JP2022185299A - 商品販売データ処理装置、および商品販売データ処理方法 - Google Patents

商品販売データ処理装置、および商品販売データ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】返品作業を簡単に行うこと。【解決手段】商品販売データ処理装置は、入力手段と、許可手段とを備える。入力手段は、渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する。許可手段は、前記入力手段に入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶手段に記憶されている場合、返品を許可する。【選択図】図6

Description

本発明は、商品販売データ処理装置、および商品販売データ処理方法に関する。
従来、外国人旅行者などの渡航者が商品を購入する場合、国内で消費されない商品については、消費税が免除(以下「免税」という。)されることがある。免税商品の取引情報は、国税庁や所定の機関に別途管理されることがある。
関連する技術として、旅券に記載のコードを読み取って非居住者の氏名のデータを取り出し、非居住者の氏名のデータとクレジットカードから読み取った名前とが一致しない場合に、当該非居住者がクレジットカードの所有者とは別人であると判断し、商品の購入の処理を終了するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、渡航者は、購入した免税商品の返品を希望することがある。
特開2014-032441号公報
しかしながら、従来技術では、免税商品を返品する場合、返品作業に手間がかかることがあり、すなわち、返品作業を簡単に行えないことがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる技術を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する入力手段と、前記入力手段に入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶手段に記憶されている場合、返品を許可する許可手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。 POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。 POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示す説明図である。 渡航者取引管理サーバSvのハードウェア構成の一例を示す説明図である。 POSレジスタ3が記憶する取引情報データベースDB1の一例を示す説明図である。 渡航者取引管理サーバSvが記憶する取引情報データベースDB2の一例を示す説明図である。 POSレジスタ3が行う手動返品処理の一例を示すフローチャートである。 POSレジスタ3が行う免税商品返品処理の一例を示すフローチャートである。 POSレジスタ3が行うレシート返品処理の一例を示すフローチャートである。 POSレジスタ3が行う免税対象金額確認処理の一例を示すフローチャートである。 手動返品処理を行う際の画面遷移の一例を示す説明図である。 手動返品処理を行う際の画面遷移の一例を示す説明図である。 レシート返品処理を行う際の画面遷移の一例を示す説明図である。 免税商品の返品処理において、POSレジスタ3が発行するレシートの一例を示す説明図である。
(実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。POSシステム1は、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、各種用品店など、種々の店舗Stに導入可能である。図1に示すように、POSシステム1は、渡航者取引管理サーバSvと、ストアコントローラ2と、POSレジスタ3とを備える。
各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信回線6を介して、有線または無線により接続されている。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
ストアコントローラ2は、商品マスタなどの取引に必要な各種情報を記憶する。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品(計量対象商品)の商品識別情報、商品名、計量対象商品の単価などを含む。また、ストアコントローラ2は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。また、ストアコントローラ10は、顧客の会員情報を記憶してもよい。
POSレジスタ3は、商品販売データ処理装置の一例である。POSレジスタ3は、商品登録処理部と、精算処理部とを備えるキャッシュレジスタ装置である。商品登録処理部は、商品の登録を行う商品登録処理を実行する。具体的には、商品登録処理部は、顧客の買上対象の商品(以下「買上商品」という場合がある。)を示す登録情報を生成する。精算処理部は、商品登録処理部によって生成された登録情報に基づいて、買上商品の合計金額(以下「買上金額」という場合がある。)で精算を行う精算処理を実行する。なお、図1において、POSレジスタ3の台数は、複数台を示しているが、1台であってもよい。
ここで、取引には、消費税を課した通常の取引(以下「非免税取引」という場合がある。)と、消費税を免除した免税取引とが含まれる。免税取引は、例えば、日本国に一時的に滞在している非居住者が商品を購入した際に、国外に持ち出すことを条件に、免税される取引である。非居住者とは、外国人旅行者や、日本国に一時的に帰国した日本人などである。非居住者は、旅券(パスポート)等を所持する。非居住者が国内の店舗において商品を購入する場合、商品によっては、所定の金額(以下「免税対象金額」という。)であれば、免税されることがある。
免税の対象となる商品(物品)は、いずれかの免税区分に分類される。免税区分は、例えば、消耗品区分と、一般物品区分とを含む。消耗品区分に分類される商品は、例えば、食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などの商品である。消耗品区分の商品が免税されるための免税条件は、例えば、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の消耗品区分の買上合計金額が、消耗品区分の免税対象金額(5000円以上であり且つ50万円以下の範囲内)である、という条件を含む。
また、消耗品区分の商品が免税されるための免税条件は、日本国内で消費されないよう指定の方法により特殊な梱包される。特殊な梱包とは、例えば、商品が開封されないよう、開封された場合には当該開封を目視で判別することが可能なシールで封印したり、梱包された商品の中身を示す購入記録票(貼付用レシート)を付したりすることである。
また、一般物品区分に分類される商品(物品)は、消耗品区分以外の商品であり、例えば、主に通常の生活に用いられる商品である。具体的には、例えば、一般物品区分に分類される商品は、家電製品、着物、服、鞄などである。一般物品区分で免税されるための免税条件は、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の一般物品区分の販売合計額が、一般物品区分の免税対象金額(5000円以上)である、という条件を含む。
また、一般物品区分に分類される商品は、所定の条件を満たせば、消耗品区分に区分変更することも可能である。具体的には、一般物品区分に分類される商品であっても、消耗品区分に分類される商品との合計金額が5000円以上であり、且つ50万円以下である、という所定の条件を満たせば、消耗品区分に区分変更することも可能である。
POSレジスタ3は、消費税率を課税する通常の商品登録処理(非免税処理)のほかに、免税による商品登録処理である免税処理を行うことが可能である。免税処理では、免税区分に応じた処理が行われる。
また、免税取引において、POSレジスタ3は、免税書類を生成して、印刷する。免税書類は、商品の包装に付す貼付用レシートや、パスポートに貼付する書類(購入記録票や購入者誓約書)などである。ただし、店舗から購入記録票に相当する情報を所定の機関(例えば国税庁)へ送信するようにすれば、購入記録票を発行しなくてもよい。また、店舗から購入者に対して必要事項(消耗品を国内で処分しない旨の事項)の説明を行うようにすれば、購入者宣誓書を発行しなくてもよい。本実施形態では、購入記録票および購入者誓約書のいずれも、発行しないようにしている。
なお、POSシステム1における複数のPOSレジスタ3のうちのいずれかは、サービスカウンタ端末として用いられてもよい。サービスカウンタ端末は、顧客が購入した商品の発送、返品、商品の取り寄せ、商品券の販売などを受け付ける。例えば、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3における取引ごとの商品や金額を示す取引情報を、各POSレジスタ3から受信して管理する。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3において行われた免税取引に係る取引情報についても管理する。なお、各POSレジスタ3で免税取引を行わずに、サービスカウンタ端末で免税取引を行うようにしてもよい。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3の取引状況を管理してもよい。
渡航者取引管理サーバSvは、免税取引に係る取引情報を管理するサーバ装置である。取引情報は、顧客のパスポート番号や、当該顧客が購入した免税商品の商品情報や、取引番号などを関連付けた取引情報を含む。
なお、POSシステム1は、携帯端末を含んでいてもよい。携帯端末は、店員が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット装置などの端末装置である。携帯端末は、各店員に貸与されるものでもよいし、各店員が所有するものでもよい。携帯端末は、POSレジスタ3(サービスカウンタ端末を含む)からの呼出要求に応じて、その旨を通知したり、着呼したりする。
(POSレジスタ3の外観例について)
図2は、POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。本実施形態において、図2(a)は、オペレータ(店員)側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。図2(b)は、客側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。図2(a)および図2(b)に示すように、POSレジスタ3は、店員用表示部21と、キー操作部22と、顧客用表示部23と、カード決済部24と、印刷部25とを備える。
店員用表示部21は、店員が操作するタッチディスプレイである。店員用表示部21は、プリセットキーなどが表示され、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部22は、各種キーが設けられたキーボードである。キー操作部22は、店員から種々の入力を受け付ける。各種キーは、数量や金額の入力を行うための数字キー、商品を登録するための商品に対応するキー、会計を締めるための締めキー等の操作キー(ハードウェアキーやボタン)である。
顧客用表示部23は、顧客に向けて種々の情報を表示するタッチディスプレイである。顧客用表示部23は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。例えば、顧客用表示部23は、年齢確認の必要な商品が登録された場合には、年齢確認画面を表示し、顧客から対象の年齢以上であることを示す操作を受け付ける。
カード決済部24は、接触型のカード(例えば磁気カード)による決済機構である。カード決済部24は、カート情報を読み取る読取装置を備え、読取装置が読み取った情報を用いて、決済を行う。カード決済部によって読み取られるカードは、クレジットカード、ポイントカード、プリペイドカードなどである。また、カード決済部24は、非接触型のカード(ICカード)による決済機構を含む。また、カード決済部24が備える読取装置は、外部接続されるものでもよい。
印刷部25は、買上商品の明細書を各種帳票(レシート)として印刷するプリンタ装置である。また、印刷部25は、レシートのほかにも、免税取引においては、免税書類を印刷する。
図3Aは、POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図3Aに示すように、POSレジスタ3は、図2に示した各部のほか、CPU31と、ROM32と、RAM33と、通信部34と、スキャナ部35と、ドロア36とを備える。図3Aに示す各部は、内部バスおよび通信線を介してそれぞれ接続されている。
CPU31は、中央演算処理装置であり、ROM32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POSレジスタ3の動作を制御する。
ROM32は、読み出し専用メモリであり、本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムなどの各種プログラムをはじめとして、CPU31が利用する各種の情報を記憶する。
RAM33は、読み出し及び書き込み可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM33は、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶する。外部から取得した情報は、例えば、ストアコントローラ2が記憶する商品マスタから取得した商品情報などである。また、処理において生成した情報は、例えば、商品登録処理において生成した登録情報や、精算処理において生成した精算情報などを含む。また、RAM33は、各商品の取引に係る取引情報データベースDB1(図4A参照)を記憶する。なお、POSレジスタ3は、RAM33のほかにも、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの他のメモリを備えていてもよい。
通信部34は、ストアコントローラ2や、他のPOSレジスタ3との間において、情報を送受信する。
スキャナ部35は、商品に付されているコード情報(例えば、バーコードや2次元コード)や、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。また、スキャナ部35は、このほかにも、商品のカタログや商品の注文シートに表記されたコード情報を読み取る。また、スキャナ部35は、これらに加えて、他のPOSレジスタ3において生成された登録情報がコード化されたお会計券(登録商標)や、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ることも可能である。
ドロア36は、紙幣および貨幣を収納する収納部である。ドロア36は、キー操作部22の操作に応じて引き出されるようになっている。
音声出力部37は、音声を出力する。例えば、音声出力部37は、スキャナ部35が商品を読み取ったときの音や、キー操作部22が操作されたときの操作音や、所定の警告音や、音声ガイダンスやなどを出力する。
また、POSレジスタ3は、不図示の自動釣銭機を備えてもよい。自動釣銭機は、現金による決済を行う機構である。自動釣銭機は、紙幣や硬貨の預金投入口と、紙幣や硬貨の釣銭排出口とを有する。自動釣銭機は、預金投入口への投入金額や、投入金額と買上金額との差分である釣銭金額を算出し、算出した釣銭金額を釣銭排出口から排出する。なお、預金投入口および釣銭排出口は、客側に向いて配置されていてもよく、すなわち、顧客が現金を投入して、顧客が釣銭を取り出すようにしてもよい。
(渡航者取引管理サーバSvのハードウェア構成)
図3Bは、渡航者取引管理サーバSvのハードウェア構成の一例を示す説明図である。図3Bにおいて、渡航者取引管理サーバSvは、CPU61、ROM62、RAM63、メモリ64、通信部65を備えている。各部は、バス70によってそれぞれ接続されている。
CPU61は、渡航者取引管理サーバSvの全体の制御を司る。ROM62は、各種プログラムを記録している。RAM63は、CPU61のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU61は、RAM63をワークエリアとして使用しながら、ROM62に記録された各種プログラムを実行することによって、渡航者取引管理サーバSvの全体の制御を司る。
メモリ64は、各種データを記憶する。メモリには、例えば、フラッシュメモリや磁気ディスクが用いられる。メモリ64は、商品販売データ処理プログラムなどの各種プログラムを記憶する。また、メモリ64は、免税商品の取引に係る取引情報データベースDB2(図4B参照)を記憶する。
通信部65は、ネットワークに接続され、ネットワークを介して他の装置(例えば、ストアコントローラ2、POSレジスタ3)に接続される。
(取引情報について)
ここで、顧客が購入した商品等を示す取引情報は、店舗STにおいて管理される。取引情報は、POSレジスタ3に記憶される。ただし、取引情報は、ストアコントローラ2に記憶されてもよい。また、取引情報は、各POSレジスタ3間で共有可能に記憶される。また、渡航者の顧客が購入した免税商品等を示す取引情報は、POSレジスタ3のみならず、渡航者取引管理サーバSvにも記憶される。渡航者取引管理サーバSvに記憶される取引情報は、例えば、国税庁や所定の機関によって管理され、出国時の検査に用いられたりする。取引情報は、取引情報データベースに記憶される。以下、図4Aおよび図4Bを用いて、取引情報データベースについて説明する。
(取引情報データベースについて)
次に、図4Aおよび図4Bを用いて、取引情報データベースDB1、DB2について説明する。図4Aは、POSレジスタ3が記憶する取引情報データベースDB1の一例を示す説明図である。なお、POSレジスタ3が記憶する取引情報データベースDB1は、ストアコントローラ2に記憶されていてもよい。図4Bは、渡航者取引管理サーバSvが記憶する取引情報データベースDB2の一例を示す説明図である。
図4Aにおいて、取引情報データベースDB1は、「取引番号」と、「取引種別」と、「日時」と、「パスポート番号」と、「商品コード」と、「商品名」と、「免税区分」と、「価格」との項目を含む。各項目に情報が記憶されることにより、取引情報400がレコードとして記憶される。
「取引番号」は、商品を購入した際の取引を識別する取引識別情報である。「取引種別」は、免税取引と、非免税取引(通常の取引)とのうちいずれか一方を示す。「日時」は、取引(例えば精算処理)が行われた日時を示す。「パスポート番号」は、渡航者である顧客のパスポート情報(例えば識別番号)を示す。「商品コード」は、商品を識別する識別情報である。「商品名」は、商品に付された名称である。「免税区分」は、消耗品区分と、一般物品区分とのうちいずれか一方を示す。「価格」は、商品の販売価格を示す。
具体例を挙げて説明すると、「取引番号」が「3825」を示す取引情報400aは、免税商品の取引を示す。具体的には、取引情報400aは、「取引種別」が「免税取引」であり、「○○化粧水」と「○○タオル」と「○○手袋」との商品を購入した取引を示す。「○○化粧水」の「免税区分」は、消耗品区分を示す。「○○タオル」および「○○手袋」の「免税区分」は、一般物品区分を示す。
「取引番号」が「3826」を示す取引情報400bは、通常の取引を示す。具体的には、取引情報400bは、「取引種別」が「非免税取引」であり、「○○シャツ」の商品を購入した取引を示す。この取引は、非免税取引であることとから、「パスポート番号」と、「免税区分」との項目に情報が記憶されていない。
免税商品に係る取引情報400は、POSレジスタ3に、例えば、1ヶ月間記憶される。すなわち、POSレジスタ3は、取引情報データベースDB1に、免税商品に係る取引情報400を記憶した後、1ヶ月経過すると、当該取引情報400を消去する。なお、通常の商品に係る取引情報400は、1ヶ月経過した後も、POSレジスタ3に記憶されている。なお、通常の商品に係る取引情報400を記憶する期間は、例えば、半年や1年という期間に設定することが可能である。
図4Bにおいて、取引情報データベースDB2は、取引情報410を記憶するデータベースである。取引情報データベースDB2は、図4Aの取引情報データベースDB1と比較して、「取引種別」の項目が含まれていない点と、通常の商品に係る取引情報400について記憶されていない点とが異なる。取引情報データベースDB2は、免税商品に係る取引情報410のみを記憶する。
取引情報410は、渡航者取引管理サーバSvに、例えば、半年間(渡航者が出国するまでの間)記憶される。すなわち、渡航者取引管理サーバSvは、取引情報データベースDB2に取引情報410を記憶した後、半年が経過すると、当該取引情報410を消去可能となる。なお、半年が経過すると、取引情報410は、自動的に消去されてもよいし、操作スタッフの操作に応じて消去されてもよい。
(POSレジスタ3の機能的構成)
次に、POSレジスタ3の機能的構成について説明する。POSレジスタ3は、入力部と、許可部と、出力部と、報知部とを備える。各部は、CPU31によって実現される。すなわち、CPU31がROM32に記憶されている商品販売データ処理プログラムを実行することにより、各部の機能が実現される。
入力部は、返品する商品の商品情報を入力する。返品する商品は、渡航者の顧客が購入した免税商品や、通常の商品(非免税商品)である。商品情報は、商品コード、商品名、取引金額の情報を含む。取引金額は、例えば、単品の金額であるが、合計金額でもよい。入力部は、商品に付されたバーコードをスキャナ部35がスキャンすることによって、商品情報を入力する。また、入力部は、当該スキャンに限らず、店員用表示部21に表示されるプリセットキーの押下や、キー操作部22の操作入力によって、商品情報を入力することも可能である。
また、入力部は、顧客の渡航者情報(パスポート番号)を入力する。具体的には、入力部は、免税商品の返品を行う際に、パスポート番号を入力する。なお、入力部は、非免税商品の返品を行う際に、渡航者情報を入力しない。パスポート番号は、店員用表示部21から店員によって操作入力されてもよいし、パスポートに記載されたバーコードをスキャナ部35がスキャンすることによって入力されてもよい。
記憶部は、商品情報と渡航者情報とを関連付けて記憶する。記憶部が記憶する情報は、具体的には、取引情報400(図4A参照)や、取引情報410(図4B参照)である。すなわち、記憶部は、POSレジスタ3のRAM33や、渡航者取引管理サーバSvのメモリ64によって実現される。
許可部は、入力部に入力された商品情報とパスポート番号とが、記憶部(例えば、渡航者取引管理サーバSvまたはPOSレジスタ3)に記憶されている場合、免税商品の返品を許可する。具体的には、許可部は、商品情報と、パスポート番号との2つが完全一致した場合に、免税商品の返品を許可する。
言い換えれば、許可部は、商品情報と、パスポート番号とのうち、いずれか一方が一致したとしても免税商品の返品を許可しない。なお、返品が行われると、記憶部に記憶されている商品情報とパスポート番号とは削除されてもよいし、取引がなくなったことを示すフラグが設定されてもよい。また、通常の商品の場合、パスポート番号の入力が不要である。このため、通常の商品については、許可部は、入力部に入力された商品情報が、記憶部(例えば、POSレジスタ3)に記憶されている商品情報と一致した場合に、返品を許可する。
(取引番号の入力について)
上述したように、商品情報とパスポート番号とを用いて、返品に係る免税商品を特定することが可能である。ここで、免税商品の特定をより高精度に行うために、本実施形態では、商品情報とパスポート番号とに加えて、取引識別情報も用いるようにしている。取引識別情報は、免税商品を購入した際の取引を識別する情報である。取引識別情報は、例えば、取引番号である。
具体的に説明すると、取引情報データベースDB1、DB2(図4Aおよび図4B参照)に示したように、取引情報400、410は、取引番号を含む。取引情報400、410は、取引識別情報(取引番号)と、商品情報(商品コード、商品名、価格)と、パスポート番号とを関連付けた情報である。すなわち、記憶部は、取引識別情報(取引番号)と、商品情報と、パスポート番号とを関連付けて記憶する。
入力部は、取引識別情報として取引番号を入力する。なお、取引識別情報は、取引情報データベースDB1、DB2に記憶される取引情報400、410を特定することが可能な情報であればよい。例えば、取引識別情報は、「日時」や「商品コード」や「商品名」を含んでもよい。ただし、取引識別情報は、パスポート番号(渡航者情報)を含まない。
許可部は、入力部に入力された取引番号と商品情報とパスポート番号とが、記憶部に記憶されている場合、返品を許可する。なお、取引識別情報を、例えば「日時」としたとすると、POSレジスタ3は、入力部に入力された取引識別情報(日時)から、取引情報400、410を一意に特定できないことがある。この場合、POSレジスタ3は、店員用表示部21に取引の候補を表示するようにし、店員から取引情報400、410の特定(選択)を受け付けるようにしてもよい。
(返品により免税対象ではなくなってしまう場合について)
免税商品は、金額に関する所定の条件を満たす場合に免税される商品である。所定の条件は、免税対象金額の条件である。免税対象金額は、消耗品区分の商品であれば、1日の消耗品区分の買上合計金額が5000円以上であり且つ50万円以下の範囲内である。また、免税対象金額は、一般物品区分の商品であれば、1日の消耗品区分の買上合計金額が5000円以上である。
出力部は、免税商品の返品が行われることによって所定の条件を満たさなくなる場合、その旨を示す情報を出力する。出力部による出力態様は、印刷部25によるレシートの印刷や、店員用表示部21または顧客用表示部23への表示や、音声出力部37による音声出力である。出力部による当該出力のタイミングは、返品処理を行う前のタイミングである。これにより、返品処理を行うか否かを顧客に確認させることが可能である。なお、出力部による当該出力のタイミングは、返品処理を行った後のタイミングであってもよい。また、印刷部25によるレシートの印刷とした場合、出力部による当該出力のタイミングは、返品処理を行った後のタイミングとなる。
(返品が許可されない場合の報知について)
また、報知部は、許可部によって免税商品の返品が許可されない場合、エラーを報知する。免税商品の返品が許可されない場合とは、入力部に入力された商品情報とパスポート番号との両方が一致する情報が記憶部に記憶されていない場合である。報知部による報知態様は、店員用表示部21または顧客用表示部23への表示や、音声出力部37による音声出力である。
(取引情報400、410が記憶される期間について)
ここで、POSレジスタ3が記憶する免税取引に係る取引情報400は、例えば、取引から1ヶ月が経過するまで記憶されており、1カ月が経過すると消去される。これは、例えば、取引から1ヶ月を経過すると、渡航者の顧客は出国している可能性もあり、また、1ヶ月経過してから、渡航者の顧客が返品に訪れることは稀であるためである。
一方で、渡航者取引管理サーバSvが記憶する取引情報410は、例えば、半年経過するまで(顧客が出国するまで)記憶されている。税関や国税庁のスタッフは、職場のパソコン等から渡航者取引管理サーバSvへアクセスすることが可能であり、免税額、納税額、販売された各商品などを確認することが可能である。これにより、当該スタッフは、脱税を防止するようにしている。
なお、取引から1ヶ月が経過した後にPOSレジスタ3が消去する取引情報400は、免税取引に係る取引情報400のみとする。すなわち、非免税取引に係る取引情報400については、取引から1ヶ月が経過した後でも、POSレジスタ3は、記憶しておくようにする。ただし、取引から1ヶ月が経過後に、POSレジスタ3は、免税取引および非免税取引に係る全ての取引情報400を消去するようにしてもよい。また、POSレジスタ3が全ての取引情報400を消去するようする場合、ストアコントローラ2や外部の装置が全ての取引情報400を記憶するようにしてもよい。
(コード情報の読み取りについて)
POSレジスタ3は、スキャナ部35を備える。スキャナ部35は、読取部の一例である。スキャナ部35は、一の取引を特定可能なコード情報を読み取る。コード情報は、取引情報400そのものをコード化した情報であってもよいし、取引情報400を特定するための情報をコード化した情報であってもよい。コード情報は、例えば、レシートに印刷されたバーコードまたは2次元コードである。ただし、コード情報は、レシートに印刷されることに限らず、ユーザが所持する可搬型の端末装置に表示されてもよい。
許可部は、読取部によって読み取られたコード情報によって特定される取引情報400が呼び出された場合、具体的には、記憶部(例えば、RAM33)に記憶されている場合、渡航者情報の入力の有無にかかわらず、商品の返品を許可する。すなわち、コード情報に基づく返品(以下「レシート返品処理」という。)の許可の判断には、パスポート番号を用いない。
免税商品の場合、許可部は、免税商品が購入された日時に応じて、レシート返品処理と、パスポート番号の入力に基づく返品(以下「手動返品処理」という。)とのうち、いずれか一方を許可することが可能である。例えば、取引から1ヶ月が経過するまでは取引情報400がRAM33に記憶されているため、許可部は、その間は渡航者情報の入力がなくても、読取部によって読み取られたコード情報に基づいて、商品の返品を許可する。一方、許可部は、取引から1ヶ月が経過した後は、取引情報400がRAM33に記憶されていないため、パスポート番号の入力に基づく返品(手動返品処理)を可能にする。なお、レシート返品処理を行うか、手動返品処理を行うかは、期間に応じて自動で選択されてもよい。ただし、本実施形態では、レシート返品処理を行うか、手動返品処理を行うかは、店員の操作により手動で選択される。
また、通常の商品の場合、許可部は、商品が購入された日時にかかわらず、コード情報に基づく返品(レシート返品処理)を可能にする。なお、通常の商品の場合でも、取引番号の入力に基づく手動での返品を行うことも可能である。
(POSレジスタ3が行う処理の一例について)
次に、図5~図7Bを用いて、本実施形態においてPOSレジスタ3が行う返品に係る処理について説明する。なお、以下の説明では、取引した商品を「○○化粧水」、「○○タオル」、「○○手袋」とする。また、手動返品においては、取引した商品全部について返品する例について説明する。また、レシート返品においては、「○○化粧水」および「○○タオル」を返品する例について説明する。
(手動返品処理の一例)
図5は、POSレジスタ3が行う手動返品処理の一例を示すフローチャートである。図5において、POSレジスタ3は、返品開始を受け付けたか否かを判断する(ステップS501)。返品開始を受け付けるとは、例えば、手動返品ボタン801(図8(A)参照)が押下されることや、キー操作部22の返品キーが押下されることである。POSレジスタ3は、返品開始を受け付けるまで待機する(ステップS501:NO)。返品開始を受け付けると(ステップS501:YES)、POSレジスタ3は、手動返品の未登録画面810(図8(B)参照)を表示する(ステップS502)。
そして、POSレジスタ3(スキャナ部35)は、店員の操作に応じて、返品する商品をスキャンする(ステップS503)。次に、POSレジスタ3は、返品する商品を登録および表示(図8(C)参照)する(ステップS504)。そして、POSレジスタ3は、免税宣言ボタン824(図8(C)参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS505)。
免税宣言ボタン824が押下された場合(ステップS505:YES)、POSレジスタ3は、パスポート情報の入力を受け付ける(ステップS506)。なお、パスポート情報の入力を受け付ける画面(パスポート情報入力画面910)は、図9(B)を用いて後述する。
そして、POSレジスタ3は、当該パスポート情報からパスポート番号を抽出して、渡航者取引管理サーバSvへ、パスポート番号の問合せを行う(ステップS507)。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、取引情報データベースDB2に当該パスポート番号を含む取引情報410が記憶されているか否かの問合せを行う。なお、POSレジスタ3は、当該問合せを行っている間に、当該問合せを行っている旨を示す確認中画面920(図9(C)参照)を店員用表示部21に表示する。
問合せの結果、当該パスポート番号が一致しない場合(ステップS508:NO)、POSレジスタ3は、当該パスポート番号が一致する取引がない旨を示すエラー画面を表示し(ステップS511)、一連の処理を終了する。
一方、問合せの結果、当該パスポート番号が一致する場合(ステップS508:YES)、POSレジスタ3は、免税商品の返品を許可する(ステップS509)。そして、POSレジスタ3は、免税商品返品処理(図6参照)を実行し(ステップS510)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS505免税宣言ボタン824が押下されない場合(ステップS505:NO)、POSレジスタ3は、通常商品返品処理を行い(ステップS512)、一連の処理を終了する。なお、通常商品返品処理では、POSレジスタ3は、取引番号の入力を受け付け、受け付けた取引番号を含む取引情報400がRAM33に記憶されているか否か(取引番号に一致する取引があるか否か)の照会を行う。照会の結果、当該取引番号に一致する取引がある場合、POSレジスタ3は、返品を許可し、金額の払い戻しや、返品用のレシートを発行する返品処理を実行する。
(免税商品返品処理の一例)
図6は、POSレジスタ3が行う免税商品返品処理の一例を示すフローチャートである。図6において、POSレジスタ3は、免税宣言画面830(図8(D)参照)を表示する(ステップS601)。そして、POSレジスタ3は、取引番号の入力画面840(図8(E)参照)を表示し、取引番号の入力を受け付ける(ステップS602)。
次に、POSレジスタ3は、渡航者取引管理サーバSvへ、返品のために登録した商品の取引番号について問合せを行う(ステップS603)。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、取引情報データベースDB2に当該取引番号および当該商品情報を含む取引情報410が記憶されているか否かの問合せを行う。POSレジスタ3は、当該問合せを行っている間に、当該問合せを行っている旨を示す確認中画面850(図8(F)参照)を店員用表示部21に表示する。
問合せの結果、一致する取引がない場合(ステップS604:NO)、POSレジスタ3は、当該取引番号が一致する取引がない旨を示すエラー画面を表示し(ステップS605)、一連の処理を終了する。
問合せの結果、当該取引番号が一致する取引がある場合(ステップS604:YES)、POSレジスタ3は、当該取引番号が一致する取引がある旨を示す確認完了画面900(図9(A)参照)を表示する(ステップS606)。さらに、POSレジスタ3は、パスポート情報入力画面910(図9(B)参照)を表示して、パスポート情報の入力を受け付ける(ステップS607)。
そして、POSレジスタ3は、当該パスポート情報からパスポート番号を抽出して、渡航者取引管理サーバSvへ、パスポート番号の問合せを行う(ステップS608)。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、取引情報データベースDB2に当該パスポート番号を含む取引情報410が記憶されているか否かの問合せを行う。POSレジスタ3は、当該問合せを行っている間に、当該問合せを行っている旨を示す確認中画面920(図9(C)参照)を店員用表示部21に表示する。
問合せの結果、当該パスポート番号が一致しない場合(ステップS609:NO)、POSレジスタ3は、当該パスポート番号が一致する取引がない旨を示すエラー画面を表示し(ステップS605)、一連の処理を終了する。
一方、問合せの結果、当該パスポート番号が一致する場合(ステップS609:YES)、POSレジスタ3は、免税商品の返品を許可し(ステップS610)、一連の処理を終了する。
(レシート返品処理の一例)
図7Aは、POSレジスタ3が行うレシート返品処理の一例を示すフローチャートである。図7Aにおいて、POSレジスタ3は、レシート返品ボタン802(図10(A)参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS701)。POSレジスタ3は、レシート返品ボタン802が押下されるまで待機する(ステップS701:NO)。レシート返品ボタン802が押下されると(ステップS701:YES)、POSレジスタ3は、レシートのコード情報を読み取ることを促すレシート読取催促画面(不図示)を表示する(ステップS702)。
そして、POSレジスタ3(スキャナ部35)は、店員の操作に応じて、レシートのコード情報をスキャンする(ステップS703)。次に、POSレジスタ3は、コード情報から、返品対象の商品が免税商品であるか否かを判断する(ステップS704)。返品対象の商品が免税商品ではない場合(ステップS704:NO)、すなわち、非免税商品の取引である場合、POSレジスタ3は、ステップS712へ進む。
返品対象の商品が免税商品である場合(ステップS704:YES)、POSレジスタ3は、コード情報から取引番号を復元して、RAM33に記憶している取引情報データベースDB1に、返品のために登録した商品の取引番号を含む取引情報400が記憶されているか否か(取引番号に一致する取引があるか否か)を得るために取引情報400の照会を行う(ステップS705)。
取引情報400の照会の結果、当該取引番号に一致する取引がない場合(ステップS706:NO)、すなわち、免税商品の取引から1ヶ月が経過したことにより、免税取引に係る取引情報400(図4A参照)を記憶していない場合、POSレジスタ3は、手動返品を促す旨のエラー画面(不図示)を表示し(ステップS707)、一連の処理を終了する。
一方、取引情報400の照会の結果、当該取引番号に一致する取引がある場合(ステップS706:YES)、すなわち、免税商品の取引から1ヶ月が経過していない場合、POSレジスタ3は、購入した商品の一覧である商品登録画面1010(図10(B)参照)を表示する(ステップS708)。そして、POSレジスタ3は、全ての商品の返品を受け付けたか否かを判断する(ステップS709)。
全ての商品の返品を受け付けない場合(ステップS709:NO)、POSレジスタ3は、返品する商品の選択を受け付ける(ステップS710)。そして、POSレジスタ3は、免税対象金額確認処理(図7B参照)を実行し(ステップS711)、一連の処理を終了する。
一方、全ての商品の返品を受け付けた場合(ステップS709:YES)、POSレジスタ3は、金額の払い戻しや、返品用のレシートを発行する返品処理を実行し(ステップS712)、一連の処理を終了する。
(免税対象金額確認処理の一例)
図7Bは、POSレジスタ3が行う免税対象金額確認処理の一例を示すフローチャートである。図7Bにおいて、POSレジスタ3は、返品対象の商品が消耗品区分の商品であるか否かを判断する(ステップS721)。返品対象の商品が消耗品区分の商品である場合(ステップS721:YES)、POSレジスタ3は、返品後における1日の消耗品区分の買上合計金額が5000円以上であり且つ50万円以下の範囲内であるか否かを判断する(ステップS722)。
返品後における1日の消耗品区分の買上合計金額が当該範囲内にある場合(ステップS722:YES)、POSレジスタ3は、ステップS725に進む。一方、返品後における1日の消耗品区分の買上合計金額が当該範囲内にない場合(ステップS722:NO)、POSレジスタ3は、免税対象ではなくなる旨、および未達分の金額を報知する確認画面1040(図10(E)参照)を表示する(ステップS723)。
そして、POSレジスタ3は、返品を行うか否かを判断する(ステップS724)。具体的には、POSレジスタ3は、確認画面1040において「はい」ボタンが押下されたか否かを判断する。返品を行わない場合(ステップS724:NO)、POSレジスタ3は、そのまま一連の処理を終了する。返品を行う場合(ステップS724:YES)、金額の払い戻しや、返品用のレシートを発行する返品処理を実行し(ステップS725)、一連の処理を終了する。
また、ステップS721において、返品対象の商品が消耗品区分の商品ではない場合(ステップS721:NO)、すなわち、返品対象の商品が一般物品区分の商品である場合、POSレジスタ3は、返品後における1日の一般物品区分の買上合計金額が5000円以上であるか否かを判断する(ステップS726)。返品後における1日の一般物品区分の買上合計金額が5000円以上である場合(ステップS726:YES)、POSレジスタ3は、ステップS725に進む。返品後における1日の一般物品区分の買上合計金額が5000円未満である場合(ステップS726:NO)、POSレジスタ3は、ステップS723に移行する。
(返品手続を行う際の画面遷移について)
次に、POSレジスタ3の店員用表示部21に表示される返品手続時の画面遷移について説明する。図8および図9は、手動返品処理を行う際の画面遷移の一例を示す説明図である。図8(A)は、店員用表示部21に表示される返品選択画面800を示す。なお、返品選択画面800が表示される前に、店員用表示部21には待機画面が表示されている。当該待機画面において、返品の開始を受け付ける返品開始ボタンが押下されることによって、返品選択画面800が表示される。
図8(A)に示すように、返品選択画面800は、手動返品ボタン801と、レシート返品ボタン802とを含む。手動返品ボタン801は、パスポート番号の入力に基づく返品処理の開始を受け付けるボタンである。レシート返品ボタン802は、レシートに印刷されたコード情報に基づく返品処理の開始を受け付けるボタンである。返品選択画面800において、手動返品ボタン801が押下されると、図8(B)に示す手動返品の未登録画面810に遷移する。なお、詳細について後述するが、返品選択画面800において、レシート返品ボタン802が押下されると、図10(B)に示す商品登録画面1010に遷移する。
図8(B)は、店員用表示部21に表示される手動返品の未登録画面810を示す。未登録画面810において、返品する商品のバーコードをスキャナ部35がスキャンし、当該商品が登録されると、図8(C)に示す商品登録画面820に遷移する。
図8(C)は、店員用表示部21に表示される手動返品の商品登録画面820を示す。商品登録画面820は、商品表示欄821と、合計表示欄822と、精算ボタン823と、免税宣言ボタン824とを含む。商品表示欄821は、スキャナ部35によってスキャンされた3点全ての商品(○○化粧水、○○タオル、および○○手袋)が登録されていることを示している。合計表示欄822には、買上点数(-3)や小計金額等が表示されている。
合計表示欄822において、「税額合計」は「¥0」を示しており、すなわち、免税して購入された商品であることを示している。精算ボタン823は、表示されている内容で、返品を受け付けるボタンである。免税宣言ボタン824は、免税商品の返品手続を受け付けるボタンである。商品登録画面820において、免税宣言ボタン824が押下されると、図8(D)に示す免税宣言画面830に遷移する。
図8(D)は、店員用表示部21に表示される免税宣言画面830を示す。免税宣言画面830は、登録商品一覧領域831と、合計表示領域832と、確定ボタン833とを含む。登録商品一覧領域831には、商品登録画面820において登録された商品のうち、免税商品が表示されている。合計表示領域832は、免税区分ごとの返品商品の合計金額を示す。免税宣言画面830において、確定ボタン833が押下されると、図8(E)に示す取引番号の入力画面840に遷移する。
図8(E)は、店員用表示部21に表示される取引番号の入力画面840を示す。取引番号の入力画面840は、取引番号を入力するテンキー841と、決定ボタン842とを含む。店員がテンキー841を用いてレシートに記載される取引番号を入力して、決定ボタン842を押下すると、図8(F)に示す取引番号の確認中画面850に遷移する。
図8(F)は、渡航者取引管理サーバSvに、取引番号の問合せを行っている旨を示す確認中画面850を示す。確認中画面850において、当該取引番号を含む取引がある旨を受信すると、図9(A)に示す確認完了画面900に遷移する。
図9(A)は、店員用表示部21に表示される確認完了画面900を示す。確認完了画面900が表示された後、図9(B)に示すパスポート情報入力画面910に遷移する。
なお、本実施形態では、商品情報とパスポート番号と取引識別情報とを用いて、返品に係る免税商品を特定する場合について説明している。ただし、取引識別情報を用いずに、返品に係る免税商品を特定することも可能である。この場合、図8(D)の免税宣言画面830において、確定ボタン833が押下されると、図9(B)に示すパスポート情報入力画面910に遷移すればよい。すなわち、図8(E)の入力画面840と、(F)の確認中画面850と、図9(A)の確認完了画面900とについては、スキップすることが可能である。
図9(B)は、店員用表示部21に表示されるパスポート情報入力画面910を示す。パスポート情報入力画面910には、例えば、パスポート等の本人証明書の種類を示す「旅券等の種類」、旅券等の識別番号を示す「番号」、本人の「購入者氏名」、「生年月日」、「国籍」、「在留資格」、「上陸年月日」などの入力項目が表示されている。
パスポート情報入力画面910において、パスポートに記載されているコードがスキャナ部35によって読み取られると、入力項目に情報が入力される。なお、入力した情報に訂正がある場合には、入力項目の領域を押下すると、操作入力によって入力内容を訂正することが可能である。各入力項目に情報が入力されて、確定ボタン911が押下されると、図9(C)に示すパスポート情報の確認中画面920に遷移する。
図9(C)は、渡航者取引管理サーバSvに、パスポート番号の問合せを行っている旨を示す確認中画面920を示す。確認中画面920において、当該パスポート番号を含む取引情報410が取引情報データベースDB2に記憶されている旨を受信すると、図9(D)に示す確認完了画面930に遷移する。
図9(D)は、店員用表示部21に表示される確認完了画面930を示す。確認完了画面930が表示された後、図9(E)に示す商品登録完了画面940に遷移する。
図9(E)は、店員用表示部21に表示される商品登録完了画面940を示す。商品登録完了画面940において、精算ボタン823が押下されたとする。図示では、全商品の返品であるため、払い戻しと、レシートの発行が行われ、手動返品処理を終了する。なお、全商品の返品でなはなく、一部の商品の返品の場合でも、返品後の購入金額が免税対象金額であれば、払い戻しと、レシートの発行が行われ、手動返品処理を終了する。
なお、一部の商品の返品を行う場合に、返品後の購入金額が免税対象金額ではなくなる場合には、後述する確認画面1040(図10(E)参照)が表示され、返品を行うか否かの再確認が行われる。
(レシート返品処理を行う際の画面遷移について)
図10は、レシート返品処理を行う際の画面遷移の一例を示す説明図である。図10(A)は、店員用表示部21に表示される返品選択画面800を示す。返品選択画面800において、レシート返品ボタン802が押下されると、不図示のレシート読取催促画面に遷移し、レシートに記載のバーコードのスキャンを促す通知が行われる。レシート読取催促画面において、店員がレシートに記載のバーコードをスキャナ部35にスキャンさせると、図10(B)に示す商品登録画面1010に遷移する。
なお、免税商品の取引から1ヶ月が経過している場合には、店員がレシートに記載のバーコードをスキャンさせると、不図示のエラー画面が表示される。エラー画面において、確認ボタンが押下されると、図10(A)の返品選択画面800に戻る。
図10(B)は、店員用表示部21に表示されるレシート返品処理の商品登録画面1010を示す。商品登録画面1010は、商品表示欄821と、合計表示欄822と、精算ボタン823と、商品選択通知1011を含む。商品表示欄821および合計表示欄822には、レシートに記載のバーコードが読み取られることにより、自動で文字および数字が入力される。商品選択通知1011は、商品表示欄821に表示される商品のうち返品する商品の選択を促す通知である。商品表示欄821に表示される商品のうち、「○○化粧水」と「○○タオル」とが選択されたとすると、図10(C)に示す返品商品選択画面1020に遷移する。
図10(C)は、店員用表示部21に表示される返品商品選択画面1020を示す。返品商品選択画面1020では、「○○化粧水」と「○○タオル」とが選択され、「○○手袋」が選択されていないことを示している。なお、返品商品選択画面1020では、「○○化粧水」と「○○タオル」とが選択されたことを明示しているが、これに限らず、例えば、「○○化粧水」と「○○タオル」とに取消し線を重畳して表示させることにより、購入を取り消すことを明示するようにしてもよい。
また、合計表示欄822は、「○○化粧水」と「○○タオル」との合計金額を示している。返品商品選択画面1020において、免税宣言ボタン824が押下されると、図10(D)に示す免税宣言画面1030に遷移する。
図10(D)は、店員用表示部21に表示される免税宣言画面1030を示す。免税宣言画面1030において、登録商品一覧領域831には、図10(C)の返品商品選択画面1020において選択された商品(免税商品)が表示されている。合計表示領域832は、免税区分ごとの返品商品の合計金額を示す。免税宣言画面1030において、確定ボタン833が押下されると、図10(E)に示す取引番号の確認画面1040に遷移する。なお、図10(D)に示す免税宣言画面1030において、返品対象ではない「○○手袋」が表示されていてもよい。
確認画面1040には、一般物品区分の合計金額が免税対象金額ではなくなる旨と、その確認を受け付ける画面を示す。確認画面1040において、「いいえ」ボタンが押下されると、そのままレシート返品処理を終了し、図10(A)の返品選択画面800に戻る。一方、確認画面1040において、「はい」ボタンが押下されると、図10(F)に示す小計画面1050に遷移する。
図10(F)は、店員用表示部21に表示される小計画面1050を示す。小計画面1050において、精算ボタン823が押下されたとする。払い戻しと、レシートの発行が行われ、レシート返品処理を終了する。小計画面1050において、合計表示欄822には、「○○化粧水」および「○○タオル」の合計金額と、返品対象ではない「○○手袋」の消費税「¥450」を示している。すなわち、¥4500の「○○手袋」について、課税されることを示している。また、合計表示欄822において、合計金額は、返品額から消費税額を差し引いた額を示しており、すなわち、「¥5,550」を払い戻すことを示している。
小計画面1050において、精算ボタン823が押下されたとすると、「¥5,550」の払い戻しと、レシートの発行が行われ、レシート返品処理を終了する。
(免税商品の返品処理において発行されるレシートについて)
図11は、免税商品の返品処理において、POSレジスタ3が発行するレシートの一例を示す説明図である。図11(A)は、返品後の購入金額が免税対象金額ではなくなった場合のレシート1100を示す。レシート1100には、返品した免税商品が印刷されている。レシート1100に示すように、消耗品区分の免税商品については、消耗品区分を示す「◆」のマークが印刷される。また、一般物品区分の免税商品については、一般物品区分を示す「●」のマークが印刷される。また、レシート1100には、非免税報知1101が印刷されている。非免税報知1101は、一般物品区分の合計金額が¥4500であり、一般物品区分の免税対象金額(5000円以上)ではなくなった旨や、未達分の金額を示している。これにより、当日に買物をして免税対象金額とすることが可能である場合には、当日の買物を促すことができる。
例えば、返品によって購入した商品が課税対象となったとしても、さらに当日の買物によって、当該商品が免税対象金額となった場合には、当該買物時に、税額分を返却するようにすればよい。
また、前日以前の買物の返品によって合計金額が免税対象金額ではなくなった場合、非免税分(¥4500に応じた課税額)については、免税することができない。本実施形態では、店舗における返品時に課税額の支払いを行うことについて説明した。ただし、これに限らず、出国時までに店舗以外(例えば税関)で課税額の支払い行うことは可能である。そこで、課税額が未払いの場合には、取引情報データベースDB2には、課税分がある旨や課税額が記憶される。これにより、税関等のスタッフが取引情報データベースDB2を参照することによって、出国までに、当該顧客に課税分の支払いを求めることが可能になる。
図11(B)は、返品後の購入金額が免税対象金額である場合のレシート1110を示す。レシート1110には、非免税報知1101が印刷されていない点で、図11(A)のレシート1100と異なる。レシート1110では、返品後も免税対象であることから、非免税報知1101が印刷されていない。
なお、レシート1100、1110は、パスポート情報から得られる顧客の言語で記載されてもよい。また、レシート1100において、非免税報知1101については、パスポート情報から得られる顧客の言語で記載されてもよい。また、返品処理を行う際に、顧客用表示部23に、返品処理に係る内容や、レシート1100、1110に記載される内容がパスポート情報の言語で表示されるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るPOSレジスタ3は、入力された商品情報とパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可するようにした。これにより、店員は、例えば、商品に付されたバーコードと、パスポートに付されたバーコードをスキャンするだけで、免税商品の返品を行うことができるため、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる。
また、本実施形態に係るPOSレジスタ3は、入力された商品情報と取引番号とパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可するようにした。これにより、返品対象である免税商品を簡単かつ高精度に特定することができる。
また、本実施形態に係るPOSレジスタ3は、免税商品の返品が行われることにより、購入金額が免税対象金額ではなくなる場合、その旨を示す情報を出力するようにした。これにより、免税商品の返品を行うか否かを顧客に確認させることができる。
また、本実施形態に係るPOSレジスタ3は、免税商品の返品を許可しない場合、エラーを報知するようにした。これにより、免税商品の返品を行えないことを顧客に把握させることができる。
また、本実施形態において、POSレジスタ3は、取引情報を特定可能なコード情報(レシートのコード情報)を読み取り、読み取ったコード情報によって特定された取引情報が記憶部に記憶されている場合、渡航者情報にかかわらず、免税商品の返品を許可するようにした。これにより、渡航者情報(パスポート番号)の入力がなくても、免税商品の返品を許可することができる。したがって、免税商品の返品作業をより簡単に行うことができる。
また、本実施形態において、POSレジスタ3は、免税商品が購入された日時に応じて、コード情報に基づく返品と、商品情報および渡航者情報の入力に基づく返品とのうち、いずれか一方を許可するようにした。これにより、POSレジスタ3が取引情報データベースDB1を記憶している期間はコード情報に基づく返品を可能にし、当該期間の経過後は商品情報および渡航者情報の入力に基づく返品を可能にすることができる。したがって、免税商品が購入された日時に応じて、免税商品の返品作業をより簡単に行うことができる。
また、本実施形態において、記憶部を外部の装置に具備させるようにし、具体的には、渡航者取引管理サーバSvに取引情報データベースDB2を記憶させるようにした。これにより、POSレジスタ3が取引情報データベースDB1を記憶しなくても、免税商品の返品を許可することができる。
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、以下の各変形例、および上述した実施形態は、それぞれ組み合わせることも可能である。
(変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、免税商品に係るレシート返品処理では、パスポート情報の入力を不要とする構成について説明した。変形例1では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、免税商品に係るレシート返品処理では、パスポート情報の入力を要する構成について説明する。
変形例1において、POSレジスタ3は、レシート返品処理において、レシートのコード情報を読み取ると、返品に係る商品が免税商品である場合には、パスポート情報の入力を促す通知を行う。そして、POSレジスタ3は、パスポート情報の入力を受け付けて、当該パスポート情報から抽出したパスポート番号が取引情報データベースDB1(または取引情報データベースDB2)に記憶されているか否かを判定する。パスポート番号が取引情報データベースDB1に記憶されている場合、POSレジスタ3は、当該免税商品の返品を許可する。
変形例1では、免税商品を返品する際には、必ずパスポート番号の入力を行わせるようにする。これにより、免税商品の返品を正確に行うことができる。
(変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、POSレジスタ3が取引情報データベースDB1を記憶する構成について説明した。変形例2では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、外部の装置が取引情報データベースDB1を記憶する構成について説明する。
変形例2において、POSレジスタ3は、取引情報データベースDB1を記憶せず、外部の装置が取引情報データベースDB1を記憶する。外部の装置は、POSレジスタ3および渡航者取引管理サーバSvとは異なる外部サーバである。また、この外部サーバは、取引情報400を、取引から1ヶ月が経過するまで記憶し、1カ月が経過すると消去するようにしてもよい。このようにすれば、POSレジスタ3の記憶するデータ量を抑えることができるとともに、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる。
(変形例3)
次に、実施形態の変形例3について説明する。上述した実施形態では、POSレジスタ3に入力された商品情報とパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可する構成について説明した。変形例3では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、返品する商品の合計金額とパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可する構成について説明する。
変形例3において、POSレジスタ3は、返品する商品として登録された商品の合計金額を算出する。POSレジスタ3は、当該合計金額と、入力されたパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可する。なお、取引情報データベースDB1、DB2には、取引における商品の合計金額が記憶される。ただし、取引情報データベースDB1、DB2に合計金額が記憶されていなくてもよく、この場合、POSレジスタ3は、取引情報データベースDB1、DB2から各商品の単価の情報を取得し、取得した単価の情報から合計金額を算出するようにしてもよい。さらに、POSレジスタ3は、当該合計金額と、返品する商品として登録された商品の合計金額とが一致するか否かを判断するようにしてもよい。また、変形例3においても、POSレジスタ3は、取引番号の入力を受け付けるようにしてもよい。この場合、POSレジスタ3は、当該合計金額と、入力された取引番号とパスポート番号とが、渡航者取引管理サーバSvに記憶されている場合、免税商品の返品を許可するようにしてもよい。このようにしても、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる。
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称] 商品販売データ処理装置、および商品販売データ処理方法
[技術分野] 本発明は、商品販売データ処理装置、および商品販売データ処理方法に関する。
[背景技術]
従来、外国人旅行者などの渡航者が商品を購入する場合、国内で消費されない商品については、消費税が免除(以下「免税」という。)されることがある。免税商品の取引情報は、国税庁や所定の機関に管理されることがある。
関連する技術として、旅券に記載のコードを読み取って非居住者の氏名のデータを取り出し、非居住者の氏名のデータとクレジットカードから読み取った名前とが一致しない場合に、当該非居住者がクレジットカードの所有者とは別人であると判断し、商品の購入の処理を終了するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、渡航者は、購入した免税商品の返品を希望することがある。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2014-032441号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、免税商品を返品する場合、返品作業に手間がかかることがあり、すなわち、返品作業を簡単に行えないことがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する入力手段と、前記入力手段に入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶手段に記憶されている場合、返品を許可する許可手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、店員は、例えば、商品に付されたバーコードと、パスポートに付されたバーコードをスキャンするだけで、免税商品の返品を行うことができるため、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる。
(2)上記(1)の構成において、前記入力手段は、前記免税商品を購入した際の取引を識別する取引識別情報を入力し、前記記憶手段は、前記取引識別情報と、前記商品情報と、前記渡航者情報とを関連付けて記憶し、前記許可手段は、前記入力手段に入力された前記取引識別情報と前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記記憶手段に記憶されている場合、前記返品を許可するようにしてもよい。
上記構成によれば、返品対象である免税商品を簡単かつ高精度に特定することができる。
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記免税商品は、金額に関する所定の条件を満たす場合に免税される商品であり、前記返品が行われることによって前記所定の条件を満たさなくなる場合、その旨を示す情報を出力する出力手段をさらに備えるようにしてもよい。
上記構成によれば、免税商品の返品を行うか否かを顧客に確認させることができる。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかの構成において、一の取引を特定可能なコード情報を読み取る読取手段を備え、前記許可手段は、前記読取手段によって読み取られたコード情報によって特定された取引情報が呼び出された場合、前記渡航者情報の入力の有無にかかわらず、前記返品を許可するようにしてもよい。
上記構成によれば、パスポート番号の入力がなくても、免税商品の返品を許可することができる。したがって、免税商品の返品作業をより簡単に行うことができる。
なお、(5)を付け加える。(5)上記(4)の構成において、前記許可手段は、前記免税商品が購入された日時に応じて、前記コード情報に基づく返品と、前記商品情報および前記渡航者情報の入力に基づく返品とのうち、いずれか一方を許可することが可能であるようにしてもよい。
上記構成によれば、POSレジスタ3が取引情報データベースDB1を記憶している期間はコード情報に基づく返品を可能にし、当該期間の経過後は商品情報および渡航者情報の入力に基づく返品を可能にすることができる。したがって、免税商品が購入された日時に応じて、免税商品の返品作業をより簡単に行うことができる。
なお、(6)を付け加える。(6)上記(1)乃至(5)のいずれかの構成において、前記許可手段によって前記返品が許可されない場合、エラーを報知する報知手段をさらに備えるようにしてもよい。
上記構成によれば、免税商品の返品を行えないことを顧客に通知することができる。
(7)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理方法は、商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータが、渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する入力ステップと、前記入力ステップにおいて入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶部に記憶されている場合、返品を許可する許可ステップと、を含む処理を実行することを特徴とする商品販売データ処理方法である。
上記構成によれば、店員は、例えば、商品に付されたバーコードと、パスポートに付されたバーコードをスキャンするだけで、免税商品の返品の可否が判別されるため、免税商品の返品作業を簡単に行うことができる。
なお、上記において説明したPOSレジスタ3における各機能(入出力、記憶、処理(判断を含む))の全部または一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
具体的には、上述した説明では、POSレジスタ3が、入力部と、許可部と、出力部と、報知部とを備える構成について説明した。これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち全部または一部が、ストアコントローラ2に具備されていてもよいし、取引状況を管理する取引状況管理装置に具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であることに限らず、1台であってもよい。例えば、これらの機能部の全てを一のコンピュータ装置が具備していてもよい。
具体的には、例えば、POSレジスタ3に代えて、ストアコントローラ2や取引状況管理装置が、商品情報と渡航者情報とが、記憶部に記憶されているか否かを判別して、当該判別結果に基づいて、返品を許可するようにしてもよい。
上記に関連し、POSレジスタ3は、商品の登録や精算に関しては、入出力のインターフェース部分に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。つまり、POSレジスタ3は、各種の入力(操作者の操作、スキャナ等のデバイスによる検出)を受け付け、入力情報(操作情報、スキャン情報等)をクラウドサーバに送信し、当該入力情報に基づくクラウドサーバの処理結果(更新画面情報、デバイスの制御情報等)を受信し、各種の出力(表示部への表示、デバイスの制御)を行ってもよい。
なお、以上に説明したPOSレジスタ3を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…POSシステム、2…ストアコントローラ、3…POSレジスタ、21…店員用表示部、22…キー操作部、23…顧客用表示部、24…カード決済部、25…印刷部、31、61…CPU、32、62…ROM、33、63…RAM、34、65…通信部、35…スキャナ部、36…ドロア、37…音声出力部、64…メモリ

Claims (5)

  1. 渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する入力手段と、
    前記入力手段に入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶手段に記憶されている場合、返品を許可する許可手段と、
    を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
  2. 前記入力手段は、前記免税商品を購入した際の取引を識別する取引識別情報を入力し、
    前記記憶手段は、前記取引識別情報と、前記商品情報と、前記渡航者情報とを関連付けて記憶し、
    前記許可手段は、前記入力手段に入力された前記取引識別情報と前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記記憶手段に記憶されている場合、前記返品を許可する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
  3. 前記免税商品は、金額に関する所定の条件を満たす場合に免税される商品であり、
    前記返品が行われることによって前記所定の条件を満たさなくなる場合、その旨を示す情報を出力する出力手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
  4. 一の取引を特定可能なコード情報を読み取る読取手段を備え、
    前記許可手段は、前記読取手段によって読み取られたコード情報によって特定された取引情報が呼び出された場合、前記渡航者情報の入力の有無にかかわらず、前記返品を許可する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
  5. 商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータが、
    渡航者の顧客が購入した免税商品のうち返品する商品の商品情報と、前記顧客の渡航者情報を入力する入力ステップと、
    前記入力ステップにおいて入力された前記商品情報と前記渡航者情報とが、前記商品情報と前記渡航者情報とを関連付けて記憶する記憶部に記憶されている場合、返品を許可する許可ステップと、
    を含む処理を実行することを特徴とする商品販売データ処理方法。
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