JP2021024046A - 卓上切断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造によって支持アームの傾動固定の操作性を向上させる。【解決手段】卓上切断機であって、切断材を乗せるためのテーブルと、このテーブルに対して傾動軸の周りで傾動可能に取り付けられた支持アームを備え、この支持アームに支持された切断機本体と、テーブルに対する切断機本体の傾動をロックするためのロック機構とを備えており、ロック機構は、支持アームに対して回転可能な固定部材と、使用者がこの固定部材を回転させるための操作レバーとを備え、固定部材を回転させることによりテーブルに対する切断機本体の傾動をロックできるようになっており、操作レバーは支持アームの後部に配置され、少なくとも一つのレバーアームを有しており、このレバーアームが、固定部材の回転軸線に対して径方向外方へ延びる径方向延出部と、この径方向延出部から前方へ延びる前方延出部とを有している。【選択図】図19

Description

本発明は卓上切断機に関するものである。
卓上切断機は通常、ベースに対して水平に回転可能なターンテーブルを備えており、切断機本体は支持アームを介してこのターンテーブルに支持される。ベースとターンテーブルとにまたがる天板面に乗せられた被加工材は、切断機本体に取り付けられた刃具で切断される。また、支持アームをターンテーブルに対して傾動させることができる。使用者は、支持アームを所望の角度に傾斜させることにより、刃具を被加工材に対して所望の角度に向けることが可能である。従来の切断機には、支持アームの傾動をロックするためのロック機構が設けられており、傾動固定を解除したりするための操作レバーが支持アームの後側に取り付けられている。
特開2009−226529号公報 特開2015−150633号公報
特開2009−226529号公報に記載されている切断機は、支持アームの傾動を固定するためのV字形の操作レバーを備えている。しかし、このような形状の操作レバーは使用者が切断機の前側から操作することが難しかった。特開2015−150633号公報に記載されている切断機では、支持アームの上部に設けられたスライド機構の手前側の端に操作部材を配置し、手元で傾斜固定の操作ができるようにしている。しかし、操作部材の動作はスライド機構を構成するパイプ部材や支持アームの内部を通して支持アームとターンテーブルとの結合部まで伝達されるため、構造が複雑である。このため、小型の切断機にも採用しやすい簡素な構造によって支持アームの傾動固定の操作性を向上させることが望まれる。
本発明の一つの態様は、卓上切断機であって、切断材を乗せるためのテーブルと、このテーブルに対して傾動軸の周りで傾動可能に取り付けられた支持アームを備え、この支持アームに支持された切断機本体と、テーブルに対する切断機本体の傾動をロックするためのロック機構とを備えており、ロック機構は、支持アームに対して回転可能な固定部材と、使用者がこの固定部材を回転させるための操作レバーとを備え、固定部材を回転させることによりテーブルに対する切断機本体の傾動をロックできるようになっており、操作レバーは支持アームの後部に配置され、少なくとも一つのレバーアームを有しており、このレバーアームが、固定部材の回転軸線に対して径方向外方へ延びる径方向延出部と、この径方向延出部から前方へ延びる前方延出部とを有している、卓上切断機。これにより切断機の前側にいる使用者が操作レバーにアクセスしやすくなり、操作性が良い。
実施形態によっては、前記レバーアームは、前記固定部材の回転軸線に対して対極位置に配置された二つのレバーアームである。これにより支持アームの左右どちら側からでも操作しやすい。
実施形態によっては、前記操作レバーが回転軸線の方向に沿って形成されたスプラインを介して固定部材に係合している。これにより、傾動のロックや解除を行う際に操作レバーが支持アームに干渉して必要な回転量が得られない場合でも、スプラインによって操作レバーを固定部材に対する取り付け角度を細かく調節することができる。
実施形態によっては、前記操作レバーは係合位置と係合解除位置の間でスライド可能に前記固定部材に支持されており、前記ロック機構は前記操作部材が係合解除位置を超えてスライドするのを阻止するストッパを備えており、前記操作レバーを係合解除位置までスライドさせることにより前記スプラインの係合が解除されて、前記操作レバーが前記固定部材に対して回転可能となる。これにより、操作レバーを完全に取り外さなくても固定部材に対する操作レバーの取り付け角度を調整できる。
実施形態によっては、前記ロック機構は前記操作部材を係合位置に向かって付勢するばねを備えている。これにより、取り付け角度を調整した後に操作レバーを簡便に固定部材との係合状態に戻すことができ、使い勝手が良い。
実施形態によっては、前記スプラインがインボリュートスプラインである。これにより操作レバーの回転動作が効率よく固定部材に伝達されるとともに、スプラインの耐久性が向上する。
実施形態によっては、前記支持アームが上部とこの上部に対して前方にずれた下部とを有し、前記操作レバーがこの下部の後側に配置されている。これにより支持アームの前後の空間を有効に利用でき、切断機の後方への大型化が抑制される。
実施形態によっては、前記操作レバーの前方延出部が前記支持アームの下部の後面よりも前方まで延びている。これにより切断機の前側にいる使用者が操作レバーにアクセスしやすくなり、操作性が良い。
実施形態によっては、前記操作レバーの径方向延出部の先端部の両側面が平行である。これにより使用者が操作レバーを回転させるときに指が側面で滑りにくくなり、操作レバーに効率よく回転力を付与できる。
実施形態によっては、前記操作レバーの前方延出部の厚さが回転軸線に対し径方向内側に向かうほど小さくなっている。これにより支持アームとの干渉をなるべく避けて、操作レバーの回転可能な角度を稼ぐことができる。
実施形態によっては、前記操作レバーは前記径方向延出部の後面から前記前方延出部の内部に通じる凹部を有する。これにより、操作レバーを樹脂の射出成形で形成する場合の成形性を確保しつつ、前方延出部の先端部の強度低下を抑えることができる。
一つの実施形態としての卓上切断機を斜め左前側から見た斜視図である。 卓上切断機の左側面図であり、切断機本体が下限位置まで下されている。 卓上切断機の左側面図であり、切断機本体が下限位置まで下されるとともに後方限界位置までスライドされている。 卓上切断機を斜め左前側から見た斜視図であり、切断機本体が右45度位置まで傾動されている。 卓上切断機の背面図である。 ターンテーブルの前方突出部に設けられた回転ロック機構を斜め左下から見た斜視図である。 回転ロック機構の正面図であり、操作ノブが取り外されている。 回転ロック機構の下面図であり、ロックピンがベースの係合板の凹部に係合している。 回転ロック機構の下面図であり、ロックピンがベースの係合板の凹部から離脱している。 回転ロック機構を図8のX−X線で切断して左側から見た断面図である。 第2の回転ロック機構を図8のXI−XI線で切断して左側から見た拡大断面図であり、ロック解除レバーが下方のロック位置にある。 第2の回転ロック機構の拡大断面図であり、ロック解除レバーが上限位置に引き上げられている。 第2の回転ロック機構の拡大断面図であり、ロック解除レバーが上限位置に引き上げられたまま、係合解除維持部材が係止位置にスライドされている。 第2の回転ロック機構の拡大断面図であり、係合解除維持部材が係止位置にスライドされたまま、ロック解除レバーの引き上げが開放されてロックピンのテーパ面が係合解除保持部材の係止孔に嵌合している。 図11の第2の回転ロック機構をXV−XV線で切断して前側から見た断面図である。 図12の第2の回転ロック機構をXVI−XVI線で切断して前側から見た断面図である。 図13の第2の回転ロック機構をXVII−XVII線で切断して前側から見た断面図である。 図14の第2の回転ロック機構をXVIII−XVIII線で切断して前側から見た断面図である。 支持アームに設けられた傾動ロック機構の分解斜視図である。 図5のXX−XX線で切断した傾動ロック機構の断面図である。 別の実施形態としての傾動ロック機構の分解斜視図である。 傾動ロック機構の断面図であり、操作レバーが前方の係合位置にある。 傾動ロック機構の断面図であり、操作レバーが後方の係合解除位置に引かれている。
以下、本発明の各種実施形態を図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、一つの実施形態としてのスライドマルノコとも称される卓上切断機1の全体を示している。使用者は卓上切断機1の右側にいながら切断作業を行う。以下の説明において、卓上切断機1の構成要素の前後に関する用語は卓上切断機1に対する使用者の位置を基準とし、使用者から見て手前側を前側(使用者側)、奥側を後側とする。
図1〜図5に示すように、卓上切断機1は、ベース2と、このベース2に水平回転可能に取り付けられたターンテーブル3と、このターンテーブル3の上方の切断機本体100とを備える。ターンテーブル3の天板面4bとベース2の左右の天板面4aは同一平面にあり、被加工材はこの天板面4a、4bによって構成される載置面4に載置され、切断機本体100に取り付けられたチップソーと称される円盤状の刃具102によって切断される。切断機本体100は、ターンテーブル3に対して上下に揺動可能、左右に傾動可能、かつ前後にスライド可能である。切断機本体100を下方へ揺動させることにより、ターンテーブル3上に載置された被加工材に刃具102を切り込ませることができる。刃具102を被加工材に切り込ませたまま切断機本体100を後方へスライドさせることにより、被加工材の切断を後方へ進行させることができる。
[切断機本体]
切断機本体100は回転により被加工材を切断する円盤状の刃具102を備える。刃具102の上側半周の範囲は固定カバー103で覆われ、下側半周の範囲は固定カバー103に対して回転可能に支持された可動カバー104で覆われる。可動カバー104は切断機本体100の上下移動に連動して開閉される。切断機本体100が上方の待機位置にあるときは可動カバー104が閉じる。切断機本体100を待機位置から下げていくと可動カバー104が徐々に開かれ、下限位置に達すると可動カバー104が開く。可動カバー104が開かれると刃具102の下部が露出し、この露出した下部が被加工材に切り込まれる。
切断機本体100のハウジングには、刃具102を回転させる交流電源式の電動モータ101、電動モータ101の動作を制御するためのコントローラ、コントローラを冷却する冷却ファンなどが内装される。電動モータ101のモータ軸から出力される回転動力は、減速機を経て、ハウジングに回転可能に支持されたスピンドル105に伝達される。スピンドル105の端部は固定カバー103の中に突き出され、この突き出し部分に刃具102が取り付けられる。固定カバー103の上部には、使用者が切断作業を行う際に握るメインハンドル150と、卓上切断機1を持ち運ぶ際に握るキャリングハンドル154とが設けられる。メインハンドル150にはスイッチレバー152が配置される。メインハンドル150を握った手でスイッチレバー152を手前側へ引くと、電動モータ101が起動して刃具102が回転する。
[ターンテーブル]
ターンテーブル3は、ベース2のほぼ中央に設けた回転支軸5を介して水平回転可能に支持される。ベース2には、被加工材を前後方向に位置決めするための位置決めフェンス6が左右両側からターンテーブル3の上側を中心に向かって突き出すように設けられる。ターンテーブル3を回転させることにより、位置決めフェンス6に当てて位置決めされた被加工材に対する刃具102の向きを変えることができる。
ターンテーブル3には、溝孔を形成する帯状の刃口板7が設けられる。刃口板7の溝孔は、ターンテーブル3の回転中心付近から前方突出部3bまで延びる。この溝孔を通して刃具102の下端が天板面4bよりも下側まで下りることができる。刃口板7は上面がターンテーブル3の天板面4bと同一平面になるように配置される。刃口板7の下側には、前方から見て下側に湾曲した凹面8(図11)があり、この凹面8により刃具102の下端を受け入れるための天板面4bから下方に窪んだ空間が形成される。凹面8は、側方から見て水平な底部8bと前上がりに傾斜する前端部8aとを有する。
図1〜図5はいずれもターンテーブル3が中央位置(角度位置0°)にある。ターンテーブル3は前方突出部3bがベース2に当たるまで回転させることができ、その角度範囲は例えば中央位置から左右にそれぞれ約60°である。ベース2の前部には、ターンテーブル3の回転位置を示すための角度目盛り9が表示される。ターンテーブル3の円形部3aには指針部10が設けられる。指針部10が角度目盛り9を指す位置を読み取ることにより、ターンテーブル3の角度位置を確認することができる。
[ターンテーブルの回転ロック]
図6、図7に示すように、ターンテーブル3は、二つの回転ロック機構20、40を用いることによって、ベース2に対して一定の角度位置にロックすることができる。第1の回転ロック機構20を用いれば、回転可能な範囲内で任意の角度位置にターンテーブル3をロックすることができる。第2の回転ロック機構40を用いれば、後述の凹部51に対応する所定の角度位置にすばやくターンテーブル3をロックすることができる(ポジティブロック)(その所定の角度には第2の回転ロック機構40ではなく第1の回転ロック機構20を用いてロックすることもできる)。その所定の角度位置は例えば回転可能な範囲内で10°刻みに設定される。第1、第2の回転ロック機構20、40はいずれもターンテーブル3の円形部3a(図1)の前部から前方突出部3bにかけて設けられ、その操作部は前方突出部3bの先端部に集中して配置される。第1の回転ロック機構20は、操作ノブ23を軸周りに回転させることによりロックとロック解除ができる。第2の回転ロック機構40は、ロック解除レバー41を上下に動かすことによりロックとロック解除ができる。
[第1の回転ロック機構]
図6、図10に示すように、第1の回転ロック機構20の操作部材21は、ねじ軸部22と、その手前側に一体的に取り付けられた操作ノブ23とを備える。この操作ノブ23は、回転ロックを行うためだけでなく、ターンテーブル3を回転させるときに使用者が握る回転操作部材(ハンドル)としても機能する。ねじ軸部22は、ターンテーブル3の前部から下方に延びる前側支持体24のねじ孔25にねじ込まれる。操作部材21は、ねじ軸部22の軸線周りに回転させることにより軸線方向に進退する。ねじ軸部22とねじ孔25の作用によって、操作部材21はロック方向(前側から見て時計回り)に回転させると後側へ変位し、ロック解除方向(反時計回り)に回転させると前側へ変位する。
ねじ軸部22の後側には水平に回転可能な伝達プレート26が配置される。伝達プレート26は、左右に長い帯状の鋼板からなる。伝達プレート26は右側の円形孔と左側の前後に長い長孔を有し、これらにそれぞれ通された固定ねじ27、28でターンテーブル3の下面に取り付けられる。この左側の長孔によって伝達プレート26は右側の固定ねじ27を中心として水平に回転可能となる。
伝達プレート26の中央部の前縁にねじ軸部22の後端が当接する。操作部材21がロック方向に回転してねじ軸部22が後側へ変位すると、伝達プレート26の中央部が後方へ押される。伝達プレート26はねじ軸部22に押されて回転し、左側部が後方へ変位する。
伝達プレート26の左側部の後側には、伝達ロッド29が前後方向に延びるように配置される。伝達ロッド29は、ターンテーブル3の下面に設けられた後側支持体30のロッド受け部31と後方のロッド受け部材32によって軸方向(前後方向)に変位可能に支持される。伝達ロッド29は、ねじ軸部22に対して左側にずれて平行に配置される。伝達プレート26の左側部には伝達ロッド29の前端が当接する。このため、伝達プレート26が回転してその左側部が後方に変位すると、左側部によって伝達ロッド29が押されて後方に変位する。伝達プレート26の左側部が後方へ変位することにより、伝達ロッド29が後方へ変位する。
伝達ロッド29の後側にはロック部材33が配置される。ロック部材33は、左右方向の支軸34を介してターンテーブル3の下面に回動可能に支持される。ロック部材33は、支軸34から上方へ延びる上方アーム35と、支軸34から前方へ延びる前方アーム36とを有するL字形を有する。伝達ロッド29は後端がロック部材33の上方アーム35の前面に当接する。このため、伝達ロッド29が後方へ変位すると、上方アーム35が後方へ押されてロック部材33が支軸34を中心にしてロック側に回動する。
上方アーム35が後方へ押されてロック部材33がロック側に回動すると、前方アーム36が上方へ変位する。前方アーム36の上方には、ベース2に固定された円弧状に延びる挟み込み板37が位置する。挟み込み板37の上方には、ターンテーブル3の下面から延びるリブ38が位置する。ロック部材33がロック側に回動すると、その前方アーム36が上方へ変位して前方アーム36とリブ38との間に挟み込み板37を挟み込む。
以上に説明したように、操作部材21の回転動作が、伝達部材である伝達プレート26と伝達ロッド29を介してロック部材33の挟み込み動作に変換される。周方向に連続的に延びるベース2の挟み込み板37を挟み込むことによりロックするため、ターンテーブル3を規定の範囲内の任意の角度位置にロックすることができる。
[第2の回転ロック機構]
図6、図7、図10に示すように、第2の回転ロック機構40のロック解除レバー41は、後方でターンテーブル3の下面に取り付けられた回動軸42を介して、上下に回動可能に支持される。前後方向に見ると、回動軸42は前側支持体24と後側支持体30の間に配置される。また回動軸42は後述のロックピン45の上側に配置される。ロック解除レバー41の前部には、使用者がロック解除レバー41を引き上げる際に指を掛ける操作部43が設けられる。操作部43は操作ノブ23の下側後方に位置する。このため、使用者は、一方の手で操作ノブ23を握ったまま、同じ手の指(例えば人差し指)でロック解除レバー41を引き上げることが可能である。
図6、図11、図12に示すように、回動軸42よりも前側において、ロック解除レバー41には係合ピン44を介してロックピン45が連携される。係合ピン44はロックピン45より径が小さく、ロックピン45を左右方向に貫通して左右両側に突き出す。ロックピン45は、前側支持体24の支持孔46と後側支持体30の支持孔47に挿通され、前後に変位可能に支持される。ロック解除レバー41には、前側支持体24を逃がすための上下方向に開けられた逃がし穴48を有する。ロックピン45はこのロック解除レバー41の逃がし穴48の後壁を貫通し、前側の端部が逃がし穴48の中に突き出す。ロックピン45は、前述の第1の回転ロック機構20の操作部材21のねじ軸部22に対して下側にずれて平行に配置される。したがって、前側支持体24の中で、ロックピンが挿通される支持孔46は、ねじ軸部がねじ込まれるねじ孔25よりも下方に位置する。
ロック解除レバー41は、前側上方を向いた斜面49を有する。斜面49はロック解除レバー41の中央の逃がし穴48の後壁に位置する。ロックピン45には圧縮ばね58が通され、係合ピン44の左右の突出部と前側支持体24の後面との間に保持される。この圧縮ばね58によりロックピン45は係合ピン44を介して後方に付勢され、係合ピン44が斜面49を後方に押すことによりロック解除レバー41は下方(ロック側)へ付勢される。
ロック解除レバー41は圧縮ばね58に逆らってロック解除側に引き上げることができる。ロック解除レバー41を引き上げると係合ピン44が斜面49によって前方に押され、ロックピン45が前方へ変位する。ロック解除レバー41の引き上げ力を解放すると、ロックピン45が圧縮ばね58の付勢力によって後方に戻される。
図8、図9、図10に示すように、ベース2には円弧状に延びる係合板50がロックピン45と同じ高さに取り付けられ、この係合板50の周縁には複数の凹部51が設けられる。ロックピン45が後方に変位して後側の先端がいずれかの凹部51に進入すると、圧縮ばね58の付勢力によりロックピン45が進入位置(ロック位置)に保持され、ターンテーブル3がその凹部51に対応する角度にロックされる。ロックピン45が前方へ変位して凹部51から抜かれると、ターンテーブル3はロック解除されて回転可能となる。
ロックピン45の後側の先端面の左右には、平面状に面取りされた傾斜面52を有する。これにより、ロックピン45の先端部が凹部51に進入するとき左右の傾斜面52がそれぞれ凹部51の左右の角に当たる。このとき、ロックピン45の傾斜面52と凹部51の角は、左右両側とも上下方向に向いた二つの直線で接触(線当たり)する。したがって、円柱部材に施す通常の面取りのようにロックピン45の先端を円錐状に面取りした場合よりもロックピン45から係合板50に上下方向の力が加わりにくく、係合板50が撓みにくい。
[係合解除保持部材]
図11〜図18に示すように、ロックピン45は、操作ボタンで係合解除保持部材53を動作させることにより係合解除位置に保持することができる。これにより、ロックピン45をベース2の凹部51から離脱した状態に維持し、ターンテーブル3を回転可能な状態に維持することができる。係合解除保持部材53は、概して、上方のスライド軸部54と、このスライド軸部54から懸垂するU字状のプレート部55とが一体的に組み合わされて構成される。
スライド軸部54はターンテーブル3の前方突出部3bの左右の側壁の支持孔56に通されて、左右方向にスライド可能に支持される。これにより、係合解除保持部材53は左方の解除位置と右方の係止位置との間で左右方向に移動可能となる。前後方向に見ると、スライド軸部54はターンテーブル3の前方突出部3bの前端と前側支持体24との間に配置される。スライド軸部54(支持孔56)の位置をより精確に記すと、ターンテーブル3の凹面8の水平な底部8bの高さよりも上方でかつ凹面8の傾斜した前端部8aよりも前方に存在するデッドスペースに配置される。スライド軸部54は右端に小径部を有する段付きとなっている。スライド軸部54の小径部には圧縮ばね57が通され、大径部とターンテーブル3の前方突出部3bの右側の側壁との間に保持される。この圧縮ばね57によって係合解除保持部材53は左方(解除位置側)に付勢される。スライド軸部54の左端には使用者が係合解除保持部材53を操作する際に押さえる操作ボタン59が設けられる。後述するように、ロック解除レバー41が上限位置にあるときには、操作ボタン59を押し込むことにより係合解除保持部材を右方に移動させることができる。操作ボタン59は操作ノブ23の後方左側に位置するため、使用者は、右手で操作ノブ23を握ったまま、同じ手の親指で操作ボタン59を押し込むことが可能である。
U字状のプレート部55の底部はロック解除レバー41の下側を左右方向に延びる。このため、プレート部55は、ロック解除レバー41の引き上げ動作を妨げない一方で、プレート部55の底部がロック解除レバー41の下限位置(ロック位置)を定める。さらにプレート部55は底部から上方に延びる起立部60を有する。ロック解除レバー41が下方のロック位置にあるときは、起立部60がロック解除レバー41の中央の逃がし穴48からロック解除レバー41の上側に突き出す。
プレート部55の起立部60には係止孔61が形成される。係止孔61は右側の大円部62と左側の小円部63からなり、大円部62と小円部63の間の狭窄部64の通路幅は小円部63の径よりもさらに小さい。起立部60は前側支持体24の前側に面し、係合解除保持部材53を左右に移動させることにより係止孔61の大円部62と小円部63のいずれかを前側支持体24の支持孔と同軸に揃えることができる。ロックピン45は手前側の先端付近で括れることにより、小径部65とその前方の大径部66とを有する。小径部65と大径部66との間の移行部はテーパ面67を有する。係止孔61の大円部62の径はロックピン45の大径部66の径よりも大きく、ロック解除レバー41が下方のロック位置にあるときにはロックピン45の大径部66が係止孔61の大円部62の中に位置する。係止孔61の狭窄部64の通路幅はロックピン45の大径部66の径よりも小さい。このため、ロック解除レバー41が下方のロック位置にあるときには係合解除保持部材53を右方の係止位置に動かすことができず、操作ボタン59を押し込むことができない。
ロック解除レバー41を引き上げることによりロックピン45が手前側(前側)に引かれると、ロックピン45の小径部65が係止孔61の大円部62の中に移動する(図12、図16)。係止孔61の狭窄部64の通路幅はロックピン45の小径部65の径よりも大きい。このため、ロック解除レバー41が上限位置にあるときには係合解除保持部材53を右方の係止位置に動かすことができ、操作ボタン59を押し込むことができる。これにより、ロックピン45の小径部65が係止孔61の小円部63の中に移動する(図13、図17)。係合解除保持部材53が係止位置にあるときにロック解除レバー41の引き上げ力を解放すると、圧縮ばね58の付勢力によってロックピン45が後方に押され、ロックピン45のテーパ面67が係止孔61の小円部63に嵌合する(図14、図18)。こうしてテーパ面67が小円部63の手前側の縁に引っ掛かることによってロックピン45のそれ以上の後方移動が阻止される。その結果として、ロックピン45は凹部51から脱離した位置に保持される。係合解除保持部材53は圧縮ばね57によって常に左方に付勢されているが、係止孔61の狭窄部64の通路幅は小円部63の径よりもさらに小さいため、テーパ面67が小円部63から大円部62に滑り抜けることがない。
ターンテーブル3を大きく回転させたいときには、回転の途中で既定の角度位置にロックされてしまわないようロックピン45を係合解除位置に保持しておく。ロックピン45を係合解除位置に保持するには、上述のように係合解除保持部材53を用いても良いし、ロック解除レバー41を指で引き上げ続けても良い。前述の第1の回転ロック機構20を用いてターンテーブル3を自由な角度位置(例えば凹部51に対応する既定の角度位置とは異なる位置)に固定する場合にも、係合解除保持部材53を用いてロックピン45を係合解除位置に保持しておくことができる。さらに、ターンテーブル3の回転角度を微調整するために別途設けられる微調整機構(図1に示す微調整つまみ123で操作される)を使用する時にはターンテーブル3のロックを解除する必要があるため、この第2の回転ロック機構40を利用してロック解除保持を行うと便利である。
係合解除保持部材の起立部60は、右側にストッパとして機能する肩部68を有する。ロック解除レバー41を上限位置まで引き上げ、操作ボタン59を押し込むと、係合解除保持部材が右方に移動して、その肩部68がロック解除レバー41の逃がし穴48の右壁の下側に入る。ロック解除レバー41の引き上げ力を解放するとロック解除レバー41は下がるが、係合解除保持部材53の肩部68に当たることによってそれ以上の下降が阻止される。これにより使用者は、ターンテーブル3の回転が第2の回転ロック機構40によってロックされているかどうかをロック解除レバー41の位置から感覚的に判断できる。
ロック解除レバー41の引き上げ力を解放すると、ロックピン45の後方移動が阻止されるまではロック解除レバー41が圧縮ばね58の付勢力によって下方に押し下げられる。係合解除保持部材によってロックピン45の後方移動が阻止されると、圧縮ばね58の付勢力はもはやロック解除レバー41に作用しない。しかし、ある時点でロック解除レバー41の下降が係合解除保持部材53の肩部68によって阻止されるため、第2の回転ロック機構がロック解除されているとき(ターンテーブル3を回転させているときなど)のロック解除レバー41の上下のがたつきが抑えられる。
ロックピン45が係合解除位置に保持されているときにロック解除レバー41を再び上限位置まで引き上げると、係合ピン44を介してロックピン45が手前側に引かれる。これによりロックピン45のテーパ面67が係止孔61の小円部63の縁から離れ、圧縮ばね57の付勢力によって係合解除保持部材53が左方の係合解除位置に戻る。このとき、ロックピン45の小径部65が係止孔61の狭窄部64を通って大円部62に滑り出る。ロック解除レバー41の引き上げ力を解放すると、ロックピン45が圧縮ばね58の付勢力によって後方に変位して、ベース2の係合板50の周縁に当接する。
第2の回転ロック機構40を用いてターンテーブル3をいずれかの既定の角度位置に固定したい場合には、このようにロック解除レバー41を上限位置まで引き上げることによりロックピン45の係合解除位置への保持を解除する。ターンテーブル3を回転させるとロックピン45の後側の先端がベース2の係合板50の周縁を滑り、いずれかの凹部51がロックピン45の後方に来るとロックピン45が圧縮ばね58の付勢力によってさらに後方に変位して先端がその凹部51に進入する。これにより、ターンテーブル3がその凹部51に対応する規定の角度位置に固定される。
以上に説明した実施形態によれば、ロックピン45の上側の空間がロック解除レバー41の回動軸42の配置場所として活用されるとともに、操作部材21のねじ軸部の上側が実質的に係合解除保持部材のスライド軸部54のみの簡素な構造となる。このため、操作ノブ23を比較的上方に配置することにより、ロック機構を上下方向についてコンパクトにできる。
[前後スライドと上下揺動]
図1〜図5に示すように、切断機本体100は、2本のスライドバー110を介して前後にスライド可能に支持される。ターンテーブル3の後部には上方へ延びる支持アーム70が取り付けられる。2本のスライドバー110は支持アーム70の上部から前方へ、上下に間隔を開けて平行に延びる。2本のスライドバー110の先端はターンテーブル3の中央上方に至り、結合部材111により結合される。2本のスライドバー110に沿ってスライダ112が前後方向にスライド可能に取り付けられ、切断機本体100はこのスライダ112に支持される。このスライダ112とスライドバー110によって切断機本体100は前後にスライド可能となる。切断機本体100は後部で揺動支軸113を介してスライダ112の下部の支持部に上下に揺動可能に支持される。切断機本体100は、揺動支軸113に装着された捩りばねにより上方の待機位置に向かって付勢される。
[傾動ロック機構]
図19、図20に示すように、支持アーム70は傾動軸71を介してターンテーブル3に左右方向に傾動可能に支持される。ターンテーブル3の円形部3a(図1)の後側には、アーム支持部3cが一体に設けられる。アーム支持部3cの後側には外周に円柱状の合わせ面を有し、支持アーム70の基端部72の前側には内周に相補的な円柱状の合わせ面を有する。支持アーム70は基端部72で傾動軸71を介してアーム支持部3cに回転可能に支持される。これにより切断機本体100はこの傾動軸71の軸線を中心として左右に傾動可能となる。傾動軸71の軸線の上下方向の位置はターンテーブル3の天板面4b(図1)の位置に一致する。アーム支持部3cと支持アーム70の基端部72とにはそれぞれ挿通孔73、74が形成される。傾動軸71はアーム支持部3cの前側からこれらの挿通孔73、74に通される。
傾動軸71は後部にねじ軸部75を有し、このねじ軸部75が支持アーム70の基端部72から後方に突き出される。ねじ軸部75には取り付けナット76が締め込まれる。基端部72は後側に凹部72bが形成され、取り付けナット76はねじ軸部75に締め込まれるとこの凹部72bの底部に位置する。支持アーム70の挿通孔74を形成する周壁72aには切欠き(図示なし)が設けられる。傾動軸71には回り止めピン71aが貫通させられ、この回り止めピン71aの突出部が挿通孔74の切欠きの中に配置されることにより、取り付けナット76を締め込む際の傾動軸71の回転が規制される。したがって、傾動軸71は支持アーム70の挿通孔74に対しては回転不能であるがアーム支持部3cの挿通孔73に対しては回転可能である。取り付けナット76が締め込まれると、アーム支持部3cと支持アーム70は傾動軸71の頭部71bと取り付けナット76との間で互いに締め付けられる。この締め付けによる適度な軸力によって、支持アーム70は軸方向にアーム支持部3cに押し付けられつつアーム支持部3cに対して傾動可能に支持される。その一方で、傾動軸71がアーム支持部3cの挿通孔73に対して回転可能であるため、支持アーム70に左右方向の力が加わると支持アーム70は傾動軸71や取り付けナット76とともにアーム支持部3cに対して軸周りに回転する。取り付けナット76は六角ナットとすることにより、卓上切断機1を使用する現場で使用者がソケットレンチなどの一般的な工具を用いて卓上切断機1を分解、修理することが可能となる。取り付けナット76と基端部72の凹部72bの底面との間には、軸力を安定させるためのスラスト軸受77と座金78a、78bが介装される。
切断機本体100は、傾動ロック機構によって任意の角度位置(例えば直角切り位置や傾斜位置)に固定することができる。ねじ軸部75には軸孔を有する台座部材79が通され、基端部72の凹部72bを塞ぐように配置される。ねじ軸部75には、傾動固定ナット80がねじ込まれる。傾動固定ナット80が締め込まれると、アーム支持部3cと支持アーム70(の台座部材79)は傾動軸71の頭部71bと傾動固定ナット80との間で互いに締め付けられる。この軸力によってアーム支持部3cに対する支持アーム70の傾動がロックされる。取り付けナット76と台座部材79の後面との間には、軸力を安定させるためのスラスト軸受81と座金82が介装される。傾動固定ナット80の締め込みが緩められると、支持アーム70がアーム支持部3cに対して再び傾動可能となる。
傾動固定ナット80の内周面は段付きとし、傾動軸71の先端と傾動固定ナット80の段差面との間には圧縮ばね83が保持される。傾動固定ナット80と傾動軸71のねじ軸部75とのねじ山がこの圧縮ばね83により詰められ、傾動固定ナット80の軸方向のがたつきが抑えられる。また、支持アーム70を傾動させると傾動固定ナット80はこの圧縮ばね83によって生じるねじ山の摩擦により傾動軸71に追従して回転する。これにより、支持アーム70を急激に傾動させた場合でも、傾動軸71が傾動固定ナット80に対して相対的に回転することによって締め付け力が変化してしまうという不具合が抑制される。
[傾動固定レバー]
傾動固定ナット80には使用者が操作するための傾動固定レバー84が取り付けられる。支持アーム70は、基端部72を含む下部70bが上部70aに対して前方にずれている。傾動固定レバー84はこの下部70bの後側に配置され、全体として上部70aの後面よりも前側に納まるような大きさとされる。これにより支持アーム70の前後の空間を有効に利用でき、切断機の後方への大型化が抑制される。傾動固定レバー84は中央の取り付け部85に形成された孔の内周面に金属製の環状部材86がインサート成形により固定される。傾動固定ナット80には外周面に回転軸線の方向に沿ってオス型のスプライン80aが形成され、傾動固定レバー84の内部の環状部材86にはこれに対応するメス型のスプライン86aが形成される。傾動固定レバー84は、スプライン80a、86a同士が噛み合うように傾動固定ナット80に差し込まれる。スプライン80a、86aはインボリュートスプラインとするのが好ましい。これにより、傾動固定レバー84と傾動固定ナット80との間のトルク伝達を向上させるとともに、スプライン80a、86aの耐久性を向上させられる。傾動固定レバー84は、取り付けねじ87を用いて傾動固定ナット80に固定される。取り付けねじ87が傾動固定ナット80の先端面に締め込まれると、環状部材86が取り付けねじ87と傾動固定ナット80に挟み込まれて、傾動固定レバー84が傾動固定ナット80に固定される。
傾動固定レバー84は、回転軸線に対して対極位置に配置された2本のレバーアーム88を有する。各レバーアーム88は、中央の取り付け部85から径方向外方へ延びる径方向延出部89と、この径方向延出部89から前方へ延びる前方延出部90とを有する、レバーアーム88の前方延出部90は、支持アーム70の下部70bの後面よりも前方まで延びる。これにより卓上切断機の前側にいる使用者が傾動固定レバー84にアクセスしやすくなり、操作性が良い。レバーアーム88の前方延出部90は概して四角形断面であるが、径方向内側部では二つの傾斜面90aを有することにより内方に向かって厚さが減少する。これによりレバーアーム88が支持アーム70の側面と干渉するのをなるべく避けて、傾動固定レバー84の回転可能な角度を稼ぐことができる。レバーアーム88の径方向延出部89は、先端部の両側面89aが平行である。これにより使用者が傾動固定レバー84を回転させるときに指が側面89aで滑りにくくなり、レバーアーム88に効率よく回転力を付与できる。レバーアーム88は径方向延出部89の後面から前方延出部90の内部に通じる凹状の肉抜き部88aを有する。これにより、傾動固定レバー84を樹脂の射出成形で形成する場合の成形性を確保しつつ、前方延出部90の先端部の強度低下を抑えることができる。
使用者は、取り付けねじ87を取り外せば、傾動固定ナット80に対する傾動固定レバー84の相対的な取り付け角度(レバーアーム88の向き)を変えることができる。スプライン80a、86aのピッチを例えば10度とすることにより、傾動固定レバー84の相対的な取り付け角度を10度ごとで調節できるようにすることができる。支持アーム70の傾動を固定したり固定解除したりするために必要な傾動固定レバー84の回転量を半回転未満に設定することにより、レバーアーム88が支持アーム70に当たらない範囲で固定や固定解除が可能となるようにすることができる。経時的変化で内部機構の締まりが緩むことにより傾動固定レバー84の回転範囲が変化し、レバーアーム88が支持アーム70の側面につかえて必要な回転量が得られなくなる場合がある。このような場合でも、使用者は、傾動固定レバー84の相対的な取り付け角度を調節することにより、傾動固定レバー84の回転範囲を支持アーム70に当たらないような範囲に変えることができる。
図21〜図23は、第2の実施形態としての傾動ロック機構を示す。この実施形態では、傾動固定レバー84が取り付けねじ87で傾動固定ナット80に取り付けられる。しかし、傾動固定ナット80の先端部80bが延長され、傾動固定レバー84は取り付け部85の孔がその先端部80bに沿って軸方向にスライド可能である。また、取り付けねじ87は鍔状のストッパ部87aを有する。傾動固定レバー84は圧縮ばね91により前側に向かって付勢される。圧縮ばね91は傾動固定ナット80の先端部80bに通され、傾動固定レバー84の内部の環状部材86と取り付けねじ87のストッパ部との間に保持される。傾動固定レバー84を引き出して圧縮ばね91が限界まで圧縮されると、それ以上の傾動固定レバー84の引き出しが規制される。傾動固定レバー84を係合解除位置まで引き出すと、傾動固定レバー84のスプライン86a(図20)が傾動固定ナット80のスプライン80aから抜けて、傾動固定レバー84が軸周りに回転可能となる。これにより使用者は、取り付けねじ87を取り外したり傾動固定レバー84を傾動固定ナット80から完全に取り外したりしなくても、傾動固定ナット80に対する傾動固定レバー84の相対的な取り付け角度を変えることができる。スプライン80a、86a(図20)を係合させるとともに傾動固定レバー84の引き出し力を解放すると、圧縮ばね91の付勢力によって傾動固定レバー84が係合位置に保持される。
[右傾斜切替レバー]
上述の傾動固定レバー84を緩めると、切断機本体100の傾動固定が解除され、支持アーム70を直角位置と左45度位置との間で自由に傾動させることができるようになる。具体的には、図19、図20に示すように、支持アーム70の内部に直角ストッパ121と左45度ストッパと右45度ストッパが設けられる。ターンテーブル3のアーム支持部3cには後方に延びる突出部(図示なし)が設けられる。支持アーム70が直角位置と左45度位置の間を傾動すると、この突出部が直角ストッパ121と左45度ストッパの間を移動する。右傾斜切替レバー120が設定位置と解除位置との間を前後方向にスライド可能に取り付けられる。右傾斜切替レバー120は、ターンテーブル3の後部上面のやや左寄りに配置される。この右傾斜切替レバー120は、圧縮ばねによって後方の設定位置側に付勢される。直角ストッパ121は右傾斜切替レバー120と連動する。右傾斜切替レバー120を前側に引くと直角ストッパ121は手前側の退避位置に移動し、支持アーム70が傾動しても突出部が直角ストッパ121に当接しないようになる。切断機本体100を直角位置よりも右側に傾動させたいときには、右傾斜切替レバー120を解除位置まで引くことによって直角ストッパ121を退避位置に移動させる。これにより、アーム支持部3cの突出部は左45度ストッパと右45度ストッパの間で自由に移動できるようになり、切断機本体100の傾斜角度を左45度位置から右45度位置までの範囲内で調節できるようになる。なお、切断機本体100が直角位置よりも右側にあるときに、右傾斜切替レバー120を解放し、切断機本体100を直角位置から左側に少しでも傾動させると、右傾斜切替レバー120が後方に移動し、直角ストッパ121が自動的に元の規制位置に戻る。切断機本体100を所望の角度に傾動させた後に傾動固定レバー84を締め込むと、切断機本体100の傾動は固定される。
[傾斜ストッパ切替レバー]
傾動の限界角度(上の説明では45度)は、傾斜ストッパ切替レバー122を操作することによりさらに先の所定の角度(例えば46度)に切り替えることができる。この傾斜ストッパ切替レバー122は、アーム支持部3cの前面の上部に配置される。傾斜ストッパ切替レバー122は前後方向を回転軸として設定位置と解除位置との間を回転可能に取り付けられ、捩りばねによって解除方向(前方から見て時計回り)に付勢される。傾斜ストッパ切替レバー122を反時計回りに回転させることによって、左45度ストッパと右45度ストッパを同時に退避位置に移動させることができる。そして、支持アーム70の突出部は左45度位置を通過すると左46度ストッパに当接する。左45度よりも左側に傾動させた後に、傾斜ストッパ切替レバー122を解放し、切断機本体100を左45度位置から少しでも右に傾動させると、傾斜ストッパ切替レバー122は自動的に時計回りに回転し、左45度ストッパは元の位置に戻る。同様に、支持アーム70の突出部は右45度位置を通過すると右46度ストッパに当接する。右45度よりも右側に傾動させた後に、傾斜ストッパ切替レバー122を解放し、切断機本体100を右45度位置から少しでも左に傾動させると、傾斜ストッパ切替レバー122は自動的に時計回りに回転し、右45度ストッパは元の位置に戻る。
以上の実施形態では、切断機本体を前後のスライドと上下の揺動を組み合わせた動作をさせることによって切断が可能なスライドマルノコを例に説明したが、別の実施形態として、前後のスライドの機構は搭載せず上下の揺動の動作のみでしか切断できない卓上マルノコについても同様の特徴を適用可能である。
以上、具体的な実施形態を用いながら本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、当業者であれば本発明の目的を逸脱することなく様々な置換、改良、変更を施すことが可能である。
1 卓上切断機
2 ベース
3 ターンテーブル
3a 円形部
3b 前方突出部
3c アーム支持部
4 載置面
4a 天板面
4b 天板面
5 回転支軸
6 フェンス
7 刃口板
8 凹面
8a 前端部
8b 底部
9 角度目盛り
10 指針部
20 第1の回転ロック機構
21 操作部材
22 ねじ軸部
23 操作ノブ
24 前側支持体
25 ねじ孔
26 伝達プレート
27、28 固定ねじ
29 伝達ロッド
30 後側支持体
31 ロッド受け部
32 ロッド受け部材
33 ロック部材
34 支軸
35 上方アーム
36 前方アーム
37 挟み込み板
38 リブ
40 第2の回転ロック機構
41 ロック解除レバー
42 回動軸
43 操作部
44 係合ピン
45 ロックピン
46、47 支持孔
48 逃がし穴
49 斜面
50 係合板
51 凹部
52 傾斜面
53 係合解除保持部材
54 スライド軸部
55 プレート部(懸垂部)
56 支持孔
57 圧縮ばね
58 圧縮ばね
59 操作ボタン
60 起立部
61 係止孔
62 大円部
63 小円部
64 狭窄部
65 小径部
66 大径部
67 テーパ面
68 肩部
70 支持アーム
70a 上部
70b 下部
71 傾動軸
71a 回り止めピン
71b 頭部
72 基端部
72a 周壁
72b 凹部
73、74 挿通孔
75 ねじ軸部
76 取り付けナット
77 スラスト軸受
78a、78b 座金
79 台座部材
80 傾動固定ナット
80a スプライン
80b 先端部
81 スラスト軸受
82 座金
83 圧縮ばね
84 傾動固定レバー
85 取り付け部
86 環状部材
86a スプライン
87 取り付けねじ
87a ストッパ部
88 レバーアーム
88a 肉抜き部
89 径方向延出部
89a 側面
90 前方延出部
90a 傾斜面
100 切断機本体
101 電動モータ
102 刃具(チップソー)
103 固定カバー
104 可動カバー
105 スピンドル
110 スライドバー
111 結合部材
112 スライダ
113 揺動支軸
120 右傾斜切替レバー
121 直角ストッパ
122 傾斜ストッパ切替レバー
123 微調整つまみ
150 メインハンドル
152 スイッチレバー
154 キャリングハンドル

Claims (11)

  1. 卓上切断機であって、
    切断材を乗せるためのテーブルと、
    該テーブルに対して傾動軸の周りで傾動可能に取り付けられた支持アームを備え、
    前記支持アームに支持された切断機本体と、
    前記テーブルに対する前記切断機本体の傾動をロックするためのロック機構と、を備えており、
    前記ロック機構は、前記支持アームに対して回転することで押圧固定可能な固定部材と、該固定部材を回転させるための操作レバーとを備え、前記固定部材を回転させることにより前記テーブルに対する前記切断機本体の傾動をロックできるようになっており、
    前記操作レバーは前記支持アームの後部に配置され、少なくとも一つのレバーアームを有しており、
    前記レバーアームが、前記固定部材の回転軸線に対して径方向外方へ延びる径方向延出部と、この径方向延出部から前方へ延びる前方延出部とを有している、卓上切断機。
  2. 請求項1の卓上切断機であって、
    前記レバーアームは、前記固定部材の回転軸線に対して対極位置に配置された二つのレバーアームである、卓上切断機。
  3. 請求項1または2の卓上切断機であって、
    前記操作レバーが回転軸線の方向に沿って形成されたスプラインを介して前記固定部材に係合している、卓上切断機。
  4. 請求項3の卓上切断機であって、
    前記操作レバーは係合位置と係合解除位置の間でスライド可能に前記固定部材に支持されており、
    前記ロック機構は前記操作部材が係合解除位置を超えてスライドするのを阻止するストッパを備えており、
    前記操作レバーを係合解除位置までスライドさせることにより前記スプラインの係合が解除されて、前記操作レバーが前記固定部材に対して回転可能となる、卓上切断機。
  5. 請求項4の卓上切断機であって、
    前記ロック機構は前記操作部材を係合位置に向かって付勢するばねを備えている、卓上切断機。
  6. 請求項3から5のいずれかの卓上切断機であって、
    前記スプラインがインボリュートスプラインである、卓上切断機。
  7. 請求項1から6のいずれかの卓上切断機であって、
    前記支持アームが上部とこの上部に対して前方にずれた下部とを有し、前記操作レバーがこの下部の後側に配置されている、卓上切断機。
  8. 請求項7の卓上切断機であって、
    前記操作レバーの前方延出部が前記支持アームの下部の後面よりも前方まで延びている、卓上切断機。
  9. 請求項1から8のいずれかの卓上切断機であって、
    前記操作レバーの径方向延出部の先端部の両側面が平行である、卓上切断機。
  10. 請求項1から9のいずれかの卓上切断機であって、
    前記操作レバーの前方延出部の厚さが回転軸線に対し径方向内側に向かうほど小さくなっている、卓上切断機。
  11. 請求項1から10のいずれかの卓上切断機であって、
    前記操作レバーは前記径方向延出部の後面から前記前方延出部の内部に通じる凹部を有する、卓上切断機。
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