JP2021021154A - カーテン地 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテン等に好適に用いることができる、防炎性、撥水性、審美性に優れた織編物を提供する。【解決手段】芯成分がポリエステル、鞘成分がポリプロピレンで構成された芯鞘型複合繊維を含む織編物であって、前記芯鞘型複合繊維の少なくとも芯成分にリン成分を含み、前記芯鞘型複合繊維に含まれるリン成分の含有量が繊維全体の重量に対して5000〜20000ppmであり、前記芯鞘型複合繊維が前記織編物全体の95重量%以上含むことを特徴とする、織編物。【選択図】なし

Description

本発明は、防炎性、撥水性、審美性に優れたカーテン用織編物に関する。
カーテンには用途や目的に応じ、様々な素材、様々な機能などを選択し作製された生地が用いられる。求められている機能の一つに撥水性があり、その撥水性は主にフッ素系樹脂、シリコン樹脂などの表面張力を下げる効果のある樹脂によりなされている。しかしながら、これらのフッ素系樹脂、シリコン樹脂などは、経時的に撥水性の効果が小さくなったり、法律で定められているホテルなどのシャワーカーテンなどの用途で求められる防炎性能を付与しようにも樹脂の存在が繊維を芯としたろうそく現象のため防炎性能を阻害してしまい、撥水性と防炎性を同時に達成することが困難であった。
また、撥水性と防炎性を同時に達成するために塩化ビニル製などのフィルムを使用する場合があるが、色や柄に大きな制約をもち、カーテンの審美性の部分を大きく犠牲にしてしまうことになっている。
例えば、特許文献1(特開2013−155459号公報)では、撥水性と防炎性(難燃性)を同時に達成するため、非ハロゲン系難燃剤を含有するポリエステル繊維を50重量%以上使用して構成され、かつワックス系撥水剤が付着された生地のカーテンが開示されている。しかしながら、ワックス系撥水剤が付着されると生地が硬くなる傾向があり、また、耐洗濯性に劣るなど撥水性の耐久性に劣るため、撥水性の効果が必要な場所でのカーテンとしては不向きである。
特開2013−155459号公報
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、すなわち、リン成分を含み、鞘成分がポリプロピレン、芯成分がポリエステルである芯鞘型複合繊維を使用することで、耐久性のある防炎性と撥水性を同時に持ち、分散染料による審美性も表現でき、カーテン等に好適に用いることができる織編物を得ることを目的としている。
すなわち、本発明は、以下の好適な態様を提供するものである。
[1]芯成分がポリエステル、鞘成分がポリプロピレンで構成された芯鞘型複合繊維を含む織編物であって、前記芯鞘型複合繊維の少なくとも芯成分にリン成分を含み、前記芯鞘型複合繊維に含まれるリン成分の含有量が繊維全体の重量に対して5000〜20000ppmであり、前記芯鞘型複合繊維が前記織編物全体の95重量%以上含むことを特徴とする、織編物。
[2]前記芯鞘型複合繊維において、芯成分のみにリン成分を含み、リン成分の含有量が芯成分の重量に対して8000〜25000ppmであることを特徴とする、前記[1]に記載の織編物。
[3]前記芯鞘型複合繊維において、芯成分と鞘成分の比率が重量比で5/5〜9/1であることを特徴とする、前記[1]または[2]に記載の織編物。
[4]さらに、繊維内に吸塵されるタイプの防炎剤を含むことを特徴とする、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の織編物。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の織編物を少なくとも一部に用いたカーテン。
本発明によれば、カーテン等に好適に用いることができる、防炎性、撥水性、審美性に優れた織編物を得ることができる。
本発明の実施形態に係る複合繊維の同心芯鞘タイプを示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る複合繊維の偏心芯鞘タイプを示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る複合繊維の多芯芯鞘タイプを示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る複合繊維の異形鞘芯鞘タイプを示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る複合繊維の凹凸交互多角形芯芯鞘タイプを示す概略断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明でいうポリエステル、ポリプロピレンとはJIS L0204−2の用語、定義に従う。
本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維には、防炎性の観点からリン成分を含むことが重要である。前記リン成分は、添加剤として練りこまれていてもよく、モノマーとして使用され共重合としてポリマーの組成の一部としてもよく、その両方で含んでいてもよい。また、リン成分は芯成分のみに含まれてもよく、芯成分、鞘成分の両方に含まれてもよい。防炎性の観点からは、芯成分、鞘成分の両方に含まれることが好ましく、紡糸性、取り扱いのしやすさの観点からは、芯成分のみに含まれることが好ましい。
上記リン成分を添加剤として練り込む場合は、例えば赤リン系、リン酸エステル系、有機ホスホン酸系、有機ホスフィン酸系が挙げられ、白色であること、経時的安定性の観点から有機ホスホン酸系、有機ホスフィン酸系が好ましい。
上記リン成分がモノマーとして使用され共重合としてポリマーの組成の一部とする場合は、例えば有機ホスホン酸系、有機ホスフィン酸系が挙げられ、反応制御性観点から有機ホスフィン酸系が好ましい。
上記リン成分の含有量は、芯鞘型複合繊維全体の重量に対して5000〜20000ppmであることが重要である。上記下限値より小さい場合は例え、染色加工工程で防炎剤を付与しても十分な防炎性が得られず不適であり、上記上限値より大きい場合は十分な紡糸性が得られず不適である。リン成分の含有量は、好ましくは8000〜18000ppm、より好ましくは10000〜15000ppmである。
芯成分のみにリン成分を含む場合のリン成分の含有量は、芯成分の重量に対して8000〜25000ppmであることが好ましい。上記下限値より小さい場合は例え、染色加工工程で防炎剤を付与しても十分な防炎性が得られない場合があり、上記上限値より大きい場合は十分な紡糸性が得られない場合がある。芯成分のリン成分の含有量はより好ましくは10000〜23000ppm、さらに好ましくは12000〜20000ppmである。
本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維において、鞘成分がポリプロピレンであることが重要である。ポリプロピレンはそれ自体が撥水性の機能を有しているため、撥水性を有する生地を得るためには繊維の表面全体をポリプロピレンで覆われた繊維を用いることで達成される。さらに、高水温中では分散染料、防炎剤を通過させることができる。それゆえ、芯鞘型複合繊維の鞘成分がポリプロピレンであることが重要である。
また、本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維において、芯成分がポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルであることが重要である。ポリエステルは分散染料で染色させることができ、さらには染色加工工程により防炎剤を繊維内部に保持することができる。そのため、審美性に富む生地としたり、防炎性能を向上させるうえでも芯鞘型複合繊維の芯成分がポリエステルであることが重要である。
本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維において、芯成分と鞘成分の比率に特に制限はないが、芯/鞘の重量比が5/5〜9/1であることが好ましい。芯成分の比率が上記上限値より大きいと紡糸性が困難となる場合があり、芯成分の比率が上記下限値より小さいと染料が入りにくくなり審美性が低下する場合があり、また、鞘成分のポリプロピレンの比率が高くなるため防炎性が低下する場合がある。芯/鞘の重量比はより好ましくは6/4〜9/1であり、さらに好ましくは6/4〜8/2である。
本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維の断面形状は、芯部が鞘部に完全に覆われていればよく、それを満たしていれば形状は自由に選択できる。例えば、通常は図1のように芯部と鞘部が互いに同心円状であるが、図2のように互いの中心がずれている偏心状でも構わない。また図3のように芯部が複数あっても構わない。芯部の数に関しては、特に制限はないが、紡糸性の観点から芯が12個以下が好ましく、4個以下がより好ましい。また芯、鞘の形状としても特に制約がなく、例えば、図4のように鞘が三角断面、芯が丸断面、図5のように鞘が丸断面、芯が凹凸交互多角形断面などが挙げられる。特に図5のような芯部と鞘部の接触面積が大きい断面は、芯部と鞘部の剥離が起こりにくいという面において好ましい。
本発明の織編物を構成する芯鞘型複合繊維において、総繊度、フィラメント数に特に制限はないが、カーテン用に使用される糸としては、総繊度は30〜350dtexが好ましく、50〜250dtexがより好ましい。またフィラメント数は6〜300フィラメントが好ましく、12〜150フィラメントがより好ましい。
本発明の織編物において、上記芯鞘型複合繊維が織編物生地の95重量%以上含むことが重要である。防炎性を得るためには、生地成分の均一性が重要で、同じ繊維で生地を構成されることが好ましい。上記芯鞘型複合繊維の割合が上記下限値より小さい場合、染色加工工程で防炎剤を付与しても十分な防炎性が得られない。また、撥水性の観点においても、上記芯鞘型複合繊維でない部分は撥水性が得られないため、上記芯鞘型複合繊維が全体を占める量が多いことが好ましい。織編物における芯鞘型複合繊維の割合は、96重量%以上であることが好ましく、100重量%であることがより好ましい。
本発明の織編物において、目付に特に制限はないが、カーテン用途では30〜400g/mが好ましい。防炎性能は目付が小さいほど得やすいため、30〜300g/mがより好ましく、30〜200g/mがさらに好ましい。
使用する分散染料量、生地の目付等により、防炎性が不足する場合、生地作製後、染色加工工程などで防炎剤を付与することが好ましい。その際、通常のDIP−NIP方式による防炎剤付与は生地が撥水性を有するため付着量や防炎剤固定が困難であることから、浴中処理によって繊維内に吸塵されるタイプの防炎剤を芯成分のポリエステル部に保持させることで付与することが好ましい。
上記防炎剤としてはハロゲンを主体とする防炎剤、リンを主体とする防炎剤、ハロゲンとリンの両方を含んだ防炎剤が挙げられ、これらのうち1種類以上を用いることが好ましい。
上記防炎剤は、処理する生地に対して、3〜25%owfの量を高圧染色機などに付与し、浴比1:5〜1:20で、処理温度100〜135℃の条件で生地に防炎剤を吸塵、保持させることが好ましい。
使用する防炎剤の量に特に制限はないが、通常3〜25%owfとすることが好ましい。上記下限値未満であれば防炎効果の付与が小さい場合がある。また、上記上限値より大きいとポリエステルに吸塵されない防炎剤が増え、防炎剤が無駄になるだけでなく、防炎剤に起因した汚れが生地に付着する場合がある。
また、浴中処理の浴比も特に制限はないが、通常1:5〜1:20で行う。上記下限値未満であれば、均一な加工がしにくく、上記上限値より大きいと浴中処理を効率よく行えない場合がある。
さらに、処理温度も特に制限がないものの、通常100〜135℃で行う。上記下限値未満では防炎剤の吸塵が十分でなく効果が小さい場合があり、上記上限値より大きいと高圧染色機への負荷が大きくなるだけでなく、ポリエステルの加水分解が促進され劣化の一因となる場合がある。浴中処理を染色と同時にする場合は、分散染料の吸塵、保持のため、120〜135℃であることが好ましい。
以下、実施例をもって本発明を説明するが、これにより本発明の範囲が制限されるものではない。
なお、防炎性能はJIS L1091 A−1法の着炎3秒後の燃焼面積で評価した(単位:平方センチメートル)。ただし、測定前にJIS L0001 140法の洗濯方法に従い、10回洗濯したものを使用した。本実施例では30cm以下を防炎性大、30cm超過45cm以下を防炎性中、45cm超過を防炎性なしとした。
撥水性はJIS L1092 撥水度試験にて評価した。ただし、測定前にJIS L0001 140法の洗濯方法に従い、10回洗濯したものを使用した。
審美性は、ポリエステル部を分散染料で染色し、着色表現したものを審美性ありとした。
(実施例1)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は12000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。この生地の防炎性能は35cmで、防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例2)
実施例1で作製した仕上げセット加工後の生地を、一般的な青色分散染料2%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は30cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例3)
実施例1で作製した仕上げセット加工後の生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「UR7」)10%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は10cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例4)
実施例1で作製した仕上げセット加工後の生地を、リン系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「R031−5」)3%owsの液にDIPし、それをローラー間でNIPしておよそ生地重量に対し80重量%の溶液を保持させた。その後乾燥、キュアし、さらに洗浄して乾燥、セットした。この生地の防炎性能は40cmで、防炎性を示したが、DIP−NIPで防炎剤を付与した効果は見られなかった。また、撥水性は3級であった。
(実施例5)
実施例1で作製した仕上げセット加工後の生地を、一般的な青色分散染料2%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。そして、リン系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「R031−5」)3%owsの液にDIPし、それをローラー間でNIPしておよそ生地重量に対し80重量%の溶液を保持させた。その後乾燥、キュアし、さらに洗浄して乾燥、セットした。この生地は着色して審美性を持ち、防炎性能は35cmで、防炎性を示したが、DIP−NIPで防炎剤を付与した効果は見られなかった。また、撥水性は3級であった。
(実施例6)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=6/4の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は9000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「UR7」)10%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は25cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例7)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用して、芯/鞘=5/5の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は15000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化製 商品名UR7)10%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は10cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例8)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図5)。この複合繊維中のリン成分濃度は12000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。この生地の防炎性能は35cmで、防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例9)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図5)。この複合繊維中のリン成分濃度は12000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。そして、一般的な青色分散染料2%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地の防炎性能は30cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例10)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図5)。この複合繊維中のリン成分濃度は12000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテに105本/2.54cmの密度で、この糸とレギュラーポリエチレンテレフタレート84dtex/36フィラメントの糸を9:1の割合でヨコに95本/2.54cmの密度で使用して平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った(複合繊維の使用比率:96重量%)。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「UR7」)15%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は30cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例11)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を22重量%含む樹脂(リン成分濃度10000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=6/4の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は6000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化工業製、商品名「UR7」)10%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は30cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(実施例12)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を44重量%含む樹脂(リン成分濃度20000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))に防炎剤(DIC製、商品名「EXR3000」)」を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は19000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化製 商品名UR7)10%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持ち、さらに防炎性能は10cmで、高い防炎性を示した。また、撥水性は4級であった。
(比較例1)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(ポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))に防炎剤(DIC製、商品名「EXR3000」)」を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図1)。この複合繊維中のリン成分濃度は3000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテ105本/2.54cm、ヨコ95本/2.54cmの平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った。この生地の防炎性能は60cmで、防炎性はなかった。撥水性は4級であった。
(比較例2)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を55重量%含む樹脂(リン成分濃度25000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))に防炎剤(DIC製、商品名「EXR3000」)」を55重量%含む樹脂(リン成分濃度25000ppm)を使用して、芯/鞘=5/5の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製しようと試みた(断面形状:図1)。しかし、良好な紡糸工程性が得られなかった。
(比較例3)
芯成分としてポリエチレンテレフタレート(クラレ製(防炎剤を含む前のポリマーの溶融粘度130Pa・s(290℃)))に防炎剤(DIC製 商品名「EXR3000」)を33重量%含む樹脂(リン成分濃度15000ppm)を使用し、鞘成分としてポリプロピレン(プライムポリマー製(ポリマーの溶融粘度62Pa・s(260℃)))を使用して、芯/鞘=8/2の重量比で溶融紡糸にて芯鞘型複合繊維84dtex/24フィラメントを作製した(断面形状:図5)。この複合繊維中のリン成分濃度は12000ppmであった。その後、この糸のみを用いてタテに105本/2.54cmの密度で、この糸とレギュラーポリエチレンテレフタレート84dtex/36フィラメントの糸を4:1の割合でヨコに95本/2.54cmの密度で使用して平織生地を作製し、生地精練の後、乾燥、仕上げセット加工を行った(複合繊維の使用比率:92重量%)。さらにこの生地を、一般的な青色分散染料2%owf、臭素系防炎剤(丸菱油化製 商品名UR7)15%owf、浴比1:8にて高圧染色機で130℃にて処理した。この生地は着色して審美性を持つが、防炎性能は50cmで、防炎性はなかった。また、撥水性は3級であった。
比較例1は得られた複合繊維中のリン成分が少ないため、それを使用した織物に十分な防炎性能を付与できなかった。比較例2は繊維を紡糸するためのポリマー構成においてリン成分が多いため、十分な紡糸工程性が得られなかった。比較例3は製織した織物において、リン成分を含む複合繊維の使用比率が低いため、十分な防炎性能を付与できなかった。
本発明の織編物は、ホテルなどの宿泊施設で使用されるシャワーカーテンなどに好適に利用できる。
1:芯鞘型複合繊維
2:芯成分
3:鞘成分

Claims (5)

  1. 芯成分がポリエステル、鞘成分がポリプロピレンで構成された芯鞘型複合繊維を含む織編物であって、前記芯鞘型複合繊維の少なくとも芯成分にリン成分を含み、前記芯鞘型複合繊維に含まれるリン成分の含有量が繊維全体の重量に対して5000〜20000ppmであり、前記芯鞘型複合繊維が前記織編物全体の95重量%以上含むことを特徴とする、織編物。
  2. 前記芯鞘型複合繊維において、芯成分のみにリン成分を含み、リン成分の含有量が芯成分の重量に対して8000〜25000ppmであることを特徴とする、請求項1に記載の織編物。
  3. 前記芯鞘型複合繊維において、芯成分と鞘成分の比率が重量比で5/5〜9/1であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の織編物。
  4. さらに、繊維内に吸塵されるタイプの防炎剤を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の織編物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の織編物を少なくとも一部に用いたカーテン。
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