JP2021024416A - 水中翼船 - Google Patents

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Abstract

【課題】破断後の船首ストラットや水中翼の回収にかかる費用や時間を低減することができる水中翼船を提供する。【解決手段】水中翼船であって、船体と、水中翼と、船体の船底および翼走時喫水線より下方に水中翼を支持可能に構成された船首ストラットと、船首ストラットを船体に支持させるための水中翼支持装置と、船首ストラット又は船首ストラットと水中翼支持装置との接続部に形成される破断機構部であって、水中翼又は船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に他の部位よりも優先して破断するように構成された破断機構部と、船首ストラットにおける破断機構部よりも水中翼側の部位、又は水中翼の何れかと、船体とを機械的に接続する索条部材と、を備える。【選択図】 図1

Description

本開示は、水中翼の揚力により、船体を浮上させて高速航行する水中翼船に関する。
水中翼船には、船体の船首側および船尾側の夫々に、船体の船底よりも下方に垂れ下がるストラットと、ストラットの下端部に支持される水中翼と、を備えるものがある(特許文献1、2参照)。水中翼船は、停止時および低速航行時には、通常の船舶と同様に、喫水線以下に沈み込んだ船体の浮力により浮いて航走する(この状態を「艇走」という)。また、水中翼船は、高速航行時には、水中翼の揚力により、船体が艇走時の喫水線よりも上方に浮上して航走する(この状態を「翼走」という)。
水中翼船は、翼走中に船首側に設けられる船首ストラットや、船首ストラットに支持される水中翼に、海中障害物や浮遊物などの衝突物が衝突し、大きな衝突荷重を受ける虞がある。このため、水中翼船には、上記衝突荷重による船体の損傷の回避や、乗客に与える衝撃力の軽減を図るため、上記衝突荷重を逃がす装置が必要となる。
特許文献1、2には、過大な衝撃荷重を受けた際に、船首ストラットや水中翼などを船体から脱落させる脱落手段を備える水中翼船が開示されている。
特許文献1に記載の水中翼船は、船首ストラットの一部に他の部分よりも強度的に弱いボルト接合部が設けられており、過大な衝撃荷重を受けた際に、船首ストラットを上記ボルト接合部にて破断させるようになっている。
特許文献2に記載の水中翼船は、例えば船首ストラットの一部にノッチや開孔を形成したり、異材や板厚の薄い部分を設けたりすることにより、船首ストラットの一部に他の部分よりも強度的に弱い部分が設けられており、過大な衝撃荷重を受けた際に、船首ストラットを上記強度的に弱い部分から破断させるようになっている。
特許文献1、2に記載の水中翼船は、破断後の船首ストラットや水中翼を船体から船体に衝突しない方向に分離させることで、過大な衝撃荷重が船体に伝達されることを防止し、且つ、破断後の船首ストラットや水中翼が船体に衝突することを回避している。
また、特許文献1には、船首ストラット内にエアバッグを搭載することが開示されている。この場合には、過大な衝撃荷重を受けて船首ストラットが破断した際に、エアバッグが自動的に膨張して浮力を生じ、破断後の船首ストラットなどを海上に浮遊させることができるため、船体から分離した船首ストラットや水中翼の回収が容易となる。
実用新案登録第2547300号公報 実用新案登録第2598966号公報
しかし、特許文献1、2に記載の水中翼船では、船首ストラットが破断した水中翼船自身、又は別途派遣した船舶によって、海上に浮遊する破断後の船首ストラットを見つけ出して回収する必要があるため、破断後の船首ストラットや水中翼の回収に費用や時間がかかる虞がある。
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、破断後の船首ストラットや水中翼の回収にかかる費用や時間を低減することができる水中翼船を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる水中翼船は、
水中翼船であって、
船体と、
水中翼と、
上記船体の船底および翼走時喫水線より下方に上記水中翼を支持可能に構成された船首ストラットと、
上記船首ストラットを上記船体に支持させるための水中翼支持装置と、
上記船首ストラット又は上記船首ストラットと上記水中翼支持装置との接続部に形成される破断機構部であって、上記水中翼又は上記船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に他の部位よりも優先して破断するように構成された破断機構部と、
上記船首ストラットにおける上記破断機構部よりも上記水中翼側の部位、又は上記水中翼の何れかと、上記船体とを機械的に接続する索条部材と、を備える。
上記(1)の構成によれば、水中翼船は、上記破断機構部と、船首ストラットにおける破断機構部よりも水中翼側の部位、又は水中翼の何れかと、船体とを機械的に接続する索条部材と、を備える。上記水中翼船は、航行中に水中翼や船首ストラットが衝突物(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、衝撃荷重により破断機構部が破断し、船首ストラットや水中翼が船体から分離するが、船首ストラットや水中翼と船体とを繋ぐ索条部材によって、船体から分離した船首ストラットや水中翼が、船体から所定距離以上離れるのを防止することができる。また、上記索条部材を備える水中翼船は、船体から分離した船首ストラットや水中翼を索条部材により牽引して帰港することができる。このような水中翼船は、破断後の船首ストラットや水中翼の回収が容易であるため、回収にかかる費用や時間を低減することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の水中翼船であって、上記索条部材は、上記水中翼の翼後縁に機械的に接続される。
上記(2)の構成によれば、索条部材は、水中翼の翼後縁に機械的に接続されるので、航行中に水中翼や船首ストラットが衝突物(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、索条部材が破断することを防止することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の水中翼船は、上記水中翼の上記船首ストラットに支持される側とは反対側に取り付けられたエアバッグをさらに備える。
上記(3)の構成によれば、エアバッグは、破断後の船首ストラットや水中翼に対して海上に浮上するための浮力を与えることができる。ここで、エアバッグは、水中翼の船首ストラットに支持される側とは反対側に取り付けられているので、エアバッグの浮力により、破断後の水中翼が破断後の船首ストラットの上方に位置する姿勢を保持することができる。上記姿勢は、水中翼船が破断後の船首ストラットや水中翼を曳航する際の抵抗を小さくすることができる。
また、破断後の船首ストラットや水中翼は、水中翼船により曳航される際に、上記エアバッグの浮力だけでなく、索条部材の張力の鉛直成分による浮力が加えられる。このような水中翼船は、破断後の船首ストラットや水中翼をエアバッグ単体の浮力により浮上させる場合に比べて、エアバッグの浮力が小さなものでよいため、エアバッグの小型化や低価格化が図れる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の何れかに記載の水中翼船は、上記水中翼の内部に画定された内部空間に充填される浮力体をさらに備える。
上記(4)の構成によれば、浮力体は、破断後の船首ストラットや水中翼に対して海上に浮上するための浮力を与えることができる。ここで、浮力体は、水中翼の内部に画定された内部空間に充填されているので、浮力体の浮力により、破断後の水中翼が破断後の船首ストラットの上方に位置する姿勢を保持することができる。上記姿勢は、水中翼船が破断後の船首ストラットや水中翼を曳航する際の抵抗を小さくすることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)に記載の水中翼船であって、上記浮力体は、内部に形成された気泡に気体を充填するように構成された発砲樹脂体を含む。
上記(5)の構成によれば、浮力体は、発砲樹脂体を含む。発砲樹脂体は、気体を充填する気泡の割合を大きなものにすることができるため、浮力を効果的に発生させることができる。また、発砲樹脂体は、耐水性に優れ、長期間にわたり水浸状態であっても気泡内に水が浸入しない。よって、上記の構成によれば、浮力体は、発砲樹脂体を含むことで、長期間にわたり浮力を効果的に発生させることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れかに記載の水中翼船は、上記索条部材の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成された索条側駆動部を含む索条側ウインチと、アンカーに一端が機械的に接続されたアンカー側索条部材の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成されたアンカー側駆動部を含むアンカーウインチと、上記索条側駆動部および上記アンカー側駆動部の両方に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置と、をさらに備える。
一般的な水中翼船は、アンカーに一端が機械的に接続されたアンカー側索条部材の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成されたアンカー側駆動部を含むアンカーウインチと、アンカー側駆動部に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置と、を備える。上記(6)の構成によれば、水中翼船は、索条側駆動部およびアンカー側駆動部の両方に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置を備える。つまり、上記水中翼船は、駆動力供給装置を共用設備とすることで、索条側駆動部に駆動力を供給する固有の駆動力供給装置を設置しなくてもよいので、上記固有の駆動力供給装置の設置コストを削減することができ、且つ、水中翼船におけるスペースの有効活用が図れる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(6)の何れかに記載の水中翼船であって、上記船体は、鉛直方向に沿って延在する鉛直側支持面と、上記鉛直側支持面に交差する方向に沿って延在する水平側支持面と、を含み、上記水中翼支持装置は、上記鉛直側支持面および上記水平側支持面に固定される固定部材と、上記船首ストラットを上記船首ストラットの回転中心周りに回動可能に支持するヨークであって、上記固定部材に対して上記ヨークの回転中心周りに回動可能に支持されるヨークと、を含む。
仮に水中翼支持装置が船体の一か所に固定されると、水中翼支持装置から受ける荷重が集中し、船体に局所的にかかる負荷が過大になる虞がある。上記(7)の構成によれば、水中翼支持装置の固定部材は、船体の鉛直側支持面および水平側支持面の二面に支持されるので、水中翼支持装置から受ける荷重によって船体にかかる負荷を分散させることができる。船体にかかる負荷を分散させることで、船体が十分な強度を確保することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の水中翼船は、上記ヨークを上記ヨークの回転中心周りに回動させる翼振り上げ用アクチュエータを含む翼振り上げ装置であって、上記船体に支持される翼振り上げ装置をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、翼振り上げ装置は、船体に支持されるので、仮に翼振り上げ装置が固定部材に支持される場合に比べて、固定部材への負荷や水中翼支持装置の重量を低減することができる。また、翼振り上げ装置は、船体に支持されるので、仮に翼振り上げ装置が固定部材に支持される場合に比べて、翼走中に船首ストラットや水中翼に衝突物(海中障害物や浮遊物など)が衝突した際に、翼振り上げ用アクチュエータなどが損傷するリスクを低減することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)に記載の水中翼船は、上記船首ストラットと上記ヨークとをボルト締結するヒューズボルトであって、上記水中翼又は上記船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に上記船首ストラットよりも優先して破断するように構成されたヒューズボルトをさらに備える。
上記(9)の構成によれば、水中翼船は、水中翼又は船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に船首ストラットよりも優先した破断するヒューズボルトを備えるので、航行中に水中翼や船首ストラットが衝突物(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、衝撃荷重によりヒューズボルトが破断し、船首ストラットや水中翼がヨークから分離する。上記水中翼船は、船首ストラットに破断機構部を設けなくてもよいので、船首ストラットの構造の複雑化を防止することができる。また、上記水中翼船は、衝撃荷重によりヒューズボルトが破断し、船首ストラットや水中翼がヨークから分離するので、船首ストラットが分離せずに回転して船体に衝突するリスクを低減することができる。また、上記水中翼船は、船首ストラットが船体に衝突するリスクを低減することで、船首ストラットを船首ストラットの回転中心周りに回動させる翼旋回用アクチュエータや、ヨークをヨークの回転中心周りに回動させる翼振り上げ用アクチュエータなどが損傷するリスクを低減することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(7)〜(9)の何れかに記載の水中翼船であって、上記ヨークは、上記水中翼および上記船首ストラットを回転させるように構成された翼旋回装置を含み、上記翼旋回装置は、上記船首ストラットを上記船首ストラットの上記回転中心周りに回動させる翼旋回用アクチュエータと、電力を回転トルクに変換して上記回転トルクにより上記翼旋回用アクチュエータを駆動させる電動モータと、を含む。
一般的な翼旋回装置は、油圧モータや油圧ポンプなどの油圧装置を駆動源として、翼旋回用アクチュエータを駆動させていた。上記(10)の構成によれば、翼旋回装置は、電力を回転トルクに変換し、上記回転トルクにより翼旋回用アクチュエータを駆動させる電動モータを駆動源とすることで、油圧モータや油圧ポンプなどの油圧装置や、上記油圧装置を制御するための油圧制御機器を削減することができる。このような翼旋回装置を備える水中翼船は、油圧装置や油圧制御機器を削減することで、油が漏れて海洋を汚染するリスクを低減することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(10)の何れかに記載の水中翼船は、上記船首ストラットにおける上記破断機構部よりも上記水中翼側の部位、又は上記水中翼の内部に画定された内部空間に配置されるビーコン鳴動装置をさらに備え、上記ビーコン鳴動装置は、ビーコン信号を受信するように構成された受信部と、上記受信部が受信する上記ビーコン信号の受信状態に応じて、報知音を出力させるように構成された鳴動部と、を含む。
上記(11)の構成によれば、破断後の船首ストラット又は破断後の水中翼には、受信部と鳴動部とを含むビーコン鳴動装置が搭載されている。このため、破断後の船首ストラットや水中翼を捜索する際に、ビーコン信号を出力することにより、上記ビーコン鳴動装置がビーコン信号を受信して報知音を出力するため、破断後の船首ストラットや水中翼の発見が容易になる。よって、ビーコン鳴動装置を備える水中翼船は、破断後の船首ストラットや水中翼の発見が容易であるので、破断後の船首ストラットや水中翼の回収コストを削減することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、破断後の船首ストラットや水中翼の回収にかかる費用や時間を低減することができる水中翼船が提供される。
本発明の一実施形態にかかる水中翼船の構成を概略的に示す概略構成図である。 図1に示す船首ストラット近傍を拡大して示す概略部分拡大図である。 図2に示す船首ストラットと水中翼支持装置との接続部を上方から見た状態を示す概略図である。 本発明の一実施形態にかかる水中翼船の構成を概略的に示す概略構成図であって、船首ストラットが破断した後の状態を示す概略構成図である。 図4に示す破断後の船首ストラット近傍を拡大して示す概略部分拡大図である。 図2に示す水中翼支持装置の概略斜視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。また、「ある方向に沿って」とは、「ある方向」に対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす場合も含んでいる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる水中翼船の構成を概略的に示す概略構成図である。
以下、図1に示されるように、水中翼船1の船体2の前後方向X(図中左右方向)において、船体2の中央に対して船首21が位置する一方側(図中右側)を前側X1とし、船体2の中央に対して船尾22が位置する他方側(図中左側)を後ろ側X2とする。
幾つかの実施形態にかかる水中翼船1は、図1に示されるように、船体2と、船体2の前側X1に設けられる水中翼3(前部水中翼)と、水中翼3を支持するように構成された船首ストラット4と、船首ストラット4を船体2に支持させるための水中翼支持装置5と、船体2の後ろ側X2側(図中左側)に設けられる後部水中翼11と、後部水中翼11を船体2に支持させる船尾ストラット12と、を備える。
水中翼船1は、不図示の推進装置(プロペラやウォータージェット推進器など)により得た推進力により、艇走可能および翼走可能に構成されている。
水中翼船1は、停止時および低速航行時には、艇走時の喫水線WL1以下に沈みこんだ船体2の浮力により浮いて航走する(この状態を「艇走」という)。水中翼船1は、高速航行時には、水中翼3や後部水中翼11の揚力により、船体2が艇走時の喫水線WL1よりも上方に浮上して航走する(この状態を「翼走」という)。
船首ストラット4は、図1に示されるように、船体2の船底23および翼走時喫水線WL2より下方に水中翼3を支持可能に構成されている。
船首ストラット4は、船首ストラット4の長手方向における一方側に位置する一端部41であって、翼走時において、鉛直方向Zに沿って船底23よりも下方に垂れ下がる一端部41を有し、一端部41に水中翼3を支持している。なお、水中翼3は、翼走時喫水線WL2より上方に引き上げ可能に構成され、艇走時に引き上げられるようになっていてもよい。
図示される実施形態では、水中翼3は、図1に示されるように、翼走時において、水中翼3の全体が翼走時喫水線WL2よりも下方に位置するように構成されている。つまり、図示される実施形態では、水中翼船1は、全没翼型水中翼船からなる。
他の幾つかの実施形態では、水中翼3は、翼走時において、水中翼3の一部が翼走時喫水線WL2よりも上方に位置していてもよい。つまり、他の幾つかの実施形態では、水中翼船1は、半没翼型水中翼船からなる。
船尾ストラット12は、図1に示されるように、船体2の船底23および翼走時喫水線WL2より下方に後部水中翼11を支持可能に構成されている。
船尾ストラット12は、船尾ストラット12の長手方向における一方側に位置する一端部121であって、翼走時において、鉛直方向Zに沿って船底23よりも下方に垂れ下がる一端部121を有し、一端部121に後部水中翼11を支持している。なお、後部水中翼11は、翼走時喫水線WL2より上方に引き上げ可能に構成され、艇走時に引き上げられるようになっていてもよい。
図2は、図1に示す船首ストラット近傍を拡大して示す概略部分拡大図である。
水中翼船1は、図1、2に示されるような、船首ストラット4又は船首ストラット4と水中翼支持装置5との接続部8に形成される破断機構部9を備える。破断機構部9は、水中翼3又は船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられた際に他の部位よりも優先して破断するように構成されている。
破断機構部9を備える水中翼船1は、翼走中に海中障害物や浮遊物などの衝突物Cが水中翼3や船首ストラット4に衝突して、水中翼3や船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられると、破断機構部9が破断して、船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3側の部位、および水中翼3が船体2から分離することにより、上記衝撃荷重が水中翼支持装置5や船体2に作用することを防止することができる。
以下、破断機構部9から破断して船体2から分離した船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3側の部位を「破断後の船首ストラット4A」、又は「船首ストラット4A」と言うことがある。また、破断機構部9にて破断した際に、船首ストラット4Aに支持された状態のまま、船体2から分離した水中翼3を「破断後の水中翼3A」、又は「水中翼3A」と言うことがある。
図示される実施形態では、図2に示されるように、破断機構部9は、船首ストラット4と水中翼支持装置5との接続部8に形成される。
図2に示されるように、接続部8では、船首ストラット4の長手方向における上記一方側とは反対側(図中上側)に位置する他端部42に設けられた鍔部45と、水中翼支持装置5の鍔部51と、互いに突き合わされて、締結装置13により締結されている。締結装置13は、鍔部45および鍔部51の夫々に形成された貫通孔46、52を挿通する胴部131を有するヒューズボルト13Aと、ヒューズボルト13Aの胴部131の貫通孔46、52を挿通して突出した部分に螺合されるナット13Bと、を含む。
図示される実施形態では、ヒューズボルト13Aは、水中翼3又は船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられた際に、船首ストラット4よりも優先して破断するように構成されている。或る実施形態では、ヒューズボルト13Aは、船首ストラット4よりも強度の弱い材料から形成されている。また、或る実施形態では、ヒューズボルト13Aは、胴部131に特許文献2に記載のような、胴部131の他の部分よりも小径に形成されたくびれを有する。
他の幾つかの実施形態では、破断機構部9は、船首ストラット4に形成されていてもよい。この場合における船首ストラット4は、一部に船首ストラット4の他の部分よりも強度的に弱く構成された脆弱部を有している。上記脆弱部は、例えば特許文献2に記載のような、ノッチや開孔などを形成することにより設けられる。
図3は、図2に示す船首ストラットと水中翼支持装置との接続部を上方から見た状態を示す概略図である。図3における中心線CLは、船体2の幅方向Y(前後方向Xに直交する水平方向)における船首ストラット4の中心を通る線である。
図示される実施形態では、図3に示されるように、上述した破断機構部9は、水中翼3や船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重に加えられて破断する際に、船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3側の部位および水中翼3が、船体2の幅方向Yにおける一方向Wを含む方向Bに向かって切り離されるように構成されている。
或る実施形態では、幅方向Yにおける中心線CLよりも一方向W側(図中下側)に位置する貫通孔46B(46)を挿通するヒューズボルト13Aは、幅方向Yにおける中心線CLよりも一方向Wとは反対側(図中上側)に位置する貫通孔46A(46)を挿通するヒューズボルト13Aよりも強度が弱くなるように構成されている。さらに、貫通孔46B(46)を挿通するヒューズボルト13Aのうちの、前側X1(前端44側)に近いヒューズボルト13Aを、後ろ側X2(後端43側)に近いヒューズボルト13Aよりも強度が弱くなるように構成してもよい。この場合には、破断する際に生じる曲げ力により、上記一方向Wに向かって切り離され易くなる。
図4は、本発明の一実施形態にかかる水中翼船の構成を概略的に示す概略構成図であって、船首ストラットが破断した後の状態を示す概略構成図である。
幾つかの実施形態にかかる水中翼船1は、図1に示されるように、上述した船体2と、上述した水中翼3Aと、上述した船首ストラット4Aと、上述した水中翼支持装置5と、船首ストラット4A又は上述した接続部8に形成される上述した破断機構部9と、船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3側の部位又は水中翼3の何れかと、船体2とを機械的に接続する上述した索条部材10と、を備える。索条部材10としては、撓み性を有するロープやワイヤ、チェーンなどが挙げられる。
上記の構成によれば、水中翼船1は、上述した破断機構部9と、船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3A側の部位(破断後の船首ストラット4Aに相当する部位)、又は水中翼3の何れかと、船体2とを機械的に接続する索条部材10と、を備える。上記水中翼船1は、航行中に水中翼3や船首ストラット4が衝突物C(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、衝撃荷重により破断機構部9が破断し、船首ストラット4Aや水中翼3Aが船体2から分離するが、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aと、船体2とを繋ぐ索条部材10によって、船体2から分離した船首ストラット4Aや水中翼3Aが、船体2から所定距離以上離れるのを防止することができる。また、索条部材10を備える水中翼船1は、船体2から分離した船首ストラット4Aや水中翼3Aを索条部材10により牽引して帰港することができる。このような水中翼船1は、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aの回収が容易であるため、回収にかかる費用や時間を低減することができる。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述した索条部材10は、水中翼3の翼後縁31に機械的に接続される。翼後縁31は、水中翼3の前後方向における中央よりも後方の部分を含むものである。図示される実施形態では、索条部材10は、長手方向における一端101が水中翼3(翼後縁31)の上面32における船首ストラット4の後端43よりも後ろ側X2に位置する部分に機械的に接続される。この場合には、索条部材10は、水中翼3の翼後縁31に機械的に接続されるので、航行中に水中翼3や船首ストラット4が衝突物C(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、索条部材10が破断することを防止することができる。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述した索条部材10は、長手方向における上記一端101とは反対側に位置する他端102が、船体2における幅方向Yにおける一方向W側、且つ、後部水中翼11や船尾ストラット12よりも後ろ側X2に位置する部分に機械的に接続される。この場合には、索条部材10に機械的に接続された破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aは、破断直後に他端102を基点として後部水中翼11や船尾ストラット12を迂回するように移動した後に、後部水中翼11や船尾ストラット12、船体2の船尾22よりも後ろ側X2に位置する(図4参照)。よって、上記の構成によれば、索条部材10に牽引された破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aが、後部水中翼11や船尾ストラット12、船体2に衝突することをよく確実に防止することができる。
図5は、図4に示す破断後の船首ストラット近傍を拡大して示す概略部分拡大図である。
幾つかの実施形態では、上述した水中翼船1は、図4、5に示されるように、水中翼3の船首ストラット4に支持される側(上面32側)とは反対側(底面33側)に取付けられたエアバッグ171を備える。
図示される実施形態では、エアバッグ171は、図4、5に示されるように、水中翼3又は船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられて際に、膨張するように構成されたエアバッグ本体172と、エアバッグ本体172と水中翼3の底面33とに機械的に接続されたエアバッグ側索条部材173と、を含む。エアバッグ側索条部材173としては、撓み性を有するロープやワイヤなどが挙げられる。或る実施形態では、エアバッグ本体172は、上記所定以上の衝撃荷重が加えられる前は、水中翼3の内部に画定された内部空間30(図5参照)に収容されている。
上記の構成によれば、エアバッグ171は、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aに対して海上に浮上するための浮力を与えることができる。ここで、エアバッグ171は、水中翼3の船首ストラット4に支持される側とは反対側に取り付けられているので、エアバッグ171の浮力により、破断後の水中翼3Aが破断後の船首ストラット4の上方に位置する姿勢(図4参照)を保持することができる。上記姿勢は、水中翼船1が破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aを曳航する際の抵抗を小さくすることができる。
また、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aは、水中翼船1により曳航される際に、上記エアバッグ171の浮力だけでなく、索条部材10の張力の鉛直成分による浮力が加えられる。このような水中翼船1は、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aをエアバッグ171単体の浮力により浮上させる場合に比べて、エアバッグ171の浮力が小さなものでよいため、エアバッグ171の小型化や低価格化が図れる。
幾つかの実施形態では、上述した水中翼船1は、図5に示されるように、水中翼3の内部に画定された内部空間30に充填される浮力体174を備える。
図示される実施形態では、浮力体174は、内部に形成された気泡176に気体を充填するように構成された発砲樹脂体175を含む。気泡176に充填される気体としては、空気や、海水(船外水)や空気よりも軽い気体が挙げられる。
上記の構成によれば、浮力体174は、破断後の船首ストラット4Aや破断後の水中翼3Aに対して海上に浮上するための浮力を与えることができる。ここで、浮力体174は、水中翼3の内部に画定された内部空間30に充填されているので、浮力体174の浮力により、破断後の水中翼3Aが破断後の船首ストラット4Aの上方に位置する姿勢を保持することができる。上記姿勢は、水中翼船1が破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aを曳航する際の抵抗を小さくすることができる。
上述したように、幾つかの実施形態では、上述した浮力体174は、内部に形成された気泡176に気体を充填するように構成された上述した発砲樹脂体175を含む。この場合には、発砲樹脂体175は、気体を充填する気泡176の割合を大きなものにすることができるため、浮力を効果的に発生させることができる。また、発砲樹脂体175は、耐水性に優れ、長期間にわたり水浸状態であっても気泡176内に水が浸入しない。よって、上記の構成によれば、浮力体174は、発砲樹脂体175を含むことで、長期間にわたり浮力を効果的に発生させることができる。
なお、本実施形態における浮力体174は、独立して実施可能である。例えば本実施形態における浮力体174は、エアバッグ171を備えない水中翼船に対して適用可能である。
幾つかの実施形態では、上述した水中翼船1は、図5に示されるように、上述したエアバッグ171と、上述した浮力体174と、を備える。この場合には、このような水中翼船1は、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aを、エアバッグ171および浮力体174の浮力により浮上させることができるので、エアバッグ171の浮力が小さなものでよいため、エアバッグ171の小型化や低価格化が図れる。
幾つかの実施形態では、上述した水中翼船1は、図5に示されるように、ビーコン鳴動装置18を備える。
図示される実施形態では、ビーコン鳴動装置18は、図5に示されるように、船首ストラット4における破断機構部9よりも水中翼3側の部位(破断後の船首ストラット4Aに相当する部位)の内部に画定された内部空間40に配置される。
他の幾つかの実施形態では、ビーコン鳴動装置18は、図5に示されるような、水中翼3の内部に画定された内部空間30に配置されていてもよい。
ビーコン鳴動装置18は、図5に示されるように、ビーコン信号を受信するように構成された受信部181と、受信部181が受信するビーコン信号の受信状態に応じて、報知音を出力させるように構成された鳴動部182と、を含む。
或る実施形態では、鳴動部182は、受信部181が受信したビーコン信号の受信信号強度が大きい程、すなわち、ビーコン信号を発信する不図示の発信機と受信部181との間の距離が短い程、大きな報知音を出力させるように構成されている。この場合には、報知音の強弱を参考にして、破断後の船首ストラット4Aや破断後の水中翼3Aを捜索することができるため、破断後の船首ストラット4Aや破断後の水中翼3Aをより容易に発見することができる。
上記の構成によれば、破断後の船首ストラット4A又は破断後の水中翼3Aには、受信部181と鳴動部182とを含むビーコン鳴動装置18が搭載されている。このため、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aを捜索する際に、発信機からビーコン信号を出力することにより、ビーコン鳴動装置18がビーコン信号を受信して報知音を出力するため、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aの発見が容易になる。よって、ビーコン鳴動装置18を備える水中翼船1は、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aの発見が容易であるので、破断後の船首ストラット4Aや水中翼3Aの回収コストを削減することができる。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、上述した水中翼船1は、アンカーウインチ191と、索条側ウインチ195と、駆動力供給装置197と、を備える。アンカーウインチ191は、アンカー192に一端が機械的に接続されたアンカー側索条部材193の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成されたアンカー側駆動部194を含む。索条側ウインチ195は、上述した索条部材10の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成された索条側駆動部196を含む。駆動力供給装置197は、アンカー側駆動部194および索条側駆動部196の両方に駆動力を供給するように構成されている。
一般的な水中翼船は、アンカー192に一端が機械的に接続されたアンカー側索条部材193の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成されたアンカー側駆動部194を含むアンカーウインチ191と、アンカー側駆動部194に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置と、を備える。上記(6)の構成によれば、水中翼船1は、アンカー側駆動部194および索条側駆動部196の両方に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置197を備える。つまり、上記水中翼船1は、駆動力供給装置197を共用設備とすることで、索条側駆動部196に駆動力を供給する固有の駆動力供給装置を設置しなくてもよいので、上記固有の駆動力供給装置の設置コストを削減することができ、且つ、水中翼船1におけるスペースの有効活用が図れる。
図6は、図2に示す水中翼支持装置の概略斜視図である。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した船体2は、鉛直方向Zに沿って延在する鉛直側支持面24と、鉛直側支持面24に交差する方向に沿って延在する水平側支持面25と、を含む。上述した水中翼支持装置5は、図2、5に示されるように、鉛直側支持面24および水平側支持面25に固定される固定部材6と、船首ストラット4を船首ストラット4の回転中心RA2周りに回動可能に支持するヨーク7であって、固定部材6に対してヨーク7の回転中心RA1周りに回動可能に支持されるヨーク7と、を含む。
図示される実施形態では、図2に示されるように、鉛直側支持面24および水平側支持面25は、船首21に形成されている。水平側支持面25は、鉛直側支持面24に連なり、鉛直側支持面24の上端から水平方向に沿って船体2の前側X1に向かって存在している。
図示される実施形態では、固定部材6は、図6に示されるように、鉛直側固定部61と、第1の水平側固定部63と、船体2の幅方向Yにおいて、第1の水平側固定部63との間に離れて配置される第2の水平側固定部65と、鉛直側固定部61と第1の水平側固定部63とを接続する第1の接続部62と、鉛直側固定部61と第2の水平側固定部65とを接続する第2の接続部64と、を含む。
図2に示されるように、鉛直側固定部61は、鉛直側支持面24に当接する当接面611を有する平板状に形成されており、溶接などにより鉛直側支持面24に固定されている。第1の水平側固定部63および第2の水平側固定部65の夫々は、水平側支持面25に当接する当接面631、651を有する平板状に形成されており、溶接などにより鉛直側支持面24に固定されている。つまり、固定部材6は、船体2に両持ち支持されるように構成されている。
図6に示されるように、第1の接続部62は、鉛直側固定部61の当接面611とは反対側に位置する面に一端が接続され、他端が鉛直側固定部61の厚さ方向(水平方向)に沿って前側X1に向かって延在する水平側延在部621と、第1の水平側固定部63の当接面631とは反対側に位置する面に一端が接続され、他端が第1の水平側固定部63の厚さ方向(鉛直方向)に沿って下方に向かって延在する鉛直側延在部622と、水平側延在部621の他端と鉛直側延在部622の他端とを接続する接続部623と、を含むL字板状に形成されている。接続部623には、貫通孔624が形成されている。
図6に示されるように、第2の接続部64は、鉛直側固定部61の当接面611とは反対側に位置する面に一端が接続され、他端が鉛直側固定部61の厚さ方向(水平方向)に沿って前側X1に向かって延在する水平側延在部641と、第1の水平側固定部63の当接面631とは反対側に位置する面に一端が接続され、他端が第1の水平側固定部63の厚さ方向(鉛直方向)に沿って下方に向かって延在する鉛直側延在部642と、水平側延在部641の他端と鉛直側延在部642の他端とを接続する接続部643と、を含むL字板状に形成されている。接続部643には、幅方向Yにおいて貫通孔624に相当する位置に貫通孔644が形成されている。
つまり、固定部材6は、図2に示されるように、鉛直側支持面24に接続されて鉛直側支持面24に支持される水平側延在部621、641と、水平側支持面25に接続されて水平側支持面25に支持される鉛直側延在部622、642と、を含んでいる。
図示される実施形態では、図2に示されるように、ヨーク7は、上部ヨーク71と、上部ヨーク71に対して回転中心RA2周りに相対回転可能に構成された下部ヨーク75と、を含む。
図2に示されるように、下部ヨーク75は、下部ヨーク75の長手方向における一端が、上部ヨーク71に連結され、長手方向における一端とは反対側に位置する他端が、船首ストラット4に相対回転不能に固定されている。つまり、上述した鍔部51は、下部ヨーク75の他端に設けられて鍔部76である。このため、下部ヨーク75を回転中心RA2周りに回転させると、船首ストラット4が下部ヨーク75と一緒に回転する。
図示される実施形態では、図6に示されるように、上部ヨーク71は、船体2の幅方向Yにおいて、固定部材6の第1の接続部62と第2の接続部64との間に配置され、上部ヨーク71に形成された貫通孔72に、連結ピン14Aが挿通されている。連結ピン14Aは、長手方向を有し、長手方向の一端が第1の接続部62の貫通孔624に挿通し、長手方向の他端が第2の接続部64の貫通孔644に挿通している。連結ピン14Aは、第1の接続部62および第2の接続部64と、上部ヨーク71と、の少なくとも何れか一方と相対回転可能に連結されている。このため、ヨーク7は、固定部材6に対して回転中心RA1周りに回動可能に支持されている。
仮に水中翼支持装置5が船体2の一か所に固定されると、水中翼支持装置5から受ける荷重が集中し、船体2に局所的にかかる負荷が過大になる虞がある。上記の構成によれば、水中翼支持装置5の固定部材6は、船体2の鉛直側支持面24および水平側支持面25の二面に支持されるので、水中翼支持装置5から受ける荷重によって船体2にかかる負荷を分散させることができる。船体2にかかる負荷を分散させることで、船体2が十分な強度を確保することができる。
なお、本実施形態における水中翼支持装置5は、独立して実施可能である。例えば本実施形態における水中翼支持装置5は、索条部材10を備えない水中翼船に対して適用可能である。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した水中翼船1は、上述したヨーク7をヨーク7の回転中心RA1周りに回動させる翼振り上げ用アクチュエータ151を含む翼振り上げ装置15であって、船体2に支持される翼振り上げ装置15を備える。
図示される実施形態では、図2に示されるように、翼振り上げ装置15は、上記翼振り上げ用アクチュエータ151と、水平側支持面25に固定される船体固定部材152と、を含む。翼振り上げ用アクチュエータ151は、長手方向に沿って延在する胴体部154と、胴体部154の長手方向における一方側から突出し、胴体部154の長手方向に沿って前後進可能に構成されたロッド155と、を含む動力シリンダ(油圧シリンダなどを含む)からなる。
船体固定部材152は、胴体部154の長手方向における他方側と船体固定部材152とを相対回転可能に連結する回動部153を有する。
上部ヨーク71は、長手方向における下部ヨーク75に連結される一端とは反対側に位置する他端に設けられる回動部73であって、連結ピン14Bを介して、ロッド155の先端と上部ヨーク71の上記他端とを相対回転可能に連結する回動部73を有する。
翼振り上げ用アクチュエータ151は、回動部73および回動部153に相対回転可能に連結しており、ロッド155を前後進させると、ロッド155の先端は、回転中心RA1を中心とする周方向に沿って移動する。ヨーク7は、ロッド155の前後進運動に連動して、回転中心RA1周りに回転することにより、水中翼3を振り上げたり、振り下ろしたりするようになっている。
上記の構成によれば、翼振り上げ装置15は、船体2に支持されるので、仮に翼振り上げ装置15が固定部材6に支持される場合に比べて、固定部材6への負荷や水中翼支持装置5の重量を低減することができる。また、翼振り上げ装置15は、船体2に支持されるので、仮に翼振り上げ装置15が固定部材6に支持される場合に比べて、翼走中に船首ストラット4や水中翼3に衝突物C(海中障害物や浮遊物など)が衝突した際に、翼振り上げ用アクチュエータ151などが損傷するリスクを低減することができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述したヨーク7は、水中翼3および船首ストラット4を回転させるように構成された翼旋回装置16を含む。翼旋回装置16は、船首ストラット4を船首ストラット4の回転中心RA2周りに回動させる翼旋回用アクチュエータ161と、電力を回転トルクに変換して上記回転トルクにより翼旋回用アクチュエータ161を駆動させる電動モータ162と、を含む。
図示される実施形態では、図2に示されるように、翼旋回用アクチュエータ161は、電動モータ162が駆動することにより回転する駆動シャフトに取付けられた歯車163と、下部ヨーク75に取付けられた噛合部164と、を含む。
噛合部164は、歯車163の回転に連動して回転するとともに、噛合部164の回転に連動して下部ヨーク75、下部ヨーク75に固定された船首ストラット4、水中翼3を回転中心RA2周りに回動させる。
一般的な翼旋回装置は、油圧モータや油圧ポンプなどの油圧装置を駆動源として、翼旋回用アクチュエータを駆動させていた。上記の構成によれば、翼旋回装置16は、電力を回転トルクに変換し、上記回転トルクにより翼旋回用アクチュエータ161を駆動させる電動モータ162を駆動源とすることで、油圧モータや油圧ポンプなどの油圧装置や、上記油圧装置を制御するための油圧制御機器を削減することができる。このような翼旋回装置16を備える水中翼船1は、油圧装置や油圧制御機器を削減することで、油が漏れて海洋を汚染するリスクを低減することができる。
上述したように、幾つかの実施形態では、上述した水中翼船1は、船首ストラット4とヨーク7とをボルト締結するヒューズボルト13Aを備える。ヒューズボルト13Aは、水中翼3又は船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられた際に、船首ストラット4よりも優先して破断するように構成されている。
上記の構成によれば、水中翼船1は、水中翼3又は船首ストラット4に所定以上の衝撃荷重が加えられた際に船首ストラット4よりも優先した破断するヒューズボルト13Aを備えるので、航行中に水中翼3や船首ストラット4が衝突物C(海中障害物や浮遊物など)に衝突した際に、衝撃荷重によりヒューズボルト13Aが破断し、船首ストラット4や水中翼3がヨーク7から分離する。上記水中翼船1は、船首ストラット4に破断機構部9を設けなくてもよいので、船首ストラット4の構造の複雑化を防止することができる。また、上記水中翼船1は、衝撃荷重によりヒューズボルト13Aが破断し、船首ストラット4や水中翼3がヨーク7から分離するので、船首ストラット4が分離せずに回転して船体2に衝突するリスクを低減することができる。また、上記水中翼船1は、船首ストラット4が船体2に衝突するリスクを低減することで、船首ストラット4を船首ストラット4の回転中心RA2周りに回動させる翼旋回用アクチュエータ161や、ヨーク7をヨーク7の回転中心RA1周りに回動させる翼振り上げ用アクチュエータ151などが損傷するリスクを低減することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 水中翼船
2 船体
21 船首
22 船尾
23 船底
24 鉛直側支持面
25 水平側支持面
3 水中翼
3A 破断後の水中翼
30 内部空間
31 翼後縁
32 上面
33 底面
4 船首ストラット
4A 破断後の船首ストラット
40 内部空間
41 一端部
42 他端部
43 後端
44 前端
45 鍔部
46,46A,46B 貫通孔
5 水中翼支持装置
51 鍔部
6 固定部材
61 鉛直側固定部
62 第1の接続部
63 第1の水平側固定部
64 第2の接続部
65 第2の水平側固定部
7 ヨーク
71 上部ヨーク
72 貫通孔
73 回動部
75 下部ヨーク
76 鍔部
8 接続部
9 破断機構部
10 索条部材
11 後部水中翼
12 船尾ストラット
121 一端部
13 締結装置
13A ヒューズボルト
13B ナット
131 胴部
14A,14B 連結ピン
15 翼振り上げ装置
151 翼振り上げ用アクチュエータ
152 船体固定部材
153 回動部
154 胴体部
155 ロッド
16 翼旋回装置
161 翼旋回用アクチュエータ
162 電動モータ
163 歯車
164 噛合部
171 エアバッグ
172 エアバッグ本体
173 エアバッグ側索条部材
174 浮力体
175 発砲樹脂体
176 気泡
18 ビーコン鳴動装置
181 受信部
182 鳴動部
191 アンカーウインチ
192 アンカー
193 アンカー側索条部材
194 アンカー側駆動部
195 索条側ウインチ
196 索条側駆動部
197 駆動力供給装置
C 衝突物
CL 中心線
RA1,RA2 回転中心
W 幅方向における一方向
WL1 艇走時の喫水線
WL2 翼走時の喫水線
X 船体の前後方向
X1 前側
X2 後ろ側
Y 船体の幅方向
Z 鉛直方向

Claims (11)

  1. 水中翼船であって、
    船体と、
    水中翼と、
    前記船体の船底および翼走時喫水線より下方に前記水中翼を支持可能に構成された船首ストラットと、
    前記船首ストラットを前記船体に支持させるための水中翼支持装置と、
    前記船首ストラット又は前記船首ストラットと前記水中翼支持装置との接続部に形成される破断機構部であって、前記水中翼又は前記船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に他の部位よりも優先して破断するように構成された破断機構部と、
    前記船首ストラットにおける前記破断機構部よりも前記水中翼側の部位、又は前記水中翼の何れかと、前記船体とを機械的に接続する索条部材と、を備える
    水中翼船。
  2. 前記索条部材は、前記水中翼の翼後縁に機械的に接続される
    請求項1に記載の水中翼船。
  3. 前記水中翼の前記船首ストラットに支持される側とは反対側に取り付けられたエアバッグをさらに備える
    請求項1又は2に記載の水中翼船。
  4. 前記水中翼の内部に画定された内部空間に充填される浮力体をさらに備える
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の水中翼船。
  5. 前記浮力体は、内部に形成された気泡に気体を充填するように構成された発砲樹脂体を含む
    請求項4に記載の水中翼船。
  6. 前記索条部材の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成された索条側駆動部を含む索条側ウインチと、
    アンカーに一端が機械的に接続されたアンカー側索条部材の繰り出しおよび巻き上げを行うように構成されたアンカー側駆動部を含むアンカーウインチと、
    前記索条側駆動部および前記アンカー側駆動部の両方に駆動力を供給するように構成された駆動力供給装置と、をさらに備える
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の水中翼船。
  7. 前記船体は、鉛直方向に沿って延在する鉛直側支持面と、前記鉛直側支持面に交差する方向に沿って延在する水平側支持面と、を含み、
    前記水中翼支持装置は、
    前記鉛直側支持面および前記水平側支持面に固定される固定部材と、
    前記船首ストラットを前記船首ストラットの回転中心周りに回動可能に支持するヨークであって、前記固定部材に対して前記ヨークの回転中心周りに回動可能に支持されるヨークと、を含む
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の水中翼船。
  8. 前記ヨークを前記ヨークの回転中心周りに回動させる翼振り上げ用アクチュエータを含む翼振り上げ装置であって、前記船体に支持される翼振り上げ装置をさらに備える
    請求項7に記載の水中翼船。
  9. 前記船首ストラットと前記ヨークとをボルト締結するヒューズボルトであって、前記水中翼又は前記船首ストラットに所定以上の衝撃荷重が加えられた際に前記船首ストラットよりも優先して破断するように構成されたヒューズボルトをさらに備える
    請求項7又は8に記載の水中翼船。
  10. 前記ヨークは、前記水中翼および前記船首ストラットを回転させるように構成された翼旋回装置を含み、
    前記翼旋回装置は、前記船首ストラットを前記船首ストラットの前記回転中心周りに回動させる翼旋回用アクチュエータと、電力を回転トルクに変換して前記回転トルクにより前記翼旋回用アクチュエータを駆動させる電動モータと、を含む
    請求項7乃至9の何れか1項に記載の水中翼船。
  11. 前記船首ストラットにおける前記破断機構部よりも前記水中翼側の部位、又は前記水中翼の内部に画定された内部空間に配置されるビーコン鳴動装置をさらに備え、
    前記ビーコン鳴動装置は、ビーコン信号を受信するように構成された受信部と、前記受信部が受信する前記ビーコン信号の受信状態に応じて、報知音を出力させるように構成された鳴動部と、を含む
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の水中翼船。
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