JP2021023495A - 挿入装置及び針部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】針部材内に医療器具を収容し易い構成を備える挿入装置、及び、針部材を提供する。【解決手段】本開示に係る挿入装置は、医療器具を生体内に挿入する挿入装置であって、内側に前記医療器具を収容可能な収容空間を区画し、前記収容空間に収容される前記医療器具と共に生体内に挿入される複数の針片を備える針部材と、前記針部材の径方向において前記複数の針片を互いに接近又は離間させ、前記収容空間の前記径方向の断面積を変動可能な変動機構と、を備える。【選択図】図1B

Description

本開示は挿入装置及び針部材に関する。
従来から、患者等の被測定者の生体内にセンサ等の医療器具を埋め込む場合がある。一例として、被測定者の生体内にセンサを埋め込み、被測定者の血液中又は体液中のアナライト(例えば、グルコース、pH、コレステロール、たんぱく質等)をモニタリングする。この場合、被測定者の皮膚を貫通してセンサを迅速かつ容易に生体内に埋め込むために挿入装置が使用される(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された挿入装置としての医療用装置挿入器は、センサとともに挿入される鋭利部材と、該センサ及び鋭利部材を移動させて穿刺するプランジャと、を備えている。この挿入装置によれば、取付けユニットを、生体内に挿入されたセンサと共に生体側へと留置することができる。また、この取付けユニットには、取得した血糖値の生体情報を格納する身体装着用電子装置が設けられている。
特表2013−523217号公報
生体内に埋め込まれて留置される管部材、センサ等の医療器具は、留置中の被測定者の痛み等の負担を軽減するために細径化されることが好ましい。また、医療器具を内部に収容し、医療器具と共に生体内に挿入される針部材についても、挿入時の被測定者の痛みを軽減するために細径化されることが好ましい。
しかしながら、医療器具及び針部材が細径化されると、医療器具を針部材内に収容することが難しい。
本開示は、針部材内に医療器具を収容し易い構成を備える挿入装置、及び、針部材を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様として挿入装置は、医療器具を生体内に挿入する挿入装置であって、内側に前記医療器具を収容可能な収容空間を区画し、前記収容空間に収容される前記医療器具と共に生体内に挿入される複数の針片を備える針部材と、前記針部材の径方向において前記複数の針片を互いに接近又は離間させ、前記収容空間の前記径方向の断面積を変動可能な変動機構と、を備える。
本開示の1つの実施形態としての挿入装置は、前記針部材を軸方向に移動可能に保持するハウジングと、前記針片を前記径方向の内側又は外側に付勢可能な付勢機構と、を備え、前記付勢機構は、前記ハウジングに対する前記針部材の前記軸方向の位置に応じて、前記針片を前記径方向に付勢する付勢力を変動する。
本開示の1つの実施形態として、前記針部材は、前記ハウジング内に収容される待機位置と、前記ハウジングから突出する挿入位置と、の間を移動可能であり、前記付勢機構による前記針片への前記径方向の内側への付勢力は、前記針部材が前記待機位置から前記挿入位置に移動することにより小さくなる。
本開示の1つの実施形態として、前記付勢機構は、前記針部材が前記待機位置にある状態において、前記針片を前記径方向の内側に付勢し、かつ、前記針部材が前記挿入位置にある状態において、前記針片を前記径方向の内側に付勢しない。
本開示の1つの実施形態として、前記付勢機構は、前記針部材が前記挿入位置にある状態において、前記針片を前記径方向の外側に付勢する。
本開示の1つの実施形態として、前記付勢機構は、前記ハウジングに設けられ、前記針部材が前記待機位置から前記挿入位置に移動する際に前記針片と直接的に又は間接的に係合することで、前記針片を前記径方向の外側に押圧する押圧部を備える。
本開示の第2の態様としての針部材は、医療器具を生体内に挿入する挿入装置に用いられる針部材であって、径方向の内側に前記医療器具を収容可能な収容空間を区画し、前記収容空間に収容される前記医療器具と共に生体内に挿入される複数の針片を備える。
本開示によれば、針部材内に医療器具を収容し易い構成を備える挿入装置、及び、針部材を提供することができる。
第1実施形態としての挿入装置を示す図であり、針部材が待機位置にある状態を示す図である。 図1Aに示す挿入装置を示す図であり、針部材が挿入位置にある状態を示す図である。 図1Aに示す挿入装置が生体表面上に配置されている状態を示す図である。 図2Aに示す挿入装置を操作して、針部材及び医療器具を生体内に挿入している途中の状態を示す図である。 図2Bの状態から更に針部材及び医療器具が挿入方向に進行し、針部材が生体内の最も深い位置まで到達した状態を示す図である。 図2Cの状態から、医療器具を生体内に残し針部材を生体外に抜去する様子を示す図である。 第2実施形態としての挿入装置を示す図であり、医療器具を生体内に留置する前であって、針部材が待機位置にある状態を示す図である。 図3Aに示す挿入装置であって、針部材が挿入位置にある状態を示す図である。 図3Aに示す挿入装置であって、図3Bの状態で医療器具を生体内に留置した後に、針部材が待機位置に戻った状態を示す図である。 図3AのI-I線に沿う断面図である。 図3BのII-II線に沿う断面図である。 図3CのIII-III線に沿う断面図である。 第3実施形態としての挿入装置を示す図であり、医療器具を生体内に留置する前であって、針部材が待機位置にある状態を示す図である。 図5Aに示す挿入装置であって、針部材が挿入位置にある状態を示す図である。 図5Aに示す挿入装置であって、図5Bの状態で医療器具を生体内に留置した後に、針部材が待機位置に戻った状態を示す図である。 図5AのIV-IV線に沿う断面図である。 図5BのV-V線に沿う断面図である。 図5CのVI-VI線に沿う断面図である。 第1実施形態の挿入装置における針片及び保持片により構成される針ユニットの製造方法の一例を示すフローチャートである。 図7に示す湾曲プレス工程の概要を示す図である。
以下、本開示に係る挿入装置及び針部材の実施形態について図面を参照して説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
(第1実施形態)
図1A、図1Bは、本開示に係る挿入装置の一実施形態としての挿入装置1を示す図である。詳細は後述するが、図1Aは針部材2が待機位置にある状態を示す。図1Bは、針部材2が挿入位置にある状態を示す。図1A、図1Bに示す挿入装置1は、医療器具100としてのセンサ100aを生体内に挿入することができる。以下、本実施形態では、医療器具100としてのセンサ100aを生体内に挿入する挿入装置1を例示説明するが、挿入装置1により生体内に挿入される医療器具100はセンサ100aに限られない。したがって、センサ以外のカニューレ等の管部材を挿入する挿入装置であってもよい。
図1A、図1Bに示すように、挿入装置1は、針部材2と、変動機構3と、ハウジング4と、付勢機構5と、操作部材7と、付勢部材8と、医療器具100としてのセンサ100aと、を備える。本実施形態の変動機構3は、保持部材6により構成されている。本実施形態の付勢機構5は、ハウジング4に設けられている押圧部31により構成されている。
まず、本実施形態の挿入装置1の使用方法について説明する。本実施形態の挿入装置1は、上述したように医療器具100としてのセンサ100aを生体内に挿入・留置するために用いることができる。挿入装置1は、図1Aに示す状態で生体表面上に配置される。その後、挿入装置1を操作することで、挿入装置1は図1Bに示す状態となる。これにより、針部材2と、この針部材2に収容されるセンサ100aが生体内に挿入される。次に、センサ100aを生体内に留置した状態で、針部材2を生体外に抜去する。このようにすることで、挿入装置1により、センサ100aを生体内に挿入及び留置することができる。
生体内に留置されるセンサ100aは、被計測物質(アナライト)に反応する部位を有する。制御装置は、センサ100aと接続されるとともに、センサ100aと共に生体表面上に留置される。制御装置は、プロセッサやメモリ、電池等により構成される。センサ100aは、制御装置とともに使用することで、被計測物質の濃度に応じて信号を検出できる。検出信号は、制御装置によってデジタル変換され、被測定者のスマートフォンや専用端末へ送信される。被測定者や使用者は、スマートフォンや専用端末の画面に表示される被測定物質の測定結果を経時的に確認することができる。センサ100aが被測定者に装着されている間、被測定者の体液中の被計測物質が経時的に測定される。センサ100aが被測定者に装着されている期間は、例えば数時間、数日、1週間、1カ月など、医師等の判断で適宜決定される。被計測物質は特に限定されないが、センサの検出部の選択によって、血液中または間質液中のグルコース、酸素、pH、乳酸等を測定することができる。
以下、挿入装置1の各部材・各部位の詳細を説明する。本明細書では、針部材2の生体内に挿入される側の端を「先端」と記載する。また、針部材2の先端と反対側の端を「基端」と記載する。更に、針部材2の軸方向Aのうち基端から先端に向かう方向を「挿入方向A1」又は「先端側」と記載する。更に、針部材2の軸方向Aのうち先端から基端に向かう方向を「抜去方向A2」又は「基端側」と記載する。また、該断面のうち、針部材2の周面に沿う円周方向を「周方向C」とする。
針部材2は、複数の針片11を備える。本実施形態の針部材2は、複数の針片11全体により形作られている。図1Aは、複数の針片11が後述する変動機構3により、針部材2の径方向Bの内側に互いに最も接近している状態を示す。すなわち、針部材2の最大内径(複数の針片11の最大離間幅)が最も小さい状態を示す。図1Aに示すように、本実施形態では、各針片11は周方向の両端面が、隣接する別の針片11の端面と当接する。これにより、針部材2は管状の中空針を形成する。図1Bは、複数の針片11が後述する変動機構3により、図1Aに示す状態と比較して、径方向Bの外側に互いに離間している状態を示す。すなわち、図1Bに示す針部材2の最大内径は、図1Aに示す針部材2の最大内径よりも大きい。針部材2が挿入方向A1に移動することで、挿入方向A1への移動前に比べて、針部材2の軸方向Aの各々の位置において針部材2の内径が大きくなる。このとき、各針片11の長軸方向において、各針片11の互いの位置関係は図1Aに示す状態と変わらない。また、本実施形態において、各針片11の周方向の両端面は、図1Bに示す状態において、隣接する別の針片11の端面と当接しない。複数の針片11は、径方向Bの内側に医療器具100を収容可能な収容空間12を区画している。本実施形態において、複数の針片11における周方向Cの端面がすべて当接している場合、収容空間12は、複数の針片11に囲まれた空間を指す。また、本実施形態において、複数の針片11が離間している場合、収容空間12は、複数の針片11の端面の間であるスリット状の離間部と、複数の針片11と、に囲まれた空間を指す。収容空間12は、複数の針片11で取り囲まれた空間ともいえる。この収容空間12は、上述の針片11の径方向Bの外側への移動により広くなる。複数の針片11は、収容空間12に収容されている医療器具100と共に生体内に挿入される。このとき、各針片11は周方向Cの両端面が、隣接する別の針片11の端面と当接することで、針部材2の最大内径が最も小さい状態となっている。これにより、医療器具100が可撓性を有するセンサ100a等であっても、医療器具100を生体内の所定深さまで挿入することができる。
本実施形態の針部材2は、径方向Bに対向して配置される半管状の2つの針片11a、11bを備えるが、針片11の数及び形状は特に限定されない。以下、各針片11を区別することなく記載する場合には、単に「針片11」と記載する。針部材2は、3つ以上の針片11を備えてもよい。針片11の横断面形状についても特に限定されない。但し、本実施形態の複数の針片11のように、周方向Cに端面同士を連接させることで全体が円形の横断面形状を形成することが好ましい。このようにすることで、針部材2の挿入時の刺通抵抗を低減できる。したがって、任意のN個の針片11を備える針部材2の場合、各針片11の横断面形状は、中心角が360°/Nの円弧形状とすることが好ましい。
図1Aに示すように、複数の針片11を径方向Bの内側に近接させた状態の針部材2の先端には、鋭利な刃先が形成されている。換言すれば、各針片11の先端には、複数の針片11が全体で1つの鋭利な刃先を形成するように、円錐状の刃面が形成されている。本実施形態では、複数の針片11の刃面が全体でペンシルポイントを形成する。つまり、複数の針片11を径方向Bの内側に近接させた状態で構成される針部材2は、ペンシル針となる。但し、複数の針片11が全体で形成する刃先の形状は、本実施形態のペンシルポイントに限定されず、例えば、軸方向Aに対して傾斜する1つ以上の刃面により構成される先端部により刃先を形成してもよい。また、複数の針片11を径方向Bの内側に最も近接させた状態で先端開口が形成されている針部材としてもよい。このような針部材の先端構成の詳細については後述する(図3A等参照)。
本実施形態において、複数の針片11が径方向Bの内側に最も近接されることで形成される管状の針部材2は、生体内に穿刺される先端側の挿入部2aと、生体内に穿刺されない基端側の太径部2bと、を備える。挿入部2aの外径は、太径部2bの外径よりも小さい。挿入部2aの外径は、例えば、0.2mm〜0.4mmである。また、挿入部2aの長さは、1mm〜10mm、好ましくは3〜6mmである。また、挿入部2aの肉厚は、例えば、0.02mm〜0.15mmの範囲から設定される。太径部2bの外径は、例えば、0.3mm〜0.5mmである。また、太径部2bの長さは、1mm〜10mm、好ましくは3〜6mmである。また、太径部2bの肉厚は、例えば、0.05mm〜0.2mmの範囲から設定される。
本実施形態の針部材2は、後述するハウジング4内に収容される待機位置と、ハウジング4から突出する挿入位置と、の間を移動可能である。ここで、針部材2が待機位置にある状態とは、針部材2の先端がハウジング4内に位置し、ハウジング4から外部に突出しない状態を意味する。本実施形態では、針部材2の先端が、ハウジング4の後述するベースプレート部62の当接面62aよりも挿入方向A1に突出しない状態である。また、針部材2が挿入位置にある状態とは、針部材2の先端がハウジング4から外部に最も突出する状態を意味する。本実施形態では、針部材2の先端が、ハウジング4の後述するベースプレート部62の当接面62aよりも挿入方向A1に最も突出する状態である。図1Aは、針部材2が待機位置にある状態を示す。本実施形態の針部材2は、収容空間12に医療器具100を収容している状態で、待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動することで、生体内に挿入される。本実施形態の針部材2は、その後、医療器具100を生体内に残したまま、生体外に抜去される。
針部材2の材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属材料を用いることができる。
変動機構3は、径方向Bにおいて複数の針片11を互いに接近又は離間させることができる。これにより、変動機構3は、収容空間12の径方向Bの断面積を変動することができる。収容空間12の径方向Bの断面積とは、針部材2の軸方向Aに直交する断面での断面積を意味する。
具体的に、本実施形態の変動機構3は、針部材2の基端部を保持する保持部材6により構成されている。本実施形態の保持部材6は、複数の針片11を別々に保持する複数の保持片21を備える。具体的に、本実施形態の保持部材6は、一方の針片11aの基端部を保持する第1保持片21aと、他方の針片11bの基端部を保持する第2保持片21bと、を備える。以下、各保持片21を区別することなく記載する場合には、単に「保持片21」と記載する。一方の針片11aの基端部は、第1保持片21aに対して溶着等により固定されており一体化されている。このようにして、一方の針片11aは、先端側が第1保持片21aから突出するようにして、第1保持片21aに保持されている。また、他方の針片11bについても、第2保持片21bに対して溶着等により固定されており一体化されている。他方の針片11bについても、先端側が第2保持片21bから突出するようにして、第2保持片21bに保持されている。
第1保持片21a及び第2保持片21bは、後述するハウジング4に対して、針部材2の軸方向Aに移動可能に取り付けられている。その一方で、第1保持片21a及び第2保持片21bは、軸方向Aにおける相対的な位置関係は変わらない。つまり、本実施形態の第1保持片21a及び第2保持片21bは共に、ハウジング4に対して軸方向に移動可能である。
また、第1保持片21a及び第2保持片21bは、後述するハウジング4に対して、針部材2の径方向Bに移動可能に取り付けられている。更に、第1保持片21a及び第2保持片21bは、径方向Bにおいて相互に移動することができる。つまり、本実施形態の第1保持片21a及び第2保持片21bは別々に、ハウジング4に対して径方向Bに移動可能である。そのため、第1保持片21a及び第2保持片21bは、径方向Bにおいて接近又は離間することができる。これにより、一方の針片11a及び他方の針片11bは、相互に径方向Bに移動することができる。
上述したように、複数の針片11の数は、本実施形態で示す2つに限られない。針部材2が3つ以上の針片11を備える場合は、少なくとも2つの保持片21それぞれが1つ以上の針片11を保持すればよく、各保持片21が保持する針片11の数は特に限定されない。
このように、挿入装置1は針部材2の針片11の径方向Bへの移動を可能にする変動機構3を備える。そのため、針部材2の複数の針片11により区画される収容空間12の径方向Bの断面積を変動できる。この断面積を変化させることで、医療器具100を収容空間12に収容し易くなる。
また、本実施形態の保持片21は、後述するハウジング4の押圧部31と係合する係止爪部23を備える。より具体的に、本実施形態の保持片21は、本体部22と、本体部22から挿入方向A1に突出する係止爪部23と、備える。係止爪部23は、板状の延在部24と、係合凸部25と、を備える。板状の延在部24は、本体部22から挿入方向A1に延在する。係合凸部25は、延在部24の挿入方向A1の端部から径方向Bの内側に突出している。係合凸部25の挿入方向A1の端面25aは、軸方向Aに対して傾斜する傾斜面により構成されている。この傾斜面は、挿入方向A1に向かうにつれて径方向Bの外側に延在するように傾斜している。詳細は後述するが、本実施形態の保持片21の係止爪部23は、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動したときに、ハウジング4の押圧部31と係合する。これにより、係止爪部23は押圧部31により径方向Bの外側に押圧される。つまり、針片11は、保持片21の係止爪部23を介して間接的に、押圧部31により径方向Bの外側に押圧される。
更に、本実施形態の保持片21には、本体部22から抜去方向A2に突出し、後述するハウジング4の天壁部63に引っ掛かる係止爪部26が設けられている。係止爪部26が天壁部63に引っ掛かることにより、針部材2の待機位置(図1A参照)が維持される。また、針部材2の待機位置(図1A参照)は、係止爪部26の天壁部63に対する引っ掛かりを外すことで解除される。具体的に、本実施形態では、ハウジング4に取り付けられている操作部材7を操作することで、係止爪部26の天壁部63に対する引っ掛かりを解除することができる。これにより、付勢部材8としてのコイルバネの復元力で保持片21は挿入方向A1に移動し、針部材2は挿入位置(図1B参照)に移動する。
ハウジング4は、針部材2、変動機構3としての保持部材6、及び、後述する医療器具100、を覆う外装部材である。図1A、図1Bに示すように、本実施形態のハウジング4は、針部材2及び医療器具100の径方向Bの周囲を覆う筒状部61と、筒状部61の挿入方向A1の端面を覆うベースプレート部62と、筒状部61の抜去方向A2の端面を覆う天壁部63と、を備える。
ベースプレート部62のうち挿入方向A1の面は、針部材2及び医療器具100を生体内に挿入する際に生体表面に当接させる当接面62aを構成する。ベースプレート部62には、軸方向Aに貫通する貫通孔64が形成されている。待機位置にある針部材2が挿入位置に移動する際に、針部材2は貫通孔64を通じて当接面62aから挿入方向A1に突出する。
また、本実施形態のベースプレート部62は、平板状の本体部66と、この本体部66から抜去方向A2に向かって筒状部61内に突設されている突起部67と、を備える。上述した当接面62aは、本体部66の挿入方向A1の面により構成されている。
天壁部63には、上述の係止爪部26が挿通される貫通孔65が形成されている。上述した保持片21の係止爪部26は、貫通孔65を通じて筒状部61の内部から筒状部61の外部へと突出し、天壁部63の抜去方向A2の天面に引っ掛かる。これにより、上述したように、針部材2の待機位置(図1A参照)が維持される。また、上述したように、係止爪部26の天壁部63への引っ掛かりを解除することで、針部材2は待機位置から挿入位置(図1B参照)に移動する。
ハウジング4の構成は特に限定されない。本実施形態では、上述したように、針部材2、及び、変動機構3としての保持部材6、がハウジング4に対して移動可能に取り付けられているが、ハウジング4とは別の部材に移動可能に取り付けられていてもよい。
更に、本実施形態の挿入装置1では、針部材2、変動機構3としての保持部材6、及び、後述する医療器具100、を覆うハウジング4を備えるが、ハウジング4を備えない構成であってもよい。但し、本実施形態のハウジング4のように、挿入装置1は、医療従事者や患者等が誤って針部材2に触れることを抑制するため、少なくとも針部材2の径方向Bの外側の周囲を覆う部材を備えることが好ましい。
また、本実施形態のハウジング4は、筒状部61、ベースプレート部62及び天壁部63が一体成形されているが、例えば、筒状部61及び天壁部63が一体で形成されており、ベースプレート部62が筒状部61に対して脱着可能な別部材により形成されていてもよい。
また、本実施形態のハウジング4は、後述する付勢機構5を構成する押圧部31を備える。本実施形態の押圧部31は、ハウジング4のベースプレート部62の突起部67の先端面により構成されている。本実施形態の押圧部31は、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動した際に、保持部材6の各保持片21の係止爪部23に係合し、各保持片21を介して間接的に針片11を径方向Bの外側に押圧する。また、本実施形態の押圧部31は、軸方向Aに対して傾斜する傾斜面により構成されている。より具体的に、本実施形態の押圧部31は、挿入方向A1に向かうにつれて、径方向Bの外側に延在するように傾斜している。この押圧部31としての傾斜面は、保持片21の係止爪部23の係合凸部25の挿入方向A1の端面25aを構成する傾斜面と係合し、保持片21を介して針片11を径方向Bの外側に押圧する。
更に、本実施形態のハウジング4は、係合凹部32を備える。この係合凹部32には、保持片21の係止爪部23の係合凸部25が嵌合する。より具体的に、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動する際に、保持片21の係止爪部23の係合凸部25は、ハウジング4の押圧部31と摺動しながら、径方向Bの外側に押圧される。そして、保持片21の係止爪部23の係合凸部25がハウジング4の押圧部31を乗り越えると、係合凸部25は係合凹部32に嵌合する。これにより、係合凸部25及び係合凹部32は軸方向Aで干渉する。この詳細は後述する。
ハウジング4の材料としては、例えば樹脂材料が挙げられる。この樹脂材料としては、例えば、ABS樹脂、AS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフェニレンオキサイド、熱可塑性ポリウレタン、ポリメチレンメタクリレート、ポリオキシエチレン、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、アセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の射出成形で用いられる熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
付勢機構5は、針片11を径方向Bの内側又は外側に付勢可能である。本実施形態の付勢機構5は、ハウジング4に対する針部材2の軸方向Aの位置に応じて、針片11を径方向Bに付勢する付勢力を変動させる。
上述したように、図1Aは、針部材2が待機位置にある状態を示す。また、上述したように、図1Bは、針部材2が挿入位置にある状態を示す。ここで、付勢機構5による針片11への径方向Bの内側への付勢力は、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動することにより小さくなる。このようにすることで、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動することにより上記付勢力が小さくならない、あるいは、変わらない構成と比較して、医療器具100を生体内に残した状態で針部材2を生体外に抜去する際に、医療器具100が針部材2に引っ掛かり難くなる。そのため、医療器具100を生体内の所望の深さに留置し易くなる。
特に、生体内に埋め込まれて留置される管部材、センサ等の医療器具100は、留置中の被測定者の痛み等の負担を軽減するために細径化されることが好ましい。また、医療器具100を収容空間12に収容し、医療器具100と共に生体内に挿入される針部材2についても、挿入時の被測定者の痛みを軽減するために細径化されることが好ましい。しかしながら、医療器具100及び針部材2が細径化され、両者間のギャップが小さくなると、医療器具100を生体内に残して針部材2を生体外に抜去する際に、医療器具100が針部材2の内面に、より引っ掛かり易くなる。そのため、被測定者の痛み軽減のために医療器具100及び針部材2を細径化する場合には、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動した後に径方向Bの内側への付勢力を小さくする付勢機構5とすることが好ましい。これにより、医療器具100及び針部材2が細径化されても、針部材2を生体外へ抜去する際に、医療器具100は針部材2に引っ掛かり難くなる。
より具体的に、本実施形態の付勢機構5は、針部材2が挿入位置(図1B参照)にある状態において、針片11を径方向Bの外側に付勢する。このようにすることで、医療器具100を生体内に残した状態で針部材2を生体外に抜去する際に、医療器具100が針部材2に、より引っ掛かり難くなる。これは、針片11の収容空間12が広がるためである。本実施形態において、付勢機構5は、針部材2が待機位置(図1A参照)にある状態、及び、待機位置から挿入位置(図1B参照)までの間の状態、において、針片11を径方向Bの内側に付勢していてもよく、付勢していなくてもよい。但し、付勢機構5は、針部材2が待機位置(図1A参照)にある状態、及び、待機位置から挿入位置(図1B参照)までの間の状態、において、針片11を径方向Bの内側に付勢していることが好ましい。このようにすることで、複数の針片11が挿入途中で径方向Bの外側に移動し難い。つまり、針部材2を生体内に挿入する際に、針部材2が細径の状態に維持され易い。そのため、針部材2の挿入時における被測定者の痛みを、より軽減し得る。
本実施形態の付勢機構5は、ハウジング4に設けられている上述の押圧部31により構成されている。押圧部31は、針部材2が待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動する際に針片11と直接的に又は間接的に係合する。これにより、押圧部31は、針片11を径方向Bの外側に押圧する。より具体的に、本実施形態では、径方向Bの外側及び抜去方向A2を向く傾斜面からなる押圧部31が、径方向Bの内側及び挿入方向A1を向く傾斜面からなる係合凸部25の端面25aと摺動することで、係合凸部25を含む保持片21が径方向Bの外側に押圧される。これにより針片11は、保持片21を介して間接的に径方向Bの外側に押圧される。
本実施形態の付勢機構5は、ハウジング4の押圧部31により構成されているが、付勢機構5の構成は特に限定されない。付勢機構5は、例えば、針部材2が待機位置(図1A参照)にある状態において、針片11を径方向Bの内側に付勢し、かつ、針部材2が挿入位置(図1B参照)にある状態において、針片11を径方向Bの内側及び外側に付勢しない構成であってもよい。このような付勢機構の詳細は後述する(図3〜図6参照)。
本実施形態の操作部材7は、ハウジング4に対して取り付けられている。本実施形態では、操作部材7の一部又は全部を操作することで、保持片21の係止爪部26を変形させ、天壁部63への引っ掛かりを解除することができる。本実施形態の操作部材7では、操作部材7の側面を押し込むことで、係止爪部26の天壁部63への引っ掛かりを解除する。操作部材7は、係止爪部26の天壁部63への引っ掛かりを解除可能な構成であればよく、その形状は特に限定されない。
本実施形態の付勢部材8は、軸方向Aにおいて弾性変形可能であり、復元力によって針部材2を待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動させることができる。本実施形態のように、付勢部材8は、保持片21の本体部22と、ハウジング4の天壁部63と、の間に配置されているコイルバネとしてよい。本実施形態において、付勢部材8としてのコイルバネは、保持片21の係止爪部26が天壁部63に引っ掛かっている状態において、本体部22と天壁部63との間で圧縮弾性変形している。係止爪部26の天壁部63への引っ掛かりが解除されると、針部材2は、付勢部材8としてのコイルバネの復元力により、待機位置(図1A参照)から挿入位置(図1B参照)に移動する。
付勢部材8としては、本実施形態のコイルバネに限られず、例えば、コイルバネ以外の他の弾性部材を用いてもよい。
本実施形態の医療器具100としてのセンサ100aは、針部材2の収容空間12に収容される線状部材である。センサ100aとしては、被計測物質の量または濃度に応じた電気的信号を検出する部材を用いることができる。センサ100aは、収容空間12内で、針部材2の軸方向Aに沿って延在している。
医療器具100としてのセンサ100aは、例えば、横断面形状が円形のワイヤ電極としてよい。ワイヤ電極の外径は、例えば0.02mm〜0.2mmとすることができる。収容空間12には、例えば、作用電極及び参照電極の2本のワイヤ電極が収容される。作用電極は、導電性表面を有する芯材をベースに構成され、芯材の外壁上に被計測物質を検出するよう構成された検出部と、芯材の外壁上が絶縁性の素材でコーティングされた保護部とを備える構成としてよい。検出部により、被計測物質に対する電気的特性の変化を検出することができる。検出部は、芯材表面にディッピング、電解重合、スパッタリング等の薄膜形成手段を用いて形成される。作用電極の表面には被計測物質と特異的に反応する試薬が塗布される。被計測物質がグルコースの場合、グルコースオキシダーゼやフェニルボロン酸化合物が含まれる試薬を用いる。参照電極は、上述の作用電極に対する参照電極として使用される。作用電極の周囲に参照電極や対極をコイル状に巻き付けて1本のワイヤ電極としてもよい。あるいは、収容空間12内に3本のワイヤ電極を配置してもよい。その3本のワイヤ電極それぞれにより、作用電極、参照電極及び対極を構成してもよい。作用電極の検出部によって検出された被計測物質の情報は、制御装置に送信される。
次に、図2を参照して、本実施形態の挿入装置1により医療器具100としてのセンサ100aを生体内に挿入及び留置し、針部材2を生体外に抜去する、挿入装置1の一連の動作について説明する。図2Aは、針部材2及び医療器具100を生体内に挿入する前の状態で、挿入装置1を生体表面BS上に配置した状態を示す。図2Aでは、挿入装置1の針部材2は待機位置にある。図2Bは、挿入装置1を操作して、針部材2及び医療器具100を生体内に挿入している途中の状態を示す。図2Cは、図2Bの状態から更に針部材2及び医療器具100が挿入方向A1に進行し、針部材2が生体内の最も深い位置まで到達した状態を示す。換言すれば、図2Cは、針部材2が挿入位置にある状態を示す。図2Dは、図2Cの状態から、医療器具100としてのセンサ100aを生体内に残し、針部材2を生体外に抜去する様子を示す図である。
図2Aに示すように、挿入装置1は、針部材2及び医療器具100としてのセンサ100aを生体内に挿入する際に、ハウジング4の当接面62aを生体表面BS上に当接させる。この状態で、医療従事者等の操作者は、挿入装置1の操作部材7を操作する。これにより、図2Bに示すように、針部材2及び医療器具100を挿入方向A1に移動させることができる。この際に、針部材2を構成する針片11を保持する保持部材6も、挿入方向A1に移動する。図2Bに示すように、針部材2及び医療器具100が生体内の所定深さまで挿入されると、保持部材6の保持片21は、ハウジング4に設けられた押圧部31に当接し、径方向Bの外側に押圧される。換言すれば、変動機構3を構成する保持部材6の複数の保持片21は、付勢機構5を構成する押圧部31の作用により、径方向Bの外側に付勢される。そのため、保持片21に保持されている生体内に挿入されている状態の針片11は、生体内で径方向Bの外側に拡がるように生体組織を押圧する。そして、針部材2及び医療器具100が挿入位置に到達すると、図2Cに示すように、保持片21の係止爪部23の係合凸部25が、ハウジング4の係合凹部32に嵌合する。この嵌合状態においても、針片11は、依然として生体内で径方向Bの外側に拡がるように生体組織を押圧している。そのため、針部材2が挿入位置にある状態で、生体組織が押し広げられてわずかに変形し、針片11と医療器具100との間に微小なギャップを形成することができる。その結果、針部材2を生体外に抜去する際に、針部材2を構成する複数の針片11が、収容空間12に収容されるセンサ100aに引っ掛かり難くなる。その結果、医療器具100を生体内の所望の深さに留置し易くなる。
また、図2Cに示すように、保持片21の係止爪部23の係合凸部25が、ハウジング4の係合凹部32に嵌合すると、係合凸部25及び係合凹部32は軸方向Aにおいて干渉する。具体的に、保持片21を抜去方向A2に移動させると、保持片21の係合凸部25の抜去方向A2を向く面が、係合凹部32の挿入方向A1を向く内面に当接する。これにより、保持片21を抜去方向A2に移動させると、保持片21のみならずハウジング4も抜去方向A2に移動する。すなわち、本実施形態では、図2Dに示すように、針部材2を生体外に抜去する際は、針部材2、ハウジング4及び保持部材6が一体となって抜去方向A2に移動し、針部材2が生体外に抜去される。針部材2の複数の針片11は、挿入前の状態(図2A参照)と比較して、径方向Bの外側に離間した状態のまま、生体外に抜去される。
本実施形態では、針部材2を生体外に抜去する際に、針部材2及び保持部材6と共にハウジング4を抜去方向A2に移動させる構成であるが、ハウジングを移動させず、針部材及び保持部材のみをハウジングに対して移動させることで抜去を可能とする構成であってもよい(図3〜図6参照)。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態としての挿入装置201について図3A〜図3C、及び、図4A〜図4Cを参照して説明する。挿入装置201は、上述した挿入装置1(図1A等参照)と比較して、変動機構及び付勢機構の構成が相違する。ここではこの相違点について主に説明する。
図3A〜図3Cは、挿入装置201の変動機構203及び付勢機構205を示す概略図である。図3Aは、医療器具100を生体内に留置する前であって、針部材202が待機位置にある状態を示す。図3Bは、針部材202が挿入位置にある状態を示す。図3Cは、医療器具100を生体内に留置した後に、針部材202が待機位置に戻った状態を示す。図4Aは、図3AのI-I線に沿う断面図である。図4Bは、図3BのII-II線に沿う断面図である。図4Cは、図3CのIII-III線に沿う断面図である。
図3A〜図3C、図4A〜図4Cに示すように、挿入装置201は、針部材202と、変動機構203と、ハウジング204と、付勢機構205と、医療器具100としてのセンサ100aと、を備える。
針部材202は、複数の針片211を備える。換言すれば、本実施形態の複数の針片211は、径方向Bの内側に最も近接した状態において、1つの中空針を形成する。この複数の針片211により形成される中空針は、軸方向Aに対して傾斜する1つ以上の刃面からなる先端面を備える。この先端面は、複数の針片211が径方向Bの内側に最も近接した状態であっても閉鎖されていない。すなわち、複数の針片211の径方向Bの位置によらず、針部材202の先端面には先端開口が形成されている。
変動機構203は、針片211の径方向Bの外側に位置する、ハウジング204との間の間隙41により実現される。
付勢機構205は、変形部材42と、ハウジング204の後述するガイド面43及び凹部44と、により構成されている。図3A〜図3C、図4A〜図4Cに示すように、変形部材42は、針片211を径方向Bの内側に押圧する第1形態と、針片211を径方向Bの内側に押圧しない第2形態と、の間で変形可能である。変形部材42は、上述した間隙41に配置されている。変形部材42は、例えば、図4A〜図4Cに示す菱形状の弾性枠体としてよい。変形部材42として菱形状の弾性枠体は、対向する2つの頂点同士が対角線上で近接又は離間するように弾性変形することができる。したがって、本実施形態における変形部材42の第1形態とは、弾性枠体のうち対向する2つの頂点同士が対角線上で自然状態よりも接近するように圧縮弾性変形した形態を意味する。また、本実施形態における変形部材42の第2形態とは、弾性枠体のうち対向する2つの頂点同士が対角線上で、第1形態よりも離間した形態を意味する。
図3A、図4Aに示すように、ハウジング204の内面は、第1形態の変形部材42が軸方向Aに摺動可能なガイド面43を備える。変形部材42は、上述の間隙41に位置し、対向して配置されているガイド面43に挟みこまれることで圧縮弾性変形している。この状態で、弾性枠体の内側に位置する針片211は、弾性枠体の内面により径方向Bの内側に付勢された状態となる。ここで、本実施形態のガイド面43と変形部材42との間の軸方向Aの静止摩擦係数は、針片211と変形部材42との間の軸方向Aの静止摩擦係数よりも小さい。そのため、針部材202をハウジング204に対して挿入方向A1に移動すると、変形部材42は、ガイド面43と摺動しながら、針部材202と共に挿入方向A1に移動する。
また、ハウジング204の内面は、上述のガイド面43に対して挿入方向A1に隣接する位置に、ガイド面43よりも径方向Bの外側に窪んだ凹部44を備える。そのため、図3A、図4Aに示す状態から針部材202及び変形部材42が挿入方向A1に移動し、変形部材42が、ガイド面43に対して挿入方向A1に隣接する図3B、図4Bに示す位置に到達すると、変形部材42のガイド面43に摺動していた部分は復元力により、凹部44内に拡がるように入り込む。つまり、本実施形態の弾性枠体は、対向する2つの頂点同士が離間するように拡がり、凹部44内に入り込む。その際に、変形部材42は、針片211に当接した状態から当接しない離間した状態になる。そのため、変形部材42としての弾性枠体から針片211に対する径方向Bの内側への付勢力は解除される。
すなわち、本実施形態の付勢機構205によれば、上述した第1実施形態の付勢機構5と同様、針片211への径方向Bの内側への付勢力は、針部材202が待機位置(図3A、図4A参照)から挿入位置(図3B、図4B参照)に移動することにより小さくなる。但し、本実施形態の付勢機構205は、針部材202が挿入位置(図3B、図4B参照)にある状態において、針片211を、径方向Bの内側にも外側にも付勢しない。針片211に作用する径方向Bの内側への押圧力が解除されることで、図3C、図4Cに示す針部材202の抜去時において、針部材202と医療器具100との間の引っ掛かりを抑制できる。
本実施形態の変形部材42は、菱形状の弾性枠体により構成されているが、例えば、他の多角形状の弾性枠体など、変形部材42の構成は特に限定されない。更に、本実施形態の変形部材42は、単一の部材のみにより構成されているが、複数の部材を組み合わせて構成されていてもよい。このような変形部材42については後述する(図5、図6参照)。
また、本実施形態のハウジング204は、変形部材42が復元力により径方向Bの外側に拡がることができるスペースとして、凹部44を備えるが、変形部材42が拡がることができる構成であれば、凹部の形状は特に限定されない。したがって、ハウジング204の内面に形成される凹部44は、変形部材42の構成に応じて適宜設計することができる。
図3C、図4Cに示すように、針部材202を生体外に抜去する際は、変形部材42はハウジング204の凹部44内に入り込んだ状態となり、針部材202と共に抜去方向A2に移動しない。したがって、針部材202は、ハウジング204及び変形部材42に対して抜去方向A2に移動することで、生体外に抜去される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態としての挿入装置301について図5A〜図5C、及び、図6A〜図6Cを参照して説明する。挿入装置301は、上述した挿入装置201(図3A等参照)と比較して、変形部材42の構成が相違するが、その他の構成は共通する。ここではこの相違点について主に説明し、共通する構成については説明を省略する。
図5A〜図5Cは、挿入装置301の変動機構203及び付勢機構305を示す概略図である。図5Aは、医療器具100を生体内に留置する前であって、針部材202が待機位置にある状態を示す。図5Bは、針部材202が挿入位置にある状態を示す。図5Cは、医療器具100を生体内に留置した後であって、針部材202が待機位置にある状態を示す。図6Aは、図5AのIV-IV線に沿う断面図である。図6Bは、図5BのV-V線に沿う断面図である。図6Cは、図5CのVI-VI線に沿う断面図である。
図5A〜図5C、図6A〜図6Cに示すように、挿入装置301は、針部材202と、変動機構203と、ハウジング204と、付勢機構305と、医療器具100としてのセンサ100aと、を備える。
変動機構203は、針片211の径方向Bの外側に位置する、ハウジング204との間の間隙41により実現される。
付勢機構305は、変形部材42と、ハウジング204のガイド面43及び凹部44と、により構成されている。図5A〜図5C、図6A〜図6Cに示すように、変形部材42は、針片211を径方向Bの内側に押圧する第1形態と、針片211を径方向Bの内側に押圧しない第2形態と、の間で変形可能である。変形部材42は、上述した間隙41に配置されている。変形部材42は、例えば、図6A〜図6Cに示すように、第1移動体51と、第2移動体52と、弾性部材53と、により構成される。第1移動体51及び第2移動体52は、針部材202の径方向Bの外側に位置する。また、第1移動体51及び第2移動体52は、針部材202を挟んで径方向Bにおいて互いに対向する。弾性部材53は、針部材202の径方向Bの外側に位置する。また、弾性部材53は、第1移動体51及び第2移動体52の間で、第1移動体51及び第2移動体52の対向方向に弾性変形することができる。弾性部材53が弾性変形することで、第1移動体51及び第2移動体52の対向距離を変動可能である。弾性部材53は、例えば、コイルバネにより構成される。本実施形態の弾性部材53は、径方向Bにおいて針部材202を挟む両側に配置されている2つのコイルバネにより構成されている。本実施形態における変形部材42の第1形態とは、第1移動体51及び第2移動体52の対向距離が接近するように弾性部材53が圧縮弾性変形した形態を意味する。また、本実施形態における変形部材42の第2形態とは、第1移動体51及び第2移動体52の対向距離が第1形態よりも離間した形態を意味する。
図5A、図6Aに示すように、ハウジング204の内面は、第1形態の変形部材42が軸方向Aに摺動可能なガイド面43を備える。より具体的に、変形部材42の第1移動体51及び第2移動体52は、ハウジング204のガイド面43と軸方向Aに摺動する。変形部材42は、上述の間隙41に位置し、対向して配置されているガイド面43に、第1移動体51及び第2移動体52が挟みこまれている。これにより、第1移動体51及び第2移動体52の間に介在する弾性部材53としての2つのコイルバネは、圧縮弾性変形している。この状態で、2つのコイルバネの間に位置する針片211は、第1移動体51及び第2移動体52により挟み込まれ、径方向Bの内側に付勢された状態となる。ここで、本実施形態のガイド面43と第1移動体51及び第2移動体52との間の軸方向Aの静止摩擦係数は、針片211と第1移動体51及び第2移動体52との間の軸方向Aの静止摩擦係数よりも小さい。そのため、針部材202をハウジング204に対して挿入方向A1に移動すると、第1移動体51及び第2移動体52を含む変形部材42は、ガイド面43と摺動しながら、針部材202と共に挿入方向A1に移動する。
また、ハウジング204の内面は、上述のガイド面43に対して挿入方向A1に隣接する位置に、ガイド面43よりも径方向Bの外側に窪んだ凹部44を備える。図5A、図6Aに示す状態から針部材202及び変形部材42が挿入方向A1に移動し、変形部材42が、ガイド面43に対して挿入方向A1に隣接する図5B、図6Bに示す位置に到達する。その時に、変形部材42の第1移動体51及び第2移動体52は、弾性部材53としてのコイルバネの復元力により径方向Bの外側に離間し、凹部44内に入り込む。これにより、変形部材42の第1移動体51及び第2移動体52は、針片211に当接した状態から当接しない離間した状態になる。そのため、変形部材42の第1移動体51及び第2移動体52から針片211に対する径方向Bの内側への付勢力は解除される。
すなわち、本実施形態の付勢機構305によれば、上述した第2実施形態の付勢機構205と同様、針片211への径方向Bの内側への付勢力は、針部材202が待機位置(図5A、図6A参照)から挿入位置(図5B、図6B参照)に移動することにより小さくなる。更に、本実施形態の付勢機構305は、上述した第2実施形態の付勢機構205と同様、針部材202が挿入位置(図5B、図6B参照)にある状態において、針片211を、径方向Bの内側にも外側にも付勢しない。針片211に作用する径方向Bの内側への押圧力が解除されることで、図5C、図6Cに示す針部材202の抜去時において、針部材202と医療器具100との間の引っ掛かりを抑制できる。
図5C、図6Cに示すように、針部材202を生体外に抜去する際は、変形部材42の第1移動体51及び第2移動体52はハウジング204の凹部44内に入り込んだ状態となり、針部材202と共に抜去方向A2に移動しない。したがって、針部材202は、ハウジング204及び変形部材42に対して抜去方向A2に移動することで、生体外に抜去される。
最後に、図7、図8を参照して、第1実施形態に示す針片11(図1A等参照)及び保持片21(図1A等参照)により構成される針ユニットの製造方法の一例について説明する。図7、図8に示す針ユニットの製造方法は、針片11の展開体120を打ち抜く打ち抜き工程S1と、展開体120をプレス成形機500によりプレス加工して湾曲させ、半管状の針片11を形成する湾曲プレス工程S2(図8参照)と、針片11を保持片21に対して接合する接合工程S3と、を含む。針片11の先端の刃面は、展開体120の形成する打ち抜き工程S1で、展開体120の先端部に予め形成してもよい。また、湾曲プレス工程S2により形成された半管状の針片11の先端に刃面を形成する刃面形成工程を更に含んでもよい。
接合工程S3では、針片11を保持片21(図1A等参照)に対して例えば融着等により接合することができる。これにより、針片11と保持片21とにより構成される挿入装置1の針ユニットが製造される。上述の第1実施形態では、この針ユニットが2つ用いられている。針ユニットの製造方法は、上述の工程の他に、針片11の研磨工程等の別の工程を更に含んでもよい。
第1実施形態の針片11は半管状であり、湾曲プレス工程S2では半管状になるまで展開体120がプレスされる。しかしながら、湾曲プレス工程S2における展開体120の湾曲量は、針片11の形状に応じて適宜調整される。
本開示に係る挿入装置及び針部材は、上述した実施形態で具体的に示す構成に限られず、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変形・変更が可能である。
本開示は挿入装置及び針部材に関する。
1、201、301、401:挿入装置
2、202:針部材
2a:挿入部
2b:太径部
3、203:変動機構
4、204:ハウジング
5、205、305:付勢機構
6:保持部材
7:操作部材
8:付勢部材
11、11a、11b、211:針片
12:収容空間
21:保持片
21a:第1保持片
21b:第2保持片
22:本体部
23:係止爪部
24:延在部
25:係合凸部
25a:係合凸部の端面
26:係止爪部
31:押圧部
32:係合凹部
41:間隙
42:変形部材
43:ガイド面
44:凹部
51:第1移動体
52:第2移動体
53:弾性部材
61:筒状部
62:ベースプレート部
62a:当接面
63:天壁部
64:貫通孔
65:貫通孔
66:本体部
67:突起部
100:医療器具
120:展開体
500:プレス成形機
A:針部材の軸方向
A1:挿入方向
A2:抜去方向
B:針部材の径方向
C:針部材の周方向
BS:生体表面

Claims (7)

  1. 医療器具を生体内に挿入する挿入装置であって、
    内側に前記医療器具を収容可能な収容空間を区画し、前記収容空間に収容される前記医療器具と共に生体内に挿入される複数の針片を備える針部材と、
    前記針部材の径方向において前記複数の針片を互いに接近又は離間させ、前記収容空間の前記径方向の断面積を変動可能な変動機構と、を備える挿入装置。
  2. 前記針部材を軸方向に移動可能に保持するハウジングと、
    前記針片を前記径方向の内側又は外側に付勢可能な付勢機構と、を備え、
    前記付勢機構は、前記ハウジングに対する前記針部材の前記軸方向の位置に応じて、前記針片を前記径方向に付勢する付勢力を変動する、請求項1に記載の挿入装置。
  3. 前記針部材は、前記ハウジング内に収容される待機位置と、前記ハウジングから突出する挿入位置と、の間を移動可能であり、
    前記付勢機構による前記針片への前記径方向の内側への付勢力は、前記針部材が前記待機位置から前記挿入位置に移動することにより小さくなる、請求項2に記載の挿入装置。
  4. 前記付勢機構は、
    前記針部材が前記待機位置にある状態において、前記針片を前記径方向の内側に付勢し、かつ、
    前記針部材が前記挿入位置にある状態において、前記針片を前記径方向の内側に付勢しない、請求項3に記載の挿入装置。
  5. 前記付勢機構は、前記針部材が前記挿入位置にある状態において、前記針片を前記径方向の外側に付勢する、請求項3に記載の挿入装置。
  6. 前記付勢機構は、前記ハウジングに設けられ、前記針部材が前記待機位置から前記挿入位置に移動する際に前記針片と直接的に又は間接的に係合することで、前記針片を前記径方向の外側に押圧する押圧部を備える、請求項5に記載の挿入装置。
  7. 医療器具を生体内に挿入する挿入装置に用いられる針部材であって、
    径方向の内側に前記医療器具を収容可能な収容空間を区画し、前記収容空間に収容される前記医療器具と共に生体内に挿入される複数の針片を備える針部材。
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