JP2021017622A - 第1被膜ナノ粒子の製造方法及びコロイド溶液の製造方法 - Google Patents

第1被膜ナノ粒子の製造方法及びコロイド溶液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】用途に応じて適した品質を図ることができるナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液を提供する。【解決手段】金属ナノ粒子を含む基本溶媒と、分散剤を含む溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記分散剤を被膜した被膜ナノ粒子を形成する撹拌工程S10と、前記被膜ナノ粒子を前記溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記被膜ナノ粒子とを分離する分離工程S20と、を備えることを特徴とする。例えば、前記撹拌工程は、前記金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す前記被膜ナノ粒子を形成することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液に関するものである。
従来、ナノ粒子を製造する技術として、例えば特許文献1や非特許文献1の製造方法が提案されている。
特許文献1では、溶媒中の有機化合物にレーザー光を照射することによって、有機化合物の微粒子を得ることが行われる(図6参照)。図6に示すように、有機化合物の分散液中の個体材質にレーザー光(パルスレーザー)を照射することにより、個体材質と同じ材質のナノ粒子が溶媒中に分散し、この分散したナノ粒子を採取することができる。
非特許文献1では、フェムト秒パルスレーザーを用いて合金ナノ粒子を製造する方法が開示されている。この方法によれば、例えば合金ナノ粒子を一定の大きさにまで小さくすることができる。
特開2001−113159号公報
Nakamura et al., "Green and Facile Synthesis of Pd-Pt Alloy Nanoparticles by Laser Irradiation of Aqueous Solution", Journal of Nanoscience and Nanotechnology, 15 (2015) 426-432
ここで、ナノ粒子を利用した開発は、例えば電子デバイス分野のほか、医療分野等の様々な分野において盛んに進められている。また、ナノ粒子に求められる粒径や純度等のような品質は、開発分野によって異なり、用途に応じて適したナノ粒子を製造することが要求される。しかしながら、ナノ粒子を生成する際の条件を変更する場合、条件の切替に時間を費やす点や、切替前の条件に起因するコンタミネーションが発生する点等の懸念が挙げられる。この点、例えば特許文献1や非特許文献1に開示されたナノ粒子の製造方法では、ナノ粒子を生成する方法が開示されているに過ぎず、上述した懸念に対応することが難しい。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、用途に応じて適した品質を図ることができるナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液を提供することにある。
請求項1に記載のナノ粒子の製造方法は、金属ナノ粒子を含む基本溶媒と、分散剤を含む溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記分散剤を被膜した被膜ナノ粒子を形成する撹拌工程と、前記被膜ナノ粒子を前記溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記被膜ナノ粒子とを分離する分離工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載のナノ粒子の製造方法は、請求項1記載の発明において、前記撹拌工程は、前記金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す前記被膜ナノ粒子を形成することを特徴とする。
請求項3記載のナノ粒子の製造方法は、請求項1又は2記載の発明において、前記撹拌工程の前に、2種以上の金属イオンを溶解させた前記基本溶媒にフェムト秒パルスレーザーを照射し、合金を示す前記金属ナノ粒子を生成する生成工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項4記載のナノ粒子の製造方法は、請求項3記載の発明において、前記生成工程の前に、前記基本溶媒を入れる容器をピラニア溶液により洗浄する洗浄工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項5記載のナノ粒子の製造方法は、請求項1〜4の何れか記載の発明において、前記分離工程のあと、前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒を採取する第1採取工程と、前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒と、前記分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子を形成する第1撹拌工程と、前記第1被膜ナノ粒子を前記第1溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記第1被膜ナノ粒子とを分離する第1分離工程と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項6記載のコロイド溶液の製造方法は、請求項5記載のナノ粒子の製造方法によって形成されたナノ粒子を含むコロイド溶液の製造方法であって前記第1被膜ナノ粒子を含む前記第1溶媒を採取する第2採取工程を備えることを特徴とする。
請求項7記載のコロイド溶液の製造方法は、請求項6記載の発明において、前記第2採取工程のあと、前記第1被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる捕集工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項8記載のナノ粒子は、請求項1〜5の何れか1項記載のナノ粒子の製造方法によって形成されたことを特徴とする。
請求項9記載のコロイド溶液は、請求項6又は7記載のコロイド溶液の製造方法によって形成されたことを特徴とする。
第1発明〜第5発明によれば、分離工程は、金属ナノ粒子と、被膜ナノ粒子とを分離する。このため、生成された金属ナノ粒子を、2種類のナノ粒子に分けることができる。これにより、製造されたナノ粒子は、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
特に、第2発明によれば、撹拌工程は、金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す被膜ナノ粒子を形成する。このため、粒径の小さい金属ナノ粒子を除いた金属ナノ粒子を取得することができる。また、金属ナノ粒子から、粒径の小さい金属ナノ粒子のみに対して分散剤を被膜させて取得することができる。これらにより、平均粒径の狭い金属ナノ粒子及び被膜ナノ粒子を容易に取得することが可能となる。
特に、第3発明によれば、生成工程は、合金を示す金属ナノ粒子を生成する。このため、合金を示す金属ナノ粒子を対象にした場合においても、撹拌工程及び分離工程を行うことで、合金の含有比率を変更することなく、2種類のナノ粒子に分けることができる。これにより、合金を示す金属ナノ粒子の純度を低下させることなく、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
特に、第4発明によれば、洗浄工程は、基本溶媒を入れる容器をピラニア溶液により洗浄する。このため、基本溶媒内に含まれる不純物を低減した状態で、生成工程等を行うことができる。これにより、生成される金属ナノ粒子の品質を向上させることが可能となる。
特に、第5発明によれば、第1撹拌工程は、基本溶媒と、分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒とを混合して撹拌し、第1被膜ナノ粒子を形成する。また、第1分離工程は、金属ナノ粒子と、第1被膜ナノ粒子とを分離する。このため、金属ナノ粒子のうち、分離工程によって粒径の小さい金属ナノ粒子を除くと共に、第1分離工程によって粒径の大きい金属ナノ粒子を除いた、第1被膜ナノ粒子を取得することができる。これにより、平均粒径の上限及び下限を制御した第1被膜ナノ粒子を容易に取得することが可能となる。
特に、第6発明によれば、用途に応じて適した品質のナノ粒子を含むコロイド溶液を実現することが可能となる。
特に、第7発明によれば、捕集工程は、第1被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる。このため、第1被膜ナノ粒子の平均粒径をさらに小さくすることができる。これにより、品質の揃ったナノ粒子の提供を容易に実現することが可能となる。
特に、第8発明によれば、用途に応じて適した特性のナノ粒子を実現することが可能となる。
特に、第9発明によれば、用途に応じて適した特性のコロイド溶液を実現することが可能となる。
図1は、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法を示すフローチャートである。 図2(a)〜図2(d)は、本実施形態における撹拌工程及び分離工程の一例を示す図である。 図3(a)は、撹拌工程前の金属ナノ粒子を観察した図であり、図3(b)は、図3(a)に示した金属ナノ粒子のヒストグラムである。 図4(a)は、分離工程後の被膜ナノ粒子を観察した図であり、図4(b)は、図4(a)に示した被膜ナノ粒子のヒストグラムである。 図5(a)〜図5(d)は、本実施形態における第1撹拌工程及び第1分離工程の一例を示す図である。 図6(a)〜図6(d)は、本実施形態における第2撹拌工程及び第2分離工程の他の一例を示す図である。 図7は、分散剤の炭素鎖の長さと、分離工程後における被膜ナノ粒子の平均粒径との関係の一例を示すグラフである。 図8(a)〜(e)は、それぞれ炭素鎖長の異なる分散剤を用いた分離工程後における被膜ナノ粒子の一例を示すヒストグラムであり、図8(f)は、撹拌工程前における金属ナノ粒子の一例を示すヒストグラムである。 図9は、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法の変形例を示すフローチャートである。 図10は、本実施形態における生成工程の一例を示す図である。 図11は、本実施形態における生成工程の他の例を示す図である。 図12は、本実施形態における生成工程の更に他の例を示す図である。
以下に、本実施形態のナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液の一例について説明する。
(ナノ粒子、コロイド溶液)
本実施形態におけるナノ粒子は、発電素子等の電子デバイスに用いられるほか、例えば医療、食品等の分野に用いられる。ナノ粒子は、例えば非金属ナノ粒子、金属ナノ粒子いずれも含むものである。非金属ナノ粒子としては、例えば、医薬品あるいは化粧品としての医療分野、複合材料の一部としての素材分野、食品等の分野で用いることができる。一方、金属ナノ粒子としては、発電素子等のエネルギー分野、電子部品等の分野で用いることができる。
ナノ粒子は、例えば平均粒径(例えばD50)が50nm以下程度の粒子群を示す。平均粒径は、例えば粒度分布計測器を用いることで、測定することができる。粒度分布計測器としては、例えば、レーザー光散乱法を用いた粒度分布計測器(例えばMicrotracBEL製Nanotrac WaveII-EX150等)が用いられる。
ナノ粒子は、単一金属により形成された粒子群のほか、複数の金属により形成された粒子群を示す。ナノ粒子は、例えば合金により形成された粒子群を示してもよい。また、ナノ粒子は、例えば絶縁性の材料が被膜した粒子群(被膜ナノ粒子)を示してもよい。
本実施形態におけるコロイド溶液は、ナノ粒子と同様の分野にて用いられる。コロイド溶液は、ナノ粒子を含む2種類以上の物質が混合する状態を示す。コロイド溶液は、例えば被膜ナノ粒子が分散された有機溶媒を示す。
(ナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法)
次に、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法、及びコロイド溶液の製造方法の一例について説明する。図1は、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法の一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、ナノ粒子の製造方法は、撹拌工程(S10)と、分離工程(S20)とを備える。後述するように、ナノ粒子の製造方法は、例えば撹拌工程S10及び分離工程S20を複数回行ってもよい。
<撹拌工程S10>
撹拌工程S10は、例えば図2に示すように、金属ナノ粒子(ナノ粒子)141(図2では141s、141f)を含む基本溶媒201と、分散剤を含む溶媒206とを混合して撹拌し、金属ナノ粒子141の一部に対し、分散剤を被膜した被膜ナノ粒子141fcを形成する。
撹拌工程S10では、まず図2(a)に示すように、混合容器211内に、金属ナノ粒子141を含む基本溶媒201が供給される。金属ナノ粒子141は、例えば金属ナノ粒子141全数に対し、相対的に粒子径の大きな金属ナノ粒子141sと、粒子径の小さな金属ナノ粒子141fとに分類することができる。即ち、金属ナノ粒子141は、金属ナノ粒子141s、金属ナノ粒子141fを含む。
次いで、図2(b)に示すように、混合容器211内に、分散剤(表面修飾剤)を含む溶媒206を供給し、基本溶媒201と、溶媒206とを混合する。この時点では、例えば金属ナノ粒子141を含む基本溶媒201の層の上に溶媒206の層が分離してもよい。
なお、溶媒206としては、例えば、トルエン等の有機溶媒を挙げることができる。分散剤として、例えばアルカンチオール(例えば1−オクタンチオール)が用いられる。分散剤の濃度は、例えば1.0×10-5mol/dm3であり、任意に設定してもよい。
次いで、図2(c)に示すように、溶媒206と基本溶媒201とを撹拌する。この撹拌は、例えば混合容器211全体に一定時間振動を与える(例えば、容器自体を回転させる等により撹拌する)ことにより行う。この撹拌の過程で、一部の金属ナノ粒子141の表面に対して分散剤が被膜することにより、被膜ナノ粒子141fcが形成される。なお、溶媒206と基本溶媒201の撹拌は、撹拌棒を使用して両溶媒を撹拌するほか、例えば撹拌子を用いてもよく、遠心分離機等を用いてもよい。ここでの撹拌時間は、例えば5分とすることで、金属ナノ粒子141の表面に分散剤が被膜し易くなる。また、撹拌時間を長くし過ぎると、粒子同士の物理的接触に起因して粒成長が起こる場合がある。このため、撹拌時間は、5分以上10分以下の範囲内であることが望ましい。
<分離工程S20>
分離工程S20は、被膜ナノ粒子141fcを溶媒206に含ませ、基本溶媒201に含まれる金属ナノ粒子141と、被膜ナノ粒子141fcとを分離する。分離工程S20は、例えば撹拌工程S10において撹拌を終えた混合容器211を、5分程度静置する。
分離工程S20は、例えば図2(d)に示すように、金属ナノ粒子141sが基本溶媒201に含まれ、被膜ナノ粒子141fcが溶媒206に含まれるように、金属ナノ粒子141を分離する。被膜ナノ粒子141fcを分離することができるのは、被膜ナノ粒子141fcが基本溶媒201層側から分散剤を含む溶媒206層側に移動(相間移動)し、残りの金属ナノ粒子141sが基本溶媒201側に残るためである。
このように、撹拌工程S10及び分離工程S20では、金属ナノ粒子141を、分散剤が被膜するか否かの2種類のナノ粒子(例えば金属ナノ粒子141fと、金属ナノ粒子141s)に分けることができる。上記に加え、粒子径の小さい金属ナノ粒子141fに対して優先的に分散剤を被膜させることができるため、両工程を通じて金属ナノ粒子141の粒度分布を狭くすることもできる。これらより形成されたナノ粒子(金属ナノ粒子141s、被膜ナノ粒子141fc)は、用途に応じて適した品質を図ることができる。
ここで、撹拌工程S10前の金属ナノ粒子141の一例を図3(a)に示す。図3(a)は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope; TEM)により得られた金属ナノ粒子141の画像を拡大して観察した図である。
図3(a)に示した複数の金属ナノ粒子141に対するヒストグラムを図3(b)に示す。図3(b)に示すように、複数の金属ナノ粒子141の粒子径の平均値dは4.7nmであり、標準偏差SDは1.8nmであった。また、変動係数CVは0.37であった。なお、金属ナノ粒子141の粒子径の平均値d、標準偏差SD、及び変動係数CVは、それぞれImageJを用いて抽出した金属ナノ粒子141の粒子径に基づき算出した。
撹拌工程S10及び分離工程S20を経て得られた被膜ナノ粒子141fcを図4(a)に示す。図4(a)は、透過型電子顕微鏡(TEM)により得られた被膜ナノ粒子141fcの画像を拡大して観察した図である。
図4(a)に示した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図4(b)に示す。図4(b)に示すように、複数の被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは3.8nmであり、標準偏差SDは0.8nmであった。また、変動係数CVは0.21であった。
図4(a)、(b)に示すように、分離工程S20後の被膜ナノ粒子141fcは、図2(a)に示した撹拌工程S10前の金属ナノ粒子141と比較して、粒子径の平均値dが0.9nm小さく、標準偏差SDが1.0nm小さく、変動係数CVが0.16小さい。即ち、全体的に粒子径が小さく、粒子径の分布のばらつきの範囲も小さくなっている。このため、撹拌工程S10では、金属ナノ粒子141よりも小さい平均粒径を示す被膜ナノ粒子141fcを形成することができる。そして、撹拌工程S10及び分離工程S20を実施することで、特定のサイズのナノ粒子(被膜ナノ粒子141fc、又は金属ナノ粒子141s)のみ取得することが可能となる。
上述した各工程S10、S20を実施することで、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法が終了する。このように、撹拌工程S10及び分離工程S20を実施してナノ粒子を形成した場合、両工程を実施しない場合と比較して、粒子径の大きさが揃ったナノ粒子(ここでは、金属ナノ粒子141f、金属ナノ粒子141s、被膜ナノ粒子141fc)を得ることができる。即ち、使用用途に適したナノ粒子を取得することができる。
なお、本実施形態におけるコロイド溶液の製造方法は、例えば分離工程S20のあと、被膜ナノ粒子141fcを含む溶媒206を採取する工程を備えることで、用途に応じて適した特性のコロイド溶液を取得することが可能となる。
<第1採取工程、第1撹拌工程、第1分離工程>
ナノ粒子の製造方法は、例えば上述した撹拌工程S10及び分離工程S20を実施したあと、第1採取工程と、第1撹拌工程と、第1分離工程とをさらに備えてもよい。
第1採取工程は、分離工程S20のあと、被膜ナノ粒子141fcと分離した金属ナノ粒子141sを含む基本溶媒201を採取する。例えば図5(a)に示すように、第1採取工程により採取された基本溶媒201には、サイズの異なる金属ナノ粒子141sが含まれる。金属ナノ粒子141sは、例えば金属ナノ粒子141sの全数に対し、相対的に粒子径の小さな金属ナノ粒子141saと、粒子径の大きな金属ナノ粒子141sbとに分類することができる。即ち、金属ナノ粒子141sは、金属ナノ粒子141sa、141sbを含む。この場合、第1撹拌工程及び第1分離工程を実施することにより、更にいずれか一方の金属ナノ粒子141sを、他の金属ナノ粒子141sから分離することができる。
第1撹拌工程は、例えば図5に示すように、金属ナノ粒子141sを含む基本溶媒201と、撹拌工程S10で使用された分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒207とを混合して撹拌し、金属ナノ粒子141sの一部に対し、第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子141sacを形成する。ここで、炭素鎖とは、例えば直鎖アルカンのような直鎖状の炭素結合のことである。
第1撹拌工程では、例えば図5(b)に示すように、混合容器211内に、分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤が含まれる第1溶媒207を供給し、基本溶媒201と、第1溶媒207とを混合する。例えば図5(b)に示すように、基本溶媒201の層の上に、第1溶媒207の層が形成される。
なお、第1溶媒207としては、例えばトルエン等の有機溶媒を挙げることができる。第1分散剤として、例えば撹拌工程S10において用いた分散剤に比べて、炭素鎖の長いアルカンチオール(例えば1−ドデカンチオール)が用いられる。第1分散剤の濃度は、例えば1.0×10-5mol/dm3であり、任意に設定してもよい。
次いで、例えば図5(c)に示すように、撹拌工程S10と同様に、第1溶媒207と基本溶媒201とを撹拌する。この撹拌の過程で、一部の金属ナノ粒子141sの表面に対して第1分散剤が被膜することにより、第1被膜ナノ粒子141sacが形成される。
第1分離工程は、例えば図5(d)に示すように、第1被膜ナノ粒子141sacを第1溶媒207に含ませ、基本溶媒201に含まれる金属ナノ粒子141sbと、第1被膜ナノ粒子141sacとを分離する。第1分離工程は、分離工程S20と同様に、例えば第1撹拌工程において撹拌を終えた混合容器211を、5分程度静置する。
この結果、第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子141sacは、第1溶媒207側に移動し、粒子径の大きな金属ナノ粒子141sbが基本溶媒201側に残る。このため、金属ナノ粒子141のうち、分離工程S20によって粒径の小さい金属ナノ粒子141f(被膜ナノ粒子141fc)を除くと共に、第1分離工程によって粒径の大きい金属ナノ粒子141sbを除いた、第1被膜ナノ粒子141sacを取得することができる。
なお、本実施形態におけるコロイド溶液の製造方法は、例えば第1分離工程のあと、第1被膜ナノ粒子141sacを含む第1溶媒207を採取する第2採取工程を備えることで、用途に応じて適した特性のコロイド溶液を取得することが可能となる。
<第3採取工程、第1除去工程、第2撹拌工程、第2分離工程>
ナノ粒子の製造方法は、例えば上述した撹拌工程S10及び分離工程S20を実施したあと、第3採取工程と、第1除去工程と、第2撹拌工程と、第2分離工程とをさらに備えてもよい。
第3採取工程は、分離工程S20のあと、被膜ナノ粒子141fcを採取する。このとき、例えば被膜ナノ粒子141fcを含む溶媒206を採取してもよい。
第1除去工程は、被膜ナノ粒子141fcに被膜した分散剤を除去し、金属ナノ粒子141fを形成する。第1除去工程では、例えば水等の洗浄液を用いて被膜ナノ粒子141fcに被膜した分散剤を除去する。これにより、撹拌工程S10の前における金属ナノ粒子141fと同様の第1金属ナノ粒子(以下、第1金属ナノ粒子141f)が形成される。その後、例えば図6(a)に示すように、第1金属ナノ粒子141fを、第1基本溶媒202に含ませる。第1基本溶媒202として、例えば水が用いられる。
第1基本溶媒202には、サイズの異なる第1金属ナノ粒子141fが含まれる。第1金属ナノ粒子141fは、例えば第1金属ナノ粒子141f全数に対し、相対的に粒子径の小さな第1金属ナノ粒子141faと、粒子径の大きな第1金属ナノ粒子141fbとを含む。この場合、第2撹拌工程及び第2第2分離工程を実施することにより、更にいずれか一方の第1金属ナノ粒子141fを、他の第1金属ナノ粒子141fから分離することができる。
第2撹拌工程は、例えば図6に示すように、第1金属ナノ粒子141fを含む第1基本溶媒202と、分散剤よりも炭素鎖の短い第2分散剤を含む第2溶媒208とを混合して撹拌し、第1金属ナノ粒子141fの一部に対し、第2分散剤を被膜した第2被膜ナノ粒子141facを形成する。
第2撹拌工程では、例えば図6(b)に示すように、混合容器211内に、撹拌工程S10で使用された分散剤よりも炭素鎖の短い第2分散剤が含まれる第2溶媒208を供給し、第1基本溶媒202と、第2溶媒208とを混合する。例えば図6(b)に示すように、第1基本溶媒202の層の上に、第2溶媒208の層が形成される。
なお、第2溶媒208としては、例えばトルエン等の有機溶媒を挙げることができる。第2分散剤として、例えば撹拌工程S10において用いた分散剤に比べて、炭素鎖の短いアルカンチオール(例えば1−ヘキサンチオール)が用いられる。第2分散剤の濃度は、例えば1.0×10-5mol/dm3であり、任意に設定してもよい。
次いで、例えば図6(c)に示すように、撹拌工程S10と同様に、第2溶媒208と第1基本溶媒202とを撹拌する。この撹拌の過程で、一部の第1金属ナノ粒子141fの表面に対して第2分散剤が被膜することにより、第2被膜ナノ粒子141facが形成される。
第2分離工程は、例えば図6(d)に示すように、第2被膜ナノ粒子141facを第2溶媒208に含ませ、第1基本溶媒202に含まれる第1金属ナノ粒子141fbと、第2被膜ナノ粒子141facとを分離する。第2分離工程は、分離工程S20と同様に、例えば第2撹拌工程において撹拌を終えた混合容器211を、5分程度静置する。
この結果、第2分散剤を被膜した第2被膜ナノ粒子141facは、第2溶媒208側に移動し、粒子径の大きな第1金属ナノ粒子141fbが第1基本溶媒202側に残る。このため、金属ナノ粒子141のうち、分離工程S20によって粒径の大きい金属ナノ粒子141sを除くと共に、第2分離工程によって粒径の小さい第1金属ナノ粒子141fa(第2被膜ナノ粒子141fac)を除いた、第1金属ナノ粒子141fbを取得することができる。
<第3撹拌工程、第4採取工程>
本実施形態におけるコロイド溶液の製造方法は、例えば第2分離工程により形成された金属ナノ粒子141fbを用いてもよい。この場合、コロイド溶液の製造方法は、例えば第3撹拌工程と、第4採取工程とを備える。
例えば分離工程S20により第1金属ナノ粒子141fbを第2被膜ナノ粒子141facと分離させたあと、第1金属ナノ粒子141fbを採取する。このとき、例えば第1金属ナノ粒子141fbを含む第1基本溶媒202を採取してもよい。このとき、例えば水等の洗浄液を用いて第1金属ナノ粒子141fbを洗浄してもよい。第1金属ナノ粒子141fbを洗浄した場合、第1金属ナノ粒子141fを、溶媒(基礎溶媒)に含ませる。基礎溶媒として、例えば第1基本溶媒202等と同様に水が用いられる。なお、第1金属ナノ粒子141fbを洗浄しない場合、第1基本溶媒202を基礎溶媒としてもよい。
第3撹拌工程は、第1金属ナノ粒子141fbを含ませた基礎溶媒と、分散剤及び第2分散剤とは異なる第3分散剤を含む第3溶媒とを混合して撹拌し、第1金属ナノ粒子141fbの少なくとも一部に対し、第3分散剤を被膜した第3被膜ナノ粒子を形成する。
なお、第3溶媒としては、例えばトルエン等の有機溶媒を挙げることができる。第3分散剤として、例えば分散剤及び第2分散剤に比べて、炭素鎖の長さの異なるアルカンチオール(例えば1−デカンチオール)が用いられる。第3分散剤の濃度は、例えば1.0×10-5mol/dm3であり、任意に設定してもよい。
次いで、撹拌工程S10と同様に、第3溶媒と基礎溶媒とを撹拌する。この撹拌の過程で、少なくとも一部の第1金属ナノ粒子141fbの表面に対して第3分散剤が被膜することにより、第3被膜ナノ粒子が形成される。
第4採取工程は、第3被膜ナノ粒子を第3溶媒に含ませ、第3溶媒を採取する。第4採取工程は、分離工程S20と同様に、例えば第3撹拌工程において撹拌を終えた混合容器を、5分程度静置する。
この結果、第3分散剤を被膜した第3被膜ナノ粒子は、第3溶媒側に移動し、第3溶媒を採取することで、本実施形態におけるコロイド溶液の製造方法が終了する。この場合、第3分散剤の種類を、コロイド溶液の用途に応じて任意に変更することができる。これにより、用途に応じて適した品質のナノ粒子を含むコロイド溶液を実現することが可能となる。
<捕集工程>
本実施形態におけるコロイド溶液の製造方法は、例えば捕集工程をさらに備えてもよい。捕集工程は、各採取工程(例えば第2採取工程)のあと、被膜ナノ粒子(例えば第1被膜ナノ粒子)をジメチルポリシロキサンに通過させる。このため、被膜ナノ粒子の平均粒径をさらに小さくすることができる。
<洗浄工程>
本実施形態におけるナノ粒子の製造方法は、例えば洗浄工程を備えてもよい。洗浄工程は、撹拌工程S10の前処理として、水溶液を充填する容器をピラニア溶液により洗浄する。例えば図2に示すような、基本溶媒201が入れられる前の混合容器211を、ピラニア溶液により洗浄する。用いられるピラニア溶液は、例えば硫酸と過酸化水素水との混合液体である。ピラニア溶液により洗浄することで、ナノ粒子製造時に不純物、例えばナトリウムの成分の混入を抑制することができ、容器内の有機物をほぼ除去することができる。
上記各撹拌工程で溶媒と混合されて使用される分散剤の炭素鎖の長さと、分離工程S20後の被膜ナノ粒子141fcの平均粒径との関係の一例を図7に示す。図7に示すように、分散剤の炭素鎖の長さを横軸(X軸)に、分離工程S20後の被膜ナノ粒子141fc(図7ではNPs)の平均粒径を縦軸(Y軸)とした場合、炭素鎖の長さが短くなるにつれて、被膜ナノ粒子141fcの平均粒径が小さくなることを、発明者は見出した。例えば、分散剤の炭素鎖の長さをX、分離工程S20後の被膜ナノ粒子141fcの平均粒径をYとした場合、被膜ナノ粒子141fcの平均粒径Yと分散剤の炭素鎖の長さXとの間には、下式(1)の関係が成り立つ。
Y=0.240X+2.060 ・・・(1)
例えば上述した各分散剤の炭素鎖の長さを制御することで、各分散剤の被膜対象となる金属ナノ粒子141の粒子径を制御することができる。例えば粒子径の小さな金属ナノ粒子141を、上述した各溶媒側に移動させるためには、溶媒中に含まれる分散剤の炭素鎖の長さを短いものとすればよい。なお、分散剤としては、上述のようにアルカンチオールのほか、例えばアルキル基を備える材料を挙げることができる。このように、溶媒中に分散剤を含ませることで、金属ナノ粒子141を被膜する修飾膜(絶縁膜)が形成される。
例えば、炭素鎖の長さを変えて使用される分散剤と分離工程S20後の被膜ナノ粒子141fcの粒子径の一例を図8(a)〜(e)に示す。なお、図8(a)〜(e)における分離工程S20、及び撹拌工程S10の前における金属ナノ粒子141の粒子径の一例を図8(f)に示す。なお、図8(a)〜(e)に示した分散剤の炭素鎖の長さ(炭素数)と、被膜ナノ粒子141fcの平均値dとの関係をそれぞれプロットすることで、図7に示したグラフ及び式(1)を得ることができる。また、使用した分散剤の濃度は6.25×10-3mol/dm3であり、合金の金と白金との比率は1:3(濃度:2.5×10-4mol/dm3)であるが、任意に設定してもよい。
炭素数が4の1−ブタンチオール(C410S)により被膜した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図8(a)に示す。図8(a)に示すように、被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは3.1nmであり、標準偏差SDは0.7nmであった。また、変動係数CVは0.23であった。
炭素数が6の1−ヘキサンチオール(C614S)により被膜した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図8(b)に示す。図8(b)に示すように、複数の被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは3.4nmであり、標準偏差SDは0.7nmであった。また、変動係数CVは0.19であった。
炭素数が8の1−オクタンチオール(C818S)により被膜した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図8(c)に示す。図8(c)に示すように、被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは4.0nmであり、標準偏差SDは0.7nmであった。また、変動係数CVは0.17であった。
炭素数が10の1−デカンチオール(C1022S)により被膜した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図8(d)に示す。図8(d)に示すように、被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは4.4nmであり、標準偏差SDは1.0nmであった。また、変動係数CVは0.22であった。
炭素数が12の1−ドデカンチオール(C1226S)により被膜した被膜ナノ粒子141fcに対するヒストグラムを図8(e)に示す。図8(e)に示すように、被膜ナノ粒子141fcの粒子径の平均値dは5.0nmであり、標準偏差SDは0.9nmであった。また、変動係数CVは0.18であった。
<生成工程S30>
本実施形態におけるナノ粒子の製造方法の変形例のフローチャートを、図9に示す。図に示すように、撹拌工程S10の前に生成工程S30が行われる。生成工程S30は、例えば1種以上の金属イオンを溶解させた基本溶媒201にフェムト秒パルスレーザーを照射して金属ナノ粒子141を生成する。例えば図10に示すように、基本溶媒201は金属イオンが溶解した溶媒であり、基本溶媒201が収容される容器の筐体212に入れられている。
筐体212は、例えば石英キュベットである。基本溶媒201として、例えば水が用いられる。金属イオンとしては、例えば金、白金、銀等のうち2種類以上の金属イオンが用いられる。例えば、金イオンと白金イオンとを1対1で溶解した基本溶媒201を用いる場合、金と白金との比率が1対1で構成された合金の金属ナノ粒子を生成することができる。
フェムト秒パルスレーザー203は、図示しない光源から照射されるレーザービームであり、集光レンズ204により集光されて、基本溶媒201に照射される。フェムト秒パルスレーザー203は、非常に短い時間幅(例えば10-15秒)を有するパルスレーザーである。フェムト秒パルスレーザー203が基本溶媒201に照射されると、基本溶媒201中の水分子が分解されてラジカルが生成され、生成されたラジカル(例えば水素ラジカル)により金属イオンが還元されることにより、金属ナノ粒子141が生成される。このように、基本溶媒201にフェムト秒パルスレーザー203を照射することにより、複数の金属ナノ粒子141が生成される。
フェムト秒パルスレーザー203は、例えばSpectra Physics社製のSpitfire Proを光源として生成することができ、例えば下記の特性を有するものである。
発振波長:800nm
パルス幅:100fs
エネルギー:5-6mJ、
繰り返し周波数:100Hz(出力0.5−0.6W)
このような特性のレーザーを、NA0.5でフォーカシングして30分照射したものである。
なお、生成工程S30では、図10の装置に代えて図11の装置を使用してもよい。図11の装置は、フローセル方式によるものであり、混合容器211内の基本溶媒201に対し、フェムト秒パルスレーザー203が照射される。
図12に、液相レーザーアブレーションにより金属ナノ粒子141を生成する手法を示す。具体的には、混合容器211内の溶液中の合金材料にレーザー303を照射することにより、金属ナノ粒子141を生成するものである。
液相レーザーアブレーションは、例えば単一金属で形成される金属ナノ粒子141を形成する際に用いられる。他方、図10及び図11に示したフェムト秒パルスレーザー203を用いた場合、2種類以上の金属(合金)を示す金属ナノ粒子141を形成することができる。
ここで、合金で形成される金属ナノ粒子141は、粒径分布を狭めて生成する際、生成条件の変更に伴い含有比率にバラつきが生じる恐れがある。この点、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法を用いることで、合金で形成される金属ナノ粒子141の含有比率に影響を与えずに、金属ナノ粒子141の粒径分布を制御することができる。これにより、本実施形態におけるナノ粒子の製造方法によって形成されたナノ粒子は、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
本実施形態によれば、分離工程S20は、金属ナノ粒子141sと、被膜ナノ粒子141fcとを分離する。このため、生成された金属ナノ粒子141を、2種類のナノ粒子(141s、141fc)に分けることができる。これにより、製造されたナノ粒子は、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、撹拌工程S10は、金属ナノ粒子141よりも小さい平均粒径を示す被膜ナノ粒子141fcを形成する。このため、粒径の小さい金属ナノ粒子141fを除いた金属ナノ粒子141sを取得することができる。また、金属ナノ粒子141から、粒径の小さい金属ナノ粒子141fのみに対して分散剤を被膜させて取得することができる。これらにより、平均粒径の狭い金属ナノ粒子141s及び被膜ナノ粒子141fcを容易に取得することが可能となる。
また、本実施形態によれば、生成工程S30は、合金を示す金属ナノ粒子141を生成する。このため、合金を示す金属ナノ粒子141を対象にした場合においても、撹拌工程S10及び分離工程S20を行うことで、合金の含有比率を変更することなく、2種類のナノ粒子に分けることができる。これにより、合金を示す金属ナノ粒子141の純度を低下させることなく、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、洗浄工程は、基本溶媒201を入れる容器211、212をピラニア溶液により洗浄する。このため、基本溶媒201内に含まれる不純物を低減した状態で、生成工程S30等を行うことができる。これにより、生成される金属ナノ粒子141の品質を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1撹拌工程は、基本溶媒201と、分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒207とを混合して撹拌し、第1被膜ナノ粒子141sacを形成する。また、第1分離工程は、金属ナノ粒子141sbと、第1被膜ナノ粒子141sacとを分離する。このため、金属ナノ粒子141のうち、分離工程S20によって粒径の小さい金属ナノ粒子141fを除くと共に、第1分離工程によって粒径の大きい金属ナノ粒子141sbを除いた、第1被膜ナノ粒子141sacを取得することができる。これにより、平均粒径の上限及び下限を制御した第1被膜ナノ粒子141sacを容易に取得することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第2撹拌工程は、第1基本溶媒202と、分散剤よりも炭素鎖の短い第2分散剤を含む第2溶媒208とを混合して撹拌し、第2被膜ナノ粒子141facを形成する。また、第2分離工程は、第1金属ナノ粒子141fbと、第2被膜ナノ粒子141facとを分離する。このため、金属ナノ粒子141のうち、分離工程S20によって粒径の大きい金属ナノ粒子141sを除くと共に、第2分離工程によって粒径の小さい第1金属ナノ粒子(第2被膜ナノ粒子141fac)を除いた、第1金属ナノ粒子141fbを取得することができる。これにより、平均粒径の上限及び下限を制御した第1金属ナノ粒子141fbを容易に取得することが可能となる。
また、本実施形態によれば、用途に応じて適した品質のナノ粒子を含むコロイド溶液を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、捕集工程は、第3被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる。このため、第3被膜ナノ粒子の平均粒径をさらに小さくすることができる。これにより、品質の揃ったナノ粒子の提供を容易に実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、用途に応じて適した特性のナノ粒子を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、用途に応じて適した特性のコロイド溶液を実現することが可能となる。
以上、この発明の実施形態のいくつかを説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。例えば、これらの実施形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。また、この発明は、上記いくつかの実施形態の他、様々な新規な形態で実施することができる。したがって、上記いくつかの実施形態のそれぞれは、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更が可能である。このような新規な形態や変形は、この発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明、及び特許請求の範囲に記載された発明の均等物の範囲に含まれる。
141 :ナノ粒子
141f :金属ナノ粒子
141fac :被膜ナノ粒子
141fb :金属ナノ粒子
141fc :被膜ナノ粒子
141s :金属ナノ粒子
141sa :金属ナノ粒子
141sac :被膜ナノ粒子
141i :合金
201 :基本溶媒
202 :第1基本溶媒
203 :フェムト秒パルスレーザー
204 :集光レンズ
206 :溶媒
207 :溶媒
208 :溶媒
211 :混合容器
212 :筐体
303 :レーザー
S10 :撹拌工程
S20 :分離工程
S30 :生成工程
本発明は、被膜ナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液に関するものである。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、用途に応じて適した品質を図ることができる被膜ナノ粒子の製造方法、コロイド溶液の製造方法、ナノ粒子、及びコロイド溶液を提供することにある。
請求項1に記載の被膜ナノ粒子の製造方法は、金属ナノ粒子を含む基本溶媒と、分散剤を含む溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記分散剤を被膜した被膜ナノ粒子を形成する撹拌工程と、前記被膜ナノ粒子を前記分散剤を含む溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記被膜ナノ粒子とを分離する分離工程と、を備え、前記分離工程のあと、前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒を採取する第1採取工程と、前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒と、前記分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子を形成する第1撹拌工程と、前記第1被膜ナノ粒子を前記第1溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記第1被膜ナノ粒子とを分離する第1分離工程と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項2記載の被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項1記載の発明において、前記撹拌工程は
、前記金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す前記被膜ナノ粒子を形成することを特徴
とする。
請求項3記載の被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項1又は2記載の発明において、前記撹拌工程の前に、2種以上の金属イオンを溶解させた前記基本溶媒にフェムト秒パルスレーザーを照射し、合金を示す前記金属ナノ粒子を生成する生成工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項4記載の被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項3記載の発明において、前記生成工程の前に、前記基本溶媒を入れる容器をピラニア溶液により洗浄する洗浄工程をさらに備える ことを特徴とする。
請求項記載のコロイド溶液の製造方法は、請求項記載の被膜ナノ粒子の製造方法によって形成されたナノ粒子を含むコロイド溶液の製造方法であって前記第1被膜ナノ粒子を含む前記第1溶媒を採取する第2採取工程を備えることを特徴とする。
請求項記載のコロイド溶液の製造方法は、請求項記載の発明において、前記第2採取工程のあと、前記第1被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる捕集工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項記載のナノ粒子は、請求項1〜の何れか1項記載の被膜ナノ粒子の製造方法によって形成されたことを特徴とする。
請求項記載のコロイド溶液は、請求項5又は6記載のコロイド溶液の製造方法によって形成されたことを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、分離工程は、金属ナノ粒子と、被膜ナノ粒子とを分離する。このため、生成された金属ナノ粒子を、2種類のナノ粒子に分けることができる。これにより、製造されたナノ粒子は、用途に応じて適した品質を図ることが可能となる。
特に、第発明によれば、用途に応じて適した品質のナノ粒子を含むコロイド溶液を実現することが可能となる。
特に、第発明によれば、捕集工程は、第1被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる。このため、第1被膜ナノ粒子の平均粒径をさらに小さくすることができる。これにより、品質の揃ったナノ粒子の提供を容易に実現することが可能となる。
特に、第発明によれば、用途に応じて適した特性のナノ粒子を実現することが可能となる。
特に、第発明によれば、用途に応じて適した特性のコロイド溶液を実現することが可能となる。
本発明は、第1被膜ナノ粒子の製造方法及びコロイド溶液の製造方法に関するものである。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、用途に応じて適した品質を図ることができる第1被膜ナノ粒子の製造方法及びコロイド溶液の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の第1被膜ナノ粒子の製造方法は、金属ナノ粒子を含む基本溶媒と、分散剤を含む溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記分散剤を被膜した被膜ナノ粒子を形成する撹拌工程と、前記被膜ナノ粒子を前記分散剤を含む溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記被膜ナノ粒子とを分離する分離工程と、を備え、前記分離工程のあと、前記分離工程を経た前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒を採取する第1採取工程と、前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒と、前記分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子を形成する第1撹拌工程と、前記第1被膜ナノ粒子を前記第1溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記第1被膜ナノ粒子とを分離する第1分離工程と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項2記載の第1被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項1記載の発明において、前記撹拌工程は、前記金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す前記被膜ナノ粒子を形成することを特徴とする。
請求項3記載の第1被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項1又は2記載の発明において、前記撹拌工程の前に、2種以上の金属イオンを溶解させた前記基本溶媒にフェムト秒パルスレーザーを照射し、合金を示す前記金属ナノ粒子を生成する生成工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項4記載の第1被膜ナノ粒子の製造方法は、請求項3記載の発明において、前記生成工程の前に、前記基本溶媒を入れる容器をピラニア溶液により洗浄する洗浄工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項5記載のコロイド溶液の製造方法は、請求項1記載の第1被膜ナノ粒子の製造方法によって形成された第1被膜ナノ粒子を含むコロイド溶液の製造方法であって前記第1被膜ナノ粒子を含む前記第1溶媒を採取する第2採取工程を備えることを特徴とする。

Claims (9)

  1. 金属ナノ粒子を含む基本溶媒と、分散剤を含む溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記分散剤を被膜した被膜ナノ粒子を形成する撹拌工程と、
    前記被膜ナノ粒子を前記溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記被膜ナノ粒子とを分離する分離工程と、
    を備えること
    を特徴とするナノ粒子の製造方法。
  2. 前記撹拌工程は、前記金属ナノ粒子よりも小さい平均粒径を示す前記被膜ナノ粒子を形成すること
    を特徴とする請求項1記載のナノ粒子の製造方法。
  3. 前記撹拌工程の前に、2種以上の金属イオンを溶解させた前記基本溶媒にフェムト秒パルスレーザーを照射し、合金を示す前記金属ナノ粒子を生成する生成工程をさらに備えること
    を特徴とする請求項1又は2記載のナノ粒子の製造方法。
  4. 前記生成工程の前に、前記基本溶媒を入れる容器をピラニア溶液により洗浄する洗浄工程をさらに備えること
    を特徴とする請求項3記載のナノ粒子の製造方法。
  5. 前記分離工程のあと、
    前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒を採取する第1採取工程と、
    前記金属ナノ粒子を含む前記基本溶媒と、前記分散剤よりも炭素鎖の長い第1分散剤を含む第1溶媒とを混合して撹拌し、前記金属ナノ粒子の一部に対し、前記第1分散剤を被膜した第1被膜ナノ粒子を形成する第1撹拌工程と、
    前記第1被膜ナノ粒子を前記第1溶媒に含ませ、前記基本溶媒に含まれる前記金属ナノ粒子と、前記第1被膜ナノ粒子とを分離する第1分離工程と、
    をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のナノ粒子の製造方法。
  6. 請求項5記載のナノ粒子の製造方法によって形成されたナノ粒子を含むコロイド溶液の製造方法であって、
    前記第1被膜ナノ粒子を含む前記第1溶媒を採取する第2採取工程を備えること
    を特徴とするコロイド溶液の製造方法。
  7. 前記第2採取工程のあと、前記第1被膜ナノ粒子をジメチルポリシロキサンに通過させる捕集工程をさらに備えること
    を特徴とする請求項6記載のコロイド溶液の製造方法。
  8. 請求項1〜5の何れか1項記載のナノ粒子の製造方法によって形成されたことを特徴とするナノ粒子。
  9. 請求項6又は7記載のコロイド溶液の製造方法によって形成されたことを特徴とするコロイド溶液。
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