JP2021017389A - 改質システム - Google Patents
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Abstract
【課題】改質器の起動時間を短縮することができる改質システムを提供する。【解決手段】改質システム1は、アンモニアガスを改質して水素を含有した改質ガスを生成する改質器9と、主アンモニアガス流路4を流れるアンモニアガスの流量を制御するアンモニア流量制御弁5と、空気流路7を流れる空気の流量を制御する空気流量制御弁8と、改質器9により生成された改質ガスが流れる改質ガス流路11と、アンモニアガスを分解して水素を生成するプラズマ発生器17と、プラズマ発生器17に供給されるアンモニアガスが流れる補助アンモニアガス流路18と、補助アンモニアガス流路18を開閉する開閉バルブ19と、プラズマ発生器17により生成された水素が改質器9に向けて流れる水素流路20とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、改質システムに関する。
例えば特許文献1には、改質システムの主要な構成である改質器が記載されている。特許文献1に記載の改質器は、アンモニアを燃焼させて熱を発生させるアンモニア燃焼触媒と、このアンモニア燃焼触媒で発生した熱を利用してアンモニアを分解することで、水素と窒素とを含むガスを生成するアンモニア分解触媒とを有している。
上記従来技術においては、改質器の起動時に、アンモニア燃焼触媒によりアンモニアと酸素とが反応することで、アンモニアが着火して燃焼する。しかし、アンモニアは燃焼しにくいため、アンモニアの着火までに時間がかかる。その結果、改質器の起動時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、改質器の起動時間を短縮することができる改質システムを提供することである。
本発明の一態様に係る改質システムは、燃料ガスを燃焼させて発生した熱を利用して燃料ガスを改質して、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、改質器に供給される燃料ガスが流れる主燃料ガス流路と、主燃料ガス流路を流れる燃料ガスの流量を制御する第1流量制御弁と、改質器に供給される酸化性ガスが流れる酸化性ガス流路と、酸化性ガス流路を流れる酸化性ガスの流量を制御する第2流量制御弁と、改質器により生成された改質ガスが流れる改質ガス流路と、燃料ガスを分解して水素を生成する水素生成部と、水素生成部に供給される燃料ガスが流れる補助燃料ガス流路と、補助燃料ガス流路を開閉する開閉バルブと、水素生成部により生成された水素が改質器に向けて流れる水素流路と、改質器の起動時に、改質器に燃料ガス及び酸化性ガスを供給するように第1流量制御弁及び第2流量制御弁を制御すると共に、開閉バルブを開くように制御する第1制御処理を実行し、第1制御処理を実行した後、開閉バルブを閉じるように制御する第2制御処理を実行する制御部とを備える。
このような改質システムにおいては、改質器が起動されると、第1流量制御弁及び第2流量制御弁によって改質器に燃料ガス及び酸化性ガスが供給されると共に、開閉バルブが開くことで、水素生成部に燃料ガスが供給される。すると、水素生成部において、燃料ガスが分解されて水素が生成される。水素生成部により生成された水素は、改質器に供給される。改質器では、水素が着火して燃焼してから、燃料ガスが燃焼する。そして、燃料ガスが改質されて改質ガスが生成される。このように改質器の起動時には、燃焼しやすい水素が燃料ガス及び酸化性ガスと共に改質器に供給され、水素及び燃料ガスが燃焼するため、改質器の起動時間が短縮される。また、水素は常温で燃焼することから、改質器において燃料ガスを燃焼させるために改質器または燃料ガスをヒータ等で加熱しなくて済む。
水素生成部は、プラズマを発生させて、プラズマにより燃料ガスを分解して水素を生成してもよい。このような構成では、プラズマ中に燃料ガスが流れることで、燃料ガスが分解されやすくなる。従って、水素を十分に生成することができる。
改質システムは、改質器の温度を検出する温度検出部を更に備え、制御部は、第1制御処理を実行した後、温度検出部により検出された改質器の温度が規定温度以上であるときに、第2制御処理を実行してもよい。このような構成では、例えば規定温度が水素の着火が可能となる温度である場合、改質器において水素が着火すると、水素生成部への燃料ガスの供給が停止する。従って、燃料ガスを水素生成部に無駄に供給しなくて済む。
改質器は、燃料ガスを燃焼させる燃焼触媒を有する燃焼部と、燃料ガスを水素に分解する改質触媒を有する改質部と、燃焼部と改質部とを分離する分離壁とを有し、主燃料ガス流路は、燃焼部及び改質部に接続されており、酸化性ガス流路は、燃焼部に接続されており、改質ガス流路は、改質部に接続されており、水素流路は、燃焼部に接続されていてもよい。このような構成では、改質器の燃焼部において、水素生成部により生成された水素及び燃料ガスが燃焼する。また、改質器の改質部において、燃料ガスが改質されて改質ガスが生成される。従って、改質ガスに水分が含まれにくくなる。
燃料ガスがアンモニアガスであってもよい。アンモニアガスは燃焼しにくいため、改質器の起動時に、燃焼しやすい水素をアンモニアガスと共に改質器に供給するのが効果的である。
本発明によれば、改質器の起動時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る改質システムを示す概略構成図である。図1において、本実施形態の改質システム1は、アンモニアタンク2と、気化器3と、主アンモニアガス流路4と、アンモニア流量制御弁5と、空気発生器6と、空気流路7と、空気流量制御弁8と、改質器9と、改質ガス流路11とを備えている。
アンモニアタンク2は、燃料であるアンモニアを液体状態で貯蔵する。気化器3は、アンモニアタンク2に貯蔵された液体状態のアンモニアを気化させて、燃料ガスであるアンモニアガスを生成する。
主アンモニアガス流路4は、気化器3と改質器9の入口部9aとを接続している。主アンモニアガス流路4は、改質器9に供給されるアンモニアガスが流れる主燃料ガス流路である。アンモニア流量制御弁5は、主アンモニアガス流路4に配設されている。アンモニア流量制御弁5は、主アンモニアガス流路4を流れるアンモニアガスの流量を制御する第1流量制御弁である。
空気発生器6は、酸化性ガスである空気を発生させる。空気発生器6としては、例えば送風機等が用いられる。空気流路7は、空気発生器6と改質器9の入口部9aとを接続している。空気流路7の一端は、例えば主アンモニアガス流路4におけるアンモニア流量制御弁5と改質器9との間の部分に接続されている。空気流路7は、改質器9に供給される空気が流れる酸化性ガス流路である。空気流量制御弁8は、空気流路7に配設されている。空気流量制御弁8は、空気流路7を流れる空気の流量を制御する第2流量制御弁である。
改質器9は、アンモニアガスを燃焼させて発生した熱を利用してアンモニアガスを改質して、水素を含有した改質ガスを生成する。改質器9は、アンモニアを燃焼させる燃焼触媒14と、この燃焼触媒14よりも下流側に配置され、アンモニアを水素に分解する改質触媒15とを有している。
燃焼触媒14としては、例えばゼオライトにパラジウム及び銅が担持された触媒またはCuO/10Al2O3・2B2O3等が用いられる。燃焼触媒14は、例えば200℃〜400℃の温度領域においてアンモニアを燃焼させる。改質触媒15としては、例えRu/CeO2、Ru/ZrO2、Ru/MgO、Ru/Al2O3またはRu/SiO2等が用いられる。改質触媒15は、例えば250℃〜500℃の温度領域においてアンモニアを水素に分解する。
改質ガス流路11は、改質器9により生成された改質ガスが流れる流路である。改質ガス流路11は、改質器9の出口部9bと水素利用装置16とを接続している。水素利用装置16は、改質ガスに含有された水素を利用する装置である。つまり、改質ガスに含有される水素は、水素利用装置16に利用される。水素利用装置16としては、例えば水素と空気中の酸素とを化学反応させて発電を行う燃料電池、或いはアンモニアを燃料としたアンモニアエンジンまたはアンモニアガスタービン等が挙げられる。
また、改質システム1は、プラズマ発生器17と、補助アンモニアガス流路18と、開閉バルブ19と、水素流路20とを備えている。
プラズマ発生器17は、プラズマを発生させる装置である。プラズマ発生器17は、プラズマによりアンモニアガスを常温で分解して水素を生成する水素生成部である。ここでいう常温とは、ヒータ等により改質器9またはアンモニアガスを加熱しなくても、アンモニアガスを分解することが可能な温度をいい、例えば0℃〜50℃程度である。プラズマ発生器17により生成される水素は、燃焼触媒14によるアンモニアガスの燃焼を促進させる燃焼用の水素である。
プラズマ発生器17は、アンモニアガスを分解して、水素及び窒素を含むガスを生成する。プラズマ発生器17は、電源17aを有している。電源17aがONされると、プラズマ発生器17においてプラズマが発生する。
補助アンモニアガス流路18は、気化器3とプラズマ発生器17とを接続している。補助アンモニアガス流路18は、プラズマ発生器17に供給されるアンモニアガスが流れる補助燃料ガス流路である。補助アンモニアガス流路18の一端は、例えば主アンモニアガス流路4における気化器3とアンモニア流量制御弁5との間の部分に接続されている。
開閉バルブ19は、補助アンモニアガス流路18に配設されている。開閉バルブ19は、補助アンモニアガス流路18を開閉するバルブである。開閉バルブ19としては、例えばON/OFF弁または流量制御弁が用いられる。
水素流路20は、プラズマ発生器17と改質器9の入口部9aとを接続している。水素流路20は、プラズマ発生器17により生成された水素が改質器9に向けて流れる流路である。水素流路20の一端は、例えば主アンモニアガス流路4におけるアンモニア流量制御弁5と改質器9との間の部分に接続されている。
また、改質システム1は、起動スイッチ22と、温度センサ23と、コントローラ25とを備えている。
起動スイッチ22は、改質器9を含む改質システム1を起動するための手動操作スイッチである。温度センサ23は、改質器9の温度を検出する温度検出部である。温度センサ23は、例えば改質器9の改質触媒15の温度を検出する。
コントローラ25は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。コントローラ25は、起動スイッチ22の操作信号と温度センサ23の検出値とを取得し、所定の処理を行い、アンモニア流量制御弁5、空気流量制御弁8、開閉バルブ19及びプラズマ発生器17の電源17aを制御する制御部である。
図2は、コントローラ25により実行される制御処理手順の詳細を示すフローチャートである。なお、本処理の実行前は、アンモニア流量制御弁5、空気流量制御弁8及び開閉バルブ19は、何れも閉じた状態となっている。
図2において、コントローラ25は、まず起動スイッチ22の操作信号に基づいて、起動スイッチ22がON操作されたかどうかを判断する(手順S101)。コントローラ25は、起動スイッチ22がON操作されたと判断したときは、開閉バルブ19を開くように制御する(手順S102)。これにより、プラズマ発生器17にアンモニアガスが供給される。
また、コントローラ25は、プラズマ発生器17の電源17aをON制御する(手順S103)。これにより、プラズマ発生器17においてプラズマが発生する。また、コントローラ25は、アンモニア流量制御弁5及び空気流量制御弁8を所定の開度で開くように制御する(手順S104)。これにより、アンモニアガス及び空気が改質器9に供給される。このとき、コントローラ25は、改質器9に供給されるアンモニアガスの流量がプラズマ発生器17に供給されるアンモニアガスの流量よりも多くなるように、アンモニア流量制御弁5を制御する。
続いて、コントローラ25は、温度センサ23の検出値に基づいて、改質器9の温度が規定温度以上であるかどうかを判断する(手順S105)。規定温度は、例えば燃焼触媒14により水素が着火する温度である。コントローラ25は、改質器9の温度が規定温度以上であると判断したときは、開閉バルブ19を閉じるように制御する(手順S106)。また、コントローラ25は、プラズマ発生器17の電源17aをOFF制御する(手順S107)。
ここで、手順S101〜S104は、改質器9の起動時に、改質器9にアンモニアガス及び空気を供給するようにアンモニア流量制御弁5及び空気流量制御弁8を制御すると共に、開閉バルブ19を開くように制御する第1制御処理である。手順S105,S106は、第1制御処理を実行した後、開閉バルブ19を閉じるように制御する第2制御処理である。
以上のような改質システム1において、起動スイッチ22がON操作されると、開閉バルブ19が開弁し(図3(a)参照)、プラズマ発生器17にアンモニアガスが供給されると共に、プラズマ発生器17の電源17aがONし(図3(b)参照)、プラズマ発生器17においてプラズマが発生する。すると、プラズマによりアンモニアガスが分解されることで、水素を含むガスが生成される。
プラズマ発生器17により生成された水素を含むガスは、改質器9に供給される。また、アンモニア流量制御弁5が開弁し(図3(c)参照)、改質器9にアンモニアガスが供給されると共に、空気流量制御弁8が開弁し(図3(d)参照)、改質器9に空気が供給される。これにより、改質器9において、水素を含むガスがアンモニアガス及び空気と混合される。
このとき、水素は、常温で着火し、燃焼しやすい。このため、燃焼触媒14により水素が着火して、水素の燃焼が開始され、燃焼熱が発生する。そして、水素の燃焼熱によって改質器9の温度が上昇する。水素が着火すると、開閉バルブ19が閉弁し(図3(a)参照)、プラズマ発生器17へのアンモニアガスの供給が停止すると共に、プラズマ発生器17の電源17aがOFFし(図3(b)参照)、プラズマ発生器17におけるプラズマの発生が停止する。
そして、改質器9の温度がアンモニアガスの燃焼が可能な温度に達すると、燃焼触媒14によりアンモニアガスの燃焼が開始される。具体的には、下記式のように、一部のアンモニアと空気中の酸素とが化学反応(酸化反応)することで、アンモニアの燃焼反応が起こり、燃焼熱が発生する。このとき、窒素(N2)及び水分を含む燃焼ガスが生成される。
NH3+3/4O2+3N2→7/2N2+3/2H2O …(A)
NH3+3/4O2+3N2→7/2N2+3/2H2O …(A)
アンモニアガスの燃焼熱によって改質器9の温度が更に上昇する。そして、改質器9の温度がアンモニアガスの改質が可能な温度に達すると、改質触媒15によりアンモニアガスの改質が開始され、水素を含有した改質ガスが生成される。具体的には、下記式のように、アンモニアが水素と窒素とに分解される改質反応が起こり、水素及び窒素を含む改質ガスが生成される。
NH3→3/2H2+1/2N2 …(B)
NH3→3/2H2+1/2N2 …(B)
ところで、アンモニアガス自体は燃焼しにくいため、改質器9の起動時にアンモニアガス及び空気を改質器9に供給しただけでは、アンモニアガスの着火までに時間がかかる。その結果、改質器9の起動時間が長くなってしまう。
また、プラズマによってアンモニアガスを分解して水素を生成する際に、プラズマ発生器17にアンモニアガス及び空気を供給する場合には、以下の不具合が発生する。即ち、プラズマ発生器17にアンモニアガス及び空気が供給されると、プラズマ発生器17において水分(H2O)及びオゾン(O3)が生成される。プラズマ発生器17により生成された水分が改質器9に供給されると、改質器9の燃焼触媒14によりアンモニアガスを燃焼させる際に、水分の熱容量分の熱も与える必要があるため、アンモニアガスの燃焼に必要な熱量が増加してしまう。また、プラズマ発生器17により生成されたオゾンが改質器9の下流側に流れると、オゾンが改質ガスと反応し、水分や窒素酸化物(NOx)が発生してしまう。
そのような不具合に対し、本実施形態においては、改質器9が起動されると、アンモニア流量制御弁5及び空気流量制御弁8によって改質器9にアンモニアガス及び空気が供給されると共に、開閉バルブ19が開くことで、プラズマ発生器17にアンモニアガスが供給される。すると、プラズマ発生器17において、アンモニアガスが分解されて水素が生成される。プラズマ発生器17により生成された水素は、改質器9に供給される。改質器9では、水素が着火して燃焼してから、アンモニアガスが燃焼する。そして、アンモニアガスが改質されて改質ガスが生成される。このように改質器9の起動時には、燃焼しやすい水素がアンモニアガス及び空気と共に改質器9に供給され、水素及びアンモニアガスが燃焼するため、改質器9の起動時間が短縮される。また、水素は常温で燃焼することから、改質器9においてアンモニアガスを燃焼させるために改質器9またはアンモニアガスをヒータ等で加熱しなくて済む。
また、プラズマ発生器17には、アンモニアガスのみが供給され、空気は供給されない。従って、プラズマ発生器17において水分が生成されないため、改質器9に水分が供給されることはない。このため、改質器9においてアンモニアガスを燃焼させる際に、水分の熱容量分の熱を与えなくて済む。これにより、アンモニアガスの燃焼に必要な熱量が低減される。また、プラズマ発生器17には空気が供給されないため、プラズマ発生器17においてオゾンも生成されない。従って、改質器9の下流側において、オゾンが改質ガスと反応することがないため、水分やNOxの発生が防止される。さらに、プラズマ発生器17にはアンモニアガスのみが供給されるため、プラズマ発生器17にアンモニアガス及び空気が供給される場合に比べて、アンモニアガス及び空気が流れる流路を構成する配管を簡素化することができる。
また、本実施形態では、プラズマを発生させるプラズマ発生器17にアンモニアガスが供給されると、アンモニアガスが分解されて水素が生成される。このような構成では、プラズマ中にアンモニアガスが流れることで、アンモニアガスが分解されやすくなる。従って、水素を十分に生成することができる。
また、本実施形態では、温度センサ23により検出された改質器9の温度が規定温度以上であるときに、開閉バルブ19が閉じるように制御される。このような構成では、改質器9において水素が着火すると、プラズマ発生器17へのアンモニアガスの供給が停止する。従って、アンモニアガスをプラズマ発生器17に無駄に供給しなくて済む。
図4は、本発明の第2実施形態に係る改質システムを示す概略構成図である。図4において、本実施形態の改質システム1は、上記の第1実施形態における改質器9に代えて、熱交換型の改質器30を備えている。
改質器30は、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒31を有する燃焼部32と、アンモニアガスを水素に分解する改質触媒33を有する改質部34と、燃焼部32と改質部34とを分離する分離壁38とを有している。改質器30は、燃焼部32と改質部34とが分離壁38を介して交互に積層された構造を有している。燃焼触媒31は、上記の燃焼触媒14と同じ触媒であり、改質触媒33は、上記の改質触媒15と同じ触媒である。
また、改質システム1は、上記の主アンモニアガス流路4に代えて、主アンモニアガス流路35,36を備えている。主アンモニアガス流路35は、気化器3と燃焼部32の入口部32aとを接続している。主アンモニアガス流路36は、気化器3と改質部34の入口部34aとを接続している。主アンモニアガス流路35には、上記のアンモニア流量制御弁5が配設されている。主アンモニアガス流路36の一端は、例えば主アンモニアガス流路35におけるアンモニア流量制御弁5と燃焼部32との間の部分に接続されている。
また、改質システム1は、上記の空気流路7及び改質ガス流路11を備えている。空気流路7は、空気発生器6と燃焼部32の入口部32aとを接続している。空気流路7の一端は、例えば主アンモニアガス流路35に接続されている。改質ガス流路11は、改質部34の出口部34bと水素利用装置16とを接続している。
燃焼部32の出口部32bには、燃焼ガス流路37が接続されている。燃焼ガス流路37は、アンモニアガスの燃焼により生成された燃焼ガスが流れる流路である。燃焼ガス流路37を流れる燃焼ガスは、大気中に放出される。
また、改質システム1は、上記の水素流路20を備えている。水素流路20は、プラズマ発生器17と燃焼部32の入口部32aとを接続している。水素流路20の一端は、例えば主アンモニアガス流路35におけるアンモニア流量制御弁5と燃焼部32との間の部分に接続されている。
以上のような本実施形態では、改質器30の燃焼部32において、プラズマ発生器17により生成された水素及びアンモニアガスが燃焼する。また、改質器30の改質部34において、アンモニアガスが改質されて改質ガスが生成される。従って、改質ガスに水分が含まれにくくなる。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、プラズマを発生させるプラズマ発生器17にアンモニアガスが供給されることで、プラズマによりアンモニアガスが分解されて水素が生成されているが、アンモニアガスを分解して水素を生成する水素生成部としては、特にプラズマ発生器17には限られない。例えば、紫外線等の光を吸収すると触媒作用の働きをする光触媒にアンモニアガスを供給することで、アンモニアガスを分解して水素を生成してもよいし、或いは電子線照射器によりアンモニアガスに電子線を照射することで、アンモニアガスを分解して水素を生成してもよい。
また、上記実施形態では、プラズマ発生器等にアンモニアガスのみが供給されることで、アンモニアガスが分解されて水素が生成されているが、特にそれには限られず、例えばアンモニアを主成分とし且つ酸素を含まないガスをプラズマ発生器等に供給してもよい。
また、上記実施形態では、温度センサ23により検出された改質器9の温度が規定温度以上であるときに、開閉バルブ19が閉じるように制御されているが、特にその形態には限られない。例えばアンモニアガスの流量、空気の流量、時間及び室温等から改質器9の温度を推定することが可能であるため、アンモニア流量制御弁5及び空気流量制御弁8を開いてからの時間に基づいて、開閉バルブ19を閉じるタイミングを制御してもよい。
また、上記の第1実施形態では、改質器9は、アンモニアガスを燃焼させる燃焼触媒14と、この燃焼触媒14よりも下流側に配置され、アンモニアを水素に分解する改質触媒15とを有しているが、改質器9に使用される触媒としては、特にそれには限られず、例えばアンモニアガスを燃焼させると共にアンモニアガスを水素に分解する燃焼改質触媒を使用してもよい。
また、上記実施形態では、燃料ガスとしてアンモニアガスを使用しているが、本発明は、燃料ガスとして炭化水素ガス等を使用した改質システムにも適用可能である。
また、上記実施形態では、酸化性ガスとして空気を使用しているが、本発明は、酸化性ガスとして酸素を使用した改質システムにも適用可能である。
1…改質システム、4…主アンモニアガス流路(主燃料ガス流路)、5…アンモニア流量制御弁(第1流量制御弁)、7…空気流路(酸化性ガス流路)、8…空気流量制御弁(第2流量制御弁)、9…改質器、11…改質ガス流路、14…燃焼触媒、15…改質触媒、17…プラズマ発生器(水素生成部)、18…補助アンモニアガス流路(補助燃料ガス流路)、19…開閉バルブ、20…水素流路、23…温度センサ(温度検出部)、25…コントローラ(制御部)、30…改質器、31…燃焼触媒、32…燃焼部、33…改質触媒、34…改質部、35,36…主アンモニアガス流路(主燃料ガス流路)、38…分離壁。
Claims (5)
- 燃料ガスを燃焼させて発生した熱を利用して前記燃料ガスを改質して、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器に供給される前記燃料ガスが流れる主燃料ガス流路と、
前記主燃料ガス流路を流れる前記燃料ガスの流量を制御する第1流量制御弁と、
前記改質器に供給される酸化性ガスが流れる酸化性ガス流路と、
前記酸化性ガス流路を流れる前記酸化性ガスの流量を制御する第2流量制御弁と、
前記改質器により生成された前記改質ガスが流れる改質ガス流路と、
前記燃料ガスを分解して水素を生成する水素生成部と、
前記水素生成部に供給される前記燃料ガスが流れる補助燃料ガス流路と、
前記補助燃料ガス流路を開閉する開閉バルブと、
前記水素生成部により生成された前記水素が前記改質器に向けて流れる水素流路と、
前記改質器の起動時に、前記改質器に前記燃料ガス及び前記酸化性ガスを供給するように前記第1流量制御弁及び前記第2流量制御弁を制御すると共に、前記開閉バルブを開くように制御する第1制御処理を実行し、前記第1制御処理を実行した後、前記開閉バルブを閉じるように制御する第2制御処理を実行する制御部とを備える改質システム。 - 前記水素生成部は、プラズマを発生させて、前記プラズマにより前記燃料ガスを分解して前記水素を生成する請求項1記載の改質システム。
- 前記改質器の温度を検出する温度検出部を更に備え、
前記制御部は、前記第1制御処理を実行した後、前記温度検出部により検出された前記改質器の温度が規定温度以上であるときに、前記第2制御処理を実行する請求項1または2記載の改質システム。 - 前記改質器は、前記燃料ガスを燃焼させる燃焼触媒を有する燃焼部と、前記燃料ガスを前記水素に分解する改質触媒を有する改質部と、前記燃焼部と前記改質部とを分離する分離壁とを有し、
前記主燃料ガス流路は、前記燃焼部及び前記改質部に接続されており、
前記酸化性ガス流路は、前記燃焼部に接続されており、
前記改質ガス流路は、前記改質部に接続されており、
前記水素流路は、前記燃焼部に接続されている請求項1〜3の何れか一項記載の改質システム。 - 前記燃料ガスがアンモニアガスである請求項1〜4の何れか一項記載の改質システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019134731A JP2021017389A (ja) | 2019-07-22 | 2019-07-22 | 改質システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2019
- 2019-07-22 JP JP2019134731A patent/JP2021017389A/ja active Pending
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CN114033549A (zh) * | 2021-10-22 | 2022-02-11 | 清华大学 | 氢能发动机及其燃烧组织方法 |
CN114852959A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-08-05 | 武汉理工大学 | 一种氨重整和氨裂解制氢系统及方法 |
CN114852959B (zh) * | 2022-04-11 | 2024-04-09 | 武汉理工大学 | 一种氨重整和氨裂解制氢系统及方法 |
CN115059563A (zh) * | 2022-05-25 | 2022-09-16 | 同济大学 | 用于氨气发动机的等离子体预燃室点火系统、氨气发动机 |
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