JP2021017300A - シート供給装置、プリント装置、および制御方法 - Google Patents

シート供給装置、プリント装置、および制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シートの搬送精度が落ちること。【解決手段】本開示のシート供給装置200は、ロールシートRを保持するスプール部材2と、スプール部材2の軸を中心として回転駆動するロール駆動用モータ33と、ロールシートRから引き出されたシートを搬送する搬送ローラ14と、ロールシートRの外径に応じて移動して、重力方向の下方から前記ロールシートの外周部を圧接することが可能な従動回転体8、9と、従動回転体8、9を移動させる駆動部3と、を有し、前記シートが搬送ローラ14によって搬送される場合、ロールシートRの残量に応じて前記外周部を従動回転体8、9で圧接するか前記外周部から従動回転体8、9を離間するかを決定することを特徴とする。【選択図】図9

Description

本開示は、シート供給装置、プリント装置、および制御方法に関する。
プリント装置には、ロールシートからシートを引き出して供給するシート供給装置を備え、このシート供給装置から供給されるシートに画像をプリントするものがある。
特許文献1にはシートの弛みを防止するために、シートの搬送速度と、ロールシートからシートを引き出す速度と、を制御することによりシートにバックテンションを与えて、シートを張った状態にしながらシートを搬送するシート供給装置が記載されている。
特開2016−104665号公報
しかしながら、ファインアート紙のような高剛度のシートでは、シート残量が少なくなるとロールシートの終端部とロール紙管とを固定するテープがシート自身の剛性で剥がれ、巻ほぐれが発生する虞がある。巻きほぐれが発生した状態でプリント動作が行われると、シートにバックテンションが与えられずシートの搬送精度が低下する虞がある。
本発明のシート供給装置は、ロールシートを保持する保持部と、前記保持部で保持されたロールシートを回転させる駆動機構と、前記ロールシートから引き出されたシートを搬送する搬送手段と、前記ロールシートの外径に応じて移動して、重力方向の下方から前記ロールシートの外周部を圧接することが可能な圧接体と、前記圧接体を移動させる移動機構と、を有するシート供給装置であって、前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合、前記ロールシートの残量に応じて前記外周部を前記圧接体で圧接するか前記外周部から前記圧接体を離間するかを決定することを特徴とする。
本発明によれば、シートの搬送精度が落ちることを抑制することができる。
プリント装置の斜視図である。 プリント装置におけるシートの搬送経路の説明図である。 シート供給装置におけるスプールの説明図である。 シート供給装置の説明図である。 シート供給装置におけるイコライズ機構の説明図である。 ロール外径が小さいときのシート供給装置の説明図である。 プリント装置の制御系の説明するためのブロック図である。 シート供給装置の説明図である。 シートの供給準備の動作を説明するためのフローチャートである。 プリント処理の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本開示を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが必須のものとは限らない。
<第1の実施形態>
[基本的構成]
まずは、本実施形態の基本的な構成について説明する。本実施形態のプリント装置は、プリント媒体としてのシートを供給するためのシート供給装置と、そのシートに画像をプリントするプリント部と、を備えたインクジェットプリント装置としての適用例である。
図1のように、プリント装置100には、シート1をロール状に巻回したロールシートRが2本セットすることが可能である。それらのロールシートRから選択的に引き出されたシート1に画像がプリントされる。ユーザは、操作パネル28に備わる各種のスイッチなどを用いて、シート1のサイズ指定、オンライン/オフラインの切り換えなど、プリント装置100に対する各種コマンドなどを入力することができる。
図2は、プリント装置100の要部の概略断面図である。2本のロールシートRに対応する2つのシート供給装置200(以下、単に供給装置200と記す)が上下に配備されている。供給装置200によってロールシートRから引き出されたシート1は、シート搬送部(搬送機構)300によって、画像をプリント可能なプリント部400に搬送される。プリント部400は、プリントヘッド18からインクを吐出することによって、シート1に画像をプリントする。プリントヘッド18は、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子を用いて、吐出口からインクを吐出する。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出することができる。プリントヘッド18はインクジェット方式のみに限定されず、またプリント部400のプリント方式も限定されず、例えば、シリアルスキャン方式あるいはフルライン方式などであってもよい。シリアルスキャン方式の場合には、シート1の搬送動作と、シート1の搬送方向と交差する方向におけるプリントヘッド18の走査と、を伴って画像をプリントする。フルライン方式の場合には、シート1の搬送方向と交差する方向に延在する長尺なプリントヘッド18を用い、シート1を連続的に搬送しつつ画像をプリントする。
ロールシートRの中空穴部にはロールシートRを保持する保持部として軸形状のスプール部材2が挿入され、そのスプール部材2が後述するロール駆動用モータ33によって正転および逆転駆動される。これにより、ロールシートRは、その中心部が保持されて、矢印C1,C2方向に正転および逆転される。供給装置200には、後述するように、駆動部3、アーム部材(移動体)4、アーム回転軸5、第1のシートセンサ6、揺動部材7、従動回転体(圧接体)8,9、分離フラッパー(上側ガイド体)10、およびフラッパー回転軸11が備えられている。
搬送ガイド12は、供給装置200から引き出されるシート1の表裏面をガイドしつつ、そのシート1をプリント部400へ導く。搬送ローラ14は、搬送ローラ駆動用モータ35(図7参照)によって、矢印D1、D2方向に正転および逆転される。ニップローラ15は、搬送ローラ14の回転に応じて従動回転可能であり、ニップ力調整用モータ37(図7参照)によって、搬送ローラ14に対して接離可能、かつニップ力の調整が可能である。搬送ローラ14は、第2のシートセンサ16がシート1の先端を検知したときに回転される。搬送ローラ14によるシート1の搬送速度は、ロールシートRの回転によりシート1を引き出す際の速度である引出速度よりも高く設定されており、これによりシート1にバックテンションを与えて、それを張った状態のまま搬送することができる。この結果、シート1の弛みを防止し、シート1の折り目の発生および搬送誤差の発生を抑制することができる。
プリント部400のプラテン17は、吸引ファン19により発生させた負圧によって、吸引穴17aを通してシート1の裏面を吸着する。これにより、プラテン17上に沿うようにシート1の位置を規制して、プリントヘッド18による画像の高精度なプリントを可能とすることができる。カッタ20は、画像がプリントされたシート1を切断する。ロールシートRのカバー42は、画像がプリントされたシート1が供給装置200に戻ることを防止する。このようなプリント装置100における動作は、後述するCPUによって制御される。
図3(a),(b),(c)は、スプール部材2によって、ロールシートRを供給装置200にセットする手順の説明図である。スプール部材2は、スプール軸21、摩擦部材22、基準側スプールフランジ23、非基準側スプールフランジ24、およびスプールギヤ25を含む。スプール軸21の一端に、基準側スプールフランジ23が設けられ、その他端に、スプール軸21を回転させるためのスプールギヤ25が取り付けられている。基準側スプールフランジ23と非基準側スプールフランジ24の内側に摩擦部材22が備えられている。
スプール部材2をロールシートRにセットする際には、まず、スプール軸21にはめ込まれている非基準側スプールフランジ24を取り外してから、そのスプール軸21をロールシートRの中空穴部に差し込む。スプール軸21の外径は、ロールシートRの中空穴部の内径よりも小さく、それらの間に隙間が形成されるため、ユーザは軽微な力でスプール軸21を差し込むことができる。ロールシートRの図3(a)中右側の端部が基準側スプールフランジ23に接触したときに、その基準側スプールフランジ23の内側の摩擦部材22がロールシートRの中空穴部内にはめ込まれる。これにより、基準側スプールフランジ23がロールシートRに固定される。その後、スプール軸21に非基準側スプールフランジ24を通して、非基準側スプールフランジ24の内側の摩擦部材22をロールシートRの中空穴部内にはめ込む。これにより、非基準側スプールフランジ24がロールシートRに固定される。
このようにして、図3(b)のように、ロールシートRがスプール部材2に取り付けられる。その後、図3(c)のように、このスプール部材2の両端部を供給装置200のスプールホルダ31にはめ込むことによって、ロールシートRのセットが完了する。
スプールホルダ31は、スプール軸21の両端部のそれぞれに対応する位置に設けられている。スプールホルダ31の内面はU字状に形成されており、その開口部側からスプール軸21の端部をはめ込むことができる。スプール部材2がスプールホルダ31にはめ込まれた状態において、スプールギヤ25は、供給装置200側の駆動ギヤ30を介して、後述するロール駆動用モータ33に接続される。そのロール駆動用モータ33によって、スプール部材2と共にロールシートRが正転および逆転駆動されることにより、シート1の供給動作および巻取り動作が可能となる。ロールセンサ32は、ロールシートRの有無を検知する。
図4および図5は供給装置200の説明図であり、図4(a)におけるロールシートRは、そのロール外径が比較的大きい状態にある。
搬送ガイド12には、アーム回転軸5によって、アーム部材(移動体)4が矢印A1,A2方向に回転可能に取り付けられている。アーム部材4の上部には、ロールシートRから引き出されるシート1の下面をガイドするガイド部4b(下側ガイド体)が形成されている。アーム部材4と駆動部3の回転カム3aとの間には、アーム部材4を矢印A1方向に押圧するねじりコイルばね3cが介在されている。後述する押圧力調整用モータ34によって回転カム3aが回転されることにより、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を矢印A1方向に押圧する力が変化する。回転カム3aの比較的大径の部分3a―1がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が大きくなって、後述するような「強ニップの押圧力」を生じさせる。また、回転カム3aの比較的小径の部分3a―2がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が小さくなって、後述するような「弱ニップの押圧力」を生じさせる。回転カム3aの平面部分3a−3がねじりコイルばね3cと接したときには、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力が解除されて、後述する第1および第2の従動回転体がロールシートRから離れる。
供給装置200は、アーム部材4を所定の「弱ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4を所定の「強ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4の押圧力を解除する状態と、の3段階に切り換え可能に構成されている。
なおその押圧力の調整段階は3段階のみに特定されず、また無段階に調整するように構成してもよい。その場合、強ニップ状態における押圧力は、シート1の搬送パスの形状によって異なる搬送抵抗、シート1の剛度、およびシート1の表面の摩擦係数に応じて、最適に設定する。ロールシートRをセットするときには、前述したように弱ニップ状態となり、かつスプールホルダ31から浮き上がらないようにスプール軸21をロックするロック機構は、そのロックを解除した状態にある。そのため、弱ニップ状態における押圧力は、スプール軸21にロールシートRの紙管のみがセットされた状態でもスプール軸21が浮かないように、最適な大きさに設定する。
例えば、表層が強くて、供給時の押圧力を強くすることが可能であるアート紙などの高剛度紙、およびキャンバスに代表される高坪量紙などのシートの場合には、強ニップ状態における押圧力を強く設定する。これにより、シートの搬送力を強くして、それを確実に供給することができる。すなわち、供給しにくいシート1に対して、強ニップ状態における押圧力をより強く設定することにより、より多くの種類のシート1の自動供給が可能となる。
アーム部材4には揺動部材7が揺動自在に取り付けられ、その揺動部材7には、ロールシートRの周方向にずれて位置する従動回転体(圧接体)8,9が回転可能に取り付けられている。なお、従動回転体8を第1の従動回転体8、従動回転体9を第2の従動回転体9、とそれぞれ呼ぶことがある。従動回転体8,9は、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、重力方向の下方からロールシートRの外周部を圧接する。すなわち、従動回転体8,9は、ロールシートRの水平方向の中心軸よりも重力方向の下方から、ロールシートRの外周部を圧接する。その圧接力は、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力に応じて変更される。したがって、駆動部3は、アーム部材4を押圧する押圧機構として機能する。また駆動部3は、従動回転体8,9をロールシートRの外周部から離間させるように、アーム部材4を移動させる移動機構としても機能する。
アーム部材4に対しては、図5のように、複数の揺動部材7がロールシートRの幅方向(X軸方向)に並ぶように取り付けられている。揺動部材7には、図4(b)および図5(a)のように軸受け部7aと軸留め部7bとが設けられており、これらによって、アーム部材4の回転軸4aが所定のガタ付きをもって受け入れられる。軸受け部7aは回転軸4aの上部に接し、軸留め部7bは、図5(a)のように回転軸4aの両側に位置して、回転軸4aの下部および前後部分(図4(b)中左右の部分)と所定の間隔をおいて対向する。これにより、軸留め部7bは、回転軸4aのガタ付きの範囲を規制し、かつ回転軸4aを抜け止めする。軸受け部7aと軸留め部7bとの間に回転軸4aを受け入れるときには、図5(a)中左右の軸留め部7bの間隔を同図中の左右方向に広げるように、それらの軸留め部7bの内の少なくとも一方を一時的に弾性変形させる。つまり、左右方向に広げた軸留め部7bの間を通して、回転軸4aを受け入れる。このようにして回転軸4aを受け入れてから、軸留め部7bが弾性的に復元することによって、図4(b)および図5(a)のように回転軸4aが抜け止めされる。軸留め部7bは、弾性変形可能な樹脂材料によって形成することができる。
軸受け部7aは、揺動部材7の重心位置に設けられており、揺動部材7がX軸、Y軸,Z軸のそれぞれの方向において安定した姿勢となるように回転軸4aに支持される。つまり、図5(a)および(b)中左側の揺動部材7のように、揺動部材7はX軸、Y軸,Z軸のそれぞれの方向において安定した姿勢に支持される。また、回転軸4aがガタ付きをもって受け入れられているため、揺動部材7は、図5(a)および(b)中右側の揺動部材7のように、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、ロールシートRの外周部に沿うようにイコライズされる。このような構成(イコライズ機構)により、ロールシートRの外周部に対する従動回転体8、9の圧接姿勢の変化が許容される。この結果、シート1と従動回転体8、9との接触領域が常に最大となるように保たれ、かつシート1に対する押圧力が均等化されて、シート1の搬送力のバラツキを抑えることができる。従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接することにより、シート1の弛みの発生が抑制されて、その搬送力が増強される。従動回転体8は、主に、シート1の搬送力の増強に寄与し、従動回転体9は、主に、シート1の緩みの発生の抑制に寄与する。
回転軸4aはX軸方向に延在する断面円形の軸であり、軸受け部7aには、X軸方向に延在する断面U字状の溝が形成されている。前者の回転軸4aの上部と、後者の溝と、が安定的にはまり合うことによって、図5(a)および(b)中左側の揺動部材7のように、揺動部材7の姿勢が安定する。揺動部材7に対しては、このような安定姿勢に戻すような力が作用する。このようなイコライズ機構は、本例の構成のみに限定されず、ロールシートRの外周部に対する従動回転体8、9の圧接姿勢の変化が許容できればよい。
本例では、揺動部材7とアーム部材4との連結部にイコライズ機構を設けたが、アーム部材4と搬送ガイド12の連結部分にイコライズ機構を設けてもよい。また本例では、揺動部材7がシート1の幅方向に間隔をおいて複数配備されている。シート1の幅に応じて、基準側スプールフランジ23を基準とする非基準側スプールフランジ24の位置が変化する場合には、互いに隣接する揺動部材7の間に非基準側スプールフランジ24に位置させる。これにより、揺動部材7と非基準側スプールフランジ24との干渉を避けることができる。
プリント装置100の本体(プリンタ本体)には、アーム部材4の上方に位置する分離フラッパー10が回転軸11を中心として矢印B1,B2方向に回転可能に取り付けられている。分離フラッパー10は、その自重によってロールシートRを軽く押圧する構成となっている。ロールシートRをさらに強く押圧する必要がある場合には、ばねなどの付勢部材による付勢力を用いてもよい。分離フラッパー10におけるロールシートRとの接触部分には、押圧力がシート1に及ぼす影響を抑えるために、従動コロ10aが回転自在に備えられている。また、分離フラッパー10の先端の分離部10bは、ロールシートRからシートの先端を分離しやすくするために、ロールシートRの表面に極力近い位置まで延在するように形成されている。
シート1は、従動回転体8,9の上を通ってロールシートRから引き出され、その下面がアーム部材4の上部のガイド部4bによってガイドされてから、分離フラッパー10とアーム部材4との間に形成される供給パスを通して供給される。このように、ロールシートRの外周部に対して下方から従動回転体8,9に圧接をさせ、それらの従動回転体8,9の上を通って引き出されるシート1の下面をガイド部4bによってガイドする。これにより、シート1の自重を利用して、シート1をスムーズに供給することができる。また、ロールシートRのロール外径に応じて、従動回転体8,9とガイド部4bが移動することにより、ロールシートRのロール外径に拘らず、ロールシートRからシート1を確実に引き出して搬送することができる。
ロールシートRから引き出されたシート1は、分離フラッパー10の下面10cの下方を通過してから、搬送ガイド12の下面12aの下方を通過することになる。搬送ガイド12の下面12aを、回転軸11を中心とする仮想円に沿うような形状とすることにより、分離フラッパー10の矢印B1,B2方向に回転位置に拘らず、下面10cと下面12aとの間に段差のない供給パスを形成することができる。これにより、供給パスにおけるシート1の先端の引っ掛かり発生を抑制することができる。分離フラッパー10の下面10cは、回転軸11を中心とする仮想円に沿うような湾曲形状となっている。
アーム部材4に備わる第1のシートセンサ6の位置は、ロールシートRと従動回転体8とのニップ位置から、シート1の搬送方向下流側に少しずれた位置に設定することが望ましい。本例においては上下2つの供給装置200を備えているため、一方の供給装置200からシート1を供給している状態から、他方の供給装置200からシート1を供給する状態に切り換えることができる。このような場合、一方の供給装置200は、それまで供給していたシート1をロールシートRに巻き戻して、そのシート1の先端を、それが第1のシートセンサ6によって検出される位置まで退避させる。仮に、本例の場合よりも第1のシートセンサ6の位置が搬送方向下流側に大きくずれた場合には、シート1の先端部分が、その自重によって従動回転体8とアーム部材4との間の隙間に垂れ下がって、シート1のニップ状態に影響を及ぼすおそれがある。本例のように、第1のシートセンサ6の位置をロールシートRと従動回転体8とのニップ位置に近付けることにより、シート1の自重による垂れ下がりの発生を抑えて、シート1にニップ跡を残りにくくすることができる。
図6は、ロールシートRのロール外径が比較的小さいときにおける供給装置200の説明図である。
アーム部材4は、ねじりコイルばね3cによって常に矢印A1方向に押圧されているため、ロールシートRのロール外径の減少に応じて矢印A1方向に回転する。分離フラッパー10も常に矢印B1方向に押圧されているため、ロールシートRのロール外径の減少に応じて矢印B1方向に回転する。これにより分離フラッパー10は、ロールシートRのロール外径が小さくなった場合にも搬送ガイド12との間に供給パスを形成して、下面10cによってシート1の上面をガイドする。このように、ロールシートRのロール外径の変化に応じて、アーム部材4と分離フラッパー10が回転することにより、ロール外径の如何に拘らず、それらの間にほぼ一定の大きさの供給パスが形成される。これにより、低剛性のシート1などを座屈させることなく確実に供給することができる。
[制御構成について]
図7は、プリント装置100における制御系の構成例を説明するためのブロック図である。
プリント装置100のCPU201は、ROM204に記憶された制御プログラムに従って、供給装置200、シート搬送部300、およびプリント部400を含むプリント装置100の各部を制御する。CPU201には、操作パネル28から、シート1の種類、幅、および種々の設定情報などが入力インターフェイス202を介して入力される。またCPU201は、外部インターフェイス205を介して、パーソナルコンピュータなどのホスト装置を含む種々の外部装置29に接続されており、外部装置29との間において、プリントデータなどの種々の情報の授受を行う。またCPU201は、RAM203に対して、シート1に関する情報などの書き込みおよび読み出しをする。
CPU201は、ロールシートの半径からロールシートの残量を導出する機能と、ロールシート種類毎に設定された閾値とロールシートの残量との大小関係を判定する機能と、その判定結果に基づいて圧接体の圧接を制御する機能と、を有する。さらに、CPU201は、シート1の先端の送り速度を検知する機能と、その送り速度に基づいて搬送ローラ14の搬送速度を制御する機能と、を有する。
ロール駆動用モータ33は、スプール部材2を介してロールシートRを正転および逆転させるためロール駆動用のモータであり、ロールシートRを回転駆動可能な駆動機構(回転機構)を構成する。押圧力調整用の押圧力調整用モータ34は、アーム部材4の押圧力を調整するために回転カム3aを回転させるモータであり、搬送ローラ駆動用モータ35は、搬送ローラ14を正転および逆転させるためのモータである。
ロールセンサ32は、ロールシートRが供給装置200にセットされたときに、ロールシートRのスプール部材2を検出するためのセンサである。ロール回転量センサ36は、ロールシートRの回転量を検出するためのセンサであり、例えば、ロールシートRの回転量に応じた数のパルスを出力するロータリーエンコーダである。
[ロールシートのセット時の搬送制御について]
供給装置200にセットされたロールシートRがロールセンサ32によって検知された後、シート1の先端が第1のシートセンサ6によって検知された場合、セット完了情報がCPU201に送られる。これにより、CPU201は押圧力調整用モータ34の回転指令を出し、押圧力調整用モータ34が回転することにより、アーム部材4の押圧力を調整する。その後、CPU201は、ロール駆動用モータ33によって、ロールシートRを矢印C1方向に正転させてシート1を送り出す。その後、CPU201は、シート1の先端が第2のシートセンサ16によって検知されたときに、搬送ローラ駆動用モータ35によって搬送ローラ14を矢印D1方向に正転させることにより、シート1を搬送させる。
CPU201は、第1のシートセンサ6から第2のシートセンサ16までの間の搬送距離Lと、エンコーダパルスのカウント値から算出したロールシートRの回転数Nと、に基づいて、ロールシートRの半径rを算出する。ロールシートRの半径rは、下式(1)によって決定することができる。
r=L/2πN (1)
なおロールシートRの半径rは分離フラッパー10とロールシートRの外周との当接角度をエンコーダなどによって検知し、従動コロ10aの位置から決定してもよい。
CPU201は、決定された半径rと、ロールシートRの回転数Nから求めたロールシートRの回転角速度ωと、に基づいてシート1の送出速度V1を、V1=rωに基づき導出する。そして、CPU201が搬送ローラ14の駆動を制御して、搬送ローラ14の搬送速度をシート1の送出速度と同じV1とすることにより、シート1の先端が搬送ローラ14とニップローラ15との間に突入する際の衝撃を小さく抑えることができる。この結果、搬送ローラ14とニップローラ15とによりシート1の先端を確実にピックアップして、ジャムの発生を抑制することができる。
他にも、シート1の先端の送り速度を検出するためのセンサを設け、そのセンサの検出結果に基づきシート1の先端の送り速度が決定されるようにしてもよい。また、決定されたロールシートの半径rは、他の制御にも用いることができる。
[バックテンションについて]
搬送手段である搬送ローラ14とニップローラ15とによってシート1がピックアップされて、シート1が搬送ローラ14とニップローラ15とによって搬送される状態になる。シート1が搬送される状態になった後は、搬送ローラ14によるシート1の搬送速度は、ロールシートRの回転によるシート1の引出速度よりも速く設定される。これによりシート1にバックテンションを与えて、シート1が張った状態のままシート1を搬送することができる。
図8は、説明のために供給装置200を模式的に示した図である。説明を簡単にするため図8では従動回転体9は省略して描かれている。また、図8(a)のロールシートRの半径r1は図(b)のロールシートRの半径r2よりも大きい。つまり図8(a)は、ロールシートRの残量が多い場合の供給装置200の状態を示している。
図8(a)に示すように、シート1の先端が搬送ローラ14とニップローラ15とによってピックアップされた後、プリント等のためのシート1が搬送される場合は、従動回転体8をロールシートRの外周部から離間させておく。同様に、従動回転体9もロールシートRの外周部から離間させておく。従動回転体8、9にロールシートRの外周を圧接させた状態で、シート1にバックテンションを与えてシート1を搬送すると、従動回転体8、9による摺動負荷がバックテンションの外乱となり、シート1の搬送に影響を与える虞がある。このため、搬送ローラ14によるシート1の搬送時は、従動回転体8、9がロールシートRの外周部から離間している状態が好ましい。
プリント時などシート1の搬送時において従動回転体8、9をロールシートRの外周部から離間させておくと、式(2)に示すようにロールシートRの外周部のバックテンショントルクTはバックテンションFpとロールシートRの半径r1とに基づく値となる。
T=FP1 (2)
このためロールシートRの半径r1に基づき、プリント時のバックテンションFpが一定となるようにロール駆動用モータ33のトルク制御することで、シート1の搬送の精度が安定し、精度よくプリントを行うことができる。
ロールシートRは、紙管の外周部をシートがロール状に巻回して形成されている。ロールシートRのシート終端部は粘着テープによって紙管と固定されている。図8(a)のようにロールシートRの残量が十分ある場合、ロールシート自身の巻き締めの効果により、ロールシートRの巻ほぐれが発生する可能性は低い。しかしながら、ロールシートRの残量が少なくなりロールシートRの半径rが小さくなると、ロールシート自身の巻き締めが弱くなり、ロールシートRの終端部の粘着テープは剥がれやすくなる。このため、ロールシートRの残量が少なくなると、巻きほぐれが発生する虞がある。巻きほぐれが発生すると、シート1にバックテンションが与えられなくなるためシート1の搬送に影響を与える。このため、精度よくプリントを行うことができなくなる虞がある。
図8(b)は、ロールシートRの残量が少ない場合の本実施形態の供給装置200を示した図である。本実施形態では、ロールシートRの残量が少なくなると、CPU201は、従動回転体8、9にロールシートRの外周部を圧接させる。ロールシートRの残量が少なく、ロールシート自身の巻き締めが弱くなった場合でも、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接することにより、ロールシートRの終端部の粘着テープが剥がれることを抑制することができる。このため、ロールシートRの巻ほぐれを抑制することができる。
従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接した状態で、ロールシートRが回転すると従動回転体8、9による摺動負荷F1が発生する。摺動負荷F1は、ロールシートRの外周部と従動回転体8、9との間の摩擦抵抗および、従動回転体8、9と揺動部材7との間の摩擦抵抗であり、下式(3)のようにロールシートRの外周上のバックテンショントルクTに影響する。
T=FP2+F12 (3)
しかし、ロールシートRの残量が少なくなった状態のロールシートRの半径r2は、図8(a)のようなシート残量が多いときの半径r1より小さく、また摺動負荷F1はバックテンションFpより小さい。このためF12は、FP2よりも小さい値となる。つまり、ロールシートの残量が少なくなると、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接していることによる摺動負荷F1がバックテンショントルクTに与える影響が少なくなる。そのため従動回転体8、9が圧接していることによるシート1の搬送の影響を少なくしつつ、巻ほぐれを抑制することができる。
[供給準備処理について]
図9は、ロールシートRの供給準備処理について説明するためのフローチャートである。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味し、以後のフローチャートにおいても同様とする。
S901では、ユーザはロールシートRのカバー(ダスト・ロールカバー)42(図2参照)を開ける。このとき、供給装置200は、アーム部材4を「弱ニップの押圧力」によって矢印A1方向に押圧する状態(「弱ニップ状態」とよぶ)で待機している。
S902では、ユーザは図3(a),(b)のようにロールシートRにスプール部材2を取り付けてから、そのロールシートRを図3(c)のように供給装置200にセットする。ロールシートRがセットされたことは、ロールセンサ32によって検知される。
S903ではユーザは、ロールシートRを矢印C2方向に手動で回転させてシート1の緩みをとり、基準側スプールフランジ23および非基準側スプールフランジ24の少なくとも一方を矢印C1方向に手動で回転させる。これにより、シート1の先端がアーム部材4と分離フラッパー10との間のシート供給口内に挿入される。
S904では、シート1の先端が第1のシートセンサ6によって検知されたかが判定される。第1のシートセンサ6によって検知された場合、S905においてCPU201は、操作パネル28(図1参照)の表示部に、「ダスト・ロールカバーを閉じてください」というメッセージを表示させる。
S906では、このメッセージに応じてユーザがカバー42を閉じる。S907においてCPU201は、スプール軸21がスプールホルダ31から浮き上がらないように、不図示のロック機構によってスプール軸21をロックする。
S908においてCPU201は、供給装置200を弱ニップ状態から、アーム部材4を「強ニップの押圧力」によって矢印A1方向に押圧して、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接する状態(「強ニップ状態」と呼ぶ)に切り換える。
S909においてCPU201は、ロール駆動用モータ33を駆動させてロールシートRを矢印C1方向に回転させて、シート1の供給を開始させる。
S910ではシート1の先端が第2のシートセンサ16によって検知されたかが判定される。第2のシートセンサ16によって検知された場合、S911においてCPU201は、搬送ローラ14を矢印D1方向に正転させて、搬送ローラ14とニップローラ15によりシート1の先端をシート1の先端をピックアップさせる。搬送ローラ14とニップローラ15によりシート1の先端をシート1の先端がピックアップされると、シート1が搬送ローラ14によって搬送される状態となる。
S912においてCPU201は、ピックアップが完了したら、ロールシートRの残量Zを導出する。ロールシートRの残量Zの導出方法は、CPU201で検知したロールシートRの半径rと、紙管の半径r0と、シートの厚みtを用いて、式(4)に基づき導出する。
Z=(r2π−r0 2π)/t (4)
なお、ロールシートRの残量Zの導出方法はこの方法に限られない。他にも例えば、ロールシートRの使用した量をバーコードで記録しておく方法、またはロールシートRの重さ、幅、坪量等に基づき算出してもよい。また、紙管の半径r0は、センサ等の検知部が検知した値に基づき決定されてもよいし、ユーザによって入力されてもよい。
S913ではCPU201はロールシートRの残量Zの値と閾値との大小関係に応じて処理を切り替えるための判定を行う。本実施形態では、CPU201はロールシートRの残量Zの値が閾値以下であるか判定する。この判定に基づきCPU201は、従動回転体8、9にロールシートRの外周部を圧接させるか、離間させるか処理を切り替える。
残量Zの値が閾値より多い場合(S913がNO)、S914においてCPU201は、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力を解除して、圧接体である従動回転体8、9をロールシートRから離間させる。この状態を「ニップ解除状態」という。ロールシートRの残量Zが閾値より多いほどロールシートRの半径rが大きくなり、従動回転体8、9が圧接することによるバックテンションに与える影響も大きくなる。このため、CPU201はアーム部材4をニップ解除状態にする。
なお、ここで離間とは、従動回転体8、9がロールシートRの外周部から完全に離れていなくてもよく、例えば、従動回転体8、9がロールシートRの外周部に触れている状態も含むものとする。
残量Zの値が閾値以下の場合(S913がYES)、S915においてCPU201は、供給装置200のアーム部材4を弱ニップ状態に切り替える。つまり、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接した状態が維持される。ロールシートRの残量Zが閾値以下の場合、ロールシートRの半径rは小さいため、ロールシートRは巻ほぐれが発生する虞がある。このため従動回転体8、9が圧接することにより、ロールシートRの巻ほぐれの発生を抑制させる。
従動回転体8、9によるロールシートRへの押圧力は、バックテンションへの外乱となる。このため、従動回転体8、9は弱ニップ状態でロールシートRの外周部を圧接する。つまり、従動回転体8、9によるロールシートRの外周部への押圧力は、S908におけるシート供給開始動作時に比べ弱くなるように設定される。
ロールシートRの巻ほぐれは、ロールシートRの剛度が高いほど、またはロールシートRの径が小さいほど発生しやすくなる。このため、弱ニップ状態による圧接ではロールシートRの剛度に負けてしまい、巻ほぐれを抑制するには不十分な押圧力であることも考えられる。このため、ロールシートRの種類またはロールシートRの残量に応じて、アーム部材4を強ニップ状態にして従動回転体8、9をロールシートRに圧接させるようにしてもよい。
閾値は、例えば、ロールシートRの終端部と紙管とをつぐための粘着テープが、ロールシート自身の剛性で剥がれて巻ほぐれが発生する前のロールシートの残量とする。例えば、紙管の外周から10〜30巻き分の残量の値が閾値として設定される。紙管の大きさは2inch紙管と3inch紙管の2通りがあるため、紙管の大きさによって閾値を異なる値に設定してもよい。閾値はロールシートRの種類ごとに違う値として設定されてもよい。ロールシートRのシートの剛度に応じて閾値が違う値として設定されてもよいし、ロールシートRのシートの厚さ応じて閾値が違う値として設定されてもよい。例えば、普通紙のような低剛度のロールシートでは、そもそも巻ほぐれが発生しないため、閾値は低く設定されてよい。なお、閾値はユーザによって設定されてもよい。
S916においてCPU201は、シート搬送部300において搬送されるシート1の斜行を検知する。具体的には、CPU201は、シート搬送部300内においてシート1を所定量だけ搬送させて、そのときに生じる斜行量をシート搬送部300に備わるセンサによって検知させる。その斜行量が所定の許容量よりも大きい場合、シート1にバックテンションを与えながら、搬送ローラ14およびロールシートRの正転および逆転を伴ってシート1のフィードとバックフィードとを繰り返す。このような動作により、シート1の斜行を補正する。
S917においてCPU201は、シート搬送部300によって、シート1の先端をプリント部400におけるプリント開始前の待機位置(定位置)まで移動させる。これにより、シート1の供給準備が完了する。その後、シート1は、ロールシートRの回転を伴ってロールシートRから引き出され、シート搬送部300によってプリント部400に搬送される。
[プリント処理について]
図10は、シート供給準備手順が完了した後、シート1に画像をプリントするための動作を説明するフローチャートである。なお、本フローチャートの開始前のアーム部材4はニップ解除状態であり、ロールシートRの外周部は従動回転体8、9によって圧接されていないものとする。
S1001においてプリント装置100は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置からプリントジョブデータを取得する。
S1002においてCPU201は、S1001において取得されたプリントジョブに含まれるページのうち、処理対象ページをプリントした後のロールシートRの残量Zを導出する。ロールシートRの残量Zの導出の方法はS912と同一であるため説明を省略する。
S1003においてCPU201は、処理対象ページのプリント完了後のロールシートRの残量Zが閾値以下になるか判定する。ロールシートRの残量Zが閾値より多い場合(S1003がNO)、S1005に進み、CPU201は、ニップ解除状態のまま処理対象ページをプリント部にプリントさせる。即ち、ロールシートRの残量Zが十分にあるためロールシートRの巻きほぐれの虞は少ない。また従動回転体8、9がロールシートRの外周部から圧接しているとシート1搬送のバックテンションへ影響する。このため、従動回転体8、9がロールシートRの外周部から離間した状態でシート1が搬送され、プリント部によるプリントが行われる。
ロールシートRの残量Zが閾値以下の場合(S1003がYES)、S1004に進みCPU201は、供給装置200のアーム部材4をニップ解除状態から弱ニップ状態に切り替える。つまり、従動回転体8、9はロールシートRの外周部を弱ニップ状態で圧接する。その後S1005に進みCPU201は、弱ニップ状態のまま、プリント部に処理対象ページをプリントさせる。即ち、ロールシートRの残量Zが少ないためロールシートRの巻きほぐれの虞がある。このため、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を弱ニップ状態で圧接することにより、プリント動作時にロールシートRの巻ほぐれが発生することを抑制することができる。
なお、S1004ではS915と同様に、従動回転体8、9がロールシートRに圧接する場合、ロールシートRの種類またはロールシートRの残量に応じて、強ニップ状態でロールシートRを圧接させてもよい。
S1006においてCPU201は、取得したプリントジョブデータに含まれるページのプリントが全て終了したか判定する。プリントジョブには複数ページのプリント命令が含まれている場合がある。このため、プリントするページがまだ残っている場合(S1006がNO)、S1002に戻り、未処理のページに対してS1002〜S1006の処理が再び行われる。ただし、S1004において従動回転体8、9がロールシートRに圧接した場合は、従動回転体8、9がロールシートRに圧接したままS1005に戻り未処理のページに対してプリント動作が行われる。
一方、プリントジョブに含まれる全てのページのプリントが終了した場合(S1006がYES)、S1007に進みプリント装置100は待機状態となる。
なお、S1003の判定はプリント開始前に行うものとして説明したが、CPU201は、プリント終了後に現在のロールシートRの残量Zを導出し、残量Zが閾値以下の場合は弱ニップ状態で従動回転体8、9にロールシートを圧接させてもよい。
以上説明したように本実施形態においては、シート1がピックアップされ、前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合において、ロールシートRが巻きほぐれが発生しやすい残量であるときのみ、従動回転体8、9がロールシートRの外周部を圧接する。このため本実施形態によれば、従動回転体8,9の圧接によるシート1の搬送に及ぼす影響を抑制しつつ、ロールシートRの巻きほぐれが発生することを抑制することができる。
なお、ロールシートRの剛度が低いと、ロールシートRの巻ほぐれは発生しにくくなる。このため、普通紙のような低剛度のロールシートの場合、CPU201は、シートがピックアップされた後はロールシートの残量によらずニップ解除状態にして、従動回転体8,9をロールシートRから離間させてもよい。つまり、S913またはS1003の判定において、CPU201は、セットされているロールシートの種類が低剛度であるロールシートの種類である場合はロールシートの残量に係わらずニップ解除状態にしてもよい。そして普通紙より剛性の高い高剛度なロールシートであるファインアート紙等であれば、CPU201は、ロールシートの残量と閾値との大小関係に応じて、従動回転体8,9をロールシートRに圧接させるように処理してもよい。
または、残量ではなくロールシートの種類に応じて、従動回転体8,9をロールシートRに圧接させるか離間させるかが判定されてもよい。前述したように、ロールシートRの巻ほぐれは、ロールシートRの剛度が高いほど発生しやすくなる。このため例えば、CPU201は、搬送ローラによって搬送されているロールシートの種類が普通紙である場合、従動回転体8,9をロールシートRに離間させる。一方、CPU201は、搬送されているシートの種類が普通紙よりも高剛度なロールシートである場合は残量によらず、従動回転体8,9をロールシートRに圧接させるようにしてもよい。
ロールシートの種類については、ユーザの入力に基づき取得されてもよいし、センサがシートの剛性を検知することでロールシートの種類が決定されてもよい。他にも、ロールシートにバーコード情報として種類の情報が記録されており、ロールシートがセットされたときにバーコード情報を読み取ることによりロールシートの種類が取得されてもよい。
<その他の実施形態>
プリント装置は、2本のロールシートのそれぞれに対応する2つのシート供給装置を備える構成のみに限定されず、1つあるいは3つ以上のシート供給装置を備える構成であってもよい。また、プリント装置は、シート供給装置から供給されるシートに対して画像をプリントする構成であればよく、インクジェットプリント装置のみに限定されない。また、プリント装置のプリント方式および構成も任意である。例えば、プリントヘッドのプリント走査とシートの搬送動作とを繰り返して画像をプリントするシリアルスキャン方式、あるいは長尺なプリントヘッドと対向する位置に対してシートを連続的に搬送して画像をプリントするフルライン方式のいずれであってもよい。
また、プリント媒体としてのシートをプリント装置に供給するシート供給装置の他、種々のシート供給装置に対して適用可能である。例えば、スキャナやコピー機などの読取装置に読み取り対象のシートを供給する装置、およびシート状の加工材料を切断装置などの加工装置に供給する装置などに対しても適用することができる。このようなシート供給装置は、プリント装置、読取装置、加工装置などの装置とは別に構成することができ、またシート供給装置用の制御部(CPU)を備えてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 シート
R ロールシート
2 スプール部材
33 ロール駆動用モータ
14 搬送ローラ
8 第1の従動回転体(圧接体)
9 第2の従動回転体(圧接体)
3 駆動部(移動機構)
201 CPU
200 シート供給装置

Claims (18)

  1. ロールシートを保持する保持部と、
    前記保持部で保持されたロールシートを回転させる駆動機構と、
    前記ロールシートから引き出されたシートを搬送する搬送手段と、
    前記ロールシートの外径に応じて移動して、重力方向の下方から前記ロールシートの外周部を圧接することが可能な圧接体と、
    前記圧接体を移動させる移動機構と、を有するシート供給装置であって、
    前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合、前記ロールシートの残量に応じて前記外周部を前記圧接体で圧接するか前記外周部から前記圧接体を離間するかを決定する
    ことを特徴とするシート供給装置。
  2. 前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合において、
    前記圧接体は、
    前記残量が閾値以下の場合、前記外周部を圧接する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  3. 前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合において、
    前記圧接体は、
    前記残量が閾値以下ではない場合、前記外周部から離間する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシート供給装置。
  4. 前記シートの斜行を補正するための動作が行われる前に、
    前記圧接体は、
    前記残量が閾値以下の場合、前記外周部を圧接し、
    前記残量が前記閾値以下ではない場合、前記外周部から離間する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート供給装置。
  5. プリントジョブが取得された後、前記プリントジョブに含まれる処理対象ページがプリントされる前において、
    前記圧接体は、
    前記処理対象ページがプリントされた後の前記残量が閾値以下の場合、前記外周部を圧接し、
    前記処理対象ページがプリントされた後の前記残量が前記閾値以下ではない場合、前記外周部から離間する
    ことを特徴とする請求項1または4に記載のシート供給装置。
  6. 前記閾値は、前記ロールシートの種類に応じて異なる
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  7. 前記残量を導出する導出手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  8. 前記導出手段は、前記ロールシートの半径に基づき前記残量を導出する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート供給装置。
  9. 前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合において、
    前記圧接体は、
    前記ロールシートの種類が第1の種類の場合、前記ロールシートの残量に応じて前記外周部を圧接し、
    前記ロールシートの種類が前記第1の種類と異なる第2の種類の場合、前記ロールシートの残量に係わらず前記外周部を圧接しない
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  10. ロールシートを保持する保持部と、
    前記保持部で保持されたロールシートを回転させる駆動機構と、
    前記ロールシートから引き出されたシートを搬送する搬送手段と、
    前記ロールシートの外径に応じて移動して、重力方向の下方から前記ロールシートの外周部を圧接することが可能な圧接体と、
    前記圧接体を移動させる移動機構と、を有するシート供給装置であって、
    前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合、
    前記ロールシートの種類に応じて、前記外周部を前記圧接体で圧接するか、前記外周部から離間するかを決定することを特徴とするシート供給装置。
  11. 前記ロールシートの種類は、剛度または厚みによって分けられる
    ことを特徴とする請求項10に記載のシート供給装置。
  12. 前記搬送手段は、搬送ローラと、前記搬送ローラと従動回転するニップローラと、を含み、
    前記搬送ローラと前記ニップローラとによって、前記シートを搬送する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  13. 前記搬送手段が前記シートを搬送する場合、前記搬送手段による前記シートの搬送速度は、前記駆動機構によって前記ロールシートから前記シートを引き出す引出速度よりも速い
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  14. 前記ロールシートから前記シートの先端を引き出して前記搬送手段に供給する場合、
    前記圧接体が前記外周部を圧接しながら前記駆動機構が回転駆動する
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  15. 前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合における、前記圧接体が前記外周部を圧接する押圧力は、前記ロールシートから前記シートを引き出す場合における前記圧接体の押圧力に比べて弱い
    ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  16. 前記外周部を圧接する方向に前記圧接体を押圧するための押圧機構と、
    をさらに有し、
    前記押圧機構は、前記圧接体を押圧するための押圧力の変更が可能である
    ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のシート供給装置。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載のシート供給装置と、
    前記シート供給装置から供給されるシートに画像をプリント可能なプリント部と、
    を有することを特徴とするプリント装置。
  18. ロールシートを保持する保持部と、
    前記保持部で保持されたロールシートを回転させる駆動機構と、
    前記ロールシートから引き出されたシートを搬送する搬送手段と、
    前記ロールシートの外径に応じて移動して、重力方向の下方から前記ロールシートの外周部を圧接することが可能な圧接体と、
    前記圧接体を移動させる移動機構と、を有するシート供給装置の制御方法であって、
    前記シートが前記搬送手段によって搬送される場合、前記ロールシートの残量に応じて前記圧接体を前記外周部に圧接させる工程を含む
    ことを特徴とする制御方法。
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