JP2021021125A - めっき装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被めっき材をまんべんなく混ぜて、めっき被膜の膜厚を均質化して品質を向上できるめっき装置を提供する。【解決手段】本発明にかかるめっき装置100の代表的な構成は、被めっき材を収容するバスケット102を備えためっき装置であって、バスケットを支持するアーム194と、アームをX軸方向に揺動させるX軸カム132と、アームをX軸カムに向かって付勢するX軸バネ136と、アームをY軸方向に揺動させるY軸カム164と、アームをY軸カムに向かって付勢するY軸バネ168と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、小さな部品をめっき処理する際に用いられるめっき装置に関する。
めっき装置としては、例えばバレルめっき装置が知られている。バレルめっき装置は、小さな部品(以下、被めっき材)をめっき処理する装置であり、回転するバレルを備えている。バレルは、多角形柱(主に六角形)の形状をしていて、壁面がメッシュで構成され、壁面をめっき液が流通するようになっている。バレルめっき装置は、被めっき材をめっき処理する際、このバレル内に被めっき材を収容し、バレルごとめっき液に浸した状態でバレルを回転させる。
ところが、近年の電子部品の微少化により、めっき装置では、0402(0.4mm×0.2mm)や0603(0.6mm×0.3mm)などの極めて小さな被めっき部材もめっき処理する必要がある。このような場合、バレルめっき装置では、バレルの壁面のメッシュも目が細かくなり、めっき液の通りが悪くなる。
めっき処理は、被めっき材にめっき被膜が形成されるにつれて、めっき液の金属イオン濃度が低下する。しかしながらメッシュにおいてめっき液の通りが悪いため、バレル内外のめっき液の循環が悪く、めっき速度が低下するという問題がある。
これに対して特許文献1には、被めっき材を収容して回転するバレルに代えて、バスケットを備えためっき装置が記載されている。このめっき装置では、被めっき材を収容するバスケットと、バスケット支持部と、駆動装置とをする。バスケット支持部は、バスケットを着脱可能な状態で揺動自在に保持する。駆動装置は、バスケット支持部を水平方向に往復運動させる。
特許文献1のめっき装置は、バスケット支持部に保持されたバスケットを駆動装置により水平方向で往復運動させるだけの簡単な仕組みであり、めっき処理工程や洗浄工程などにおいて被めっき材をめっき液に浸けた状態で撹拌できる、としている。さらにめっき装置では、バスケット支持部によってバスケットが揺動自在に保持されているので、バスケット支持部の往復運動によってバスケットが揺動(首振り運動)し、被めっき材の撹拌効果をより高める、としている。
特許第6209668号
しかし特許文献1のめっき装置は、バスケットを水平方向で往復運動させ、バスケット支持部に対してバスケットを揺動するものに過ぎない。つまり、このめっき装置は、振り子を揺するようにバスケットを一軸方向に動かすものであるため、バスケットに収容された被めっき材の混ざり方にムラが生じる。このため、このめっき装置では、めっき被膜の膜厚を均質化することが困難であり、また、めっき被膜で被めっき材同士がくっついたりする場合もある。
本発明は、このような課題に鑑み、被めっき材をまんべんなく混ぜて、めっき被膜の膜厚を均質化して品質を向上できるめっき装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるめっき装置の代表的な構成は、被めっき材を収容するバスケットを備えためっき装置であって、バスケットを支持するアームと、アームをX軸方向に揺動させるX軸カムと、アームをX軸カムに向かって付勢するX軸バネと、アームをY軸方向に揺動させるY軸カムと、アームをY軸カムに向かって付勢するY軸バネと、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、アームは、被めっき材を収容するバスケットを支持した状態で、X軸カムとX軸バネによってX軸方向に揺動でき、さらにY軸カムとY軸バネによってY軸方向に揺動できる。つまりアームは、一軸方向ではなく、X軸方向、Y軸方向の両方に運動できる。このため、めっき装置では、被めっき材を収容するバスケットをX軸方向、Y軸方向の両方に運動させながら、被めっき材をまんべんなく混ぜることができ、さらに被めっき材にめっき処理を施すことができる。したがって、めっき被膜の膜厚を均質化して品質を向上できる。さらに、めっき被膜で被めっき材同士がくっついてしまうことも防止できる。
上記のX軸カムとY軸カムは同じ大きさであって、同期して回転することにより、バスケットを円運動させるとよい。上記構成では、被めっき材を収容するバスケットを円運動させるため、被めっき材をまんべんなく混ぜることができる。
上記のX軸カムとY軸カムは、形状または周の長さが異なっていて、バスケットを不規則に運動させるとよい。上記構成では、被めっき材を収容するバスケットを不規則に運動させるため、被めっき材をまんべんなく混ぜることができる。ここで不規則な運動は、X軸カムとY軸カムの互いに異なる形状または周の長さに依存する運動である。このため、両者のカムの形状または周の長さを適宜変更して、バスケットにX軸方向、Y軸方向に沿った所望の運動をさせることで、被めっき材をよりまんべんなく混ぜることができる。
上記のX軸カムとY軸カムの少なくとも一方は、外周に段差または急峻な変化が形成されていて、バスケットに衝撃を与えるとよい。上記構成では、被めっき材を収容するバスケットをX軸方向、Y軸方向の両方に運動させながら、さらにバスケットに衝撃を与えるため、被めっき材をよりまんべんなく混ぜることができる。
本発明によれば、被めっき材をまんべんなく混ぜて、めっき被膜の膜厚を均質化して品質を向上できるめっき装置を提供することができる。
本発明の実施形態におけるめっき装置の構成を示す図である。 図1のめっき装置を斜め下方から見た状態を示す図である。 図1のめっき装置のバスケットをX軸方向に運動させる機構を説明する図である。 図1のめっき装置のバスケットをY軸方向に運動させる機構を説明する図である。 図2のめっき装置のバスケットの運動を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態におけるめっき装置100の構成を示す図である。図2は、図1のめっき装置100を斜め下方から見た状態を示す図である。
めっき装置100は、被めっき材(不図示)にめっき処理を施す装置であって、バスケット102を備える。バスケット102は、横向きに設置される容器であって、例えば図2に示すように六角柱状体と六角錐を組み合わせた形状を有する。バスケット102は、めっき液が流通するようにメッシュ104で構成された壁面106と、被めっき材が投入される開口108(図3参照)とを有する。開口108は、図3に示すようにバスケット102の上面が開放されて形成されている。
めっき装置100はさらに、ベース110と、駆動部112とを備える。ベース110の両側端には、側壁114、116が立設している。この側壁114、116同士は、連結部材118によって連結されている。また側壁114、116には、長尺状の保持部材120、122がそれぞれ取り付けられている。保持部材120、122は、不図示の枠体などに載置されることで、めっき装置100全体を保持する部材である。めっき装置100は、めっき処理を行う際には、保持部材120、122によって適切な位置に保持される。ベース110上には、駆動部112を制御する制御ユニット124、126が設置されている。
またバスケット102内には、図3に示す開口108を通って電極128が挿入されている。めっき処理を行う際には、バスケット102内に被めっき材を収容し、バスケット102ごとめっき槽のめっき液に浸漬した状態で、被めっき材に電極128を接触させて通電させる。
このようなめっき処理により、被めっき材にはめっき被膜が形成される。ところが、めっき処理では、被めっき材にめっき被膜が形成されるにつれて、めっき液の金属イオン濃度が低下する。さらに被めっき材が例えば0.4mm×0.2mm、0.6mm×0.3mmなどの極めて小さな電子部品などである場合、バスケット102の壁面106のメッシュ104も目が細かくなり、めっき液の通りが悪くなる。その結果、バスケット102内外のめっき液の循環が悪く、めっき速度が低下してしまう。
そこでめっき装置100では、被めっき材を収容するバスケット102を図2の矢印Aに示すX軸方向、矢印Bに示すY軸方向の両方に運動させながら、被めっき材にめっき処理を施す機構(駆動部112)を採用した。なお図2では、駆動部112がバスケット102を水平方向に円運動させる例を示したが(矢印C参照)、これに限られず、バスケット102に楕円運動など他の軌道を描く運動をさせることもできる(後述)。
図3は、図1のめっき装置100のバスケット102をX軸方向に運動させる機構を説明する図である。図3では、ベース110を透過して示していて、さらに駆動部112のうちバスケット102をX軸方向に運動させる機構の要部を主に示している。
駆動部112は、X軸モータ130と、X軸カム132と、X軸テーブル134と、X軸バネ136とを有する。X軸モータ130は、ベース110上に設置されている。X軸カム132は、ベース110の下側に設置され、X軸モータ130の駆動軸138に取り付けられている。
また、ベース110の下面には、2本のレール140、142と、固定部材144とが固定されている。レール140、142は、図中の矢印Aに示すX軸方向に延びていて互いに平行に配置されている。固定部材144は、レール140、142の間に位置し、さらにX軸カム132からX軸方向に離間した位置に配置されている。
X軸テーブル134の上面には、2つのブラケット146、148と、当接部材150と、プーリー152とが固定されている。ブラケット146、148は、ベース110の下面に固定されたレール140、142に対して移動可能に組み付けられている。このため、X軸テーブル134は、ブラケット146、148を介してレール140、142によって、ベース110に対してX軸方向に移動可能に案内される。
当接部材150には、X軸バネ136を貫通する棒状の貫通部材154が通されていて、さらにX軸バネ136が当接している。貫通部材154は、ベース110の下面に固定された固定部材144に一端部156が固定され、X軸テーブル134の上面に固定された当接部材150に通されることで、X軸方向に沿って水平に支持されている。また貫通部材154の他端部158は、X軸バネ136と当接する鍔として機能している。
このため、X軸バネ136は、図示のように貫通部材154の他端部158と当接部材150との間で貫通部材154に貫通されることで、当接部材150をX軸カム132に向かって付勢している。ここで当接部材150がX軸テーブル134の上面に固定されているため、X軸バネ136は、X軸テーブル134自体をX軸カム132に向かって付勢していることになる。
プーリー152は、X軸テーブル134の上面に設置された軸部160に回転自在に支持されている。また、X軸バネ136がX軸テーブル134をX軸カム132に向かって付勢しているため、プーリー152は、X軸カム132の外周に常に接した状態になっている。
このため駆動部112では、X軸モータ130を駆動すると、図中矢印Dに示すようにX軸カム132が回転し、X軸カム132が長径のときにプーリー152を介して、X軸バネ136の付勢力に抗してX軸テーブル134を押す。このときX軸バネ136は、当接部材150に押し付けられ縮んだ状態となる。さらにX軸カム132が回転し、X軸カム132が短径のときには、X軸テーブル134は、縮んだ状態のX軸バネ136の付勢力によってX軸カム132に向かって押し戻される。
したがって駆動部112では、X軸モータ130を駆動し続けると、X軸カム132とX軸バネ136とによって、ベース110に対してX軸テーブル134をX軸方向に揺動できる。なおX軸モータ130は、作業者が例えば制御ユニット124を適宜操作することで制御される。
図4は、図1のめっき装置100のバスケット102をY軸方向に運動させる機構を説明する図である。図4では、X軸テーブル134を透過して示していて、さらに駆動部112のうちバスケット102をY軸方向に運動させる機構の要部を主に示している。
駆動部112は、Y軸モータ162と、Y軸カム164と、Y軸テーブル166と、Y軸バネ168とを有する。Y軸モータ162は、X軸テーブル134上に設置されている。Y軸カム164は、X軸テーブル134の下側に設置され(図2参照)、Y軸モータ162の駆動軸170に取り付けられている。
また、X軸テーブル134の下面には、2本のレール172、174と、固定部材176とが固定されている。レール172、174は、図中の矢印Bに示すY軸方向に延びていて互いに平行に配置されている。固定部材176は、レール172、174の間に位置し、さらにY軸カム164からY軸方向に離間した位置に配置されている。
Y軸テーブル166の上面には、2つのブラケット178、180と、当接部材182と、プーリー184とが固定されている。ブラケット178、180は、X軸テーブル134の下面に固定されたレール172、174に対して移動可能に組み付けられている。このため、Y軸テーブル166は、ブラケット178、180を介してレール172、174によって、X軸テーブル134に対してY軸方向に移動可能に案内される。
当接部材182には、Y軸バネ168を貫通する棒状の貫通部材186が通されていて、さらにY軸バネ168が当接している。貫通部材186は、X軸テーブル134の下面に固定された固定部材176に一端部188が固定され、Y軸テーブル166の上面に固定された当接部材182に通されることで、Y軸方向に沿って水平に支持されている。また貫通部材186の他端部190は、Y軸バネ168と当接する鍔として機能している。
このため、Y軸バネ168は、図示のように貫通部材186の他端部190と当接部材182との間で貫通部材186に貫通されることで、当接部材182をY軸カム164に向かって付勢している。ここで当接部材182がY軸テーブル166の上面に固定されているため、Y軸バネ168は、Y軸テーブル166自体をY軸カム164に向かって付勢していることになる。
プーリー184は、Y軸テーブル166の上面に設置された軸部192に回転自在に支持されている。また、Y軸バネ168がY軸テーブル166をY軸カム164に向かって付勢しているため、プーリー184は、Y軸カム164の外周に常に接した状態となっている。
このため駆動部112では、Y軸モータ162を駆動すると、図中矢印Eに示すようにY軸カム164が回転し、Y軸カム164が長径のときにプーリー184を介して、Y軸バネ168の付勢力に抗してY軸テーブル166を押す。このときY軸バネ168は、当接部材182に押し付けられ縮んだ状態となる。さらにY軸カム164が回転し、Y軸カム164が短径のときには、Y軸テーブル166は、縮んだ状態のY軸バネ168の付勢力によってY軸カム164に向かって押し戻される。
したがって駆動部112では、Y軸モータ162を駆動し続けると、Y軸カム164とY軸バネ168とによって、X軸テーブル134に対してY軸テーブル166をY軸方向に揺動できる。なおY軸モータ162は、作業者が例えば制御ユニット126を適宜操作することで制御される。
上記したようにX軸テーブル134は、X軸モータ130を駆動し続けると、X軸カム132とX軸バネ136とによって、ベース110に対してX軸方向に揺動できる。したがってY軸テーブル162は、駆動部112によってベース110に対して、X軸方向、Y軸方向の両方に揺動できることになる。
さらに駆動部112は、図1に示すアーム194を有する。アーム194は、バスケット102を支持する部材であって、基部195と、支持部196、197とを有する。基部195は、Y軸テーブル166の下面に固定されている。また基部195は、その両端から下方に屈曲して延びる部位を有し、この部位に支持部196、197が取り付けられている。支持部196、197は、基部195の下方でバスケット102の両側端198、199を水平方向に支持し固定している。このため、バスケット102は、図示のようにアーム194の下方向に吊り下げられている。
このように駆動部112では、ベース110に対してX軸方向、Y軸方向の両方に揺動するY軸テーブル166の下面に、アーム194が固定されている。つまりアーム194は、一軸方向ではなく、X軸方向、Y軸方向の両方に運動できる。このため、バスケット102は、アーム194の支持部196、197の動きに合わせて、X軸方向、Y軸方向の揺動を合成した運動(図5参照)を行うことができる。
したがってめっき装置100では、被めっき材を収容するバスケット102をX軸方向、Y軸方向の両方に運動させながら、被めっき材をまんべんなく混ぜることができ、さらに被めっき材にめっき処理を施すことができる。したがって、めっき被膜の膜厚を均質化して品質を向上できる。さらに、めっき被膜で被めっき材同士がくっついてしまうことも防止できる。
図5は、図2のめっき装置100のバスケット102の運動を説明する図である。図5(a)、図5(b)、図5(c)は、駆動部112によってX軸方向、Y軸方向の両方に運動するバスケット102の軌道を示すグラフである。図中のグラフでは、縦軸をX軸カム132の回転に伴うX軸テーブル134のX軸変位、横軸をY軸カム164の回転に伴うY軸テーブル166のY軸変位とした。
なお図中の縦軸の左側に示した曲線は、バスケット102の軌道を縦軸に投影したものであり、X軸カム132の回転の周期と振幅の時間変化を示す曲線である。横軸の下側に示した曲線は、バスケット102の軌道を横軸に投影したものであり、Y軸カム164の回転の周期と振幅の時間変化を示す曲線である。
図5(a)の縦軸の左側の曲線と横軸の下側の曲線を比べると、X軸カム132とY軸カム164は、同じ周期と同じ振幅で同期している。このようにX軸カム132とY軸カム164が、同じ大きさであって同期して回転すると、図5(a)に示すようにバスケット102は、円運動を行うことができる。
図5(b)の縦軸の左側の曲線と横軸の下側の曲線を比べると、X軸カム132とY軸カム164は、同じ周期と異なる振幅で同期している。このようにX軸カム132とY軸カム164が、異なる大きさであって同期して回転すると、図5(b)に示すようにバスケット102は、楕円運動を行うことができる。
図5(c)の縦軸の左側の曲線と横軸の下側の曲線を比べると、X軸カム132とY軸カム164は、異なる周期と同じ振幅で回転している。このようにX軸カム132とY軸カム164が、同じ大きさであって異なる速度で回転し、例えば図5(c)に示すようにY軸カム164の周期がX軸カム132の周期の2倍であれば、バスケット102は、8の字を描く運動を行うことができる。
また、めっき装置100では、X軸カム132とY軸カム164を、形状または周の長さが異なるようにすれば、バスケット102を不規則に運動させることができ、被めっき材をまんべんなく混ぜることができる。ここで不規則な運動は、X軸カム132とY軸カム164の互いに異なる形状または周の長さに依存する運動である。このため、X軸カム132とY軸カム164の形状または周の長さを適宜変更して、バスケット102にX軸方向、Y軸方向に沿った所望の運動をさせることで、被めっき材をよりまんべんなく混ぜることができる。
また、めっき装置100では、X軸カム132とY軸カム164の少なくとも一方の外周に、段差または急峻な変化を形成してもよい。このようにすれば、被めっき材を収容するバスケット102をX軸方向、Y軸方向の両方に運動させながら、外周に形成した段差または急峻な変化によってバスケット102に衝撃を与えることができ、被めっき材をよりまんべんなく混ぜることができる。
また、めっき装置100では、作業者が制御ユニット124、126を操作してX軸モータ130、Y軸モータ162の回転方向や回転速度を適宜調整することで、バスケット102の運動の方向を変更したり、さらに運動の速度を速くしたり遅くしたりすることもできる。このようにすれば、被めっき材をよりまんべんなく混ぜることができる。
さらに、めっき装置100では、アーム194の下方向にバスケット102が吊り下げられているため、装置の設置面積を削減し小型化を図ることもできる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、小さな部品をめっき処理する際に用いられるめっき装置として利用することができる。
100…めっき装置、102…バスケット、104…メッシュ、106…壁面、108…開口、110…ベース、112…駆動部、114、116…側壁、118…連結部材、120、122…保持部材、124、126…制御ユニット、128…電極、130…X軸モータ、132…X軸カム、134…X軸テーブル、136…X軸バネ、138…X軸モータの駆動軸、140、142、172、174…レール、144、176…固定部材、146、148、178、180…ブラケット、150、182…当接部材、152、184…プーリー、154、186…貫通部材、156、188…貫通部材の一端部、158、190…貫通部材の他端部、160、192…軸部、162…Y軸モータ、164…Y軸カム、166…Y軸テーブル、168…Y軸バネ、170…Y軸モータの駆動軸、194…アーム、195…基部、196、197…支持部、198、199…バスケットの両側端

Claims (4)

  1. 被めっき材を収容するバスケットを備えためっき装置であって、
    前記バスケットを支持するアームと、
    前記アームをX軸方向に揺動させるX軸カムと、
    前記アームを前記X軸カムに向かって付勢するX軸バネと、
    前記アームをY軸方向に揺動させるY軸カムと、
    前記アームを前記Y軸カムに向かって付勢するY軸バネと、
    を備えることを特徴とするめっき装置。
  2. 前記X軸カムと前記Y軸カムは同じ大きさであって、同期して回転することにより、前記バスケットを円運動させることを特徴とする請求項1に記載のめっき装置。
  3. 前記X軸カムと前記Y軸カムは、形状または周の長さが異なっていて、前記バスケットを不規則に運動させることを特徴とする請求項1に記載のめっき装置。
  4. 前記X軸カムと前記Y軸カムの少なくとも一方は、外周に段差または急峻な変化が形成されていて、前記バスケットに衝撃を与えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のめっき装置。
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