に係る流体制御弁は、図6に示すように、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有する流路躯体1と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、各々導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38と、弁体35と制御手段46とを導通するリード線50と、弁ゴム38と制御手段46とを導通するリード線51と、を備えており、制御手段46は流路躯体1の内部に配置されていて流体と接する構成である。
なお、図6の構成において、主流路開閉弁8は「閉状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触している。なお、主流路開閉弁8としてたとえばステッピングモータ式双方向弁を用いること、弁体35および弁ゴム38として導電性を有する材質を用いること、主流路開閉弁8を「開状態」または「閉状態」とする動作制御は、前述の実施の形態1と同様である。
[流体制御弁の作用、効果]
図6に示す流体制御弁の構成によれば、前述の実施の形態1で示した、たとえば図1に示すシール手段52を不要とすることができるため、流体制御弁の構成を簡略化することができる。
[変形例1]
図7に示す流体制御弁は、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有する流路躯体1と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、各々導電性を有する材質である弁体35および弁ゴム38と、弁体35と制御手段46とを導通するリード線50と、弁ゴム38と制御手段46とを導通するリード線51と、を備えており、制御手段46は全体を流路躯体1の内部に配置せず、その一部が流路躯体1の外部に露出した構成である。このため、制御手段46と流路躯体1との接続部から流体が漏洩しないように、Oリング25を備えている。
なお、図7の構成において、主流路開閉弁8は「閉状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触している。なお、主流路開閉弁8としてたとえばステッピングモータ式双方向弁を用いること、弁体35および弁ゴム38として導電性を有する材質を用いること、主流路開閉弁8を「開状態」または「閉状態」とする動作制御は、前述の実施の形態1と同様である。
図7に示す流体制御弁の構成によれば、前述の実施の形態1で示した、たとえば図1に示すシール手段52を別途必要とせず、Oリング25に汎用品を選定すれば、比較的流体制御弁の構成を簡略化することができる。
(実施の形態3)
[流体制御弁の構成]
実施の形態3に係る流体制御弁は、図8に示すように、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有し、導電性を有する材質である流路躯体1と、流路躯体1と制御手段46とを導通するリード線57と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、導電性を有する材質である弁ゴム38と、弁ゴム38と制御手段46とを導通するリード線51と、流体を流路躯体1から漏洩させないためのシール手段52と、を備えている。ここで、シール手段52は導電性を有さない材質である。
なお、図8において、主流路開閉弁8は「開状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触しておらず、弁ゴム38と流路躯体1との間には隙間42が全域にて存在する構成としている。なお、主流路開閉弁8としてたとえばステッピングモータ式双方向弁を用いること、弁ゴム38として導電性を有する材質を用いること、主流路開閉弁8を「開状態」または「閉状態」とする動作制御は、前述の実施の形態1と同様である。
図8において、前述の実施の形態1で示した図1の流体制御弁と異なるところは、弁体35は導電性を有さない材質であり、被接触部材は流路躯体1とし、導電性を有する材質としているところである。
ここで流路躯体1は、たとえば、弁ゴム38に対して十分剛性を持ち、前述の実施の形態1で示した導電性を有する材質であるとした弁体35と同様な導電性プラスチックを想定することができる。また前述の実施の形態1と同様に、弁体35は導電性を有さないだけで、弁ゴム38に対して十分剛性を有する材料、たとえばプラスチック、で構成される。
以上のように構成された流体制御弁について、以下にその動作および作用について述べる。
図9は主流路開閉弁8の「閉状態」を示した要部拡大である。「閉状態」への動作は、前述実施の形態1で示した動作と類似であり、ステッピングモータ式双方向弁の構成とする主流路開閉弁8において、リードネジ18が「閉方向」に直動され、まず弁ゴム38が流路躯体1に接する。さらにリードネジ18が「閉方向」に直動されると、弁体35が弁ゴム38に接し、図8に示した隙間42が閉塞される。さらにリードネジ18が「閉方向」に直動されると、弾性を有する弁ゴム38に、弁ゴム38に対して剛性を有する弁体35が食い込む形で弁体35と弁ゴム38との密着度が増すとともに弁ゴム38と流路躯体1との密着度が増すことでシール性が増す。
一方、リード線57に導通する流路躯体1とリード線51に導通する弁ゴム38との間には、制御手段46によって、リードネジ18の「閉方向」への直動が開始されると共に、電圧印加が開始される。そして制御手段46は、共に導電性を有する材質である流路躯体1と弁ゴム38とが密着し、所定量の電流値、たとえば10mA、を検出すると、「閉状態」と判断して、リードネジ18の「閉方向」への直動と、流路躯体1と弁ゴム38との間の電圧印加を停止する。
[流体制御弁の作用、効果]
図8および図9に示す流体制御弁の構成によれば、主流路開閉弁8において、「閉状態」の場合は、弁ゴム38と流路躯体1との間に電気導通が生じる状態を検出することで、確実に「閉状態」を検出できる。また、主流路開閉弁8において、「開状態」の場合は、弁ゴム38と流路躯体1との間に隙間42が存在し、弁ゴム38と流路躯体1との間に電圧印加したとしても、電気導通が生じないため、確実に「開状態」を検出することができる。
[変形例2]
図10(a)に示す流体制御弁は、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有し、導電性を有する材質である流路躯体1と、流路躯体1と制御手段46とを導通するリード線57と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、導電性を有する材質である弁ゴム38と、弁ゴム38と制御手段46とを導通するリード線51と、流体を流路躯体1
から漏洩させないためのシール手段52と、を備えている。ここで、シール手段52は導電性を有さない材質である。また、図10(b)は、図10(a)のA−A断面図である。
なお、図10(a)において、主流路開閉弁8は「開状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触しておらず、弁ゴム38と流路躯体1との間には隙間42が全域にて存在する構成としている。なお、主流路開閉弁8としてたとえばステッピングモータ式双方向弁を用いること、弁ゴム38として導電性を有する材質を用いること、主流路開閉弁8を「開状態」または「閉状態」とする動作制御は、前述の実施の形態1と同様である。
図10(a)において、図8に示す流体制御弁と異なるところは、導電性を有する材質である流路躯体1を実現する手段として、導電性を有する金属、たとえばステンレス、を材質とする弁座3および弁座3に溶接されたリード線57を、たとえばインサート成型によって流路躯体1と一体とした構成としたところである。ここで弁座3は、図10(b)における断面A−Aに示すように同心円形状であって、主流路開閉弁8が「閉状態」の場合に弁ゴム38と接し、シールする部分である。
図10(a)に示す流体制御弁において、流路躯体1は導電性を有する材質としているが、導電性プラスチックの構成にするためには、流路躯体1の全域において同一材質とすることが必要である。しかしながら図10(a)に示す流体制御弁の構成によれば、導電性を有する材質とするのは弁座3の部分のみで良く、必要最低限の範囲で抑えることができる。
[変形例3]
図11に示す流体制御弁は、流体の流入を開閉する主流路開閉弁8と、主流路開閉弁8を固定し、流体の入口29および出口30を有し、被接触部材として導電性を有する材質である流路躯体1と、主流路開閉弁8の構成部品であり、流路躯体1との固定部分となるベース板26と、流路躯体1と制御手段46とを導通するリード線57と、主流路開閉弁8を制御する制御手段46と、主流路開閉弁8の構成部品であり、導電性を有する材質である弁ゴム38と、弁ゴム38とベース板26とを導通するリード線58と、リード線58とベース板26とを接合する溶接部60と、ベース板26と制御手段46とを導通するリード線59と、リード線59とベース板26とを接合する溶接部61と、を備えている。
ここで、ベース板26は鋼板などの金属が用いられ導電性を有する材質である。なお、図11において、主流路開閉弁8は「開状態」を示しており、弁ゴム38と流路躯体1とは接触しておらず、弁ゴム38と流路躯体1との間には隙間42が全域にて存在する構成としている。なお、主流路開閉弁8としてたとえばステッピングモータ式双方向弁を用いること、弁ゴム38として導電性を有する材質を用いること、主流路開閉弁8を「開状態」または「閉状態」とする動作制御は、前述の実施の形態1と同様である。
図11において、図8に示す流体制御弁と異なるところは、弁ゴム38と制御手段46との導通を、シール手段52を用いず、導電性を有する材質であるベース板26を介して、リード線58とリード線59で構成したところである。なお、リード線58および59とベース板26との接合は、ここでは溶接部60および61で説明しているが、はんだ付けの構成など別の接合手段であっても良い。
図11に示す構成によれば、図8に示したシール手段52を不要とできるため、流体制御弁の構成を簡略化することができる。
[その他の実施の形態]
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、主流路開閉を直接行う弁ゴムと流路躯体との接触状態を、電気導通有無状態を検出することで、主流路開閉弁の「閉状態」または「開状態」を確実に検出できる流体制御弁として有用である。
1 流路躯体
8 主流路開閉弁
29 入口
30 出口
35 弁体
38 弁ゴム
41、42 隙間
46 制御手段
50、51、57、58、59 リード線
52 シール手段

Claims (6)

  1. 流体の流入を開閉する主流路開閉弁と、
    前記主流路開閉弁を固定し、前記流体の入口および出口を有する流路躯体と、
    前記主流路開閉弁を制御する制御手段と、
    前記主流路開閉弁の構成部品で、導電性を有する弁ゴムと、
    前記主流路開閉弁が「閉状態」の時に前記弁ゴムと接触する導電性を有する被接触部材と、
    前記弁ゴムと前記制御手段とを導通するリード線と、
    前記被接触部材と前記制御手段とを導通するリード線と、を備え、
    前記制御手段は、前記被接触部材と前記弁ゴムとの接触状態で発生する電気導通で前記主流路開閉弁の「閉状態」を検出できる、流体制御弁。
  2. 前記主流路開閉弁が「開状態」の時は、前記被接触部材と前記弁ゴムとの間に所定の隙間が生じる構造とし、前記被接触部材と前記弁ゴムとの非接触状態により電気導通がなくなることで前記主流路開閉弁の「開状態」を検出できる、請求項1に記載の流体制御弁。
  3. 前記制御手段は、前記流路躯体外部に設置され、
    前記各リード線は、前記流体を前記流路躯体から漏洩させないためのシール手段を介して、前記流路躯体の内部から外部へ引き出され、前記制御手段へ導通する構成とした、請求項1または2に記載の流体制御弁。
  4. 前記制御手段は、全体または一部が前記流路躯体内部に設置され、流体に接する構成とした、請求項1または2に記載の流体制御弁。
  5. 前記被接触部材は、前記弁ゴムを保持する弁体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体制御弁。
  6. 前記被接触部材は、前記流路躯体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体制御弁。
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