JP2021024203A - ゴムチューブの押出成形方法 - Google Patents

ゴムチューブの押出成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021024203A
JP2021024203A JP2019144457A JP2019144457A JP2021024203A JP 2021024203 A JP2021024203 A JP 2021024203A JP 2019144457 A JP2019144457 A JP 2019144457A JP 2019144457 A JP2019144457 A JP 2019144457A JP 2021024203 A JP2021024203 A JP 2021024203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber tube
main material
extrusion
functional
extrusion step
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019144457A
Other languages
English (en)
Inventor
真人 ▲高▼村
真人 ▲高▼村
Masato Takamura
正志 兵藤
Masashi Hyodo
正志 兵藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2019144457A priority Critical patent/JP2021024203A/ja
Publication of JP2021024203A publication Critical patent/JP2021024203A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】主材料の機能とは異なる機能が特定の部位に付与されたゴムチューブを製作できるゴムチューブの押出成形方法の提供にある。【解決手段】ゴムチューブ43を押出成形するゴムチューブの押出成形方法において、押出機の先端に取付けた口金から、ゴムチューブ43の主材料M1が軟化した状態で中空状に押し出される第1押出工程と、第1押出工程後に、主材料M1に主材料M1と異なる機能性材料M2が口金にて合流されて主材料M1および機能性材料M2が押し出される第2押出工程と、を有し、第1押出工程および第2押出工程を経て得られたゴムチューブ43において、主材料M1により形成される一般部位と、機能性材料M2を含む機能部位と、を形成する。【選択図】 図5

Description

この発明は、ゴムチューブの押出成形方法に関する。
従来では、車両のエンジンルームにおいて、例えば、冷却水の配管としてゴムチューブが用いられる場合がある。通常、一般的なゴムチューブは高熱に弱いため、エンジンルームの熱源(例えば、エンジン)の近くでは、ゴムチューブの外周部の一部を耐熱部材によって覆うようにすることがある。あるいは、十分な耐熱性を有する材料により形成されたゴムチューブを用いることがある。また、ゴムチューブの耐摩耗性を図るためには、耐摩耗性部材によってゴムチューブの外周部を保護することがある。
ゴムチューブの押出成形方法に関連する従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されたワイヤハーネス用外装部材を挙げることができる。特許文献1のワイヤハーネス用外装部材は、管体の長手方向に複数の範囲を設定した上で樹脂成型される。複数設定した範囲は、ワイヤハーネス用外装部材において耐薬品性、耐摩耗性、耐熱性などの樹脂材料の特性を持たせたい部位に相当する。
特開2014−39436号公報
しかしながら、例えば、耐熱部材がゴムチューブの外周部を覆うようにする場合、ゴムチューブのほかに耐熱部材を用意する必要があり、部品点数の増加によりコストが嵩むという問題がある。耐熱性を有するゴム系材料により形成されたゴムチューブを用いる場合、通常のゴムチューブを製作する場合と比較すると、ゴムチューブ全体が耐熱性を有するように通常のゴム系材料に耐熱材料を添加してゴムチューブが製作される。このため、材料費が増大するという問題を回避できない。また、エンジンルームでは、スペース面の制約を受けるので、ゴムチューブの配管の取り回しの一層の容易化が要請されており、ゴムチューブの変形容易性の向上が望まれている。一方、特許文献1では、複数の材料が用いられるワイヤハーネス用外装部材であるももの、押出成形により得られるゴムチューブではない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、主材料の機能とは異なる機能が特定の部位に付与されたゴムチューブを製作できるゴムチューブの押出成形方法の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、ゴムチューブを押出成形するゴムチューブの押出成形方法において、押出機の先端に取付けた口金から、前記ゴムチューブの主材料が軟化した状態で中空状に押し出される第1押出工程と、前記第1押出工程後に、前記主材料に前記主材料と異なる機能性材料が前記口金にて合流されて前記主材料および前記機能性材料が押し出される第2押出工程と、を有し、前記第1押出工程および第2押出工程を経て得られたゴムチューブにおいて、主材料により形成される一般部位と、前記機能性材料を含む機能部位と、を形成することを特徴とする。
本発明では、第1押出工程においてゴムチューブの主材料が軟化した状態で中空状に押し出され、第1押出工程から連続する第2押出工程において主材料に主材料と異なる機能性材料が口金にて合流されて主材料および機能性材料が押し出される。その結果、第1押出工程および第2押出工程を経て得られたゴムチューブには、主材料により形成される一般部位と、機能性材料を含む機能部位と、が形成されている。機能部位には通常のゴム材料である主材料が有する機能とは異なる機能が付与されている。主材料が有する機能と異なる機能とは、機能性材料によって高められる機能であり、例えば、耐熱性、耐摩耗性、可撓性である。そして、機能性材料とは、主材料が有する機能とは異なる機能を果たす材料であり、例えば、耐熱性、耐摩耗性、可撓性を向上させる材料である。
また、上記のゴムチューブの押出成形方法において、前記第2押出工程において押し出される前記主材料と前記機能性材料の体積比率が経時的に変更される構成としてもよい。
この場合、第2押出工程において押し出される主材料と機能性材料の体積比率が経時的に変更されることにより、例えば、ゴムチューブの長手方向において徐々に機能性材料が占める体積割合を大きくすることができる。したがって、ゴムチューブにおける一般部位から徐々に機能部位へ向けて主材料が有する機能とは異なる機能を向上させることができる。
また、上記のゴムチューブの押出成形方法において、前記機能部位が前記ゴムチューブの周方向の所定位置に形成されるように、前記第2押出工程において前記機能性材料は前記所定位置に対応する方向から主材料に合流される構成としてもよい。
この場合、第2押出工程において機能性材料は、口金にてゴムチューブの所定位置に対応する方向から主材料に合流される。このため、ゴムチューブの周方向の所定位置に機能部位を形成することができる。
本発明によれば、主材料の機能とは異なる機能が特定の部位に付与されたゴムチューブを製作できるゴムチューブの押出成形方法を提供することができる。
第1の実施形態に係るゴムチューブの押出成形装置の概略構成図である。 第1の実施形態に係るゴムチューブの押出成形装置の要部の拡大図である。 図2におけるA−A線矢視図である。 第1の実施形態に係るゴムチューブの押出成形方法を説明する説明図である。 ゴムチューブの側面図および正面図のほか、ゴムチューブにおける主材料と機能性材料との体積比率の関係を示す説明図である。 第2の実施形態に係るゴムチューブの押出成形装置の要部の拡大図である。 図3におけるA−A線矢視図である。 (a)はゴムチューブの側面図であり、(b)は図8(a)のC−C線矢視図であり(c)は図8(a)のD−D線矢視図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るゴムチューブの押出成形方法について図面を参照して説明する。まず、ゴムチューブの押出成形装置について説明する。
図1に示すように、ゴムチューブの押出成形装置(以下、単に「押出成形装置」と表記する)10は、ゴムチューブの主材料用の第1押出機11と、ゴムチューブの耐熱性を高めるための耐熱材料用の第2押出機12と、を有している。
第1押出機11は、筒状の第1押出機本体13と、第1押出機本体13の内部に収容された第1押出スクリュー14と、第1押出スクリュー14を回転する駆動源としての第1電動モータ15と、を備えている。第1押出機11は、第1押出スクリュー14の軸心が水平になるように設置されている。第1押出機本体13は、主材料M1が投入される第1投入口16と、第1押出スクリュー14の先端部の前方にて開口する第1開口17と、を有している。第1押出機本体13の先端部には、第1口金18が取り付けられている。第1口金18の詳細は後述する。第1口金18の前方にはゴムチューブ43の引き取り用のベルトコンベア19およびゴムチューブ43を切断する切断機20が配設されている。
第2押出機12は、筒状の第2押出機本体23と、第2押出機本体23の内部に収容された第2押出スクリュー24と、第2押出スクリュー24を回転する駆動源としての第2電動モータ25と、を備えている。第2押出機12は、第2押出スクリュー24の軸心が垂直になるように設置されている。第2押出機本体23は、機能性材料M2が投入される第2投入口26と、第2押出スクリュー24の先端部の前方にて開口する第2開口27と、を有している。第2押出機本体23の先端部には、第2口金28が取り付けられている。
第1口金18は、第1押出機本体13の先端部と接続されている。第1口金18は、断面円形の第1貫通孔32を有する外側口金体31と、第1貫通孔32内に配置される内側口金体33と、を備えている。第1貫通孔32は、ゴムチューブ43の外周を成形するための貫通孔であり、第1押出機11の第1開口17と連通している。第1貫通孔32の孔径は、第1貫通孔32の第1開口17側から第1貫通孔32の出口側へ向かうにつれて小さくなり、さらに出口側へ向けて一定の孔径となっている。第1口金18には、外側口金体31および内側口金体33により、ゴムチューブ43の断面形状と一致する吐出口30が形成されている。
外側口金体31には、上部から第1貫通孔32へ向けて貫通し、第1貫通孔32と連通する第1連通路34が形成されている。第1連通路34は、第2押出機12の第2口金28が第1口金18の上部と接合されることにより、第2押出機12の第2開口27と連通する。
内側口金体33は、ゴムチューブ43の中空部を形成するための円柱状の部材である。内側口金体33は、第1貫通孔32内において第1貫通孔32と同心となるように、図示されない固定部材により外側口金体31に支持されている。内側口金体33の第1開口17側の端部は、第1押出スクリュー14の先端部と対向する。内側口金体33の外周径は、第1開口17側の端部から第1貫通孔32の出口側へ向かうにつれて大きくなって、第1連通路34付近から小さくなり、さらに第1貫通孔32の出口側へ向けて一定の孔径となっている。
第1連通路34は第1貫通孔32と連通するが、外側口金体31における第1連通路34と第1貫通孔32とが合流する付近には、第1貫通孔32の内周径よりも大きく形成される溝35が周方向にわたって形成されている。溝35が形成されていることにより、機能性材料M2が第1口金18において周方向に行きわたり易くなり、主に機能性材料M2からなる押出成形体を第1口金18から押し易くする。
第2口金28は、第2押出機本体23の先端部と接続されている。第2口金28は、断面円形の第2貫通孔42を有する口金本体41を備えている。第2口金28は第1口金18に接合されており、第2貫通孔42は第1口金18の第1連通路34と連通している。
第2貫通孔42の孔径は、第2貫通孔42の第2開口27側から第2貫通孔42の出口側へ向かうにつれて小さくなっている。
次に、押出成形装置10を用いたゴムチューブ43の押出成形方法について説明する。第1押出機11の第1投入口16にゴムチューブ43の主材料M1が投入される。ゴムチューブ43の主材料M1としては、例えば、一般的に使用される安価な天然ゴムである。一方、第2押出機12の第2投入口26にはゴムチューブ43の機能性材料M2が投入される。ゴムチューブ43の機能性材料M2としては、耐熱性に優れたエチレンプロピレンゴム(EPDM)である。主材料M1および機能性材料M2には、主材料M1および機能性材料M2の可塑性を高めるために可塑剤がそれぞれ添加されている。因みに、主材料M1および機能性材料M2を適切に押し出すために必要な諸条件は、公知の諸条件に基づいている。
第1電動モータ15の駆動により第1押出スクリュー14が回転される。主材料M1は第1押出機11内において第1押出スクリュー14により軟化した状態で第1開口17へ向けて移送される。第1開口17に移送された主材料M1は第1口金18から中空状に押し出される。第1押出機11の先端に取付けた第1口金18から、ゴムチューブ43の主材料M1が軟化した状態で中空状に押し出される押出工程を第1押出工程とする。図4(a)に示すように、第1押出工程では、主材料M1のみが第1口金18から押し出される。第1押出工程では第2電動モータ25は駆動されず、機能性材料M2は殆ど押し出されない。第1押出工程において押し出された押出成形体は押出後の冷却によって保形することができる。
次に、第1押出工程後に、第2電動モータ25が駆動され、第2押出スクリュー24が回転される。機能性材料M2は第2押出機12内において第2押出スクリュー24により軟化した状態で第2開口27へ向けて移送される。第2開口27に移送された機能性材料M2は第2口金28を通じて第1口金18に移送される。図4(b)に示すように、第1口金18に移送された機能性材料M2は主材料M1とともに中空状に押し出される。第1押出工程後に、主材料M1に機能性材料M2が第1口金18にて合流されて主材料M1および機能性材料M2が押し出される押出工程を第2押出工程とする。
第2押出工程では、押出時における主材料M1と機能性材料M2との体積比率が経時的に変更される。機能性材料M2の体積比率が主材料M1よりも大きくなるように第2押出機12を駆動させる。具体的には、第2押出機12の第2押出スクリュー24の回転数を上昇させ、機能性材料M2の供給量を増大させる。第2押出機12の機能性材料M2は、溝35から主材料M1の外周にわたって合流される。図5は、主材料M1と機能性材料M2との体積比率との関係を示す。第2押出工程の最初では、機能性材料M2の体積比率は主材料M1よりも小さいが、その後、徐々に機能性材料M2の体積比率が増大するとともに主材料M1の体積比率が減少する。第2押出工程の中間では殆ど機能性材料M2が押し出されて主材料M1の押し出しは僅かである。第2押出工程の中間では、主材料M1が殆ど押し出されないように第1押出機11の駆動を停止又は第1押出スクリュー14の回転数を低下させ、主材料M1の供給量を減少させる。
そして、第2押出工程の終わりでは、徐々に主材料M1の体積比率が増大するとともに機能性材料M2の体積比率が減少するように、第1押出機11を駆動又は第1押出スクリュー14の回転数を上昇させ、主材料M1の供給量を増大させる。このため、第2押出工程の終わりでは、主材料M1の体積比率が徐々に増大するとともに機能性材料M2の体積比率が徐々に減少する。押出時における主材料M1と機能性材料M2との体積比率が、第1押出工程と同じ体積比率となった時点で第2押出工程は完了する。第2押出工程において第1口金18から押し出された押出成形体は押出後の冷却によって保形することができる。
引き続き、第1押出工程と同様に主材料M1を押し出すが、第2押出工程後のこの工程を第3押出工程とする。図4(c)に示す第3押出工程では、第1口金18から押し出される押出成形体の殆どは主材料M1である。第3押出工程において押し出された押出成形体は押出後の冷却によって保形することができる。第1押出工程から第3押出工程を経て、冷却後に切断機20が所定の長さにて切断することにより、本実施形態のゴムチューブ43が得られる。
ゴムチューブ43における第1押出工程に対応する部位44および第3押出工程に対応する部位45は、殆どが主材料M1により形成されている。部位44、45は、ゴムチューブ43における一般部位に相当する。ゴムチューブ43における第2押出工程に対応する部位46は、ゴムチューブ43の第2押出工程の中間に対応する部位46Aと、第2押出工程の最初から中間に至る間に対応する部位46Bと、第2押出工程の中間から終わりに至る間に対応する部位46Cと、を有している。部位46は、ゴムチューブ43の周方向における所定位置として全周にわたって形成されている機能部位である。
ゴムチューブ43の第2押出工程の中間に対応する部位46Aでは、殆どが機能性材料M2により形成されている。そして、第2押出工程の最初から中間に至る間に対応する部位46Bでは、機能性材料M2の体積比率は部位46Aへ向かうにつれて増大している。第2押出工程の中間から終わりに至る間に対応する部位46Cでは、部位45に向かうにつれて機能性材料M2の体積比率が減少している。部位46A〜46Cは機能部位に相当し、特に、部位46Aは機能性材料M2によって最も耐熱機能が高くなっている高機能部位に相当する。
本実施形態のゴムチューブ43では、一般部位である部位44、45を有し、機能部位である部位46を一つ有するとしたが、機能部位を複数有するように押出成形してもよい。また、第1押出工程および第2押出工程のみによって得られるゴムチューブであってもよい。第1押出工程および第2押出工程のみによって得られるゴムチューブは部位45を有しない。
本実施形態のゴムチューブの押出成形方法は、以下の作用効果を奏する。
(1)第1押出工程においてゴムチューブ43の主材料M1が軟化した状態で中空状に押し出され、第1押出工程から連続する第2押出工程において主材料M1に機能性材料M2が第1口金18にて合流されて主材料M1および機能性材料M2が押し出される。その結果、第1押出工程および第2押出工程を経て得られたゴムチューブ43には、主材料M1により形成される一般部位と、機能性材料M2を含む機能部位と、が形成されている。機能部位には通常のゴム材料である主材料M1が有する機能とは異なる機能が付与されている。主材料M1が有する機能とは異なる機能とは、機能性材料M2によって高められる機能であり、例えば、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、可撓性である。そして、機能性材料とは、主材料M1が有する機能とは異なる機能を果たす材料であり、例えば、耐熱性、耐摩耗性、可撓性を向上させる材料であって主材料M1と混合可能な材料である。
(2)第2押出工程において押し出される主材料M1と機能性材料M2の体積比率が経時的に変更される。このため、例えば、ゴムチューブ43の長手方向において徐々に機能性材料M2が占める体積割合を大きくすることができる。したがって、ゴムチューブ43における一般部位としての部位44から徐々に高機能部位である部位46へ向けて主材料M1が有する機能とは異なる機能を向上することができる。また、ゴムチューブ43における主材料M1と機能性材料M2との境界が明瞭ではないため、材料同士の境界からの亀裂や破断は生じない。
(3)機能部位がゴムチューブ43の周方向の所定位置である全周にわたって形成されるように、第2押出工程において機能性材料M2は所定位置に対応する方向から主材料M1に合流される。本実施形態では、第1口金18において第1連通路34と連通する溝35が第1貫通孔32のほぼ全周にわたって形成されている。このため、第2押出工程において機能性材料M2は、第1口金18にてゴムチューブ43の所定位置に対応する方向から主材料M1に合流される。このため、ゴムチューブ43の周方向にわたって機能部位を形成することができる。
(4)ゴムチューブ43には、主材料M1により形成される一般部位と、機能性材料M2を含む機能部位と、が形成されているので、ゴムチューブ43の外周部を覆う耐熱部材を別に必要としない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るゴムチューブの押出成形方法について説明する。本実施形態では、ゴムチューブの機能部位がゴムチューブの周方向の一部に形成される点で先の実施形態と異なる。本実施形態において第1の実施形態と同じ構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図6に示すように、本実施形態の押出成形装置50は、第1の実施形態と同様に第1押出機11および第2押出機12を備える。第1押出機11に取り付けられる第1口金51は、図7に示すように、断面円形の第1貫通孔53を有する外側口金体52と、第1貫通孔53内に配置される内側口金体54と、を備えている。第1貫通孔53は、図8(a)に示すゴムチューブ57の外周を成形するための貫通孔であり、第1押出機11の第1開口17と連通している。第1貫通孔53の孔径は、第1貫通孔53の第1開口17側から第1貫通孔32の出口側へ向かうにつれて小さくなり、さらに出口側へ向けて一定の孔径となっている。第1口金51には、外側口金体52および内側口金体54により、ゴムチューブ57の断面形状と一致する吐出口61が形成されている。外側口金体52には、上部から第1貫通孔53へ向けて貫通し、第1貫通孔53と連通する第1連通路55が形成されている。
内側口金体54は、ゴムチューブ57の中空部を形成するための円柱状の部材である。内側口金体54は、第1貫通孔53内において第1貫通孔53と同心となるように、図示されない固定部材により外側口金体52に支持されている。内側口金体54の第1開口17側の端部は、第1押出スクリュー14の先端部と対向する。内側口金体54の外周径は、第1開口17側の端部から第1貫通孔32の出口側へ向かうにつれて大きくなり、第1連通路55付近から小さくなり、さらに第1貫通孔32の出口側へ向けて一定の孔径となっている。
第1連通路55は第1貫通孔53と連通するが、外側口金体52における第1連通路55と第1貫通孔53とが合流する付近には、第1貫通孔53の内周径よりも大きく形成される溝56が周方向に形成されている。溝56は第1貫通孔53の周方向における下部の一部を除くように形成されている。溝56が形成されていることにより、機能性材料M2が第1貫通孔53の周方向における下部の一部を除いて第1口金18において周方向に行きわたり易くなる。また、溝56は、第1貫通孔53の周方向における下部を主材料M1とし、主材料M1の下部を除く部位を機能性材料M2とする押出成形体を第1口金18から押し易くする。
本実施形態では、第1押出工程では、主材料M1のみが第1口金51から押し出される。ゴムチューブ57における第1押出工程により形成された部位は、図8(b)に示すように、主材料M1のみによって形成されている。
第1押出工程後に連続する第2押出工程では、溝56に対応する主材料M1に機能性材料M2が第1口金18にて合流されて主材料M1および機能性材料M2が押し出される。第2工程により形成された部位は、図8(c)に示すように、第1貫通孔53の周方向における下部は主材料M1により形成され、主材料M1の下部を除く部位は機能性材料M2により形成されている。つまり、第2押出工程では、機能性材料M2により形成される機能部位がゴムチューブ57の周方向の所定位置(下部を除く位置)に形成されるように、機能性材料M2は所定位置に対応する方向から最適な供給量が主材料M1に合流される。
本実施形態では、第1の実施形態の作用効果(1)と同等の作用効果を奏する。また、本実施形態によれば、機能部位がゴムチューブ57の周方向の所定位置(下部を除く位置)に形成されるように、第2押出工程において機能性材料M2は所定位置に対応する方向から主材料M1に合流される。したがって、本実施形態では、第1口金51において第1連通路55と連通する溝56が第1貫通孔53の下部を除き周方向にわたって形成されている。
第2押出工程において機能性材料M2は、第1口金51にてゴムチューブ57の所定位置に対応する方向から主材料M1に合流されるので、ゴムチューブ57の周方向における所定位置に機能部位を形成することができる。つまり、ゴムチューブ57において必要な部位にのみ耐熱機能を果たす機能部位を形成できる。よって、ゴムチューブ57は、例えば、ゴムチューブの全体が耐熱性を向上させる機能性材料M2により形成されている場合と比較して安価となる。そして、ゴムチューブ57の機能部位を熱源(図示せず)と対向するようにしてゴムチューブ57を設置すると、ゴムチューブ57の機能部位が熱源の熱を受けても、ゴムチューブ57は熱の悪影響を受け難くなる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、機能性材料として耐熱性に優れたゴム系材料としたが、機能性材料の機能としては耐熱性に限定されない。機能性材料の機能は、例えば、耐摩耗性、可撓性としてもよい。耐摩耗性の機能を有する機能性材料の場合、主材料と比較して摩擦に対する耐久性に優れる。また、可撓性に優れる機能性材料は軟質剤であってもよい。軟質剤を機能性材料とすることによりゴムチューブの取り回しが良くなり、限られたスペースであってもゴムチューブが設置し易くなるほか、押出成形後のゴムチューブの形状変更も容易となる。
○ 上記の実施形態では、押出成形装置が備える第1押出機および第2押出機は押出スクリューを備える押出機としたがこの限りではない。第1押出機および第2押出機は、例えば、押出スクリューに代えて進退可能なプランジャを備え、プランジャの前進により、主材料、機能性材料を押し出すようにしてもよい。プランジャの前進速度を変更することにより主材料、機能性材料の体積比率を経時的に変更すればよい。
○ 上記の実施形態では、断面円形のゴムチューブとしたがこれに限定されない。ゴムチューブの断面は、例えば、楕円形であってもよく、また、楕円形以外の断面形状であってもよい。
○ 上記の実施形態では、第1口金に設けた溝により、第2押出工程において機能性材料は所定位置に対応する方向から主材料に合流されるようにしたが、この限りではない。第2押出工程において機能性材料が所定位置に対応する方向から主材料に合流できれば、その手段や構成は問われない。また、機能性材料は、上方から主材料に合流されるだけでなく、例えば、下方や側方など上方以外の方向から主材料に合流されてもよい。
○ 上記の実施形態では、押出スクリューの回転数を制御することにより主材料、機能性材料の供給量を変更して主材料と機能性材料との体積比率を変更するとしたが、これに限定されない。例えば、プランジャを備える押出機の場合では、押出機における主材料、機能性材料の圧力を変更して主材料と機能性材料との体積比率を変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、第1口金において主材料の外周側から機能性材料を主材料に合流させるようにしたがこれに限らない。例えば、第1口金において主材料の内周側から機能性材料を主材料に合流させるように、内側口金体の外周から主材料へ向けて機能性材料が供給されるようにしてもよい。
○ 上記の実施形態では、主材料が天然ゴムであり、機能性材料がエチレンプロピレンゴムとしたが、これに限定されない。主材料は、例えば、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エビクロルヒドリンゴムの一群からいずれかを選択し、機能性材料は、選択した主材料を除き、主材料とは異なる機能を有する材料として、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エビクロルヒドリンゴムの一群から選択すればよい。
10、50 ゴムチューブの押出成形装置
11 第1押出機
12 第2押出機
14 第1押出スクリュー
18、51 第1口金
24 第2押出スクリュー
28 第2口金
32、53 第1貫通孔
34、55 第1連通路
35、56 溝
41 口金本体
42 第2貫通孔
43、57 ゴムチューブ
44、58 部位(一般部位)
45、59 部位(一般部位)
46、60 部位(機能部位)
M1 主材料
M2 機能性材料

Claims (3)

  1. ゴムチューブを押出成形するゴムチューブの押出成形方法において、
    押出機の先端に取付けた口金から、前記ゴムチューブの主材料が軟化した状態で中空状に押し出される第1押出工程と、
    前記第1押出工程後に、前記主材料に前記主材料と異なる機能性材料が前記口金にて合流されて前記主材料および前記機能性材料が押し出される第2押出工程と、を有し、
    前記第1押出工程および前記第2押出工程を経て得られたゴムチューブにおいて、前記主材料により形成される一般部位と、前記機能性材料を含む機能部位と、を形成することを特徴とするゴムチューブの押出成形方法。
  2. 前記第2押出工程において押し出される前記主材料と前記機能性材料の体積比率が経時的に変更されることを特徴とする請求項1記載のゴムチューブの押出成形方法。
  3. 前記機能部位が前記ゴムチューブの周方向の所定位置に形成されるように、前記第2押出工程において前記機能性材料は前記所定位置に対応する方向から前記主材料に合流されることを特徴とする請求項1記載のゴムチューブの押出成形方法。
JP2019144457A 2019-08-06 2019-08-06 ゴムチューブの押出成形方法 Pending JP2021024203A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019144457A JP2021024203A (ja) 2019-08-06 2019-08-06 ゴムチューブの押出成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019144457A JP2021024203A (ja) 2019-08-06 2019-08-06 ゴムチューブの押出成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021024203A true JP2021024203A (ja) 2021-02-22

Family

ID=74663471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019144457A Pending JP2021024203A (ja) 2019-08-06 2019-08-06 ゴムチューブの押出成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021024203A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57114077A (en) * 1981-01-08 1982-07-15 Dainippon Ink & Chemicals Transparent electric conductive resin pipe
JPS63128930A (ja) * 1986-11-19 1988-06-01 Furukawa Electric Co Ltd:The 中空ゴム製品の製造方法
JPH08252861A (ja) * 1995-02-07 1996-10-01 L'oreal Sa 装飾帯を持つ容器及びその製造方法並びにその製造装置
JP2001293770A (ja) * 2000-04-12 2001-10-23 Jiima Kk 押出成形体及びその製造方法並びに製造装置
JP2011046047A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd 押出成形金型、押出成形装置および医療用チューブ
JP2018076484A (ja) * 2016-11-01 2018-05-17 住友ベークライト株式会社 シリコーンゴム系硬化性組成物、シリコーンゴム、成形体および医療用チューブ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57114077A (en) * 1981-01-08 1982-07-15 Dainippon Ink & Chemicals Transparent electric conductive resin pipe
JPS63128930A (ja) * 1986-11-19 1988-06-01 Furukawa Electric Co Ltd:The 中空ゴム製品の製造方法
JPH08252861A (ja) * 1995-02-07 1996-10-01 L'oreal Sa 装飾帯を持つ容器及びその製造方法並びにその製造装置
JP2001293770A (ja) * 2000-04-12 2001-10-23 Jiima Kk 押出成形体及びその製造方法並びに製造装置
JP2011046047A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Nippon Sherwood Medical Industries Ltd 押出成形金型、押出成形装置および医療用チューブ
JP2018076484A (ja) * 2016-11-01 2018-05-17 住友ベークライト株式会社 シリコーンゴム系硬化性組成物、シリコーンゴム、成形体および医療用チューブ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3825036A (en) Reinforced plastics tubes
JP5959639B2 (ja) 同心共押出ダイ、および多層熱可塑性フィルムの押出方法
JP5041930B2 (ja) 円環状ゴム部材の製造方法及びその製造装置
JP2021024203A (ja) ゴムチューブの押出成形方法
KR20090060954A (ko) 압출성형 공구에 관한 구성 및 방법
US8162644B2 (en) Die for extrusion forming head
JP5651352B2 (ja) 押出装置及びそれに用いられる成形用金型
JP2009090544A (ja) 圧縮スクリュー押出機及び未加硫ゴムの圧縮押出方法
JP2011104807A (ja) 複合合成樹脂生成方法と複合合成樹脂生成装置
CN211138067U (zh) 一种pvc单螺杆挤塑机
JP4511138B2 (ja) 樹脂製薄肉チューブの成形方法
JP6844202B2 (ja) ゴム押出機
KR101653132B1 (ko) 3중 구조의 비납계 피브이씨 관 제작시스템의 혼합분말이송장치
JP4853492B2 (ja) 押し出し方法及び押し出し装置
CN1842407A (zh) 树脂制多层管的挤压成形装置
JP2008000895A (ja) ゴム被覆装置及びゴム被覆コードの製造方法
US10406722B2 (en) Independently driven device for use with plastic melt feed screw
KR102382341B1 (ko) 잔피 유입 방지구조를 갖는 만두 성형장치
EP0868281B1 (en) Apparatus for shaping and cooling corrugated plastic pipes
EP3318582B1 (en) Peroxide reaction method and apparatus using an extruder
CN219381543U (zh) 一种塑料挤出机
CN211566884U (zh) 一种长橡胶软管的硫化装置
JP2006035749A (ja) 蛇腹ゴムホースの製造方法及び蛇腹ゴムホース
EP3501784B1 (en) Method for supplying material to extruder
KR20180065802A (ko) 탄소 발열체 열선을 갖는 카본 케이블 이중압출 성형장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220928

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230328