JP2021019968A - カテーテル、及び、光照射システム - Google Patents

カテーテル、及び、光照射システム Download PDF

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Abstract

【課題】生体管腔内の特定の位置に対して、選択的に光を照射することが可能な技術を提供する。【解決手段】カテーテル1は、本体部110と、先端チップ120と、バルーン部材130と、コネクタ140と、光照射部139と、光伝達部150と、第1インナーシャフト160と、第2インナーシャフト170と、を備えている。光照射部139は、光伝達部150の先端部に設けられ、光伝達部150によって伝達されたレーザ光LT(以降、「光LT」又は「出射光LT」とも呼ぶ。)をカテーテル1の外部へと照射する。【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテル、及び、光照射システムに関する。
がん治療においては、外科的、放射線的、薬物的(化学的)手法が単独で、あるいは併用されて用いられ、それぞれの技術が近年発展を遂げている。しかしながら、未だ満足のいく治療技術が見出されていないがんも多く存在し、さらなる治療技術の発展が期待されている。がん治療技術の1つとして、PDT(Photodynamic Therapy:光線力学的療法)と呼ばれる手法が知られている。PDTでは、光感受性物質を静脈投与後、光照射をすることで、がん細胞で活性酸素を発生させ、がん細胞を死滅させる(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、PDTは、光感受性物質のがん細胞への集積選択性が低く、正常細胞に取り込まれることによる副作用の大きさが課題となり、治療技術として広く普及していない。
そこで近年注目されている治療技術として、NIR−PIT(Near-infrared photoimmunotherapy:近赤外光線免疫療法)がある。NIR−PITでは、がん細胞の特異的な抗原に対する抗体と、光感受性物質(例えば、IRDye700DX)との2化合物を結合させた複合体を用いる。この複合体は、静脈投与されると、体内のがん細胞に選択的に集積する。その後、複合体中の光感受性物質の励起波長(例えば、690nm)の光を照射することで、複合体が活性化し、抗がん作用を示す(例えば、特許文献1参照)。NIR−PITでは、抗体によるがんへの集積選択性と、局部光照射によって、PDTと比較して副作用を減らすことができる。また、NIR−PITでは、例えば690nmという近赤外線領域での光照射(NIR照射)を行うため、NIR照射による免疫系への作用も期待できる(例えば、非特許文献2参照)。
上記において例示した690nmを含む所定の波長領域は、生体の分光学的窓とも呼ばれ、他の波長領域と比べて生体成分による光の吸収が少ない波長領域であるものの、体表からの光照射では光の浸透性が不足するため、体内深部のがんに適用できないという課題があった。そこで近年、体表からの光照射ではなく、よりがん細胞に近い位置で光照射を行うNIR−PITの研究がされている(例えば、非特許文献3参照)。例えば、特許文献2には、このようなPDTやNIR−PITにおいて使用可能なデバイスが開示されている。特許文献2に記載のデバイスは、共に、血管内に挿入して使用され、体内深部において光を照射することができる。
特表2014−523907号公報 特開2018−867号公報
Makoto Mitsunaga, Mikako Ogawa, Nobuyuki Kosaka Lauren T. Rosenblum, Peter L. Choyke, and Hisataka Kobayashi、Cancer Cell-Selective In Vivo Near Infrared Photoimmunotherapy Targeting Specific Membrane Molecules、Nature Medicine 2012 17(12): 、p.1685-1691 Kazuhide Sato, Noriko Sato, Biying Xu, Yuko Nakamura, Tadanobu Nagaya, Peter L. Choyke, Yoshinori Hasegawa, and Hisataka Kobayashi、Spatially selective depletion of tumor-associated regulatory T cells with near-infrared photoimmunotherapy、Science Translational Medicine 2016 Vol.8 Issue352、ra110 Shuhei Okuyama, Tadanobu Nagaya, Kazuhide Sato, Fusa Ogata, Yasuhiro Maruoka, Peter L. Choyke, and Hisataka Kobayashi、Interstitial near-infrared photoimmunotherapy: effective treatment areas and light doses needed for use with fiber optic diffusers、Oncotarget 2018 Feb 16; 9(13): 、p.11159-11169
ここで、PDTやNIR−PITにおいては、上述の通り、複合体を集積させたがん細胞に対して、複合体中の光感受性物質の励起波長の光を照射させることで、がん細胞を死滅させる。一方で、がん細胞以外の正常な細胞に対しては、細胞損傷の虞を低減するために、光照射は避けることが好ましい。この点、特許文献2に記載の技術では、血管内における光照射部位の位置決めが困難なため、がん細胞が存在する箇所に対して選択的に光を照射することが困難だという課題があった。
なお、このような課題は、PDTやNIR−PITに限らず、体内において光を照射するプロセスを含む検査又は治療において使用されるデバイス全般に共通する。また、このような課題は、血管に挿入されるデバイスに限らず、血管系、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった、生体管腔内に挿入されるデバイス全般に共通する。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、生体管腔内の特定の位置に対して、選択的に光を照射することが可能なカテーテル、及び、光照射システムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、カテーテルが提供される。このカテーテルは、長尺管形状の本体部と、前記本体部の先端側に配置された拡縮可能なバルーン部材と、前記バルーン部材の表面の少なくとも一部分から外部に光を照射する光照射部と、を備える。
この構成によれば、カテーテルは、拡縮可能なバルーン部材と、バルーン部材の表面の少なくとも一部分から外部に光を照射する光照射部とを備える。このため、術者は、生体管腔内の所望の位置に光照射部を配置した後、バルーン部材を拡張させることによって、生体管腔内の所望の位置にて光照射部を固定することができる。すなわち、本構成のカテーテルによれば、光照射部の位置ずれを抑制できる。また、光照射部は、バルーン部材の表面の少なくとも一部分から外部に光を照射するため、拡張不可能な部材(例えばシャフト)の表面から光を照射する構成と比較して、生体管腔の内壁により近い位置からの光照射が可能となる。このため、照射された光が生体管腔内を流れる体液(例えば血液)によって吸収されることを抑制することができ、目的組織に対する効率的な光照射が可能になると共に、不要な生体組織に対して光照射がされることによる生体組織損傷の抑制に寄与できる。これらの結果、本構成のカテーテルによれば、生体管腔内の特定の位置に対して、選択的に光を照射することができる。
(2)上記形態のカテーテルにおいて、前記バルーン部材は、拡張時の前記バルーン部材の外表面において、先端側と基端側との間で流体が流通可能な流路を形成してもよい。
この構成によれば、バルーン部材は、拡張時のバルーン部材の外表面において、先端側と基端側との間で流体が流通可能な流路を形成する。このため、バルーン部材を拡張させた場合であっても、バルーン部材の外表面に形成された流路によって、体液の循環(例えば血流)を確保することができる。
(3)上記形態のカテーテルにおいて、前記バルーン部材は、拡張時の前記バルーン部材の外表面に、前記流路としての溝部を形成してもよい。
この構成によれば、拡張時のバルーン部材の外表面には、流路としての溝部が形成されるため、バルーン部材の外表面における体液の循環をスムーズに行うことができる。
(4)上記形態のカテーテルにおいて、前記光照射部は、前記バルーン部材の外表面に配置され、前記バルーン部材の外表面から外部に光を照射してもよい。
この構成によれば、光照射部は、バルーン部材の外表面に配置され、バルーン部材の外表面から外部に光を照射する。このため、光照射部から照射された光の減衰を抑制することができ、目的組織に対するより一層効率的な光照射が可能になる。
(5)上記形態のカテーテルにおいて、前記光照射部は、前記バルーン部材の拡張時において、前記バルーン部材の外径が最大となる部分に配置されていてもよい。
この構成によれば、光照射部は、バルーン部材の拡張時において、バルーン部材の外径が最大となる部分に配置されている。このため、照射された光が生体管腔内を流れる体液によって吸収されることをより一層抑制することができ、目的組織に対する効率的な光照射が可能になると共に、不要な生体組織に対して光照射がされることによる生体組織損傷の抑制に寄与できる。
(6)上記形態のカテーテルにおいて、前記光照射部は、前記バルーン部材の外表面の異なる位置にそれぞれ配置された第1光照射部と、第2光照射部と、を含んでもよい。
この構成によれば、光照射部は、バルーン部材の外表面の異なる位置にそれぞれ配置された第1光照射部と、第2光照射部とを含む。このため、生体管腔内の複数箇所に対して同時に光を照射することができる。
(7)上記形態のカテーテルにおいて、前記バルーン部材は、前記光を透過可能な材料により形成され、前記光照射部は、前記バルーン部材の内側に配置され、前記バルーン部材を透過させて外部に光を照射してもよい。
この構成によれば、光照射部は、バルーン部材の内側に配置され、バルーン部材を透過させて外部に光を照射する。このため、照射された光が生体管腔内を流れる体液によって吸収されることを抑制することができると共に、光照射部をバルーン部材で保護することができる。
(8)本発明の一形態によれば、光照射システムが提供される。この光照射システムは、カテーテルと、前記カテーテルに挿入される光照射デバイスと、を備える。前記カテーテルは、長尺管形状の第1本体部と、前記第1本体部の先端側に配置された拡縮可能なバルーン部材であって、光を透過可能な材料により形成されたバルーン部材と、を備え、前記光照射デバイスは、長尺状の第2本体部と、前記第2本体部の先端側に配置され、外部に光を照射する光照射部と、を備え、前記光照射デバイスを前記カテーテルに挿入した際に、前記光照射部が前記バルーン部材の内側に位置し、前記バルーン部材を透過させて外部に光を照射する。
この構成によれば、光照射システムは、カテーテルと、カテーテルに挿入される光照射デバイスとを備えており、光照射デバイスをカテーテルに挿入した際に、光照射部がバルーン部材の内側に位置し、バルーン部材を透過させて外部に光を照射する。このため、本構成の光照射システムによれば、生体管腔内の特定の位置に対して、選択的に光を照射することができる。また、バルーン部材を備えるカテーテルと、光照射部を備える光照射デバイスとを別々に備えることにより、術者が採用し得る手技の幅を拡げることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、カテーテル、光照射デバイス、これらが別体又は一体とされた光照射システム、カテーテル、光照射デバイス、及び光照射システムの製造方法などの形態で実現することができる。
第1実施形態のカテーテルの構成を例示した説明図である。 収縮時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第2実施形態のカテーテルの構成を例示した説明図である。 第2実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第3実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第4実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第5実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第6実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第7実施形態における拡張時のバルーン部材の構成を例示した説明図である。 第8実施形態のカテーテルの構成を例示した説明図である。 第9実施形態のカテーテルの構成を例示した説明図である。 第10実施形態の光照射システムの構成を例示した説明図である。 第10実施形態の光照射システムの使用状態を例示した説明図である。 第11実施形態のカテーテルの構成を例示した説明図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のカテーテル1の構成を例示した説明図である。カテーテル1は、血管系、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった、生体管腔内に挿入して使用され、生体管腔内から生体組織に向けて光を照射するデバイスである。以下の実施形態では、血管内に挿入して使用され、血管内から生体組織に光照射するカテーテル1を例示して説明する。カテーテル1は、例えば、PDT(Photodynamic Therapy:光線力学的療法)や、NIR−PIT(Near-infrared photoimmunotherapy:近赤外光線免疫療法)において使用可能である。以下の実施形態では、光の例としてレーザ光を例示するが、レーザ光に限らず、例えばLED光、白色光を用いてカテーテル1を構成してもよい。
図1では、カテーテル1の中心を通る軸を軸線O(一点鎖線)で表す。以降、カテーテル1の中心を通る軸と、カテーテル1の各部材(例えば、本体部110、先端チップ120、バルーン部材130、コネクタ140)の中心を通る軸とは、軸線Oに一致するものとして説明するが、これらはそれぞれ相違していてもよい。また、図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。X軸はカテーテル1の軸線方向(カテーテル1の挿入方向)に対応し、Y軸はカテーテル1の高さ方向に対応し、Z軸はカテーテル1の幅方向に対応する。図1の左側(−X軸方向)をカテーテル1及び各構成部材の「先端側」と呼び、図1の右側(+X軸方向)をカテーテル1及び各構成部材の「基端側」と呼ぶ。また、カテーテル1及び各構成部材について、先端側に位置する端部を「先端」と呼び、先端及びその近傍を「先端部」と呼ぶ。また、基端側に位置する端部を「基端」と呼び、基端及びその近傍を「基端部」と呼ぶ。先端側は、生体内部へ挿入される「遠位側」に相当し、基端側は、医師等の術者により操作される「近位側」に相当する。これらの点は、図1以降の全体構成を示す図においても共通する。
カテーテル1は、本体部110と、先端チップ120と、バルーン部材130と、コネクタ140と、光照射部139と、光伝達部150と、第1インナーシャフト160と、第2インナーシャフト170と、を備えている。図1では、バルーン部材130が収縮(縮径)した状態を図示している。
本体部110は、バルーン部材130の先端側に配置された第1シャフト111と、バルーン部材130の基端側に配置された第2シャフト112とを備えている。第1シャフト111は、軸線Oに沿って配置された長尺管形状の部材である。具体的には、第1シャフト111は、先端部と基端部にそれぞれ開口が形成され、内側に両開口を連通する内腔を有する中空の略円筒形状である。なお、第1シャフト111は省略してもよい。
第2シャフト112は、軸線Oに沿って配置された長尺管形状の部材である。具体的には、第2シャフト112は、先端部と基端部にそれぞれ開口が形成され、内側に両開口を連通する内腔110Lを有する中空の略円筒形状である。第2シャフト112の側面には、円筒の内外を連通する開口113が形成されている。開口113は、後述するガイドワイヤルーメン170Lに通じており、ガイドワイヤルーメン170Lに対してガイドワイヤ等を出し入れするためのポートとして機能する。第1及び第2シャフト111,112の外径、内径及び長さ、第2シャフト112における開口113の位置、大きさ及び形状等は任意に決定できる。第2シャフト112の開口113は省略してもよい。
先端チップ120は、第1シャフト111の先端部に接合されて、他の部材よりも先行して血管内を進行する部材である。先端チップ120の先端部は、カテーテル1の血管内における進行をスムーズにするために、基端側から先端側にかけて縮径した外側形状を有している。また、先端チップ120の略中央部分には、軸線O方向に先端チップ120を貫通する内腔が形成されている。図示の例では、先端チップ120の内腔の径は、第1及び第2シャフト111,112の径よりも小さいが、第1及び第2シャフト111,112の径と略同一でもよい。先端チップ120の先端側の開口120oは、先端チップ120の内腔に通じており、後述するガイドワイヤルーメン170Lに対してガイドワイヤ等を挿通する際に使用される。先端チップ120の外径及び長さは任意に決定できる。
図2は、収縮時のバルーン部材130の構成を例示した説明図である。図3は、拡張時のバルーン部材130の構成を例示した説明図である。図2及び図3は、血管7の血管内腔7Lに配置されたバルーン部材130の、A−A断面(図1)における概略構成を表している。
バルーン部材130は、径方向(YZ軸方向)に拡縮可能であり、かつ、先端側と基端側の両端部が開放したチューブ状の部材である。バルーン部材130は、内部(内側)に流体CAを供給することによって、図3に示すように面外変形して、径方向の外側へ拡張(拡径)する。また、バルーン部材130は、内部の流体CAを排出することによって、図2に示すように面内変形して、径方向の内側へ収縮(縮径)する。このように、バルーン部材130は、流体CAの供給/排出によって、自在に拡張/収縮することができる。バルーン部材130の拡張圧、外径及び長さは任意に決定できる。なお、流体CAとしては例えば、放射線不透過性を有する造影剤を含む液体や、生理食塩水等を利用できる。
図3に示すようにバルーン部材130は、拡張時のバルーン部材130の外表面において、凹部130gと、凸部130eとが形成される。凹部130gは、バルーン部材130の拡張径が相対的に小さい部分であり、軸線O方向に直線的に延びる溝状である。凹部130gは「溝部」に相当する。凸部130eは、バルーン部材130の拡張径が相対的に大きい部分である。本実施形態のバルーン部材130は、横断面において、4つの凹部130gと4つの凸部130eとが交互に配置された花弁状である。凹部130g及び凸部130eの配置は任意に決定できる。このような凹部130gと、凸部130eとを有することにより、バルーン部材130は、拡張時のバルーン部材130の外表面において、バルーン部材130の先端側と基端側との間で、血管内腔7Lを流れる血液(流体)が流通可能な流路を形成する。
凹部130gは、例えば、バルーン部材130の外表面を素線で覆うことで形成できる。素線で覆われた部分においては、流体CAによるバルーン部材130の拡張が規制されるため、凹部130gとなる。一方、素線で覆われていない部分においては、流体CAによりバルーン部材130が拡張されるため、凸部130eとなる。なお、凹部130gは、バルーン部材130の肉厚部に素線を埋設することで形成してもよく、バルーン部材130の肉厚を厚くすることで形成してもよい。
図1に示すように、バルーン部材130は、第1シャフト111と第2シャフト112との間に配置されている。具体的には、バルーン部材130の先端部は第1シャフト111の基端部に接合されており、バルーン部材130の基端部は第2シャフト112の先端部に接合されている。なお、本体部110の第1シャフト111を省略した場合、バルーン部材130の先端部は、先端チップ120の基端部に接合されていてもよい。接合は任意の方法で実現でき、例えば、エポキシ系接着剤などの接着剤による接合を採用できる。
第1インナーシャフト160は、軸線Oに沿って配置された長尺管形状の部材である。具体的には、第1インナーシャフト160は、先端部と基端部にそれぞれ開口が形成され、内側に両開口を連通する内腔(流体ルーメン160L)を有する中空の略円筒形状である。第1インナーシャフト160は、第2シャフト112よりも細径であり、第2シャフト112の内腔110Lに挿入されている。第1インナーシャフト160の先端部は、第2シャフト112の先端部から突出し、バルーン部材130の内部に位置している。第1インナーシャフト160の基端部は、コネクタ140の基端部から突出しており、術者による流体の供給が可能な構成とされている。なお、第1インナーシャフト160の基端部は、コネクタ140の内部に組みつけられ、コネクタ140を介して流体ルーメン160Lへの流体の供給が可能な構成とされてもよい。
第1封止部181は、先端チップ120の内周面と、第2インナーシャフト170の外周面との間に設けられ、先端チップ120と第2インナーシャフト170とを接合すると共に、バルーン部材130の内部を封止状態としている。第2封止部182は、第2シャフト112の内周面と、第1インナーシャフト160及び第2インナーシャフト170の外周面との間に設けられ、第2シャフト112と第1インナーシャフト160及び第2インナーシャフト170とを接合すると共に、バルーン部材130の内部を封止状態としている。
第2インナーシャフト170は、軸線Oに沿って配置された長尺管形状の部材である。具体的には、第2インナーシャフト170は、先端部と基端部にそれぞれ開口が形成され、内側に両開口を連通する内腔(ガイドワイヤルーメン170L)を有する中空の略円筒形状である。第2インナーシャフト170は、第1シャフト111、第2シャフト112、及び先端チップ120よりも細径である。第2インナーシャフト170は、先端側の一部分が先端チップ120の内部に位置し、第1シャフト111とバルーン部材130との内部を通過して、基端側の一部分が第2シャフト112の内部に位置した状態で配置されている。
第2インナーシャフト170の先端部は、第1封止部181によって先端チップ120に接合されている。第2インナーシャフト170の基端部は、ガイドワイヤルーメン170Lと開口113とを連通させた状態で、第2シャフト112の内表面に接合されている。これにより、第2インナーシャフト170の先端部の開口から、ガイドワイヤ等をガイドワイヤルーメン170Lに挿入し、第2インナーシャフト170の基端部の開口(開口113)からガイドワイヤ等を外部に引き出す、いわゆるラピッドエクスチェンジ型としてカテーテル1を構成できる。なお、接合は任意の方法で実現でき、例えば、エポキシ系接着剤などの接着剤による接合や、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Ag合金、Au−Sn合金等の金属はんだによる接合を採用できる。
コネクタ140は、第2シャフト112の基端部に接合されて、術者によって把持される部材である。コネクタ140は、先端部と基端部にそれぞれ開口が形成され、内側に両開口を連通する内腔を有する中空状である。コネクタ140は、術者がカテーテル1を把持する際に使用する2枚の羽根部142を有している。羽根部142は任意の形状とすることができる。羽根部142は省略してもよく、コネクタ140から取り外し可能な構成とされてもよい。コネクタ140の基端側の開口140oは、コネクタ140の内腔に通じている。コネクタ140の外径、内径及び長さは任意に決定できる。
光伝達部150は、バルーン部材130の略中央部分から第2シャフト112の基端部まで、軸線O方向(X軸方向)に沿って延伸した光ファイバーである。光伝達部150は、拡張時のバルーン部材130の凸部130eの外表面(図3)、及び第2シャフト112の外表面(図1)に接合されている。接合は任意の方法で実現でき、例えば、エポキシ系接着剤などの接着剤による接合を採用できる。図1に示すように、光伝達部150の基端部は、コネクタ(図示省略)を介して、任意の波長のレーザ光を発生するレーザ光発生装置3に、直接的、あるいは他の光ファイバーを介して間接的に接続されている。レーザ光発生装置3は、カテーテル1の外部に設置された「光源」として機能する。
図1に示すように、本実施形態の光照射部139は、光伝達部150の先端部に設けられ、光伝達部150によって伝達されたレーザ光LT(以降、「光LT」又は「出射光LT」とも呼ぶ。)をカテーテル1の外部へと照射する。本実施形態の光照射部139は、光伝達部150の先端部において露出されたコアに対して、周知の加工、先端面を斜めにカットする加工、刻み目を形成する加工、サンドブラスト加工、化学的処理等を施すことによって形成されている。なお、光照射部139は、光伝達部150において露出されたコアを覆う樹脂体であってもよい。この場合、光照射部139は、例えば、石英微粉末を分散させたアクリル系紫外線硬化樹脂に塗布し、紫外光で硬化させることにより形成できる。また、光照射部139は、コアからの光を反射する光反射ミラーであってもよい。
レーザ光発生装置3によって発生されたレーザ光LTは、光伝達部150のコアを介して光伝達部150の基端側から先端側へと伝達され、先端部において露出されたコアから、光照射部139を介して、カテーテル1の側面の一方向(図1)から外部へと照射される。このように、本実施形態の光照射部139は、バルーン部材130の外表面に配置され、バルーン部材130の外表面から外部に出射光LTを照射する。本実施形態の光照射部139は、バルーン部材130の略中央部分に設けられおり(図1)、かつ、拡張時のバルーン部材130の凸部130eに設けられている(図3)。すなわち光照射部139は、バルーン部材130の拡張時において、バルーン部材130の外径が最大となる部分に配置されている。このため、光照射部139は、バルーン部材130の拡張時において、バルーン部材130の外径が最大となる部分から出射光LTを照射できる。
本体部110の第1シャフト111及び第2シャフト112は、抗血栓性、可撓性、生体適合性を有することが好ましく、樹脂材料や金属材料で形成することができる。樹脂材料としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を採用できる。金属材料としては、例えば、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金、タングステン鋼等を採用できる。また、第1シャフト111及び第2シャフト112は、上述した材料を複数組み合わせた接合構造体とすることもできる。先端チップ120は、柔軟性を有することが好ましく、例えば、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー等の樹脂材料により形成できる。
バルーン部材130は、内圧の変化に伴って拡張、収縮可能であり、かつ、血管内部の損傷を抑制可能な柔軟性と、病変部内で拡張可能な硬さとを備える材料により形成されている。例えば、バルーン部材130は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等により形成できる。
第1インナーシャフト160及び第2インナーシャフト170は、抗血栓性、可撓性、生体適合性を有することが好ましく、樹脂材料や金属材料で形成できる。樹脂材料としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を採用できる。金属材料としては、例えば、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等を採用できる。このほか、第1インナーシャフト160及び第2インナーシャフト170の材料として、放射線不透過材料である金、白金、タングステン、またはこれらの元素を含む合金を採用すれば、X線透視下での視認性を向上させることができ、好ましい。
コネクタ140は、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエーテルサルフォン等の樹脂材料で形成することができる。第1封止部181及び第2封止部182は、エポキシ系接着剤などの接着剤や、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Ag合金、Au−Sn合金等の金属はんだにより形成できる。
<効果例>
カテーテル1の使用方法について説明する。まず、術者は、血管内腔7Lにガイドワイヤを挿入する。次に術者は、ガイドワイヤの基端側を、図1に示す先端チップ120の開口120oからガイドワイヤルーメン170Lへと挿通し、開口113から外部へと引き出す。次に、術者は、ガイドワイヤに沿わせてカテーテル1を血管内腔7Lに押し進め、カテーテル1の光照射部139を、光照射の目的部位(例えば、NIR−PITの場合はがん細胞の付近)までデリバリする。ここで、第1実施形態のカテーテル1は、拡縮可能なバルーン部材130と、バルーン部材130の表面の少なくとも一部分から外部に光LTを照射する光照射部139とを備える。このため、術者は、血管内腔7Lの所望の位置に光照射部139を配置した後、バルーン部材130を拡張させることによって、血管内腔7Lの所望の位置にて光照射部139を固定することができる(図3)。すなわち、第1実施形態のカテーテル1によれば、光照射部139の位置ずれを抑制できる。
また、第1実施形態のカテーテル1によれば、光照射部139は、バルーン部材130の表面の少なくとも一部分から外部に光LTを照射する(図3)。このため、拡張不可能な部材(例えばシャフト)の表面から光を照射する構成と比較して、血管7の内壁により近い位置からの光照射が可能となる。従って、照射された光LTが血管7を流れる血液(生体管腔内を流れる体液)によって吸収されることを抑制することができ、目的組織に対する効率的な光照射が可能になると共に、不要な生体組織に対して光照射がされることによる生体組織損傷の抑制に寄与できる。これらの結果、第1実施形態のカテーテル1によれば、生体管腔内の特定の位置に対して、選択的に光LTを照射することができる。
さらに、第1実施形態のカテーテル1によれば、バルーン部材130は、拡張時のバルーン部材130の外表面において、凹部130g及び凸部130eが形成されることにより、先端側と基端側との間で流体が流通可能な流路を形成する(図3)。このため、バルーン部材130を拡張させた場合であっても、バルーン部材130の外表面に形成された流路によって、血管内腔7Lにおける血流(体液の循環)を確保することができる。また、凹部130gは軸線O方向に直線的に延びる溝状、換言すれば、拡張時のバルーン部材130の外表面には、流路としての溝部が形成される。このため、バルーン部材130の外表面における血流をスムーズに促すことができる。
さらに、第1実施形態のカテーテル1によれば、光照射部139は、バルーン部材130の外表面に配置され、バルーン部材130の外表面から外部に光を照射する(図1,図3)。このため、光照射部139から照射された光LTの減衰を抑制することができ、目的組織に対するより一層効率的な光照射が可能になる。また、光照射部139は、バルーン部材130の拡張時において、バルーン部材130の外径が最大となる部分に配置されている(図1:バルーン部材130の略中央部分、かつ、図3:凸部130e)。このため、図3に示すように、照射された光LTが血管7を流れる血液(生体管腔内を流れる体液)によって吸収されることをより一層抑制することができる。この結果、第1実施形態のカテーテル1によれば、目的組織に対する効率的な光照射が可能になると共に、不要な生体組織に対して光照射がされることによる生体組織損傷の抑制に寄与できる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態のカテーテル1Aの構成を例示した説明図である。図5は、第2実施形態における拡張時のバルーン部材130Aの構成を例示した説明図である。第2実施形態のカテーテル1Aは、第1実施形態で説明した構成において、光照射部139Aと光伝達部150Aとの配置が異なると共に、バルーン部材130に代えてバルーン部材130Aを備え、第2封止部182に代えて第2封止部182Aを備えている。
図4に示すように、光伝達部150Aは、バルーン部材130A及び第2シャフト112に挿入されている。光伝達部150Aの先端部は、第2シャフト112の先端部から突出し、バルーン部材130Aの内部において、軸線O方向の略中央部分に位置している。光伝達部150Aの基端部は、コネクタ140の基端部から突出しており、レーザ光発生装置3に接続されている。光照射部139Aは、バルーン部材130Aの内部に配置されている点を除いて、第1実施形態の光照射部139と同様の構成を有している。バルーン部材130Aは、例えば、高透明シリコーンゴム、軟質アクリル樹脂等の光透過性樹脂により形成されている点を除いて、第1実施形態のバルーン部材130と同様の構成を有している。第2封止部182Aは、第2シャフト112の内周面と、光伝達部150A、第1インナーシャフト160、及び第2インナーシャフト170の外周面との間に設けられ、これらの各部材を接合している。
なお、図5に示すように、光照射部139Aは、バルーン部材130Aが拡張した際に、バルーン部材130Aの凸部130eに向かって光LTを照射する向きに配置されていることが好ましい。そうすれば、光LTを凹部130gに向かって照射する場合と比較して、照射された光LTが血管7を流れる血液(生体管腔内を流れる体液)によって吸収されることをより一層抑制することができる。
このように、光伝達部150A及び光照射部139Aは、種々の構成を採用することが可能である。例えば、光伝達部150A及び光照射部139Aは、バルーン部材130及び第2シャフト112の内部に配置されていてもよい。第2実施形態のカテーテル1Aによれば、バルーン部材130Aが光を透過可能な材料(光透過性樹脂)により形成されているため、バルーン部材130A内部にある光照射部139Aから出射された光LTは、バルーン部材130Aを透過して、バルーン部材130Aの外表面から外部へと照射される(図5)。
以上のような第2実施形態のカテーテル1Aによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態のカテーテル1Aによれば、光照射部139Aは、バルーン部材130Aの内側に配置され、バルーン部材130Aを透過させて外部に光LTを照射する。このため、照射された光が血管7を流れる血液(生体管腔内を流れる体液)によって吸収されることを抑制することができる。また、図5に示すように、光照射部139Aをバルーン部材130Aで保護することができ、光照射部139Aと血管7の内壁とが接触することを抑制できる。この点は、光照射部139Aを、例えば樹脂体や光反射ミラーによって構成した場合に特に有効である。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態における拡張時のバルーン部材130の構成を例示した説明図である。第3実施形態のカテーテル1Bは、第1実施形態で説明した構成において、光照射部139に代えて光照射部139Bを備えている。光照射部139Bは、バルーン部材130の外表面において、4つの凸部130eにそれぞれ配置された光照射部1391と、光照射部1392と、光照射部1393と、光照射部1394とを備えている。光照射部1391〜1394は、4つの光伝達部150の先端部にそれぞれ設けられている。なお、光照射部1391〜1394は、1つの光伝達部150の先端部が分岐しており、光伝達部150の各先端部にそれぞれ設けられていてもよい。光照射部1391は「第1光照射部」に相当し、光照射部1392は「第2光照射部」に相当する。
このように、光照射部139Aは、種々の構成を採用することが可能である。例えば、カテーテル1Bは、複数の光照射部1391〜1394を備えており、これらの光照射部1391〜1394は、バルーン部材130の外表面の異なる位置にそれぞれ配置されていてもよい。図6の例では、光照射部1391〜1394は、バルーン部材130の周方向の異なる位置に配置されているとしたが、光照射部1391〜1394は、バルーン部材130の軸線O方向の異なる位置に配置されていてもよい。また、光照射部1391〜1394の個数は任意に変更することができる。以上のような第3実施形態のカテーテル1Bによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第3実施形態のカテーテル1Bによれば、光照射部139Bは、バルーン部材130の外表面の異なる位置にそれぞれ配置された第1光照射部1391と、第2光照射部1392とを含む。このため、図6に示すように、血管内腔7L(生体管腔内)の複数箇所に対して、同時に光LTを照射することができる。
<第4実施形態>
図7は、第4実施形態における拡張時のバルーン部材130Cの構成を例示した説明図である。図7では、カテーテル1Cの先端側の断面構成を図示している。第4実施形態のカテーテル1Cは、第1実施形態で説明した構成において、バルーン部材130に代えてバルーン部材130Cを備え、光照射部139に代えて光照射部139Cを備え、光伝達部150に代えて光伝達部150Cを備えている。
バルーン部材130Cは、拡張時のバルーン部材130Cの外表面において、凹部130g1と、凸部130e1とが形成される。凹部130g1は、バルーン部材130Cの周方向を取り囲む溝状である。凸部130e1は、凹部130g1の先端側と基端側とにそれぞれ形成される。図示の軸線Oに沿った断面において、バルーン部材130Cは、凹部130g1の両端に凸部130e1が配置された形状であるが、凹部130g1及び凸部130e1の配置は任意に決定できる。光伝達部150Cは、バルーン部材130Cの先端部から第2シャフト112の基端部まで延伸する点を除いて、第1実施形態の光伝達部150と同様の構成を有している。
光照射部139Cは、光照射部1395と、光照射部1396とを含んでいる。光照射部1395は、拡張時のバルーン部材130Cの先端側の凸部130e1に対応する位置において、光伝達部150Cに設けられた加工部(例えば刻み目)である。光照射部1396は、拡張時のバルーン部材130Cの基端側の凸部130e1に対応する位置において、光伝達部150Cに設けられた加工部である。このように、第4実施形態の光照射部139C(光照射部1395,1396)は、バルーン部材130Cの拡張時において、バルーン部材130Cの外径が最大となる部分に配置されているため、バルーン部材130Cの外径が最大となる部分から出射光LTを照射できる。なお、光照射部1395は「第1光照射部」に相当し、光照射部1396は「第2光照射部」に相当する。
このように、拡張時のバルーン部材130Cの構成は種々の変形が可能であり、例えば、バルーン部材130Cの周方向を取り囲む溝状の凹部130g1が形成されてもよい。また、例えば、先端側から基端側に向かって、バルーン部材130Cの外表面を、螺旋状、波状、ジグザグ状等の任意の形状で取り囲む凹部130g1が形成されてもよい。以上のような第4実施形態のカテーテル1Cによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第4実施形態のカテーテル1Cによれば、光照射部139Cは、バルーン部材130Cの外表面の異なる位置にそれぞれ配置された第1光照射部1395と、第2光照射部1396とを含む。このため、図7に示すように、血管内腔7L(生体管腔内)の複数箇所に対して、同時に光LTを照射することができる。
<第5実施形態>
図8は、第5実施形態における拡張時のバルーン部材130Cの構成を例示した説明図である。第5実施形態のカテーテル1Dは、第3実施形態で説明した構成において、光照射部139Cに代えて光照射部139Dを備えている。光照射部139Dは、拡張時のバルーン部材130Cの凹部130g1に対応する位置において、光伝達部150Cに設けられた加工部(例えば刻み目)である。このように、光照射部139Dは、種々の構成を採用することが可能である。例えば、図示のように、バルーン部材130Cの拡張時において、バルーン部材130Cの外径が最大となる部分(凸部130e1)に配置されていなくてもよい。図8の例では、凹部130g1の先端側と基端側には、それぞれ凸部130e1が設けられている。このため、バルーン部材130Cの拡張時には、凸部130e1によって血流を妨げた状態で、光照射部139Dから光LTを照射できる。以上のような第5実施形態のカテーテル1Dによっても、上述した第1,3実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
図9は、第6実施形態における拡張時のバルーン部材130の構成を例示した説明図である。第6実施形態のカテーテル1Eは、第1実施形態で説明した構成において、光照射部139に代えて光照射部139Eを備えている。光照射部139Eは、拡張時のバルーン部材130の凹部130gに対応する位置において、光伝達部150に設けられた加工部(例えばカット部)である。このように、光照射部139Eは、種々の構成を採用することが可能である。例えば、図示のように、バルーン部材130の拡張時において、バルーン部材130の外径が最大となる部分(凸部130e)に配置されていなくてもよい。以上のような第6実施形態のカテーテル1Eによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
図10は、第7実施形態における拡張時のバルーン部材130Fの構成を例示した説明図である。第7実施形態のカテーテル1Fは、第1実施形態で説明した構成において、バルーン部材130に代えてバルーン部材130Fを備えている。バルーン部材130Fは、拡張時の横断面において、歪な略円形形状を有しており、凹部130g2と凸部130e2とが形成される。凹部130g2は、バルーン部材130Fの拡張径が相対的に小さい部分であり、凸部130e2は、バルーン部材130Fの拡張径が相対的に大きい部分である。このような凹部130g2と、凸部130e2とを有することにより、バルーン部材130Fは、拡張時のバルーン部材130Fの外表面において、バルーン部材130Fの先端側と基端側との間で、血管内腔7Lを流れる血液(流体)が流通可能な流路を形成する。なお、光照射部139は、バルーン部材130Fの外表面の任意の位置に配置されている。
このように、拡張時のバルーン部材130Fの構成は種々の変形が可能であり、例えば、規則的な配置の凹部130g及び凸部130eを形成せず、不規則な配置の凹部130g2及び凸部130e2を形成してもよい。以上のような第7実施形態のカテーテル1Fによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第8実施形態>
図11は、第8実施形態のカテーテル1Gの構成を例示した説明図である。第8実施形態のカテーテル1Gは、第1実施形態で説明した各構成に加えてさらに、先端側マーカー部191と、基端側マーカー部192と、マーカー部193とを備えている。
先端側マーカー部191は、第1シャフト111の基端側の外周面に設けられており、バルーン部材130の先端部の位置を表す目印として機能する。基端側マーカー部192は、第2シャフト112の先端側の外周面に設けられており、バルーン部材130の基端部の位置を表す目印として機能する。マーカー部193は、第2インナーシャフト170の外周面であって、軸線O方向において光照射部139に対応する位置に設けられており、光照射部139の位置を表す目印として機能する。先端側マーカー部191、基端側マーカー部192、及びマーカー部193は、上述した各部材の表面に接合されていてもよく、上述した各部材の内部に埋設されていてもよい。
このように、カテーテル1Gは、第1実施形態で説明しない他の構成要素を備えていてもよく、例えば、バルーン部材130の位置を表す目印としての先端側マーカー部191及び基端側マーカー部192の少なくとも一方や、光照射部139の位置を表す目印としてのマーカー部193や、開口113の位置を表す目印としての他のマーカー部等を備えていてもよい。以上のような第8実施形態のカテーテル1Gによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第8実施形態のカテーテル1Gによれば、術者は、X線画像に映る先端側マーカー部191及び基端側マーカー部192を参照することで、血管内腔7Lにおけるバルーン部材130の位置を把握できる。同様に、術者は、X線画像に映るマーカー部193を参照することで、光照射部139の位置を把握できる。
<第9実施形態>
図12は、第9実施形態のカテーテル1Hの構成を例示した説明図である。第9実施形態のカテーテル1Hは、第1実施形態で説明した構成において、第2シャフト112に代えて第2シャフト112Hを備え、第2インナーシャフト170に代えて第2インナーシャフト170Hを備えている。第2シャフト112Hは、側面に形成された開口113(図1)を備えていない。第2インナーシャフト170Hは、基端部がコネクタ140の基端部から突出しており、術者によるガイドワイヤ等の出し入れが可能な構成とされている点を除いて、第1実施形態の第2インナーシャフト170と同様の構成を有している。なお、第2インナーシャフト170Hの基端部は、コネクタ140の内部に組みつけられ、コネクタ140を介してガイドワイヤルーメン170Lへのガイドワイヤ等の出し入れが可能な構成とされてもよい。
このように、カテーテル1Hは、第1実施形態で説明した構成とは異なる構成が採用されてもよく、例えば、カテーテル1Hの基端部(コネクタ140)を介してガイドワイヤ等の出し入れを行う、いわゆるオーバーザワイヤ型のカテーテル1Hとして構成されてもよい。以上のような第9実施形態のカテーテル1Hによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第10実施形態>
図13は、第10実施形態の光照射システムの構成を例示した説明図である。第10実施形態の光照射システムは、カテーテル1Jと、光照射デバイス2とを備えている。カテーテル1Jは、使用時において光照射デバイス2が挿入され、光照射デバイス2から照射された光LTを、バルーン部材130Jを介して外部に照射する。カテーテル1Jは、第9実施形態で説明したカテーテル1Hにおいて、光照射部139及び光伝達部150を備えておらず、かつ、バルーン部材130に代えてバルーン部材130Jを備えている。バルーン部材130Jは、例えば、高透明シリコーンゴム、軟質アクリル樹脂等の光透過性樹脂により形成されている。なお、第1シャフト111及び第2シャフト112Hは「第1本体部」に相当する。第1シャフト111は省略してもよい。
光照射デバイス2は、使用時においてカテーテル1Jに挿入され、光照射部239から光LTを照射するプローブ体である。光照射デバイス2は、第2本体部210と、先端チップ220と、光伝達部250と、光照射部239とを備えている。第2本体部210は、軸線Oに沿って配置された長尺状の部材である。第2本体部210は、中空でもよく、中実でもよい。先端チップ220は、第2本体部210の先端部に接合されて、他の部材よりも先行してカテーテル1J内を進行する部材である。第2本体部210は、第1実施形態で説明した第2シャフト112と同様の材料により形成できる。先端チップ220は、第1実施形態で説明した先端チップ120と同様の材料により形成できる。
光伝達部250は、第2本体部210の先端側から基端部まで、軸線O方向に沿って延伸した光ファイバーである。光伝達部250は、第2本体部210の外表面に接合されている。光伝達部250の基端部は、コネクタ(図示省略)を介して、任意の波長のレーザ光を発生するレーザ光発生装置3に、直接的、あるいは他の光ファイバーを介して間接的に接続されている。光照射部239は、光伝達部250の先端部に設けられ、光伝達部250によって伝達された光LTを、外部へと照射する。光照射部239は、第1実施形態で説明した光照射部139と同様に、種々の方法で形成できる。
図14は、第10実施形態の光照射システムの使用状態を例示した説明図である。まず、術者は、血管内腔7Lにガイドワイヤを挿入する。次に術者は、ガイドワイヤの基端側を、図13に示す先端チップ120の開口120oからガイドワイヤルーメン170Lへと挿通し、第2インナーシャフト170の基端側の開口から外部へと引き出す。次に、術者は、ガイドワイヤに沿わせてカテーテル1Jを血管内腔7Lに推し進め、カテーテル1Jのバルーン部材130Jを、光照射の目的部位までデリバリする。術者は、バルーン部材130Jを拡張させることで、血管内腔7Lの所望の位置にてカテーテル1Jを固定する。次に術者は、ガイドワイヤを抜去し、第2インナーシャフト170の基端側の開口から、カテーテル1Jに光照射デバイス2を挿入する。術者は、先端チップ220の先端面220eがカテーテル1Jの先端チップ120に当接するまで、カテーテル1J内において光照射デバイス2を押し進める。
ここで、本実施形態の光照射デバイス2は、先端チップ220の径Φ3が、カテーテル1Jの先端チップ120の内腔の径Φ1よりも大きく、かつ、カテーテル1Jのガイドワイヤルーメン170Lの径Φ2よりも小さい(Φ1<Φ3<Φ2)。このため、光照射デバイス2をカテーテル1Jに挿入した際に、先端チップ220の先端面220eと、先端チップ120とが当接することにより、光照射デバイス2とカテーテル1Jとの軸線O方向における位置決めが容易になると共に、カテーテル1Jから光照射デバイス2が抜け出ることを抑制できる(図14)。
また、本実施形態の光照射デバイス2において、先端チップ220の先端面220eから光照射部239までの長さL3は、カテーテル1Jの先端チップ120の内側面からバルーン部材130Jの先端までの長さL1(すなわち、第1シャフト111の長さL1)よりも長く、かつ、カテーテル1Jの先端チップ120の内側面からバルーン部材130Jの基端までの長さL2よりも短い(L1<L3<L2)。このため、光照射デバイス2をカテーテル1Jに挿入した際に、光照射デバイス2とカテーテル1Jとの軸線O方向における位置決めを容易にしつつ、かつ、光照射部239をバルーン部材130Jの内部に位置させることができ、光照射部239からの光LTを、バルーン部材130Jを透過させて外部へと照射することができる。
このように、カテーテル1Jは、光透過部としてのバルーン部材130Jを備える構成とされ、光照射部239を備える光照射デバイス2と組み合わせて使用されてもよい。光照射デバイス2には種々の構成を採用することができる。例えば、光照射デバイス2は、第2本体部210が、コアシャフトと、コアシャフトの周囲に巻回された素線とにより構成されたガイドワイヤであってもよい。例えば、光照射デバイス2は、第2本体部210が長尺管形状の部材により構成されたカテーテルであってもよい。以上のような第10実施形態の光照射システムによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、第10実施形態の光照射システムは、カテーテル1Jと、カテーテル1Jに挿入される光照射デバイス2とを備えている。そして、光照射デバイス2をカテーテル1Jに挿入した際に、光照射部239がバルーン部材130Jの内側に位置し、バルーン部材130Jを透過させて外部に光LTを照射する。このため、第10実施形態の光照射システムによれば、血管7内(生体管腔内)の特定の位置に対して、選択的に光LTを照射することができる。また、バルーン部材130Jを備えるカテーテル1Jと、光照射部239を備える光照射デバイス2とを別々に備えることにより、術者が採用し得る手技の幅を拡げることができる。
<第11実施形態>
図15は、第11実施形態のカテーテル1Kの構成を例示した説明図である。第11実施形態のカテーテル1Kは、第2実施形態で説明した構成において、バルーン部材130Aに代えてバルーン部材130Kを備えている。バルーン部材130Kは、拡張時の横断面において略真円形状を有しており、凹部130gと凸部130eとが形成されない。このように、拡張時のバルーン部材130Kの構成は種々の変形が可能であり、例えば、凹部130gと凸部130eとが形成されなくてもよい。以上のような第11実施形態のカテーテル1Kによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上記第1〜11実施形態では、カテーテル1,1A〜1Kの構成の一例を示した。しかし、カテーテルの構成は種々の変更が可能である。例えば、本体部(第1シャフト、第2シャフト)には、編組体や、コイル体からなる補強層が埋設されていてもよい。このようにすれば、カテーテルのトルク伝達性や、形状保持性を向上できる。例えば、カテーテルの外表面には、親水性又は疎水性の樹脂からなるコーティングが施されていてもよい。このようにすれば、生体管腔内におけるカテーテルの滑り性を向上できる。また、ヘパリンなどの抗血栓性材料をカテーテルの外表面や、バルーン部材の外表面にコーティングしてもよい。このようにすれば、光(レーザ光)の照射によるカテーテルの内外面への血栓付着によるレーザ出力の低下を抑制できる。
例えば、カテーテルは、さらに温度センサを備えていてもよい。温度センサは、例えば第1シャフトの肉厚部に埋設された一対の熱電対から構成でき、光照射部の近傍における生体組織の温度を測定する。このようにすれば、光照射による生体組織の温度変化をリアルタイムに観測できるため、光照射による血液の凝固や、生体組織損傷の抑制に寄与できる。
例えば、第10実施形態の光照射システムにおいて、カテーテルの先端チップの内表面と、光照射デバイスの先端チップの先端面とを磁性体によって構成し、互いに引き寄せあう構成としてもよい。このようにすれば、カテーテルに光照射デバイスを挿入し、カテーテルの先端チップの内表面と、光照射デバイスの先端チップの先端面とを押し当てた状態を容易に維持できる。例えば、カテーテルは、ガイドワイヤルーメンとは異なる別途のルーメンを有する、いわゆるマルチルーメンカテーテルとして構成されていてもよい。
[変形例2]
上記第1〜11実施形態では、バルーン部材130,130A,130C,130F,130J,130Kの構成の一例を示した。しかし、バルーン部材の構成は、径方向に拡縮可能な限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、カテーテルは、バルーン部材に代えて、又はバルーン部材と共に、素線を網目織りにしたメッシュ形状で、径方向に拡縮可能なメッシュ部材を備えていてもよい。このようなメッシュ部材によっても、生体管腔内の所望の位置にて光照射部を固定することができる。また、メッシュ部材を構成する素線を光ファイバーにより形成すると共に、メッシュ部材の表面を加工して光照射部を構成すれば、生体管腔の内壁により近い位置からの光照射が可能となる。このため、照射された光が生体管腔内を流れる体液(例えば血液)によって吸収されることを抑制することができ、目的組織に対する効率的な光照射が可能になると共に、不要な生体組織に対して光照射がされることによる生体組織損傷の抑制に寄与できる。
[変形例3]
上記第1〜11実施形態では、光照射部139,139A〜139E、及び光照射部239の構成の一例を示した。しかし、光照射部の構成は種々の変更が可能である。例えば、光照射部を樹脂体により構成する場合、当該樹脂体に放射線不透過性を有する材料を用いることで、光照射部とマーカー部とを一体に構成してもよい。
[変形例4]
第1〜11実施形態のカテーテル1,1A〜1Kの構成、及び上記変形例1〜3のカテーテル1,1A〜1Kの構成は、適宜組み合わせてもよい。例えば、第3〜第7実施形態で説明した形状を有するバルーン部材を備えるカテーテルにおいて、第2実施形態で説明した光照射部の配置を採用してもよい。例えば、第4,第7,第11実施形態で説明した形状を有するバルーン部材を備えるカテーテルにおいて、第3実施形態で説明した複数の光照射部を備えてもよい。例えば、第10実施形態で説明した光照射システムにおいて、第4,第7,第11実施形態で説明した形状を有するバルーン部材を備えるカテーテルを利用してもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1,1A〜1K…カテーテル
2…光照射デバイス
3…レーザ光発生装置
7…血管
110…本体部
111…第1シャフト
112,112H…第2シャフト
120…先端チップ
130,130A,130C,130F,130J,130K…バルーン部材
130e…凸部
130g,130g1,130g2…凹部
139,139A〜139E…光照射部
140…コネクタ
142…羽根部
150,150A,150C…光伝達部
160…第1インナーシャフト
170,170H…第2インナーシャフト
181…第1封止部
182,182A…第2封止部
191…先端側マーカー部
192…基端側マーカー部
193…マーカー部
210…第2本体部
220…先端チップ
239…光照射部
250…光伝達部

Claims (8)

  1. カテーテルであって、
    長尺管形状の本体部と、
    前記本体部の先端側に配置された拡縮可能なバルーン部材と、
    前記バルーン部材の表面の少なくとも一部分から外部に光を照射する光照射部と、
    を備える、カテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルであって、
    前記バルーン部材は、拡張時の前記バルーン部材の外表面において、先端側と基端側との間で流体が流通可能な流路を形成する、カテーテル。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のカテーテルであって、
    前記バルーン部材は、拡張時の前記バルーン部材の外表面に、前記流路としての溝部を形成する、カテーテル。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカテーテルであって、
    前記光照射部は、前記バルーン部材の外表面に配置され、前記バルーン部材の外表面から外部に光を照射する、カテーテル。
  5. 請求項4に記載のカテーテルであって、
    前記光照射部は、前記バルーン部材の拡張時において、前記バルーン部材の外径が最大となる部分に配置されている、カテーテル。
  6. 請求項4または請求項5に記載のカテーテルであって、
    前記光照射部は、前記バルーン部材の外表面の異なる位置にそれぞれ配置された第1光照射部と、第2光照射部と、を含む、カテーテル。
  7. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカテーテルであって、
    前記バルーン部材は、前記光を透過可能な材料により形成され、
    前記光照射部は、前記バルーン部材の内側に配置され、前記バルーン部材を透過させて外部に光を照射する、カテーテル。
  8. 光照射システムであって、
    カテーテルと、
    前記カテーテルに挿入される光照射デバイスと、
    を備え、
    前記カテーテルは、
    長尺管形状の第1本体部と、
    前記第1本体部の先端側に配置された拡縮可能なバルーン部材であって、光を透過可能な材料により形成されたバルーン部材と、を備え、
    前記光照射デバイスは、
    長尺状の第2本体部と、
    前記第2本体部の先端側に配置され、外部に光を照射する光照射部と、を備え、
    前記光照射デバイスを前記カテーテルに挿入した際に、前記光照射部が前記バルーン部材の内側に位置し、前記バルーン部材を透過させて外部に光を照射する、光照射システム。
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