以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、商品販売データ処理システムの一例である。図1に示すように、POSシステム1は、ストアコントローラ2と、POSレジスタ3と、各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信回線6を介して、有線または無線により接続されている。なお、店舗において、POSレジスタ3は、複数台設置されるが、1台のみ設置される場合もある。
ストアコントローラ2は、商品情報の管理、免税店の販売実績の集計、顧客情報の管理などの事務処理を行う管理装置である。ストアコントローラ2は、商品ごとの商品情報を格納した商品マスタ(図4参照)を記憶する。詳細については後述するが、商品マスタは、例えば、商品ごとに、分類、商品コード、商品名、価格などを対応付けた商品情報である。
POSレジスタ3は、商品販売データ処理装置の一例である。POSレジスタ3は、商品登録処理部と、会計処理部と、を備えるキャッシュレジスタ装置である。商品登録処理部は、顧客の買上対象の商品の商品登録処理を実行する。会計処理部は、商品登録処理部で登録された商品販売データに基づいて会計処理(精算処理)を実行する。
ここで、顧客は、日本国に一時的に滞在している非居住者を含む。非居住者とは、外国人旅行者や、日本国に一時的に帰国した日本人などである。非居住者は、旅券(パスポート)等を所持する。非居住者が国内の店舗において商品を購入する場合、消耗品などの特定の免税区分の商品については、所定の範囲の金額(免税適用額)であれば、免税されることがある。
免税の適用を受けるには、店舗において免税手続を行う必要がある。免税手続では、例えば、店員により、商品の梱包や、パスポートへの必要書類の貼付などが行われることがある。必要書類は、例えば、購入記録票や、購入者誓約書である。また、このような免税手続に代えて、例えば、購入者誓約書や購入記録票の作成が行われずに、店舗から購入者に対して必要事項の説明がされ、また、店舗から購入記録情報が所定の機関(例えば国税庁)へ送信される、といった免税手続が行われる場合もある。
免税手続を行うに際して、POSレジスタ3は、免税の対象となる物品の商品登録処理と会計処理とを実行する。免税の対象となる物品は、例えば、一般物品と、消耗品とに区分けされる。一般物品は、例えば、家電製品、着物、服、鞄などである。一般物品の場合、同一の非居住者に対する同一店舗における1日の一般物品の販売合計額が5千円以上であることを条件に、免税の対象となる。
また、消耗品は、例えば、食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などである。消耗品の場合、同一の非居住者に対する同一店舗における1日の消耗品の販売合計額が5千円以上であり、50万円以下の範囲内であることを条件に、免税の対象となる。消耗品が免税の対象として購入されると、当該消耗品は、国内での使用ができないよう、店員により特殊な梱包が施される。
特に、所定の条件を満たせば、本来は一般物品に該当する商品を、消耗品の免税区分で登録することも可能である。具体的には、一般物品に該当する商品であっても、消耗品との合計金額が5千円以上であり、50万円以下であることを条件に、当該商品を消耗品の免税区分で登録することも可能である。
POSレジスタ3は、通常(通常処理)での商品の登録や精算の他に、免税処理での商品の登録や精算が可能となっている。免税処理では、例えば、免税区分に応じた商品の登録や、各免税区分に登録された商品の合計金額に応じて、免税して精算が行われる。そして、登録精算端末3は、免税書類を作成して、印刷することが可能である。
なお、POSシステム1における複数のPOSレジスタ3のうちのいずれかは、サービスカウンタ端末として用いられてもよい。サービスカウンタ端末について具体的に補足すると、サービスカウンタ端末は、顧客が購入した商品の発送、返品や、商品の取り寄せや、商品券の販売などを受け付ける。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3における取引ごとの商品や金額を示す取引情報を、各POSレジスタ3から受信して管理する。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3において免税処理が行われた取引(以下、「免税取引」という場合がある。)についても、取引ごとに取引情報を管理する。
なお、POSシステム1における各装置は、携帯端末などを含んでいてもよい。携帯端末は、店員が所持する携帯電話やスマートフォンなどの端末装置である。携帯端末は、各店員に貸与されるものでもよいし、各店員が所有するものでもよい。携帯端末は、POSレジスタ3(サービスカウンタ端末を含む)からの呼出要求に応じて、その旨を通知したり、着呼したりする。
(POSレジスタ3の外観例について)
図2は、POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。本実施形態において、図2(a)は、オペレータ(店員)側から見たPOSレジスタ3の正面図である。図2(b)は、側面図である。図2(a)および図2(b)に示すように、POSレジスタ3は、店員用表示部21と、キー操作部22と、顧客用表示部23と、カード決済部24と、印刷部25とを備える。
店員用表示部21は、店員が操作するタッチディスプレイである。店員用表示部21は、プリセットキーなどが表示され、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部22は、各種キーが設けられたキーボードである。各種キーは、数量や金額の入力を行うための数字キー、商品を登録するための商品に対応するキー、会計を締めるための締めキー等の操作キー(ハードウェアキーやボタン)である。キー操作部22は、店員から種々の入力を受け付ける。
顧客用表示部23は、客に向けて種々の情報を表示するタッチディスプレイである。顧客用表示部23は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。例えば、顧客用表示部23は、年齢確認の必要な商品が登録された場合には、年齢確認画面を表示し、顧客から年齢確認を受け付ける。
カード決済部24は、接触型のカード(例えば磁気カード)による決済機構である。カード決済部24によって読み取られるカードは、クレジットカード、ポイントカード、プリペイドカードなどである。ただし、カード決済部24は、接触型のカードに代えて又は加えて、非接触型のカード(ICカード)による決済機構であってもよい。
印刷部25は、買上げ対象の商品の明細書を各種帳票(レシート)として印刷するプリンタ装置である。
図3は、POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、POSレジスタ3は、図2に示した各部のほか、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、通信部34と、スキャナ部35と、ドロア36とを備える。図3に示す各部は、内部バスおよび通信線を介してそれぞれ接続されている。
CPU31は、中央演算処理装置であり、ROM32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録精算端末3の動作を制御する。
ROM32は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU31が利用する各種の情報を記憶する。
RAM33は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM33は、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶する。外部から取得した情報は、例えば、ストアコントローラ2から取得した商品マスタなどである。また、処理において生成した情報は、例えば、商品を登録する登録処理において生成した登録情報や、買上げた商品を精算する精算処理において生成した精算情報などを記憶する。なお、POSレジスタ3は、RAM33のほかにも、ハードディスクなどの別の記憶部を備えていてもよい。
通信部34は、ストアコントローラ2や、他のPOSレジスタ3との間において、情報を送受信する。
スキャナ部35は、商品に付されているコード情報(例えば、バーコード等の二次元コード)や、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。また、スキャナ部35は、このほかにも、商品カタログや商品注文シートに表記されたコード情報を読み取る。また、スキャナ部35は、これらに加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取る。
ドロア36は、顧客から受け取った紙幣および貨幣を収納する収納部である。ドロア36は、キー操作部22の操作に応じて引き出されるようになっている。
音声出力部37は、音声を出力する。例えば、音声出力部37は、商品を読み取ったときの音や、キー操作部22の操作音や、警告音や、音声ガイダンスやなどを出力する。
また、POSレジスタ3は、不図示の自動釣銭機を備える。自動釣銭機は、現金による決済を行う機構である。自動釣銭機は、紙幣や硬貨の預金投入口と、紙幣や硬貨の釣銭排出口とを有する。自動釣銭機は、預金投入口への投入金額や、投入金額と買上金額との差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を釣銭排出口から排出する。なお、預金投入口および釣銭排出口は、客側に向いて配置されて、客によって操作されるものとしてもよい。
(商品マスタのデータ構成について)
図4は、商品マスタのデータ構成の一例を示す説明図である。図4に示す商品マスタは、ストアコントローラ2に記憶される。なお、商品マスタは、ストアコントローラ2に記憶されることに限らず、POSレジスタ3に記憶されていてもよい。この場合、POSレジスタ3は、ストアコントローラ2から商品マスタを受信し、受信した商品マスタを記憶すればよい。
図4において、商品マスタは、大分類と、中分類と、小分類と、商品コードと、商品名と、免税区分と、価格と、免税区分の変更、の各項目を対応付けた情報である。なお、図4に示す項目は一例であり、例えば、割引対象の場合に割引率を示す項目や、年齢確認の要否を示す項目など、他の項目が含まれていてもよい。
商品マスタについて、具体的に説明すると、大分類は、最も上位の分類である。中分類は、大分類よりも小さい分類である。小分類は、中分類よりもさらに小さい分類である。各分類の大小関係は、大きさが小さいほど、商品が特定されやすいことを示す。商品コードは、商品に一意に割り当てられる識別情報である。商品名は、商品の名称である。免税区分は、消耗品の区分と、一般物品の区分と、いずれの区分でもないことを示す「−」とのうちのいずれかが記憶される。免税区分がいずれの区分でもない商品は、例えば、工賃などのサービスの提供に相当する。価格は、商品やサービスの販売価格である。図4において、価格は、税抜価格を示す。
また、「免税区分の変更」は、免税区分の変更の可否を示す。例えば、一般物品については、消耗品への免税区分の変更が可能となっている。また、消耗品や、免税区分のない商品については、免税区分の変更が不可能となっている。なお、一般物品についても、消耗品への変更が可能である商品と、不可能な商品とがあってもよい。すなわち、一般物品についても、一般物品から消耗品に変更して登録することが不可能に設定されている商品があってもよい。
(取引情報のデータ構成について)
図5は、POSレジスタ3に記憶される取引情報のデータ構成の一例を示す説明図である。なお、取引情報は、ストアコントローラ2に記憶されている商品マスタを用いて、POSレジスタ3によって取引ごとに生成される。
図5に示すように、取引情報は、レシート#と、日時と、商品コードと、商品名と、価格と、免税区分とを含む。レシート#とは、取引ごとに発行されるレシートに割り当てられる固有の識別情報である。日時は、取引が行われた日付および時間である。商品コードは、登録した商品の識別情報である。商品名は、登録した商品の名称である。価格は、登録した商品の税込価格である。免税区分は、消耗品と、一般物品と、いずれにも該当しない物品と、のいずれかである。なお、取引情報には、図示した項目以外にも、商品の分類や、税込価格や、税率(消費税率)などが含まれていてもよい。
ここで、レシート#「000001」の取引情報について具体的に説明する。レシート#「000001」の取引情報は、日時が「2019年5月13日」に、5つの商品が登録されていることを示す。5つの商品を示す情報は、それぞれ、商品コード、商品名、価格、および免税区分を含む。
(免税処理においてPOSレジスタに表示される画面の一例について)
次に、免税処理においてPOSレジスタの店員用表示部21に表示される画面の一例について説明する。なお、以下に説明する店員用表示部21に表示される画像は、顧客用表示部23にも表示されてもよい。また、顧客用表示部23に表示される言語は、顧客に応じた言語(顧客の母国語)としてもよい。顧客に応じた言語の指定は、店員用表示部21から店員の操作によって受け付けてもよいし、顧客用表示部23から客の操作によって受け付けてもよい。また、顧客に応じた言語の指定を受け付ける際には、店員用表示部21や顧客用表示部23に、言語の指定を受け付ける画面を表示すればよい。
(免税処理を行う場合の画面の遷移の一例について)
図6〜図8を用いて、免税処理において、POSレジスタ3の店員用表示部21に表示される画面の遷移の一例について説明する。図6は、商品の登録時において、通常処理の画面から免税処理の画面への遷移を示す説明図である。図6(A)は、通常処理中の画面を示す。図6(A)に示すように、店員用表示部21には、登録商品表示領域601や、登録商品一覧領域602や、合計表示領域603に、登録した商品に関する情報が表示されている。
登録商品表示領域601は、今回の取引において直近に登録した商品が表示される領域である。登録商品一覧領域602は、今回の取引において登録した商品の一覧が表示される領域である。合計表示領域603は、今回の取引において登録した商品の合計点数および合計金額が表示される領域である。
各領域601〜603に表示される金額には、「内」の文字が対応付けて表示されており、いずれも内税であることを示す。なお、各領域601〜603に表示される金額は、外税で表示されてもよい。この場合、各領域601〜603に表示される金額には、外税であることを示す「外」の文字を対応付けて表示すればよい。内税の表記とするか、または、外税の表記とするかについては、切替え可能となっていてもよい。
また、図6(A)において、店員用表示部21には、免税宣言ボタン611と、免税区分変更ボタン612と、小計ボタン613とが表示されている。免税宣言ボタン611は、免税処理を開始させるためのボタンである。免税宣言ボタン611は、例えば、商品を登録するモードにおいて、常時表示されており、商品の登録開始前や、商品の登録中に店員の操作を受け付ける。なお、免税処理の実行中に免税宣言ボタン611が再びタッチされると、通常処理に戻る。
免税区分変更ボタン612は、免税区分の変更を受け付けるボタンである。免税区分変更ボタン612が押下(タッチ)されると、免税区分の変更が可能な画面に遷移する。なお、免税区分の変更が可能な画面の詳細については、図8を用いて後述する。
小計ボタン613が操作されると、小計画面に遷移し、精算処理を受け付ける。図6(A)に示す画面が表示されているときに、例えば、外国人旅行者の顧客が免税を行う旨を店員に申し出て、店員により免税宣言ボタン611が押下されたとすると、図6(B)に示す画面に遷移する。
図6(B)は、免税処理中の画面を示す。図6(B)に示すように、免税処理中であることを示す免税処理中示唆画像630が表示されている。これにより、店員は、免税処理中であることを一見して把握することができる。
また、店員用表示部21には、登録商品表示領域631と、金額詳細領域632と、合計金額表示領域633とが表示されている。登録商品表示領域631には、今回の取引において登録した商品の商品名と、単価と、買上金額と、免税対象であるか否かの免税適用有無通知とが対応付けられて表示されている。免税適用有無通知は、免税が適用されることを示す「免」の文字と、免税が適用されないことを示す文字(図示では「内」の文字)とのいずれかを示す。
なお、免税適用有無通知において、POSレジスタ3は、「免」の文字に加えて、適用する免税区分を表示してもよい。例えば、POSレジスタ3は、消耗品の免税区分で登録した商品には消耗品であることを示す文字や記号を対応付けて表示し、一般物品の免税区分で登録した商品には一般物品であることを示す文字や記号を対応付けて表示してもよい。これにより、店員は、登録された商品の免税区分を一見して把握することができる。
金額詳細領域632には、詳細金額と、合計金額とが表示されている。詳細金額には、小計と、課税対象額と、税額合計と、消耗品合計と、一般物品免税対象額と、免税対象額合計とが表示されている。小計(¥29,500)は、免税処理の対象となる商品の各金額と、免税対象ではない商品(靴底補修)との合計金額である。課税対象額(¥1,852)は、免税対象ではない商品(靴底補修)の税抜金額である。税額合計(¥148)は、免税対象ではない商品(靴底補修)の課税対象額(¥1,852)に消費税率(例えば8%)を乗じた額である。
消耗品合計(¥3,500)は、消耗品である「〇〇ビール」の金額(¥500)と、消耗品である「〇〇化粧水」の金額(¥3,000)とを加算した額である。一般物品免税対象額(¥24,000)は、一般物品である「〇〇シャツ」の金額(¥4,000)と、一般物品である「〇〇炊飯器」の金額(¥20,000)とを加算した額である。免税対象合計額(¥24,000)は、一般物品免税対象額である。
なお、消耗品合計が免税適用額であれば、金額詳細領域632には、消耗品免税対象額が表示される。また、この場合、免税対象合計額は、一般物品免税対象額と、消耗品免税対象額とを加算した額となる。また、合計金額表示領域633に表示される金額(¥29,500)は、小計(¥29,500)と同じ金額である。
図6(B)に示すように消耗品合計が¥5,000に達していない場合に、小計ボタン613が押下されると、図7(A)に示す画面に遷移する。なお、消耗品合計が¥5,000に達している場合に、小計ボタン613が操作されると、免税区分の変更を行わずに、精算用の画面(不図示)に遷移すればよい。
図7は、免税処理において小計ボタン613が操作された際に、消耗品および一般物品のうちの少なくとも一方の免税区分が免税適用額ではない場合の免税選択画面の一例を示す説明図である。図7(A)は、消耗品で登録されている商品の合計金額が免税適用額ではなく、かつ、一般物品で登録されている商品の合計金額が免税適用額である場合の免税選択画面を示す。図7(A)において、店員用表示部21には、消耗品で登録されている商品の合計金額ではない旨の通知がされている。なお、消耗品の免税適用額は、5千円以上、50万円以下である。
また、店員用表示部21には、複数の選択ボタン701〜704(商品追加ボタン701、免税拒否ボタン702、免税容認ボタン703と、免税区分変更ボタン704)が表示されている。商品追加ボタン701は、商品をさらに追加して登録するためのボタンである。商品追加ボタン701が操作されると、例えば、図6(B)に示した画面に戻る。
免税拒否ボタン702は、免税を行わずに精算を行うためのボタンである。免税拒否ボタン702が操作されると、消耗品についての免税が解除された精算画面(不図示)が表示される。なお、この精算画面では、消耗品合計金額(¥3,500)についても、消費税率分(¥280)が課税された金額(¥3,780)や、課税された金額を考慮した合計金額が表示される。
免税容認ボタン703は、免税を行うためのボタンである。ここで、同一店舗における1日の消耗品の販売合計額が5千円以上かつ50万円以下という免税条件を満たせば、消耗品についても免税の対象となる。なお、今回の取引で消耗品の合計金額が免税適用額に達していなくても、以降の取引によって免税条件を満たせば免税の対象となることから、以降の取引において、今回の取引を含めて免税手続を行うことが可能な場合がある。
免税容認ボタン703が操作されると、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額に達していない場合には、所定の警告情報が出力される。所定の警告情報の出力は、例えば、消耗品の合計額と、免税適用額との差額を店員用表示部21に表示したりすることや、レシートに印刷したりすることである。これにより、POSレジスタ3は、店員および顧客に、消耗品の合計額と免税適用額との差額を通知することができるため、顧客に、差額分の買物を促すことができる。なお、POSレジスタ3は、消耗品で登録されている商品の合計金額が50万円を超える場合には、消耗品については免税の適用を受けられないため、その旨を通知するようにしてもよい。
なお、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額に達していない場合でも、以降の取引によって免税条件を満たすことがあることから、免税容認ボタン703が操作されることにより、当該商品が免税されて精算処理が行われてもよい。また、外交官や米軍に勤務する者(特定の外国人)は、特定の書類を店員に提示することにより、免税される場合がある。このため、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額に達していない場合でも、特定の外国人との取引では、免税容認ボタン703が操作されることにより、当該商品が免税されて精算処理が行われてもよい。
免税区分変更ボタン704は、免税区分の変更を受け付けるボタンである。免税区分変更ボタン704が押下されると、図8(A)に示す画面に遷移し、一般物品の免税区分で登録されている商品を、消耗品の免税区分に変更することが可能である。なお、POSレジスタ3は、消耗品で登録されている商品の合計金額が50万円を超える場合には、消耗品で登録された商品を一般物品の免税区分に変更することはできないため、免税区分変更ボタン704を表示させないようにしてもよい。
次に、免税処理において小計ボタン613が操作された際の他の画面の一例について説明する。図7(B)は、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額ではなく、かつ、一般物品で登録されている商品がない場合の免税選択画面を示す。図7(B)では、免税区分変更ボタン704が表示されていない。これは、一般物品で登録されている商品がないことから、一般物品から消耗品への免税区分の変更ができないためである。
図7(C)は、消耗品および一般物品のいずれについても免税適用額ではない場合の免税選択画面を示す。図7(C)では、選択ボタン701〜704が表示されている。例えば、消耗品の合計金額および一般物品の合計金額のいずれもが免税適用額(五千円)に達していなくても、一般物品で登録されている一部の商品を、消耗品の免税区分に変更することにより、消耗品で登録される商品の合計金額を免税適用額に達する場合がある。このため、免税区分変更ボタン704を表示して、一般物品から消耗品への免税区分の変更を受け付けるようにしている。
図7(D)は、一般物品の合計金額が免税適用額ではない場合の免税選択画面を示す。なお、図7(D)の画面において、消耗品については、例えば、登録されていなくてもよく、また、消耗品が登録されている場合には消耗品の合計金額が免税適用額となっていればよい。図7(D)では、選択ボタン701〜704が表示されている。
ここで、同一店舗における1日の一般物品の販売合計額が5千円以上という免税条件を満たせば、一般物品で登録された商品について免税の対象となる。このため、今回の取引で一般物品の合計金額が免税適用額に達していなくても、以降の取引によって免税条件を満たせば免税の対象となることから、免税手続を行うことを可能としている。
図7(D)において、免税容認ボタン703が操作されると、一般物品で登録されている商品の合計金額が免税適用額に達していなくても、一般物品について免税されて精算処理が行われる。なお、この場合、一般物品の合計額と、免税適用額との差分の金額を店員用表示部21に表示したり、レシートに印刷したりすることにより、顧客に、免税適用額までの買物を促してもよい。
また、図7(D)において、免税区分変更ボタン704が表示されている。一般物品の合計金額が免税適用額に達していなくても、一般物品で登録されている商品を、消耗品の免税区分に変更することにより、消耗品として免税の適用を受けることが可能である。このため、免税区分変更ボタン704を表示して、一般物品から消耗品への免税区分の変更を受け付けるようにしている。
図8は、免税区分の変更を受け付ける際の画面の一例を示す説明図である。図8(A)は、免税区分の変更対象となる商品の選択を受け付ける一覧表示画面を示す。図8(A)において、登録商品表示領域631に示す免税対象の各商品には、消耗品の免税区分で登録されたことを示す「◆」のマークと、一般物品の免税区分で登録されたことを示す「●」のマークと、のうちのいずれか表示されている。
登録商品表示領域631において、一般物品で登録されている商品は、「〇〇シャツ」と「〇〇炊飯器」との2つである。このため、「〇〇シャツ」と「〇〇炊飯器」とが免税区分の変更対象として選択可能になっている。具体的には、「〇〇シャツ」の表示領域が押下されると、「〇〇シャツ」の表示領域の表示態様が変化し、免税区分の変更候補として選択される。同様に、「〇〇炊飯器」の表示領域がタッチされると、「〇〇炊飯器」の表示領域の表示態様が変化し、免税区分の変更候補として選択される。
なお、免税区分の変更候補として、「〇〇シャツ」と「〇〇炊飯器」との2つの商品が選択されることも可能である。また、変更候補として選択された商品の表示領域が再度タッチされると、変更候補としての選択が解除される。
一方で、消耗品で登録されている商品(「〇〇ビール」および「〇〇シャツ」)の表示領域や、免税対象として登録されていない商品(「靴底補修」)の表示領域が押下されたとしても、これらの表示領域の表示態様は変化しない。すなわち、これらの商品は、免税区分の変更候補として選択されないようになっている。これは、商品マスタ(図4)において、「免税区分の変更」の項目が「不可」になっているためである。特に、POSレジスタ3は、消耗品の免税区分で登録されている商品を、一般物品の免税区分への区分変更を禁止している。なお、消耗品で登録されている商品の表示領域や、免税対象として登録されていない商品の表示領域が押下された場合には、POSレジスタ3は、区分変更ができない旨を報知するようにしてもよい。
図8(A)に示すように、一般物品「〇〇シャツ」が選択された状態において、決定ボタン801が押下されると、図8(B)に示す画面に遷移する。
図8(B)は、免税区分の変更が行われた後の画面を示す。図8(B)には、変更通知810が表示されている。変更通知810は、「〇〇シャツ」の商品の免税区分が消耗品に変更されたことを示している。また、図8(B)の登録商品表示領域631に示すように、「〇〇シャツ」の表示領域には、免税区分が一般物品から消耗品に変更されたことを示す通知画像(●→◆)が対応付けて表示されている。
また、金額詳細領域632には、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額であるため、消耗品免税対象額(¥7,500)が表示されている。消耗品免税対象額(¥7,500)は、消耗品である「〇〇ビール」の金額(¥500)と、消耗品である「〇〇化粧水」の金額(¥3,000)と、一般物品から消耗品に変更された「〇〇シャツ」の金額(¥4,000)とを加算した額である。
また、金額詳細領域632の一般物品免税対象額(¥20,000)は、「〇〇シャツ」の免税区分が消耗品に変更されたことにより、「〇〇シャツ」の金額(¥4,000)が除かれた、「〇〇炊飯器」のみの金額(¥20,000)である。金額詳細領域632の免税対象合計額(¥27,500)は、一般物品免税対象額と、消耗品免税対象額との合計額を示す。
なお、図8(B)において、免税区分の変更対象として、「〇〇シャツ」に加えて「〇〇炊飯器」が選択されている場合には、「〇〇炊飯器」についても消耗品の免税区分に変更される。図8(B)において、精算ボタン802が操作されると、図8(B)に示す内容で、精算処理が開始される。精算処理が終了すると、POSレジスタ3は、レシートを発行する。
(免税処理において発行されるレシートについて)
図9は、免税処理において、POSレジスタ3が発行するレシートの一例を示す説明図である。なお、免税処理において発行するレシートは、顧客が受け取る顧客用レシート900と、消耗品を梱包する箱に貼付される貼付用レシート910と、店舗が控える控え用レシートとを含む。図9においては、顧客用レシート900と、貼付用レシート910とについて説明する。なお、店舗用の控えは、顧客用レシート900と同様の内容が記載される。
図9(A)は、顧客が受け取る顧客用レシート900を示す。顧客用レシート900には、購入日時、レシート#のほか、図8(B)に示した内容や、預かり金額や、お釣りが印刷されている。また、顧客用レシート900に示すように、消耗品の免税区分で登録された商品については、消耗品の免税区分を示す「◆」のマークが付される。また、一般物品の免税区分で登録された商品については、一般物品の免税区分を示す「●」のマークが付される。
また、顧客用レシート900に示すように、「〇〇シャツ」には、免税区分が一般物品から消耗品に変更されたことを示す「●→◆」が記載されている。なお、免税処理を行わない通常処理において顧客が受け取るレシートには、「◆」や「●」のマークは付されない。
図9(B)は、貼付用レシート910を示す。貼付用レシート910には、顧客用レシート900に記載の合計金額、預かり金、および、お釣りを除いた内容が印刷されている。貼付用レシート910に記載のレシート#「00001」は、顧客用レシート900と同様の番号である。また、貼付用レシート910では、消耗品と、一般物品とが異なる領域に分けて印刷されている。このような貼付用レシート910を梱包用の箱に貼付することにより、税関等における検査において、梱包用の箱に収納されている消耗品の把握を容易にすることが可能になる。
なお、一般物品については、梱包されないため、貼付用レシート910に一般物品を記載しないようにしてもよい。また、貼付用レシート910に、一般物品を記載するか、記載しないかを選択可能にしてもよい。この選択は、商品の登録時にその都度行われる店員の操作に応じた選択としてもよいし、メンテナンス時等における店員の設定に応じた選択としてもよい。
また、貼付用レシート910に一般物品を記載しない場合には、貼付用レシート910に記載される商品は、消耗品の免税区分で登録された商品のみとなる。このため、貼付用レシート910に一般物品を記載しない場合には、「消耗品」の項目を示す印字を行わなくてもよい。また、消耗品の免税区分を示す「◆」のマークについても印刷しなくてもよい。ただし、この場合でも、免税区分が一般物品から消耗品に変更されたことを示す「●→◆」については印刷してもよい。
(POSレジスタ3が行う処理の一例について)
次に、図10〜図13を用いて、図6〜図8に示した画面を表示させるための処理の一例について説明する。
(商品の登録および精算を行う際の処理の一例)
図10および図11は、POSレジスタ3が行う商品の登録および精算を行う際の処理の一例を示すフローチャートである。図10において、POSレジスタ3は、商品の登録情報をスキャン等したか否かを判断する(ステップS1001)。登録情報のスキャン等とは、具体的には、店員用表示部21へのタッチ、キー操作部22の操作、スキャナ部35のスキャン等により、登録情報を入力することである。
POSレジスタ3は、スキャン等がない場合(ステップS1001:NO)、免税処理中であるか否かを判断する(ステップS1002)。免税処理中である場合(ステップS1002:YES)、POSレジスタ3は、ステップS1005へ進む。一方、免税処理中ではない場合(ステップS1002:NO)、すなわち、通常処理中である場合、POSレジスタ3は、免税宣言ボタン611(図6参照)が押下(操作)されたか否かを判断する(ステップS1003)。
免税宣言ボタン611が押下されない場合(ステップS1003:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1001に戻る。一方、免税宣言ボタン611が押下された場合(ステップS1003:YES)、POSレジスタ3は、通常処理から免税処理に変更する(ステップS1004)。なお、免税処理中に免税611が押下された場合には、免税処理から通常処理に変更してもよい。
そして、POSレジスタ3は、免税区分変更ボタン612が押下されたか否かを判断する(ステップS1005)。免税区分変更ボタン612が押下されない場合(ステップS1005:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1001に戻る。一方、免税区分変更ボタン612が押下された場合(ステップS1005:YES)、POSレジスタ3は、図8に示した免税区分の変更を受け付けるための画面を表示させる免税区分変更受付処理を実行し(ステップS1006)、ステップS1001に戻る。なお、免税区分変更受付処理の詳細については、図13を用いて後述する。
ステップS1001において、スキャン等がある場合には(ステップS1001:YES)、POSレジスタ3は、スキャン等を行った商品について、消費税率を乗じた金額(合計金額)を算出する(ステップS1007A)。さらに、POSレジスタ3は、スキャン等を行った商品について、消費税率を乗じない金額(合計金額)を算出する(ステップS1007B)。なお、ステップS1007AのおよびステップS1007Bの処理は、いずれの処理が先に行われてもよい。言い換えれば、POSレジスタ3は、免税処理中であるか否かにかかわらず、スキャン等をした商品について、消費税率を乗じた金額と、消費税率を乗じない金額とを算出する。そして、POSレジスタ3は、免税処理中であるか否かを判断する(ステップS1008)。免税処理中ではない場合(ステップS1008:NO)、すなわち、通常処理中である場合、POSレジスタ3は、通常処理中の表示(例えば、図6(A)の画面の表示)を行い(ステップS1009)、ステップS1012へ進む。なお、通常処理中の表示画面では、消費税率を乗じた額が表示される。
一方、免税処理中である場合(ステップS1008:YES)、POSレジスタ3は、免税区分ごとの金額を算出する(ステップS1010)。免税区分ごとの金額は、具体的には、消耗品ごとの金額や、一般物品ごとの金額である。そして、POSレジスタ3は、免税処理中の表示(例えば、図6(B)の画面の表示)を行う(ステップS1011)。なお、免税処理中の表示画面では、免税の対象であるか否かに応じて、消費税率を乗じた額、または、消費税率を乗じない額が表示される。
次に、POSレジスタ3は、キー操作部21の小計キーや小計ボタン613(図6参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS1012)。POSレジスタ3は、小計キー等が押下されない場合(ステップS1012:NO)、ステップS1001に戻る。一方、POSレジスタ3は、小計キー等が押下された場合(ステップS1012:YES)、POSレジスタ3は、免税処理中であるか否かを判断する(ステップS1013)。
免税処理中ではない場合(ステップS1013:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1021に進む。一方、免税処理中である場合(ステップS1013:YES)、POSレジスタ3は、消耗品の免税区分で登録された商品の合計金額と、一般物品の免税区分で登録された商品の合計金額とうち、少なくとも一方の区分の金額が免税適用外の金額であるか否かを判断する(ステップS1014)。
少なくとも一方の区分の金額が免税適用外の金額ではない場合(ステップS1014:NO)、すなわち、両方の免税区分の金額が免税適用額である場合、消耗品の免税区分の金額が免税適用額であり且つ一般物品の商品が登録されていない場合、POSレジスタ3は、ステップS1021に進む。
消耗品の免税区分で登録された商品の合計金額と、一般物品の免税区分で登録された商品の合計金額とうち、少なくとも一方の区分の金額が免税適用外の金額である場合(ステップS1014:YES)、POSレジスタ3は、免税適用額に達していない免税区分に応じて異なる免税選択画面(図7(A)〜(D)参照)を表示させる免税選択画面表示処理を行う(ステップS1015)。なお、免税選択画面表示処理の詳細については、図12を用いて後述する。
そして、POSレジスタ3は、免税選択画面(例えば図7(A))において、免税区分変更ボタン704が押下されたか否かを判断する(ステップS1016)。免税区分変更ボタン704が押下された場合(ステップS1016:YES)、免税区分の変更を受け付ける免税区分変更受付処理(図13参照)を実行する(ステップS1017)。そして、免税区分の変更が完了すると、POSレジスタ3は、精算ボタン802(図8参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS1018)。
POSレジスタ3は、精算ボタン802が押下されるまで待機し(ステップS1018)、精算ボタン802が押下されると(ステップS1018:YES)、ステップS1021に進む。ステップS1016において、免税区分変更ボタン704が押下されない場合(ステップS1016:NO)、POSレジスタ3は、商品追加ボタン701が押下されたか否かを判断する(ステップS1019)。商品追加ボタン701が押下された場合(ステップS1019:YES)、POSレジスタ3は、ステップS1001に戻る。
一方、商品追加ボタン701が押下されない場合(ステップS1019:NO)、POSレジスタ3は、免税拒否ボタン702または免税容認ボタン703が押下されたか否かを判断する(ステップS1020)。免税拒否ボタン702または免税容認ボタン703が押下されない場合(ステップS1020:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1016に戻る。
免税拒否ボタン702または免税容認ボタン703が押下された場合(ステップS1020:YES)、POSレジスタ3は、精算処理を開始する(ステップS1021)。ここで、精算処理について補足しておく。ステップS1020において、免税拒否ボタン702または免税容認ボタン703が押下された場合には、受け付けた操作に応じた精算処理が行われる。また、免税区分変更受付処理が行われた場合には、当該処理において受け付けた免税区分に応じた精算処理が行われる。また、通常処理中の場合には、免税を行わない通常の精算処理が行われる。
また、精算処理では、顧客から受け取った金額の入力および入力された金額の表示などが行われる。そして、POSレジスタ3は、現計キー等の終わりボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS1022)。POSレジスタ3は、終わりボタンが押下されるまで待機し(ステップS1022:NO)、終わりボタンが押下されると(ステップS1022:YES)、免税処理中であるか否かを判断する(ステップS1023)。
免税処理中ではない場合(ステップS1023:NO)、POSレジスタ3は、通常処理において発行する通常のレシートを出力し(ステップS1024)、一連の処理を終了する。一方、POSレジスタ3は、免税処理中である場合(ステップS1023:YES)、免税処理において発行する免税用レシートを出力する(ステップS1025)。そして、POSレジスタ3は、消耗品で登録した商品があるか否かを判断する(ステップS1026)。
消耗品で登録した商品がない場合(ステップS1026:NO)、すなわち、登録した商品が全て一般物品として登録されている場合、POSレジスタ3は、ステップS1028に進む。一方、消耗品で登録した商品がある場合(ステップS1026:YES)、POSレジスタ3は、消耗品を梱包する際の梱包ガイダンス画面(不図示)を表示する(ステップS1027)。
ここで、梱包におけるガイダンスについて補足する。消耗品を梱包する際には、内容物を判別できる透明のプラスチック製の袋や、内容物を記載した書面が貼付されたダンボール製の箱などが用いられる。また、封印には、出国までに開封した場合に開封したことが判別可能なシールが用いられる。また、袋や箱には、出国まで開封しない旨の注意喚起文書や、梱包される商品の品目や数量のリスト(例えば、貼付用レシート910)が貼付される。
新人店員など、免税手続に不慣れな店員は、このような梱包作業を理解していないことがある。また、免税手続に慣れている店員であっても、手順を落として、梱包作業を行ってしまうことがある。このため、POSレジスタ3は、梱包作業の手順を示す梱包ガイダンス画面を表示する。これにより、店員は、簡単かつ容易に梱包作業を行うことができる。なお、本フローチャートでは、消耗品で登録した商品がある場合にのみ、梱包ガイダンス画面を表示することとしている。
梱包ガイダンス画面を表示した後、POSレジスタ3は、免税した商品や購入金額等の情報を含む購入記録情報をストアコントローラ2へ送信し(ステップS1028)、一連の処理を終了する。
なお、ストアコントローラ2は、POSレジスタ3から受信した購入記録情報を、所定の機関(例えば国税庁)のコンピュータ装置へ送信する。ただし、購入記録情報は、ストアコントローラ2から当該コンピュータ装置へ送信さることに限らず、POSレジスタ3から当該コンピュータ装置へ直接送信されてもよい。
(免税選択画面表示処理の一例)
次に、図11のステップS1015に示した免税選択画面表示処理について説明する。図12は、POSレジスタ3が行う免税選択画面表示処理の一例を示すフローチャートである。図12において、POSレジスタ3は、消耗品および一般物品の両方の免税区分の金額が免税適用外の金額であるか否かを判断する(ステップS1201)。両方の免税区分の金額が免税適用外の金額である場合(ステップS1201:YES)、POSレジスタ3は、両方の免税区分の金額が免税適用外の金額であることを示す免税選択画面(図7(C)参照)を表示し、一連の処理を終了する。
両方の免税区分の金額が免税適用外の金額ではない場合(ステップS1201:NO)、すなわち、少なくとも一方の免税区分の金額が免税適用額である場合、POSレジスタ3は、消耗品の金額が免税適用外の金額であるか否かを判断する(ステップS1203)。消耗品の金額が免税適用外の金額ではない場合(ステップS1203:NO)、すなわち、一般物品の金額が免税適用外の金額である場合、POSレジスタ3は、一般物品の金額が免税適用外の金額であることを示す免税選択画面(図7(D)参照)を表示し(ステップS1204)、一連の処理を終了する。
一方、消耗品が免税適用額未満である場合(ステップS1203:YES)、POSレジスタ3は、登録中の商品が消耗品のみであるか否かを判断する(ステップS1205)。登録中の商品が消耗品のみではない場合(ステップS1205:NO)、すなわち、一般物品の商品も登録されている場合、消耗品が免税適用額に達していない旨を示す免税選択画面(図7(A)参照の免税区分変更ボタン704あり)を表示し(ステップS1206)、一連の処理を終了する。
一方、登録中の商品が消耗品のみである場合(ステップS1205:NO)、すなわち、一般物品の商品が登録されていない場合、消耗品が免税適用額に達していない旨を示す免税選択画面(図7(B)参照の免税区分変更ボタン704なし)を表示し(ステップS1207)、一連の処理を終了する。
(免税区分変更受付処理の一例)
次に、図10のステップS1006および図11のステップS1017に示した免税区分変更受付処理について説明する。図13は、POSレジスタ3が行う免税区分変更受付処理の一例を示すフローチャートである。図13において、POSレジスタ3は、免税対象の商品があるか否かを判断する(ステップS1301)。
免税対象の商品がない場合(ステップS1301:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1304に進む。一方、免税対象の商品がある場合(ステップS1301:YES)、POSレジスタ3は、免税対象の商品を抽出する(ステップS1302)。そして、POSレジスタ3は、登録中の商品の免税区分が消耗品のみであるか否かを判断する(ステップS1303)。
登録中の商品の免税区分が消耗品のみである場合(ステップS1303:YES)、すなわち、一般物品の商品が登録されていない場合、POSレジスタ3は、免税区分の変更ができないことを示すエラー表示を行い(ステップS1304)、一連の処理を終了する。
なお、エラー表示は、免税対象の商品がない場合(ステップS1301:NO)と、登録中の商品の免税区分が消耗品のみである場合(ステップS1303:NO)とで、異なる内容の画面であってもよい。具体的には、エラー表示は、免税対象の商品自体が登録されていない旨を示す画面や、登録されている商品が消耗品のみであることを示す画面であってもよい。
ステップS1303において、登録されている商品の免税区分が消耗品のみではない場合(ステップS1303:NO)、すなわち、一般物品の商品についても登録されている場合、POSレジスタ3は、免税区分の変更受付画面(図8(A)参照)を表示する(ステップS1305)。そして、POSレジスタ3は、一般物品から消耗品への免税区分の変更対象となる商品の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1306)。
POSレジスタ3は、免税区分の変更対象となる商品の選択を受け付けるまで待機し(ステップS1306:NO)、当該選択を受け付けると(ステップS1306:YES)、選択された商品の免税区分を一般物品から消耗品へ変更し(ステップS1307)、一連の処理を終了する。
(POSレジスタ3の機能的構成について)
次に、POSレジスタ3の機能的構成について説明する。POSレジスタ3は、登録部と、区分変更受付部と、区分変更処理部と、レシート出力部とを備える。
登録部は、商品を登録する。登録部は、具体的には、免税区分を含む各商品の取引情報(図5参照)を登録する。免税区分は、例えば、「消耗品」と「一般物品」との免税区分である。
区分変更受付部は、登録部に登録された商品の免税区分の変更を受け付ける。区分変更受付部は、店員用表示部21へのタッチ、キー操作部22の操作などにより、免税区分の変更を受け付ける。免税区分の変更を受け付けるタイミングは、商品の登録前、商品の登録中、商品の登録後など、いずれのタイミングでもよい。区分変更受付部は、免税区分変更ボタン612(図6参照)の押下により、免税区分の変更を受け付ける。
区分変更処理部は、区分変更受付部によって免税区分の変更が受け付けられた場合、登録部に登録された商品の免税区分を、受け付けられた免税区分に変更する。区分変更処理部は、一般物品の免税区分から消耗品の免税区分へ免税区分の変更を可能にする。一方で、区分変更処理部は、消耗品の免税区分から一般物品の免税区分への免税区分の変更を禁止する。なお、区分変更処理部は、消耗品の免税区分から一般物品の免税区分への免税区分の変更を可能にしてもよい。
(免税区分の変更を受け付ける際の表示について)
区分変更受付部は、登録部に登録された商品のうち免税区分を変更することが可能な商品を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付ける。免税区分を変更することが可能な商品は、一般物品の商品である。区分変更受付部は、少なくとも、一般物品で登録されている商品を表示部に表示させればよく、すなわち、消耗品で登録されている商品を表示部に表示させないようにしてもよい。消耗品で登録されている商品を表示部に表示させないようにすることについては、後述する変形例で説明する。
また、区分変更受付部は、登録部に登録された商品と、当該商品の免税区分との一覧表示(図8(A)参照)を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付ける。また、区分変更受付部は、一覧表示から、変更対象となる商品の選択を受け付けて、変更先の免税区分の選択を受け付ける。
表示部は、例えば、店員用表示部21である。なお、セルフレジのように、顧客が商品を登録する場合には、表示部は、顧客用表示部23とすればよい。
また、区分変更処理部は、登録部に登録された商品の免税区分を変更した場合に、当該商品の免税区分を変更した旨を示す通知画像を表示部に表示させる。通知画像は、文字による通知画像(図8(B)の変更通知810)、マークによる通知画像(図8(B)の「●→◆」)などである。なお、POSレジスタ3は、商品の免税区分を変更した旨を表示する際に、音声出力部37を用いて音声による通知を行うようにしてもよい。
(印刷媒体への印刷について)
レシート出力部は、登録部に登録された商品を、免税区分ごとに分けてレシートに印刷する。レシートは、例えば、紙のレシートである。ただし、レシートは、紙のレシートに限らず、電子レシートや電子ジャーナルであってもよい。電子レシートや電子ジャーナルは、顧客用表示部23に表示されてもよいし、通信や撮像によって客が有する携帯端末に出力されてもよい。本実施形態では、レシートには、図9に示した、顧客用レシート900(店舗用の控えを含む)と、貼付用レシート910とがある。レシート出力部は、少なくとも貼付用レシート910については、免税区分ごとに分けて印刷すればよい。
ここで、免税区分ごとに分けて印刷するとは、一の印刷媒体に免税区分ごとに領域を分けて印刷することとしてもよいし、免税区分ごとに異なる印刷媒体に印刷することとしてもよい。免税区分ごとに異なる印刷媒体に印刷する場合、消耗品で登録された商品のみが印刷された印刷媒体を梱包用の箱に貼付するようにすればよい。これにより、税関等のスタッフが、梱包用の箱に収納されている消耗品をより容易に把握することが可能になる。
なお、顧客用レシート900については、免税区分ごとに分けて商品が印刷されていなくてもよい。具体的には、顧客用レシート900については、登録した順に商品が登録されていてもよく、すなわち、各免税区分が混在して印刷されていてもよい。この場合、消耗品の免税区分で登録された商品は、他の商品とは異なる表示態様で印刷されてもよい。態様とは異なる表示態様は、異なる大きさ、異なる色、異なる字体などの表示態様である。
また、レシート出力部は、区分変更受付部によって免税区分の変更が受け付けられた商品の免税区分が変更されたことを識別可能に出力する。具体的には、レシート出力部は、表示部に表示された商品の免税区分を変更した旨を示す通知画像(「●→◆」の画像)についても、印刷媒体に印刷する。印刷部は、顧客用レシート900と貼付用レシート910とのうち、少なくとも貼付用レシート910に、商品の免税区分を変更した旨を印刷すればよい。
上述した、登録部と、区分変更受付部と、区分変更処理部と、レシート出力部とは、CPU41によって実現される。具体的には、CPU41がRAM43等に記憶される商品販売データ処理プログラムを実行することにより、各部の機能が実現される。
以上説明したように、本実施形態のPOSレジスタ3によれば、免税区分の変更を受け付けて、登録した商品の免税区分を、受け付けた免税区分に変更することができる。これにより、店員または顧客が所望する免税区分で商品を登録することができる。したがって、柔軟性のある免税処理を行うことができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品のうち免税区分を変更することが可能な商品を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付けるようにした。これにより、店員は、免税区分の変更が可能な商品を容易に把握することができるため、免税区分の変更を容易に行うことができる。したがって、本実施形態のPOSレジスタ3によれば、免税区分の変更に係る店員の操作を好適に支援することができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品と、当該商品の免税区分との一覧表示を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付けるようにした。これにより、店員は、各商品の免税区分を一見して把握することができるため、免税区分の変更を容易に行うことができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、一般物品で登録されている商品の免税区分を消耗品の免税区分へ変更可能にする一方、消耗品で登録されている商品の免税区分を一般物品の免税区分へ変更することを禁止するようにした。これにより、登録されている商品が、免税の適用を受けることのできない免税区分に変更されないようにすることができる。したがって、適切な免税区分の変更を支援することができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品の免税区分を変更した場合に、当該商品の免税区分を変更した旨を示す通知画像を店員用表示部21に表示するようにした。これにより、店員は変更後の免税区分を容易に把握することができる。したがって、適切な免税区分の変更を支援することができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、免税区分の変更が受け付けられた商品の免税区分が変更されたことを識別可能に出力するようにした。したがって、税関等のスタッフや顧客は、免税区分が変更された商品を容易に把握することができる。
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品を、免税区分ごとに分けて紙媒体(貼付用レシート910)に印刷するようにした。このような貼付用レシート910を梱包用の箱に貼付することにより、税関等の検査において、梱包用の箱に収納されている消耗品の把握を容易にすることが可能になる。
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。
(実施形態の変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、免税区分の変更を受け付ける画面(図8(A)参照)において、消耗品と一般物品と表示する構成について説明した。変形例1では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、免税区分の変更を受け付ける画面において、一般物品のみを表示する構成について説明する。
図14は、免税区分の変更を受け付ける際の画面の変形例を示す説明図である。図14に示すように、店員用表示部21には、免税区分の変更対象となる一般物品のみが表示されている。すなわち、図8(A)示した一覧表示画面とは異なり、消耗品については表示されていない。
図14において、表示されている商品の領域が押下されると、当該商品が免税区分の変更候補として選択される。また、店員用表示部21には、一括変更ボタン1401と、決定ボタン1402とが表示されている。一括変更ボタン1401が押下されると、表示されている全ての商品が免税区分の変更候補として選択される。また、決定ボタン1402が押下されると、変更候補の商品の免税区分が変更される。
上述したように、変形例1では、POSレジスタ3は、登録した商品のうち免税区分を変更することが可能な商品のみを表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付けるようにした。これにより、POSレジスタ3は、変更候補の簡単かつ迅速な選択を支援することができる。また、POSレジスタ3は、誤った免税区分の変更を抑えることができるため、適切な免税区分の変更を支援することができる。
(実施形態の変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、店員から免税区分の変更を受け付けて、免税区分を変更する構成(図8参照)について説明した。変形例2では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、店員から免税区分の変更を受け付けずに、一般物品で登録されている商品の中から変更候補の商品を特定し、特定した変更候補の商品の免税区分を自動で変更する構成について説明する。
図15は、免税区分を自動で変更する際の画面の一例を示す説明図である。図15(A)は、図7(A)と同様の画面である。図15(A)おいて、免税区分変更ボタン704が押下されると、図15(B)に示す画面に遷移する。図15(B)は、免税区分が自動変更された後の画面を示す。
ここで、図15(B)に示す画面を表示するにあたり、POSレジスタ3が行う処理について、一例を挙げて説明する。例えば、POSレジスタ3は、一般物品で登録されている商品の合計金額が免税適用額に達しなくなってしまうことを抑えるため、なるべく価格の低い一般物品の商品を消耗品の免税区分に変更する。
ここで、免税区分の変更対象となる商品として、価格の低い商品を特定することについて説明する。例えば、POSレジスタ3は、現在の消耗品で登録されている商品の合計金額が¥3,500である場合、免税対象額(¥5,000)までの不足額(¥1,500)を算出する。そして、POSレジスタ3は、一般物品で登録されている各商品の価格と、不足額との差額を算出する。
例えば、「〇〇シャツ」の価格(¥4,000)と、不足額(¥1,500)との差額は、¥2,500である。また、「〇〇炊飯器」の価格(¥20,000)と、不足額(¥1,500)との差額は、¥18,500である。さらに、POSレジスタ3は、不足額(¥1,500)以上となる差額であり且つ最も小さい差額の商品を特定する。
具体的には、「〇〇シャツ」の差額(¥2,500)は、不足額(¥1,500)以上であり、且つ、「〇〇炊飯器」の差額(¥18,500)よりも小さい。このため、POSレジスタ3は、一般物品として登録されている「〇〇シャツ」を変更候補として特定する。そして、POSレジスタ3は、特定した「〇〇シャツ」の免税区分を消耗品に変更する。
また、図15(B)の登録商品表示領域631には、「〇〇シャツ」の免税区分が消耗品に変更されたことを示している。また、金額詳細領域632に表示される各金額は、免税区分が変更された後の金額を示している。また、変更通知1510には、免税区分を自動的に変更した旨や、変更した免税区分をキャンセルできる旨が表示されている。また、店員用表示部21には、キャンセルボタン1501が表示されている。キャンセルボタン1501がタッチされると、POSレジスタ3は、免税区分の変更をキャンセルして、図8(A)に示したように、店員による変更候補の選択を受け付ける。
なお、変更候補の商品の免税区分を変更することによって、一般物品で登録されている商品の合計金額が免税適用額を下回る場合には、その旨を報知してもよい。また、この場合、POSレジスタ3は、変更候補の商品の免税区分を自動で変更せずに、店員の操作を受け付けるようにし、受け付けた結果に応じて、変更候補の商品の免税区分を変更してもよい。
上述したように、変形例2では、POSレジスタ3は、消耗品で登録されている商品の合計金額(¥3,500)と、一般物品で登録されている各商品(〇〇シャツおよび〇〇炊飯器)の金額と、免税適用額(¥5,000)とに基づいて、登録した一般物品の商品の中から変更候補を特定するようにした。そして、POSレジスタ3は、特定した変更候補の商品を、消耗品の免税区分に変更するようにした。これにより、POSレジスタ3は、免税区分を変更する際の店員の操作回数を減らすことができるため、迅速な免税区分の変更を支援することができる。
また、変形例2では、免税区分の変更対象となる一般物品の商品として、価格の低い商品を特定するようにした。このため、POSレジスタ3は、一般物品で登録されている商品を消耗品の免税区分に変更したとしても、一般物品で登録されている商品の合計金額が一般物品の免税適用額を下回ってしまうことを抑えることができる。また、POSレジスタ3は、消耗品で登録されている商品の合計金額が50万円以上となってしまうことも抑えることができる。したがって、POSレジスタ3は、免税区分の変更を適切に行うことができる。
なお、免税区分の自動変更は、設定に応じて行われるようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3の各種機能の設定変更を行う設定変更モードにおいて、免税区分の自動変更機能のON/OFFを設定できるようにしてもよい。なお、自動変更機能がOFFの場合には、図15(A)おいて免税区分変更ボタン704(図7参照)が押下された後に、免税区分の変更を受け付ける画面(図8(A)参照)に遷移すればよい。このような構成とすることにより、POSレジスタ3は、設定に応じて、免税区分を自動変更することができる。
また、免税区分の自動変更は、店員ごとの設定に応じて行われるようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3は、店員識別情報と、自動変更機能のON/OFFの設定情報とを対応付けて記憶しておけばよい。これにより、POSレジスタ3は、店員後に自動変更機能をON/OFFすることができる。このような構成とすることにより、POSレジスタ3は、店員ごとの設定に応じて、免税区分を自動変更することができる。
また、免税区分を自動変更する前に(例えば、図15(A)おいて、免税区分変更ボタン704が押下された後に)、免税区分の自動変更を行うか否かについての選択を受け付けるようにしてもよい。そして、POSレジスタ3は、自動変更を行う旨の選択を受け付けた場合に、自動変更を行うようにしてもよい。このような構成とすることにより、POSレジスタ3は、店員が免税区分を変更させる商品を自ら決めているような場合には、免税区分を自動変更せずに、店員の選択によって免税区分を変更することができる。
なお、本実施形態では、一般物品で登録されている商品が免税対象額に達していない場合でも、免税区分の変更が可能である。具体的には、図7(C)、(D)に示したように、一般物品で登録されている商品が免税適用額に達していない場合でも、免税区分変更ボタン704が押下可能に表示される。このように、一般物品で登録されている商品が免税対象額に達していない場合でも、自動変更を行うようにしてもよい。
(実施形態の変形例3)
次に、実施形態の変形例3について説明する。上述した変形例2では、免税区分の変更までを全て自動で行う構成について説明した。変形例3では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、変更候補の免税区分を変更する際の最終的な変更の決定については店員が行う構成について説明する。すなわち、変形例3では、一般物品で登録されている商品の中から変更候補の商品を特定し、特定した変更候補の商品の免税区分の変更を受け付ける構成について説明する。
具体的に説明すると、例えば、図15(A)おいて、免税区分変更ボタン704が押下されたとすると、POSレジスタ3は、変形例3で説明した、消耗品の合計金額や差額や不足額等の算出結果を用いて、免税区分の変更候補(例えば「〇〇シャツ」)を特定する。そして、POSレジスタ3は、特定した変更候補の商品を表示して、当該商品の免税区分の変更を店員から受け付けるようにする。
このような構成とすることにより、POSレジスタ3は、店員から変更候補を選択する操作を受け付けなくても、免税区分の候補を特定して自動で表示することができる。そして、POSレジスタ3は、変更候補の商品の免税区分の変更を店員から受け付けるだけで、免税区分を変更することができる。したがって、POSレジスタ3は、免税区分を変更する際の店員の操作回数を減らすことができるため、免税区分の変更を迅速に行うことができる。
(実施形態の変形例4)
次に、実施形態の変形例4について説明する。上述した実施形態では、免税区分の変更において、一般物品の商品名や価格を表示する構成(図8(A)および図14参照)について説明した。変形例4では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、一般物品で登録されている商品について、梱包の適否を表示する構成について説明する。
変形例4において、商品マスタ(図4参照)は、免税区分が一般物品である商品については、寸法に関する属性情報を対応付けて記憶しておけばよい。属性情報は、例えば、梱包に適しているか否かを示す梱包適否情報である。なお、属性情報は、寸法そのもの情報であってもよい。梱包に適している商品は、梱包用の箱に収まる寸法の商品であり、具体的には、一定の寸法よりも小さい商品である。この場合、商品マスタは、当該商品に対応付けて、梱包に適しいていることを示す梱包適否情報を記憶しておけばよい。
一方で、梱包に不適な商品は、一定の寸法よりも大きい商品である。例えば、梱包に不適な商品は、テレビや家具などの大型の商品である。この場合、商品マスタは、当該大型の商品に対応付けて、梱包が不適であることを示す梱包適否情報を記憶しておけばよい。
POSレジスタ3は、免税区分の変更を受け付ける際に、寸法に関する情報を表示する。具体的には、POSレジスタ3は、梱包が不適であることを示す梱包適否情報が対応付けられている商品については、梱包に適していない旨を示す表示を行う。例えば、POSレジスタ3は、当該商品の表示領域に、「大サイズ」を示す文字やマークを表示すればよい。
また、POSレジスタ3は、免税区分の変更を受け付ける画面において、梱包に適していることを示す梱包適否情報が対応付けられている商品については表示する。一方で、POSレジスタ3は、梱包が不適であることを示す梱包適否情報が対応付けられている商品については非表示としてもよい。
また、梱包適否情報には、商品の寸法に応じた優先度を示す情報が含まれていてもよい。例えば、優先度は、サイズが小さい商品ほど高くてもよい。また、POSレジスタ3は、免税区分の変更を受け付ける画面において、優先度の高い商品ほど、上位に表示するようにしてもよい。
変形例4では、POSレジスタ3は、登録された一般物品の商品に対応付けられている属性情報に基づいて、当該商品の免税区分の変更を受け付けるようにした。このため、POSレジスタ3は、一般物品で登録されている商品のうち、梱包に適した商品を、消耗品の免税区分に変更させることができる。したがって、POSレジスタ3は、適切な免税手続を支援することができる。
以下に付記を開示する。付記7以下が請求項に記載していない構成です。
(付記1)
商品を登録する登録手段と、
前記登録手段に登録されている商品の免税区分の変更を受け付ける区分変更受付手段と、
前記区分変更受付手段によって免税区分の変更が受け付けられた場合、前記登録手段に登録されている商品の免税区分を、受け付けられた免税区分に変更する区分変更処理手段と、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
(付記2)
前記区分変更受付手段は、
前記登録手段に登録されている商品のうち免税区分を変更することが可能な商品を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付ける、
ことを特徴とする付記1に記載の商品販売データ処理装置。
(付記3)
前記区分変更受付手段は、
前記登録手段に登録されている商品と、当該商品の免税区分との一覧表示を表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付ける、
ことを特徴とする付記1または2に記載の商品販売データ処理装置。
(付記4)
前記区分変更処理手段は、前記登録手段に登録されている商品の免税区分を変更した場合に、当該商品の免税区分を変更した旨を示す通知画像を表示部に表示させる、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記5)
レシートを出力するレシート出力手段を更に備え、
前記レシート出力手段は、前記区分変更受付手段によって免税区分の変更が受け付けられた商品の免税区分が変更されたことを識別可能に出力する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記6)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
前記区分変更処理手段は、一般物品で登録されている商品の免税区分を消耗品の免税区分へ変更可能にする一方、消耗品で登録されている商品の免税区分を一般物品の免税区分へ変更することを禁止する、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記7)
前記登録手段に登録された商品を、免税区分ごとに分けて印刷媒体に印刷するレシート出力手段をさらに備えることを特徴とする付記1乃至6のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記8)
免税区分は、消耗品の免税区分を含み、
前記登録手段に登録された免税区分ごとの商品の合計金額を算出する算出手段をさらに備え、
前記区分変更受付手段は、前記算出手段によって算出された消耗品の商品の合計金額が免税適用額ではない場合に、一般物品から消耗品への免税区分の変更を受け付ける
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記9)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
前記区分変更受付手段は、
前記登録手段に一般物品の商品が登録されていない場合に、免税区分の変更を受け付けない、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記10)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
前記区分変更受付手段は、
前記登録手段に登録されている商品のうち、消耗品で登録されている商品を表示部に表示させず、一般物品で登録されている商品のみを表示部に表示させて、免税区分の変更を受け付ける、
ことを特徴とする付記1乃至9のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記11)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
前記登録手段に消耗品で登録されている商品の合計金額と、一般物品で登録されている各商品の金額と、消耗品の免税適用額とに基づいて、一般物品で登録されている商品の中から変更候補の商品を特定する特定手段をさらに備え、
前記区分変更手段は、前記特定手段によって特定された変更候補の商品を、消耗品の免税区分に変更する、
ことを特徴とする付記1乃至10のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記12)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
前記登録手段に消耗品で登録されている商品の合計金額と、一般物品で登録されている各商品の金額と、消耗品の免税適用額とに基づいて、一般物品で登録されている商品の中から変更候補を特定する特定手段をさらに備え、
前記区分変更受付手段は、前記特定手段によって特定された変更候補の商品を表示部に表示させ、当該商品の免税区分の変更を受け付ける、
ことを特徴とする付記1乃至11のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記13)
免税区分は、消耗品の免税区分と、一般物品の免税区分とを含み、
一般物品の商品情報には、商品の寸法に関する属性情報が対応付けられており、
前記区分変更受付手段は、前記登録手段に登録された一般物品の商品に対応付けられている前記属性情報に基づいて、当該商品の免税区分の変更を受け付ける、
ことを特徴とする付記1乃至12のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
(付記14)
商品販売データ装置に用いられるコンピュータに、
商品を登録し、
登録されている商品の免税区分の変更を受け付け、
免税区分の変更を受け付けられた場合、登録されている商品の免税区分を、受け付けられた免税区分に変更する、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
(付記15)
商品販売データ装置が、
商品を登録し、
登録されている商品の免税区分の変更を受け付け、
免税区分の変更を受け付けられた場合、登録されている商品の免税区分を、受け付けられた免税区分に変更する、
ことを特徴とする商品販売データ処理方法。
なお、以上に説明したPOSシステム1およびPOSレジスタ3を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。